JP2013132114A - 自動復旧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受電母線事故時の供給支障を早期に解消できる自動復旧装置を提供する。
【解決手段】受電母線事故による並行受電変電所の全停電を検出すると受電母線連絡遮断器CBTaを遮断して母線分割するとともに自動復旧装置10の受電方式をC方式からB方式に切り換えるための母線分割/受電方式切換手段11〜13と、受電方式がB方式に切り換えられると自回線側の母線電圧VBpおよび線路電圧VLpに基づいてB方式による再閉路条件が成立しているか否かを判定し、「B方式による再閉路条件成立」と判定すると自回線の試充電を行うための試充電実施手段14,15と、自回線の試充電が成功したか否かを判定し、「自回線の試充電成功」と判定すると、隣回線の試充電成功を確認した上で、受電母線連絡遮断器CBTaを投入する受電母線連絡遮断器制御手段12,16とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、並行受電変電所に設置するのに好適な自動復旧装置に関する。
従来、並行受電変電所では、図5に示すように、受電母線Baに事故(短絡事故または地絡事故)が発生すると、受電母線Baに接続された第1および第2の送電線1L,2Lにそれぞれ設置された第1および第2の変流器CT1,CT2から入力される第1および第2の事故電流I1,I2の和(=I1+I2)の過電流で動作する和電流継電要素(短絡和電流継電要素(51R)および地絡和電流継電要素(51G))を備えた構内保護継電器110によって、第1および第2の送電線1L,2Lにそれぞれ設置された第1および第2の遮断器CB1,CB2(受電遮断器)を同時に遮断(開放)することにより、事故を除去している。
また、並行受電変電所には、線路事故(第1および第2の送電線1L,2Lにおける事故)時に第1および第2の送電線1L,2Lの試充電をそれぞれ行うための第1および第2の自動復旧装置(ARE)1201,1202が設置されているが、受電母線事故(受電母線Baにおける事故)時には、第1および第2の自動復旧装置1201,1202は起動させずに、構内向け試充電は運転員が現地確認後に手動で行っている。
また、本出願人は、下記の特許文献1において、受電形態に関係なく同一の設備で運用可能にするとともに並行受電形態における事故発生時の停電範囲の縮小を可能とするために、第1および第2の送電線をそれぞれ流れる第1および第2の電流の和の過電流で動作する和電流継電要素(51R,51G)と、第1および第2の電流の過電流でそれぞれ動作する第1および第2の個別継電要素(151R,151G,251R,251G)と、和電流継電要素の動作時に母線連絡遮断器の「入」を確認して母線連絡遮断器を瞬時に遮断させるシーケンス機能と、第1および第2の個別継電要素の動作時に母線連絡遮断器または健全回線側の遮断器の「切」を確認して事故回線側の遮断器を遮断させるシーケンス機能とを備えることにより、並行受電および個別受電のいずれの場合でも事故回線側の遮断器を遮断させることができるようにした複合型受電母線保護継電装置を提案している。
特開平11−206006号公報
しかしながら、上記の特許文献1で提案した複合型受電母線保護継電装置では、上述したように受電母線事故時には母線連絡遮断器を瞬時に遮断したのちに事故母線側の個別継電要素により受電遮断器を遮断するまでの間、たとえば0.5秒の限時タイマーを介して事故母線側の受電遮断器を遮断しているために、事故除去に時間を要してしまい、設備の損壊が大きくなることが予想される。同時に、短絡事故の場合は、電力系統に与える影響も長引き、瞬時電圧低下や負荷脱落など顧客に影響を及ぼす恐れがある。
また、事故母線側変圧器が停電となる結果、事故母線側の変圧器を介して接続されている2次側母線Bbへの電力供給が止まるため、2次側母線Bbに接続されている各配電線の顧客に対して供給支障が発生し、供給支障を早期に解消させることができずサービス低下を招いているという問題があった。
本発明の目的は、並行受電変電所における受電母線事故時の供給支障を早期に解消することができる自動復旧装置を提供することにある。
本発明の自動復旧装置は、受電母線(Ba)および2次側母線(Bb)が第1および第2の変圧器(TR1,TR2)を介して接続された並行受電変電所において該受電母線に接続された第1および第2の送電線(1L,2L)にそれぞれ設置するための自動復旧装置(10)であって、前記受電母線における事故による前記並行受電変電所の全停電を検出すると、前記受電母線の前記第1および第2の送電線の間に設置された受電母線連絡遮断器(CBTa)を遮断して母線分割するとともに、前記自動復旧装置の受電方式をC方式からB方式に切り換えるための母線分割/受電方式切換手段(11〜13)と、前記母線分割/受電方式切換手段によって前記受電方式が前記B方式に切り換えられると、前記受電母線の前記第1および第2の送電線のうちの自回線側に設置された母線計器用変成器(BPD1,BPD2)から入力される母線電圧(VBp)および前記自回線に設置された計器用変成器(PD1,PD2)から入力される線路電圧(VLp)に基づいて前記B方式による再閉路条件が成立しているか否かを判定し、「B方式による再閉路条件成立」と判定すると、前記自回線の試充電を行うための試充電実施手段(14,15)と、前記自回線の試充電が成功したか否かを判定し、「自回線の試充電成功」と判定すると、前記隣回線の試充電成功を確認した上で、前記受電母線連絡遮断器を投入する受電母線連絡遮断器制御手段(12,16)とを具備することを特徴とする。
ここで、前記自回線の試充電が成功したか否かを判定し、「自回線の試充電不成功」と判定すると、前記隣回線の試充電成功を確認した上で、前記2次側母線連絡遮断器を投入し、一方、「自回線の試充電成功」と判定すると、前記隣回線の試充電成功を確認した上で、前記2次側母線連絡遮断器を遮断する2次側母線連絡遮断器制御手段(12,17)をさらに具備してもよい。
