JP2005508431A - 新規の短鎖ポリマー黄色シアノエステル誘導体の着色剤およびその着色剤を含む物品 - Google Patents

新規の短鎖ポリマー黄色シアノエステル誘導体の着色剤およびその着色剤を含む物品 Download PDF

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Abstract

少なくとも1種の結合したシアノエステル部分を有する芳香族メチン骨格に結合した少なくとも1種のポリ(オキシ-C2〜C4-アルキレン)鎖を有する発色団を含む黄着色剤が提供される。そのエステル部分は、C1〜C8(例えばエチル、ブチル、ヘキシルまたはエチル-へキシル)側基を含まなければならず、ポリ(オキシアルキレン)鎖は、多くても10個のモノマーおよび少なくとも3個のモノマーでなければならず、キャップ基としてエチレンオキシドを有する。そのような着色剤の特定群は、(単独でまたは他の着色剤とのブレンド中で、特に低い色装填量で)最良の全黄着色または効果を提供し、透明ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート)中に存在する場合、同じ最終用途のためのあらゆる他の既知のポリマー黄着色剤と比べたときに最良の低い全抽出レベルを提供する。そのような着色剤を含む組成物および物品が、そのような本発明の着色剤の製造方法と共に提供される。

Description

【技術分野】
【0001】
発明分野
本発明は、少なくとも1種の結合したシアノエステル部分を有する芳香族メチン骨格に結合した少なくとも1種のポリ(オキシ-C2〜C4-アルキレン)鎖を有する発色団を含む黄着色剤に関する。そのエステル部分は、C1〜C8(例えばエチル、ブチル、ヘキシルまたはエチル-へキシル)側基を含まなければならず、ポリ(オキシアルキレン)鎖は、平均して多くても10個のモノマーおよび少なくとも3個のモノマーでなければならず、キャップ基としてエチレンオキシドを有する。そのような着色剤の特定群は、(単独でまたは他の着色剤とのブレンド中で、特に低い色装填量で)最良の全黄着色または効果を提供し、透明ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート)中に存在する場合、同じ最終用途のためのあらゆる他の既知のポリマー黄着色剤と比べたときに最良の低い全抽出レベルを提供する。そのような着色剤を含む組成物および物品が、そのような本発明の着色剤の製造方法と共に提供される。
【背景技術】
【0002】
先行技術の議論
本明細書中で引用される全ての米国特許は、本明細書に、参照することにより組み込まれる。着色剤自体が(特に低い色装填量で、それへの側基の低い付加度、それによる着色剤化合物自体中におけるより多量の発色団構成成分に帰すべき高い明度による)優れた着色、高い熱安定性、有効な耐光性(または溶媒若しくは類似源による抽出を介してそこから除去する可能性の劇的な削減)、取扱い容易性、他の着色剤との充分な混合能力を示すような、様々な用途において融通のきく着色剤を提供すること、およびそうして、標的基材中またはその上に有効な異なる色相および色合いを提供すること、および許容できる毒性レベルを提供することは必要とされ続けている。着色剤自体が熱可塑性媒体中で(例えば固有粘度損失、およびそのような上記プラスチックのために望まれる他の特質に関して)優れた混和性を示すような、或る熱可塑性媒体、例えばポリエステルのための、この基準を満たす改良された着色剤を提供することは必要とされている。特に、そのようなポリエステルのための特質は、例えば黄の色彩を標的樹脂に付与する(但し必然的ではない)着色剤について要求される。上記の特質を有するそのような望ましいポリエステルプラスチックの着色は、発色剤または色改質剤として作用しない或る側基を発色団骨格に付加することを通じて可能になり、そうしてあらゆる発色団(および結果として生ずる色相または色合い)を使用し得ることが、考えられ、上記のように促されている。
【0003】
そのような最終用途のための以前の着色剤は、顔料、染料または色素を含み、それらは独自の欠点を有する。例えばそのような顔料、染料および/または色素は、その物理的制限の故に、プラスチック(例えばポリオレフィン、ポリウレタンなど)の中における着色剤として幅広く導入されていない。しかしながらそのような着色剤の使用は、多くの理由のために、第1にそのような特定化合物から得ることができる実際の着色のために大いに望まれている。
【0004】
プラスチック中で現在使用されるポリマー着色剤の標準的な種類(それらは、熱可塑性または熱硬化性種である。)は、主として、高分子量のポリ(オキシアルキレン化)化合物、例えばメチンなど(即ち、米国特許第4,992,204号, Kluger ら中で見出されるもの)である。これら着色剤のいくつかは、或る熱可塑性樹脂、例えば1つの重要な例としてポリエステル中で有意な色強度を得るために必要とされる高い色装填量に関連する或る問題を示す。そのような高い色装填量は、標的ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート)の固有粘度に対する有害な影響を有し、これは、標的プラスチック自体の強度に対して、実際上有害に、直接の影響を及ぼし得る。それにより、ポリエステルに対するそのような問題のある作用を示さず、一方で、(1つの熱可塑性樹脂としての)標的ポリエステル中いたるところで、充分および実質的に均一な着色をなお可能にする着色剤が必要とされる。他の発色団は、熱可塑性樹脂(例えば、主としてポリエステル)の製造と結び付く加工条件にさらされた時に着色適性を保持するために充分な熱安定性を欠く故に、使用することができない(例えばトリフェニルメタンおよび或るアゾ類)。そうして、熱可塑性樹脂(再び、主としてポリエステル、但しこれは唯一ではない。)配合物および物品中で使用するために適切な黄色ポリ(オキシアルキレン化)着色剤を提供するために、黄着色を提供する適切な発色団、並びに適切なポリ(オキシアルキレン)鎖およびモノマーを選択することが必要である。現在まで、高分子量の故に低い色強度の、および/または熱的に不安定なポリ(オキシアルキレン化)着色剤しか、先行技術で教示されていない。類似の高分子量または非ポリマー種のいずれかの他の着色剤も教示されているが、それらは多くの欠点(例えば毒性、耐光性、熱安定性、取扱い容易性など)を持つ。
