JP2005501652A - 心不全治療用装置 - Google Patents
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Abstract
心臓ハーネスが、心周期の少なくとも一部分の間、心臓に圧縮力をかけるように患者の心臓の一部分の周りに装着するように構成される。ハーネスは、生体外または生体内で組み立てられた複数の個々のモジュールから構成することができる。モジュールは、異なる伸展性を備えるなどの異なる物理的な特徴を備えることができるが、ばねヒンジを含んでも、含まなくてもよい。例えば、ジップカプラなどのカップリング機構を用いて、心臓ハーネスの部分を互いに接続することができる。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、心不全を治療するための装置に関する。さらに詳しく言えば、本発明は、患者の心臓の少なくとも一部分の周りに装着するように構成された心臓ハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
鬱血性心不全(「CHF」)は、心臓が、組織の代謝要求、特に、酸素の要求に見合うだけの十分な流量で血液を拍出できないことを特徴とする。CHFの1つの特徴は、患者の心臓の少なくともいくつかの部分をリモデリングしてしまうことである。このようなリモデリングでは、心臓壁のサイズ、形状および厚みが物理的に変化する。例えば、ダメージを受けた左心室は、心筋層の一部分が局所的に薄くなって伸びた状態になることがある。心筋層の薄くなった部分は、多くの場合、その機能が損なわれ、心筋層の他の部分がそれを補おうとする。その結果、心筋層の他の部分は、機能が損なわれた領域が心筋層にあるにもかかわらず、左心室の拍出量を維持するように拡張することがある。このように拡張すると、左心室は、やや球状の形状になることがある。
【0003】
心臓のリモデリングが起こると、心臓壁の壁張力または応力が高まることが多く、このように高まると、心臓の機能性がさらに損なわれてしまう。多くの場合、心臓壁は、このように応力が高まることで生じる機能低下の埋め合わせをしようとしてさらに拡張することになる。したがって、拡張がさらなる拡張とさらに大きな機能低下とを生むという悪循環を招くことになる。
【0004】
従来、鬱血性心不全は、さまざまな薬を使って対処されてきた。また、心拍出量を高めるための装置も使用されてきた。例えば、左心室補助ポンプが、心臓の血液吐出を補助する。心拍出量を高めるために心室の鼓動に最適に同期させるための多室ペーシングも用いられてきた。心室の拍出を補助するために、広背筋などのさまざまな骨格筋が使用されてきた。また、研究者や心臓外科医らは、心臓の周りに配置される人工装具の「ガードル」を試みてきた。このようなデザインの1つは、心臓の周りに巻き付けられる人工装具の「ソックス」または「ジャケット」である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したデバイスの中には将来性のあるものもあるが、当該分野においては、リモデリングされた心臓がさらにリモデリングしないように、および/または病的心臓の逆リモデリングを助長するようにCHFを治療するための装置が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様によれば、心臓ハーネスが患者の心臓の周りに装着するように構成される。ハーネスは、組み立てられてハーネスを形成する複数の個々のモジュールを含む。
【0007】
別の態様によれば、本発明により、患者の心臓の周りに装着するように構成された心臓ハーネスが提供される。ハーネスの第1のモジュールは、ハーネスの周囲の第1の部分に沿って延在する。第2のモジュールは、ハーネスの周囲の第2の部分に沿って延在する。第1および第2のモジュールが互いに接続される。
【0008】
さらなる別の態様によれば、本発明により、患者の心臓の周りに装着するように構成された心臓ハーネスが提供される。ジップカプラが、ハーネスの第2の部分に隣接したハーネスの第1の部分を選択的に引くように構成される。
【0009】
本発明のさらなる態様によれば、心臓ハーネスの作製方法が、複数のモジュールを与えることと、ハーネスを形成するために互いにモジュールを接続することとを含む。
【0010】
さらなる態様によれば、本発明により、病的心臓を治療する方法が提供される。心臓ハーネスが、患者の心臓の周りに装着するように提供され構成される。ハーネスは、第1の端部および第2の端部を有し、これらの端部は互いに連結するようにされる。ハーネスの少なくとも一部分が、軸周りにロール状にされる。ロール状のハーネスは、患者の心臓の一部分に隣接して配置され、ハーネスは、広げられたハーネスが心臓に装着するように広げられる。
【0011】
さらなる別の態様によれば、本発明により、互いに連結するようにされた複数のモジュールを含む心臓ハーネスが提供される。モジュールの各々は、複数のばね要素を含む。
【0012】
本発明のさらなる別の態様によれば、複数のモジュールを有する心臓ハーネスが提供される。各モジュールは、第1の縁部と、第2の縁部と、ジップカップリング機構とを有する。ジップカップリング機構は、互いに隣接した第1および第2の縁部を選択的に引く。
【0013】
本発明のさらなる態様によれば、心臓ハーネスが提供される。心臓ハーネスは、患者の心臓の周りに装着するように構成され、基部と、頂上部と、頂上部と基部との間の中間部とを有する。頂上部は、複数の螺旋状の細長い部材を有する。各螺旋状の細長い部材は、一端で中間部に接続され、他端で末端部材に接続される。
【0014】
本発明のさらなる態様によれば、基部と、頂上部と、頂上部と基部との間の中間部とを有する心臓ハーネスが提供される。基部は、基部の周囲の集合的なばね力が第1の方向にあるように配向された相互接続されたばね要素を含む。中間部は、中間部の周囲の少なくとも一部分の集合的なばね力が第1の方向と実質的に異なる第2の方向にあるように配向された相互接続されたばね要素を含む。
【0015】
さらなる態様によれば、本発明により、患者の心臓の一部分を受け入れるための中央空洞を有する心臓ハーネスが提供され、このハーネスは、空洞の実質的に全体にわたって心臓壁と接触する。ハーネスは、内向きに延在する複数の突出部を有し、突出部と心臓壁との間の干渉が、心臓にハーネスを保持するのを助力する。
【0016】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面および特許請求の範囲を参照しながら以下に記載する好適な実施形態の詳細な説明により、当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、心臓ハーネス32を取り付けた哺乳動物の心臓30を示す。図示した心臓ハーネス32は、心臓を取り囲み、心臓に弱い圧縮力を全体的にかけて壁応力を軽減する一連のヒンジまたはばね要素を含む。本願と同一の出願人により2000年8月8日に出願され、内容全体が参照形式で本願明細書に援用される、「Expandable Cardiac Harness For Treating Congestive Heart Failure」という発明の名称の同時係属中の米国特許出願第09/634,043号に記載されているように、このような心臓における壁応力を軽減することにより病的心臓のリモデリングが阻止され、さらには反転させることさえできる。
【0018】
本願明細書で使用される「心臓ハーネス」という用語は、心周期の少なくとも一部分の間に心臓に圧縮力をかけるように患者の心臓に装着された装置をさす広義の用語である。「心臓ハーネス」の意味の範疇には、心臓に装着されることが想定され、当該分野において、「ガードル」、「ソックス」、「ジャケット」と呼ばれる他の装置が含まれる。
【0019】
図1に示す心臓ハーネス32は、少なくとも1つの波状ストランド34を含み、この波状ストランド34は、心臓30が充満中に拡張するのに伴って変形するように構成されたヒンジまたはばねヒンジと呼ばれる一連のばね要素36を構成する。各ヒンジ36は、実質的に一方向の弾力性を備え、一方向に作用し、その方向に対して垂直の方向にはほとんど弾力性を備えていない。図2Aは、静止状態にあるヒンジ部材36の1つの実施の形態を示す。ヒンジ部材36は、中央部分40と、一対のアーム42とを有する。アーム42が引っ張られると、図2Bに示すように、中央部分40に曲げモーメント44がかかる。このようにして、変形を阻止する力が存在する。ヒンジ36の典型的なストランド34が、ストランド34の方向に弾性的に拡張および収縮するようにされたこのような一連のヒンジ36を構成する。
【0020】
図3および図4は、ハーネスの製造中の2つの時点について示された心臓ハーネス50の実施の形態を示す。図示した実施の形態において、ハーネス50は、薄いニチノールシートからエッチングされたものであり、これは、形状記憶特性も備える超弾性材料である。平坦な材料シートは、心臓の少なくとも一部分の形状を帯びるように、型、ダイスなどに覆われる(図4を参照)。
【0021】
図3および図4をさらに参照すると、ハーネス50は、心臓30の基部分と一般的に係合し装着するようなサイズおよび構成の基部52と、心臓の頂上領域と一般的に係合し装着するようなサイズおよび形状の頂上部54と、基部52と頂上部54との間の中間部56とを含む。
【0022】
図3および図4に示すように、ハーネス50は、ばねヒンジ36を含むいくつかのストランド34または波状ワイヤ列を含む。図示した実施の形態におけるばねヒンジのストランドは、異なる方向に配向され、ハーネスのさまざまな部分で異なるように構成される。例えば、ハーネス50の基部52において、ストランド58は、ばね要素59が、心臓30の長手軸Lcに対して概して交差する方向に拡張および収縮するように配向される。このようにして、基部52の周囲の集合的なばね力が、長手軸Lcに概して交差した方向に向けられる。
【0023】
中間部56において、ストランド60は、ばね要素61が概して長手方向に拡張および収縮するように配向される。さらに、長手方向に延在するストランド60のいくつかが、相互接続ばね要素62により互いに接続され、このばね要素62は、ストランド60を接続するが、それらの間での相対運動を可能にしたままである。しかしながら、いくつかの長手方向のストランド60が、隣接する長手方向のストランド60に接続されておらず、これらの非接続の長手方向ストランドは、交差方向において互いに対して自由に動くことができる。図示したように、中間部56は、ばね方向の組み合わせを含む。長手方向に向けられたばね61は、長手方向にばね力をかけ、交差方向に向けられたばね62は、交差方向にばね力をかけることは言うまでもない。しかしながら、集合的に、中間部56にあるばねヒンジ61、62は、ハーネス50の周囲に、長手方向と交差方向との間の中間方向に向けられたばね力をかける。
【0024】
頂上部54において、ハーネスの「アルキメデススパイラル」64の構成により、ハーネスは、一方向以外に柔軟に拡張および変形できるようになっている。アルキメデススパイラル64は、互いに隣接して配置された複数のスパイラル状の延長部材66を含む。中間部56に、延長部材66の各々の第1の端部68が接続される。図示した実施の形態において、延長部材66は、長手方向に配向されたばねヒンジ61と同一の広がりをもつ。各延長部材66の第2の端部69が、末端部材70に接続される。このようにして、末端部材70に、複数のスパイラル状の延長部材66が接続される。頂上部54にある図示したアルキメデススパイラル64は、比較的高い伸展性を備え、長手方向に最も伸展性を備える。
【0025】
哺乳動物の心臓では、基部領域にある心筋細胞が、心臓の拍出中、概して交差方向に拡張および収縮する傾向にある。頂上部領域において、心筋は、概して長手方向に拡張および収縮する傾向にある。心臓の頂上部領域と基部領域との間において、心筋は、長手方向と交差方向との間の方向に概して拡張する。このようにして、図3および図4に図示したハーネス50の基部、中間部、および頂上部52、56、54におけるばねヒンジの配置は、特に、心筋の自然な拡張および収縮に対応するようにされている。各部にあるばね要素59、61は、概して、心臓の対応する領域における心臓周囲の筋肉の拡張方向に配向されて、心臓の過度な拡張をより正確に阻止する。したがって、ハーネス50は、心臓30の仕事負荷を軽減させるように助長することにより、心臓は、患者の体を流れる血液をより効率的に拍出できるようになる。また、仕事負荷を軽減させると、心臓に治癒する機会が与えられる。
【0026】
図3および図4をさらに参照すると、基部52にあるばね要素59のストランド58は、相互接続要素72により互いに接続されている。これにより、列/ストランド58が交差方向に拡張および収縮したときに、相互接続要素72は、ハーネス50が、長手方向に小さくなること、すなわちいわゆる縮小することを阻止する。基部52においてハーネス50が縮小すると、心臓を締め付ける力が長手方向に生じることとなるので、以上のことは重要な利点を与える。ここで、言うまでもなく、心臓が周囲に拡張したときにも、心臓は長手方向に小さくなる。このため、心臓の球形度は、望ましくない程度まで上がり、吐出が効率的ではないことがある。縮小をなくし、または阻止することにより、本発明のハーネスは、心臓の自然な形状の維持を助長し、および/または、心臓の球形度を制限する。
【0027】
