JP2005353460A - 加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱体の温度異常を高精度に検知して加熱体を安全に加熱する。
【解決手段】 高温異常検知回路30において、差動増幅回路20の出力である差動出力Vampが、補償温度に応じた閾値電圧Vo3(オペアンプOP4の出力電圧)を超えたときは、トランジスタTR1はオンになる。トランジスタTR1がオンになると、リレー動作回路90のMOSFET91はオフ、リレー100はオフになり、そして加熱ランプもオフになる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、加熱装置に係り、例えば、用紙にトナー像を熱定着させる画像形成装置に用いて好適な加熱装置に関する。
従来、トナー像を熱定着するレーザプリンタでは、加熱ロールが過度に加熱されないようにするための様々な技術が提案されている。特許文献1には、サーミスタ型非接触温度検知デバイスを使用した際にハードウェアのみで過昇温を検知する温度検知方法が開示されている。
この温度検知方法では、加熱手段からの赤外線を吸収するフィルムと、フィルムの温度を検知する赤外線検知用サーミスタ素子と、フィルムを保持する保持体の温度を検知する温度補償用サーミスタ素子とからなる非接触温度検知手段が用いられている。
そして、検出回路が前記赤外線検知用サーミスタ素子と一つもしくは複数の抵抗素子の直列回路の第1の出力電圧と、前記温度補償用サーミスタ素子と一つもしくは複数の抵抗素子の直列回路の第2の出力電圧を持ち、加熱手段がある所定の温度の時に、第1の出力電圧と第2の出力電圧の差分を出力した第3の出力電圧が略一定となるように構成している。これにより、第3の出力電圧により前記加熱手段の温度を検出している。
特開2003−302288号公報
特許文献1では、異常検知を優先して温度検知回路が構成されている。このため、温度に対する出力変化(ΔV/ΔT)が小さくなってしまい、分解能が小さくなっている。また、温度検知回路を構成する部品点数が多くなってしまい、累積公差が大きくなっている。これらの理由により、特許文献1の温度検知方法では、温度検知精度が大きく低下してしまう問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するために提案されたものであり、加熱体の温度異常を高精度に検知して加熱体を安全に加熱することができる加熱装置を提供することを目的とする。
本発明に係る加熱装置は、加熱体を加熱する加熱手段と、前記加熱体から離間して配置され、前記加熱体から放射される赤外線によって温度が変化する赤外線吸収体の温度を検知温度として検知する検知素子と、センサ内部または近傍の温度を補償温度として検知する補償素子と、を有する非接触温度センサと、前記補償素子から出力された補償電圧と、前記検知素子から出力された検知電圧と前記補償電圧との差動である差動電圧と、の少なくとも1つに基づいて、前記加熱体の高温異常を検知する高温異常検知手段と、前記高温異常検知手段により前記加熱体の高温異常が検知されたときに、前記加熱手段の加熱を停止する加熱停止手段と、を備えている。
加熱体は、ロール、フィルム、ベルト、その他のものでもよく、特に限定されるものではない。加熱手段は、加熱体を加熱するものであれば限定されるものではない。
非接触温度センサは、前記加熱体に接触することなく離間して配置され、検知素子及び補償素子を有している。検知素子は、加熱体の放射熱に応じた検知温度を検知する。補償素子は、加熱体の放射熱に影響されない、センサ内部または近傍の補償温度を検知する。
高温異常検知手段は、補償素子から出力された補償電圧と、検知素子から出力された検知電圧と前記補償電圧との差動である差動電圧と、の少なくとも1つに基づいて、加熱体の高温異常を検知する。ここで、差動電圧は、補償電圧及び検知電圧の差動を所定数倍に増幅したものも含まれる。これにより、高温異常検知手段は、非接触温度センサの温度検知精度を有効に活用しつつ、補償電圧や差動電圧を用いることで、加熱体が高温異常であるか否かを2方面から監視できる。そして、加熱停止手段は、加熱体の高温異常が検知されたときは、強制的に加熱手段の加熱を停止する。
高温異常検知手段は、補償電圧及び差動電圧の少なくとも1つが所定の閾値をこえたときに高温異常を検知してもよい。また、高温異常検知手段は、差動電圧が補償電圧に応じて決定される閾値を超えたときに高温異常を検知してもよい。ここで、閾値は、例えば、補償電圧及び差動電圧の関数で表してもよいし、線形特性を有するものでもよい。
加熱装置は、前記補償素子から出力された補償電圧と、前記検知素子から出力された検知電圧と、を少なくとも用いて、前記加熱手段の加熱温度を制御する加熱温度制御手段を更に備えてもよい。これにより、加熱装置は、加熱温度制御手段と高温異常検知手段とを別個に設けているため、加熱温度制御手段に故障等の問題が生じても、高温異常を確実に検知して、安全に加熱体を加熱することができる。
また、加熱装置は、前記加熱停止手段による加熱停止状態を保持する保持手段を更に備えてもよい。これにより、安全が確認される前に加熱停止状態から元の状態に戻るのを防ぐことができる。
加熱温度制御手段は、補償温度が所定温度以上であり、かつ、閾値を補償温度で微分した値が、高温異常を表す温度特性を補償温度で微分した値よりも大きくなったときに、加熱手段の加熱を停止するように制御してもよい。
