JP2005509764A - 紙のサイジング方法及びサイジング組成物 - Google Patents

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Abstract

【目的】【構成】 本発明はセルロース繊維を含む水性懸濁液を用意し、前記水性懸濁液を脱水し、それにより紙ウェブを形成することを含む紙のサイジング方法であって、前記方法がセルロース懸濁液にサイジング剤を含む凝集物を含む水性組成物を添加し、その組成物が水性懸濁液への添加の前に、(i)少なくとも一種の凝集剤を含む水溶液、及び(ii)サイジング剤を含む水性分散液をあらゆる順序で混合することにより得られ、その組成物のゼータ電位が20mV未満であることを特徴とする紙のサイジング方法に関する。また、本発明は水性サイジング組成物に関する。

Description

本発明はセルロース懸濁液にサイジング剤を含む凝集物を含む水性組成物を添加することを含み、それにより組成物が凝集剤の水溶液及びサイジング剤を含む水性分散液をあらゆる順序で混合することにより生成され、その組成物のゼータ電位が20mV未満であることを特徴とする紙のサイジング方法に関する。また、本発明は水性サイジング組成物を含む。
印刷及びその他の商用用途に適する紙を得るために、性能の異なる種類の薬品が製紙工場でセルロース懸濁液に添加される。添加される化合物の一つの型は紙を水溶液の如き液体の浸透に一層抵抗性にする目的に利用でき、普通サイジング剤と称される。これらのサイジング剤はしばしば疎水性部分を含み、それにより化合物がセルロース繊維に共有結合され、又は繊維に会合されるだけである。分散液又はエマルションの形態で懸濁液に通常添加されるサイジング剤の性能は多くの因子、例えば、懸濁液中のパイプの型、即ち、ケミカルパルプ、メカニカルパルプ、リサイクル繊維、歩留り助剤の如きその他の性能の添加剤、そしてとりわけ懸濁液中に存在する汚染物質の量により影響される。サイジング剤の歩留りに効果を有する懸濁液中に存在する汚染物質はとりわけ塩からかなりの分子量を有するポリマーまでの範囲のイオン性化合物である。懸濁液中のキシランのような荷電されたポリマー化合物の存在は懸濁液の陽イオン要求を測定することによりしばしば示される。一層高い陽イオン要求は懸濁液中の荷電されたポリマー化合物の一層高い濃度を意味する。高い陽イオン要求を有する懸濁液は使用されるパルプの型、即ち、リサイクル紙、使用される希釈水、及び製紙工場における白水の循環の程度に由来し得る。白水が徹底的に循環される製紙工場は高い陽イオン要求を有する懸濁液で終わる傾向がある。それ故、本発明の一つの目的は紙のサイジング方法を提供することであり、この場合、紙が高い陽イオン要求及び/又は高い導電性を有するセルロース繊維を含む懸濁液から形成される。更なる目的はサイジング剤の歩留り、詳しくは所謂第一通過歩留りを改良することである。本発明のサイジング組成物は歩留り助剤の追加の添加を必要としないで充分にサイジングされる紙にし得る。更なる目的は以下に明らかであろう。
サイジング剤それ自体は疎水性の特徴を有する化合物であり、それ故、分散液の生成に影響又は促進する化合物の存在なしにサイジング剤を水溶液中に分散/乳化することは実際に不可能である。加えて、分散液を安定化するために、更なる化合物が必要とされるかもしれない。懸濁液へのサイジング剤の添加前のサイジング分散液の生成は一般に充分にサイジングされる紙を得るための前提条件である。通常、サイジング剤を含む粒子の粒子サイズ又は重量平均粒子サイズはサイジング効率に影響を有する。慣例による一層良好なサイジングはサイジング剤を含む粒子ができるだけ小さく、好適には1μm以下である場合に得られる。しかしながら、本発明の目的は通常の分散液中のサイジング粒子よりも実質的に大きいサイジング剤を含む凝集物を含む組成物にすることである。驚くことに、本発明の方法及び組成物は歩留り助剤を使用しないでも充分にサイジングされ、即ち、30以下のCobb値である紙にする。加えて、その方法及び組成物は高い陽イオン要求及び/又は高い導電性を有するセルロース懸濁液に適用される場合にサイジングを有意に改良する。 WO 00/34583に、陽イオンコロイドコアセルベート安定剤により安定化されるサイジング分散液が開示されており、この場合、コアセルベート剤は陰イオン成分及び陽イオン成分を含む。陰イオン成分及び陽イオン成分は分散液のゼータ電位が少なくとも20mVであるような比率で存在する必要があるが、少なくとも40mVのゼータ電位が更に好ましい。コアセルベート剤の目的は乳化又は分散されたサイジング剤を安定化することである。
米国特許第6159339号は実質的にASA/AKD及び分解された、液体陽イオン澱粉からなる紙サイズに関する。
WO 9833979は10,000未満の分子量を有する低分子量陽イオン有機化合物及び陰イオン安定剤を含むセルロース反応性サイジング剤を含む水性分散液に関する。