前記母線分割/受電方式切換手段が、前記受電母線を保護するための構内保護継電器(110)の一括保護用の和電流継電要素が起動したことを条件に、または、前記受電母線の前記自回線および他回線側に設置された母線不足電圧継電器が起動し、かつ、該自回線および該他回線に設置された線路用電圧継電器が起動せず、かつ、該自回線および該他回線に設置された不足電圧継電器が起動した状態が所定時間だけ経過したことを条件に、前記並行受電変電所の全停電を検出してもよい。
前記全停電を検出するための全停電検出回路(11)と、該全停電検出回路によって前記全停電が検出されると、前記受電母線連絡遮断器を遮断するための受電母線連絡遮断器遮断/投入回路(12)と、前記全停電検出回路によって前記全停電が検出されると、前記C方式から前記自動復旧装置の受電方式を前記母線電圧「無」かつ前記線路電圧「有」を再閉路条件とする前記B方式に切り換えるための受電方式切換回路(13)と、該受電方式切換回路によって前記受電方式が前記B方式に切り換えられると、前記母線電圧および前記線路電圧に基づいて該B方式による再閉路条件が成立しているか否かを判定し、「B方式による再閉路条件成立」と判定すると、前記自回線の試充電を行うための試充電実施回路(14,15)と、該試充電実施回路によって前記自回線の試充電が行われると、該自回線の試充電が成功したか否かを判定し、「自回線の試充電不成功」と判定すると、前記隣回線に設置された隣回線遮断器(CBq)から入力される隣回線遮断器状態信号(SCBq)が該隣回線の試充電後に該隣回線遮断器「入」を示していることを確認した上で、前記2次側母線連絡遮断器を投入するように指示する2次側母線連絡遮断器投入指示信号を出力するための試充電結果判定回路(16)と、該試充電結果判定回路から前記2次側母線連絡遮断器投入指示信号が入力されると、前記2次側母線連絡遮断器を投入するための2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路(17)とを具備し、前記試充電結果判定回路が、「自回線の試充電成功」と判定すると、前記隣回線遮断器状態信号が前記隣回線の試充電後に前記隣回線遮断器「入」を示していることを確認した上で、前記受電母線連絡遮断器を投入するように受電母線連絡遮断器投入指示信号を前記受電母線連絡遮断器遮断/投入回路に出力し、該受電母線連絡遮断器遮断/投入回路が、前記受電母線連絡遮断器投入指示信号が入力されると、前記受電母線連絡遮断器を投入してもよい。
前記受電母線連絡遮断器の代わりに受電母線連絡開閉器を用い、前記2次側母線連絡遮断器の代わりに2次側母線連絡開閉器を用いてもよい。
本発明の自動復旧装置は、以下に示す効果を奏する。
(1)受電母線事故時に構内保護継電器の一括保護用の和電流継電要素の動作により受電遮断器を同時に遮断しても、自動的に受電母線連絡遮断器を遮断するとともに自動復旧装置の受電方式をC方式からB方式に切り換えることにより、従来では人間系で行っていた切分試充電を自動的に行うことができるとともに、受電母線事故が継続した場合には、2次側母線連絡遮断器を投入することにより、健全側回線から復旧を行うことができるため、供給支障を早期に解消することができる。
(2)受電母線事故が継続しても1回の試充電で事故点の切り分けを行うことができるため、供給支障を早期に解消できるので、従来の自動復旧装置に比べて格段に性能を向上させることができる。
(3)事故点判別時間を短縮することができるため、供給支障時間の低減(顧客満足度向上)を図ることができるとともに運転員への負担低減(業務の効率化・迅速化)を図ることができる。
(4)線路事故の場合には構内保護継電器は動作しないため、自動復旧装置は動作しないので、問題はない。
(5)事故点に1回しか試充電しないため、設備損壊を防止できる(副次効果)。
本発明の一実施例による自動復旧装置10の構成を示す図である。 図1に示した自動復旧装置10の受電母線Baの1号側において母線事故が発生したときの動作について説明するための図である。 図1に示した自動復旧装置10の受電母線Baの2号側において母線事故が発生したときの動作について説明するための図である。 図5に示した構内保護継電器110が並行受電変電所に設置されていない場合の並行受電変電所の全停電を検出する方法について説明するための図である。 従来の並行受電変電所における受電母線事故時の供給支障について説明するための図である。
上記の目的を、並行受電変電所の全停電を検出すると受電母線連絡遮断器を遮断して母線分割するとともに自動復旧装置の受電方式をC方式からB方式に切り換えたのちに第1および第2の送電線の試充電を行い、いずれか一方の試充電しか成功しなかった場合には2次側母線連絡遮断器を投入することにより実現した。
以下、本発明の自動復旧装置の実施例について図面を参照して説明する。
本発明の一実施例による自動復旧装置10は、図1(a)に示すように、受電母線事故により図5に示した構内保護継電器110の短絡和電流継電要素(51R)または地絡和電流継電要素(51G)が動作して第1および第2の遮断器CB1,CB2(受電遮断器)が同時に遮断されることによる並行受電変電所の全停電を検出すると、受電母線連絡遮断器CBTaを遮断して母線分割(受電母線Baを1号側(第1の送電線1L側)と2号側(第2の送電線2L側)とに分割)するとともに、受電方式をC方式(母線電圧(VB)「無」かつ線路電圧(VL)「有」かつ隣回線遮断器「切」を再閉路条件とするか母線電圧(VB)「有」かつ線路電圧(VL)「有」かつ同期かつ隣回線遮断器「入」を再閉路条件として試充電を行う方式)からB方式(母線電圧(VB)「無」かつ線路電圧(VL)「有」)を再閉路条件として試充電を行う方式)に切り換えたのち、B方式による再閉路条件が満たされていることを確認すると自回線遮断器を投入して試充電を行い、試充電が成功しなかった場合に隣回線の試充電成功(隣回線遮断器「入」)を条件として2次側母線連絡遮断器CBTbを投入することにより、2次側母線Bbへの電力供給を確保する点で、図5に示した従来の第1および第2の自動復旧装置1201,1202と異なる。
