JP2005510058A - プロセスに敏感なリソグラフィフィーチャ製造の方法および装置 - Google Patents

プロセスに敏感なリソグラフィフィーチャ製造の方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 プロセスパラメータ変化に敏感にされたテスト構造(102、104、106、108、110)を用いてプロセスパラメータの変化を制御する方法を提供する。
【解決手段】 波面エンジニアリングフィーチャが用いられて、テスト構造のフィーチャをプロセス変化により高い感度を持つようにする。フォーカスおよび露光量パラメータはテスト構造の測定に応答して調整される。他の実施形態においては、波面エンジニアリングフィーチャは、レチクル上に現れるテスト構造をフォーカスがずれるようにする。波面エンジニアリングフィーチャは、それを変化させるようにテスト構造に適用されるOPC技術である。このOPCフィーチャは、テスト構造に非対称に適用され、プロセスフォーカス変化の向きを特定することを可能にする。

Description

本発明は一般に、半導体ウェーハ上にプロセスに調節可能に敏感なリソグラフィフィーチャを作ることに関する。より具体的には本発明は、ウェーブフロントエンジニアリングを用いてターゲットを、ウェーハ上にレイヤを転写することを実現する装置におけるフォーカスおよび薬量のバラツキに敏感な半導体ウェーハ上に作る装置および方法に関する。
設計者および半導体デバイス製造者は、より小さいフィーチャを持つ回路が一般により速い速度および改善された歩留まり(標準的な半導体ウェーハから作られる使用可能なチップの数)を提供することを認識して、より小さいデバイスをウェーハから開発するために常に努めている。特にデバイス上に印刷される線幅については、一貫した寸法でウェーハを作ることが望まれる。しかしより小さいデバイス(転写されたフィーチャの微小寸法が露光波長より小さい)では、微小寸法の交差に適合する困難さが増す。ある種の光学近接効果補正(OPC)および位相シフトマスク(PSM)技術のような波面エンジニアリング技術はしばしばレチクルに応用されて、リソグラフィパフォーマンスを改善し、光学露光ツールの有効な寿命を延ばす。これらの技術によって作られた変化は、波面エンジニアリングと呼ばれる。位相シフトマスク(PSM)技術(強−交互、弱−埋め込み、および減衰)が主にリソグラフィ解像度を改善し、フォーカス深度を改善し、かつフォーカスモニタを用いてリソグラフィステッパまたはスキャナパフォーマンスをモニタする。光学近接効果補正は、マスクからウェーハへのパターン転写のあいだに起こるフィーチャ形状およびサイズの変化を補償するために、フォトマスクパターンの変更(バイナリチェンジ、すなわちマスク上でクロムを加算したり減算したりする)が行われる波面エンジニアリング技術である。これらのフィーチャの変化は、隣接リソグラフィフィーチャの存在、ウェーハステッパ/スキャナの限界、または与えられたウェーハプロセスステップの動作のバラツキによる過度の露光によって引き起こされえる。OPCはまた、位相シフトマスク上で用いられて、PSM技術からえられる優位性を最大限にする。OPC技術は、パターン忠実度エラー(空中からのイメージのクォリティの低下)について補正し、プロセスラチチュードを改善するのにしばしば用いられるが、OPCは解像度を改善するのには少ししか役立たない。OPCおよびPSM技術に加えて、さまざまな他の波面エンジニアリング技術が現在用いられる。例えば、「スキャッタバー」と呼ばれるサブ解像度フィーチャ(バイナリマスク追加または転写しないサブ解像度マスクパターン)は、空中イメージの形状を調整することー単にOPC技術を応用することーによって小さく分離され疑似的に密なフィーチャのリソグラフィ的なふるまいを改善する。
フォトリソグラフィ露光装置(スキャナ/ステッパ)におけるフォーカスおよび露光量の変化のようなプロセスパラメータのマイナーなバラツキは、ウェーハ上の微小寸法が許容可能な半導体製造公差(典型的なCD仕様では+/−8%)の外に出ることを引き起こしえる。多くのプロセスパラメータがシリコンウェーハ上のレジストパターンの寸法に影響を与ええる。最も重要なパラメータには、レジストの厚さ、フォーカス位置、露光量、レジストのプリ・ポストベーク温度および現像温度および時間が含まれる。フォトリソグラフィ露光ツールおよびフォトリソグラフィレジストトラックは、プロセス条件(ベーク時間、露光量、フォーカスなど)の微小な変動する変化を連続的にモニタし調整するが、結果として生じるレジストフィーチャサイズまたは微小寸法は、全てのプロセス変数の複雑な結果である。典型的には半導体製造施設は、露光量(例えば時間的な変化)だけを調節することによってプロセスのバラツキ(ドリフトするCD)について補正する。これは、たいていの経済的に見て可能なソリューションを提供する傾向にある。
フォトリソグラフィは、半導体製造プロセスのうちで最も重要なステップのうちの一つである。フォトリソグラフィプロセスのあいだ、半導体ウェーハは、フォトレジストまたはレジスト(例:化学増幅レジスト(CAR))と呼ばれる感光性材料で覆われ、作用光源(エキシマレーザ、水銀ランプなど)で露光される。露光用光線は、フォトマスクを透過し、投影光学系を介してレジストで覆われたウェーハ上に結像され、フォトマスクの縮小されたイメージをフォトレジスト中に形成する(典型的には4倍または5倍に縮小)。ポジ化学増幅レジスト(CAR)については、作用光源は典型的には、ポスト露光ベークのあいだに拡散する光酸の発生を引き起こし、露光量のほとんどを受けた領域においてだけ水溶性現像液によってレジストが洗い流されることを許す。現像プロセスに続いて、レジストでパターンが付けられたウェーハは、計測ステーションに送られ、微小寸法またはパターン付けされたレジストフィーチャの形状が測定される。典型的な計測ツールには、散乱計、走査電子顕微鏡および原子間力顕微鏡が含まれる。フォトリソグラフィプロセスの最後のステップには、レジストで覆われたウェーハを複雑なプラズマ化学を用いてエッチングして、フォトレジストで覆われていない半導体材料を侵す。
エッチングに続いて、レジストで覆われたウェーハは洗浄され、走査電子顕微鏡または他の計測器に送られ、最終的なリソグラフィ検査が行われる。転写プロセスの正確な制御が、ウェーハ上のパターンを形成するデバイス線幅が公差内に入ることを確実にするために必要である。もし問題が間に合って検出されるなら、エッチングの前にリソグラフィプロセスを繰り返すことが可能である。フォトレジストウェーハが物理的にエッチングされた後なら、フォトリソグラフィイメージングプロセスを修正するには遅すぎる。現在は、用いられる一つのモニタリング技術は、エッチング前に線幅(微小寸法)が許容可能な範囲の外に落ちていないかを決定するために、レジストでイメージされたウェーハのロットサンプリングである。しかしデバイスのサイズが極端に小さいことから、例えばデバイスサイズが0.15μm以下であることから、高価で遅い計測技術が必要である。これらの寸法で、線幅を測定するのに現在用いられる数少ない効果的なツールの一つは、走査電子顕微鏡(SEM)である。ウェーハは、そのプロセス位置から取り出されて、SEMに搬送されなければならない。さらにSEM検査に必要とされる時間は非常に長いので、典型的なサンプリングレートでは、大量のウェーハがエッチングされた後でなければプロセスドリフトを検出できない。
