JP2005501249A - 側面入射励起を用いる複数チャネル分析物分離デバイス - Google Patents
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Abstract
本発明の種々の局面は、チャネルのアレイを規定する基板を備える複数チャネル分析物分離デバイス(チャネルデバイス)を提供する。種々の実施形態に従って、デバイスの隣接したチャネルは、実質的に透明である少なくとも一部を備える壁構造によって分離されている。この透明部分は、チャネルの長手方向軸を横切る(例えば、共に平面でありかつ垂直な)経路または線に沿って配置されている。励起ビーム供給源(例えば、レーザー)は、この経路に沿って光の励起ビームを方向付けるように適合され、その結果、このビームは、その透明部分の各々およびそのチャネルの各々を同時に通過することができる。従って、例えば電気泳動によって種々のチャネルに沿って移動する複数サンプルは、同時に照射および検出され得る。
Description
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、核酸のような生体分子の分析用の電気泳動分離システムに関する。より詳細には、本発明は、側面入射照射を用いる複数チャネル分析物分離デバイスに関する。
【0002】
(参考文献)
【0003】
【数1】
【背景技術】
【0004】
(発明の背景)
生体分子(例えば、タンパク質、DNA、RNAなど)のような分析物の分離を実施するためのデバイスは、近年、広範な用途を獲得している。
【0005】
電気泳動分離において、興奮性レポーター(例えば、蛍光色素)でタグ化された複数の移動性分析物を照射して、このタグ化された分析物の性質(例えば、同一性または組成)を示す検出可能な発光を刺激することがしばしば望ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の要旨)
本発明の種々の局面は、チャネルのアレイを規定する基板を備える複数チャネル分析物分離デバイス(チャネルデバイス)を提供する。種々の実施形態に従って、デバイスの隣接したチャネルは、実質的に透明である少なくとも一部を備える壁構造によって分離されている。この透明部分は、チャネルの長手方向軸を横切る(例えば、共に平面でありかつ垂直な)経路または線に沿って配置されている。励起ビーム供給源(例えば、レーザー)は、この経路に沿って光の励起ビームを方向付けるように適合され、その結果、このビームは、その透明部分の各々およびそのチャネルの各々を同時に通過することができる。従って、例えば電気泳動によって種々のチャネルに沿って移動する複数サンプルは、同時に照射および検出され得る。
【0007】
種々の実施形態は特に、生体分子(例えば、DNA、RNA、PNAなど)の配列または他の分析方法に適合され、ここで、複数の異なるフラグメント型の各々は、スペクトル的に別個に特有な蛍光色素で標識される。特定の実施形態に従って、複数チャネル電気泳動デバイスの検出領域における側面入射レーザー配置は、このチャネル内にある間に色素を励起して、光を放射する。種々の実施形態において、チャネル内でサンプルから放射された光は、レーザー光フィルターを通過し、収集レンズを通過し、伝達分散要素(これは、光をスペクトルによって分離する)を通過し、そして集束レンズを通過する。この集束された光は、全てのチャネルの検出領域からの、同時に空間的に集束された光およびスペクトルによって異なる光を検出することができる検出器アレイ(例えば、CCD)に投射され得る。この検出器アレイからの電子シグナルは、DNAサンプルの特徴または配列に関する情報を提供し得る。
【0008】
(発明の説明)
ここで、本発明の種々の実施形態に対して参照がなされ、その例が、添付の図面において例示されている。本発明は、種々の好ましい実施形態とともに記載されているが、これらは、本発明を制限するようには意図されないことが理解される。これに対して、本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定される発明の範囲内に含まれ得る、代替物、改変物および等価物を包含することが意図される。
【0009】
他に言及されなければ、以下の用語および句は、本明細書中で使用される場合、以下の意味を有することが意図される。
【0010】
本明細書中で使用される場合、用語「チャネル」とは、基板に形成され、そして(例えば、電気泳動を実施するのに使用されるような)分離媒体および/または緩衝溶液の容量を支持し得る、細長の狭い経路または他の構造(例えば、溝など)をいう。チャネルのジオメトリは、非常に広範であり得る。例えば、チャネルは、環状、楕円形、半円形、半楕円形、三角形、矩形、四角形、または他の断面、あるいはそれらの組み合わせを有し得る。チャネルは、広範囲の技術(微細加工技術を含む)によって製造され得る。本明細書中で使用される場合、用語「チャネル」は、キャピラリーチューブを包含することを意図しない。
【0011】
用語「キャピラリー」および「キャピラリーチューブ」とは、本明細書中で使用される場合、内部管腔を規定する、細長管状構造または円柱状構造をいう。例えば、キャピラリーは、細長キャピラリーまたはマイクロキャピラリーチューブであり得、これらは、例えば、融解シリカ、石英、ケイ酸ベースのガラス(例えば、ホウケイ酸ガラス、リン酸ガラス、アルミナ含有ガラスなど)、または他のシリカ様材料から製造される。本明細書中で使用される場合、「キャピラリー」は、プレート、スライド、チップ、ウエハなどのような基板内のチャネルを含まない。
【0012】
用語「チャネルデバイス」とは、1つ以上のチャネル(例えば、溝)を備える、プレート、スライド、チップ、ウエハまたは類似の構造のような基板をいい、特に、電気泳動を実施するために少なくとも部分的に適合される基板をいう。チャネルデバイスは、例えば、微細加工されたデバイスの形態(例えば、溝付き(grooved)プレート、エッチングしたプレートまたは溝付き(fluted)プレート、スライド、チップ、ウエハ、あるいは他の構造)をとり得る。
【0013】
本明細書中で使用される場合、用語「サンプル領域」または「分析物領域」とは、類似の電気泳動移動速度を有する、サンプルまたは分析物成分のサブセットを含む分子の収集物をいい、その結果、このサンプル領域または分析物領域の分子は、規定された領域の通りに移動する。この制限において、このような領域は、同一の電気泳動移動速度を有する分子から構成される。サンプル領域および分析物領域とは、しばしば、「バンド」をいう。
【0014】
本明細書中で使用される場合、用語「分離媒体」または「分離マトリクス」とは、サンプル成分の電気泳動分離が行われ得る媒体をいう。分離媒体は、代表的に数種の成分を含有し、これらの成分のうちの少なくとも1種は、電荷輸送成分、すなわち電解質である。この電荷輸送成分は、通常、規定されたpHで分離媒体を維持するための緩衝液系の一部である。ポリヌクレオチド、タンパク質、または遊離溶液中において異なるサイズであるが同一の電荷−摩擦抵抗比を有する他の生体分子を分離するための媒体は、シービング(sieving)成分をさらに含む。このようなシービング成分は、代表的に、架橋ポリマーゲル(例えば、架橋ポリアクリルアミドまたはアガロース(Sambrook))、またはポリマー溶液(例えば、ポリアクリルアミド、ヒドリキシエチルセルロースなどの溶液(Grossman:Madabhushi))から構成される。
【0015】
本発明の種々の局面は、例えば、生体分子の電気泳動分離において有用なチャネルデバイスを提供する。種々の実施形態に従って、このチャネルデバイスは、側面入射励起ジオメトリを用いる。本明細書中のチャネルデバイスは、複数キャピラリーを用いたキャピラリー配置(すなわち、細長管状構造)とは対照的であるべきである。むしろ、本明細書中のチャネルデバイスは、1つ以上のチャネル(例えば、溝)を備える、プレート、スライド、チップ、ウエハ、または類似の構造のような基板から構成される。種々の実施形態において、チャネルデバイスは、例えば、微細加工されたデバイスの形態(例えば、溝付き(grooved)プレート、エッチングしたプレートまたは溝付き(fluted)プレート、スライド、チップ、ウエハ、あるいは他の構造)をとる。側面入射照射を用いるのに十分なチャネルデバイス技術が十分に開発されていないことは、他のものによって以前に示唆されている(Yeungら、米国特許第5,741,411号[第8欄、14〜24行]および同第5,582,705号[第8欄、9〜19行]を参照のこと)。対照的に、本発明は、複数キャピラリー(チューブ)配置にわたるチャネルデバイスの使用に好ましい。
【0016】
種々の実施形態において、分離チャネルは、当該分野で公知の微細加工技術(例えば、いくつか挙げると、光リソグラフィー技術(photolithographical)および/または湿潤化学手順、レーザー切除技術、電気鋳造技術、マイクロコンタクト(microcontact)印刷技術、マイクロスタンピング(microstamping)技術、微細成形(micromolding)技術、マイクロキャスティング(microcasting)技術、微細機械加工(micromachining)技術、エングレービング技術、および/またはエンボス加工技術)によって、ガラス基板またはプラスチック基板(例えば、プレート、スライド、ウエハ、チップなど)上に形成される。例えば、Backhouseら、Dolnikら、およびWoolleyら(これらの各々が、本明細書中で参考として援用される)は、当業者が本発明のデバイスを作製する際に用い得る特定の微細加工技術を議論している。1つの実施形態において、分離チャネルは、電気的絶縁材料(例えば、融解シリカ、石英、ケイ酸ベースのガラス(例えば、ホウケイ酸ガラス、リン酸ガラス、アルミナ含有ガラスなど)、または他のシリカ様材料)から少なくとも部分的に構成される、ほぼ平面の基板に形成される。