加熱温度制御手段は、補償素子から出力された補償電圧と、検知素子から出力された検知電圧と、補償電圧と検知電圧の差動である差動電圧と、に基づいて、高温異常検知手段の故障の有無を判定してもよい。さらに、加熱温度制御手段は、高温異常検知手段に故障があると判定したときに、加熱手段の加熱を停止するように制御するとよい。
本発明に係る加熱装置は、非接触温度センサの補償素子から出力された補償電圧と、非接触温度センサの検知素子から出力された検知電圧と前記補償電圧との差動である差動電圧と、の少なくとも1つに基づいて、加熱体の高温異常を検知し、加熱体の高温異常が検知されたときに加熱手段の加熱を停止することにより、非接触温度センサの温度検知精度を有効に活用して加熱体の高温異常を検知できるので、加熱体を安全に加熱することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る加熱装置の要部を示す断面図である。加熱装置は、画像形成装置の定着器(Fuser)1内に設けられた加熱ロール2の温度を非接触温度センサ(NCセンサ)10で検知して、加熱ロール2内の加熱ランプ3を制御する。これにより、加熱ロール2は、用紙上の未定着のトナー像を加熱して、その用紙に定着させることができる。
NCセンサ10は、画像形成装置の通紙範囲内に配置されている。図1では、650W及び835Wの発熱エネルギーを得る加熱ランプ3を例示しているが、いずれか一方でもよい。なお、835Wの加熱ランプ3は、650Wの加熱ランプ3に比べて、その加熱範囲が加熱ロール2の軸方向に長くなるように構成されたものである。
加熱ランプ3は、加熱ロール2の回転軸からNCセンサ10への方向であって、加熱ロール2の回転軸からNCセンサ10寄りに4mmずれた位置に配置されている。ここで4mmずれた位置に配置するのは、加熱ロール2の周方向位置において、最も温度が高くなる部分をNCセンサ10でモニターすることで、より早く高温異常を検知するためであり、そのずれ量は限定されるものではなく、また当然、ずれ量が0であっても良い。
なお、加熱ランプ3が複数あるとき、NCセンサ10から離れた加熱ロール2端部の位置で、その単位長さ当たりの発熱エネルギーが最も高い加熱ランプ3を、NCセンサ10寄りに配置するとよい。これにより、NCセンサ10から離れた位置において、加熱ロール2を最も高温にしやすい加熱ランプ3による影響を確実に検知できるので、安全に加熱ロール2を加熱することができる。
なお、加熱ランプ3の加熱対象は、本実施形態では加熱ロール2を例に挙げているが、その他、ベルトやフィルムであってもよい。また、加熱ロール2を加熱するヒータとして、本実施形態では、加熱ランプ(クオーツランプ)3を例に挙げるが、その他のものであってもよい。
図2は、本発明の実施の形態に係る加熱装置の回路構成を示す図である。
加熱装置は、温度測定対象である加熱ロールに接触しない状態でその温度を検知する非接触温度センサ10と、差動出力Vampを求める差動増幅回路20と、加熱ロールの高温異常を検知する高温異常検知回路30、40、50、60と、所定の状態を保持するラッチ回路70と、電源投入時にラッチ回路70をリセットするリセット回路80と、リレー100を動作させるリレー動作回路90、加熱ロールを加熱する加熱ランプのオン/オフを行うリレー100と、各回路から出力された電圧値に基づいて所定の処理を行うCPU110と、を備えている。
なお、図示しないが、CPU110は、アナログ信号入力端子(Vd、Vamp、Vc)に入力された電圧をアナログ/ディジタル(A/D)変換するA/D変換器と、演算結果をD/A変換してアナログ信号出力端子(I/O)を介して出力するD/A変換器と、を有している。
NCセンサ10は、図示しない筐体と、筐体に支持されて温度測定対象からの赤外線を吸収して温度が変化する図示しないフィルム状吸収体と、フィルム状吸収体の温度を第1の温度(検知温度)として検知する検知素子11と、筐体温度または筐体周辺温度または筐体内部の中空部の温度を第2の温度(補償温度)として検知する補償素子12と、を有している。
このようなNCセンサ10の構成により、検知素子11は、温度測定対象から放射された赤外線によって温度が変化するフィルム状吸収体の温度を検知する。一方、補償素子12は、温度測定対象から放射される赤外線の影響を受けることなく、センサ内部の温度である補償温度を検知できる。
ここで、検知素子11及び補償素子12の内部抵抗は、温度上昇に応じて小さくなる、負の温度依存特性を有している。検知素子11及び補償素子12の一方の端子は接地されている。検知素子11の他方の端子(出力端子)には、差動増幅回路20の抵抗R5を介して電圧Vref(例えば3.3[V])が印加されている。なお、検知素子11の出力端子の電圧をVdとする。また、補償素子12の他方の端子(出力端子)には、差動増幅回路20の抵抗R6を介して電圧Vrefが印加されている。補償素子12の出力端子の電圧をVcとする。
(NCセンサ10による検知原理)
図3は、NCセンサ10の検知素子11及び補償素子12の検知結果に基づいて加熱ロールの温度を検出できる原理を説明するための回路構成を示す図である。なお、抵抗R及びCPU200は、図2と異なるものとする。
検知素子11及び補償素子12の抵抗値は、上記のように負の温度依存特性を有する。CPU200は、加熱ロールからの輻射熱で検知素子11及び補償素子12の温度が変化するに従って、検知素子11及び補償素子12の電圧値を逐次読み取り、これらの電圧値に基づいて加熱ロールの温度を求める。
検知素子11の出力電圧を検知電圧Vd、補償素子12の出力電圧を補償電圧Vc、増幅器210の出力電圧を差動出力Vampとする。補償電圧Vc、差動出力VampのそれぞれのA/D変換値をそれぞれADc、ADampとすると、次の式(1)及び(2)が成り立つ(なお、A/D変換精度を10ビット(=1024)とした。)。
