JP2005500993A - 固相合成担体および方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
コンビナトリアル化学および自動合成への関心の最近の高まりは、再びポリマー担持反応への新たな関心をもたらした。コンビナトリアル化学は、多様なモノマーの大きな「ライブラリー」を作るために、互いに異なる構造の異なる「構成単位」組の系統的且つ反復的な共有結合関係によって大きな化学ライブラリーに導く合成戦略である。コンビナトリアル化学は、バイオテクノロジー分野において現在関心がもたれているポリペプチドまたはポリヌクレオチドの製造に際して特に有用である。ポリマー担体反応または固相合成は、コンビナトリアル化学に用いられる主な方法論である。
【0002】
固相においてコンビナトリアル化学を実施するために、出発材料は高分子担体に共有結合される。その後、出発材料と反応する試薬を添加して、担体になお結合されている製品を生成させることが可能である。固相合成の主たる利点は製品を精製する必要がないことである。過剰の試薬および副生物を洗浄除去しつつ、製品を固相上に保持することが可能である。そして、異なる試薬による連続処理によって、新たな分子は固相上に構築される。様々な出発材料を用いることにより、単一の試薬または試薬組を用いて関連した化合物のライブラリーを同時に構築することが可能である。こうして、多くの新たな製品を単一反応容器内で製造することが可能である。
【0003】
多様な材料が高分子担体として開発されてきており、市販されている。これらの材料の大部分は、比較的疎水性のポリマーである軽く架橋されたポリスチレンに基づいている。最も一般に用いられる架橋剤はジビニルベンゼンであった。架橋は樹脂の機械的特性を改善するが、ポリマー系内の迅速で完全な反応性のために必須である樹脂の膨潤を妨げる。ポリスチレンの疎水性は、多くの溶媒中および多くの試薬と合わせたポリスチレンの有用性を限定する。疎水性に付随する問題を克服するために、ポリエチレングリコール(PEG)などのより親水性の材料をポリスチレン上に被覆するか、またはポリスチレンにグラフトして、ポリスチレンは固相合成のために、より融通性にされてきた。これは非常に高価なプロセスであり、疎水性ポリスチレンマトリックスに付随する問題になお完全には対処していない。ポリスチレン樹脂は、ポリスチレンを架橋して一般樹脂性能を改善するために二官能性スチレン誘導PEG鎖などのより親水性の架橋剤でも架橋されてきた。改善された膨潤および機械的特性は、これらの樹脂で観察されてきた。しかし、PEG系架橋剤は、強塩基とも有機金属試薬とも合わせて使用することができない。従って、PEG系架橋剤の有用性は限定される。さらに、固相合成のために用いられた多くの先行技術マトリックスは、一般に低い架橋密度を有し、ゲル型ポリマーである。しかし、このポリマー構造は、合成中の試薬拡散に関連した問題につながりうる。従って、固相合成のために使用できる改善された新規樹脂が必要とされている。
【0004】
コンビナトリアル化学の目的は、関連した化合物の所望の特性を試験するために関連した化合物の大きなライブラリーを作ることである。例えば、製薬産業において、生物活性に関する多数の関連した化合物を選別することに関心がある。通常、これらの化合物は担体から開裂後に選別される。これらの状況下で、コンビナトリアルライブラリーの合成は、リンカーを介した担体への第1の構成単位の固定化およびライブラリー合成が終了した後のリンカーからの化合物の開裂を必要とする。
【0005】
リンカーは、共有結合を介して担体に永久に結合されうるとともに、例えば、意図した合成ライブラリーの第1の構成単位分子を結合することが可能な反応性基も有する分子である。第1の構成単位が結合された後、末端構成単位が結合されるまで別の基が逐次系統的に付加される。最後に、所望のライブラリー分子は、リンカーおよび従って担体から開裂される。クロロメチル化架橋ポリスチレンは、非置換ベンジルエーテルを介してカルボン酸構成単位を固定化するために従来から用いられている。しかし、これらの非置換ベンジル型リンカーは、通常は液体HFである厳格な開裂条件を必要とする。担体上でライブラリー分子を構築するために用いられる反応条件に対して安定であるが、合成の終わりに化合物を開放するために穏やかな条件下でライブラリー分子との容易に開裂可能な結合を形成することもできる新規リンカー官能化担体が必要とされている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、固相合成のために使用するための官能化担体および方法であって、例えば、コンビナトリアル化学において有用である官能化担体および方法を提供する。本明細書で記載される官能化担体は、例えば、複数の粒子または膜の形態をとることが可能である。さらに、官能化担体は、好ましい実施形態においてコンビナトリアルライブラリーを形成することが可能である。
【0007】
一般に、本発明の好ましい官能化担体材料(リンカーが中に組み込まれたもの、本明細書において「リンカー官能化担体」と呼ぶ)は式SS−[NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]mを有する。式中、SSは担体材料を表し、R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基(好ましくは(C5〜C12)アリール基)であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基(好ましくは、(C1〜C14)アルキル基、(C3〜C14)シクロアルキル基または(C5〜C12)アリール基)であり、R7は水素または有機基(好ましくは、保護基によって任意に保護されてもよい反応サイトを含む)であり、pは少なくとも1(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜2)であり、mは1ないし担体材料の樹脂容量である。典型的且つ好ましくは、NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)基はカルボニル基を通して担体材料に結合される。
【0008】
あるいは、本発明の好ましい官能化担体材料(リンカーが中に組み込まれたもの)は式SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]mを有する。式中、SSは担体材料を表し、R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基(好ましくは(C5〜C12)アリール基)であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基(好ましくは、(C1〜C14)アルキル基、(C3〜C14)シクロアルキル基または(C5〜C12)アリール基)であり、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基(好ましくは、(C1〜C14)アルキル基、(C3〜C14)シクロアルキル基または(C5〜C12)アリール基)であり、R7は水素または有機基(好ましくは、保護基によって任意に保護されてもよい反応サイトを含む)であり、nは0〜1であり、pは少なくとも1(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜2)であり、mは1ないし担体材料の樹脂容量である。この材料は、リンカーを結合させたアズラクトン官能化担体材料であって、C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)がアズラクトン基から誘導されるアズラクトン官能化担体材料の好ましい例である。
【0009】
本発明のさらに別の好ましい官能化担体材料(リンカーが中に組み込まれたもの)は式SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(R8)−NH−C(O)−R9]mを有する。式中、SSは担体材料を表し、R5、R6およびR9はそれぞれ独立して有機基であり、R8は有機接続基であり、nは0〜1であり、mは1ないし担体材料の樹脂容量である。好ましくは、R9は保護基によって任意に保護されてもよい反応サイトを含む。好ましくは、R5およびR6は独立して(C1〜C14)アルキル基、(C3〜C14)シクロアルキル基または(C5〜C12)アリール基)であり、R8は(C1〜C1000)アルキレン基である。この材料は、リンカーを結合させたアミン変性アズラクトン官能化担体材料であって、NH−(R8)−NHがジアミンから誘導されるアミン変性アズラクトン官能化担体材料の好ましい例である。
【0010】
固相合成(典型的には固相有機合成)における官能化担体材料の使用は、典型的には、一つ以上の反応(例えば合成有機反応)を実施することができる反応サイトを有するリンカーを担体材料が含むことを必要とする。例えば、リンカー官能化担体はポリヌクレオチドまたはポリペプチドを構築する際に用いることができ、その後、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドはリンカー官能化担体から開放されることが可能である。リンカー官能化担体は、リンカーの反応サイトへの異なる構造の異なる「構成単位」組の系統的且つ反復的な共有結合関係によってコンビナトリアルライブラリーを開発する際にも用いることが可能である。
【0011】
従って、上述した担体材料は、R7およびR9が反応サイトを含む場合、こうした化学反応を上で実施できる基礎として用いることが可能である。この反応サイトは、ヒドロキシル基(例えば、式中、R7が水素である)または誘導されることが可能な有機基を含むことが可能である。あるいは、R7の反応サイトは、担体材料にリンカー分子を結合する工程中に必要である場合、例えば、ヒドロキシル官能基のための保護基で保護することが可能である。
