JP2005502458A - 乳化剤組成物およびフォギングが少なくかつ吸尽率が高い加脂剤組成物、これらの製造方法および使用方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、フォギングが少なくかつ吸尽率が高い加脂剤組成物を製造するために特に有用な、4〜12個のAO単位でアルコキシル化されたC6−C14−アルカノールまたは複数の該アルカノールの混合物である成分A、15〜30個のAO単位でアルコキシル化されたC12−C24−脂肪アルコールの混合物である成分B、および、40〜100個のAO単位でアルコキシル化されたC12−C24−脂肪アルコールの混合物である成分Cを含む乳化剤組成物および得られた上述のような好適な加脂剤組成物、および、革の製造に得られた乳化剤組成物と加脂剤組成物を使用する方法を提供する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォギングが少なくかつ吸尽率が高い加脂剤組成物を製造するために特に有用である乳化剤組成物、製造された上述のような加脂剤組成物、および革製造において上記乳化剤組成物および加脂剤組成物を使用する方法、および製造されたフォギングの少ない革に関する。
【背景技術】
【0002】
革製造において、革を柔軟化するために、革の豊満性および強度を増加するために、そして革を湿分、埃および外部の化学的な影響から保護するために、加脂剤が使用されている(例えば、H.Herfeldによる“Bibliothek des Leders”、4巻、(1985年)、13頁以降参照)。市販の加脂剤は、一般的には、化学的に変性された天然脂肪、脂肪油、ロウ、樹脂およびこれらの誘導体、および/または石油留分およびその二次製品から構成されている製品である(H.Herfeldによる“Bibliothek des Leders”、4巻、(1985年)、59頁以降参照)。
【0003】
市販の加脂剤は、一般的には、天然脂肪、脂肪油、ロウ、樹脂およびこれらの誘導体、および/または石油留分およびその二次製品、および、粗製、精製および/または加工(ラノリン)形態の“羊毛脂”のようなロウ様製品、のような加脂有効成分から構成されている。加脂有効成分は、所望により化学的に変性可能であり、すなわち変性された化学構造を有することができる。
【0004】
加脂剤は、通常、天然脂肪として知られている未変性の有効成分と化学的に変性された有効成分との組み合わせである。
【0005】
加脂有効成分は、一般的には、上述の材料における二重結合の少なくとも一部に付加反応および酸化反応を施すことにより化学的に変性される。頻繁に実行されている変性の例として、上述の脂肪質材料にスルホン酸基を導入するスルフィットの付加、および、酸素基を導入するとともにオリゴマー化を進行させることもある空気酸化が挙げられる。この他の可能性としては、上記脂肪質材料の(部分)加水分解、エステル交換、および同様の変性反応が含まれる。
【0006】
これらの化学的変性の目的は、加脂剤の性能に関連する加脂有効成分の特性、例えば、親水性、疎水性、溶解性、分散性、浸透性、付着性、を特別な用途またはユーザーの要求に合うように最適化することである。
【0007】
部分的なスルフィットの付加(スルホン酸基の導入)および部分酸化は、工業的な実施において特に重要である。これらの変性方法の組み合わせにより、加脂剤としての興味深い性能の全体、特に親水性、浸透性および付着性、に対して少なくとも影響を与えることができる。
【0008】
本発明は、革、特に高級自動車の車内装飾用革、の製造のための低濃度の揮発成分を含む新規な革処理用組成物、このような組成物の製造方法、およびフォギングの少ない革の製造においてこの組成物を使用する方法に関する。自動車の車内装飾用の革には、ある基準を満たすことが要求される。満たすべき基準は、主として、柔軟性、光および熱に対する耐久性、およびフォギング耐性である。ドイツ工業規格DIN75201は、自動車内部部品から蒸発した揮発成分のガラス窓上、特にフロントガラス上での結露を“フォギング”として定義づけている。同じ工業規格は、革のフォギング性能を評価するための重量法および反射率法を規定している。
【0009】
EP498634A2は、フォギングの少ない革を製造するための特別のポリマー、および、実質的に有機溶媒を含まずかつ主成分としての少なくとも1種の疎水性モノマーと少量の少なくとも1種の親水性モノマーとから形成された両親媒性コポリマーを含んでいる水性分散液を推奨している。この分散液で革を処理すると、DIN75201に従った重量法による試験において良好な結果が得られる。
【0010】
これらの両親媒性コポリマーは、水中での乳化重合によって好適に製造される。しかしながら、使用されるモノマーどおしの親水性が異なるために共重合において当然に問題が発生し、極端な場合にはそれぞれのモノマーにより目的のポリマーとは異なるホモポリマーが形成されかねない。さらに、モノマーどおしの溶解性が本質的に逆方向であるために、残留モノマーを分解するために費用のかかる再処理が必要になる。乳状液の良好な安定性を得るために十分な量の乳化剤(この明細書に記載されている実施例では、硫酸ラウリルが使用されている)を添加する必要もあるが、この点は革加工作業において廃水の問題を提起しかねない。
【0011】
EP466392B1は、疎水性のペンダント基とアルコキシル化されたペンダント基とを含むポリマーを、慣用の方法によって得ることのできるポリマーを重合した後で誘導体にして製造する方法を開示している。好ましくは、ポリマーをアクリルアミドおよび/またはアクリル酸のような簡単なモノマーから慣用の重合法によって製造し、その後に疎水基を有する第1アミンとアルコキシル化された第1または第2アミンとの混合物を使用して誘導体を形成する。記載されたポリマーは、増粘剤および防汚剤として使用されている。
【0012】