Figure 2005353460
これらの電圧値から、補償素子12の抵抗値rC、検知素子11の抵抗値rdは次の式(3)及び(4)になる。
Figure 2005353460
なお、αはアンプ倍率であり、式(5)を満たす。
Figure 2005353460
上記の抵抗値から、補償素子12の補償温度Tc、検知素子11の検知温度Tdは、以下の式(6)及び式(7)のように計算できる。
Figure 2005353460
なお、r0[kΩ]、B[K]は素子の特性値である。検知素子11及び補償素子12の温度より、加熱ロールの温度TROLLは、論理的に式(8)によって求められる。なお、F[K-3]は、NCセンサ10の視野(形状)によって決まる比例定数である。
Figure 2005353460
以上のように、CPU200は、NCセンサ10の検知素子11及び補償素子12で検知された温度に基づいて、加熱ロールの温度を検知することができる。
(加熱装置の回路構成)
図2に示す差動増幅回路20は、オペアンプOP1及びオペアンプOP2を有している。オペアンプOP1の反転入力端子は、抵抗r1を介して接地されている。また、上記反転入力端子は、抵抗r2を介して、出力端子に接続されている。OP1の非反転入力端子は、検知素子11の出力端子(Vdライン)に接続されている。
オペアンプOP2の反転入力端子は、抵抗r3を介してオペアンプOP1の出力端子に接続されており、さらに、抵抗r4を介して自身の出力端子に接続されている。オペアンプOP2の非反転入力端子は、補償素子12の出力端子(Vcライン)に接続されている。
これにより、差動増幅回路20から出力される差動出力Vampは、電圧Vcと電圧Vdとの差動に応じた値(差動の所定数倍)の電圧になる。
また、差動出力Vampについては、式(9)の条件がある。
Figure 2005353460
本実施形態では、差動出力Vampの最大は具体的には3.3[V]とする。
(高温異常検知回路の構成)
高温異常検知回路30、40、50、60は、差動出力Vamp、補償出力Vcの少なくとも1つに基づいて、加熱ロールが高温異常になったことを検知できる。
図4は、高温異常を判定するための閾値電圧Voを示す図である。各閾値電圧Voは、本実施形態では、
閾値電圧Vo1:Vamp=a・Vc
閾値電圧Vo2:Vamp=b
閾値電圧Vo3:Vamp=c・(Vref−Vc)
閾値電圧Vo4:Vc=d
であり、線形特性を有している。
閾値電圧Vo1は、補償温度が比較的高い場合において、補償温度に応じた高温異常検知境界を表す差動出力Vampである。閾値電圧Vo3は、補償温度が比較的低い場合において、補償温度に応じた高温異常検知境界を表す差動出力Vampである。閾値電圧Vo4は、補償温度が比較的低い場合において、高温異常検知境界を表す補償出力Vcである。閾値電圧Vo2は、補償温度が閾値電圧Vo1と閾値電圧Vo3、Vo4との間の場合において、補償温度に影響されることなく、高温異常検知境界を表す差動出力Vampである。
ここで、高温異常検知回路30は閾値電圧Vo3、高温異常検知回路40は閾値電圧Vo1、高温異常検知回路50は閾値電圧Vo2、高温異常検知回路60は閾値電圧Vo4を用いて、加熱ロール2の高温異常を検知する。
なお、加熱ロール2の高温異常を検知するために閾値電圧Vo1〜Vo4のいずれを用いるか(高温異常検知回路30、40、50、60のいずれを設けるか)は限定されるものではなく、任意である。
(高温異常検知回路30)
高温異常検知回路30は、バッファとして機能するオペアンプOP3と、閾値電圧Vo3を出力するオペアンプOP4と、差動出力Vampと閾値電圧Vo3とを比較するコンパレータCOM1と、コンパレータCOM1の比較結果に応じてオン/オフするトランジスタTR1と、を有している。
オペアンプOP4の反転入力端子は、抵抗R1及びオペアンプOP3を介して、Vcラインに接続されると共に、抵抗R2を介して出力端子に接続されている。オペアンプOP4の非反転入力端子は、抵抗R2’を介して接地されていると共に、抵抗R1’を介して電圧Vrefが印加される。なお、抵抗値については、R1=R1’、R2=R2’である。これにより、オペアンプOP4は、式(10)の閾値電圧Vo3を出力する。
Figure 2005353460
コンパレータCOM1は、閾値電圧Vo3と差動出力Vampとを比較して、差動出力Vampが閾値電圧Vo3を超えたときにH信号を出力し、差動出力Vampが閾値電圧Vo3を超えていないときにL信号を出力する。トランジスタTR1は、コンパレータCOM1の出力結果に応じてオン/オフされ、コンパレータCOM1がH信号を出力したときにオンになり、L信号を出力したときにオフになる。
したがって、差動出力Vampが補償温度に応じた閾値電圧Vo3を超えたときは、トランジスタTR1はオンになる。差動出力Vampが補償温度に応じた閾値電圧Vo3を超えていないときは、トランジスタTR1はオフになる。
なお、トランジスタTR1のコレクタは、ラッチ回路70を介して、リレー動作回路90のMOSFET91のゲートに接続されている。トランジスタTR1のエミッタは接地されている。トランジスタTR1のコレクタには、抵抗を介して電圧Vrefが印加されている。高温異常検知回路40、50、60の各トランジスタTR2、TR3、TR4も、トランジスタTR1と同様に、ラッチ回路70及びリレー動作回路90に接続されている。
