JP2005351458A - 車両用発進クラッチの制御装置 - Google Patents

車両用発進クラッチの制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005351458A
JP2005351458A JP2004175872A JP2004175872A JP2005351458A JP 2005351458 A JP2005351458 A JP 2005351458A JP 2004175872 A JP2004175872 A JP 2004175872A JP 2004175872 A JP2004175872 A JP 2004175872A JP 2005351458 A JP2005351458 A JP 2005351458A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
control
engine
rotation speed
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004175872A
Other languages
English (en)
Inventor
Ayaichi Otaki
綾一 大滝
Kenji Nishino
健司 西野
Masahiro Iriyama
正浩 入山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2004175872A priority Critical patent/JP2005351458A/ja
Publication of JP2005351458A publication Critical patent/JP2005351458A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】走行時に開放操作された発進クラッチを再締結するときの締結ショック、発熱を抑制する。
【解決手段】発進クラッチを減速運転時に開放して冷却した後(A→B)、エンジントルクを増大して、クラッチ入力軸回転速度であるエンジン回転速度Neを、クラッチ出力軸回転速度(無段変速機のプライマリプーリ回転速度Nt)に同期させる制御を行い(C)同期した後、エンジントルクに見合ったクラッチ締結圧でクラッチ締結を行うようにした(D)。
【選択図】 図10

Description

本発明は、車両用発進クラッチの制御装置に関し、特に、走行中に開放操作されたクラッチを再締結する際の技術に関する。
特許文献1には、自動変速機用の湿式クラッチにおいて、発進時などクラッチ係合時の発熱に対し、新たな潤滑油路を設けて供給油量を増大することにより、冷却効果を高めるようにしたものが開示されている。
特開2001−165196号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたものでは、潤滑油量を増大することにより、冷却能力は向上するが、油量の増大によりフリクションが増大して燃費、動力性能が低下することがあった。また、発熱部であるクラッチ係合面が閉じているので、冷却効率が悪く、クラッチ内に熱がこもる現象が発生する。
そこで、減速運転時にクラッチを開放操作することによって、走行性への影響を避けながらクラッチを効果的に冷却することができることに着目したが、この場合、開放されたクラッチを再締結するときに、クラッチの入力側回転速度(エンジン回転速度)と出力側回転速度との速度差により、締結ショックを発生することが懸念され、また、減速運転中に、短時間でクラッチ開放による冷却を停止し、減速運転を解除してクラッチを再締結する場合には、再締結による発熱量の方が大きくなり、本来の目的であるクラッチ冷却が効果的に行えないことがあった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、走行中に開放操作されたクラッチを滑らかに再締結して、締結ショック、発熱を抑制できるようにした発進クラッチの制御装置を提供することを目的とする。
このため、本発明は、走行中に開放操作された車両用発進クラッチを、再締結するときに、クラッチ入力側のエンジン回転速度をクラッチ出力側回転速度に同期させてから締結する構成とした。
本発明に係る車両用発進クラッチの制御装置によると、エンジン回転速度をクラッチ出力側回転速度に同期させてから締結することにより、クラッチ係合面を相対速度0状態で滑りなく締結することができ、締結ショック、締結時の発熱を回避できる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す車両の構成を示す概略図である。この図に示すように、車両には、エンジン1と、このエンジン1に発進クラッチ(湿式多板クラッチ等)2を介して接続される無段変速機3とが搭載されている。エンジン1の出力軸であるクランクシャフト101は、発進クラッチ2の入力側に結合されており、無段変速機3の入力軸301は、発進クラッチ2の出力側に結合されている。無段変速機3の出力軸302は、プロペラシャフト4、ファイナルギヤ5及びディファレンシャルギヤ6を介して車輪駆動軸7及び駆動輪8に結合されている。