他のモニタリング計測には、複雑で高価なルックアップライブラリを用いる散乱計測技術(エリプソメトリ、可変角、反射)、および安価な光学計測ツールおよびラインエンド短絡技術を用いるフォトレジストパターン付きウェーハの微小寸法を間接に測定するためのデュアルトーンライン短絡(「シュニッツェル」)アレイを利用する光学CD技術が含まれる。OCD技術は高速で安価であるが、この技術は、日々の製造モニタリングルーチンに必要とされる最適なプロセス感度を持つかもしれず持たないかもしれない。実際にはOCD技術は、フォーカスおよび露光の変化についての複雑なCDドリフトの2次多項式記述を構築することによってフォーカスおよび露光ドリフトの両方を決定するのに用いられえる。しかしフォーカスドリフトの絶対的な方向を決定する能力は、フォーカスがずれたテストフィールドのさらなる転写を要求する。これは高価な露光時間および半導体ウェーハ上のスペースが必要となる。
必要となるのは、プロセス感度の調整可能なレベルを持ち、フォーカスドリフトの方向を予測できる光学計測技術を用いて半導体プロセスにおけるバラツキを検出する迅速で安価な方法である。
前述を達成するために、本発明の目的によれば、フォトリソグラフィプロセスパラメータをより多目的に効率的にモニタリングおよび制御する方法が説明される。
本発明は、プロセス感度の調整可能な程度を持ち、フォーカスドリフトの絶対的な向きを決定するのに用いられえる変更されたターゲット構造を用いてプロセスパラメータの変動を制御する方法を提供する。マスクレベルデュアルトーンペアラインショートニングテスト構造(例えば「シュニッツェルアレイ」)を変更するために光学近接補正および/またはPSM技術が用いられて、CD対フォーカスおよび露光量プロセス感度をカスタマイズする。変更されたシュニッツェルアレイテスト構造は、ウェーハ上の選択された位置において転写され、半導体リソグラフィプロセスをモニタするのに用いられる。もしプロセスが変化するなら、フォーカスおよび露光量パラメータはテスト構造の測定値に応答して調整されえる。
ある局面において、半導体プロセスパラメータを制御する方法は、テスト構造を持つパターンをレチクル上に形成すること、および波面エンジニアリングフィーチャを利用して前記レチクル上に現れる前記テスト構造の転写特性を変更することによって、リソグラフィプロセス変化に対する前記テスト構造の感度を調整することを含む。
他の局面において、光学近接補正または位相シフトマスクフィーチャが配置され、フォーカスおよび露光量プロセス変化を区別できるテスト構造を変更する。波面エンジニアリングフィーチャは、ターゲット構造の感度が調整されることを可能にする。この感度はプロセスをモニタするのに用いられ、すなわちフォトリソグラフィツールのフォーカスまたは露光量が変化したかを決定するのに用いられる。
他の局面において、波面エンジニアリングフィーチャは、非対称的に配置されたOPCフィーチャであり、これによりプロセスフォーカス変化の向きおよび大きさについての決定が可能になる。
本発明のこれらおよび他の特徴および優位性は、本発明の以下の説明および添付図面においてより詳細に示され、これらは本発明の原理を例示的に示す。
本発明は、以下の詳細な説明を添付の図面とあわせれば容易に理解され、ここで同様の参照番号は同様の構成要素を示す。
本発明の具体的な実施形態が詳細に参照される。これら実施形態の例は、添付図面において図示される。本発明はこれらの具体的な実施形態について説明されるが、本発明はこれらの実施形態に限定されるよう意図されていない。むしろ添付の特許請求の範囲によって規定されるように本発明の真の精神および範囲内に含まれるよう改変、変更、および等価物をカバーするように意図される。以下の記載においては、多くの具体的な詳細が本発明の完全な理解を与えるために述べられる。本発明はこれらの具体的な詳細の一部または全てがなくても実施できる。あるいは既知のプロセス操作は、本発明の本質を不必要にぼかさないために、詳細に記載されない。
図1は、レチクル上に現れるパターンのバイナリ変化の形状におけるさまざまな波面エンジニアリング技術の使用の概略図である。これらの変化は、ウェーハ上に転写されたパターンの寸法を制御する。図1は、アレイ100を構成するテスト構造フィーチャ102、104、106、108および110を持つレチクル上のOPC補正されたアレイ100を示す。セリフ(serifs)112は、テスト構造フィーチャ102に追加されることによって転写されたパターン上での角の丸みおよびフィーチャ長短縮を低減する。セリフ112は、サブ解像度補助フィーチャ、すなわちテスト構造フィーチャの転写されたウェーハ上への転写を制御するが、それら自身は転写されたテスト構造には現れないレチクル上に現れるフィーチャの例である。図1に示されるサブ解像度補助フィーチャの他の例には、ラインジョグ120および122と共にスキャッタリングバー114、116、および118が含まれる。
図1に示されるサブ解像度補助フィーチャ112〜122は、転写されたウェーハ上のラインエンド短縮効果を制御するよう構成されえる。ラインエンド短縮効果の量は、プロセスパラメータの変化に敏感である。プロセス変化によるラインエンド短縮効果を制御するために任意の適切なサブ解像度フィーチャが用いられえる。波面エンジニアリング技術は、例えばスキャッタリングバー、ハンマーヘッド、およびセリフを含むさまざまな形態のサブ解像度補助フィーチャを利用する。
波面エンジニアリング技術は、より多くのプロセスラチチュードを作り、それによりリソグラフィプロセスのプロセスウィンドウを改善する。この融通性によって転写された形状は、狭い公差の中に収められる。サブ解像度フィーチャは、波面補正のよく知られた原理を利用することによって、この結果を達成し、バイナリマスクおよび位相シフトマスクの両方において用いられえる。バイナリマスクにおいては、不透明な部分(典型的にはクロム)およびレチクルの透明な部分によって作られたパターンが用いられて、さまざまな技術を用いて露光されたウェーハ上にパターンを作る。位相シフトマスクは入射する露光ビームの位相をさらに操作することでウェーハ上のパターンの位置を特定する。レチクルは、当業者によってよく知られる技術にしたがって作られえる。
たいていの典型的な応用例では、サブ解像度フィーチャは、プライマリパターンフィーチャ(すなわちウェーハ上に転写されることが望まれる回路のライン部分)の横に配置され、リソグラフィプロセスの露光ツールにおけるフォーカスまたは露光量(dosage)のドリフトのような、ウェーハフィーチャのプロセス制御における変化に対する感度を減らすのに用いられる。これはしばしば望まれることで、回路パターンはプロセスがドリフトするときであっても一貫して転写される。そうでなければ、ライン長における変化は回路に悪影響を与えうる。例えば、コンタクトは、長さが縮まった特定の導電ラインとは適切にアラインしなくなりえる。
