JP2005352935A - 不審者判定装置および不審者判定方法 - Google Patents

不審者判定装置および不審者判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】一般の訪問者等に対して不快感等を与えることなく不審者判別を容易に確度よく行うことができる不審者判定装置を提供する。
【解決手段】赤外線センサー7を人物が横切ったときには、人物が侵入したという信号がシステム制御部13に入力される。これにより、システム制御部13は、主電源供給部15を制御し電源供給を開始することにより、不審者判定部8を含む不審者判定装置100全体の起動を行う。不審者判定部8の起動時から所定の期間が経過すると、システム制御部13は、音声出力部14を制御することにより、スピーカー16から、呼びかけ音声からなる告知信号を出力させる。CPU4は、この告知のタイミングを境とした人物の動作を求めるために、告知のタイミングの前後において、自身が内蔵するメモリーに記憶された輝度変化イメージを比較する。
【選択図】図1

Description

本発明は、不審者判定装置および不審者判定方法に関するものである。
従来、不審者を判定するための装置では、例えば、所定のエリアにて撮像されたカメラ映像を信号処理したのちその画像情報をメモリーに格納してゆき、所定の時間差を有する時刻同士において画像情報を比較した場合に生じる情報の変化を、所定の閾値もしくは変化パターンによって判別することで、それが不審者かどうかを判定している(特許文献1参照)。
また、例えば、上記情報の変化における特徴的な量を抽出し、その特徴的な量によって危険度を判定することにより、不審者に対して威嚇を行ったり警報を発したりしている(特許文献2参照)。
特開2003−051075号公報(第2−8頁、第1図) 特開平05−006420号公報(第2−3頁、第1図)
上記のような従来の不審者判定装置では、入力されるカメラ画像情報を所定の時間差を有する時刻同士で比較したときに得られる変化のみを用いることによって、不審者かどうかを判定している。つまり、状況的に連続した動きもしくは動きの特徴のみによって判別を行っているため、通常一般的にそのエリアを訪れる人の動きもしくは動きの特徴との区別がつきにくくなる。そのため、判定を必要とするエリアやその人の動きの特徴・個性などによっては、不審者判定をするための閾値の設定が困難であったり、不審者判定自身を誤ることがあった。
また、従来では上記のような判定結果をもって威嚇や警報などを行うため、誤った判定を行った場合、一般の訪問者等に対して不快感や精神的苦痛を与えてしまうなどの問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、一般の訪問者等に対して不快感等を与えることなく不審者判別を容易に確度よく行うことができる不審者判定装置および不審者判定方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る不審者判定装置は、判定の対象となる人物の検知を行う検知手段と、検知が行われたことの告知を人物に対して行う告知手段と、告知に伴う人物の反応に基づく信号の変化に基づき人物が不審者であるかどうかの判定を行う不審者判定手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る不審者判定装置は、判定の対象となる人物の検知を行う検知手段と、検知が行われたことの告知を人物に対して行う告知手段と、告知に伴う人物の反応に基づく信号の変化に基づき人物が不審者であるかどうかの判定を行う不審者判定手段とを備えることを特徴とする。従って、一般の訪問者等に対して不快感等を与えることなく不審者判別を容易に確度よく行うことができる。
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1に係る不審者判定装置100を、図1〜5を用いて説明する。図1は不審者判定装置100の構成を示すブロック図である。図2には、不審者判定装置100に入力される映像が示されている。図3には、図2の映像の輝度イメージが示されている。図4には、図3の輝度イメージの差分である輝度変化イメージが示されている。