図5は、閾値電圧Vo3の設定可能範囲を説明するための図である。高温異常検知回路30は、次の範囲内で閾値電圧Vo3を設定できる。なお、差動出力Vamp及び補償出力Vcは共に0〜3.3[V]であるとする。
補償出力Vcの最大値は3.3[V]であるので、式(10)は補償出力Vc軸上の(3.3,0)を通ることを前提とする。このときVref=3.3[V]とすると、式(10)の切片はD=3.3(R2/R1)となる。切片Dについては、式(11)の条件を満たす必要がある。
Figure 2005353460
ただし、Vrは別途用意する必要がある電圧である。
(高温異常検知回路40)
高温異常検知回路40は、バッファとして機能するオペアンプOP5と、閾値電圧Vo1を出力するオペアンプOP6と、差動出力Vampと閾値電圧Vo1とを比較するコンパレータCOM2と、コンパレータCOM2の比較結果に応じてオン/オフするトランジスタTR2と、を有している。
オペアンプOP6の反転入力端子は、抵抗R3を介して接地されていると共に、抵抗R4を介して自身の出力端子に接続されている。オペアンプOP6の非反転有力端子は、抵抗R3’及びオペアンプOP5を介して、Vcラインに接続されている。また、上記非反転入力端子は、抵抗R4’を介して接地されている。なお、抵抗値については、R3=R3’、R4=R4’である。これにより、オペアンプOP6は、式(12)の閾値電圧Vo1を出力する。
Figure 2005353460
コンパレータCOM2及びトランジスタTR2の動作は、高温異常検知回路30と同様である。よって、差動出力Vampが補償温度に応じた閾値電圧Vo1を超えたときは、トランジスタTR2はオンになる。差動出力Vampが補償温度に応じた閾値電圧Vo1を超えていないときは、トランジスタTR2はオフになる。
図6は、閾値電圧Vo1の設定可能範囲を説明するための図である。高温異常検知回路40は、次の範囲内で閾値電圧Vo1を設定できる。
補償出力Vcの最小値は0[V]であるので、式(12)は原点を通ることを前提とする。ただし、必要に応じて式(12)に切片Dを与えてもよい。切片Dについては、式(13)の条件を満たす必要がある。
Figure 2005353460
ただし、Vrは別途用意する必要がある電圧である。
(高温異常検知回路50、60)
高温異常検知回路50は、差動出力Vampと閾値電圧Vo2(=[R6/(R5+R6)]・Vref)とを比較するコンパレータCOM3と、コンパレータCOM3の比較結果に応じてオン/オフするトランジスタTR3と、を有している。
コンパレータCOM3は、差動出力Vampが閾値電圧Vo2を超えたときにH信号を出力し、差動出力Vampが閾値電圧Vo2を超えていないときにL信号を出力する。トランジスタTR3は、コンパレータCOM3がH信号を出力したときにオンになり、L信号を出力したときにオフになる。
よって、補償出力Vcにかかわらず、差動出力Vampが閾値電圧Vo2(一定)を超えたときはトランジスタTR3はオンになり、差動出力Vampが閾値電圧Vo2を超えていないときはトランジスタTR3はオフになる。
高温異常検知回路60は、電圧Vcと閾値電圧Vo4(=[R8/(R7+R8)]・Vref)とを比較するコンパレータCOM4と、コンパレータCOM4の比較結果に応じてオン/オフするトランジスタTR4と、を有している。コンパレータCOM4及びトランジスタTR4の動作は、高温異常検知回路50と同様である。
よって、差動出力Vampにかかわらず、補償出力Vcが閾値電圧Vo4(一定)を超えたときはトランジスタTR4はオンになり、補償出力Vcが閾値電圧Vo4を超えていないときはトランジスタTR4はオフになる。
(ラッチ回路70)
ラッチ回路70は、高温異常検知回路30、40、50、60の検知状態に応じて、リレー動作回路90の状態を保持する回路である。
ここで、トランジスタTR1〜TR4の各コレクタは、ラッチ回路70を介して、リレー動作回路90のMOSFET91のゲートに接続されている。MOSFET91のゲートは、抵抗を介してVrefが印加されて、Hレベルになっている。
ラッチ回路70は、高温異常検知回路30、40、50、60のいずれも高温異常を検出してない(トランジスタTR1〜TR4のいずれもオンでない)場合は、MOSFET91のゲートをHレベル(アクティブ)状態のまま維持する。また、ラッチ回路70は、高温異常検知回路30、40、50、60のいずれかが高温異常を検出した(トランジスタTR1〜TR4のいずれかがオンになった)場合は、MOSFET91のゲートがアースされている(Lレベルになっている)状態を維持する。
電源投入時は、リレー動作回路90のMOSFET91のゲートがアースされているため、ラッチ回路70がこの状態を維持すると、リレー100(加熱ランプ3)がオンにならない。そこで、リセット回路80は、電源投入時にラッチ回路70をリセットする。これにより、ラッチ回路70は、リレー動作回路90のMOSFET91のゲートがLレベルからHレベルになってリレー100がオンになった状態を維持する。
なお、ラッチ回路70及びリセット回路80は、上述した機能を有すれば、回路構成は特に限定されないのは勿論である。
リレー動作回路90は、CPU110によってオン/オフが制御されるトランジスタTR5と、リレー100をオン/オフするMOSFET91とを有している。なお、MOSFET91に限定されるものではなく、その代わりにトランジスタを用いてもよい。トランジスタTR5のコレクタは抵抗を介してMOSFET91のゲートに接続され、そのエミッタは接地されている。MOSFET91のドレインはリレー100に接続され、そのソースは接地されている。また、MOSFET91のゲートは、抵抗r90を介して、電圧VrefによってHレベル(アクティブ)になっている。