【0012】
リンカー官能化担体から除去される前の最終誘導分子を含む材料を指すために、上述した担体材料の配合物が本明細書で用いられることも注意されるべきである。こうした場合、R7およびR9は反応サイトを含むことができない。そうでなく、リンカーは、例えば、コンビナトリアルライブラリーを構成する所望のポリヌクレオチドまたはポリペプチドあるいは所望の分子組を含むであろう。
【0013】
本発明は、こうした担体および他の担体を用いる方法も提供する。一実施形態において、本発明は、アズラクトン官能化担体を提供する工程、前記アズラクトン官能化担体に結合されたリンカーを有するリンカー官能化担体を生成させるために、前記アズラクトン官能化担体をリンカー分子と反応させる工程および前記リンカー官能化担体上で一つ以上の反応を実施する工程を含む固相合成の方法を提供する。好ましくは、この後者の工程は、前記リンカーと有機分子との間で共有結合を形成させるために、前記リンカー官能化担体を前記有機分子と反応させる工程、および誘導有機分子を生成させるために、前記共有結合有機分子上で一つ以上の反応を実施する工程を含む。有機分子は、好ましくは、コンビナトリアルライブラリーのための構造単位である。典型的且つ好ましくは、前記リンカーと有機分子との間で形成される共有結合は、例えば、固相合成の当業者に周知であるように穏やかな酸または穏やかな塩基の使用などの穏やかな条件下で開裂させることが可能である。従って、典型的且つ好ましくは、この方法は、リンカーへの共有結合のサイトでリンカー官能化担体から誘導分子を開裂させることを含む。
【0014】
好ましくは、上述した方法において、リンカー官能化担体は式SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]mを有する。式中、SSは担体材料を表し、C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)はアズラクトン基から誘導され、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基であり、nは0〜1であり、NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)はリンカーを表し、R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基であり、R7は、水素、保護基(例えば、OH官能基のための)または誘導されることが可能な有機基であり、pは少なくとも1であり(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜2)、mは1ないし担体材料の樹脂容量である。この材料を用いる方法において、反応は−OR7基で起きる。
【0015】
上述した方法のもう一つの好ましい実施形態において、リンカー官能化担体は式SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(R8)−NH−C(O)−R9]mを有する。式中、SSは担体材料を表し、C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)はアズラクトン基から誘導され、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基であり、nは0〜1であり、NH−(R8)−NHはジアミンから誘導され、R8は有機接続基であり、C(O)−R9はリンカーを表し、R9は有機基であり、mは1ないし担体材料の樹脂容量である。この材料を用いる方法において、反応は−R9基で起きる。
【0016】
本発明のもう一つの好ましい方法は、アミン変性アズラクトン官能化担体を提供する工程、前記アミン変性アズラクトン官能化担体に結合されたリンカーを有するリンカー官能化担体を生成させるために、前記アミン変性アズラクトン官能化担体をリンカー分子と反応させる工程、および前記リンカー官能化担体上で一つ以上の反応を実施する工程を含む。好ましくは、前記リンカー官能化担体上での一つ以上の反応の実施は、前記リンカーと有機分子との間で共有結合を形成させるために、前記リンカー官能化担体を前記有機分子と反応させる工程、および誘導有機分子を生成させるために、前記共有結合有機分子上で一つ以上の反応を実施する工程を含む。典型的且つ好ましくは、前記リンカーと有機分子との間で形成された共有結合は、固相合成の当業者に周知であるように穏やかな酸または穏やかな塩基の使用などの穏やかな条件下で開裂させることが可能である。従って、典型的且つ好ましくは、この方法は、リンカーへの共有結合のサイトでリンカー官能化担体から前記誘導分子を開裂させる工程を含む。
【0017】
なおもう一つの好ましい実施形態において、本発明は式SS−[NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]mを有するリンカー官能化担体を提供する工程および前記リンカー官能化担体上で一つ以上の反応を実施する工程を含む固相合成の方法を提供する。式中、SSは担体材料を表し、NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)はリンカーを表し、R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基であり、R7は、水素、保護基または誘導されることが可能な有機基であり、pは少なくとも1であり、mは1ないし担体材料の樹脂容量である。好ましくは、これは、前記リンカーと有機分子との間で共有結合を形成させるために、前記リンカー官能化担体を前記有機分子と反応させる工程、および誘導有機分子を生成させるために、前記共有結合有機分子上で一つ以上の反応を実施する工程を含む。典型的且つ好ましくは、前記リンカーと有機分子との間で形成された共有結合は上述した条件のなどの穏やかな条件下で開裂させることができる。典型的且つ好ましくは、この方法は、前記リンカー官能化担体から前記誘導分子を開裂させる工程を含む。
【0018】
本発明の方法のもう一つの好ましい実施形態は、リンカーを結合させたアズラクトン官能化担体であって、式SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]mを有するアズラクトン官能化担体を提供する工程、前記リンカーと有機分子との間で共有結合を形成させるために、前記リンカーを前記有機分子と反応させる工程、誘導有機分子を生成させるために、前記共有結合有機分子上で一つ以上の反応を実施する工程、および前記リンカーを結合させたアズラクトン官能化担体から前記誘導分子を開裂させる工程を含む。式中、SSは担体材料を表し、C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)はアズラクトン基から誘導され、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基であり、nは0〜1であり、NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)はリンカーを表し、R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基であり、R7は、水素、保護基または誘導されることが可能な有機基であり、pは少なくとも1であり、mは1ないし担体材料の樹脂容量である。
【0019】
本発明の方法のさらに別の好ましい実施形態は、式SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(R8)−NHC(O)−R9]mを有するリンカー官能化担体を提供する工程、前記リンカーと有機分子との間で共有結合を形成させるために、前記リンカーを前記有機分子と反応させる工程、誘導有機分子を生成させるために、前記共有結合有機分子上で一つ以上の反応を実施する工程、および前記リンカーを結合させたアズラクトン官能化担体から前記誘導分子を開裂させる工程を含む。式中、SSは担体材料を表し、C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)はアズラクトン基から誘導され、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基であり、nは0〜1であり、NH−(R8)−NHはジアミンから誘導され、R8は有機接続基であり、C(O)−R9はリンカーを表し、R9は有機基であり、mは1ないし担体材料の樹脂容量である。
【0020】
方法を目指すにしても、担体を目指すにしても、本発明は以下の好ましい実施形態を含む。官能化担体は複数の粒子の形態を取ることが可能である。各R7(またはR9)は、いかなる一粒子上でも同じであることが可能であるか、あるいは複数の粒子は、少なくとも二個の異なるR7(またはR9)基を含むことが可能である。あるいは、官能化担体は、膜の形態を取ることが可能である。各R7(またはR9)は、膜上で同じであることが可能であるか、あるいは膜は、少なくとも二個の異なるR7(またはR9)基を含むことが可能である。
【0021】
定義
「有機分子」(すなわち、出発材料)は、典型的にはモノマーであるけれども、モノマー、オリゴマーまたはポリマーであることが可能である。これらは、コンビナトリアル化学において「構造単位」として用いることが可能である。「誘導有機分子」は、出発有機分子を基準として何らかの点で異なる有機分子である。有機分子および誘導有機分子は、「有機基」の定義に関して以下で記載したようにヘテロ原子および置換基を含むことが可能である。本明細書において、有機分子は、有機金属分子として分類できるような金属またはメタロイドを含むことも可能である。
【0022】
