JP2005505908A - 燃料電池冷却剤系のための腐食防止組成物及び方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、良好な腐食抑制性及び低い電気伝導度を有する燃料電池冷却剤組成物及びそれらを燃料電池の腐食を抑制するために使用することに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、燃料原料中に貯蔵された化学的エネルギーを、その燃料の制御された酸化により電気エネルギーへ転化する電気化学的電池である。原理的に、燃料電池はバッテリーのように作動する。しかし、バッテリーとは異なって、燃料電池は、きれたり再充電を必要とすることはない。それは、燃料が供給されている限り、電気及び熱の形でエネルギーを生ずる。燃料電池は、電解質を2枚の電極で挟んだものからなる。例えば、プロトン交換膜燃料電池では、ガス状水素(H2)を、通常は酸化反応のための触媒として働く多孔質金属板であるアノードへ供給する。簡単には空気でもよい酸素(O2)源をカソードへ供給する。カソードも通常多孔質金属板である。電極(即ち、アノードとカソード)は、アノードからカソードへ流れるイオンが通過するイオン伝導性材料である電解質によって隔てられていることは認められている通りである。プロトン交換膜燃料電池の場合には、プロトン(即ち、水素イオン、H+)が透過することができる薄い固体重合体シートによって電解質は分離されている。アノードでは水素分子が解離して二つの電子と二つのプロトンとを放出する。即ち、
H2→2H++2e
この反応により生じたプロトンと電子は、それらが形成されたアノードから膜を通ってカソードへ移動し、そこでそれらは酸素の還元に使用される:
1/2O2+2H++2e→H2O
【0003】
回路を完成するようにそれら電極を通って負荷が配置されると、電子はアノードからカソードへ移動する途中で有用な電気的仕事をすることができ、エネルギーを生ずる。従って、プロトン交換膜燃料電池の生成物は、電気エネルギーと水である。燃焼法によって汚染生成物を排出するのと比較して、汚染生成物の排出が比較的少ないため、燃料電池は環境に優しい自動車及び電力プラントを含めた用途で魅力的な代替物になっている。特に、プロトン交換膜、即ち「PEM」燃料電池は、現在殆どの基本的燃料電池自動車及びバスの推進システムに存在している。
【0004】
燃料電池の電気的ポテンシャル(電圧)は、燃料電池で用いられる燃料及び酸化剤の電気化学的ポテンシャルにより決定され、燃料電池から得られる全電流は、電極の全表面積によって決定される。大きな電圧を発生させるためには、多くの電気化学的単一セルを直列に一緒に積み重ね、得られる電極数を多くし、それに伴って電極表面積を大きくすることにより、単一セルよりも大きな電流を与えることができる。最初と最後のセルのカソードとアノード(夫々積層体の正と負の端部)の間のポテンシャル差は、積層体中のセルの数×各セルの電圧にほぼ等しい。自動車又はバスを走行させるのに充分な電気を、酸素と水素の化学反応から発生させるため、積層体は数百の個々のPEM燃料電池を一緒に組合せたものからなることができる。
【0005】
燃料電池積層体では、個々の燃料電池は、炭素のような電気伝導性材料から作られた板によって分離されており、これらの分離板は、電気的に接続されている。燃料電池積層体により発生した熱は、セルの間の分離板中のチャンネルを通って水又は他の流体を流すことにより除去することができる。これらはしばしばイオン伝導性の流体冷却剤、例えばグリコールであり、平行に配置された分離板を通過するようにマニホルド付きの導管を通って送られ、セルの他方の側で収集される。電池積層体の熱は流体を気化されることがあり、その蒸気は燃料電池システム内のどこかの場所で凝縮されうる。別法として、流体によって吸収された熱は、単に周囲環境中に放射されてもよく、流体は積層体中を循環する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
燃料電池積層体の正と負の端部の間のポテンシャル差は、冷却用流体を通って流れる分流を生じ、それにより電池の電圧を低下する傾向がある。電圧の有害な損失の外に、分流は燃料電池積層体の正端部に近い分離板を時間と共に腐食する付加的問題を生ずる。従って、分流により燃料電池ポテンシャルが減少しないようにし、良好な熱伝導度を維持しながら燃料電池分離板の腐食を減少させるため、優れた電気抵抗を有し、従って燃料電池冷却剤として有用な燃料電池冷却剤が当分野で必要とされている。
【0007】
