JP2005501268A - 一定量の生体粒子を含む製品及びその製造方法 - Google Patents

一定量の生体粒子を含む製品及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

所望量の生体粒子を含む実質的に固体の製品を形成する方法であって:(a)生体粒子の試料を用意し;(b)所望の数の生体粒子を選択し;そして(c)前記の所望量の生体粒子を含む実質的に固体の製品であって、容器間をあらゆる生体粒子の損失無しに固体状で移動することができ、且つ前記生体粒子を液体で放出することができる製品、を形成すること、を含んで成る方法。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、試験及びアッセイにおける使用に適した一定量の生体粒子、特に一定量の微生物を含む製品に関する。
【背景技術】
【0002】
小さい生体粒子、例えば細胞、細菌、ウイルス、原虫、精子、卵子、胚及び幼虫の操作を包含するライフサイエンスにおいて実施される多数の手順が存在している。一般的に、これらの小さな生体粒子の操作が本質的に困難であるのは、当該生体粒子が裸眼で視認するのには小さすぎるためである。
【0003】
生体粒子を容器(例えば試験管)に添加することを包含する実験又は手順を実施する場合、現時点では、どれぐらい多くの生体粒子が添加されたかを正確に、又は少なくとも最低限の誤差で知ることのできる利用可能な単純な技術は存在していない。典型的には、生体粒子の懸濁液を調製し、そして次に解析(例えば、顕微鏡による計数又はアガープレート上での培養)を実施することで液体の体積当たりの生体粒子数が推定される。推定数の生体粒子を含むこの懸濁液のアリコートは、当該アリコートの正確な数が不明なまま所望の目的に使用される。
【0004】
サンプル採取による生体粒子数の推定に伴う問題に加えて、更なる問題が特定の手順における生体粒子の操作の間に生じることがある。例えば、未知の量の生体粒子は、使用する容器又はピペットの表面に対する接着のような要因、又は若干の生体粒子の変性若しくは死滅に起因して必然的に損失する。更に、生体粒子はそれらの生存性又は中身をやがて失うことがあり、そしてその結果そのような材料を含む製品は短期間の貯蔵寿命に苦しむことがある。上記問題と併せて、これらの要因は実験データの歴然たる誤差を作り出すことがある。
【0005】
決められた数の粒子を有する標準化された製品を提供しようと試みられている多数の製品が知られている。しかしながら、これらの製品は残念ながら上文で言及した問題の全てを対処することに失敗しており、それ故に所望の製品を提供するのには十分でないと考えられる。例えば、製品のある試料から当該製品の別の試料に存在する生体粒子の数に関する誤差の程度は、およそ50%超である可能性があり、多くの場合、存在する生体粒子数は10〜100倍又はそれ以上に変化することがある。
【0006】
そのような既知の製品の一例は、Cultiloops(商標)(Oxoid, Austraria)である。Cultiloops(商標)は、ディスポーザブルな生物学的培養物のループ(loop)であり、これは特定の微生物のフリーズドライ培養物のループフル(loopful)を含み、そして微生物の研究所において品質管理に一般的に使用されている。Cultiloops(商標)は品質管理のための培養物の調製時間を節約するが、それらは不幸なことに、ループフル当たり正確に決められた数の細胞を含まない。更に。存在する細胞数は生存状態のものでないかもしれない可能性がある。
【0007】
複数の企業が、フリーズドライ形の適当な数の微生物を含んでいる容器を供給している。典型的に、これらは一桁の精度で製造される;例えば、容器は1000〜10000個の細菌を含むことがある。これらの製品を使用するためには、通常水が当該容器に添加され、フリーズドライした微生物が再懸濁され、続いてピペットを用いて前記微生物が試料に移される。この製品の性質により、且つそれを使用する手段により、正確且つ一貫した数の細菌を提供するという問題、又は、容器若しくはピペットの側面に対する接着の結果としての、操作の間の細菌の未知の量の損失の問題が適切に対処されるとは考えられない。
【0008】
BTF Pty Ltd(Australia)は、EasySeed(商標)C&Gとして知られる製品を販売しており、これは正確に決められた数の、試験管内の液体にある不活性型クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)及びジャーディア(Girdia)を提供する。この製品は正確な数の微生物の提供に伴う問題の多くを克服すると考えられるが、当該製品の使用の間、未知数のクリプトスポリジウム及びジャーディアが試験管又はピペットの側面に対する接着により一般的に失われる。更に、前記細胞は生存状態で提供されない。
【0009】
現在入手可能な製品の更なる例は、UK Public Health Labaratory Serivce(PHLS)によって調製されている、レンチクルのフリーズドライした品質管理試料である。レンチクルは、粘性の細菌培養物の液滴を表面にピペッティングし、そしてレンズ形のフリーズドライしたペレットを形成するために当該液滴を乾燥することによって調製される。当該レンチクルは液体の品質管理試料の取り扱いに伴う間違いを克服すると考えられるが、それらは不幸なことに正確に決められた数の細菌を含まない。
【0010】
TrueCount(商標)(Becton Dickinson, San Jose, USA)として知られている別の製品は、例えば、血液1ml当たりの特定の細胞数を決定するためにフローサイトメトリーと一緒に使用される。当該製品は、直径約5μmの約50,000個の蛍光ビーズを含む直径約1mmの乾燥したボールから成る。この製品は液体試料の操作の間の材料の損失に伴う問題を克服することが出来るが、前記の乾燥したボール内に正確に決められた数のビーズを含まない。更に、当該ビーズが生物学的由来の材料でないので、当該製品、及び当該製品を製造する手順は、前記材料の正確性又は生存性の維持の問題に関するものではなく、そして、それ故にそれらを適切に対処することができない。
【0011】
米国特許第3,932,943号は、少なくとも1つの生物学的に活性な成分を含む均質な凍結乾燥製品の製造方法を記載している。当該方法は、生物学的に活性な成分を含む溶液又はコロイド状の懸濁液をフルオロカーボン冷却材の移動槽内にスプレーし、そして次に生じた凍結した液滴を凍結乾燥留することを包含する。発明者は、当該製品が球状のフリーフロー特性、及び迅速な分解時間を有することを報告している。しかしながら、当該方法は、正確に決められた数の生体粒子を含む製品を調製するという問題に対応していない。更に、この方法は、生体粒子の生存性の維持の問題、特にそのような生体粒子が細胞である場合の問題を適切に対処しないと考えられる。
【0012】
US6,106836は、フリーズドライのワクチン成分を中に含む容器を含んで成るワクチン製品の製造方法を記載している。当該方法は、低温液体中に生物学的成分を含む懸濁液の液滴を凍結し、そしてそれらをフリーズドライにかける段階を利用する、推定数の生物学的成分を含むボールの形成を包含する。この特許の方法は、正確な数の生体粒子を含むフリーズドライ製品の問題に直ちに対応しない。対照的に、推定数の西武を含む製品は、上文で言及した方法を介して作られ、そして多数の製品が、所望の品質の成分を得るために別の製品と組み合わされ、又はそれを補完するために使用される。尚、US6,106,836の方法は、処理の間生体粒子の生存性の維持の問題を適切に対処しないと考えられる。むしろ、当該方法は、生体粒子の生存性の損失に重点を置き、その後に、追加の生存性の材料による生じた製品の補完が続く。
【0013】
更に、US3655838は、その称するところによれば、適当な正確な形のペレット化した試薬の調製方法を記載している。この方法において、既定の濃度の所望な試薬を含む懸濁液が、ある特性を有する液体内に分類されることを許容される検量された液滴内に形成され、この特性の1つは液滴を凍結させるのに適した温度勾配である。次に、当該液滴はペレット化された製品を形成するように乾燥される。前記方法はあらかじめ決定され且つ予備試験が行われた測定量のある試薬を含む製品を提供することを目的とするが、初期濃度の値に達するために利用される方法により、存在する特定の成分の正確な濃度及び数の間違いに苦しむと考えられる。更に、前記方法は、処理される試薬が生体粒子である場合の生存性の維持の問題を適切に対処しないと考えられる。
【0014】
DNA及びタンパク質のスタンダードを調製するための現在の方法は、例えば、典型的にDNA又はタンパク質の吸光度を測定し、そして濃度を算出し、そして所望の濃度に前記溶液を希釈することに依拠する。これらの方法は、正確なスタンダードを提供しない。
【0015】
本発明者は、様々な生物学的及び分析的利用のための正確なスタンダードとしての使用に適した製品において所望量の生体粒子を製造することができる方法を今回開発した。
【0016】
本発明の要約
本発明者は、驚くべきことに、容易に操作することができ、且つあらゆる生体粒子の損失を最小化する適当なフォーマットの、所望量の生体粒子を含む実質的に固体の製品の調製を可能にする方法を考案した。本方法は、既知の数の生存性又は安定性のある微生物を含んで成る製品の形成に特に利用可能である。本発明に従う製品の性質は、生体粒子の単純化された操作及び、当該生体粒子を利用する手順に由来する、正確で且つ再現性のある結果を可能にすると考えられる。
【0017】
第一の観点において、本発明は、所望量の生体粒子を含む実質的に固体の製品を形成する方法であって:
(a)生体粒子の試料を用意し;
(b)所望量の生体粒子を選択し;そして
(c)前記所望量の生体粒子を含む実質的に固体の製品であって、容器間をあらゆる生体粒子の損失無しに固体状で移動することができ、且つ前記生体粒子を液体で放出することができる製品、を形成すること、
を含んで成る方法を提供する。
【0018】
第二の観点において、本発明は、所望の量の生体粒子を形成する方法であって、
(a)液状の生体粒子の試料を用意し;
(b)既定の体積の一定量の生体粒子を選択し;
(c)前記既定の体積の生体粒子を含む物体(body)を形成するために既定の体積の液体を前記既定の体積の液体を捕捉し;そして
(d)前記の所望量の生体粒子を含む実質的に固体の製品であって、容器間をあらゆる生体粒子の損失無しに固体状で移動することができ、且つ前記生体粒子を液体で放出することができる製品、を形成すること、
を含んで成る方法を提供する。
【0019】
第三の観点において、本発明は、所望量の生体粒子を含む実質的に固体の製品であって、容器間をあらゆる生体粒子の損失無しに固体状で移動することができ、且つ前記生体粒子を液体で放出することができる製品、を提供する。
【0020】
第四の観点において、本発明は、本発明の第一の観点に従う方法によって製造される、一定量の生体粒子を含む製品を提供する。
【0021】
第五の観点において、本発明は、本発明の第二の観点に従う方法によって製造される、一定量の生体粒子を含む製品を提供する。
【0022】
第六の観点において、本発明は、本発明の第三の観点に従う一定量の生体粒子を含む製品の、アッセイ又は試験における使用、を提供する。
【0023】