そのため、自動復旧装置10は、図1(b)に示すように、全停電検出回路11と、受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12と、受電方式切換回路13と、再閉路可否判定回路14と、自回線遮断器遮断/投入回路15と、試充電結果判定回路16と、2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路17とを具備する。
ここで、全停電検出回路11は、構内保護継電器110から入力される短絡和電流継電要素(51R)または地絡和電流継電要素(51G)が動作したことを示す継電器起動信号SRyに基づいて第1および第2の遮断器CB1,CB2の同時遮断による全停電を検出すると、受電母線連絡遮断器CBTaの遮断を指示する受電母線連絡遮断器遮断指示信号を受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12に出力するとともに、受電方式のC方式からB方式への切換を指示する受電方式切換指示信号を受電方式切換回路13に出力する。
受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12は、受電母線連絡遮断器遮断指示信号が全停電検出回路11から入力されると、受電母線連絡遮断器CBTaを遮断させる受電母線連絡遮断器制御信号TCBTa(トリップ信号)を受電母線連絡遮断器CBTaに出力する。
また、受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12は、試充電結果判定回路16から後述する両回線試充電成功信号が入力されると、受電母線連絡遮断器CBTaを投入させる母線連絡遮断器制御信号TCBTa(投入信号)を受電母線連絡遮断器CBTaに出力する。
受電方式切換回路13は、受電方式のC方式からB方式への切換を指示する受電方式切換指示信号が全停電検出回路11から入力されると、再閉路可否判定回路14における再閉路条件をC方式による再閉路条件からB方式による再閉路条件に切り換えるように指示するB方式切換指示信号を再閉路可否判定回路14に出力する。
また、受電方式切換回路13は、試充電結果判定回路16から両回線試充電成功信号が入力されると、再閉路可否判定回路14における再閉路条件をB方式による再閉路条件からC方式による再閉路条件に切り換えるように指示するC方式切換指示信号を再閉路可否判定回路14に出力する。
再閉路可否判定回路14は、B方式切換指示信号が受電方式切換回路13から入力されると、受電母線Baの自回線側(1号側または2号側)に設置された母線計器用変成器(図2(a)に示す第1および第2の母線計器用変成器BPD1,BPD2参照)から入力される母線電圧VBp(p=1または2)および自回線(第1または第2の送電線1L,2L)に設置された計器用変成器(図2(a)に示す第1および第2の計器用変成器PD1,PD2参照)から入力される線路電圧VLpに基づいてB方式による再閉路条件(VBp「無」かつVLp「有」)が成立しているか否かを判定して、「B方式による再閉路条件成立」と判定すると、母線電圧VBp「無」が15秒間継続するのを待って、自回線遮断器(第1または第2の遮断器CB1,CB2)の投入を指示する遮断器投入指示信号を自回線遮断器遮断/投入回路15に出力するとともに、試充電開始を通知する試充電開始通知信号を試充電結果判定回路16に出力する。
なお、再閉路可否判定回路14は、C方式切換指示信号が受電方式切換回路13から入力されると、図5に示した第1および第2の自動復旧装置1201,1202と同様に、線路事故時にC方式による再閉路条件(VBp「無」かつVLp「有」かつ隣回線遮断器「切」、または、VBp「有」かつVLp「有」かつ同期かつ隣回線遮断器「入」)が成立しているか否かを判定して、「C方式による再閉路条件成立」と判定すると、母線電圧VBp「無」が15秒間継続するのを待って、自回線遮断器の投入を指示する遮断器投入指示信号を自回線遮断器遮断/投入回路15に出力する。
そのため、再閉路可否判定回路14には、隣回線計器用変成器から隣回線の線路電圧VLq(p=1のときq=2、p=2のときq=1)が入力される(図2には図示せず。)とともに、隣回線遮断器から隣回線遮断器状態信号SCBqが入力されている。
自回線遮断器遮断/投入回路15は、遮断器投入指示信号が再閉路可否判定回路14から入力されると、自回線遮断器を投入させる自回線遮断器制御信号TCBpを自回線遮断器に出力する。
また、自回線遮断器遮断/投入回路15は、試充電結果判定回路16から後述する自回線遮断器投入指示信号が入力されると、自回線遮断器を投入させる自回線遮断器制御信号TCBpを自回線遮断器に出力する。
試充電結果判定回路16は、試充電開始通知信号が再閉路可否判定回路14から入力されると、母線電圧VBpおよび線路電圧VLpに基づいてB方式による試充電が成功したか否かを判定し、「自回線の試充電不成功(母線電圧VBpが「一旦有」から2秒間継続して「無」)」と判定すると、自回線遮断器の再遮断を指示する自回線遮断器遮断指示信号を自回線遮断器遮断/投入回路15に出力して自回線遮断器を最終遮断させるとともに、隣回線遮断器状態信号SCBqが隣回線遮断器「入」を示しているか否かを調べ、隣回線遮断器状態信号SCBqが隣回線遮断器「入」を示していると、2次側母線連絡遮断器CBTbの投入を指示する2次側母線連絡遮断器投入指示信号を2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路17に出力する。