本発明は特許請求の範囲に記載の紙のサイジング方法及びサイジング組成物に関する。更に詳しくは、本発明はセルロース繊維を含む水性懸濁液を用意し、前記水性懸濁液を脱水し、それにより紙ウェブを形成することを含む紙のサイジング方法であって、前記方法がセルロース懸濁液にサイジング剤を含む凝集物を含む水性組成物を添加することを含み、その組成物が水性懸濁液への添加の前に、(i)少なくとも一種の凝集剤を含む水溶液、及び(ii)サイジング剤を含む水性分散液をあらゆる順序で混合することにより得られ、その組成物のゼータ電位が20mV未満であることを特徴とする紙のサイジング方法に関する。加えて、本発明はまたサイジング剤を含む凝集物を含む水性サイジング組成物に関して特許請求の範囲に特定されたような水性サイジング組成物に関するものであり、その組成物が(i)少なくとも一種の凝集剤を含む溶液、及び(ii)サイジング剤を含む水性分散液をあらゆる順序で混合することにより得られ、その組成物のゼータ電位が20mV未満である。
本発明の好ましい実施態様によれば、サイジング剤を含む凝集物を含む水性組成物は水性懸濁液への添加の前に、(i)少なくとも一種の荷電された凝集剤を含む水溶液、及び(ii)サイジング剤を含む荷電された水性分散液をあらゆる順序で混合することにより得られ、それにより凝集剤の電荷は分散液の電荷の反対である。
更に別の好適な実施態様によれば、本発明は一種以上の歩留り助剤を前記懸濁液に添加しないでサイジング剤を含む凝集物を含む組成物を懸濁液に添加することを特徴とする紙のサイジング方法に関する。
溶液の凝集剤は前記凝集剤が凝集剤の溶液及びサイジング剤分散液を混合する場合にサイジング粒子のフロキュレーション/凝集に影響することを条件として実際にはあらゆる化合物又は化合物の混合物であってもよい。好適には、凝集剤はノニオンポリマー、高分子電解質、表面活性剤、シリカをベースとする粒子、無機アルミニウム含有化合物、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる。荷電された凝集剤が水溶液中に含まれる場合、水性サイジング分散液は反対の電荷を有することが好ましい。
好適なノニオンポリマーの例はポリアルキレンオキサイド(また、ポリアルキレングリコールと称される)、特にポリエチレンオキサイド及びフェノール樹脂である。選ばれるフェノール樹脂はフェノールとアルデヒド、好ましくはホルムアルデヒドの重縮合生成物(普通レゾール及びノボラックと称される)、並びに天然樹脂、例えば、ガムロジン、ウッドロジン及びトール油ロジンからのロジン酸により変性されたフェノール樹脂である。通常、ポリアルキレンオキサイドとフェノール樹脂の混合物が凝集剤として使用される。ノニオンポリマーが水溶性又は水分散性であることが有利である。
上記好ましい実施態様によれば、本発明は水性組成物がサイジング剤の荷電された水性分散液又はエマルション(周囲温度におけるサイジング剤の物理的状態に応じて)、及び荷電された凝集剤を含む水溶液(凝集剤の電荷は分散液の電荷の反対である)を用意し、分散液及び溶液を混合し、それにより20mV未満のゼータ電位を有するサイジング剤を含む凝集物を含む水性組成物を得ることにより生成される場合の紙のサイジング方法及び水性サイジング組成物に関する。特許請求範囲の“荷電された水性分散液”という用語はまた分散液中に存在するサイジング剤の型に応じて荷電された水性エマルションを意味する。例えば、周囲温度で固体又はほぼ固体であるサイジング剤が存在する場合には、分散液が生成されるが、サイジング剤が周囲温度で液体である場合には、エマルションが得られる。“荷電された分散液”という用語は分散液の分散/安定化系の総合電荷を表す。それ故、溶液の荷電された凝集剤が陰イオン(総合の陰イオン)である場合には、サイジング剤を含む分散液は陽イオンであるべきである。他方で、荷電された凝集剤が陽イオン(総合の陽イオン)である場合には、分散液は陰イオンであるべきである。
溶液の荷電された凝集剤について言及する場合、その電荷は分散液の電荷に応じて正又は負である。それ故、凝集剤は等しい量の負電荷及び正電荷を含むべきではない。こうして、荷電された凝集剤は陰イオン又は陽イオンであり、即ち、その薬剤は陰イオン又は陽イオンの総合電荷を有してもよく、それにより凝集剤は陰イオン基のみ、陽イオン基のみ又は陰イオン基と陽イオン基の両方を有することができ、後者は両性凝集剤と称される。
水性組成物を生成する場合、溶液を分散液と混合する順序は関係のあるものとは考えられない。しかしながら、凝集剤を含む溶液は水性分散液に添加されることが好ましい。分散液及び溶液を混合するあらゆる方法が適用し得るが、溶液の添加は生成される水性組成物のゼータ電位が混合中に約20mV未満であるように調節されることが好適であり、それにより分散液中に通常のサイジング粒子よりも実質的に大きい直径を有するサイジング剤を含む凝集物を得る。サイジング剤の一層良好なフロキュレーションは混合中のゼータ電位が組成物の等電点付近、例えば、約18mV未満(即ち、−18mV〜+18mVの間)、更に好ましくは約15mV未満(即ち、−5mV〜+5mVの間)である場合に得られる。
本発明によれば、混合後に得られる組成物のゼータ電位は約20mV未満であるべきである。約20mV未満という用語は20mV未満、かつ−20mVより大きいゼータ電位を有する組成物を含む。組成物のゼータ電位は好適には約18mV未満、更に好ましくは約15mV未満、好適には約10mV未満又は更には5mV未満である。混合後の組成物のゼータ電位は更には組成物の等電点付近のように低くてもよい。
