以下に、本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
請求項1に記載の情報処理システム(例えば、図1の録画装置1)は、
番組を取得する取得手段(例えば、図1の信号入力部14)と、
番組の録画を開始する時刻である録画開始時刻と番組の録画を終了する時刻である録画終了時刻を少なくとも含む番組の録画を予約する情報である録画予約情報(例えば、図4の録画予約情報)に基づいて、前記取得手段により取得された前記番組を記録媒体(例えば、図1の記録媒体21)に書き込むことで、番組を録画する録画手段(例えば、図1の記録媒体書き込み部20)と、
前記取得手段により取得された前記番組の特徴を示す画像または音声のうちの少なくともいずれかを、前記番組の特徴情報として抽出する特徴抽出手段(例えば、図1の特徴情報抽出部16)と、
前記特徴抽出手段により抽出された前記特徴情報を記憶する特徴情報記憶手段(例えば、図1の特徴情報記憶部17)と、
前記取得手段により取得される番組に含まれる画像または音声と、前記特徴情報記憶手段により記憶された前記特徴情報とを所定の時間毎に比較する比較手段(例えば、図1の比較部18)と、
前記比較手段による比較結果に基づいて、前記録画手段による前記番組の記録媒体への書き込みを停止するよう制御する制御手段(例えば、図1の特徴情報抽出部16または比較部18)と
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の情報処理装置(例えば、図1の録画装置1)は、
番組を取得する取得手段(例えば、図1の信号入力部14)と、
番組の録画を開始する時刻である録画開始時刻と番組の録画を終了する時刻である録画終了時刻を少なくとも含む番組の録画を予約する情報である録画予約情報(例えば、図4の録画予約情報)に基づいて、前記取得手段により取得された前記番組を記録媒体(例えば、図1の記録媒体21)に書き込むことで、番組を録画する録画手段(例えば、図1の記録媒体書き込み部20)と、
前記取得手段により取得された前記番組の特徴を示す画像または音声のうちの少なくともいずれかを、前記番組の特徴情報として抽出する特徴抽出手段(例えば、図1の特徴情報抽出部16)と、
前記特徴抽出手段により抽出された前記特徴情報を記憶する特徴情報記憶手段(例えば、図1の特徴情報記憶部17)と、
前記取得手段により取得される番組に含まれる画像または音声と、前記特徴情報記憶手段により記憶された前記特徴情報とを所定の時間毎に比較する比較手段(例えば、図1の比較部18)と、
前記比較手段による比較結果に基づいて、前記録画手段による前記番組の記録媒体への書き込みを停止するよう制御する制御手段(例えば、図1の特徴情報抽出部16または比較部18)と
を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の情報処理装置は、
EPG(Electronic Program Guide)を取得するEPG取得手段(例えば、図1のEPG取得部13)をさらに備え、
前記特徴情報記憶手段は、前記EPG取得手段により取得されたEPGに基づいて、前記特徴情報を番組のジャンル別に記憶する
ことを特徴とする。
請求項4に記載の情報処理装置は、
前記取得手段は、ユーザからの指令に基づいて、前記番組を取得し(例えば、図7のステップS81)、
前記特徴抽出手段は、前記取得手段により取得された前記番組の特徴を示す画像または音声のうちの少なくともいずれかを、前記番組の特徴情報として抽出し(例えば、図7のステップS82)、
前記特徴情報記憶手段は、前記特徴抽出手段により抽出された前記特徴情報を記憶する(例えば、図7のステップS83)
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
請求項5に記載の情報処理装置は、
前記特徴抽出手段は、前記取得手段により取得された前記番組のエンディングロールの特徴を示す画像または音声のうちの少なくともいずれかを、前記番組の特徴情報として抽出する(例えば、図6のステップS54)
ことを特徴とする。
請求項6に記載の情報処理方法は、
番組を取得する取得ステップ(例えば、図3のステップS17)と、
番組の録画を開始する時刻である録画開始時刻と番組の録画を終了する時刻である録画終了時刻を少なくとも含む番組の録画を予約する情報である録画予約情報に基づいて、前記取得手段により取得された前記番組を記録媒体に書き込むことで、番組を録画する録画ステップ(例えば、図3のステップS20)と、
前記取得ステップの処理により取得された前記番組の特徴を示す画像または音声のうちの少なくともいずれかを、前記番組の特徴情報として抽出する特徴抽出ステップ(例えば、図5のステップS45、図6のステップS54、または図7のステップS82)と、
前記特徴抽出ステップの処理により抽出された前記特徴情報の記憶を制御する特徴情報記憶制御ステップ(例えば、図5のステップS46、図6のステップS55、または図7のステップS83)と、
前記取得ステップの処理により取得される番組に含まれる画像または音声と、前記特徴情報記憶制御ステップの処理により記憶が制御された前記特徴情報とを所定の時間毎に比較する比較ステップ(例えば、図5のステップS49、図6のステップS59、または図8のステップS92)と、
前記比較ステップの処理による比較結果に基づいて、前記録画ステップの処理による前記番組の記録媒体への書き込みを停止するよう制御する制御ステップ(例えば、図5のステップS51、図6のステップS62、または図8のステップS94)と
を含むことを特徴とする。
請求項7に記載のプログラムは、
番組を取得する取得ステップ(例えば、図3のステップS17)と、
番組の録画を開始する時刻である録画開始時刻と番組の録画を終了する時刻である録画終了時刻を少なくとも含む番組の録画を予約する情報である録画予約情報に基づいて、前記取得手段により取得された前記番組を記録媒体に書き込むことで、番組を録画する録画ステップ(例えば、図3のステップS20)と、
前記取得ステップの処理により取得された前記番組の特徴を示す画像または音声のうちの少なくともいずれかを、前記番組の特徴情報として抽出する特徴抽出ステップ(例えば、図5のステップS45、図6のステップS54、または図7のステップS82)と、
前記特徴抽出ステップの処理により抽出された前記特徴情報の記憶を制御する特徴情報記憶制御ステップ(例えば、図5のステップS46、図6のステップS55、または図7のステップS83)と、
前記取得ステップの処理により取得される番組に含まれる画像または音声と、前記特徴情報記憶制御ステップの処理により記憶が制御された前記特徴情報とを所定の時間毎に比較する比較ステップ(例えば、図5のステップS49、図6のステップS59、または図8のステップS92)と、
前記比較ステップの処理による比較結果に基づいて、前記録画ステップの処理による前記番組の記録媒体への書き込みを停止するよう制御する制御ステップ(例えば、図5のステップS51、図6のステップS62、または図8のステップS94)と
を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した一実施の形態の録画装置の機能的構成例を示す図である。
図1の録画装置1は、操作入力部11、録画予約制御部12、EPG(Electronic Program Guide)取得部13、信号入力部14、エンコーダ15、特徴情報抽出部16、特徴情報記憶部17、比較部18、多重化部19、記録媒体書き込み部20、および記録媒体21が設けられている。この録画装置1は、例えば、DVD(Digital Versatile Disk)レコーダである。
操作入力部11は、ユーザからの操作の入力を受け付ける。また、操作入力部11は、受け付けたユーザからの操作の入力に対応する制御信号を、録画予約制御部12または信号入力部14に供給する。
録画予約制御部12は、テレビ番組(放送番組)の録画の予約を制御する。例えば、録画予約制御部12は、EPG取得部13から供給されるEPGに基づいて、テレビ番組の録画を予約する情報である録画予約情報を生成する。録画予約制御部12の内部には、録画予約情報記憶部12−1が設けられており、録画予約情報記憶部12−1は、録画予約情報を記憶する。録画予約情報は、番組の録画を開始する時刻である録画開始時刻と、番組の録画を終了する時刻である録画終了時刻とを少なくとも含む情報であり、この他にも、例えば、録画する番組のチャンネルの情報、録画モード(標準または3倍)などの情報が含まれる。また、録画予約制御部12は、内部に図示せぬタイマを有しており、各部に現在時刻を供給したり、録画開始時刻、録画終了時刻を判断する。
EPG取得部13は、ネットワークまたは放送を介してEPGを取得し、取得したEPGを録画予約制御部12に供給する。
信号入力部14は、テレビジョン放送番組等を受信可能な専用または汎用のチューナを内部に有しており、図示せぬテレビジョン番組放送局において放送される番組を、図示せぬアンテナやケーブルを介して受信し、受信した番組の信号をエンコーダ15に供給する。信号入力部14には、画像信号入力部14−1と音声信号入力部14−2とが設けられており、画像信号入力部14−1には、番組のうち、画像信号が受信(入力)され、音声信号入力部14−2には、番組のうち、音声信号が受信(入力)される。また、ここでは、番組が、画像信号と音声信号とにより構成されるよう記載しているが、実際には、メタデータなどの情報が含まれる。メタデータなどの情報の説明については、本実施の形態と直接関係ないため、省略する。
エンコーダ15は、信号入力部14から供給された信号(画像信号および音声信号)を、記録媒体21に書き込むための形式(例えば、MPEG(Moving Picture Expert Group)2の規格に基づく形式)にエンコードする。エンコーダ15には、画像をエンコードするためのエンコーダ15−1と、音声をエンコードするためのエンコーダ15−2とが設けられている。すなわち、画像信号入力部14−1からの画像信号は、エンコーダ15−1によりエンコードされ、音声信号入力部14−2からの音声信号は、エンコーダ15−2によりエンコードされる。エンコーダ15によりエンコードされた画像信号と音声信号は、画像データと音声データとして、特徴情報抽出部16、比較部18、および多重化部19に供給される。
特徴情報抽出部16は、エンコーダ15から供給された、エンコードされた画像データと音声データから、番組特徴を示す情報である特徴情報を抽出する。特徴情報抽出部16には、特徴画像抽出部16−1と特徴音声抽出部16−2が設けられており、特徴画像抽出部16−1はエンコードされた画像に基づいて特徴画像(番組の特徴を示す画像)を抽出し、特徴音声抽出部16−2はエンコードされた音声に基づいて特徴音声(番組の特徴を示す音声)を抽出する。特徴抽出部16は、特徴画像抽出部16−1と特徴音声抽出部16−2とにより抽出された特徴画像と特徴音声のうちの少なくともいずれかを含む、番組の特徴に関する情報を、特徴情報とする。すなわち、特徴抽出部16は、番組の特徴を示す画像または音声のうちの少なくともいずれかを、番組の特徴情報として抽出する。特徴情報抽出部16は、抽出した特徴情報を、特徴情報記憶部17に供給する。
特徴情報記憶部17は、特徴情報抽出部16から供給された特徴情報を記憶する。特徴情報記憶部17には、特徴画像記憶部17−1と特徴音声記憶部17−2とが設けられており、特徴画像記憶部17−1は、特徴画像抽出部16−1により抽出された特徴画像を記憶し、特徴音声記憶部17−2は、特徴音声抽出部6−2により抽出された特徴音声を記憶する。ここで、特徴情報抽出部16により特徴画像しか抽出されなかった場合、すなわち特徴音声は抽出されなかった場合、特徴情報記憶部17の特徴画像記憶部17−1は、特徴画像を記憶し、特徴情報記憶部17の特徴音声記憶部17−2は、特徴音声を記憶しない。