まず、不審者判定装置100の動作について説明する。図1において、赤外線センサー7およびシステム制御部13には、図示しない副電源供給部により、常に電源が供給されている。例えば、自宅玄関前に設置された赤外線センサー7を人物(不審者および一般訪問者のいずれをも含む)が横切ったときには、人物が侵入したという信号がシステム制御部13に入力される。これにより、システム制御部13は、主電源供給部(主電源供給手段)15を制御し電源供給を開始することにより、不審者判定部8を含む不審者判定装置100全体の起動を行う。すなわち、赤外線センサー7は本発明に係る検知手段として機能し、不審者判定部8は本発明に係る不審者判定手段として機能する。
次に、例えば、自宅の玄関ドアの前に訪問者が立った様子を撮像できる様に設置された図示しないカメラからの映像信号が、映像入力端子5より入力される。入力された映像信号は映像系AD変換器1によりアナログ信号からデジタル信号に変換される。変換後のデジタル映像信号は、制御信号6により制御される映像系スイッチャー2と、圧縮器9とに伝達される。この制御信号6は、同期を取りつつ以下の映像分割動作を行うためのものである。
映像系スイッチャー2に伝達されたデジタル映像信号は、例えば、図3に示されるような16×12ドットの輝度イメージに分割される。この輝度イメージは、ドット毎のデータとして、一旦、メモリー3に記憶される。CPU4は、メモリー3に記憶されたデータをドット毎に読み込む。このとき、CPU4は、この輝度イメージのデータの単位時間毎の差分を、自身が内蔵するメモリー(図示しない)に、輝度変化イメージとして記憶する。
図2には、映像入力端子5より入力された映像信号が示されている。図2(a)には、ドアの前に人物がいないときの映像信号が示されている。図2(b)には、人物がドアの前に立ったときの映像信号(後述する呼びかけ音声による告知の前)が示されている。図2(c)には、その人物が告知の後に逃げるときの映像信号が示されている。
図3(a)〜(c)には、図2(a)〜(c)にそれぞれ示される映像信号を映像系スイッチャー2でドットに分割したときの輝度イメージが示されている。また、図4(a)〜(c)にそれぞれ示すように、CPU4は、図3(a)〜(c)に示される輝度イメージの単位時間毎の差分すなわち輝度変化イメージを算出し、自身が内蔵するメモリーに記憶する。
また、圧縮器9に伝達されたデジタル映像信号は、圧縮されることにより映像信号圧縮データが生成される。この映像信号圧縮データは、CPU4の制御により、所定の記憶容量を有するSDRAM10に記憶される。すなわち、SDRAM10において、記憶されているデータ量が記憶容量を超えそうになった場合には、古いデータから順に消去される。
次に、上述した不審者判定部8の起動時から所定の期間が経過すると、システム制御部13は、音声出力部14を制御することにより、スピーカー16から、例えば「誰ですか?」等の呼びかけ音声からなる告知信号を出力させる。すなわち、音声出力部14およびスピーカー16は、検知が行われたことの告知を行う、本発明に係る告知手段として機能する。
そして、CPU4は、この告知のタイミングを境とした人物の動作を求めるために、告知のタイミングの前後において、自身が内蔵するメモリーに記憶された輝度変化イメージを比較する。
比較の結果、輝度変化イメージ(差分)が、予め設定された所定の閾値より大きく変化している場合には、CPU4は、検知された人物は、告知によって動揺し動作が変化するという特徴を有する人物すなわち不審者であると判定する。この比較においては、例えば、後述するように、輝度変化イメージのドット数からなる映像変化率を用いることにより、判定を行うことが可能となる。
比較の結果、輝度変化イメージが、予め設定された所定の閾値より小さく変化している場合には、CPU4は、一般の訪問者であると判定する。
比較の結果、不審者と判定された場合には、CPU4は、SDRAM10に記憶された映像信号圧縮データを、ドライバー回路11を介して、ストレージデバイス12が内蔵するストレージメディア(図示しない)に記録させる。このSDRAM10には、入力された映像信号圧縮データが、人物が侵入し不審者判定部8が起動された時刻から記憶されている。従って、不審者が侵入し不審者判定装置8が起動された時刻からの映像を、ストレージメディアに記録させることが可能となる。また、一時的にSDRAM10に記憶した後に必要なデータのみをストレージメディアに記録させることで、ストレージメディアを効率的に用いることが可能となる。すなわち、ストレージデバイス12は本発明に係る記録手段として機能し、ストレージメディアは本発明に係る記録媒体として機能する。
