JP2005354883A - 配電系統の開閉制御装置及び配電系統の開閉制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】何らかの原因で配電線路が停電したときに発生する逆潮流の過電流によって負荷開閉器が不必要に開放することを抑制することができる配電系統の開閉制御装置及び配電系統の開閉制御方法を提供する。
【解決手段】何らかの原因で配電線路11が停電したときに発生する逆潮流の過電流と判断して負荷開閉器16を投入維持する場合、前記24r,24tから過電流検出部32への信号ラインL2r,L2tを遮断するようにした。即ち、潮流方向判定部34により逆潮流判定がなされた場合、当該潮流方向判定部34は励磁コイル34aを励磁することにより常閉接点MS2r,MS2tをそれぞれ開くようにした。このため、過電流検出部32は過電流検出を行わず、制御部35もトリップコイル25を励磁することはない。従って、需要家構外事故が原因の過電流発生による負荷開閉器16の不必要な開放を抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、配電系統の開閉制御装置及び配電系統の開閉制御方法に関するものである。
従来、過電流保護機能を有する負荷開閉器(例えばSOG形高圧負荷開閉器)の制御装置は、需要家側で設定値(負荷開閉器のロック電流値)を超過する過電流(又は短絡電流)が発生すると、負荷開閉器をロックして過電流中の開放を防止する。変電所の保護継電器が動作して異常発生区間を選択遮断し、当該配電線を切離すことにより停電が発生し、停電により過電流が消滅した後(即ち、配電線路が無電圧状態になった後)に事故原因のある需要家の負荷開閉器は開放される。所定時間経過後、前記配電線が再閉路される。事故原因のある需要家以外の需要家へ電力が供給され、事故原因のある需要家の引込線路は前記負荷開閉器により開放されたままなので、需要家構内は停電が継続される。その後事故原因を取り除いて、人手により負荷開閉器を投入して復旧するようになっている。
ところで、近年、構内に分散型電源(自家発電装置)を備え、商用電源の電力供給と併用して使用する需要家が増大すると共に当該需要家の発電容量が増大する傾向にある。また、配電系統に連係可能な分散型電源の発電容量が例えば2000kW(キロワット)未満と規定されていることにより、分散型電源から供給される電流が過電流レベル(負荷開閉器のロック電流値を超えるレベル)を超えるケースが発生している。ところが、前記従来の負荷開閉器の制御装置は、需要家が電力会社から電力の供給を受けるのみということを前提として動作する。このため、需要家の構外で事故が発生すると、分散型電源から配電線側へ逆潮流が発生し、この逆潮流が過電流とみなされることにより需要家の設備で事故が発生していない健全な引込線路であるにもかかわらず負荷開閉器が開放される場合があった。
詳述すると、需要家の構外で事故が発生すると、配電線路は変電所のトリップにより停電となる。しかし、分散型電源を有する需要家から配電線側への電流の流れ込み、即ち逆潮流が発生する。この逆潮流は過電流レベルとなり、前記制御装置はこの過電流を検出し、所定のロック時間(例えば0.1秒間)経過後に負荷開閉器の開放動作をロックして無電圧状態まで開放動作の待機状態とする。分散型電源はその設備規格として配電線の停電時には停電の発生から所定の停止時間(2秒程度)までに停止することが義務付けられている。一般に、配電線停電時における分散型電源の停止時間は負荷開閉器のロック時間よりも長い。このため、制御装置は逆潮流を過電流とみなして検出すると共に、分散型電源の停止により配電線の無電圧状態を検知して負荷開閉器は自動開放する。
従って、他の需要家又は電力配電線路中の事故(需要家構外での事故)が原因で変電所の遮断器が遮断(トリップ)し、この遮断器が再投入された場合、事故を発生していない分散型電源を設置した需要家の負荷開閉器は開放状態にある。このため、前記遮断器が再投入された場合に再び配電線路に電源が供給されているにもかかわらず引き続き需要家構内では停電状態が継続する。また、この開放状態の負荷開閉器を投入するためには、有資格者による点検及び復帰操作等、それ相応の回復手順が必要であり、負荷開閉器の投入は時間を要するものであった。このように、需要家側での負荷開閉器の復旧作業は繁雑であるので、需要家構外での事故であるにもかかわらず、無闇に需要家構内の負荷開閉器が開放されることは好ましくなかった。需要家構内での事故(短絡)を検出したときだけ負荷開閉器を開放させることが望まれていた。
更に分散型電源を設置していないが、大型の電動機(モータ)を負荷として使用している需要家においても、需要家の構外で事故が発生して配電線路が変電所のトリップによって停電となった場合に前記電動機が回生により電流を流し続けようとするため逆潮流が発生する。制御装置はこの逆潮流を過電流とみなして検出すると共に、前記電動機が構内系統から切り離されることにより配電線の無電圧状態を検知して負荷開閉器は自動開放する。前述の分散型電源を設置している場合と同様に需要家構外での事故であるにもかかわらず負荷開閉器が開放するため、同様の対策を施すことが望まれていた。即ち、配電線路の停電時において分散型電源からの電流もしくは大型の電動機からの電流により負荷開閉器が開放されないようにする必要があった。