水性組成物、即ち、分散/安定化系の電荷は普通ゼータ電位を測定することにより確かめられる。ゼータ電位の正の値は陽イオン分散液を示し、一方、負のゼータ電位は陰イオン分散液を示す。ゼータ電位は書籍“コロイド及び表面化学への導入”, D. Shaw, Butterworthsに記載されたような粒子ミクロ電気泳動を使用して測定し得る。
サイジング剤を含む凝集物はサイジング剤が凝集物内に均等に分布される場合にサイジング剤に関してゆるく充填された凝集物である。好ましくは、凝集物は約1体積%から約40体積%まで、更に好ましくは約3体積%から約30体積%まで、最も好ましくは約5体積%から約20体積%までのサイジング剤を含む。凝集物の体積の残部は主として水、及び小量の凝集剤及び必要により水性サイジング分散液からの分散/安定化剤を含むと考えられる。通例によれば、ミクロン範囲、1μm付近のサイジング粒子より大きく、又はかなり大きい分散液のサイジング粒子は、紙ウェブ中のサイジング剤の不十分な分布を生じ、最終的には紙の損なわれたサイジングをもたらす。しかしながら、凝集物内に均等に分布されたサイジング剤を有する、本発明の組成物中に含まれる凝集物は、乾燥期中の繊維表面上の組成物の妥当な用量でサイジング剤の有効な広がりを与えると推定される。
凝集剤を含む水溶液及びサイジング剤を含む水性分散液を混合することにより、サイジング剤のフロキュレーションが生じ、それにより少なくとも約5μm、好適には少なくとも約10μm、更に好ましくは少なくとも約15μm、必要により少なくとも約22μmの重量平均
直径を好適に有するサイジング剤の凝集物を含む組成物が得られる。凝集物の上限の重量平均直径はプロセスパラメーター、例えば、セルロース懸濁液の型及び乾燥強度増強剤、湿潤強度増強剤等のような懸濁液に添加されるその他の性能の薬品に応じて有意に変化し得る。実用的な理由のために、凝集物の重量平均直径は好適には250μm以下、好ましくは100μm以下、更に好ましくは80μm以下である。凝集物の重量平均直径の好ましい範囲は約10μmから約100μmまで、好適には約15μmから約60μmまで、更に好ましくは約22μmから約50μmまでである。
凝集物の重量平均直径は小体積のセル上部を備えたマルバーン・マスターサイザー・ミクロプラス(マルバーン・インストルメンツ社)を使用して測定される。特許請求の範囲中の重量平均直径は粒子の50%が示された値より下である体積重み付け(volume weighted)粒子サイズを表す、PSDD(v.0.5)として表される粒子サイズ分布を意味する。
荷電された凝集剤は高分子電解質、シリカをベースとする粒子、無機アルミニウム含有化合物、及びこれらの混合物からなる群から選ばれることが好ましい。
好ましい実施態様によれば、サイジング剤を含む荷電された水性分散液の組成は、総合の電荷が陽イオン又は陰イオンである限り重要ではない。分散液は分散されたサイジング粒子の形成を促進し、サイジング粒子を安定化する化合物を含むことが好適である。このような分散/安定化剤は天然ポリマー、例えば、セルロース誘導体及び澱粉のような多糖、並びに合成ポリマー、例えば、ビニル付加ポリマー及び縮合ポリマーであることが好ましい。分散液のサイジング剤の粒子サイズは約0.1μmから約2μmまでの範囲であってもよい。更に、荷電された水性分散液は上記安定化/分散剤に加えて、又はこのような薬剤に代えてこの出願において凝集剤と称される薬剤のいずれかを含んでもよい。分散液の分散/安定化剤及び/又は凝集剤の型及び量は、分散液が陰イオン又は陽イオンにされるように選ばれる。分散液の電荷は粒子ミクロ電気泳動により測定されることが好適である。
好ましい荷電された凝集剤は陽イオン又は陰イオンであってもよい、即ち、総合の陰イオン又は陽イオンの電荷を有する高分子電解質である。水溶液中に含まれる高分子電解質は好適には少なくとも約6,000、好ましくは少なくとも約10,000の重量平均分子量を有し、普通水分散性又は水溶性である。通常、その重量平均分子量は約10,000,000以下、更に好ましくは約100,000から約1,000,000までである。高分子電解質は少なくとも約0.1meq/gの電荷密度を有してもよい。普通の電荷密度は約0.1meq/gから約18meq/gまで、更に好ましくは約0.1meq/gから約12meq/gまで、典型的には約0.5meq/gから約6meq/gまでの範囲である。陽イオン又は陰イオン高分子電解質はまた反対の電荷の荷電された基を有してもよく、普通両性高分子電解質と称される。荷電された高分子電解質は多糖、ビニル付加ポリマー、縮合ポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選ばれることが好適である。
陽イオン高分子電解質が凝集剤を含む溶液中に存在する場合、それらは同様の型又は異なる陽イオン高分子電解質の混合物であってもよい。陽イオン高分子電解質は多糖、例えば、ジャガイモ、トウモロコシに由来し得る澱粉、二三挙げると、好適には三級アミン基、四級アンモニウム基又はトリメチルアミンとエピクロルヒドリンの反応生成物を有する澱粉;縮合ポリマー、例えば、ポリエピハロヒドリン、ポリアミドアミン、ポリエチレンイミン等、ビニル付加ポリマーにより例示される連鎖反応ポリマー、例えば、ポリアクリルアミド、アクリレートとアクリルアミドのコポリマー、ポリDADMACと称されるジアリルジメチルアンモニウムクロリドポリマーからなる群から選ばれることが好適である。