WO98/10103は、ポリマー状の加脂剤を、まずアクリル酸および/またはメタクリル酸および/またはこれらのアシル塩化物および/またはこれらの無水物を別の共重合可能な水溶性モノマーおよび共重合可能な水不溶性モノマーと重合させ、次いで得られたポリマーをアミンと反応させる、という方法により製造する方法を開示している。この明細書に記載された実施例の製品で処理した革についてDIN75201Bの重量法に従って測定したフォギング値は1.2mgおよび1.5mgであり、比較製品(Magnopal(登録商標)SOF;フォギングが少ないポリマー状加脂剤:Chromopol(登録商標)LFC;魚油を基礎としたフォギングが少ない加脂剤:両剤ともStockhausen GmbH&Co.KG製)で被覆した革のフォギングの値は3.9mgおよび3.5mgである。DIN75201Aの反射率法に従った測定結果は、実施例の製品に関しては51%および55%であり、比較製品に関しては34%および40%である。
【0013】
US5348807は、溶媒を含まずフォギングが少ない加脂剤として主成分としての疎水性単位部分と少量の親水性単位部分とから構成されている特別の両親媒性のコポリマーを使用する方法を開示している。これらのポリマーを製造するために使用される親水性モノマーには、不飽和カルボン酸の酸性または塩基性に置換されたエステル、例えばスルファトエチル(メト)アクリラートまたはジメチルアミノエチル(メト)アクリラートが含まれる。有用な疎水性モノマーには、例えば長鎖アルケンまたは(C4−C12)−アルキル(メト)アクリラートまたはC4−C12カルボン酸のビニルエステルが含まれる。この物質は、良好なフォギング値を与えるが、浴での吸尽率に関するデータが開示されていない。
【0014】
この場合も、両親媒性のコポリマーは、水中での乳化重合によって好適に製造される。しかしながら、使用されるモノマーどおしの親水性が異なるために、EP498634A2に関して示したのと同じ重合の問題が生じる。
【0015】
これらのポリマー以外にも、EP753585B1は、家具の革のためのフォギングが少ない表面処理、および、16個未満の炭素原子を含む脂肪酸成分を3%未満の量で含む特別に処理された天然油を加脂剤組成物の基剤として使用する方法を開示している。使用されている天然油は、大豆油、ラード油、紅花油およびヒマワリ油である。まず列挙された天然油を望ましくない低分子量成分を除去するために蒸留し、その後で乳化を促進するために重亜硫酸塩または重硫酸塩を付加する。次いで、得られた(部分的に)官能化された油を乳状にして使用する。
【0016】
環境保全の理由から、吸尽率の高い加脂剤が好ましい。吸尽率の高い加脂剤の場合は、加脂剤がコラーゲンによってほとんど全て吸収されなければならない。湿った状態の青色の中間製品の場合は、通常アニオン性の加脂剤がクロム(III)カチオンによって固定されている。湿った状態の白色の製品はカチオン性の金属塩を使用せずに製造され、これらの結合部位が存在しない。結論的には、先行技術によって製造された市販の加脂剤については、浴での吸尽率が低い。すなわち、残留フロートの化学的酸素要求量(COD)の値が高い。先行技術では、浴での吸尽率は加脂剤の化学的変性によって改善され、高い吸尽率は一般的には加脂剤組成物を革表面に堆積させることによって達成される。しかしながら、これらの化合物は革に弱く固定されているにすぎず、従ってDIN75201に従ったフォギング値が大きい革が提供されている。
【0017】
上述の先行技術の方法は全て、ポリマーまたは化学的に変性された天然油を基剤とした加脂成分を使用しており、これらの製品は特別の比較的制限された材料群に含まれる点で共通している。その上これらの方法の全てが、フロートの吸尽率を最大にするという環境面の問題を完全に無視している。
【0018】
【特許文献1】
欧州特許出願公開第498634号明細書
【特許文献2】
欧州特許第466392号明細書
【特許文献3】
国際公開第98/10103号のパンフレット
【特許文献4】
米国特許第5348807号明細書
【特許文献5】
欧州特許第753585号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
従って、本発明の目的は、先行技術における上述の問題点のない加脂剤組成物および革を加脂処理するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
発明者等は、驚くべきことに、上述の目的は以下に示す新規な乳化剤組成物およびこの組成物を用いた加脂剤混合物を使用することによって達成されることを発見した。
【0021】
特に有利な効果は、以下に示すように、本発明の乳化剤を特別に変性された加脂剤と組み合わせて使用することにより達成される。
【0022】
本発明は従って、3成分A、BおよびCを含有する乳化剤組成物であって、
成分Aが、4〜12個のAO単位でアルコキシル化されたC6−C14−アルカノールまたは複数の該アルカノールの混合物であり、
成分Bが、15〜40個のAO単位でアルコキシル化されたC12−C24−脂肪アルコールの混合物であり、
成分Cが、50〜100個のAO単位でアルコキシル化されたC12−C24−脂肪アルコールの混合物である、
ことを特徴とする乳化剤組成物を提供する。
【0023】
AO単位とは、2〜4個、好ましくは2〜3個の炭素原子を有するアルキレンオキシド単位を簡便に示したものである。ポリエーテル鎖の構成単位は、全てが同一であっても異なっていてもよく、異なる場合にはランダムに分布していてもよくブロックの形態であってもよい。
【0024】
上記乳化剤組成物における各成分の組成物の総質量に対する質量割合は、成分Aに関しては20〜60質量%、好ましくは25〜50質量%、特に好ましくは28〜40質量%であり、成分Bに関しては20〜70質量%、好ましくは25〜60質量%、特に好ましくは30〜45質量%であり、成分Cに関しては10〜50質量%、好ましくは15〜40質量%、特に好ましくは22〜32質量%である。