【0017】
本明細書中のデバイスの種々の実施形態は、例えば、サンプル中の蛍光標的種の蛍光検出に特に良く適している。種々の実施形態に従って、チャネルデバイスのチャネルは、共平面チャネルアレイ内に配置される。種々の実施形態において、このチャネルアレイは、少なくとも約4個(例えば、8個、12個、16個、24個、48個、96個またはそれ以上)の同一平面の隣接して配置されたチャネルを備える。各チャネルの側壁領域は、1つ以上の透明部分を含む。特定の実施形態に従って、透明部分は、チャネル内の標的種を照射するのに使用されるコヒーレント光のビームの波長にほぼ等しい波長を有する光に対して透過性である。「透明部分」または「透明媒体」は、付随の光散乱がほとんどないかまたは全くない光を伝達するものである。例えば、透明部分は、光学的に透明なガラスまたはプラスチックから構成され得る。特定の実施形態に従って、この透明部分は、約200〜1500nm(例えば、約250〜800nm)の波長を有する光に対して透過性である。
【0018】
一緒に、透明部分は、チャネルアレイを通って(例えば、各チャネルから次のチャネルまで)延びる透明経路を規定する。1つの実施形態において、この透明経路は、チャネルが透明材料から全体的に製造されている場合に、このチャネルを通って延びる平面を備える。
【0019】
特定の実施形態において、側壁の透明部分は、コヒーレント光のビームに曝された場合、バックグラウンドの蛍光を減少させるかまたは検出される蛍光からこのバックグラウンドの蛍光を排除するように、蛍光をほとんどまたは全く示さない。例えば、この透明部分は、約200〜1500nm(例えば、約250〜800nm)の波長を有する光に曝された場合に蛍光を実質的に全く示さないように、選択および設計され得る。「実質的に蛍光でない」とは、透明部分によって放射される蛍光レベルが、たとえあったとしても、観察されるバックグラウンドの蛍光未満であることを意味する。
【0020】
種々の実施形態に従って、標的種の検出は、チャネルの上壁または天井領域に施された透明部分を介して行われ得る。このようなさらなる透明部分は、蛍光を発する標的種によって放射される光の波長にほぼ等しい波長を有する光に曝された場合に実質的に蛍光を示さないように、選択および設計され得る。1つの実施形態において、この全体のチャネルデバイスは、透明で蛍光を発さない材料(例えば、融解シリカ)から構成される。透明ウィンドウは、代替的に、チャネルの選択領域にかまたはこの選択領域に沿って形成され得る。
【0021】
このような透明部分の代わりにかまたはこのような透明部分に加えて、1つ以上の側壁は、チャネルに垂直なアレイを通って延びる半透明経路を規定する半透明部分を備え得る。半透明媒体は、光を伝達する際に、いくらかの光散乱を生じる。特定の実施形態において、より高い光のスループットおよび低下した検出S/Nに起因して、半透明を越える透明度が好ましい。
【0022】
上で示されるように、複数チャネルにおける標的種の側面入射照射は、複数チャネルアレイ内の各チャネルの側壁の透明部分を介して行われ得る。種々の実施形態に従って、光は、連続的な様式でアレイ内の透明部分を通る。コヒーレント光源は、透明経路に沿ったコヒーレント光のビームを方向付けるように位置付けられ得る。コヒーレント光源は、位相が合って一緒に移動する光波を生じる。この光は、例えば、約200〜1500nmの波長を有し得る。例えば、使用されるコヒーレント光源は、レーザーであり得る。1つ以上の可視線において同時に作動するアルゴンイオンレーザーは、励起のために使用され得るが、他の光源および光波が使用され得る。例示的な励起波長は、488nmおよび514nmである。純粋な出力レーザー(すなわち、単一波長のレーザー放射光)は、有用な光源であり得る。あるいは、レーザーの波長は、干渉フィルターまたはガラスプリズムによって選択され得る。
【0023】
種々の実施形態に従って、コヒーレント光のビームは、コヒーレント光源とチャネルアレイとの間に置かれたコリメーティング集束レンズを介して集束され、平行にされる。例えば、平行にされた励起ビームは、アレイ内のチャネルを移動している間、約300マイクロメートル未満(例えば、約75または50マイクロメートル未満)の直径を有し得る。約96個のチャネルを備えるアレイを含む実施形態において、このアレイの幅は、約1.5cm未満であり、そして約5〜30cm(例えば、約10cm)の焦点距離を有するレンズを使用して、そのビームを集束し平行にして、その結果、ビームの直径は、チャネル内にある間、約75マイクロメートル未満を維持する。
【0024】
種々の実施形態に従って、レーザーの収束線は、ビームエキスパンダーを用いて変化され、多数のチャネルをより効果的に照射する。例えば、キャピラリーアレイに垂直なレーザービームが、拡大され得る。レーザー線のこのような「延長」または「散開」は、ビームの位置付けを容易にし得、その結果、全てのチャネルが十分に照射される。このビームは、ミラー、フィルター、レンズ、または他の光学要素とともにある場合、アレイと接触する前に、必要に応じて変更または再度方向付けされ得る。例えば、ミラーを使用して、レーザービームの方向を調節するための簡便な手段を提供し、チャネルに垂直なチャネルアレイとの共平面上にする。ミラー、フィルター、レンズなど、またはそれらの任意の組み合わせの使用は、任意である。
【0025】
透明経路が光学的に連結され得るチャネルアレイの外側の位置は、任意の点、線、またはアレイの外側の平面(単一画素を含む)、画素の直線状アレイ、または画素の平面アレイ(2次元アレイ)として、広範に理解されるべきである。例えば、キャピラリーアレイの外側の位置は、チャネルアレイに対して平行であるかまたはチャネルアレイに対して角をなす平面を含み得る。このキャピラリーアレイの外側の位置は、例えば、チャネル内のサンプル中の標的種からの蛍光放射を検出し得る光学検出器を備え得る。1つの実施形態において、この光学検出器は、2次元画像アレイ検出器である。例えば、この光学検出器は、電荷結合素子(CCD)または電荷注入デバイス(CID)であり得る。
【0026】
ここで、図を参照して、図1は、参照数字12によって一般的に示される、電気泳動デバイスの1つの実施形態の斜視図である。デバイス12は、複数の分離チャネル(例えば、細長チャネル14)を備え、各々のチャネルは、それぞれ16および18で示されるような入口端部および出口端部を有する。第1リード線22は、電源20と、分離チャネルの入口端部と電気連絡して配置される第1電極(図1において見えない)とを接続し;そして第2リード線24は、電源20と、分離チャネルの出口端部と電気連絡して配置される第2電極(図1で見えない)とを接続する。操作において、第1電極と第2電極との間に、それによって、チャネルに沿って電圧が印加され、その結果、サンプルゾーンは、入口端部からチャネルの出口端部へと、入口端部と出口端部との間に配置されるチャネル上(on−channel)検出ゾーン(30と示される)を通って輸送される。
【0027】
図1の配置において、デバイス12は、接して直面する面を有する、上側プレートおよび下側プレート(それぞれ、26および28)から構成される。示されるように、下側プレートは、端部部分28aおよび28c、ならびに側面部分28bおよび28dを備える。下側プレート28は、複数の非交差細長溝を備え、ほぼ半円または半卵形の断面のそれぞれは、規則的間隔(例えば、約250umのピッチ)で配置され、その上面に沿って(例えば、約5cmの長さについて)伸長する;この溝は、一部、分離チャネル14を規定する。プレート26の下面は、実質的に平面であり、そして示されるように、プレート28に対して配置される場合、さらにチャネル14を規定する。特に、例示される実施形態において、プレート28の溝は、各々のチャネル14の下側(床)および側壁、または境界を規定し、そしてプレート26の下面は、各々のチャネル14に上壁を提供する。
【0028】
あるいは、上側プレートおよび下側プレートの両方が、互いに整列され得る相補的なセットの溝を備え得、その結果、対応する上溝および下溝が、複数の細長チャネルを規定するように協働する。
【0029】
上側プレートの平坦な下面によってカバーされる下側プレートに溝を提供する(例えば、図1に示される)代わりに、本発明のデバイスは、その下面に沿って形成された溝を有する上側プレートを含み得、これは、下側プレートの平坦な上面の上に配置され得る(本質的に、図1に示されるものの逆である)。さらに、本発明のデバイスが実質的に水平な様式で配置されるプレートの主要な平坦な面とともに操作するように示されるが、代わりに、デバイスは、実質的に垂直または所望の角度に傾いて配置されるプレートとともに操作されるように構成され得る。
【0030】
