JP2005502106A - 情報コンテンツへのアクセス - Google Patents
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Abstract
コンピュータネットワークにおいて情報コンテンツを検索する方法が開示されている。該方法は、当該コンピュータネットワークにおけるユーザコンピュータ(101)上でサーチ規準を指定するステップと、コンピュータにより実行可能なプログラムコード手段及び上記サーチ規準を含む第1移動エージェント(111a)を当該コンピュータネットワークにおける少なくとも第1ホストコンピュータ(102、103、104、105、106)へ送信するステップと、受信された上記第1移動エージェントにより上記第1ホストコンピュータ上で上記の指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが利用可能であるかを示すようなサーチ結果を発生すると共に、上記情報コンテンツが該第1ホストコンピュータ上で利用可能な場合は該情報コンテンツを上記第1ホストコンピュータから所定の目標コンピュータへダウンロード開始するステップとを有している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータネットワークにおける情報コンテンツの検索に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報検索に関するインターネット等のコンピュータネットワークの使用の増大は、コンピュータネットワークの情報コンテンツへのアクセスに関する有効なサーチメカニズムを望んでいる。
【0003】
国際特許出願公開第WO99/27681号は、個人化されたオーディオコンテンツを、電子ネットワークを介してユーザに提供するシステムを開示している。該システムは、データベース及びプレーヤコンポーネントを備えるサーバを有している。クライアントコンピュータからのリクエストがあると、該プレーヤコンポーネントは、ユーザが上記サーバのデータベース又は当該ネットワークに接続された他のデータベースにおける音楽コンテンツをサーチするのを可能にするようなサーチモードを提供する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の方法は、当該システムの能力が上記サーバに対して利用可能な帯域幅により制限されるという問題を含んでいる。従って、多数のユーザが上記サーバからデータをダウンロードしようと試みると、斯かるダウンロードに要する時間が増大する。更に、特に該サーバへの又は該サーバからの他のネットワークのトラフィックも、斯かるダウンロードにより生じるトラフィックにより悪影響を受け兼ねない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記及び他の問題は、コンピュータネットワークにおいて情報コンテンツを検索する方法であって、
当該コンピュータネットワークにおけるユーザコンピュータ上でサーチ規準を指定するステップと、
コンピュータにより実行可能なプログラムコード手段及び上記サーチ規準を含む第1移動エージェントを当該コンピュータネットワークにおける少なくとも第1ホストコンピュータへ送信するステップと、
受信された上記第1移動エージェントにより、上記第1ホストコンピュータ上で上記の指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが利用可能であるかを示すようなサーチ結果を発生するステップと、
上記情報コンテンツが上記第1ホストコンピュータ上で利用可能な場合は、該情報コンテンツを上記第1ホストコンピュータから所定の目標コンピュータへのダウンロードを開始するステップと、
を有するような方法により解決される。
【0006】
従って、本発明によれば、検索処理は、コンピュータにより実行可能な命令により実行され、これら命令は当該コンピュータネットワークにおける1以上の遠隔ホストコンピュータに対して送信され、そこで実行される。当該情報コンテンツが遠隔サイトの1つにおいて突き止められた場合、ダウンロード処理を、中央サーバを介してデータを進める必要性無しに、該サイトから実行することができる。かくして、コンテンツの位置は多数のサーバコンピュータの間で分散されているので、全ての検索及びダウンロード処理に対する全体の資源要件も同様に多数のコンピュータの間で分散されることになる。結果として、検索の性能は単一のサーバにおける例えば利用可能な帯域幅等の資源により制限されることがない。
【0007】
移動エージェントなる用語は、ホストコンピュータ上で実行されるべき処理を規定するコンピュータ実行可能な命令及び当該移動エージェントの実行状態を示すデータ項目を含むようなソフトウェア主体を有するものである。移動エージェントは、該エージェントの命令の少なくとも部分集合をコンピュータ上で実行することができ、これにより、該コンピュータの実行環境と対話すると共に自身の実行状態を更新する。更に、該移動エージェントは1以上の他のコンピュータに移行することができ、該エージェントの命令の少なくとも部分集合を該他のコンピュータ上で実行することができる。上記コンピュータ実行可能な命令の実行及び他のコンピュータへの移行は、如何なるユーザ入力も必要としない。かくして、移動エージェントは所定のタスクを、これらタスクからの命令及び結果を当該エージェントと共に他のコンピュータへ伝送することにより、複数のコンピュータ上で自律的に実行することができる。
【0008】
本発明の他の利点は、参加するコンピュータ上には、上記移動エージェント用の実行環境のみしかインストールする必要はなく、ユーザアプリケーションの他の部分はエージェントとして実施化される点にある。エージェントは自身の実行可能なコードを有するので、これらエージェントは、実行環境の異なるバージョンに対応していても他のエージェントと共存することができる。従って、異なるバージョンの間での互換性を保証するために個々のコンピュータにおけるソフトウェアインストールを更新する必要性は大幅に低減される。
【0009】
更に、コンピュータ間の通信はエージェントに基づくものであるので、コンピュータプログラムがユーザのコンピュータ上で実行されると共に、例えば質問及び対応する回答を含むメッセージを介して又は一連の遠隔プロシージャコールを介して他のコンピュータと通信するようなシステムと比較して、参加するコンピュータの間での信号通知量が減少する。他のホストコンピュータを、遠隔プロシージャコールを介して尋問することは既知である。しかしながら、この従来方法は、大量のネットワークトラフィックを生じると共に、参加するホストコンピュータがオンラインでなければならないという欠点を有している。何故なら、クライアントコンピュータとサーバとの間の各対話は、2つの通信動作、即ちサーバにプロシージャを実行するよう依頼する1つの動作及び該サーバがそのようにしたことを確認する他の動作、を伴うからである。例えば、他のホストコンピュータ上の情報をプロシージャコール処理を介して発見するために、クライアントコンピュータは一連のプロシージャコールを介してサーバコンピュータを尋問することができるが、各プロシージャコールが、例えばサーバコンピュータがオンラインであるか、該サーバコンピュータのディレクトリ構造、該ディレクトリ構造におけるサーチ可能なファイルの位置等々についてのアクノレッジ又は結果を生じる。
【0010】
一方、本発明によれば、適切に構成された移動エージェントがサーバコンピュータへ送信され、次いで、該サーバコンピュータ上において上記移動エージェントと当該サーバコンピュータとの間で通信がローカルに行われる。従って、本発明の利点は、異なるホストコンピュータが情報を繰り返し交換する必要がなく、これにより、参加するホストの間におけるオンラインの信号伝達の量を最小化する点にある。更に、クライアントコンピュータはサーバコンピュータと同時にオンラインとなる必要はない。クライアントコンピュータは、移動エージェントを送出し、後の時点で該エージェント及び/又は該エージェントの全ての動作の結果を受信する程度に充分に長くネットワークに接続されなければならないのみである。クライアントコンピュータは、移動エージェントが該エージェントの仕事を実行している間にオンラインに留まっている必要はない。
【0011】
本発明の他の利点は、移動エージェントが自身のプログラムコードを伝送し、これによりホストコンピュータが元々実行するようにプログラムされていなかったタスクの該ホストコンピュータ上での実行を可能にする点にある。結果として、高度の特注化性及び柔軟性を提供する。
【0012】
本発明の他の利点は、移動エージェントが、基となるサーバとの自身の通信プロトコルを規定することができる点にある。結果として、ユーザ固有の暗号化及び支払い方法が可能となる。
【0013】
本発明によるコンピュータなる用語は、コンピュータネットワークに少なくとも一時的に接続することが可能な如何なるコンピュータをも含むものである。斯様なコンピュータの例は、ローカルエリアネットワーク又は電話回線等を介してコンピュータネットワークに接続することが可能な静止型又は携帯型のPCを含む。他の例は、例えばモバイル電話、PDA、コミュニケータ、手持ちコンピュータ又はコンピュータネットワークに接続することが可能な他の電子装置等のモバイル端末のような携帯型電子装置を含む。
【0014】
情報コンテンツなる用語は、ビデオコンテンツ、オーディオコンテンツ、グラフィックス、イメージ、画像、動画、他のマルチメディアコンテンツ又はテキスト型式の情報コンテンツ等の如何なる型式のサーチ可能な情報コンテンツをも含むものである。該情報コンテンツは、MPEG2、MPEG3、MPEG4、クイックタイム及びショックウェーブ等の適切なファイルフォーマットで記憶することができる。
【0015】
コンピュータネットワークなる用語は、例えばLAN、イントラネット、インターネットのようなTCP/ICに基づくネットワーク又は例えばWAPを用いる無線通信ネットワーク等の、コンピュータを接続する如何なる通信ネットワークをも含むものである。
【0016】
本発明の他の利点は、複数のホストコンピュータ上に記憶された情報コンテンツがサーチ処理に関してアクセス可能であり、これにより、大きなサーチ基盤を提供して、所望のコンテンツを発見する確率を増大する点にある。
【0017】
本発明の他の利点は、サーチ処理が、当該ネットワークの幾つかのコンピュータがオフラインであっても進行することができ、これにより、該サーチ処理を強固なものにする点にある。
【0018】
本発明の好ましい実施例において、本方法は、第1ホストコンピュータ上で情報コンテンツが利用可能でない場合に、第1移動エージェントに対応する第2移動エージェントを、該第1ホストコンピュータから当該コンピュータネットワークにおける少なくとも第2ホストコンピュータへ送信開始するステップを更に有している。
【0019】
結果として、移動エージェントは当該サーチ処理の継続を自律的に他のコンピュータ上で開始するので、このサーチ処理は該サーチ処理の間においてユーザのコンピュータとの更なる対話を要することなく進行する。このように、サーチ処理は当該サーチの間にユーザのコンピュータがオンラインであるかに無関係に実行することができ、これにより、ユーザがサーチ処理を開始すると共に、次いで、該ユーザのコンピュータを他のタスクに使用し、該コンピュータを当該ネットワークから切り離し、又は該コンピュータの電源を落とすことさえ可能にするような柔軟性のあるサーチ方法を提供する。ユーザのコンピュータがネットワークから切断されていたとしても、サーチ処理は、更なるユーザの対話又は当該ユーザのコンピュータの資源との対話若しくは斯かる資源の使用を必要とせずに自律的に継続する。特に、このことは、電話回線を介してインターネットに接続されるPC又はモバイル通信装置等の一時的なネットワーク接続を持つコンピュータにとり利点となる。本発明の他の利点は、ユーザがサーチ処理を監視し又は斯かる処理と対話する必要がなく、これにより、ユーザがサーチに対して費やさねばならない時間を低減する点にある。上記第2移動エージェントは、更新状態情報を持つ第1移動エージェントとすることができる。他の例として、第2移動エージェントは第1移動エージェントのコピーとすることもできる。
【0020】
本発明の好ましい実施例においては、コンピュータネットワークが複数のサブネットに論理的に分割され、これら複数のサブネットのうちの第1のものは前記第1ホストコンピュータを有し、当該方法が更に、
第1サブネットのホストコンピュータ上で情報コンテンツをサーチするステップと、
該第1サブネットのホストコンピュータ上で上記情報コンテンツが利用可能でない場合、第1移動エージェントに対応する第2移動エージェントを、上記第1ホストコンピュータから第2サブネットにおける少なくとも第1ホストコンピュータへ送信開始するステップと、
を有している。
【0021】
従って、サーチ処理は階層的なサーチ方法により実行される。即ち、第2サブネット上でサーチを行う前に当該コンピュータネットワークの第1の所定のサブネット上でサーチを行う。結果として、少ないネットワーク資源しか必要とせず、所要のサーチ時間を低減するような特別に効果的なサーチが達成される。
【0022】
この実施例の他の利点は、サブネットが、或るサブネットにおける或るホストのコンテンツが該サブネットの他のホストにコピーされるようなミラーイメージの実施化を可能にする点にある。
【0023】
サブネットは、所与の地理的領域内に位置するホスト、例えばジャズサブネット若しくはクラシックサブネットのような特定のジャンルの音楽等の所与の型式の情報コンテンツを提供するホスト、又は他の適切な規準によりグループ化されたホストを有することができる。好ましくは、各ホストは少なくとも1つのサブネットに属するが、1つのホストは異なるサブネットに属することもできる。
【0024】
好ましくは、サブネットは当該コンピュータネットワークのトポロジ内でのホストコンピュータの位置に基づいて形成される。好ましくは、例えばジャンルに基づく等の、サブネットを形成する他の規準も、ホストの追加の補助的サブネットを形成するために使用することができる。これらのサブネットは主なトポロジに基づくサブネットと共存することができると共に、例えばサーチを或るジャンルに制限することにより又は主サブネット内で階層的なサーチを実行することにより、サーチを簡略化するために使用することができる。
【0025】
他の好ましい実施例においては、前記情報コンテンツのダウンロードを開始するステップが、更に、
上記情報コンテンツの位置を示すメッセージを第1ホストコンピュータからユーザコンピュータへ送信するステップと、