【0025】
好ましくは、成分Aのアルコキシル化アルカノールまたはアルコキシル化アルカノール混合物は、平均8〜12個の炭素原子、特に10個の炭素原子を有しており、成分Bおよび成分Cのアルコキシル化アルカノール混合物は、平均14〜20個の炭素原子、特に16〜18個の炭素原子を有している。
【0026】
さらに、成分Aが5〜10個のAO単位を有しており、成分Bが20〜30個のAO単位を有しており、成分Cが50〜100個のAO単位を有している乳化剤組成物が好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
アルコキシル化長鎖アルコールは公知である。これらは脂肪アルコール中に存在する対応するアルカノールおよびアルカノール混合物と、所望モル量のエチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドのようなアルキレンオキシドとを反応させることによって得られる。反応のバッチにどのようにアルキレンオキシドを導入したかに依存して、特別なランダムまたはブロックタイプのポリエーテル鎖を製造することができる。反応は、少量の水および/またはアルカリの触媒によって促進することができる。
【0028】
本発明の乳化剤組成物は、各成分を必要に応じて温和な条件で加熱して撹拌して混合することによって製造される。
【0029】
これらを所望により水と混合し、ユーザーの要求に一致した便利な約40〜80質量%の固体含有量を有する溶液にすることができる。もちろん、本発明の乳化剤組成物を他の濃度にしたものも、特別な目的のために同様に得ることができる。
【0030】
本発明はさらに、1種以上の変性または未変性の天然加脂有効成分および/または場合により合成の加脂有効成分、特にポリマー状有効成分と、乳化剤と、場合により希釈剤、特に水と、を含む革用の加脂剤組成物であって、上述の乳化剤組成物を含むことを特徴とする加脂剤組成物をも提供する。
【0031】
一般的には、本発明の加脂剤組成物は、2〜20質量%、好ましくは5〜15質量%の本発明の乳化剤組成物を含む。
【0032】
特に優れた効果は、本発明の乳化剤組成物を、酸化度が比較的高くかつスルフィット化度が比較的低いように酸化およびスルフィット化することにより化学変性された少なくとも1種の中性油を含む加脂成分と組み合わせた加脂剤組成物を使用する場合に得られる。
【0033】
有用な中性油は、原則として十分な量の二重結合を含む慣用の天然油の全てを含む。簡便に使用される天然加脂成分は、野菜または動物起源の脂肪質材料であり、特に十分量の不飽和酸を有している天然脂肪酸のグリセリドである。
【0034】
極めて有用な脂肪質材料は、ヨウ素価が約10〜約200である野菜および動物の脂肪および油である。この範囲の下限には例えばステアリンおよび桐油があり、この範囲の上限には特に魚油および大風子油がある。
【0035】
どの脂肪質材料が選択されるかは、様々な因子の中でも本発明の混合物が用いられるべき特別の最終用途に依存する。例えば、魚油の使用は、これらの脂肪に臭気が伴っているため、高級革製品の製造には望ましくないかもしれない。
【0036】
ヨウ素価が約30〜約120、特に40〜85である脂肪質材料が好ましい。
【0037】
特に好ましい脂肪質材料としては、異なる起源の獣脂類、骨油、牛足油、特に蓄牛のみから採取した牛足油、ラード油、トリオレイン、ナタネ油、オリーブ油、ナッツ油、およびひまし油が挙げられる。
【0038】
モノ不飽和またはポリ不飽和の脂肪質材料の酸化生成物およびスルフィット化生成物は、これらの脂肪質材料に存在するオレフィン性二重結合とスルフィット化剤および/または酸化剤との反応により生成する。脂肪質材料に存在する二重結合の一部のみまたは全部が反応に関与してもよい。
【0039】
本発明においては特に、例えば魚油およびナタネ油が使用される。
【0040】
本発明において、“酸化度が比較的高い”とは、酸化の前後における油または脂肪の比重の差Δdが0.01〜0.1の範囲、好ましくは0.03〜0.05の範囲にあるような場合を表す。
【0041】
本発明において、“スルフィット化度が比較的低い”とは、中性油が重亜硫酸ナトリウム(Na2S2O5)換算でその質量の2〜8%、好ましくは3〜5%のスルフィットと反応したような場合を表す。
【0042】
1種以上の変性または未変性の天然の加脂有効成分および/または場合により合成の、例えばポリマー状の加脂有効成分、乳化剤、および、場合により希釈剤、特に水を含み、上述の乳化剤組成物の1種を含む本発明の加脂剤組成物であって、上記有効成分がスルフィット化度が比較的低く酸化度が比較的高い中性油を含む組成物が特に好ましい。
【0043】
本発明の特に好ましい加脂剤組成物は、一般には80〜98質量%、好ましくは85〜95質量%の加脂有効成分を含み、該有効成分の20〜80質量%、特に25〜75質量%が本発明において使用するのが好ましいスルフィット化度が比較的低く酸化度が比較的高い中性油である加脂剤組成物である。
【0044】
本発明の加脂剤組成物は、そのままの形態で、または、ユーザーの要求に依存して好ましくは40〜80質量%の固体含有量を有する水性乳状液の形態で供給することができる。
【0045】
好ましい本発明の加脂剤組成物の各成分、すなわち、本発明の乳化剤混合物およびスルフィット化度が比較的低く酸化度が比較的高い中性油は、加脂剤フロートにどの順番ででも別々に添加することができる。本発明はまた、加脂剤と乳化剤とを含有する水剤フロートで処理することにより革および皮を加脂処理する方法であって、加脂剤の10〜90質量%、好ましくは25〜75質量%が酸化度が比較的高くスルフィット化度が比較的低い中性油であり、フロートが1〜10質量%、好ましくは2.5〜7.5質量%の本発明の乳化剤組成物を含有していることを特徴とする方法を提供する。
【0046】