このような問題を解決するために、従来、線路電流の潮流方向をその判断材料とし、分散型電源からの逆潮流に対しては負荷開閉器の開放動作を禁止するようにした負荷開閉器が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。即ち、負荷開閉器の制御装置は、停電発生時に相電圧及び負荷電流を検出し、この検出した相電圧及び負荷電流の位相差により潮流方向を決定すると共に、この潮流方向と過電流検出手段からの信号とにより過電流方向を検出する。過電流事故が構内又は構外のどちらか一方で発生したかを特定できるので、構外での事故に起因した過電流による負荷開閉器の開放動作が防止される。このため、変電所の遮断器の再投入後において、投入状態を維持した負荷開閉器を介して需要家へ円滑に電力の供給が行われる。
特開2003−158820号公報
前記従来の負荷開閉器の制御装置においては、潮流方向に基づいて、その潮流が構内短絡事故によるものか、何らかの原因で配電線路が停電したときに発生する逆潮流の過電流によるものかを判断する。そして、前記制御装置は構内短絡事故によるものであると判断した場合には負荷開閉器を開放する一方、何らかの原因で配電線路が停電したときに発生する逆潮流の過電流によるものであると判断した場合には負荷開閉器を投入維持するようになっている。ところが、何らかの原因で配電線路が停電したときに発生する逆潮流の過電流によるものであると判断して負荷開閉器を投入維持する場合、当該負荷開閉器の開放をどのようにしてロックするのかについては十分に検討がなされていなかった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、何らかの原因で配電線路が停電したときに発生する逆潮流の過電流によって負荷開閉器が不必要に開放することを抑制することができる配電系統の開閉制御装置及び配電系統の開閉制御方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、配電線路に引込線路及び当該引込線路上に設けられた負荷開閉器を介して接続された負荷に対して前記配電線路から供給される電力とは別に電力を供給する分散型電源を備えた配電系統の開閉制御装置において、前記引込線路の3相各相のうちいずれか1相の負荷電流を検出する電流検出部と、前記引込線路の線間電圧を検出する線間電圧検出部と、前記負荷電流が過電流レベルであるか否かを判別する過電流検出部と、前記負荷電流と前記線間電圧との位相差に基づいて前記配電線路の潮流方向を判定する潮流方向判定部と、前記過電流検出部による判別結果及び前記潮流方向判定部による判定結果に基づいて前記負荷開閉器のトリップ手段へのトリップ信号の出力を制御することにより当該トリップ手段の開放動作を制御する制御部と、を備え、前記電流検出部から過電流検出部への負荷電流の検出信号ライン上、前記トリップ手段へのトリップ信号出力ライン上、及び前記過電流検出部から制御部への過電流検出信号の出力信号ライン上のいずれか一箇所には常閉接点を設け、前記潮流方向判定部には、前記潮流方向が逆潮流である旨の逆潮流判定をしたときに前記常閉接点を開放させる接点開放手段を備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、配電線路に引込線路及び当該引込線路上に設けられた負荷開閉器を介して接続された負荷に対して前記配電線路から供給される電力とは別に電力を供給する分散型電源を備えた配電系統の開閉制御装置において、前記引込線路の負荷電流が過電流レベルであるか否かを判別する過電流検出部と、前記引込線路の負荷電流と同じく線間電圧との位相差に基づいて前記配電線の潮流方向を判定する潮流方向判定部と、前記過電流検出部による判別結果及び前記潮流方向判定部による判定結果に基づいて前記負荷開閉器を開放又は投入維持する制御部と、を備え、前記潮流方向判定部は前記潮流方向が逆潮流である旨の逆潮流判定をした場合には、前記過電流検出部へ開放禁止信号を出力し、これにより過電流検出部による過電流検出動作を一時的に禁止するようにしたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の配電系統の開閉制御装置において、前記過電流検出部により過電流が検出されたとき、前記負荷開閉器は予め設定された準備時間内に蓄勢トリップの準備を完了し、その後、前記配電線路が無電圧となってから予め設定された待機時間経過後に開放動作を行うようにされており、前記潮流方向判定部は、前記負荷開閉器の蓄勢トリップの準備が完了してから前記待機時間が経過するまでの間に、前記常閉接点を開放させるようにしたことを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の配電系統の開閉制御装置において、前記過電流検出部により過電流が検出されたとき、前記負荷開閉器は予め設定された準備時間内に蓄勢トリップの準備を完了し、その後、前記配電線路が無電圧となってから予め設定された待機時間経過後に開放動作を行うようにされており、前記潮流方向判定部は、前記負荷開閉器の蓄勢トリップの準備が完了してから前記待機時間が経過するまでの間に、前記過電流検出部へ開放禁止信号を出力するようにしたことを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の配電系統の開閉制御装置において、前記潮流方向判定部により逆潮流判定がなされたとき、この旨を外部に表示する表示手段を備えたことを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1、請求項3又は請求項5に記載の配電系統の開閉制御装置において、前記常閉接点を一つのユニットとし、当該ユニットを既設の負荷