このストレージメディアへの記録は、予め設定された所定の期間において、行われる。この期間が経過した後に、システム制御部13は、主電源供給部15を制御し不審者判定部8の電源供給を停止させる。これにより、不審者判定装置100は、再び、赤外線センサー7にて人物の侵入を検知するモードへと移行する。
比較の結果、一般の訪問者と判定された場合には、予め設定された所定の期間が経過した後に、システム制御部13は、主電源供給部15を制御し不審者判定部8の電源供給を停止させる。これにより、不審者判定装置100は、再び、赤外線センサー7にて人物の侵入を検知するモードへと移行する。
次に、図5に示されるフローチャートを用いて、以上の動作を説明する。
まず、ステップS1において、不審者判定装置100は、赤外線センサー7から信号が入力されるかどうかを常に判定している。信号が入力された場合にはステップS2に進み、入力されない場合にはステップS1を繰り返す。
次に、ステップS2において、システム制御部13は、主電源供給部15を制御することにより、不審者判定部8の起動を行う。
次に、ステップS3に進み、CPU4は、映像信号圧縮データを、SDRAM9に記憶させながら、その単位時間毎の差分のドット数すなわち映像変化率ΔP1を算出し、自身が内蔵するメモリーに記憶する。一般に、人物の動作の変化が大きいほど、その映像の単位時間毎の差分のドット数も大きくなる。つまり、この映像変化率ΔP1は、検知された人物の告知前の動作の変化を表している。
次に、ステップS4に進み、不審者判定装置100は、ステップ2における不審者判定部8の起動時から所定の期間(T1)が経過すると、侵入した人物に対し、「誰ですか?」等の呼びかけ音声からなる告知信号を出力する。
次に、ステップS5に進み、CPU4は、ステップ4における告知信号の出力時から所定の期間(T2)が経過するまで、映像信号圧縮データを、SDRAM9に記憶させながら、その単位時間毎の差分のドット数すなわち映像変化率ΔP2を算出し、自身が内蔵するメモリーに記憶する。この映像変化率ΔP2は、検知された人物の告知後の動作の変化を表している。
次に、ステップS6に進み、CPU4は、映像変化率ΔP1,ΔP2同士の差分|ΔP2−ΔP1|を算出し、この差分が予め設定された所定の閾値よりも小さい場合には、検知された人物は不審者ではなく一般の訪問者であると判定し、ステップS8に進む。また、この差分が所定の閾値以上である場合には、検知された人物は不審者であると判定し、ステップS7に進む。ステップS7において、CPU4は、SDRAM10に記憶された映像信号圧縮データを、予め設定された所定の期間、ストレージメディアに記録させる。これにより、不審者の映像を記録することが可能となる。
次に、ステップS8において、システム制御部13は主電源供給部15を制御することにより、不審者判定部8を待機状態に移行させる。これにより、一連の工程が終了する。
このように、本実施の形態に係る不審者判定装置および不審者判定方法においては、赤外線センサー7による検知が行われたことを呼びかけ音声により告知し、その告知に伴う人物の動作の変化を輝度変化より求めることにより、不審者の判定を行う。従って、一般の訪問者等に対して不快感等を与えることなく不審者判別を容易に確度よく行うことできる。
また、人物の侵入が検知されていないモードにおいては不審者判定部8を待機させておき、人物の侵入が検知されると不審者判定部8を起動させ、人物の侵入が再び検知されなくなると不審者判定部8を待機させる。従って、消費電力を低減することができる。なお、上記の説明においては、不審者判定部8外部のシステム制御部13を用いて不審者判定部8の起動を行っているが、システム制御部13に代えて、不審者判定部8内部のCPU4を用いて不審者判定部8の起動を行う構成としてもよい。この場合には、CPU4には常に電源を供給しておく必要がある。
また、上記の説明においては、赤外線センサー7を用いて人物の侵入を検知しているが、赤外線センサー7に限らず、人物の侵入を検知できるものであれば、単純な機械式スイッチを応用した物や重量センサー等、どのようなものであってもよい。