別の実施の形態において、相互接続要素は、伸展性のあるばねを含む。このような伸展性のある相互接続要素により、ストランドの相対位置が維持されるが、ハーネスによりほとんどまたはまったく抵抗なく、心臓が長手方向に拡張および収縮することができる。したがって、伸展性のある相互接続要素により、ハーネスの縮小も回避される。
【0028】
上述したように、図3および図4に示す心臓ハーネスの実施の形態は、平坦なニチノールシートからエッチングされる。図4に示す所望の形状に平坦なシートを形成した後、ニチノール材料は、約20分間、約475℃で炉に配置されることによりアニールされることが好ましい。その後、ハーネス50は、炉から取り除かれ、冷水で急冷される。ハーネスは、アニールされた形状を保持または「記憶」する。その後、ニチノールの形状記憶特性により、ハーネスは、ある一定の温度で変形され、さらには塑性変形され得るが、変形されたハーネスが形状記憶温度範囲に戻ると、ハーネスは、アニールされた形状を再び帯びることになる。これは、ハーネスを最小限の侵襲的な外科処置方法で送り出す実施の形態において特に役に立ち得る。このような実施の形態において、ハーネスは、より容易に体に導入されるように圧縮および/または折り畳まれるが、体の温かい内部温度にさらされると、記憶した形状に拡張する。
【0029】
図1から図4の実施の形態は、ニチノール製のものであるが、心臓ハーネスにはさまざまなデザインおよび材料が使用できることを理解されたい。例えば、適切な材料は、例えば、ニチノールなどや、オリゴ(e−カプロラクトン)ジメタクリレート、ステンレス鋼、Elgiloy(登録商標)、チタン、タンタル、ポリイミド、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ePTFE、およびポリエステルなどの金属合金またはポリマーを含む他の形状記憶材料などの金属およびポリマーを含む。
【0030】
図3および図4に図示した実施の形態において、平坦なニチノールシートが、光化学的にエッチングされた後、所望の形状に湾曲されている。後にハーネスに形成可能なシートを作製したり、さらには、変形される必要がなく心臓の形状を概して補うハーネスを直接作製したりするために、任意のさまざまな製造方法を用いることができる。このような製造プロセスは、例えば、鋳造、機械加工、噴射水流を使った切断、EDM、フライス削り、レーザ切断、およびスタンピングを含み得る。ハーネスが作製された後、ハーネスは、電気化学的または機械的な方法により研磨されることが好ましい。
【0031】
図3および図4に示す心臓ハーネス50の1つの態様は、ハーネスを単一の一体構造としてエッチングすることにより、重なり合ったワイヤやフィラメントがなく、溶接などの接続部がまったく必要ない。このようにして、ばねヒンジは、他のばねヒンジと重なり合い接触することなく動作する。したがって、このように重なり合った材料により生じる摩擦に伴う磨耗が回避される。また、溶接および他の機械的な接続部から生じ得る応力の集中も回避される。
【0032】
別の実施の形態において、延伸ワイヤが、集合的に心臓ハーネスを形成するばねヒンジの波状ストランドに形成されることができる。延伸ワイヤから形成された心臓ハーネス32が、ばねヒンジ32の隣接する列34が重なり合い、図1の実施の形態に示すように互いに織り合わされるように構成されることができる。他の実施の形態において、心臓ハーネスは、延伸ワイヤから作られたばねヒンジの列が重なり合わず、または隣接するばねヒンジに接触しないように構成される。ワイヤは、その波状の形状を「記憶する」ようにアニールされる延伸ニチノールワイヤを含むことが好ましい。
【0033】
心臓ハーネスの実施の形態は、さまざまなサイズ、形状および構成で与えられる。上述したように、図3および図4に示すハーネス50の実施の形態は、患者の心臓を収容するように概して円錐状に変形された概して円形のシートを含む。別の実施の形態において、ハーネスは、シートの形態にあるとき、まったく円形ではないため、シートが概して円錐状の形状に変形されると、基部から頂上部までの距離が、ハーネスの片側で別の側より長くなる。さらなる他の実施の形態において、心臓は、ばねヒンジの一連の隣接する波状列を含むリボンまたはファンを含むことができる。
【0034】
心臓ハーネスの伸展性は、ばね要素の特別な構成を用いることにより、製造中、必要に応じて特別の仕様に従って変更することができる。ハーネスにあるすべてのばね要素が、同じ伸展性の特徴を備える必要はない。例えば、ばね要素の中には、他のばね要素よりも長いアームをもつものがあってよい。アームが長いヒンジは、アームが短いヒンジよりも伸展性があると思われる。ハーネスの異なる領域ごとに伸展性を変化させる別の方法では、ばね要素のいくつかを、他のばね要素より厚くすることである。ばねの厚みがあるほど、より大きな力で変形を阻止することになる。ばね要素の配置に応じて、ハーネスの1つの部分または領域に、ハーネスの他の領域より伸展性をもたせることができる。
【0035】
1つの実施の形態において、第1のばねセットが、第1のしきい値の力をかけると容易に変形し、第2のばねセットが、第2の力しきい値に達したときのみ変形し始める。したがって、心臓ハーネスは、第1のひずみ範囲にわたって非常に伸展性のある伸展曲線を示すが、選択されたひずみしきい値に達すると、劇的に硬くなる。これは、より小さく、可能的にほぼ罹病程度が低い心臓よりも、より大きな心臓により大きな圧縮力をかけることが望ましい場合に役に立ち得る。
【0036】
図3および図4をさらに参照すると、ハーネス50は、アンカー機構を含むことができる。アンカー機構は、心臓30上の適所にハーネスを保持するように助力する。上述したように、ハーネス50は、患者の心臓の一部分の周りに装着するように構成される。心臓30のその部分は、ハーネス50の中央空洞74内に適合する。図示した実施の形態において、波状部分の最外列76は、ばね要素59のいくつかから延在する一連の突刺78を含む。突刺78は、ハーネス50の中央空洞74内に延在するように内向きに湾曲されることができる。ハーネス50が心臓に配置されると、各突刺78は、心臓壁と少なくとも部分的に係合し、またはそれを突き通るため、心臓の頂上部の方へ心筋から離れて下向きに向かうハーネスの動きが阻止される。図示した実施の形態において、突刺78は、エッチングされるとき、ハーネス50とともに一体に形成される。
【0037】
図5および図6に、アンカー装置の別の実施の形態を示す。図5は、ばねヒンジ84の列82を含む心臓ハーネス80の一部分を示す。各ばねヒンジ84は、ハーネス80の中央空洞に突出するように内向きに湾曲可能である底中央部86を有する。図6に詳細に示すように、ハーネス80が患者の心臓30に対して配置されると、内向きに湾曲した底中央部86は、心臓30の心膜と係合する。ヒンジ84の中央部86は、鋭利でなく、突刺のように心臓組織を貫通しないが、心臓と係合することにより、共に働く多数の底中央部86により生じる干渉により、心臓の頂上の方から心臓から離れる方へのハーネス80の動きが阻止されるという重要な抵抗力が得られる。
【0038】
さらなる実施の形態において、ハーネスの一部分が、周囲のばねヒンジよりも硬い1つ以上のばねヒンジを設けることにより、中央空洞内に突出するように構成されることができる。このようなより硬いばねヒンジは、周囲のハーネスほど伸展性がないので、中央空洞に突出する傾向をより多く備え、ハーネスと心臓壁との間にさらなる干渉を与える。
【0039】
図7は、所望の形状に形成される前のエッチングされ一体形成された心臓ハーネス90の別の実施の形態を示す。図に示すように、図示した実施の形態は、図1または図3に見受けられるばね要素92の異なる配置および構成を含む。ばね要素92の隣接する列94が、実質的に直線の相互接続要素96により接続され、これらの相互接続要素は、基部98から頂上部100に延在し、装置の頂上部100にあるアルキメデススパイラル102の配置内に湾曲される。図8および図9の各々は、図7のハーネス90が、心臓と係合するように形成された型に成形される実施の形態を示す。
【0040】
上述したように、心臓ハーネスにおいて、さまざまな構成のばね要素92を使用することができることが有用である。このような構成は、接続要素96によって相互接続されているとよく、または相互接続されなくてもよいばね要素92のいくつかの列94を含んでよい。さらに、このような接続要素は、ばねヒンジの隣接する列が、互いに対して移動可能なように、ばね要素を含んでよく、さらには弾性材料も含んでもよい。
【0041】
図8および図9の各々は、ハーネス90の一部分を取り除いた実施の形態を示す。図8において、ハーネスの片側を通るウィンドウ104が形成されるが、基部にあるハーネスの最外ストランド106には手を加えていない。図9においては、ハーネスの最外ストランドも断続されている。したがって、ハーネスの片側を通るスロット108が形成され、最外ストランド106は、心臓を完全に取り囲んでいない。ウィンドウ104およびスロット106の実施の形態により、例えば、心臓バイパスや、冠状動脈移植片の組み込みや処置などの外科的処置を外科医が施すためのアクセスが得られる。いくつかの実施の形態において、取り除かれたハーネスの部分を再度取り付けて、ウィンドウまたはスロット部分に対して取り除かれた弾性力および支持を回復させることが好ましいことがある。
【0042】
(設置方法および装置)
患者の心臓に心臓ハーネスを設置するために、任意の適切な方法を用いることができる。例えば、ハーネスは、胸部の外科処置の間、または最小限の侵襲的な方法を用いた手術の間、心臓にわたって滑るようにするとよい。しかしながら、心臓、特に、鼓動している心臓は滑りやすく、扱いが難しいことがある。さらに、ハーネスが、設置時に心臓に圧縮力をかけるようにするために、ハーネスは、ばねヒンジが静止位置にあるとき、患者の心臓より多少小さいことが好ましい。設置中にハーネスが心臓にわたって引っ張られると、ハーネスは心臓を締め付け、心臓は、ハーネスから離れて滑る傾向があるため、ハーネスを心臓に設置することは困難である。
【0043】
別の実施の形態によれば、完全なハーネスを心臓に滑らせる必要がなく、心臓に心臓ハーネスを設置することができる。その代わりに、図4、図8および図9に示すようなハーネスが、基部から頂上部へのハーネスの長さの一部分に沿って長手方向に分割または切断されるように修正される。このようにして、ハーネスは、設置中に心臓を締め付けることなく、心臓に隣接して心臓の周りに緩く装着することができる。心臓に隣接して配置されると、ハーネスは、心臓の周りに巻きつけられて、ハーネスの周囲連続性を回復することができる。長手方向の分割位置にあるハーネスの縁部は、例えば、縫合、クリップ、フックにより、または以下に記載するようなジップカプラにより、任意の方法で再度取り付けられることができる。
【0044】
以下、図10から図12を参照すると、心臓ハーネス110の別の実施の形態は、対向する第1および第2の長手方向の縁部112、114を含む。第1および第2の長手方向の縁部112、114が互いに整列されると、ハーネス110は、実質的に円周方向に連続したものになり、心臓の周りに装着されるような形状になる。第1および第2の縁部112、114の周りには、ファスナ装置116が取り付けられる。図示した実施の形態において、ファスナ装置116は、ジッパ119の形態をしたジップカプラ118を含む。ジッパ歯122を含む接合構成部品120が、縫合により対応するハーネス縁部に取り付けられた布裏張り124上に設けられる。
【0045】
図10から図12は、患者の心臓30にわたって設置されたハーネス110を示す。ハーネス110を設置するために、図10に示すように、ジッパ119は外され、ハーネス110は、心臓30の周りに緩く装着される。ハーネス110は、ばねヒンジ125が静止位置にあるとき、心臓の周りのすべてで円周方向に装着されていない。ジッパアクチェータ126またはカップリング部材が、図11および図12に順を追って示すように、結合構成部品120に沿って長手方向に前進するため、結合構成部品120は、ハーネス110が心臓30の周りで閉じられるように、互いにロックし合う。心臓ハーネス110の第1および第2の縁部112、114は、互いの方向に引っ張られ、適所に保持される。このようにして、ハーネスの静止時のサイズが心臓より小さくても、心臓を円周方向に取り囲むように心臓にわたってハーネスを閉じることは、容易であり、また効果的である。
【0046】
アクチュエータまたはカップリング部材126は、手動で前進されることができ、または、結合構成部品120の長さに沿ってそれを前進させるためのツールを用いて保持されることができる。相互にロックされると、結合歯122により、ハーネス110の円周方向の強度が得られるとともに、ある程度の長手方向の強度も得られる。ハーネスが閉じられると、ジッパカプラ118は、ハーネス縁部112、114間に挟まれるため、縁部は、互いから間隔を置いて設けられてよい。しかしながら、ハーネス110の円周方向の力は、ジップカプラ118を介して縁部112、114に隣接するばねヒンジ125に伝えられる。
【0047】
本発明において、ジップカプラの変形例および実施の形態が用いられることが有用となり得ることを理解されたい。例えば、図示したジッパに類似した効果を得るために、任意のさまざまなジップカップリング機構を使用することができ、その効果により、アクチュエータ部材が縁部に沿って長手方向に移動する際に、対向する縁部が互いの方向に交差して引っ張られる。他の例示的なジップカップリング機構は、雄部材を有する第1の細長い結合構成部品が、雌部材を有する第2の細長い結合構成部品と係合する「ジップロック」タイプの機構を含む。