開閉器側の接続端子と当該負荷開閉器を開閉制御する既設の制御装置側の接続端子との間に後付けするようにしたことを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、配電線路に引込線路及び当該引込線路上に設けられた負荷開閉器を介して接続された需要家負荷に対して前記配電線路から供給される電力とは別に電力を供給する分散型電源を備えた配電系統の保護方法において、前記配電線路の3相各相のうちいずれか1相の負荷電流が過電流レベルであるか否かを判別する段階と、前記負荷電流と前記配電線路の線間電圧との位相差を演算する段階と、前記算出された位相差に基づいて前記配電線路の潮流方向を判定する段階と、前記負荷電流が過電流レベルであるか否かの判別結果及び前記配電線路の潮流方向の判定結果に基づいて前記負荷開閉器のトリップ手段へのトリップ信号の出力を制御することにより当該トリップ手段の開放動作を制御する段階と、を備え、前記潮流方向が順潮流である旨の逆潮流判定がなされたとき、前記負荷電流の検出信号ライン、前記トリップ手段へのトリップ信号出力ライン及び過電流検出信号の出力信号ラインのうちいずれか1つを遮断することにより、負荷開閉器の開放動作をロックするようにしたことを要旨とする。
(作用)
請求項1又は請求項7に記載の発明によれば、前記潮流方向判定部により逆潮流判定されたときには、電流検出部から過電流検出部への負荷電流の検出信号ライン、トリップ手段へのトリップ信号出力ライン、及び過電流検出部から制御部への過電流検出信号の出力信号ラインのうちいずれか1箇所が遮断される。このため、何らかの原因で配電線路が停電したときに発生する逆潮流の過電流によって負荷開閉器が不必要に開放することを抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、潮流方向が逆潮流である旨の逆潮流判定がなされた場合には、潮流方向検出部から過電流検出部へ開放禁止信号が出力され、これにより過電流検出部による過電流検出動作が一時的に禁止される。このため、何らかの原因で配電線路が停電したときに発生する逆潮流の過電流によって負荷開閉器が不必要に開放することを抑制することができる。また、ソフトウェアによる処理により逆潮流判定時における過電流検出動作が禁止される。従って、機械的な接点の開閉により負荷開閉器の開閉を制御するようにした場合と異なり、特別の構成を必要とすることなく、構成が簡単になる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、過電流検出部により過電流が検出されたとき、前記負荷開閉器は予め設定された準備時間内(例えば0.1秒以内)に蓄勢トリップの準備を完了し、その後、前記配電線路が無電圧となってから予め設定された待機時間経過後(例えば0.5秒以上経過後)に開放動作を行う。このような条件の下、潮流方向判定部は、負荷開閉器の蓄勢トリップの準備が完了してから前記待機時間が経過するまでの間に前記常閉接点を開放する。このため、負荷開閉器の開放動作を事前にロックすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加えて、過電流検出部により過電流が検出されたとき、前記負荷開閉器は予め設定された準備時間内(例えば0.1秒以内)に蓄勢トリップの準備を完了し、その後、前記配電線路が無電圧となってから予め設定された待機時間経過後(例えば0.5秒以上経過後)に開放動作を行う。このような条件の下、潮流方向判定部は、負荷開閉器の蓄勢トリップの準備が完了してから前記待機時間が経過するまでの間に、前記過電流検出部へ開放禁止信号を出力する。このため、負荷開閉器の開放動作を事前にロックすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、逆潮流検出の旨が表示されることにより、無駄な点検作業を無くすことができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1、請求項3又は請求項5に記載の発明の作用に加えて、既設の負荷開閉器と当該負荷開閉器を開閉制御する制御装置との間において、電流検出部から過電流検出部への信号ライン上又は前記過電流検出部から制御部への信号ライン上に、接点を簡単に後付けすることができる。
本発明によれば、何らかの原因で配電線路が停電したときに発生する逆潮流の過電流によって負荷開閉器が不必要に開放することを抑制することができる。
<第1実施形態>
以下、本発明を、分散型電源が連系した配電系統の保護装置に具体化した第1実施形態を図1に従って説明する。
図1に示すように、電力会社側の配電線路11には引込線路13を介して負荷14が接続されており、通常の受電時には需要家構外の配電線路11からの電力が負荷14へ順方向潮流として供給される。また、需要家構内には分散型電源15が設置されており、当該分散型電源15により発電された電力を負荷14へ供給可能としている。本実施形態において、分散型電源15は発電機とされている。引込線路13上において、分散型電源15の接続点よりも電源側には負荷開閉器16が設けられており、この負荷開閉器16は制御装置17により開閉制御される。また、負荷開閉器16は責任分界点上に設置されている。制御装置17は電力系統の開閉制御装置を構成している。
<負荷開閉器>