発進クラッチ2は、入力軸21と出力軸22とを接断する内側クラッチ板23と、入力軸21と出力軸22との間に介装される遊星ギア機構24の中間ギア24aの支軸と、クラッチケース(固定体)25とを接断する外側クラッチ板26とを備え、これら内側クラッチ板23及び外側クラッチ板26は、それぞれ油圧シリンダのピストンによって駆動されて係合状態(締結力)が制御され、エンジン1からの駆動力が所定のトルクで無段変速機3に伝達されるようになっている。そして、車両前進時は、内側クラッチ板23を開放状態から締結力を増大させていくことで前進駆動力が増大され、後進時は、外側クラッチ板26を開放状態から締結力を増大させていくことで後進駆動力が増大される。また、入力側に備えたトーショナルダンパ27により、捩れ振動が抑制される。
無段変速機3は、その入力軸301側に設けられ、有効径が可変のプライマリプーリ303と、出力軸302側有効径が可変のセカンダリプーリ304と、これらのプーリ303、304の有効径を変更させる油圧シリンダ305、306と、これらのプーリ303、304に巻回される伝達ベルト307と、を含んで構成され、(無段変速機3の)油圧シリンダ305、306の油圧が制御されることによって、プーリ比を変化させて変速比を無段階に制御可能となっている。
エンジン1の動作は、エンジンコントロールユニット(以下、「ECU」という)10によって制御され、発進クラッチ2及び無段変速機3の動作(すなわち、発進クラッチ2の係合状態、無段変速機3の変速比)は、トランスミッションコントロールユニット(以下、「TCU」という)20によって制御される。なお、EUC10とTCU20とは接続されており、互いに所定信号のやり取りが可能になっている。そして、ECU10は、これらの入力信号に基づいて、エンジン1の運転状態に応じたエンジン制御(エンジントルク制御等)を行い、TCU20は、これらの入力信号に基づいて、発進クラッチ2の油圧シリンダ、無段変速機3の油圧シリンダ305、306の油圧を制御してクラッチ制御、変速制御を行う。
また、前記TCU20は、発進クラッチ2を所定の減速運転時に開放して冷却し、再締結する制御を実行する。この発進クラッチ2の冷却制御に関わる各種センサからの検出信号として、前記ECU10には、アクセル開度APO(図示しないアクセルペダルの操作量)を検出するアクセル開度センサ31、エンジン回転速度Neを検出するエンジン回転センサ32、車速VSPを検出する車速センサ33からの検出信号が入力される。
同じく前記TCU20には、無段変速機3の入力軸301の回転速度(プライマリプーリ303の回転速度)Ntを検出するプライマリ回転センサ41、ブレーキ操作の有無を検出するブレーキ操作検出センサ42、発進クラッチ2に供給される潤滑油の温度を検出する油温センサ43、発進クラッチ2のクラッチ係合面の温度を検出するクラッチ温度センサ44からの検出信号が入力される。
以下、TCU20によって実行される本発明に係る発進クラッチ2の制御について説明する。
図2、3は、発進クラッチ2のクラッチ冷却制御を示すフローチャートである。
S1では、エンジン回転速度が所定以上であるか否かを判定し、所定以上の場合には、S2へ進む。エンジン回転速度が所定未満の場合は、発進クラッチ2がまだ開放されたままの低速状態であり、クラッチの発熱を生じないので、本フローを終了する。なお、エンジン回転速度による判定に代えて、クラッチ締結要求(要求トルク発生)の有無による判定としてもよい。
S2では、発進クラッチ2の入力軸21の回転速度(エンジン回転速度Ne)と出力軸22の回転速度(プライマリプーリ303の回転速度Nt)との速度比(Nt/Ne)が1か否かを判定する。クラッチの速度比が1でない、つまり、発進時のクラッチ締結途中でクラッチ係合面に滑りを生じていると判定されたときは、S3へ進んで、該滑りによる発熱量を算出する。
図4は、上記クラッチ係合面の滑りによる単位時間当たりの発熱量を算出するブロック図を示す。まず、発進クラッチトルクTstが、次式のようにエンジン回転速度Neの二乗に、クラッチのトルク容量τを乗じて算出される。
Tst=Ne2×τ
ここで、クラッチのトルク容量τは、図示のように前記クラッチの速度比(Nt/Ne)に基づいて、予め作成された特性マップからの検索などにより求められる。
次いで、クラッチ発熱量Hgが、次式のように前記発進クラッチトルクTstに、クラッチ入力軸と出力軸との回転速度差(エンジン回転速度Ne−プライマリプーリ回転速度Nt)、つまり、滑り回転速度ΔNを乗じて算出される。
Hg=Tst×ΔN
上記のようにしてS3で算出した発熱量を、次式のようにS4で積算することにより、クラッチの滑りによる総発熱量ΣHgを算出する。
ΣHg=ΣHg-1+Hg;ΣHg-1は、総発熱量の前回値
かかる発進時のクラッチの締結が完了すると、S2の判定でクラッチの速度比(Nt/Ne)が1となり、S5へ進む。