製品仕様はふつう、ライン幅のようなデバイス寸法のための許容可能な範囲つまり公差を提供する。用いられる極端に小さい寸法に適合することを確実にするために、高価で時間のかかる検査方法が従来用いられてきている。例えば完成したウェーハのサンプリングは、走査電子顕微鏡(SEM)によって検査される。SEM測定は、リソグラフィプロセスの初期セットアップにおける用いられるが、ポストパターニングSEMサンプリング検査は、従来のプロセスにおいて微小寸法が許容可能な限界の中に留まっていることを確実にするために必要であった。微小寸法は、プロセス変化のために変化しえる。
理論上は高くされた感度はパターンありウェーハにおいて望ましくないが、製造中にフォーカスおよび露光量パラメータのドリフトをモニタするためには効果的に用いられえる。プロセスパラメータの変化、すなわち「プロセスウィンドウ」における変化は転写されたパターンにある程度、影響を与えるが、多くの場合はプロセスウィンドウにおける位置のシフトは、デバイスの微小寸法において小さな変化しか作りださない。この問題に対応するために、すなわちよりよくプロセス変化をモニタリングするために、デュアルトーンラインエンドショートニングアレイ(dual tone line end shortening array)のような専門のターゲット構造(例えばテスト構造)が従来、ウェーハ上の目立たない位置に転写するためのレチクル上に配置されてきた。これらのラインショートニングアレイは、プロセスパラメータ変化により感度が高く、ラインショートニングが光学測定ツールを用いて検出されることを可能にする。しかしプロセスウィンドウ内のある種のバラツキは、これらのラインエンドショートニングアレイおよび光学ツールを用いても容易には検出されえない。例えばプロセスウィンドウは、主にフォーカスおよび露光量の組み合わせとして特徴付けられえる。デュアルトーンアレイのようなテスト構造は、プロセスウィンドウからの大きな変動には敏感かもしれないが、初期に選択されたフォーカスおよび露光量からの小さなズレ、例えば数nmの範囲の+または−のフォーカスの変化は、デュアルトーンラインエンドショートニングアレイに応用される光学測定を用いては検出されないかもしれない。波面エンジニアリングのフィーチャをデュアルトーンアレイの近傍に配置することは、ある実施形態においては、デュアルトーンアレイまたは他のターゲット構造を、プロセスウィンドウのその部分における小さなプロセス変化に対してさえも敏感にさせ、よって光学測定ツールを用いて検出可能にする。
本発明は、微小寸法に悪影響も及ぼしえるプロセスの変化を直接にモニタリングする調整可能に敏感なテストターゲットを用いる方法を提供する。テストターゲットは、ウェーハフィーチャに相関のあるプロセスセンシティブなターゲットを用いて光学またはSEMツールを用いてプロセスをモニタするために測定されえる。プロセスは制御されるので、微小寸法もまた理想的に制御される。したがって微小寸法は製造後に独立して確認される必要はない。
前述のようにOPCおよびPSMのフィーチャは、典型的には、回路のパターン付きラインを、フォーカスおよび露光量のようなリソグラフィプロセスパラメータの変化により感度が低い転写されたウェーハ上に作るために用いられる。しかしOPCおよびPSMフィーチャの適切な選択(例えばそれらのサイズ、設計、および配置)を通して、パターン付きデバイスラインは、プロセス中のフォーカスおよび露光量に対するある程度の範囲を持った感度で作られえる。すなわち、フォーカスおよび露光量のバラツキが、所望の、または制御可能な範囲のラインエンドショートニングを作り、それによってプロセス変化のよりよいモニタリングを提供し、かつそれによってよりよいプロセス制御を可能にするように、OPCおよびPSMフィーチャは構成されえる。本発明の実施形態を用いて、ラインエンドショートニング技術およびOPCまたはPSMフィーチャを利用するテストターゲットまたはテストターゲットのアレイは、プロセス変化に対して最大の感度を持つように設計されえる。テストターゲットは、機能する回路の一部ではないので、プロセス変化への高められた反応は、回路の機能に悪影響を及ばさない。ラインエンドショートニングの量は、波面エンジニアリング技術を用いて調整されえる。
図1および図2A〜2Bは、本発明の実施形態によって、調整可能に感度を持つ転写されたリソグラフィフィーチャをウェーハ上に作るために用いられる波面エンジニアリング技術をさらに示す。図1のテスト構造フィーチャ102〜110によって実現されるアレイは、より感度の低いテスト構造フィーチャ(112および114と併せた102)から、より感度の高いテスト構造フィーチャ(122と併せた110)までの範囲を持つ。図2A〜2Bは、図1に示されるレチクルからのアレイ100を用いて形成されたダイ208を持つパターン付きウェーハ206におけるこの感度範囲を示す。図1のレチクル上に現れたサブ解像度フィーチャ112〜122は、図2A内のフィーチャされた転写パターン内に現れず、あるいは図2Bに示される転写パターンの拡大図にも現れず、しかしそれらの転写されたウェーハパターンへの影響は識別可能である。ラインエンドショートニング(線端後退)は、リソグラフィプロセスの物理学的および化学的な複雑な関数である。アレイを備えるテスト構造と共に用いられるとき、ラインエンドショートニングは、典型的には距離221(L)のような、アレイを構成する2本のフィーチャ間において測定される。転写されたライン210は、最小ラインエンドショートニングを示し、一方、ライン212〜218は徐々に大きくなるラインエンドショートニングを示す。
ラインエンドショートニングターゲットアレイの感度は、光学的近接および位相シフトマスク補正の構成および設計で変化する。より具体的には、プロセス変化に応答した選択されたラインエンドショートニングターゲット寸法の変化は、波面エンジニアリングフィーチャの設計と共に変化する。製品ウェーハ中のプロセスウィンドウ内の位置のシフトは、ウェーハ内にわたって、またはウェーハ群間で発生しえる。要するに、プロセスパラメータのドリフトの間接的測定は、ラインエンドショートニングターゲットアレイの幾何学的変化によって提供される。
まず、シミュレーションが、波面エンジニアリングフィーチャ(wavefront engineering features)の設計を決定して、テストターゲットパターン内の寸法(長さ)の所望の感度を作るために行われる。あるいは、波面エンジニアリングフィーチャの最適設計は、ステッパマシンを用いて、ラインエンドショートニングターゲットアレイのマトリクスを異なるフォーカスおよび露光量の組み合わせにおいて、ラインエンドショートニングターゲットアレイに対してさまざまなサイズ、設計、および位置を持つ波面エンジニアリングフィーチャのマトリクスを持つレチクルを用いて露光することによって決定されえる。
シミュレーションは、カリフォルニア州、サンノゼのKLAーTencorによって製造・販売されるProLithツールのような商用シミュレーションツールによって実行されえる。プロセス変化および異なる波面エンジニアリングフィーチャの構成の変化によって引き起こされる微小寸法変化をシミュレーションするために、他の相当製品も利用可能である。図3は、本発明のある実施形態によってサブ解像度補助フィーチャ(subresolution assistance features)の構成および大きさを決める設計プロセスを示すフローチャートである。まず、フォトリソグラフィツールについての選択された設定がシミュレーションツールに入力される。これらの設定は、フォーカス、露光量、およびステッパ設定およびさまざまなレジストパラメータ(302)のようなターゲット構造の転写された寸法(printed dimension)に影響を与えうる多くの他のプロセスパラメータを表しえる。サブ解像度補助フィーチャのサイズおよび構成の初期設計設定は、それからシミュレータに入力される(304)。あるいは複数の異なる波面エンジニアリングフィーチャの構成が入力されえる。初期設定は、フォトリソグラフィシミュレーションツールを操作する個人の技術と経験とに基づいて評価されえる。
