JP2005504310A - 電気泳動装置 - Google Patents
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Abstract
IPGストリップが配置される複数の平行なU字溝を形成する一体成形または別体のトレイを組み込んだ基部を備えた電気泳動装置が開示されている。この装置には、さらに蓋が設けられている。蓋は、前記基部に対応するように、天部と垂下側壁とを有するとともに、基部を覆うよう構成されている。前記蓋には、少なくとも一対の対向する垂下電極と、蓋の側面に対して前記電極の内側に間隔を置いて配置され、使用のときには、前記トレイのU字溝にあるIPGストリップに圧力を印加する一対の対向する垂下部材とが形成されている。変形例では、前記蓋は、トレイの溝に個別に対応可能な電極を備えており、垂下電極バーとIPG保持バーの下縁にはすべて刻み目が付いている。これにより、前記カセットの蓋が、トレイに配置されている各IPGに対する個別の一対の対向電極を備えて、各一対の電極同士間の電圧を、それ以外の対向電極同士間の電圧とは関係なく制御することができる。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気泳動用装置に関する。特に、本発明は、固定化pH勾配(IPG)ストリップを保持するトレイと、このトレイ用の蓋とを備えた電気泳動用カセット、および、電気泳動によって高分子を分離する際のこのカセットの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
高分子を解析する分野では、1次元ゲル電気泳動および2次元ゲル電気泳動が、高分子を分離して視覚化する標準的な手段になっている。一般的に、電気泳動は、組織のサンプル、細菌または植物性の素材等の複合混合物からタンパク質を分離すること等に適用される。本明細書中で用いられているように、高分子という用語には、血清タンパク質、細胞タンパク質、細菌タンパク質、非ヒストンクロマチンタンパク質、リボゾームタンパク質、リボ核タンパク質とリボゾームタンパク質との混合物、糖タンパク質、および核酸等のタンパク質が含まれているが、これらに限定されるものではない。現在、高分子を分離する際に最も高い分離能を持つ方法は、2次元電気泳動である。一般的に、このような2次元電気泳動では、1次元目で等電点電気泳動、2次元目でSDSゲル電気泳動をそれぞれ用いて順次分離を行う。1次元目の分離を行う一般的な方法としては、「IPG」または「IPGストリップ」として知られている固定化pH勾配電気泳動ゲルを用いた等電点電気泳動がある。この固定化pH勾配ゲルは、活性化されたプラスチック製支持シートに付着させられたポリアクリルアミドゲルである。重合処理の後、ポリアクリルアミドが付着したプラスチックシートは乾燥され、ほぼ3mm幅のストリップになるよう切断される。これら乾燥ストリップは、使用時には、分離しようとする高分子を含むタンパク質溶液中で再水和され、この再水和されたストリップに対して等電点電気泳動が行われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既存の2次元電気泳動システムは、操作に労力と時間がかかる。IPGストリップに対して電極を安定して正確に位置決めできなかったり、ストリップと電極とが十分に電気接触できなかったりする問題がある。このため、性能が安定せず、結果が矛盾してしまう。
【0004】
したがって、実験におけるサンプル処理の処理能力と再現性とを高めるためには、高分子解析処理の手作業の工程のうちできる限り多くの工程をなくして、人の介入を最小限にすることが不可欠である。
【0005】
本明細書に含まれている文献、行為、材料、装置、物品等についての記載はいずれも本発明の背景を説明する目的に限られており、これらの内容のうち一部またはすべてが、先行技術の基礎の一部である、あるいは、本出願の各請求項の優先日以前にオーストラリアに存在していた、本発明の関連分野の一般的な常識であることを認めたものであると解されるべきではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の広範な側面では、IPGストリップを収容するトレイを保持するよう適合されたカセットが提供される。
【0007】