図1に示されるチャネルが互いに平行しているものの、他の構成が可能であることが理解されるべきである。1つの実施形態において、チャネルは、デバイスの1つの端部に向かって収束する(例えば、隣接するチャネルを分離する距離(すなわち、ピッチ)は、出口端部に向かう方向に沿って小さくなる)。さらに、チャネルの中心長手軸が真っ直ぐ(図示される)、湾曲またはそれらの組み合わせであり得ることが注意されるべきである。図1の実施形態において、流れ断面積(すなわち、サンプル移動の方向に対して垂直にとられた断面)は、種々のチャネル間で実質的に同じである。特に、図1のチャネルは、全て均一な深さ(チャネルの頂部領域に結合する上部プレートの下面から、チャネル溝の最下部点または床までで測定される)である。このような均一性は、デバイスを構築する際に使用される通常の微細加工方法(例えば、エッチング)の通常の結果として達成され得る。しかし、本発明は、さらに、種々の長さを企図する;これは、例えば、複数のマスクを用いる2段階のエッチングプロセスの使用によってなされ得る。
【0031】
実際には、分離媒体は、サンプルの成分の電気泳動分離をもたらすために、本発明の分離チャネルに注入(例えば、圧力充填または減圧吸引)されるかあるいはそれ以外で提供される。本発明が任意の適切な注入技術(例えば、限定しないが、当該分野において公知であり、そして記載される、動電学的注入、流体力学的注入、クロスティー(cross tee)注入器およびダブルティー注入器など)の使用を企図することが注意されるべきである。1つの好ましい実施形態において、分離媒体は、流動性の非架橋性ポリマー溶液である。
【0032】
励起ビーム源(例えば、34)は、検出領域30に配置されるサンプルゾーンからの放出を刺激するために提供される。1つの実施形態において、光源は、レーザー(例えば、アルゴンイオンレーザー、固体レーザーなど)であるが、しかし、任意の適切なビーム源が使用され得る。以下により詳細に記載されるように、本発明の実施形態において、励起ビーム経路(pathway)または経路(path)は、検出ゾーン30を通って延び、検出ゾーン30に沿って、ビーム源によって生成されるエネルギービーム48が通過し得る。このような経路は、入口端部と出口端部との間に配置され、そしてチャネルによって規定される面に沿って伸長する(すなわち、経路は、チャネルの面と同一平面である)。1つの実施形態において、ビーム経路は、検出チャンバを横切るサンプルの移動の方向に対して垂直であるが、しかし、これは、本発明にとって重要でない(すなわち、経路は、サンプル移動の方向に関してある角度で接近し得る)。経路に沿って通過するビームがそれぞれ(異なる)チャネル内の複数のサンプルゾーンを同時に刺激し得ることがこの実施形態において重要である。
【0033】
種々の実施形態において、例えば、図1の配置で示されるように、ビームは、下部プレート28の側面28bを入り、プレート28(チャネル14のそれぞれを含む)を通り、そしてプレート28の反対側部28dを出る。他の実施形態において、レーザーダンプまたはシンクは、プレートに(例えば、側部28dの領域の近くに)組み込まれ得、ビームが、チャネルを通過した後に終結し得る。
【0034】
先に記載したように、第1電極(図1においては見えない)は、分離チャネル14の入口端部16と電気的に連絡する。デバイス12の操作の間、第1電極は、電源20を使用して第1電圧V1を維持する。分離チャネルの第1電極と入口端部との間での電気的連絡は、例えば、デバイス14のレザバ/装填領域35において、チャネルの入口端部および第1電極の両方が、電気伝導性溶液と接触するように、電気伝導性溶液を提供することによって確立され得る。
【0035】
図1を続いて参照して、出口端部18の各々は、それぞれのチャネル14と第2レザバ37とを連絡し、このレザバは、出口端部の近くに配置される。
【0036】
第2電極(図1には見えない)は、分離チャネル14の出口端部18と電気的に連絡している。デバイス12の操作の間、第2電極は、電源20を使用して、第2電圧V2に維持される。好ましくは、第2電極と第2レザバ37との間の電気的連絡は、第2レザバ37において、第2電極および出口端部18が、電気伝導性溶液と接触するように、電気伝導性溶液を提供することによって、確立される。
【0037】
デバイスにおいて使用される電極は、任意の電気伝導性材料から形成され得る。好ましくは、電極は、化学的に不活性な材料(例えば、白金、金、ステンレス鋼、または他の比較的不活性な伝導性金属)から作製される。本発明の1つの実施形態に従って、白金電極は、上部プレートがエッチングされた底部プレートに結合される前に、RFスパッタリングおよびフォトリソグラフィーによって、上部プレートまたは底部プレート上に作製される。
【0038】
システム全体を通して電気連続性を確立するために使用される電気伝導性溶液は、電流を輸送し得る任意の流体であり得る。例えば、伝導性溶液は、イオン性溶液(例えば、溶解した塩を含む水溶液)であり得る。種々の実施形態において、伝導性溶液は、溶液のpHを安定化させるための緩衝液を含む。特定の実施形態に従って、伝導性溶液のイオン組成は、分離チャネル、各々の電極レザバ、および検出チャンバにおいて同じである。
【0039】
検出ゾーン30におけるサンプルゾーンの光学的検出を容易にするために、検出ゾーン30をカバーする上部プレート26の一部または全ては、光を効率的に伝達する物質(すなわち、光学的に透明な材料)(例えば、ガラス、石英、透明なプラスチックなど)から形成され得る。さらに、検出ゾーンへの励起光ビーム48の導入を容易にし、その中のサンプルゾーンの蛍光を励起させるために、ビーム源34とそれに最も近い最も端のチャネル14との間の領域に沿ったプレート28の一部または全ては、効率的に光を伝達する材料から形成され得る。種々の実施形態において、光伝達材料は、有意に光を散乱させず、かつほとんど固有の蛍光を有さない。
【0040】
さらに、図1の実施形態において、検出器38は、検出ゾーン30を通って、サンプルゾーンを検出するために提供される。検出器は、任意の型の放射の発光(例えば、放射能、蛍光、燐光、化学ルミネセンスなど)を検出するための任意の型の検出器であり得る。1つの実施形態において、検出器38は、複数の位置からの蛍光を独立してそして同時に検出し得る(例えば、CCDカメラ、光電子増倍管のアレイ、ダイオードアレイなど)。図1に示されるように、検出器38は、検出器によって収集されたデータを保存、分析および表示するために、そして/または検出器およびデバイスの他の局面の操作を所望のように制御するために、コンピューター42に接続され得る。例えば、コンピューター42は、電源20および/またはビーム源34を制御するためにプログラムされ得る。
【0041】
放射性発光が通過し得るべきであることが必要とされないかまたは所望されないデバイスの領域において、光学的に透明でない材料(例えば、テフロン(登録商標)、シリコーンなどのようなポリマー性材料)が使用され得ることが理解されるべきである。もちろん、検出ゾーン(先に記載されるとおり)は、好ましくは、光が、各チャネルから次のチャネルに、そして検出器に通過することを可能にする。
【0042】
本発明の電気泳動装置はまた、キャピラリー電気泳動プロセスを実行するために代表的に使用される1つ以上のさらなる要素(例えば、分離チャネルの温度を制御するための温度制御デバイス)を備え得る。作動可能なキャピラリー電気泳動デバイスのこれらおよび他の通常の特徴の詳細は、多数の利用可能な刊行物(例えば、Capillary Electrophoresis Theory and Practice,Grossman and Colburn,eds.,Academic Press 1992)で見出され得る。
【0043】
種々の実施形態は、減少したクロストークを提供しながら、励起および検出を容易にする。例えば、特定の実施形態は、規定されたスペクトルバンド内のみの光を伝達するバンドパスフィルターを利用する。例えば、目的のレポーターを励起する光のみがサンプルに当たり得る(strike)ようにする励起フィルターが、使用され得る(例えば、下部プレートの領域にコーティングまたは固定され得る)。サンプルからの蛍光が検出器を通過し得、そして光源またはサンプル中の干渉成分からの迷光を妨げる発光フィルターが、使用され得る(例えば、上部プレートの領域にコーティングまたは固定され得る)。
【0044】
例示的な配置において、図2の断面図で示されるように、下部ガラスまたはプレスチックプレート28は、空間を空けてエッチングされたチャネル14を備える。各チャネル4が、垂直側壁14aおよび平面底部または床領域14bを有して示される(これらは、90°で出会う)が、他のチャネル形状が使用され得る(例えば、図3を参照のこと)。チャネルの側壁14aは、デバイスを通る励起(レーザー)ビーム48のみの通過を可能にするバンドパス特徴を有する(例えば、コーティング材料が、52において、チャネル側壁14aおよび必要に応じて床領域14bに適用されるか;またはミクロ光学要素54が各側壁14aに取り付けられるか(図2Bを参照のこと);またはエッチングされた下部プレート全体(それらの全体の中のチャネルを含む)が、励起光のみを通過させ得るバンドパスコーティングでコーティングされ得る(図2Cを参照のこと))。上側またはカバープレート26(チャネル14を覆う)は、サンプルの発光(例えば、蛍光)のみが通過する(励起ビーム波長は通過しない)バンドパス特徴を備え得る。例えば、バンドパスコーティング材料は、56において(図2A)、少なくとも検出ゾーンに沿った領域に沿って、下部プレート28およびチャネル14に直面する上部プレート26のフェースまたはフェース領域に適用され得る。あるいは、ミクロ光学バンドパス要素(例えば、図2Bの要素55)は、下部プレート28に直面する上部プレート26の側部に取り付けられ得る。これらまたは類似の配置によって、励起光は、側部進入チャネル上構成(side−entry,on−channel configuration)中のデバイスを横方向に通り得る(他のバンド幅の光が実質的に排除される)が、サンプルゾーンからの蛍光発光が、チャネルから検出器へ通過し得る(他のバンド幅の光が実質的に排除される)。