燃料電池は、自動車のための動力源として研究されてきた。しかし、この用途で実用的になるためには、燃料電池は凍結する気候でも始動できなければならない。従って、凝固点温度が低い燃料電池冷却剤も当分野では求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、大きな熱伝導度を有する組成物であって、燃料電池冷却用途のみならず、それらの驚くべき低い電気伝導度のためバッテリーパック及びその他の電気又は電子装置のような、誘電体流体の長所を利用できる用途に対し特に適した該組成物を包含する。これらの組成物は、水の凝固点よりも低い凝固点を有することによる利点も有する。本発明は、これらの組成物を燃料電池冷却剤として用いることにより、燃料電池の腐食を防止する方法を包含する。
【0009】
一つの態様として、本発明は、C5〜C18モノ−又はジ−カルボン酸から選択された一種類以上のカルボン酸塩、好ましくはアミン又はアンモニウム塩を含む組成物を包含する。好ましい組成物は、付加的に、ヒドロカルビルトリアゾール及び(又は)チアゾール、或は一種類以上のヒドロカルビルトリアゾール及び(又は)チアゾールの組合せを含み、腐食防止性を向上し、存在すると組成物の電気伝導度を増大する金属イオン及びイオン性汚染物を除去する。本明細書は、全体を通し一般的及び特定的の両方でカルボン酸を挙げているが、特に別に述べない限り、「カルボン酸」及び「2−エチルヘキサン酸」のような特別なカルボン酸についての用語は、それらの酸自体のみならず、それらの酸のどのような許容可能な塩でも包含するものとする。前記酸の許容可能な塩には、前記酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及びアミン塩が含まれるが、それらに限定されるものではない。
【0010】
組成物は、付加的に、低い電気伝導度を有する水性又は非水性熱移動流体を含む。好ましい流体は水であり、最も好ましい流体は、液体アルコール凝固点降下剤を含む水性流体である。なぜなら、それらは凝固点より低い温度で作動することができる利点を与えるからである。
【0011】
本発明の主な利点は、低い伝導度を、水性溶液、又はグリコールと水の溶液、又は他のアルコール溶液として達成することができることである。これは、典型的には高い電気伝導度を有する慣用的冷却剤及び熱移動流体に匹敵するか又はそれらよりも良い熱移動、凝固防止、及び腐食防止の性質と組合されて達成される。炭化水素又は重合体系熱移動流体と比較して、改良された熱移動も達成される。本発明の水性流体は、引火性が低いという驚くべき利点も有する。このことは電気的環境中では重要である。それらの流体は毒性も低く、これらの用途で用いられている炭化水素又はその他の冷却剤と比較して、環境に対し比較的害のないものである。
【0012】
(従来の技術)
当分野では、改良された腐食防止性を与えるため、有機酸技術(Organic Acid Technology)(OAT)冷却剤及び熱移動流体はよく知られている。それらの冷却剤及び流体は、長い寿命を有し、かなりの時間その場に(in situ)放置することができる。水性グリコール濃厚物としてのOAT腐食抑制剤パッケージは、自動的高荷重の海洋及び工業的用途で用いるためによく知られている。OAT腐食抑制剤は、二次冷却装置及び種々の工業的熱移動流体にも用いられている。幾つかのUS及び他の特許文献には、カルボン酸又はそのような酸の塩を、凍結防止/冷却剤及び熱移動流体組成物中の腐食抑制剤として使用することが記載されている。これらの組成物は、上記用途、例えばエンジンブロックで現在用いられているアルミニウム及び他の材料を保護するのにしばしば最適にされている。
【0013】
金属装置の腐食を減少させるため、熱移動流体には種々の腐食抑制剤が添加されている。例えば、米国特許第4,587,028号明細書〔ダルデン(Darden)〕には、安息香酸のアルカリ金属塩、ジカルボン酸及び硝酸塩を含有する非珪酸塩凝結防止配合物が記載されている。アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属硝酸塩、及びトリルトリアゾール又はベンゾトリアゾールような芳香族トリアゾールを含めた付加的成分を与えるのが好ましい。米国特許第4,647,392号明細書(ダルデンその他)には、脂肪族一塩基酸又は塩、ヒドロカルビル二塩基酸又は塩、及びヒドロカルボニルトリアゾールを用いた腐食抑制剤が記載されている。米国特許第4,657,689号明細書(ダルデン)には、脂肪族一塩基酸又は塩、ヒドロカルビル二塩基酸又は塩、ヒドロカルビルアゾール、及び特定のヒドロカルビルアルカリ金属スルホン酸塩を含む腐食抑制剤が記載されている。米国特許第5,085,791号明細書〔バーンズ(Burns)〕には、シクロヘキサン酸腐食抑制剤を単独又は他の腐食抑制剤、特にセバシン酸及びトリルトリアゾールと組合せて含有する凝固防止組成物が記載されている。シクロヘキサン酸には、シクロヘキシルカルボン酸(蟻酸)、シクロヘキシル酢酸、及びシクロヘキシルプロピオン酸が含まれる。シクロヘキサン酸は、鉛はんだ及び(又は)アルミニウムの腐食を抑制することを目標としている。