すなわち、本発明は、IPGストリップが配置される複数の平行U字溝が形成されたトレイ内で電気泳動を行う装置であって、トレイを組み入れる基部と、前記基部に対応するように、天部および垂下側壁が形成されて前記基部を覆うよう構成された蓋とを備え、前記蓋には、少なくとも一対の対向する垂下電極バーと、前記蓋の側面に対して前記電極バーよりも内側に配置され、前記トレイのU字溝にあるIPGストラップ等に圧力を印加する一対の対向する垂下部材とが形成されていることを特徴とする装置を提供する。
【0008】
前記基部にはフレームが形成されていることが好ましく、前記トレイは、前記フレームとは別体であってもよい。
【0009】
一般的に、前記フレームは略矩形であり、前記フレームには、4つの直立壁と、前記フレームに対して前記トレイを位置決めし、表面に前記トレイが支持される内向きのフランジとが形成されている。
【0010】
前記トレイの底部の下面が使用時に露出されるように、前記フレームが底抜けになっていることが最も好ましい。
【0011】
前記フレームは、前記トレイを所定位置に保持し、この装置/カセットの蓋には、電気泳動を行うのに必要な電極とそれに対応する電気接点が設けられる。前記垂下部材によって、トレイのU字溝にあるIPGストリップの端部に圧力が印加されるとともに、IPGストリップを前記トレイの端部に配置された電極ブリッジ(一般的には、電解液に浸漬された濾紙)と確実に接触させることができる。
【0012】
本発明の1つの利点は、国際特許出願第PCT/AU00/01065号の装置とは異なり、電極が前記装置またはカセットの蓋に設けられているので、前記トレイには電極が必要ないことである。電極を手作業で配置する必要がないので、分離処理の再現性が高くなる。
【0013】
IPGは、垂下バー(IPG保持バー)によって所定位置に保持されているので、IPGと濾紙とを確実に接触させた状態で維持することができる。これにより、IPGストリップ内に安定した電界が維持される。前記装置によって、IPGストリップと電極との距離も安定するため、このシステムの再現性が高くなる。
【0014】
前記電極バーおよび/またはIPG保持バーは、前記IPGストリップおよび濾紙に正確に圧力を印加できるようにするとともに、様々な厚さの濾紙を収容するよう、スプリング等のバイアス手段に取り付けられることが好ましい。
【0015】
本発明の変形例では、前記蓋は、トレイの溝ごとに個別に対応可能な電極を備えており、垂下電極バーとIPGとの下縁に、すべて刻み目を付けることが考えられている。これにより、前記カセットの蓋が、トレイに配置されている各IPGに対する個別の一対の対向電極を備えて、各一対の電極同士間の電圧を、それ以外の対向電極同士間の電圧とは関係なく制御することができる。
【0016】
本出願人の名の下に出願された、その内容が本明細書に引用の形で盛り込まれている国際出願第PCT/AU00/01065号に記載されているようなトレイを、本発明の装置に用いてもよい。しかしながら、この装置を用いて、様々な種類のゲルを流すトレイを収容することが可能であり、2次元目型のSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)ゲル、アガロースDNA型ゲル、デンプンゲル、ポリアクリルアミド両性担体等電点電気泳動ゲル等、ガラスまたはプラスチックシート等に封入されていない、覆いのないタイプのゲルを使用することができる。このようなゲルは、ほとんどカセットを変更せずに、ゲル側が上になる構成または下になる構成で収容することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図面を参照すると、図1ないし図5は、本発明の第1の実施形態に係る装置10を示す。この装置は、蓋12と、基部14とを備えている。この基部14は、図2および図4に最も分かり易く示されており、4つの側面16,18,20および22を形成する単純な略矩形のフレームと、一体成形されたトレイ26まで延びる内向きのフランジ24とを備えている。この基部は、一般的に、成形プラスチック材料から一体成形されている。
【0018】