好適な陰イオン凝集剤は高分子電解質、シリカをベースとする粒子、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる。
陰イオン高分子電解質が凝集剤の溶液中に含まれる場合、陰イオン高分子電解質は異なる陰イオン高分子電解質の混合物又は特別な陰イオン高分子電解質のみを構成してもよい。陰イオン高分子電解質は多糖、縮合ポリマー及び連鎖反応ポリマーからなる群、好ましくは多糖、ポリスルフェート、ポリスルホネート、及びこれらの混合物からなる群から選ばれることが好適である。好適な陰イオン高分子電解質はカルボキシル化セルロース、例えば、カルボキシメチルセルロース;ホスフェート変性多糖、例えば、澱粉;ポリアクリレート、例えば、ポリアクリルアミド;ポリビニルスルフェート、ポリエチレンスルフェート等により例示されるポリスルフェート;ポリビニルスルホネート、リグニンスルホネート、縮合ナフタレンスルホネートのようなポリスルホネートである。
シリカをベースとする粒子、即ち、SiOをベースとする粒子の群からの凝集剤として、とりわけコロイドシリカ、コロイドホウケイ酸塩、アルミニウム変性シリカ又はケイ酸アルミニウム、ポリアルミノシリケートミクロゲル、及びこれらの混合物が挙げられる。シリカをベースとする粒子はしばしばシリカゾルと称される。粒子はコロイド、例えば、粒子サイズのコロイド範囲、又は好ましくは無定形もしくは実質的に無定形であってもよい。シリカをベースとするゾルはまた変性でき、その他の元素、例えば、アルミニウム及び/又はホウ素を含み、これらは水相及び/又はシリカをベースとする粒子中に存在し得る。この型の好適なシリカをベースとする粒子として、コロイドのアルミニウム変性シリカ及びケイ酸アルミニウムが挙げられる。このような好適なシリカをベースとする粒子の混合物がまた使用し得る。陰イオンのシリカをベースとする粒子は適切に構造化された陰イオンシリカゾルであり、この場合、シリカ粒子は30〜1200m/gの範囲内の比表面積及び典型的には8〜45%、好適には10〜35%、好ましくは10〜30%の範囲内のS値を有し得る。比表面積は既知の様式で、例えば、SearsによりAnalytical Chemistry 28(1956):12, 1981−1983及び米国特許第5,176,891号に記載されたようにNaOHによる滴定により測定でき、一方、所定のS値はIler, R.K.及びDalton, R.L.によりJ. Phys. Chem. 60(1956), 955−957に記載されたように測定され、計算し得る。S値は凝集物又はミクロゲル形成の程度の目安であると言われ、低いS値は高いミクロゲル含量を示し、分散相中のSiOの量(重量%)の目安として見られる。前記構造化されたゾルのシリカ粒子は普通2〜25%、好適には3〜20%の程度までアルミニウムで表面変性される。アルミニウム表面変性度は粒子表面中でケイ素原子を置換したアルミニウム原子の数を意味する。変性度は%で示され、1nm当り8個のシラノール基に基づいて計算される。これはIler, R.K.によりJournal of Colloidal and Interface Science, 55(1976):1, 25−34に記載されている。ゾルについて示されたS値は粒子サイズ分布と高度に相関関係付けられる。
陽イオンのシリカをベースとする粒子、即ち、陽イオンのシリカをベースとする粒子のゾルは、典型的には金属酸化物、金属水酸化物及び水和金属酸化物を含む一種又は異なる多価金属−酸素化合物で被覆/変性された稠密なシリカコアーを有する正に荷電された粒子である。好ましくは、シリカ粒子は一種の多価金属−酸素化合物、好適には3価及び4価の金属−酸素化合物、例えば、アルミニウム、クロム、ガリウム、チタン及びジルコニウムで被覆され、それによりアルミニウムが特に好ましい。好適な陰イオン対イオンとして、ハロゲン化物イオン、例えば、塩化物イオン、酢酸イオン又は硝酸イオンが挙げられる。好適には、正に荷電されたコロイドシリカ粒子は、好ましくはアルミニウム、例えば、アルミニウムの種々の酸化物及び水酸化物で表面変性されていてもよい無機シリカ粒子である。正に荷電されたシリカ粒子は約500nm未満、通常1.0nmより大きい粒子サイズを有し得る。シリカ粒子の比表面積は約5〜約1800m/gの範囲、好適には約30〜約1200m/g、更に好ましくは50〜1000m/gの範囲であってもよい。正に荷電されたコロイドのアルミニウム変性シリカ粒子は好ましくは1:20から4:1まで、好適には1:10から2:1までの範囲、最も好ましくは1:5から1:1までの範囲のAl対SiOの重量比を有する。
凝集剤として作用する好適な無機アルミニウム含有化合物はアルミニウムを含む塩、例えば、普通ミョウバンと称される、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム並びにポリ塩化アルミニウム、硫酸塩を含むポリ塩化アルミニウム化合物及びポリアルミニウムヒドロキシシリケートスルフェート化合物のような種々の無機ポリアルミニウム化合物である。ポリアルミニウム化合物はアルミニウム、ヒドロキシ基及び陰イオンをベースとし、それらは塩基性と称され、水溶液中ではそれらは多核錯体である。