【0014】
エンジン及び熱交換器の製造業者は、エンジン及び熱移動装置のための材料としてマグネシウムを用いることを評価している。これらの材料は、燃料電池熱交換器装置及び低い電気伝導度を必要とする装置のためにも考えられている。一般に、現在用いられているOAT冷却剤は、アルミニウムに対し適切な腐食防止性を与え、マグネシウムに対しては穏やかな侵食性しか持たない。しかし、マグネシウムに対する保護レベルは充分なものではなく、特に高温ではそうである。
【0015】
EP−A−0995785〔マエス(Maes)その他〕には、アルミニウム及びマグネシウム合金に対し腐食防止性を与える脂肪族及び芳香族カルボン酸の選択グループが記載されている。アルミニウム及びマグネシウムに対し良好な保護を与える脂肪族カルボン酸は、どのようなC5〜C15脂肪族一塩基酸又は二塩基酸、又は前記酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、又はアミン塩でもよい。好ましい一塩基酸には、次の酸又はそれらの異性体の一つ以上が含まれる:ヘプタン酸、オクタン酸、及びノナン酸、及びそれらの混合物。デカン酸及びウンデカン酸も良好な保護を与える。二塩基酸の中で、ドデカンジオイックアシッド(dodecanedioic acid)が良好なマグネシウム保護を与える。ナフチルカルボン酸の中で1−ナフチルカルボン酸が好ましい酸である。芳香族カルボン酸塩の中で、一般式I:
【0016】
【化1】
【0017】
のアルキル安息香酸の群が好ましく、式中、RはC1〜C8アルキル基である。4−t−ブチル安息香酸が好ましい。ナフチルカルボン酸の中で、1−ナフチルカルボン酸が好ましいカルボン酸である。
【0018】
前記酸の一つ以上の組合せは、マグネシウム保護に対し相乗的効果を与える。t−ブチル安息香酸(PTBBA)とオクタン酸との組合せは特に好ましい。ノナン酸及びヘプタン酸は、オクタン酸に対する良好な代替物である。これらの組合せにヒドロカルビルトリアゾールを添加すると、予想通りに更に銅に対する保護を与える。他の金属、特にアルミニウムについても、改良された腐食防止性が見出されている。
【0019】
本願を、添付図面を参照して一層詳細に記述する。
【0020】
(発明の詳細な説明)
本発明は、低い電気伝導度が要求される用途に関する。特に、低い電気伝導度と組合された良好な熱伝導度を必要とする熱移動用途に用いるために腐食抑制剤及び熱移動流体を記載する。用途の例は、燃料電池装置、電気モーター、発電機、バッテリーパック、電話送信所、ラジオ及びテレビ放送局、中継所、電気加熱及び冷却装置、及び冷却又は熱移動を必要とする他の電気又は電子工具又は設備である。腐食抑制剤は、C5〜C18モノカルボン酸及び(又は)ジカルボン酸、又は芳香族カルボン酸又はそれらの混合物から選択された一種類以上のカルボン酸又はカルボン酸塩を含む。カルボン酸のアミン塩が選択されるのが好ましい。これには次の酸又はそれらの異性体の一種類以上が含まれる:ヘキサン酸、ヘプタン酸、イソヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、ネオデカン酸、及びシクロヘキシル酪酸。本発明で用いるのにオクタン酸及び2−エチルヘキサン酸が好ましい。
【0021】
カルボン酸は、芳香族一塩基酸、例えば、式Iのアルキル安息香酸でもよい:
【0022】
【化2】
【0023】
式中、RはC1〜C8アルキル基である。4−t−ブチル安息香酸(PTBBA)が好ましい。
【0024】
カルボン酸は、例えば、スベリン、アレゼイック(alezeic)、セバシン、ウンデカンジオイック、ドデカンジオイック、ジシクロペンタジエンの二酸、又はテレフタル酸、又はそれらの混合物のようなC5〜C18脂肪族二塩基酸でもよい。
【0025】
酸の組合せ、例えば、上に記載したように、一塩基酸と二塩基酸の組合せを用いてもよい。
【0026】