このトレイ26によって、12本の長い平行な溝またはU字溝28が形成されている。しかしながら、このトレイのU字溝は、12本よりも多くても少なくてもよい。図4に示すこのU字溝の幅は約6mmであるが、このU字溝は、6mmよりも狭くても広くてもよい。図5に最も分かり易く示すように、各U字溝28は、端部がそれぞれ段になっている底面すなわち床面30を有しており、該端部には、該U字溝内にIPGストリップを再水和する再水和液が入るように、端壁32が形成されている。この端壁32は、U字溝の床面から上に約1mm延びている。各端壁32の溝と逆側には、電極ブリッジ領域34がある。この電極ブリッジ領域34は、トレイのほぼ全幅にわたって延びており、前記U字溝よりもはるかに深い。前記溝および電極ブリッジ領域は、これらを閉じ込んだ矩形開放箱を形成する直立壁39によって包囲されている。
【0019】
図4に示すように、基部14の内向きのフランジ24には、トレイの一端の近傍の2つのスロット36と、トレイのもう一端の近傍の1つのスロット38とが形成されている。
【0020】
蓋12には、図1,図2および図3に最も分かり易く示すように、平面視で略矩形の天部40と、4つの垂下側壁42,44,46および48とが形成されている。前記蓋の上面には、開口50が形成されている。この開口は、この装置に油(一般的には、パラフィン油またはシリコン系油)を注入するために設けられており、この開口を密閉するために、プラグ(図示せず)が設けられている。確実に防水するために、ゴム製シール52(図2に最も分かり易く示す)が、蓋の側壁と、これら側壁から間隔を空けて配置された垂下リブ54との間に保持された状態で、天部40の下面の周囲に延びている。図2に示すように蓋が閉まっているとき、ゴム製シールは、前記トレイの壁39の上端に当接することによって確実に防水を行う。
【0021】
蓋の天部の下面からは、一対の電極バー60,62が垂下している。これらバーは、蓋の向かい合わせの側面44および48と平行に延びており、これら側面の横にある。各電極バーからほぼ20mm内側には、IPG保持バー64,66がそれぞれ配置されている。フレーム14内にトレイ11が位置した状態でカセットを閉じると、IPG保持バーは、溝28に隣接するトレイの濾紙境界面領域の端部34aの上方に位置する。
【0022】
図面を参照すると、図6ないし図10は、蓋102と基部104とを備えた、本発明を具現化した第2の実施形態に係る装置100を示す。本実施形態では、前記基部およびトレイは一体成形されておらず、基部は、別体のIPGトレイ105を収容するフレーム104の形をとる(図10参照)。図9に最も分かり易く示すように、基部104は、4つの側面106,108,110および112を形成する単純な略矩形のフレーム104であり、これによって、中央開放領域114が形成されている。トレイ105がフレーム104の中央領域に配置されたとき、トレイ105の外縁は、内側に延出する棚部116に支持されており、この棚部116は、正しい位置にトレイ105を保持して蓋102を受ける。一般的に、このトレイ105は、成形されたプラスチック材料からなる。この基部104は、使用時に、IPGトレイ105の底面がペルチェ冷却面や、トレイが載置される他の適切な冷却面等の冷却面と直接接触できるように、底抜けになっている。
【0023】
基部の一側面112から外方に2つのピン118および120が延出しており、これらピン118および120は、ゲルを処理する装置に形成された対応する孔に係合して、前記装置に基部を正確に位置決めできる。
【0024】
トレイ105は、前述の第1の実施形態の基部に組み込まれたトレイとほぼ同じ構成である。このトレイ105によって、2つの比較的広い濾紙境界面領域124の間に延びる一連の12本の平行溝122が形成されている。濾紙境界面領域124は、トレイ105のほぼ全幅にわたって延びており、溝よりもはるかに深くなっている。
【0025】
蓋102は、蓋12と同様のものであり、平面視で略矩形の天部130と、4つの垂下側壁132,134,136および138とを有している。第1の実施形態と同様に、蓋102の天部130の下面から一対の電極バー140,142が垂下している。電極バーは、蓋の向かい合う側面134および138と平行に延びており、これら側面の横に位置する。各電極バーからほぼ20mm内側には、IPG保持バー144,146の形をとる垂下部材がそれぞれ配置されている。トレイ105をフレーム104に収容した状態でカセットを閉じると、IPG保持バーは、溝122に隣接するトレイの濾紙境界面領域124の端部の上方に位置する。
【0026】
蓋の一側面には、電極バーが保持する電極に接続するプラグ要素150が形成されている。
【0027】