一方、「自回線の試充電成功(母線電圧VBpが2秒間継続して「有」)」と判定すると、隣回線遮断器状態信号SCBqが隣回線遮断器「入」を示しているか否かを調べ、隣回線遮断器状態信号SCBqが隣回線遮断器「入」を示していると、両回線の試充電成功を示す両回線試充電成功信号を受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12および受電方式切換回路13に出力するとともに、2次側母線連絡遮断器CBTbの遮断を指示する2次側母線連絡遮断器遮断指示信号を2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路17に出力する。
2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路17は、試充電結果判定回路16から2次側母線連絡遮断器投入指示信号が入力されると、2次側母線連絡遮断器CBTbを投入させる2次側母線連絡遮断器制御信号TCBTb(投入信号)を2次側母線連絡遮断器CBTbに出力し、一方、試充電結果判定回路16から2次側母線連絡遮断器遮断指示信号が入力されると、2次側母線連絡遮断器CBTbを遮断させる2次側母線連絡遮断器制御信号TCBTb(トリップ信号)を2次側母線連絡遮断器CBTbに出力する。
次に、図5に示した従来の第1および第2の自動復旧装置1201,1202の代わりに本実施例による自動復旧装置10を用いた場合(第1の送電線1Lに設置する自動復旧装置10を「第1の自動復旧装置101」と称し、第2の送電線2Lに設置する自動復旧装置10を「第2の自動復旧装置102」と称する。)の第1および第2の自動復旧装置101,102の動作について説明する。
なお、試充電は第2の自動復旧装置1202が第1の自動復旧装置101に先行して行う場合を例として説明する。
まず、受電母線Baの1号側において母線事故(以下、「1号側母線事故」と称する。)が発生したときの第1および第2の自動復旧装置101,102の動作について、図2(a)〜(f)を参照して説明する。
図2(a)に示すように1号側母線事故が発生すると、短絡事故時には短絡和電流継電要素(51R)が動作し地絡事故時には地絡和電流継電要素(51G)が動作することにより、構内保護継電器110によって第1および第2の遮断器CB1,CB2が同図(b)に黒丸で示すように同時に遮断される。その結果、並行受電変電所では全停電となる。
また、第1および第2の自動復旧装置101,102では、構内保護継電器110から継電器起動信号SRyが入力されるため、受電母線連絡遮断器CBTaの遮断を指示する受電母線連絡遮断器遮断指示信号が全停電検出回路11から受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12に出力されるとともに、受電方式のC方式からB方式への切換を指示する受電方式切換指示信号が全停電検出回路11から受電方式切換回路13に出力される。
これにより、受電母線連絡遮断器CBTaを遮断させる受電母線連絡遮断器制御信号TCBTa(トリップ信号)が受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12から受電母線連絡遮断器CBTaに出力されて、受電母線連絡遮断器CBTaが同図(c)に黒丸で示すように遮断される。
また、B方式切換指示信号が受電方式切換回路13から再閉路可否判定回路14に出力されて、再閉路可否判定回路14における再閉路条件がC方式による再閉路条件からB方式による再閉路条件に切り換えられる。
その結果、第1の自動復旧装置101の再閉路可否判定回路14は、受電母線Baの1号側に設置された第1の母線計器用変成器BPD1(同図(a)参照)から入力される第1の母線電圧VB1(p=1)および第1の送電線1Lに設置された第1の計器用変成器PD1(同図(a)参照)から入力される第1の線路電圧VL1(p=1)に基づいて、B方式による再閉路条件が成立しているか否かを判定する。
同様に、第2の自動復旧装置102の再閉路可否判定回路14は、受電母線Baの2号側に設置された第2の母線計器用変成器BPD2(同図(a)参照)から入力される第2の母線電圧VB2(p=2)および第2の送電線2Lに設置された第2の計器用変成器PD2(同図(a)参照)から入力される第2の線路電圧VL2(p=2)に基づいて、B方式による再閉路条件が成立しているか否かを判定する。
1号側母線事故の場合には、第1および第2の母線電圧VB1,VB2は共に「無」となり、また、第1および第2の線路電圧VL1,VL2は共には「有」となるため、第1および第2の自動復旧装置101,102の再閉路可否判定回路14は共に、「B方式による再閉路条件成立」と判定して、第1および第2の遮断器CB1,CB2の投入を指示する遮断器投入指示信号を自回線遮断器遮断/投入回路15に出力するとともに、試充電開始を通知する試充電開始通知信号を試充電結果判定回路16に出力する。
第1および第2の自動復旧装置102の自回線遮断器遮断/投入回路15は、遮断器投入指示信号が再閉路可否判定回路14から入力されると、第1および第2の遮断器CB1,CB2を投入させる自回線遮断器制御信号TCB1,TCB2を第1および第2の遮断器CB1,CB2に出力する。
このとき、第2の自動復旧装置102の自回線遮断器遮断/投入回路15は、第1の自動復旧装置101の自回線遮断器遮断/投入回路15に先行して自回線遮断器制御信号TCB2を第2の遮断器CB2に出力する。
これにより、先ず第2の遮断器CB2が投入されて第2の送電線2Lの試充電が行われたのち、第1の遮断器CB1が投入されて第1の送電線1Lの試充電が行われる。
試充電時の保護は、構内保護継電器110が備えるかつ第2の変流器CT1,CT2からそれぞれ入力される第1および第2の事故電流I1,I2の過電流でそれぞれ動作する個別保護用の電流継電要素(短絡電流継電要素(151R,251R)および地絡電流継電要素(151G,251G))に一括保護用の和電流継電要素(短絡和電流継電要素(51R)および地絡和電流継電要素(51G))から切り換えて個別に行う。