【0005】
それにより、これらの要求される特質を満たし、そうして所望の最終用途、例えば限定せずに熱可塑性および熱硬化性樹脂中において、優れた着色能力を持つ、必要とされる融通性を示す着色剤の、新規種類を紹介することが望まれている。現在まで、(あまり頼りにならない顔料分散液以外の)いくつかの液状着色剤は、そのような標的となる最終用途のために開発されているが、残念ながら上記のように、それらも或る限界を示す。上記のような無数の最終用途のために有効な着色を提供し、優れた着色、耐光性、熱安定性、他の着色剤との混合性、および低毒性を少なくとも示す新しい液状の黄着色剤が、そうして大いに望まれる。再び現在まで、そのような非常に望ましく、特定の潜在的に液状の黄着色剤の教示または正しい示唆は、関連する先行技術または着色剤産業自体において存在しない。
【発明の開示】
【0006】
発明の説明
平均して少なくとも3個のモノマー単位および多くても6個のモノマー単位である特定のポリ(オキシ-C2〜C4-アルキレン)鎖の特定シアノエステルメチン化合物への付着物が、特に透明ポリエステル配合物および物品のために、必要で、大いに望ましい上記の性能要件を提供することが確定された。そうして本発明の目的は、(少なくとも)(低い色装填量で、そうして固有粘度に対する最小作用しか引き起こさない)優れた着色、低い抽出レベル、熱安定性、および耐光性を、標的ポリエステル物品中において示すような着色剤を提供することである(但し、そのような特定の液状の黄着色剤は、あらゆる熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂系および/または物品中に導入することができる。)。本発明の別の目的は、加工が容易であり、標的プラスチックと良好に混合し、標的の完成品中において低い色装填量で優れた着色を提供する、ポリ(オキシアルキレン)基を有する黄色ポリマー着色剤を提供することである。本発明のまた別の目的は、液状組成物(例えばインクなど)の中で、上記のような黄色液状シアノエステル-メチン-ベースポリマー着色剤の使用を通じて優れた着色を提供することである。
【0007】
メチン骨格上におけるシアノエステル部分のエステル部分に関して終始使用される用語アルキルは、全体で2〜8個の炭素原子、好ましくは(但し必然ではなく)、該範囲の偶数の炭素原子を有するあらゆる直鎖または分枝アルキル部分を包含することが意図されることは理解されるべきである。用語ポリ(オキシアルキレン)またはアルキレンオキシは、本明細書中においてより特別に定義されない限り、オキシエチレン、オキシプロピレンまたはオキシブチレンのいずれかを包含することが意図され、オキシエチレンおよびオキシプロピレンが好ましい。正確な数のオキシアルキレンモノマーを付与することは相当に困難であること、そうして平均数が、そのような着色剤をポリ(オキシアルキレン)鎖長に関して記載するより適切な方法であることは、ポリマー着色剤分野における通常の熟練工によって良く理解されるはずである。そのような平均が記載としてより適切であるが、可能な場合、より狭い分布の異なる数のモノマー(例えば平均して5個、たいていの化合物は、好ましくは多くても6個および少なくとも3個のモノマーを有する。)を、標的の発色団に付与することがなお好ましい。それゆえ多くても6個のモノマーおよび少なくとも3個のモノマーという記載は、特定の実施態様のために、平均して多くても6個のモノマーおよび少なくとも3個のモノマーという記載よりむしろ、好ましい。
【0008】
本発明は、好ましくは、構造式(I):
【化1】
Figure 2005508431
〔式中、R1、R2、R3およびR4は、同じまたは異なるものであり、C1 20アルキル、ハロ、ヒドロキシル、水素、シアノ、スルホニル、スルホ、スルファト、アリール、ニトロ、カルボキシルおよびC1 20アルコキシからなる群から選ばれ、R'は、C1〜C8アルキル(長さで3つの炭素原子を超える場合、分枝または非分枝のいずれか)であり、Rは、[(EO)w(PO)x(BO)y(EO)z]-H(式中、EOはエチレンオキシを意味し、POはプロピレンオキシを意味し、BOはブチレンオキシを意味し、wは1であり、xは0〜3であり、yは0〜3であり、zは2〜6であり、その中で3[w+x+y+z[6)である。〕
に従い、(室温および標準圧力で)液状、ワックス状またはペースト状の着色剤を包含する。ブロックコポリマーは、混合コポリマー、また機能として、当然には要求されない。
【0009】
(I)で示されるそのような化合物を含む組成物も本発明中に包含され、特にそれらは、望ましい溶融熱可塑性配合物中にさらに導入するために、そのような化合物および青味剤を液体またはペレットとして含む。(I)で示されるそのような化合物を含む、そのような組成物、特に熱可塑性樹脂の製造方法も、本発明中で企図される。
【0010】
用語「熱可塑性樹脂」は、充分な高温にさらされた時に固体から液体への物理状態変化を示す、あらゆる合成ポリマー物質を包含することが意図される。最も注目に値する好ましい熱可塑性の物質種は、ポリオレフィン(即ち、ポリプロピレン、ポリエチレンなど)、ポリエステル(即ち、ポリエチレンテレフタレートなど)、ポリアミド(即ち、ナイロン-1,1、ナイロン-1,2、ナイロン-6、ナイロン-6,6)、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリハロゲン化ビニル(即ち、単なる例として、ポリ塩化ビニルおよびポリビニルジフルオリド)などである。本発明における好ましい熱可塑性樹脂は、ポリエステルおよびポリオレフィンであり、最も好ましいものはポリエチレンテレフタレートである。