したがって、通常、MOSFET91はオン、リレー100もオンになり、加熱ランプ3もオンになる。これにより、加熱ロール2は、加熱ランプ3によって加熱される。
一方、高温異常検知回路30、40、50、60のいずれかが、上述したように高温異常を検出した場合、トランジスタTR1〜TR4のいずれかをオンにして、MOSFET91をオフにする。これにより、リレー100はオフになり、加熱ランプ3は加熱を停止する。また、CPU110は、トランジスタTR5を直接オフにすることで、強制的に加熱ランプ3をオフにすることができる。
なお、CPU110は、加熱ランプ3の加熱温度を制御するときは、リレー100でなく他の図示しない回路を介して加熱ランプ3をオン/オフする。
CPU110は、電圧Vd、Vamp、Vcを常時監視し、式(1)から式(8)に基づいて検知温度Td、補償温度Tc、及び加熱ロール2の温度TROLLを演算する。そして、CPU110は、図示しない回路を介して、加熱ランプ3の温度を制御する。なお、CPU110は、式(1)から式(8)の代わりに所定のテーブルを用いて、加熱ロール2の温度TROLLを求めてもよい。また、CPU110は、必要に応じて、強制的にトランジスタTR5をオンにして、加熱ランプ3をオフにしてもよい。
(閾値電圧Voの設定例)
以上のように構成された加熱装置は、閾値電圧Voの設定を調整することによって、様々な態様で加熱ロールの高温異常を検知して、加熱ランプ3を制御することができる。
(第1の設定例)
第1の設定例では、加熱装置は、差動出力Vampと閾値電圧Vo1,Vo2,Vo3とを比較することで、加熱ロール2の高温異常を検知する。
図7(A)は補償出力Vcに対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo1,Vo2,Vo3を表した図であり、(B)は補償温度に対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo1,Vo2,Vo3を表した図である。同図(B)は(A)の補償出力を補償温度に変換したものであり、同図(A)及び(B)は等価である。
ここで、Vref=3.3V、R5=R6=200kΩ、アンプ(差動増幅回路20)の倍率37倍とする。高温異常検知条件は、
閾値電圧Vo1:Vamp>1.8・Vc
閾値電圧Vo2:Vamp>3.0
閾値電圧Vo3:Vamp>5.4・(Vref−Vc)
となる。
図7(A)及び(B)には、補償出力Vc(又は補償温度)に対する差動出力Vampの温度特性も示している。補償出力に対する差動出力の温度特性は、0〜380℃のいずれにおいても、原点付近から右上がりに直線的に増加し、Vc=2[V]付近でピークになり、その後直線的に減少する。なお、後述する図8乃至図11も同様に上記温度特性を示している。
第1の設定例の閾値電圧Vo1,Vo2,Vo3は、加熱ロール2が240℃のときの温度特性にほぼ一致するように設定されている。これにより、加熱装置は、加熱ロール2が約240℃になると、加熱ロール2の高温異常を検知できる。
(第2の設定例)
第2の設定例では、加熱装置は、差動出力Vampと閾値電圧Vo1,Vo2と、さらに補償出力VcとVo4とを比較することで、加熱ロール2の高温異常を検知する。
図8(A)は補償出力Vcに対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo1,Vo2,Vo4を表した図であり、(B)は補償温度に対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo1,Vo2,Vo4を表した図である。
ここで、Vref=3.3V、R5=R6=300kΩ、アンプ(差動増幅回路20)の倍率33倍とする。高温異常検知条件は、
閾値電圧Vo1:Vamp>1.8・Vc
閾値電圧Vo2:Vamp>3.0
閾値電圧Vo4:Vc>2.76
となる。
第2の設定例の閾値電圧Vo1,Vo2,Vo4は、加熱ロール2が240℃のときの温度特性にほぼ一致するように設定されている。ただし、補償温度が約−10℃以下のときは、差動出力Vampの値によらず異常を検知する。
(第3の設定例)
第3の設定例では、加熱装置は、差動出力Vampと閾値電圧Vo1,Vo3とを比較することで、加熱ロール2の高温異常を検知する。
図9(A)は補償出力Vcに対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo1,Vo3を表した図であり、(B)は補償温度に対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo1,Vo3を表した図である。ここで、Vref=3.3V、R5=R6=400kΩ、アンプ(差動増幅回路20)の倍率24倍とする。高温異常検知条件は、
閾値電圧Vo1:Vamp>1.45・Vc
閾値電圧Vo3:Vamp>2.9・(Vref−Vc)
となる。
(第4の設定例)
第4の設定例では、加熱装置は、差動出力Vampと閾値電圧Vo2,Vo3とを比較することで、加熱ロール2の高温異常を検知する。
図10(A)は補償出力Vcに対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo2,Vo3を表した図であり、(B)は補償温度に対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo2,Vo3を表した図である。ここで、Vref=3.3V、R5=R6=33kΩ、アンプ(差動増幅回路20)の倍率63倍とする。高温異常検知条件は、