【0048】
図示した実施の形態において、カップリング部材126は、結合構成部品120を選択的にロックまたはロック解除する。したがって、カップリング部材126が、心臓30の周りでハーネス110を閉じるように前進するが、臨床医が装置の装着性や位置に満足しなければ、カップリング部材126は、結合構成部品をロック解除し、ハーネスを緩めるように後退させることができる。これにより、臨床医は、患者の心臓にある装置を容易に調節し固定しなおすことができる。
【0049】
結合構成部品120がロックされた後、カップリング部材126は、適所に置いたままにすることができ、または、ジップカップリング機構118から完全に取り除くことができる。結合構成部品120は、カップリング部材126が取り除かれた後は相互にロックされたままの状態にある。しかしながら、従来のジッパの場合、カップリング部材が取り除かれると、結合構成部品は、構成部品の端部が共に保持されていなければ、互いからロック解除されることになる可能性がある。この可能性をなくすために、結合構成部品120を、相互ロックされた位置において長さに沿って2つ以上の位置で保持するために、第2のカップリング128が与えられる。第2のカップリング128により、結合構成部品は、互いとは別々に動くことができなくなる。
【0050】
第2のカップリング部材は、クリップ、縫合などを含むことができる。別の実施の形態において、第2のカップリング部材は、結合構成部品を共に保持するように配設された比較的小型の生物学的に不活性の一対の磁石を含む。磁石は、ネオジウム、鉄、および/またはホウ素からなる希土類磁石を含むことが好ましく、Jobmaseter Magnetsから入手可能である。1つの実施の形態において、磁石は、心臓ハーネスの縁部または結合構成部品にエポキシにより取り付けられ、ハーネスが閉じられると、互いに自動的に係合するように配設される。このようにすれば、第2のカップリングを適用するために、さらなるステップが必要ない。
【0051】
結合構成部品120およびカップリング部材126は、金属やポリマーなどの任意の材料から形成することができる。上述したように、結合構成部品120は、布裏張り124に取り付けられているとよく、この裏張りは、対応するハーネス縁部112、114に取り付けられる。しかしながら、ハーネスには、細長い結合構成部品も取り付けることができ、または、ハーネスと共に形成することもできる。
【0052】
図13から図16は、細長い結合構成部品を心臓ハーネスの縁部に直接取り付ける場合の実施の形態を示す。図13を詳細に参照すると、エッチングされた心臓ハーネス130の一部分が示されている。エッチングされたハーネス130は、第1の長手方向の縁部132と、第2の長手方向の縁部134とを含む。各縁部132、134は、相互接続されたばね138のいくつかの列136とつながる。各長手方向の縁部132、134に沿って、一連の小さな穴140が設けられる。図14に詳細に示すように、各縁部に沿って、細長い結合構成部品142が取り付けられる。図示した実施の形態において、結合構成部品142は、縫合、接着剤などにより縁部132、134に取り付けられ、穴149を貫通して延在するジッパ歯144を含む。図15および図16は、相互ロックされるように隣接する縁部132、134を一緒に引っ張るように、結合構成部品142に沿って前進しているアクチュエータまたはカップリング部材146を示す。
【0053】
図示した実施の形態において、ばねヒンジ138を有する心臓ハーネス130とともに、ジップカップリング機構が使用される。しかしながら、任意のタイプの心臓ハーネスとともにジップカップリング機構を使用することができることを理解されたい。例えば、弾性または非弾性の織布または編布、ポリエステルメッシュまたは他の材料から作られた心臓ハーネスが、ジップカップリング機構を含むことができる。このようなハーネスは、上述したような方法でカプラ部材により連結される細長い結合構成部品を有する第1および第2の縁部を有するとよい。
【0054】
結合構成部品は、第1および第2の縁部に直接取り付けられることができ、または、縁部に取り付けられた布裏張りに取り付けられることができる。いくつかの実施の形態において、布裏張りは、伸展性または弾性のある材料を含む。このようなことから、ハーネスが比較的非弾性のものであっても、ジップカプラの弾性のある布裏張りにより、ある程度の伸展性が得られる。このようにして、心臓に設置されたとき、ハーネスがきつ過ぎるという可能性がほとんどなくなる。
【0055】
ジップカップリング装置を使用する際の重要なステップは、カップリング部材が前進するとともに、結合部材が、互いに対して適切に相互ロックするように、カップリング部材126、146を、細長い結合部材120、142の両方と係合させることである。さらなる実施の形態において、心臓の鼓動が、カップリング部材が設置される結合部材の接合端部を実質的に邪魔しないように、ハーネスより実質的に長い細長い結合部材を有するジップカップリング機構をハーネスが有する。さらなる実施の形態において、結合部材は、ハーネスが心臓に隣接して配置され、最終的に心臓に連結される準備が整うと、患者の身体から離れて延びる。このようにして、臨床医は、患者の身体の外側の位置で、カップリング部材を細長い結合構成部品の両方と係合させることができる。したがって、このような係合は比較的容易である。その後、臨床医は、心臓の周りにハーネスを閉じるように、カップリング部材を前進させる。別の実施の形態において、カップリング部材は、ハーネスが患者の身体内に前進されるとき、細長い結合構成部品とすでに係合されている。
【0056】
カップリング部材が係合されると、結合構成部品が共にロックされるまで、細長い結合構成部品に沿って前進させることができる。カップリング部材は、結合構成部品が完全に延在するまで前進を続けることができ、その後、カップリング部材は、患者の身体から取り除くことができる。その後、細長い結合構成部品は、ハーネスの縁部に沿って延在し、比較的ほとんど余分な長さをもたないように形を整えることができる。上述したように、結合構成部品が絡まないように、磁石または他の第2のカップリング部材を設けることができる。
【0057】
(モジュール構成)
別の実施の形態によれば、心臓ハーネスが、心臓ハーネスを形成するように組み立てられる複数の個々の構成部品またはモジュールを含む。モジュールは、ジップカップリングを含むことができ、ハーネスのアセンブリは、隣接するモジュールを互いに係合するようにジップカップリングを用いることを含む。クリップ、接着剤などを適用することなど、隣接するモジュールを連結するための他の方法および装置を用いることもできる。さらに、フック、圧縮取付具などにより、隣接するモジュールの対向する縁部を係合するように、モジュールの少なくともいくつかの縁部を製造することができる。
【0058】
以下、図17および図18を参照すると、心臓ハーネスの実施の形態のモジュール150が示されている。モジュール150の各々は、対応するモジュール150の縁部156に取り付けられたジッパ歯154を含む細長い結合部材152を有する。結合部材152は、上述したように連結される。図18に示すように、複数のモジュール150が、結合部材152を係合することにより互いに接合される。連続したモジュール150が、完全な心臓ハーネスが形成されるまで追加することができる。
【0059】
図19、図19Aおよび図20は、「ジップロック」ファスナの形態のジップカプラ162を含む心臓ハーネスモジュール160の別の実施の形態を示し、このジップカプラは、雌部材166を係合するようにされた雄部材164を含む。雄部材164は、第1のモジュール170の縁部168に沿って取り付けられ、雌部材166は、第2のモジュール174の縁部172に沿って整列される。雄部材および雌部材164、166が係合されると、モジュール170、174は、図20に示すように保持される。図17から図20に示す実施の形態において、それぞれのジップカプラ162は、隣接するモジュール170、174の間に挟まれ、モジュール縁部168、172は、実際に互いと接触していない。
【0060】
隣接するモジュールを連結するために、いくつかのタイプのファスナまたはカップリング部材を使用することができることを理解されたい。これらの機構は、図17から図20に示すジップカップリング機構などの解放可能な機構を含み、さらに、永久カップリング機構を含む。例えば、別の実施の形態において、隣接するモジュール150、160は、モジュール上およびモジュール間にシリコン層を適用することにより、互いに接続される。隣接するモジュールを互いに永久的に結合または連結するために、さまざまなポリマーを使用することができる。
【0061】
心臓ハーネスモジュールの組み立ては、生体外および/または生体内で達成することができる。生体内組み立ては、デバイスの最小限の侵襲的な外科処置の送り出しの一環として実行できる。ハーネスのモジュール構成は、各モジュールのプロファイルが、組み立てられたハーネスのプロファイルより小さいため、最小限の侵襲的な手法に有用である。ハーネスが完全に組み立てられて前進されるよりも、ハーネスがモジュールごとに前進されれば、より小さな心臓への送り出し開口および通路を使用することができる。生体内でハーネスを組み立てるために、複数のジップカップリングを使用することができる。
【0062】
モジュールハーネスにより、特定の患者の心臓のサイズおよび需要に合わせて、ハーネスを高精度に仕様変更することができる。ばね要素の伸展性および配置は、患者の心臓に特別に適応させることができる。例えば、より大きな集合的なばね定数を有するいくつかのモジュールが、より大きな伸展性を有するモジュールと接合されてよく、それによって、患者の左心室の周りに、より剛性のあるばね要素が設けられるのに対して、患者の心臓の残りの部分の周りには、より伸展性のあるばね要素が設けられる。さらに、モジュールの中には、ばねヒンジを含むものがあってよく、または含まないものがあってもよい。
【0063】
また、モジュールアプローチにより、心臓ハーネスの製造業者は、比較的少ない種類のモジュールサイズを維持しながら、広範囲の心臓の形状およびサイズに対応できるようになる。これは、患者の要求に合わせて、広範囲のサイズおよび伸展性を備える心臓ハーネスを作製するために、サイズと伸展性が異なる制限された数のモジュールを混合し整合させることができるためである。
【0064】
モジュール150、160は、さまざまなサイズおよび形状で形成することができる。例えば、モジュールは、長手方向ストリップ、円周方向ストリップ、スパイラルストリップなどを含むことができる。
【0065】
(スクロール状ハーネス)
以下、図21から図24を参照すると、心臓ハーネス180の別の実施の形態およびハーネスを設置するための方法が与えられ図示されている。図16を詳細に参照すると、図示した心臓ハーネス180は、ばねヒンジ184を含む波状部分の複数の列182を含む。図から分かるように、この構成は、図3および図7に記載したもののような他の実施の形態と多くの類似点を共有するが、図示したハーネス180は、概してリボン状またはファン状であり、第1および第2の端部186、188を有する。図示した実施の形態において、リボン状のハーネス180は、概して矩形である。他の実施の形態において、リボン状のハーネス180は、概して弓状であり得る。
【0066】
前述したハーネスの実施の形態と同様に、リボン状のハーネス180は、可撓性材料から形成されることが好ましい。図示した実施の形態において、リボン状のハーネスは、平坦なニチノールシートからエッチングされる。他の実施の形態において、延伸ニチノールワイヤなどの他の材料が、リボン状のハーネスを形成するために使用することができる。さらに、このようなハーネスは、可撓性で、非金属および非超弾性の材料から作ることができる。
【0067】
配置装置190は、図21に示す第1および第2の配置ロッド192、194を含む。心臓ハーネス180の第1および第2の端部186、188は、配置ロッド192、194に接続される。ハーネス180が実質的に平坦でファン状の構成であることにより、臨床医は、心臓30に隣接してハーネスを配置することができ、ロッド192、194を用いて、心臓が鼓動しているときでも、心臓30(図22を参照)の周りにハーネス180を容易かつ迅速に巻き付けることができる。このような配置構成およびモードにより、心膜にわたって長手方向に滑らせることなく、ハーネスを設置することができる。心膜への外傷は、最小限に抑えられるか、または回避される。
【0068】
以下、図23を参照すると、ハーネス180は、心臓へ配置する前に、スクロールタイプの構成において、配置ロッド192、194の周りに巻き付けられることが好ましい。スクロールタイプの構成は、非常に小さなプロファイルであり、最小限の侵襲的な外科方法を用いて、患者の身体内に挿入することができる。
【0069】
ハーネス180を患者の心臓30に設置するために、臨床医は、心膜にすぐ隣接した位置にハーネスをスクロールさせてロッド192、194を位置決めした後、ロッドを回転させながら、心臓の対向する側の周りにロッド192、194を移動させる。ロッドが心臓の周りを移動すると、ハーネス180は、図22および図24に示すように、ロッドへの巻き付けが解かれて心膜へ広がる。図22に示すように、ハーネス180が完全に心臓を取り囲むと、ハーネス180の第1および第2の端部186、188は、互いに係合される。その後、端部は、ロッド192、194から解放され、ロッドは、取り除かれる。ハーネス180は、患者の心臓30上の適所に残される。