第七の観点において、本発明は、本発明の第四の観点に従う一定量の生体粒子を含む製品の、アッセイ又は試験における使用、を提供する。
【0024】
第八の観点において、本発明は、本発明の第四の観点に従う一定量の生体粒子を含む製品の、アッセイ又は試験における使用を提供する。
【0025】
好ましい形態において、生体粒子は、微生物、細胞、ベクター、生物学的材料を含む粒子、及びそれらの混合物から選択される。前記微生物は、ウイルス、細菌、酵母、真菌、寄生虫又は原虫であってもよく、前記細胞は、植物細胞、動物細胞、又は配偶子であってもよく、前記ベクターは、プラスミド又はウイロイドであってもよく、そして前記粒子はビーズ、例えば、粒子の表面に結合したタンパク質、ペプチド、多糖、核酸又はそれらの混合物を含むものであってもよい。
【0026】
好ましくは、前記微生物は、レジオネラ(Legionella)、サルモネラ(Salmonella)、レプトスピロシス(Leptospirosis)、エスケリッチャ(Escherichia)、サッカロマイセス(Saccharomyces)、クロストリジウム(Clostridium)、ビブリオ(Vibrio)、シュードモナス(Pseudomonas)、バチルス(Bacillus)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、エンテロバクター(Enterobacter)、リステリア(Listeria)、カンジダ(Candida)、チゴサッカロマイセス(Zygosaccharomyces)及びそれらの混合物から成る群から選択される.更に好ましくは、前記細菌はエスケリッチャ・コリ(Escherichia coli)又はバチルス・セレウス(Bacillus cereus)である。
【0027】
好ましくは、前記寄生虫は、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)、ジャーディア(Giardia)、シクロスポラ(Cyclospora)、トキソプラズマ(Toxoplasma)、アイメリア(Eimeria)及びそれらの混合物から選択される。
【0028】
生体粒子は、生物学的由来の材料、例えばタンパク質、ペプチド、炭水化物、多糖、ペプチド、核酸又はそれらの混合物を含む又は有する粒子の形態で存在してもよい。
【0029】
生体粒子の別の例は、血球、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ノーウォークウイルス、ヘルペス単純ウイルスである。
【0030】
本発明に従う製品は、一種類の生体粒子、あるいは2又はそれ以上の種類の生体粒子を含んで成ることもある。
【0031】
生体粒子が、生存可能な生物である場合、前記製品は、好ましくは一定量の生存可能な生物を含む。この形態において、前記製品は、微生物の培養物の品質管理としての使用に特に適している。しかしながら、生存性が前記製品に必要ない他の状況も存在することは理解されよう。例えば、前記製品は、生物化学又は分子生物学のスタンダードに有用な一定量のタンパク質又は核酸を含むことがある。当該タンパク質は、アッセイのために所望とされる量を要求される酵素であってもよい。同様に、前記核酸は、アッセイにおける分子生物学的ツールとして使用されうる一定量の遺伝子又は核酸プローブであってもよい。
【0032】
好ましい形態において、生体粒子の試料は液状である。例としては、限定しないが、微生物培養物、細胞の懸濁液、1又は複数の生体粒子を含む粒子の懸濁液、が含まれる。本発明者は、フローサイトメーターが、一定量の液状の生体粒子を選択し、そして捕捉するのに特に適していることを発見した。尚、一定量の液状の生体粒子の選択及び捕捉は、任意の正確な測定装置を用いて実施されうる。例としては、ピペット、マイクロピペット及び他の計量装置が含まれる。重要なことに、当該装置又は段階は、所望の量の生体粒子を保持せず、又はその捕捉に有害に作用しないべきである。
【0033】
好ましい形態において、前記量の生体粒子は、所望の数の生体粒子単位を正確に計数し、そして既定の体積における所望の数を捕捉することによって選択される。前記既定の体積は通常約1ml未満、通常0.1ml未満、そして典型的には約0.03mlである。
【0034】
好ましくは、固形物は、前記量の生体粒子を含む一定体積の液体を凍結、好ましくはスナップフリージング(snap-freezing)し、そして次に凍結した物体を乾燥させて前記製品を形成することによって形成される。1つの好ましい形態は、既定の体積、通常液滴を低温液体中に据えることによって実施される。前記低温液体は、液体窒素、液体ヘリウム又は液体酸素であってもよい。更に好ましくは、前記低温液体は液体窒素である。続いて、凍結した液体は、好ましくは、通常ボール又はペレットの形態の小さな丸い塊として、実質的に固体の製品を形成するために凍結乾燥することによって処理される。
【0035】
別の好ましい形態において、前記製品は凍結無しに製造される。例えば、生体粒子を含む液滴又はアリコートは、表面上に滴下され、又は据えられうる。1つの形態において、前記材料は吸収材料上に据えられ、そして次に乾燥されうる。
【0036】
1つの好ましい形態において、低温液体は容器中に据えられ、そして液滴は、凍結した物体を形成するために当該容器中に据えられる。凍結した物体を保持する容器は、続いて、当該容器内で実質的に乾燥した固体の製品を形成するためにフリーズドライにかけられる。乾燥後、前記容器は前記製品の保存及び輸送のために蓋をされ、又は密封されうる。必要により生体粒子の安定性を維持するであろう環境を提供するために、前記容器は、前記製品の保存及び輸送のために蓋をされ、又は減圧下で密封されることがあり、あるいはそれは不活性ガスを充填されることがある。この形態において、前記量の生体粒子は、容器内で自由に移動できる乾燥した固体製品の中に捕捉される。前記製品は、容器又はその周囲に対して生体粒子が全く損失することなくその乾燥状態で操作され得る。
【0037】
本発明の別の利点は、所望の量の生体粒子が正確に調剤されうることである。2又はそれ以上繰り返して測定した場合、前記製品中の生体粒子の数は、約20%未満、好ましくは約15%未満、更に好ましくは10%未満、そしてより更に好ましくは5%未満又は約5%の標準偏差の範囲内である。本発明に従う方法は、約4%〜8%の精度で一定量の生体粒子を有する一定数の製品を一貫して提供することができる。
【0038】
本発明は、前記所望量の生体粒子を有する多数の製品を製造するのに適している。前記方法は、例えば、バッチで多数の製品を製造する自動化に適している。
【0039】
本発明に従う方法は、約105未満の少数の生体粒子を提供するのに適している。本発明に従う方法は、約104未満、好ましくは約103未満の少数の生体粒子を提供するのに特に適している。特に、当該方法は、約100未満の数の生体粒子を正確に提供することができる。この結果は、生体粒子が、当該生体粒子の実サイズと比較した場合に比較的大きい体積の細胞又は微生物でありうると考慮した場合に極めて顕著なものである。
【0040】
1つの好ましい形態において、前記方法は、更に、異なる生体粒子の混合物から所望の生体粒子の型を選択する段階を含む。当該選択は、溶液中での生体粒子のあらゆる適当な物理的特性によることがある。例には、限定しないが、サイズ、形状、色、蛍光、生存性、電気回転、インピーダンス、屈折度、光散乱、レーザービームを通過する飛行時間、質量又は電荷、が含まれる。特徴はまた、生体粒子を生体粒子のある特性に相当する分子と反応させることによって測定されうる。例えば、蛍光原性基質、例えば細胞内で、エステラーゼ活性の存在下で蛍光となるフルオレセインジアセテートである。他の例には、限定しないが、核酸染色物質、例えばヨウ化プロピジウム及びsyto 16、細胞呼吸染色物質である5-シアノ-2,3-ジトリルテトラジウムクロリド(CTC)、酵素基質、レクチン、抗体、DNAプローブが含まれる。
【0041】
好ましくは、1つのフリーズドライ製品は、当該製品を形成するのに所望の生体粒子の量ごとに形成される。あるいは、2又はそれ以上のフリーズドライ製品は、当該製品を形成するために所望の生体粒子の量ごとに形成される。
【0042】
好ましくは、前記方法は更に、最終的な品質管理段階を含んで成る。好ましくは、当該品質管理段階は、1又は複数の:
1又は複数の製品内に含まれる生体粒子の数を計数する段階;及び
1又は複数の製品のサイズを計量又は測定することによる、当該製品の均一性の測定段階、
を包含する。
【0043】
好ましくは、一定量の生体粒子は、単一の種又は型の生体粒子を含んで成る。あるいは、一定量の生体粒子は、2又はそれ以上の種又は型の生体粒子の混合物を含んで成る。
【0044】
各製品は、更に補助物質を含んで成ることがある。1つの形態において、前記補助物質は、生体粒子の生存性又は安定性を維持するのに役立つものである。更に好ましくは、前記補助物質は低温保存剤である。
【0045】
他の適当な補助物質には、限定しないが、1又は複数のスクロース、トレハロース、ラクトース、マルトース、グルコース、ガラクトース、ラフィノース、フルクトース、キシロース、セロビオース、ゼラチン、キサンタンガム、グアールガム、マルトデキストラン、ポリエチレングリコール、デキストラン、ポリビニルピロリドン、チオ硫酸ナトリウム、活性炭、アスコルビン酸、アスコルビン酸ペルオキシダーゼ、グルタチオンレダクターゼ、ペルオキシレドキシン、グルタミン酸ナトリウム、プロリン、グルタミン酸カリウム、プロリンベタイン、グリシンベタイン、スキムミルク、血清、トリプシン、ペプトン、トリプトン、酵母抽出物、ダイズタンパク質、肉抽出物、マンニトール、グリセロール、ソルビトール、イノシトール、ブタノール、第3級ブチルアルコール、ハチミツ、酢酸ナトリウム、ミオイノシトール、塩化カルシウム、ホエー、ヒドロキシエクトイン、及びエクトイン、が含まれる。
【0046】
1つの好ましい態様において、本発明は、所望量の生菌を含む製品を形成するための方法であって、
(a)液状の細菌試料を用意し;
(b)サイトメーターを用いて既定体積の一定量の前記細菌を選択し;
(c)前記既定体積の細菌を液滴として低温液体に添加して前記量の細菌を含む凍結したボールを形成させ;そして
(d)凍結したボールをフリーズドライにかけ、細菌を損失することなく固体状で容器間を移動することができ、且つ前記量の生菌を液体で放出することができるような実質的に乾燥固体の製品を形成すること、
を含んで成る方法を提供する。
【0047】
好ましくは、前記細菌は、レジオネラ(Legionella)、サルモネラ(Salmonella)、レプトスピロシス(Leptospirosis)、エスケリッチャ(Escherichia)、サッカロマイセス(Saccharomyces)、クロストリジウム(Clostridium)、ビブリオ(Vibrio)、シュードモナス(Pseudomonas)、バチルス(Bacillus)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、エンテロバクター(Enterobacter)、リステリア(Listeria)、カンジダ(Candida)、チゴサッカロマイセス(Zygosaccharomyces)及びそれらの混合物から成る群から選択される.更に好ましくは、前記細菌はエスケリッチャ・コリ(Escherichia coli)又はバチルス・セレウス(Bacillus cereus)である。前記微生物はまた、酵母、例えばカンジダ(Candida)及びチゴサッカロマイセス(Zygosaccharomyces)であってもよい。