本発明はさらに、革製造において好ましくは酸化度が比較的高くスルフィット化度が比較的低い中性油と組み合わせて本発明の乳化剤組成物を使用する方法、および加脂剤組成物の製造のために好ましくは酸化度が比較的高くスルフィット化度が比較的低い中性油と組み合わせて本発明の乳化剤組成物を使用する方法を提供する。
【0047】
本発明の加脂剤組成物の使用により、革が柔軟になり、革の豊満性および強度が増加し、そして革が湿分、埃および外部の化学的な影響から保護される。
【0048】
革処理用フロートに本発明の乳化剤組成物が存在すると、極めて良好な浴での吸尽率が得られ、従って特に低いCOD値が得られるとともに、革の内部に加脂成分が良好に付着し、従って低いフォギング値が得られる。
【実施例】
【0049】
以下の例を使用して本発明を説明する。
【0050】
例1:本発明の乳化剤組成物の調製
180kgの7個のAEO単位でエトキシル化されたC10アルカノール、200kgの25個のAEO単位でエトキシル化されたC16−C18脂肪アルコール、および140kgの80個のAEO単位でエトキシル化されたC16−C18脂肪アルコールをともに、撹拌容器内で60〜80℃の温度で完全に均一化するまで撹拌した。得られた組成物は、水に溶解する。この組成物は、革の製造において、そのまま直接、または水性希釈液(40〜80質量%の濃度が使用しやすい。)の形態で使用することができる。
【0051】
例2:加脂処理しない革の製造
蓄牛皮をクロムなめししたシェービング後の厚みが2.0〜2.2mmの革100質量部を、40℃の水100質量部中に導入し、蟻酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムを添加してpH4.5に調整した。得られた革を40℃で60分間ドラムで処理し、次いで水200質量部で洗浄した。
【0052】
次いで40℃の水100質量部および市販のポリマー状なめし剤2質量部、市販の樹脂なめし剤4質量部、および市販のミモザを加えた。90分間ドラムで処理した後、革を市販の革用染料1質量部を加えた同じフロート中で染色した。次いでフロートを落とし、水100質量部を加え、革を50℃で60分間通常のようにドラムで処理した。
【0053】
次いでフロートを蟻酸でpH3.5〜3.8に調整し、革全体を簡単に濯ぎ、さらに一般的に行われている方法で加工した。フロートのサンプル20mlを、CODを測定するために採取した。得られた革を十分に乾燥したが、最小限度の豊満性を示し、ざらついていた。
【0054】
フロートのサンプルのCOD値は、DIN38409−H43−1に従って測定し、得られた革のフォギング値は、DIN75201Bに従って測定した。測定の結果を表2にまとめた。
【0055】
例3:加脂処理した革の製造:比較例
蓄牛皮をクロムなめししたシェービング後の厚みが2.0〜2.2mmの革100質量部を、40℃の水100質量部中に導入し、蟻酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムを添加してpH4.5に調整した。得られた革を40℃で60分間ドラムで処理し、次いで水200質量部で洗浄した。
【0056】
次いで40℃の水100質量部および市販のポリマー状なめし剤2質量部、市販の樹脂なめし剤4質量部、および市販のミモザを加えた。90分間ドラムで処理した後、革を市販の革用染料1質量%を加えた同じフロートで染色した。次いでフロートを落とし、革を水100質量部と市販のレシチン加脂剤4質量部または表1に示した組成の加脂剤混合物AまたはB6質量部との液と混合し、革をこのフロート内で50℃で60分間通常のようにドラムで処理した。
【0057】
次いでフロートを蟻酸でpH3.5〜3.8に調整し、革全体を簡単に濯ぎ、さらに一般的に行われている方法で加工した。フロートのサンプル20mlを、CODを測定するために採取した。得られた革は極めて良好な色、良好な豊満性、平均的な柔軟性とともに安定したきめを有していた。革の表面は、脂肪質の手触りであった。加脂時間の最後に採取したフロートのサンプルのCOD値は、DIN38409−H43−1に従って測定し、得られた革のフォギング値は、DIN75201Bに従って測定した。測定の結果を表2にまとめた。
【0058】
表1:加脂剤AおよびBの組成
* 空気による酸化度は、比重(g/ml)の増加量Δdによって評価した。
【0059】
例4:加脂処理した革の製造:実施例
例3を、同じ条件下で、同じなめし材料および加脂剤混合物AおよびBを使用して繰り返した。但し、上記加脂剤混合物に加えて、例1で製造された乳化剤組成物5.2質量部をフロートに添加した。革の加脂処理およびその後の処理は、例3と全く同様に続けた。
【0060】
その後、フロートのサンプルのCOD値と製造された革のフォギング値を、例2および3におけると同様に測定した。製造された革は、例3で得られた革と同じ品質を有していた。例2〜4において得られたCODおよびフォギング値の測定値を、表2にまとめた。
【0061】
表2
*重量法により測定
【0062】
浴での収尽率に顕著な改良が認められる(COD値が約75%減少)とともに、フォギング値には変化がないかまたは減少していることがわかる。通常はCOD値が減少するとフォギング値が増加するので、この点はまさに優れた効果である。
【0001】
本発明は、フォギングが少なくかつ吸尽率が高い加脂剤組成物を製造するために特に有用である乳化剤組成物、製造された上述のような加脂剤組成物、および革製造において上記乳化剤組成物および加脂剤組成物を使用する方法、および製造されたフォギングの少ない革に関する。
【背景技術】
【0002】
革製造において、革を柔軟化するために、革の豊満性および強度を増加するために、そして革を湿分、埃および外部の化学的な影響から保護するために、加脂剤が使用されている(例えば、H.Herfeldによる“Bibliothek des Leders”、4巻、(1985年)、13頁以降参照)。市販の加脂剤は、一般的には、化学的に変性された天然脂肪、脂肪油、ロウ、樹脂およびこれらの誘導体、および/または石油留分およびその二次製品から構成されている製品である(H.Herfeldによる“Bibliothek des Leders”、4巻、(1985年)、59頁以降参照)。
