JP2005501441A - 逆多重の方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、ディジタルデータを多重化するための方法に関する。この方法においては、ディジタルデータのパケットは、前部から後部への順序で、および、後部から前部への順序で、同時に送信される。そのような方法は、コードレス電話、コンピュータネットワーク、特にインターネット、およびその他の、ディジタルデータが交換される装置のネットワークに使用することができる。

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は、ディジタルデータを多重化する方法およびその目的のためのソフトウエアに関する。
【背景技術】
【０００２】
実際には、データを、特にネットワークを経由して送る非常に多くの方法が知られている。インターネットを介して送られるディジタルデータはその一例であるが、例えば、コードレスＧＳＭ（グローバル・システム・フォー・モバイルコミュニケーション）電話の場合のようなディジタル電話信号もまた、その一例である。
【０００３】
実際に、ディジタルデータを多重化するために種々の方法も公知である。
【０００４】
データは、データパケットの形で媒体を介して送られる。この送信は、例えば、銅、またはガラスファイバー状の物理的ケーブル敷設を介して、または、赤外波または、無線波を介して行われることができる。
【０００５】
データが送信されている媒体の、多くの場合にバンド幅に結びつく容量は小さすぎるので、データは、しばしば、圧縮される。しかし、この圧縮は、充分でないと考えられる場合がたびたび起こる。
【０００６】
その上、これらの方法の多くは、２つのコンピュータ間のデータ転送を最適化することを目的としている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明の目的は、特に、前掲の問題を少なくとも一部分解決することである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
その目的のために、本発明は、ディジタルデータのパケットを、その前部から後部へ向かう順序に、および後部から前部に向かう順序に同時に送信する、ディジタルデータを多重送信する方法を提供する。本発明は、さらに、ディジタルデータのパケットを、パケットの先頭部から終端部へ向かう順序に、および終端部から先頭部に向かう順序に同時に送信する、ディジタルデータを多重送信する方法を提供する。本発明は、さらに、ディジタルデータのパケットが、送信され、同時に、同じディジタルデータのパケットが逆の順序で送信される、ディジタルデータを多重送信する方法を提供する。
【０００９】
データのストリームを、同時発生する２つのストリームに分割して、一方のストリームは、送信を前部のデータ部分から開始して後部のデータ部分に移行し、他方のストリームは、データの送信を後部のデータ部分から前部のデータ部分に移行するようにすることによって、データを、例えば、コンピュータ間、またはコンピュータへ非常に敏速に送信する可能性が与えられる。本発明は、多くの場合には、このデータを電磁波によって、例えば、電子的または光学的に送信することに関連する。
【００１０】
上記の方法の他の利点は、全信号または全データパケットを再構成するために、または、両方のストリームを相互に調整するために、他の制御信号または制御技術を必要としないということである。すなわち、信号またはデータパケットは、２つのストリームが相互に出会ったとき、または、データバッファが満杯になったときに完全である。両方の伝送路の一方における遅延があっても信号の損失には到らない。
【００１１】
多くの場合において、データ接続は非対称である。すなわち、送信容量は受信容量より小さい。本発明の方法においては、送信容量の方が小さくても、それでもなお、全受信容量を使用することができる。このことは、例えば、インターネットを経由してディジタルラジオ放送や、将来にはテレビジョンまたはビデオ放送が行われる場合のような、インターネットを経由する、いわゆるストリーミング放送において重要である。両方のストリームは、種々の伝送路を経由して入力することもできる。例えば、第１のデータストリームは、例えば電話回線を経由して受信され、第２のデータストリームは、ケーブル、電気配線網、または、ＧＳＭを経由してコードレス機器経由で受信されることができる。複数のデータストリームを、物理多重通信によって１つのケーブル経由で受信させることも可能である。したがって、本発明は、実質的に、ディジタル多重通信の特定の形を提供する。