ポリアルミニウム化合物の例は一般式Al(OH)3n−mを有し得る。式中、Xは負のイオン、例えば、塩化物イオン又は酢酸イオンであり、かつn及びmの両方は3n−mが0より大きいように正の整数である。XはClであることが好ましく、このようなポリアルミニウム化合物はポリ塩化アルミニウム(PAC)として知られている。ポリ塩化アルミニウムはまた硫酸、リン酸、ポリリン酸、クロム酸、ジクロム酸、ケイ酸、クエン酸、カルボン酸又はスルホン酸からの陰イオンを含み得る。ポリ硫酸アルミニウムの例は式〔Al(OH)(SO(HO)(式中、xは1.5〜2.0の値を有し、yは0.5〜0.75の値を有し、x+2y=3かつz=1.5−4、好適には1.5−3.0)を有するものである。市販の無機アルミニウム含有化合物は、例えば、エカ・ケミカルズABにより製造、販売されるエコフロック、ドイツにあるザヒトレーベン・ケミイにより販売されるザヒトクラー(登録商標)、フランスにあるアトケムにより販売される硫酸塩含有WAC、ドイツにあるヘキストAGにより販売される高度に塩基性のポリ塩化アルミニウム化合物ロクロン、オムニケム(米国)により販売されるポリ(ヒドロキシアルミニウム)スルフェートオムニクラー、米国にあるニアセットにより販売されるニアプルーフ(これはアルミニウムヒドロキシアセテートである)及びSKWトロストベルグ(ドイツ)により販売されるアルゾフィックス(これはポリ塩化アルミニウム及びジシアンジアミドをベースとする)である。
無機アルミニウム含有化合物がサイジング剤の水性分散液中に存在する場合、サイジング剤は分散液のpHを好適な酸又は塩基の添加により変化することにより凝集し得る。普通、アルミニウム含有化合物を含むサイジング分散液は酸性であり、即ち、分散液は2−5の範囲のpHを有する。それ故、酸性分散液のpHを、好適には中性レベル(6から7.5までのpH)又は更にはわずかにアルカリ性のレベル(8から10までのpH)に増大することにより、サイジング剤のフロキュレーションが誘発し得る。
水性分散液中に含まれるサイジング剤の型は重要ではなく、こうして、当業者に知られているあらゆるサイジング剤、例えば、ロジン、例えば、強化及び/又はエステル化ロジン、ワックス、
脂肪酸及び樹脂酸誘導体、例えば、脂肪アミド及び脂肪エステル、例えば、天然脂肪酸のグリセロールトリエステルを含む非セルロース反応性薬剤、並びにセルロース反応性薬剤が使用されてもよい。しかしながら、水性分散液中に含まれる好ましいサイジング剤はセルロース反応性サイジング剤である。好適なセルロース反応性サイジング剤は疎水性ケテン二量体、ケテン二量体多量体、酸無水物、有機イソシアネート、カルバモイルクロリド及びこれらの混合物からなる群、更に好ましくはケテン二量体及び酸無水物からなる群、最も好ましくはケテン二量体から選ばれる。好適なケテン二量体は下記の一般式(I)を有する。式中、R及びRは飽和又は不飽和炭化水素基、通常飽和炭化水素を表し、その炭化水素基は好適には8〜36個の炭素原子を有し、通常12〜20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基、例えば、ヘキサデシル基及びオクタデシル基である。ケテン二量体は周囲温度、例えば、25℃、好適には20℃で液体であってもよい。普通、酸無水物は下記の一般式(II)を特徴とし得る。式中、R及びRは同じであってもよく、又は異なっていてもよく、好適には8〜30個の炭素原子を含む飽和又は不飽和炭化水素基を表し、又はR及びRは−C−O−C−部分と一緒になって5〜6員環を形成することができ、必要により30個までの炭素原子を含む炭化水素基で更に置換されていてもよい。商用される酸無水物の例として、アルキル無水コハク酸及びアルケニル無水コハク酸、特にイソオクタデセニル無水コハク酸が挙げられる。
Figure 2005509764
好適なケテン二量体、酸無水物及び有機イソシアネートとして、米国特許第4,522,686号(これは参考として本明細書に含まれる)に開示された化合物が挙げられる。好適なカルバモイルクロリドの例として、米国特許第3,887,427号(これはまた参考として本明細書に含まれる)に開示されたものが挙げられる。
本発明の別の好ましい実施態様はセルロース繊維を含む水性懸濁液を用意し、前記水性懸濁液を脱水し、それにより紙ウェブを形成することを含む紙のサイジング方法であって、前記方法がセルロース懸濁液にサイジング剤を含む凝集物を含む水性組成物を添加することを含み、その組成物が水性懸濁液への添加の前に、(i)少なくとも陰イオン凝集剤を含む水溶液、及び(ii)サイジング剤を含む陽イオン水性分散液をあらゆる順序で混合することにより得られ、その組成物のゼータ電位が20mV未満であることを特徴とする紙のサイジング方法に関する。
従って、本発明の好ましい水性サイジング組成物はサイジング剤を含む凝集物を含む水性サイジング組成物であり、その組成物は(i)少なくとも一種の陰イオン凝集剤を含む溶液、及び(ii)サイジング剤を含む陽イオン水性分散液をあらゆる順序で混合することにより得られ、その組成物のゼータ電位は20mV未満である。