S5では、前記クラッチ総発熱量ΣHgが所定値以上となったか否かを判定する。
総発熱量ΣHgが所定値未満と判定されたときは、S6へ進み、クラッチ完全締結時における単位時間当たりのクラッチ放熱量Hscを算出する。
図5は、上記クラッチ完全締結時の単位時間当たりの放熱量を算出するブロック図を示す。図示のように、発進クラッチ2のクラッチ係合面の温度tcと、発進クラッチ2に供給される潤滑油温度toとの温度差(=tc−to)に基づいて、予め作成された特性マップからの検索などにより求められる。
S7では、前記クラッチの総発熱量の前回値ΣHg-1から、前記放熱量Hscを減算して総発熱量ΣHgを更新する。
このようにして、現在のクラッチ総発熱量ΣHgを算出しながら、S5の判定で総発熱量ΣHgが所定値以上と判定されたとき、クラッチを冷却する要求が発生したと判断し、S8以降へ進んで所定の減速運転時にクラッチ冷却を行う。
S8では、ブレーキ操作を行っているか以下かを判定し、S9ではアクセル操作を行っているか否かを判定する。
ブレーキ操作を行っていないとき、またはアクセル操作を行っているときには、クラッチ冷却を行う条件ではないので、S10へ進み、クラッチ開放操作中か否かを判定し、後述するクラッチ開放操作(クラッチ冷却)前は、クラッチが完全締結状態であるので、S6へ戻って完全締結時の放熱量を減算して総発熱量ΣHgを更新する。
そして、S5での判定で総発熱量が所定値以上のクラッチ冷却要求が維持されている状態で、ブレーキ操作が行われ、かつ、アクセルが開放されている所定の減速運転時に、S11以降へ進んで、クラッチ開放による冷却制御を実行する。ここで、ブレーキ操作を条件とするのは、単にアクセルを開放するエンジンブレーキ作用のみでの減速運転時にクラッチを開放してエンジン駆動力の駆動輪への伝達を遮断するとエンジンブレーキ作用が失われることによる減速性低下の影響が大きく、減速フィーリングに違和感を生じるからである。これに対し、ブレーキ操作している減速運転時であれば、ブレーキ操作によって減速しているので、クラッチを開放しても減速性の影響が小さい。
S11では、クラッチ開放処理時に作動するクラッチ開放処理タイマ作動中か否かを判定する。初めは、タイマ作動前なのでS12へ進み、まず、クラッチの必要放熱量Hnsを、次式のように現在のクラッチ総発熱量ΣHgから許容限界である発熱量上限値Hslを減算して算出する。
Hns=ΣHg−Hsl
S13では、前記クラッチの必要放熱量Hnsと、現在(クラッチ開放処理開始時)のクラッチ係合面の温度tcと潤滑油温度toとの温度差(=tc−to)とに基づいて、クラッチ開放必要時間TMonを予め作成された特性マップからの検索などにより求める。図6は、クラッチ開放必要時間TMonを算出するブロック図を示す。
S14で、クラッチ開放処理タイマを作動し、S15で発進クラッチ2のクラッチ開放処理を開始する。なお、本実施形態における減速運転中のクラッチ開放処理は、前進用の内側クラッチ板23及び後進用の外側クラッチ板26のうち、少なくとも内側クラッチ板23を開放する処理であり、後述するその後のクラッチ締結処理は、内側クラッチ板23を締結する処理である。
上記クラッチ開放処理開始後は、S11でタイマ作動中と判定され、S12〜S14をジャンプしてS15へ進む。
S16では、クラッチ開放処理タイマの値が0になったか、つまり、クラッチ開放処理開始後に前記クラッチ開放必要時間TMonが経過したか否かを判定する。
S16でタイマの値が0になってクラッチ冷却のためのクラッチ開放処理が終了したと判定されたときは、S17へ進んで該タイマの作動を停止した後、S18へ進んでクラッチ締結処理を行う。
S19では、前記クラッチ開放処理中のクラッチの総放熱量ΣHsoを算出する。
図7は、上記クラッチの総放熱量ΣHsoを算出するブロック図を示す。
図示のように、前記クラッチ開放処理開始時のクラッチ係合面の温度tcと潤滑油温度toとの温度差(=tc−to)と、実際のクラッチ開放時間TMoとに基づいて、クラッチ開放処理中のクラッチの総放熱量ΣHsoが、予め作成された特性マップからの検索などにより求められる。
S20では、次式のようにクラッチ総発熱量の前回値ΣHg-1から、前記クラッチ開放処理中のクラッチの総放熱量ΣHsoを減算することにより、総発熱量ΣHgを更新する。
ΣHg=ΣHg-1−ΣHso
また、クラッチ開放処理中に、ブレーキ操作を解除し、またはアクセル操作を行ったときは、S10に進んでクラッチ開放操作中と判定されて、S17以降へ進み、同様にクラッチ締結処理とクラッチの総放熱量ΣHsoの算出が行われる。この場合、総放熱量ΣHsoは、必要放熱量Hnsより不足し、クラッチ締結時の総発熱量ΣHgが発熱量上限値Hsl以下に減少しないこともあるが、次回以降の減速運転時で再度クラッチ開放による放熱が行われることで、発熱量上限値Hsl以下に減少させることができる。
かかる冷却制御により、開放されたクラッチ係合面に潤滑油が行き渡り、短時間で効果的にクラッチを冷却することができる。