図1に示すように、負荷開閉器16内において、R相、S相及びT相からなる各相の引込線路13上には、開閉部20、零相変流器21、零相電圧検出用コンデンサ22、制御電源用変圧器23、及び過電流検出用の2つの変流器24r,24tが設けられている。開閉部20は引込線路13の各相に設けられた複数のスイッチ20r,20s,20tを備えている。零相変流器21は開閉部20の電源側に設けられており、引込線路13のR相,S相,T相の零相電流(地絡電流)を検出する。零相電圧検出用コンデンサ22は開閉部20の負荷側に設けられており、負荷側の地絡故障と電源側の地絡故障との選択保護を行うための零相電圧を検出する。
制御電源用変圧器23は引込線路13上における零相電圧検出用コンデンサ22よりも負荷側に設けられている。制御電源用変圧器23の一次側巻線の両端部はそれぞれ引込線路13のS相,T相に接続されており、制御電源用変圧器23の二次側巻線には一次側巻線との巻数比に応じた起電圧が発生する。変流器24r,24tは引込線路13上における零相電圧検出用コンデンサ22と制御電源用変圧器23との間に配置されている。両変流器24r,24tはそれぞれ引込線路13のR相,T相に設けられている。
また、負荷開閉器16内には開閉部20を自動でトリップ動作(開放動作)させるためのトリップコイル25が設けられている。ちなみに、自動トリップ動作には地絡トリップ動作及び過電流トリップ動作がある。地絡トリップ動作とは、負荷側に発生した地絡事故によって引込線路13に地絡電流が流れたとき、この地絡電流を検出して整定値以上である場合、トリップコイル25を励磁して開閉部20を自動開放する動作である。過電流トリップ動作とは、短絡事故において、ある設定値以上の過電流を検出したときには開閉部20を自動開放しないようにロックさせ、変電所の遮断器がトリップして配電線路11及び引込線路13が無電圧状態になった後に、トリップコイル25を励磁して自動的に開閉部20を瞬時に開放する動作である。
<制御装置>
制御装置17は、トリップ用電源P、地絡電流検出部31、過電流検出部32、位相差演算部33、潮流方向判定部34及び制御部35を備えている。
トリップ用電源Pは例えばコンデンサであり、トリップコイル25を励磁するための電力を供給する。トリップ用電源Pとトリップコイル25との間には電力供給ラインL1が接続されており、当該電力供給ラインL1上には常開接点MS1が設けられている。
地絡電流検出部31は零相変流器21から出力される零相電流(地絡電流)と零相電圧検出用コンデンサ22から出力される零相電圧とを検出し、それらの検出結果を制御部35へ出力する。過電流検出部32は両変流器24r,24tから出力される負荷電流(正確には、引込線路13のR相,T相を流れる負荷電流)を検出すると共にこの検出した負荷電流が過電流レベルか否か(即ち、負荷開閉器16のロック電流値を超えているか否か)を判断し、この判断結果を制御部35へ出力する。変流器24r,24tから過電流検出部32への信号ラインL2r,L2t上にはそれぞれ常閉接点MS2r,MS2tが設けられている。
位相差演算部33は制御電源用変圧器23により検出された線間電圧(本実施形態では、S相とT相との間の電圧)及び両変流器24r,24tにより検出された負荷電流の各値に基づいて、当該線間電圧を基準に負荷電流との位相差を演算し、その演算結果を潮流方向判定部34へ送る。
潮流方向判定部34は位相差演算部33により算出された線間電圧と負荷電流との位相差に基づいて(正確には、線電圧ベクトルに対する負荷電流ベクトルの位相変化に基づいて)潮流方向を判定し、その判定結果を制御部35へ送る。また、潮流方向判定部34は励磁コイル34aを備えている。潮流方向判定部34は潮流方向が逆潮流であると判断した場合、前記励磁コイル34aを励磁して、常閉接点MS2r,MS2tをそれぞれ開く。
制御部35は地絡電流検出部31により地絡電流が検出されたときにはトリップコイル25を励磁して開閉部20を自動開放させる。また、制御部35は過電流検出部32により設定値(負荷開閉器16のロック電流値)以上の過電流を検出したときには、潮流方向判定部34により判定された潮流方向に基づいて、負荷開閉器16を開放又は投入維持する。
即ち、潮流方向判定部34により逆潮流判定がなされた場合、当該潮流方向判定部34は励磁コイル34aを励磁することにより常閉接点MS2r,MS2tをそれぞれ開く。両変流器24r,24tから過電流検出部32への信号ラインL2r,L2tがそれぞれ遮断されるので、分散型電源15から系統側(配電線路11側)へ流れる電流を過電流検出部32が過電流として検出することはない。このため、制御部35は常開接点MS1を閉じることはなく、トリップコイル25も励磁されることはない。その結果、負荷開閉器16は投入維持される。
潮流方向判定部34により順潮流判定がなされた場合、当該潮流方向判定部34は励磁コイル34aを励磁することはなく、常閉接点MS2r,MS2tはそれぞれ閉じた状態に保持される。このため、系統側(配電線路11側)から需要家側へ流れる電流を過電流検出部32が過電流として検出する。この過電流検出を受けて、制御部35は常開接点MS1を閉じる。すると、トリップ用電源Pが例えばコンデンサであれば、当該コンデンサに蓄えられていた電荷が電力供給ラインL1を介してトリップコイル25へ供給され、これによりトリップコイル25は励磁される。その結果、負荷開閉器16は開放動作し、開閉部20の各スイッチ20r,20s,20tはそれぞれ開放される。尚、常開接点MS1が閉じたときにトリップ用電源P(本実施形態ではコンデンサ)から電力供給ラインL1を介してトリップコイル25へ供給される電力(電荷)はトリップ信号を構成する。
<実施形態の作用>