受信された上記メッセージに応答して、第3移動エージェントを当該コンピュータネットワークの第1ホストコンピュータへ送信するステップであって、該第3移動エージェントが上記情報コンテンツを上記の指示された位置からダウンロード開始するように構成されているようなステップと、
を有する。
【0026】
結果として、この実施例による方法は、各々が異なるタスクを実行するような異なる型式のエージェントを含んでいる。サーチエージェントはコンピュータネットワーク上で所望のコンテンツを突き止めることを担う一方、ダウンロードエージェントは実際のダウンロード処理を実行する。従って、各エージェントは自身の固有のタスクを実行するように構成された少量の実行可能なコードを必要とするのみで、これにより、送信されるべきデータの量を低減し、かくして、当該方法の効率を更に上昇させる。
【0027】
本発明の他の好ましい実施例は、従属請求項に開示されている。
【0028】
本発明は、更に、ユーザコンピュータからコンピュータネットワーク上の情報コンテンツにアクセスする方法に関するものであって、該方法は、
上記ユーザコンピュータ上でサーチ規準を指定するステップと、
コンピュータ実行可能なプログラムコード手段及び上記サーチ規準を含む第1移動エージェントを当該コンピュータネットワーク上の少なくとも第1ホストコンピュータへ送信するステップと、
を有し、上記コンピュータ実行可能なプログラムコード手段は第1ホストコンピュータ上で、
前記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが第1ホストコンピュータ上で利用可能かを示すようなサーチ結果を発生するステップと、
上記情報コンテンツが第1ホストコンピュータ上で利用可能な場合に、該情報コンテンツを第1ホストコンピュータから所定の目標コンピュータへダウンロード開始するステップと、
を実行するように構成される。
【0029】
本発明は、更に、通信ネットワークにより接続された複数のコンピュータを含むようなコンピュータシステムであって、
上記複数のコンピュータのうちの第1のものにおいてサーチ規準を指定する入力手段と、
前記複数のコンピュータのうちの少なくとも第2のものにおいて上記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツをサーチする移動エージェント手段と、
上記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが第2コンピュータ上で見付かった場合に、該情報コンテンツを第2コンピュータから所定の目標コンピュータへダウンロード開始する手段と、
を有するようなコンピュータシステムにも関するものである。
【0030】
本発明は、更に、上記及び下記のコンピュータシステムにおいて使用するように構成されたコンピュータにも関している。好ましくは、該コンピュータは、本発明による前記第1移動エージェント用の実行環境を提供するように構成されたコンピュータ実行可能なコード手段を記憶している記憶手段を有する。
【0031】
本発明は、更に、コンピュータネットワーク上の所定の情報コンテンツにアクセスするための移動エージェントであって、該移動エージェントがコンピュータ実行可能なプログラムコード手段及び上記所定の情報コンテンツを指定するサーチ規準を有し、上記コンピュータ実行可能なプログラムコード手段が、当該コンピュータネットワークの少なくとも第1ホストコンピュータ上で、
上記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが第1ホストコンピュータ上で利用可能かを示すようなサーチ結果を発生するステップと、
上記情報コンテンツが第1ホストコンピュータ上で利用可能な場合に、該情報コンテンツを第1ホストコンピュータから所定の目標コンピュータへダウンロード開始するステップと、
を実行するように構成されているような移動エージェントにも関している。
【0032】
本発明は、更に、上記及び下記の移動エージェントを有するようなデータ信号にも関している。
【0033】
本発明の上述した態様は独立請求項に開示されている。本発明のこれら態様の利点及び好ましい実施例は、上述した及び後述する方法の利点及び好ましい実施例に対応するので、これらは繰り返し説明しない。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、好ましい実施例に関連して及び図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
図1は、本発明による音楽コンテンツをサーチ及びダウンロードするシステムに参加するホストコンピュータ101〜106を有するようなコンピュータネットワークの概念図を示している。該音楽コンテンツは、例えばMP3ファイル又は他のフォーマットのファイルとして異なるホストコンピュータ上に記憶することができる。異なるホストコンピュータは、異なる歌、歌のコレクション若しくは一部、又は他の音楽コンテンツ、会話の音声記録、インタビュ、講演、朗読、劇場若しくはラジオ演劇等のような他のオーディオ題材を含むような異なるファイルを記憶し得る。多くのユーザが幾らかの音楽ファイルを自身のPC上に有しているから、多数のユーザが本発明によるネットワーク社会(コミュニティ)に参加すると、大きな分散音楽データベースが達成される。参加ユーザ及び斯かるユーザの各コンピュータのコミュニティを、ユーザコミュニティと呼ぶ。ユーザコミュニティのユーザは、これらユーザの各音楽ファイルを共有し、他のユーザのエージェントの実行のための資源を提供する。本発明の利点は、該発明が中央サーバに依存しないような分散型のシステムアーキテクチャを有している点にある。
【0036】
ホストコンピュータ101は、ユーザからの入力を受けるためのキーボード又はキーパッド113、及びグラフィックユーザインターフェースを提示するための表示器114に接続されている。代わりとして又は追加として、コンピュータ101は、例えばコンピュータマウス若しくはタッチスクリーン等のポインティング装置のような他の入力手段、及び/又はテキスト型表示器のような他の表示手段を有することもできる。他のコンピュータ102〜106も、入力手段及び/又は出力手段(図示略)を有することができる。上記ホストコンピュータの幾つか(例えばデータベースサーバ)は、自身のユーザインターフェースを備えなくても良く、コンピュータネットワークを介してのみアクセスされるようにすることもできる。
【0037】
ホストコンピュータ101〜106は、インターネット110に接続されている。該接続は、有線又は無線でもよく、永久的又は例えばダイヤルアップ電話回線接続のように一時的でもよい。ホストコンピュータ101〜106は、以下では音楽エージェントアプリケーションとも呼ぶソフトウェアアプリケーション101a〜106aを各々実行し、該アプリケーションは移動エージェントに対する実行環境及び多数のサービス、並びにデータベース及びプロセッサ等の資源へのアクセスを提供するようなアプリケーションサーバを有している。該音楽エージェントアプリケーションは、更に、ユーザがサーチ規準を入力し、サーチ及びダウンロードを開始及び監視する、等々を可能にするようなユーザインターフェースも提供する。本発明の一実施例においては、実行環境は、ジャバ及び例えばオブジェクト・スペース・インクにより配信されているVoyager ORB等のObject Request Broker(ORB)を用いて実施化することができる。エージェントシステムの他の例は、Reticular Systems Inc.によるAgentBuilderシステム、Dartmouth大学によるAgent−TCL及びIBMによるAglets等を含む。本発明によれば、サーチ処理の効率を上昇させ、これにより一層高いシステム性能を提供するために、上記ネットワークは論理的にサブネット107〜108に分割することができる。好ましくは、サブネットは所与の地理的領域に位置するホストを有し、その場合、サブネットへの該論理的分割は、ホストコンピュータの物理的位置、ホスト間の通信の待ち時間(レイテンシ)、ファイヤウォール及び/又はプロキシサーバの有無等を含む一連の規則として実施される。斯様な規則の一例は、“ネットワーク通信の待ち時間がNミリ秒未満の場合に、2つのホストは同一のサブネットに属する”というようなもので、ここでNは所定の数である。
【0038】
新たなユーザが当該ユーザコミュニティの会員になりたいと欲する場合、該ユーザは自身のコンピュータに上記音楽エージェントアプリケーションをインストールする。このインストールの間において、該ユーザコンピュータは、当該コミュニティの少なくとも複数の既存の会員のアドレスの開始リストを受け取る。新たな会員が音楽エージェントアプリケーションを最初に開始する際に、該新会員のコンピュータ上で前記アプリケーションサーバが実行を開始する。図1に関連して説明したように、該アプリケーションサーバは、エージェントの適切な処理を担い、斯かるエージェント用の実行環境を提供する。本発明の一実施例によれば、各音楽エージェントアプリケーションは、同じアプリケーションがインストールされている他のコンピュータのIPアドレスのリストを維持するが、該リストは以下ipリスト(ipList)と呼ぶ。これらのipリストは、会員が追加される又はコミュニティから削除される毎に、更新される。音楽エージェントアプリケーションが最初にオンラインになる場合に、該アプリケーションは、当該コミュニティにおける既にオンラインになっているいずれかの他の会員の一番最近のipリストを要求する。次いで、該音楽アプリケーションは、該ipリスト上の全アドレスに対して自身の情報を放送する。従って、全ての他の会員は、新たな会員について知ることになり、それに応じて彼等自身のipリストを更新する。このようにして、コミュニティへの新たな会員の導入及びipリストの更新に関する問題が解決される。
【0039】
本発明の一実施例によれば、このメカニズムはサブネット内にのみ当てはまり、異なるサブネットは別の方法を用いて通信する。これは、図9に関連して詳細に説明されるであろう。
【0040】
本発明による実際のサーチ処理を例示として示す。ホストコンピュータ101のユーザは、例えばキーボード113を介してサーチ規準を入力し、又は表示器114を介して音楽エージェントアプリケーション101aにより提示される歌のリストから歌を選択することにより、等々により、或る歌のサーチを開始することができる。斯かるユーザ入力に応答して、図3ないし図4に関連して詳述されるであろうように、移動エージェント111a〜bを送ることにより、サーチ処理がホスト101から開始される。本発明の一実施例によれば、サーチエージェント111a〜bは、ホスト101が属するサブネット107のホスト102〜103をビジットする。
【0041】
サブネット内でのサーチは、図2aに関連して説明するように、当該移動エージェントのデータ部に含まれる計画書(itinerary)に従い進行することができる。所望のコンテンツがホスト102〜103の何れでも発見されない場合、該サーチはサブネット108のホスト上で継続される。この場合、1つのサーチ方法によれば、サブネット108の或るホスト(例えば、105)のアドレスが当該移動エージェントの上記計画書に付加される。ホスト105がビジットされると、サブネット108のアドレスのリストが該ホスト105から取り出され、当該移動エージェントの計画書に追加される。次いで、当該サーチが継続される。本発明の他の実施例によれば、サブネット内の各ホストは、該サブネットの全ての他のホストと同じ情報を記憶している記憶手段を含むか又は斯かる記憶手段にアクセスする。好ましくは、該情報は当該サブネットの全ホスト上の全ての歌のリストを含むものとする。この実施例によれば、当該サブネット内で歌をサーチするためにエージェントは該サブネットの1つのホストをビジットするのみでよく、これにより、ネットワークのトラフィックを更に低減する。もっとも、必要ならエージェントがサブネットの全ホストをビジットすることができる進んだ型式のサーチも依然として存在するであろう。所望の歌がホストコンピュータ上で見付かった場合、本発明の一実施例によれば、ダウンロードエージェント112が、当該ユーザのコンピュータ101から、上記の歌が見付かったホストコンピュータへ送られる。図1の例では、これはホストコンピュータ103である。
【0042】
本コンピュータネットワークは、更に、音楽情報データベースを含むデータベースホスト109を有している。
【0043】
該音楽情報データベースは、既知のオーディオタイトルのサーチ可能なデータベース、即ちアルバムのタイトル、アーチストの名前、上記アルバムに含まれる歌のタイトル、歌の長さ等を含むことができる。該音楽情報データベースは、例えばスペルミスされたタイトル又はアーチストの名前及びCDタイトル等のミスマッチによる等の、誤ったサーチ規準による不成功なサーチを防止するために、サーチ規準の指定の間において使用することができる。該音楽情報データベースの可能性のある使用は、図4に関連して説明されるであろう。本発明の利点は、該音楽情報データベースは実際のサーチの間においては使用されず、サーチのための一層良好な基礎を発生させるためにのみ使用されるものであるから、該音楽情報データベースのコンテンツはホストコンピュータ上で利用可能な実際の音楽コンテンツとは同期される必要はない点にある。従って、該音楽情報データベースはエージェント型のサーチシステムとは独立に第三者により提供することができるが、サーチ規準が指定されるユーザインターフェースに対するインターフェースは提供する。本発明の好ましい実施例においては、上記音楽情報データベースは情報をテキスト型式で提供する。
【0044】
図2a〜2cは、本発明による移動エージェントの異なる例を概念的に示している。図2aは、音楽コンテンツをサーチ及びダウンロードすることが可能なエージェントを示している。該エージェントは、コード部201とデータ部202〜206とを有し、該データ部はサーチ規準203と、該エージェントを発したホストのIPアドレス204(即ち、該エージェントのホームアドレス)と、代替ダウンロード目標のリスト205と、サーチの間にビジットされるべきホストのリスト及びどのホストが既にビジットされたかの指示子を備える計画書及び状態部206とを含んでいる。上記コード部は、各ホストの実行環境と共動して実行されるコンピュータ実行可能なコードを含んでいる。代替ダウンロード目標のリスト205は、サーチの間に見付かった全ての音楽ファイルがダウンロード又はメイルされるべき目標を示すような、IPアドレス及び/又はeメイルアドレス等のリストを含むことができる。計画書リスト206の各エントリは、ホストが既にビジットされたかを示す状態フラグを含むことができる。追加の状態フラグは、例えばホストがダウンしていた又はオフラインであったために該ホストに対するビジットが成功せずに試みられたかのような、更なる情報を提供することができる。他の例として又は追加として、ビジットされたホストのホストアドレスは、移動エージェントの大きさを減少させるために計画書から削除することもできる。