閾値電圧Vo2:Vamp>3.0
閾値電圧Vo3:Vamp>9.5・(Vref−Vc)
となる。
(第5の設定例)
第5の設定例では、加熱装置は、差動出力Vampと閾値電圧Vo2と、さらに補償出力Vcと閾値電圧Vo4とを比較することで、加熱ロール2の高温異常を検知する。
図11(A)は補償出力Vcに対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo2,Vo4を表した図であり、(B)は補償温度に対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo2,Vo4を表した図である。ここで、Vref=3.3V、R5=R6=100kΩ、アンプ(差動増幅回路20)の倍率44倍とする。高温異常検知条件は、
閾値電圧Vo2:Vamp>3.0
閾値電圧Vo4:Vc>3.1
となる。
本実施形態における第1乃至第5の設定例の中では第1の設定例が好ましい。ただし、高温異常を検知するために閾値電圧Vo1〜Vo4のいずれを用いるかは特に限定されるものではない。また、第1乃至第5の設定例の数値は、一例であり、これに限定されないのは勿論である。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る加熱装置は、NCセンサ10の検知素子11及び補償素子12の出力電圧に基づいて、加熱ロール2が異常高温になっているか否かを検知し、異常高温検知時には加熱ランプ3をオフにする。これにより、NCセンサ10の温度検知精度を犠牲にすることなく、安全に加熱ロール2を加熱することができる。
具体的には、上記加熱装置は、補償素子12の補償出力Vcと、検知素子11及び補償素子12の差動出力Vampとを求め、求めた補償出力Vcに基づいて高温異常検知の閾値となる差動出力(閾値電圧Vo)を決定する。そして、差動出力Vampが閾値電圧Voを超えたときに高温異常を検知して、加熱ランプ3をオフにする。
換言すると、上記加熱装置は、高温異常領域(図7乃至図11の複数の閾値電圧Voで囲まれた領域外)を2次元で決定し、差動出力Vamp及び補償出力Vcの動作点がこの高温異常領域にあるか否かを検知する。これにより、従来のように1つの電圧値がある閾値を超えたか否かを判定する場合に比べて、高精度に高温異常を検知することができる。
なお、高温異常検知回路30、40、50、60のいずれかに故障が生じてハードウェア上の問題が発生した場合、CPU110がその故障を検知することも可能である。すなわち、CPU110は、電圧Vd、Vamp、Vcを常時監視することで、高温異常検知回路30、40、50、60に故障がないかを検知できる。
具体的には、CPU110は、差動出力Vampが、電圧Vd及び補償出力Vcの差動の所定数倍(又はこの値を含んだ所定範囲内の電圧値)になっているかを監視する。そして、CPU110は、差動出力Vampが上記値になっていないときは、高温異常検知回路30、40、50、60のいずれかに故障が発生していると判定して、リレー動作回路90のトランジスタTR5をオンにする。このとき、MOSFET91及びリレー100はオフになる。
このように、本実施形態に係る加熱装置は、コストアップすることなく高温異常検知回路30、40、50、60のいずれかに故障が発生したか否かを検知することも可能であり、いずれかに故障が発生したときは加熱ランプ3をオフにして、加熱装置全体の動作を禁止することができる。
[第2の実施形態]
つぎに、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一の回路には同一の符号を付し、第1の実施形態と重複する説明は省略する。
第2の実施形態に係る加熱装置は、補償温度が高い場合であっても、加熱ロール2の高温異常を検知できるものである。
例えば図7(B)において、閾値電圧Vo1は、加熱ロール2が所定の以上温度(例えば240℃)になったか否かを判定するための指標となる。しかし、補償温度が高くなる(100℃以上)に従って、閾値電圧Vo1は、240℃温度特性よりも大きくなってしまう。換言すると、閾値電圧Vo1と240℃温度特性との関係は、補償温度が100℃以上において、閾値電圧Vo1を補償温度で微分した値が240℃温度特性を補償温度で微分した値よりも大きくなってしまう。このため、補償温度が高い場合、加熱ロール2が実際に240℃に達しても、高温異常が検知されないおそれがある。
尚ここでは、補償温度が高い場合に高温異常が検知されないおそれがある例として、図7の閾値電圧と温度特性との関係を用いて説明した。ただし、本実施形態は、図7の閾値電圧と温度特性との関係に限定されるものではない。例えば、図9、10、11に該当する回路を用いた場合や、これ以外の構成をとった場合にも有効に機能する。
図12は、CPU110による高温異常検知ルーチンを示すフローチャートである。CPU110は、上記の問題を回避するために図12に示す処理を実行する。
ステップST1では、CPU110は、補償出力Vc<所定値であるかを判定し、肯定判定のときはステップST2に移行し、否定判定のときは処理を終了する。ここにいう所定値は、例えば、加熱ロール2が実際に240℃の時の差動出力Vampと、閾値電圧Vo1と、の差が大きくなり、高温異常が検知されないおそれがある補償温度域(例えば100℃以上)になってしまう状態の補償出力Vcを表している。
なお、CPU110は、補償出力Vc<所定値であるかを判定する代わりに、補償温度>所定の異常温度(例えば100℃)であるかを判定してもよい。