本発明の第1の実施形態および第2の実施形態は、ほぼ同様に使用される。濾紙境界面領域34または124内には、この領域と同じ平面サイズを有するとともに、約2mmの厚さがある1枚の濾紙が置かれる。この濾紙には、電解液、一般的には水が含まれている。前記溝には、分離させようとする高分子を含む試料(再水和液)が入れられ、この溝/U字溝の中に、IPGストリップがゲル側を下にして配置される。これらIPGストリップは、U字溝/溝よりも僅かに長く、このU字溝の端部から僅かに突出する。濾紙境界面領域とこれら溝との間の壁によって、国際特許出願第PCT/AU00/01065号により詳細に記載した方法で再水和液が電解液と接触しないようにする。基部14または104とトレイ105とを覆うように蓋を閉じると、IPG保持バー(64,66または144,146)が、IPGストリップと接触するとともに、電極バーとも接触する濾紙境界面領域で、これらIPGストリップを濾紙に押し当てる。前記電極バーは、このIPGストリップから遠く離れた位置で濾紙と接触する。前記電極バーおよび/またはIPG保持バーは、IPGストリップと濾紙に確実に圧力を印加するとともに、様々な厚さの濾紙を収容できるように、スプリング等のバイアス手段に取り付けることが好ましい。
【0028】
第1の実施形態の場合には、この装置に、パラフィン油を充填し、開口50を塞いで、このシステム内にパラフィンを封入してもよい。これにより、このシステムに埃や他の汚染物質が影響を及ぼさないようにするとともに、凝集が抑制される。装置内で実行中の電気泳動実験を密閉することによって、その結果が外部の状況にほとんど左右されなくなり、信頼性が高まるとともに、容易に再現可能になる。第2の実施形態では、トレイ105にもパラフィン油が充填されてもよい。
【0029】
この構成の利点は、電極を手作業で配置する必要がなく、分離の再現性が高くなることである。
【0030】
IPGはIPG保持バーによって所定位置に保持されるため、IPGと濾紙とを確実に接触させた状態で維持することができ、ひいては、IPGストリップ内に安定した電界が維持される。この装置によって、IPGストリップと電極との間の距離も安定するため、システムの再現性が向上する。
【0031】
本発明の変形例では、蓋は、トレイの溝ごとに個別に対応可能な電極を設けるよう変形できることが考えられている。これを実現する方法の1つは、一対の電極ごとに個別の電源を有することである。この形態では、図11に示すように、垂下電極バー150,152およびIPG保持バー154,156の下縁にすべて刻み目が付いている。これにより、カセットの蓋が、トレイに配置されている各IPGに対する個別の一対の対向電極を備えて、各一対の電極同士間の電圧を、それ以外の対向電極同士間の電圧とは別に制御することができる。
【0032】
大局的に説明した本発明の精神または範囲から逸脱することなく、上記具体的な実施形態において示した本発明に対して幾多の変形および/または変更を行い得ることは当業者にとって当然のことである。したがって、本実施形態は、あらゆる点で本発明の例示であり、限定するものではないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】蓋と一体のトレイおよび基部とを備えた本発明の第1の実施形態に係る電気泳動装置の外観図である。
【図2】図1の電気泳動装置を示す縦断面図である。
【図3】図1の装置の蓋を示す図である。
【図4】図1の装置の基部/トレイを示す図である。
【図5】図5の基部/トレイを示す縦断面図である。
【図6】蓋と基部とを備えた、本発明の第2の実施形態に係る電気泳動装置の外観図である。
【図7】図6の電気泳動装置を示す縦断面図である。
【図8】図6の装置の蓋の図である。
【図9】図6の装置の基部の図である。
【図10】図6の装置に使用するトレイの図である。
【図11】図1または図6の装置に使用する蓋の変形例の図である。
【0001】
本発明は、電気泳動用装置に関する。特に、本発明は、固定化pH勾配(IPG)ストリップを保持するトレイと、このトレイ用の蓋とを備えた電気泳動用カセット、および、電気泳動によって高分子を分離する際のこのカセットの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