【0045】
更に、上記データ部は、エージェントID、タイムアウト値、ホストがダウンしている場合の最大試行値等の他のパラメータ202も有している。移動エージェントの幾つかのフィーチャは下記のものを含む。
− オブジェクトの受け渡し:移動エージェントが移動する場合、全オブジェクトが受け渡される。即ち、該エージェントのコード、データ、実行状態及び移動計画表は一緒に受け渡される。
− 自立性:移動エージェントは、どのタスクをホスト上で実行するか、次に何処へ行くか、及びそこへ何時行くかを判断するために充分な情報を含む。
− 非同期性:移動エージェントは、自身の実行のスレッドを有し、非同期的に実行することができる。
− ローカルな対話:移動エージェントは、ホストの他の移動エージェント又は静止オブジェクトとローカルに対話する。エージェントは、複雑な又は動的なタスクを実行するために他のエージェントと共動することができる。例えば、エージェントは各ホスト上におけるメモリの共有ブロックから読み取り及び斯かるブロックへ書き込むことができ、これにより、当該ホスト上で実行している他のエージェントと協調すると共に、後続のビジタのために情報を残すことができる。
− 切断された動作:移動エージェントは、当該ホストのネットワーク接続が開いているか否かに拘わらず、自身のタスクを実行することができる。ネットワーク接続が閉じていて、移動エージェントが移動する必要がある場合、該エージェントは接続が再開されるまで待つことができる。
− 並列実行:タスクを並列に実行するために、2以上の移動エージェントを異なるサイトへ送ることができる。
− 適応性:エージェントは、例えば稼働している異なるオペレーティングシステム等の、ホストの異なる型式の資源を識別及び使用することができる。
【0046】
図2bは、音楽コンテンツのみをサーチすることができるようなエージェントの一例を示している。このエージェントが所望のコンテンツを所与のホスト上で見付けた場合、該エージェントは所定のエージェント基地、即ち当該エージェントのホームアドレスのような所定のホストにメッセージを送り、これにより、上記エージェント基地の実行環境にダウンロードエージェントを対応するホストへ送信させ、該ホストがダウンロード処理を開始する。これは、図8に関連して詳述されるであろう。従って、このサーチエージェントはファイルのダウンロードのための実行可能なコードを有する必要がない。更に、この実施例においては代替ダウンロード目標のリストも必要とされない、というのは、これはダウンロードエージェントにとってのみ必要とされる情報であるからである。該サーチエージェントは、エージェント基地のアドレス211のみを有している。従って、この実施例の利点は、ネットワーク上を繰り返し伝送され得るエージェントの大きさが減少され、これにより、ネットワークトラフィックを低減する点にある。図2bのサーチエージェントは、更に、パラメータ208、サーチ規準209、当該エージェントのホームアドレス210、並びに計画書及び状態部212を有している。これらの部分は、図2aにおけるエージェントの部分202、203、204及び206に各々対応している。
【0047】
図2cは、例えば図8に関連して説明される方法による音楽コンテンツをダウンロードするために使用されるエージェントを示している。該ダウンロードエージェントは、実行可能なコードを備えるコード部213を有している。該ダウンロードエージェントは、更に、図2aの対応する部分202及び204に各々類似したパラメータ部214及びホームアドレス215を含むようなデータ部214〜217を有している。部分216はダウンロードされるべきファイル又は複数のファイルのアドレスを有し、部分217は該ファイルが何処にダウンロードされるべきかを指定する目標アドレスアドレス又は代替目標アドレスのリストを有する。
【0048】
本発明の他の実施例においては、異なるタスクに特化された異なる型式の移動エージェントを使用することができ、これにより、作業の異なる分割を提供する。例えば、システムは3つの型式のエージェント、即ちプロバイダエージェント、配信エージェント及びサーチエージェントを有することができる。この実施例によれば、プロバイダエージェントはmp3.com、Altavista等の異なるソースの情報にアクセスするように構成することができる。配信エージェントは、メイルボックスへのアクセス、メイルボックスからの情報の読み取り及び斯かるメイルボックスへの情報の記憶、又は他のコンピュータへ情報を如何に記憶するか等のユーザに関連するタスクを実行するように構成することができる。サーチエージェントは、ユーザと通信し、プロバイダ及び配信エージェントを見付けるように構成することができる。
【0049】
図3〜8は、本発明の一実施例により音楽コンテンツをサーチ及び検索する処理のフローチャートを示している。
【0050】
図3は、エージェントアプリケーションを開始するステップ301、サーチ目標を選択するステップ302及び実際にサーチ及びダウンロードするステップ303を含む全体の処理を示している。
【0051】
図4は、図3におけるサーチ目標を選択する副処理302の実施例のフローチャートを示している。最初に、ステップ401において、ユーザは自身のコンピュータのユーザインターフェースを介してサーチ規準を入力する。図4の例では、ユーザは音楽アルバムのタイトルを入力すると仮定する。しかしながら、他のサーチ規準を使用することもできると理解される。他のサーチ規準の例は、アーチスト名、歌のタイトル、ジャンル、歌のコンテンツ(フレーズ)又はリフレインによるサーチ、年によるサーチ、及びチャージ有り/無しでダウンロードが可能、圧縮の品質等の一連の補助的規準によるサーチ等を含む。更に、上記サーチ規準の組合せを使用することもできる。好ましくは、サーチ規準は、規準の入力のための適当なテキストボックスを備える該音楽エージェントアプリケーションのグラフィックユーザインターフェースを介して入力及び表示されるものとする。次のステップ402において、ユーザは、例えば上記グラフィックユーザインターフェースの“サーチ”ボタンをポインティング装置でクリックするか又はキーボード、キーパッド等の対応するボタンにより当該サーチ処理を開始する。このユーザ入力に応答して、ステップ405において、当該音楽エージェントアプリケーションにより所定の音楽データベース(例えばwww.allmusic.comのようなインターネットを介してアクセス可能なデータベース)へ質問が送られ、該データベースは可能性のある一致のリストを返送する。図4の例において、上記サーチの質問に一致するような2以上のアルバムが存在する場合は、可能性のあるアルバムのリストがスクリーン上に表示され得る(ステップ408)。続いて、ステップ409において、表示されたアルバムのうちの1つを、例えばコンピュータマウス、トラックボール等のポインティング装置により該リスト上の選択項目をクリックすることにより、又はタッチスクリーンを介して等により選択する。次のステップ410においては、選択されたアルバムの歌が表示される。前記データベースの質問が単一の一致に終わった場合は、一致したアルバムの歌が直接表示され得る。ステップ411において、ユーザは表示された歌のリストから1以上の歌を選択し、これら歌をサーチ規準に追加することができる。
【0052】
サーチ規準の指定の間に音楽情報データベースを使用する利点は、実際のサーチの間における不所望な結果の提示を防止することができる点にある。この実施例によれば、サーチストリングが情報データベースを用いて反復的に定義され、これにより、ユーザの趣味又は好みに合わず、従ってダウンロードの候補にはならないような歌又は関係のないサイトへの大きな集合のリンクの受信を防止する。更に、エージェントによる実際のサーチの前に、サーチ規準のスペル及び一貫性が、音楽情報データベースと突き合わせてチェックされる。
【0053】
付加的に又は代替的に、ブラウジング機能をユーザに対して提供することもできる。例えば、ユーザはアーチスト名又はCDタイトルのみをサーチ規準として指定し、上記質問によりアルバム又はアーチストのリストを返送させることもできる。
【0054】
副処理302の他の実施例においては、上記データベースを質問するステップは質問エージェントにより実行されるようにし、該エージェントが1つ又は多数のホストへと移動し、多数のデータベースを質問し、対応する結果を返送するようにすることもできる。
【0055】
図5は、所望の音楽コンテンツをサーチ及びダウンロードする図3の副処理303の一実施例のフローチャートを示している。ユーザが、例えば図4に関連して説明した方法により、サーチに対する適切なサーチ規準を指定した場合、当該サーチは、例えばユーザが“送り”ボタンを押下することにより開始することができ、これにより移動エージェントが構成且つ送られるようにする。好ましくは、該移動エージェントは上記サーチ規準及び他の所定のパラメータにより構成される。追加のパラメータの例は、図1に関連して説明したように、ユーザコミュニティの他のコンピュータのipリストから抽出することができる計画書を含む。上記移動エージェントが自身の計画書のホストコンピュータに到達すると、ステップ501において、該移動エージェントは自身のコード部におけるプログラムコードの実行を自動的に開始する。ステップ502において、ホストコンピュータは当該移動エージェントの計画書においてビジットしたと記され、ホストコンピュータに2回ビジットするのを防止する。次のステップ503において、該移動エージェントは、例えばビジットされたホストの音楽エージェントアプリケーションに質問することにより、音楽コンテンツに関して現ホストのディレクトリ構造におけるどのディレクトリをサーチすることができるかを識別する。これは、ユーザが他のユーザのエージェントによるアクセスを特定のディレクトリに制限することを可能にし、これにより当該システムの安全性及び秘密性を増加させる。ステップ504において、上記の識別されたディレクトリは、前記サーチ規準に従い所望のコンテンツを有するファイルを求めてサーチされる。所望のコンテンツが見付かると、対応するファイルのダウンロードがステップ505において開始される。これは、当該エージェントのタスクを完成させる。結果として、該エージェントはステップ506において実行を終了し、消滅する。現ホスト上で所望のコンテンツが見付からない場合は、該移動エージェントは、例えば現ホストの実行環境からの送信を要求することにより、自身の計画書における他のホストへの転送を開始する(ステップ507)。
【0056】
本発明の利点は、ユーザがサーチ手続きに直接的に関わる必要がない点にある。しかしながら、好ましい実施例においては、サーチ及びダウンロード処理に関する状態情報をユーザに対して提示することができる。例えば、サーチエージェントは、ホストコンピュータに到達し及び/又はホストコンピュータから離脱する際、一致するファイルが見付かった場合、該エージェントが消滅する前、及び/又は他の所定の事象が発生した際に、状態メッセージをホームアドレスに返送することができる。他の実施例においては、エージェントは、好ましくはいつでもオンライン状態に留まり、且つ、エージェントメッセージボードとして機能するような所定のウェブサーバ上にメッセージを残すことができる。斯様なメッセージボードは、更に、エージェントを制御するために使用することもできる。例えば、ユーザは特定のエージェントを停止するためにコマンドを送ることができる。斯様なメカニズムは、当該エージェント又はユーザが一時的にオフラインである場合にさえ、使用することができる。他の例として、エージェントは、自身の現アドレスを見つけることができるようなプロキシの跡を残すことができる。
【0057】
図6は、新たなホストコンピュータへ転送する図5の副処理507の一実施例のフローチャートを示している。図6に示す実施例においては、ステップ601において、新たなホストが当該移動エージェントの計画書から選択される。未だビジットされていない且つ到達不可能と記されていないホストが計画書に残っていない場合は、該移動エージェントはサーチが失敗したとのメッセージをホームアドレスに送り(ステップ604)、次いで該エージェントは実行を終了すると共に消滅する(ステップ605)。計画書上でホストが見付かった場合は、該移動エージェントは該新ホストへの自身の転送を開始する(ステップ602)。該転送が成功した場合、現ホスト上での当該エージェントの実行は終了される(ステップ603)。好ましくは、これらのタスクは現ホストのエージェント実行環境により管理されるようにする。例えば目標のホストがオフラインである等により、上記転送が失敗した場合は、代わりのホストを選択することにより、又は所定の期間待つことにより、ステップ601において実行を継続することができる。好ましくは、不成功の試行回数は当該計画書に関連させて記憶され、所定の回数の後にホストに到達することができなかった場合、該ホストは到達不可能として該計画書に印される。
【0058】
例えば図9に関連して説明されるであろう様なサブネットに基づく方法のように、エージェントの転送を管理し及びホストを選択する他の方法を本発明の範囲内で使用することができることに注意されたい。
【0059】
図7は、ホストコンピュータの1つで見付かった音楽コンテンツを目標ホストのリストからの目標ホストへダウンロードする図5の副処理505の一実施例のフローチャートを示す。最初のステップ701において、ダウンロードされるべきファイルは圧縮される。次いで、目標アドレスが、例えば当該エージェントのデータ部における目標ホストのリストから選択される。好ましい実施例においては、デフォルトの宛先は当該エージェントのホームアドレス、即ち当該移動エージェントを送り出したユーザのユーザコンピュータである。ユーザコンピュータ及び現ホストコンピュータが共にオンラインであり、歌が見付かった場合は、ダウンロードは当該エージェントのホームアドレスを宛先として開始することができる。ステップ703において、該エージェントはユーザコンピュータと歌が突き止められたソースコンピュータとの間の接続を確立する。例えば、当該エージェントはユーザコンピュータの実行環境にリクエストを送信することができる。該ユーザコンピュータが上記歌を受信する準備が整っている場合、当該エージェントはダウンロードを開始する。ユーザコンピュータが該歌を受信した後、該ユーザコンピュータは当該エージェントに対してダウンロードが完了したとのメッセージを送信し、該エージェントを消滅させる(ステップ705)。例えばユーザコンピュータがオフラインである等により、直接のダウンロードが可能でない場合、該エージェントは代替目標のリストから代わりの宛先を選択することができる。代替目標は、他のユーザのコンピュータ、メイルボックス又は遠隔記憶部を含むことができる。メイルボックスは、例えば、フリーメイルサービスにより提供されるメイルボックスとすることができる。他の例として又は追加として、ユーザは友人との間で、これらユーザの一方がオフラインの場合にエージェントに互いのものに歌をダウンロードすることを許可するように同意することができる。他の例として又は追加として、インターネット上で常に利用可能であると共に記憶空間を提供するようなサービスを一時的記憶部として使用することもできる。