好ましくは、陰イオン凝集剤は陰イオン多糖、即ち、セルロースの陰イオン誘導体、例えば、普通約0.5〜約18meq/g、更に好ましくは約1.0〜約6meq/gの電荷密度を有するカルボキシメチルセルロースである。陽イオン水性分散液は陽イオン高分子電解質、好適にはエピハロヒドリン型ポリマー(例えば、ポリアミン)、アミドアミン型ポリマー及びエチレンイミン型ポリマーにより例示される陽イオン縮合ポリマーを含むことが好適である。使用されるモノマーに応じて、陽イオンポリマーは分岐していてもよく、又は分岐していなくてもよい。陽イオン高分子電解質は約0.5から約20meq/gまで、典型的には約1.0から約12meq/gまで、好ましくは約1.0から約6meq/gまでの範囲の電荷密度を有することが好ましい。好ましい陽イオン縮合ポリマーとして、脂肪族アミン及び脂肪族ジカルボン酸から生成されたもののようなポリアミドアミン、例えば、アジピン酸、エチレンジアミン又はヘキサメチレンジアミン及びジエチレントリアミンの縮合;ポリアミドアミンエピクロロヒドリン樹脂、ポリエチレンイミン、ビニルアミン型ポリマーが挙げられる。一般に、分散液中に存在する一種以上の陽イオンポリマーの電荷密度及び/又は凝集剤の電荷密度が増大される場合、サイジング剤を含む大きい粒子が形成される(良好なフロキュレーション)。
サイジング剤を含む凝集物を含む水性組成物はサイジング剤を含む荷電された水性分散液及び凝集剤を含む水溶液を用意し、それらを混合することにより得られる。水性分散液は既知の分散/乳化技術を適用することにより生成される。分散液は融解形態のサイジング剤を用意し、高圧装置を使用して液体サイジング剤を分散剤を含む水溶液中に分散させることにより生成されることが好適である。周囲温度で固体であるサイジング剤が使用される場合、それらは乳化の前に融解される。
凝集剤を含む水溶液について、これらは水分散性又は水溶性薬剤を、必要により好適な分散剤と一緒に、水溶液中で単に混合することにより生成される。溶液中に存在する凝集剤の量は重要ではない。溶液中に存在する凝集剤の量は約0.01重量%から約15重量%までであることが好適である。 凝集剤を含む水溶液と混合される水性分散液は典型的には約0.1重量%から約50重量%まで、好適には約1.0重量%から20重量%までのサイジング剤の含量を有する。
サイジング剤は全ての実施態様の組成物中に全組成物を基準として約0.01重量%から約20重量%まで、好ましくは約0.07重量%から約5重量%まで、更に好適には約0.1重量%から約2重量%までの量で存在することが好適であり、一方、凝集剤は典型的には組成物中にサイジング剤を基準として約0.1重量%から約10重量%まで、好ましくは0.1重量%から5重量%までの範囲の量で存在する。
本発明の方法は紙の製造に使用される。本明細書に使用される“紙”という用語は、勿論、紙及びその製品を含むだけでなく、その他のシート又はウェブのような製品、例えば、ボード及び板紙、並びにこれらの製品を含む。その方法はセルロース含有繊維の懸濁液の異なる型からの紙の製造に使用でき、懸濁液は好適には乾燥物質を基準として少なくとも25重量%、好ましくは少なくとも50重量%のこのような繊維を含むべきである。懸濁液はケミカルパルプ、例えば、硫酸パルプ、亜硫酸パルプ及びオルガノゾルパルプ、広葉樹及び針葉樹の両方からの、メカニカルパルプ、例えば、サーモメカニカルパルプ、ケモサーモメカニカルパルプ、リファイナパルプ及び砕木パルプからの繊維をベースとすることができ、また必要により脱インキパルプからのリサイクル繊維、及びこれらの混合物をベースとし得る。本発明はリサイクル繊維を含むパルプ及び脱インキパルプをベースとする懸濁液からの紙の製造に特に有益であり、このような源のセルロース繊維の含量は100%まで、好適には20%から100%までであってもよい。
本発明の方法はまたセルロース繊維、及び任意のてん料を含み、高い陽イオン要求及び/又は高い導電性を有する懸濁液から紙をサイジングするのに使用し得ることがわかった。懸濁液の陽イオン要求が約1000μeq/lより上である場合、更に懸濁液の陽イオン要求が約2000μeq/lより上、好適には約3000μeq/lより上、好ましくは約4000μeq/lより上である場合に、紙の充分なサイジングが得られる。更に、原料の導電性が少なくとも0.20mS/cm、好ましくは少なくとも3.5mS/cmであってもよい。非常に良好なサイジング結果が5.0mS/cmより上、更には7.5mS/cmより上の導電性レベルで観察された。陽イオン要求は高分子電解質滴定(Mutek PC 02)により測定し得る。導電性は通常の装置、例えば、クリスチャン・バーナーにより供給されるWTW LF 539装置により測定し得る。上記された値は好適には抄紙機のヘッドボックスに供給され、又はその中に存在するセルロース懸濁液の陽イオン要求又は導電性を測定することにより、又は懸濁液を脱水することにより得られた白水の陽イオン要求又は導電性を測定することにより測定される。高い導電性レベルは塩(電解質)の高い含量を意味し、この場合、種々の塩はアルカリ金属、例えば、Na及びK、アルカリ土類、例えば、Ca2+及びMg2+のような1価、2価及び多価の陽イオン、アルミニウムイオン、例えば、Al3+、Al(OH)2+及びポリアルミニウムイオン、並びにハロゲン化物イオン、例えば、Cl、硫酸イオン、例えば、SO 2−及びHSO 、炭酸イオン、例えば、CO 2−及びHCO 、ケイ酸イオン及び低級有機酸のような1価、2価及び多価の陰イオンをベースとすることができ、一方、高い陽イオン要求は多量の陰イオン高分子電解質、例えば、キシランを意味する。本発明は2価及び多価の陽イオンの塩の高含量を有する原料からの紙の製造に特に有益であり、通常その陽イオン含量は少なくとも200ppm、好適には少なくとも300ppm、好ましくは少なくとも400ppmである。塩は、特にパルプ工場からの濃縮された水性繊維懸濁液が通常水と混合されて製紙工場における紙製造に適した希薄な懸濁液を生成する一貫工場で原料を生成するのに使用されるセルロース繊維及びてん料に由来し得る。塩はまた原料に導入される種々の添加剤、その方法に供給される新鮮な水に由来してもよく、又は随時添加されてもよい。更に、塩の含量は白水が徹底的に循環される方法では通常高く、これはその方法中で循環する水中の塩のかなりの蓄積をもたらすかもしれない。