「有機基」という用語は、脂肪族基、環式基または脂肪族基と環式基の組み合わせ(例えば、アルカリール基およびアラルキル基)として分類される炭化水素基(酸素、窒素、硫黄および珪素などの、炭素と水素の代わりに用いられる任意の元素を含む)を意味する。本発明の文脈において、有機基は、誘導有機分子の生成に際して起きるような、リンカーの反応サイトで起きる化学反応を妨げない有機基である。「脂肪族基」という用語は、飽和または不飽和の線状または分岐の炭化水素基を意味する。この用語は、例えば、アルキル、アルケニルおよびアルキニル基を包含するために用いられる。「アルキル基」という用語は、飽和の線状または分岐の炭化水素基を意味し、その基には、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、へプチル、ドデシル、オクダデシル、アミルおよび2−エチルヘキシルなどが挙げられる。「アルケニル基」という用語は、ビニル基などの一個以上の炭素−炭素二重結合を有する飽和、線状または分岐の炭化水素基を意味する。「アルキニル基」という用語は、一個以上の炭素−炭素三重結合を有する飽和、線状または分岐の炭化水素基を意味する。「環式基」という用語は、脂環式基、芳香族基またはヘテロ環式基として分類される閉環炭化水素基を意味する。「脂環式基」という用語は、脂肪族基の特性に似た特性を有する環式炭化水素基を意味する。「芳香族基」または「アリール基」という用語は、一核芳香族炭化水素基または多核芳香族炭化水素基を意味する。「ヘテロ環式基」という用語は、環中の原子の一個以上が炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素、硫黄など)である閉環炭化水素を意味する。
【0023】
本願全体を通して用いられる特定の技術の議論および列挙を単純化する手段として、「基」および「部分」という用語は、置換を見込んでいるか、または置換されうる化学種と、置換を見込んでないし、そのように置換されえない化学種との間を区別するために用いられる。従って、化学置換基を記載するために「基」という用語を用いる時、記載された化学材料は、カルボニル基または従来の置換のみでなく、非置換基および鎖中に例えばO、N、SiまたはS原子を有する基を含む。化学化合物または化学置換基を記載するために「部分」という用語を用いる時、置換されていない化学材料のみを含めようと意図している。例えば、「アルキル基」という言葉は、メチル、エチル、プロピルおよびt−ブチルなどの純開鎖飽和炭化水素アルキル置換基を含むのみでなく、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルスルホニル、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボニルなどの当業界で知られている別の置換基を保持するアルキル置換基も含むことを意図している。従って、「アルキル基」は、エーテル基、ハロアルキル、ニトロアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、スルホアルキルなどを包含する。他方、「アルキル部分」という言葉は、メチル、エチル、プロピルおよびt−ブチルなどの純開鎖飽和炭化水素アルキル置換基を含めることに限定される。「炭化水素部分」とは、(置換基もヘテロ原子もない)炭素原子と水素原子のみを含む有機部分を意味する。
【0024】
「有機接続基」という用語は、少なくとも二個の化学反応性基の間に位置するとともに少なくとも二個の化学反応性基を接合する「有機基」を意味する。本発明の場合、この用語は、好ましくは、二個以上のアミノ基を接合する「有機基」を表すために用いられる。
【0025】
「リンカー分子」という用語は、「リンカー」を形成するために共有結合を介して担体材料に永久に結合されうる分子を意味する。リンカー分子(およびリンカー)は、後で誘導され担体材料から開裂されうる有機分子を結合することが可能な反応性基を含む。本明細書において、リンカー分子は担体材料に結合される前の化学種を意味し、リンカーは担体材料に結合された後の化学種を意味する。
【0026】
リンカーと有機分子との間で形成された共有結合の開裂に適用される「穏やかな条件」という用語は、誘導有機分子を劣化させないし、別な風に影響も及ぼさないで、官能化担体から誘導有機分子を除去するだけである条件を意味する。一般に、これらは、固相合成の当業界で周知の条件である。
【0027】
「樹脂容量」または「官能基密度」という用語は、典型的にはモル/樹脂グラムまたは当量/樹脂グラムなどの単位で表される担体材料(典型的には樹脂の形態を取る)の官能基の量の目安を意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明は、例えば、固相合成(典型的には固相有機合成)のために用いるための官能化担体および方法を提供する。これらの官能化担体は、大分子(例えば生体分子)のみでなく小分子を合成するために用いることが可能である。意義深いことには、官能化担体は、ペプチドミメティックスを含むポリペプチド、ポリヌクレオチドなどの生成において行われるように、例えば、有機分子(例えばモノマー)を鎖またはポリマーに連続的に添加する固相合成において用いることが可能である。官能化担体は、様々な分野、特に製薬産業において大きな関心が持たれているコンビナトリアルライブラリーを必要ならば作るために用いることも可能である。
【0029】
担体材料
官能化担体は、担体材料(基担体または基ポリマーあるいは基樹脂と呼ばれることが多い)および一個以上の官能基、好ましくはアズラクトン官能基を含む。担体材料は、官能基、好ましくは、アズラクトン官能基が結合されている(例えば、高エネルギー放射線およびラジカル反応の使用を通して)既存材料であることが可能であるか、あるいは担体材料およびその官能化が一般に同時に発生する(例えば、ラジカル重合の使用を通して)ことが可能である。
【0030】
担体材料、従来の固相合成において使用できる高分子材料であることが可能である。担体材料は、固相合成の過程中に起きる合成反応において用いられる溶媒または他の成分に一般に不溶性であるように選択される。
【0031】
担体材料は有機または無機であることが可能である。担体材料は、固体、ゲル、ガラスなどの形態を取ることが可能である。担体材料は、例えば、複数の粒子(例えば、ビーズ、ペレットまたは微小球)、繊維、膜(例えば、シートまたはフィルム)、ディスク、環、チューブまたはロッドの形態を取ることが可能である。好ましくは、担体材料は、複数の粒子または膜の形態を取る。担体材料は膨潤性または非膨潤性であることが可能である。担体材料は多孔質または非多孔質であることが可能である。担体材料は既存であることが可能であるか、または(官能化が担体材料の生成中に起きるように)現場(in situ)で製造することが可能である。好ましくは、担体材料は、ビニルアズラクトン/メチレンビスアクリルアミドコポリマービーズの生成に際して起きるように現場(in situ)で製造される。
【0032】
使用可能な既存担体材料の例は、フィールズ(G.B.Fields)ら著、Int.J.「ペプチドタンパク質樹脂」(Peptide Protein Res.),35,161(1990)およびフィールズ(G.B.Fields)ら著、合成ペプチド:ユーザーズガイド(Synthetic Peptides:User’s Guide),W.H.フリーマン・アンド・カンパニー((W.H.Freeman and Co.)出版、グラント(G.A.Grant),Ed.,Pages77〜183,ニューヨーク州ニューヨーク(New York,NY)(1992)に記載されている。好ましくは、担体材料は、ポリスチレン、ポリアルキレン、ナイロン、ポリスルホン、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、ポリウレタンなどの有機高分子材料の形態を取る。既存担体材料に関して、好ましい担体材料はポリスチレンである。生体分子の固相合成のために一般に用いられる条件下で反応が可能でない置換基、例えば、アルキル基およびアルコキシ基などの置換基によってある程度置換されたポリマーは「ポリスチレン」という用語に含まれる。有機溶媒中の安定性および不溶性を高めるために、ポリスチレンは、典型的には、例えば、ジビニルベンゼンまたはブタジエンで架橋される。
【0033】
官能化担体
好ましくは、担体材料は、大有機化合物または小有機化合物の構築のためにリンカー分子を結合できる官能基を含む。適する官能基には、エポキシド基またはオキシラン基、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル基、スルホニルエステル基、ヨードアセチル基、アルデヒド基、イミダゾールカルバメート基、クロロトリアジン基などの求電子性基、あるいはリンカー分子、特にアミノ基を含むリンカー分子と共有結合を形成するために反応が可能な他の基が挙げられる。
【0034】
一つの好ましい実施形態において、官能基はアズラクトン基である。典型的には、アズラクトン基は以下の式の基である。
【化1】
【0035】
アズラクトン官能化担体は、例えば、米国特許第5,403,902号(ヘイルマン(Heilman)ら)に記載されている。アズラクトン官能化担体は、付加体ビーズを生じさせるために官能材料の結合に向けて有用な反応性担体として記載されている。付加体ビーズは、錯化剤、触媒、高分子試薬、クロマトグラフ担体および酵素生体高分子保持担体または他の生体高分子保持担体として有用である。アズラクトンビーズは、ビーズが高度に架橋され、水に非常に僅かに、例えば3倍以下に膨潤する時でさえ、官能材料との高い結合能力を有する。
【0036】