比較部18は、特徴情報記憶部17に記憶された特徴情報(特徴画像と特徴音声のうちの少なくともいずれかを含む情報)と、エンコーダ15から出力された画像および音声を比較し、比較結果に基づく信号を、記録媒体書き込み部20に供給する。比較部18には、画像比較部18−1と、音声比較部18−2とが設けられており、画像比較部18−1は、特徴画像と、エンコーダ15−1から出力された画像(エンコードされた画像)とを比較(マッチング)し、音声比較部18−2は、特徴音声と、エンコーダ15−2から出力された音声(エンコードされた音声)とを比較(マッチング)する。そして比較部18は、画像比較部18−1と音声比較部18−2のうちの少なくともいずれかの比較結果に基づく制御信号を記録媒体書き込み部20に供給する。例えば、比較部18は、比較結果に基づいて、番組の記録媒体21への書き込みを停止するような制御信号を記録媒体書き込み部20に供給する。
一方、多重化部19は、エンコーダ15から供給された画像データ(エンコーダ15−1から供給された画像データ)と、音声データ(エンコーダ15−2から供給された音声データ)を多重化する。例えば、多重化部19は、画像と音声を所定のタイムスタンプに基づいて多重化する。多重化部19は、多重化した番組のデータを、記録媒体書き込み部20に供給する。
記録媒体書き込み部20は、多重化部19から供給された番組のデータ(画像と音声が多重化されたデータ)を、記録媒体21に書き込むよう制御する。また、記録媒体書き込み部20は、比較部18から供給される比較結果に基づく制御信号に基づいて、番組のデータの記録媒体21への書き込みを停止する。
この録画装置1によれば、図示せぬテレビジョン放送番組等を受信可能な専用または汎用のチューナを有しており、図示せぬテレビジョン番組放送局において放送される番組を、図示せぬアンテナやケーブルを介して受信し、受信した番組を信号入力部14で受け付けて、その番組のデータを記録(録画)する。
次に、図2と図3のフローチャートを参照して、図1の録画装置1における録画処理を説明する。なお、この処理は、録画装置1の電源がオンされた場合に開始される。
ステップS11において、操作入力部11は、ユーザにより録画予約の指令が入力されたか否かを判定する。録画予約の指令が入力されたと判定された場合、操作入力部11は、ステップS12において、録画予約の指令を受け付ける。例えば、操作入力部11は、ユーザから、録画する番組の録画開始時刻、録画終了時刻、チャンネル、および録画モードの指令を、録画予約の指令として受け付ける。操作入力部11は、受け付けた録画予約の指令(操作入力)に対応する制御信号を、録画予約制御部12に供給する。
ステップS13において、録画予約制御部12は、ステップS12の処理で操作入力部11により受け付けられた操作入力に基づいて、録画予約を実行する。例えば、録画予約制御部12は、録画する番組の録画開始時刻、録画終了時刻、チャンネル、および録画モードを含む録画予約情報を生成し、録画予約制御部12の内部の録画予約情報記憶部12−1に記憶することで、録画予約を実行する。例えば、録画する番組の録画開始時刻が2004/5/11 10:00:00(2004年5月11日10時0分0秒)であり、録画終了時刻が2004/5/11 11:00:00であり、チャンネルが8ch(チャンネル)であり、録画モードがLP(ロングプレイ)である情報を少なくとも含む情報が録画予約情報として生成され、録画予約情報記憶部12−1に記憶される。
ステップS14において、EPG取得部13は、録画予約制御部12からの制御に基づいて、録画する番組のEPGを取得する。具体的には、EPG取得部13は、録画予約制御部12からの制御に基づいて、録画する番組(ステップS13の処理で録画予約された、録画する番組)に対応するEPG(電子番組表)を取得する。EPG取得部13により取得されたEPGは、録画予約制御部12に供給される。
ステップS15において、録画予約制御部12は、EPG取得部13により取得されたEPGに基づいて、ステップS13の処理で生成された録画予約情報にジャンルを付加する。具体的には、録画予約制御部12は、生成された録画予約情報に対する番組のジャンルを、EPGに基づいて判断し、そのジャンルの情報を、録画予約情報に付加する。ここまでの処理により、録画予約情報記憶部12−1には、図4に示されるような録画情報が記憶されることになる。
図4において、1行目の番組は、ジャンルがスポーツであり、(番組の)録画開始時刻が2004/5/9 20:00:00であり、(番組の)録画終了時刻が2004/5/9 21:54:00であり、チャンネルが4chであり、録画モードがSPであるとされている。2行目の番組は、ジャンルがドラマであり、録画開始時刻が2004/5/10 10:00:00であり、録画終了時刻が2004/5/10 11:00:00であり、チャンネルが8ch(チャンネル)であり、録画モードがSP(スタンダードプレイ)であるとされている。また、3行目の番組は、ジャンルがドラマであり、録画開始時刻が2004/5/11 10:00:00であり、録画終了時刻が2004/5/11 11:00:00であり、チャンネルが8chであり、録画モードがLPであるとされている。このように、録画する番組にジャンルの情報が付加されることで、録画する番組を、ジャンル毎に処理することができる。
ここまでのステップS11乃至ステップS15の処理により、録画したい(録画する)番組の録画予約情報にジャンルが付加され、録画予約情報が録画予約情報記憶部12−1に記憶されることで、録画する番組の予約(録画予約)が完了したことになる。
ステップS11において録画予約の指令が入力されていないと判定された場合、またはステップS15の処理の後、処理はステップS16に進み、録画予約制御部12は、録画予約の録画開始時刻になったか否かを判定する。例えば、図4の録画予約情報の1行目の録画開始時刻である、2004/5/9/20:00:00になった否かが、現在の時刻(内蔵するタイマの時刻)に基づいて判定される。録画予約の録画開始時刻になったと判定された場合、録画予約制御部12は、信号入力部14に録画の開始を指令するとともに、特徴情報抽出部16に録画開始時刻になったことを通知する。
ステップS16において、録画予約の録画開始時刻になったと判定された場合、ステップS17において、信号入力部14は、録画予約制御部12からの制御に基づいて、信号の入力を受け付ける(番組を取得する)。例えば、信号入力部14は、画像信号と音声信号の入力を受け付ける。より具体的には、信号入力部14を構成する画像信号入力部14−1は画像信号の入力を受け付け、信号入力部14を構成する音声信号入力部14−2は音声信号の入力を受け付ける。信号入力部14は、受け付けた画像信号と音声信号を、後段のエンコーダ15に供給する。このように、信号入力部14は、画像または音声を含む番組を取得する。
ステップS18において、エンコーダ15は、信号入力部14から供給された信号(画像信号と音声信号)をエンコードし、画像データと音声データとして、特徴情報抽出部16、比較部18、および多重化部19に供給する。具体的には、エンコーダ15−1は、画像信号入力部14−1から供給された画像信号をエンコードし、画像データとして、特徴画像抽出部16−1、画像比較部18−1、および多重化部19に供給する。また、エンコーダ15−2は、音声信号入力部14−2からから供給された音声信号をエンコードし、音声データとして、特徴音声抽出部16−2、音声比較部18−2、および多重化部19に供給する。
ステップS19において、多重化部19は、エンコーダ15から供給された、エンコードされた画像データと音声データを多重化する。例えば、多重化部19は、画像と音声を所定のタイムスタンプに基づいて多重化する。このようにして多重化されたデータは、番組のデータとなる。多重化部19は、多重化した番組のデータを、後段の記録媒体書き込み部20に供給する。
ステップS20において、記録媒体書き込み部20は、多重化部19から供給された
多重化された番組のデータ(記録データ)を記録媒体21に書き込む。これにより、ステップS17の処理で入力された信号のデータ(例えば、番組の一部)が、記録データとして記録媒体21に書き込まれたことになる。
一方、特徴情報抽出部16、特徴情報記憶部17、および比較部18は、ステップS18の処理でエンコードされた画像データと音声データに基づいて、録画延長制御処理を実行しており、録画する番組が終了したと判定した場合(後述する図5のステップS50においてYESと判定した場合)、記録媒体書き込み部20に録画の停止を指令してくる。
そこで、ステップS20において、記録媒体書き込み部20は、比較部18により録画の停止が指令されたか否かに基づいて、録画を停止するか否かを判定する。
ステップS21において、録画を停止しないと判定された場合、処理はステップS17に戻り、それ以降の処理が繰り返される。すなわち、再び、信号の入力が受け付けられ、各種の処理が実行された後、記録媒体21に書き込まれ、この処理は、比較部18から録画の停止が指令されるまで(録画の停止を指定する制御信号が供給されるまで)繰り返される。
ステップS16において、録画予約の開始時刻になっていないと判定された場合、または、ステップS21において、録画を停止すると判定された場合(すなわち、比較部18から録画の停止が指令された場合)、処理は終了される。
図2と図3の処理により、ユーザからの録画予約の指令に基づいて、録画予約が行われ、録画開始時刻になったら、予約された番組の録画が行われる(番組のデータが記録媒体21に記録される)。また、比較部18からの制御信号に基づいて、録画が停止される。
次に、図1の録画装置1の特徴情報抽出部16、特徴情報記憶部17、および比較部18が主に実行する、録画延長制御処理の例を、図5と図6のフローチャートを参照して説明する。なお、この処理は、上述した図3のステップS18の処理で出力された画像データと音声データに基づいて実行される処理であって、図3のステップS21の判定を行うために行われる処理である。
ステップS41において、特徴情報抽出部16は、録画予約の録画開始時刻になったか否かを判定し、録画開始時刻になるまで処理を待機する。例えば、上述した図3のステップS16の処理で、録画予約制御部12が、録画予約の録画開始時刻になったと判定した場合、特徴情報抽出部16に録画開始時刻になったことを通知するので、特徴情報抽出部16は、この通知に基づいて判定する。すなわち、ステップS41の処理で録画予約の録画開始時刻になったと判定された場合、以下の処理が開始される。なお、本実施の形態では、ステップS41の判定において、録画予約の録画開始時刻になったか否かを判定して、以降の処理(ステップS42以降の処理)を開始するようにしたが、これに限らず、例えば、特徴情報抽出部16に、エンコードされた画像データと音声データが供給されて来たか否かの判定により、ステップS42以降の処理を開始するようにしてもよい。
ステップS41において、録画予約の録画開始時刻になったと判定された場合、上述した図2、図3においてはステップS16においてYESと判定され、ステップS17,ステップS18の処理が実行される。その結果、ステップS18の処理により、エンコーダ15から特徴情報抽出部16へ画像データと音声データが送信される。そこで、ステップS42において、特徴情報抽出部16は、録画する番組の録画予約情報を取得する。具体的には、図2のステップS11乃至ステップS15の処理で生成され、記憶された録画予約情報のうちの、録画する番組に対応する録画予約情報として、例えば、図4の1行目の録画予約情報(ジャンルがスポーツであり、録画開始時刻が2004/5/9 20:00:00であり、録画終了時刻が2004/5/9 21:54:00であり、チャンネルが4chであり、録画モードがSPであるという情報)が取得される。
