JP2005513335A - 燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせ - Google Patents

Abstract

燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせ（１）は、燃料を内燃機関の燃焼室内に直接に噴射するための燃料噴射弁（２）と、燃焼室内に噴射された燃料に点火するための点火プラグ（３）とを有しており、この点火プラグは、第１の電極（５）を有するプラグ絶縁器（４）と、第２の電極（６）とを備えている。燃料噴射弁（２）及び点火プラグ（３）のプラグ絶縁器（４）は、内燃機関のシリンダヘッド（７）のその都度１つの切り欠き部（１３；１４）内に配置されている。燃料噴射弁（２）及び点火プラグ（３）のプラグ絶縁器（４）は、シリンダヘッド（７）の外方に配置された共通の結合体（８）内で固定されている。

Description

【０００１】
背景技術
本発明は、主請求項の上位概念による燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせから出発する。
【０００２】
EP 0 661 446 A1から、組み入れられた点火プラグを備えた燃料噴射弁が公知である。組み入れられた点火プラグを備えたこの燃料噴射弁は、燃料を内燃機関の燃焼室内に直接に噴射するために、及び燃焼室内に噴射された燃料に点火するために、役立つ。燃料噴射弁に点火プラグをコンパクトに組み入れることによって、内燃機関のシリンダヘッドにおける取り付けスペースを節減することができる。組み入れられた点火プラグを備えた公知の燃料噴射弁は弁体を有しており、この弁体は、弁ニードルによって操作可能な弁閉鎖体と共に、シール座を形成しており、このシール座に、弁体の、燃焼室に面した端面において開口している噴射開口が接続している。弁体は、セラミックの絶縁体によって、内燃機関のシリンダヘッド内にねじ込まれたケーシング体から、高電圧に耐えるように、絶縁されている。ケーシング体には、接地電極があり、これにより対応ポテンシャルを、高電圧で負荷されている弁体に対して形成する。弁体が充分な高圧で負荷される場合に、弁体と、ケーシング体と結合されている接地電極との間に火花連絡が行われる。
【０００３】
組み入れられた点火プラグを有する公知の燃料噴射弁における欠点は、しかしながら、噴射開口から噴射された燃料噴流に関連して火花連絡の位置が規定されていないことである。なぜならば、火花連絡は弁体の突起の側方の範囲内のほとんど任意の箇所において行われ得るからである。噴射開口から噴射された燃料噴流のいわゆる噴流根の確実な点火はこの公知の構造形式では、必要な確実性をもっては可能でない。燃料噴流の確実なかつ時間的に正確に規定された引火は、しかしながら、有害物質減少のためには、どうしても必要である。更に、燃料噴流の出口開口において、連続的に進捗するすす化又はコークス化が生じることがあり、これは噴射せしめられる噴流形に影響を及ぼす。また、燃料噴射弁のセラミック鋳くるみが比較的に高価であることは欠点である。
【０００４】
発明の利点
主請求項の構成要件を備えた本発明による燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせはこれに対し、次のような利点を有している。すなわち、燃料噴射弁と点火プラグのプラグ絶縁器とが、内燃機関のシリンダヘッドの端面において配置しておくことのできる共通の結合体内に配置されていることによって、簡単な組み立て及び配置のわずかな所要スペースで、構造部分相互の最適の配置が与えられている。
【０００５】
従属請求項に記載した手段によって、主請求項に記載した燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせの有利な展開及び改善が可能である。
【０００６】
有利な形式で、プラグ絶縁器はねじスリーブによって、ケーシング内で固定されている。プラグ絶縁器はこの場合保持部内にねじ込まれる。
【０００７】
特に有利なのは、プラグ絶縁器の縦軸線が燃料噴射弁の縦軸線に対して傾斜していることである。なぜならば、点火プラグの、燃料噴射弁による直接の噴射が回避され得るからである。
【０００８】
また、点火プラグと点火プラグの接地電極とが、その都度燃料噴射弁と無関係に交換可能であることが有利である。
【０００９】
有利な形式で、ケーシングはプラスティックから簡単な形式で安価に製作可能である。
【００１０】
実施例の説明
図１において、燃料を混合気圧縮、火花点火式の内燃機関の燃焼室内に直接に噴射するための燃料噴射弁２と、燃焼室内に噴射された燃料に点火するための点火プラグ３とを備えた燃料噴射弁と点火プラグとを備えた組み合わせ１が、本発明の好ましい実施例に相応して、示されている。
【００１１】
燃料噴射弁２はこの場合弁ケーシング１５とノズル体１６とを有している。燃料噴射弁２は内燃機関のシリンダヘッド７の第１の受容孔１３内に配置されており、かつ例えばシール１７によって内燃機関の燃焼室に対してシールされている。
【００１２】
点火プラグ３は普通の形式で構成されており、かつ、有利な形式でセラミック材料から成るプラグ絶縁器４並びにその中に配置されている第１の電極５から成っている。第１の電極５は電気的に、詳細に図示していない点火装置によって接点接続可能であり、かつ定心されて又は非対称的にプラグ絶縁器４内に配置しておくことができる。少なくとも１つの第２の電極６は内燃機関のシリンダヘッド７に配置されている。
【００１３】
燃料噴射弁２及び点火プラグ３を受容している結合体８はこの場合、それが燃料噴射弁２の弁ケーシング１５を少なくとも部分的に取り囲むように創造されており、その際燃料噴射弁２は結合体８内に固く組み入れられている。実施例では、燃料噴射弁２は燃料供給部１９において環状の溝２０を有しており、この溝は結合体８のプラスティックで鋳くるまれている。結合体８はまた切り欠き部１８を有しており、この切り欠き部内に点火プラグ３のプラグ絶縁器４が組み入れ可能であり、かつ切り欠き部１８内で固く固定されたねじスリーブ又は締め付けスリーブ１２によってケーシング８と解離可能に結合可能である。プラグ絶縁器４はこの場合ねじスリーブ又は締め付けスリーブ１２内にねじ込まれ又は締め込まれる。
【００１４】
点火プラグ３のプラグ絶縁器４は内燃機関のシリンダヘッド７の第２の受容孔１４内に延びている。プラグ絶縁器４のための受容孔１４及び燃料噴射弁２のための受容孔１３はこの場合二軸に配置されており、かつ有利な形式で燃料噴射弁２の縦軸線１０と点火プラグ３のプラグ絶縁器４の縦軸線１１との間に構成されている任意の角度αの下で傾斜している。
【００１５】
角度αを並びにシール座の幾何形状を及び燃料噴射弁２若しくは噴射噴流の少なくとも１つの噴射開口を適当に選択することによって、燃焼室内に噴射された混合気雲の最適の点火を、点火プラグ３の最低限の熱ショック負荷において、保証することができ、これによって、内燃機関の燃料消費量及び有害物質放出に有利に影響を及ぼすことができる。
【００１６】
本発明により構成された結合体８の、別個に組み込まれた構造部分に対する利点は、この場合、簡単な組み立て可能性、プラグ絶縁器４の、及び点火プラグ３の第２の電極６の別個の交換の可能性並びに点火プラグ３の及び燃料噴射弁２の、内燃機関のシリンダヘッド７の単個コンポーネントに対する取り付けスペースの減少にある。
【００１７】
燃料噴射弁２及び点火プラグ３の同軸的な配置に対する利点は、特に構造部分の増大せしめられた保持可能性に、及び内燃機関の冷間スタート特性の改善に、ある。それは、高価なセラミック包囲部を省略し得るからである。これによって、製作費及びサービス費も低く抑えられる。
【００１８】
本発明は図示の実施例に限定されるものではなく、かつ内燃機関の任意の構造形式及び点火プラグ３及び燃料噴射弁２相互の任意の傾斜角度に対して、適用可能である。プラグ絶縁器４の回転方向づけは例えばねじリング又は締め付けリング１２における適当な手段によって、規定することができ、したがって、角度方向づけを必要とする非対称的なプラグ絶縁器４も使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】
本発明による燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせの１つの実施例の断面図を示す。
【符号の説明】
１ 燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせ、 ２ 燃料噴射弁、 ３ 点火プラグ、 ４ プラグ絶縁器、 ５ 第１の電極、 ６ 第２の電極、 ７ シリンダヘッド、 ８ 結合体、 ９ 端面、 １０ 縦軸線、 １１ 縦軸線、 １２ ねじスリーブ又は締め付けスリーブ、 １３ 第１の受容孔、 １４ 第２の受容孔、 １５ 弁ケーシング、 １６ ノズル体、 １７ シール、 １８ 切り欠き部、 １９ 燃料供給部、 ２０ 溝