【0045】
多くの商業的実体が、本明細書中の教示を用いる用途を見出し得る、幅広い範囲のコーティング技術製品(バンドパスフィルター、ビームスプリッター、反射器およびコレクター、スパッタリングされた金属などを含む)を作製する(例えば、Seoul Precision Optics Co.;GM Vacuum,A Division of Navitar Coating Labs;Optical Coating labiratory,Inc.;およびGuernsey Coating Laboratories Inc.)。
【0046】
本教示とともに有用な光学要素およびコーティングは、例えば、米国特許第3,466,120号;同第6,112,005号;同第5,872,655号;同第4,663,557号;同第6,100,541号(これらの各々が、本明細書中において明確に参考として援用される)に記載される。
【0047】
種々の実施形態に従って、光の励起ビームは、デバイスの各側面からアレイに向かって向けられる。例えば、2つのレーザーが、デバイスの各側面に1つ使用され得る。あるいは、図4に示されるように、光がデバイスの各側面からアレイに入るように、60a〜60eにおけるように、単一のレーザー源34が、適切なビーム分割および方向付けオプティクスとともに使用され得る。
【0048】
いくつかの場合において、当業者が、分離を実施するために、本発明のデバイスによって提供されるチャネルの全てより少なく使用することを選択し得ることが注意されるべきである。例えば、左端および右端のチャネルは、サンプルを充填されなくても良く、一方残りのチャネルは充填される;あるいは、1つおきのチャネルが利用され、介在するチャネルが未使用のままである。
【0049】
チャネルデバイスの種々の実施形態は、基材を含み、複数のチャネルが基材中に形成される。各チャネルが、入口端部および出口端部を備える。チャネルは、互いに対して間隔を空けた関係で配置され、各隣接する対のチャネルが、透明である少なくとも1つの領域を含む基材のそれぞれの部分によって分離される。励起ビーム源は、入口端部と出口端部との間の領域において各々のチャネルと交差し、さらにチャネルの隣接する対を分離する基材の透明な領域と交差するビーム経路に沿ってコヒーレントな光のビームを方向付けるように適合される。
【0050】
特定の実施形態に従って、各チャネルは、互いに実質的に平行な部分を有する対向した側壁を備える。平行な部分は、少なくとも一部透明であり、そしてビーム経路は、透明な平行な部分を通って延びる。このような構成は、ビームが、チャネルからチャネルへと、デバイスを通って進む場合に、光の強度の損失を避けるかまたは減少させるのに有用であり得る。
【0051】
本明細書中に言及される全ての刊行物および特許は、各々の個々の刊行物または特許が、具体的にかつ個々に参考として援用されるように示されているかのように、同じ程度まで参考として援用される。
【0052】
当業者は、本発明の教示から逸脱することなく、上記実施形態において改変が可能であることを理解する。全てのこのような改変は、以下の特許請求の範囲内に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0053】
本発明の構造および操作様式は、添付の図面と共に以下の記載を参照することによってさらに理解され得、ここで、同じ参照番号は、同一または類似の要素を示している。
【図1】図1は、電気泳動システムの上方からの斜視図であり、種々の実施形態に従う、複数の分離チャネル、検出領域、励起ビーム供給源、光学検出システム、およびプログラム化されたコンピューター制御/分析システムを備えた複数チャネル分析物分離デバイスを示す。
【図2】図2A、2Bおよび2Cは、種々の実施形態に従う、複数チャネル分析物分離デバイスの部分的な断面図である。
【図3】図3A、3Bおよび3Cは、特定の実施形態に従う、種々のジオメトリを有して形成されたチャネルを有する基板の断面図である。
【図4】図4は、電気泳動システムの上方からの斜視図であり、種々の実施形態に従う、複数の分離チャネル、励起ビーム供給源、およびチャネルデバイスの各側面からこのデバイスに入る励起ビームを方向付けるオプティクスを備える複数チャネル分析物分離デバイスを備えている。
【0001】
(発明の分野)
本発明は、核酸のような生体分子の分析用の電気泳動分離システムに関する。より詳細には、本発明は、側面入射照射を用いる複数チャネル分析物分離デバイスに関する。
【0002】
(参考文献)
【0003】
【数1】
【背景技術】
【0004】
(発明の背景)
生体分子(例えば、タンパク質、DNA、RNAなど)のような分析物の分離を実施するためのデバイスは、近年、広範な用途を獲得している。
【0005】
電気泳動分離において、興奮性レポーター(例えば、蛍光色素)でタグ化された複数の移動性分析物を照射して、このタグ化された分析物の性質(例えば、同一性または組成)を示す検出可能な発光を刺激することがしばしば望ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の要旨)
本発明の種々の局面は、チャネルのアレイを規定する基板を備える複数チャネル分析物分離デバイス(チャネルデバイス)を提供する。種々の実施形態に従って、デバイスの隣接したチャネルは、実質的に透明である少なくとも一部を備える壁構造によって分離されている。この透明部分は、チャネルの長手方向軸を横切る(例えば、共に平面でありかつ垂直な)経路または線に沿って配置されている。励起ビーム供給源(例えば、レーザー)は、この経路に沿って光の励起ビームを方向付けるように適合され、その結果、このビームは、その透明部分の各々およびそのチャネルの各々を同時に通過することができる。従って、例えば電気泳動によって種々のチャネルに沿って移動する複数サンプルは、同時に照射および検出され得る。
【0007】
種々の実施形態は特に、生体分子(例えば、DNA、RNA、PNAなど)の配列または他の分析方法に適合され、ここで、複数の異なるフラグメント型の各々は、スペクトル的に別個に特有な蛍光色素で標識される。特定の実施形態に従って、複数チャネル電気泳動デバイスの検出領域における側面入射レーザー配置は、このチャネル内にある間に色素を励起して、光を放射する。種々の実施形態において、チャネル内でサンプルから放射された光は、レーザー光フィルターを通過し、収集レンズを通過し、伝達分散要素(これは、光をスペクトルによって分離する)を通過し、そして集束レンズを通過する。この集束された光は、全てのチャネルの検出領域からの、同時に空間的に集束された光およびスペクトルによって異なる光を検出することができる検出器アレイ(例えば、CCD)に投射され得る。この検出器アレイからの電子シグナルは、DNAサンプルの特徴または配列に関する情報を提供し得る。
【0008】
(発明の説明)
ここで、本発明の種々の実施形態に対して参照がなされ、その例が、添付の図面において例示されている。本発明は、種々の好ましい実施形態とともに記載されているが、これらは、本発明を制限するようには意図されないことが理解される。これに対して、本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定される発明の範囲内に含まれ得る、代替物、改変物および等価物を包含することが意図される。
【0009】
他に言及されなければ、以下の用語および句は、本明細書中で使用される場合、以下の意味を有することが意図される。
【0010】
本明細書中で使用される場合、用語「チャネル」とは、基板に形成され、そして(例えば、電気泳動を実施するのに使用されるような)分離媒体および/または緩衝溶液の容量を支持し得る、細長の狭い経路または他の構造(例えば、溝など)をいう。チャネルのジオメトリは、非常に広範であり得る。例えば、チャネルは、環状、楕円形、半円形、半楕円形、三角形、矩形、四角形、または他の断面、あるいはそれらの組み合わせを有し得る。チャネルは、広範囲の技術(微細加工技術を含む)によって製造され得る。本明細書中で使用される場合、用語「チャネル」は、キャピラリーチューブを包含することを意図しない。
【0011】
用語「キャピラリー」および「キャピラリーチューブ」とは、本明細書中で使用される場合、内部管腔を規定する、細長管状構造または円柱状構造をいう。例えば、キャピラリーは、細長キャピラリーまたはマイクロキャピラリーチューブであり得、これらは、例えば、融解シリカ、石英、ケイ酸ベースのガラス(例えば、ホウケイ酸ガラス、リン酸ガラス、アルミナ含有ガラスなど)、または他のシリカ様材料から製造される。本明細書中で使用される場合、「キャピラリー」は、プレート、スライド、チップ、ウエハなどのような基板内のチャネルを含まない。
【0012】
用語「チャネルデバイス」とは、1つ以上のチャネル(例えば、溝)を備える、プレート、スライド、チップ、ウエハまたは類似の構造のような基板をいい、特に、電気泳動を実施するために少なくとも部分的に適合される基板をいう。チャネルデバイスは、例えば、微細加工されたデバイスの形態(例えば、溝付き(grooved)プレート、エッチングしたプレートまたは溝付き(fluted)プレート、スライド、チップ、ウエハ、あるいは他の構造)をとり得る。
【0013】