更に、本発明は白水が徹底的に循環され、即ち、例えば、新鮮な水0〜30トンが製造される乾燥紙1トン当り使用される白水の高度の密閉、通常紙1トン当り20トン未満、好適には15トン未満、好ましくは10トン未満、特に5トン未満の新鮮な水で循環される抄紙方法を含む。その方法で得られる白水の循環は好適には白水をセルロース繊維及び/又は任意のてん料と混合してサイジングすべき懸濁液を生成することを含む。それは懸濁液がサイジング用のフォーミングワイヤに入る前に白水をセルロース繊維、及び任意のてん料を含む懸濁液と混合することを含むことが好ましい。 更に、本発明が以下の実施例で説明されるが、これらの実施例は本発明を限定することを目的とするものではない。%は特に示されない場合には重量%を表す。
全ての実施例において、サイジング剤を含む粒子の重量平均直径は小体積セル上部を備えたマルバーン・マスターサイザー・ミクロプラス(マルバーン・インストルメンツ社)を使用して測定された。ケテン二量体(AKD)粒子に関する相対粒子屈折率は1.15に設定され、想像屈折率は0.1に設定され、分散媒体(水)に関する屈折率は1.33に設定された。データが多分散モデル、5OHDに従って分析された。粒子重量平均直径、即ち、粒子サイズ分布がPSD D(v.0.5)として表され、粒子の50%がその値より下である体積重み付け粒子サイズを表した。サイジング剤(フロック)を含む粒子の量がコウルター・カウンター・マルチサイザーII(コウルター・インターナショナル社、米国)を使用して計算された。
硫酸カリウム溶液(0.3g/lの硫酸カリウム)100mlに、a)3.6meq/gの電荷密度及び250000の重量平均分子量を有する0.092mg/lのカルボキシメチルセルロース(CMC)を含む水溶液、並びにb)通常のケテン二量体(AKD)、陽イオンポリアミン及びナフタレンスルホネートを含む陽イオンサイジング分散液を混合することによ
り、本発明に従って予備凝集されたサイジング組成物を生成した。CMC溶液を組成物の電荷中和を行なう量で分散液に添加した。PCD(粒子電荷検出器、ミュテクPC02)を使用して、組成物の電荷を測定した。得られたサイジング組成物は0.025%のケテン二量体の量を有していた。ケテン二量体サイジング剤を含む組成物の粒子の重量平均直径は30μm付近であった。組成物の凝集物は約10体積%のサイジング剤を含んでいた。体積%を以下のようにして計算した。粒子の重量平均粒子直径は30μmであり、これは1.4E−14mの粒子の体積を生じる。特定体積中のサイジング剤の合計量をその特定体積中の粒子の合計量により割ることにより凝集物の重量を測定した。粒子の量をコウルター・カウンターの使用により測定した。1個の粒子の重量を1.45E−12kgと計算して100kg/m付近の凝集物の密度(粒子の重量/粒子の体積)を得る。使用したAKDに関する密度は960kg/mである。凝集物の密度をAKDに関する密度で割ることにより体積%、即ち、10体積%付近を得た。
比較目的のために、予備凝集されたが、サイジング分散液をCMC溶液又は硫酸カリウム溶液と混合しなかった同じサイジング分散液を使用することにより、非凝集陽イオンケテン二量体サイジング分散液を用意した。ケテン二量体粒子の重量平均直径は0.77μmであった。
組成物及び分散液を60:40の重量比の広葉樹(HW)及び針葉樹(SW)硫酸パルプを含み、8.0のpH、480μS/cmの導電性、乾燥繊維を基準として0.511%(w/w)の濃度及び0.3g/lの硫酸カリウムを有する、表1及び表2に明らかである量で完成紙料に添加することにより、予備凝集組成物及び非凝集分散液のサイジング効率を評価した。歩留り助剤を懸濁液に添加しなかった。フィニッシュ・シート・フォーマーを使用して、70g/mの坪量を有する、紙シートを形成した。
Figure 2005509764
Figure 2005509764
陰イオンアルミニウム変性シリカゾル(NP590)の溶液を添加することにより、実施例1に使用したのと同じケテン二量体サイジング分散液を凝集させた。予備凝集組成物を実施例1に概説された方法に従って製造した。実施例1と同様の紙懸濁液を使用した。
Figure 2005509764
8.9%の通常のケテン二量体サイジング剤及び640μeq/gの電荷密度を有する1.1%のポリアミドアミンを含む陽イオンサイジング分散液をブリット・ダイナミック・ドライネージ・ジャー(BDDJ)(ペーパー・リサーチ・マテリアルズ社)中で全分散液1g当り0.120gのCMCの添加により凝集した。得られる組成物を1000rpmで3分間撹拌した。ポリアミドアミンを含むが、予備凝集されなかった同じ陽イオン分散液を比較目的のために使用した。サイジング剤を含む粒子の重量平均直径は20μm(予備凝集組成物)及び0.8μm(非凝集分散液)であった。