1号側母線事故が継続していると、受電母線連絡遮断器CBTaは遮断されているため、第1の母線電圧VB1は「一旦有」となったのちに「無」となるが、第2の母線電圧VB2は「有」となる。
その結果、第2の自動復旧装置102の試充電結果判定回路16は、「自回線(第2の送電線2L)の試充電成功」と判定し、第2の遮断器CB2を投入したままとするが、第1の自動復旧装置101の試充電結果判定回路16は、「自回線(第1の送電線1L)の試充電不成功」と判定し、第1の遮断器CB1の再遮断を指示する自回線遮断器遮断指示信号を自回線遮断器遮断/投入回路15に出力して第1の遮断器CB1を最終遮断させる。
これにより、第1の遮断器CB1が同図(d)に黒丸で示すように遮断されるとともに第2の遮断器CB2が同図(d)に白丸で示すように投入された状態となる。
その後、第1の自動復旧装置101の試充電結果判定回路16は、第2の遮断器CB2から入力される隣回線遮断器状態信号SCB2(q=2)が第2の遮断器CB2「入」を示しているか否かを調べ、第2の自動復旧装置102の試充電結果判定回路16は、第1の遮断器CB1から入力される隣回線遮断器状態信号SCB1(q=1)が第2の遮断器CB1「入」を示しているか否かを調べる。
その結果、第1の自動復旧装置101の試充電結果判定回路16は、隣回線遮断器状態信号SCB2(q=2)が第2の遮断器CB2「入」を示しているため、2次側母線連絡遮断器CBTbの投入を指示する2次側母線連絡遮断器投入指示信号を2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路17に出力する。
これにより、2次側母線連絡遮断器CBTbが同図(e)に白丸で示すように投入されるため、2次側母線Bbに第2の送電線2Lから第2の変圧器TR2を介して電力が供給されて、1号側母線事故による供給支障が解消する。
なお、第1および第2の送電線1L,2Lの試充電の前に1号側母線事故が解消した場合には、第1および第2の自動復旧装置101,102の試充電結果判定回路16は共に、「自回線の試充電成功」と判定し、第1の自動復旧装置101の試充電結果判定回路16は第2の遮断器CB2(隣回線遮断器)から入力される隣回線遮断器状態信号SCB2が第2の遮断器CB2「入」を示しているか否かを調べ、第2の自動復旧装置102の試充電結果判定回路16は第1の遮断器CB1(隣回線遮断器)から入力される隣回線遮断器状態信号SCB1が第1の遮断器CB1「入」を示しているか否かを調べる。
この場合には、隣回線遮断器状態信号SCB1CB2は第1および第2の遮断器CB1,CB2「入」を示しているため、第1および第2の自動復旧装置101,102の試充電結果判定回路16は、第1および第2の送電線1L,2Lの試充電成功を示す両回線試充電成功信号を受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12および受電方式切換回路13に出力するとともに、2次側母線連絡遮断器CBTbの遮断を指示する2次側母線連絡遮断器遮断指示信号を2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路17に出力する。
これにより、受電母線連絡遮断器CBTaが同図(f)に白丸で示すように投入され、第1および第2の自動復旧装置101,102の受電方式が受電方式切換回路13によってB方式からC方式に切り換えられるとともに、2次側母線連絡遮断器CBTbが同図(f)に黒丸で示すように遮断される。
その結果、1号側母線事故発生前の状態に戻される。
次に、受電母線Baの2号側において母線事故(以下、「2号側母線事故」と称する。)が発生したときの第1および第2の自動復旧装置101,102の動作について、図3(a)〜(f)を参照して説明する。
図3(a)に示すように2号側母線事故が発生すると、短絡事故時には短絡和電流継電要素(51R)が動作し地絡事故時には地絡和電流継電要素(51G)が動作することにより、構内保護継電器110によって第1および第2の遮断器CB1,CB2が同図(b)に黒丸で示すように同時に遮断される。その結果、並行受電変電所では全停電となる。
また、第1および第2の自動復旧装置101,102では、構内保護継電器110から継電器起動信号SRyが入力されるため、受電母線連絡遮断器CBTaの遮断を指示する受電母線連絡遮断器遮断指示信号が全停電検出回路11から受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12に出力されるとともに、受電方式のC方式からB方式への切換を指示する受電方式切換指示信号が全停電検出回路11から受電方式切換回路13に出力される。
これにより、受電母線連絡遮断器CBTaを遮断させる受電母線連絡遮断器制御信号TCBTa(トリップ信号)が受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12から受電母線連絡遮断器CBTaに出力されて、受電母線連絡遮断器CBTaが同図(c)に黒丸で示すように遮断される。
また、B方式切換指示信号が受電方式切換回路13から再閉路可否判定回路14に出力されて、再閉路可否判定回路14における再閉路条件がC方式による再閉路条件からB方式による再閉路条件に切り換えられる。
その結果、第1の自動復旧装置101の再閉路可否判定回路14は、第1の母線計器用変成器BPD1から入力される第1の母線電圧VB1(p=1)および第1の計器用変成器PD1から入力される第1の線路電圧VL1(p=1)に基づいて、B方式による再閉路条件が成立しているか否かを判定する。
同様に、第2の自動復旧装置102の再閉路可否判定回路14は、第2の母線計器用変成器BPD2から入力される第2の母線電圧VB2(p=2)および第2の計器用変成器PD2から入力される第2の線路電圧VL2(p=2)に基づいて、B方式による再閉路条件が成立しているか否かを判定する。
