JP2005508735A - ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を溶液から単離する方法 - Google Patents

ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を溶液から単離する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005508735A
JP2005508735A JP2003543711A JP2003543711A JP2005508735A JP 2005508735 A JP2005508735 A JP 2005508735A JP 2003543711 A JP2003543711 A JP 2003543711A JP 2003543711 A JP2003543711 A JP 2003543711A JP 2005508735 A JP2005508735 A JP 2005508735A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
heating chamber
film evaporator
polyphenylene ether
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003543711A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005508735A5 (ja
Inventor
パーリロ,デビッド
シン,プロブジョット
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by General Electric Co filed Critical General Electric Co
Publication of JP2005508735A publication Critical patent/JP2005508735A/ja
Publication of JP2005508735A5 publication Critical patent/JP2005508735A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D1/00Evaporating
    • B01D1/22Evaporating by bringing a thin layer of the liquid into contact with a heated surface
    • B01D1/222In rotating vessels; vessels with movable parts
    • B01D1/223In rotating vessels; vessels with movable parts containing a rotor
    • B01D1/225In rotating vessels; vessels with movable parts containing a rotor with blades or scrapers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/34Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from hydroxy compounds or their metallic derivatives
    • C08G65/48Polymers modified by chemical after-treatment

Abstract

【課題】副生物をほとんど生成せず(250ppm未満)に、ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂含有溶液から実質的に全ての溶剤を除去する方法を提供する。
【解決手段】この方法は、式I及び式IIで規定される関係を満足する条件下で作動する、円筒状加熱室付きワイパー式薄膜蒸発装置を使用する。
5.3×1024RLδexp(-24123/T)/m <C I
100−(4960AP/Tm) < C II
式m×C=Qから求められる産出量Qの値が最大値となるように供給速度m及び固形分濃度(%)Cの値を選択し、円筒状加熱室の作動温度でのポリフェニレンエーテル生成物の溶融粘度が50000cp未満であるとき、収率は最大になる。