【0070】
端部を互いに係合し、および/または、端部を配置ロッドに解放可能に保持するために、任意の適切な装置または方法を使用することができる。例えば、クリップ、縫合、外科用の接着剤、磁石、生物分解性材料などを適切に使用することができる。
【0071】
次に、図25を参照すると、リボンタイプのハーネス180の1つの実施の形態において、ハーネスを閉じるようにするためのジップカップリング機構200が用いられている。ハーネス180の端部から延在する接続部材202が、ハーネスをロッド192、194に接続する。図示した実施形態において、接続部材202は、縫合材料を含む。ファン状の心臓ハーネス180の第1および第2の端部186、188に沿って、細長い結合部材204が与えられる。細長い結合部材204は、手術中、患者の身体から延在するように、端部186、188をはるかに超えて延在する。結合部材204の一部分が、端部186、188に直接接続され、ハーネスの端部に近接した結合部材204を支持するために、布裏張り206などが与えられる。
【0072】
図22および図25に示すように、心臓30の周りにハーネス180が配置されると、臨床医は、ジップカップリング機構200のカップリング部材208を細長い結合部材204に沿って身体内へハーネスに沿って前進させる。カップリング部材208がハーネス180上で結合部材204に沿って移動すると、接続部材202は、配置ロッド192、194から取り外され、ロッドは、ルートから外れて移動される。カップリング部材208は、ハーネスの第1および第2の端部186、188を、お互いに隣接して接合するように引っ張るため、患者の心臓30上の適所にハーネス180を保持する。カップリング部材208が完全に延伸すると、結合部材204の余分で不要な部分が切り取られ、相互にロックされた結合部材が外れないように、1つ以上の第2のコネクタ部材を取り付けることができる。
【0073】
ハーネスの対向する縁部を接合するために、さまざまな方法および装置を用いることができることを理解されたい。端部を接合するために、例えば、磁石、縫合、クリップ、医療用接着剤などを使用することができる。
【0074】
1つの実施の形態において、ニチノールのリボンタイプのハーネスが、患者の心臓のサイズおよび形状に適合するように形成された後、その形状を「記憶する」ように、その位置においてアニールされる。ハーネスは、ハーネスがロッド上にスクロールされたときに変形されたとしても、患者の身体内でアニールされた形状をとることになる。別の実施の形態において、ニチノールのハーネスは、まず、ロッドの周りでスクロールされた後、スクロールされた構成でアニールされる。これらの実施の形態の両方に関して、ハーネスが患者の心臓の周りに配置されると、心臓に内向きの圧縮力をかけ、その力により、心臓の拡張期充満中に壁応力が軽減される。
【0075】
次に、図26から図28を参照すると、スクロールハーネス送り出し装置210が示されている。スクロールハーネス送り出し装置210は、スクロールされた構成でハーネス180を保持するようにされた第1および第2の配置ロッド192、194を含む。ハーネスは、対応するロッドの末端部に隣接して配置される各ロッド192、194の保持部212に取り付けられる。保持部212に近接した各ロッド192、194上に、湾曲部214が与えられる。このようにして、ロッドは、互いに対して反対方向に回転するように構成され、隣接するロッド192、194の保持部212は、互いに対してすぐに隣接した位置(図26を参照)から、間隔が置かれた位置(図27を参照)に移動する。さらに回転すると、ホルダ212は、互いに対してすぐに隣接した位置に再度配置されるようになる。
【0076】
配置ロッド192、194の近端部が、ハンドル216により支持される。アクチュエータロッド218が、ハンドル216から近接して延在する。アクチュエータロッド218は、第1の配置ロッド192とともに回転する。図28を詳細に参照すると、第2の配置ロッド194上のギヤ220が、アクチュエータロッド218上のギヤ222と係合することにより、アクチュエータロッド218が第1の方向に回転し、第1の配置ロッド192が第1の方向に対応して回転すると、第2の配置ロッド194は、反対方向に回転する。
【0077】
図26は、配置ロッド192、194の保持部212が互いに概して隣接して配設されることにより、ハーネス180が、図23に示すように、スクロールのようにきつく巻き付けられる装填状態にある装置210を示す。アクチュエータロッド218が回転すると、配置アーム192、194は、図27および図24に示すように、保持部212が互いから間隔が設けられた開位置に移動する。アクチュエータが回転し続けると、配置アーム192、194が回転を続け、最終的に、図22に示すように、再度互いに出会うことになる。この点で、スクロールハーネスは、患者の心臓30の周りに配置され、適所に固定されるだけでよい。
【0078】
(心臓ハーネスのサイジング)
リモデリングを阻止し、心臓の逆リモデリングを促進するために、心臓ハーネスを患者の心臓に適応する際の1つの考慮すべき点は、患者の心臓に適用するのに正確なサイズの心臓ハーネスを得ることである。心臓の壁応力を軽減するように適切な内向きの圧縮力を適用するために、ハーネスの適切な張力を達成することが重要である。強すぎる張力が与えられれば、心臓は締め付けられる。ほとんど張力がかからなければ、装置が患者へ与える利益は、減少するか、またはほとんどなくなる。
【0079】
Acorn(登録商標)の心臓支持装置(CSD:Cardiac Support Device)などの既存の織物ハーネスでは、外科医が、まず、患者の心臓に装置を緩く設置した後、装置が適所にある間に装置に手動で張力を与える。外科医が適切な張力を決定および獲得するためのアルゴリズムまたは指示はない。これにより、オペレータが誤りを犯す可能性があり、患者と外科医との間に不整合性が生じ得る。
【0080】
したがって、患者の心臓に合わせて心臓ハーネスのサイズを予め調整した後、心臓にハーネスを設置することが望ましい。また、このように予めサイズ調整をする手法が、患者に対して可能な限り最小限の侵襲的なものにすることが望まれる。
【0081】
何らかのハーネス設置手術が実行される前に、非侵襲的に画像データを獲得することができる。心エコー検査、CTスキャン、MRIスキャン、および脳室造影などのイメージングを使用することができる。他のタイプのイメージングも有益であり得る。心臓の直径、心臓の体積、拡張期の終りおよび収縮期の終りでの心臓の断面積を測定することにより、臨床医は、心臓の所望のサイズを決定し、それによって、所望のハーネスサイズおよび構成をデザインまたは指示することができるようになる。
【0082】
所望のハーネスサイズおよび構成が決まれば、ハーネスは、製造業者または臨床医のストックにあるモジュール構成部品から作製することができ、または、各患者に合わせて特別に作製することができる。特定のハーネスサイズおよび/または構成は、ある範囲の心臓サイズに対して適切なものであることができる。
【0083】
ハーネスは、拡張期の終りに所定の最大心膜圧を心臓にかけるように選択または作製することができる。拡張期の終りに印加される圧力は、約2mmHgより大きく、約10mmHgより小さいことが好ましく、約4から8mmHgの間であることがさらに好ましい。心周期を通して圧力がかけられ、拡張期の終りで最大となることが好ましい。
【0084】
別の実施の形態において、心臓ハーネスは、心臓が急に拡張した場合に備えてサイズ調整される拡張終期寸法を超えて拡張可能であるように構成される。このようにして、拡張終期で心膜表面に圧力がかけられるが、拡張終期寸法の制限が心臓に課されない。
【0085】
いくつかの好適な実施の形態および例に関して本発明を開示してきたが、本発明は、詳細に開示した実施の形態を逸脱して、本発明の他の代替の実施の形態および/または使用およびその明確な修正および同等のものに広がることは、当業者に理解されよう。さらに、本発明の多数の変形を詳細に示して記載してきたが、本発明の範囲内にある他の習性は、本開示に基づいて当業者に容易に明らかであろう。また、実施の形態の特定の特徴および態様のさまざまな組み合わせまたはサブコンビネーションがなされてもよく、これらは本発明の範囲内のものであると考えられる。したがって、開示した実施の形態のさまざまな特徴および態様は、開示した本発明のさまざまなモードを形成するために、互いに組み合わせたり、置き換えられたりすることができることを理解されたい。したがって、本願明細書に開示された本発明の範囲は、上述した特定の開示した実施の形態により制限されるべきではなく、特許請求の範囲を公正に読むことによりのみ決定されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】心臓ハーネスが配置された心臓の略図である。
【図2A】弛緩位置にあるばねヒンジを示す。
【図2B】張力下にあるばねヒンジを示す。
【図3】平坦な材料シートから切り取られた心臓ハーネスの実施の形態を示す。
【図4】心臓の周りに装着するように構成された形状に形成された図3の心臓ハーネスを示す。
【図5】一つの実施の形態により構成されたばねヒンジを有する心臓ハーネスの一部分を示す。
【図6】ばねヒンジの中央部分が心臓の表面と摩擦係合する図5のハーネスの部分を略図的に示す。
【図7】平坦な材料シートから切り取られた心臓ハーネスの別の実施の形態を示す。
【図8】貫通して形成された窓を有する心臓ハーネスの実施の形態を示す。
【図9】貫通して形成されたスロットを有する心臓ハーネスの実施の形態を示す。
【図10】心臓の周りに緩く装着された心臓ハーネスの実施の形態を略図的に示す。
【図11】心臓の周りに締め付けられた図10の心臓ハーネスを示す。
【図12】心臓の周りに締め付けられた図10の心臓ハーネスを示す。
【図13】互いに隣接して配置された心臓ハーネスの実施の形態の2つの縁部分を示す。
【図14】各縁部分にジッパカップリングが取り付けられた図13の2つの縁部分を示す。
【図15】互いに部分的に連結された図14の縁部分を示す。
【図16】互いにより完全に連結された図14の縁部分を示す。
【図17】一実施の形態において互いに接続される前の心臓ハーネスの隣接するモジュールを示す。
【図18】互いに接続された図17のモジュールを示す。
【図19】別の実施の形態において互いに接続されるように構成された心臓ハーネスの隣接するモジュールを示す。
【図19A】互いに整列されジッパカプラを示す図19のモジュールの縁部の端面図を略図的に示す。
【図20】互いに接続された図19のモジュールを示す。
【図21】配置ロッドに接続されたリボン状ハーネスの実施の形態を示す。
【図22】心臓の周りに巻き付けられた図21のハーネスを示す。
【図23】配置ロッドの周りにスクロールさせて巻き付けられた図21のハーネスを示す。
【図24】心臓に部分的に配置された図21のハーネスを示す。
【図25】ハーネスの第1および第2の縁部が接合されようとしている状態のリボンタイプのハーネスの実施の形態を示す。
【図26】リボンタイプのハーネスの送り出し装置の側面図を示す。
【図27】図26の送り出し装置の別の図を示す。
【図28】図26の送り出し装置の一部分の拡大図を示す。
【0001】
本発明は、心不全を治療するための装置に関する。さらに詳しく言えば、本発明は、患者の心臓の少なくとも一部分の周りに装着するように構成された心臓ハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
鬱血性心不全(「CHF」)は、心臓が、組織の代謝要求、特に、酸素の要求に見合うだけの十分な流量で血液を拍出できないことを特徴とする。CHFの1つの特徴は、患者の心臓の少なくともいくつかの部分をリモデリングしてしまうことである。このようなリモデリングでは、心臓壁のサイズ、形状および厚みが物理的に変化する。例えば、ダメージを受けた左心室は、心筋層の一部分が局所的に薄くなって伸びた状態になることがある。心筋層の薄くなった部分は、多くの場合、その機能が損なわれ、心筋層の他の部分がそれを補おうとする。その結果、心筋層の他の部分は、機能が損なわれた領域が心筋層にあるにもかかわらず、左心室の拍出量を維持するように拡張することがある。このように拡張すると、左心室は、やや球状の形状になることがある。
【0003】
心臓のリモデリングが起こると、心臓壁の壁張力または応力が高まることが多く、このように高まると、心臓の機能性がさらに損なわれてしまう。多くの場合、心臓壁は、このように応力が高まることで生じる機能低下の埋め合わせをしようとしてさらに拡張することになる。したがって、拡張がさらなる拡張とさらに大きな機能低下とを生むという悪循環を招くことになる。
【0004】