高分子を解析する分野では、1次元ゲル電気泳動および2次元ゲル電気泳動が、高分子を分離して視覚化する標準的な手段になっている。一般的に、電気泳動は、組織のサンプル、細菌または植物性の素材等の複合混合物からタンパク質を分離すること等に適用される。本明細書中で用いられているように、高分子という用語には、血清タンパク質、細胞タンパク質、細菌タンパク質、非ヒストンクロマチンタンパク質、リボゾームタンパク質、リボ核タンパク質とリボゾームタンパク質との混合物、糖タンパク質、および核酸等のタンパク質が含まれているが、これらに限定されるものではない。現在、高分子を分離する際に最も高い分離能を持つ方法は、2次元電気泳動である。一般的に、このような2次元電気泳動では、1次元目で等電点電気泳動、2次元目でSDSゲル電気泳動をそれぞれ用いて順次分離を行う。1次元目の分離を行う一般的な方法としては、「IPG」または「IPGストリップ」として知られている固定化pH勾配電気泳動ゲルを用いた等電点電気泳動がある。この固定化pH勾配ゲルは、活性化されたプラスチック製支持シートに付着させられたポリアクリルアミドゲルである。重合処理の後、ポリアクリルアミドが付着したプラスチックシートは乾燥され、ほぼ3mm幅のストリップになるよう切断される。これら乾燥ストリップは、使用時には、分離しようとする高分子を含むタンパク質溶液中で再水和され、この再水和されたストリップに対して等電点電気泳動が行われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既存の2次元電気泳動システムは、操作に労力と時間がかかる。IPGストリップに対して電極を安定して正確に位置決めできなかったり、ストリップと電極とが十分に電気接触できなかったりする問題がある。このため、性能が安定せず、結果が矛盾してしまう。
【0004】
したがって、実験におけるサンプル処理の処理能力と再現性とを高めるためには、高分子解析処理の手作業の工程のうちできる限り多くの工程をなくして、人の介入を最小限にすることが不可欠である。
【0005】
本明細書に含まれている文献、行為、材料、装置、物品等についての記載はいずれも本発明の背景を説明する目的に限られており、これらの内容のうち一部またはすべてが、先行技術の基礎の一部である、あるいは、本出願の各請求項の優先日以前にオーストラリアに存在していた、本発明の関連分野の一般的な常識であることを認めたものであると解されるべきではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の広範な側面では、IPGストリップを収容するトレイを保持するよう適合されたカセットが提供される。
【0007】
すなわち、本発明は、IPGストリップが配置される複数の平行U字溝が形成されたトレイ内で電気泳動を行う装置であって、トレイを組み入れる基部と、前記基部に対応するように、天部および垂下側壁が形成されて前記基部を覆うよう構成された蓋とを備え、前記蓋には、少なくとも一対の対向する垂下電極バーと、前記蓋の側面に対して前記電極バーよりも内側に配置され、前記トレイのU字溝にあるIPGストラップ等に圧力を印加する一対の対向する垂下部材とが形成されていることを特徴とする装置を提供する。
【0008】
前記基部にはフレームが形成されていることが好ましく、前記トレイは、前記フレームとは別体であってもよい。
【0009】
一般的に、前記フレームは略矩形であり、前記フレームには、4つの直立壁と、前記フレームに対して前記トレイを位置決めし、表面に前記トレイが支持される内向きのフランジとが形成されている。
【0010】
前記トレイの底部の下面が使用時に露出されるように、前記フレームが底抜けになっていることが最も好ましい。
【0011】
前記フレームは、前記トレイを所定位置に保持し、この装置/カセットの蓋には、電気泳動を行うのに必要な電極とそれに対応する電気接点が設けられる。前記垂下部材によって、トレイのU字溝にあるIPGストリップの端部に圧力が印加されるとともに、IPGストリップを前記トレイの端部に配置された電極ブリッジ(一般的には、電解液に浸漬された濾紙)と確実に接触させることができる。
【0012】
本発明の1つの利点は、国際特許出願第PCT/AU00/01065号の装置とは異なり、電極が前記装置またはカセットの蓋に設けられているので、前記トレイには電極が必要ないことである。電極を手作業で配置する必要がないので、分離処理の再現性が高くなる。
【0013】