【0003】
市販の加脂剤は、一般的には、天然脂肪、脂肪油、ロウ、樹脂およびこれらの誘導体、および/または石油留分およびその二次製品、および、粗製、精製および/または加工(ラノリン)形態の“羊毛脂”のようなロウ様製品、のような加脂有効成分から構成されている。加脂有効成分は、所望により化学的に変性可能であり、すなわち変性された化学構造を有することができる。
【0004】
加脂剤は、通常、天然脂肪として知られている未変性の有効成分と化学的に変性された有効成分との組み合わせである。
【0005】
加脂有効成分は、一般的には、上述の材料における二重結合の少なくとも一部に付加反応および酸化反応を施すことにより化学的に変性される。頻繁に実行されている変性の例として、上述の脂肪質材料にスルホン酸基を導入するスルフィットの付加、および、酸素基を導入するとともにオリゴマー化を進行させることもある空気酸化が挙げられる。この他の可能性としては、上記脂肪質材料の(部分)加水分解、エステル交換、および同様の変性反応が含まれる。
【0006】
これらの化学的変性の目的は、加脂剤の性能に関連する加脂有効成分の特性、例えば、親水性、疎水性、溶解性、分散性、浸透性、付着性、を特別な用途またはユーザーの要求に合うように最適化することである。
【0007】
部分的なスルフィットの付加(スルホン酸基の導入)および部分酸化は、工業的な実施において特に重要である。これらの変性方法の組み合わせにより、加脂剤としての興味深い性能の全体、特に親水性、浸透性および付着性、に対して少なくとも影響を与えることができる。
【0008】
本発明は、革、特に高級自動車の車内装飾用革、の製造のための低濃度の揮発成分を含む新規な革処理用組成物、このような組成物の製造方法、およびフォギングの少ない革の製造においてこの組成物を使用する方法に関する。自動車の車内装飾用の革には、ある基準を満たすことが要求される。満たすべき基準は、主として、柔軟性、光および熱に対する耐久性、およびフォギング耐性である。ドイツ工業規格DIN75201は、自動車内部部品から蒸発した揮発成分のガラス窓上、特にフロントガラス上での結露を“フォギング”として定義づけている。同じ工業規格は、革のフォギング性能を評価するための重量法および反射率法を規定している。
【0009】
EP498634A2は、フォギングの少ない革を製造するための特別のポリマー、および、実質的に有機溶媒を含まずかつ主成分としての少なくとも1種の疎水性モノマーと少量の少なくとも1種の親水性モノマーとから形成された両親媒性コポリマーを含んでいる水性分散液を推奨している。この分散液で革を処理すると、DIN75201に従った重量法による試験において良好な結果が得られる。
【0010】
これらの両親媒性コポリマーは、水中での乳化重合によって好適に製造される。しかしながら、使用されるモノマーどおしの親水性が異なるために共重合において当然に問題が発生し、極端な場合にはそれぞれのモノマーにより目的のポリマーとは異なるホモポリマーが形成されかねない。さらに、モノマーどおしの溶解性が本質的に逆方向であるために、残留モノマーを分解するために費用のかかる再処理が必要になる。乳状液の良好な安定性を得るために十分な量の乳化剤(この明細書に記載されている実施例では、硫酸ラウリルが使用されている)を添加する必要もあるが、この点は革加工作業において廃水の問題を提起しかねない。
【0011】
EP466392B1は、疎水性のペンダント基とアルコキシル化されたペンダント基とを含むポリマーを、慣用の方法によって得ることのできるポリマーを重合した後で誘導体にして製造する方法を開示している。好ましくは、ポリマーをアクリルアミドおよび/またはアクリル酸のような簡単なモノマーから慣用の重合法によって製造し、その後に疎水基を有する第1アミンとアルコキシル化された第1または第2アミンとの混合物を使用して誘導体を形成する。記載されたポリマーは、増粘剤および防汚剤として使用されている。
【0012】
WO98/10103は、ポリマー状の加脂剤を、まずアクリル酸および/またはメタクリル酸および/またはこれらのアシル塩化物および/またはこれらの無水物を別の共重合可能な水溶性モノマーおよび共重合可能な水不溶性モノマーと重合させ、次いで得られたポリマーをアミンと反応させる、という方法により製造する方法を開示している。この明細書に記載された実施例の製品で処理した革についてDIN75201Bの重量法に従って測定したフォギング値は1.2mgおよび1.5mgであり、比較製品(Magnopal(登録商標)SOF;フォギングが少ないポリマー状加脂剤:Chromopol(登録商標)LFC;魚油を基礎としたフォギングが少ない加脂剤:両剤ともStockhausen GmbH&Co.KG製)で被覆した革のフォギングの値は3.9mgおよび3.5mgである。DIN75201Aの反射率法に従った測定結果は、実施例の製品に関しては51%および55%であり、比較製品に関しては34%および40%である。
【0013】
US5348807は、溶媒を含まずフォギングが少ない加脂剤として主成分としての疎水性単位部分と少量の親水性単位部分とから構成されている特別の両親媒性のコポリマーを使用する方法を開示している。これらのポリマーを製造するために使用される親水性モノマーには、不飽和カルボン酸の酸性または塩基性に置換されたエステル、例えばスルファトエチル(メト)アクリラートまたはジメチルアミノエチル(メト)アクリラートが含まれる。有用な疎水性モノマーには、例えば長鎖アルケンまたは(C4−C12)−アルキル(メト)アクリラートまたはC4−C12カルボン酸のビニルエステルが含まれる。この物質は、良好なフォギング値を与えるが、浴での吸尽率に関するデータが開示されていない。
【0014】