Description

本発明は、ワイパー式薄膜蒸発装置(wiped thin−film evaporator)を用いて、1パスでポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を溶液から単離する方法に関する。
ワイパー式薄膜蒸発装置を用いて熱可塑性樹脂から有機溶剤を除去する方法は、米国特許第5419810号、同第5573635号、同第4065346号及び同第5256250号に開示されている。高温条件下で装置を操作して、1パスでポリフェニレンエーテルポリマー樹脂から実質的に全ての溶剤を除去できれば望ましい。これは、かかる結果を得るために必要な熱によってポリフェニレンエーテルポリマーが熱分解し、揮発性副生物や非揮発性副生物を生成するおそれがある場合には、現実的ではない。このような副生物が生成すると、収率及び/又は生成物品質が低下する。
米国特許第5419810号 米国特許第5573635号 米国特許第4065346号 米国特許第5256250号
ワイパー式薄膜蒸発装置の1パスで、ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂の著しい分解を伴わずに、溶液からポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を単離し、実質的に無溶剤とすることができる方法を提供できれば望ましい。ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂の著しい分解を伴わずに、ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液から実質的に全ての有機溶剤を除去する条件下で作動する、ワイパー式薄膜蒸発装置の処理量を最大にすることも望まれる。
本発明は、ワイパー式薄膜蒸発装置でポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液から溶剤を除去し、ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を単離する方法を提供する。この方法は、
a)1種以上の有機溶剤とポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を含む溶液を、円筒状加熱室を備えたワイパー式薄膜蒸発装置に供給する段階、
b)円筒状加熱室の壁面に溶液の膜を形成する段階、及び
c)圧力、温度、供給速度及び溶液固形分濃度が2つの速度モデルを満足する条件下で作動するワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室内で膜を加熱する段階
を含む。
1つのモデルは副生物生成速度を規定し、もう1つのモデルはワイパー式薄膜蒸発装置から排出される物質の速度、すなわち蒸気速度を規定する。次の式I及び式IIはこれらの速度モデルの例である。
5.3×1024RLδexp(-24123/T)/m <C I
100−(4960AP/Tm) < C II
式中、Tはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の作動温度(絶対温度K)、
Rはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の半径(ft)、
Lはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の長さ(ft)、
δは円筒状加熱室の壁面に形成される膜の厚さ(ft)、
Pはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の作動圧力(絶対圧力mmHg)、
Aはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の断面積(ft2)、
mはポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液のワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室への供給速度(lb/hr)、
Cはポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液の固形分濃度(固形分重量%)である。
温度Tは、望ましい伝熱速度を実現するとともに、溶剤が除去されてもワイパー式薄膜蒸発装置への流れが維持されるように、溶液中のポリフェニレンエーテルポリマーの融点以上であり、好ましくは作動温度における溶融ポリマーの粘度が50000cP未満となる温度である。式IIに示した条件下で作動すると、蒸気流れへの液滴の飛沫同伴を抑制するような低い蒸気速度で、ポリフェニレンエーテル樹脂溶液から実質的に全ての溶剤を確実に除去できる。蒸気速度1.5ft/s未満にて1パスで、溶剤含量を1重量%未満に低減するのが好ましく、0.5重量%未満に低減するのが好ましく、0.2重量%未満に低減するのがより好ましい。式Iに示した条件下で作動すると、分解副生物の生成が確実に低減する。ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液から溶剤を除去する際に生成する分解副生物が250ppm未満であるのが好ましい。当業者は、ポリフェニレンエーテル樹脂中の溶剤をそのような低レベルにするには、多段、すなわち1パスより多い複数パスを用いる必要があると予測するであろう。さらに、本発明で規定するパラメータで操作すると、分解生成物がこのように低レベルになることは予測外である。当技術分野での通常の知見からは、望み通り極めて低い残留溶剤レベルにするためには、超真空を高温及び低処理速度と組み合わせる必要があると予想される。
別の好ましい実施形態では、溶剤除去の条件は、熱不安定な熱可塑性樹脂の溶液の固形分濃度(重量%)Cが25〜80重量%の範囲に収まるように設定する。溶液濃度が固形分80重量%を超えると、通常粘度が高いため取扱いが難しく、そして固形分濃度25%未満の溶液の場合は、揮発溶剤の容量が極めて大きく、時間当りの産出速度が極めて低くなるので、ワイパー式薄膜蒸発装置は溶液から溶剤を除去する手段として最も有効なものとはならない。ワイパー式薄膜蒸発装置の使用前に溶液を固形分25重量%以上に濃縮するのが好ましい。
溶液の固形分濃度の上限が80重量%であることとあいまって、薄膜蒸発装置の作動温度での、単離ポリフェニレンエーテル(100重量%)の溶融粘度に制限がある。望ましい蒸発効率を得るために、100重量%ポリフェニレンエーテルの溶融粘度は、薄膜蒸発装置の作動温度で50000cp未満であるのが好ましい。それより高い粘度のポリフェニレンエーテルの単離も可能であるが、Pradip S. Mehta in Polymer Revolatilization, Ed. Ramon J. Albalak, Marcel Dekker Inc.p231(1996)に報告されているように、生成物の粘度増加に伴って蒸発効率が低下する。
予期せざることには、本発明の方法は、副生物の生成に関する速度モデルと、分離装置から物質が排出される速度、すなわち蒸気速度を規定するモデルとの両方を満足する条件下で操作することにより、高品質なポリフェニレンエーテル樹脂生成物を効率的に製造するのに有効である。例えば、ワイパー式薄膜蒸発装置を式Iと式IIの両方を満足する条件下で操作することにより、予期せざることには、低蒸気速度、好ましくは1.5ft/s未満(液滴の同伴を最小にする)で1パスで、実質的に溶剤を含まず(残存溶剤約1重量%ppm未満)、分解副生物含量が250ppm未満、好ましくは100ppm未満であるポリフェニレンエーテルポリマー樹脂生成物が得られる。材料の取扱いを簡単にするために、供給溶液の固形分含量Cを25〜80重量%の範囲に維持するのが好ましい。