【0011】
そのような熱可塑性樹脂製品は、瓶、貯蔵容器、シート、フィルム、繊維、プラーク、ホース、チューブ、シリンジなどを含む。このリストに含まれるものは、強度およびレジリエンス機能についての領域に存在するシート形態の、ポリエステル、ポリスチレンおよび他の類似樹脂物質である。そのような場合において、本発明の着色剤化合物は、装飾、美的および/または保護(例えば紫外線または赤外線保護)目的のために、そのような熱可塑性樹脂製品に優れた着色を提供し、それに寄与する。基本的に、熱可塑性樹脂(特にポリエステル、例えば透明ポリエチレンテレフタレート)のようなもののための、そのような低い移行性の熱安定な着色剤のための可能な使用は、大量であり、容易に覆うことはできない。しかしながら他の可能な最終用途は、溶媒系中、織物中およびその上(織物、繊維または生地中またはそれらの上のいずれか)などの印刷インクを包含する。
【0012】
本発明の着色剤化合物のために本発明中において企図される他の種類の物品は、再び限定せずに、熱可塑性樹脂製品、例えばフィルム、シート、瓶、容器、バイアルなど、および熱硬化性樹脂(例えば充分な熱または触媒量にさらされた時に固体になる配合物)、例えばポリウレタンなど(これは、限定せずに、しかし好ましくはポリウレタンフォームを含む。)を含む。他の着色剤を、再び美的、装飾および/または保護目的のために異なる色相および色合いを生じさせるために、そのような本発明の着色剤化合物と共に添加または組み込むことができる。紫外線吸収剤も、物品、または容器中の場合においてはその内容物を保護するためなどに、導入し、組み込むことができる。本発明の着色剤の或る具体物、または着色剤と或る本発明の着色剤の具体物との組合せに関して、そのようなUV吸収剤を、少ない量で、潜在的に、紫外線透過の減少(または逆に紫外線吸収の増加)に関する着色剤またはそれらの組合せの保護能力のために、添加することができる。
【0013】
樹脂および吸収剤は、ペレット形態に一緒に予備混合され、組み込まれる一方で、そのような熱可塑性着色剤(および他の添加剤)は、液状吸収剤と樹脂ペレットとの混合、および全被覆ペレットの溶融によることを含めて、非限定での、その射出成形(または他の種類の成形、例えば吹込成形)中、またはマスターバッチ溶融工程を通じてそのような組成物に典型的に添加される。そのようなプラスチックは、再び限定せずに、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネートおよび他の周知の樹脂、例えば米国特許第4,640,690号、Baumgartner ら、および同第4,507, 407号、Kluger ら中に用語「熱可塑性樹脂」で開示されているものを含む。一般に、着色剤、UV吸収剤および他の可能な添加剤を含むそのようなプラスチックは、あらゆる様々な押出などの技術、例えば上記米国特許に開示されているものにより形成される。好ましい熱可塑性樹脂は、ポリエステル、例えば1つの非限定の実施態様ではポリエチレンテレフタレートである。そうして「プラスチック包装」は、貯蔵目的のために使用される容器、シート、ブリスタ包装などを包含し、これらは、上記のようなあらゆる組合せでプラスチックを含む。
【0014】
本発明の着色剤化合物に関して使用される用語「純粋な未希釈状態」は、添加剤無しの化合物自体が、室温で液状であるか、または40℃に加熱したときに流動性(多くても60,000cpsの粘度)であることを示す。それにより望ましい物理状態を実現するために、溶媒、粘度調整剤、および他の類似の添加剤を化合物に添加する必要がない。
界面活性剤、溶媒などの存在を、最終的な本発明のポリマーメチン着色剤の溶解性、着色特質などを変更するため利用することができ、これは、この特定分野における通常の熟練工により、理解および認識されるであろう。
【0015】
上記の着色剤化合物(I)は、再び、周囲の温度および圧力並びに実質的な純度で液状であるが、ペースト状またはワックス状着色剤も、類似構造の明らかに固体の着色剤についての取扱い性向上によって、本発明中に包含される。基材および媒体の着色を実現するために、あらゆる他の標準的な着色剤添加剤、例えば樹脂、保存料、界面活性剤、溶媒、帯電防止化合物、抗菌剤なども、本発明の着色剤化合物の組成または方法中で使用することができる。
【0016】
本発明の着色剤化合物を、そのような熱可塑性樹脂に、その飽和限界までのあらゆる量で添加することができる。好ましくはその量は、樹脂総量あたり約0.00001ppm〜約25,000ppmの間であり、より好ましくは約0.001〜約15,000ppm、さらに好ましくは約0.1〜約5,000ppm、最も好ましくは約100〜2,500ppmである。当然、存在する着色剤が多ければ、その中の色彩はより濃くなる。標的の熱可塑性樹脂中で他の着色剤と混合する時には同量が好ましく、その飽和限界は、その中のあらゆる余分な着色剤の量に依存する。
【実施例】
【0017】
好ましい実施態様の説明
以下の特定配合物、並びに以下に例示するその製造方法、およびそれを使用した着色方法は、本発明の好ましい実施態様を示す(上記のように、オキシアルキレンモノマーの数は、実際は、平均数である。)。
【0018】
実施例1
【化2】
Figure 2005508431