これらなどのアズラクトン官能化担体をリンカー分子と反応させて、共有結合を通して構造単位分子(すなわち、ポリペプチドおよびポリヌクレオチドなどのより大きい分子を構築するためにコンビナトリアル化学において典型的に用いられる有機分子)とさらに反応できるリンカーを生成させること可能であることが今見出された。特定のリンカーによって、共有結合は穏やかな条件下で開裂可能である。その後、構成単位分子は、リンカーを介して担体に結合される化合物のライブラリーを作るために、例えば、コンビナトリアル合成機構を用いて多くの化学反応に供することが可能である。リンカーと共有結合構造単位分子との間の共有結合が穏やかな条件下で開裂される時、有機化合物のライブラリーは開放され、活性担体(すなわち、リンカーを結合させた官能化担体)を再生させる。
【0037】
特に好ましいアズラクトン官能化担体には、米国特許第5,403,902号(ヘイルマン(Heilman)ら)に記載されているものなどのビニルアズラクトンコポリマーが挙げられる。最も好ましいアズラクトン官能化担体は、「エムフェーズ」(EMPHAZE)AB1という商品名で、ミネソタ州セントポールのミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー(Minnnesota Mining and Manufacturing Company(St.Paul,MN))によって販売されているもの、または「ウルトラリンク」(ULTRALINK)Biosupport Mediumという商品名で、イリノイ州ロックフォードのピアス・サイエンティフィック(Pierce Scientific(Rockford,IL))によって販売されているものなどのビニルアズラクトン/メチレンビスアクリルアミドコポリマーである。これらのコポリマーは、強い酸性条件および塩基性条件に対して非常に安定であり、従って、固相合成のための理想的な基担体である。
【0038】
典型的且つ好ましくは、リンカー分子は、固相合成のための反応サイトを作るために、こうした官能化担体に添加することが可能である。「リンカー分子」という用語は、「リンカー」を形成するために共有結合を介して担体材料に永久に結合されうる分子を意味する。リンカー分子(およびリンカー)は、後で誘導され必要ならば担体材料から開裂されうる有機分子を結合することが可能な反応性基を含む。
【0039】
リンカーは、好ましくは、有機分子を誘導(例えば、そしてコンビナトリアルライブラリーを構築する)するために必要な反応条件に対して化学的に安定である。リンカーは、好ましくは、合成された分子を担体から容易に開裂させることを可能にするためにも選択される。リンカーは、必要ならば反応サイトに保護基(例えば、ヒドロキシル保護基)を含んでもよく、例えば、より大きな分子を構築するために所望の化学反応を実施する前に保護基を除去することができる。
【0040】
好ましいリンカー分子には、2−アミノ−1−フェニルエタノール、2−アミノ−1−(4−メトキシフェニル)エタノール、2−アミノ−1−メチル−1−フェニルエタノール、2−アミノ−1,1−ジフェニルエタノール、3−アミノ−1−フェニルプロパノールおよび2−アミノ−1−フェニルプロパノールなどの構造H2N−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)−OHを有するアミノアルコールが挙げられるが、それらに限定されない。こうした分子は、エバンズ(Evans)ら著、J.Org.Chem.,39,914(1974)および米国特許第4,918,231号(クレプスキ(Krepski)ら)に記載されたようにアルデヒドおよびケトンのシアノシリル化/還元によって容易に調製される。これらのリンカー分子は、固相合成において一般に用いられる周知のWangおよびRinkのリンカー(例えば、ワング(Wang)著、J.Amer.Chem.Soc.,95,1328(1973)およびリンク(Rink)著、Tetrahedron Letters,28,3787(1987)に記載されている)に似たベンジルアルコール官能基を提供するが、さらに、担体材料に安定なアミン結合を提供するために有用なアミン官能基を含む。
【0041】
任意に、活性アミノアルコールは、リンカー分子の他の例である。活性アミノアルコールは、結合された有機分子上で不斉合成変換を実施する可能性をもたらす。特定の周知の例には、エリトロ−アルファ−(1−アミノエチル)ベンジルアルコール((1S,2R)−(+)−ノルフェドリンとしても知られている)、(R)−(−)−ノルエピネフリン、(S)−(+)−ノルエピネフリン、L−エリトロ−2−(メチルアミノ)−1−フェニルプロパノール(アカ l−エフェドリン)、D−トレオ−2−(メチルアミノ)−1−フェニルプロパノール(d−偽性エフェドリンとしても知られている)およびd−2−アミノ−1−フェニルエタノールが挙げられる。
【0042】
上述した好ましいリンカー分子に加えて、固相合成のために一般に用いられる伝統的なリンカー分子の多くをアズラクトン官能化担体と合わせて用いることが可能である。但し、これらの担体が伝統的なリンカー分子の結合を可能にするために適切に誘導されることを条件とする。好ましくは、この誘導プロセスは、アミン変性アズラクトン官能化担体を生成させるために、アズラクトン基と過剰のポリアミンとの反応を含む。ポリアミンの例には、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン、1,6−ヘキサンジアミンおよびトリス(2−アミノエチル)アミンなどの第一ポリアミン、ならびに4,7,10−トリオキサ−1,13−トリデカンジアミン、3,6−ジオキサ−1,8−ジアミノオクタン、アミン末端ポリエチレングリコールホモポリマーおよびコポリマー、アミン末端ポリプロピレングリコールホモポリマーおよびコポリマーなどのポリエーテルポリアミンが挙げられる。好ましくは、ポリアミンは、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンまたは1,6−ヘキサンジアミンなどのジアミンである。第2の工程において、カルボニル官能性リンカー分子はアミンと反応して、担体に結合されたアミドを生成させることが可能である。適するリンカー分子の例には、4−ヒドロキシメチル安息香酸、4−ヒドロキシメチルフェノキシ酢酸、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸、4−ヒドロキシメチルフェニル酢酸、4−ブロモアセチルフェノキシ酢酸、4−(ジフェニルヒドロキシメチル)安息香酸、4−ヒドロキシメチル−2−メトキシ−5−ニトロフェノキシ酪酸、Rink酸およびRinkアミドリンカー分子ならびにSieberアミドリンカー分子(例えば、リンク(Rink)著、Tetrahedron Letters,28,3787(1987)およびSieber著、Tetrahedron Letters,28,2107(1987)に記載されている)のフェノキシ酢酸類似体およびフェノキシ酪酸類似体、4−スルファミル安息香酸、4−スルファミル酪酸、4−ホルミルフェノキシ酢酸、4−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)酪酸、4−ホルミル−3,5−ジメトキシフェノキシ酢酸および3−ホルミルインドール−1−イル酢酸などが挙げられるが、それらに限定されない。この合成機構は、好ましくは一般構造SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(アミンからの有機基)−NH−C(O)−リンカー]mの樹脂を生じさせる。
【0043】
リンカー分子は、カルボジイミド化学および混合アルデヒド化学などの従来の結合化学を用いて担体材料に結合させることが可能である。こうした技術は当業者には周知である。
【0044】
一旦官能化担体に結合されてしまうと、リンカーは、固相合成(典型的には有機合成)で起きる反応などの後続の反応のための一個以上の反応サイトを提供する。リンカーを結合させたこうした官能化担体を本明細書においてリンカー官能化担体と呼ぶ。反応サイトは、ヒドロキシル基または誘導されることが可能な有機基を含む。あるいは、反応サイトは、担体材料にリンカー分子を結合する工程中に必要とされる場合、例えば、ヒドロキシ官能基のための保護基によって保護することが可能である。こうした保護基の例には、t−ブチルジメチルシリル、トリフェニルメチルおよび当業界で周知の他のものが挙げられる(例えば、ハリソン・アンドハリソン(Harrison and Harrison)著、「有機合成法概論」(Compendium of Organic Synthtic Methods)、pages124−131,ジョン・ウィーリー・アンド・サンズ(John Wiley and Sons)出版、ニューヨーク(New York),1971を参照すること)。こうした保護基はリンカー上での反応の実施のプロセス中に除去される。
【0045】
リンカー官能化担体から除去される前の最終誘導分子を含む材料を指すために、本明細書に記載された担体材料の配合物が本明細書で用いられることも注意されるべきである。こうした場合、リンカー(例えば、本明細書における配合物中のR7およびR9を含む)は反応サイトを含むことができない。そうでなく、リンカーは、例えば、コンビナトリアルライブラリーを構成する所望のポリヌクレオチドまたはポリペプチドあるいは所望の分子組を含むであろう。結果として、リンカーは非常に大きいことが可能である。
【0046】