ステップS43において、特徴情報抽出部16は、取得した録画予約情報に基づいて、録画する番組のジャンルを認識する。例えば、ステップS42の処理で図4の1行目の録画予約情報が取得された場合、特徴情報抽出部16は、ジャンルが「スポーツ」であることを認識する。
ステップS44において、特徴情報抽出部16は、ステップS43の処理で認識したジャンルがスポーツであるか否かを判定する。録画する番組のジャンルには、例えば、「スポーツ」と「ドラマ」があり、特徴情報抽出部16は、録画する番組のジャンルが「スポーツ」であるか否かを判定する。
ステップS44において、ジャンルがスポーツであると判定された場合、処理はステップS45に進み、特徴情報抽出部16は、エンコーダ15から供給された画像データと音声データに基づいて、番組の特徴を示す画像と音声を抽出し、抽出した画像と音声を、それぞれ特徴画像と特徴音声として、特徴情報記憶部17に供給する。具体的には、特徴情報抽出部16の特徴画像抽出部16−1は、画像データに基づいて、その番組の特徴を示す画像を抽出し、抽出した画像を特徴画像として、特徴情報記憶部17の特徴画像記憶部17−1に供給する。また、特徴情報抽出部16の特徴音声抽出部16−2は、音声データに基づいて、その番組の特徴を示す音声を抽出し、抽出した音声を特徴音声として、特徴情報記憶部17の特徴音声記憶部17−2に供給する。ここで、録画する番組が野球(スポーツ)である場合、番組の特徴を示す画像とは、例えば、ピッチャーマウンドから打者を写し出した画像であり、番組の特徴を示す音声とは、例えば、スタジアムのざわめきである。例えば、特徴情報抽出部16は、任意のタイミングで、画像データと音声データから画像と音声をそれぞれ抽出し、これを特徴画像と特徴音声とする。なお、特徴情報抽出部16により抽出された特徴画像と特徴音声をあわせて、以下においては、特徴情報とも称する。また、ここでは、特徴画像と特徴音声の両方が、それぞれ特徴画像抽出部16−1と特徴音声抽出部16−2により抽出されるものとしたが、特徴画像と特徴音声のうちのいずれか一方が特徴情報として抽出されてもよい。すなわち、特徴情報抽出部16は、その番組の特徴を示す情報(画像または音声の少なくともいずれかを含む情報)を抽出し、これを特徴情報として、後段の特徴情報記憶部17に供給する。
ステップS46において、特徴情報記憶部17は、ステップS45の処理で、特徴情報抽出部16により抽出された特徴画像と特徴音声を番組のジャンル別に記憶する。具体的には、特徴情報記憶部17の特徴画像記憶部17−1は、特徴画像抽出部16−1により抽出された特徴画像を、ステップS43の処理で認識された番組のジャンル別に記憶する。この例の場合、ジャンルはスポーツであるので、特徴画像記憶部17−1は、スポーツのジャンルとして、この特徴画像を記憶する。また、特徴情報記憶部17の特徴音声記憶部17−2は、特徴音声抽出部16−2により抽出された特徴音声を、ステップS43の処理で認識された番組のジャンル別に記憶する。この例の場合、ジャンルはスポーツであるので、特徴音声記憶部17−2は、スポーツのジャンルとして、この特徴音声を記憶する。
ステップS47において、特徴情報抽出部16は、録画予約制御部12からの制御に基づいて、録画予約の録画終了時刻になったか否かを判定する。録画予約制御部12は、録画開始時刻になれば、録画開始時刻になったことを特徴情報抽出部16に通知し、録画終了時刻になれば、録画終了時刻になったことを特徴情報抽出部16に通知するので、特徴情報抽出部16は、この通知に基づいて、録画終了時刻になったか否かを判定する。
ステップS48において、まだ録画終了時刻になっていないと判定された場合、ステップS49において、特徴情報抽出部16は、前回の特徴情報の記憶から所定の時間が経過したか否かを判定し、所定の時間が経過するまで処理を待機する。例えば、特徴情報抽出部16は、ステップS45の処理で抽出した特徴情報(特徴を示す画像と音声)を、特徴情報記憶部17に供給してから所定の時間が経過したか否かを判定する。
ステップS48において、所定の時間が経過したと判定された場合、処理はステップS45に戻り、それ以降の処理が繰り返される。すなわち、録画予約の終了時刻になるまで、特徴情報の抽出および記憶が繰り返される。ステップS48までの処理により、録画装置1では、録画予約された番組の特徴情報を所定の時間毎に記憶する(蓄積する)ことができる。
ステップS47において、録画予約の録画終了時刻になったと判定された場合、ステップS49において、比較部18は、現在の画像(画像データ)および音声(音声データ)と、特徴画像(特徴画像データ)および特徴音声(特徴音声データ)とを比較(マッチング)する。具体的には、画像比較部18−1は、図3のステップS18の処理で供給された画像データ(現在の画像データ)と、特徴情報記憶部17の特徴画像記憶部17−1に記憶されている特徴画像とを比較する。また、音声比較部18−2は、図3のステップS18の処理で供給された音声データ(現在の音声データ)と、特徴情報記憶部17の特徴音声記憶部17−2に記憶されている特徴音声とを比較する。
ステップS50において、比較部18は、ステップS49の処理による比較結果が一致しているか否かを判定し、比較結果が一致している場合、処理はステップS49に戻り、それ以降の処理を繰り返す。すなわち、比較結果が一致しなくなるまで、現在の画像データおよび音声データと、特徴画像および特徴音声とが比較され続ける。この処理は、所定の時間毎(例えば、30秒毎)に実行される。なお、比較結果は、必ずしも一致してなくてもよく、例えば、現在の画像データと特徴画像が同種であれば一致と判定される。具体的には、ステップS46の処理で記憶された、野球中継の歓声と、現在放送されている野球中継の歓声が同種(同じトーン、同じ種類の音)であるか否かが判定される。また、比較部18は比較した結果(マッチングした結果)の類似度の値に基づいて、比較結果が一致しているか否かを判定するようにしてもよい。ステップS49,ステップS50の処理は、ステップS47の処理の後に実行される処理、すなわち、既に録画終了時刻となった後の処理であるので、ステップS50の処理で比較結果が一致していると判定されたということは、録画が予約された番組(例えば、録画が予約された番組か、録画が予約された番組より前に放送された番組の延長により録画が予約された番組)が延長されていると判定されたことを示している。なお、比較部18は、比較結果が一致していないと判定する場合、一定時間分の、現在の画像データおよび音声データに基づいて判定する。このことは、特徴情報として記憶された特徴画像データおよび音声データが、たまたま現在の放送とシーンが異なる場合に対応するためである。
ステップS50において、比較結果が一致していると判定された場合、処理はステップS51に進み、比較部18は、記録媒体書き込み部20に対して、録画の停止を指令する。この処理により、上述した図3のステップS21で録画の停止が指令されたと判定され、録画が停止される。ステップS51の処理の後、処理は終了される。
一方、ステップS44において、ジャンルがスポーツでない、すなわちジャンルがドラマであると判定された場合、ステップS52において、特徴情報抽出部16は、録画するこの番組の録画は初めてであるか否かを判定する。例えば、EPG取得部13により取得されたEPGによればドラマの題名が分かるので、特徴情報抽出部16は、同じ題名のドラマの録画を既に行ったことがあるか否かを判定する。一般的に、ドラマは同じ題名のものが1週間毎に10回程度連続して放送されるため、例えば、今回録画するドラマが3回目の放送であった場合、以前1,2回目の放送時に、録画が行われていたか否かを判定する。このとき、録画するドラマが3回目の放送であっても、以前放送された1,2回目の放送時に録画が行われていなければ、初めてであると判定され、以前放送された1,2回目の放送時に録画が行われていれば、初めてでないと判定される。なお、詳細は後述するが、特徴情報記憶部17には、そのドラマの特徴を示す画像や音声が、ドラマを識別する(ドラマの題名を識別する)情報とともに記憶されているので、特徴情報抽出部16は、特徴情報記憶部17に記憶されている情報に基づいて、これを判定する。
ステップS52において、この番組の録画は初めてであると判定された場合、ステップS53に進み、特徴情報抽出部16は、番組のエンドロール(エンディングロール)が放送される時刻になったか否かを判定し、番組のエンドロールが放送される時刻になるまで待機する。録画開始時刻と録画終了時刻によれば、そのドラマのエンドロール、すなわち、ドラマのエンディングに放送されるエンディングロールの時間帯を予測できるので、これに基づいて、特徴情報抽出部16は、番組のエンドロールが放送される時刻になったか否かを判定する。例えば、録画終了時刻の5分前が、番組のエンドロールが放送される時刻であった場合には、特徴情報抽出部16は、録画終了時刻の5分前の時刻(例えば、図4の2行目の録画予約情報の例の場合、2004/5/11 10:55)になったか否かを判定する。
ステップS53において、番組のエンドロールが放送される時刻になったと判定された場合、ステップS54において、特徴情報抽出部16は、エンコーダ15から供給された画像データと音声データに基づいて、番組の特徴を示す画像と音声を抽出し、抽出した特徴画像と特徴音声を、特徴情報として特徴情報記憶部17に供給する。具体的には、特徴情報抽出部16の特徴画像抽出部16−1は、画像データに基づいて、その番組の特徴を示す画像を抽出し、抽出した画像を特徴画像として、特徴情報記憶部17の特徴画像記憶部17−1に供給する。また、特徴情報抽出部16の特徴音声抽出部16−2は、音声データに基づいて、その番組の特徴を示す音声を抽出し、抽出した音声を特徴音声として、特徴情報記憶部17の特徴音声記憶部17−2に供給する。このとき抽出された特徴情報(特徴情報抽出部16により抽出された特徴画像と特徴音声)は、録画する番組のドラマのエンドロールの特徴を示す情報である。同じ題名のドラマ(番組)であれば、一般的に、エンドロールに同じ特徴を有しているので、特徴情報抽出部16は、このドラマの番組の特徴である、特徴情報を、エンドロールから抽出する。
ステップS55において、特徴情報記憶部17は、ステップS54の処理で、特徴情報抽出部16により抽出された特徴画像と特徴音声を番組別に記憶する。具体的には、特徴情報記憶部17の特徴画像記憶部17−1は、特徴画像抽出部16−1により抽出された特徴画像を、番組別(ドラマの題名別)に記憶する。例えば、録画する番組のジャンルがドラマであり、そのドラマの題名が「○○○○」である場合、特徴画像記憶部17−1は、ドラマの題名「○○○○」に対応付けて、特徴画像を記憶する。また、特徴情報記憶部17の特徴音声記憶部17−2は、特徴音声抽出部16−2により抽出された特徴音声を、番組別(ドラマの題名別)に記憶する。例えば、録画する番組のジャンルがドラマであり、そのドラマの題名が「○○○○」である場合、特徴音声記憶部17−2は、ドラマの題名「○○○○」に対応付けて、特徴音声を記憶する。
ステップS56において、特徴情報抽出部16は、録画予約制御部12からの制御に基づいて、録画予約の録画終了時刻になったか否かを判定する。録画予約制御部12は、録画開始時刻になれば、録画開始時刻になったことを特徴情報抽出部16に通知し、録画終了時刻になれば、録画終了時刻になったことを特徴情報抽出部16に通知するので、特徴情報抽出部16は、この通知に基づいて、録画終了時刻になったか否かを判定する。
ステップS56において、まだ録画終了時刻になっていないと判定された場合、ステップS57において、特徴情報抽出部16は、前回の特徴情報の記憶から所定の時間が経過したか否かを判定し、所定の時間が経過するまで処理を待機する。例えば、特徴情報抽出部16は、ステップS54の処理で抽出した特徴情報(特徴を示す画像と音声)を、特徴情報記憶部17に供給してから所定の時間が経過したか否かを判定する。