本発明の方法の実施に用いる装置は、米国特許第4065346号、同第5419810号及び同第5256250号に開示されているような、加熱面上に膜を連続的に展延するワイパー式薄膜蒸発装置が好ましい。このような装置は、加熱された円筒状加熱室とワイパー部材を有し、ワイパー部材が室内で回転して薄膜を形成し維持する。
本発明の方法は、ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を含むポリマー溶液に適用するのに好適である。この樹脂は融点より高温で分解を受けるので、ワイパー式薄膜蒸発装置を通して1パスで溶剤を全て除去する場合、生成物の一部が熱分解して失われるおそれがある。本発明の方法で使用するポリフェニレンエーテルポリマー樹脂は、クロロホルム中25℃での固有粘度が、0.50dl/g未満であるものが適当である。この適当なポリフェニレンエーテルポリマー樹脂には、ホモポリマー及びコポリマーの両方が含まれる。好ましいポリフェニレンエーテル樹脂は、クロロホルム中、25℃で測定した固有粘度が、0.08〜0.42dl/gの範囲である。固有粘度が約0.30dl/gのポリフェニレンエーテル樹脂は、通常、後述の化学式Iで表される繰返し単位を50より多く有し、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した数平均分子量が3000〜40000の範囲、重量平均分子量が20000〜80000の範囲である。本発明の方法のうち、クロロホルム中25℃で測定した固有粘度が、約0.50dl/g未満、好ましくは約0.25dl/g未満、より好ましくは0.20dl/g未満、特に約0.08〜0.16dl/gであるポリフェニレンエーテル樹脂から溶剤を除去する方法が特に有益である。低分子量のポリフェニレンエーテル樹脂は、通常、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定して、数平均分子量が約1250〜10000の範囲、重量平均分子量が約2500〜25000の範囲である。これらのポリフェニレンエーテル樹脂は、長期間にわたって加熱すると、著しく低い分子量となり分解する。
本発明の方法で使用するのに適当なポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を製造するには、溶液中で、銅、マンガン又はコバルト触媒の存在下、1種以上のモノヒドロキシ芳香族化合物の酸化カップリング反応を行うのが一般的である。これらのポリフェニレンエーテルポリマーは、複数のアリールオキシ繰返し単位を有し、好ましくは次の化学式で表される繰返し単位を10以上、より好ましくは20以上、特に好ましくは50以上有する。
Figure 2005508735
式中、各繰返し単位ごとに独立に、Q1は各々独立に、ハロゲン、アルキル(好ましくは、炭素原子数7以下の第一又は第二低級アルキル)、アリール(好ましくはフェニル)、ハロゲン原子と化学式Iのフェニル核の間に2個以上の炭素を有するハロゲン化炭化水素基(好ましくはハロアルキル)、アミノアルキル、炭化水素オキシ、又はハロゲン原子と酸素原子の間に2個以上の炭素原子が介在しハロゲン原子と化学式Iのフェニル核の間に2個以上の炭素原子が介在するハロゲン化炭化水素オキシである。
2は各々独立に、水素、ハロゲン、アルキル(好ましくは、炭素原子数7以下の第一又は第二低級アルキル)、アリール(好ましくはフェニル)、ハロゲン原子と化学式Iのフェニル核の間に2個以上の炭素原子を有するハロゲン化炭化水素(好ましくはハロアルキル)、炭化水素オキシ基、又はハロゲン原子と酸素原子の間に2個以上の炭素原子が介在しハロゲン原子と化学式Iのフェニル核の間に2個以上の炭素原子が介在するハロゲン化炭化水素オキシ基である。Q1及びQ2は各々炭素原子数約12以下であるのが適当であり、多くの場合、各Q1はアルキル又はフェニル、特にC1−C4アルキルであり、各Q2は水素である。
本明細書及び請求項で使用する用語「ポリフェニレンエーテル樹脂」には、
非置換ポリフェニレンエーテルポリマー、
芳香環が置換されている置換ポリフェニレンエーテルポリマー、
ポリフェニレンエーテルコポリマー、
ビニルモノマー、ポリスチレン、エラストマーなどのグラフト部分を含むポリフェニレンエーテルグラフトポリマー、
カップリング剤、例えばポリカーボネートが高分子量ポリマーを形成する、カップリング型ポリフェニレンエーテルポリマー、
1種以上の反応性基、例えばアミノ基、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、ヒドロキシル基、エポキシ基及び酸無水物基で官能化されたポリフェニレンエーテル、
前述の反応性基のような官能末端基で末端封止されたポリフェニレンエーテルポリマー、
が含まれる。
上述したところから明らかなように、本発明の方法での使用が考えられるポリフェニレンエーテルポリマーには、構造単位の変動にかかわらず、現在公知のあらゆるものが含まれる。
本発明の方法に使用できるポリフェニレンエーテルポリマーの具体例には、
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル−コ−2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル)
、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジラウリル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−エチル−6−ステアリルオキシ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−クロロ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジブロモ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(3−ブロモ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、これらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の方法は、ポリフェニレンエーテル樹脂が、2,6−キシレノールから誘導される2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位と2,3,6−トリメチルフェノールから誘導される2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位からなり、通常反応媒体中で微粒子を形成する、コポリマーである場合に有効な結果をもたらす。
適当なポリフェニレンエーテル樹脂及びこれらのポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法の具体例が、米国特許第3306874号、同第3306875号、同第3914266号及び同第4028341(Hay)、同第3257357号及び同第3257358(Stamatoff)、同第4935472号及び同第4806297号(S.B.Brownら)並びに同第4806602号(Whiteら)号に記載されている。
ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液の液状キャリヤ成分は広い範囲で変えることができ、典型的には蒸発温度250℃未満、好ましくは200℃未満の有機溶剤である。1種以上の有機溶剤を主成分とする液状キャリヤが好適であるが、適当な液状キャリヤには水系溶剤も含まれる。液状キャリヤはポリフェニレンエーテルポリマーを溶解、乳化あるいは分散すればよい。適当な有機溶剤は、脂肪族、環状及び芳香族炭化水素などの当技術分野でよく知られているものであり、複素環化合物、ヘテロアリール化合物及びペルハロまでのハロゲン置換された脂肪族、環状及び芳香族炭化水素、並びに 脂肪族、環状及び芳香族のアルデヒド、アルコール、エーテル及びケトン、これらのハロゲン置換誘導体などを含む。本明細書で使用する用語「芳香族」は、アルキル芳香族化合物を含む。例えば、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、四フッ化炭素、イソプロピルアルコール、n−オクタン、ドデカン、ピリジン、トリクロロメタン、ジクロロメタン、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、メチルブチルケトン、ジエチルエーテル、ジエチレングリコール、ジメチルケトン、ベンゼン、トルエン、キシレン、レゾルシノール、ヒドロキノン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。本発明の方法で使用するのに適当な他の溶剤として、炭素原子数1〜20の塩素化及び臭素化炭化水素、例えば塩化メチレン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン、クロロベンゼン、クロロホルム、ジクロロベンゼン及び1,1,2−トリクロロエタンが挙げられる。好ましい実施形態では、溶剤は、ポリフェニレンエーテルポリマーを製造する反応媒体である。
ポリフェニレンエーテル樹脂溶液は、樹脂の固形分を溶剤中に分散又は乳化状態で含んでもよい。分散又は乳化した樹脂と共に、可溶化した樹脂が存在してもよい。固形分が極めて微細で、ろ過により単離するのには取り扱いが難しい場合、本発明により固形分含有溶液から樹脂を単離するのは、ろ過などの他の方法よりも好ましい。
本発明の方法を実施する際、ワイパー式薄膜蒸発装置を市販装置に関する通常の範囲の温度、圧力及び処理量で操作する。例えば、温度は100〜400℃、より典型的には約200〜350℃の範囲を用いる。ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液を添加する前にワイパー式薄膜蒸発装置内に維持する圧力は、真空に近い圧力(約10mmHg)〜2気圧の幅広い範囲で変えることができる。より典型的には、圧力範囲は約60mmHg以上である。供給速度も幅広い範囲で変えることができ、多くの場合、ワイパー式薄膜蒸発装置の寸法に依存する。半径約1/3ft、長さ約5ftの円筒状ユニットは、供給速度を300lb/hrまで上げることが可能である。ポリフェニレンエーテル樹脂含有溶液から実質的に完全に溶剤を除去するのが望ましい場合、300lb/hrよりも著しく低い供給速度とする必要がある。これらの各変数を、上述した両方のモデル、具体的には式I及び式IIにより規定される関係を満足するように調節できる。溶液中のポリフェニレンエーテル濃度(固形分重量%)は、広い範囲で変えることができ、上述した式I及び式IIの関係を満足させる必要に応じて調節できる。しかし、溶液中の固形分濃度は、通常ポリマーを製造する合成方法又は後続の処理段階により決まる。したがって、処理する溶液の固形分濃度は変えずに、他の変数を上述した両方のモデル、具体的には式I及び式IIの関係を満足するように調節すればよい。溶液の濃度を変えるのには限度がある。処理する溶液の固形分濃度を、固形分25〜80重量%の範囲内に調整するのが好ましい。固形分含量を80重量%未満にすると、ワイパー式薄膜蒸発装置や類似装置内での溶液の取扱いが簡単になるが、それより固形分含量の高い溶液は周囲温度で極めて粘稠で、取扱いが難しい。同様に、溶液の固形分含量が25重量%未満であると、予想に反して、分離装置を有効に利用できず、大量の投入量を処理するのに莫大なエネルギーを消費しても産出量が少ない。25重量%未満の固形分を含む溶剤溶液、例えば酸化カップリング反応媒体は、米国特許第4692482号に記載されたような公知の方法により、あるいは溶液を所望に応じて減圧して50℃より高温に加熱することにより、効率よく濃縮することができる。これらの条件は、ワイパー式薄膜蒸発装置に採用する条件に比べて、穏やかである。
式Iのような、ポリフェニレンエーテルポリマーの副生物生成速度の速度論モデルを得るために、昇温速度を変えて、すなわち2つ以上の所定の昇温速度で、ポリフェニレンエーテルポリマーの副生物生成速度を測定する。これは、種々の昇温速度での温度の上昇に伴うポリフェニレンエーテルポリマー試料の重量を測ることにより行うことができる。例えば、図1は、窒素雰囲気下、速度5℃/分、10℃/分及び20℃/分で、温度300℃から500℃に加熱した場合のポリフェニレンエーテルポリマー(0.12dl/g)の減量を示す。これらの値から、種々の昇温速度(5℃/分、10℃/分及び20℃/分)について、温度の上昇に伴う重量減少(副生物の生成)速度を求める。図2は、図1で与えられたデータから、種々の昇温速度での温度の上昇に対してプロットした重量減少速度の値を示す。このプロットから、所定の昇温速度について、分解速度が最大となる温度を求めることができる。次に、これらの値を次の関係でプロットする。
ln(T2/k)対1/T
図2の3個のピークが、所定の昇温速度について、分解速度が最大となる温度3点を特定し、これらを図3にプロットする(明細書参照)。図3のプロットは線形関係Y=24123X−19.738を規定する。この関係の傾きSと切片Iを用いて、一次の速度論速度式−k=Ae-(Ea/Rt)の活性化エネルギーEa及び指数係数を求める。式中、kは一次速度定数、Aは頻度因子(A=7.18x1012l/s)、Rは気体定数、Tは絶対温度である。ワイパー式薄膜蒸発装置について式Iで規定されるような、副生物生成速度の速度論モデルは、活性化エネルギー(200kJ/mol)と指数係数を求めた後にこの一次の速度論速度式から外挿する。活性化エネルギーを求めるのに図3のプロットとは別の方法を用いてもよい。
所定装置に対して、R、L、A及びδは通常定数であり、式Iを満足する固形分濃度C、供給速度m、圧力P及び温度Tを選択する。固形分濃度C、供給速度m、圧力P及び温度Tのうち1〜3を予め決める、すなわち定数とすることができる。温度は、ワイパー式薄膜蒸発装置内に流れを維持するために、熱不安定な熱可塑性樹脂の融点以上で、望ましい伝熱速度を得るために溶融ポリマーの溶融粘度が50000cp未満となる値が好ましい。ガラス転移温度値(Tg)が205℃以下のポリフェニレンエーテル樹脂の場合、210〜315℃の作動温度が好ましい。所定の温度T、固形分濃度C及び圧力Pに対して、式Iを満足する限りで、供給速度mを最大とする。これにより、分解が抑制される。分解を副生成物250ppm未満、特に100ppm未満に抑えるのが好ましい。式Iの規定よりも高い供給速度を用いてもよいが、残存溶剤のレベルが高くなるおそれがある。供給速度が式Iの規定よりも低いと、この供給速度の低下を補償するように他のパラメータを変更しなければ、過剰な分解が生じる。
確実に、生成物の許容できない減量を伴わずにポリフェニレンエーテルポリマーを単離するために、蒸気速度を最大にするようにプロセス条件を選択する。ワイパー式薄膜蒸発装置の場合、装置を通して1パスで実質的に全ての溶剤を除去し(<200ppm)、ポリフェニレンエーテルポリマーを単離できるプロセス条件が好ましい。次の式IIの関係を満足するプロセス条件がこのような動作を実現できる。
C > 100−(4960×AP/Tm) II
一般的なワイパー式薄膜蒸発装置の場合、装置の断面積Aは通常、予め決まっている。通常、圧力P及び温度T並びに固形分濃度C又は供給速度mも予め設定されている。次に、供給速度m又は固形分濃度Cを式IIの関係を満足するように選択する。産出量を最大にするために、供給速度又は固形分濃度について最大値を選択する。所定の固形分含量及び他のプロセス条件に対して、供給速度mが低いと滞留時間が増加して蒸気速度が低下する。供給速度が上昇すると副生物はより少なくなるが、式IIにより規定されるように、低い蒸気速度でポリマー樹脂を溶剤から単離する必要があるので、供給速度の上昇は制限される。