好ましくは、リンカー官能化担体は式SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]mを有する。式中、SSは担体材料を表し、R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基(好ましくは、約20個以下の炭素原子を有する)であり、R7は水素または有機基であり、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基(好ましくは、約20個以下の炭素原子を有する)であり、nは0〜1であり、pは少なくとも1(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜2)であり、mは1ないし担体材料の樹脂容量である。好ましくは、C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)はアズラクトン基から誘導され、NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)はリンカーを表す。好ましくは、OR7が有機分子のための結合サイトである時、R7は水素または例えばコンビナトリアル化学におけるように誘導されることが可能な有機基である。あるいは、有機基は、担体にリンカーを結合する工程中に必要とされる場合、例えば、ヒドロキシル基のための保護基でありうる。リンカー官能化担体上で行われる一切の反応の前に、保護基は除去される。特定の実施形態に関して、R7は最終所望製品を含むことが可能である。結果として、R7は、例えば、ポリヌクレオチドおよびポリペプチドを含め、非常に大きいことが可能である。
【0047】
もう一種の好ましいリンカー官能化担体は式SS−[C(O)NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(R8)−NH−C(O)−R9]mを有する。式中、SSは担体材料を表し、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基(好ましくは、約20個以下の炭素原子を有する)であり、R9は有機基であり、R8は有機接続基(好ましくは、約1000個以下の炭素原子を有する)であり、nは0〜1であり、mは1ないし担体材料の樹脂容量である。R8は、いかなる線状有機基または分岐有機基であることも可能であり、好ましくはジアミンから誘導される。こうしたジアミンの例には、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンおよび1,6−ヘキサンジアミンなどの第一ジアミン、ならびに3,6−ジオキサ−1,8−ジアミノオクタン、アミン末端ポリエチレングリコールホモポリマーおよびコポリマー、アミン末端ポリプロピレングリコールホモポリマーおよびコポリマーなどのポリエーテルジアミンが挙げられる。好ましくは、C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)はアズラクトン基から誘導され、NH−(R8)−NHはジアミンから誘導され、C(O)−R9はリンカーを表す。好ましくは、NH−(R8)−NHは、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンまたは1,6−ヘキサンジアミンから誘導される。
【0048】
好ましくは、C(O)−R9がリンカーである時、C(O)−R9は有機分子のための結合サイトを含む。こうした結合サイトは、R7に関して上述した結合サイト(例えば、ヒドロキシル基、誘導されることが可能な有機基、または保護基)と同じであることが可能である。好ましくは、C(O)−R9は、4−ヒドロキシメチル安息香酸、4−ヒドロキシメチルフェノキシ酢酸、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸、4−ヒドロキシメチルフェニル酢酸、4−ブロモアセチルフェノキシ酢酸、4−(ジフェニルヒドロキシメチル)安息香酸、4−ヒドロキシメチル−2−メトキシ−5−ニトロフェノキシ酪酸、Rink酸およびRinkアミドリンカー分子ならびにSieberアミドリンカー分子のフェノキシ酢酸類似体およびフェノキシ酪酸類似体、4−スルファミル安息香酸、4−スルファミル酪酸、4−ホルミルフェノキシ酢酸、4−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)酪酸、4−ホルミル−3,5−ジメトキシフェノキシ酢酸または3−ホルミルインドール−1−イル酢酸から誘導される。特定の実施形態に関して、R9は最終所望製品を含むことが可能である。結果として、R9は、例えば、ポリヌクレオチドおよびポリペプチドを含め、非常に大きいことが可能である。
【0049】
あるいは、リンカー官能化担体は必ずしもアズラクトン官能基から誘導される必要はなく、式SS−[NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]mを有することが可能である。式中、SSは担体材料を表し、R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基であり、R7は水素または有機基であり、pは少なくとも1(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜2)であり、mは1ないし担体材料の樹脂容量である。好ましくは、NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)はリンカーを表す。NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)は、典型的にはカルボニル基を通して担体材料に結合され、よってアミド結合を生じさせる。好ましくは、OR7が有機分子のための結合サイトである時、R7は水素、誘導されることが可能な有機基、または保護基であり、リンカー官能化担体上で行われる一切の反応の前に、保護基は除去される。より好ましくは、R7は水素である。特定の実施形態に関して、R7は最終所望製品を含むことが可能である。結果として、R7は、例えば、ポリヌクレオチドおよびポリペプチドを含め、非常に大きいことが可能である。
【0050】
官能化担体がR1、R2、R3、R4、R5、R6およびR8位置で有機基を含む時、これらは、固相合成反応を妨げないいかなるサイズの基または官能基であることも可能である。好ましくは、R1、R2、R3、R4、R5、およびR6はそれぞれ独立してアルキル基(好ましくは1〜14個の炭素原子を含み、より好ましくは(C1〜C14)アルキル部分である)またはシクロアルキル基(好ましくは3〜14個の炭素原子を含み、より好ましくは(C3〜C14)シクロアルキル部分である)、アリール基(好ましくは5〜12個の環原子を含み、より好ましくは(C5〜C12)アリール部分である)である。好ましくは、R3およびR4の少なくとも一方はアリール基(好ましくは5〜12個の環原子を含む)である。基R1とR2またはR5とR6のいずれの二個も、それらが接合する炭素と合わせて、好ましくは4〜12個の環原子を含む環状炭素を形成することが可能である。好ましくは、R8は、約1000個以下の炭素原子を有するアルキレン基(より好ましくはアルキレン部分)である。
【0051】
本発明の官能化担体(リンカー官能化担体を含む)は、官能基および/またはリンカーの同じかまたは異なる混合物を有することが可能である。例えば、本明細書に記載されたような担体材料は少なくとも二個の異なるR7(またはR9)基を含むことが可能である。粒子が用いられる場合、これは、異なるR7(またはR9)基を各々が有する粒子の二種の異なるサンプルをブレンドすることから生じることが可能である。あるいは、膜は異なる少なくとも二個のR7(またはR9)基を含むことが可能である。
【0052】
基官能化担体は、当業界で周知の方法によって調製することが可能であり、多くは市販されている(例えば、ノババイオケム(Novabiochem)、バイオラッド(Biorad)、ピアス(Pierce)、アメルシャム−ファルマシア(Amersham−Pharmacia)、ラップ・ポリメア(Rapp Polymere)、ポリマー・ラボラトリーズ(Polymer Laboratories)、シクマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich)、ミリポア(Millipore)、EMセパレーション(EM Separation)など)。アズラクトン官能化担体の調製のための方法は、例えば、米国特許第5,403,902号(ヘイルマン(Heilman)ら)に記載されている。この特許には、懸濁重合プロセスまたは分散重合プロセスによる粒状担体の調製が記載されている。有用なアズラクトン官能化担体の調製のための他の方法は、グラフトポリマーおよびグラフトポリマーから調製された物品が記載されている米国特許第5,262,484号(コールマン(Coleman)ら)、官能化担体が記載されている米国特許第5,292,514号(キャペッチ(Capecchi)ら)、多孔質担体が記載されている米国特許第5,451,453号(ガグノン(Gagnon)ら)、ポリマーブレンドおよびポリマーブレンドから調製された物品が記載されている米国特許第5,486,358号(コールマン(Coleman)ら)、膜担体が記載されている米国特許第5,510,421号(デニソン(Dennison)ら)およびビード/多孔質マトリックス複合材が記載されている米国特許第5,993,935号(ラスムセン(Rusmussen)ら)に記載されている。
【0053】
官能化担体の使用
官能化担体は、好ましくは、リンカー分子を共有結合するとともに、高分子であっても高分子でなくてもよい化合物の固相合成のための出発点を提供するために用いられる。例えば、コンビナトリアルライブラリーの作成に際して、リンカーおよび有機分子が結合されている官能基をグループに分類することができ、その後、一連の類似体を形成するために置換基を導入することにより化学的に変性することが可能である。あるいは、モノマーの段階的添加により従来のポリマー(ホモポリマー、コポリマー、ターポリマーなど)生成を実施することが可能である。
【0054】
従来の固相重合技術を用いることが可能である。こうした合成技術は保護基の使用を含むことが可能である。これらは、当業者には周知の適切な開裂剤を用いて保護を解除することが可能である。
【0055】