この場合も、両親媒性のコポリマーは、水中での乳化重合によって好適に製造される。しかしながら、使用されるモノマーどおしの親水性が異なるために、EP498634A2に関して示したのと同じ重合の問題が生じる。
【0015】
これらのポリマー以外にも、EP753585B1は、家具の革のためのフォギングが少ない表面処理、および、16個未満の炭素原子を含む脂肪酸成分を3%未満の量で含む特別に処理された天然油を加脂剤組成物の基剤として使用する方法を開示している。使用されている天然油は、大豆油、ラード油、紅花油およびヒマワリ油である。まず列挙された天然油を望ましくない低分子量成分を除去するために蒸留し、その後で乳化を促進するために重亜硫酸塩または重硫酸塩を付加する。次いで、得られた(部分的に)官能化された油を乳状にして使用する。
【0016】
環境保全の理由から、吸尽率の高い加脂剤が好ましい。吸尽率の高い加脂剤の場合は、加脂剤がコラーゲンによってほとんど全て吸収されなければならない。湿った状態の青色の中間製品の場合は、通常アニオン性の加脂剤がクロム(III)カチオンによって固定されている。湿った状態の白色の製品はカチオン性の金属塩を使用せずに製造され、これらの結合部位が存在しない。結論的には、先行技術によって製造された市販の加脂剤については、浴での吸尽率が低い。すなわち、残留フロートの化学的酸素要求量(COD)の値が高い。先行技術では、浴での吸尽率は加脂剤の化学的変性によって改善され、高い吸尽率は一般的には加脂剤組成物を革表面に堆積させることによって達成される。しかしながら、これらの化合物は革に弱く固定されているにすぎず、従ってDIN75201に従ったフォギング値が大きい革が提供されている。
【0017】
上述の先行技術の方法は全て、ポリマーまたは化学的に変性された天然油を基剤とした加脂成分を使用しており、これらの製品は特別の比較的制限された材料群に含まれる点で共通している。その上これらの方法の全てが、フロートの吸尽率を最大にするという環境面の問題を完全に無視している。
【0018】
【特許文献1】
欧州特許出願公開第498634号明細書
【特許文献2】
欧州特許第466392号明細書
【特許文献3】
国際公開第98/10103号のパンフレット
【特許文献4】
米国特許第5348807号明細書
【特許文献5】
欧州特許第753585号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
従って、本発明の目的は、先行技術における上述の問題点のない加脂剤組成物および革を加脂処理するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
発明者等は、驚くべきことに、上述の目的は以下に示す新規な乳化剤組成物およびこの組成物を用いた加脂剤混合物を使用することによって達成されることを発見した。
【0021】
特に有利な効果は、以下に示すように、本発明の乳化剤を特別に変性された加脂剤と組み合わせて使用することにより達成される。
【0022】
本発明は従って、3成分A、BおよびCを含有する乳化剤組成物であって、
成分Aが、4〜12個のAO単位でアルコキシル化されたC6−C14−アルカノールまたは複数の該アルカノールの混合物であり、
成分Bが、15〜40個のAO単位でアルコキシル化されたC12−C24−脂肪アルコールの混合物であり、
成分Cが、50〜100個のAO単位でアルコキシル化されたC12−C24−脂肪アルコールの混合物である、
ことを特徴とする乳化剤組成物を提供する。
【0023】
AO単位とは、2〜4個、好ましくは2〜3個の炭素原子を有するアルキレンオキシド単位を簡便に示したものである。ポリエーテル鎖の構成単位は、全てが同一であっても異なっていてもよく、異なる場合にはランダムに分布していてもよくブロックの形態であってもよい。
【0024】
上記乳化剤組成物における各成分の組成物の総質量に対する質量割合は、成分Aに関しては20〜60質量%、好ましくは25〜50質量%、特に好ましくは28〜40質量%であり、成分Bに関しては20〜70質量%、好ましくは25〜60質量%、特に好ましくは30〜45質量%であり、成分Cに関しては10〜50質量%、好ましくは15〜40質量%、特に好ましくは22〜32質量%である。
【0025】
好ましくは、成分Aのアルコキシル化アルカノールまたはアルコキシル化アルカノール混合物は、平均8〜12個の炭素原子、特に10個の炭素原子を有しており、成分Bおよび成分Cのアルコキシル化アルカノール混合物は、平均14〜20個の炭素原子、特に16〜18個の炭素原子を有している。
【0026】
さらに、成分Aが5〜10個のAO単位を有しており、成分Bが20〜30個のAO単位を有しており、成分Cが50〜100個のAO単位を有している乳化剤組成物が好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
アルコキシル化長鎖アルコールは公知である。これらは脂肪アルコール中に存在する対応するアルカノールおよびアルカノール混合物と、所望モル量のエチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドのようなアルキレンオキシドとを反応させることによって得られる。反応のバッチにどのようにアルキレンオキシドを導入したかに依存して、特別なランダムまたはブロックタイプのポリエーテル鎖を製造することができる。反応は、少量の水および/またはアルカリの触媒によって促進することができる。
【0028】
本発明の乳化剤組成物は、各成分を必要に応じて温和な条件で加熱して撹拌して混合することによって製造される。
【0029】
これらを所望により水と混合し、ユーザーの要求に一致した便利な約40〜80質量%の固体含有量を有する溶液にすることができる。もちろん、本発明の乳化剤組成物を他の濃度にしたものも、特別な目的のために同様に得ることができる。
【0030】