【００１２】
前掲の方法に関連する本発明の望ましい態様として、第１の装置は、データを、前部から後部への順序で第３の装置に送信し、第２の装置は、同じデータを、後部から前部への順序で当該第３の装置に送信する。その結果、第３の装置は、使用可能の総てのデータを非常に敏速に得ることができる。
【００１３】
第３の装置は、前記パケットのサイズのデータバッファ内にデータを格納し、バッファが満杯になったときに第１および第２の装置に信号を送信するか、または、バッファが満杯になるまで確認の送信を停止することが望ましい。このようにして両方のストリーム間の協調が非常に簡単になる。
【００１４】
本発明の方法において、第１の装置は、データを、前部から後部への順序で第２の装置へ送信し、同時に逆の順序で第３の装置に送信することが望ましい。その結果、バンド幅を最適に使用して２つの装置に総てのデータを非常に敏速に与える可能性が提供される。この方法においては、第２の装置と第３の装置は、受信すると直ちに、第２および第３の装置が第１の装置から受け取ったデータを相互へ送信することが望ましい。その結果、両方の装置は、それらの装置のバンド幅と送信容量を最適に使用することができる。
【００１５】
前記の方法において、第２および第３の装置には、パケットのサイズのデータバッファが設けられており、受信されたデータはデータバッファに格納され、第２および第３の装置は、それぞれのデータバッファが満杯になったとき、第１の装置に信号を送ることが望ましい。
【００１６】
さらに、本発明は、複数の装置の、有機的（いわゆる、「特定」）データ網内の第１の装置へデータパケットを送信する方法に関し、この方法においては、その複数の装置には、データ処理装置と、データバッファと、当該データ網内の少なくとも２つの送信装置からデータパケットを受信するための受信ルーチンを有するソフトウエアが設けられていて、データ網内の、第１の装置以外の少なくとも２つの装置は、同時に、相補的なデータパケットを第１の装置に送信し、それらの相補的なデータパケットは加え合わされてデータパケットを形成する。
【００１７】
前記ソフトウエアは、当該データ網に接続されている少なくとも１つの受信装置へ、データ網内の単数または複数の送信装置から受信されたデータパケットを送信するための、単数または複数の送信装置に依存しない送信ルーチンを更に備えていることが望ましい。
【００１８】
本発明は、更に、データ蓄積手段を有する装置が、データ蓄積手段内にディジタルデータのパケットのサイズのデータバッファを生成し、ディジタルデータの第１のストリームを受信し、同時にディジタルデータの第２のストリームを受信し、その受信において、その装置は、ディジタルデータの第１のストリームによってデータバッファを前部から後部へ満たし、ディジタルデータの第２のストリームによってデータバッファを後部から前部へ満たす、ディジタルデータを受信する方法に関する。
【００１９】
その装置は、データバッファが満杯になったとき、ディジタルデータの、単数または複数のストリーム源に通知をすることが望ましい。その結果、協調が簡単である。
【００２０】
本発明は、更に、データ蓄積手段を有する装置が、データ蓄積手段内にデータバッファを生成してデータバッファ内にディジタルデータを格納し、当該データバッファの前部および当該データバッファの後部から２つのストリームの形でそのディジタルデータを送出する、ディジタルデータを送信する方法に関する。
【００２１】
その装置は信号の受信後に送信を停止することが望ましい。その結果、この場合もやはり、協調が簡単である。
【００２２】
さらに、本発明は、前掲の方法の１つによる、方法を実行するためのルーチンを備えたソフトウエアに関する。
【００２３】
前掲の記載から、図面およびその説明と組み合わせて、どのルーチンがその目的のために必要であるか、それらのルーチンが相互にどのように機能しなければならないかということは、専門家には、ただちに明らかであろう。そのようなソフトウエアは、勿論、ハードウエア、例えば、ＰＲＯＭ、ＥＰＲＯＭ等内で直接的に実施されるであろう。
【００２４】
さらに、本発明は、ディジタルデータの第１のストリームをディジタルデータのパケットの前部から開始して送信するための第１の送信ルーチンと、ディジタルデータの第２のストリームをディジタルデータのパケットの後部から開始して送信するための第２の送信ルーチンとを有する、ディジタルデータのパケットを送信するためのソフトウエアに関する。
【００２５】