【0048】
別の好ましい態様において、本発明は、一定量のタンパク質、炭水化物、多糖、遺伝子又は核酸分子を含む製品を形成する方法であって、
(a)既知のコピー数のタンパク質、炭水化物、多糖、遺伝子又は核酸分子を含む液状の生体粒子の試料を用意し;
(b)サイトメーターを用いて既定体積の一定量の前記細菌を選択し;
(c)前記既定体積の細菌を液滴として低温液体に添加して前記量の細菌を含む凍結したボールを形成させ;そして
(d)凍結したボールをフリーズドライにかけ、細菌を損失することなく固体状で容器間を移動することができ、且つ前記量のタンパク質、炭水化物、多糖、遺伝子又は核酸分子を含む生体粒子を液体中で放出することができるような、前記量の生体粒子を含む実質的に乾燥固体の製品を形成すること、
を含んで成る方法を提供する。
【0049】
好ましくは、生体粒子は、微生物、細胞又はタンパク質、炭水化物、多糖、遺伝子又は核酸分子を含む粒子から選択される。
【0050】
例えば、検出可能な遺伝子製品を有するレポーター遺伝子と一緒の注目の遺伝子は、同一のプロモーターの支配下にある細菌に添加されうる。既定レベルの両遺伝子を発現しているであろう、前記の検出可能なレポーター遺伝子製品を産生する細菌のみが選択されうる。このように、既定量の注目遺伝子が前記製品において製造されるであろう。
【0051】
好ましくは、前記細菌は、遺伝子又は核酸分子を含む微生物である。
【0052】
この明細書を通じて、特に断らない限り、用語「含んで成る(comprise)」、又は変化形「含んで成る(comprises)」若しくは「含んで成る(comprising)」は、記載した因子、整数又は段階、あるいは因子、整数又は段階の群の包含を意味するが、その他の因子、整数又は段階、あるいは因子、整数又は段階の群の排除を意味しないと解される。
【0053】
本発明に含まれている文書、行為、材料、装置、論文等は、単に本発明の背景を説明するためのものである。任意の又は全部のこれらの事柄は、従来技術のベースとなる部分を形成し、又は本出願の各請求項の優先日前にオーストラリアに存在していたような、本発明に関連する分野における一般的な知識であったと解されるべきではない。
【0054】
本発明が更に明確に理解されるように、好ましい形態を以下の図面及び実施例に関連して記載する。
【0055】
本発明の実施形態
本発明は、所望の量の生体粒子を含む製品を調製する方法に関する。本発明の製品は、通常単一の塊の形態、好ましくはボール又はペレットの形態で供される。しかしながら、本発明者は、一定数のボール又はペレット、好ましくは3〜10個のボール又はペレットを含んで成る製品も意図しており、これらを総合して前記量の生体粒子を提供する。以下の記載は、前記製品が単一のボールを表している本発明の態様に焦点を当てているが、当業者には、前記製品が一群のボール、又はその他の実質的に固体の塊の形態を含んで成る態様を包含することが直ちに読み取ることができるものと理解されよう。
【0056】
その形成後の製品の取扱いを容易にするために、前記ボールは、好ましくは人の眼で視認できるほど十分大きい。従って、本発明の製品は、約0.1〜10mmの直径又は幅であり、そして更に好ましくは4mmである。しかしながら、前記製品は、10mm超の直径又は断面幅、あるいは0.1mm未満の直径又は断面幅を有することがあると理解されるだろう。
【0057】
本明細書で使用する場合、用語「生体粒子」は、生物学的性質の粒子を言及する。そのような生体粒子は、好ましくは、原核生物又は真核生物起源の細胞、あるいはタンパク質若しくは細胞器官、例えば核、ウイルス、ウイロイド、プラスミド、又は既知の核酸材料を含むベクターであってもよい。従って、本発明に利用可能であろう生体粒子には、細菌、真菌、寄生虫、酵母又はウイルス、単細胞原虫又は多細胞原虫、あるいはプリオンが含まれる。そのような細菌の例には、レジオネラ(Legionella)、サルモネラ(Salmonella)、レプトスピロシス(Leptospirosis)、エスケリッチャ(Escherichia)、サッカロマイセス(Saccharomyces)、クロストリジウム(Clostridium)、ビブリオ(Vibrio)、シュードモナス(Pseudomonas)、バチルス(Bacillus)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、エンテロバクター(Enterobacter)、リステリア(Listeria)、カンジダ(Candida)、チゴサッカロマイセス(Zygosaccharomyces)、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)、ジャーディア(Giardia)、シクロスポラ(Cyclospora)、トキソプラズマ(Toxoplasma)、アイメリア(Eimeria)、血球、HIV、ノーウォークウイルス、ヘルペス単純ウイルス、が含まれる。生体粒子はまた、生物学的由来の材料、例えばタンパク質、ペプチド、炭水化物、多糖、ペプチド、核酸又はそれらの混合物を含む又は有する粒子の形態であってもよい。本発明に従う製品は、1種類の生体粒子、あるいは2又はそれ以上の種類の生体粒子を含んで成ることがある。
【0058】
上文で言及したように、本発明は、生存可能な生体粒子を含んで成る製品の形成に特に利用可能である。本明細書で使用する場合、「生存可能な生体粒子」は、それらの天然の状態、又はそれらが研究室での操作を介することが計画されている状態のように働き、機能し、又は発展することができる材料である。従って、細胞の場合、「生存可能な生体粒子」は、機能し、成長し、発展し、そして適用可能ならば、宿主に感染することができる材料である。
【0059】
本明細書で使用する場合、「一定量」の生体粒子(a quantum of bioparticle)は、本発明の製品内に存在する、又は存在することが望まれる数の生体粒子を言及する。「一定量」は、必ずしも正確な数の生体粒子が、全く一律に本発明に従う試料又は製品内に存在するであろうことを意味しない。典型的に、2又はそれ以上の回数繰り返して測定した場合、前記製品内の生体粒子の数は、約20%未満、更に好ましくは約10%未満の標準偏差の範囲内である。実際、本発明は、他の方法ではこれまで達成されてない正確性で製品内の一定数の生体粒子を送達することができる。例えば、約100個未満の少数の生体粒子は、約7%未満の標準偏差の正確性で容易に提供され得る。通常、「一定量」の生体粒子は、当業界で使用される常用の手段、例えば顕微鏡又は培養による計数を介して存在すると推定される生体粒子の数を言及する。
【0060】
本発明によると、「一定量」の生体粒子は、本発明の製品内に存在する生体粒子の数である。好ましくは、「一定量」は、正確な数の生体粒子を表す。しかしながら、本発明者は、生体粒子の数における最低限の誤差を意図している。本発明者は、そのような誤差は、本発明の方法で形成した製品の品質管理チェックを実施することによってモニタリングされ、そして最少化されうると考えている。
【0061】
本発明の製品内に存在しうる、選択される生体粒子の数は、処理されるべき生体粒子の性質、最終製品(例えば、フリーズドライしたボール)の所望のサイズ、及び当該最終製品がかけられるであろう最終的な使用、に依存して変化しうる。例えば、微生物用培地の品質管理に使用されることが望まれる、エスケリッチャ・コリをふくむ製品は、好ましくは少数、典型的に30個の生存しているE.コリ細胞を含む。尚、本発明に従う製品は、1種類の生体粒子、あるいは2又はそれ以上の特定の種類又は型の生体粒子の混合物を含んで成ることがある。
【0062】
本発明の製品は、好ましくは一定量の生体粒子に加え構成成分を含む。微生物の場合、「構成成分」は、通常微生物が本発明による処理の前に生育し、又は懸濁した培地のそれらの成分を含んで成る。そのような構成成分は、当業者によって容易に認識され、そして以下の本発明の説明から更に明らかとなるだろう。本発明の製品は、前記工程の1又は複数の段階の間に導入されてもよく、あるいは前記微生物が最初に調製された培地又は懸濁液に添加されてもよい補助物質を更に含むことがある。
【0063】
「補助物質」は、処理の間に生体粒子の生存性又は安定性の維持に役立ち得る物質である(例えば、低温保存剤、例えばグリセロール又はジメチルスルホキシド(DMSO)、抗酸化剤、例えば活性炭、糖類、例えばグルコース)。あるいは、それがかけられる特定の利用に基づいた、最終製品に存在することが所望とされうる物質である。例えば、使用の際に前記製品が液体試料に添加された場合に、当該試料の色の変化を発するような色素が添加されることもある。同様に、界面活性剤が再水和を補助するために添加されることがあり、又は、一般的な充填剤が、結果的に生じる本発明の製品の嵩を増すのを助けるために使用されることがある。そのような物質は、本発明の方法の間の種々の段階において導入され得る。しかしながら、少なくともいくつかの物質が生体粒子の調製の初期段階で添加されることが好ましい。
【0064】
本発明者は、本発明の製品内での低温保存剤の存在を特に意図している。そのような適切な低温保存剤は、当業界で周知であり、グリセロール、約1〜20%(w/v)の濃度で使用され得る糖類、又は約1〜20%(v/v)の濃度で使用され得るジメチルスルホキシド(DMSO)を含む。
【0065】
本発明者はまた、乾燥工程の間の生体粒子の生存あるいはそれらの生存性又は安定性の維持を補助する保護物質の、本発明の製品における存在も意図している。そのような適切な保護物質は、限定しないが、活性炭、ハチミツ、グルタミン酸ナトリウム、ラフィノース及び動物の血清を含む。当業者は、更に適切な保護物質を特定することができる。これらの保護物質は、例えば約1〜30%(v/v)の間の濃度で使用され得る。
【0066】
本発明で使用される低温保存剤及び保護物質は、処理されるべき特定の生体粒子にとって最も至適な条件を得るように変更されうることが理解されよう。例えば、生体粒子が、細菌、例えばE.コリを表す場合、適切な低温保存剤はグリセロール及びDMSOを含み、そして適切な保護物質は活性炭を含む。
【0067】
ボールの形態の本発明に従う製品及びその使用の例を、図1A〜1Cに示す。この態様において、固体製品は、バイアル12内に提供される実質的に固体のフリーズドライボールの形態にある(図1A)。バイアル12は、簡便な保存及び輸送のためにストッパー14で封をされる。他の保存形態も固体製品に適していることは理解されよう。固体状のボール10は、ボール10からの生体粒子のあらゆる損失の懸念無しにバイアル12から別の容器に移すことが出来る。生体粒子が前記ボールに含まれ、又はそれに付随するので、生体粒子の一部は、また別の容器に移される場合に容器内に残ることはない。
【0068】