250mlの丸底フラスコに、アニリンのアルコキシル化(6EO)アルデヒド(55.5g)、グリシン(0.7g)、シアノ酢酸エチル(17.1g)および水(20g)を添加した。得られた反応混合物を、ロータリーエバポレーターに置き、約5分間混合した。次いで反応混合物を、90〜95℃に2.5時間加熱し、その間、水流吸引減圧を、ロータリーエバポレーターに適用した。得られた琥珀/黄色の液体を、周囲温度に一晩放冷した。水(140g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで75℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。底の生成物層を取り出し、さらに2回、上記のように140gの水で洗浄した。水を除去するために、最終生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体43gが得られ、これは、メタノール中で423nmの(2)max吸光度および93.5の明度を示した。
【0019】
実施例2
【化3】
Figure 2005508431
250mlの丸底フラスコに、アニリンのアルコキシル化(6EO)アルデヒド(57.1g)、グリシン(0.8g)、シアノ酢酸ブチル(21.9g)および水(20g)を添加した。得られた反応混合物を、ロータリーエバポレーターに置き、約5分間混合した。次いで反応混合物を、90〜95℃に2時間加熱し、その間、水流吸引減圧を、ロータリーエバポレーターに適用した。得られた琥珀/黄色の液体を、周囲温度に一晩放冷した。水(150g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで70〜75℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。底の生成物層を取り出し、さらに2回、上記のように150gの水で洗浄した。水を除去するために、最終生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体49.5gが得られ、これは、メタノール中で423nmの(2)max吸光度および90.1の明度を示した。
【0020】
実施例3
【化4】
Figure 2005508431
250mlの丸底フラスコに、m-トルイジンのアルコキシル化(2EO 1PO 4EO)アルデヒド(46g)、グリシン(0.7g)、シアノ酢酸エチル(11.9g)および水(20g)を添加した。得られた反応混合物を、ロータリーエバポレーターに置き、約5分間混合した。次いで反応混合物を、90〜95℃に1.5時間加熱し、その間、水流吸引減圧を、ロータリーエバポレーターに適用した。得られた琥珀/黄色の液体を、周囲温度に一晩放冷した。水(140g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで70〜75℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。底の生成物層を取り出し、さらに2回、上記のように140gの水で洗浄した。水を除去するために、最終生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体45gが得られ、これは、メタノール中で423nmの(2)max吸光度および78.9の明度を示した。
【0021】
実施例4
【化5】
Figure 2005508431
300mlの丸底フラスコに、m-トルイジンのアルコキシル化(2EO-1PO-4EO)アルデヒド(50.2g)、グリシン(0.4g)、シアノ酢酸ブチル(18.2g)および水(20g)を添加した。得られた反応混合物を、ロータリーエバポレーターに置き、約5分間混合した。次いで反応混合物を、90〜95℃に2時間加熱し、その間、水流吸引減圧を、ロータリーエバポレーターに適用した。得られた琥珀/黄色の液体を、周囲温度に一晩放冷した。水(250g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで70〜75℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。底の生成物層を取り出し、さらに2回、上記のように250gの水で洗浄した。水を除去するために、最終生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体56.5gが得られ、これは、メタノール中で433nmの(2)max吸光度を示した。
【0022】
実施例5
【化6】
Figure 2005508431
500mlの丸底フラスコに、m-トルイジンのアルコキシル化(2EO 2PO 6EO)アルデヒド(157.5g)、グリシン(1.0g)、シアノ酢酸ブチル(31g)および水(33g)を添加した。得られた反応混合物を、ロータリーエバポレーターに置き、約5分間混合した。次いで反応混合物を、90〜95℃に2時間加熱し、その間、水流吸引減圧を、ロータリーエバポレーターに適用した。得られた琥珀/黄色の液体を、周囲温度に一晩放冷した。水(250g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで70〜75℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。底の生成物層を取り出し、さらに1回、上記のように250gの水で洗浄した。水を除去するために、最終生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体162.2gが得られ、これは、メタノール中で423nmの(2)max吸光度および55.7の明度を示した。
【0023】
実施例6
【化7】
Figure 2005508431