2号側母線事故の場合には、第1および第2の母線電圧VB1,VB2は共に「無」となり、また、第1および第2の線路電圧VL1,VL2は共には「有」となるため、第1および第2の自動復旧装置101,102の再閉路可否判定回路14は共に、「B方式による再閉路条件成立」と判定して、第1および第2の遮断器CB1,CB2の投入を指示する遮断器投入指示信号を自回線遮断器遮断/投入回路15に出力するとともに、試充電開始を通知する試充電開始通知信号を試充電結果判定回路16に出力する。
第1および第2の自動復旧装置102の自回線遮断器遮断/投入回路15は、遮断器投入指示信号が再閉路可否判定回路14から入力されると、第1および第2の遮断器CB1,CB2を投入させる自回線遮断器制御信号TCB1,TCB2を第1および第2の遮断器CB1,CB2に出力する。
このとき、第2の自動復旧装置102の自回線遮断器遮断/投入回路15は、第1の自動復旧装置101の自回線遮断器遮断/投入回路15に先行して自回線遮断器制御信号TCB2を第2の遮断器CB2に出力する。
これにより、先ず第2の遮断器CB2が投入されて第2の送電線2Lの試充電が行われたのち、第1の遮断器CB1が投入されて第1の送電線1Lの試充電が行われる。
試充電時の保護は、構内保護継電器110の一括保護用の和電流継電要素(短絡和電流継電要素(51R)および地絡和電流継電要素(51G))から個別保護用の電流継電要素(短絡電流継電要素(151R,251R)および地絡電流継電要素(151G,251G))に切り換えて個別に行う。
2号側母線事故が継続していると、受電母線連絡遮断器CBTaは遮断されているため、第1の母線電圧VB1は「有」となるが、第2の母線電圧VB2は「一旦有」となったのちに「無」となる。
その結果、第2の自動復旧装置102の試充電結果判定回路16は、「自回線(第2の送電線2L)の試充電不成功」と判定し、第2の遮断器CB2の再遮断を指示する自回線遮断器遮断指示信号を自回線遮断器遮断/投入回路15に出力して第2の遮断器CB2を最終遮断させるが、第1の自動復旧装置101の試充電結果判定回路16は、「自回線(第1の送電線1L)の試充電成功」と判定し、第1の遮断器CB1を投入したままとする。
これにより、第1の遮断器CB1が同図(d)に白丸で示すように投入された状態となるとともに第2の遮断器CB2が同図(d)に黒丸で示すように遮断される。
その後、第2の自動復旧装置102の試充電結果判定回路16は、第1の遮断器CB1から入力される隣回線遮断器状態信号SCB1(q=1)が第1の遮断器CB1「入」を示しているか否かを調べ、第2の自動復旧装置102の試充電結果判定回路16は、第1の遮断器CB1から入力される隣回線遮断器状態信号SCB1(q=1)が第2の遮断器CB1「入」を示しているか否かを調べる。
その結果、第2の自動復旧装置102の試充電結果判定回路16は、隣回線遮断器状態信号SCB1(q=1)が第1の遮断器CB1「入」を示しているため、2次側母線連絡遮断器CBTbの投入を指示する2次側母線連絡遮断器投入指示信号を2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路17に出力する。
これにより、2次側母線連絡遮断器CBTbが同図(e)に白丸で示すように投入されるため、2次側母線Bbに第1の送電線1Lから第1の変圧器TR1を介して電力が供給されて、2号側母線事故による供給支障が解消する。
なお、第1および第2の送電線1L,2Lの試充電の前に2号側母線事故が解消した場合には、第1および第2の自動復旧装置101,102の試充電結果判定回路16は共に、「自回線の試充電成功」と判定し、第1の自動復旧装置101の試充電結果判定回路16は第2の遮断器CB2(隣回線遮断器)から入力される隣回線遮断器状態信号SCB2が第2の遮断器CB2「入」を示しているか否かを調べ、第2の自動復旧装置102の試充電結果判定回路16は第1の遮断器CB1(隣回線遮断器)から入力される隣回線遮断器状態信号SCB1が第1の遮断器CB1「入」を示しているか否かを調べる。
この場合には、隣回線遮断器状態信号SCB1CB2は第1および第2の遮断器CB1,CB2「入」を示しているため、第1および第2の自動復旧装置101,102の試充電結果判定回路16は、第1および第2の送電線1L,2Lの試充電成功を示す両回線試充電成功信号を受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12および受電方式切換回路13に出力するとともに、2次側母線連絡遮断器CBTbの遮断を指示する2次側母線連絡遮断器遮断指示信号を2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路17に出力する。
これにより、受電母線連絡遮断器CBTaが同図(f)に白丸で示すように投入され、第1および第2の自動復旧装置101,102の受電方式が受電方式切換回路13によってB方式からC方式に切り換えられるとともに、2次側母線連絡遮断器CBTbが同図(f)に黒丸で示すように遮断される。
その結果、2号側母線事故発生前の状態に戻される。
以上では、構内保護継電器110が並行受電変電所に設置されている場合について説明したが、構内保護継電器110は並行受電変電所に設置されているとは限らない。
従来、構内保護継電器110が設置されていない並行受電変電所では、受電母線事故が発生すると、電源端側の主保護継電器(SS,SG)は線路事故ではないために動作しないので電源端側の後備保護継電器(DZ,DG)の動作により事故を消滅させたのち、受電端側の自動復旧装置によって一定時限(通常は15秒)後に第2の送電線2Lから試充電を行っている。
しかし、受電母線事故が継続していると第2の送電線2Lの試充電は失敗に終わるため、続いて第1の送電線1Lの試充電を行うが、受電母線事故が継続していると第1の送電線1Lの試充電も失敗に終わる。
このように、受電母線事故が継続すると、故障電流が事故点に3回ほど流れるため、設備を損壊させたり電力系統への悪影響を与えたりするという問題があった。