次に、前述のように構成した配電系統の開閉制御装置の短絡事故時の作用を説明する。
需要家構内又は需要家構外での短絡事故時、引込線路13には短絡電流(負荷開閉器16のロック電流値を超える過電流レベルの電流)が流れる。この短絡電流は過電流検出部32により検出される。また、両変流器24r,24tにより検出されたR相,T相の負荷電流のうちいずれか一方の負荷電流(本実施形態ではR相の負荷電流)と、制御電源用変圧器23により検出されたS相とT相との線間電圧とに基づいて、位相差演算部33は前記負荷電流と前記各線間電圧との位相差を演算する。この位相差演算部33により算出された位相差の変化に基づいて、潮流方向判定部34は潮流方向を判定する。
潮流方向判定部34により潮流方向が構内(負荷開閉器16の負荷側)であると判断された場合には、制御部35は常開接点MS1をオンする。すると、トリップ用電源Pからの電力が電力供給ラインL1を介してトリップコイル25へ供給される。この結果、トリップコイル25が励磁され、負荷開閉器16の開閉部20は開放する。
潮流方向判定部34により逆潮流判定がなされた場合、当該潮流方向判定部34は励磁コイル34aを励磁することにより常閉接点MS2r,MS2tをそれぞれ開く。両変流器24r,24tから過電流検出部32への信号ラインL2r,L2tがそれぞれ遮断されるので、分散型電源15からの電流を過電流検出部32が過電流として検出することはない。この結果、制御部35は常開接点MS1をオンすることはない。このため、トリップ用電源Pからの電力が電力供給ラインL1を介してトリップコイル25へ供給されることもない。従って、トリップコイル25は励磁されることなく負荷開閉器16は投入維持される。
このように、負荷開閉器16の電源側及び負荷側のどちら側で短絡が発生しているかを判断することにより、分散型電源15が連系された配電線路11において、何らかの原因で配電線路11が停電したときに発生する逆潮流の過電流に起因する負荷開閉器16の不必要な開放が抑制される。ちなみに、本実施形態において、過電流検出部32により過電流が検出されたとき、負荷開閉器16は予め設定された準備時間(例えば0.1秒以下)内に蓄勢トリップの準備を完了するようにされている。そして、その後、変電所の遮断器がトリップされることにより配電線路11が無電圧となってから予め設定された待機時間(例えば0.5秒以上)経過後に、負荷開閉器16は開放動作を行うようにされている。このような条件において、前記潮流方向判定部34により逆潮流判定がなされた場合、負荷開閉器16の蓄勢トリップの準備が完了してから前記待機時間が経過するまでの間に、潮流方向判定部34は励磁コイル34aを励磁して常閉接点MS2r,MS2tを開放させる。前記過電流検出部32は前記蓄勢トリップ準備が完了した後も継続的に前記両変流器24r,24tからの信号を検出している。そして、前記待機時間内に励磁コイル34aの励磁から常閉接点MS2r,MS2tが開放された後に前記両変流器24r,24tからの信号がない場合には、過電流検出部32は過電流検出情報を制御部35へ送らないようにし、蓄勢トリップ準備も解除する。このため、負荷開閉器16の開放動作は事前にロックされる。
従って、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
・何らかの原因で配電線路11が停電したときに発生する逆潮流の過電流と判断して負荷開閉器16を投入維持する場合、前記24r,24tから過電流検出部32への信号ラインL2r,L2tを遮断するようにした。即ち、潮流方向判定部34により逆潮流判定がなされた場合、当該潮流方向判定部34は励磁コイル34aを励磁することにより常閉接点MS2r,MS2tをそれぞれ開くようにした。このため、過電流検出部32は過電流検出を行わず、制御部35もトリップコイル25を励磁することはない。従って、需要家構外事故が原因の過電流発生による負荷開閉器16の不必要な開放を抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図1に基づいて説明する。本実施形態は、トリップ用電源からトリップコイルへの電力供給ラインを遮断するようにした点で前記第1実施形態と異なる。従って、前記第1実施形態と同様の部材構成については同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図1に示すように、電力供給ラインL1上において、常開接点MS1とトリップコイル25との間には常閉接点MS3が設けられている。この常閉接点MS3は潮流方向判定部34の励磁コイル34aが励磁されることにより開くようになっている。ちなみに、本実施形態では前記第1実施形態における常閉接点MS2r,MS2tは省略されている。
さて、潮流方向判定部34により逆潮流判定がなされた場合、当該潮流方向判定部34は励磁コイル34aを励磁して常閉接点MS3を開くことにより、トリップ用電源Pからトリップコイル25への電力供給ラインL1を遮断する。過電流検出部32は変流器24r,24tを介して分散型電源15から系統側(配電線路11側)へ流れる電流を過電流として検出して、その過電流検出信号を制御部35へ出力する。その過電流検出信号を受けて、制御部35は開接点MS1を閉じる。しかし、常閉接点MS3が開かれている。即ち、トリップ用電源Pからトリップコイル25への電力供給ラインL1が遮断されているので、トリップ用電源Pからの電力がトリップコイル25へ供給されることはない。従って、トリップコイル25が励磁されることはなく、負荷開閉器16は投入維持される。本実施形態によっても、需要家構外事故が原因の過電流発生による負荷開閉器16の不必要な開放を抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を図1に基づいて説明する。即ち、図1に示すように、過電流検出部32から制御部35への信号ラインL3上には、常閉接点MS4が設けられている。この常閉接点MS4は潮流方向判定部34の励磁コイル34aが励磁されることにより開くようになっている。ちなみに、本実施形態では前記第1実施形態における常閉接点MS2r,MS2t及び前記第2実施形態における常閉接点MS3は省略されている。