【0060】
上述した場合において、ユーザが再びオンラインになると、当該エージェントは上記一時的記憶部からユーザのコンピュータへの上記歌のダウンロードを開始することができる。好ましくは、該歌がユーザのコンピュータ上に現れた場合に、ユーザは、例えば歌により及び又はトレイのアイコン上のフラグ等の視覚的指示子により通知されるようにする。
【0061】
図7の例において、当該エージェントが代替ダウンロードアドレスのリスト上で適切なダウンロードアドレスを見付けることができなかった場合は、当該ファイルはメイルに添付され、所定のメイルアドレスにメイル送信される(ステップ704)。
【0062】
図8は、突き止められた音楽コンテンツのダウンロードを担う第2エージェントに基づくような、図5の副処理505の他の実施例のフローチャートを示している。この実施例によれば、ステップ801において、当該サーチエージェントは自身のホームアドレスへ又は、他の例として、他の所定のエージェント基地へメッセージを送信する。該メッセージは、所望の音楽コンテンツが見付かった位置のアドレスを含んでいる。このメッセージを送信した後、該サーチエンジンは終了することができる(ステップ802)。上記メッセージに応答して、ステップ805において、ホームアドレス又はエージェント基地に対応するホストコンピュータは、当該歌が突き止められた当該意図する位置へダウンロードエージェントを直接送る。この時点以降、当該ダウンロード処理は上記ダウンロードエージェントの責任となる。該ダウンロードエージェントは、当該歌が見付かったホスト上で実行を開始し(ステップ806)、ダウンロード処理を実行し(ステップ807)、終了する(ステップ808)。上記ダウンロード処理は、図7に関連して説明した方法により実行することができる。この実施例の利点は、上記サーチエージェントが少ないコードしか必要とせず、従って小さい点にある。この実施例の他の利点は、所望の音楽コンテンツが例えば送られたエージェントの異なるコピーにより2以上のホスト上で見付かった場合に、同一のコンテンツの不要な付加的なダウンロードを防止することができる点にある。ホームアドレスにおいて、ホストコンピュータは、最初に識別された位置に対してはダウンロードエージェントを送るが、代わりの位置を示すようないずれの更なるメッセージも無視する。他の例として、ユーザは、最初のメッセージの受信後に所定の期間待つことができる。次いで、この期間中に受信された可能性のある代替位置のうちの1つを、例えばネットワークトポロジ情報又はサブネット情報等に基づいて、選択することができる。この方法の利点は、ダウンロード時間及びネットワークのトラフィックが低減され得る点にある。
【0063】
本発明の他の実施例においては、上記ダウンロード処理は自動的には開始されず、ユーザによる承認を必要とする。
【0064】
更に、好ましい実施例においては、以前のダウンロード源についての情報がユーザのコンピュータに記憶される。この情報は、後のサーチにおいて、例えばサーチエージェントの計画書上のホストコンピュータの順番を履歴のヒット率に従って決定するために使用し、これによりサーチ処理の効率を上昇させることができる。
【0065】
図9は、本発明の好ましい実施例によるコンピュータネットワークの概念図を示している。この図9は、本発明によるコンピュータネットワークにおける多数のサブネット901〜907を概略的に示している。図1に関連して説明したように、サブネットはトポロジ情報又は他の適切な規準に基づいて規定することができる。この実施例によれば、各サブネットには複数の他のサブネットが隣接者として割り当てられている。例えば、サブネットがネットワークのトポロジ又は地理的位置に基づくものである場合、サブネット901の隣接者は、全て該サブネット901に直接接続されたサブネット902〜907となる。対応するように、サブネット901、902及び904は、サブネット903の隣接者に相当する。他の例において、サブネットがジャンルに基づくものである場合は、隣接するサブネットは、同様のジャンルに関係するサブネットとして定義される。
【0066】
サブネットの近隣に関する上記概念は、サブネット間の通信においてサーチ処理の効率を上昇させるために使用することができる。
【0067】
図1に関連して説明したように、本発明の好ましい実施例によれば、音楽エージェントアプリケーションを有するサブネット内の各コンピュータは、このサブネットの全ての他のコンピュータのアドレスのリストを保持する。更に、サブネット内の各コンピュータは隣接するサブネットに対するエージェント用のゲートウェイとして働く。これは、各サブネットに対して典型的には単一のゲートウェイしか存在しないような、インターネットプロトコルを用いてネットワークに適用される通常の方法(結果として、当該ゲートウェイがダウンした場合に全体のサブネットが到達不可能になり得るということが、この方法の問題となる)とは相違する。従って、各ホストコンピュータがゲートウェイとして働くような本方法は、より良好な信頼性を提供する。何故なら、複数のゲートウェイを有することが、サブネットの到達可能性を増加させるからである。サブネットには、該サブネットの少なくとも1つのコンピュータがオンラインであれば、到達可能となる。更に、本方法は、ネットワーク通信ペイロードがサブネットのゲートウェイの間で分散され、これが一層良好な性能に繋がるという利点を有している。
【0068】
図9を更に参照すると、各サブネット901〜907は限られた数の隣接サブネットしか有していない。図9の例では、サブネット901は6個の隣接者を有している。隣接するサブネットと適切な関係を維持することは、各サブネットの責任である。この要件は次のように表すことができる。如何なる時点においても、サブネットは該サブネットの全ての隣接サブネットに接触することができなければならない。即ち、或るサブネットの如何なるコンピュータからも、各隣接サブネットの少なくとも1つのコンピュータがオンラインであるならば、当該サブネットの隣接サブネットの何れのサブネットの少なくとも1つのコンピュータに常に接触することができなければならない。
【0069】
上記要件は、サブネットの各コンピュータを、全ての隣接サブネットの少なくとも1つのコンピュータのアドレスの集合(pool)を保持するように構成することにより満足される。好ましくは、当該システムの信頼性を改善するために、サブネットの各コンピュータは、当該コンピュータ自身が属するサブネットの全ての他のコンピュータのアドレスに加えて、全ての隣接サブネットの全てのコンピュータのアドレスを維持するようにする。これらのアドレスは、隣接サブネットのゲートウェイホストの間でのメッセージ授受により規則的な間隔で更新することができる。
【0070】
この実施例によれば、隣接サブネットに転送されるべきエージェントにとっては、該エージェントは該隣接サブネットの如何なるIPアドレスも知る必要はない。代わりに、当該エージェントが存する現サブネットのホストが、宛先サブネットのホストのアドレスの必要なルックアップを実行する。当該リストの第1の宛先ホストがオフラインである場合は、現ホストは、宛先サブネットの何れかのホストと接触することができるまで、他のホストを試みる。該宛先サブネットのホストが接触されたら、このホストに対して現ホストが上記エージェントを転送する。結果として、本発明の該実施例の利点は、サブネット間の通信に対する信頼性のある機構を提供する点にある。更に、この実施例の利点は、エージェントが詳細な計画書を保持する必要がなく、これにより、エージェントの大きさを減少させる点にある。
【0071】
図9を更に参照すると、近隣に関する上記思想は、効率的なサーチ方法の定義に更に活用することができる。例えば、サブネット901においてサーチが開始されたと仮定する。所望のコンテンツがサブネット901において見付かった場合は、ダウンロード処理が開始される。それ以外の場合は、当該移動エージェントは自身の多数のコピーの作成を開始する。これらのコピーはクローンと呼ばれる。次いで、少なくとも1つのクローンが、所定の組の他のサブネットに送信される。図9の例においては、上記クローンは、初期サブネット901の全ての隣接サブネット902〜907へ送信することができる。続いて、上記のクローン化されたエージェントは上記の処理を他のサブネットにおいても繰り返し、これにより潜在的に新たなクローンを発生する。この実施例によれば、サーチエージェントは自身のホームアドレスのみ、即ちサーチ結果が報告されるべきアドレスのみを知ればよい。この実施例によれば、サブネット内でのサーチが不成功であった場合、当該エージェントは自身を終了させる。好ましくは、この実施例によれば、クローン化のための支援的機構が各サブネット内に存在すべきである。例えば、各サブネットは当該サブネットをビジットしたエージェントを追跡すべきである。各移動エージェントはIDに対応させることができ、該IDはクローン化の処理の間に保存される。即ち、1つのIDは、クローン化されたエージェントのファミリに対して固有となる。サブネットは、該サブネットを既にビジットしたIDを持つ如何なるエージェントも受け付けてはならない。このことは、或るサーチエージェント又は該エージェントのクローンが各サブネットを1回のみビジットすることを保証する。更に、クローン化処理においてエージェントを支援するために、サブネットは隣接するサブネットのリストを保持すると共に、該サブネットの全ての隣接するサブネットとの接続を維持する必要がある。この実施例の利点は、個々のエージェントが少ない情報しか伝送する必要がなく、これにより、エージェントの大きさを減少させると共に、当該方法の効率を高める点にある。この実施例の他の利点は、幾つかのサブネットが並列にサーチされるので、サーチが生産的な形で実行される点にある。
【0072】
以上、本発明がインターネット上で音楽コンテンツをサーチする例に関連して説明されたことに注意すべきである。しかしながら、他のコンピュータネットワーク上での他の情報コンテンツのサーチも本発明の範囲内であると理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例によるコンピュータネットワークの概念図を示す。
【図2a】図2aは、本発明の一実施例による移動エージェントの概念図を示す。
【図2b】図2bも、本発明の一実施例による移動エージェントの概念図を示す。
【図2c】図2cも、本発明の一実施例による移動エージェントの概念図を示す。
【図3】図3は、本発明の一実施例によるサーチ処理のフローチャートを示す。
【図4】図4は、図3における副処理302の一実施例のフローチャートを示す。
【図5】図5は、図3における副処理303の一実施例のフローチャートを示す。
【図6】図6は、図5における副処理507の一実施例のフローチャートを示す。
【図7】図7は、図5における副処理505の第1実施例のフローチャートを示す。
【図8】図8は、図5における副処理505の第2実施例のフローチャートを示す。
【図9】図9は、本発明の一実施例によるコンピュータネットワークの概念図を示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータネットワークにおける情報コンテンツの検索に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報検索に関するインターネット等のコンピュータネットワークの使用の増大は、コンピュータネットワークの情報コンテンツへのアクセスに関する有効なサーチメカニズムを望んでいる。
【0003】
国際特許出願公開第WO99/27681号は、個人化されたオーディオコンテンツを、電子ネットワークを介してユーザに提供するシステムを開示している。該システムは、データベース及びプレーヤコンポーネントを備えるサーバを有している。クライアントコンピュータからのリクエストがあると、該プレーヤコンポーネントは、ユーザが上記サーバのデータベース又は当該ネットワークに接続された他のデータベースにおける音楽コンテンツをサーチするのを可能にするようなサーチモードを提供する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の方法は、当該システムの能力が上記サーバに対して利用可能な帯域幅により制限されるという問題を含んでいる。従って、多数のユーザが上記サーバからデータをダウンロードしようと試みると、斯かるダウンロードに要する時間が増大する。更に、特に該サーバへの又は該サーバからの他のネットワークのトラフィックも、斯かるダウンロードにより生じるトラフィックにより悪影響を受け兼ねない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記及び他の問題は、コンピュータネットワークにおいて情報コンテンツを検索する方法であって、
当該コンピュータネットワークにおけるユーザコンピュータ上でサーチ規準を指定するステップと、
コンピュータにより実行可能なプログラムコード手段及び上記サーチ規準を含む第1移動エージェントを当該コンピュータネットワークにおける少なくとも第1ホストコンピュータへ送信するステップと、
受信された上記第1移動エージェントにより、上記第1ホストコンピュータ上で上記の指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが利用可能であるかを示すようなサーチ結果を発生するステップと、
上記情報コンテンツが上記第1ホストコンピュータ上で利用可能な場合は、該情報コンテンツを上記第1ホストコンピュータから所定の目標コンピュータへのダウンロードを開始するステップと、
を有するような方法により解決される。
【0006】
従って、本発明によれば、検索処理は、コンピュータにより実行可能な命令により実行され、これら命令は当該コンピュータネットワークにおける1以上の遠隔ホストコンピュータに対して送信され、そこで実行される。当該情報コンテンツが遠隔サイトの1つにおいて突き止められた場合、ダウンロード処理を、中央サーバを介してデータを進める必要性無しに、該サイトから実行することができる。かくして、コンテンツの位置は多数のサーバコンピュータの間で分散されているので、全ての検索及びダウンロード処理に対する全体の資源要件も同様に多数のコンピュータの間で分散されることになる。結果として、検索の性能は単一のサーバにおける例えば利用可能な帯域幅等の資源により制限されることがない。