従来、鬱血性心不全は、さまざまな薬を使って対処されてきた。また、心拍出量を高めるための装置も使用されてきた。例えば、左心室補助ポンプが、心臓の血液吐出を補助する。心拍出量を高めるために心室の鼓動に最適に同期させるための多室ペーシングも用いられてきた。心室の拍出を補助するために、広背筋などのさまざまな骨格筋が使用されてきた。また、研究者や心臓外科医らは、心臓の周りに配置される人工装具の「ガードル」を試みてきた。このようなデザインの1つは、心臓の周りに巻き付けられる人工装具の「ソックス」または「ジャケット」である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したデバイスの中には将来性のあるものもあるが、当該分野においては、リモデリングされた心臓がさらにリモデリングしないように、および/または病的心臓の逆リモデリングを助長するようにCHFを治療するための装置が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様によれば、心臓ハーネスが患者の心臓の周りに装着するように構成される。ハーネスは、組み立てられてハーネスを形成する複数の個々のモジュールを含む。
【0007】
別の態様によれば、本発明により、患者の心臓の周りに装着するように構成された心臓ハーネスが提供される。ハーネスの第1のモジュールは、ハーネスの周囲の第1の部分に沿って延在する。第2のモジュールは、ハーネスの周囲の第2の部分に沿って延在する。第1および第2のモジュールが互いに接続される。
【0008】
さらなる別の態様によれば、本発明により、患者の心臓の周りに装着するように構成された心臓ハーネスが提供される。ジップカプラが、ハーネスの第2の部分に隣接したハーネスの第1の部分を選択的に引くように構成される。
【0009】
本発明のさらなる態様によれば、心臓ハーネスの作製方法が、複数のモジュールを与えることと、ハーネスを形成するために互いにモジュールを接続することとを含む。
【0010】
さらなる態様によれば、本発明により、病的心臓を治療する方法が提供される。心臓ハーネスが、患者の心臓の周りに装着するように提供され構成される。ハーネスは、第1の端部および第2の端部を有し、これらの端部は互いに連結するようにされる。ハーネスの少なくとも一部分が、軸周りにロール状にされる。ロール状のハーネスは、患者の心臓の一部分に隣接して配置され、ハーネスは、広げられたハーネスが心臓に装着するように広げられる。
【0011】
さらなる別の態様によれば、本発明により、互いに連結するようにされた複数のモジュールを含む心臓ハーネスが提供される。モジュールの各々は、複数のばね要素を含む。
【0012】
本発明のさらなる別の態様によれば、複数のモジュールを有する心臓ハーネスが提供される。各モジュールは、第1の縁部と、第2の縁部と、ジップカップリング機構とを有する。ジップカップリング機構は、互いに隣接した第1および第2の縁部を選択的に引く。
【0013】
本発明のさらなる態様によれば、心臓ハーネスが提供される。心臓ハーネスは、患者の心臓の周りに装着するように構成され、基部と、頂上部と、頂上部と基部との間の中間部とを有する。頂上部は、複数の螺旋状の細長い部材を有する。各螺旋状の細長い部材は、一端で中間部に接続され、他端で末端部材に接続される。
【0014】
本発明のさらなる態様によれば、基部と、頂上部と、頂上部と基部との間の中間部とを有する心臓ハーネスが提供される。基部は、基部の周囲の集合的なばね力が第1の方向にあるように配向された相互接続されたばね要素を含む。中間部は、中間部の周囲の少なくとも一部分の集合的なばね力が第1の方向と実質的に異なる第2の方向にあるように配向された相互接続されたばね要素を含む。
【0015】
さらなる態様によれば、本発明により、患者の心臓の一部分を受け入れるための中央空洞を有する心臓ハーネスが提供され、このハーネスは、空洞の実質的に全体にわたって心臓壁と接触する。ハーネスは、内向きに延在する複数の突出部を有し、突出部と心臓壁との間の干渉が、心臓にハーネスを保持するのを助力する。
【0016】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面および特許請求の範囲を参照しながら以下に記載する好適な実施形態の詳細な説明により、当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、心臓ハーネス32を取り付けた哺乳動物の心臓30を示す。図示した心臓ハーネス32は、心臓を取り囲み、心臓に弱い圧縮力を全体的にかけて壁応力を軽減する一連のヒンジまたはばね要素を含む。本願と同一の出願人により2000年8月8日に出願され、内容全体が参照形式で本願明細書に援用される、「Expandable Cardiac Harness For Treating Congestive Heart Failure」という発明の名称の同時係属中の米国特許出願第09/634,043号に記載されているように、このような心臓における壁応力を軽減することにより病的心臓のリモデリングが阻止され、さらには反転させることさえできる。
【0018】
本願明細書で使用される「心臓ハーネス」という用語は、心周期の少なくとも一部分の間に心臓に圧縮力をかけるように患者の心臓に装着された装置をさす広義の用語である。「心臓ハーネス」の意味の範疇には、心臓に装着されることが想定され、当該分野において、「ガードル」、「ソックス」、「ジャケット」と呼ばれる他の装置が含まれる。
【0019】
図1に示す心臓ハーネス32は、少なくとも1つの波状ストランド34を含み、この波状ストランド34は、心臓30が充満中に拡張するのに伴って変形するように構成されたヒンジまたはばねヒンジと呼ばれる一連のばね要素36を構成する。各ヒンジ36は、実質的に一方向の弾力性を備え、一方向に作用し、その方向に対して垂直の方向にはほとんど弾力性を備えていない。図2Aは、静止状態にあるヒンジ部材36の1つの実施の形態を示す。ヒンジ部材36は、中央部分40と、一対のアーム42とを有する。アーム42が引っ張られると、図2Bに示すように、中央部分40に曲げモーメント44がかかる。このようにして、変形を阻止する力が存在する。ヒンジ36の典型的なストランド34が、ストランド34の方向に弾性的に拡張および収縮するようにされたこのような一連のヒンジ36を構成する。
【0020】
図3および図4は、ハーネスの製造中の2つの時点について示された心臓ハーネス50の実施の形態を示す。図示した実施の形態において、ハーネス50は、薄いニチノールシートからエッチングされたものであり、これは、形状記憶特性も備える超弾性材料である。平坦な材料シートは、心臓の少なくとも一部分の形状を帯びるように、型、ダイスなどに覆われる(図4を参照)。
【0021】
図3および図4をさらに参照すると、ハーネス50は、心臓30の基部分と一般的に係合し装着するようなサイズおよび構成の基部52と、心臓の頂上領域と一般的に係合し装着するようなサイズおよび形状の頂上部54と、基部52と頂上部54との間の中間部56とを含む。
【0022】
図3および図4に示すように、ハーネス50は、ばねヒンジ36を含むいくつかのストランド34または波状ワイヤ列を含む。図示した実施の形態におけるばねヒンジのストランドは、異なる方向に配向され、ハーネスのさまざまな部分で異なるように構成される。例えば、ハーネス50の基部52において、ストランド58は、ばね要素59が、心臓30の長手軸Lcに対して概して交差する方向に拡張および収縮するように配向される。このようにして、基部52の周囲の集合的なばね力が、長手軸Lcに概して交差した方向に向けられる。
【0023】
中間部56において、ストランド60は、ばね要素61が概して長手方向に拡張および収縮するように配向される。さらに、長手方向に延在するストランド60のいくつかが、相互接続ばね要素62により互いに接続され、このばね要素62は、ストランド60を接続するが、それらの間での相対運動を可能にしたままである。しかしながら、いくつかの長手方向のストランド60が、隣接する長手方向のストランド60に接続されておらず、これらの非接続の長手方向ストランドは、交差方向において互いに対して自由に動くことができる。図示したように、中間部56は、ばね方向の組み合わせを含む。長手方向に向けられたばね61は、長手方向にばね力をかけ、交差方向に向けられたばね62は、交差方向にばね力をかけることは言うまでもない。しかしながら、集合的に、中間部56にあるばねヒンジ61、62は、ハーネス50の周囲に、長手方向と交差方向との間の中間方向に向けられたばね力をかける。
【0024】
頂上部54において、ハーネスの「アルキメデススパイラル」64の構成により、ハーネスは、一方向以外に柔軟に拡張および変形できるようになっている。アルキメデススパイラル64は、互いに隣接して配置された複数のスパイラル状の延長部材66を含む。中間部56に、延長部材66の各々の第1の端部68が接続される。図示した実施の形態において、延長部材66は、長手方向に配向されたばねヒンジ61と同一の広がりをもつ。各延長部材66の第2の端部69が、末端部材70に接続される。このようにして、末端部材70に、複数のスパイラル状の延長部材66が接続される。頂上部54にある図示したアルキメデススパイラル64は、比較的高い伸展性を備え、長手方向に最も伸展性を備える。
【0025】
哺乳動物の心臓では、基部領域にある心筋細胞が、心臓の拍出中、概して交差方向に拡張および収縮する傾向にある。頂上部領域において、心筋は、概して長手方向に拡張および収縮する傾向にある。心臓の頂上部領域と基部領域との間において、心筋は、長手方向と交差方向との間の方向に概して拡張する。このようにして、図3および図4に図示したハーネス50の基部、中間部、および頂上部52、56、54におけるばねヒンジの配置は、特に、心筋の自然な拡張および収縮に対応するようにされている。各部にあるばね要素59、61は、概して、心臓の対応する領域における心臓周囲の筋肉の拡張方向に配向されて、心臓の過度な拡張をより正確に阻止する。したがって、ハーネス50は、心臓30の仕事負荷を軽減させるように助長することにより、心臓は、患者の体を流れる血液をより効率的に拍出できるようになる。また、仕事負荷を軽減させると、心臓に治癒する機会が与えられる。
【0026】
図3および図4をさらに参照すると、基部52にあるばね要素59のストランド58は、相互接続要素72により互いに接続されている。これにより、列/ストランド58が交差方向に拡張および収縮したときに、相互接続要素72は、ハーネス50が、長手方向に小さくなること、すなわちいわゆる縮小することを阻止する。基部52においてハーネス50が縮小すると、心臓を締め付ける力が長手方向に生じることとなるので、以上のことは重要な利点を与える。ここで、言うまでもなく、心臓が周囲に拡張したときにも、心臓は長手方向に小さくなる。このため、心臓の球形度は、望ましくない程度まで上がり、吐出が効率的ではないことがある。縮小をなくし、または阻止することにより、本発明のハーネスは、心臓の自然な形状の維持を助長し、および/または、心臓の球形度を制限する。
【0027】
別の実施の形態において、相互接続要素は、伸展性のあるばねを含む。このような伸展性のある相互接続要素により、ストランドの相対位置が維持されるが、ハーネスによりほとんどまたはまったく抵抗なく、心臓が長手方向に拡張および収縮することができる。したがって、伸展性のある相互接続要素により、ハーネスの縮小も回避される。
【0028】
上述したように、図3および図4に示す心臓ハーネスの実施の形態は、平坦なニチノールシートからエッチングされる。図4に示す所望の形状に平坦なシートを形成した後、ニチノール材料は、約20分間、約475℃で炉に配置されることによりアニールされることが好ましい。その後、ハーネス50は、炉から取り除かれ、冷水で急冷される。ハーネスは、アニールされた形状を保持または「記憶」する。その後、ニチノールの形状記憶特性により、ハーネスは、ある一定の温度で変形され、さらには塑性変形され得るが、変形されたハーネスが形状記憶温度範囲に戻ると、ハーネスは、アニールされた形状を再び帯びることになる。これは、ハーネスを最小限の侵襲的な外科処置方法で送り出す実施の形態において特に役に立ち得る。このような実施の形態において、ハーネスは、より容易に体に導入されるように圧縮および/または折り畳まれるが、体の温かい内部温度にさらされると、記憶した形状に拡張する。
【0029】
図1から図4の実施の形態は、ニチノール製のものであるが、心臓ハーネスにはさまざまなデザインおよび材料が使用できることを理解されたい。例えば、適切な材料は、例えば、ニチノールなどや、オリゴ(e−カプロラクトン)ジメタクリレート、ステンレス鋼、Elgiloy(登録商標)、チタン、タンタル、ポリイミド、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ePTFE、およびポリエステルなどの金属合金またはポリマーを含む他の形状記憶材料などの金属およびポリマーを含む。
【0030】
図3および図4に図示した実施の形態において、平坦なニチノールシートが、光化学的にエッチングされた後、所望の形状に湾曲されている。後にハーネスに形成可能なシートを作製したり、さらには、変形される必要がなく心臓の形状を概して補うハーネスを直接作製したりするために、任意のさまざまな製造方法を用いることができる。このような製造プロセスは、例えば、鋳造、機械加工、噴射水流を使った切断、EDM、フライス削り、レーザ切断、およびスタンピングを含み得る。ハーネスが作製された後、ハーネスは、電気化学的または機械的な方法により研磨されることが好ましい。
【0031】
図3および図4に示す心臓ハーネス50の1つの態様は、ハーネスを単一の一体構造としてエッチングすることにより、重なり合ったワイヤやフィラメントがなく、溶接などの接続部がまったく必要ない。このようにして、ばねヒンジは、他のばねヒンジと重なり合い接触することなく動作する。したがって、このように重なり合った材料により生じる摩擦に伴う磨耗が回避される。また、溶接および他の機械的な接続部から生じ得る応力の集中も回避される。