さて、潮流方向判定部34により逆潮流判定がなされた場合、当該潮流方向判定部34は励磁コイル34aを励磁して常閉接点MS4を開くことにより、過電流検出部32から制御部35への信号ラインL3を遮断する。過電流検出部32は変流器24r,24tを介して分散型電源15から系統側(配電線路11側)へ流れる電流を過電流として検出する。しかし、閉接点MS4が開かれている。即ち、過電流検出部32から制御部35への信号ラインL3が遮断されているので、過電流検出部32からの過電流検出信号が制御部35へ出力されることはない。この結果、制御部35は常開接点MS1をオンすることはない。このため、トリップ用電源Pからの電力が電力供給ラインL1を介してトリップコイル25へ供給されることもない。従って、トリップコイル25は励磁されることなく負荷開閉器16は投入維持される。本実施形態によっても、需要家構外事故が原因の過電流発生による負荷開閉器16の不必要な開放を抑制することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態を図2に基づいて説明する。本実施形態は、潮流方向判定部により逆潮流判定がなされた場合、ソフトウェア処理により負荷開閉器の開放動作を禁止するようにした点で前記第1〜第3実施形態と異なる。即ち、過電流検出部32は図示しない記憶部に予め格納された過電流検出プログラムに従って過電流検出処理を行う。そして、潮流方向判定部34により逆潮流が検出されたときには、ソフトウェア処理によって過電流検出部32による過電流検出が行われないようにされている。詳述すると、図2に示すように、潮流方向判定部34から過電流検出部32への信号ラインL4を設けられている。そして、潮流方向判定部34により逆潮流判定がなされたとき、当該潮流方向判定部34は開放禁止信号Sを信号ラインL4を介して過電流検出部32へ出力する。この開放禁止信号Sが入力されたとき、過電流検出部32による過電流検出のためのサブルーチンがスキップされるように、前記過電流検出プログラムは構成されている。
さて、潮流方向判定部34により逆潮流判定がなされた場合、当該潮流方向判定部34は開放禁止信号Sを過電流検出部32へ送る。この開放禁止信号Sが入力されると過電流検出部32は過電流検出のためのサブルーチンをスキップする。このため、過電流検出部32から過電流を検出した旨の過電流検出信号が制御部35へ出力されることはない。この結果、制御部35は常開接点MS1をオンすることはなく、ひいてはトリップ用電源Pからの電力が電力供給ラインL1を介してトリップコイル25へ供給されることもない。従って、トリップコイル25は励磁されることなく負荷開閉器16は投入維持される。本実施形態によっても、需要家構外事故が原因の過電流発生による負荷開閉器16の不必要な開放を抑制することができる。
従って、本実施形態によれば、ソフトウェアにより負荷開閉器16の開放動作をロックするようにしたので、第1実施形態における常閉接点MS2r,MS2t、第2実施形態における常閉接点MS3及び第3実施形態における閉接点MS4がいずれも不要となる。また、励磁コイル34aも不要となる。このため、制御装置17のハードウェア構成が簡単になる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態を説明する。図3に示すように、制御装置17は表示装置41を備えている。この表示装置41は、潮流方向判定部34により逆潮流が検出された際にその旨を表示するためのものであり、過電流検出部32により過電流が検出された際にその旨を表示する過電流検出用の表示装置(図示略)とは別に設けられている。表示装置41は表示体駆動回路42、第1駆動コイル43及び第2駆動コイル44を備えており、それぞれステータ(固定羽根)45に同方向に巻回されている。第1及び第2駆動コイル43,44の両端はそれぞれ表示体駆動回路42の出力側に接続されている。また、ステータ45の両磁極部45a,45b間には円板状の表示体46が軸を中心として回転可能に配置されている。表示体46は例えば制御装置17の図示しないケースに設けられた凸レンズ部を介して制御装置17の外部から視認可能となるように配置されている。表示体46の表面側(一方面)は例えば黒色に着色され、裏面側(他方面)は例えば黄色に着色されている。
潮流方向判定部34により順潮流判定がなされたときには表示体46はその表面側が外側を向くように保持され、同じく逆潮流判定がなされたときには表示体46はその裏面側が外側を向くように保持される。即ち、潮流方向判定部34により逆潮流が検出されると、当該潮流方向判定部34は表示体駆動信号(逆潮流検出信号)Shを表示体駆動回路42に出力する。表示体駆動信号Shが入力されると、表示体駆動回路42は第1及び第2駆動コイル43,44をそれぞれ励磁する。これにより表示体46は裏面側が外側を向くように反転する。ちなみに、本実施形態において、表示体46がその表面側が外側を向くように保持された状態を順潮流表示状態といい、同じく裏面側が外側を向くように保持された状態を逆潮流表示状態という。