初期設定はそれからシミュレーションツール上で実行されて、結果として生じる転写されたテスト構造の、フォーカスおよび露光量レベルの変化に対する感度レベルを確かめる。シミュレーションツールは、露光ツールの露光量およびフォーカスの両方のドリフトに対応するターゲット上での微小寸法の変化(例えばラインエンドショートニング)を計算する。図4を参照して異なる感度が図示され、後述される。例えば、もし検査ツールがプロセスパラメータ変化によって生じた寸法変化に対して相対的に感度が低いなら、プロセス変化により高い感度を示すターゲット構造が選択される。光学検査ツールは一般に、現在製造されている集積回路中によくある線幅を直接に測定することができない。よって本発明において記載される波面エンジニアリング技術と共に転写されたデュアルトーンアレイのようなテスト構造は、光学技術を用いて測定されえる調整可能な感度を持つリソグラフィフィーチャを提供する。もしより高くされた感度のターゲット構造が選択されるなら、KLAーTencorの5300 Optical Overlayツールのような光学検査ツールがプロセスモニタリングを実行するように構成されえる。SEMツールも用いられえるが、これらは費用が高くなりモニタリングにかかる時間も長くなるような欠点をいくつか持つ。
続いて図3において、OPCフィーチャまたは他の波面エンジニアリング技術の設計によって作られた感度を示すシミュレーションされた結果を得るために、シミュレーションツールがそれから実行される(306)。後述のように、波面エンジニアリング技術設計は、OPCフィーチャに加えて、またはその代わりに位相シフトマスクフィーチャを組み込みえる。シミュレーションツールは、ある実施形態においては、2次元または3次元グラフの形で結果を出力する(308)。微小寸法Lの変化対フォーカス変化を示す例示的なグラフは、図4に示され後述される。波面エンジニアリング設計に対応する感度が満足のいくものであるかに関する決定がそれからなされる(310)。ある実施形態においてこれは、経験的な結果を用いて観測することによって実行されが、統計的あてはめ方法使用されえる。例えば、特定されたフォーカスおよび/または露光量の変化が、ターゲット構造の微小寸法における対応する測定可能な変化を生むかどうかが決定されえる。波面エンジニアリング設計はそれから、他のシミュレーション実行に備えて変化されえる(312)。当業者は、レチクル上のサブ解像度補助フィーチャの構成およびサイズに対してなされたような、波面エンジニアリング設計の変化に基づいて最適な感度を実験的に決定できるだろう。ステップ304〜312は、所望の感度結果がシミュレーションにおいて作られるまで繰り返される。シミュレーション方法が好ましいが、適切な波面エンジニアリング設計は実験的に決定されえる。
プロセス制御を引き起こすために、サブ解像度フィーチャのサイズ、設計、および構成のような選択された波面エンジニアリング設計と共に、所望の感度を反映するターゲット(群)が製品レチクルに集積されえる。ある適切な位置は、ウェーハダイ間に走るスクライブラインに対応する。
図4に示されるように、微小寸法対フォーカスのグラフは、感度がターゲット構成にしたがって変化する様子を示す。例えばサブ解像度フィーチャ構成1を表すカーブ402は、フォーカスの変化に対する低い感度を示す。フォーカスが点404(「最良フォーカス」)から点405(「デフォーカス」)に変化したとき、結果として生じる微小寸法または長さ(例えばラインエンドショートニング)は、量414だけ変化する。レチクル上のターゲットについての第2サブ解像度フィーチャ(グラフ408によって示される)および第3サブ解像度フィーチャ(グラフ410によって示される)は共に、フォーカス変化に対するより高い感度を示す。グラフ410によって示されるように、微小寸法Lは、点404から点405へのフォーカス変化に対応し、418の長さだけ変化し、これは長さ変化414よりもずっと大きい。よって構成3は、フォーカス変化に対する構成1よりもより高い感度を示す。
上述の技術はバイナリマスクを背景として記述されてきたが、位相シフトマスクを用いる波面エンジニアリング技術を代替として利用してもよい。位相シフトマスクは典型的には、与えられたウェーハステッパ露光ツールの解像度を改良するために用いられる。交互の位相シフトマスクは、エッチングされた透明領域をレチクル上の不透明領域群の間に持つ。このエッチングされた領域は、ウェーブステッパ波長において半波長位相シフトを作る。これは、「強い」位相シフトマスク(PSM)技術の例であり、ウェーハステッパの解像度をかなり改善しえる。解像度においてより少ない改良しか提供しないが製造がより簡単な他のPSM構造は、埋め込みPSMマスク(embedded PSM mask)である。埋め込みPSMは、5%から10%の透過率を提供する減衰フィルムと共に180度の位相シフトを持つ透明フィルムを有する2層構造を備え、これら全ては基板上に堆積される。これらの位相シフトマスク技術は、デュアルトーンアレイのようなテスト構造と共に利用されえ、また転写されたリソグラフィフィーチャをプロセス変化に対する所望の感度を持つウェーハ上に提供するように構成されえる。
結果として生じる波面エンジニアリング構成設計(例えばPSMまたはOPC技術のいずれかを利用すること)はそれから、シミュレーションツールまたは経験的結果の補助で作られたレチクルを用いて、またフォーカス・露光マトリクスを用いて検証されえる。このテストウェーハはFEMウェーハとしても知られ、システムを再較正するために製造中に周期的に用いられえる。露光のマトリクスは、選択された波面エンジニアリングフィーチャによって変更されたテスト構造を含むテストレチクルを用いて実行される。露光フィールドは、フォーカスおよび露光設定のある範囲に渡って露光され、これらの設定におけるラインエンドショートニングの量が測定される。これらの測定値はそれからラインエンドショートニングモデルを調整するために用いられる。
図5に示されるように、波面エンジニアリングフィーチャの所望の設計で所望のテスト構造を持つレチクルがまず作られる(504)。それから露光ツールのフォーカスおよび露光設定が、選択されたプロセスパラメータにしたがって初期設定に調整される(506)。ステッパマシンはそれからレチクルおよび露光ビームをウェーハ上の新しいフィールドに動かし、このフィールドは最初は選択された初期フィールドに対応する(508)。ウェーハ上のこの位置におけるフィールドがそれから露光される(510)。この初期フォーカスおよび露光設定は、テスト構造上の微小寸法に対するプロセスパラメータのバラツキの効果を評価するのにレファレンスとして用いられえる。