ステップS57において、所定の時間が経過したと判定された場合、処理はステップS54に戻り、それ以降の処理が繰り返される。すなわち、録画予約の終了時刻になるまで、特徴情報の抽出および記憶が繰り返される。ステップS41乃至ステップS44、並びに、ステップ52乃至ステップS57までの処理により、録画装置1では、録画予約された番組のジャンルがドラマであった場合に、そのドラマのエンドロールの特徴情報を所定の時間毎に記憶する(蓄積する)ことができる。
ステップS56において、録画予約の録画終了時刻になったと判定された場合、ステップS57において、特徴情報抽出部16(または録画予約制御部12)は、録画の停止を記録媒体書き込み部20に指令する。すなわち、このドラマの番組の録画が初めてである場合には、番組のエンドロールの特徴を示す情報(特徴情報)の記憶(特徴情報記憶部17への記憶)が行われる。
ステップS57の処理の後、処理はステップS62に進み、特徴情報抽出部16(録画予約制御部12または比較部18)は、録画の停止を記録媒体書き込み部20に指令し、処理を終了する。この処理により、上述した図3のステップS21で録画の停止が判定され、録画が停止される。
一方、ステップS52において、この番組の録画が初めてでないと判定された場合、すなわち、同じ題名のドラマを録画したことがあると判定された場合、処理はステップS58に進む。
ステップS58において、特徴情報抽出部16は、番組のエンドロールが放送される時刻になったか否かを判定し、番組のエンドロールが放送される時刻になるまで待機する。この処理は、上述したステップS53の処理と同様であるので、その説明は省略する。
ステップS58において、番組のエンドロールが放送される時刻になったと判定された場合、ステップS59において、比較部18は、現在の画像データおよび音声データと、特徴画像および特徴音声とを比較する。ステップS52の処理で、この番組の録画が初めてでないと判定されたということは、既に、上述したステップS53乃至ステップS56の処理が実行されており(例えば、同じ「○○○○」のドラマの1回目の番組について、ステップS53乃至ステップS56の処理が実行されており)、録画する番組と同じ(題名の)番組のエンドロールの特徴情報が特徴情報記憶部17に記憶されていることになる。そのため、比較部18は、特徴情報記憶部17に記憶されている特徴情報(特徴画像および特徴音声)を取得して、現在の画像データおよび音声データと比較することができる。比較部18の画像比較部18−1は、図3のステップS18の処理で供給された画像データ(現在の画像データ)と、特徴情報記憶部17の特徴画像記憶部17−1に記憶されている特徴画像(特徴画像データ)とを比較し、音声比較部18−2は、図3のステップS18の処理で供給された音声データ(現在の音声データ)と、特徴情報記憶部17の特徴音声記憶部17−2に記憶されている特徴音声(特徴音声データ)とを比較する。
ステップS60において、比較部18は、ステップS59の処理による比較結果が一致しているか否かを判定し、比較結果が一致していない場合、まだそのドラマ(番組)のエンドロールが放送されていないため、処理はステップS59に戻り、それ以降の処理を繰り返す。この処理は、所定の時間毎(例えば、30秒毎)に繰り返される。ステップS59,ステップS60の処理は、ステップS58の処理の後に実行される処理、すなわち、既にエンドロールが放送される時刻になった後の処理であるので、ステップS60の処理で比較結果が一致していないと判定されたということは、録画が予約された番組(例えば、録画が予約された番組か、録画が予約された番組より前に放送された番組の延長により録画が予約された番組)が延長されており、まだエンドロールが放送されていないことを示している。なお、比較結果は、必ずしも一致してなくてもよく、例えば、現在の画像データと特徴画像が同種であれば一致と判定される。
ステップS60において、比較結果が一致していると判定された場合、すなわち、ドラマのエンドロールが放送されていると判定された場合、処理はステップS61に進み、比較部18は、比較結果の一致が終了したか否かを判定し、比較結果の一致が終了するまで待機する。なお、比較部18は、比較結果の一致が終了したか否かを定する場合、一定時間分の、現在の画像データおよび音声データに基づいて判定する。このことは、特徴情報として記憶された特徴画像データおよび音声データが、たまたま現在の放送とシーンが異なる場合に対応するためである。このステップS61の処理では、エンドロールが終了したか否かを判定していることになる。なお、ステップS61の処理は、所定の時間毎(例えば、30秒毎)に繰り返される。
ステップS61において、比較結果の一致が終了したと判定された場合、ステップS61において、比較部18は、録画の停止を記録媒体書き込み部20に指令し、処理を終了する。この処理により、上述した図3のステップS21で録画を停止すると判定され、録画が停止される。ステップS62の処理の後、処理は終了される。
図5と図6の処理により、ジャンルが「スポーツ」のように、番組中に同種の画像や音声が連続するような番組であれば、そのジャンルの特徴を示す特徴情報(特徴画像と特徴音声のうちの少なくとも一方)が記憶され、記憶された特徴情報と、現在の画像および音声とが比較され(番組が延長しているか否かが判定され)、一致していた場合には、番組が延長しているものとして処理が繰り返され、一致していなかった場合には、番組が終了したものとして録画の停止が指令される。また、ジャンルが「ドラマ」のように、同じ状態で番組が終了するような番組であれば、その番組を識別可能な情報(例えば、番組の名称)とともに、その番組のエンドロールの特徴を示す特徴情報(特徴画像と特徴音声のうちの少なくとも一方)が記憶され、エンドロールの時間には、記憶された特徴情報と、現在の画像および音声とが比較され(番組が延長しているか否かが判定され)、一致していなかった場合には、番組が延長しているものとして処理が繰り返され、一致していると判定された場合には、番組のエンドロールが放送されているものとして扱われ、一致していると判定された後に、一致しなくなった(一致が終了した)と判定された場合には、番組が終了したものとして録画の停止が指令される。
これにより、ジャンル毎に、そのジャンルの特徴を示す特徴情報(特徴画像と特徴音声のうちの少なくとも一方)を記憶することができる。また、記憶された特徴情報に基づいて、録画の延長を判定するようにしたので、番組が延長された場合に、それに追従して、番組を録画することができる。さらに、ユーザが録画予約時に指定しなくても、録画装置1が録画予約された番組の延長を判断し、録画を延長することができる。
例えば、録画する番組が野球中継である場合、録画する番組が異なる場合(例えば、異なるチームの野球の試合)であっても、ジャンルが同じであれば、一致するような(同種の)特徴情報を蓄積し、番組の延長の有無を判断することができる。
野球やサッカーのようなジャンルがスポーツである番組は、同種の画像や音声が続くことが多い。そのため、録画装置1は、このような番組を録画する場合には一定間隔(所定の時間毎)に画像と音声のデータを特徴情報記憶部17に蓄えておく(記憶させておく)。そして、録画装置1は、録画終了時刻に現在の画像データおよび音声データと、既に蓄えられている画像データおよび音声データとを比較し、同種であるならば番組が延長していると判断し、この処理を一定時間間隔で繰り返す。現在の画像データおよび音声データと、蓄えられている画像データおよび音声データが異なっていると判断された場合には、録画装置1は、録画を停止する。
また、ジャンルがドラマである番組は、同じエンドロールで終わる場合が多い。そのため、録画装置1は、エンドロールの一部分の画像と音声のデータを、特徴情報として特徴情報記憶部17に蓄えておく。2回目以降のドラマ放送において、録画装置1は、録画終了時刻に、現在の画像データおよび音声データと、既に蓄えられている画像データおよび音声データとを比較し、番組終了状態か否かを判断する。その後、録画装置1は、一定時間間隔でこの処理を繰り返し、番組終了状態であると判定した場合には、録画を停止する。
これにより、野球中継の番組の延長によりドラマの放送時間が延長された場合においても、録画予約した番組を確実に最後まで録画することができる。
なお、図5と図6の処理では、スポーツとドラマのジャンルである場合について説明したが、ニュース、映画、およびアニメなどの様々なジャンルについても、適宜、そのジャンルに応じた処理が実行される。
また、以上の例では、録画装置1が、所定の条件(例えば、番組の録画時間帯、または番組のエンドロールの時間帯)において特徴情報を抽出し、記憶するようにしたが、ユーザが特徴を示す画像と音声を登録することもできる。この場合の処理について、図7と図8を参照して説明する。
図7は、図1の録画装置1における、特徴情報登録処理の例を説明するフローチャートである。この処理は、ユーザにより特定の人物の情報(特定の人物の特徴情報)の登録が指令されたとき開始される処理である。
ステップS81において、操作入力部11は、ユーザからの特定の人物の画像や音声(特定の人物の特徴情報)の登録の指令を受け付ける。例えば、ユーザにより特定の人物(例えば、芸能人)の特徴情報を登録する指令として、ユーザが、特定の人物が放送されている場合に、登録の操作を行った場合に、操作入力部11は、これを登録の指令として受け付ける。
ステップS82において、特徴情報抽出部16は、特徴情報抽出部16は、エンコーダ15から供給された画像データと音声データに基づいて、番組の特徴を示す画像と音声を抽出し、抽出した画像と音声を、それぞれ特徴画像と特徴音声として、特徴情報記憶部17に供給する。この処理は、上述した図5のステップS45の処理と基本的に同様であるが、ユーザにより指令された時点で、番組の録画が行われていない可能性もある。その場合には、録画予約制御部12または操作入力部11からの指令に基づいて、信号入力部14が信号を取得し、エンコーダ15にエンコードさせて、現在放送されている番組の画像データと音声データを取得するようにすればよい。
ステップS83において、特徴情報記憶部17は、ステップS82の処理で特徴情報抽出部16により抽出された特徴画像と特徴音声を記憶する。このとき、特徴画像と特徴音声(特徴情報)を、ユーザからの入力に基づいて、特定の人物の名称とともに記憶させるようにするなどにより、その特徴情報を読み出せる状態としておく。また、特徴情報記憶部17は、録画する番組の延長の有無(比較)を、どの録画予約情報に対して実行すればよいかを示す識別情報を、ユーザからの指令に基づいてさらに記憶するようにする。この予約録画情報と、特徴情報の対応付けは、録画予約情報が生成されるとき(例えば、図2のステップS11乃至ステップS15)に行われてもよいし、既に録画予約情報が生成されている場合には、特徴情報の登録時(ステップS81乃至ステップS83)に行われてもよい。ステップS83の処理の後、処理は終了される。
図7の処理により、ユーザからの指令に基づいて、特定の人物の特徴情報を登録(蓄積)することができる。なお、図7の例では、特定の人物の特徴情報を登録するようにしたが、特定の番組の特徴情報を登録するようにしてもよいし、特定の音楽や画像(景色)などを登録するようにしてもよい。
この処理の後、図8の処理が実行されるが、図8の処理の開始前や、上述した図2の録画予約の指令を入力する際(ステップS12)に、ユーザは、図7の処理で登録された特徴情報を指定しておく。
次に、図8のフローチャートを参照して、録画延長制御処理の他の例を説明する。この処理は、図7の処理で、ユーザの指令に基づいて登録された特徴情報に基づいて、録画延長制御が行われる場合の処理の例である。すなわち、この処理は、図7の処理の後に実行される処理であり、また、図3のステップS16乃至ステップS21の処理と平行して実行される処理である。