従って、本実施形態によれば、保全マンは表示体46の表示状態を見るだけで、逆潮流が検出されたこと知ることができる。このため、無駄な点検作業を無くすことができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態を図4に基づいて説明する。尚、図4においては、説明の便宜上、零相電圧検出用コンデンサ22、制御電源用変圧器23及び位相差演算部33をそれぞれ図示しない。本実施形態は、変流器24r,24tと過電流検出部32との間の信号ラインL2r,L2t上にそれぞれ設けられた常閉接点MS2r,MS2t、又はトリップコイル25への電力供給ラインL1上の常閉接点MS3を後付け可能とした点において前記第1実施形態と異なる。
図4に示すように、負荷開閉器16及び制御装置17はそれぞれ既設のものであり、当該負荷開閉器16のケースには開閉器側接続端子T1,T2,T3,T4,T5が設けられている。開閉器側接続端子T1,T2にはそれぞれ変流器24r,24tが接続されている。開閉器側接続端子T3にはトリップコイル25が接続されている。開閉器側接続端子T4,T5にはそれぞれ零相変流器21の両端が接続されている。
一方、制御装置17のケースには、制御装置側接続端子t1,t2,t3,t4,t5が設けられている。制御装置側接続端子t1,t2にはそれぞれ過電流検出部32が接続されている。制御装置側接続端子t3には常開接点MS1を介してトリップ用電源Pが接続されている。制御装置側接続端子t4,t5には地絡電流検出部31が接続されている。
また、負荷開閉器16と制御装置17との間には機能ユニット51が接続されている。機能ユニット51には、常閉接点MS2r、常閉接点MS2t又は常閉接点MS3が内蔵されている。ちなみに、図4においては、常閉接点MS2r、常閉接点MS2t及び常閉接点MS3の全てを図示している。
機能ユニット51に常閉接点MS2tを内蔵した場合、当該常閉接点MS2tは制御線52を介して開閉器側接続端子T1と制御装置側接続端子t1との間に着脱可能に接続される。機能ユニット51に常閉接点MS2rを内蔵した場合、当該常閉接点MS2rは制御線53を介して開閉器側接続端子T2と制御装置側接続端子t2との間に着脱可能に接続される。機能ユニット51に常閉接点MS3を内蔵した場合、当該常閉接点MS3は制御線54を介して開閉器側接続端子T3と制御装置側接続端子t3との間に着脱可能に接続される。また、開閉器側接続端子T4,T5と制御装置側接続端子t4,t5とは制御線55により相互に接続されている。
このため、本実施形態によれば、常閉接点MS2r、常閉接点MS2t又は常閉接点MS3をもともと備えていない既設の負荷開閉器16及び制御装置17において、変流器24r,24tから過電流検出部32の信号ライン上に常閉接点MS2r、常閉接点MS2tを簡単に後付けすることができる。又は、トリップ用電源Pからトリップコイル25への電力供給ライン上に常閉接点MS3を簡単に後付けすることができる。ひいては、負荷開閉器16と制御装置17との間に機能ユニット51を接続するだけで、需要家構外事故が原因の過電流発生による負荷開閉器16の不必要な開放を抑制することができる。
尚、本実施形態における機能ユニット51を次のように構成してもよい。即ち、図4に示すように、機能ユニット51はコネクタとされており、地絡特性試験等の保護特性試験を行う試験器(図示略)にその一端が接続された試験用ケーブルを着脱可能とされている。機能ユニット51には例えば一対の地絡試験端子Ta,Tbが設けられている。一方、零相変流器21には図示しない鉄芯が設けられており、その周囲には制御装置17の動作が正常か否かを試験する際、当該零相変流器21に対して地絡試験電流を流すための試験線56が巻回されている。試験線56の両端はそれぞれ負荷開閉器16のケースに設けられた開閉器側接続端子T6,T7に接続されている。開閉器側接続端子T6,T7はそれぞれ制御線57を介して地絡試験端子Ta,Tbに接続されている。地絡特性試験時、機能ユニット51には試験用ケーブルの試験コネクタが接続される。そして、試験器からの地絡試験電流は地絡試験端子Ta,Tb、制御線57、開閉器側接続端子T6,T7を介して試験線56に流れる。このようにすれば、機能ユニット51を例えば地絡試験用のコネクタとしても使用できる。
<別の実施形態>
尚、前記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第1〜第6実施形態においては、潮流方向判定部34により逆潮流が検出されたときに励磁コイル34aを励磁するようにしたが、次のようにしてもよい。即ち、分散型電源15の単独運転を検出する単独運転検出部(図示略)を設けると共に、当該単独運転検出部に励磁コイル34aを設ける。そして、前記単独運転検出部により分散型電源15の単独運転が検出されたときに励磁コイル34aを励磁する。このようにしても、第1〜第6実施形態と同様の効果を得ることができる。
第1〜第3実施形態における負荷開閉器及び制御装置のブロック構成図。 第4実施形態における制御装置のブロック構成図。 第5実施形態における表示装置のブロック構成図。 第6実施形態における負荷開閉器及び制御装置のブロック構成図。
符号の説明
11…配電線路、13…引込線路、14…需要家負荷(負荷)、15…分散型電源、
16…負荷開閉器、17…制御装置、
23…線間電圧検出部を構成する制御電源用変圧器、