IPGは、垂下バー(IPG保持バー)によって所定位置に保持されているので、IPGと濾紙とを確実に接触させた状態で維持することができる。これにより、IPGストリップ内に安定した電界が維持される。前記装置によって、IPGストリップと電極との距離も安定するため、このシステムの再現性が高くなる。
【0014】
前記電極バーおよび/またはIPG保持バーは、前記IPGストリップおよび濾紙に正確に圧力を印加できるようにするとともに、様々な厚さの濾紙を収容するよう、スプリング等のバイアス手段に取り付けられることが好ましい。
【0015】
本発明の変形例では、前記蓋は、トレイの溝ごとに個別に対応可能な電極を備えており、垂下電極バーとIPGとの下縁に、すべて刻み目を付けることが考えられている。これにより、前記カセットの蓋が、トレイに配置されている各IPGに対する個別の一対の対向電極を備えて、各一対の電極同士間の電圧を、それ以外の対向電極同士間の電圧とは関係なく制御することができる。
【0016】
本出願人の名の下に出願された、その内容が本明細書に引用の形で盛り込まれている国際出願第PCT/AU00/01065号に記載されているようなトレイを、本発明の装置に用いてもよい。しかしながら、この装置を用いて、様々な種類のゲルを流すトレイを収容することが可能であり、2次元目型のSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)ゲル、アガロースDNA型ゲル、デンプンゲル、ポリアクリルアミド両性担体等電点電気泳動ゲル等、ガラスまたはプラスチックシート等に封入されていない、覆いのないタイプのゲルを使用することができる。このようなゲルは、ほとんどカセットを変更せずに、ゲル側が上になる構成または下になる構成で収容することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図面を参照すると、図1ないし図5は、本発明の第1の実施形態に係る装置10を示す。この装置は、蓋12と、基部14とを備えている。この基部14は、図2および図4に最も分かり易く示されており、4つの側面16,18,20および22を形成する単純な略矩形のフレームと、一体成形されたトレイ26まで延びる内向きのフランジ24とを備えている。この基部は、一般的に、成形プラスチック材料から一体成形されている。
【0018】
このトレイ26によって、12本の長い平行な溝またはU字溝28が形成されている。しかしながら、このトレイのU字溝は、12本よりも多くても少なくてもよい。図4に示すこのU字溝の幅は約6mmであるが、このU字溝は、6mmよりも狭くても広くてもよい。図5に最も分かり易く示すように、各U字溝28は、端部がそれぞれ段になっている底面すなわち床面30を有しており、該端部には、該U字溝内にIPGストリップを再水和する再水和液が入るように、端壁32が形成されている。この端壁32は、U字溝の床面から上に約1mm延びている。各端壁32の溝と逆側には、電極ブリッジ領域34がある。この電極ブリッジ領域34は、トレイのほぼ全幅にわたって延びており、前記U字溝よりもはるかに深い。前記溝および電極ブリッジ領域は、これらを閉じ込んだ矩形開放箱を形成する直立壁39によって包囲されている。
【0019】
図4に示すように、基部14の内向きのフランジ24には、トレイの一端の近傍の2つのスロット36と、トレイのもう一端の近傍の1つのスロット38とが形成されている。
【0020】
蓋12には、図1,図2および図3に最も分かり易く示すように、平面視で略矩形の天部40と、4つの垂下側壁42,44,46および48とが形成されている。前記蓋の上面には、開口50が形成されている。この開口は、この装置に油(一般的には、パラフィン油またはシリコン系油)を注入するために設けられており、この開口を密閉するために、プラグ(図示せず)が設けられている。確実に防水するために、ゴム製シール52(図2に最も分かり易く示す)が、蓋の側壁と、これら側壁から間隔を空けて配置された垂下リブ54との間に保持された状態で、天部40の下面の周囲に延びている。図2に示すように蓋が閉まっているとき、ゴム製シールは、前記トレイの壁39の上端に当接することによって確実に防水を行う。
【0021】