さらに、本発明は、ディジタルデータの第１のストリームを受信するための第１の受信ルーチンと、ディジタルデータの第２のストリームを同時に受信するための第２の受信ルーチンと、ディジタルデータの第１のストリームをメモリの前部から開始して後部に向かってメモリを満たしながらメモリに格納するための、第１の格納ルーチンと、ディジタルデータの第２のストリームをメモリの後部から開始して前部に向かってメモリを満たしながら格納するための、第２の格納ルーチンと、メモリが満杯になったときディジタルデータの受信を終了する停止ルーチンとを有するディジタルデータのパケットを受信するためのソフトウエアに関する。
【００２６】
さらに、本発明は、ディジタルデータのパケットを格納するためのメモリ手段と、メモリ手段の前部から開始してディジタルデータの第１のストリームを送信するための第１の送信手段と、メモリ手段の後部から開始してディジタルデータの第２のストリームを送信するための第２の送信手段とを有する、ディジタルデータのパケットを送信するための装置に関する。
【００２７】
さらに、本発明は、ディジタルデータのパケットを格納するためのメモリ手段と、ディジタルデータの第１のストリームを受信して、それをメモリ手段の前部から開始して前記メモリ手段に格納するための第１の受信手段と、ディジタルデータの第２のストリームを受信して、それをメモリ手段の後部から開始して前記メモリ手段に格納するための第２の受信手段とを有する、ディジタルデータのパケットを受信するための装置に関する。
【００２８】
その上、本発明は、前掲のソフトウエアを有する通信媒体と前掲のソフトウエアを有する装置に関する。
【００２９】
本発明の特定の実施例においては、ディジタルデータのパケットは、ビットストリームの形で送られ、他の実施例においては、パケットが、例えば、１、・・・ｎと番号付けされた小さな部分パケットに分割される。後者の場合には、部分パケットは、第１のストリームで、１、２、・・等の順序で、すなわち、第１番目の部分パケットから開始して順次に送信され、そして、部分パケットは、第２のストリームでは、ｎ，ｎ−１、・・等の順序で、すなわち、最後の部分パケットから開始して順次に送信される。さらに他の実施例においては、これら２つのストリームは殆ど同時に送信される。これら２つのストリームは、例えば、従来型の多重化技術を用いて同じ通信媒体を通って送信されることもできるし、または、全く異なる通信媒体、例えば、ケーブルモデムと電話回線を通って送信することができる。ディジタルデータは、また、現在使用されている２進データの代わりに他の形のものであることができる。
【００３０】
本発明は、本発明の例示的な実施例である図面に基づいて更に説明されている。しかし、本発明は、前記の例示的実施例に限定されない。
【発明を実施するための最良の形態】
【００３１】
図１は、信号５が従来の仕方でレシーバ３に入力する状況を示している。レシーバ３は信号または信号を構成している各データパケットを２つのストリーム１および２に分割し、それをレシーバ４に送る。ストリーム１は前部から送られる信号である。「前部から送られる」とは、データパケットまたは信号の最初のビットが最初に送られ、次に第２番目のビットが送られ、等を意味する。ストリーム２は、信号５、またはそのデータパケットであるが、この場合には、後部から送られる信号である。「後部から送られる」とは、最初に最後のビットが送られ、次に最後から第２番目のビットが送られ、等を意味する。
【００３２】
したがって、両方のストリームが全ストリームを構成するので、その２つのストリームは、相補的なストリームと考えることができる。
【００３３】
レシーバ４は、そのデータバッファを、前部から信号１で、後部から信号２で同時に満たす。これは、コンピュータプログラムによって行われることもできるが、ハードウエア的に実施されることもできる。データバッファが満杯になると、すなわち、完全な（全部そろった）信号またはデータパケットが受信されると、レシーバ４は、レシーバ／トランスミッター３に、信号が受信されたことを意味する、データバッファが満杯であるという信号を送信する。勿論、レシーバ４は、データバッファが満杯になるまで、レシーバ／トランスミッター３に信号を送り続けることも可能であり、または、データバッファが満杯になるや否や接続を閉鎖し、またはそのポートをハイまたはロー（レベル）に設定することも可能である。
【００３４】
図１に図示されている原理は、レシーバ４に送信する２信号源３、３’を有する図２の装置にも適用することができる。その場合には、信号源３、３’は、全信号（または分割された信号）または、データパケット５を受信し、各信号源は部分信号１または２をそれぞれレシーバ４に送信する。この装置は、信号源３および３’の送信容量がレシーバ４の受信容量よりも低いときに利点がある。レシーバ４は、さらに、再び完全状態に再構成された信号またはデータパケット６を送信することができる。