予備凝集組成物及び陽イオン分散液のサイジング効率をフォルメット・ダイナミック(センター・テクニック・デュ・パピエール、フランス)中でつくられた実験シートのCobb60(SCAN−P 12:64)を測定することにより評価した。予備凝集組成物及び非凝集組成物を表4又は表5により示された量で原料に夫々添加することにより、シートを形成した。紙料はTCF(完全に塩素を含まない)カバパルプを含み、0.15%(w/w)の濃度、7.5−7.7のpH及び1000−1200μS/cmの範囲の導電性を有していた。
Figure 2005509764
Figure 2005509764

Claims (26)

  1. セルロース繊維を含む水性懸濁液を用意し、前記水性懸濁液を脱水し、それにより紙ウェブを形成することを含む紙のサイジング方法であって、前記方法がセルロース懸濁液にサイジング剤を含む凝集物を含む水性組成物を添加することを含み、その組成物が水性懸濁液への添加の前に、(i)少なくとも一種の凝集剤を含む水溶液、及び(ii)サイジング剤を含む水性分散液をあらゆる順序で混合することにより得られ、 その組成物のゼータ電位が20mV未満であることを特徴とする紙のサイジング方法。
  2. 組成物のゼータ電位が18mV未満である、請求項1記載の方法。
  3. 組成物のゼータ電位が15mV未満である、請求項1記載の方法。
  4. 凝集物の重量平均直径が少なくとも約5μmである、請求項1から3のいずれか記載の方法。
  5. 凝集物の重量平均直径が約22μmから約250μmまでである、請求項1から4のいずれか記載の方法。
  6. サイジング剤がセルロース反応性サイジング剤である、請求項1から5のいずれか記載の方法。
  7. セルロース反応性サイジング剤がケテン二量体、ケテン二量体多量体、酸無水物、有機イソシアネート、カルバモイルクロリド及びこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項6記載の方法。
  8. セルロース反応性サイジング剤がケテン二量体及び酸無水物からなる群から選ばれる、請求項6記載の方法。
  9. 凝集剤が水性分散液に対して反対の電荷を有する荷電された凝集剤である、請求項1から8のいずれか記載の方法。
  10. 荷電された凝集剤が陰イオンであり、かつ荷電された水性分散液が陽イオンである、請求項9記載の方法。
  11. 陰イオン凝集剤が高分子電解質、シリカをベースとする粒子、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項10記載の方法。
  12. 荷電された凝集剤が陰イオン高分子電解質である、請求項10記載の方法。
  13. 陰イオン高分子電解質が多糖、ポリスルフェート、ポリスルホネート、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項12記載の方法。
  14. 陰イオン高分子電解質が少なくとも約6000の重量平均分子量を有する、請求項12記載の方法。
  15. 荷電された凝集剤が陽イオンであり、かつ荷電された水性分散液が陰イオンである、請求項9記載の方法。
  16. サイジング剤を含む凝集物を含む水性サイジング組成物であって、 組成物が(i)少なくとも一種の凝集剤を含む溶液、及び(ii)サイジング剤を含む水性分散液をあらゆる順序で混合することにより得られ、 その組成物のゼータ電位が20mV未満であることを特徴とする水性サイジング組成物。
  17. 組成物のゼータ電位が18mV未満である、請求項16記載の水性サイジング組成物。
  18. 組成物のゼータ電位が15mV未満である、請求項16記載の水性サイジング組成物。
  19. 凝集物の重量平均直径が少なくとも約5μmである、請求項16記載の水性サイジング組成物。
  20. 凝集物の重量平均直径が約22μmから250μmまでである、請求項16記載の水性サイジング組成物。
  21. サイジング剤がセルロース反応性サイジング剤である、請求項16記載の水性サイジング組成物。
  22. セルロース反応性サイジング剤がケテン二量体、ケテン二量体多量体、酸無水物、有機イソシアネート、カルバモイルクロリド及びこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項21記載の水性サイジング組成物。
  23. セルロース反応性サイジング剤がケテン二量体及び酸無水物からなる群から選ばれる、請求項21記載の水性サイジング組成物。
  24. 凝集剤が水性分散液に対して反対の電荷を有する荷電された凝集剤である、請求項16記載の水性サイジング組成物。
  25. 荷電された凝集剤が陰イオンであり、かつ荷電された水性分散液が陽イオンである、請求項24記載の水性サイジング組成物。
  26. 荷電された凝集剤が陽イオンであり、かつ荷電された分散液が陰イオンである、請求項24記載の水性サイジング組成物。
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