このようにして、上記必要開放時間の経過後、若しくは、クラッチ開放操作途中で減速運転を停止して、クラッチ締結要求が発生したときに、本発明にかかる回転同期制御を行った後、クラッチ締結が行われる。
図8は、回転同期制御開始判定のフローチャートを示す。
S31では、エンジン回転速度Neとプライマリプーリ回転速度Ntとの相対速度Nep(=Ne−Nt)を算出する。
S32では、前記相対速度Nepが所定値A以上であるか否かを判定し、所定値未満の場合は、S31に戻る。相対速度Nepが所定値A未満で小さいときは、エンジン回転速度Neをプライマリプーリ回転速度Ntに同期させる制御(以下単に回転同期制御という)を行うと、制御遅れによりオーバーシュート乃至アンダーシュートを生じ、却って相対速度を増大させた状態で締結が行われてしまう可能性が高いので、該回転同期制御を禁止する。一方、相対速度Nepが、所定値A以上のときはS33へ進む。
S33では、上述した減速運転時のクラッチ開放操作による冷却制御が終了したときにセットされるクラッチ冷却終了判定フラグが1にセットされているか否かを判定する。このフラグが1にセットされていないときは、クラッチの冷却がまだ終了していないので、回転同期制御を行わせることなく、S31に戻り、クラッチ冷却が終了してフラグが1にセットされたときに、S34へ進む。
S34では、プライマリプーリ回転速度Ntの減速度αtを算出する。
S35では、前記減速度αtが所定値以下であるか否かを判定する。減速度αtが所定値より大きなときは、回転同期制御を行うとエンジンストールしてしまう可能性があるので、回転同期制御を行わせることなく、S31に戻り、減速度αtが所定値以下のときはS36へ進む。
S36では、車速VSPが所定値以上か否かを判定し、所定値未満のときはやはり回転同期制御を行うとエンジンストールしてしまう可能性があるので、回転同期制御を行わせることなく、S31に戻り、車速が所定値以上のときはS38へ進む。
S37では、回転同期制御を実行させるべく、回転同期制御フラグを1にセットする。
このようにして、相対速度Nepが所定値以上、クラッチ冷却制御が終了、プライマリプーリ回転速度Ntの減速度αが所定値以下、車速VSPが所定値以上である全ての条件が満たされたときに、回転同期制御が開始される。
図9は、上記回転同期制御開始判定の制御ブロック図を示す。
図10は、回転同期制御終了判定のフローチャートを示す。
S41では、上記回転同期制御フラグが1にセットされているか否かを判定し、1にセットされているときはS42へ進み、0にリセットされているときはS41へ戻る。
S42では、クラッチの締結が終了したときにセットされるクラッチ完全締結フラグが1にセットされているか否かを判定し、1にセットされているときはS43へ進み、0にリセットされているときはS41へ戻る。
S43では、回転同期制御フラグを0にリセットする。
このようにして、回転同期制御フラグが1にセットされている間、回転同期制御が実行され、クラッチ締結が終了して回転同期制御フラグが0にリセットされたときに回転同期制御が終了する。
図11は、上記回転同期制御終了判定の制御ブロック図を示す。
図12は、回転同期制御時を含むエンジントルク制御のフローチャートを示す。この制御は、前記ECU10で行われる。
S51では、エンジン回転速度Neをプライマリプーリ回転速度Ntに一致させるようにフィードバック制御するために必要な目標エンジントルクTedを算出する。
S52では、上記目標エンジントルクTedが上限値未満であるか否かを判定し、上限値未満のときはそのままS54へ進むが、上限値以上のときはS53で目標エンジントルクTedを上限値に制限した後、S54へ進む。
S54では、前記回転同期制御フラグが1にセットされているか否かを判定し、セットされているときは、S55へ進んで上記回転同期制御のための目標エンジントルクTedを、最終目標エンジントルクTeとして設定し、該目標エンジントルクTeに従ってエンジントルクを制御することで、エンジン回転速度Neをプライマリプーリ回転速度Ntに一致させる回転同期制御が実行される。
一方、前記回転同期制御フラグが0のときは、通常運転時用のアクセル開度APO,エンジン回転速度Ne等に基づいて設定される目標エンジントルクTenを、最終目標エンジントルクTeとして設定し、該目標エンジントルクTeに従ってエンジントルクが制御される。
図13は、回転同期制御時を含むエンジントルク制御のブロック図を示す。
図14は、回転同期制御時を含むクラッチ締結圧制御のフローチャートを示す。この制御は、前記TCU20で行われる。
S61では、前記回転同期制御フラグが1にセットされているか否かを判定し、1にセットされているときは、S62へ進む。
S62では、エンジン回転速度Neとプライマリプーリ回転速度Ntとの相対速度Nep(=Ne−Nt)を算出する。