露光の結果は、ウェーハ上に転写されたテスト構造である。出力は、ラインエンドショートニングの量を決定するための、テスト構造上の選択されたラインの光学測定値の形でありえる(512)。他の実施形態においては、出力は、画像比較および分析目的のための画像処理ソフトウェアに送られる光学画像でありえる。
他のフィールドの露光が処理されるべきかについての決定が続く(514)。もしさらなるフィールドが露光される必要があるなら、新しいフォーカス・露光の組み合わせが選択される(516)。少なくとも、デバイス中の微小寸法の許容可能な範囲を生むフォーカスおよび露光設定が、作られたマトリクス中で評価されなければならない。ステップ508〜516は、露光・フォーカスの組み合わせに対応するフィールドが完了するまで繰り返されえる。
このセットアッププロシージャにおいて集められたデータは、サブ解像度フィーチャが最適な感度レベルを生むかを検証するのに用いられえる。感度パターンは、モデルに対する統計的なあてはめにしたがって選択されえる。テストパターン(「テスト構造」)上で測定された光学微小寸法(「OCD」)およびSEMを用いて測定されたチップ微小寸法の間の関係を確立するためにFEM較正が実行される。
ある実施形態においては、OCD測定値は、リソグラフィプロセス変化に応答するフォーカスおよび露光変化を記述する数学的モデルを決定するために用いられる。数学的モデルは、「Process for Controlling Exposure Dose or Focus Parameters Using Tone Reversing Pattern」と題された米国特許第5,976,740号により完全に記載され、その全体が参照によって援用される。
いったん図5を参照して上述のこれらのセットアッププロシージャが完了すると、ターゲット構造は、製品ウェーハが転写されるときのフォーカスおよび露光量の一時的(ウェーハからウェーハ)バラツキを認識するために用いられえる。この技術は、ダイ中のウェーハ(空間的)のバラツキにわたって検出するのにも有用である。ウェーハの周期的サンプリングが、ターゲットを検査するために実行されえ、または代替としてそれぞれのウェーハがそれぞれ検査される。
本発明の方法を用いて利用できる感度は、インライン光学ツールを用いてユーザがそれぞれのウェーハを検査することを可能にし、それによってプロセスのスループットを高める。光学ツールは、インラインで利用されえタイムペナルティもないが、これは多くのプロセスにおいては、光学オーバレイツールがすでに、フォトリソグラフィプロセスの直後に異なるレイヤのアライメント検証のために用いられているからである。
図6に示されるように、プロセス制御のためのターゲットの光学検査は、SEM検査ステップおよびそれに関わる時間およびコストを省く。当業者によく知られた方法によって、まずガラスマスク上に現れるパターンがウェーハ上に転写される(602)。ウェーハはそれから、光学オーバレイツール(または他の適切な微小寸法測定ツール)の下に置かれ、プロセス変化、すなわちフォーカスおよび露光量のいずれかのドリフトを確かめる(604)。ターゲットフィーチャはプロセスパラメータ変化に相関するので、測定されたターゲットフィーチャが図5について上述の許容可能な範囲を超えるかについての決定がそれからなされる(606)。もし測定されたフィーチャが許容可能な範囲の外に入るなら、プロセスパラメータの調整がなされる(608)。前述のように、許容可能なウィンドウの境界は、光学的に測定されたラインエンドショートニングからの統計的あてはめ(statistical fit)を用いて決定されえる。光学的測定および対応する調整は、ある実施形態においては手動で行われえる。他の実施形態においては、検査、調整、またはこれらの両方は、当業者によく知られた技術によって自動で実行されえる。もし測定された微小寸法が許容可能な範囲内に入るなら、そのウェーハについての検査プロセスは終了し(610)、ウェーハの製造はフォーカスまたは露光量設定の調整をせずに継続する。
いくつかのターゲットは、プロセスにおける大きなバラツキを示しえるが、露光量によって引き起こされたバラツキおよびフォーカスによるバラツキの間で区別することができないかもしれない。本発明の技術は、テスト構造が、フォーカスまたは露光量変化のいずれかによって引き起こされたプロセス変化群の間で区別することができるときに最大の効果を発揮して用いられえる。しかし本発明は、このようなテスト構造と共に用いることに限定されるようには意図されない。ここに記載された波面エンジニアリング技術は、フォーカスまたは露光量のような一つのパラメータだけによって、またはレジスト厚さのバラツキのような他のパラメータによって引き起こされたプロセス変化を区別することができるテスト構造に応用されえる。
フォーカスおよび露光量変化の間で区別するためのある具体的な有用なターゲットのクラスは、「シュニッツェル(schnitzl)」ターゲットとも呼ばれるデュアルトーンイメージショートニングアレイ(dual tone image-shortening arrays)である。これらのターゲットは、ネガ(リバース)のトーンアレイと組み合わされたポジのトーンアレイを備える。図7Aは、最良フォーカスにおいて転写された従来のデュアルトーンラインショートニングアレイを示す。デュアルトーンアレイ700は、ポジアレイ702およびネガアレイ704を備える。個々のバーはSEM画像では見えるが、アレイの所望の特性は、光学顕微鏡を用いて決定されえる。個々のバーは典型的には光学顕微鏡では見えないが、ラインエンドは連続し、光学的に分離され、高コントラストエッジとして見える。ラインショートニングは、ターゲット構造700における列の間のL1およびL2のような距離によって測定されえる。露光量の変化は、ポジトーンアレイに変化を作り、その変化はネガトーンアレイの変化と反対である。フォーカス変化は、ネガトーンアレイと同じ変化をポジにも作る。デュアルトーンアレイのこれらの特性および方程式のセットは、このようなテスト構造からの測定値は、リソグラフィプロセスにおけるフォーカスおよび露光量変化の間で区別することを可能にする。
回路またはデバイス微小寸法は、上述のフォーカス露光量マトリクスを用いて光学微小寸法測定値で較正される。フォーカスおよび露光量バラツキ間で区別し、フォーカスおよび露光量変化を、所望のフィーチャからの測定されたCD値と相関させるための数学的モデルが作られえる。このプロセスはまず、相補的トーン・リバーシングパターンを一連の異なる露光量およびフォーカス条件の下で転写することによって特徴付けられる。それぞれの(Ei,Zj)の組み合わせについて、形状(Aij)およびスペース(Bij)寸法が測定される。図7Aに示される寸法L1およびL2は、形状(Aij)およびスペース(Bij)寸法を表す。ターゲット値(Ato,Bto)は、回路パターンの所望の寸法への相関によって決定される。zについてAおよびBの変化率が最小である最適フォーカスZoにおいて、ターゲット値は、単一の露光値Eiに対応しなければならない。
ターゲット値(Ato,BtoおよびEt,zc)の近傍における形状およびスペース寸法の露光量およびフォーカスへの従属性は、パラメトリック方程式のセットによってモデル化される。
Figure 2005510058
ここでα、β、εおよびζは、ターゲット値からの偏差として定義され、α=A−Ato、β=B−Bto、ε=E−Et、およびζ=z−zoである。