ステップS91において、特徴情報抽出部16は、録画予約制御部12からの制御に基づいて、録画予約の録画終了時刻になったか否かを判定し、録画終了時刻になるまで待機する。この処理は、上述した図5のステップS47と同様である。
ステップS91において、録画終了時刻になったと判定された場合、ステップS92において、比較部18は、現在の画像データおよび音声データと、特徴画像(データ)および特徴音声(データ)とを比較する。具体的には、画像比較部18−1は、図3のステップS18の処理で供給された画像データ(現在の画像データ)と、図7の処理により特徴情報記憶部17の特徴画像記憶部17−1に記憶された特徴画像(特徴画像データ)とを比較する。また、音声比較部18−2は、図3のステップS18の処理で供給された音声データ(現在の音声データ)と、図7の処理により特徴情報記憶部17の特徴音声記憶部17−2に記憶された特徴音声(データ)とを比較する。ここで、特徴情報記憶部17に記憶されている特徴情報は、図7の処理でユーザにより登録が指令された、特定の人物の特徴情報であるので、ステップS92の処理では、特定の人物が映っている番組が放送されているか否かが判定される。
ステップS93において、比較部18は、ステップS92の処理による比較結果が一致しているか否かを判定し、比較結果が一致している場合、処理はステップS92に戻り、それ以降の処理を繰り返す。この処理は、所定の時間毎に繰り返される。すなわち、比較部18は、比較結果が一致しなくなるまで、現在の画像データおよび音声データと、特徴画像および特徴音声(データ)とを比較し続ける。ステップS92,ステップS93の処理は、ステップS91の処理の後に実行される処理、すなわち、既に録画終了時刻となった後の処理であるので、ステップS93の処理で比較結果が一致していると判定されたということは、録画が予約された番組が延長されている(または、録画が予約された前の番組が延長されている)と判定されたことを示している。なお、比較結果は、必ずしも一致していなくてもよく、例えば、現在の画像データと特徴画像が同種であれば一致と判定される。なお、比較部18は、比較結果が一致していないと判定する場合、一定時間分の、現在の画像データおよび音声データに基づいて判定する。このことは、特徴情報として記憶された特徴画像データおよび音声データが、たまたま現在の放送とシーンが異なる場合に対応するためである。
ステップS93において、比較結果が一致していないと判定された場合、処理はステップS94に進み、比較部18は、記録媒体書き込み部20に対して、録画の停止を指令する。この処理により、上述した図3のステップS21で録画の停止が判定され、録画が停止される。ステップS94の処理の後、処理は終了される。
図7と図8の処理をまとめると、以下のようになる。
録画装置1は、ユーザからの指令に基づいて、特定の人物(例えば、ドラマの主人公)の画像や音声(声)を、特徴情報として事前に登録しておく。録画予約情報に設定されている録画終了時刻になった場合、録画装置1は、録画を止めずに一定間隔(所定の時間毎)に、事前に登録してある(特徴情報記憶部17に記憶しておいた)人物の画像や音声(声)が放送されているか否かを比較(チェック)する。そして、録画装置1は、登録している人物の画像や音声(声)が放送されている間は録画を続け、登録している人物の画像や音声(声)が一定時間放送されていなかれば番組が終了したと判断して、録画の停止を指令する。このように、ユーザからの指令に基づいて、番組の特徴を表す画像と音声を特徴情報として登録した場合にも、録画の延長を制御することができる。
以上のように、録画予約時に、録画を予約した番組のジャンル(または番組の名称)を取得し、録画予約情報としてジャンル分けしておき、録画時には、録画する番組の特徴を示す情報を抽出するとともに記憶し、録画予約情報で設定されている録画終了時刻の付近(ジャンルがドラマの場合にはエンドロールが放送されている時刻付近であり、ジャンルがスポーツである場合には録画終了時刻)に、特徴情報と現在放送されている番組の情報とを比較して、番組の延長の有無を判断し、録画を制御するようにしたので、番組が延長された場合においても、それに追従して確実に番組を録画することができる。
また、記録媒体21に余計なデータを記録しなくても、録画したい番組を確実に録画することができる。
さらに、ネットワークを利用して、他の装置から情報を取得せずとも(例えば、実況データを取得せずとも)、録画装置自身が、延長を判定することができる。
以上のように、信号入力部14が番組を取得し、記録媒体書き込み部20が、番組の録画を開始する時刻である録画開始時刻と番組の録画を終了する時刻である録画終了時刻を少なくとも含む番組の録画を予約する情報である録画予約情報に基づいて、番組を記録媒体に書き込むことで番組を録画し、特徴情報抽出部16が、番組の特徴を示す画像または音声のうちの少なくともいずれかを、番組の特徴情報として抽出し、特徴情報記憶部17が、抽出された特徴情報を記憶し、比較部18が、番組に含まれる画像または音声と、特徴情報記憶部17に記憶された特徴情報とを所定の時間毎に比較し、比較部18による比較結果に基づいて、番組の記録媒体への書き込みを停止するよう制御するようにしたので、簡単な処理で、確実に番組を録画することができる。また、録画したい番組を、記録媒体21を無駄に消費しないようにすることができる。
なお、録画装置1においては、EPGが取得できない環境下においても、録画予約情報からその番組のジャンルを識別して、録画の延長を判定することができる。この具体例を以下に説明する。
録画装置1は、最初に、録画予約されている番組の種類をEPGや予約情報からジャンル分けする(図2のステップS15)。このとき、録画装置1がEPGに対応している場合(すなわち、EPG取得部13を有している場合)、録画装置1は、録画予約された番組のジャンルが、野球、サッカー、またはドラマである、というように直接知ることができる。録画装置1がEPGに対応していない場合(すなわち、EPG取得部13を有してない場合)には、例えば、毎週の水曜日に録画予約されているならばドラマと推測するなどして、ジャンル分けする。そして、録画装置1は、録画予約情報に基づいて番組の録画を開始すると、ジャンル毎に番組の特徴を表す画像データと音声データを録画装置1の特徴情報記憶部17に蓄える。このとき、特徴情報抽出部16がその番組の特徴を示す画像と音声を抽出するようにしたが、単に所定の時間毎に、所定のフレーム画像と音声を抽出するだけでもよい。録画装置1は、録画予約された録画終了時刻になると、現在の画像および音声と、既に蓄えられている画像データおよび音声データとを比較することで、番組が終了されたか、または、番組が延長されたかの判定を行う。録画装置1は、番組が延長されていると判定した場合、録画を続行し、延長されていないと判定した場合、録画を停止する。
なお、録画装置1は、DVDレコーダに限らず、ブルーレイディスク(商標)レコーダであってもよいし、各種の画像や音声を記録するような情報処理装置であれば何でもよい。また、録画ができなくても、図1の特徴情報抽出部16、特徴情報記憶部17、および比較部18の機能を有する、録画延長制御装置を、録画装置に接続して処理を行うようにしてもよい。
次に、本発明を適用した他の一実施の形態について説明する。
図9は、本発明を適用した録画装置のハードウェア構成と、ホームネットワークを利用した通信システムの他の構成例を示すブロック図である。
図9において、録画装置201と、複数の他の録画装置203−1乃至録画装置203−nとは、ホームネットワーク202を介して相互に接続されている。これらの録画装置は、図1の録画装置1と基本的に同様の機能を備えている。
図9に示される録画装置201、並びに録画装置203−1乃至録画装置203−nは、図示は省略するがテレビジョン放送番組等を受信可能な専用または汎用のチューナを有しており、図示せぬテレビジョン番組放送局において放送される番組を、図示せぬアンテナやケーブルを介して受信し、そのコンテンツデータを記録(録画)することができる。
録画装置201は、情報処理コントローラ211、メインメモリ212、記録部213、バス214、操作入力部215、通信部216、およびドライブ217を含むように構成される。他の録画装置203−1乃至203−nも基本的に録画装置201と同様の構成であるので、以下に示す録画装置201についての説明は他の録画装置203−1乃至203−nにも適用することができる。
情報処理コントローラ211は、メインメモリ212に記録されている各種のプログラムを実行し、録画装置201全体を制御する。情報処理コントローラ211は、他の録画装置203-1乃至録画装置203-nの情報処理コントローラ211と連携して動作する。これらの情報処理コントローラ211は、互いに共通のコンピューティング・モジュールから構成される。またこれらの情報処理コントローラ211は、好適には、ISA(Instruction Set Architecture)がすべて同じで、好適には同じ命令セットに従って処理を実行する。個々のプロセッサ内に含まれるモジュールの数は、そのプロセッサが必要とする処理性能(能力)によって決められる。
これらの情報処理コントローラ211は、1つの実行すべきプログラムを、任意の処理単位で分割し、セル化したソフトウェアセルを適宜分配して処理し、それぞれにおいて得られた処理結果をまとめることにより、1つのプログラムを互いに連携して実行することができる。
具体的な方法については後述するが、録画装置201の情報処理コントローラ211は、このとき、生成したソフトウェアセル(処理すべきプログラムの一部やデータ等を含むセル単位のソフトウェア)を、バス214を介して、通信部216に供給し、ホームネットワーク202を介して、録画装置203-1乃録画装置203-nに送信する。また、録画装置201の情報処理コントローラ211は、通信部216がホームネットワーク202を介して、録画装置203-1乃至録画装置203-nのうちのいずれかからソフトウェアセルを受信した場合、バス214を介して、その受信したソフトウェアセルを処理する。
例えば、情報処理コントローラ201は、その処理結果に基づいて録画装置201の各部の制御処理等を行い、録画装置203-1乃至録画装置203-nのいずれかより映像データや音声データを取得し、そのデータを、記録部213に供給して記憶させる等の処理を行う。また、情報処理コントローラ211は、処理結果に基づいて録画装置201の各部の制御処理等を行い、記録部213に記憶されている映像データや音声データを読み出し、通信部216を介して録画装置203-1乃至録画装置203-nに供給したりする。
なお、情報処理コントローラ211は、ソフトウェアセルを実行したり、実行したソフトウェアセルの処理結果に基づいて各部を制御したりするだけでなく、操作入力部215を介して入力されたユーザからの指示に基づいて各部を制御したりする。
なお、情報処理コントローラ211には、録画装置201を、ホームネットワーク202全体を通して一意的に特定できる装置IDが割り当てられている。
情報処理コントローラ211は、バス241、メインプロセッサ242、サブプロセッサ243−1乃至サブプロセッサ243−3、DMAC(Direct Memory Access Controller)244、キー管理テーブル記録部245、およびDC(Disk Controller)246を備えている。
メインプロセッサ242、サブプロセッサ243−1乃至サブプロセッサ243−3、DMAC244、キー管理テーブル記録部245、およびDC246は、バス241を介して、相互に接続されている。また、メインプロセッサ242には、メインプロセッサ242を特定するためのメインプロセッサIDが識別子として割り当てられる。同様に、サブプロセッサ243−1乃至サブプロセッサ243−3のそれぞれには、サブプロセッサ243−1乃至サブプロセッサ243−3のそれぞれを特定するためのサブプロセッサIDのそれぞれが識別子として割り当てられる。