温度計および還流冷却器を備えた250mlの三つ口丸底フラスコに、アニリンのアルコキシル化(8EO)アルデヒド(75g)、炭酸アンモニウム(0.7g)、シアノ酢酸-2-エチルヘキシル(41.1g)を添加した。得られた混合物を次いで80〜85℃に2時間加熱し、黄/琥珀色の液体を得た。水(250g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで75〜80℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。底の生成物層を取り出し、さらに1回、上記のように200gの水で洗浄した。水を除去するために、最終生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体90gが得られ、これは、メタノール中で423nmの(2)max吸光度および65.8の明度を示した。
【0024】
実施例7
【化8】
Figure 2005508431
温度計および還流冷却器を備えた250mlの一口丸底フラスコに、75.4%の固体でのm-トルイジンのアルコキシル化(6EO)アルデヒド(50g)、グリシン(0.4g)およびシアノ酢酸-2-エチルヘキシル(18.6g)を添加した。得られた混合物を次いで80〜85℃に2時間加熱し、黄/琥珀色の液体を得た。水(200g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで75℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。水を除去するために、生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体46gが得られ、これは、メタノール中で432nmの(2)max吸光度および74.6の明度を示した。
【0025】
実施例8(比較)
【化9】
Figure 2005508431
温度計および還流冷却器を備えた250mlの三つ口丸底フラスコに、m-トルイジンのアルコキシル化(2EO 14PO 8EO)アルデヒド(125.5g)、炭酸アンモニウム(0.7g)、シアノ酢酸-2-エチルヘキシル(13.8g)を添加した。得られた混合物を次いで80〜85℃に2時間加熱し、黄/琥珀色の液体を得た。水(250g)および炭酸アンモニウム(0.5g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで75〜80℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。底の生成物層を取り出し、さらに1回、上記のように250gの水および炭酸アンモニウム(0.5g)で洗浄した。水を除去するために、最終生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体110gが得られ、これは、メタノール中で434nmの(2)max吸光度および25.1の明度を示した。
【0026】
実施例9
【化10】
Figure 2005508431
温度計および還流冷却器を備えた250mlの一口丸底フラスコに、アニリンのアルコキシル化(6EO)アルデヒド(40g)、グリシン(0.3g)、シアノ酢酸エチル(10g)および水(10g)を添加した。得られた反応混合物を、ロータリーエバポレーターに置き、約5分間混合した。次いで反応混合物を、90〜95℃に2時間加熱し、その間、水流吸引減圧を、ロータリーエバポレーターに適用して、琥珀/黄色のオイルを得た。水(175g)を生成物に添加した。反応混合物を、次いで75〜80℃に混合および加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。底の水を除去するために、生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体39.1gが得られ、これは、メタノール中で422nmの(2)max吸光度および72の明度を示した。
【0027】
実施例10
【化11】
Figure 2005508431
温度計および還流冷却器を備えた250mlの一口丸底フラスコに、m-トルイジンのアルコキシル化(8EO)アルデヒド(60g、80.2%の固体)、グリシン(0.4g)、シアノ酢酸エチル(11.4g)および水(10g)を添加した。得られた反応混合物を、ロータリーエバポレーターに置き、約5分間混合した。次いで反応混合物を、90〜95℃に2時間加熱し、その間、水流吸引減圧を、ロータリーエバポレーターに適用して、琥珀/黄色のオイルを得た。水(200g)を生成物に添加した。反応混合物を次いで85℃に混合および加熱した。混合物を次いで分液漏斗に注ぎ、30分間、相に放置して、均一な琥珀/黄色の液体を得た。水および生成物層の間に目に見える分離は生じなかった。水(200g)および塩化メチレン(100g)を添加し、溶液を混合した。溶液を分液漏斗に注ぎ、30分間、相に放置した。底の生成物/塩化メチレン層を放出し、残留塩化メチレンおよび水を除去するためにストリッピングして、黄色オイルが得られ、これは、メタノール中で433nmの(2)max吸光度および68.1の明度を示した。
【0028】
実施例11
【化12】
Figure 2005508431
温度計および還流冷却器を備えた250mlの一口丸底フラスコに、m-トルイジンのアルコキシル化(10EO)アルデヒド(25g)、グリシン(0.3g)、シアノ酢酸エチル(5.2g)および水(7.7g)を添加した。得られた反応混合物を、ロータリーエバポレーターに置き、約5分間混合した。次いで反応混合物を、90〜95℃に2時間加熱し、その間、水流吸引減圧を、ロータリーエバポレーターに適用して、琥珀/黄色のオイルを得た。最大吸光度(MeOH)433nm。上記の黄色オイル(16g)を70gの水と混合し、85℃に加熱した。混合物を次いで分液漏斗に注ぎ、30分間、相に放置して、均一な琥珀/黄色の液体を得た。水および生成物層の間に目に見える分離は生じず、溶液は59.9の明度を示した。
【0029】
実施例12
【化13】
Figure 2005508431