また、上記の説明においては、デジタル映像信号を16×12ドットの輝度イメージに分割しているが、16×12ドットに限らず、16×16ドットや256×256ドット等、どのような輝度イメージに分割してもよい。また、輝度イメージへの分割に限らず、映像信号から動作の変化を求められる処理であれば、どのような処理であってもよい。また、この処理は、カメラから撮像される画像の全体の領域において行われてもよいし、画像の一部の領域(例えば、図1のドアの近傍)において行われてもよい。あるいは、この処理を行う領域は、ユーザーにより設定可能であってもよい。
また、上記の説明においては、告知のタイミングの前後における輝度イメージの単位時間毎の差分を比較することにより動作の変化を求めているが、動作の変化を求められる処理であればよく、例えば、輝度イメージをそのまま比較したり、動きベクトルを用いて一連の動作の履歴を考慮した比較を行ってもよい。
また、上記の説明においては、輝度イメージのデータの単位時間毎の差分は、CPUが内蔵するメモリーに記憶されるが、CPU外部のメモリー等の他の記憶手段に記憶されてもよい。
また、上記の説明においては、圧縮器9で生成された映像信号圧縮データは、一時的にSDRAM10に記憶されるが、SDRAM10に限らず、一時的にデータを記憶できるものであれば他の記憶手段に記憶されてもよく、あるいは、ストレージメディアの一部の領域を、この一時的な記憶に用いてもよい。
また、上記の説明においては、人物が侵入し不審者判定部8が起動された時刻から映像を記憶するが、これに限らず、人物が不審者と判定された時刻から映像を記憶してもよい。
また、上記の説明においては、デジタル映像信号を圧縮した後にストレージメディアに記録させるが、デジタル映像信号のデータ量が小さい場合やストレージメディアの容量が大きい場合等には、圧縮することなくストレージメディアに記録させてもよい。あるいは、ストレージメディアに限らず、内蔵メモリーやハードディスク等の機器固定のメディアや、フラッシュカード等の容易に交換可能ないずれのメディアに記録させてもよい。
また、上記の説明においては、「誰ですか?」等の呼びかけ音声からなる告知信号を出力するが、呼びかけ音声に限らず、どのような告知信号を出力してもよい。例えば、文字や記号などを表示するモニター等やブザーや電灯等を用いてもよく、人物を検知したことの告知ができればよい。
また、上記の説明においては、人物が不審者と判定された場合に、圧縮器9で生成された映像信号圧縮データは、ストレージメディアに記録させるが、これに限らず、例えば、伝送路を介して、所定のPCや携帯端末等に送信してもよい。これにより、遠隔地においても、自宅等の監視を行うことが可能となる。
また、上記の説明においては、ステップS7において映像信号圧縮データをストレージメディアに記録させた後は、ステップS8に進み不審者判定部8を待機状態に移行させるが、ステップS7の後は、ステップS8に進むのではなくステップS1に戻ってもよい。
<実施の形態2>
実施の形態1に係る不審者判定装置100においては、告知のタイミングの前後における映像信号の変化を用いることにより、不審者の判定を行う。しかし、映像信号の変化に加えて、温度信号の変化を用いてもよい。
以下、本発明の実施の形態2に係る不審者判定装置200を、図6〜8を用いて説明する。図6は不審者判定装置200の構成を示すブロック図である。図7には、不審者判定装置200に入力される映像(図2と同様)の温度イメージが示されている。図8には、図7の温度イメージの差分である温度変化イメージが示されている。
まず、不審者判定装置200の動作について説明する。図6において、赤外線センサー7およびシステム制御部13には、図示しない副電源供給部により、常に電源が供給されている。例えば、自宅玄関前に設置された赤外線センサー7を人物が横切ったときには、人物が侵入したという信号がシステム制御部13に入力される。これにより、システム制御部13は、主電源供給部15を制御し電源供給を開始することにより、不審者判定部(不審者判定手段)20を含む不審者判定装置200全体の起動を行う。
次に、例えば、自宅の玄関ドアの前に訪問者が立った様子を撮像できる様に設置された図示しないカメラからの映像信号が、映像入力端子5より入力される。入力された映像信号は映像系AD変換器1によりアナログ信号からデジタル信号に変換される。変換後のデジタル映像信号は、制御信号6により制御される映像系スイッチャー2と、切換スイッチ25を介して映像系AD変換器1に接続された圧縮器9とに伝達される。