メインプロセッサ242は、サブプロセッサ243−1乃至サブプロセッサ243−3によるプログラムの実行のスケジュール管理および情報処理コントローラ211(録画装置201)の全体の管理を行う。メインプロセッサ242は、ローカルストレージ251−1を備え、メインメモリ212からロードしたデータおよびプログラムを、ローカルストレージ251−1に一時的に記憶させる。メインプロセッサ242は、ローカルストレージ251−1からデータおよびプログラムを読み込み、読み込んだデータおよびプログラムを基に、各種の処理を実行する。
メインプロセッサ242は、例えば、後述するソフトウェアセルの管理に関する処理を行う。例えば、メインプロセッサ242は、ホームネットワーク202を介して録画装置203−1乃至録画装置203−nより供給されたソフトウェアセルをサブプロセッサ243−1乃至243−3に分配して処理させたり、それらのサブプロセッサにおいて得られた処理結果を収集したり、通信部216を制御することにより、それらの処理結果を、ホームネットワーク202を介して録画装置203−1乃至録画装置203−nに供給したりする。また、メインプロセッサ242は、管理のためのプログラム以外のプログラムを実行するように構成することもできる。この場合、メインプロセッサ242は、後述するサブプロセッサの1つとして機能することもできる。
サブプロセッサ243−1乃至サブプロセッサ243−3のそれぞれには、メインプロセッサ242の制御に基づいて、1つまたは互いに関連する複数のプログラムより生成されたプログラムの断片であり、必要なデータとともにまとめられたソフトウェアセルが割り当てられる。サブプロセッサ243−1乃至サブプロセッサ243−3は、メインプロセッサ242に制御されて、それぞれ割り当てられたソフトウェアセルを並列的かつ独立に実行する。更に、必要に応じて、メインプロセッサ242が実行するプログラムが、サブプロセッサ243−1乃至サブプロセッサ243−3のそれぞれが実行するプログラムのそれぞれと連携して動作するように構成することも可能である。
サブプロセッサ243−1乃至サブプロセッサ243−3のそれぞれは、ローカルストレージ251−2乃至ローカルストレージ251−4のそれぞれを備える。サブプロセッサ243−1乃至サブプロセッサ243−3のそれぞれは、ローカルストレージ251−2乃至ローカルストレージ251−4のそれぞれに、必要に応じて、データおよびプログラムを一時的に記憶させる。サブプロセッサ243−1乃至サブプロセッサ243−3のそれぞれは、ローカルストレージ251−2乃至ローカルストレージ251−4のそれぞれからデータおよびプログラムを読み込み、読み込んだデータおよびプログラムを基に、各種の処理を実行する。
以下、サブプロセッサ243−1乃至サブプロセッサ243−3のそれぞれを個々に区別する必要のないとき、単にサブプロセッサ243と称する。同様に、以下、ローカルストレージ251−1乃至ローカルストレージ251−4のそれぞれを個々に区別する必要のないとき、単にローカルストレージ251と称する。
DMAC244は、キー管理テーブル記録部245に記録されている、メインプロセッサキー、サブプロセッサキー、およびアクセスキーを基に、メインプロセッサ242およびサブプロセッサ243からのメインメモリ212に記憶されているプログラムおよびデータへのアクセスを管理する。
キー管理テーブル記録部245は、メインプロセッサキー、サブプロセッサキー、およびアクセスキーを記録している。なお、メインプロセッサキー、サブプロセッサキー、およびアクセスキーの詳細は後述する。
DC246は、メインプロセッサ242およびサブプロセッサ243からの記録部213−1へのアクセスを管理する。
メインメモリ212は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)により構成される。メインメモリ212は、メインプロセッサ242およびサブプロセッサ243が実行する各種のプログラムおよびデータを一時的に記憶している。なお、メインメモリ212をスタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM(Static Random Access Memory))、磁気ランダム・アクセス・メモリ(MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory))、光メモリまたはホログラフィ・メモリなどを用いて実現するようにしてももちろんよい。
記録部213は、例えば、ハードディスクなどの大容量磁気記録媒体により構成される。もちろん、記録部213は、データを記録することができるのであればどのような記録媒体であってもよく、それ以外にも、例えば、専用のドライブ等により構成されるようにし、そのドライブに装着されたDVD,CD、半導体メモリ、または磁気テープなどの、予め定められた所定のリムーバブルな記録媒体を利用するようにしていてもよい。記録部213は、DC246を介して供給される画像データや音声データ等のコンテンツデータを内蔵するハードディスクに記録したり、そのハードディスクに記録されているコンテンツデータを読み出し、DC246を介して他の処理部等に供給したりする。
記録部213には、また、上述したような放送局において放送される番組を受信可能なチューナやアンテナ等が含まれる。記録部213は、その内蔵するチューナを介して受信した放送番組(コンテンツデータ)をハードディスクに記録する。すなわち、記録部213は、内蔵するハードディスクやチューナを用いて、コンテンツデータの記録(録画)や再生に関する処理を行う。
さらに、記録部213は、メインプロセッサ242およびサブプロセッサ243が実行する各種のプログラムや各種データ等を内蔵するハードディスクに記録することもできる。
また、情報処理コントローラ211には、バス214を介して、操作入力部215、通信部216、およびドライブ217が接続されている。操作入力部215は、例えば、ボタンやダイヤルなどの操作入力デバイスや、図示しないリモートコマンダから送信される、ユーザの操作入力を示す赤外線信号または無線信号などを受信する受信部を備え、ユーザの操作入力(入力された各種の指示)を示す信号を、情報処理コントローラ211に供給する。
通信部216は、例えば、情報処理コントローラ211から供給されたソフトウェアセルを、ホームネットワーク202を介して録画装置203−1乃至録画装置203−n宛てに送信する。また、通信部216は、録画装置203−1乃至録画装置203−nから送信されてきたソフトウェアセルを、バス214を介して、情報処理コントローラ211に供給する。
ドライブ217は、磁気ディスク261、光ディスク262、光磁気ディスク263、あるいは半導体メモリ264などの所定のリムーバブルメディアが装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて、バス214を介して、情報処理コントローラ211に転送され、情報処理コントローラ211によって、記録部213に記録される。
次に、図10乃至図12を参照して、サブプロセッサ243がメインメモリ212にアクセスする場合の処理について説明する。
図10で示されるように、メインメモリ212には、複数のアドレスを指定できるメモリロケーションが配置される。各メモリロケーションに対しては、データの状態を示す情報を格納するための追加セグメントが割り振られる。追加セグメントは、F/Eビット、サブプロセッサIDおよびLSアドレス(ローカルストレージアドレス)を含む。また、各メモリロケーションには、後述するアクセスキーが割り振られる。
値が“0”であるF/Eビットは、サブプロセッサ243によって読み出されている処理中のデータ、または空き状態であるため最新データではない無効データであり、そのメモリロケーションから読み出し不可であることを示す。また、値が“0”であるF/Eビットは、そのメモリロケーションにデータ書き込み可能であることを示し、データが書き込まれると、F/Eビットの値は“1”に設定される。
値が“1”であるF/Eビットは、そのメモリロケーションのデータがサブプロセッサ243によって読み出されておらず、未処理の最新データであることを示す。F/Eビットの値が“1”であるメモリロケーションのデータは読み出し可能であり、サブプロセッサ243によって読み出されてから、F/Eビットの値は“0”に設定される。また、値が“1”であるF/Eビットは、メモリロケーションがデータ書き込み不可であることを示す。
さらに、F/Eビットの値が“0”(読み出し不可/書き込み可)である状態において、メモリロケーションについて読み出し予約を設定することが可能である。F/Eビットの値が“0”であるメモリロケーションに対して読み出し予約を行う場合には、サブプロセッサ243は、読み出し予約を行うメモリロケーションの追加セグメントに、読み出し予約情報としてサブプロセッサ243のサブプロセッサIDおよびLSアドレスを書き込む。そして、データを書き込むサブプロセッサ243によって、読み出し予約されたメモリロケーションにデータが書き込まれ、F/Eビットの値が“1”(読み出し可/書き込み不可)に設定されたとき、あらかじめ読み出し予約情報として追加セグメントに書き込まれているサブプロセッサIDおよびLSアドレスによって特定されるローカルストレージ251に読み出される。
複数のサブプロセッサ243によってデータを多段階に処理する必要がある場合、このように各メモリロケーションのデータの読み出しおよび書き込みを制御することによって、前段階の処理を行うサブプロセッサ243が、処理済みのデータをメインメモリ212における所定のアドレスに書き込んだ後に即座に、後段階の処理を行う別のサブプロセッサ243が前処理後のデータを読み出すことが可能となる。
また、図11で示されるように、サブプロセッサ243のローカルストレージ251は、複数のアドレスを指定できるメモリロケーションによって構成される。各メモリロケーションに対しては、同様に追加セグメントが割り振られる。追加セグメントは、ビジービットを含む。
サブプロセッサ243がメインメモリ212に記憶されているデータをサブプロセッサ243のローカルストレージ251のメモリロケーションに読み出すときには、対応するビジービットの値を“1”に設定して予約する。ビジービットの値が“1”であるメモリロケーションには、他のデータを格納することができない。ローカルストレージ251のメモリロケーションにデータが読み出されると、ビジービットの値は“0”に設定され、他のデータを格納することができるようになる。
更に、図10で示すように、情報処理コントローラ211に接続されているメインメモリ212には、複数のサンドボックスが含まれる。サンドボックスは、メインメモリ212内の領域を画定するものであり、各サンドボックスは、各サブプロセッサ243に割り当てられ、割り当てられたサブプロセッサ243が排他的に使用することができる。すなわち、サブプロセッサ243は、割り当てられたサンドボックスを使用できるが、この領域を超えてデータにアクセスすることはできない。
メインメモリ212は、複数のメモリロケーションから構成されるが、サンドボックスは、これらのメモリロケーションの集合である。
更に、メインメモリ212の排他的な制御を実現するために、図12で示されるキー管理テーブルが用いられる。キー管理テーブルは、キー管理テーブル記録部245に記録され、DMAC244と関連付けられる。キー管理テーブル内の各エントリには、サブプロセッサID、サブプロセッサキーおよびキーマスクが含まれる。
サブプロセッサ243がメインメモリ212にアクセスする場合、サブプロセッサ243はDMAC244に、読み出しまたは書き込みのコマンドを出力する。このコマンドには、サブプロセッサ243を特定するサブプロセッサIDおよびアクセス要求先であるメインメモリ212のアドレスが含まれる。