所定のプロセス条件で操作する場合、予測せざることには、固形分含量Cと供給速度mの値の多数の組み合わせが、式I及び式IIを満足し、実質的に副生物を含まず(副生物<250ppm)、実質的に溶剤を含まない(溶剤<1重量%)ポリフェニレンエーテル樹脂を与える。しかし、式I及び式IIの関係を満足するだけでは、ワイパー式薄膜蒸発装置の最大産出量は得られない。ワイパー式薄膜蒸発装置の産出量を最大にするために、固形分含量Cと供給速度mの値を検討する。最大産出量は、好ましくは固形分含量25〜80重量%で、式m×C=Qにより規定されるQの最大値を与える供給速度mと固形分含量Cの組み合わせから得られ。
当業者が本発明を適切に実施できるように、以下に実施例を例示のために示すが、これらは本発明を限定するものではない。
低粘度のポリフェニレンエーテル(公称IV0.12dl/g、残留トルエン含量7000ppm)と試薬グレードのトルエンの溶液を調製し、撹拌タンク容器に160°Fで保持する。この溶液を、熱交換面積約10ft2、直径8インチ、高さ5ftのワイパー式薄膜蒸発装置で処理する。システムの基部はロータリーロックと容積式ポンプを備える。全ての実験について、ロータ速度を375rpm、温度を500°Fに設定する。溶融生成物を生成物容器に流し込み、その後分析する。
例1
上述したように製造した固形分35%を含有するポリフェニレンエーテル溶液を、速度230lb/hr(固形分80.5lb/hr)でワイパー式薄膜蒸発装置に供給する。圧力を70mmHgに維持する。固形分が99.7%より高い生成物を、速度52lb/hrで回収する。収率=64%。
例2
例1で用いたポリフェニレンエーテル溶液を同じワイパー式薄膜蒸発装置に通し、同圧力、同温度で操作するが、供給速度を高く280lb/hr(固形分98lb/hr)にする。生成物は固形分が99.7%より高いが、著しい量のポリマーが蒸気流と共に「頂部」を抜けて失われ、収率は64%より大幅に低くなる。したがって、収率は測定できない。
実施例3
上述したように製造し、固形分60重量%を含有するポリフェニレンエーテル溶液を、例1と同じワイパー式薄膜蒸発装置に圧力100mmHgで通す。供給速度230lb/hrは固形分で138lb/hrになる。固形分が99.5%より高い生成物を、速度92lb/hrで回収する。収率=66%。
実施例4
例3で用いたのと同じポリフェニレンエーテル溶液を同じワイパー式薄膜蒸発装置に通し、同圧力、同温度で操作するが、供給速度を低く138lb/hr(固形分約82.8lb/hr)にする。固形分が99.8%より高い生成物を、速度66lb/hrで回収する。収率=81%。
回収生成物の固形分%が高いことから分かるように、4つの例の全てにおいて変数は式Iの関係を満足する。例1は、収率が低いことから明らかなように、式IIの関係を満足しない。供給速度の高い例2は、生成物の損失がさらに著しいことから明らかなように、式IIの関係を満足するにはほど遠い。固形分含量が60重量%と高くかつ圧力の高い実施例3は、例1よりも式IIにより適合し、高い収率を与える。供給速度を138lb/hrに下げた実施例4は、収率が最も高いことから明らかなように、式IIの適合に最も近い。
実施例5
さらに本発明の方法を説明するために、所定の圧力P、温度T及び膜厚δで作動する特定のワイパー式薄膜蒸発装置のパラメータを、式I及び式IIに挿入し、IVが0.12dl/gのポリフェニレンエーテル溶液について最適な固形分濃度Cを求める。R=0.333ft、L=5ft、T=563°K、P=100mmHg及びδ=0.0033ftで、供給速度を変えた場合の、式I及び式IIからのCの計算値を表1に示す。
Figure 2005508735
表1から、供給速度120lb/hr以上では、式IIから計算したCの値が式Iから計算したCの値よりも大きいので、式I及び式IIを満たさないことが分かる。供給速度40lb/hrでは、分解物が高レベルで生じる。供給速度60lb/hrでは、約49〜80%の範囲の溶液濃度を使用できる。供給速度80lb/hrでは、約62〜80%の範囲の溶液濃度を使用できる。供給速度100lb/hrでは、約70〜71%の範囲の溶液濃度を使用できる。固形分71%における供給速度100lb/hrでは、産出量(m×C=Q)が71lb/hrであり、固形分80%における供給速度80lb/hrでは、産出量(m×C=Q)が64lb/hrであるから、固形分含量71〜80重量%の範囲での最大産出条件は約80〜100lb/hrの範囲となる。
式I及び式IIを温度と圧力の条件について解き、その解を図4に示す。
斜線区域は、ポリマー濃度が80%以下の条件で、両方の式を同時に満足する区域である。濃度44%未満のポリマー溶液はこれらの条件下では処理できない。ポリマー濃度Cのある値について、処理量を最大にするためには、式IIの曲線に沿って作動するのが望ましい。
温度を563°Kから553°Kに下げると、作動可能区域は図5に示すように変化する。
この条件下でのポリマー濃度Cの許容下限は26%であり、563°Kの場合に比べて作動区域は広くなる。
ポリフェニレンエーテルの溶融粘度をポリマーの固有粘度及び温度の関数として測定し、特定の樹脂についての薄膜蒸発装置の好ましい作動温度のガイドを得た。固有粘度0.09、0.12及び0.15dl/gのポリマーを合成した。流動性分析から溶融ポリマーの粘度が剪断速度の関数であることが分かった。ゼロ剪断粘度を種々の温度で測定した。表2に示す結果から、溶融ポリマー粘度がポリマーの固有粘度及び温度の関数として変動することが分かる。
Figure 2005508735
通常の回帰法を用いて、データを使用して式Aを作成した。
Figure 2005508735
式中、μは溶融ポリマーのゼロ剪断粘度(cpで表示)であり、IVはクロロホルム中25℃でのポリマーの固有粘度(dl/gで表示)であり、Tは溶融ポリマーの温度(℃で表示)である。式Aを、粘度の値が50000cp未満であるとして、温度Tについて解くことができ、式Bを得る。
T≧(115+552×IV) (B)
式Bから、蒸発プロセスの効率を最適化するには、ワイパー式薄膜蒸発装置の作動温度が、ポリマーのIVに依存する最小値より高くなければならないことが分かる。
ポリマー濃度Cを50%に固定した実施例5の場合について、供給速度mと温度Tについて作動区域を計算し図6に示す。
この場合も図6の斜線区域は両方の式を満足する作動区域である。この作動区域から明らかなように、望ましい温度は565°Kより低く、ポリマー(0.12dl/g)の溶融粘度を50000cp未満に維持するために望ましい作動温度は455°K(式Bから算出)より高く、また伝熱速度を最大にするためには温度を565°K付近に維持するのが望ましい。
ここに引用したすべての出願、特許及び報文の全開示は、先行技術として援用する。
前述の実施例は、実施例で用いた反応物質及び/又は作動条件の代わりに、本発明で一般的に又は具体的に述べた反応物質及び/又は作動条件を用いても、同様にうまく繰り返すことができる。
上述の説明から、当業者は、本発明の本質的な特性を容易に理解することができ、また本発明の要旨から逸脱することなく、種々の使用法及び条件に適応させるように種々の変更や改変を行うことが可能である。
3つの異なる昇温速度での温度の上昇に伴うポリフェニレンエーテル樹脂の重量減少を示すグラフである。 3つの異なる昇温速度での温度の上昇に伴うポリフェニレンエーテル樹脂の重量減少速度を示すグラフである。 線形関係y=24123X−19.738のプロットである。 563°K及びp=100mmHgでのm及びCの値を変化させた場合の式I及び式IIの解のプロットである。 553°K及びp=100mmHgでm及びCの値を変化させた場合の式I及び式IIの解のプロットである。 C=50%で温度及び供給速度を変化させた場合の式I及び式IIの解のプロットである。