【0007】
移動エージェントなる用語は、ホストコンピュータ上で実行されるべき処理を規定するコンピュータ実行可能な命令及び当該移動エージェントの実行状態を示すデータ項目を含むようなソフトウェア主体を有するものである。移動エージェントは、該エージェントの命令の少なくとも部分集合をコンピュータ上で実行することができ、これにより、該コンピュータの実行環境と対話すると共に自身の実行状態を更新する。更に、該移動エージェントは1以上の他のコンピュータに移行することができ、該エージェントの命令の少なくとも部分集合を該他のコンピュータ上で実行することができる。上記コンピュータ実行可能な命令の実行及び他のコンピュータへの移行は、如何なるユーザ入力も必要としない。かくして、移動エージェントは所定のタスクを、これらタスクからの命令及び結果を当該エージェントと共に他のコンピュータへ伝送することにより、複数のコンピュータ上で自律的に実行することができる。
【0008】
本発明の他の利点は、参加するコンピュータ上には、上記移動エージェント用の実行環境のみしかインストールする必要はなく、ユーザアプリケーションの他の部分はエージェントとして実施化される点にある。エージェントは自身の実行可能なコードを有するので、これらエージェントは、実行環境の異なるバージョンに対応していても他のエージェントと共存することができる。従って、異なるバージョンの間での互換性を保証するために個々のコンピュータにおけるソフトウェアインストールを更新する必要性は大幅に低減される。
【0009】
更に、コンピュータ間の通信はエージェントに基づくものであるので、コンピュータプログラムがユーザのコンピュータ上で実行されると共に、例えば質問及び対応する回答を含むメッセージを介して又は一連の遠隔プロシージャコールを介して他のコンピュータと通信するようなシステムと比較して、参加するコンピュータの間での信号通知量が減少する。他のホストコンピュータを、遠隔プロシージャコールを介して尋問することは既知である。しかしながら、この従来方法は、大量のネットワークトラフィックを生じると共に、参加するホストコンピュータがオンラインでなければならないという欠点を有している。何故なら、クライアントコンピュータとサーバとの間の各対話は、2つの通信動作、即ちサーバにプロシージャを実行するよう依頼する1つの動作及び該サーバがそのようにしたことを確認する他の動作、を伴うからである。例えば、他のホストコンピュータ上の情報をプロシージャコール処理を介して発見するために、クライアントコンピュータは一連のプロシージャコールを介してサーバコンピュータを尋問することができるが、各プロシージャコールが、例えばサーバコンピュータがオンラインであるか、該サーバコンピュータのディレクトリ構造、該ディレクトリ構造におけるサーチ可能なファイルの位置等々についてのアクノレッジ又は結果を生じる。
【0010】
一方、本発明によれば、適切に構成された移動エージェントがサーバコンピュータへ送信され、次いで、該サーバコンピュータ上において上記移動エージェントと当該サーバコンピュータとの間で通信がローカルに行われる。従って、本発明の利点は、異なるホストコンピュータが情報を繰り返し交換する必要がなく、これにより、参加するホストの間におけるオンラインの信号伝達の量を最小化する点にある。更に、クライアントコンピュータはサーバコンピュータと同時にオンラインとなる必要はない。クライアントコンピュータは、移動エージェントを送出し、後の時点で該エージェント及び/又は該エージェントの全ての動作の結果を受信する程度に充分に長くネットワークに接続されなければならないのみである。クライアントコンピュータは、移動エージェントが該エージェントの仕事を実行している間にオンラインに留まっている必要はない。
【0011】
本発明の他の利点は、移動エージェントが自身のプログラムコードを伝送し、これによりホストコンピュータが元々実行するようにプログラムされていなかったタスクの該ホストコンピュータ上での実行を可能にする点にある。結果として、高度の特注化性及び柔軟性を提供する。
【0012】
本発明の他の利点は、移動エージェントが、基となるサーバとの自身の通信プロトコルを規定することができる点にある。結果として、ユーザ固有の暗号化及び支払い方法が可能となる。
【0013】
本発明によるコンピュータなる用語は、コンピュータネットワークに少なくとも一時的に接続することが可能な如何なるコンピュータをも含むものである。斯様なコンピュータの例は、ローカルエリアネットワーク又は電話回線等を介してコンピュータネットワークに接続することが可能な静止型又は携帯型のPCを含む。他の例は、例えばモバイル電話、PDA、コミュニケータ、手持ちコンピュータ又はコンピュータネットワークに接続することが可能な他の電子装置等のモバイル端末のような携帯型電子装置を含む。
【0014】
情報コンテンツなる用語は、ビデオコンテンツ、オーディオコンテンツ、グラフィックス、イメージ、画像、動画、他のマルチメディアコンテンツ又はテキスト型式の情報コンテンツ等の如何なる型式のサーチ可能な情報コンテンツをも含むものである。該情報コンテンツは、MPEG2、MPEG3、MPEG4、クイックタイム及びショックウェーブ等の適切なファイルフォーマットで記憶することができる。
【0015】
コンピュータネットワークなる用語は、例えばLAN、イントラネット、インターネットのようなTCP/ICに基づくネットワーク又は例えばWAPを用いる無線通信ネットワーク等の、コンピュータを接続する如何なる通信ネットワークをも含むものである。
【0016】
本発明の他の利点は、複数のホストコンピュータ上に記憶された情報コンテンツがサーチ処理に関してアクセス可能であり、これにより、大きなサーチ基盤を提供して、所望のコンテンツを発見する確率を増大する点にある。
【0017】
本発明の他の利点は、サーチ処理が、当該ネットワークの幾つかのコンピュータがオフラインであっても進行することができ、これにより、該サーチ処理を強固なものにする点にある。
【0018】
本発明の好ましい実施例において、本方法は、第1ホストコンピュータ上で情報コンテンツが利用可能でない場合に、第1移動エージェントに対応する第2移動エージェントを、該第1ホストコンピュータから当該コンピュータネットワークにおける少なくとも第2ホストコンピュータへ送信開始するステップを更に有している。
【0019】
結果として、移動エージェントは当該サーチ処理の継続を自律的に他のコンピュータ上で開始するので、このサーチ処理は該サーチ処理の間においてユーザのコンピュータとの更なる対話を要することなく進行する。このように、サーチ処理は当該サーチの間にユーザのコンピュータがオンラインであるかに無関係に実行することができ、これにより、ユーザがサーチ処理を開始すると共に、次いで、該ユーザのコンピュータを他のタスクに使用し、該コンピュータを当該ネットワークから切り離し、又は該コンピュータの電源を落とすことさえ可能にするような柔軟性のあるサーチ方法を提供する。ユーザのコンピュータがネットワークから切断されていたとしても、サーチ処理は、更なるユーザの対話又は当該ユーザのコンピュータの資源との対話若しくは斯かる資源の使用を必要とせずに自律的に継続する。特に、このことは、電話回線を介してインターネットに接続されるPC又はモバイル通信装置等の一時的なネットワーク接続を持つコンピュータにとり利点となる。本発明の他の利点は、ユーザがサーチ処理を監視し又は斯かる処理と対話する必要がなく、これにより、ユーザがサーチに対して費やさねばならない時間を低減する点にある。上記第2移動エージェントは、更新状態情報を持つ第1移動エージェントとすることができる。他の例として、第2移動エージェントは第1移動エージェントのコピーとすることもできる。
【0020】
本発明の好ましい実施例においては、コンピュータネットワークが複数のサブネットに論理的に分割され、これら複数のサブネットのうちの第1のものは前記第1ホストコンピュータを有し、当該方法が更に、
第1サブネットのホストコンピュータ上で情報コンテンツをサーチするステップと、
該第1サブネットのホストコンピュータ上で上記情報コンテンツが利用可能でない場合、第1移動エージェントに対応する第2移動エージェントを、上記第1ホストコンピュータから第2サブネットにおける少なくとも第1ホストコンピュータへ送信開始するステップと、
を有している。
【0021】
従って、サーチ処理は階層的なサーチ方法により実行される。即ち、第2サブネット上でサーチを行う前に当該コンピュータネットワークの第1の所定のサブネット上でサーチを行う。結果として、少ないネットワーク資源しか必要とせず、所要のサーチ時間を低減するような特別に効果的なサーチが達成される。
【0022】
この実施例の他の利点は、サブネットが、或るサブネットにおける或るホストのコンテンツが該サブネットの他のホストにコピーされるようなミラーイメージの実施化を可能にする点にある。
【0023】
サブネットは、所与の地理的領域内に位置するホスト、例えばジャズサブネット若しくはクラシックサブネットのような特定のジャンルの音楽等の所与の型式の情報コンテンツを提供するホスト、又は他の適切な規準によりグループ化されたホストを有することができる。好ましくは、各ホストは少なくとも1つのサブネットに属するが、1つのホストは異なるサブネットに属することもできる。
【0024】
好ましくは、サブネットは当該コンピュータネットワークのトポロジ内でのホストコンピュータの位置に基づいて形成される。好ましくは、例えばジャンルに基づく等の、サブネットを形成する他の規準も、ホストの追加の補助的サブネットを形成するために使用することができる。これらのサブネットは主なトポロジに基づくサブネットと共存することができると共に、例えばサーチを或るジャンルに制限することにより又は主サブネット内で階層的なサーチを実行することにより、サーチを簡略化するために使用することができる。
【0025】
他の好ましい実施例においては、前記情報コンテンツのダウンロードを開始するステップが、更に、
上記情報コンテンツの位置を示すメッセージを第1ホストコンピュータからユーザコンピュータへ送信するステップと、
受信された上記メッセージに応答して、第3移動エージェントを当該コンピュータネットワークの第1ホストコンピュータへ送信するステップであって、該第3移動エージェントが上記情報コンテンツを上記の指示された位置からダウンロード開始するように構成されているようなステップと、
を有する。
【0026】
結果として、この実施例による方法は、各々が異なるタスクを実行するような異なる型式のエージェントを含んでいる。サーチエージェントはコンピュータネットワーク上で所望のコンテンツを突き止めることを担う一方、ダウンロードエージェントは実際のダウンロード処理を実行する。従って、各エージェントは自身の固有のタスクを実行するように構成された少量の実行可能なコードを必要とするのみで、これにより、送信されるべきデータの量を低減し、かくして、当該方法の効率を更に上昇させる。
【0027】
本発明の他の好ましい実施例は、従属請求項に開示されている。
【0028】
本発明は、更に、ユーザコンピュータからコンピュータネットワーク上の情報コンテンツにアクセスする方法に関するものであって、該方法は、
上記ユーザコンピュータ上でサーチ規準を指定するステップと、
コンピュータ実行可能なプログラムコード手段及び上記サーチ規準を含む第1移動エージェントを当該コンピュータネットワーク上の少なくとも第1ホストコンピュータへ送信するステップと、
を有し、上記コンピュータ実行可能なプログラムコード手段は第1ホストコンピュータ上で、
前記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが第1ホストコンピュータ上で利用可能かを示すようなサーチ結果を発生するステップと、
上記情報コンテンツが第1ホストコンピュータ上で利用可能な場合に、該情報コンテンツを第1ホストコンピュータから所定の目標コンピュータへダウンロード開始するステップと、
を実行するように構成される。
【0029】
本発明は、更に、通信ネットワークにより接続された複数のコンピュータを含むようなコンピュータシステムであって、
上記複数のコンピュータのうちの第1のものにおいてサーチ規準を指定する入力手段と、
前記複数のコンピュータのうちの少なくとも第2のものにおいて上記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツをサーチする移動エージェント手段と、
上記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが第2コンピュータ上で見付かった場合に、該情報コンテンツを第2コンピュータから所定の目標コンピュータへダウンロード開始する手段と、
を有するようなコンピュータシステムにも関するものである。
【0030】
本発明は、更に、上記及び下記のコンピュータシステムにおいて使用するように構成されたコンピュータにも関している。好ましくは、該コンピュータは、本発明による前記第1移動エージェント用の実行環境を提供するように構成されたコンピュータ実行可能なコード手段を記憶している記憶手段を有する。
【0031】
本発明は、更に、コンピュータネットワーク上の所定の情報コンテンツにアクセスするための移動エージェントであって、該移動エージェントがコンピュータ実行可能なプログラムコード手段及び上記所定の情報コンテンツを指定するサーチ規準を有し、上記コンピュータ実行可能なプログラムコード手段が、当該コンピュータネットワークの少なくとも第1ホストコンピュータ上で、
上記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが第1ホストコンピュータ上で利用可能かを示すようなサーチ結果を発生するステップと、
上記情報コンテンツが第1ホストコンピュータ上で利用可能な場合に、該情報コンテンツを第1ホストコンピュータから所定の目標コンピュータへダウンロード開始するステップと、
を実行するように構成されているような移動エージェントにも関している。
【0032】
本発明は、更に、上記及び下記の移動エージェントを有するようなデータ信号にも関している。
【0033】
本発明の上述した態様は独立請求項に開示されている。本発明のこれら態様の利点及び好ましい実施例は、上述した及び後述する方法の利点及び好ましい実施例に対応するので、これらは繰り返し説明しない。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、好ましい実施例に関連して及び図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