【００３５】
図３は、１つの信号源３が信号またはデータパケット５を２つの相補的なストリーム１および２に分割する本発明の方法の一例を示している。一方のストリームはレシーバ４に送られ、他方のストリームはレシーバ４’に送られる。両方のレシーバ４および４’は、受信した信号を相互に送信し合って、再び、完全な信号またはデータパケットを得る。この方法は、信号源３の送信容量／バンド幅が制限され、しかし／およびレシーバ４および４’間の送受信容量がデータの交換に充分であるときに利点を与える。
【００３６】
図４は、信号源３が信号またはデータパケット５を２つのストリームに分割し、ストリーム１は、レシーバ４および４”に送信され、ストリーム２はレシーバ４’に送信される一例を示している。レシーバ４’は受信した信号またはデータパケットの部分をレシーバ４および４”に送り、一方、レシーバ４は受信した信号またはデータパケットの部分をレシーバ４’に送る。最適の場合には、総てのレシーバ４、４’、および４”は、従来のポイント・ツー・ポイント接続で通常必要な時間よりも少ない時間で、または、少ないバンド幅を用いながら、完全な信号またはデータパケットを受信するであろう。
【００３７】
図５は、本発明の方法の使用の一例を示している。この例においては、制限されたデータ転送容量をもつ信号源３が信号またはデータパケット５を２つのストリーム１および２に分割する。ストリーム１はレシーバ４に送信され、ストリーム２は、レシーバ４”に送信され、そして、レシーバ４および４”は、それぞれの分け前（それぞれに入力されたストリーム）をレシーバ４’に送る。（さらに、レシーバ４’は、レシーバ４から受け取ったストリーム１をレシーバ４”に送り、および、レシーバ４”から受け取ったストリーム２をレシーバ４に送る。）その結果、３つのレシーバは、３つのレシーバの総てに完全状態でパケットを送信するために通常、必要とされる時間よりも少ない時間内に、全体の信号、またはデータパケットを受け取っている。そして、使用されたバンド幅は、より少ない。
【００３８】
図６および７は、計算の例を示している。図６の場合には、トランスミッター３からレシーバ４および４’への使用可能のバンド幅は、ほぼ同じである。この場合には、レシーバ４および４’は通常、必要な時間の５０％でデータを受信し終わるであろう。そして、これ（５０％の必要時間）は、また、バンド幅で見て、全部で１００％の２倍ではなく、５０％の２倍に過ぎないトランスミッター３に対する負荷でもある。このようにして、ディジタルデータは、オーバーヘッドなしで（トランスミッター３は総てのデータが送信されたとき送信を停止することができる）、かつ、非常に高速で送信される。
【００３９】
図７の計算例では、接続は非同期である。レシーバ４’は全データパケットの９１％を受信し、レシーバ４は全データパケットの１１％を受信する。正味の結果は、トランスミッター３が最終的には総てのデータパケットを１回送ることが必要とされるだけであるということである。なお、この好ましくない場合において僅かな速度の利得があるであろう。この場合においてレシーバ４からレシーバ４’への送信容量のみならず、トランスミッター３からレシーバ４への送信容量も低い。レシーバ４からレシーバ４’への送信容量が非常に低いので（または、遅延に起因して）、レシーバ４からレシーバ４’へは、１１％ではなく、９％しか、送信されることができないであろう。
【００４０】
図８Ａ−８Ｃには２つのストリームに分割されたディジタルデータパケットを受信する、本発明による過程が示されている。図８Ａにおいては、２つのストリーム２１および２２が受信されてデータバッファ２０に格納される。ストリーム２１から受信されたデータの最初の部分は、１の位置に格納され、ストリーム２２から受信されたデータの最初の部分は、ｎの位置に格納される。図８Ｂには、中間段階が示されている。この場合においては、ストリーム２１を経由して４番目のデータ部分が受信されてバッファの位置４に格納され、その間に、ストリーム２２を経由してもう１つの（n-i番目の）データ部分も受信される。２つのストリームは同じ速度でないのにもかかわらず、オーバーヘッドは必要ではない。図８Ｃにおいて、２つのストリームは出会ってバッファは満杯になる。このことは、受信を停止させるように、または、ディジタルデータパケットが完全であるという信号を送らせるように、装置を作動させるであろう。
【００４１】