Claims (16)

  1. 薄膜蒸発装置でポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液から溶剤を除去する方法であって、当該方法が、
    a)1種以上の有機溶剤とポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を含む溶液を、加熱室を備えた薄膜蒸発装置に供給する段階、
    b)加熱室の壁面に溶液の膜を形成する段階、及び
    c)2つの速度モデルを満足する圧力、温度、供給速度及び溶液固形分濃度の条件下で作動する薄膜蒸発装置の加熱室内で膜を加熱する段階であって、上記2つの速度モデルのうち、1つの速度モデルが副生物生成速度250ppm未満を規定し、もう1つの速度モデルが薄膜蒸発装置から排出される物質の蒸気速度1.5ft/s未満を規定する
    段階
    を含んでなる方法。
  2. 副生物生成速度250ppm未満を規定するモデルが式Iで表され、薄膜蒸発装置から排出される物質の蒸気速度1.5ft/s未満を規定するモデルが式IIで表される、請求項1記載の方法。
    5.3×1024RLδexp(-24123/T)/m < C I
    100−(4960AP/Tm) < C II
    [式中、Tはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の作動温度(絶対温度K)、
    Rはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の半径(ft)、
    Lはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の長さ(ft)、
    Pはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の作動圧力(絶対圧力mmHg)、
    Aはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の断面積(ft2)、
    δは円筒状加熱室の壁面の溶液の膜の厚さ(ft)、
    mはポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液のワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室への供給速度(溶液lb/hr)、
    Cはポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液の固形分濃度(固形分重量%)である。]
  3. ワイパー式薄膜蒸発装置でポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液から溶剤を除去する方法であって、当該方法が、
    a)1種以上の有機溶剤とポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を含む溶液を、円筒状加熱室を備えたワイパー式薄膜蒸発装置に供給する段階、
    b)円筒状加熱室の壁面に溶液の膜を形成する段階、及び
    c)式I及び式IIで規定される関係を満足する圧力、温度、供給速度及び溶液固形分濃度の条件下で作動するワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の壁面の膜を加熱する段階
    を含んでなる方法。
    5.3×1024RLδexp(-24123/T)/m < C I
    100−(4960AP/Tm) < C II
    [式中、Tはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の作動温度(絶対温度K)、
    Rはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の半径(ft)、
    Lはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の長さ(ft)、
    Pはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の作動圧力(絶対圧力mmHg)、
    Aはワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の断面積(ft2)、
    δは円筒状加熱室の壁面の溶液の膜の厚さ(ft)、
    mはポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液のワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室への供給速度(溶液lb/hr)、
    Cはポリフェニレンエーテルポリマー樹脂溶液の固形分濃度(固形分重量%)である。]
  4. Cが25〜80重量%の範囲の値である、請求項3記載の方法。
  5. ワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の作動温度Tにおけるポリフェニレンエーテルポリマー樹脂の溶融粘度が50000cp未満である、請求項4記載の方法。
  6. ワイパー式薄膜蒸発装置の円筒状加熱室の作動温度Tが式T≧(115+552×IV)(式中、IVは溶液中のポリフェニレンエーテルポリマー樹脂の固有粘度である)を満足する、請求項4記載の方法。
  7. 溶液中のポリフェニレンエーテルポリマー樹脂が、クロロホルム中で0.25dl/g未満の固有粘度を有する、請求項6記載の方法。
  8. さらに、加熱室からポリフェニレンエーテルポリマー樹脂生成物を回収する段階を含み、ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂生成物が固形分99.5%超及び生成副生物250ppm未満である、請求項7記載の方法。
  9. 使用するワイパー式薄膜蒸発装置についてR、L及びAの値は定数であり、P、T、M及びCの値は式m×C=Qから求めた産出量Qの値が最大値の90〜100%となるように選択する、請求項8記載の方法。
  10. P及びTの値は定数であり、m及びCの値は産出量Qの値が式I及び式IIにより可能になる最大値の90〜100%となるように選択する、請求項9記載の方法。
  11. Cの値が予め設定され、定数である、請求項9記載の方法。
  12. 供給速度mの値が予め設定され、定数である、請求項9記載の方法。
  13. P、IV及びTの値が予め設定され、定数である、請求項11記載の方法。
  14. P、IV及びTの値が予め設定され、定数である、請求項12記載の方法。
  15. ポリフェニレンエーテル樹脂溶液が、トルエン溶液中で2,6−キシレノールと2,3,6−トリメチルフェノールのコポリマーを生成する、溶液重合法の反応媒体である、請求項9記載の方法。
  16. ワイパー式薄膜蒸発装置が200〜350℃の範囲の温度で作動する、請求項4記載の方法。
JP2003543711A 2001-11-12 2002-10-15 ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を溶液から単離する方法 Withdrawn JP2005508735A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/005,934 US6860966B2 (en) 2001-11-12 2001-11-12 Method for isolating polyphenylene ether polymer resins from solution
PCT/US2002/033240 WO2003041831A2 (en) 2001-11-12 2002-10-15 Method for isolating polyphenylene ether polymer resins from solution