この切換スイッチ25は、高速でスイッチングすることにより、映像系AD変換器1からの映像信号と、後述する温度系AD変換器22からの温度信号との両方を、圧縮器9に伝達させる動作を行う。
また、圧縮器9に伝達されたデジタル映像信号は、圧縮されることにより映像信号圧縮データが生成される。この映像信号圧縮データは、CPU4の制御により、所定の記憶容量を有するSDRAM10に記憶される。すなわち、SDRAM10において、記憶されているデータ量が記憶容量を超えそうになった場合には、古いデータから順に消去される。
また、映像系スイッチャー2に伝達されたデジタル映像信号については、実施の形態1において図2〜4を用いて説明したのと同様に、輝度イメージおよび輝度変化イメージが生成されて、CPU4が内蔵するメモリーに記憶される。輝度イメージおよび輝度変化イメージの生成についてのここでの詳細な説明は省略するが、映像系スイッチャー2とメモリー3とが切換スイッチ26を介して接続されている点が実施の形態1と異なる。この切換スイッチ26は、高速でスイッチングすることにより、映像系スイッチャー2からの輝度イメージと、後述する温度系スイッチャー24からの温度イメージとの両方を、メモリー3に伝達させる動作を行う。
また、図6に示すように、自宅の玄関ドア周辺の温度を測定できる様に設置された図示しないサーモグラフィ(温度センサー)からの温度信号が、温度センサー入力端子21より入力される。入力された温度信号は温度系AD変換器22によりアナログ信号からデジタル信号に変換される。変換後のデジタル温度信号は、制御信号23により制御される温度系スイッチャー24と、切換スイッチ25を介して温度系AD変換器22に接続された圧縮器9とに伝達される。制御信号23は、以下の温度分割動作を行うためのものである。
圧縮器9に伝達されたデジタル温度信号は、圧縮されることにより温度信号圧縮データが生成される。この温度信号圧縮データは、CPU4の制御により、所定の記憶容量を有するSDRAM10に記憶される。すなわち、SDRAM10において、記憶されているデータ量が記憶容量を超えそうになった場合には、古いデータから順に消去される。
温度系スイッチャー24に伝達されたデジタル温度信号は、例えば、図7に示されるような16×12ドットの温度イメージに分割される。この温度イメージは、ドット毎のデータとして、一旦、メモリー3に記憶される。CPU4は、メモリー3に記憶されたデータをドット毎に読み込む。このとき、CPU4は、この温度イメージのデータの単位時間毎の差分を、自身が内蔵するメモリー(図示しない)に、温度変化イメージとして記憶する。
図7(a)〜(c)には、図2(a)〜(c)にそれぞれ示されるような動作を行う人物の体温をサーモグラフィで測定し、その測定結果の(温度)信号を温度系スイッチャー24でドットに分割したときの温度イメージが示されている。また、図8(a)〜(c)にそれぞれ示すように、CPU4は、図7(a)〜(c)に示される温度イメージの単位時間毎の差分すなわち温度変化イメージを算出し、自身が内蔵するメモリーに記憶する。
次に、上述した不審者判定部20の起動時から所定の期間が経過すると、システム制御部13は、音声出力部14を制御することにより、スピーカー16から、例えば「誰ですか?」等の呼びかけ音声からなる告知信号を出力させる。
そして、CPU4は、この告知のタイミングを境とした人物の動作の変化を求めるために、告知のタイミングの前後において、自身が内蔵するメモリーに記憶された輝度変化イメージを比較する。
比較の結果、輝度変化イメージが、予め設定された所定の閾値より大きく変化している場合には、CPU4は、検知された人物は、告知によって動揺し動作が変化するという特徴を有する人物すなわち不審者であると判定する。
また、CPU4は、この告知のタイミングを境とした人物の体温の変化を求めるために、告知のタイミングの前後において、自身が内蔵するメモリーに記憶された温度変化イメージを比較する。
比較の結果、温度変化イメージが、予め設定された所定の閾値より大きく変化している場合には、CPU4は、検知された人物は、告知によって動揺し体温が変化するという特徴を有する人物すなわち不審者であると判定する。この比較においては、例えば、温度変化イメージのドット数からなる温度変化率を用いることにより、判定を行うことが可能となる。図8(d)は、告知後によって動作は変化しないが体温は変化する人物についての温度変化イメージを示している。