温度計および還流冷却器を備えた300mlの一口丸底フラスコに、80.2%の固体でのm-トルイジンのアルコキシル化(8EO)アルデヒド(50g)、グリシン(0.3g)およびシアノ酢酸-2-エチルヘキシル(17.1g)を添加した。得られた混合物を次いで>90℃に2時間加熱し、黄/琥珀色の液体を得た。水(200g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで85℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。水を除去するために、生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体37.2gが得られ、これは、メタノール中で432nmの(2)max吸光度および58.9の明度を示した。
【0030】
実施例13
【化14】
Figure 2005508431
温度計および還流冷却器を備えた300mlの一口丸底フラスコに、80.2%の固体でのm-トルイジンのアルコキシル化(8EO)アルデヒド(50g)、グリシン(0.3g)およびシアノ酢酸ブチル(12.2g)を添加した。得られた混合物を次いで>90℃に2時間加熱し、黄/琥珀色の液体を得た。水(200g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで85℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。水を除去するために、生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体34.8gが得られ、これは、メタノール中で432nmの(2)max吸光度および58.7の明度を示した。
【0031】
実施例14
【化15】
Figure 2005508431
温度計および還流冷却器を備えた300mlの一口丸底フラスコに、79%の固体でのm-トルイジンのアルコキシル化(10EO)アルデヒド(50g)、グリシン(0.3g)およびシアノ酢酸ブチル(10.1g)を添加した。得られた混合物を次いで>90℃に2時間加熱し、黄/琥珀色の液体を得た。水(200g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで85℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。生成物層および水の間に目に見える分離は生じなかった。塩化メチレン(100g)を添加し、溶液を再混合した。混合物を、30分、相に放置し、その後に底の生成物/塩化メチレン層を取り出した。この層を、ロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体36.4gが得られ、これは、メタノール中で432nmの(2)max吸光度および58.1の明度を示した。
【0032】
実施例15
【化16】
Figure 2005508431
温度計および還流冷却器を備えた300mlの一口丸底フラスコに、64.4%の固体でのm-トルイジンのアルコキシル化(6EO)アルデヒド(81.3g)、グリシン(0.5g)およびシアノ酢酸ブチル(18.1g)を添加した。得られた混合物を次いで>90℃に1.5時間加熱し、黄/琥珀色の液体を得た。水(250g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで85℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。上記の洗浄手順を繰り返した。水を除去するために、生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体64.9gが得られ、これは、メタノール中で432nmの(2)max吸光度および74.1の明度を示した。
【0033】
実施例16(比較)
【化17】
Figure 2005508431
温度計および還流冷却器を備えた1Lの三つ口丸底フラスコに、m-トルイジンのアルコキシル化(16EO 10PO)アルデヒド(178.3g)、炭酸アンモニウム(1g)、シアノ酢酸エチル(20.7g)を添加した。得られた混合物を次いで90〜100℃に1時間加熱し、黄/琥珀色の液体を得た。水(320g)および炭酸アンモニウム(7g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで70℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。底の生成物層を取り出し、さらに1回、上記のように320gの水および炭酸アンモニウム(7g)で洗浄した。水を除去するために、最終生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体163gが得られ、これは、メタノール中で434nmの(2)max吸光度および26.1の明度を示した。
【0034】
実施例17
【化18】
Figure 2005508431
250mlの一口丸底フラスコに、m-トルイジンのアルコキシル化(6EO)アルデヒド(50.5g、79.6%の固体)、グリシン(0.8g)、シアノ酢酸エチル(12g)を添加した。得られた反応混合物を、ロータリーエバポレーターに置き、約5分間混合した。次いで反応混合物を、95〜100℃に1.5時間加熱して、黄/琥珀色の液体を得た。水(200g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで70〜75℃に加熱し。分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。底の生成物層を取り出し、さらに1回、上記のように200gの水で洗浄した。水を除去するために、最終生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体45.5gが得られ、これは、メタノール中で434nmの(2)max吸光度および80.8の明度を示した。