Claims (8)

1. 燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせ（１）であって、燃料を内燃機関の燃焼室内に直接に噴射するための燃料噴射弁（２）と、燃焼室内に噴射された燃料に点火するための点火プラグ（３）とを備え、この点火プラグは、第１の電極（５）を有しているプラグ絶縁器（４）と、第２の電極（６）とを備えており、その際燃料噴射弁（２）及び点火プラグ（３）のプラグ絶縁器（４）は内燃機関のシリンダヘッド（７）のそれぞれ１つの切り欠き部（１３；１４）内に配置されている形式のものにおいて、燃料噴射弁（２）及び点火プラグ（３）のプラグ絶縁器（４）が、シリンダヘッド（７）の外方に配置されている共通の結合体（８）内に固定されていることを特徴とする、燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせ。
2. 結合体（８）が内燃機関のシリンダヘッド（７）の端面（９）に配置されていることを特徴とする、請求項１記載の燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせ。
3. 結合体（８）がプラスティックから成っていることを特徴とする、請求項１又は２記載の燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせ。
4. 燃料噴射弁（２）が燃料供給部（１９）において環状の溝（２０）を有しており、この溝が、結合体（８）のプラスティックで鋳くるまれていることを特徴とする、請求項３記載の燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせ。
5. 燃料噴射弁（２）の縦軸線（１０）が点火プラグ（３）のプラグ絶縁器（４）の縦軸線（１１）に対して、角度（α）の下で傾斜していることを特徴とする、請求項１から４までのいずれか１項に記載の燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせ。
6. プラグ絶縁器（４）が結合体（８）と解離可能に結合されていることを特徴とする、請求項１から５までのいずれか１項に記載の燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせ。
7. プラグ絶縁器（４）が結合体（８）内にねじ込まれていることを特徴とする、請求項６記載の燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせ。
8. プラグ絶縁器（４）がねじスリーブ又は締め付けスリーブ（１２）によって、結合体（８）の切り欠き部（１８）内で固定されていることを特徴とする、請求項７記載の燃料噴射弁と点火プラグとの組み合わせ。

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