合成が完了した後、好ましくはリンカーと有機分子との間の共有結合を開裂させることにより変性有機分子(すなわち有機化合物)を除去するために、開裂条件が用いられる。好ましくは、開裂条件は、酸性であろうと塩基性であろうと穏やかな条件である。典型的には、穏やかな条件は、塩酸、硫酸およびトリフルオロ酢酸などの酸(タム(J.P.Tam)ら著、「ペプチド」(The Peptides),アカデミック・プレス(Academic Press)出版、Vol.9,S.ウデンフレインドおよびJ.アインホファー((Udenfreindand J.Eienhofer),Eds.,pages185−248,ニューヨーク州ニューヨーク(New York,NY)(1987)で定義されたように、特に−5以上のH0を有する酸)の使用を含む。好ましくは、トリフルオロ酢酸が用いられる。塩基性開裂条件も、例えば、水酸化ナトリウムまたはアンモニア溶液の使用を通して用いてよい。その他の有用な一般的開裂方法は、例えば、カリフォルニア州サンジエゴのカルバイオケム−ノババイオケム(Calbiochem−Novabiochem(San Diego,CA))によって毎年刊行されている「コンビナトリアル化学カタログ」(Combination Chemistry Catalog)中で多数の文献記事においてレビューされている。
【0056】
本明細書に記載された官能化担体を使用する方法は、コンビナトリアルライブラリーを作る際に特に有用である。詳しくは、こうしたライブラリーを作る際に、リンカーを結合させた官能化担体を各々が含む複数の反応容器を提供する。各々が官能化担体上でリンカーと反応することが可能な異なるモノマーを各容器内に提供する。成長するオリゴマー鎖に追加のモノマーをカップリングし、担体に結合された化学的に異なる複数のオリゴマーの合成を可能にするためにモノマーの種類および順序を文書に記録する。この最後の工程は、どのモノマー添加後にも、完全に別の配位子組を用意する方法で反応容器の内容物を二者択一的に分割し混合する「スリップ/ミックス」アプローチを含んでもよい。その後、異なるオリゴマーの混合物を含む個々の副ライブラリーを一般的に選別することにより、こうして提供されたコンビナトリアルライブラリー中の異なるオリゴマーを活性について選別し、活性な副ライブラリーを特定し、その後、異なる副ライブラリーを作り、得られた結果を相互相関付けることにより関心のあるオリゴマー化合物を決定する。
【0057】
実施例
本発明の範囲を限定するのではなく例示するために以下の実施例を提示する。特に指示がない限り、すべての部および百分率は重量により、すべての分子量は重量平均分子量である。
【実施例1】
【0058】
エムフェーズ(EMPHAZE)AB1ビーズ(ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー(Minnnesota Mining and Manufacturing Company))への2−アミノ−1−フェニルエタノール(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Co.(Milwaukee,WI))のカップリング。(a)ジメチルホルムアミド/脱イオン水(12mL/4mL)および(b)ジメチルスルホキシド/脱イオン水(12mL/4mL)中のアミノアルコールの1モル(1M)溶液を調製した。各溶液に1.0グラム(g)のAB1を添加し、各混合物を3.5時間(hr)にわたり回転させた。誘導ビーズを濾過し、アセトン(3回)、脱イオン水、0.1規定(0.1N)HCl(2回)、その後、濾液がpH紙に対して中性になるまで脱イオン水で洗浄することにより作業(workup)を実行した。米国特許第5,561,097号(グリーソン(Gleason)ら)に記載されたようなリゾチームのためのカチオン交換手順による評価は、両方の反応におけるリンカーの70%カップリング効率を示した。
【実施例2】
【0059】
2−アミノ−1−フェニルエタノールを直径140マイクロメートル(μ)のアズラクトン官能化ビーズにカップリングするために実施例1の手順に似た手順を用いた。詳細は表1に記載している。リンカーのカップリング効率を推定するために、リゾチームカチオン交換試験を用いた。
【0060】
【表1】
【実施例3】
【0061】
次の方法を用いて変性ビードへの安息香酸の結合および開放を実行した。25/75体積/体積(25%)DMF/CH2Cl2中のジイソプロピルカルボジイミドおよび4−ジメチルアミノピリジンを用いて、バレリオ(Valerio)ら著、Int.J.Peptide Res.,44,158−165(1994)の手順によって、安息香酸を実施例2dのビーズにカップリングした。詳しくは、2ミリリットル(mL)の湿りビーズを15mLのポリプロピレン使い捨てクロマトグラフカラム内に入れ、7mLの1N水酸化ナトリウムと1時間にわたり混合した。水酸化ナトリウム溶液を排出し、10mLの脱イオン水で3回、10mLのアセトンで3回、その後10mLの25%DMF/CH2Cl2混合物で2回ビーズを洗浄した。その後、3mLの25%DMF/CH2Cl2混合物中の37ミリグラム(mg)の安息香酸、47マイクロリットル(μL)のジイソプロピルカルボジイミドおよび4mgの4−ジメチルアミノピリジンの溶液と湿ったビーズを混合した。混合物を放置して室温で一晩反応させ、濾過し、10mLの25%DMF/CH2Cl2混合物で、10mLのアセトンで3回、10mLのエタノールで3回および脱イオン水で3回洗浄した。誘導ビーズを8mLの0.1N水酸化ナトリウムと1時間にわたり混合し、水酸化ナトリウム抽出物を排出した。1.0N水酸化ナトリウムおよび2.0N水酸化ナトリウムをそれぞれ用いて第2および第3の加水分解抽出物を作った。「エムポア」(EMPORE)という商品名で、ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー(Minnnesota Mining and Manufacturing Company)によって販売されているアニオン交換SR抽出ディスクを製造業者の推奨に従って前もって状態調節し、その後、アスピレータ真空を用いて加水分解抽出物を膜に通し、膜を脱イオン水で2回洗浄した。濾過器具を清浄なフィルターフラスコに移送し、膜を10mLの濃アンモニアで2回溶出させた。溶出液を最後に真空下で蒸発乾固させ、少量の白色残留物が残った。2.0N抽出物から、アンモニア溶出液を濃塩酸でpH1に酸性化し、その後、前もって状態調節したエムポア(EMPORE)C18固相抽出ディスクに通した。その後、ディスクを放置して1時間にわたり乾燥させ、10mLのアセトニトリルで2回溶出させた。蒸発後の溶出液残留物のGC−MS分析によると、主成分として安息香酸の存在が示された。他の抽出物も安息香酸を含んでいた。「エムポア」(EMPORE)C8という商品名で、ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー(Minnnesota Mining and Manufacturing Co.)によって販売されている抽出ディスクも加水分解生成物を回収するために有用であった。
【実施例4】
【0062】
実施例3に記載された手順によって実施例2eのビーズ1mLに安息香酸をカップリングした。カップリングおよび洗浄後に、ビーズを7mLの濃アンモニアと1時間にわたり混合した。アンモニア溶液を排出し、アンモニア加水分解手順を2回繰り返した。組み合わせアンモニア溶液を真空下で蒸発させて、白色残留物を生じさせた。この残留物のGC−MSによると、主成分としてベンズアミドが特定された。
【0063】
実施例3および4は、穏やかな塩基性加水分解条件下で適切な有機分子を結合し、後で開放するために、実施例1のリンカーを使用できることを例示している。
【実施例5】
【0064】
4−メトキシベンズアルデヒドのシアノシリル化、その後の水素化リチウムアルミニウム還元によって、エバンズ(Evans)ら著、J.Org.Chem.,39,914(1974)の手順に従って2−アミノ−1−(4−メトキシフェニル)エタノールを調製した。粗アミノアルコール(36.9g)を蒸気浴上の150mLの高温エタノールに溶解させた。この混合物に12.83gのフマル酸をゆっくり添加した。沈殿した塩を別のエタノールで濾過し洗浄した。メタノールから再結晶化させると、99%より高い純度の2:1アミン:フマレート塩が生じた。
【0065】
4.5mLの脱イオン水中のエムフェーズ(EMPHAZE)AB1ビーズ(250mg)および上のフマレート塩(740mg)を放置して2時間にわたり反応させた。誘導ビーズを濾過し、DMSO(2回)、アセトン(2回)、脱イオン水、0.1N・HCl、その後濾液が中性pHになるまで脱イオン水で洗浄した。リゾチームカチオン交換分析によると、82%のカップリング効率が示された。それぞれ1時間連続して3回、CH2Cl2中の体積4mLの5%トリフルオロ酢酸(TFA)で誘導ビーズを処理した。脱イオン水(3回)、アセトン(3回)および25%DMF/CH2Cl2でビーズを洗浄した。実施例3の手順に似た手順を用いて、これらのビーズに安息香酸をカップリングした。CH2Cl2中の低濃度TFA(1%、2%、5%)を用いて、これらのビーズから安息香酸を開放できた。
【実施例6】
【0066】
脱イオン水中の300mLの1M・エチレンジアミンと室温で2時間にわたり反応させることにより、エムフェーズ(EMPHAZE)AB1ビーズ(25g)を誘導した。脱イオン水(2×)、0.1N・HCl(2×)、0.0001N・HClで誘導ビーズを洗浄し、必要になるまで20%エタノール/水中で貯蔵した。滴定によると、アミン含有率が42μモル・アミン/ミリリットル・ビーズであることが示された。
【0067】