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008223146A Division JP5265991B2 (ja) 2001-11-12 2008-09-01 ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を溶液から単離する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005508735A true JP2005508735A (ja) 2005-04-07
JP2005508735A5 JP2005508735A5 (ja) 2006-10-26

Family

ID=21718428

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003543711A Withdrawn JP2005508735A (ja) 2001-11-12 2002-10-15 ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を溶液から単離する方法
JP2008223146A Expired - Lifetime JP5265991B2 (ja) 2001-11-12 2008-09-01 ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を溶液から単離する方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008223146A Expired - Lifetime JP5265991B2 (ja) 2001-11-12 2008-09-01 ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を溶液から単離する方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6860966B2 (ja)
EP (1) EP1467808A2 (ja)
JP (2) JP2005508735A (ja)
CN (2) CN101153073A (ja)
AU (1) AU2002335073A1 (ja)
WO (1) WO2003041831A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007031519A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 樹脂組成物、成形品およびicトレー

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8075812B2 (en) 2007-04-04 2011-12-13 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Method of separating a poly(arylene ether) composition from a solvent, and poly(arylene ether) composition prepared thereby
US7595367B2 (en) * 2007-08-28 2009-09-29 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Poly(arylene ether) preparation method
JP5282971B2 (ja) 2009-07-14 2013-09-04 株式会社ダイフク 物品保管設備
JP2014029989A (ja) * 2012-06-27 2014-02-13 Sumitomo Chemical Co Ltd 太陽電池バックシート用フィルム、太陽電池バックシート、及び太陽電池モジュール
WO2017105705A1 (en) * 2015-12-16 2017-06-22 Sabic Global Technologies B.V. Method for isolating a phenylene ether oligomer composition and phenylene ether oligomer composition
WO2020095115A2 (en) 2018-11-09 2020-05-14 Arkema France Method for the recovery of compounds deriving from the synthesis of aryl ether ketones
EP3650095A1 (en) 2018-11-09 2020-05-13 Arkema France Method for the recovery of compounds deriving from the synthesis of aryl ether ketones by evaporation with a rotor
US10731001B2 (en) 2018-11-09 2020-08-04 Arkema France Method for the recovery of compounds deriving from the synthesis of poly aryl ether ketone polymers