例えば、以下の方程式は、露光量感度(勾配パラメータa2、b2によって表現される)およびデフォーカス感度(曲率パラメータa1、b1によって表現される)が形状およびスペースパターン間で異なる場合を捉えるために用いられる。
Figure 2005510058
パラメータ(a1、a2、…)および(b1、b2、…)は、測定された露光量フォーカスデータへの従来の最小二乗あてはめによって決定されえる。いったんパラメータがモデルへのあてはめによって確率されると、方程式(1)のセットが用いられて、形状およびスペースへの露光量およびフォーカスの従属性について解く。
Figure 2005510058
Figure 2005510058
例えば方程式(2)によって与えられると、方程式(3)および(4)は解析的に以下のように表現されえる。
Figure 2005510058
Figure 2005510058
図7Bにおいて示されるように、微小寸法(光学的に測定される)対フォーカスのグラフは、最良焦点について対称的な最良適合曲線を作る。曲線の対称性からわかるように、ラインショートニングアレイの光学測定から決定される微小寸法について2つの解法(すなわち2つのデフォーカス値)が存在する。プロセスパラメータへの適切な調整を促進するために、フォーカスのドリフトの大きさおよび向きの両方が決定されなければならない。
多くの従来のターゲット構造は、フォーカスおよび露光量変化に対して応答するが、追加のフィールドなしにフォーカスドリフトの向きを区別できるものは存在しない。例えば、デュアルトーンペアのラインショートニングアレイと共に、2つの追加フィールドの露光は、「From Compliance To Control: Off-roadmap Metrology For Low-k1 Lithography」、Proceedings S.P.I.E. 4344-01(2001年2月26日)に記載され、その全体がここで参照によって援用される。2つの追加フィールドの露光は、ターゲットをデフォーカスされた条件で露光し、それによりフォーカスドリフトの向きを決定するために必要である。本発明は、ある実施形態においては、バイナリOPCフィーチャを配置することによってデフォーカスされたパターンを作り、それにより1つ以上の追加のフィールド露光からの歩留まり低下を要求することなく、フォーカスのドリフトの向きを特定する。
本発明は、波面エンジニアリング技術を利用して、ベストフォーカスにおいて転写されるテスト構造と同じ露光フィールド内にフォーカスがずれた1つ以上のテスト構造を転写する。ある実施形態においては、本発明は、OPC技術を用いてデュアルトーンアレイ(例えばシュニッツェル)ターゲットを転写するが、これは所定の向き(+または−の向き)にフォーカスがずれて転写される。これらのデフォーカスされたターゲットは、インフォーカス転写されたターゲットと同じフォーカスおよび露光量設定を用いて同じフィールド内に転写されえる。フォーカスドリフトの向きを決定するために、OPC技術がテスト構造に応用され、それによりテスト構造のうちに少なくとも1つがフォーカスがずれて転写されるようにする。他の実施形態においては、OPC技術が利用され、それにより少なくとも2つのターゲットが、インフォーカスのテスト構造と同じ露光フィールドにおいてフォーカスがずれて転写される。
OPCシフトされた(デフォーカスされた)ペアラインショートニングアレイ800の例は図8Aに示される。デフォーカスされたアレイ800は、レチクル上に見えるのと同じにように見える。前述のようなOPC技術は、レチクル上のテスト構造に応用され、それによりテスト構造、すなわちデュアルトーンラインショートニングアレイがウェーハ上に、フォーカスがはずれて露光がなされたのと全く同じように転写される。形状802、803は、例えば、延長フィーチャ808と共に構成されえ、それにより形状803のようなテスト構造主要フィーチャは、プロセス変化により多くのプルバックを示し(すなわちより高い感度を示し)、さらにデフォーカス状態で転写する。スペース804、805は、主要テスト構造フィーチャ802がプロセス変化に対して感度がより低くなるようにさせるために減感スキャッタバー806と共に構成されえる。図8Bに示されるように、光学的に測定された微小寸法のグラフは、デフォーカスされたテスト構造について+または−0.2ミクロンにおいて中心付けられた応答を示す(OPCフィーチャが対称的に適用されてアレイのそれぞれの部分が均等な感度を持つテスト構造に対して)。この実施形態において、OPC技術はテスト構造に適用され、それによりテスト構造の転写がフォーカスがずれて行われるようにする。この技術は、最良フォーカスにおいて転写された1つ以上のテスト構造と同じ露光フィールドにおいてテスト構造が最良フォーカスにおいて転写されることを可能にする。この技術は、それらを意図的にフォーカスをずらして転写することによってテスト構造を追加露光フィールドに転写する、従来技術において記載された歩留まりの損失を招く技術を避ける。フォーカスシフトの向きは、標準(最良フォーカスにおける)ターゲット構造から決定される光学微小寸法を、1つ以上のデフォーカスされたターゲット構造の光学微小寸法と共に評価することによって決定されえる。例えば図8Cは、最良フォーカスにおいて転写されたテスト構造およびデフォーカスされた状態(+0.2ミクロン)で転写されたテスト構造を用いたフォーカスシフトの向きの決定の例を示す。標準ターゲット構造についてのフォーカス応答曲線830は、最良フォーカス位置(0ミクロン)に近傍に中心付けられて示される。AのCD測定例は、プロセスがフォーカスにおいて、点834および835に対応する+または−0.10ミクロンのデフォーカスされた状態にシフトしたことを示唆する。デフォーカスされたテスト構造についてのフォーカス応答曲線836は、+0.2ミクロンにおいて中心付けられて示される。同じプロセス条件についてのBにおけるCD測定例は、それぞれ点838および839に対応する0.10または0.30ミクロンのいずれかだけプロセスがシフトしたことを示唆する。よって2つのグラフは、フォーカスのシフトが正の向きであることを示し、フォーカスシフトの向きおよび大きさの両方が決定されることが可能になる。上述のように、プロセスウィンドウのシフトは、較正フェーズにおけるフォーカス露光マトリクスからのターゲット構造微小寸法測定値および相関する値を用いて数学的モデリングによって決定されえる。