本明細書中で使用される場合、用語「サンプル領域」または「分析物領域」とは、類似の電気泳動移動速度を有する、サンプルまたは分析物成分のサブセットを含む分子の収集物をいい、その結果、このサンプル領域または分析物領域の分子は、規定された領域の通りに移動する。この制限において、このような領域は、同一の電気泳動移動速度を有する分子から構成される。サンプル領域および分析物領域とは、しばしば、「バンド」をいう。
【0014】
本明細書中で使用される場合、用語「分離媒体」または「分離マトリクス」とは、サンプル成分の電気泳動分離が行われ得る媒体をいう。分離媒体は、代表的に数種の成分を含有し、これらの成分のうちの少なくとも1種は、電荷輸送成分、すなわち電解質である。この電荷輸送成分は、通常、規定されたpHで分離媒体を維持するための緩衝液系の一部である。ポリヌクレオチド、タンパク質、または遊離溶液中において異なるサイズであるが同一の電荷−摩擦抵抗比を有する他の生体分子を分離するための媒体は、シービング(sieving)成分をさらに含む。このようなシービング成分は、代表的に、架橋ポリマーゲル(例えば、架橋ポリアクリルアミドまたはアガロース(Sambrook))、またはポリマー溶液(例えば、ポリアクリルアミド、ヒドリキシエチルセルロースなどの溶液(Grossman:Madabhushi))から構成される。
【0015】
本発明の種々の局面は、例えば、生体分子の電気泳動分離において有用なチャネルデバイスを提供する。種々の実施形態に従って、このチャネルデバイスは、側面入射励起ジオメトリを用いる。本明細書中のチャネルデバイスは、複数キャピラリーを用いたキャピラリー配置(すなわち、細長管状構造)とは対照的であるべきである。むしろ、本明細書中のチャネルデバイスは、1つ以上のチャネル(例えば、溝)を備える、プレート、スライド、チップ、ウエハ、または類似の構造のような基板から構成される。種々の実施形態において、チャネルデバイスは、例えば、微細加工されたデバイスの形態(例えば、溝付き(grooved)プレート、エッチングしたプレートまたは溝付き(fluted)プレート、スライド、チップ、ウエハ、あるいは他の構造)をとる。側面入射照射を用いるのに十分なチャネルデバイス技術が十分に開発されていないことは、他のものによって以前に示唆されている(Yeungら、米国特許第5,741,411号[第8欄、14〜24行]および同第5,582,705号[第8欄、9〜19行]を参照のこと)。対照的に、本発明は、複数キャピラリー(チューブ)配置にわたるチャネルデバイスの使用に好ましい。
【0016】
種々の実施形態において、分離チャネルは、当該分野で公知の微細加工技術(例えば、いくつか挙げると、光リソグラフィー技術(photolithographical)および/または湿潤化学手順、レーザー切除技術、電気鋳造技術、マイクロコンタクト(microcontact)印刷技術、マイクロスタンピング(microstamping)技術、微細成形(micromolding)技術、マイクロキャスティング(microcasting)技術、微細機械加工(micromachining)技術、エングレービング技術、および/またはエンボス加工技術)によって、ガラス基板またはプラスチック基板(例えば、プレート、スライド、ウエハ、チップなど)上に形成される。例えば、Backhouseら、Dolnikら、およびWoolleyら(これらの各々が、本明細書中で参考として援用される)は、当業者が本発明のデバイスを作製する際に用い得る特定の微細加工技術を議論している。1つの実施形態において、分離チャネルは、電気的絶縁材料(例えば、融解シリカ、石英、ケイ酸ベースのガラス(例えば、ホウケイ酸ガラス、リン酸ガラス、アルミナ含有ガラスなど)、または他のシリカ様材料)から少なくとも部分的に構成される、ほぼ平面の基板に形成される。
【0017】
本明細書中のデバイスの種々の実施形態は、例えば、サンプル中の蛍光標的種の蛍光検出に特に良く適している。種々の実施形態に従って、チャネルデバイスのチャネルは、共平面チャネルアレイ内に配置される。種々の実施形態において、このチャネルアレイは、少なくとも約4個(例えば、8個、12個、16個、24個、48個、96個またはそれ以上)の同一平面の隣接して配置されたチャネルを備える。各チャネルの側壁領域は、1つ以上の透明部分を含む。特定の実施形態に従って、透明部分は、チャネル内の標的種を照射するのに使用されるコヒーレント光のビームの波長にほぼ等しい波長を有する光に対して透過性である。「透明部分」または「透明媒体」は、付随の光散乱がほとんどないかまたは全くない光を伝達するものである。例えば、透明部分は、光学的に透明なガラスまたはプラスチックから構成され得る。特定の実施形態に従って、この透明部分は、約200〜1500nm(例えば、約250〜800nm)の波長を有する光に対して透過性である。
【0018】
一緒に、透明部分は、チャネルアレイを通って(例えば、各チャネルから次のチャネルまで)延びる透明経路を規定する。1つの実施形態において、この透明経路は、チャネルが透明材料から全体的に製造されている場合に、このチャネルを通って延びる平面を備える。
【0019】
特定の実施形態において、側壁の透明部分は、コヒーレント光のビームに曝された場合、バックグラウンドの蛍光を減少させるかまたは検出される蛍光からこのバックグラウンドの蛍光を排除するように、蛍光をほとんどまたは全く示さない。例えば、この透明部分は、約200〜1500nm(例えば、約250〜800nm)の波長を有する光に曝された場合に蛍光を実質的に全く示さないように、選択および設計され得る。「実質的に蛍光でない」とは、透明部分によって放射される蛍光レベルが、たとえあったとしても、観察されるバックグラウンドの蛍光未満であることを意味する。
【0020】
種々の実施形態に従って、標的種の検出は、チャネルの上壁または天井領域に施された透明部分を介して行われ得る。このようなさらなる透明部分は、蛍光を発する標的種によって放射される光の波長にほぼ等しい波長を有する光に曝された場合に実質的に蛍光を示さないように、選択および設計され得る。1つの実施形態において、この全体のチャネルデバイスは、透明で蛍光を発さない材料(例えば、融解シリカ)から構成される。透明ウィンドウは、代替的に、チャネルの選択領域にかまたはこの選択領域に沿って形成され得る。
【0021】
このような透明部分の代わりにかまたはこのような透明部分に加えて、1つ以上の側壁は、チャネルに垂直なアレイを通って延びる半透明経路を規定する半透明部分を備え得る。半透明媒体は、光を伝達する際に、いくらかの光散乱を生じる。特定の実施形態において、より高い光のスループットおよび低下した検出S/Nに起因して、半透明を越える透明度が好ましい。
【0022】
上で示されるように、複数チャネルにおける標的種の側面入射照射は、複数チャネルアレイ内の各チャネルの側壁の透明部分を介して行われ得る。種々の実施形態に従って、光は、連続的な様式でアレイ内の透明部分を通る。コヒーレント光源は、透明経路に沿ったコヒーレント光のビームを方向付けるように位置付けられ得る。コヒーレント光源は、位相が合って一緒に移動する光波を生じる。この光は、例えば、約200〜1500nmの波長を有し得る。例えば、使用されるコヒーレント光源は、レーザーであり得る。1つ以上の可視線において同時に作動するアルゴンイオンレーザーは、励起のために使用され得るが、他の光源および光波が使用され得る。例示的な励起波長は、488nmおよび514nmである。純粋な出力レーザー(すなわち、単一波長のレーザー放射光)は、有用な光源であり得る。あるいは、レーザーの波長は、干渉フィルターまたはガラスプリズムによって選択され得る。
【0023】
種々の実施形態に従って、コヒーレント光のビームは、コヒーレント光源とチャネルアレイとの間に置かれたコリメーティング集束レンズを介して集束され、平行にされる。例えば、平行にされた励起ビームは、アレイ内のチャネルを移動している間、約300マイクロメートル未満(例えば、約75または50マイクロメートル未満)の直径を有し得る。約96個のチャネルを備えるアレイを含む実施形態において、このアレイの幅は、約1.5cm未満であり、そして約5〜30cm(例えば、約10cm)の焦点距離を有するレンズを使用して、そのビームを集束し平行にして、その結果、ビームの直径は、チャネル内にある間、約75マイクロメートル未満を維持する。
【0024】
種々の実施形態に従って、レーザーの収束線は、ビームエキスパンダーを用いて変化され、多数のチャネルをより効果的に照射する。例えば、キャピラリーアレイに垂直なレーザービームが、拡大され得る。レーザー線のこのような「延長」または「散開」は、ビームの位置付けを容易にし得、その結果、全てのチャネルが十分に照射される。このビームは、ミラー、フィルター、レンズ、または他の光学要素とともにある場合、アレイと接触する前に、必要に応じて変更または再度方向付けされ得る。例えば、ミラーを使用して、レーザービームの方向を調節するための簡便な手段を提供し、チャネルに垂直なチャネルアレイとの共平面上にする。ミラー、フィルター、レンズなど、またはそれらの任意の組み合わせの使用は、任意である。
【0025】
透明経路が光学的に連結され得るチャネルアレイの外側の位置は、任意の点、線、またはアレイの外側の平面(単一画素を含む)、画素の直線状アレイ、または画素の平面アレイ(2次元アレイ)として、広範に理解されるべきである。例えば、キャピラリーアレイの外側の位置は、チャネルアレイに対して平行であるかまたはチャネルアレイに対して角をなす平面を含み得る。このキャピラリーアレイの外側の位置は、例えば、チャネル内のサンプル中の標的種からの蛍光放射を検出し得る光学検出器を備え得る。1つの実施形態において、この光学検出器は、2次元画像アレイ検出器である。例えば、この光学検出器は、電荷結合素子(CCD)または電荷注入デバイス(CID)であり得る。