そのため、受電端側の自動復旧装置に、以下に示す受電端試充電対策機能を付加している。
(1)母線事故判定回路による試充電ロック対策機能・・・受電遮断器が投入後に再度全停遮断した場合には受電母線事故と判定して全回線の自動復旧装置を一括不使用とする機能
(2)再閉路投入条件による試充電対策機能・・・多回線受電箇所のみ受電回線の投入条件(試充電条件)を母線電圧「無」、線路電圧「有」および隣回線の遮断器「切」と母線電圧「無」、線路電圧「有」および受電他回線の遮断器「切」(自回線遮断器「切」を含む)とを選択して使用できるようにする機能
しかし、受電端試充電対策機能は、受電遮断器が再度全停電遮断した場合は受電母線事故と判定するものであるため、故障電流が事故点に流れる回数を2回にすることはできるが、母線切分けによる供給支障発生の低減には寄与しないという問題があった。
そこで、このような並行受電変電所では、自動復旧装置10に、受電母線Baの1号側および2号側にそれぞれ設置された第1および第2の母線不足電圧継電器(27BL)、第1および第2の送電線1L,2Lにそれぞれ設置された第1および第2の線路用電圧継電器(84L)および第1および第2の送電線1L,2Lにそれぞれ設置された第1および第2の不足電圧継電器(27LL)を用いて第1および第2の遮断器CB1,CB2(受電遮断器)を5秒の時限をもってそれぞれ遮断させる機能を付加するとともに、自動復旧装置10の全停電検出回路11に第1および第2の母線不足電圧継電器(27BL)の出力信号と第1および第2の線路用電圧継電器(84L)の出力信号と第1および第2の不足電圧継電器(27LL)の出力信号とに基づいて全停電と判定させる。
すなわち、図4に示すように、第1の自動復旧装置101に、受電母線Baの第1の母線不足電圧継電器(27BL)から「第1の母線電圧VB1(p=1)が20V以下である」ことを示すハイレベルの出力信号が出力され、かつ、第1の線路用電圧継電器(84L)から「第1の線路電圧VL1(p=1)が90V以上である」ことを示すハイレベルの出力信号が出力されておらず、かつ、第1の不足電圧継電器(27LL)から「第1の線路電圧VL1(p=1)が20V以下である」ことを示すハイレベルの出力信号が出力されている状態が5秒間継続すると、第1の遮断器CB1を遮断させる。
同様に、第2の自動復旧装置102に、受電母線Baの第2の母線不足電圧継電器(27BL)から「第2の母線電圧VB2(p=2)が20V以下である」ことを示すハイレベルの出力信号が出力され、かつ、第2の線路用電圧継電器(84L)から「第2の線路電圧VL2(p=2)が90V以上である」ことを示すハイレベルの出力信号が出力されておらず、かつ、第2の不足電圧継電器(27LL)から「第2の線路電圧VL2(p=2)が20V以下である」ことを示すハイレベルの出力信号が出力されている状態が5秒間継続すると、第2の遮断器CB2を遮断させる。
また、第1および第2の自動復旧装置101,102の全停電検出回路11は、第1の母線不足電圧継電器が「第1の母線電圧VB1(p=1)が20V以下である」ことを示すハイレベルの出力信号を出力し、かつ、第1の線路用電圧継電器が「第1の線路電圧VL1(p=1)が90V以上でない」ことを示すロウレベルの出力信号を出力し、かつ、第1の不足電圧継電器が「第1の線路電圧VL1(p=1)が20V以下である」ことを示すハイレベルの出力信号を出力している状態が5秒間継続するとともに、第2の母線不足電圧継電器が「第2の母線電圧VB2(p=2)が20V以下である」ことを示すハイレベルの出力信号を出力し、かつ、第2の線路用電圧継電器が「第2の線路電圧VL2(p=2)が90V以上でない」ことを示すロウレベルの出力信号を出力し、かつ、第2の不足電圧継電器が「第2の線路電圧VL2(p=2)が20V以下である」ことを示すハイレベルの出力信号を出力している状態が5秒間継続すると、全停電と判定して、受電母線連絡遮断器CBTaの遮断を指示する受電母線連絡遮断器遮断指示信号を受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12に出力するとともに、受電方式のC方式からB方式への切換を指示する受電方式切換指示信号を受電方式切換回路13に出力する。
これにより、第1および第2の自動復旧装置101,102の受電母線連絡遮断器遮断/投入回路12、受電方式切換回路13、再閉路可否判定回路14、自回線遮断器遮断/投入回路15、試充電結果判定回路16および2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路17は、上述した構内保護継電器110が並行受電変電所に設置されている場合と同様に動作するため、1号側または2号側母線事故による供給支障を解消することができるとともに、故障電流が事故点に流れる回数を2回にすることができるため、設備を損壊させたりすることを防止することができる。
ただし、試充電結果判定回路16は、母線電圧VBpおよび線路電圧VLpが共に2秒間継続して「無」である場合に試充電不成功と判定する。
以上の説明では、事故解消後の2次側母線連絡遮断器CBTbの投入/遮断を自動復旧装置10によって行ったが、運転員が手動で行うようにしてもよい。
この場合には、たとえば、自動復旧装置10に2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路17の代わりに試充電結果判定回路16による第1および第2の送電線1L,2Lの試充電の判定結果を表示させる表示器を備え、運転員が表示器の表示内容に基づいて2次側母線連絡遮断器CBTbの投入/遮断を行うようにすればよい。
また、受電母線Baに受電母線連絡遮断器CBTaの代わりに受電母線連絡開閉器(LBS)が設置されている場合には、上述した受電母線連絡遮断器CBTaと同様に受電母線連絡開閉器を開閉制御すればよい。
2次側母線連絡遮断器CBTbについても同様である。
10 自動復旧装置