図９Ａ−９Ｃには送信側が示されている。図９Ａにおいては、データバッファ２３がデータで満たされている。装置はデータバッファ２３の前部から出発してデータバッファからデータを取り出すことを開始し、そしてそのデータの送信を開始する。同時に、装置は、データバッファ２３の後部、すなわち、位置ｎからデータを取り出すことを開始し、このデータを送信する。図９Ｂには、ある時間が経過した後に、装置が、データ部分３をデータバッファ２３から取り出してそれを送信することが示されている。同時にデータバッファ２３の後端から５番目のデータ部分が取り出されて送信される。装置は、順次に、次のデータ部分が番号４と、後ろから６番目であるように、次のデータ部分、等を取り出す。図９Ｃにおいては、最後のデータ部分が取り出される。この場合も同様に、送信は敏速であり複雑なオーバーヘッドがないことを理解することができる。
【００４２】
図１０Ａ−１０Ｄは、本発明による送信と受信との両方を行う装置がある場合の状態を示している。このときには、データバッファ２６は空である。装置は、ストリーム２８および２９を経由してデータ部分の受信を開始し、ストリーム２８は（データバッファ２６の）最初の位置に置かれ、ストリーム２８は、それ以降は、前方から後方へデータバッファ２６を満たして行く。ストリーム２９から受信された最初のデータ部分はデータバッファ２６の最後の位置ｎに格納される。それ以降、ストリーム２９は、データバッファ２６が満杯になるまで、後方から前方へデータバッファ２６を満たしていく。
【００４３】
同時に、装置はストリーム３０および３１を介してデータ部分の送信を開始する。ストリーム３０は、データバッファ２６の前部から開始し、ストリーム３１は、データバッファ２６の後部から開始する。
【００４４】
図１０Ｃにおいては、この場合には、装置は、それがデータ部分を送信する速度よりも速い速度でデータ部分を受信することが理解される。図１０Ｃにおいては、総てのデータ部分が受信されている、すなわち、２つのストリーム２８および２９が出会っている。装置はストリーム３０および３１を介して送信し続けている。図１０Ｄにおいて、ストリーム３０および３１は出会い、そして、装置は送信を停止することができる。これは、総て、最小限のオーバーヘッドで可能になる。
【００４５】
図１１には、送受信処理が１つの図で示されている。データバッファ４２を有する装置４０は、データの２つのストリーム４４および４５を送る。装置４１は、これらの２つのストリームをストリーム４６および４７として受信し、そのデータをデータバッファ４３に格納する。この場合においても、上記の場合と同様に、送り側装置４０は２つのストリーム４４および４５を有し、一方は、データバッファ４２の前部から送信を開始し、他方はデータバッファ４２の後部から送信を開始する。受信側装置４１は、２つのストリームを受信し、一方のストリームをデータバッファ４３の前部に置き、他方のストリームをデータバッファ４３の後部に置く。
【００４６】
さらに言えば、本発明の方法は、例えば、コードレスＧＳＭ電話や他のコードレス電話機に使用することができる。その場合には、会話やデータストリームはパケットに分割されることができ、そのパケットが本発明の方法によって送信されることができる。そのときには、また、使用可能のバンド幅を利用することができる。すなわち、各データストリームを、他のバンドを通って送信することができ、その結果、使用可能のバンド幅が最適に使用される。
【００４７】
前掲の説明は、望ましい実施例の動作を説明するために記載されたものであって、本発明の範囲を限定することを意図していない。本発明の範囲は、同時に提出されている特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。上記の論議から、本発明の変形であって、しかも、なお本発明の精神と範囲に包含されるであろう多くの変形が、当業者にとって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【００４８】
【図１】１つの信号の、２つの信号への分割と、レシーバにおける加え合わせを示す図である。
【図２】２つの物理的に分離された信号源からの分割信号の、レシーバによる受信を示す図である。
【図３】２つのレシーバが、同じ信号を出力することを示す図である。
【図４】３つのレシーバが、同じ信号を出力することを示す図である。
【図５】図４の状態に代わる変形例を示す図である。
【図６】バンド幅と信号量との間の関係の一例を示す図である。
【図７】バンド幅と信号量との間の関係のもう１つの例を示す図である。