すなわち、本実施の形態に係る不審者判定装置200は、動作および体温の両方の変化を用いて不審者の判定を行う。従って、不審者の動作の変化が小さい場合においても、より正確に不審者の判定を行うことが可能となる。
比較の結果、温度変化イメージが、予め設定された所定の閾値より小さく変化している場合には、CPU4は、一般の訪問者であると判定する。
比較の結果、不審者と判定された場合には、CPU4は、SDRAM10に記憶された映像信号圧縮データおよび温度信号圧縮データを、ドライバー回路11を介して、ストレージデバイス12が内蔵するストレージメディア(図示しない)に記録させる。このSDRAM10には、入力された映像信号圧縮データおよび温度信号圧縮データが、人物が侵入し不審者判定部20が起動された時刻から記憶されている。従って、不審者が侵入し不審者判定装置20が起動された時刻からの映像および温度を、ストレージメディアに記録させることが可能となる。また、一時的にSDRAM10に記憶した後に必要なデータのみをストレージメディアに記録させることで、ストレージメディアを効率的に用いることが可能となる。
このストレージメディアへの記録は、予め設定された所定の期間において、行われる。この期間が経過した後に、システム制御部13は、主電源供給部15を制御し不審者判定部20の電源供給を停止させる。これにより、不審者判定装置200は、再び、赤外線センサー7にて人物の侵入を検知するモードへと移行する。
比較の結果、一般の訪問者と判定された場合には、予め設定された所定の期間が経過した後に、システム制御部13は、主電源供給部15を制御し不審者判定部20の電源供給を停止させる。これにより、不審者判定装置200は、再び、赤外線センサー7にて人物の侵入を検知するモードへと移行する。
このように、本実施の形態に係る不審者判定装置および不審者判定方法においては、実施の形態1における動作の変化に加えて、体温の変化を用いる。従って、実施の形態1の効果に加えて、人物の動作の変化が小さい場合においてもより正確に不審者の判定を行うことが可能となるという効果を有する。また、自宅の玄関ドア周辺の温度を測定できるので、例えば火災や放火等による温度上昇の検知が可能となるという効果を有する。
また、上記の説明においては、デジタル映像信号を16×12ドットの温度イメージに分割しているが、16×12ドットに限らず、16×16ドットや256×256ドット等、どのような温度イメージに分割してもよい。また、温度イメージへの分割に限らず、温度信号から体温の変化を求められる処理であれば、どのような処理であってもよい。また、この処理は、カメラから撮像される画像の全体の領域において行われてもよいし、画像の一部の領域(例えば、図1のドアの近傍)において行われてもよい。あるいは、この処理を行う領域は、ユーザーにより設定可能であってもよい。
また、上記の説明においては、告知のタイミングの前後における温度イメージの単位時間毎の差分を比較することにより体温の変化を求めているが、体温の変化を求められる処理であればよく、例えば、温度イメージをそのまま比較してもよい。
また、上記の説明においては、温度イメージのデータの単位時間毎の差分は、CPUが内蔵するメモリーに記憶されるが、CPU外部のメモリー等の他の記憶手段に記憶されてもよい。
また、上記の説明においては、圧縮器9で生成された温度信号圧縮データは、一時的にSDRAM10に記憶されるが、SDRAM10に限らず、一時的にデータを記憶できるものであれば他の記憶手段に記憶されてもよく、あるいは、ストレージメディアの一部の領域を、この一時的な記憶に用いてもよい。
また、上記の説明においては、デジタル温度信号を圧縮した後にストレージメディアに記録させるが、デジタル映像信号のデータ量が小さい場合やストレージメディアの容量が大きい場合等には、圧縮することなくストレージメディアに記録させてもよい。あるいは、ストレージメディアに限らず、内蔵メモリーやハードディスク等の機器固定のメディアや、フラッシュカード等の用意に交換可能ないずれのメディアに記録させてもよい。
<実施の形態3>
実施の形態1に係る不審者判定装置100においては、告知のタイミングの前後における映像信号の変化を用いことにより、不審者の判定を行う。しかし、映像信号の変化に代えて、音声信号を用いてもよい。
以下、本発明の実施の形態3に係る不審者判定装置300を、図9を用いて説明する。図9は不審者判定装置300の構成を示すブロック図である。