24r,24t…電流検出部を構成する変流器、
25…トリップ手段を構成するトリップコイル、32…過電流検出部、
34…潮流方向判定部、34a…接点開放手段を構成する励磁コイル、35…制御部、41…表示手段を構成する表示装置、51…機能ユニット、
L1…電力供給ライン(トリップ信号出力ライン)、
L2r,L2t…信号ライン(負荷電流の検出信号ライン)、
L3…信号ライン(過電流検出信号の出力信号ライン)、
MS2r,MS2t,MS3,MS4…常閉接点、S…開放禁止信号、
T1〜T7…既設の負荷開閉器側の接続端子、
t1〜t5…既設の制御装置側の接続端子。

Claims (7)

  1. 配電線路に引込線路及び当該引込線路上に設けられた負荷開閉器を介して接続された負荷に対して前記配電線路から供給される電力とは別に電力を供給する分散型電源を備えた配電系統の開閉制御装置において、
    前記引込線路の3相各相のうちいずれか1相の負荷電流を検出する電流検出部と、
    前記引込線路の線間電圧を検出する線間電圧検出部と、
    前記負荷電流が過電流レベルであるか否かを判別する過電流検出部と、
    前記負荷電流と前記線間電圧との位相差に基づいて前記配電線路の潮流方向を判定する潮流方向判定部と、
    前記過電流検出部による判別結果及び前記潮流方向判定部による判定結果に基づいて前記負荷開閉器のトリップ手段へのトリップ信号の出力を制御することにより当該トリップ手段の開放動作を制御する制御部と、を備え、
    前記電流検出部から過電流検出部への負荷電流の検出信号ライン上、前記トリップ手段へのトリップ信号出力ライン上、及び前記過電流検出部から制御部への過電流検出信号の出力信号ライン上のいずれか一箇所には常閉接点を設け、
    前記潮流方向判定部には、前記潮流方向が逆潮流である旨の逆潮流判定をしたときに前記常閉接点を開放させる接点開放手段を備えた配電系統の開閉制御装置。
  2. 配電線路に引込線路及び当該引込線路上に設けられた負荷開閉器を介して接続された負荷に対して前記配電線路から供給される電力とは別に電力を供給する分散型電源を備えた配電系統の開閉制御装置において、
    前記引込線路の負荷電流が過電流レベルであるか否かを判別する過電流検出部と、
    前記引込線路の負荷電流と同じく線間電圧との位相差に基づいて前記配電線の潮流方向を判定する潮流方向判定部と、
    前記過電流検出部による判別結果及び前記潮流方向判定部による判定結果に基づいて前記負荷開閉器を開放又は投入維持する制御部と、を備え、
    前記潮流方向判定部は前記潮流方向が逆潮流である旨の逆潮流判定をした場合には、前記過電流検出部へ開放禁止信号を出力し、これにより過電流検出部による過電流検出動作を一時的に禁止するようにした配電系統の開閉制御装置。
  3. 前記過電流検出部により過電流が検出されたとき、前記負荷開閉器は予め設定された準備時間内に蓄勢トリップの準備を完了し、その後、前記配電線路が無電圧となってから予め設定された待機時間経過後に開放動作を行うようにされており、
    前記潮流方向判定部は、前記負荷開閉器の蓄勢トリップの準備が完了してから前記待機時間が経過するまでの間に、前記常閉接点を開放させるようにした請求項1に記載の配電系統の開閉制御装置。
  4. 前記過電流検出部により過電流が検出されたとき、前記負荷開閉器は予め設定された準備時間内に蓄勢トリップの準備を完了し、その後、前記配電線路が無電圧となってから予め設定された待機時間経過後に開放動作を行うようにされており、
    前記潮流方向判定部は、前記負荷開閉器の蓄勢トリップの準備が完了してから前記待機時間が経過するまでの間に、前記過電流検出部へ開放禁止信号を出力するようにした請求項2に記載の配電系統の開閉制御装置。
  5. 前記潮流方向判定部により逆潮流判定がなされたとき、この旨を外部に表示する表示手段を備えた請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の配電系統の開閉制御装置。
  6. 前記常閉接点を一つのユニットとし、当該ユニットを既設の負荷開閉器側の接続端子と当該負荷開閉器を開閉制御する既設の制御装置側の接続端子との間に後付けするようにした請求項1、請求項3又は請求項5に記載の配電系統の開閉制御装置。
  7. 配電線路に引込線路及び当該引込線路上に設けられた負荷開閉器を介して接続された需要家負荷に対して前記配電線路から供給される電力とは別に電力を供給する分散型電源を備えた配電系統の保護方法において、
    前記配電線路の3相各相のうちいずれか1相の負荷電流が過電流レベルであるか否かを判別する段階と、
    前記負荷電流と前記配電線路の線間電圧との位相差を演算する段階と、
    前記算出された位相差に基づいて前記配電線路の潮流方向を判定する段階と、
    前記負荷電流が過電流レベルであるか否かの判別結果及び前記配電線路の潮流方向の判定結果に基づいて前記負荷開閉器のトリップ手段へのトリップ信号の出力を制御することにより当該トリップ手段の開放動作を制御する段階と、を備え、
    前記潮流方向が順潮流である旨の逆潮流判定がなされたとき、前記負荷電流の検出信号ライン、前記トリップ手段へのトリップ信号出力ライン及び過電流検出信号の出力信号ラインのうちいずれか1つを遮断することにより、負荷開閉器の開放動作をロックするようにした配電系統の開閉制御方法。
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