【図８Ａ】受信側装置の受信処理の一例を示す図である。
【図８Ｂ】受信側装置の受信処理の一例を示す図である。
【図８Ｃ】受信側装置の受信処理の一例を示す図である。
【図９Ａ】送信側装置の送信処理の一例を示す図である。
【図９Ｂ】送信側装置の送信処理の一例を示す図である。
【図９Ｃ】送信側装置の送信処理の一例を示す図である。
【図１０Ａ】受信と、受信とほぼ同時に送信をする装置の送受信状況を示す図である。
【図１０Ｂ】受信と、受信とほぼ同時に送信をする装置の送受信状況を示す図である。
【図１０Ｃ】受信と、受信とほぼ同時に送信をする装置の送受信状況を示す図である。
【図１０Ｄ】受信と、受信とほぼ同時に送信をする装置の送受信状況を示す図である。
【図１１】送受信の処理を示す図である。

Claims (30)

1. 長さと前方端部と後部を有するディジタルデータのパケットを、前方端部から後部へ、および後部から前方端部への順序で同時に送信する、ディジタルデータを多重化する方法。
2. 第１の装置は、前記データを、前方端部から後部への順序で第３の装置に送信し、第２の装置は、同じ前記データを、後部から前方端部への順序で前記第３の装置に送信する、請求項１に記載の方法。
3. 前記第３の装置は、前記データを前記パケットのサイズのデータバッファ内に格納し、該データバッファが満杯になったとき、前記第１および第２の装置へ信号を送信し、または、該データバッファが満杯になるまで、確認を送信することを停止する、請求項２に記載の方法。
4. 第１の装置は、データを、前方端部から後部への順序で第２の装置へ送信し、同時に逆の順序で第３の装置に送信する、請求項１に記載の方法。
5. 前記第２の装置と前記第３の装置は、受信すると直ちに、該第２および第３の装置が前記第１の装置から受け取ったデータを相互へ送信する、請求項４に記載の方法。
6. 前記第２および第３の装置は、前記パケットのサイズのデータバッファを有し、受信されたデータは該データバッファに格納され、前記第２および第３の装置は、それぞれのデータバッファが満杯になったとき、前記第１の装置に信号を送る、請求項５に記載の方法。
7. 長さと先頭部と終端部を有するディジタルデータのパケットを、該パケットの先頭部から終端部へ、および終端部から先頭部への順序で同時に送信する、ディジタルデータを多重化する方法。
8. 第１の装置は、データを、先頭部から終端部への順序で第３の装置に送信し、第２の装置は、同じデータを、終端部から先頭部への順序で該第３の装置に送信する、請求項７に記載の方法。
9. 前記第３の装置は、前記データを前記パケットのサイズのデータバッファ内に格納し、該データバッファが満杯になったとき、前記第１および第２の装置へ信号を送信し、または、該データバッファが満杯になるまで、確認を送信することを停止する、請求項８に記載の方法。
10. 第１の装置は、データを、先頭部から終端部への順序で第２の装置へ送信し、同時に逆の順序で第３の装置に送信する、請求項７に記載の方法。
11. 前記第２の装置と前記第３の装置は、受信すると直ちに、該第２および第３の装置が前記第１の装置から受け取ったデータを相互へ送信する、請求項１０に記載の方法。
12. 前記第２および第３の装置は、前記パケットのサイズのデータバッファを有し、受信されたデータは該データバッファに格納され、前記第２および第３の装置は、それぞれのデータバッファが満杯になったとき、前記第１の装置に信号を送る、請求項１１に記載の方法。
13. ディジタルデータのパケットが電子的または光学的手段によって送信され、同時に、同じディジタルデータのパケットが逆の順序で電子的または光学的手段によって送信される、ディジタルデータを多重化する方法。
14. 第１の装置は、ディジタルデータのパケットを、前部から後部への順序で第３の装置に送信し、第２の装置は、同じデータを、逆の順序で前記第３の装置に送信する、請求項１３に記載の方法。
15. 前記第３の装置は、前記データを前記ディジタルデータのパケットのサイズのデータバッファ内に格納し、該データバッファが満杯になったとき、前記第１および第２の装置へ信号を送信し、または、該データバッファが満杯になるまで、確認を送信することを停止する、請求項１４に記載の方法。
16. 第１の装置は、データを、前部から後部への順序で第２の装置へ送信し、同時に逆の順序で第３の装置に送信する、請求項１３に記載の方法。
17. 前記第２の装置と前記第３の装置は、受信すると直ちに、該第２および第３の装置が前記第１の装置から受け取ったデータを相互へ送信する、請求項１６に記載の方法。