蓋の天部の下面からは、一対の電極バー60,62が垂下している。これらバーは、蓋の向かい合わせの側面44および48と平行に延びており、これら側面の横にある。各電極バーからほぼ20mm内側には、IPG保持バー64,66がそれぞれ配置されている。フレーム14内にトレイ11が位置した状態でカセットを閉じると、IPG保持バーは、溝28に隣接するトレイの濾紙境界面領域の端部34aの上方に位置する。
【0022】
図面を参照すると、図6ないし図10は、蓋102と基部104とを備えた、本発明を具現化した第2の実施形態に係る装置100を示す。本実施形態では、前記基部およびトレイは一体成形されておらず、基部は、別体のIPGトレイ105を収容するフレーム104の形をとる(図10参照)。図9に最も分かり易く示すように、基部104は、4つの側面106,108,110および112を形成する単純な略矩形のフレーム104であり、これによって、中央開放領域114が形成されている。トレイ105がフレーム104の中央領域に配置されたとき、トレイ105の外縁は、内側に延出する棚部116に支持されており、この棚部116は、正しい位置にトレイ105を保持して蓋102を受ける。一般的に、このトレイ105は、成形されたプラスチック材料からなる。この基部104は、使用時に、IPGトレイ105の底面がペルチェ冷却面や、トレイが載置される他の適切な冷却面等の冷却面と直接接触できるように、底抜けになっている。
【0023】
基部の一側面112から外方に2つのピン118および120が延出しており、これらピン118および120は、ゲルを処理する装置に形成された対応する孔に係合して、前記装置に基部を正確に位置決めできる。
【0024】
トレイ105は、前述の第1の実施形態の基部に組み込まれたトレイとほぼ同じ構成である。このトレイ105によって、2つの比較的広い濾紙境界面領域124の間に延びる一連の12本の平行溝122が形成されている。濾紙境界面領域124は、トレイ105のほぼ全幅にわたって延びており、溝よりもはるかに深くなっている。
【0025】
蓋102は、蓋12と同様のものであり、平面視で略矩形の天部130と、4つの垂下側壁132,134,136および138とを有している。第1の実施形態と同様に、蓋102の天部130の下面から一対の電極バー140,142が垂下している。電極バーは、蓋の向かい合う側面134および138と平行に延びており、これら側面の横に位置する。各電極バーからほぼ20mm内側には、IPG保持バー144,146の形をとる垂下部材がそれぞれ配置されている。トレイ105をフレーム104に収容した状態でカセットを閉じると、IPG保持バーは、溝122に隣接するトレイの濾紙境界面領域124の端部の上方に位置する。
【0026】
蓋の一側面には、電極バーが保持する電極に接続するプラグ要素150が形成されている。
【0027】
本発明の第1の実施形態および第2の実施形態は、ほぼ同様に使用される。濾紙境界面領域34または124内には、この領域と同じ平面サイズを有するとともに、約2mmの厚さがある1枚の濾紙が置かれる。この濾紙には、電解液、一般的には水が含まれている。前記溝には、分離させようとする高分子を含む試料(再水和液)が入れられ、この溝/U字溝の中に、IPGストリップがゲル側を下にして配置される。これらIPGストリップは、U字溝/溝よりも僅かに長く、このU字溝の端部から僅かに突出する。濾紙境界面領域とこれら溝との間の壁によって、国際特許出願第PCT/AU00/01065号により詳細に記載した方法で再水和液が電解液と接触しないようにする。基部14または104とトレイ105とを覆うように蓋を閉じると、IPG保持バー(64,66または144,146)が、IPGストリップと接触するとともに、電極バーとも接触する濾紙境界面領域で、これらIPGストリップを濾紙に押し当てる。前記電極バーは、このIPGストリップから遠く離れた位置で濾紙と接触する。前記電極バーおよび/またはIPG保持バーは、IPGストリップと濾紙に確実に圧力を印加するとともに、様々な厚さの濾紙を収容できるように、スプリング等のバイアス手段に取り付けることが好ましい。
【0028】
第1の実施形態の場合には、この装置に、パラフィン油を充填し、開口50を塞いで、このシステム内にパラフィンを封入してもよい。これにより、このシステムに埃や他の汚染物質が影響を及ぼさないようにするとともに、凝集が抑制される。装置内で実行中の電気泳動実験を密閉することによって、その結果が外部の状況にほとんど左右されなくなり、信頼性が高まるとともに、容易に再現可能になる。第2の実施形態では、トレイ105にもパラフィン油が充填されてもよい。