図1は、本発明による音楽コンテンツをサーチ及びダウンロードするシステムに参加するホストコンピュータ101〜106を有するようなコンピュータネットワークの概念図を示している。該音楽コンテンツは、例えばMP3ファイル又は他のフォーマットのファイルとして異なるホストコンピュータ上に記憶することができる。異なるホストコンピュータは、異なる歌、歌のコレクション若しくは一部、又は他の音楽コンテンツ、会話の音声記録、インタビュ、講演、朗読、劇場若しくはラジオ演劇等のような他のオーディオ題材を含むような異なるファイルを記憶し得る。多くのユーザが幾らかの音楽ファイルを自身のPC上に有しているから、多数のユーザが本発明によるネットワーク社会(コミュニティ)に参加すると、大きな分散音楽データベースが達成される。参加ユーザ及び斯かるユーザの各コンピュータのコミュニティを、ユーザコミュニティと呼ぶ。ユーザコミュニティのユーザは、これらユーザの各音楽ファイルを共有し、他のユーザのエージェントの実行のための資源を提供する。本発明の利点は、該発明が中央サーバに依存しないような分散型のシステムアーキテクチャを有している点にある。
【0036】
ホストコンピュータ101は、ユーザからの入力を受けるためのキーボード又はキーパッド113、及びグラフィックユーザインターフェースを提示するための表示器114に接続されている。代わりとして又は追加として、コンピュータ101は、例えばコンピュータマウス若しくはタッチスクリーン等のポインティング装置のような他の入力手段、及び/又はテキスト型表示器のような他の表示手段を有することもできる。他のコンピュータ102〜106も、入力手段及び/又は出力手段(図示略)を有することができる。上記ホストコンピュータの幾つか(例えばデータベースサーバ)は、自身のユーザインターフェースを備えなくても良く、コンピュータネットワークを介してのみアクセスされるようにすることもできる。
【0037】
ホストコンピュータ101〜106は、インターネット110に接続されている。該接続は、有線又は無線でもよく、永久的又は例えばダイヤルアップ電話回線接続のように一時的でもよい。ホストコンピュータ101〜106は、以下では音楽エージェントアプリケーションとも呼ぶソフトウェアアプリケーション101a〜106aを各々実行し、該アプリケーションは移動エージェントに対する実行環境及び多数のサービス、並びにデータベース及びプロセッサ等の資源へのアクセスを提供するようなアプリケーションサーバを有している。該音楽エージェントアプリケーションは、更に、ユーザがサーチ規準を入力し、サーチ及びダウンロードを開始及び監視する、等々を可能にするようなユーザインターフェースも提供する。本発明の一実施例においては、実行環境は、ジャバ及び例えばオブジェクト・スペース・インクにより配信されているVoyager ORB等のObject Request Broker(ORB)を用いて実施化することができる。エージェントシステムの他の例は、Reticular Systems Inc.によるAgentBuilderシステム、Dartmouth大学によるAgent−TCL及びIBMによるAglets等を含む。本発明によれば、サーチ処理の効率を上昇させ、これにより一層高いシステム性能を提供するために、上記ネットワークは論理的にサブネット107〜108に分割することができる。好ましくは、サブネットは所与の地理的領域に位置するホストを有し、その場合、サブネットへの該論理的分割は、ホストコンピュータの物理的位置、ホスト間の通信の待ち時間(レイテンシ)、ファイヤウォール及び/又はプロキシサーバの有無等を含む一連の規則として実施される。斯様な規則の一例は、“ネットワーク通信の待ち時間がNミリ秒未満の場合に、2つのホストは同一のサブネットに属する”というようなもので、ここでNは所定の数である。
【0038】
新たなユーザが当該ユーザコミュニティの会員になりたいと欲する場合、該ユーザは自身のコンピュータに上記音楽エージェントアプリケーションをインストールする。このインストールの間において、該ユーザコンピュータは、当該コミュニティの少なくとも複数の既存の会員のアドレスの開始リストを受け取る。新たな会員が音楽エージェントアプリケーションを最初に開始する際に、該新会員のコンピュータ上で前記アプリケーションサーバが実行を開始する。図1に関連して説明したように、該アプリケーションサーバは、エージェントの適切な処理を担い、斯かるエージェント用の実行環境を提供する。本発明の一実施例によれば、各音楽エージェントアプリケーションは、同じアプリケーションがインストールされている他のコンピュータのIPアドレスのリストを維持するが、該リストは以下ipリスト(ipList)と呼ぶ。これらのipリストは、会員が追加される又はコミュニティから削除される毎に、更新される。音楽エージェントアプリケーションが最初にオンラインになる場合に、該アプリケーションは、当該コミュニティにおける既にオンラインになっているいずれかの他の会員の一番最近のipリストを要求する。次いで、該音楽アプリケーションは、該ipリスト上の全アドレスに対して自身の情報を放送する。従って、全ての他の会員は、新たな会員について知ることになり、それに応じて彼等自身のipリストを更新する。このようにして、コミュニティへの新たな会員の導入及びipリストの更新に関する問題が解決される。
【0039】
本発明の一実施例によれば、このメカニズムはサブネット内にのみ当てはまり、異なるサブネットは別の方法を用いて通信する。これは、図9に関連して詳細に説明されるであろう。
【0040】
本発明による実際のサーチ処理を例示として示す。ホストコンピュータ101のユーザは、例えばキーボード113を介してサーチ規準を入力し、又は表示器114を介して音楽エージェントアプリケーション101aにより提示される歌のリストから歌を選択することにより、等々により、或る歌のサーチを開始することができる。斯かるユーザ入力に応答して、図3ないし図4に関連して詳述されるであろうように、移動エージェント111a〜bを送ることにより、サーチ処理がホスト101から開始される。本発明の一実施例によれば、サーチエージェント111a〜bは、ホスト101が属するサブネット107のホスト102〜103をビジットする。
【0041】
サブネット内でのサーチは、図2aに関連して説明するように、当該移動エージェントのデータ部に含まれる計画書(itinerary)に従い進行することができる。所望のコンテンツがホスト102〜103の何れでも発見されない場合、該サーチはサブネット108のホスト上で継続される。この場合、1つのサーチ方法によれば、サブネット108の或るホスト(例えば、105)のアドレスが当該移動エージェントの上記計画書に付加される。ホスト105がビジットされると、サブネット108のアドレスのリストが該ホスト105から取り出され、当該移動エージェントの計画書に追加される。次いで、当該サーチが継続される。本発明の他の実施例によれば、サブネット内の各ホストは、該サブネットの全ての他のホストと同じ情報を記憶している記憶手段を含むか又は斯かる記憶手段にアクセスする。好ましくは、該情報は当該サブネットの全ホスト上の全ての歌のリストを含むものとする。この実施例によれば、当該サブネット内で歌をサーチするためにエージェントは該サブネットの1つのホストをビジットするのみでよく、これにより、ネットワークのトラフィックを更に低減する。もっとも、必要ならエージェントがサブネットの全ホストをビジットすることができる進んだ型式のサーチも依然として存在するであろう。所望の歌がホストコンピュータ上で見付かった場合、本発明の一実施例によれば、ダウンロードエージェント112が、当該ユーザのコンピュータ101から、上記の歌が見付かったホストコンピュータへ送られる。図1の例では、これはホストコンピュータ103である。
【0042】
本コンピュータネットワークは、更に、音楽情報データベースを含むデータベースホスト109を有している。
【0043】
該音楽情報データベースは、既知のオーディオタイトルのサーチ可能なデータベース、即ちアルバムのタイトル、アーチストの名前、上記アルバムに含まれる歌のタイトル、歌の長さ等を含むことができる。該音楽情報データベースは、例えばスペルミスされたタイトル又はアーチストの名前及びCDタイトル等のミスマッチによる等の、誤ったサーチ規準による不成功なサーチを防止するために、サーチ規準の指定の間において使用することができる。該音楽情報データベースの可能性のある使用は、図4に関連して説明されるであろう。本発明の利点は、該音楽情報データベースは実際のサーチの間においては使用されず、サーチのための一層良好な基礎を発生させるためにのみ使用されるものであるから、該音楽情報データベースのコンテンツはホストコンピュータ上で利用可能な実際の音楽コンテンツとは同期される必要はない点にある。従って、該音楽情報データベースはエージェント型のサーチシステムとは独立に第三者により提供することができるが、サーチ規準が指定されるユーザインターフェースに対するインターフェースは提供する。本発明の好ましい実施例においては、上記音楽情報データベースは情報をテキスト型式で提供する。
【0044】
図2a〜2cは、本発明による移動エージェントの異なる例を概念的に示している。図2aは、音楽コンテンツをサーチ及びダウンロードすることが可能なエージェントを示している。該エージェントは、コード部201とデータ部202〜206とを有し、該データ部はサーチ規準203と、該エージェントを発したホストのIPアドレス204(即ち、該エージェントのホームアドレス)と、代替ダウンロード目標のリスト205と、サーチの間にビジットされるべきホストのリスト及びどのホストが既にビジットされたかの指示子を備える計画書及び状態部206とを含んでいる。上記コード部は、各ホストの実行環境と共動して実行されるコンピュータ実行可能なコードを含んでいる。代替ダウンロード目標のリスト205は、サーチの間に見付かった全ての音楽ファイルがダウンロード又はメイルされるべき目標を示すような、IPアドレス及び/又はeメイルアドレス等のリストを含むことができる。計画書リスト206の各エントリは、ホストが既にビジットされたかを示す状態フラグを含むことができる。追加の状態フラグは、例えばホストがダウンしていた又はオフラインであったために該ホストに対するビジットが成功せずに試みられたかのような、更なる情報を提供することができる。他の例として又は追加として、ビジットされたホストのホストアドレスは、移動エージェントの大きさを減少させるために計画書から削除することもできる。
【0045】
更に、上記データ部は、エージェントID、タイムアウト値、ホストがダウンしている場合の最大試行値等の他のパラメータ202も有している。移動エージェントの幾つかのフィーチャは下記のものを含む。
− オブジェクトの受け渡し:移動エージェントが移動する場合、全オブジェクトが受け渡される。即ち、該エージェントのコード、データ、実行状態及び移動計画表は一緒に受け渡される。
− 自立性:移動エージェントは、どのタスクをホスト上で実行するか、次に何処へ行くか、及びそこへ何時行くかを判断するために充分な情報を含む。
− 非同期性:移動エージェントは、自身の実行のスレッドを有し、非同期的に実行することができる。
− ローカルな対話:移動エージェントは、ホストの他の移動エージェント又は静止オブジェクトとローカルに対話する。エージェントは、複雑な又は動的なタスクを実行するために他のエージェントと共動することができる。例えば、エージェントは各ホスト上におけるメモリの共有ブロックから読み取り及び斯かるブロックへ書き込むことができ、これにより、当該ホスト上で実行している他のエージェントと協調すると共に、後続のビジタのために情報を残すことができる。
− 切断された動作:移動エージェントは、当該ホストのネットワーク接続が開いているか否かに拘わらず、自身のタスクを実行することができる。ネットワーク接続が閉じていて、移動エージェントが移動する必要がある場合、該エージェントは接続が再開されるまで待つことができる。
− 並列実行:タスクを並列に実行するために、2以上の移動エージェントを異なるサイトへ送ることができる。
− 適応性:エージェントは、例えば稼働している異なるオペレーティングシステム等の、ホストの異なる型式の資源を識別及び使用することができる。
【0046】
図2bは、音楽コンテンツのみをサーチすることができるようなエージェントの一例を示している。このエージェントが所望のコンテンツを所与のホスト上で見付けた場合、該エージェントは所定のエージェント基地、即ち当該エージェントのホームアドレスのような所定のホストにメッセージを送り、これにより、上記エージェント基地の実行環境にダウンロードエージェントを対応するホストへ送信させ、該ホストがダウンロード処理を開始する。これは、図8に関連して詳述されるであろう。従って、このサーチエージェントはファイルのダウンロードのための実行可能なコードを有する必要がない。更に、この実施例においては代替ダウンロード目標のリストも必要とされない、というのは、これはダウンロードエージェントにとってのみ必要とされる情報であるからである。該サーチエージェントは、エージェント基地のアドレス211のみを有している。従って、この実施例の利点は、ネットワーク上を繰り返し伝送され得るエージェントの大きさが減少され、これにより、ネットワークトラフィックを低減する点にある。図2bのサーチエージェントは、更に、パラメータ208、サーチ規準209、当該エージェントのホームアドレス210、並びに計画書及び状態部212を有している。これらの部分は、図2aにおけるエージェントの部分202、203、204及び206に各々対応している。
【0047】
図2cは、例えば図8に関連して説明される方法による音楽コンテンツをダウンロードするために使用されるエージェントを示している。該ダウンロードエージェントは、実行可能なコードを備えるコード部213を有している。該ダウンロードエージェントは、更に、図2aの対応する部分202及び204に各々類似したパラメータ部214及びホームアドレス215を含むようなデータ部214〜217を有している。部分216はダウンロードされるべきファイル又は複数のファイルのアドレスを有し、部分217は該ファイルが何処にダウンロードされるべきかを指定する目標アドレスアドレス又は代替目標アドレスのリストを有する。
【0048】
本発明の他の実施例においては、異なるタスクに特化された異なる型式の移動エージェントを使用することができ、これにより、作業の異なる分割を提供する。例えば、システムは3つの型式のエージェント、即ちプロバイダエージェント、配信エージェント及びサーチエージェントを有することができる。この実施例によれば、プロバイダエージェントはmp3.com、Altavista等の異なるソースの情報にアクセスするように構成することができる。配信エージェントは、メイルボックスへのアクセス、メイルボックスからの情報の読み取り及び斯かるメイルボックスへの情報の記憶、又は他のコンピュータへ情報を如何に記憶するか等のユーザに関連するタスクを実行するように構成することができる。サーチエージェントは、ユーザと通信し、プロバイダ及び配信エージェントを見付けるように構成することができる。