これらの非常に非対称なデュアルトーンラインショートニングアレイは、ターゲットパターンを変更するためにOPC補正を用いて作られる。その結果、デュアルトーンアレイは、従来のデュアルトーンラインショートニングアレイに対してシフトされた効果的な最良フォーカス位置を持つ。ターゲット構造と共に用いられるOPCフィーチャを参照して上述された技術によれば、デフォーカスされたアレイからのCD測定値(非対称OPCフィーチャを用いて作られた)は、標準ターゲット構造からのCD測定値(すなわち最良フォーカスにおける)と共に用いられ、フォーカスのドリフトを決定されえる。スキャッタバー805および延長フィーチャ808のようなOPCフィーチャは、アレイ800の主要テストパターンフィーチャ802、803、804、および805に近接して配置されるとき、プロセスウィンドウ変化に対する異なる感度、およびウェーハ上に転写されるとき非対称応答を作りだす。よってOPCフィーチャは、転写されたウェーハ上に現れる転写されたテスト構造がデフォーカスされた状態にあるように設計されえる。望ましいデフォーカス量は実験的に決定されえる。適切な結果は、0.10から0.20ミクロンの範囲のデフォーカスで得られた。テスト構造の光学応答はそれから、上述のようにフォーカスシフトの向きを決定するために用いられえる。結果として生じるOPC補正された非対称テスト構造は、フォーカスがずれて転写された様相をなす。バイナリOPC変化をテスト構造上で非対称に使用することは、デフォーカスされて転写されたテスト構造を低コストで生成し、テスト構造のために複数の露光が行われるとき無駄になる露光フィールド(群)を防ぐ。
本発明は、任意の適切な検査システムと共に用いられえる。図9は、本発明のある実施形態において実現されるウェーハを測定するウェーハまたはレチクル検査システム900を示す。自動的にウェーハを搬送するオートローダ908は、ウェーハ検査ステーション950の検査ポート902へ伸びるアーム910を持つロボット912を含む。アーム910は、回転し、参照番号910’で示される状態のときは外部ポート904へ伸びえる。同様に参照番号910’’で示される状態のときは、ロボットアームはウェーハストッカステーション916のストレージポート906に向かって伸びえ、このストッカステーション916は典型的にはウェーハを格納するいくつかのスロットまたはトラックを含む。ロボットアームは、さらに伸びてウェーハ914をウェーハストッカステーション916から取り出すように設計される。
本発明のある実施形態による典型的な検査プロセスは、例えば後続の検査アプリケーションにおいて用いられるまでウェーハをウェーハストッカステーション916内に格納することを前提で、ウェーハまたはレチクル914が外部ポート904上に置かれた後に始まりえる。ロボットアームはその位置910’においてウェーハを外部ポート904から搬送し、図9に示されるように伸びることによってそれをウェーハストッカステーション916のローディングポート内に格納する。例えばウェーハが必要とされるとき、ロボットアーム910’’はウェーハ914をローディングポートから取り出し、それをウェーハ検査ステーションの検査ポート902上に置く。
ウェーハ検査ステーション950は、コンピュータシステム952と結合され、ここでは光学測定値がテスト構造から得られた測定値およびレファレンスウェーハ上の露光されたフィールドからのパターンと比較して評価される。ウェーハまたはレチクル検査システムは、欠陥を検出するのにも用いられえる。コンピュータシステム952は、ウェーハ検査ステーション950と統合されてもよく、検査ステーション950と別個であってもよい。ウェーハ検査ステーション950は、設計データ954を形状のリストの形で受け取り、例えば、欠陥を検出する。さらにコンピュータシステム952は、画像データ(すなわちテスト画像)を検出ステーション950から受け取る。画像データは、それをベースライン画像と比較することによって分析され、ベースライン画像は設計データ954から、またはウェーハ914から生成されえる。ウェーハ検査が完了した後、ウェーハ914は外部ポート904上に置かれる。リソグラフィモニタリングおよび制御のために、ウェーハ上のテスト構造から、および検査ステーション950から得られた光学測定値が、図5を参照して用いられ説明されたようなテストウェーハのさまざまな露光フィールドで得られたテスト構造およびパターンの測定値と共に比較されえる。テストウェーハデータは、コンピュータシステム952によって格納され評価されえる。
本発明の方法を実現し制御(さまざまなスキャニング装置要素の設定を制御すること、ウェーハのベースライン画像を格納および取り出しを行うこと、ウェーハのテスト画像を格納すること、テスト画像を1つ以上のベースライン画像と比較すること、ラインショートニング測定値およびそのような比較中の統計的情報を格納することなど)するのに用いられる適切なコンピュータシステムは、さまざまなベンダー(例えばカリフォルニア州、マウンテンビューのシリコングラフィックスまたはカリフォルニア州、サニーベールのサンマイクロシステムズ)から入手されえ、またはKLAーTencorのようなウェーハ検査システムベンダーによってカスタムメードで作られえる。
ここで使用される「電子的表現」という語は、任意の機械読み取り可能な表現を含む。典型的にはこのような表現は、磁気、電子、または光学的に読み取り可能な媒体上に記憶される。このような表現の内容は、電気信号、磁気信号、電磁気信号、光学的信号などとして伝送されえる。
好ましくは、光学的または他の検査システムは、本発明の方法ステップの多くを実現するコンピュータシステムと統合される。このような統合システムは好ましくは、少なくとも(a)メモリに記憶されたベースライン画像(好ましくは圧縮された)、(b)ウェーハの光学画像を生成するよう構成された画像化システム、および(c)ベースラインおよび現在のテスト画像を比較することによって、ここで説明された数学的モデルにしたがって、光学測定値に対応するフォーカスおよび露光量応答を計算し、さまざまな統計情報を格納すると共に、欠陥を特定するよう構成された処理ユニットを含む。少なくとも、画像化システムは、ふつう(i)照射をウェーハの特定位置に導く照射源、および(ii)ウェーハによって散乱されたソースからのウェーハの画像を検出するよう方向付けられた1つ以上の検出器を含む。画像化システムはまたスキャニング手段を含みえる。
前述の本発明は、明瞭な理解の目的のためにある程度詳細に説明されてきたが、ある種の改変および変更が添付の特許請求の範囲内で実施されえることは明らかだろう。本発明の方法および装置を実現する多くの代替的な方法が存在ことに注意されたい。例えば、サブ解像度フィーチャは、ウェーハ上へのラインまたはパターンの転写に光学近接補正効果を作る任意のフィーチャでありえる。さらに本発明は、微小寸法が準拠していること、および微小寸法の測定値を求めるために薄くフィニッシュされた(thin finished)ウェーハを検査するのに特に有用でありえる。したがって本実施形態は、例示的であって限定的ではなく、本発明はここに与えられた詳細に限定されることはなく、添付の特許請求の範囲および等価物の中で改変されえる。
サブ解像度フィーチャを用いたレチクルの概略図である。 図1のレチクルを用いて作られたダイ上のパターンの概略図である。 図2Aに示されるパターンの拡大図である。 本発明のある実施形態によるサブ解像度フィーチャのサイズおよび位置を決定する方法のフローチャートである。 本発明のある実施形態によるサブ解像度フィーチャの構成の感度の例示的なグラフである。 本発明のある実施形態によるターゲット構造を較正する方法のフローチャートである。 本発明のある実施形態による検査プロセスを示すフローチャートである。 ターゲット構造およびターゲット構造についてのフォーカス応答を示す図である。 ターゲット構造およびターゲット構造についてのフォーカス応答を示す図である。 本発明のある実施形態による、OPC補正されたターゲット構造およびOPC補正されたターゲット構造についてのフォーカス応答を示す図である。 本発明のある実施形態による、OPC補正されたターゲット構造およびOPC補正されたターゲット構造についてのフォーカス応答を示す図である。 本発明のある実施形態による、フォーカス方向の決定を示すフォーカス応答グラフである。 本発明のある実施形態による、プロセス変化を検出するのに用いられる光学ウェーハ検査システムの図である。