図1Bは、微生物の形態の生体粒子のその後の培養のために、バイアル12からペトリ皿18内の固体の微生物用培地16にボール10を分配する例を示す。ストッパー14がバイアル12から取り外され、そしてボール10が培地16の表面上に落とされる。ボール10がバイアル12から除かれた場合、バイアル12内に存在し、若しくは使い残されている微生物又は他の生体粒子はないであろう。続いて、ボール10内の微生物は、任意の適当な液体を添加することによって得ることが出来る。図1Bにおいて、滅菌水20の液滴の形態の液体は、ピペット22を用いて培地16上のボール10に添加される。続いて、ボール10は培地16上で溶解して微生物を放出する。続いて、ペトリ皿18は、微生物にとって生育するのに望ましい温度で、一定の期間インキュベートされうる。各微生物は、図1Cに示したような培地16上で生育して個別のコロニー24を形成する。
【0069】
方法
本発明の好ましい態様は、微生物の形態の一定量の一種類の生体粒子を含んで成る単一のボールの形態の製品の形成の観点から説明する。しかしながら、当該態様は、合わせると前記量の同一の又は異なる型の生体粒子を提供する、一群のボール又は他の固体の形態を含んで成る製品に容易に利用可能であることを理解すべきである。
【0070】
一般論として、本発明のフリーズドライしたボールを形成するのに好ましい方法は、以下の
(a)液状の生体粒子の試料を用意し;
(b)既定の体積の一定量の生体粒子を選択し;
(c)前記既定の体積の液体を凍結して、前記量の生体粒子を含む凍結したボールを形成させ;
(d)前記の凍結したボールを乾燥させて、前記量の生体粒子を含むフリーズドライしたボールであって、あらゆる生体粒子の損失無しに固体状で容器間を移動することができ、且つ前記生体粒子を液体で放出することができるボールの形態の実質的に乾燥固体の製品を形成させ;そして任意に
(e)フリーズドライした製品に対し1又は複数の品質管理段階を実施する、
段階を含んで成る。
【0071】
好ましい工程の各段階を下文で更に完全に説明する。
【0072】
液状の生体粒子試料の用意
本発明の方法の最初の段階は、液体の懸濁液中の生体粒子の試料を調製し、そして提供することを包含する。
【0073】
通常、生体粒子は、本発明に関連する技術分野で周知の方法論に従い調製される。例えば、原核細胞又は真核細胞の場合、当該細胞は、所望の密度まで適切な液体増殖培地中で生育されうる(例えば、E.コリの場合にはニュートリエントブロス(Oxoid, Australia)。いずれにせよ、当業界で参照される標準的なテキストは、本発明における使用の種々の生体粒子を提供する適切な手段の情報を提供することが理解されよう。
【0074】
当然ながら、上記液体増殖培地は、処理されるべき生体粒子の性質、及び本発明の製品がおかれ得る最終的な使用に依存して変化する。例えば、生体粒子が細胞を表す場合、それらが生育している培地は、懸濁培地を表すこともある。あるいは、細胞の場合、それらは増殖培地から採集され、そして、最終製品が置かれ得る使用を意図して、より適当でありうる別の培地中で再懸濁されることがある。いずれにせよ、当業者は、当業界で周知の原理に基づき、且つ標準的なテキストを参照することによって、特定の生体粒子に適した懸濁培地を容易に特定することができる。
【0075】
その後の培養又は生育のための、微生物の形態の生体粒子の調製は、好ましくは、その後の製造工程を通じての微生物の生存性又は安定性の維持を最大化することを目的とすべきである。当業者は、そのような条件を認識することができる。しかしながら、一般的な例として、当該製造工程のこの段階での条件の最適化は、堅牢性を増強する特定の条件下での微生物の生育を包含することがある。例えば、特定の微生物の生存にとって最適であることが知られ、又は発見されている増殖の特定の段階への微生物の生育である。あるいは、飢餓又は熱ショックのような条件への微生物の曝露は賢明なことがある。具体例としては、定常増殖期にあるE.コリ細胞は、対数増殖期の細胞よりも良好にそれらの生存性を維持するであろう。細菌、例えばレジオネラは、それらが蒸留水中での保存によって数日間飢餓にさらされていた場合、前記製造工程を通じて生存性をより良く維持し得る。更に本発明に利用可能である、当業界で周知な他の微生物のための他の状況又は条件が存在する。
【0076】
本発明者は、本発明におけるその後の処置の間の微生物の生存性の維持が、微生物が生育し、そして/あるいは懸濁されうる増殖培地及び/又は懸濁培地に対して補助物質を導入することによって増強され得ることを意図している。別の理由による増殖培地及び/又は懸濁培地に対する補助物質の添加も本発明者には意図されている。適当な補助物質は上述の通りである。
【0077】
尚、本発明者は、微生物が最初の調製段階の間に修飾されうることも意図している。そのような修飾は、例えば、その後の解析及び選別を増強することがあり、あるいは、本発明の製品が置かれ得る最終的な使用に適した所望の特性を提供することがある。例えば、細胞は組換え型であることもあり、あるいは、適当な物質(例えば、抗体、蛍光染色液、例えばフルオレセインジアセテート(FDA)、ヨウ化プロピジウム(PI)、オリゴヌクレオチド)で標識又はタグを付されることもある。
【0078】
既定の体積の一定量の生体粒子の選択
本発明のこの好ましい態様の製造工程の第二段階は、当業界で知られているフローサイトメトリー技術(Shapiro, H. M. (1990) Flow Cytometry in laboratory microbiology : new directions.American Society for Microbiology News 56,584-588 ; Shapiro, H. M. (1995) A practical guide to flow cytometry, third edition. A. R. Liss, New York)を用いる、生体粒子を含む液体試料の操作を包含する。そのような技術を用いることによって、所望の生体粒子が同定され、そして選択されうる。そのような「所望の生体粒子」は、所望の性質又は特徴の材料である。例えば、別の生体粒子の
バックグラウンドに存在し得る特定の細胞型、又は生存可能なある細胞型の細胞である。
【0079】
当然ながら、フローサイトメトリーの技術は、あらかじめ選択した物理的特徴に基づいて生体粒子を解析し、そして選択するために使用され得る。例えば、特定の波長での吸光度、密度、磁性、比重、インピーダンス、光散乱能、発光、又は蛍光である。尚、本発明者は、本発明に従う生体粒子を解析し、そして選別するために、フローサイトメトリーと一緒に、コールターセンシング及びラマン顕微鏡の使用を意図している。
【0080】
特定の生体粒子の単一の具体的なあらかじめ選択した特徴が、本発明の製造手順のこの段階において、その解析又は選択に使用され得る場合、本発明者は、液体試料からの一定数の生体粒子の選択のための任意な他の適当な方法又は装置の使用も意図している。例には、ピペット、マイクロピペット、計量装置及びマルチパラメーターフローサイトメトリーが含まれる。「マルチパラメーターフローサイトメトリー」は、本明細書では、それを別のものから区別するための特定の生体粒子の複数の特徴の計測を意味するために使用される。
【0081】
フローサイトメトリーを用いて生体粒子を選択するのに利用可能な技術は、当業界で周知の文書に記載されている。しかしながら、例えば、光学的解析に依拠することが望まれる場合、生体粒子を含む試料は、特定の生体粒子が染色され、又はタグを付されるように、フローサイトメトリーを介する解析の前に1又は複数の色素、蛍光又は発光物質、あるいはそのような物質と複合した抗体と混合されうる。そのような工程の例は、特異的に生存している細胞を染色する色素であるフルオレセインジアセテートの使用を包含する。フルオレセインジアセテートによる染色の後、試料は解析され、そしてそれらの生活環の特定の段階にある単一の生存可能な生体粒子が同定されうる。
【0082】
所望の生体粒子は、本明細書において前述した、あらかじめ選択した特徴に基づき、且つフローサイトメトリー技術により、前記試料から選択され、又は分類されうる。フローサイトメトリーを利用して、一定量の所望の1又は複数の材料が選別され、又は捕捉されうる。
【0083】
前記製造工程のこの段階に従い、フローサイトメトリー装置は、前記量を含む液体の体積を呈示することがある。好ましくは、前記装置は、液滴が形成するように、一定量の生体粒子を含む液体が、オリフィスを通過して下方に推し進められるように構成される。前記オリフィスのサイズは、前記液滴の体積を正確に調節するために変更されうる。
【0084】
上記技術は、材料選別及び、一定量の選択された生体粒子を含んで成る一定体積の液体の形成にとって好ましい手段であると本発明者に考えられているが、当業界で知られている別の手段も使用され得ることが意図される。例えば、本発明は、ピエゾアクチュエーテッドキャッチャーチューブ、チャージドドロップレットデフレクション、アコースティックマニピュレーション(Standing Wave, Shock Wave)、静電的操作、光学ピンセット、ピペット、マイクロピペット又は他の計量装置を利用することがある。当業者は、本発明に容易に利用可能であろう更なる技術を認識することができる。
【0085】
本発明者は、サイトメーター由来の液体のアウトプットが、低温液体中で液滴を形成する前に補助物質と混合されうることを意図している。幾つかの補助物質は、それらがフローサイトメーターのシース液中に添加される場合、生体粒子の解析及び選別に干渉することがある。例えば、活性炭及び色素、例えばマラカイトグリーンは、サイトメトリック解析に干渉することがある。当該手順のこの段階の補助物質を計数後に導入することによって、この問題は解消されうる。
【0086】
前記量の生体粒子を含む凍結したボールを形成するための、既定体積の液体の凍結
前記方法のこの段階において、上記第二段階で形成した液滴は、所望量の選択した生体粒子を含む凍結したボールの形成をもたらす低温液体、好ましくは液体窒素を含む容器中に滴下される。
【0087】
この凍結段階は、好ましくは生体粒子の生存性又は安定性の維持にとって最適な温度で実施される。当該最適温度が、調製される生体粒子の性質に依存して変化しうることは理解されよう。しかしながら、当業者は、異なる温度範囲で実験を実施し、そして前記凍結工程を生存する生体粒子の数を比較することによって、最適の温度範囲を容易に決定することができる。従って、液体窒素の使用が好ましいが、多数の別の低温液体が、特定の温度の要求を満たすために、本発明において利用され得ることは理解されよう。例えば、液体ヘリウム及び液体酸素は適当な選択肢である。本発明に関連する技術分野の当業者は、特定の生体粒子の温度要求に基づいて使用されるべき最も適切な低温液体を容易に特定しうる。尚、低温液体の温度は、その保持容器内での低温液体の圧力を調整することによって調節されうる。
【0088】
実質的に乾燥固体の製品を形成するための凍結したボールの乾燥
本発明によると、上記第三段階において形成した凍結ボールは、続いてフリーズドライされる。フリーズドライは、標準的な手順に従い実施されうる(Oetjen, Georg-Wilhelm. Freeze-drying. Wiley-VCH, Weinheim (1999); Rowe, Terence W. G. Edwards freeze-drying handbook. Edwards High Vacuum, Crawley (1978); Mellor, J. D. Fundamental of freeze-drying. Academic Press, London (1978))。
【0089】