塩基流体は電気伝導度に影響を与える。慣用的には、低い電気伝導度を必要とする用途では、炭化水素又は重合体系凝固点降下剤及び低い電気伝導度を有する流体が用いられてきた。水性流体及び水性液体アルコール希釈剤は、これらの炭化水素又は重合体系凝固点降下剤と比較して良好な熱移動性を与える利点を有する。これらのアルコール流体の欠点は、電気伝導度が高いことである。しかし、既知の冷却剤で用いられているように、カルボン酸抑制剤は、例えば、燃料電池積層体のような電気装置中のアノードとカソードとの間の電流を減少する効果を有する分極を与えることが判明している。この電流の減少は、図1に示されている。そのような流体では、腐食抑制剤はイオン伝導性に大きな影響を与える。電気伝導度の減少を改良するため、カルボン酸塩抑制剤及び中和陽イオンの選択が重要であることが判明している。例えば、カルボン酸を水酸化ナトリウムで中和すると、水酸化カリウムによる中和と比較して電気伝導度を20〜30%減少する。表1は、種々のカルボン酸を中和するのに種々の塩基をどのように用いたかを示している。アミンによるカルボン酸の中和は、電気伝導度に50〜60%の減少を与える結果になり、特に好ましい。トリエタノールアミン、モルホリン、及びn−オクチルアミンを使用することは、例から好ましい。この表は、中和用塩基として水酸化カリウムよりも水酸化ナトリウムを用いる方が如何に好ましいかを示している。
【0027】
カルボン酸(又は塩)を水単独中に溶解し、用いてもよい。しかし、カルボン酸燃料電池冷却剤濃厚物は、多量の、最も好ましくは90〜99重量%の水溶性液体アルコール凝固点降下剤、好ましくはエチレングリコール又はプロピレングリコール中に溶解し、腐食抑制性の燃料電池冷却剤濃厚物を形成するのが好ましい。本発明の濃厚物を形成するのに用いることができる他の液体アルコール凝固点降下剤には、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、及びグリコールモノエーテル、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、及びジプロピレングリコールのメチル、エチル、プロピル、及びブチルエーテルが含まれる。エチレングリコール(MEG)冷却剤を用いて製造した冷却剤又は熱移動流体は、プロピレングリコール(MPG)塩基を用いて製造した冷却剤よりも伝導性である。同じ抑制剤系では、エチレングリコール系冷却剤と比較して、プロピレングリコールを用いることにより20〜30%の電気伝導度の減少が観察されている。このことは、図2及び下の表4にも示されている。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
驚いたことに、本発明による冷却剤及び熱移動流体は、良好な腐食防止性も与える。低電気伝導度流体(<100μS/cm)を、ほんの僅かな量のアミン中和C5〜C18カルボン酸抑制剤を含有させて混合した。これらの流体は、比較ガラス容器腐食試験及び動的熱移動試験で証明されているように、装置に対する充分な腐食防止性を与えることが判明している。表2は、本発明の種々の実施例のガラス容器腐食試験の結果を、同じ条件下(水中33体積%の冷却剤、88℃、14日間)で、市販のOAT冷却剤と比較して示している。オクタン酸(OA)のトリエタノールアミン(TEA)塩を含有する例7の配合物は、非常に低い抑制剤導入量(500ppm)でさえも良好な腐食防止性を与える。4−t−ブチル安息香酸(PTBBA)を用いた例8及びドデカンジオイックアシッド(DDDA)を含有する例9及び10は、TEA又はモルホリンで中和した場合、低い濃度で良好な保護を与える。マグネシウムに対し改良された腐食防止性が見出されている。表2には、水中60体積%の濃度での流体の電気伝導度が示されている。
【0031】
【表3】
【0032】
腐食防止性を更に最適にするため、記載した酸のアミン塩組合せを用いてもよい。場合によりヒドロカルビルトリアゾール、ヒドロカルビルチアゾール、又は一種類以上のヒドロカルビルトリアゾール及び(又は)ヒドロカルビルチアゾールの組合せを、腐食防止性を更に改良するため添加する。
【0033】
記載した燃料電池冷却剤組成物のヒドロカルビルトリアゾール成分は、芳香族トリアゾール又はアルキル置換芳香族トリアゾールであるのが好ましく、ベンゾトリアゾール又はトリルトリアゾールが好ましい。最も好ましいヒドロカルビルトリアゾールは、トリルトリアゾールである。この燃料電池冷却剤組成物のトリアゾール成分は、濃厚組成物の全重量に基づき、0.001〜1.0重量%、好ましくは0.1〜0.3重量%の濃度で存在しうる。ヒドロカルビルトリアゾール、チアゾール、及び他の錯化剤は、低い電気伝導度を阻害する金属イオン及びイオン性汚染物を除去するのに有用である。溶液中の金属イオン及び他の汚染物イオンは、トリアゾール又はチアゾールと反応して不溶性錯体を形成する。沈澱した錯体形では、金属又は汚染物はもはやイオン伝導度には寄与しない。