【0032】
別の実施の形態において、延伸ワイヤが、集合的に心臓ハーネスを形成するばねヒンジの波状ストランドに形成されることができる。延伸ワイヤから形成された心臓ハーネス32が、ばねヒンジ32の隣接する列34が重なり合い、図1の実施の形態に示すように互いに織り合わされるように構成されることができる。他の実施の形態において、心臓ハーネスは、延伸ワイヤから作られたばねヒンジの列が重なり合わず、または隣接するばねヒンジに接触しないように構成される。ワイヤは、その波状の形状を「記憶する」ようにアニールされる延伸ニチノールワイヤを含むことが好ましい。
【0033】
心臓ハーネスの実施の形態は、さまざまなサイズ、形状および構成で与えられる。上述したように、図3および図4に示すハーネス50の実施の形態は、患者の心臓を収容するように概して円錐状に変形された概して円形のシートを含む。別の実施の形態において、ハーネスは、シートの形態にあるとき、まったく円形ではないため、シートが概して円錐状の形状に変形されると、基部から頂上部までの距離が、ハーネスの片側で別の側より長くなる。さらなる他の実施の形態において、心臓は、ばねヒンジの一連の隣接する波状列を含むリボンまたはファンを含むことができる。
【0034】
心臓ハーネスの伸展性は、ばね要素の特別な構成を用いることにより、製造中、必要に応じて特別の仕様に従って変更することができる。ハーネスにあるすべてのばね要素が、同じ伸展性の特徴を備える必要はない。例えば、ばね要素の中には、他のばね要素よりも長いアームをもつものがあってよい。アームが長いヒンジは、アームが短いヒンジよりも伸展性があると思われる。ハーネスの異なる領域ごとに伸展性を変化させる別の方法では、ばね要素のいくつかを、他のばね要素より厚くすることである。ばねの厚みがあるほど、より大きな力で変形を阻止することになる。ばね要素の配置に応じて、ハーネスの1つの部分または領域に、ハーネスの他の領域より伸展性をもたせることができる。
【0035】
1つの実施の形態において、第1のばねセットが、第1のしきい値の力をかけると容易に変形し、第2のばねセットが、第2の力しきい値に達したときのみ変形し始める。したがって、心臓ハーネスは、第1のひずみ範囲にわたって非常に伸展性のある伸展曲線を示すが、選択されたひずみしきい値に達すると、劇的に硬くなる。これは、より小さく、可能的にほぼ罹病程度が低い心臓よりも、より大きな心臓により大きな圧縮力をかけることが望ましい場合に役に立ち得る。
【0036】
図3および図4をさらに参照すると、ハーネス50は、アンカー機構を含むことができる。アンカー機構は、心臓30上の適所にハーネスを保持するように助力する。上述したように、ハーネス50は、患者の心臓の一部分の周りに装着するように構成される。心臓30のその部分は、ハーネス50の中央空洞74内に適合する。図示した実施の形態において、波状部分の最外列76は、ばね要素59のいくつかから延在する一連の突刺78を含む。突刺78は、ハーネス50の中央空洞74内に延在するように内向きに湾曲されることができる。ハーネス50が心臓に配置されると、各突刺78は、心臓壁と少なくとも部分的に係合し、またはそれを突き通るため、心臓の頂上部の方へ心筋から離れて下向きに向かうハーネスの動きが阻止される。図示した実施の形態において、突刺78は、エッチングされるとき、ハーネス50とともに一体に形成される。
【0037】
図5および図6に、アンカー装置の別の実施の形態を示す。図5は、ばねヒンジ84の列82を含む心臓ハーネス80の一部分を示す。各ばねヒンジ84は、ハーネス80の中央空洞に突出するように内向きに湾曲可能である底中央部86を有する。図6に詳細に示すように、ハーネス80が患者の心臓30に対して配置されると、内向きに湾曲した底中央部86は、心臓30の心膜と係合する。ヒンジ84の中央部86は、鋭利でなく、突刺のように心臓組織を貫通しないが、心臓と係合することにより、共に働く多数の底中央部86により生じる干渉により、心臓の頂上の方から心臓から離れる方へのハーネス80の動きが阻止されるという重要な抵抗力が得られる。
【0038】
さらなる実施の形態において、ハーネスの一部分が、周囲のばねヒンジよりも硬い1つ以上のばねヒンジを設けることにより、中央空洞内に突出するように構成されることができる。このようなより硬いばねヒンジは、周囲のハーネスほど伸展性がないので、中央空洞に突出する傾向をより多く備え、ハーネスと心臓壁との間にさらなる干渉を与える。
【0039】
図7は、所望の形状に形成される前のエッチングされ一体形成された心臓ハーネス90の別の実施の形態を示す。図に示すように、図示した実施の形態は、図1または図3に見受けられるばね要素92の異なる配置および構成を含む。ばね要素92の隣接する列94が、実質的に直線の相互接続要素96により接続され、これらの相互接続要素は、基部98から頂上部100に延在し、装置の頂上部100にあるアルキメデススパイラル102の配置内に湾曲される。図8および図9の各々は、図7のハーネス90が、心臓と係合するように形成された型に成形される実施の形態を示す。
【0040】
上述したように、心臓ハーネスにおいて、さまざまな構成のばね要素92を使用することができることが有用である。このような構成は、接続要素96によって相互接続されているとよく、または相互接続されなくてもよいばね要素92のいくつかの列94を含んでよい。さらに、このような接続要素は、ばねヒンジの隣接する列が、互いに対して移動可能なように、ばね要素を含んでよく、さらには弾性材料も含んでもよい。
【0041】
図8および図9の各々は、ハーネス90の一部分を取り除いた実施の形態を示す。図8において、ハーネスの片側を通るウィンドウ104が形成されるが、基部にあるハーネスの最外ストランド106には手を加えていない。図9においては、ハーネスの最外ストランドも断続されている。したがって、ハーネスの片側を通るスロット108が形成され、最外ストランド106は、心臓を完全に取り囲んでいない。ウィンドウ104およびスロット106の実施の形態により、例えば、心臓バイパスや、冠状動脈移植片の組み込みや処置などの外科的処置を外科医が施すためのアクセスが得られる。いくつかの実施の形態において、取り除かれたハーネスの部分を再度取り付けて、ウィンドウまたはスロット部分に対して取り除かれた弾性力および支持を回復させることが好ましいことがある。
【0042】
(設置方法および装置)
患者の心臓に心臓ハーネスを設置するために、任意の適切な方法を用いることができる。例えば、ハーネスは、胸部の外科処置の間、または最小限の侵襲的な方法を用いた手術の間、心臓にわたって滑るようにするとよい。しかしながら、心臓、特に、鼓動している心臓は滑りやすく、扱いが難しいことがある。さらに、ハーネスが、設置時に心臓に圧縮力をかけるようにするために、ハーネスは、ばねヒンジが静止位置にあるとき、患者の心臓より多少小さいことが好ましい。設置中にハーネスが心臓にわたって引っ張られると、ハーネスは心臓を締め付け、心臓は、ハーネスから離れて滑る傾向があるため、ハーネスを心臓に設置することは困難である。
【0043】
別の実施の形態によれば、完全なハーネスを心臓に滑らせる必要がなく、心臓に心臓ハーネスを設置することができる。その代わりに、図4、図8および図9に示すようなハーネスが、基部から頂上部へのハーネスの長さの一部分に沿って長手方向に分割または切断されるように修正される。このようにして、ハーネスは、設置中に心臓を締め付けることなく、心臓に隣接して心臓の周りに緩く装着することができる。心臓に隣接して配置されると、ハーネスは、心臓の周りに巻きつけられて、ハーネスの周囲連続性を回復することができる。長手方向の分割位置にあるハーネスの縁部は、例えば、縫合、クリップ、フックにより、または以下に記載するようなジップカプラにより、任意の方法で再度取り付けられることができる。
【0044】
以下、図10から図12を参照すると、心臓ハーネス110の別の実施の形態は、対向する第1および第2の長手方向の縁部112、114を含む。第1および第2の長手方向の縁部112、114が互いに整列されると、ハーネス110は、実質的に円周方向に連続したものになり、心臓の周りに装着されるような形状になる。第1および第2の縁部112、114の周りには、ファスナ装置116が取り付けられる。図示した実施の形態において、ファスナ装置116は、ジッパ119の形態をしたジップカプラ118を含む。ジッパ歯122を含む接合構成部品120が、縫合により対応するハーネス縁部に取り付けられた布裏張り124上に設けられる。
【0045】
図10から図12は、患者の心臓30にわたって設置されたハーネス110を示す。ハーネス110を設置するために、図10に示すように、ジッパ119は外され、ハーネス110は、心臓30の周りに緩く装着される。ハーネス110は、ばねヒンジ125が静止位置にあるとき、心臓の周りのすべてで円周方向に装着されていない。ジッパアクチェータ126またはカップリング部材が、図11および図12に順を追って示すように、結合構成部品120に沿って長手方向に前進するため、結合構成部品120は、ハーネス110が心臓30の周りで閉じられるように、互いにロックし合う。心臓ハーネス110の第1および第2の縁部112、114は、互いの方向に引っ張られ、適所に保持される。このようにして、ハーネスの静止時のサイズが心臓より小さくても、心臓を円周方向に取り囲むように心臓にわたってハーネスを閉じることは、容易であり、また効果的である。
【0046】
アクチュエータまたはカップリング部材126は、手動で前進されることができ、または、結合構成部品120の長さに沿ってそれを前進させるためのツールを用いて保持されることができる。相互にロックされると、結合歯122により、ハーネス110の円周方向の強度が得られるとともに、ある程度の長手方向の強度も得られる。ハーネスが閉じられると、ジッパカプラ118は、ハーネス縁部112、114間に挟まれるため、縁部は、互いから間隔を置いて設けられてよい。しかしながら、ハーネス110の円周方向の力は、ジップカプラ118を介して縁部112、114に隣接するばねヒンジ125に伝えられる。
【0047】
本発明において、ジップカプラの変形例および実施の形態が用いられることが有用となり得ることを理解されたい。例えば、図示したジッパに類似した効果を得るために、任意のさまざまなジップカップリング機構を使用することができ、その効果により、アクチュエータ部材が縁部に沿って長手方向に移動する際に、対向する縁部が互いの方向に交差して引っ張られる。他の例示的なジップカップリング機構は、雄部材を有する第1の細長い結合構成部品が、雌部材を有する第2の細長い結合構成部品と係合する「ジップロック」タイプの機構を含む。
【0048】
図示した実施の形態において、カップリング部材126は、結合構成部品120を選択的にロックまたはロック解除する。したがって、カップリング部材126が、心臓30の周りでハーネス110を閉じるように前進するが、臨床医が装置の装着性や位置に満足しなければ、カップリング部材126は、結合構成部品をロック解除し、ハーネスを緩めるように後退させることができる。これにより、臨床医は、患者の心臓にある装置を容易に調節し固定しなおすことができる。
【0049】
結合構成部品120がロックされた後、カップリング部材126は、適所に置いたままにすることができ、または、ジップカップリング機構118から完全に取り除くことができる。結合構成部品120は、カップリング部材126が取り除かれた後は相互にロックされたままの状態にある。しかしながら、従来のジッパの場合、カップリング部材が取り除かれると、結合構成部品は、構成部品の端部が共に保持されていなければ、互いからロック解除されることになる可能性がある。この可能性をなくすために、結合構成部品120を、相互ロックされた位置において長さに沿って2つ以上の位置で保持するために、第2のカップリング128が与えられる。第2のカップリング128により、結合構成部品は、互いとは別々に動くことができなくなる。
【0050】
第2のカップリング部材は、クリップ、縫合などを含むことができる。別の実施の形態において、第2のカップリング部材は、結合構成部品を共に保持するように配設された比較的小型の生物学的に不活性の一対の磁石を含む。磁石は、ネオジウム、鉄、および/またはホウ素からなる希土類磁石を含むことが好ましく、Jobmaseter Magnetsから入手可能である。1つの実施の形態において、磁石は、心臓ハーネスの縁部または結合構成部品にエポキシにより取り付けられ、ハーネスが閉じられると、互いに自動的に係合するように配設される。このようにすれば、第2のカップリングを適用するために、さらなるステップが必要ない。
【0051】
結合構成部品120およびカップリング部材126は、金属やポリマーなどの任意の材料から形成することができる。上述したように、結合構成部品120は、布裏張り124に取り付けられているとよく、この裏張りは、対応するハーネス縁部112、114に取り付けられる。しかしながら、ハーネスには、細長い結合構成部品も取り付けることができ、または、ハーネスと共に形成することもできる。
【0052】