【0049】
図3〜8は、本発明の一実施例により音楽コンテンツをサーチ及び検索する処理のフローチャートを示している。
【0050】
図3は、エージェントアプリケーションを開始するステップ301、サーチ目標を選択するステップ302及び実際にサーチ及びダウンロードするステップ303を含む全体の処理を示している。
【0051】
図4は、図3におけるサーチ目標を選択する副処理302の実施例のフローチャートを示している。最初に、ステップ401において、ユーザは自身のコンピュータのユーザインターフェースを介してサーチ規準を入力する。図4の例では、ユーザは音楽アルバムのタイトルを入力すると仮定する。しかしながら、他のサーチ規準を使用することもできると理解される。他のサーチ規準の例は、アーチスト名、歌のタイトル、ジャンル、歌のコンテンツ(フレーズ)又はリフレインによるサーチ、年によるサーチ、及びチャージ有り/無しでダウンロードが可能、圧縮の品質等の一連の補助的規準によるサーチ等を含む。更に、上記サーチ規準の組合せを使用することもできる。好ましくは、サーチ規準は、規準の入力のための適当なテキストボックスを備える該音楽エージェントアプリケーションのグラフィックユーザインターフェースを介して入力及び表示されるものとする。次のステップ402において、ユーザは、例えば上記グラフィックユーザインターフェースの“サーチ”ボタンをポインティング装置でクリックするか又はキーボード、キーパッド等の対応するボタンにより当該サーチ処理を開始する。このユーザ入力に応答して、ステップ405において、当該音楽エージェントアプリケーションにより所定の音楽データベース(例えばwww.allmusic.comのようなインターネットを介してアクセス可能なデータベース)へ質問が送られ、該データベースは可能性のある一致のリストを返送する。図4の例において、上記サーチの質問に一致するような2以上のアルバムが存在する場合は、可能性のあるアルバムのリストがスクリーン上に表示され得る(ステップ408)。続いて、ステップ409において、表示されたアルバムのうちの1つを、例えばコンピュータマウス、トラックボール等のポインティング装置により該リスト上の選択項目をクリックすることにより、又はタッチスクリーンを介して等により選択する。次のステップ410においては、選択されたアルバムの歌が表示される。前記データベースの質問が単一の一致に終わった場合は、一致したアルバムの歌が直接表示され得る。ステップ411において、ユーザは表示された歌のリストから1以上の歌を選択し、これら歌をサーチ規準に追加することができる。
【0052】
サーチ規準の指定の間に音楽情報データベースを使用する利点は、実際のサーチの間における不所望な結果の提示を防止することができる点にある。この実施例によれば、サーチストリングが情報データベースを用いて反復的に定義され、これにより、ユーザの趣味又は好みに合わず、従ってダウンロードの候補にはならないような歌又は関係のないサイトへの大きな集合のリンクの受信を防止する。更に、エージェントによる実際のサーチの前に、サーチ規準のスペル及び一貫性が、音楽情報データベースと突き合わせてチェックされる。
【0053】
付加的に又は代替的に、ブラウジング機能をユーザに対して提供することもできる。例えば、ユーザはアーチスト名又はCDタイトルのみをサーチ規準として指定し、上記質問によりアルバム又はアーチストのリストを返送させることもできる。
【0054】
副処理302の他の実施例においては、上記データベースを質問するステップは質問エージェントにより実行されるようにし、該エージェントが1つ又は多数のホストへと移動し、多数のデータベースを質問し、対応する結果を返送するようにすることもできる。
【0055】
図5は、所望の音楽コンテンツをサーチ及びダウンロードする図3の副処理303の一実施例のフローチャートを示している。ユーザが、例えば図4に関連して説明した方法により、サーチに対する適切なサーチ規準を指定した場合、当該サーチは、例えばユーザが“送り”ボタンを押下することにより開始することができ、これにより移動エージェントが構成且つ送られるようにする。好ましくは、該移動エージェントは上記サーチ規準及び他の所定のパラメータにより構成される。追加のパラメータの例は、図1に関連して説明したように、ユーザコミュニティの他のコンピュータのipリストから抽出することができる計画書を含む。上記移動エージェントが自身の計画書のホストコンピュータに到達すると、ステップ501において、該移動エージェントは自身のコード部におけるプログラムコードの実行を自動的に開始する。ステップ502において、ホストコンピュータは当該移動エージェントの計画書においてビジットしたと記され、ホストコンピュータに2回ビジットするのを防止する。次のステップ503において、該移動エージェントは、例えばビジットされたホストの音楽エージェントアプリケーションに質問することにより、音楽コンテンツに関して現ホストのディレクトリ構造におけるどのディレクトリをサーチすることができるかを識別する。これは、ユーザが他のユーザのエージェントによるアクセスを特定のディレクトリに制限することを可能にし、これにより当該システムの安全性及び秘密性を増加させる。ステップ504において、上記の識別されたディレクトリは、前記サーチ規準に従い所望のコンテンツを有するファイルを求めてサーチされる。所望のコンテンツが見付かると、対応するファイルのダウンロードがステップ505において開始される。これは、当該エージェントのタスクを完成させる。結果として、該エージェントはステップ506において実行を終了し、消滅する。現ホスト上で所望のコンテンツが見付からない場合は、該移動エージェントは、例えば現ホストの実行環境からの送信を要求することにより、自身の計画書における他のホストへの転送を開始する(ステップ507)。
【0056】
本発明の利点は、ユーザがサーチ手続きに直接的に関わる必要がない点にある。しかしながら、好ましい実施例においては、サーチ及びダウンロード処理に関する状態情報をユーザに対して提示することができる。例えば、サーチエージェントは、ホストコンピュータに到達し及び/又はホストコンピュータから離脱する際、一致するファイルが見付かった場合、該エージェントが消滅する前、及び/又は他の所定の事象が発生した際に、状態メッセージをホームアドレスに返送することができる。他の実施例においては、エージェントは、好ましくはいつでもオンライン状態に留まり、且つ、エージェントメッセージボードとして機能するような所定のウェブサーバ上にメッセージを残すことができる。斯様なメッセージボードは、更に、エージェントを制御するために使用することもできる。例えば、ユーザは特定のエージェントを停止するためにコマンドを送ることができる。斯様なメカニズムは、当該エージェント又はユーザが一時的にオフラインである場合にさえ、使用することができる。他の例として、エージェントは、自身の現アドレスを見つけることができるようなプロキシの跡を残すことができる。
【0057】
図6は、新たなホストコンピュータへ転送する図5の副処理507の一実施例のフローチャートを示している。図6に示す実施例においては、ステップ601において、新たなホストが当該移動エージェントの計画書から選択される。未だビジットされていない且つ到達不可能と記されていないホストが計画書に残っていない場合は、該移動エージェントはサーチが失敗したとのメッセージをホームアドレスに送り(ステップ604)、次いで該エージェントは実行を終了すると共に消滅する(ステップ605)。計画書上でホストが見付かった場合は、該移動エージェントは該新ホストへの自身の転送を開始する(ステップ602)。該転送が成功した場合、現ホスト上での当該エージェントの実行は終了される(ステップ603)。好ましくは、これらのタスクは現ホストのエージェント実行環境により管理されるようにする。例えば目標のホストがオフラインである等により、上記転送が失敗した場合は、代わりのホストを選択することにより、又は所定の期間待つことにより、ステップ601において実行を継続することができる。好ましくは、不成功の試行回数は当該計画書に関連させて記憶され、所定の回数の後にホストに到達することができなかった場合、該ホストは到達不可能として該計画書に印される。
【0058】
例えば図9に関連して説明されるであろう様なサブネットに基づく方法のように、エージェントの転送を管理し及びホストを選択する他の方法を本発明の範囲内で使用することができることに注意されたい。
【0059】
図7は、ホストコンピュータの1つで見付かった音楽コンテンツを目標ホストのリストからの目標ホストへダウンロードする図5の副処理505の一実施例のフローチャートを示す。最初のステップ701において、ダウンロードされるべきファイルは圧縮される。次いで、目標アドレスが、例えば当該エージェントのデータ部における目標ホストのリストから選択される。好ましい実施例においては、デフォルトの宛先は当該エージェントのホームアドレス、即ち当該移動エージェントを送り出したユーザのユーザコンピュータである。ユーザコンピュータ及び現ホストコンピュータが共にオンラインであり、歌が見付かった場合は、ダウンロードは当該エージェントのホームアドレスを宛先として開始することができる。ステップ703において、該エージェントはユーザコンピュータと歌が突き止められたソースコンピュータとの間の接続を確立する。例えば、当該エージェントはユーザコンピュータの実行環境にリクエストを送信することができる。該ユーザコンピュータが上記歌を受信する準備が整っている場合、当該エージェントはダウンロードを開始する。ユーザコンピュータが該歌を受信した後、該ユーザコンピュータは当該エージェントに対してダウンロードが完了したとのメッセージを送信し、該エージェントを消滅させる(ステップ705)。例えばユーザコンピュータがオフラインである等により、直接のダウンロードが可能でない場合、該エージェントは代替目標のリストから代わりの宛先を選択することができる。代替目標は、他のユーザのコンピュータ、メイルボックス又は遠隔記憶部を含むことができる。メイルボックスは、例えば、フリーメイルサービスにより提供されるメイルボックスとすることができる。他の例として又は追加として、ユーザは友人との間で、これらユーザの一方がオフラインの場合にエージェントに互いのものに歌をダウンロードすることを許可するように同意することができる。他の例として又は追加として、インターネット上で常に利用可能であると共に記憶空間を提供するようなサービスを一時的記憶部として使用することもできる。
【0060】
上述した場合において、ユーザが再びオンラインになると、当該エージェントは上記一時的記憶部からユーザのコンピュータへの上記歌のダウンロードを開始することができる。好ましくは、該歌がユーザのコンピュータ上に現れた場合に、ユーザは、例えば歌により及び又はトレイのアイコン上のフラグ等の視覚的指示子により通知されるようにする。
【0061】
図7の例において、当該エージェントが代替ダウンロードアドレスのリスト上で適切なダウンロードアドレスを見付けることができなかった場合は、当該ファイルはメイルに添付され、所定のメイルアドレスにメイル送信される(ステップ704)。
【0062】
図8は、突き止められた音楽コンテンツのダウンロードを担う第2エージェントに基づくような、図5の副処理505の他の実施例のフローチャートを示している。この実施例によれば、ステップ801において、当該サーチエージェントは自身のホームアドレスへ又は、他の例として、他の所定のエージェント基地へメッセージを送信する。該メッセージは、所望の音楽コンテンツが見付かった位置のアドレスを含んでいる。このメッセージを送信した後、該サーチエンジンは終了することができる(ステップ802)。上記メッセージに応答して、ステップ805において、ホームアドレス又はエージェント基地に対応するホストコンピュータは、当該歌が突き止められた当該意図する位置へダウンロードエージェントを直接送る。この時点以降、当該ダウンロード処理は上記ダウンロードエージェントの責任となる。該ダウンロードエージェントは、当該歌が見付かったホスト上で実行を開始し(ステップ806)、ダウンロード処理を実行し(ステップ807)、終了する(ステップ808)。上記ダウンロード処理は、図7に関連して説明した方法により実行することができる。この実施例の利点は、上記サーチエージェントが少ないコードしか必要とせず、従って小さい点にある。この実施例の他の利点は、所望の音楽コンテンツが例えば送られたエージェントの異なるコピーにより2以上のホスト上で見付かった場合に、同一のコンテンツの不要な付加的なダウンロードを防止することができる点にある。ホームアドレスにおいて、ホストコンピュータは、最初に識別された位置に対してはダウンロードエージェントを送るが、代わりの位置を示すようないずれの更なるメッセージも無視する。他の例として、ユーザは、最初のメッセージの受信後に所定の期間待つことができる。次いで、この期間中に受信された可能性のある代替位置のうちの1つを、例えばネットワークトポロジ情報又はサブネット情報等に基づいて、選択することができる。この方法の利点は、ダウンロード時間及びネットワークのトラフィックが低減され得る点にある。
【0063】
本発明の他の実施例においては、上記ダウンロード処理は自動的には開始されず、ユーザによる承認を必要とする。
【0064】
更に、好ましい実施例においては、以前のダウンロード源についての情報がユーザのコンピュータに記憶される。この情報は、後のサーチにおいて、例えばサーチエージェントの計画書上のホストコンピュータの順番を履歴のヒット率に従って決定するために使用し、これによりサーチ処理の効率を上昇させることができる。
【0065】
図9は、本発明の好ましい実施例によるコンピュータネットワークの概念図を示している。この図9は、本発明によるコンピュータネットワークにおける多数のサブネット901〜907を概略的に示している。図1に関連して説明したように、サブネットはトポロジ情報又は他の適切な規準に基づいて規定することができる。この実施例によれば、各サブネットには複数の他のサブネットが隣接者として割り当てられている。例えば、サブネットがネットワークのトポロジ又は地理的位置に基づくものである場合、サブネット901の隣接者は、全て該サブネット901に直接接続されたサブネット902〜907となる。対応するように、サブネット901、902及び904は、サブネット903の隣接者に相当する。他の例において、サブネットがジャンルに基づくものである場合は、隣接するサブネットは、同様のジャンルに関係するサブネットとして定義される。
【0066】