3−ホルミルインドール−1−イル酢酸を調製し、DMF/CH2Cl2中のジイソプロピルカルボジイミド、N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびN−ヒドロキシベンゾトリアゾールを用いてEP0801083A2号(エステップ(Estep)ら)のプロセスに従って上のビーズにカップリングした。同じ文書の手順によって0.5M酢酸緩衝液pH5中の水素化硼素ナトリウムを用いてベンジルアミンをこのビード−リンカーに還元カップリングした。その後、無水酢酸/トリエチルアミンを用いて生成物をアセチル化した。50%THF/CH2Cl2で4時間にわたり処理することにより、アセチル化アミンを樹脂から開放した。濾液を蒸発乾固し、NMRおよび質量分析により残留物を評価して、主製品がN−ベンジルアセトアミドであることを示した。この実施例は、アズラクトン官能化ビーズを用いる固相合成の実施の実現性を実証している。
【0068】
本発明の種々の修正および変更は本発明の範囲および精神を逸脱せずに当業者に対して明らかになるであろう。本明細書に記載された例証的実施形態および実施例によって本明細書が不当に限定されることを意図しておらず、こうした実施例および実施形態が例のみとして提示され、本発明の範囲が次の通り本明細書に記載された請求の範囲によってのみ限定しようと意図されていることが理解されるべきである。
Claims (66)
- アズラクトン官能化担体を提供する工程と、
前記アズラクトン官能化担体をリンカー分子と反応させて、前記アズラクトン官能化担体に結合されたリンカーを有するリンカー官能化担体を生成させる工程と、
前記リンカー官能化担体を有機分子と反応させて、前記リンカーと有機分子との間で共有結合を形成させる工程と、
前記共有結合有機分子上で一つ以上の反応を実施して、誘導有機分子を生成させる工程と、
を含む固相合成の方法。 - 前記リンカーと有機分子との間で形成された共有結合を穏やかな条件下で開裂させることができる、請求項1に記載の方法。
- 前記穏やかな条件は穏やかな酸性条件または穏やかな塩基性条件を含む、請求項2に記載の方法。
- 前記リンカー官能化担体から前記誘導分子を開裂させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記有機分子はコンビナトリアルライブラリーのための構成単位である、請求項1に記載の方法。
- 前記誘導有機分子はポリペプチドまたはポリヌクレオチドである、請求項1に記載の方法。
- 前記リンカー官能化担体は式
SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)はアズラクトン基から誘導され、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基であり、nは0〜1であり、
NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)はリンカーを表し、R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基であり、R7は、水素、保護基または誘導されることが可能な有機基であり、pは少なくとも1であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有し、さらに前記リンカー官能化担体と有機分子との反応は−OR7基で起きる、請求項1に記載の方法。 - pは1〜20である、請求項7に記載の方法。
- R7は水素である、請求項7に記載の方法。
- R7は保護基であり、前記アズラクトン官能化担体に結合されたリンカー上での一つ以上の反応の実施は前記保護基を除去する工程を含む、請求項7に記載の方法。
- 前記アズラクトン官能化担体は複数の粒子または膜の形態をとる、請求項1に記載の方法。
- 前記リンカー官能化担体は式
SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(R8)−NH−C(O)−R9]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)はアズラクトン基から誘導され、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基であり、nは0〜1であり、
NH−(R8)−NHはジアミンから誘導され、R8は有機接続基であり、
C(O)−R9はリンカーを表し、R9は有機基であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有し、さらに前記リンカー官能化担体と有機分子との反応は−R9基で起きる、請求項1に記載の方法。 - アミン変性アズラクトン官能化担体を提供する工程と、
前記アミン変性アズラクトン官能化担体をリンカー分子と反応させて、前記アミン変性アズラクトン官能化担体に結合されたリンカーを有するリンカー官能化担体を生成させる工程と、
前記リンカー官能化担体上で一つ以上の反応を実施する工程と、
を含む固相合成の方法。 - 前記リンカー官能化担体上での一つ以上の反応の実施は、
前記リンカー官能化担体を有機分子と反応させて、前記リンカーと有機分子との間で共有結合を形成させる工程と、
前記共有結合有機分子上で一つ以上の反応を実施して、誘導有機分子を生成させる工程と、
を含む、請求項13に記載の方法。 - 前記リンカーと有機分子との間の共有結合を穏やかな条件下で開裂させることができる、請求項14に記載の方法。
- 前記穏やかな条件は穏やかな酸性条件または穏やかな塩基性条件を含む、請求項15に記載の方法。
- 前記リンカー官能化担体から前記誘導分子を開裂させる工程をさらに含む、請求項14に記載の方法。
- 式
SS−[NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)はリンカーを表し、R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基であり、R7は、水素、保護基または誘導されることが可能な有機基であり、pは少なくとも1であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有するリンカー官能化担体を提供する工程と、
前記リンカー官能化担体上で一つ以上の反応を実施する工程と、
を含む固相合成の方法。 - 前記リンカー官能化担体上での一つ以上の反応の実施は、
前記リンカー官能化担体を有機分子と反応させて、前記リンカーと有機分子との間で共有結合を形成させる工程と、
前記共有結合有機分子上で一つ以上の反応を実施して、誘導有機分子を生成させる工程と、
を含む、請求項18に記載の方法。 - 前記リンカーと有機分子との間の共有結合を穏やかな条件下で開裂させることができる、請求項19に記載の方法。
- 前記リンカー官能化担体から前記誘導分子を開裂させる工程をさらに含む、請求項19に記載の方法。
- R7は水素である、請求項18に記載の方法。
- R7は保護基であり、前記アズラクトン官能化担体に結合されたリンカー上での一つ以上の反応の実施は前記保護基を除去する工程を含む、請求項18に記載の方法。
- 前記リンカーは、カルボニル基を通して担体材料に結合される、請求項18に記載の方法。
- リンカーを結合させたアズラクトン官能化担体であって、式
SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)はアズラクトン基から誘導され、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基であり、nは0〜1であり、
NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)はリンカーを表し、R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基であり、R7は、水素、保護基または誘導されることが可能な有機基であり、pは少なくとも1であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有するアズラクトン官能化担体を提供する工程と、
前記リンカー官能化担体上で一つ以上の反応を実施する工程と、
を含む固相合成の方法。 - リンカーを結合させたアズラクトン官能化担体であって、式
SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(R8)−NH−C(O)−R9]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)はアズラクトン基から誘導され、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基であり、nは0〜1であり、
NH−(R8)−NHはジアミンから誘導され、R8は有機接続基であり、
C(O)−R9はリンカーを表し、R9は有機基であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有するアズラクトン官能化担体を提供する工程と、
前記リンカー官能化担体上で一つ以上の反応を実施する工程と、
を含む固相合成の方法。 - リンカーを結合させたアズラクトン官能化担体であって、式
SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)はアズラクトン基から誘導され、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基であり、nは0〜1であり、
NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)はリンカーを表し、R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基であり、R7は、水素、保護基または誘導されることが可能な有機基であり、pは少なくとも1であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有するアズラクトン官能化担体を提供する工程と、
前記リンカーを有機分子と反応させて、前記リンカーと有機分子との間で共有結合を形成させる工程と、