【0029】
この構成の利点は、電極を手作業で配置する必要がなく、分離の再現性が高くなることである。
【0030】
IPGはIPG保持バーによって所定位置に保持されるため、IPGと濾紙とを確実に接触させた状態で維持することができ、ひいては、IPGストリップ内に安定した電界が維持される。この装置によって、IPGストリップと電極との間の距離も安定するため、システムの再現性が向上する。
【0031】
本発明の変形例では、蓋は、トレイの溝ごとに個別に対応可能な電極を設けるよう変形できることが考えられている。これを実現する方法の1つは、一対の電極ごとに個別の電源を有することである。この形態では、図11に示すように、垂下電極バー150,152およびIPG保持バー154,156の下縁にすべて刻み目が付いている。これにより、カセットの蓋が、トレイに配置されている各IPGに対する個別の一対の対向電極を備えて、各一対の電極同士間の電圧を、それ以外の対向電極同士間の電圧とは別に制御することができる。
【0032】
大局的に説明した本発明の精神または範囲から逸脱することなく、上記具体的な実施形態において示した本発明に対して幾多の変形および/または変更を行い得ることは当業者にとって当然のことである。したがって、本実施形態は、あらゆる点で本発明の例示であり、限定するものではないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】蓋と一体のトレイおよび基部とを備えた本発明の第1の実施形態に係る電気泳動装置の外観図である。
【図2】図1の電気泳動装置を示す縦断面図である。
【図3】図1の装置の蓋を示す図である。
【図4】図1の装置の基部/トレイを示す図である。
【図5】図5の基部/トレイを示す縦断面図である。
【図6】蓋と基部とを備えた、本発明の第2の実施形態に係る電気泳動装置の外観図である。
【図7】図6の電気泳動装置を示す縦断面図である。
【図8】図6の装置の蓋の図である。
【図9】図6の装置の基部の図である。
【図10】図6の装置に使用するトレイの図である。
【図11】図1または図6の装置に使用する蓋の変形例の図である。
Claims (9)
- IPGストリップが配置される複数の平行U字溝が形成されたトレイ内で電気泳動を行う装置であって、
トレイを組み入れる基部と、前記基部に対応するように、天部および垂下側壁が形成されて前記基部を覆うよう構成された蓋とを備え、
前記蓋には、少なくとも一対の対向する垂下電極バーと、前記蓋の側面に対して前記電極バーよりも内側に配置され、前記トレイのU字溝にあるIPGストラップ等に圧力を印加する一対の対向する垂下部材とが形成されていることを特徴とする装置。 - 前記基部にはフレームが形成されており、
前記トレイは、前記フレームとは別体である請求項1記載の装置。 - 前記フレームは略矩形であり、
前記フレームには、4つの直立壁と、前記フレームに対して前記トレイを位置決めし、表面に前記トレイが支持される内向きのフランジとが形成されている請求項1記載の装置。 - 前記トレイの底部の下面が使用時に露出されるように、前記フレームが底抜けになっている請求項1記載の装置。
- 前記基部にはフレームが形成されており、
前記トレイはそのフレームと一体になっている請求項1記載の装置。 - 前記垂下電極バーは、濾紙に正確に圧力を印加できるようにするとともに、様々な厚さの濾紙を収容するよう、スプリング等のバイアス手段に取り付けられている請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の装置。
- 前記垂下部材は、前記U字溝にあるIPGストリップに正確に圧力を印加できるように、スプリング等のバイアス手段に取り付けられている請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載の装置。
- 前記蓋には、油等を注入するための開口が形成されており、前記蓋と前記基部との間にシールが形成されている請求項5ないし7のうちいずれか1項に記載の装置。
- 前記垂下電極バーの下縁には、刻み目が付いており、前記電極バーには、前記トレイの溝に個別に対応可能な電極が形成されている請求項1ないし8のうちいずれか1項に記載の装置。
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