ステップST2では、CPU110は、トランジスタTR5をオンにして処理を終了する。このとき、図2に示すMOSFET91がオフ、リレー100がオフになり、加熱ランプ3もオフになる。これにより、CPU110は、上記のような状態になったときは、強制的に加熱ランプ3をオフにすることで、高温異常を回避することができる。
なお、CPU110は、ステップST1を繰り返し実行する。
以上のように、第2の実施形態に係る加熱装置は、補償出力Vcに対する差動出力Vampの温度特性の傾きが閾値電圧Vo1の傾きよりも大きくなり、かつ、補償温度が所定温度以上になったときは、加熱ランプ3をオフにする。これにより、上記加熱装置は、ハードウェアで加熱ロール2の高温異常を検知できない補償温度域に入る前に、ソフトウェアで加熱ロール2の加熱を停止させるので、装置全体の安全性を確保することができる。
[第3の実施形態]
つぎに、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、上述した実施形態と同一の回路には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
第3の実施形態に係る加熱装置は、補償温度が高い場合であっても、加熱ロール2の過剰加熱を確実に防止できるものである。
例えば図7(B)において、閾値電圧Vo1は、加熱ロール2が所定の温度以上(例えば240℃)になったか否かを判定するための指標となる。しかし、補償温度が高くなる(100℃以上)に従って、閾値電圧Vo1は、240℃温度特性よりも大きくなってしまう。換言すると、閾値電圧Vo1と240℃温度特性との関係は、補償温度が100℃以上において、閾値電圧Vo1を補償温度で微分した値が240℃温度特性を補償温度で微分した値よりも大きくなってしまう。このため、補償温度が高い場合、加熱ロール2が実際に240℃に達しても、高温異常が検知されないおそれがある。
本実施形態では、さらに、加熱ランプ3の近傍にサーモスタットまたは温度フューズ等の過昇温防止装置を設け、これを電源供給装置と加熱ランプ3との間に直列に接続する。高温異常が検知されないおそれのあるような補償温度が高い状態では、すでにサーモスタットまたは温度フューズは温まっている。よって、加熱ロール2が高温異常になった場合、応答性の低いサーモスタットまたは温度フューズであっても、電源供給装置から加熱ランプ3への電源を遮断することができ、十分に対応することができる。
また、本実施形態では、すべての補償温度で高温異常を検知する必要が無いことから、比較的簡単な(例えば図11のような)回路を選択することが可能になり、回路のコストダウンや基盤面積の減少といったメリットもある。
[第4の実施形態]
つぎに、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、上述した実施形態と同一の回路には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。第4の実施形態では、NCセンサ10に加えて加熱ロール2の温度を検知する接触式温度センサを用いる場合について説明する。
図13は、複数ある加熱ランプ3(650W及び835W)のうち1つずつで加熱したときの加熱ロール2の軸方向の発熱エネルギー分布を示す図である。650Wの加熱ランプ3は、加熱ロール2の端部で発熱エネルギーが小さくなるように構成されている。これに対して、835Wの加熱ランプ3は、加熱ロール2の端部で発熱エネルギーが最大になるように構成されている。
図13に示すように、NCセンサ10が加熱ロール2の軸方向の中心部付近に配置されている場合、このNCセンサ10は、650Wで加熱したときの発熱エネルギーの最大値を検知することができるが、835Wで加熱したときの発熱エネルギーの最大値を検知することができない。
換言すると、NCセンサ10の加熱ロール2の軸方向位置と、単位長さ当たりの発熱エネルギーが最も高い軸方向の位置と、が異なる場合(835Wの場合)、NCセンサ10は発熱エネルギーの最大値を検知できない。
そこで、上記の場合、加熱ロール2の端部に接触して温度を検知する接触式温度センサ120を図のような位置に設ければよい。なお、接触式温度センサ120は、画像ディフェクトを防止するために非通紙部に配置するとなおよい。
これにより、加熱装置は、接触式温度センサで検知された温度が所定温度を超えたときに、加熱ロール2の高温異常を検知すればよい。これにより、加熱ランプ3の構成によらず、安全に加熱ロール2を加熱することができる。
なお、本発明は、第1乃至第4の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で設計上の変更をされたものにも適用可能であるのは勿論である。
例えば、本発明に係る加熱装置は、上記実施形態のように画像形成装置の定着器に用いられる場合に限らず、例えば加熱調理器などに適用することも可能である。