【0035】
実施例18
【化19】
Figure 2005508431
温度計および還流冷却器を備えた250mlの三つ口丸底フラスコに、アニリンのアルコキシル化(2EO 2PO 6EO)アルデヒド(51g)、炭酸アンモニウム(0.8g)およびシアノ酢酸エチル(12.8g)を添加した。得られた混合物を次いで90〜100℃に1.5時間加熱し、黄/琥珀色の液体を得た。水(125g)を次いで生成物に添加した。反応混合物を次いで70〜75℃に加熱し、分液漏斗に注いだ。溶液を、30分間、相に放置した。底の生成物層を取り出し、さらに1回、上記のように125gで洗浄した。水を除去するために、最終生成物層をロータリーエバポレーターによりストリッピングして、黄/琥珀色の液体51gが得られ、これは、メタノール中で422nmの(2)max吸光度および69.4の明度を示した。
【0036】
ポリエステル中の熱可塑性組成物の配合
以下に記載する各場合において、液状着色剤試料を、ポリエステル熱可塑性樹脂(この場合、ポリエチレンテレフタレート(M & G からの ClearTuf(商標) 8006 PET 樹脂))のために射出成形操作に導入した。樹脂総量の1,500ppm量の液状着色剤を、攪拌により、乾燥させた熱ポリエチレンテレフタレート樹脂(ペレット形態)とブレンドした。着色剤およびペレットのブレンドを、機械の供給口に重力送りした。供給部中で溶融を、回転する加熱(機械バレルからの熱移動)スクリュー押出機を使用して行った。スクリュー回転は、着色剤および溶融樹脂の徹底的な混合をもたらし、均一なプラスチック溶融物を生じ、これを、熱可塑性樹脂製品、例えば50ミルの均一な厚みおよび12.5平方インチの表面積を有する2インチ×3インチプラークを形成するために型に射出した。
この方法は、上記の実施例1、4、5、8および15の着色剤を含むPETプラークの製造のために続けられ、これらプラークの全ては、いずれの試料プラーク中においても目に見える色差、気泡、縞または他の有害な作用の無い満足な黄の色彩を示した。
【0037】
本発明の着色プラスチックの抽出分析
a)PETプラーク
上で製造したプラークを、以下の手順(これは10ppbの検出限界を有する。以下これを「加熱アルコール抽出試験」と称する。)の下で色の抽出について試験した。
8つのプラークを半分に切断し、ステンレススチール製抽出容器内に置いた。抽出容器に、95%のエタノール(70℃に予熱)125gを添加した。容器を密封し、次いで70℃のオーブン内に2.5時間置いた。次いで容器を取り出し、室温に放冷した。全ての場合でプラークを、小さいスライドガラスで分離し、抽出溶媒に完全に沈めて、さらした。次いでこの試験を、同じ試料で繰り返した。
【0038】
次いで抽出物を分光学的に分析し、抽出された着色剤の存在または不存在を測定した。経路長10cmのセルを有する Beckman(商標) DU 650 分光光度計を使用した。装置を、未着色ポリエステルプラークから得られた抽出物を使用して、まずゼロに較正した。様々な着色添加剤を含有するプラークの抽出からの抽出物を、次いで紫外/可視域を通じてスキャンし、添加剤のラムダマックスでの検出可能ピークの存在または不存在を測定した。
【0039】
【表1】
Figure 2005508431
【0040】
この低い吸収測定値は、PET試料中において特に低い装填レベルで、等しい色強度を生ずる本発明の着色剤の非常に低い抽出レベルを示す(比較プラークDは、等しい色強度を提供するためにより多量の着色剤を必要とし、その結果かなり高い抽出レベルを生ずる。)。
【0041】
メチン着色剤の固有粘度分析
着色剤試料を、ポリエステル熱可塑性樹脂、例えば(上記のように)ポリエチレンテレフタレートのために混合操作に導入した。混合工程を、C. W. Brabender Electronic Plasti-Corder(商標)、モデル番号 EPL- V5501、Type Six ツーピースミキサー付属品を有するトルクレオメーターを使用することにより行った。媒体剪断速度混合を供給するミキサー付属品中で、取外し式カム型ブレードを使用した。混合室の温度を285℃に設定し、電気加熱および空冷により調節した。
【0042】
液状着色剤を、小さな使い捨てシリンジ中に秤量した。液状着色剤の装填量を、着色剤の強度に基づき決定および調節した。ペレット形態の乾燥させた熱ポリエチレンテレフタレート樹脂(特にM & Gの ClearTuf(商標) 8006 PET)を、素早くガラス瓶に秤量して密封し、樹脂による水分吸収を最小にした。トルクレオメーター混合ブレードを回転させ、ディジタルディスプレイにより表示される25rpmの速度に設定した。25ft3/時間流の乾燥窒素ガスを混合室に装填ラムを通して導入した。
【0043】
次いで乾燥ポリエチレンテレフタレート樹脂を混合室内に注ぎ、装填ラムを閉じ、その間、窒素ガスを該室内に流し続けた。次いで同時にストップウォッチを始動し、操作開始を記録した。1分30秒の混合後に装填ラムを上昇させ、液状着色剤を溶融ポリエステル樹脂中に投与した。装填ラムを下げ、液状着色剤を、さらに1分30秒間、溶融ポリエステル樹脂と混合させた。
【0044】
次いで、その時間後にブレードを停止させ、装填ラムを上昇させた。ブレードを逆にし、金属スパチュラを使用して、溶融した着色ポリエステル試料を混合室から取り出した。この溶融試料を直ぐに、2枚の金属板の間で圧縮し、放冷して、最終の熱可塑性樹脂ディスクを形成した。
【0045】
着色熱可塑性樹脂ディスクの固有粘度を、ASTM D4603 により測定した。着色熱可塑性樹脂ディスクの固有粘度と、未着色熱可塑性樹脂の対照ディスクの固有粘度とを、式を介して比較した:
未着色熱可塑性樹脂の対照ディスクは、上記のように同じ方法で加工したが、液状着色剤を添加しなかった。以下の結果は、実施例16(比較)および実施例17(本発明)の測定を表す。