自明なように、この段階は、生体粒子の生存性又は安定性を維持するように実施されることが望ましい。当然ながら、そのような条件は、調製される生体粒子の性質に依存して変化しうる。しかしながら、当業者は、Oetjen, Georg-Wilhelm. Freeze-drying. Wiley-VCH, Weinheim (1999); Rowe, Terence W. G. Edwards freeze-drying handbook. Edwards High Vacuum, Crawley (1978); Mellor, J. D. Fundamental of freeze-drying. Academic Press, London (1978)の技術に基づき、最も有効な条件を容易に決定することが出来る。
【0090】
任意の品質管理
本発明者は、上述の製品の形成後の、品質管理(QC)段階の任意な使用を意図している。そのようなQCは、ボール内に存在する生体粒子の数及び/又は生成した製品のサイズの誤差の最少化を可能にし得る。QCは、解析方法、例えばアガープレート上での生体粒子の培養、若しくはフローサイトメトリー、若しくは前記製品の選択された試料内での核酸ベースの解析方法、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による前記製品の選択された試料内に含まれる生体粒子の数の計数、又は、例えば選択したボールの秤量又はサイズの測定による、前記製品の均一性の測定、のいずれかを包含することがある。
【0091】
本発明に従う製品の形成後、前記ボールは、試験管、バイアル又は類似の容器内にパッケージングされ、又は保存されうる。あるいは、前記ボールは、錠剤に使用されるものに類似のブリスターパック内にパッケージングされうる。前記ボールは、好ましくは酸素及び湿度に対するボールの曝露を最小化する条件下で保存される。適当な保存条件には、例えば減圧下での保存又は、不活性ガス、例えば窒素若しくはアルゴンのもとでの保存が含まれる。前記ボールは、個別に又は集団でパッケージングされうる。例えば、10個のE.コリ細胞を含むボールは、各パッケージが100個のE.コリを含むように10個の集団でパッケージングされうる。
【0092】
続いて、前記ボールは、当該ボールを含むパッケージを開き、そして、好ましくは混合又は振とうされてボールの再水和を補助するように上下に傾けることによって特定の利用において使用する状態に置かれうる。前記ボールが乾燥試料、例えばアガープレートの表面に添加される場合、一定体積の液体、例えば水が、当該ボールを再水和するために添加されうる。ボールが容器、例えばバイアル又は試験管内に含まれている場合、液体の試料は前記容器に添加され、そして実施されるべき実験又は解析が当該容器内で行われ得る。好ましくはないが、本発明はまた、前記パッケージングに対する液体の添加、続いて、適切な容器に対する再水和したボールを含む試料の移動も意図している。
【0093】
本発明に従い調製されたフリーズドライ製品は、多数の商業的及び/又は研究的な利用(例えば、微生物学、分子生物学、細胞生物学、生化学、バイオテクノロジー、医学、及び食品及び飲料産業に関する利用)における使用に適していると考えられる。特に、存在する生体粒子の数を制御するのに所望な利用のものである。
【0094】
本発明のボールが置かれ得る1つの特定の利用は、E.コリの存在についての水の試料の試験である。伝統的に、そのような試験の間、既知の数のE.コリを水の試料に添加し、そして次に当該試料を解析することを包含するQC段階が実施される。QC試料を調製するための現在のプロトコールは、E.コリの懸濁液を調製し、そして次に液体1ml当たりのE.コリの数を推定するための解析を実施することを包含する。この懸濁液のアリコートは、続いて前記試験の手順において使用される。当然ながら、この既知の手順は、使用される試料中に存在するE.コリ細胞の正確な数を正確に決定することができないという事実により、そして更に操作装置、例えばピペットの表面に対する接着によるE.コリ細胞の損失に基づき、実験的に不自然な結果に苦しむことがある。代替技術は、E.コリのフリーズドライ試料を接種している水の試料を包含する。市販されているこれらのフリーズドライしたE.コリ試料は、正確な数のE.コリを含まず、そして表面に対する接着によりE.コリ細胞の損失無しに容易に操作され得る形式のものではない。本発明のボールの使用は、正確な数の生物が品質管理試料に添加され、そして操作の間に失われないので、QCの手順に正確に導入され得る。
【0095】
本発明のボールが置かれ得る利用の更なる例は、微生物学において思料される内部品質管理(IQC)技術にある。そのような技術は比較的新しい。1つのそのような手順はPCT/AU00/00896に記載されており、そして正確な数の修飾された微生物を解析前に試料に添加することを包含している。当該微生物は、それらが試料中に存在する微生物から容易に区別されうることを保証するために修飾される。例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子は前記生物内に挿入され、その結果それらの蛍光特性によってそれらが試料中に存在する微生物から区別されうる。本発明のボールの使用は、修飾された微生物が現在使用されている形式に付随する問題を克服することができる。例えば、正確な数の特定の修飾された生物を含み得る液体試料は、操作の間の活性の損失に常に苦しむ。
【0096】
本発明のフリーズドライボールは、経口ワクチンのための送達系における特定の利用を有することがある。この利用における前記ボールの使用は、ワクチンの投与の間、微生物又は抗原の損失無しに正確な数の微生物又は抗原が対象者に投与されることを可能にする。同様に、本発明の製品は、対象者に対するプロバイオティクス又はプレバイオティクスの送達における利用を見出し得る。
【0097】
更に、本発明者は、体外受精(IVF)産業において直接的に使用するために、本発明の製品を意図している。本発明の製品は、正確な数の精子、胚及び卵の単純な操作を可能にする。
【0098】
食品及び飲料産業はまた、特に微生物がスターターカルチャーとして使用される場合、本発明のボールの使用から恩恵を受ける可能性がある。例えば、食物、ビール及びワインの発酵は、正確な数の微生物の添加を可能にする技術の使用から恩恵を受け、発酵過程におけるより高レベルの再現性の導入を可能にする。
【0099】
細胞、細菌又は他の生体粒子の生育を包含するバイオテクノロジーの過程は、本発明の技術の使用から恩恵を受ける。例えば、原核細胞又は真核細胞由来の組換えタンパク質の賛成は、ある培養物と別のもので異なる収率のタンパク質を生じるという問題がしばしば起こり得る。問題は培養、発現、及び採集方法に関与する多数の要因に端を発することがあるが、培養物が一貫性のない量の組換え細胞を接種されるという事実も1つのそのような問題に考えられ得る。従って、一定量の組換え細胞を含む、本発明のボールで初期培養物に接種することは、前記方法において変化しうるものを緩和しうる。
【0100】
本発明はまた、分子生物学的利用のための一定量の1又は複数の遺伝子又は遺伝子の一部を含む製品を調製するのに適している。前記生体粒子は、既知の数の又は型の遺伝子又は核酸分子を含む宿主微生物の細胞ベクターの形態であってもよい。この形態において、微生物の生存性は必ずしも必要とされない。幾つかの状況において、本発明者は、本発明に従う固体の製品において、不活性化又は死滅した微生物又は細胞の使用を意図している。当該製品は、遺伝子関連アッセイに対する既定数の生体粒子を添加するために使用され得る。
【実施例】
【0101】
実施例1 静電的セルソーターを用いる製品の製造
E.コリの調製
E.コリの菌株(NCTC 9001)を、1.6%(w/v)トリプトン及び1%(w/v)酵母抽出物中でpH7.2で、37℃で24時間生育した。当該細胞をろ過した(0.22μm)のリン酸緩衝塩溶液(PBS)(Sigma Chemical Company, Sydney, NSW)中で1/1000に希釈し、そして直ちに解析した。
【0102】
E.コリの解析
E.コリの試料は、488nmの水冷アルゴンイオンレーザーを内蔵したBecton Dickinson FACStarplusフローサイトメーターを用いて解析した。100μmのノズルを取り付け、そしてフローサイトメーターを取扱説明書に従い選別のために設定した。シース液は、pH4の、ろ過した(0.22μm)PBS+4%(w/v)ウシ血清アルブミン画分V(Sigma Chemical Company)から構成した。
【0103】
E.コリを含んでいた領域は、前方散乱対側方散乱の散布図上で限定した。続いて、この領域はE.コリを選別するために使用された。
【0104】
所望のE.コリの選択
サイトメーターは、取扱説明書に従い、300個のE.コリ細胞の試料を選別するよう設定された。
【0105】
液滴の凍結及びフリーズドライ
サイトメーター由来の液滴は、液体窒素を含んだ試験管内に回収された。液滴の回収後、試験管は、Dynavac FD12フリーズドライヤー内に据えられ、そして2x10-1トル(26.67パスカル)の圧力で、且つ−50℃の温度で一晩乾燥された。
【0106】
次の日、フリーズドライした粒子をフリーズドライヤーから取り出し、そして個々にブロスアガープレート(Oxoid, Australia)上にのせ、そして200μlの滅菌した0.9%塩溶液を慎重に各ボールにピペッティングした。ボールは5分間再水和するまで放置され、そして次に滅菌したプラスチックスプレッダーで広げられた。37℃で12時間のインキュベーションの後、アガープレートを試験し、そして250〜300個のE.コリのコロニーを含むことが観察された。
【0107】
実施例2 一定量の生存しているE.コリ細胞を含む製品の製造
E.コリの調製
E.コリの菌株(NCTC 9001)を、1.6%(w/v)トリプトン及び1%(w/v)酵母抽出物中でpH7.2で、37℃で24時間生育した。当該細胞をろ過した(0.22μm)PBS中で1/1000に希釈し、そして直ちに解析した。
【0108】
E.コリの解析
E.コリの試料は、30個の細胞が単一の液滴中に分配されることを可能にするように改良されたBecton Dickinson FACStarplusフローサイトメーターを用いて解析した。血清は、前記フローサイトメトリーのシース液を改良することなく、球状の塊へと凍結乾燥する液滴の産生を可能にするように形成していたときに液滴に注入された。
【0109】
サイトメーターの改良は、フローセル内のキャプチャーチューブ内に、一定の長さの皮下注射用チューブ(A-M Systems, Calsborg, USA)に挿入することを包含していた。一定の長さのシリコンチューブが、皮下注射針(A-M Systems, Calsborg, USA)につながれた。一定の長さの皮下注射用チューブが、前記シリコンチューブ(A-M Systems, Calsborg, USA)の他方の末端につながれた。液滴は、サイトメーター由来の皮下注射用チューブが挿入されている液滴ノズル内で形成する。サイトメーターが作動したとき、液滴は、前記ノズル由来の皮下注射用チューブの末端で形成する。
【0110】