図13から図16は、細長い結合構成部品を心臓ハーネスの縁部に直接取り付ける場合の実施の形態を示す。図13を詳細に参照すると、エッチングされた心臓ハーネス130の一部分が示されている。エッチングされたハーネス130は、第1の長手方向の縁部132と、第2の長手方向の縁部134とを含む。各縁部132、134は、相互接続されたばね138のいくつかの列136とつながる。各長手方向の縁部132、134に沿って、一連の小さな穴140が設けられる。図14に詳細に示すように、各縁部に沿って、細長い結合構成部品142が取り付けられる。図示した実施の形態において、結合構成部品142は、縫合、接着剤などにより縁部132、134に取り付けられ、穴149を貫通して延在するジッパ歯144を含む。図15および図16は、相互ロックされるように隣接する縁部132、134を一緒に引っ張るように、結合構成部品142に沿って前進しているアクチュエータまたはカップリング部材146を示す。
【0053】
図示した実施の形態において、ばねヒンジ138を有する心臓ハーネス130とともに、ジップカップリング機構が使用される。しかしながら、任意のタイプの心臓ハーネスとともにジップカップリング機構を使用することができることを理解されたい。例えば、弾性または非弾性の織布または編布、ポリエステルメッシュまたは他の材料から作られた心臓ハーネスが、ジップカップリング機構を含むことができる。このようなハーネスは、上述したような方法でカプラ部材により連結される細長い結合構成部品を有する第1および第2の縁部を有するとよい。
【0054】
結合構成部品は、第1および第2の縁部に直接取り付けられることができ、または、縁部に取り付けられた布裏張りに取り付けられることができる。いくつかの実施の形態において、布裏張りは、伸展性または弾性のある材料を含む。このようなことから、ハーネスが比較的非弾性のものであっても、ジップカプラの弾性のある布裏張りにより、ある程度の伸展性が得られる。このようにして、心臓に設置されたとき、ハーネスがきつ過ぎるという可能性がほとんどなくなる。
【0055】
ジップカップリング装置を使用する際の重要なステップは、カップリング部材が前進するとともに、結合部材が、互いに対して適切に相互ロックするように、カップリング部材126、146を、細長い結合部材120、142の両方と係合させることである。さらなる実施の形態において、心臓の鼓動が、カップリング部材が設置される結合部材の接合端部を実質的に邪魔しないように、ハーネスより実質的に長い細長い結合部材を有するジップカップリング機構をハーネスが有する。さらなる実施の形態において、結合部材は、ハーネスが心臓に隣接して配置され、最終的に心臓に連結される準備が整うと、患者の身体から離れて延びる。このようにして、臨床医は、患者の身体の外側の位置で、カップリング部材を細長い結合構成部品の両方と係合させることができる。したがって、このような係合は比較的容易である。その後、臨床医は、心臓の周りにハーネスを閉じるように、カップリング部材を前進させる。別の実施の形態において、カップリング部材は、ハーネスが患者の身体内に前進されるとき、細長い結合構成部品とすでに係合されている。
【0056】
カップリング部材が係合されると、結合構成部品が共にロックされるまで、細長い結合構成部品に沿って前進させることができる。カップリング部材は、結合構成部品が完全に延在するまで前進を続けることができ、その後、カップリング部材は、患者の身体から取り除くことができる。その後、細長い結合構成部品は、ハーネスの縁部に沿って延在し、比較的ほとんど余分な長さをもたないように形を整えることができる。上述したように、結合構成部品が絡まないように、磁石または他の第2のカップリング部材を設けることができる。
【0057】
(モジュール構成)
別の実施の形態によれば、心臓ハーネスが、心臓ハーネスを形成するように組み立てられる複数の個々の構成部品またはモジュールを含む。モジュールは、ジップカップリングを含むことができ、ハーネスのアセンブリは、隣接するモジュールを互いに係合するようにジップカップリングを用いることを含む。クリップ、接着剤などを適用することなど、隣接するモジュールを連結するための他の方法および装置を用いることもできる。さらに、フック、圧縮取付具などにより、隣接するモジュールの対向する縁部を係合するように、モジュールの少なくともいくつかの縁部を製造することができる。
【0058】
以下、図17および図18を参照すると、心臓ハーネスの実施の形態のモジュール150が示されている。モジュール150の各々は、対応するモジュール150の縁部156に取り付けられたジッパ歯154を含む細長い結合部材152を有する。結合部材152は、上述したように連結される。図18に示すように、複数のモジュール150が、結合部材152を係合することにより互いに接合される。連続したモジュール150が、完全な心臓ハーネスが形成されるまで追加することができる。
【0059】
図19、図19Aおよび図20は、「ジップロック」ファスナの形態のジップカプラ162を含む心臓ハーネスモジュール160の別の実施の形態を示し、このジップカプラは、雌部材166を係合するようにされた雄部材164を含む。雄部材164は、第1のモジュール170の縁部168に沿って取り付けられ、雌部材166は、第2のモジュール174の縁部172に沿って整列される。雄部材および雌部材164、166が係合されると、モジュール170、174は、図20に示すように保持される。図17から図20に示す実施の形態において、それぞれのジップカプラ162は、隣接するモジュール170、174の間に挟まれ、モジュール縁部168、172は、実際に互いと接触していない。
【0060】
隣接するモジュールを連結するために、いくつかのタイプのファスナまたはカップリング部材を使用することができることを理解されたい。これらの機構は、図17から図20に示すジップカップリング機構などの解放可能な機構を含み、さらに、永久カップリング機構を含む。例えば、別の実施の形態において、隣接するモジュール150、160は、モジュール上およびモジュール間にシリコン層を適用することにより、互いに接続される。隣接するモジュールを互いに永久的に結合または連結するために、さまざまなポリマーを使用することができる。
【0061】
心臓ハーネスモジュールの組み立ては、生体外および/または生体内で達成することができる。生体内組み立ては、デバイスの最小限の侵襲的な外科処置の送り出しの一環として実行できる。ハーネスのモジュール構成は、各モジュールのプロファイルが、組み立てられたハーネスのプロファイルより小さいため、最小限の侵襲的な手法に有用である。ハーネスが完全に組み立てられて前進されるよりも、ハーネスがモジュールごとに前進されれば、より小さな心臓への送り出し開口および通路を使用することができる。生体内でハーネスを組み立てるために、複数のジップカップリングを使用することができる。
【0062】
モジュールハーネスにより、特定の患者の心臓のサイズおよび需要に合わせて、ハーネスを高精度に仕様変更することができる。ばね要素の伸展性および配置は、患者の心臓に特別に適応させることができる。例えば、より大きな集合的なばね定数を有するいくつかのモジュールが、より大きな伸展性を有するモジュールと接合されてよく、それによって、患者の左心室の周りに、より剛性のあるばね要素が設けられるのに対して、患者の心臓の残りの部分の周りには、より伸展性のあるばね要素が設けられる。さらに、モジュールの中には、ばねヒンジを含むものがあってよく、または含まないものがあってもよい。
【0063】
また、モジュールアプローチにより、心臓ハーネスの製造業者は、比較的少ない種類のモジュールサイズを維持しながら、広範囲の心臓の形状およびサイズに対応できるようになる。これは、患者の要求に合わせて、広範囲のサイズおよび伸展性を備える心臓ハーネスを作製するために、サイズと伸展性が異なる制限された数のモジュールを混合し整合させることができるためである。
【0064】
モジュール150、160は、さまざまなサイズおよび形状で形成することができる。例えば、モジュールは、長手方向ストリップ、円周方向ストリップ、スパイラルストリップなどを含むことができる。
【0065】
(スクロール状ハーネス)
以下、図21から図24を参照すると、心臓ハーネス180の別の実施の形態およびハーネスを設置するための方法が与えられ図示されている。図16を詳細に参照すると、図示した心臓ハーネス180は、ばねヒンジ184を含む波状部分の複数の列182を含む。図から分かるように、この構成は、図3および図7に記載したもののような他の実施の形態と多くの類似点を共有するが、図示したハーネス180は、概してリボン状またはファン状であり、第1および第2の端部186、188を有する。図示した実施の形態において、リボン状のハーネス180は、概して矩形である。他の実施の形態において、リボン状のハーネス180は、概して弓状であり得る。
【0066】
前述したハーネスの実施の形態と同様に、リボン状のハーネス180は、可撓性材料から形成されることが好ましい。図示した実施の形態において、リボン状のハーネスは、平坦なニチノールシートからエッチングされる。他の実施の形態において、延伸ニチノールワイヤなどの他の材料が、リボン状のハーネスを形成するために使用することができる。さらに、このようなハーネスは、可撓性で、非金属および非超弾性の材料から作ることができる。
【0067】
配置装置190は、図21に示す第1および第2の配置ロッド192、194を含む。心臓ハーネス180の第1および第2の端部186、188は、配置ロッド192、194に接続される。ハーネス180が実質的に平坦でファン状の構成であることにより、臨床医は、心臓30に隣接してハーネスを配置することができ、ロッド192、194を用いて、心臓が鼓動しているときでも、心臓30(図22を参照)の周りにハーネス180を容易かつ迅速に巻き付けることができる。このような配置構成およびモードにより、心膜にわたって長手方向に滑らせることなく、ハーネスを設置することができる。心膜への外傷は、最小限に抑えられるか、または回避される。
【0068】
以下、図23を参照すると、ハーネス180は、心臓へ配置する前に、スクロールタイプの構成において、配置ロッド192、194の周りに巻き付けられることが好ましい。スクロールタイプの構成は、非常に小さなプロファイルであり、最小限の侵襲的な外科方法を用いて、患者の身体内に挿入することができる。
【0069】
ハーネス180を患者の心臓30に設置するために、臨床医は、心膜にすぐ隣接した位置にハーネスをスクロールさせてロッド192、194を位置決めした後、ロッドを回転させながら、心臓の対向する側の周りにロッド192、194を移動させる。ロッドが心臓の周りを移動すると、ハーネス180は、図22および図24に示すように、ロッドへの巻き付けが解かれて心膜へ広がる。図22に示すように、ハーネス180が完全に心臓を取り囲むと、ハーネス180の第1および第2の端部186、188は、互いに係合される。その後、端部は、ロッド192、194から解放され、ロッドは、取り除かれる。ハーネス180は、患者の心臓30上の適所に残される。
【0070】
端部を互いに係合し、および/または、端部を配置ロッドに解放可能に保持するために、任意の適切な装置または方法を使用することができる。例えば、クリップ、縫合、外科用の接着剤、磁石、生物分解性材料などを適切に使用することができる。
【0071】
次に、図25を参照すると、リボンタイプのハーネス180の1つの実施の形態において、ハーネスを閉じるようにするためのジップカップリング機構200が用いられている。ハーネス180の端部から延在する接続部材202が、ハーネスをロッド192、194に接続する。図示した実施形態において、接続部材202は、縫合材料を含む。ファン状の心臓ハーネス180の第1および第2の端部186、188に沿って、細長い結合部材204が与えられる。細長い結合部材204は、手術中、患者の身体から延在するように、端部186、188をはるかに超えて延在する。結合部材204の一部分が、端部186、188に直接接続され、ハーネスの端部に近接した結合部材204を支持するために、布裏張り206などが与えられる。
【0072】
図22および図25に示すように、心臓30の周りにハーネス180が配置されると、臨床医は、ジップカップリング機構200のカップリング部材208を細長い結合部材204に沿って身体内へハーネスに沿って前進させる。カップリング部材208がハーネス180上で結合部材204に沿って移動すると、接続部材202は、配置ロッド192、194から取り外され、ロッドは、ルートから外れて移動される。カップリング部材208は、ハーネスの第1および第2の端部186、188を、お互いに隣接して接合するように引っ張るため、患者の心臓30上の適所にハーネス180を保持する。カップリング部材208が完全に延伸すると、結合部材204の余分で不要な部分が切り取られ、相互にロックされた結合部材が外れないように、1つ以上の第2のコネクタ部材を取り付けることができる。
【0073】
ハーネスの対向する縁部を接合するために、さまざまな方法および装置を用いることができることを理解されたい。端部を接合するために、例えば、磁石、縫合、クリップ、医療用接着剤などを使用することができる。
【0074】
1つの実施の形態において、ニチノールのリボンタイプのハーネスが、患者の心臓のサイズおよび形状に適合するように形成された後、その形状を「記憶する」ように、その位置においてアニールされる。ハーネスは、ハーネスがロッド上にスクロールされたときに変形されたとしても、患者の身体内でアニールされた形状をとることになる。別の実施の形態において、ニチノールのハーネスは、まず、ロッドの周りでスクロールされた後、スクロールされた構成でアニールされる。これらの実施の形態の両方に関して、ハーネスが患者の心臓の周りに配置されると、心臓に内向きの圧縮力をかけ、その力により、心臓の拡張期充満中に壁応力が軽減される。