S63では、前記相対速度Nepが所定値B以下であるか否かを判定し、所定値Bより大きい場合は、S61へ戻り、所定値B以下の場合は、S64へ進む。ここで、前記所定値Bは、前記図6のS32での回転同期制御回避判定用の所定値A以下の十分小さい値に設定されている。
S64では、前記回転同期制御における目標エンジントルクTedに応じたクラッチ締結圧Tcdを算出する。
S65では、前記目標エンジントルクTedに応じたクラッチ締結圧Tcdを最終クラッチ締結圧Tcに設定する。これにより、該最終クラッチ締結圧Tcに従ってクラッチ締結圧が制御される。
S66では、前記回転同期制御に応じたクラッチ締結圧制御を開始後、所定時間経過したかを判定し、クラッチが完全に締結されるように設定した所定時間の経過を待ってS67へ進み、クラッチ完全締結フラグを1にセットする。これにより、前記図10のS42の判定により、回転同期制御フラグが0にリセットされ、以後は、後述する通常クラッチ圧制御に移行する。
このように、回転同期制御を実行中に相対速度Nepが十分に小さくなったときに、回転同期制御用のクラッチ締結圧に制御することにより、クラッチ締結を行っても締結ショックの発生を抑制できると共に、締結時のクラッチ係合面の滑りによる発熱を十分低く抑えら、クラッチ開放時の冷却効果を良好に維持することができる。
また、S61で回転同期制御フラグが0にリセットされていると判定された場合は、S68へ進んで、通常のクラッチ締結圧に制御する。すなわち、発進時や回転同期制御途中でアクセル踏み込み操作などを行って、速やかに再加速したい要求が発生した場合には、完全締結後の状態に応じて設定された目標エンジントルクに応じた通常のクラッチ締結圧に制御される。
図15は、回転同期制御時を含むクラッチ締結圧制御のブロック図を示す。
図16は、上記本発明に係るクラッチ制御の作用を示すタイムチャートである。
発進クラッチ2を締結しつつ車両を発進する際に、クラッチ係合面の滑りによりクラッチ温度(総発熱量)が上昇し、クラッチ完全締結後は、潤滑油による放熱により温度低下するが、該完全締結時の放熱量は小さいので温度低下は緩やかであり、許容温度(発熱量上限値)を上回る状態となっている(図示A)。
上記の状態でアクセルを開放しブレーキを操作する通常の減速運転を行ったときに、クラッチ開放処理が行われ、開かれたクラッチ係合面に潤滑油が行き渡って十分な方熱冷却が行われるので、短時間で急速に温度を許容温度(発熱量上限値)以下に低下する。一方、上記クラッチ開放処理により、エンジン回転速度Neは急激に低下するが、エンジントルクを所定量増大させてアイドル回転速度に維持する(図示B)。
所定時間クラッチを開放しクラッチ冷却制御が終了すると、本発明に係る回転同期制御に移行し、エンジントルクを増大させてエンジン回転速度Neをプライマリプーリ回転速度Ntに近づける(図示C)。
エンジン回転速度Neがプライマリプーリ回転速度Ntに十分に収束(同期)した後、前記回転速度制御に応じたクラッチ締結圧に制御してクラッチを締結する(図示D)。
その後、所定時間経過後に、通常のエンジントルク制御に応じたクラッチ締結圧制御に移行する(図示E)。
上記クラッチ再締結時に、通常は、僅かながら生じる相対速度Nepにより若干のトルク変動を伴うが、十分小さく抑制することができ、また、完全締結に要する時間が短縮されることも相まって締結時の発熱量を十分減少してクラッチ温度の上昇を抑制でき、クラッチの耐久性が向上する。
上記回転同期制御を行わず、クラッチ冷却終了と同時にクラッチ締結処理を行った場合を図に点線で示す。この場合は、エンジン回転速度Neがクラッチ出力側から駆動力を伝達されて上昇しつつプライマリプーリ回転速度Ntが減少しながらクラッチ締結されるので、完全締結するまでに時間を要し、締結ショック(トルク変動)を大きく生じる。また、クラッチ係合面が大きな相対速度で滑りながら時間を掛けて締結するので(図示C’)、この間の発熱量も大きく、クラッチ温度が相当上昇してしまい、クラッチ開放により折角得られた冷却効果のかなりの部分が失われてしまう。
これに対し、上記回転同期制御を行うことで、図示のように、締結ショック、発熱量減少効果を大きく得られることがわかる。
なお、実施の形態では、減速運転時のクラッチ開放操作後のクラッチ再締結について示したが、必ずしも減速運転時のクラッチ開放後に限らず、走行中に何らかの理由でクラッチ開放した場合のクラッチ再締結に本発明を適用できるものである。
本発明の一実施形態を示す車両の概略構成図である。 発進クラッチの冷却制御を示すフローチャート1である。 同じく発進クラッチの冷却制御を示すフローチャート2である。 同上冷却制御における単位時間当たりのクラッチ発熱量を算出するブロック図である。 同上冷却制御におけるクラッチ完全締結時の単位時間当たりの放熱量を算出するブロック図である。 同上冷却制御における減速運転時のクラッチ開放必要時間を算出するブロック図である。 同上冷却制御におけるクラッチ開放中の総放熱量を算出するブロック図である。 回転同期制御開始判定のフローチャートである。 回転同期制御開始判定の制御ブロック図である。 回転同期制御終了判定のフローチャートである。 回転同期制御終了判定の制御ブロック図である。 エンジントルク制御のフローチャートである。 エンジントルク制御の制御ブロック図である。 クラッチ締結圧制御のフローチャートである。 回転同期制御時を含むクラッチ締結圧制御の制御ブロック図である。 クラッチ制御の作用を示すタイムチャートである。