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL295748A (ja) * 1962-07-24
BE635350A (ja) * 1962-07-24
US3257357A (en) * 1963-04-01 1966-06-21 Du Pont Copolymers of polyphenylene ethers
US3257358A (en) * 1963-07-02 1966-06-21 Du Pont 2, 6-dichloro-1, 4-polyphenylene ether
US3914266A (en) * 1974-02-11 1975-10-21 Gen Electric Copper complex
US4028341A (en) * 1974-02-11 1977-06-07 General Electric Company Process for the preparation of polyphenylene oxides with hydrolytically stable copper catalysts
CA1063761A (en) 1974-10-17 1979-10-09 Michael Modan Solution extrusion of polyphenylene ether compositions
US4065346A (en) * 1975-11-26 1977-12-27 Ivan Frolovich Evkin Roter thin-film evaporator
DE3315802A1 (de) * 1983-04-30 1984-10-31 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Verfahren zur herstellung von kunststoffadditive enthaltenden polyphenylenethern und deren verwendung als mischungskomponente mit anderen polymeren
DE3315803A1 (de) * 1983-04-30 1984-10-31 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Verfahren zur herstellung von polyphenylenether enthaltenden formmassen
DE3600754A1 (de) * 1986-01-14 1987-07-16 Huels Chemische Werke Ag Verfahren zur aufkonzentrierung von ppe-loesungen
US4806297A (en) * 1986-02-11 1989-02-21 General Electric Company Solvent-resistant, compatible blends of polyphenylene ethers and linear polyesters
US4831115A (en) * 1988-02-16 1989-05-16 General Electric Company Method for removing volatile impurities from polyphenylene ethers
US4806602A (en) * 1988-03-21 1989-02-21 General Electric Company Anhydride capping polyphenylene ether with carboxylic acid
US4935472A (en) * 1988-03-28 1990-06-19 General Electric Company Solvent-resistant, compatible blends of polyphenylene ethers, and thermoplastic poly-ester mixtures
IT1226303B (it) * 1988-07-26 1990-12-27 Montedipe Spa Processo ed apparato per la devolatilizzazione di soluzioni di polimeri.
DE4114334A1 (de) * 1991-05-02 1992-11-05 Buss Ag Duennschichtverdampfer aus korrosionsbestaendigem material
DE4124337A1 (de) * 1991-07-23 1993-01-28 Rudolf Pelzer Duennschichtverdampfer
IT1255247B (it) * 1992-07-23 1995-10-20 Enichem Polimeri Procedimento per l'allontanamento dei componenti volatili da soluzioni contenenti polifenileneteri
US5573635A (en) * 1993-03-15 1996-11-12 Buss Ag Thin film evaporating device
FI101644B1 (fi) * 1994-02-25 1998-07-31 Ahlstrom Machinery Oy Lämmönsiirtoelementti ja menetelmä sen valmistamiseksi
US6211327B1 (en) * 1999-02-05 2001-04-03 General Electric Company Process for the manufacture of low molecular weight polyphenylene ether resins
US6576700B2 (en) * 2000-04-12 2003-06-10 General Electric Company High flow polyphenylene ether formulations

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007031519A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 樹脂組成物、成形品およびicトレー

Also Published As

Publication number Publication date
US20030111186A1 (en) 2003-06-19
CN1612769A (zh) 2005-05-04
CN100360206C (zh) 2008-01-09
WO2003041831A2 (en) 2003-05-22
EP1467808A2 (en) 2004-10-20
US6860966B2 (en) 2005-03-01
AU2002335073A1 (en) 2003-05-26
JP2008297561A (ja) 2008-12-11
WO2003041831A3 (en) 2004-05-21
CN101153073A (zh) 2008-04-02
JP5265991B2 (ja) 2013-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5265991B2 (ja) ポリフェニレンエーテルポリマー樹脂を溶液から単離する方法
KR100728424B1 (ko) 용매로부터 폴리(아릴렌 에테르)를 분리하는 방법
EP1159333B1 (en) Process for the manufacture of low molecular weight polyphenylene ether resins
EP1307500B1 (en) Preparation of high intrinsic viscosity poly(arylene ether) resins
EP1167421B1 (en) Production process of polyphenylene ether
EP1151028A1 (en) Process for the manufacture of low molecular weight polyphenylene ether resins through redistribution
US5693742A (en) Solventless method for making polyarylene ethers
JP4736254B2 (ja) 2官能性フェニレンエーテルのオリゴマー体とその製造法
EP1966277B1 (en) Method for the preparation of a poly(arylene ether)
US5659006A (en) Method for making polyarylene ethers from mesitol
US4287321A (en) Poly(phenylene ether)poly(vinyl aromatic) compositions
CN108368256B (zh) 分离亚苯基醚低聚物组合物的方法和亚苯基醚低聚物组合物
US7205377B2 (en) Method for the preparation of a poly(arylene ether), and related compositions
CN107446125B (zh) 聚苯醚的制造方法
US5629405A (en) Method for making polyarylene ethers with pyridine catalysts
EP0594228A2 (en) Process for removing volatile components from solutions containing polyphenylene ethers
CZ223193A3 (en) Process for preparing polyphenylene esters with a low content of fine particles
JP2000281779A (ja) 低粘度ポリフェニレンエーテルの製造方法
JP7021023B2 (ja) ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法
CA1116637A (en) Quinone-coupled polyphenylene oxides
JP2016089115A (ja) ポリフェニレンエーテルの製造における溶媒回収方法
JP2001342250A (ja) ポリフェニレンエーテルの製造方法
JPH07278292A (ja) ポリフェニレンエーテル

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051017

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071120

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20071128

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080219

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080321

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080502

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080609

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080723

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080901

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20081023

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20081114

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20110421