【0034】
一種類以上の慣用的腐食抑制剤を、場合により本発明の腐食抑制性燃料電池冷却剤組成物と混合して用いることもできる。好ましい慣用的腐食抑制剤は、低い伝導性を有するように選択する。好ましい慣用的腐食抑制剤には、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム塩又はアミン塩である安息香酸塩、珪酸塩、硝酸塩、モリブデン酸塩、及びそれらの混合物が含まれる。そのような慣用的腐食抑制剤を用いるならば、それらは、濃厚組成物の全重量に基づき0.001〜5.0重量%の濃度で存在するのが典型的である。
【0035】
EP−A−0,564,721に記載されているように、アミン中和脂肪族酸腐食抑制剤と、イミダゾール又はイミダゾール誘導体との組合せを用いると、中性pHに近い優れたpH制御及び緩衝能力が与えられることが判明している。酸の中和量及び(又は)イミダゾール含有量を変更することにより、貯蔵性アルカリ度(reserve alkalinity)、貯蔵性酸性度(reserve acidity)、及びpHは容易に調節される。イミダゾールの添加は、pH調節を助ける。組成物のpHを希望のレベルへ調節するためアンモニア又はアミンを添加してもよい。本発明による配合物は、中性に近いpH範囲まで簡単に混合することができ、燃料電池冷却剤のような配合物を用いた場合、それは付加的利点になる。
【0036】
アミンカルボキシレートにより与えられる腐食防止性を更に評価するため、本発明の低い電気伝導度流体、上に記載した実施例7及び9の流体を、動的熱移動試験で高温アルミニウム保護について更に評価した。夫々50W/cm2及び100W/cm2の熱フラックスを用いた。試験時間は48時間であった。
【0037】
【表4】
【0038】
市販OAT冷却剤(比較例G)、有機酸及び慣用的抑制剤を含有する市販ハイブリッド冷却剤(比較例H)、ホウ砂・安息香酸塩・亜硝酸塩・硝酸塩・珪酸塩抑制剤を含有する慣用的欧州冷却剤(比較例I)、及び燐酸塩を含有する慣用的US冷却剤(比較例J)と比較して、実施例7及び9の低伝導度流体を含有するアミンカルボキシレート抑制剤は、1試料片当たりのmg単位の重量損失で表して低い腐食率を示している。
【0039】
水中、異なったグリコール濃度について、エチレングリコール(MEG)からプロピレングリコール(MPG)への塩基性流体の変化による電気伝導度に対する影響が表4に示されている。同様な抑制剤パッケージを含有するエチレングリコール冷却剤と比較して、プロピレングリコール系冷却剤では電気伝導度の著しい低下が観察されている。グリコール系凝固点降下剤について、有用な凝固防止性を含めた通常の操作範囲は、水中の濃厚熱移動流体の30から70体積%まで順次変化する。50体積%の濃度で、MPG系冷却剤では20μS/cmより低い電気伝導度を得ることができる。
【0040】
【表5】
【0041】
(好ましい態様)
低い電気伝導度を有する水性又は非水性熱移動流体に、腐食抑制剤を添加することができる。
本発明の好ましい態様として、上記腐食抑制剤を液体アルコール凝固点降下剤と混合して用い、低い電気伝導度が必要とされている冷却用装置中で用いるための凝固防止/冷却剤濃厚組成物を形成する。その冷却剤濃厚組成物は、0.01〜99.99重量%、好ましくは90〜99重量%の水溶性液体アルコール凝固点降下剤、及び0.001〜1、好ましくは0.01〜0.05重量%の上記カルボン酸腐食抑制剤成分、好ましくはアミン塩基で中和されたものを含有する。更に、場合により、ヒドロカルビルトリアゾール及び(又は)チアゾール成分を、0.001〜1、好ましくは0.1〜0.3重量%の範囲の濃度で用いることができる。
【0042】
上記本発明の冷却剤の液体アルコール凝固点降下剤成分には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールのようなグリコール、及びエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、及びジプロピレングリコールのメチル、エチル、プロピル、及びブチルエーテルのようなグリコールモノエーテルが含まれる。凝固点降下剤成分として、エチレン及びプロピレングリコールが特に好ましい。プロピレングリコールは、非常に低い電気伝導度が要求される場合に好ましい。
【0043】