本発明の実施形態に係る加熱装置の要部を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る加熱装置の回路構成を示す図である。 NCセンサの検知素子及び補償素子の検知結果に基づいて加熱ロールの温度を検出できる原理を説明するための回路構成を示す図である。 高温異常を判定するための閾値電圧Voを示す図である。 閾値電圧Vo3の設定可能範囲を説明するための図である。 閾値電圧Vo1の設定可能範囲を説明するための図である。 (A)は補償出力Vcに対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo1,Vo2,Vo3を表した図であり、(B)は補償温度に対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo1,Vo2,Vo3を表した図である。 (A)は補償出力Vcに対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo1,Vo2,Vo4を表した図であり、(B)は補償温度に対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo1,Vo2,Vo4を表した図である。 (A)は補償出力Vcに対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo1,Vo3を表した図であり、(B)は補償温度に対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo1,Vo3を表した図である。 (A)は補償出力Vcに対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo2,Vo3を表した図であり、(B)は補償温度に対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo2,Vo3を表した図である。 (A)は補償出力Vcに対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo2,Vo4を表した図であり、(B)は補償温度に対する差動出力Vampのグラフ上において閾値電圧Vo2,Vo4を表した図である。 CPUによる高温異常検知ルーチンを示すフローチャートである。 650W及び835Wで加熱したときの加熱ロールの軸方向の発熱エネルギー分布を示す図である。
符号の説明
1 定着器
2 加熱ロール
3 加熱ランプ
10 NCセンサ
11 検知素子
12 補償素子
20 差動増幅回路
30,40,50,60 高温異常検知回路
70 ラッチ回路
80 リセット回路
90 リレー動作回路
100 リレー
110 CPU
120 接触式温度センサ

Claims (11)

  1. 加熱体を加熱する加熱手段と、
    前記加熱体から離間して配置され、前記加熱体から放射される赤外線によって温度が変化する赤外線吸収体の温度を検知温度として検知する検知素子と、センサ内部または近傍の温度を補償温度として検知する補償素子と、を有する非接触温度センサと、
    前記補償素子から出力された補償電圧と、前記検知素子から出力された検知電圧と前記補償電圧との差動である差動電圧と、の少なくとも1つに基づいて、前記加熱体の高温異常を検知する高温異常検知手段と、
    前記高温異常検知手段により前記加熱体の高温異常が検知されたときに、前記加熱手段の加熱を停止する加熱停止手段と、
    を備えた加熱装置。
  2. 前記高温異常検知手段は、前記補償電圧及び前記差動電圧の少なくとも1つが所定の閾値をこえたときに、高温異常を検知する
    請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記高温異常検知手段は、前記差動電圧が前記補償電圧に応じて決定される閾値を超えたときに、高温異常を検知する
    請求項1に記載の加熱装置。
  4. 前記閾値は補償電圧及び差動電圧の関数で表される
    請求項2に記載の加熱装置。
  5. 前記閾値は線形特性を有する
    請求項4に記載の加熱装置。
  6. 前記補償素子から出力された補償電圧と、前記検知素子から出力された検知電圧と、を少なくとも用いて、前記加熱手段の加熱温度を制御する加熱温度制御手段を更に備えた
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の加熱装置。
  7. 前記加熱停止手段による加熱停止状態を保持する保持手段を更に備えた
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の加熱装置。
  8. 前記加熱温度制御手段は、補償温度がある温度以上において閾値を補償温度で微分した値が高温異常を表す温度特性を補償温度で微分した値よりも大きくなる場合には、前記補償温度が所定の温度以上であることを検知した時に前記加熱手段の加熱を停止するように制御する
    請求項6または請求項7に記載の加熱装置。
  9. 補償温度がある温度以上において、閾値を補償温度で微分した値が、高温異常を表す温度特性を補償温度で微分した値よりも大きくなり、
    前記加熱手段と電源供給回路との間に直列に接続されて、前記加熱手段の近傍に設けられ、所定の温度以上に加熱されたときに前記電源供給回路からの電源を遮断する遮断手段を更に備えた
    請求項6または請求項7に記載の加熱装置。
  10. 前記加熱温度制御手段は、前記補償素子から出力された補償電圧と、前記検知素子から出力された検知電圧と、前記補償電圧と前記検知電圧の差動である差動電圧と、に基づいて、前記高温異常検知手段の故障の有無を判定する
    請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の加熱装置。
  11. 前記加熱温度制御手段は、前記高温異常検知手段に故障があると判定したときに、前記加熱手段の加熱を停止するように制御する
    請求項10に記載の加熱装置。
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