善導ポンプ(Cole Parmer Instruments, Illinois, USA)は、ウマ血清を注射して皮下注射用チューブの長さを通過するように使用され、これはまた、前記液滴ノズル内に挿入され、その結果前記血清は、液滴を形成するためにフローサイトメーターのアウトプットと混合される。ポンプの流速は、サイトメーターのソートラインを出る液体の流速に合うように調整された。
【0111】
液滴形成の開始を制御するために、マイクロボア複動式空気圧シリンダー(Asco, Frenches Forest, NSW, Australia)が付属のポリプロピレンバキュームノズルと一緒に使用された。前記シリンダーのシャフトの末端に繋がれたバキュームノズルは、液滴のノズル出口点付近で維持された。バキュームノズルは、液滴ノズルを経験した全ての液体が、液滴の形成の開始前に廃棄に送られることを保証する。前記複動式シリンダーの作動時に、バキュームノズルは取り外され、その結果液滴の形成を可能にする。
【0112】
所望のE.コリの選択
サイトメーターは、取扱説明書に従い、30個のE.コリ細胞の試料を選別するよう設定された。流速及びE.コリの濃度は、選別速度が1秒あたり150〜200回の選別であることを保証するように調整された。
【0113】
液滴の凍結及びフリーズドライ
サイトメーター由来の液滴は、液体窒素を含んだ試験管内に回収された。液滴の回収後、試験管は、Dynavac FD12フリーズドライヤー内に据えられ、そして2x10-1トル(26.67パスカル)の圧力で、且つ−70℃の温度で一晩乾燥された。
【0114】
次の日、フリーズドライした粒子をフリーズドライヤーから取り出し、そして個々にブロスアガープレート(Oxoid, Australia)上にのせ、そして200μlの滅菌した0.9%塩溶液を慎重に各ボールにピペッティングした。ボールは5分間再水和するまで放置され、そして次に滅菌したプラスチックスプレッダーで広げられた。37℃で12時間のインキュベーションの後、アガープレートを試験し、そして25〜30個のE.コリのコロニーを含むことが観察された。
【0115】
実施例3 単一コピーの緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子を含む一定量のバチルス・サブチリス細胞を含んだボールの製造
既定数の遺伝子を含む試料を提供する能力は、分子生物学的アッセイにおいて特に有用であろう。この状況において、生体粒子は、既知のコピー数の特定遺伝子を宿している微生物でありうる。前記遺伝子は、前記微生物内の1又は複数のベクターであるか、あるいは前記微生物のゲノム内に取り込まれていることがある。
【0116】
バチルス・サブチリスの調製
バチルス・サブチリスの菌株(1049 Pxyl rpsB-GFP)は、ニュートリエントブロス+1%(w/v)キシロース中で、37℃で12時間生育した。この菌株は、キシロースプロモーターの支配下にある単一コピーの緑色蛍光タンパク質遺伝子(GFP)を含んでいた。当該試料は、ろ過した(0.22μm)PBS+1%(w/v)キシロース中で1/1000に希釈した。
【0117】
バチルス・サブチリスの解析
バチルス・サブチリスの試料は、実施例2にあるような改良したBecton Dickinson FACStarplusフローサイトメーターを用いて解析された。
【0118】
バチルス・サブチリスを含んでいた領域は、緑色蛍光(FL1)対前方散乱の散乱図上で限定した。
【0119】
所望のバチルス・サブチリスの選択
所望のE.コリの選択
サイトメーターは、取扱説明書に従い、30個のバチルス・サブチリス細胞の試料を選別するよう設定された。流速及びバチルス・サブチリスの濃度は、選別速度が1秒あたり200〜220回の選別であることを保証するように調整された。
【0120】
液滴の凍結及びフリーズドライ
サイトメーター由来の液滴は、液体窒素を含んだ試験管内に回収された。液滴の回収後、試験管は、Dynavac FD12フリーズドライヤー内に据えられ、そして2x10-1トル(26.67パスカル)の圧力で、且つ−70℃の温度で一晩乾燥された。
【0121】
次の日、フリーズドライした粒子をフリーズドライヤーから取り出し、そして個々にブロスアガープレート(Oxoid, Australia)上にのせ、そして200μlの滅菌した1%(w/v)キシロース溶液を慎重に各ボールにピペッティングした。ボールは5分間再水和するまで放置され、そして次に滅菌したプラスチックスプレッダーで広げられた。37℃で12時間のインキュベーションの後、アガープレートを試験し、そして25〜30個のバチルス・サブチリスのコロニーを含むことが観察された。
【0122】
前記プレートはUV光のもとで試験され、そして各コロニーは、緑色の蛍光を発することが観察された。このことは、ボール内の各バチルス・サブチリス細胞がGFP遺伝子を含んでいたことを証明した。
【0123】
実施例4 一定量の生存しているバチルス・セレウス胞子を含むボールの製造
バチルス・セレウス胞子の調製
B.セレウスの菌株(ATCC 10876)は、ニュートリエントブロス(Oxoid, CM1)中で37℃で7時間生育された。バチルス・セレウスの1mlのアリコートをブロスアガープレート(Oxoid, Australia)上にひろげ、そして室温で乾燥するまで24時間放置された。一旦前記プレートを覆う眼に見える生育のローンが観察されると、プレートは37℃で48時間インキュベートされた。
【0124】
生じた胞子の培養ローンは、10μlの滅菌ループでアガープレートから取り除かれ、そして1.5mlの滅菌脱イオン水中に懸濁された。胞子の懸濁液は、繰り返しの遠心(6,200rpm、2分)によって4回洗浄され、そして1.5mlの脱イオン水中で再懸濁された。最終的な胞子のペレットは、1mlのIsoton II (Beckman Coulter)中で懸濁され、そして2〜8℃で保存された。
【0125】
Isoton II (Beckman Coulter)中での胞子調製物の連続希釈液は、Becton Dickinson FACStarplusフローサイトメーターで解析された。最適な胞子濃度は、当該サイトメーターが1秒当たり1500〜2000回の事象を検出することを保証することによって決定された。
【0126】
B.セレウス胞子の染色
調製した胞子の懸濁液の20μlのアリコートは、400μlのIsoton II (Beckman Coulter)中で希釈された。Syto 11緑色蛍光核酸染色液 (Molecular Probes, Eugene, USA)が、0.0005mMの終濃度となるように希釈した胞子懸濁液に添加された。当該懸濁液は、続いて室温で30分間インキュベートされた。
【0127】
B.セレウスの解析
B.セレウス胞子の解析は、実施例2にあるような改良したBecton Dickinson FACStarplusフローサイトメーターを用いて解析された。
【0128】
液滴の凍結及びフリーズドライ
サイトメーター由来の液滴は、液体窒素を含んだ試験管内に回収された。コントロールのプレートは、ブロスアガープレート上に単一の液滴を回収することによって調製された。このことは、選別された、生存している胞子の列挙を可能にした(表1を参照のこと)。凍結した液滴を含む容器は、Dynavac FD12フリーズドライヤー内に据えられ、そして2x10-1トル(26.67パスカル)の圧力で、且つ−70℃の温度で一晩乾燥された。次の日、バイアルは減圧下で密封され、続いて圧接された。
【0129】
再水和及び評価
前記バイアルを開き、そしてフリーズドライしたボールを個々にブロスアガープレート(Oxoid, Australia)上にのせ、そして200μlの滅菌した0.9%塩溶液を慎重に各ボール上にピペッティングした。ボールを1分間再水和するまで放置し、そして次にプレートが、再水和した液体及び溶解したフリーズドライボールをプレート全体に広がるように回転された。37℃で8時間のインキュベーションの後、当該アガープレートは試験され、そして28〜33個のB.セレウスのコロニーを含むことが観察された。15個の再水和したB.セレウスのフリーズドライしたボールについての平均コロニー形成単位(cfu)は30.1であり、1.7の標準偏差であった(表1)。
【0130】
コントロールのプレートについての数は、再水和したフリーズドライボールについての数と同様であったが(表1)、これは選別された全ての胞子がフリーズドライ工程を生き延びたことを示唆している。33個の生存している胞子が常に選別されなかった理由は、恐らく、残骸の材料、生存していない胞子又は生存していない細胞をまれに選別するサイトメーターによるものであろう。このことは、更に純水な胞子調製物を生成することによって恐らく克服することができるであろう。
【表1】
Figure 2005501268
【0131】
B.セレウスのフリーズドライボールの安定性
B,セレウス胞子を含んだフリーズドライボールの安定性は、密封された容器をそれぞれ4℃、22℃及び37℃で保存し、そして次にブロスアガープレート上のボールを再水和することによって試験された。2つの異なるバッチが生成し、そして試験された(表2及び3)。
【表2】
Figure 2005501268
【表3】
Figure 2005501268
【0132】
実施例5 生存しているE.コリでコーティングされた一定量の8μmのビーズを含んだボールの製造
E.コリの調製
E.コリの菌株(NCTC 9001)は、1.6%(w/v)トリプトン及び1%(w/v)酵母抽出物中でpH7.2で、37℃で24時間生育した。当該細胞をろ過した(0.22μm)PBS中で洗浄し、そして直ちに処理した。
【0133】
ビーズの調製
8ミクロンの直径を有するアミノ修飾型磁気ビーズは、Spherotech Inc.(Libertyville, IL, USA)より提供された。1mlのビーズのアリコートが、取扱説明書に従い、マグネティックコンセントレーター(Spheretech)を用いてPBS中で3回洗浄された。当該ビーズは、35%(v/v)グルタルアルデヒド(Sigma)/PBS中で再懸濁され、2分間ボルテックスにかけられ、そしてロータリーミキサー上で、室温で2時間インキュベートされた。続いて、ビーズはPBS中で4回洗浄され、1mlのPBS中で再懸濁され、そして2分間ボルテックスにかけられた。
【0134】
E.コリによるビーズのコーティング
ビーズ調製物の20μlのアリコートが、1ml当たり1x108個の適切な濃度で、1mlの洗浄したE.コリ細胞と一緒に混合された。試料は、続いてロータリーミキサー上で、室温で30分間インキュベートされた。
【0135】
E.コリでコーティングしたビーズの染色
調製した胞子懸濁液の20μlのアリコートを、400μlのIsoton II(Beckman Coulter)中で希釈した。Syto 16緑色蛍光核酸染色液(Molecular Probes, Eugene, USA)を、0.0005mMの終濃度となるように希釈した胞子懸濁液に添加した。懸濁液は、続いて室温で30分間インキュベートされた。
【0136】
コーティングしたビーズの解析
染色したビーズ試料は、実施例2にあるような改良したBecton Dickinson FACStarplusフローサイトメーターを用いて解析された。
【0137】
E.コリでコーティングしたビーズを含んでいた領域は、緑色蛍光(FL1)対前方散乱の散乱図上で限定した。
【0138】
所望のバチルス・サブチリスの選択