【0026】
ここで、図を参照して、図1は、参照数字12によって一般的に示される、電気泳動デバイスの1つの実施形態の斜視図である。デバイス12は、複数の分離チャネル(例えば、細長チャネル14)を備え、各々のチャネルは、それぞれ16および18で示されるような入口端部および出口端部を有する。第1リード線22は、電源20と、分離チャネルの入口端部と電気連絡して配置される第1電極(図1において見えない)とを接続し;そして第2リード線24は、電源20と、分離チャネルの出口端部と電気連絡して配置される第2電極(図1で見えない)とを接続する。操作において、第1電極と第2電極との間に、それによって、チャネルに沿って電圧が印加され、その結果、サンプルゾーンは、入口端部からチャネルの出口端部へと、入口端部と出口端部との間に配置されるチャネル上(on−channel)検出ゾーン(30と示される)を通って輸送される。
【0027】
図1の配置において、デバイス12は、接して直面する面を有する、上側プレートおよび下側プレート(それぞれ、26および28)から構成される。示されるように、下側プレートは、端部部分28aおよび28c、ならびに側面部分28bおよび28dを備える。下側プレート28は、複数の非交差細長溝を備え、ほぼ半円または半卵形の断面のそれぞれは、規則的間隔(例えば、約250umのピッチ)で配置され、その上面に沿って(例えば、約5cmの長さについて)伸長する;この溝は、一部、分離チャネル14を規定する。プレート26の下面は、実質的に平面であり、そして示されるように、プレート28に対して配置される場合、さらにチャネル14を規定する。特に、例示される実施形態において、プレート28の溝は、各々のチャネル14の下側(床)および側壁、または境界を規定し、そしてプレート26の下面は、各々のチャネル14に上壁を提供する。
【0028】
あるいは、上側プレートおよび下側プレートの両方が、互いに整列され得る相補的なセットの溝を備え得、その結果、対応する上溝および下溝が、複数の細長チャネルを規定するように協働する。
【0029】
上側プレートの平坦な下面によってカバーされる下側プレートに溝を提供する(例えば、図1に示される)代わりに、本発明のデバイスは、その下面に沿って形成された溝を有する上側プレートを含み得、これは、下側プレートの平坦な上面の上に配置され得る(本質的に、図1に示されるものの逆である)。さらに、本発明のデバイスが実質的に水平な様式で配置されるプレートの主要な平坦な面とともに操作するように示されるが、代わりに、デバイスは、実質的に垂直または所望の角度に傾いて配置されるプレートとともに操作されるように構成され得る。
【0030】
図1に示されるチャネルが互いに平行しているものの、他の構成が可能であることが理解されるべきである。1つの実施形態において、チャネルは、デバイスの1つの端部に向かって収束する(例えば、隣接するチャネルを分離する距離(すなわち、ピッチ)は、出口端部に向かう方向に沿って小さくなる)。さらに、チャネルの中心長手軸が真っ直ぐ(図示される)、湾曲またはそれらの組み合わせであり得ることが注意されるべきである。図1の実施形態において、流れ断面積(すなわち、サンプル移動の方向に対して垂直にとられた断面)は、種々のチャネル間で実質的に同じである。特に、図1のチャネルは、全て均一な深さ(チャネルの頂部領域に結合する上部プレートの下面から、チャネル溝の最下部点または床までで測定される)である。このような均一性は、デバイスを構築する際に使用される通常の微細加工方法(例えば、エッチング)の通常の結果として達成され得る。しかし、本発明は、さらに、種々の長さを企図する;これは、例えば、複数のマスクを用いる2段階のエッチングプロセスの使用によってなされ得る。
【0031】
実際には、分離媒体は、サンプルの成分の電気泳動分離をもたらすために、本発明の分離チャネルに注入(例えば、圧力充填または減圧吸引)されるかあるいはそれ以外で提供される。本発明が任意の適切な注入技術(例えば、限定しないが、当該分野において公知であり、そして記載される、動電学的注入、流体力学的注入、クロスティー(cross tee)注入器およびダブルティー注入器など)の使用を企図することが注意されるべきである。1つの好ましい実施形態において、分離媒体は、流動性の非架橋性ポリマー溶液である。
【0032】
励起ビーム源(例えば、34)は、検出領域30に配置されるサンプルゾーンからの放出を刺激するために提供される。1つの実施形態において、光源は、レーザー(例えば、アルゴンイオンレーザー、固体レーザーなど)であるが、しかし、任意の適切なビーム源が使用され得る。以下により詳細に記載されるように、本発明の実施形態において、励起ビーム経路(pathway)または経路(path)は、検出ゾーン30を通って延び、検出ゾーン30に沿って、ビーム源によって生成されるエネルギービーム48が通過し得る。このような経路は、入口端部と出口端部との間に配置され、そしてチャネルによって規定される面に沿って伸長する(すなわち、経路は、チャネルの面と同一平面である)。1つの実施形態において、ビーム経路は、検出チャンバを横切るサンプルの移動の方向に対して垂直であるが、しかし、これは、本発明にとって重要でない(すなわち、経路は、サンプル移動の方向に関してある角度で接近し得る)。経路に沿って通過するビームがそれぞれ(異なる)チャネル内の複数のサンプルゾーンを同時に刺激し得ることがこの実施形態において重要である。
【0033】
種々の実施形態において、例えば、図1の配置で示されるように、ビームは、下部プレート28の側面28bを入り、プレート28(チャネル14のそれぞれを含む)を通り、そしてプレート28の反対側部28dを出る。他の実施形態において、レーザーダンプまたはシンクは、プレートに(例えば、側部28dの領域の近くに)組み込まれ得、ビームが、チャネルを通過した後に終結し得る。
【0034】
先に記載したように、第1電極(図1においては見えない)は、分離チャネル14の入口端部16と電気的に連絡する。デバイス12の操作の間、第1電極は、電源20を使用して第1電圧V1を維持する。分離チャネルの第1電極と入口端部との間での電気的連絡は、例えば、デバイス14のレザバ/装填領域35において、チャネルの入口端部および第1電極の両方が、電気伝導性溶液と接触するように、電気伝導性溶液を提供することによって確立され得る。
【0035】
図1を続いて参照して、出口端部18の各々は、それぞれのチャネル14と第2レザバ37とを連絡し、このレザバは、出口端部の近くに配置される。
【0036】
第2電極(図1には見えない)は、分離チャネル14の出口端部18と電気的に連絡している。デバイス12の操作の間、第2電極は、電源20を使用して、第2電圧V2に維持される。好ましくは、第2電極と第2レザバ37との間の電気的連絡は、第2レザバ37において、第2電極および出口端部18が、電気伝導性溶液と接触するように、電気伝導性溶液を提供することによって、確立される。
【0037】
デバイスにおいて使用される電極は、任意の電気伝導性材料から形成され得る。好ましくは、電極は、化学的に不活性な材料(例えば、白金、金、ステンレス鋼、または他の比較的不活性な伝導性金属)から作製される。本発明の1つの実施形態に従って、白金電極は、上部プレートがエッチングされた底部プレートに結合される前に、RFスパッタリングおよびフォトリソグラフィーによって、上部プレートまたは底部プレート上に作製される。
【0038】
システム全体を通して電気連続性を確立するために使用される電気伝導性溶液は、電流を輸送し得る任意の流体であり得る。例えば、伝導性溶液は、イオン性溶液(例えば、溶解した塩を含む水溶液)であり得る。種々の実施形態において、伝導性溶液は、溶液のpHを安定化させるための緩衝液を含む。特定の実施形態に従って、伝導性溶液のイオン組成は、分離チャネル、各々の電極レザバ、および検出チャンバにおいて同じである。
【0039】
検出ゾーン30におけるサンプルゾーンの光学的検出を容易にするために、検出ゾーン30をカバーする上部プレート26の一部または全ては、光を効率的に伝達する物質(すなわち、光学的に透明な材料)(例えば、ガラス、石英、透明なプラスチックなど)から形成され得る。さらに、検出ゾーンへの励起光ビーム48の導入を容易にし、その中のサンプルゾーンの蛍光を励起させるために、ビーム源34とそれに最も近い最も端のチャネル14との間の領域に沿ったプレート28の一部または全ては、効率的に光を伝達する材料から形成され得る。種々の実施形態において、光伝達材料は、有意に光を散乱させず、かつほとんど固有の蛍光を有さない。
【0040】
さらに、図1の実施形態において、検出器38は、検出ゾーン30を通って、サンプルゾーンを検出するために提供される。検出器は、任意の型の放射の発光(例えば、放射能、蛍光、燐光、化学ルミネセンスなど)を検出するための任意の型の検出器であり得る。1つの実施形態において、検出器38は、複数の位置からの蛍光を独立してそして同時に検出し得る(例えば、CCDカメラ、光電子増倍管のアレイ、ダイオードアレイなど)。図1に示されるように、検出器38は、検出器によって収集されたデータを保存、分析および表示するために、そして/または検出器およびデバイスの他の局面の操作を所望のように制御するために、コンピューター42に接続され得る。例えば、コンピューター42は、電源20および/またはビーム源34を制御するためにプログラムされ得る。