符号の説明
1…エンジン、2…発進クラッチ、3…無段変速機、101…クランクシャフト、301…プライマリプーリ、302…セカンダリプーリ、10…エンジンコントロールユニット(ECU)、20…トランスミッションコントロールユニット(TCU)、21…発進クラッチ入力軸、22…発進クラッチ出力軸、31…アクセルセンサ、32…エンジン回転センサ、33…車速センサ、41…プライマリ回転センサ、42…ブレーキ操作検出センサ、43…油温センサ、44…クラッチセンサ

Claims (7)

  1. エンジンと駆動輪との間に設けられた発進クラッチを、走行中に開放操作後、再締結するときに、クラッチ入力側のエンジン回転速度をクラッチ出力側回転速度に同期させてから締結することを特徴とする車両用発進クラッチの制御装置。
  2. 前記エンジン回転速度をクラッチ出力側回転速度に同期させる制御を、エンジン回転速度とクラッチ出力側回転速度との相対速度が所定値以上であることを条件として実行することを特徴とする請求項1に記載の車両用発進クラッチの制御装置。
  3. 前記エンジン回転速度をクラッチ出力側回転速度に同期させる制御を、クラッチ出力側回転速度の減速度が所定値以下であることを条件として実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用発進クラッチの制御装置。
  4. 前記エンジン回転速度をクラッチ出力側回転速度に同期させる制御を、車速が所定値以上であることを条件として実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用発進クラッチの制御装置。
  5. 前記エンジン回転速度をクラッチ出力側回転速度に同期させる制御は、該同期させるための目標エンジントルクを算出してエンジントルクを制御する制御であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の車両用発進クラッチの制御装置。
  6. 上記エンジン回転速度をクラッチ出力側回転速度に同期させるるための目標エンジントルクに応じて、クラッチ締結圧を設定することを特徴とする請求項5に記載の車両用発進クラッチの制御装置。
  7. 発進クラッチが湿式クラッチであり、車両の減速運転時に、冷却のため開放操作することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の車両用発進クラッチの制御装置。
JP2004175872A 2004-06-14 2004-06-14 車両用発進クラッチの制御装置 Pending JP2005351458A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004175872A JP2005351458A (ja) 2004-06-14 2004-06-14 車両用発進クラッチの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004175872A JP2005351458A (ja) 2004-06-14 2004-06-14 車両用発進クラッチの制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005351458A true JP2005351458A (ja) 2005-12-22

Family

ID=35586093

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004175872A Pending JP2005351458A (ja) 2004-06-14 2004-06-14 車両用発進クラッチの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005351458A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010190254A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Nissan Motor Co Ltd 車両の制御装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60131429U (ja) * 1984-02-15 1985-09-03 日産自動車株式会社 車両用動力伝達装置
JPS61119861A (ja) * 1984-11-16 1986-06-07 Fuji Heavy Ind Ltd 無段変速機の電子制御装置