本発明はさらに、1種以上の変性または未変性の天然加脂有効成分および/または場合により合成の加脂有効成分、特にポリマー状有効成分と、乳化剤と、場合により希釈剤、特に水と、を含む革用の加脂剤組成物であって、上述の乳化剤組成物を含むことを特徴とする加脂剤組成物をも提供する。
【0031】
一般的には、本発明の加脂剤組成物は、2〜20質量%、好ましくは5〜15質量%の本発明の乳化剤組成物を含む。
【0032】
特に優れた効果は、本発明の乳化剤組成物を、酸化度が比較的高くかつスルフィット化度が比較的低いように酸化およびスルフィット化することにより化学変性された少なくとも1種の中性油を含む加脂成分と組み合わせた加脂剤組成物を使用する場合に得られる。
【0033】
有用な中性油は、原則として十分な量の二重結合を含む慣用の天然油の全てを含む。簡便に使用される天然加脂成分は、野菜または動物起源の脂肪質材料であり、特に十分量の不飽和酸を有している天然脂肪酸のグリセリドである。
【0034】
極めて有用な脂肪質材料は、ヨウ素価が約10〜約200である野菜および動物の脂肪および油である。この範囲の下限には例えばステアリンおよび桐油があり、この範囲の上限には特に魚油および大風子油がある。
【0035】
どの脂肪質材料が選択されるかは、様々な因子の中でも本発明の混合物が用いられるべき特別の最終用途に依存する。例えば、魚油の使用は、これらの脂肪に臭気が伴っているため、高級革製品の製造には望ましくないかもしれない。
【0036】
ヨウ素価が約30〜約120、特に40〜85である脂肪質材料が好ましい。
【0037】
特に好ましい脂肪質材料としては、異なる起源の獣脂類、骨油、牛足油、特に蓄牛のみから採取した牛足油、ラード油、トリオレイン、ナタネ油、オリーブ油、ナッツ油、およびひまし油が挙げられる。
【0038】
モノ不飽和またはポリ不飽和の脂肪質材料の酸化生成物およびスルフィット化生成物は、これらの脂肪質材料に存在するオレフィン性二重結合とスルフィット化剤および/または酸化剤との反応により生成する。脂肪質材料に存在する二重結合の一部のみまたは全部が反応に関与してもよい。
【0039】
本発明においては特に、例えば魚油およびナタネ油が使用される。
【0040】
本発明において、“酸化度が比較的高い”とは、酸化の前後における油または脂肪の比重の差Δdが0.01〜0.1の範囲、好ましくは0.03〜0.05の範囲にあるような場合を表す。
【0041】
本発明において、“スルフィット化度が比較的低い”とは、中性油が重亜硫酸ナトリウム(Na2S2O5)換算でその質量の2〜8%、好ましくは3〜5%のスルフィットと反応したような場合を表す。
【0042】
1種以上の変性または未変性の天然の加脂有効成分および/または場合により合成の、例えばポリマー状の加脂有効成分、乳化剤、および、場合により希釈剤、特に水を含み、上述の乳化剤組成物の1種を含む本発明の加脂剤組成物であって、上記有効成分がスルフィット化度が比較的低く酸化度が比較的高い中性油を含む組成物が特に好ましい。
【0043】
本発明の特に好ましい加脂剤組成物は、一般には80〜98質量%、好ましくは85〜95質量%の加脂有効成分を含み、該有効成分の20〜80質量%、特に25〜75質量%が本発明において使用するのが好ましいスルフィット化度が比較的低く酸化度が比較的高い中性油である加脂剤組成物である。
【0044】
本発明の加脂剤組成物は、そのままの形態で、または、ユーザーの要求に依存して好ましくは40〜80質量%の固体含有量を有する水性乳状液の形態で供給することができる。
【0045】
好ましい本発明の加脂剤組成物の各成分、すなわち、本発明の乳化剤混合物およびスルフィット化度が比較的低く酸化度が比較的高い中性油は、加脂剤フロートにどの順番ででも別々に添加することができる。本発明はまた、加脂剤と乳化剤とを含有する水剤フロートで処理することにより革および皮を加脂処理する方法であって、加脂剤の10〜90質量%、好ましくは25〜75質量%が酸化度が比較的高くスルフィット化度が比較的低い中性油であり、フロートが1〜10質量%、好ましくは2.5〜7.5質量%の本発明の乳化剤組成物を含有していることを特徴とする方法を提供する。
【0046】
本発明はさらに、革製造において好ましくは酸化度が比較的高くスルフィット化度が比較的低い中性油と組み合わせて本発明の乳化剤組成物を使用する方法、および加脂剤組成物の製造のために好ましくは酸化度が比較的高くスルフィット化度が比較的低い中性油と組み合わせて本発明の乳化剤組成物を使用する方法を提供する。
【0047】
本発明の加脂剤組成物の使用により、革が柔軟になり、革の豊満性および強度が増加し、そして革が湿分、埃および外部の化学的な影響から保護される。
【0048】
革処理用フロートに本発明の乳化剤組成物が存在すると、極めて良好な浴での吸尽率が得られ、従って特に低いCOD値が得られるとともに、革の内部に加脂成分が良好に付着し、従って低いフォギング値が得られる。
【実施例】
【0049】
以下の例を使用して本発明を説明する。
【0050】
例1:本発明の乳化剤組成物の調製
180kgの7個のAEO単位でエトキシル化されたC10アルカノール、200kgの25個のAEO単位でエトキシル化されたC16−C18脂肪アルコール、および140kgの80個のAEO単位でエトキシル化されたC16−C18脂肪アルコールをともに、撹拌容器内で60〜80℃の温度で完全に均一化するまで撹拌した。得られた組成物は、水に溶解する。この組成物は、革の製造において、そのまま直接、または水性希釈液(40〜80質量%の濃度が使用しやすい。)の形態で使用することができる。
【0051】
例2:加脂処理しない革の製造
蓄牛皮をクロムなめししたシェービング後の厚みが2.0〜2.2mmの革100質量部を、40℃の水100質量部中に導入し、蟻酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムを添加してpH4.5に調整した。得られた革を40℃で60分間ドラムで処理し、次いで水200質量部で洗浄した。