【0041】
放射性発光が通過し得るべきであることが必要とされないかまたは所望されないデバイスの領域において、光学的に透明でない材料(例えば、テフロン(登録商標)、シリコーンなどのようなポリマー性材料)が使用され得ることが理解されるべきである。もちろん、検出ゾーン(先に記載されるとおり)は、好ましくは、光が、各チャネルから次のチャネルに、そして検出器に通過することを可能にする。
【0042】
本発明の電気泳動装置はまた、キャピラリー電気泳動プロセスを実行するために代表的に使用される1つ以上のさらなる要素(例えば、分離チャネルの温度を制御するための温度制御デバイス)を備え得る。作動可能なキャピラリー電気泳動デバイスのこれらおよび他の通常の特徴の詳細は、多数の利用可能な刊行物(例えば、Capillary Electrophoresis Theory and Practice,Grossman and Colburn,eds.,Academic Press 1992)で見出され得る。
【0043】
種々の実施形態は、減少したクロストークを提供しながら、励起および検出を容易にする。例えば、特定の実施形態は、規定されたスペクトルバンド内のみの光を伝達するバンドパスフィルターを利用する。例えば、目的のレポーターを励起する光のみがサンプルに当たり得る(strike)ようにする励起フィルターが、使用され得る(例えば、下部プレートの領域にコーティングまたは固定され得る)。サンプルからの蛍光が検出器を通過し得、そして光源またはサンプル中の干渉成分からの迷光を妨げる発光フィルターが、使用され得る(例えば、上部プレートの領域にコーティングまたは固定され得る)。
【0044】
例示的な配置において、図2の断面図で示されるように、下部ガラスまたはプレスチックプレート28は、空間を空けてエッチングされたチャネル14を備える。各チャネル4が、垂直側壁14aおよび平面底部または床領域14bを有して示される(これらは、90°で出会う)が、他のチャネル形状が使用され得る(例えば、図3を参照のこと)。チャネルの側壁14aは、デバイスを通る励起(レーザー)ビーム48のみの通過を可能にするバンドパス特徴を有する(例えば、コーティング材料が、52において、チャネル側壁14aおよび必要に応じて床領域14bに適用されるか;またはミクロ光学要素54が各側壁14aに取り付けられるか(図2Bを参照のこと);またはエッチングされた下部プレート全体(それらの全体の中のチャネルを含む)が、励起光のみを通過させ得るバンドパスコーティングでコーティングされ得る(図2Cを参照のこと))。上側またはカバープレート26(チャネル14を覆う)は、サンプルの発光(例えば、蛍光)のみが通過する(励起ビーム波長は通過しない)バンドパス特徴を備え得る。例えば、バンドパスコーティング材料は、56において(図2A)、少なくとも検出ゾーンに沿った領域に沿って、下部プレート28およびチャネル14に直面する上部プレート26のフェースまたはフェース領域に適用され得る。あるいは、ミクロ光学バンドパス要素(例えば、図2Bの要素55)は、下部プレート28に直面する上部プレート26の側部に取り付けられ得る。これらまたは類似の配置によって、励起光は、側部進入チャネル上構成(side−entry,on−channel configuration)中のデバイスを横方向に通り得る(他のバンド幅の光が実質的に排除される)が、サンプルゾーンからの蛍光発光が、チャネルから検出器へ通過し得る(他のバンド幅の光が実質的に排除される)。
【0045】
多くの商業的実体が、本明細書中の教示を用いる用途を見出し得る、幅広い範囲のコーティング技術製品(バンドパスフィルター、ビームスプリッター、反射器およびコレクター、スパッタリングされた金属などを含む)を作製する(例えば、Seoul Precision Optics Co.;GM Vacuum,A Division of Navitar Coating Labs;Optical Coating labiratory,Inc.;およびGuernsey Coating Laboratories Inc.)。
【0046】
本教示とともに有用な光学要素およびコーティングは、例えば、米国特許第3,466,120号;同第6,112,005号;同第5,872,655号;同第4,663,557号;同第6,100,541号(これらの各々が、本明細書中において明確に参考として援用される)に記載される。
【0047】
種々の実施形態に従って、光の励起ビームは、デバイスの各側面からアレイに向かって向けられる。例えば、2つのレーザーが、デバイスの各側面に1つ使用され得る。あるいは、図4に示されるように、光がデバイスの各側面からアレイに入るように、60a〜60eにおけるように、単一のレーザー源34が、適切なビーム分割および方向付けオプティクスとともに使用され得る。
【0048】
いくつかの場合において、当業者が、分離を実施するために、本発明のデバイスによって提供されるチャネルの全てより少なく使用することを選択し得ることが注意されるべきである。例えば、左端および右端のチャネルは、サンプルを充填されなくても良く、一方残りのチャネルは充填される;あるいは、1つおきのチャネルが利用され、介在するチャネルが未使用のままである。
【0049】
チャネルデバイスの種々の実施形態は、基材を含み、複数のチャネルが基材中に形成される。各チャネルが、入口端部および出口端部を備える。チャネルは、互いに対して間隔を空けた関係で配置され、各隣接する対のチャネルが、透明である少なくとも1つの領域を含む基材のそれぞれの部分によって分離される。励起ビーム源は、入口端部と出口端部との間の領域において各々のチャネルと交差し、さらにチャネルの隣接する対を分離する基材の透明な領域と交差するビーム経路に沿ってコヒーレントな光のビームを方向付けるように適合される。
【0050】
特定の実施形態に従って、各チャネルは、互いに実質的に平行な部分を有する対向した側壁を備える。平行な部分は、少なくとも一部透明であり、そしてビーム経路は、透明な平行な部分を通って延びる。このような構成は、ビームが、チャネルからチャネルへと、デバイスを通って進む場合に、光の強度の損失を避けるかまたは減少させるのに有用であり得る。
【0051】
本明細書中に言及される全ての刊行物および特許は、各々の個々の刊行物または特許が、具体的にかつ個々に参考として援用されるように示されているかのように、同じ程度まで参考として援用される。
【0052】
当業者は、本発明の教示から逸脱することなく、上記実施形態において改変が可能であることを理解する。全てのこのような改変は、以下の特許請求の範囲内に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0053】
本発明の構造および操作様式は、添付の図面と共に以下の記載を参照することによってさらに理解され得、ここで、同じ参照番号は、同一または類似の要素を示している。
【図1】図1は、電気泳動システムの上方からの斜視図であり、種々の実施形態に従う、複数の分離チャネル、検出領域、励起ビーム供給源、光学検出システム、およびプログラム化されたコンピューター制御/分析システムを備えた複数チャネル分析物分離デバイスを示す。
【図2】図2A、2Bおよび2Cは、種々の実施形態に従う、複数チャネル分析物分離デバイスの部分的な断面図である。
【図3】図3A、3Bおよび3Cは、特定の実施形態に従う、種々のジオメトリを有して形成されたチャネルを有する基板の断面図である。
【図4】図4は、電気泳動システムの上方からの斜視図であり、種々の実施形態に従う、複数の分離チャネル、励起ビーム供給源、およびチャネルデバイスの各側面からこのデバイスに入る励起ビームを方向付けるオプティクスを備える複数チャネル分析物分離デバイスを備えている。
Claims (48)
- 1つ以上のサンプルの分析のためのデバイスであって、以下:
基板;
該基板に形成される複数の分離チャネルであって、各々が、入口端部および出口端部、ならびに該端部の間の内部分を有する、分離チャネル;
光の励起ビームをビームパスに沿って方向付けるように適合された励起ビーム源であって、該ビームパスは、該入口端部と出口端部との間の領域で、該分離チャネルの各々の該内部分と交差する、励起ビーム源;ならびに
発光検出システムであって、該ビームパスの付近で、該分離チャネルの該内部分と光学接続されている、発光検出システム、
を備える、デバイス。 - 前記基板の1つ以上の領域上に光学コーティングまたは光学要素をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
- 前記分離チャネル上で、前記基板に隣接して配置されるカバー部材をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
- 前記カバー上に光学コーティングまたは光学要素をさらに備える、請求項3に記載のデバイス。
- 前記分離チャネルの各々が、その入口端部からその出口端部まで続く、請求項1に記載のデバイス。
- 前記分離チャネルが、交差していない、請求項1に記載のデバイス。
- 請求項1に記載のデバイスであって、前記入口端部および前記出口端部のそれぞれとの流体連絡のために配置される第1のレザバおよび第2のレザバをさらに備える、デバイス。
- 前記励起ビーム源が、少なくとも1つのレーザーを備える、請求項1に記載のデバイス。
- 請求項8に記載のデバイスであって、前記基材が、第1および第2の横側の側面を備え、前記ビームパスが、該側面の間を延び、そして前記少なくとも1つのレーザーが、該ビームパスに沿って該側面の各々から入るビームを放射するように構成される、デバイス。