【0075】
次に、図26から図28を参照すると、スクロールハーネス送り出し装置210が示されている。スクロールハーネス送り出し装置210は、スクロールされた構成でハーネス180を保持するようにされた第1および第2の配置ロッド192、194を含む。ハーネスは、対応するロッドの末端部に隣接して配置される各ロッド192、194の保持部212に取り付けられる。保持部212に近接した各ロッド192、194上に、湾曲部214が与えられる。このようにして、ロッドは、互いに対して反対方向に回転するように構成され、隣接するロッド192、194の保持部212は、互いに対してすぐに隣接した位置(図26を参照)から、間隔が置かれた位置(図27を参照)に移動する。さらに回転すると、ホルダ212は、互いに対してすぐに隣接した位置に再度配置されるようになる。
【0076】
配置ロッド192、194の近端部が、ハンドル216により支持される。アクチュエータロッド218が、ハンドル216から近接して延在する。アクチュエータロッド218は、第1の配置ロッド192とともに回転する。図28を詳細に参照すると、第2の配置ロッド194上のギヤ220が、アクチュエータロッド218上のギヤ222と係合することにより、アクチュエータロッド218が第1の方向に回転し、第1の配置ロッド192が第1の方向に対応して回転すると、第2の配置ロッド194は、反対方向に回転する。
【0077】
図26は、配置ロッド192、194の保持部212が互いに概して隣接して配設されることにより、ハーネス180が、図23に示すように、スクロールのようにきつく巻き付けられる装填状態にある装置210を示す。アクチュエータロッド218が回転すると、配置アーム192、194は、図27および図24に示すように、保持部212が互いから間隔が設けられた開位置に移動する。アクチュエータが回転し続けると、配置アーム192、194が回転を続け、最終的に、図22に示すように、再度互いに出会うことになる。この点で、スクロールハーネスは、患者の心臓30の周りに配置され、適所に固定されるだけでよい。
【0078】
(心臓ハーネスのサイジング)
リモデリングを阻止し、心臓の逆リモデリングを促進するために、心臓ハーネスを患者の心臓に適応する際の1つの考慮すべき点は、患者の心臓に適用するのに正確なサイズの心臓ハーネスを得ることである。心臓の壁応力を軽減するように適切な内向きの圧縮力を適用するために、ハーネスの適切な張力を達成することが重要である。強すぎる張力が与えられれば、心臓は締め付けられる。ほとんど張力がかからなければ、装置が患者へ与える利益は、減少するか、またはほとんどなくなる。
【0079】
Acorn(登録商標)の心臓支持装置(CSD:Cardiac Support Device)などの既存の織物ハーネスでは、外科医が、まず、患者の心臓に装置を緩く設置した後、装置が適所にある間に装置に手動で張力を与える。外科医が適切な張力を決定および獲得するためのアルゴリズムまたは指示はない。これにより、オペレータが誤りを犯す可能性があり、患者と外科医との間に不整合性が生じ得る。
【0080】
したがって、患者の心臓に合わせて心臓ハーネスのサイズを予め調整した後、心臓にハーネスを設置することが望ましい。また、このように予めサイズ調整をする手法が、患者に対して可能な限り最小限の侵襲的なものにすることが望まれる。
【0081】
何らかのハーネス設置手術が実行される前に、非侵襲的に画像データを獲得することができる。心エコー検査、CTスキャン、MRIスキャン、および脳室造影などのイメージングを使用することができる。他のタイプのイメージングも有益であり得る。心臓の直径、心臓の体積、拡張期の終りおよび収縮期の終りでの心臓の断面積を測定することにより、臨床医は、心臓の所望のサイズを決定し、それによって、所望のハーネスサイズおよび構成をデザインまたは指示することができるようになる。
【0082】
所望のハーネスサイズおよび構成が決まれば、ハーネスは、製造業者または臨床医のストックにあるモジュール構成部品から作製することができ、または、各患者に合わせて特別に作製することができる。特定のハーネスサイズおよび/または構成は、ある範囲の心臓サイズに対して適切なものであることができる。
【0083】
ハーネスは、拡張期の終りに所定の最大心膜圧を心臓にかけるように選択または作製することができる。拡張期の終りに印加される圧力は、約2mmHgより大きく、約10mmHgより小さいことが好ましく、約4から8mmHgの間であることがさらに好ましい。心周期を通して圧力がかけられ、拡張期の終りで最大となることが好ましい。
【0084】
別の実施の形態において、心臓ハーネスは、心臓が急に拡張した場合に備えてサイズ調整される拡張終期寸法を超えて拡張可能であるように構成される。このようにして、拡張終期で心膜表面に圧力がかけられるが、拡張終期寸法の制限が心臓に課されない。
【0085】
いくつかの好適な実施の形態および例に関して本発明を開示してきたが、本発明は、詳細に開示した実施の形態を逸脱して、本発明の他の代替の実施の形態および/または使用およびその明確な修正および同等のものに広がることは、当業者に理解されよう。さらに、本発明の多数の変形を詳細に示して記載してきたが、本発明の範囲内にある他の習性は、本開示に基づいて当業者に容易に明らかであろう。また、実施の形態の特定の特徴および態様のさまざまな組み合わせまたはサブコンビネーションがなされてもよく、これらは本発明の範囲内のものであると考えられる。したがって、開示した実施の形態のさまざまな特徴および態様は、開示した本発明のさまざまなモードを形成するために、互いに組み合わせたり、置き換えられたりすることができることを理解されたい。したがって、本願明細書に開示された本発明の範囲は、上述した特定の開示した実施の形態により制限されるべきではなく、特許請求の範囲を公正に読むことによりのみ決定されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】心臓ハーネスが配置された心臓の略図である。
【図2A】弛緩位置にあるばねヒンジを示す。
【図2B】張力下にあるばねヒンジを示す。
【図3】平坦な材料シートから切り取られた心臓ハーネスの実施の形態を示す。
【図4】心臓の周りに装着するように構成された形状に形成された図3の心臓ハーネスを示す。
【図5】一つの実施の形態により構成されたばねヒンジを有する心臓ハーネスの一部分を示す。
【図6】ばねヒンジの中央部分が心臓の表面と摩擦係合する図5のハーネスの部分を略図的に示す。
【図7】平坦な材料シートから切り取られた心臓ハーネスの別の実施の形態を示す。
【図8】貫通して形成された窓を有する心臓ハーネスの実施の形態を示す。
【図9】貫通して形成されたスロットを有する心臓ハーネスの実施の形態を示す。
【図10】心臓の周りに緩く装着された心臓ハーネスの実施の形態を略図的に示す。
【図11】心臓の周りに締め付けられた図10の心臓ハーネスを示す。
【図12】心臓の周りに締め付けられた図10の心臓ハーネスを示す。
【図13】互いに隣接して配置された心臓ハーネスの実施の形態の2つの縁部分を示す。
【図14】各縁部分にジッパカップリングが取り付けられた図13の2つの縁部分を示す。
【図15】互いに部分的に連結された図14の縁部分を示す。
【図16】互いにより完全に連結された図14の縁部分を示す。
【図17】一実施の形態において互いに接続される前の心臓ハーネスの隣接するモジュールを示す。
【図18】互いに接続された図17のモジュールを示す。
【図19】別の実施の形態において互いに接続されるように構成された心臓ハーネスの隣接するモジュールを示す。
【図19A】互いに整列されジッパカプラを示す図19のモジュールの縁部の端面図を略図的に示す。
【図20】互いに接続された図19のモジュールを示す。
【図21】配置ロッドに接続されたリボン状ハーネスの実施の形態を示す。
【図22】心臓の周りに巻き付けられた図21のハーネスを示す。
【図23】配置ロッドの周りにスクロールさせて巻き付けられた図21のハーネスを示す。
【図24】心臓に部分的に配置された図21のハーネスを示す。
【図25】ハーネスの第1および第2の縁部が接合されようとしている状態のリボンタイプのハーネスの実施の形態を示す。
【図26】リボンタイプのハーネスの送り出し装置の側面図を示す。
【図27】図26の送り出し装置の別の図を示す。
【図28】図26の送り出し装置の一部分の拡大図を示す。
Claims (29)
- 患者の心臓の周りに装着するように構成された心臓ハーネスであって、組み立てられて前記ハーネスを形成する複数の個々のモジュールを含む、心臓ハーネス。
- 前記モジュールの1つが、前記モジュールの別のものより伸展性がある、請求項1に記載の心臓ハーネス。
- 少なくとも2つの隣接するモジュールが、互いから選択的に解放可能である、請求項1に記載の心臓ハーネス。
- 少なくとも2つの隣接するモジュールが、互いに接続される、請求項3に記載の心臓ハーネス。
- ジップカップリングが、ジッパを含む、請求項4に記載の心臓ハーネス。
- ジップカップリングが、細長い雌部材と選択的に係合される細長い雄部材を含む、請求項4に記載の心臓ハーネス。
- 少なくとも一対の隣接するモジュールが、互いに永久的に取り付けられる、請求項1に記載の心臓ハーネス。
- 少なくとも一対の隣接するモジュールが、シリコンにより接続される、請求項7に記載の心臓ハーネス。
- 前記モジュールの少なくとも1つが、ばねヒンジを含む、請求項1に記載の心臓ハーネス。
- 患者の心臓の周りに装着するように構成された心臓ハーネスであって、
前記ハーネスの周囲の第1の部分に沿って延在する第1のモジュールと、
前記ハーネスの周囲の第2の部分に沿って延在する第2のモジュールとを含み、
前記第1および第2のモジュールが互いに接続される、心臓ハーネス。 - 第1および第2のモジュールが、前記モジュールに挿間されたカップリング機構により互いに接続される、請求項10に記載の心臓ハーネス。
- 前記カップリング機構が、ジップカップリング機構を含む、請求項11に記載の心臓ハーネス。
- 前記カップリング機構が、シリコンを含む、請求項11に記載の心臓ハーネス。
- 患者の心臓の周りに装着するように構成された心臓ハーネスであって、前記ハーネスの第2の部分に隣接して前記ハーネスの第1の部分を選択的に引っ張るように構成されたジップカプラを含む、心臓ハーネス。
- 前記第2の部分に隣接して前記ハーネスの前記第1の部分を保持するようにされた第2のカプラをさらに含む、請求項14に記載の心臓ハーネス。
- 前記第2のカプラが、磁石を含む、請求項15に記載の心臓ハーネス。
- 心臓ハーネスを作製する方法であって、
複数のモジュールを与えることと、
前記ハーネスを形成するために、前記モジュールを互いに接続することとを含む、方法。 - 各モジュール間に接続部材が配置される、請求項17に記載の方法。
- 前記接続部材が、ジップカプラを含む、請求項18に記載の方法。
- 前記接続部材が、シリコンを含む、請求項18に記載の方法。
- 互いに連結されるようにされた複数のモジュールを含み、前記モジュールの各々が、複数のばね要素を含む、心臓ハーネス。
- 複数のモジュールを含み、各モジュールが、第1の縁部、第2の縁部、および、互いに隣接する前記第1および第2の縁部を選択的に引っ張るためのジップカップリング機構を有する、心臓ハーネス。
- 患者の心臓の周りに装着するように構成された心臓ハーネスであって、基部と、頂上部と、前記頂上部と基部との間の中間部とを含み、前記頂上部が、複数の螺旋状の細長い部材を含み、各螺旋状の細長い部材が、一端で前記中間部に接続され、他端で末端部材に接続される、心臓ハーネス。
- 前記複数の螺旋状の細長い部材が、前記ハーネスの概して円錐状の領域を共に形成する、請求項23に記載の心臓ハーネス。
- 患者の心臓の周りに装着するようにされた心臓ハーネスであって、
基部と、
頂上部と、
前記頂上部と基部との間の中間部とを含み、
前記基部が、前記基部の周囲の集合的なばね力が、第1の方向にあるように配向された相互接続されたばね要素を含み、
前記中間部が、前記中間部の周囲の少なくとも一部分の集合的なばね力が、前記第1の方向と実質的に異なる第2の方向にあるように配向された相互接続されたばね要素を含む、心臓ハーネス。 - 前記第2の方向が、前記ハーネスの長手軸に対して交差する方向と平行な方向との両方に、著しいばね力成分を有する、請求項25に記載の心臓ハーネス。
- 患者の心臓の一部分を受け入れるための中央空洞を有する心臓ハーネスであって、前記ハーネスが、前記空洞の実質的に全体にわたって心臓壁と接触し、前記ハーネスが、内向きに延在する複数の突出部を有し、前記突出部と心臓壁との間の干渉が、前記心臓に前記ハーネスを保持するのを助力する、心臓ハーネス。
- 前記突出部の少なくとも1つが、心臓壁の一部分を突き通るように構成された突刺を含む、請求項27に記載の心臓ハーネス。
- 前記突出部の少なくとも1つが、心臓が前記空洞に配置されたとき、前記心臓壁に対してバイアス力をかける、請求項27に記載の心臓ハーネス。
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