前記共有結合有機分子上で一つ以上の反応を実施して、誘導有機分子を生成させる工程と、
前記リンカーを結合させたアズラクトン官能化担体から前記誘導分子を開裂させる工程と、
を含む固相合成の方法。 - 式
SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(R8)−NHC(O)−R9]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)はアズラクトン基から誘導され、R5およびR6はそれぞれ独立して有機基であり、nは0〜1であり、
NH−(R8)−NHはジアミンから誘導され、R8は有機接続基であり、
C(O)−R9はリンカーを表し、R9は有機基であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有するリンカー官能化担体を提供する工程と、
前記リンカーを有機分子と反応させて、前記リンカーと有機分子との間で共有結合を形成させる工程と、
前記共有結合有機分子上で一つ以上の反応を実施して、誘導有機分子を生成させる工程と、
前記リンカーを結合させたアズラクトン官能化担体から前記誘導分子を開裂させる工程と、
を含む固相合成の方法。 - C(O)−R9は、4−ヒドロキシメチル安息香酸、4−ヒドロキシメチルフェノキシ酢酸、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸、4−ヒドロキシメチルフェニル酢酸、4−ブロモアセチルフェノキシ酢酸、4−(ジフェニルヒドロキシメチル)安息香酸、4−ヒドロキシメチル−2−メトキシ−5−ニトロフェノキシ酪酸、リンク(Rink)酸およびリンク(Rink)アミドリンカー分子ならびにシーバー(Sieber)アミドリンカー分子のフェノキシ酢酸類似体およびフェノキシ酪酸類似体、4−スルファミル安息香酸、4−スルファミル酪酸、4−ホルミルフェノキシ酢酸、4−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)酪酸、4−ホルミル−3,5−ジメトキシフェノキシ酢酸または3−ホルミルインドール−1−イル酢酸から誘導される、請求項28に記載の方法。
- NH−(R8)−NHは、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンまたは1,6−ヘキサンジアミンから誘導される、請求項28に記載の方法。
- 式
SS−[NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基であり、
R7は水素または有機基であり、
pは少なくとも1であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有する官能化担体材料。 - R7は、水素、保護基または誘導されることが可能な有機基である、請求項31に記載の官能化担体。
- 複数の粒子の形態をとる、請求項31に記載の官能化担体。
- 各R7は、いかなる一粒子上でも同じである、請求項33に記載の官能化担体。
- 複数の粒子は二個の異なるR7基を含む、請求項33に記載の官能化担体。
- コンビナトリアルライブラリーを形成する、請求項35に記載の官能化担体。
- 膜の形態をとる、請求項31に記載の官能化担体。
- 各R7は、膜上で同じである、請求項37に記載の官能化担体。
- 膜は少なくとも二個の異なるR7基を含む、請求項37に記載の官能化担体。
- コンビナトリアルライブラリーを形成する、請求項39に記載の官能化担体。
- NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)はカルボニル基を通して担体材料に結合される、請求項31に記載の官能化担体。
- 式
SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
R3およびR4の少なくとも一方が芳香族基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素または有機基であり、
R7は水素または有機基であり、
R5およびR6はそれぞれ独立して有機基であり、
nは0〜1であり、
pは少なくとも1であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有する官能化担体。 - pは1〜20である、請求項42に記載の官能化担体。
- R7は、水素、保護基または誘導されることが可能な有機基である、請求項42に記載の官能化担体。
- 複数の粒子の形態をとる、請求項42に記載の官能化担体。
- 各R7は、いかなる一粒子上でも同じである、請求項45に記載の官能化担体。
- 前記複数の粒子は少なくとも二個の異なるR7基を含む、請求項45に記載の官能化担体。
- コンビナトリアルライブラリーを形成する、請求項47に記載の官能化担体。
- 膜の形態をとる、請求項42に記載の官能化担体。
- 各R7は膜上で同じである、請求項49に記載の官能化担体。
- 膜は少なくとも二個の異なるR7基を含む、請求項49に記載の官能化担体。
- コンビナトリアルライブラリーを形成する、請求項51に記載の官能化担体。
- 式
SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(R8)−NH−C(O)−R9]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
R5、R6およびR9はそれぞれ独立して有機基であり、
R8は有機接続基であり、
nは0〜1であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有する官能化担体。 - C(O)−R9は、4−ヒドロキシメチル安息香酸、4−ヒドロキシメチルフェノキシ酢酸、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸、4−ヒドロキシメチルフェニル酢酸、4−ブロモアセチルフェノキシ酢酸、4−(ジフェニルヒドロキシメチル)安息香酸、4−ヒドロキシメチル−2−メトキシ−5−ニトロフェノキシ酪酸、リンク(Rink)酸およびリンク(Rink)アミドリンカー分子ならびにシーバー(Sieber)アミドリンカー分子のフェノキシ酢酸類似体およびフェノキシ酪酸類似体、4−スルファミル安息香酸、4−スルファミル酪酸、4−ホルミルフェノキシ酢酸、4−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)酪酸、4−ホルミル−3,5−ジメトキシフェノキシ酢酸または3−ホルミルインドール−1−イル酢酸から誘導される、請求項53に記載の官能化担体。
- NH−(R8)−NHは、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンまたは1,6−ヘキサンジアミンから誘導される、請求項53に記載の官能化担体。
- 複数の粒子の形態をとる、請求項53に記載の官能化担体。
- 各R9は、いかなる一粒子上でも同じである、請求項56に記載の官能化担体。
- 前記複数の粒子は少なくとも二個の異なるR9基を含む、請求項56に記載の官能化担体。
- コンビナトリアルライブラリーを形成する、請求項56に記載の官能化担体。
- 膜の形態をとる、請求項53に記載の官能化担体。
- 各R9は膜上で同じである、請求項60に記載の官能化担体。
- 前記膜は少なくとも二個の異なるR9基を含む、請求項60に記載の官能化担体。
- コンビナトリアルライブラリーを形成する、請求項62に記載の官能化担体。
- 式
SS−[NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
R3およびR4の少なくとも一方が(C5〜C12)アリール基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素、(C1〜C14)アルキル基、(C3〜C14)シクロアルキル基または(C5〜C12)アリール基であり、
R7は水素または有機基であり、
pは1〜20であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有する官能化担体材料。 - 式
SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(C(R1)(R2))p−C(R3)(R4)(OR7)]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
R3およびR4の少なくとも一方が(C5〜C12)アリール基であることを条件として、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素、(C1〜C14)アルキル基、(C3〜C14)シクロアルキル基または(C5〜C12)アリール基であり、
R7は水素または有機基であり、
R5およびR6はそれぞれ独立して(C1〜C14)アルキル基、(C3〜C14)シクロアルキル基または(C5〜C12)アリール基であり、
nは0〜1であり、
pは1〜20であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有する官能化担体。 - 式
SS−[C(O)−NH−C(R5)(R6)−(CH2)n−C(O)−NH−(R8)−NH−C(O)−R9]m
(式中、
SSは担体材料を表し、
R5およびR6はそれぞれ独立して(C1〜C14)アルキル基、(C3〜C14)シクロアルキル基または(C5〜C12)アリール基であり、
R9は有機基であり、
R8は(C1〜C1000)アルキレン基であり、
nは0〜1であり、
mは1ないし担体材料の樹脂容量である。)
を有する官能化担体。
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