まず、不審者判定装置300の動作について説明する。図9において、赤外線センサー7およびシステム制御部13には、図示しない副電源供給部により、常に電源が供給されている。例えば、自宅玄関前に設置された赤外線センサー7を人物が横切ったときには、人物が侵入したという信号がシステム制御部13に入力される。これにより、システム制御部13は、主電源供給部15を制御し電源供給を開始することにより、不審者判定部(不審者判定手段)50を含む不審者判定装置300全体の起動を行う。
次に、例えば、自宅の玄関ドアの前に訪問者が立った様子を撮像できる様に設置された図示しないカメラからの映像信号が、映像入力端子5より入力される。入力された映像信号は映像系AD変換器1によりアナログ信号からデジタル信号に変換される。変換後のデジタル映像信号は、圧縮器9とに伝達される。
圧縮器9に伝達されたデジタル映像信号は、圧縮されることにより映像信号圧縮データが生成される。この映像信号圧縮データは、CPU4の制御により、所定の記憶容量を有するSDRAM10に記憶される。すなわち、SDRAM10において、記憶されているデータ量が記憶容量を超えそうになった場合には、古いデータから順に消去される。
また、図9に示すように、自宅の玄関ドア周辺の音声を入力できる様に設置されたマイク52からの音声信号が、音声入力部51から入力される。
次に、上述した不審者判定部50の起動時から所定の期間が経過すると、システム制御部13は、音声出力部14を制御することにより、スピーカー16から、例えば「誰ですか?」等の呼びかけ音声からなる告知信号を出力させる。
そして、CPU4は、この告知のタイミングから所定の期間が経過するまで、人物が発する音声をマイク52から入力させ、音声入力部51にてデジタル信号に変換させる。変換後のデジタル音声信号は、CPU4に送られる。このCPU4は、不審者ではない一般の訪問者が発する音声パターン(例えば、「宅配便でーす」等の普通の応答)に関しては、そのレベル、周波数、長さ、イントネーション等を含む情報パターンとして予め記憶している。CPU4は、入力されたデジタル音声信号を、予め記憶された情報パターンと比較する。
検知された人物が不審者である場合には、告知によって動揺し、無言で立ち去ったり驚いて変な物音や妙な音声を発して逃げたりする等の、音声情報(音声信号)に関し特徴的な行動を起こすと考えられる。
従って、比較の結果、デジタル音声信号が、予め記憶されていない特別な音声パターンであった場合や、あるいは全く音声が入力されない場合には、CPU4は、検知された人物は不審者であると判定する。
また、比較の結果、デジタル音声信号が、予め記憶された音声パターンを同様もしくは類似である場合には、CPU4は、一般の訪問者であると判定する。
比較の結果、不審者と判定された場合には、CPU4は、SDRAM10に記憶された映像信号圧縮データを、ドライバー回路11を介して、ストレージデバイス12が内蔵するストレージメディア(図示しない)に記録させる。このSDRAM10には、入力された映像信号圧縮データが、人物が侵入し不審者判定部50が起動された時刻から記憶されている。従って、不審者が侵入し不審者判定装置50が起動された時刻からの映像を、ストレージメディアに記録させることが可能となる。また、一時的にSDRAM10に記憶した後に必要なデータのみをストレージメディアに記録させることで、ストレージメディアを効率的に用いることが可能となる。
このストレージメディアへの記録は、予め設定された所定の期間において、行われる。この期間が経過した後に、システム制御部13は、主電源供給部15を制御し不審者判定部50の電源供給を停止させる。これにより、不審者判定装置300は、再び、赤外線センサー7にて人物の侵入を検知するモードへと移行する。
比較の結果、一般の訪問者と判定された場合には、予め設定された所定の期間が経過した後に、システム制御部13は、主電源供給部15を制御し不審者判定部50の電源供給を停止させる。これにより、不審者判定装置300は、再び、赤外線センサー7にて人物の侵入を検知するモードへと移行する。
また、一般の訪問者と判定された場合には、マイク52から入力された音声を、ストレージメディアやメモリー等に記憶させてもよい。これにより、訪問者が誰であったかを後から確認することが可能となる。