11 全停電検出回路
12 受電母線連絡遮断器遮断/投入回路
13 受電方式切換回路
14 再閉路可否判定回路
15 自回線遮断器遮断/投入回路
16 試充電結果判定回路
17 2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路
110 構内保護継電器
1201,1202 第1および第2の自動復旧装置
Ba 受電母線
Bb 2次側母線
1L,2L 第1および第2の送電線
BPD1,BPD2 第1および第2の母線計器用変成器
PD1,PD2 第1および第2の計器用変成器
CB1,CB2 第1および第2の遮断器
CBTa,CBTb 受電および2次側母線連絡遮断器
CT1,CT2 第1および第2の変流器
TR1,TR2 第1および第2の変圧器
1,I2 第1および第2の事故電流
Ry 継電器起動信号
CBq 隣回線遮断器状態信号
CBp 自回線遮断器制御信号
CBTa,TCBTb 受電および2次側母線連絡遮断器制御信号
VB,VBp 母線電圧
VL,VLp 線路電圧

Claims (5)

  1. 受電母線(Ba)および2次側母線(Bb)が第1および第2の変圧器(TR1,TR2)を介して接続された並行受電変電所において該受電母線に接続された第1および第2の送電線(1L,2L)にそれぞれ設置するための自動復旧装置(10)であって、
    前記受電母線における事故による前記並行受電変電所の全停電を検出すると、前記受電母線の前記第1および第2の送電線の間に設置された受電母線連絡遮断器(CBTa)を遮断して母線分割するとともに、前記自動復旧装置の受電方式をC方式からB方式に切り換えるための母線分割/受電方式切換手段(11〜13)と、
    前記母線分割/受電方式切換手段によって前記受電方式が前記B方式に切り換えられると、前記受電母線の前記第1および第2の送電線のうちの自回線側に設置された母線計器用変成器(BPD1,BPD2)から入力される母線電圧(VBp)および前記自回線に設置された計器用変成器(PD1,PD2)から入力される線路電圧(VLp)に基づいて前記B方式による再閉路条件が成立しているか否かを判定し、「B方式による再閉路条件成立」と判定すると、前記自回線の試充電を行うための試充電実施手段(14,15)と、
    前記自回線の試充電が成功したか否かを判定し、「自回線の試充電成功」と判定すると、前記隣回線の試充電成功を確認した上で、前記受電母線連絡遮断器を投入する受電母線連絡遮断器制御手段(12,16)と、
    を具備することを特徴とする、自動復旧装置。
  2. 前記自回線の試充電が成功したか否かを判定し、「自回線の試充電不成功」と判定すると、前記隣回線の試充電成功を確認した上で、前記2次側母線連絡遮断器を投入し、一方、「自回線の試充電成功」と判定すると、前記隣回線の試充電成功を確認した上で、前記2次側母線連絡遮断器を遮断する2次側母線連絡遮断器制御手段(12,17)をさらに具備することを特徴とする、請求項1記載の自動復旧装置。
  3. 前記母線分割/受電方式切換手段が、前記受電母線を保護するための構内保護継電器(110)の一括保護用の和電流継電要素が起動したことを条件に、または、前記受電母線の前記自回線および他回線側に設置された母線不足電圧継電器が起動し、かつ、該自回線および該他回線に設置された線路用電圧継電器が起動せず、かつ、該自回線および該他回線に設置された不足電圧継電器が起動した状態が所定時間だけ経過したことを条件に、前記並行受電変電所の全停電を検出することを特徴とする、請求項1または2記載の自動復旧装置。
  4. 前記全停電を検出するための全停電検出回路(11)と、
    該全停電検出回路によって前記全停電が検出されると、前記受電母線連絡遮断器を遮断するための受電母線連絡遮断器遮断/投入回路(12)と、
    前記全停電検出回路によって前記全停電が検出されると、前記C方式から前記自動復旧装置の受電方式を前記母線電圧「無」かつ前記線路電圧「有」を再閉路条件とする前記B方式に切り換えるための受電方式切換回路(13)と、
    該受電方式切換回路によって前記受電方式が前記B方式に切り換えられると、前記母線電圧および前記線路電圧に基づいて該B方式による再閉路条件が成立しているか否かを判定し、「B方式による再閉路条件成立」と判定すると、前記自回線の試充電を行うための試充電実施回路(14,15)と、
    該試充電実施回路によって前記自回線の試充電が行われると、該自回線の試充電が成功したか否かを判定し、「自回線の試充電不成功」と判定すると、前記隣回線に設置された隣回線遮断器(CBq)から入力される隣回線遮断器状態信号(SCBq)が該隣回線の試充電後に該隣回線遮断器「入」を示していることを確認した上で、前記2次側母線連絡遮断器を投入するように指示する2次側母線連絡遮断器投入指示信号を出力するための試充電結果判定回路(16)と、
    該試充電結果判定回路から前記2次側母線連絡遮断器投入指示信号が入力されると、前記2次側母線連絡遮断器を投入するための2次側母線連絡遮断器遮断/投入回路(17)とを具備し、
    前記試充電結果判定回路が、「自回線の試充電成功」と判定すると、前記隣回線遮断器状態信号が前記隣回線の試充電後に前記隣回線遮断器「入」を示していることを確認した上で、前記受電母線連絡遮断器を投入するように受電母線連絡遮断器投入指示信号を前記受電母線連絡遮断器遮断/投入回路に出力し、
    該受電母線連絡遮断器遮断/投入回路が、前記受電母線連絡遮断器投入指示信号が入力されると、前記受電母線連絡遮断器を投入する、
    ことを特徴とする、請求項2または3記載の自動復旧装置。
  5. 前記受電母線連絡遮断器の代わりに受電母線連絡開閉器を用い、前記2次側母線連絡遮断器の代わりに2次側母線連絡開閉器を用いることを特徴とする、請求項1乃至4いずれかに記載の自動復旧装置。
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