本発明の別の態様として、上記の腐食抑制性冷却剤濃厚組成物は、10〜90体積%、好ましくは30〜70体積%の水で希釈する。本発明の更に別の態様として、凝固点が必要条件ではない場合、上記腐食抑制剤併用物を水性溶液として用いる。本発明の更に別の態様として、上記腐食抑制剤併用物を、炭化水素又は重合体系凝固点降下剤又はそれらの溶液に腐食防止性を与えるために用いる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、カルボキシレート抑制剤の表面作用による分極のため、燃料電池積層体のアノードとカソードの間の電流低下を時間と共に示す高伝導性有機酸冷却剤についての分極効果を示す図である。
【図2】図2は、異なった中和用塩基及び異なった液体アルコール凝固点降下剤を用いた有機酸冷却剤の電気伝導度を例示する図である。
Claims (21)
- 低い電気伝導度が必要な冷却用装置における冷却剤濃厚組成物としてのカルボン酸又はそれらの塩の一種類又は混合物の使用。
- カルボン酸がC5〜C18モノ−又はジ−カルボン酸である、請求項1に記載の使用。
- 酸が、ヘキサン酸、ヘプタン酸、イソヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、ネオデカン酸及びシクロヘキシル酪酸、又はそれら異性体を含む群の酸の一種類以上からなる、請求項1又は2に記載の使用。
- スベリン酸、アレゼイック酸、セバシン酸、ウンデカンジオイックアシッド、ドデカンジオイックアシッド、ジシクロペンタジエンの二酸、又はテレフタル酸、又はそれらの異性体を含む群の酸の一種類以上からなる、請求項1又は2に記載の使用。
- 酸が、アルカリ金属水酸化物の塩として存在する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
- 塩が水酸化ナトリウムの塩である、請求項6に記載の使用。
- 塩がアンモニウム又はアミン塩である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
- 塩が、エタノールアミン、モルホリン、及びn−オクチルアミン塩を含む群から選択される、請求項8に記載の使用。
- カルボン酸又はその塩を、水溶性液体アルコール凝固点降下剤中に溶解する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用。
- 水溶性液体アルコール凝固点降下剤がグリコールである、請求項10に記載の使用。
- グリコールが、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、及び、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール及びジプロピレングリコールのメチル、エチル、プロピル及びブチルエーテルを含む群から選択される、請求項11に記載の使用。
- 水溶性液体アルコール凝固点降下剤が、モノエチレングリコールである、請求項11に記載の使用。
- カルボン酸又はその塩の0.001〜10重量%を、液体アルコール凝固点降下剤の90〜99重量%中に溶解する、請求項10〜13のいずれか1項に記載の使用。
- ヒドロカルビルトリアゾール、ヒドロカルビルチアゾール、又はそれらの組合せを、濃厚組成物中に添加する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の使用。
- トリアゾール及び(又は)チアゾールを、濃厚組成物の全重量に基づき、0.001〜0.5重量%の濃度まで添加する、請求項15に記載の使用。
- 濃厚組成物が、更にアルカリ金属水酸化物、アンモニウム又はアミン塩である安息香酸塩、珪酸塩、硝酸塩、モリブデン酸塩、及びそれらの混合物から選択された一種類以上の腐食抑制剤を含有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の使用。
- 腐食抑制剤を、濃厚組成物の全重量に基づき、0.001〜5.0重量%濃度まで添加する、請求項17に記載の使用。
- 濃厚組成物を、水の10〜90体積%で希釈する、請求項1〜18のいずれか1項に記載の使用。
- 濃厚組成物を、水の30〜70体積%で希釈する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の使用。
- 冷却用装置が、燃料電池の一つ又は複数と共に用いられる、請求項1〜20のいずれか1項に記載の使用。
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