DMAC244は、サブプロセッサ243から供給されたコマンドを実行する場合、キー管理テーブルを参照して、アクセス要求元のサブプロセッサ243のサブプロセッサキーを調べる。そして、DMAC244は、調べたアクセス要求元のサブプロセッサキーと、アクセス要求先であるメインメモリ212のメモリロケーションに割り振られたアクセスキーとを比較して、2つのキーが一致した場合にのみ、サブプロセッサ243から供給されたコマンドを実行する。
図12に示されるキー管理テーブルに記録されているキーマスクは、その任意のビットの値が“1”になることによって、そのキーマスクと関連付けられたサブプロセッサキーの対応するビットの値を“0”または“1”(すなわち、任意の値)にすることができる。
例えば、サブプロセッサキーの値が“1010”であるとする。通常、このサブプロセッサキーによって値“1010”のアクセスキーを持つサンドボックスへのアクセスだけが可能になる。しかし、このサブプロセッサキーと関連付けられたキーマスクの値が“0001”に設定されている場合には、キーマスクのビットの値が“1”に設定された桁のみにつき、サブプロセッサキーとアクセスキーとの一致判定がマスクされ(キーマスクのビットの値が“1”に設定された桁について、判定されず)、このサブプロセッサキー“1010”によってアクセスキーの値が“1010”または“1011”のいずれかであるアクセスキーを持つサンドボックスへのアクセスが可能となる。
以上のようにして、メインメモリ212のサンドボックスの排他性が実現される。すなわち、複数のサブプロセッサ243によってデータを多段階に処理する必要がある場合、以上のように構成することによって、前段階の処理を行うサブプロセッサ243と、後段階の処理を行うサブプロセッサ243のみが、メインメモリ212の所定のアドレスにアクセスできるようになり、データを保護することができる。
例えば、キーマスクの値は、以下のように変更されることが考えられる。まず、図9の録画装置201の起動直後においては、キーマスクの値は全て“0”である。メインプロセッサ242にロードされたプログラムが実行され、サブプロセッサ243にロードされたプログラムと連携動作するものとする。サブプロセッサ243−1により出力された処理結果データを、メインメモリ212に記憶させ、メインメモリ212に記憶させた処理結果データを、サブプロセッサ243−2に入力したいときには、サブプロセッサ243−1により出力された処理結果データを記憶しているメインメモリ212の領域は、サブプロセッサ243−1およびサブプロセッサ243−2からアクセス可能である必要がある。そのような場合に、メインプロセッサ242は、キーマスクの値を適切に変更し、複数のサブプロセッサ243からアクセスできるメインメモリの領域を設けることにより、サブプロセッサ243による多段階的の処理を可能にする。
より具体的には、例えば、図9において、録画装置203−1乃至録画装置203−nから送信されてきたデータを基に、サブプロセッサ243−1が所定の処理実行し、処理が施されたデータをメインメモリ212の第1の領域に記憶させる。そして、サブプロセッサ243−2は、メインメモリ212の第1の領域から、記憶されているデータを読み出し、読み出したデータを基に、所定の処理を実行し、処理が施されたデータをメインメモリ212の第1の領域とは、異なる第2の領域に記憶させる。
ここで、サブプロセッサ243−1のサブプロセッサキーの値が“0100”であり、メインメモリ212の第1の領域のアクセスキーの値が“0100”であり、サブプロセッサ243−2のサブプロセッサキーの値が“0101”であり、メインメモリ212の第2の領域のアクセスキーの値が“0101”である場合、サブプロセッサ243−2は、メインメモリ212の第1の領域にアクセスすることができない。そこで、サブプロセッサ243−2のキーマスクの値を“0001”にすることによって、サブプロセッサ243−2は、メインメモリ212の第1の領域にアクセスすることができるようになる。
図13は、ソフトウェアセルの構成の例を示す図である。図13を参照して、録画装置201がソフトウェアセルを生成し、生成したソフトウェアセルを基に、録画装置203−1乃至録画装置203−nに分散処理を実行させる場合の処理について説明する。
録画装置201のメインプロセッサ242は、処理を実行するために必要なコマンド、プログラム、およびデータを含むソフトウェアセルを生成し、ホームネットワーク202を介して録画装置203−1乃至録画装置203−nに送信する。
ソフトウェアセルは、例えば、送信元ID、送信先ID、応答先ID、セルインターフェース、DMAコマンド、プログラム、およびデータを含むように構成される。
送信元IDには、ソフトウェアセルの送信元である録画装置201のネットワークアドレスおよび録画装置201の情報処理コントローラ211の装置ID、さらに、録画装置201の情報処理コントローラ211が備えるメインプロセッサ242およびサブプロセッサ243の識別子(メインプロセッサIDおよびサブプロセッサID)が含まれる。
送信先IDには、ソフトウェアセルの送信先である録画装置203−1乃至録画装置203−nのネットワークアドレス、録画装置203−1乃至録画装置203−nの情報処理コントローラ211の装置ID、および録画装置203−1乃至録画装置203−nの情報処理コントローラが備えるメインプロセッサおよびサブプロセッサの識別子が含まれる。
また、応答先IDには、ソフトウェアセルの実行結果の応答先である録画装置201のネットワークアドレス、録画装置201の情報処理コントローラ211の装置ID、および情報処理コントローラ211が備えるメインプロセッサ242およびサブプロセッサ243の識別子が含まれる。
セルインターフェースは、ソフトウェアセルの利用に必要な情報であり、グローバルID、必要なサブプロセッサの情報、サンドボックスサイズ、および前回のソフトウェアセルIDから構成される。
グローバルIDは、ホームネットワーク202全体を通してソフトウェアセルを一意的に識別できるものであり、送信元ID、およびソフトウェアセルの生成または送信の日時(日付および時刻)を基に、生成される。
必要なサブプロセッサの情報は、ソフトウェアセルの実行に必要なサブプロセッサの数が設定される。サンドボックスサイズは、ソフトウェアセルの実行に必要なメインメモリおよびサブプロセッサのローカルストレージのメモリ量が設定される。
前回のソフトウェアセルIDは、ストリーミングデータなどのシーケンシャルな実行を要求する1つのグループを構成するソフトウェアセル内の、前回のソフトウェアセルの識別子である。
ソフトウェアセルの実行セクションは、DMAコマンド、プログラムおよびデータから構成される。DMAコマンドには、プログラムの起動に必要な一連のDMAコマンドが含まれ、プログラムには、サブプロセッサによって実行されるサブプロセッサプログラムが含まれる。ここでのデータは、このサブプロセッサプログラムを含むプログラムによって処理されるデータである。
更に、DMAコマンドには、ロードコマンド、キックコマンド、機能プログラム実行コマンド、ステータス要求コマンド、およびステータス返信コマンドが含まれる。
ロードコマンドは、メインメモリが記憶している情報をサブプロセッサのローカルストレージにロードさせるコマンドであり、ロードコマンドのほかに、メインメモリアドレス、サブプロセッサIDおよびLSアドレスを含む。メインメモリアドレスは、情報のロード元であるメインメモリの所定の領域のアドレスを示す。サブプロセッサIDおよびLSアドレスは、情報のロード先であるサブプロセッサの識別子およびローカルストレージのアドレスを示す。
キックコマンドは、プログラムの実行を開始するコマンドであり、キックコマンドのほかに、サブプロセッサIDおよびプログラムカウンタを含む。サブプロセッサIDは、キック対象のサブプロセッサを識別し、プログラムカウンタは、プログラム実行用プログラムカウンタのためのアドレスを与える。
機能プログラム実行コマンドは、ある装置(例えば、録画装置201)が他の装置(例えば、録画装置203−1乃至録画装置203−n)に対して、例えば、所定の機能を利用してユーザに要約の作成が終了したことを通知するためなどに実行される機能プログラムの実行を要求するコマンドである。機能プログラム実行コマンドを受信した装置(例えば、録画装置203−1乃至録画装置203−n)のCPUや情報処理コントローラは、機能プログラムIDによって、起動すべき機能プログラムを識別する。
ステータス要求コマンドは、送信先IDで示される録画装置203−1乃至録画装置203−nの現在の動作状態(状況)に関する装置情報を、応答先IDで示される録画装置201あてに送信要求するコマンドである。
ステータス返信コマンドは、ステータス要求コマンドを受信した録画装置203−1乃至録画装置203−nが、装置情報をステータス要求コマンドに含まれる応答先IDで示される録画装置201に応答するコマンドである。ステータス返信コマンドは、実行セクションのデータ領域に装置情報を格納する。
図14に、DMAコマンドがステータス返信コマンドである場合におけるソフトウェアセルのデータ領域の構造を示す。
装置IDは、情報処理コントローラ211を備える録画装置を識別するための識別子であり、ステータス返信コマンドを送信する録画装置のIDを示す。録画装置IDは、電源投入時、その録画装置内の情報処理コントローラ211に含まれるメインプロセッサ242によって、電源投入時の日時、録画装置のネットワークアドレスおよび録画装置内の情報処理コントローラ211に含まれるサブプロセッサ243の数などに基づいて生成される。
録画装置種別IDには、当該の録画装置がハードディスクレコーダであること(当該録画装置の特徴)を表す値が含まれる。また、装置種別IDは、映像音声記録、映像音声再生など、録画装置が有する機能を表すものであってもよい。録画装置の特徴や機能を表す値は予め決定されているものとし、録画装置種別IDによって、各録画装置は、互いの特徴や機能を把握することが可能である。
MS(マスター/スレーブ)ステータスは、後述のように情報処理装置がマスター装置またはスレーブ装置のいずれで動作しているかを表すもので、この値が0に設定されている場合にはマスター装置として動作していることを示し、1に設定されている場合にはスレーブ装置として動作していることを示す。
メインプロセッサ動作周波数は、情報処理コントローラ内のメインプロセッサ242の動作周波数を表す。メインプロセッサ使用率は、メインプロセッサ242で現在動作している全てのプログラムについての、メインプロセッサ242での使用率を表す。メインプロセッサ使用率は、対象メインプロセッサの全処理能力に対する使用中の処理能力の比率を表した値で、例えばプロセッサ処理能力評価のための単位であるMIPS(Million Instructions Per Second)を単位として算出され、または単位時間あたりのプロセッサ使用時間に基づいて算出される。後述のサブプロセッサ使用率についても同様である。
サブプロセッサ数は、当該の情報処理コントローラが備えるサブプロセッサ243の数を表す。サブプロセッサIDは、当該の情報処理コントローラ211内の各サブプロセッサ243(サブプロセッサ243−1乃至243−3)を識別するための識別子である。
サブプロセッサステータスは、各サブプロセッサ243の状態を表すものであり、unused,reserved,busyなどの状態がある。unusedは、当該のサブプロセッサが現在使用されてなく、使用の予約もされていないことを示す。reservedは、現在は使用されていないが、予約されている状態を示す。busyは、現在使用中であることを示す。