【0046】
【表2】
Figure 2005508431
【0047】
このデータは、本発明の色組成物が、ほぼ等しい色装填量で比較メチン着色剤よりも、ポリエステル分子量に対するかなり小さい(より好ましい)作用を有することを示す。
【0048】
ポリウレタンフォーム中の本発明の黄着色剤
或る本発明および比較の黄色メチン着色剤を、着色剤の色強度(吸光度/グラム/Lとして測定)に基づく様々な量でウレタンフォーム配合物中に組み込んだ。こうして各試験フォーム中の色強度は同じであった(一方で着色剤量は、常に同じではない。)。
着色剤を、100部のエーテルトリオール(MW約3000)に添加し、これを、4.53部の水、1.0部のシリコーン界面活性剤、0.15部のオクタン酸スズ触媒および0.05部のトリエチレンジアミンと混合した。次いで58.5部のトルエンジイソシアネート(80/20)を、周囲温度で約2分間反応させた。次いでフォームを、160℃のオーブンで3分間、および室温で48時間硬化させた。
【0049】
フォームを硬化させた後にそれらを、以下の方法を使用して抽出性について試験した:1グラムのフォームを、ポリウレタンバンの中心から取り出した。次いでこの物質をガラス瓶内のメタノール75ml中に浸し、1時間、密封および抽出した。フォームから抽出した色の量を、Beckman DU-650 分光光度計で抽出溶液の吸光度を測定することにより定めた。抽出結果を以下にまとめる。
【0050】
【表3】
Figure 2005508431
【0051】
このように本発明の着色剤は、先行技術の高分子量種と比較してかなり高い色強度で優れた低抽出レベルを示した。
全体的に本発明の黄着色剤は、以前に開示されているポリマー着色剤よりも、かなり小さい鎖長によるかなり大きな色強度を与える。その結果としてIV変化は、本発明の着色剤でかなり小さく、それにより物理レジリエンスに関してより信頼のある最終の熱可塑性生成物を提供する。さらに本発明の着色剤はなお、適正な低抽出レベルを示す。その結果として、低分子量の短いオキシエチレンキャップポリマー鎖を特定の黄発色団のために選択することは、予期しない良好な特質を、熱可塑性および/または熱硬化性樹脂の用途のために与えることが明らかである。
【0052】
本発明の特徴を記載したが、その変形を良好になすことができ、本発明原理の他の実施態様は、疑いなく、本発明が属する分野の当業者の心に生じ得るので、本発明が、あらゆる個々の構成または実施に限定されないことは、当然に理解されるであろう。それゆえ添付した請求項により、本発明の特徴を組み込むそのようなあらゆる変形を、その請求項の真の意味、意図および範囲内で包含することが企図される。

Claims (16)

  1. 平均して少なくとも3個のモノマー単位および多くても6個のモノマー単位である少なくとも1種のポリ(オキシ-C2〜C4-アルキレン)鎖を含むシアノエステルメチン化合物。
  2. 構造(I):
    Figure 2005508431
    〔式中、R1、R2、R3およびR4は、同じまたは異なるものであり、C1 20アルキル、ハロ、ヒドロキシル、水素、シアノ、スルホニル、スルホ、スルファト、アリール、ニトロ、カルボキシルおよびC1 20アルコキシからなる群から選ばれ、R'は、C1〜C8アルキルであり、Rは、[(EO)w(PO)x(BO)y(EO)z]-H(式中、EOはエチレンオキシを意味し、POはプロピレンオキシを意味し、BOはブチレンオキシを意味し、wは1であり、xは0〜3であり、yは0〜3であり、zは2〜4であり、その中で3[w+x+y+z[6)である。〕
    に従う、請求項1に記載の化合物。
  3. 少なくとも1種の熱可塑性成分、少なくとも1種の熱硬化性成分およびこれらのあらゆる混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマー配合物を含み、およびまた該ポリマー配合剤中に存在するか、または該ポリマー配合物の表面に接着している少なくとも1種の着色剤を含み、その中で少なくとも1種の該着色剤が、請求項1で定められたものである物品。
  4. 少なくとも1種の熱可塑性成分、少なくとも1種の熱硬化性成分およびこれらのあらゆる混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマー配合物を含み、およびまた該ポリマー配合剤中に存在するか、または該ポリマー配合物の表面に接着している少なくとも1種の着色剤を含み、その中で少なくとも1種の該着色剤が、請求項2で定められたものである物品。
  5. ポリマー配合物が、熱可塑性配合物である請求項3に記載の物品。
  6. ポリマー配合物が、熱可塑性配合物である請求項4に記載の物品。
  7. 熱可塑性配合物が、少なくとも1種のポリエステル成分を含む請求項5に記載の物品。
  8. 熱可塑性配合物が、少なくとも1種のポリエステル成分を含む請求項6に記載の物品。
  9. 少なくとも1種のポリエステル成分が、ポリエチレンテレフタレートである請求項7に記載の物品。
  10. 少なくとも1種のポリエステル成分が、ポリエチレンテレフタレートである請求項8に記載の物品。
  11. ポリマー配合物が、熱硬化性配合物である請求項3に記載の物品。
  12. ポリマー配合物が、熱硬化性配合物である請求項4に記載の物品。
  13. 熱硬化性配合物が、少なくとも1種のポリウレタン成分を含む請求項11に記載の物品。
  14. 熱硬化性配合物が、少なくとも1種のポリウレタン成分を含む請求項12に記載の物品。
  15. 少なくとも1種のポリウレタン成分が、ポリウレタンフォームである請求項13に記載の物品。
  16. 少なくとも1種のポリウレタン成分が、ポリウレタンフォームである請求項14に記載の物品。
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