【0052】
次いで40℃の水100質量部および市販のポリマー状なめし剤2質量部、市販の樹脂なめし剤4質量部、および市販のミモザを加えた。90分間ドラムで処理した後、革を市販の革用染料1質量部を加えた同じフロート中で染色した。次いでフロートを落とし、水100質量部を加え、革を50℃で60分間通常のようにドラムで処理した。
【0053】
次いでフロートを蟻酸でpH3.5〜3.8に調整し、革全体を簡単に濯ぎ、さらに一般的に行われている方法で加工した。フロートのサンプル20mlを、CODを測定するために採取した。得られた革を十分に乾燥したが、最小限度の豊満性を示し、ざらついていた。
【0054】
フロートのサンプルのCOD値は、DIN38409−H43−1に従って測定し、得られた革のフォギング値は、DIN75201Bに従って測定した。測定の結果を表2にまとめた。
【0055】
例3:加脂処理した革の製造:比較例
蓄牛皮をクロムなめししたシェービング後の厚みが2.0〜2.2mmの革100質量部を、40℃の水100質量部中に導入し、蟻酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムを添加してpH4.5に調整した。得られた革を40℃で60分間ドラムで処理し、次いで水200質量部で洗浄した。
【0056】
次いで40℃の水100質量部および市販のポリマー状なめし剤2質量部、市販の樹脂なめし剤4質量部、および市販のミモザを加えた。90分間ドラムで処理した後、革を市販の革用染料1質量%を加えた同じフロートで染色した。次いでフロートを落とし、革を水100質量部と市販のレシチン加脂剤4質量部または表1に示した組成の加脂剤混合物AまたはB6質量部との液と混合し、革をこのフロート内で50℃で60分間通常のようにドラムで処理した。
【0057】
次いでフロートを蟻酸でpH3.5〜3.8に調整し、革全体を簡単に濯ぎ、さらに一般的に行われている方法で加工した。フロートのサンプル20mlを、CODを測定するために採取した。得られた革は極めて良好な色、良好な豊満性、平均的な柔軟性とともに安定したきめを有していた。革の表面は、脂肪質の手触りであった。加脂時間の最後に採取したフロートのサンプルのCOD値は、DIN38409−H43−1に従って測定し、得られた革のフォギング値は、DIN75201Bに従って測定した。測定の結果を表2にまとめた。
【0058】
表1:加脂剤AおよびBの組成
* 空気による酸化度は、比重(g/ml)の増加量Δdによって評価した。
【0059】
例4:加脂処理した革の製造:実施例
例3を、同じ条件下で、同じなめし材料および加脂剤混合物AおよびBを使用して繰り返した。但し、上記加脂剤混合物に加えて、例1で製造された乳化剤組成物5.2質量部をフロートに添加した。革の加脂処理およびその後の処理は、例3と全く同様に続けた。
【0060】
その後、フロートのサンプルのCOD値と製造された革のフォギング値を、例2および3におけると同様に測定した。製造された革は、例3で得られた革と同じ品質を有していた。例2〜4において得られたCODおよびフォギング値の測定値を、表2にまとめた。
【0061】
表2
*重量法により測定
【0062】
浴での収尽率に顕著な改良が認められる(COD値が約75%減少)とともに、フォギング値には変化がないかまたは減少していることがわかる。通常はCOD値が減少するとフォギング値が増加するので、この点はまさに優れた効果である。
Claims (10)
- 3成分A、BおよびCを含有する乳化剤組成物であって、
成分Aが、4〜12個のAO単位でアルコキシル化されたC6−C14−アルカノールまたは複数の該アルカノールの混合物であり、
成分Bが、15〜30個のAO単位でアルコキシル化されたC12−C24−脂肪アルコールの混合物であり、
成分Cが、40〜100個のAO単位でアルコキシル化されたC12−C24−脂肪アルコールの混合物である、
ことを特徴とする乳化剤組成物。 - 前記各成分の組成物の総質量に対する質量割合が、成分Aが20〜60質量%であり、成分Bが20〜70質量%であり、成分Cが10〜50質量%である、請求項1に記載の乳化剤組成物。
- 前記成分Aが、4〜12個のAO単位でアルコキシル化されたC8−C12−アルカノールの混合物であり、
前記成分Bが、15〜30個のAO単位でアルコキシル化されたC14−C20−脂肪アルコールの混合物であり、
前記成分Cが、40〜100個のAO単位でアルコキシル化されたC14−C20−脂肪アルコールの混合物である、
請求項1に記載の乳化剤組成物。 - 1種以上の変性または未変性の天然加脂有効成分および場合により合成の加脂有効成分、
乳化剤、および、
場合により希釈剤、特に水、
を含む革用加脂剤組成物であって、
請求項1に記載の乳化剤組成物を含むことを特徴とする加脂剤組成物。 - 前記加脂有効成分が、酸化度が比較的高くスルフィット化度が比較的低い中性油を含む、請求項4に記載の加脂剤組成物。
- 請求項1に記載の乳化剤組成物を革製造において使用する方法。
- 請求項1に記載の乳化剤組成物を加脂剤組成物の製造のために使用する方法。
- 請求項1に記載の乳化剤組成物を、革製造において、酸化度が比較的高くスルフィット化度が比較的低い中性油と組み合わせて使用する方法。
- 請求項1に記載の乳化剤組成物を、加脂剤組成物の製造のために、酸化度が比較的高くスルフィット化度が比較的低い中性油と組み合わせて使用する方法。
- 加脂剤と乳化剤とを含有する水剤フロートで処理することにより革および皮を加脂処理する方法であって、
前記加脂剤の10〜90質量%、好ましくは25〜75質量%が、酸化度が比較的高くスルフィット化度が比較的低い中性油であり、
前記フロートが、1〜10質量%、好ましくは2.5〜7.5質量%の請求項1に記載の乳化剤組成物を含有していることを特徴とする方法。
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