サイトメーターは、取扱説明書に従い、30個のE.コリでコーティングしたビーズの試料を選別するよう設定された。流速及び染色したビーズの濃度は、選別速度が1秒あたり200〜220回の選別であることを保証するように調整された。
【0139】
液滴の凍結及びフリーズドライ
サイトメーター由来の液滴は、液体窒素を含んだ試験管内に回収された。液滴の回収後、試験管は、Dynavac FD12フリーズドライヤー内に据えられ、そして2x10-1トル(26.67パスカル)の圧力で、且つ−70℃の温度で一晩乾燥された。
【0140】
次の日、フリーズドライした粒子をフリーズドライヤーから取り出し、そして実施例2に記載のように再水和し、インキュベートし、そしてコロニーを計数した。
【0141】
37℃で12時間のインキュベーションの後、アガープレートを試験し、そして25〜30個のE.コリのコロニーを含むことが観察された。
【0142】
実施例6 フローサイトメトリーを用いずに製造された一定量のバチルス・セレウス胞子を含んだボールの製造
バチルス・セレウス胞子の調製
B.セレウスの菌株(ATCC 10876)は、ニュートリエントブロス(Oxoid, CM1)中で37℃で24時間生育され、そして室温で1週間維持された。培養プレート由来の胞子をPBSで洗浄し、そして4℃で保存した。
【0143】
胞子の希釈
胞子は、1ml当たり1x107個の胞子の適切な濃度になるようPBS中で希釈され、そして4℃で保存された。このもととなる希釈液は、続いてウマ血清中で連続希釈され、そしてビュレットを用いて各希釈液から1滴ずつ3枚のブロスアガープレート上に据えられた。当該ビュレットを用いて液滴を生成したのは、より再現性のある体積の液滴が、パスツールピペットを使用した場合よりも得られることが明らかであったためである。
【0144】
液滴は、プラスチックスプレッダーで広げられ、プレートを37℃で一晩インキュベーションし、そしてコロニーが計数された。コロニーの数は、1滴中に約30個のコロニーを生成するのに必要とされた胞子のストックの希釈液を計算するために使用された。
【0145】
ボールの製造
胞子のストックは、1つの液滴において30cfuを生成すると予想された濃度となるようにウマ血清中で希釈された。希釈した胞子懸濁液の液滴は、液体窒素のボール内に滴下され、そして凍結するまで放置された。凍結したボールは、バイアルをフリーズドライするために移され、そして実施例3で詳述したようにフリーズドライされた。
【0146】
再水和及び評価
次の日、フリーズドライした粒子をフリーズドライヤーから取り出し、そして個々にブロスアガープレート(Oxoid, Australia)上にのせ、そして200μlの滅菌した0.9%塩溶液を慎重に各ボールにピペッティングした。ボールを1分間再水和するまで放置し、そして次にプレートが、再水和した液体及び溶解したフリーズドライボールをプレート全体に広がるように回転された。37℃で8時間のインキュベーションの後、当該アガープレートは試験され、そしてコロニーの数が記録された(表4)。プレートは、30〜58個のコロニーを含むことが観察された。15個の再水和したB.セレウスのフリーズドライしたボールについての平均コロニー形成単位(cfu)は40.3であり、7.8の標準偏差であった。
【表4】
Figure 2005501268
【0147】
B.セレウスのフリーズドライボールの安定性
平均30個のB.セレウス胞子を含むフリーズドライボールは、93〜99%の胞子回収率をもたらした。B.セレウスのフリーズドライボールの2つのバッチは、37℃で33日後には93%の胞子回収率を、4℃で21日後には97%の胞子回収率を、そして20℃で33日後には99%の胞子回収率もたらした。
【0148】
実施例7 大量のE.コリの産生
E.コリの調製
E.コリの菌株(ATCC 11775)は、ニュートリエントブロス(Oxoid, Austraria)中で、37℃で12時間生育された。
【0149】
液滴の凍結及びフリーズドライ
ガラスのパスツールピペットを用いて、E.コリのブロス培養液の液滴を液体窒素のビーカー中に滴下した。凍結した液滴はふるいを用いて回収され、そして冷凍した(−20℃)のガラス製フリーズドライ容器中に据えられた。
【0150】
凍結した液滴は、Dynavac FD12フリーズドライヤー内に据えられ、そして2x10-1トル(26.67パスカル)の圧力で、且つ−70℃の温度で一晩乾燥された。
【0151】
次の日、フリーズドライしたボールをフリーズドライヤーから取り出し、そして個々にブロスアガープレート(Oxoid, Australia)上にのせられた(上述の通り)。37℃で12時間のインキュベーションの後、管を試験し、そしてE.コリの生存している培養物を含むことが観察された。
【0152】
コメント
本発明の技術は、各ボール中に、又は1群のボール内に存在するべき少量の生体粒子を必要とし得ない利用に置かれることが考えられる。1つのそのような例は、経口ワクチンの利用におけるものである。そのような利用において、適切な数の生体粒子(例えば、5x105〜1x106)を含むボールが使用され得る。
【0153】
本発明の態様によると、一定量の生体粒子を含む凍結したボールは、上述のように、生体粒子の懸濁液の液滴を低温液体中に落とすことによって形成される。液滴は、適切な生体粒子の懸濁液を推し進めて任意の適当なオリフィスを通過させることによって形成される。例えば、この段階は、パスツールピペットに繋いだ蠕動ポンプを用いて実施されうる。当業者は、そのような液滴が形成されうる代替手段を認識するであろう。フローサイトメトリー装置が生体粒子を解析し、そして選択するために利用される場合、生体粒子の量は、既知の手段によってそれから表され得る。
【0154】
本発明の上述の態様のように、形成される液滴は、低温液体に落下させられ、生体粒子の凍結したボールを形成する。
【0155】
低温液体に含まれた凍結ボールは、続いて上述のようにフリーズドライ手順にかけられ、本発明のボールを形成する。フリーズドライボールは、パッケージングされ、保存され、そして上述のような使用のために調製される。
【0156】
当然のように、懸濁液及び増殖培地、温度、並びに本発明の態様に従う前記過程の他の条件は、特定の生体粒子の需要及び最終製品が置かれ得る利用に応じて最適化されうる。通常、前記条件は、生体粒子の生存性及び安定性が処理の間維持されるようなものであるべきである。
【0157】
本発明の前述の態様と同様に、品質管理段階は、本発明の態様に従い産生されるボールの形成後に実施されうる。本発明のこの形態において、品質管理段階は:解析方法、例えばアガープレート上での生体粒子の培養、若しくはフローサイトメトリー、若しくは前記製品の選択された試料内での核酸ベースの解析方法、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による前記製品の選択された試料内に含まれる生体粒子の数の計数、又は、例えば選択したボールの秤量又はサイズの測定による、前記製品の均一性の測定、のいずれかを包含することがある。
【0158】
本発明のこの別の態様の製品は、種々の利用、例えばワクチン接種利用、微生物学的利用、又は分子生物学に関する利用において使用されることがあり、ここで、当該製品内の生態粒子数の推定は、所望の目的を達成するのに十分なものである。
【0159】
本発明は、本明細書では、読者が過度の実験無しに本発明を実施するのを可能にするために、ある好ましい態様に関して記載されている。しかしながら、当業者は、多数の成分及びパラメーターが、本発明の範囲を逸脱することなくある範囲まで変更又は修飾されうることを容易に認識するだろう。更に、題名、見出し等は、この文書の読者の理解を増強するために提供されたものであり、本発明の範囲を限定するものとして読み取られるべきでない。
【0160】
本発明は、既知で、且つ実質的に同一数の生体粒子を含む製品のバッチの製造を可能にする。本発明者は、本発明の方法が、約7%の標準偏差内で既知の数の生体粒子を有する製品を製造し得ることを一貫して証明してきた。更に、その凍結乾燥した形態の製品は、存在する生体粒子の損失及び流失を気にせずに容易に取り扱われ得る。生体粒子を使用し、そして前記製品から生体粒子を回収するために、必要とされる全てのことは、液体を当該製品に添加することである。正確な数の生体粒子が使用されることを保証するために、前記製品は、その乾燥形態で試験に添加され、そして適当な液体で再水和されうる。前記製品は、ある程度の生体粒子がもとの容器中に残るであろうということを気にせずに、その乾燥形態で異なる容器へと移動されうる。このことは、従来技術を上回る明確な利点である。
【0161】
当業者には、多数の変更及び/又は修飾が、広範に記載した本発明の精神又は範囲を逸脱することなく特定の態様に示したように、本発明に対してなされうることを理解するだろう。本発明の態様は、それ故に、全ての点で例示であって、限定的なものでないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0162】
【図1】図1は、ボールの形態の本発明の好ましい態様の概略図である。

Claims (52)

  1. 所望量の生体粒子を含む実質的に固体の製品を形成するための方法であって:
    (a)液状の生体粒子の試料を用意し;
    (b)前記所望量の生体粒子を選択し;そして
    (c)前記所望量の生体粒子を含む実質的に固体の製品であって、容器間を生体粒子の損失無しに固体状で移動することができ、且つ前記生体粒子を液体で放出することができる製品、を形成すること、
    を含んで成る方法。
  2. 所望量の生体粒子を含む製品を形成するための方法であって、
    (a)液状の生体粒子の試料を用意し;
    (b)既定の体積の一定量の生体粒子を選択し;
    (c)前記既定の体積の液体を捕捉して前記量の生体粒子を含む物体(body)を形成させ;そして
    (d)前記量の生体粒子を含む実質的に乾燥固体の製品であって、容器間を生体粒子の損失無しに固体状で移動することができ、且つ前記生体粒子を液体で放出することができる製品、を形成すること、
    を含んで成る方法。
  3. 前記製品中の生体粒子の量が、2又はそれ以上の回数繰り返して測定した場合に、当該生体粒子の約20%未満の標準偏差の範囲内にある、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記製品中の生体粒子の測定量が、約15%未満の標準偏差の範囲内にある、請求項3に記載の方法。
  5. 前記製品中の生体粒子の測定量が、約10%未満の標準偏差の範囲内にある、請求項3に記載の方法。
  6. 前記製品中の生体粒子の測定量が、4%〜8%の標準偏差の範囲内にある、請求項3に記載の方法。
  7. 前記製品中の生体粒子の測定量が、約5%の標準偏差の範囲内にある、請求項3に記載の方法。
  8. 前記製品中の生体粒子の量が、約2%の標準偏差の範囲内にある、請求項3に記載の方法。