- 請求項9に記載のデバイスであって、前記基板が、前記第1の横側の側面と第2の横側の側面との間の透明な領域を備え、そして前記ビームパスが、該透明な領域に沿って延びる、デバイス。
- 請求項1に記載のデバイスであって、分離チャネルの各々が、互いに実質的に平行な部分を有する対向する側面領域を備える、デバイス。
- 前記ビームパスが、前記平行な部分を通って延びる、請求項11に記載のデバイス。
- 請求項12に記載のデバイスであって、前記ビームパスが延びる前記平行な部分が、少なくとも選択された波長範囲の光に対して透明である、デバイス。
- 1つ以上のサンプルの分析のためのデバイスであって、以下:
基板;
該基板に形成される隣接して配置される複数のチャネルであって、各チャネルは、入口端部および出口端部を有し;該チャネルは、互いに間隔をあけて配置され、該チャネルの隣接している対の各々は、該基板の、透明な少なくとも1つの領域を備える個々の部分により分離されている、チャネル;ならびに
光の励起ビームをビームパスに沿って方向つけるように適合された励起ビーム源であって、該ビームパスは、該入口端部と出口端部との間の領域で、該チャネルの各々と交差し、そして該基板の、該チャネルの隣接している対を分離している該透明な領域とさらに交差している、励起ビーム源、
を備える、デバイス。 - 前記チャネル上で、前記基板に隣接して配置されるカバー部材をさらに備える、請求項14に記載のデバイス。
- 前記ビームパスに沿って、前記各チャネル内の領域に光学接続される励起検出システムをさらに備える、請求項15に記載のデバイス。
- 前記基板が、少なくとも一部は光学的に透明な材料から構成される、プレート、スライド、ウェハまたはチップである、請求項14に記載のデバイス。
- 前記基板が、モノリシック構造である、請求項14に記載のデバイス。
- 前記基板が、多積層構造である、請求項14に記載のデバイス。
- 請求項14に記載のデバイスであって、チャネルの各々が、互いに実質的に平行な部分を有する対向する側壁領域を備える、デバイス。
- 請求項20に記載のデバイスであって、前記透明な領域が、少なくとも一部、前記平行な部分を備え、そして前記ビームパスが、該平行な部分を通って延びる、デバイス。
- 1つ以上のサンプルの分析のためのデバイスであって、以下:
1つ以上の透明な領域を備える、基板;
該基板に形成される隣接して配置される複数の細長分離チャネルであって、該分離チャネルの隣接する対の各々は、少なくとも一部、該1つ以上の透明な領域の少なくとも一部分によって分離されている、分離チャネル;および
光の励起ビームをビームパスに沿って方向付けるように適合された励起ビーム源であって、該ビームパスは、該分離チャネルの各々および該1つ以上の透明な領域の少なくとも一部分と交差している、励起ビーム源、
を備える、デバイス。 - 前記分離チャネルが、交差していない、請求項22に記載のデバイス。
- 前記基板が、プレート、スライド、ウェハまたはチップであり;そして前記分離チャネルが、その中に微小製造される、請求項22に記載のデバイス。
- 1つ以上のサンプルの分析のためのデバイスであって、以下:
(i)第1および第2の末端領域、ならびに(ii)第1および第2の横側の側面領域、を備える、基板;
該基板に形成される、隣接して配置される複数の細長チャネルであって、該チャネルは、アレイを規定し;各チャネルは、該第1および第2の末端領域の一方に向かって配置された入口端部、および該第1および第2の末端領域の他方に向かって配置される出口端部を備える、チャネル;ならびに
該チャネルの隣接する対の各々の間に介在する壁構造であって、各壁構造は、透明な少なくとも一部を備える、壁構造、
を備え、ここで、該壁構造の透明な部分を通って延びる線は、該アレイの各チャネルの内部分と交差する励起ビームパスセグメントを規定する、
デバイス。 - 請求項25に記載のデバイスであって、前記励起ビームパスセグメントが、前記第1および第2の側面領域の1つを介して外部位置から前記基板に入る、デバイス。
- 請求項25に記載のデバイスであって、前記基板が、光学的に透明なプラスチックまたはガラスから少なくとも一部が構成される、プレート、スライドウェハまたはチップである、デバイス。
- 請求項25に記載のデバイスであって、前記基板が、少なくとも1つのほぼ平面の主表面を備え、前記チャネルが、該表面に形成される、デバイス。
- 請求項28に記載のデバイスであって、前記チャネルが形成される前記主表面と向かい合う実質的に平坦な表面を有するカバー部材をさらに備える、デバイス。
- 光の励起ビームを、前記励起ビームパスセグメントに沿って方向つけるように構成されたレーザーをさらに備える、請求項25に記載のデバイス。
- 請求項25に記載のデバイスであって、前記チャネルが、実質的に平行な長手軸を、その長さの少なくとも一部に沿って備え、前記線状ビームパスセグメントが該チャネルに位置する、デバイス。
- 請求項25に記載のデバイスであって、前記励起ビームパスセグメントに沿って、各チャネル内の領域に光学接続される発光検出システムをさらに備える、デバイス。
- 1つ以上のサンプルの分析のためのデバイスであって、以下:
マルチチャネルアレイであって、該マルチチャネルアレイは、基板および側壁を備え、該基板は、その中に形成される隣接して配置される複数のチャネルを備え、該チャネルの各々は、標的種の配置のための内部分を有し、該側壁は、該内部分と接しており、該側壁は、該チャネルに対して実質的に垂直なマルチチャネルアレイを通って延びる透明なパスを規定する透明な部分を備える、マルチチャネルアレイ;
コヒーレント光のビームを、該透明なパスに沿って、該各チャネルの内部分を通して方向付け、該標的種からの発光を誘導するように構成された、光源;ならびに
該標的種の発光を検出するように構成された、発光検出システム、
を備える、デバイス。 - 請求項33に記載のデバイスであって、前記透明な部分の1つ以上の上にバンドパスフィルターをさらに備え、該バンドパスフィルターは、前記透明な通路に沿った光の通過を、前記コヒーレント光のビームの波長とほぼ等しい波長を有する光に実質的に制限するように構成される、デバイス。
- 前記バンドパスフィルターが、コーティングまたは微小光学要素である、請求項34に記載のデバイス。
- 前記チャネルが、その長さの少なくとも一部に沿って互いに平行である、請求項33に記載のデバイス。
- 請求項33に記載のデバイスであって、前記チャネル上に配置されるカバーをさらに備え、該カバーは、前記透明なパスを前記チャネルアレイの外部の位置に光学接続することを可能にする第2の透明な部分を備える、デバイス。
- 請求項37に記載のデバイスであって、前記カバー上のバンドパスフィルターをさらに備え、該バンドパスフィルターは、前記外部位置への光の通過を、前記標的種からの発光に対応する1つ以上の波長に実質的に制限するように構成される、デバイス。
- 前記キャピラリーアレイの外部の位置が、光学検出アレイを備える、請求項37に記載のデバイス。
- 1つ以上のサンプルの分析のためのデバイスであって、以下:
基板であって、隣接して配置される、交差していない複数の分離チャネルを備え、各チャネルが、入口端部および出口端部を備える、チャネル;
該チャネルの各隣接する対を分離する壁構造であって、各壁構造は、制限された光の波長範囲に対して透明な少なくとも一部分を備える、壁構造;ならびに
該基板を横切って延びる励起ビームパスであって、(i)その入口端部とその出口端部との間の領域で、各チャネル、および(ii)該壁構造の透明な部分の各々と交差する、励起ビームパス、
を備える、デバイス。 - 請求項40に記載のデバイスであって、さらに以下:
光の励起ビームを前記励起ビームパスに沿って方向付けるように構成された励起ビーム源であって、該光の励起ビームが、前記制限された波長範囲内にある、励起ビーム源、
を備える、デバイス。 - 請求項41に記載のデバイスであって、さらに以下:
前記励起ビームパスに沿って、各チャネル内の領域に光学接続される発光検出システム、
を備える、デバイス。 - サンプル中の蛍光標的種を検出するための方法であって、以下:
(a)基板を提供する工程であって、該基板は、該基板に形成される複数のチャネルから構成されるマルチチャネルアレイを規定し、各チャネルは、入口端部および出口端部ならびに側壁を備え、該側壁は、該マルチチャネルアレイのチャネルを通って延びる透明なパスを規定する透明な部分を有する、工程;
(b)蛍光標的種を含むサンプルを、該チャネルの少なくとも1つの入口端部に導入する工程であって、その結果、該サンプルが、該出口端部に向かって移動する、工程;
(c)該透明なパスに沿って方向付けられたコヒーレント光のビームで該標的種を照射することによって、該標的種から蛍光発光を誘導する工程;ならびに
(d)該標的種からの蛍光発光を検出する工程、
を包含する、方法。 - 前記チャネルが、交差していない、請求項43に記載の方法。
- 前記チャネルが、同一平面である、請求項43に記載の方法。
- 前記チャネルが、隣接して配置されている、請求項43に記載の方法。
- 前記チャネルが、少なくとも前記透明なパスの付近の領域に沿って互いに平行である、請求項43に記載の方法。
- 前記基板の少なくとも一部が、(i)光学コーティングおよび(ii)光学要素の少なくとも1つを有する、請求項43に記載の方法。
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