JPS63270251A (ja) * 1987-04-28 1988-11-08 Toyota Motor Corp 車両用クラツチの制御方法
JPH05256326A (ja) * 1992-03-11 1993-10-05 Aisin Seiki Co Ltd 自動クラッチの最大伝達トルク制御方法
JP2002257161A (ja) * 2001-01-18 2002-09-11 Eaton Corp クラッチの熱集積の制御方法と制御システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60131429U (ja) * 1984-02-15 1985-09-03 日産自動車株式会社 車両用動力伝達装置
JPS61119861A (ja) * 1984-11-16 1986-06-07 Fuji Heavy Ind Ltd 無段変速機の電子制御装置
JPS63270251A (ja) * 1987-04-28 1988-11-08 Toyota Motor Corp 車両用クラツチの制御方法
JPH05256326A (ja) * 1992-03-11 1993-10-05 Aisin Seiki Co Ltd 自動クラッチの最大伝達トルク制御方法
JP2002257161A (ja) * 2001-01-18 2002-09-11 Eaton Corp クラッチの熱集積の制御方法と制御システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010190254A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Nissan Motor Co Ltd 車両の制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6468182B1 (en) Method of controlling a gear-shifting process
JP5494839B2 (ja) 車両制御装置
US8585544B2 (en) Drive force control system
JP5565324B2 (ja) 車両制御装置
JP2009133468A (ja) 容量制御式発進クラッチ付き変速機搭載車両の高応答発進制御装置
JP3921218B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
US20140018209A1 (en) Control apparatus for vehicular power transmitting apparatus
JP2005351357A (ja) 車両の発進摩擦要素制御装置
KR20180067783A (ko) Dct 차량의 제어방법
US10443717B2 (en) Control method and control device for transmission mechanism
US7090617B2 (en) Acceleration launch strategy for an electromechanical automatic transmission
JP5299193B2 (ja) 車両用駆動系摩擦要素の制御装置
JP2018159419A (ja) 車両の制御装置
JP2795006B2 (ja) エネルギー回生装置
JP2017026008A (ja) 車両制御装置
WO2018123306A1 (ja) 制御装置
JP2004347110A (ja) 2つのギアトレーンを有する負荷感応式シフト伝動装置および該伝動装置の制御方法
JP2005351458A (ja) 車両用発進クラッチの制御装置
JP2004052643A (ja) 車両のニュートラル制御装置
JP4483420B2 (ja) 車両用発進クラッチの制御装置
JP5332897B2 (ja) 車両の制御装置
JP7243588B2 (ja) 車両の制御装置
JP6170459B2 (ja) 前後進切替装置の制御装置および制御方法
RU2644492C1 (ru) Устройство адаптивного управления для пусковой муфты транспортного средства
JP2018091392A (ja) 車両のセーリングストップ制御装置及び制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070425

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080321

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080331

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100119

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100525