サブプロセッサ使用率は、当該のサブプロセッサで現在実行している、または当該のサブプロセッサに実行が予約されているプログラムについての、当該サブプロセッサでの使用率を表す。すなわち、サブプロセッサ使用率は、サブプロセッサステータスがbusyである場合には、現在の使用率を示し、サブプロセッサステータスがreservedである場合には、後に使用される予定の推定使用率を示す。
サブプロセッサID、サブプロセッサステータスおよびサブプロセッサ使用率は、1つのサブプロセッサ243に対して一組設定され、1つの情報処理コントローラ内のサブプロセッサ243に対応する組数が設定される。
メインメモリ総容量およびメインメモリ使用量は、それぞれ、当該の情報処理コントローラ211に接続されるメインメモリ212の総容量および現在使用中の容量を表す。
記録部数は、当該の情報処理コントローラ211に接続されている記録部213の数を表す。記録部IDは、当該の情報処理コントローラに接続されている記録部213を一意的に識別する情報である。記録部種別IDは、当該の外部記録部の種類(例えば、ハードディスク、CD±RW、DVD±RW、メモリディスク、SRAM、ROMなど)を表す。
記録部総容量および記録部使用量は、それぞれ、記録部IDによって識別される記録部28の総容量および現在使用中の容量を表す。
記録部ID、記録部種別ID、記録部総容量および記録部使用量は、1つの記録部213に対して一組設定されるものであり、当該の情報処理コントローラ211に接続されている記録部213の数の組数だけ設定される。すなわち、1つの情報処理コントローラ213に複数の記録部が接続されている場合、各々の記録部213には異なる記録部IDが割り当てられ、記録部種別ID、記録部総容量および記録部使用量も別々に管理される。
図9において、録画装置201内の情報処理コントローラ211に含まれるメインプロセッサ242は、以上のような構成のソフトウェアセルを生成し、ホームネットワーク202を介して録画装置203−1乃至203−nおよび当該録画装置201内の情報処理コントローラ211に送信する。この場合、送信元となる録画装置201、送信先となる録画装置203、応答先となる録画装置203、および各装置内の情報処理コントローラ211は、それぞれ、上記の送信元ID、送信先IDおよび応答先IDによって識別される。
ソフトウェアセルを受信した情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ242は、そのソフトウェアセルをメインメモリ212に格納する。さらに、送信先のメインプロセッサ242は、ソフトウェアセルを読み出し、それに含まれるDMAコマンドを処理する。
具体的に、送信先のメインプロセッサ242は、まず、ロードコマンドを実行する。これによって、ロードコマンドで指示されたメインメモリアドレスから、ロードコマンドに含まれるサブプロセッサIDおよびLSアドレスで特定されるサブプロセッサ内のLS251の所定領域に、情報がロードされる。ここでロードされる情報は、受信したソフトウェアセルに含まれるサブプロセッサプログラムまたはデータ、あるいはその他の指示されたデータである。
次に、メインプロセッサ242は、キックコマンドを、これに含まれるサブプロセッサIDで指示されたサブプロセッサに、同様にキックコマンドに含まれるプログラムカウンタと共に出力する。
指示されたサブプロセッサは、そのキックコマンドおよびプログラムカウンタに従って、サブプロセッサプログラムを実行する。そして、実行結果をメインメモリ212に格納した後、実行を完了したことをメインプロセッサ242に通知する。
なお、送信先の録画装置内の情報処理コントローラ211においてソフトウェアセルを実行するプロセッサ242はサブプロセッサ243に限定されるものではなく、メインプロセッサ242がソフトウェアセルに含まれる機能プログラムなどのメインメモリ用プログラムを実行するように指定することも可能である。
この場合には、送信元の録画装置は、送信先の録画装置宛に、サブプロセッサプログラムの代わりに、メインメモリ用プログラムおよびそのメインメモリ用プログラムによって処理されるデータを含み、DMAコマンドがロードコマンドであるソフトウェアセルを送信し、メインメモリ212にメインメモリ用プログラムおよびそれによって処理されるデータを記憶させる。次に、送信元の録画装置は、送信先の録画装置宛に、送信先の録画装置内の情報処理コントローラ211についてのメインプロセッサID、メインメモリアドレス、メインメモリ用プログラムを識別するための後述の機能プログラムIDなどの識別子、およびプログラムカウンタを含み、DMAコマンドがキックコマンドまたは機能プログラム実行コマンドであるソフトウェアセルを送信して、メインプロセッサ242に当該メインメモリ用プログラムを実行させる。
以上のように、この発明のネットワークシステムでは、送信元の録画装置は、サブプロセッサプログラムまたはメインメモリ用プログラムをソフトウェアセルによって送信先の録画装置に送信するとともに、当該サブプロセッサプログラムを送信先の録画装置内の情報処理コントローラに含まれるサブプロセッサ243にロードさせ、当該サブプロセッサプログラムまたは当該メインメモリ用プログラムを送信先の録画装置に実行させることができる。
送信先の録画装置内の情報処理コントローラでは、受信したソフトウェアセルに含まれるプログラムがサブプロセッサプログラムである場合には、当該サブプロセッサプログラムを指定されたサブプロセッサにロードさせる。そして、ソフトウェアセルに含まれるサブプロセッサプログラムまたはメインメモリ用プログラムを実行させる。
したがって、ユーザが送信先の録画装置を操作しなくても自動的に、当該サブプロセッサプログラムまたは当該メインメモリ用プログラムを送信先の録画装置内の情報処理コントローラに実行させることができる。
このようにして録画装置は、自装置内の情報処理コントローラがサブプロセッサプログラムまたは機能プログラムなどのメインメモリ用プログラムを有していない場合には、ホームネットワーク202に接続された他の録画装置からそれらを取得することができる。さらに、各サブプロセッサ間ではDMA方式によりデータ転送を行い、また上述したサンドボックスを使用することによって、1つの情報処理コントローラ内でデータを多段階に処理する必要がある場合でも、高速かつ高セキュリティに処理を実行することができる。
以上のようにして、ソフトウェアセルを利用して分散処理を行うことにより、ホームネットワーク202に接続された録画装置201は、他の録画装置203−1乃至録画装置203−nと連携して動作し、1台の仮想的な録画装置として動作する。
例えば、図15に示されるように、それぞれが、上述した録画装置201や録画装置203−1乃至録画装置203−nと同様の構成および機能を有する4台の録画装置301乃至録画装置304が、上述したホームネットワーク202やインターネット等各種のネットワークを含むネットワーク310を介して互いに接続されている場合に、各録画装置301乃至録画装置304が、上述したようにソフトウェアセルを利用して互いに連携して動作することによって、図15の下段に示されるような1台の仮想的な録画装置321として動作する。
従って、この場合、各録画装置は、この1台の仮想的な録画装置として動作し、上述したような1つの録画予約に対して通常の録画処理だけでなく、バックアップ用の録画処理を行い、各録画データ(録画した映像データや音声データ)のマージンを取る処理を実行することができる。
例えば、図16に示されるように、ユーザが1台の録画装置(例えば、)を操作して通常の予約操作(図16中、白抜き矢印で示されるユーザ操作)を行うと、その操作情報がマスター装置として動作する録画装置301に供給される。録画装置301は、その操作情報に基づいて、処理するプログラムやデータを用意してそれらをソフトウェアセル化し、その生成したソフトウェアセルを、スレーブ装置A乃至スレーブ装置Cとして動作する録画装置302乃至録画装置304に供給し、それぞれ実行させる。その際、マスター装置301として動作する録画装置301は、スレーブ装置として動作する録画装置302乃至録画装置304のそれぞれのハードウェアリソース(チューナやハードディスク等のハードウェア資源)の使用状況を考慮し、利用されていないリソース(空きリソース)を利用するようにソフトウェアセルを生成し、それらを各録画装置に割り当てる。
このようにすることにより、実行される一連の処理は、ソフトウェアセル化され、各録画装置が有するハードウェアリソース(チューナやハードディスク等のハードウェア資源)の内、利用されていないリソース(空きリソース)を適宜利用して処理される。従って、このように実行されるプログラム(上述した各処理)は、仮想的な1台の録画装置において実行されるので、上述した実施の形態において説明した、EPGを、例えば、他の録画装置が有していた場合にはその装置がEPGに関する処理を実行するなどすればよいし、EPG取得処理などの処理(図示せぬサーバなどとの連携)について考慮する必要がなく、そのような処理については省略することができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。この場合、上述した一連の処理は、図17に示されるようなパーソナルコンピュータ400により実行される。
図17において、CPU401は、ROM402に記憶されているプログラム、または、記憶部408からRAM403にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM403にはまた、CPU401が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
CPU401、ROM402、およびRAM403は、内部バス404を介して相互に接続されている。この内部バス404にはまた、入出力インターフェース405も接続されている。
入出力インターフェース405には、キーボード、マウスなどよりなる入力部406、CRT,LCDなどよりなるディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部407、ハードディスクなどより構成される記憶部408、並びに、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部409が接続されている。通信部409は、電話回線やCATVを含む各種のネットワークを介しての通信処理を行う。
入出力インターフェース405にはまた、必要に応じてドライブ410が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリなどによりなるリムーバブルメディア421が適宜装着され、それから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部408にインストールされる。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、図17に示されるように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されているリムーバブルメディア421よりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM402や記憶部408が含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、コンピュータプログラムを記述するステップは、記載された順序に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
1 録画装置, 11 操作入力部, 12 録画予約制御部, 12−1 録画予約情報記憶部, 13 EPG取得部, 14 信号入力部, 15 エンコーダ, 16 特徴情報抽出部, 17 特徴情報記憶部, 18 比較部, 19 多重化部, 20 記録媒体書き込み部, 21 記録媒体