Claims (25)

  1. 半導体プロセスパラメータを制御する方法であって、
    テスト構造を持つパターンをレチクル上に形成すること、および
    波面エンジニアリングフィーチャを利用して前記レチクル上に現れる前記テスト構造の転写特性を変更することによって、リソグラフィプロセス変化に対する前記テスト構造の感度を調整すること
    を含む方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    ウェーハ上に前記パターンを形成すること、および
    前記ウェーハ上の前記形成されたパターンの少なくとも一部を測定することによって、ウェーハ上の前記パターンの第2形成に比較して前記リソグラフィプロセスが変化したかを決定すること
    をさらに含む方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、前記リソグラフィプロセスが変化したときに、前記リソグラフィプロセスパラメータを調整することをさらに含む方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、前記波面エンジニアリングフィーチャの前記設計は、前記転写されたウェーハ上の前記テスト構造の、プロセス変化に対する最適化された感度を生むように選択される方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、前記波面エンジニアリングフィーチャの前記設計を実験的な手法で決定することをさらに含む方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、シミュレーションツール上で実行されるシミュレーションによって前記波面エンジニアリングフィーチャの設計を決定することをさらに含む方法。
  7. 請求項2に記載の方法であって、光学的オーバレイツールが用いられることによって、ウェーハ上の前記転写されたパターンの前記第1および第2の形成のうちの一つにおける前記テスト構造が測定される方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、前記波面エンジニアリングフィーチャの前記設計は、前記テスト構造が、ウェーハ上に前記パターンを形成するのに用いられる露光ツールのフォーカスおよび露光量の変化に対して感度を持つように選択される方法。
  9. 請求項2に記載の方法であって、前記パターンは、画像処理ソフトウェアを用いて分析される方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、前記波面エンジニアリングフィーチャは位相シフトマスクデザインである方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、前記波面エンジニアリングフィーチャは、光学近接補正である方法。
  12. 請求項1に記載の方法であって、前記テスト構造は、フォーカスおよび露光量変化に対して独立に応答する方法。
  13. 半導体プロセスパラメータを制御する方法であって、
    テスト構造を持つパターンをレチクル上に形成すること、および
    前記テスト構造に近接して波面エンジニアリングフィーチャを配置することによって、リソグラフィプロセスにおいて前記テスト構造の転写を制御すること
    を含み、
    前記波面エンジニアリングフィーチャは、前記パターンが複数のウェーハ上に転写されるとき、前記パターンのうちの前記テスト構造部分がプロセス変化に対して予め選択された感度であるように構成される
    方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、前記テスト構造は、前記リソグラフィプロセスのフォーカスおよび露光量変化に対して独立に応答する方法。
  15. 請求項13に記載の方法であって、前記テスト構造は、デュアルトーンラインショートニングアレイを備える方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、
    ウェーハ上に前記パターンを形成すること、および
    前記ウェーハ上に形成された前記パターンの前記アレイ部分を測定することによって、ウェーハ上の前記パターンの第2形成に比較して前記プロセスが変化したかを決定すること
    をさらに含む方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、前記パターンの前記第1形成および前記パターンの前記第2形成は、同じウェーハ上に起こる方法。
  18. 請求項13に記載の方法であって、前記波面エンジニアリングフィーチャは光学近接補正フィーチャであり、前記レチクル上に現れる前記テスト構造をフォーカスがずれた状態で転写させることによって、ウェーハ上に前記パターンを転写するのに用いられる露光ツールのフォーカスの変化の向きを決定するように前記波面エンジニアリングフィーチャがさらに構成される方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、前記テスト構造はデュアルトーンラインショートニングアレイを備え、前記光学近接補正フィーチャは、前記アレイに対して非対称に適用される方法。
  20. 半導体プロセスパラメータを制御する方法であって、
    パターンをレチクル上に形成すること、および
    ウェーハ上に転写された前記パターンのラインエンドショートニングを位相シフト技術を用いて制御することによって前記パターンのウェーハ上への転写を制御すること
    を含み、
    前記位相シフト技術は、前記パターンが複数のウェーハ上に転写されるとき、前記パターンがプロセス変化に対して感度を持つように選択される
    方法。
  21. 請求項20に記載の方法であって、
    ウェーハ上に前記パターンを形成すること、および
    前記ウェーハ上の前記形成されたパターンを測定することによって、ウェーハ上の前記パターンの第2形成に比較して前記プロセスが変化したかを決定すること
    をさらに含む方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、前記プロセスパラメータをそれらが変化したときに調整することをさらに含む方法。
  23. 請求項20に記載の方法であって、前記位相シフト技術は、プロセス変化に対する予め選択された感度を生むよう選択される方法。
  24. 請求項20に記載の方法であって、前記位相シフト技術は、プロセス変化に対する高められた感度を生むよう選択される方法。
  25. 請求項20に記載の方法であって、前記位相シフト技術は、プロセス変化に対する低められた感度を生むよう選択される方法。
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