サブネットの近隣に関する上記概念は、サブネット間の通信においてサーチ処理の効率を上昇させるために使用することができる。
【0067】
図1に関連して説明したように、本発明の好ましい実施例によれば、音楽エージェントアプリケーションを有するサブネット内の各コンピュータは、このサブネットの全ての他のコンピュータのアドレスのリストを保持する。更に、サブネット内の各コンピュータは隣接するサブネットに対するエージェント用のゲートウェイとして働く。これは、各サブネットに対して典型的には単一のゲートウェイしか存在しないような、インターネットプロトコルを用いてネットワークに適用される通常の方法(結果として、当該ゲートウェイがダウンした場合に全体のサブネットが到達不可能になり得るということが、この方法の問題となる)とは相違する。従って、各ホストコンピュータがゲートウェイとして働くような本方法は、より良好な信頼性を提供する。何故なら、複数のゲートウェイを有することが、サブネットの到達可能性を増加させるからである。サブネットには、該サブネットの少なくとも1つのコンピュータがオンラインであれば、到達可能となる。更に、本方法は、ネットワーク通信ペイロードがサブネットのゲートウェイの間で分散され、これが一層良好な性能に繋がるという利点を有している。
【0068】
図9を更に参照すると、各サブネット901〜907は限られた数の隣接サブネットしか有していない。図9の例では、サブネット901は6個の隣接者を有している。隣接するサブネットと適切な関係を維持することは、各サブネットの責任である。この要件は次のように表すことができる。如何なる時点においても、サブネットは該サブネットの全ての隣接サブネットに接触することができなければならない。即ち、或るサブネットの如何なるコンピュータからも、各隣接サブネットの少なくとも1つのコンピュータがオンラインであるならば、当該サブネットの隣接サブネットの何れのサブネットの少なくとも1つのコンピュータに常に接触することができなければならない。
【0069】
上記要件は、サブネットの各コンピュータを、全ての隣接サブネットの少なくとも1つのコンピュータのアドレスの集合(pool)を保持するように構成することにより満足される。好ましくは、当該システムの信頼性を改善するために、サブネットの各コンピュータは、当該コンピュータ自身が属するサブネットの全ての他のコンピュータのアドレスに加えて、全ての隣接サブネットの全てのコンピュータのアドレスを維持するようにする。これらのアドレスは、隣接サブネットのゲートウェイホストの間でのメッセージ授受により規則的な間隔で更新することができる。
【0070】
この実施例によれば、隣接サブネットに転送されるべきエージェントにとっては、該エージェントは該隣接サブネットの如何なるIPアドレスも知る必要はない。代わりに、当該エージェントが存する現サブネットのホストが、宛先サブネットのホストのアドレスの必要なルックアップを実行する。当該リストの第1の宛先ホストがオフラインである場合は、現ホストは、宛先サブネットの何れかのホストと接触することができるまで、他のホストを試みる。該宛先サブネットのホストが接触されたら、このホストに対して現ホストが上記エージェントを転送する。結果として、本発明の該実施例の利点は、サブネット間の通信に対する信頼性のある機構を提供する点にある。更に、この実施例の利点は、エージェントが詳細な計画書を保持する必要がなく、これにより、エージェントの大きさを減少させる点にある。
【0071】
図9を更に参照すると、近隣に関する上記思想は、効率的なサーチ方法の定義に更に活用することができる。例えば、サブネット901においてサーチが開始されたと仮定する。所望のコンテンツがサブネット901において見付かった場合は、ダウンロード処理が開始される。それ以外の場合は、当該移動エージェントは自身の多数のコピーの作成を開始する。これらのコピーはクローンと呼ばれる。次いで、少なくとも1つのクローンが、所定の組の他のサブネットに送信される。図9の例においては、上記クローンは、初期サブネット901の全ての隣接サブネット902〜907へ送信することができる。続いて、上記のクローン化されたエージェントは上記の処理を他のサブネットにおいても繰り返し、これにより潜在的に新たなクローンを発生する。この実施例によれば、サーチエージェントは自身のホームアドレスのみ、即ちサーチ結果が報告されるべきアドレスのみを知ればよい。この実施例によれば、サブネット内でのサーチが不成功であった場合、当該エージェントは自身を終了させる。好ましくは、この実施例によれば、クローン化のための支援的機構が各サブネット内に存在すべきである。例えば、各サブネットは当該サブネットをビジットしたエージェントを追跡すべきである。各移動エージェントはIDに対応させることができ、該IDはクローン化の処理の間に保存される。即ち、1つのIDは、クローン化されたエージェントのファミリに対して固有となる。サブネットは、該サブネットを既にビジットしたIDを持つ如何なるエージェントも受け付けてはならない。このことは、或るサーチエージェント又は該エージェントのクローンが各サブネットを1回のみビジットすることを保証する。更に、クローン化処理においてエージェントを支援するために、サブネットは隣接するサブネットのリストを保持すると共に、該サブネットの全ての隣接するサブネットとの接続を維持する必要がある。この実施例の利点は、個々のエージェントが少ない情報しか伝送する必要がなく、これにより、エージェントの大きさを減少させると共に、当該方法の効率を高める点にある。この実施例の他の利点は、幾つかのサブネットが並列にサーチされるので、サーチが生産的な形で実行される点にある。
【0072】
以上、本発明がインターネット上で音楽コンテンツをサーチする例に関連して説明されたことに注意すべきである。しかしながら、他のコンピュータネットワーク上での他の情報コンテンツのサーチも本発明の範囲内であると理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例によるコンピュータネットワークの概念図を示す。
【図2a】図2aは、本発明の一実施例による移動エージェントの概念図を示す。
【図2b】図2bも、本発明の一実施例による移動エージェントの概念図を示す。
【図2c】図2cも、本発明の一実施例による移動エージェントの概念図を示す。
【図3】図3は、本発明の一実施例によるサーチ処理のフローチャートを示す。
【図4】図4は、図3における副処理302の一実施例のフローチャートを示す。
【図5】図5は、図3における副処理303の一実施例のフローチャートを示す。
【図6】図6は、図5における副処理507の一実施例のフローチャートを示す。
【図7】図7は、図5における副処理505の第1実施例のフローチャートを示す。
【図8】図8は、図5における副処理505の第2実施例のフローチャートを示す。
【図9】図9は、本発明の一実施例によるコンピュータネットワークの概念図を示す。
Claims (15)
- コンピュータネットワークにおいて情報コンテンツを検索する方法において、
前記コンピュータネットワークのユーザコンピュータにおいてサーチ規準を指定するステップと、
コンピュータ実行可能なプログラムコード手段と前記サーチ規準とを含む第1移動エージェントを前記コンピュータネットワークの少なくとも第1ホストコンピュータに送信するステップと、
受信された前記第1サーチエージェントにより、前記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが前記第1ホストコンピュータにおいて利用可能かを示すサーチ結果を発生するステップと、
前記情報コンテンツが前記第1ホストコンピュータにおいて利用可能な場合に、前記第1ホストコンピュータから所定の目標コンピュータへの該情報コンテンツのダウンロードを開始するステップと、
を有することを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法において、前記情報コンテンツが前記第1ホストコンピュータにおいて利用可能でない場合に、前記第1ホストコンピュータから前記コンピュータネットワークの少なくとも第2ホストコンピュータへの前記第1移動エージェントに対応する第2移動エージェントの送信を開始するステップを更に有していることを特徴とする方法。
- 請求項1に記載の方法において、前記コンピュータネットワークは複数のサブネットに論理的に分割され、前記複数のサブネットのうちの第1サブネットは前記第1ホストコンピュータを有し、前記方法は更に、
前記第1サブネットのホストコンピュータにおいて前記情報コンテンツをサーチするステップと、
前記情報コンテンツが前記第1サブネットのホストコンピュータにおいて利用可能でない場合に、前記第1ホストコンピュータから第2サブネットの少なくとも第1ホストコンピュータへの前記第1移動エージェントに対応する第2移動エージェントの送信を開始するステップと、
を有することを特徴とする方法。 - 請求項3に記載の方法において、前記第2移動エージェントの送信を開始するステップが、
前記第1移動エージェントの所定数のコピーを発生するステップと、
前記第1移動エージェントの前記発生されたコピーを前記第1ホストコンピュータから前記複数のサブネットのうちの所定の部分集合の各サブネットに送信するステップと、
を更に有していることを特徴とする方法。 - 請求項4に記載の方法において、該方法が、
前記第1サブネットの前記第1ホストコンピュータにより前記発生されたコピーに識別コードを割り当てるステップであって、該識別コードが前記第1移動エージェントの識別コードに対応するようなステップと、
前記第1サブネットをサーチする全ての移動エージェントの識別コードを、前記第1サブネットの少なくとも第2ホストコンピュータにより登録するステップと、
前記第1移動エージェントの識別コードに対応する識別コードを持つ移動エージェントが、前記第1サブネットのホストコンピュータをサーチするのを拒絶するステップと、
を更に有していることを特徴とする方法。 - 請求項3に記載の方法において、前記第1サブネットのホストコンピュータのうちの少なくとも第2ホストコンピュータは、該第1サブネットのホストコンピュータにおいて利用可能な情報コンテンツのリストを記憶している記憶手段有し、前記第1サブネットのホストコンピュータにおいて前記情報コンテンツをサーチするステップは、前記第2ホストコンピュータに記憶された前記情報コンテンツのリストをサーチするステップを有していることを特徴とする方法。
- 請求項1に記載の方法において、前記情報コンテンツのダウンロードを開始するステップが、
前記第1ホストコンピュータから前記ユーザコンピュータへ、前記情報コンテンツの位置を示すメッセージを送信するステップと、
受信された前記メッセージに応答して、前記コンピュータネットワークの前記第1ホストコンピュータへ第3移動エージェントを送信するステップであって、該第3移動エージェントが前記示された位置から前記情報コンテンツのダウンロードを開始するように構成されているようなステップと、
を更に有していることを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法において、前記サーチ規準を指定するステップが、
ユーザから、予備的サーチ規準を示す第1入力を入力するステップと、
前記予備的サーチ規準に基づいてデータベースコンピュータ上のデータベースに質問して、対応するサーチ規準リストを得るステップと、
前記サーチ規準を前記対応するサーチ規準リストから選択するステップと、
を有していることを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法において、前記情報コンテンツがオーディオコンテンツを含んでいることを特徴とする方法。
- 請求項1に記載の方法において、前記サーチに関する状態情報を、前記第2コンピュータから前記ユーザコンピュータへ送信するステップを更に有していることを特徴とする方法。
- ユーザコンピュータからコンピュータネットワーク上の情報コンテンツにアクセスする方法において、該方法が、
前記ユーザコンピュータにおいてサーチ規準を指定するステップと、
コンピュータ実行可能なプログラムコード手段と前記サーチ規準とを含む第1移動エージェントを前記コンピュータネットワークの少なくとも第1ホストコンピュータに送信するステップと、
を有し、前記コンピュータ実行可能なプログラムコード手段が、
前記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが前記第1ホストコンピュータにおいて利用可能かを示すサーチ結果を発生するステップと、
前記情報コンテンツが前記第1ホストコンピュータにおいて利用可能な場合に、前記第1ホストコンピュータから所定の目標コンピュータへの該情報コンテンツのダウンロードを開始するステップと、
を前記第1ホストコンピュータ上で実行するように構成されていることを特徴とする方法。 - 通信ワークにより接続された複数のコンピュータを含むコンピュータシステムにおいて、該システムが、
前記複数のコンピュータのうちの第1コンピュータにおいてサーチ規準を指定する入力手段と、
前記複数のコンピュータのうちの第2コンピュータにおいて、前記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツをサーチする移動エージェント手段と、
前記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが前記第2コンピュータにおいて発見された場合に、前記第2コンピュータから所定の目標コンピュータへの該情報コンテンツのダウンロードを開始する手段と、
を有することを特徴とするコンピュータシステム。 - 請求項12に記載のコンピュータシステムにおいて使用するように構成されたコンピュータ。
- コンピュータネットワーク上の所定の情報コンテンツにアクセスする移動エージェントにおいて、該移動エージェントはコンピュータ実行可能なプログラムコード手段と前記所定の情報コンテンツを指定するサーチ規準とを含み、前記コンピュータ実行可能なプログラムコード手段が前記コンピュータネットワークの少なくとも第1ホストコンピュータ上で、
前記指定されたサーチ規準に対応する情報コンテンツが前記第1ホストコンピュータにおいて利用可能かを示すサーチ結果を発生するステップと、
前記情報コンテンツが前記第1ホストコンピュータにおいて利用可能な場合に、前記第1ホストコンピュータから所定の目標コンピュータへの該情報コンテンツのダウンロードを開始するステップと、
を実行するように構成されていることを特徴とする移動エージェント。 - 請求項14に記載の移動エージェントを有するデータ信号。
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