  9. 前記生体粒子が、微生物、細胞、ベクター、生物学的材料を含む粒子、及びそれらの混合物から選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記微生物が、ウイルス、細菌、酵母、真菌、寄生虫又は原虫であり、前記細胞が、植物細胞、動物細胞、又は配偶子であり、前記ベクターが、プラスミド又はウイロイドであり、そして前記粒子がタンパク質、ペプチド、多糖、核酸又はそれらの混合物を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記微生物が、レジオネラ(Legionella)、サルモネラ(Salmonella)、レプトスピロシス(Leptospirosis)、エスケリッチャ(Escherichia)、サッカロマイセス(Saccharomyces)、クロストリジウム(Clostridium)、ビブリオ(Vibrio)、シュードモナス(Pseudomonas)、バチルス(Bacillus)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、エンテロバクター(Enterobacter)、リステリア(Listeria)、カンジダ(Candida)、チゴサッカロマイセス(Zygosaccharomyces)及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記細菌がエスケリッチャ・コリ(Escherichia coli)又はバチルス・セレウス(Bacillus cereus)である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記寄生虫が、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)、ジャーディア(Giardia)、シクロスポラ(Cyclospora)、トキソプラズマ(Toxoplasma)、アイメリア(Eimeria)及びそれらの混合物から選択される、請求項10に記載の方法。
  14. 前記微生物が前記製品中で生存可能である、請求項9〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 生体粒子の試料は、微生物培養物、細胞の懸濁液、1又は複数の生体粒子を含む粒子の懸濁液、及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 微生物培養物が細菌培養物である、請求項15に記載の方法。
  17. 既定の体積の一定量の生体粒子の選択が、ピエゾアクチュエーテッドキャッチャーチューブ、チャージドドロップレットデフレクション、アコースティックマニピュレーション(Standing Wave, Shock Wave)、静電的操作、光学ピンセット、ピペット、マイクロピペット及び他の計量装置から成る群から選択される装置によって実施される、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 既定の体積の一定量の生体粒子の選択が、フローサイトメーターによって実施される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記既定の体積が約1ml未満である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記既定の体積が約0.1ml未満である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記既定の体積が0.001ml〜1mlである、請求項19に記載の方法。
  22. 前記物体を形成するために前記既定体積の液体を捕捉することが、前記量の生体粒子を含む既定の体積を凍結することによって実施される、請求項2〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記製品が、前記量の生体粒子を含む前記体積の液体をスナップフリージングし、そして次に当該製品を形成するために凍結した物体を乾燥させることによって形成される、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記スナップフリージングが、前記既定の体積を低温液体中に据えることによって実施される、請求項23に記載の方法。
  25. 前記低温液体が、液体窒素、液体ヘリウム、液体酸素、及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項24に記載の方法。
  26. 前記低温液体が液体窒素である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記低温液体が容器中に据えられ、一定量の生体粒子を含む液滴は前記容器中に据えられて凍結した物体を形成し、そして前記凍結した物体を保持する容器は続いて凍結乾燥にかけられて、実質的に固体乾燥した製品を容器中に形成する、請求項25又は26に記載の方法。
  28. 乾燥の後、前記容器が前記製品の保存及び輸送のために蓋をされ、又は密封される、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記固体製品がボールの形態の小さな丸い塊である、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 前記製品が、約105個未満の少数の生体粒子を含む、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記製品が、約104個未満の数の生体粒子を含む、請求項30に記載の方法。
  32. 前記製品が、約103個未満の数の生体粒子を含む、請求項30に記載の方法。
  33. 前記製品が、10〜100個の数の生体粒子を含む、請求項30に記載の方法。
  34. 生体粒子の混合物から所望の生体粒子型を選択することを更に含む、請求項1〜33のいずれか1項に記載の方法。
  35. 前記の1つの製品が所望の生体粒子の量ごとに形成される、請求項1〜34のいずれか1項に記載の方法。
  36. 2又はそれ以上の前記製品が前記量の生体粒子を形成する、請求項1〜34のいずれか1項に記載の方法。
  37. 1又は複数の補助物質を更に含んで成る、請求項1〜36のいずれか1項に記載の方法。
  38. 前記補助物質が、スクロース、トレハロース、ラクトース、マルトース、グルコース、ガラクトース、ラフィノース、フルクトース、キシロース、セロビオース、ゼラチン、キサンタンガム、グアールガム、マルトデキストラン、ポリエチレングリコール、デキストラン、ポリビニルピロリドン、チオ硫酸ナトリウム、活性炭、アスコルビン酸、アスコルビン酸ペルオキシダーゼ、グルタチオンレダクターゼ、ペルオキシレドキシン、グルタミン酸ナトリウム、プロリン、グルタミン酸カリウム、プロリンベタイン、グリシンベタイン、スキムミルク、血清、トリプシン、ペプトン、トリプトン、酵母抽出物、ダイズタンパク質、肉抽出物、マンニトール、グリセロール、ソルビトール、イノシトール、ブタノール、第3級ブチルアルコール、ハチミツ、酢酸ナトリウム、ミオイノシトール、塩化カルシウム、ホエー、ヒドロキシエクトイン、エクトイン、及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項37に記載の方法。
  39. 1又は複数の製品中に含まれる生体粒子の数を決定し;そして/あるいは当該製品の均一性を測定するための品質管理段階を更に含んで成る、請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
  40. 前記品質管理段階が前記製品中の微生物の生育及び前記製品中の微生物の実数の確認である、請求項39に記載の方法。
  41. 請求項1〜40のいずれか1項に記載の方法によって製造される所望の量の生体粒子を含む実質的に固体の製品。
  42. 既定数の生体粒子を用いるアッセイ又は試験における請求項41に記載の製品の使用。
  43. 所望量の生存可能な生体粒子を含む実質的に固体の製品であって、容器間を生体粒子の損失無しに固体状で移動することができ、且つ前記生体粒子を液体で放出することができる製品。
  44. 生存可能な微生物の数が10〜約103個であり、そして、2又はそれ以上の回数繰り返して測定した場合の前記製品中の微生物の量が、前記所望量の約10%未満の標準偏差の範囲内にある、請求項43に記載の方法。
  45. 前記生存可能な微生物が10〜約100個であり、2又はそれ以上の回数繰り返して測定した場合の前記製品中の微生物の量が、前記所望量の4%〜8%の標準偏差の範囲内にある、請求項43に記載の方法。
  46. 前記生存可能な微生物が10〜約100個であり、2又はそれ以上の回数繰り返して測定した場合の前記製品中の微生物の量が、前記所望量の5%未満の標準偏差の範囲内にある、請求項43に記載の方法。
  47. 既定数の生体粒子を用いるアッセイ又は試験における、請求項43〜45のいずれか1項に記載の製品の使用。
  48. 所望量の生存可能な細菌を含む製品を形成するための方法であって、
    (a)液状の生体粒子の試料を用意し;
    (b)サイトメーターを用いて既定の体積の一定量の生体粒子を選択し;
    (c)前記既定の体積の細菌を液滴として低温液体に添加して、前記量の細菌を含む凍結したボールを形成させ;そして
    (d)前記凍結したボールをフリーズドライにかけて、前記量の生体粒子を含む実質的に乾燥固体の製品であって、容器間を生体粒子の損失無しに固体状で移動することができ、且つ前記生体粒子を液体で放出することができる製品、を形成すること、
    を含んで成る方法。
  49. 前記微生物が、レジオネラ(Legionella)、サルモネラ(Salmonella)、レプトスピロシス(Leptospirosis)、エスケリッチャ(Escherichia)、サッカロマイセス(Saccharomyces)、クロストリジウム(Clostridium)、ビブリオ(Vibrio)、シュードモナス(Pseudomonas)、バチルス(Bacillus)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、エンテロバクター(Enterobacter)、リステリア(Listeria)、カンジダ(Candida)、チゴサッカロマイセス(Zygosaccharomyces)及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項48に記載の方法。
  50. 前記細菌がエスケリッチャ・コリ(Escherichia coli)又はバチルス・セレウス(Bacillus cereus)である、請求項49に記載の方法。
  51. 所望量のタンパク質、炭水化物、多糖、遺伝子又は核酸分子を含む製品を形成するための方法であって、
    (a)既知のコピー数のタンパク質、炭水化物、多糖、遺伝子又は核酸分子を含む液状の生体粒子の試料を用意し;
    (b)サイトメーターを用いて既定体積の一定量の前記細菌を選択し;
    (c)前記既定体積の細菌を液滴として低温液体に添加して前記量の細菌を含む凍結したボールを形成させ;そして
    (d)前記凍結したボールをフリーズドライにかけ、細菌を損失することなく固体状で容器間を移動することができ、且つ前記量のタンパク質、炭水化物、多糖、遺伝子又は核酸分子を含む生体粒子を液体中で放出することができるような、前記量の生体粒子を含む実質的に乾燥固体の製品を形成すること、
    を含んで成る方法。
  52. 前記生体粒子が遺伝子又は核酸分子を含む微生物である、請求項51に記載の方法。
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