18. 前記第２および第３の装置は、前記パケットのサイズのデータバッファを有し、受信されたデータは該データバッファに格納され、前記第２および第３の装置は、それぞれのデータバッファが満杯になったとき、前記第１の装置に信号を送る、請求項１７に記載の方法。
19. 複数の装置の特定データ網内の第１の装置へデータパケットを送信する方法であって、
    前記複数の装置は、データ処理装置と、データバッファと、前記データ網内の少なくとも２つの送信装置からデータパケットを受信するための受信ルーチンを有するソフトウエアとを備えていて、
    前記データ網内の、前記第１の装置以外の少なくとも２つの装置は、前記データパケットを構成する複数の部分データパケットを、同時に前記第１の装置に送信し、
    前記第１の装置以外の少なくとも２つの装置のうちの、少なくとも１つの装置は、前部の部分データパケットから開始して、次に、次の部分データパケットを取り出し、他の少なくとも１つの装置は、最後の部分データパケットから開始して、次に、その前方にある部分データパケットを取り出して、同時に前記第１の装置に送信し、
    前記第１の装置は、これらの部分データパケットを加え合わせて前記データパケットを形成する、複数の装置の特定データ網内の第１の装置へデータパケットを送信する方法。
20. 前記ソフトウエアは、前記データ網に接続されている少なくとも１つの受信装置へ、前記データ網内の単数または複数の送信装置から受信されたデータパケットを送信するための、前記単数または複数の送信装置に依存しない送信ルーチンを更に備えている、請求項１９に記載の方法。
21. データ蓄積手段を有する装置が、該データ蓄積手段内にディジタルデータのパケットのサイズのデータバッファを生成し、ディジタルデータの第１のストリームを受信し、同時にディジタルデータの第２のストリームを受信し、その受信において、前記装置は、前記ディジタルデータの第１のストリームによって前記データバッファを前部から後部へ満たし、前記ディジタルデータの第２のストリームによって前記データバッファを後部から前部へ満たす、ディジタルデータを受信する方法。
22. 前記装置は、データバッファが満杯になったとき、ディジタルデータの、単数または複数のストリーム源に通知をする、請求項２１に記載の方法。
23. データ蓄積手段を有する装置が、該データ蓄積手段内にデータバッファを生成して該データバッファ内にディジタルデータを格納し、前記データバッファの前部および前記データバッファの後部から２つのストリームの形でそのディジタルデータを送出する、ディジタルデータを送信する方法。
24. 前記装置は信号の受信後に送信を停止する、請求項２３に記載の方法。
25. ディジタルデータの第１のストリームをディジタルデータのパケットの前部から開始して送信するための第１の送信ルーチンと、ディジタルデータの第２のストリームをディジタルデータのパケットの後部から開始して送信するための第２の送信ルーチンとを有する、ディジタルデータのパケットを送信するためのソフトウエア。
26. ディジタルデータの第１のストリームを受信するための第１の受信ルーチンと、ディジタルデータの第２のストリームを同時に受信するための第２の受信ルーチンと、ディジタルデータの第１のストリームをメモリの前部から開始して後部に向かって該メモリを満たしながら該メモリに格納するための、第１の格納ルーチンと、ディジタルデータの第２のストリームをメモリの後部から開始して前部に向かって該メモリを満たしながら格納するための、第２の格納ルーチンと、メモリが満杯になったときディジタルデータの受信を終了する停止ルーチンとを有するディジタルデータのパケットを受信するためのソフトウエア。
27. ディジタルデータのパケットを格納するためのメモリ手段と、前記メモリ手段の前部から開始してディジタルデータの第１のストリームを送信するための第１の送信手段と、前記メモリ手段の後部から開始してディジタルデータの第２のストリームを送信するための第２の送信手段とを有する、ディジタルデータのパケットを送信するための装置。
28. ディジタルデータのパケットを格納するためのメモリ手段と、ディジタルデータの第１のストリームを受信して、それを前記メモリ手段の前部から開始して前記メモリに格納するための第１の受信手段と、ディジタルデータの第２のストリームを受信して、それを前記メモリ手段の後部から開始して前記メモリに格納するための第２の受信手段とを有する、ディジタルデータのパケットを受信するための装置。
29. 請求項２５または２６に記載のソフトウエアを有するデータ通信媒体。
30. 請求項２５または２６に記載のソフトウエアを有する装置。