このように、本実施の形態に係る不審者判定装置および不審者判定方法においては、実施の形態1における映像信号の変化に代えて、音声情報を用いる。従って、実施の形態1の効果に加えて、訪問者が誰であったかを後から確認することが可能となるという効果を有する。
また、上記の説明においては、レベル、周波数、長さ、イントネーション等を含む情報パターンを用いて音声パターンの比較を行っているが、これに限らず、音声パターンを特定できるものであれば、どのような情報パターンを用いてもよい。
本発明の実施の形態1に係る不審者判定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る不審者判定装置に入力される映像を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る不審者判定装置における輝度イメージを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る不審者判定装置における輝度差分イメージを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る不審者判定方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る不審者判定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る不審者判定装置における温度イメージを示す図である。 本発明の実施の形態2に係る不審者判定装置における温度差分イメージを示す図である。 本発明の実施の形態3に係る不審者判定装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 映像系AD変換器、2 映像系スイッチャー、3 メモリー、4 CPU、5 映像入力端子、6,23 制御信号、7 赤外線センサー、8,20,50 不審者判定部、9 圧縮器、10 SDRAM、11 ドライバー回路、12 ストレージデバイス、13 システム制御部、14 音声出力部、15 主電源供給部、16 スピーカー、21 温度センサー入力端子、22 温度系AD変換器、24 温度系スイッチャー、25,26 切換スイッチ、51 音声入力部、52 マイク、100〜300 不審者判定装置。

Claims (8)

  1. 判定の対象となる人物の検知を行う検知手段と、
    前記検知が行われたことの告知を前記人物に対して行う告知手段と、
    前記告知に伴う前記人物の反応に基づく信号の変化に基づき前記人物が不審者であるかどうかの判定を行う不審者判定手段と、
    を備えることを特徴とする不審者判定装置。
  2. 請求項1に記載の不審者判定装置であって、
    前記信号は、映像信号である
    ことを特徴とする不審者判定装置。
  3. 請求項1に記載の不審者判定装置であって、
    前記信号は、温度信号である
    ことを特徴とする不審者判定装置。
  4. 請求項1に記載の不審者判定装置であって、
    前記信号は、音声信号である
    ことを特徴とする不審者判定装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の不審者判定装置であって、
    前記不審者判定手段には前記検知が行われる前には主電源供給手段からは電源が供給されない
    ことを特徴とする不審者判定装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の不審者判定装置であって、
    前記人物が不審者であると判定された場合に前記人物の映像を記録媒体に記録するための記録手段
    をさらに備えることを特徴とする不審者判定装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の不審者判定装置であって、
    前記人物が不審者であると判定された場合に前記人物の映像は伝送路に送出される
    ことを特徴とする不審者判定装置。
  8. 判定の対象となる人物の検知を行う工程と、
    前記検知が行われたことの告知を前記人物に対して行う工程と、
    前記告知に伴う前記人物の反応に基づく信号の変化に基づき前記人物が不審者であるかどうかの判定を行う工程と、
    を備えることを特徴とする不審者判定方法。
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