JP2005349920A - 乗員保護装置 - Google Patents

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Hidenori Matsuda
英典 松田
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Abstract

【課題】 車両の側方からの車両への衝突時に乗員が受ける衝撃を十分に軽減することができる乗員保護装置を提供する。
【解決手段】 乗員保護装置は、車両2の側方からの車両2への衝突を検出する衝突検出用センサと、車両2の側方からの衝突が検出されたときに、車両2の内部において車両2のサイドウィンド10に沿ってカーテン状に展開する内部エアバッグ8を有する第1エアバッグモジュールと、車両2の側方からの衝突が検出されたときに、車両2の外部においてサイドウィンド10に沿って展開する外部エアバッグ14を有する第2エアバッグモジュールとを備えている。内部エアバッグ8及び外部エアバッグ14は、最終的に車両2の側方に対してオーバーラップするようにそれぞれ展開する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載される乗員保護装置に関するものである。
従来における車両の乗員保護装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、車室内においてサイドウィンドに沿って展開するエアバッグを有する頭部保護用エアバッグ装置が知られている。
特開2000−6750号公報
サイドウィンドに沿って展開するエアバッグを有するエアバッグ装置においては、車両の側方からの車両への衝突時に、乗員が車両から受ける衝撃をより緩和するためには、エアバッグ内へのガスの供給量を増やして、エアバッグを瞬時に膨らませる必要がある。しかしながら、上記従来技術では、エアバッグの所望の厚さを確保するためにガスの供給量を増大させることには限度がある。
本発明の目的は、車両の側方からの車両への衝突時に乗員が受ける衝撃を十分に軽減することができる乗員保護装置を提供することである。
本発明は、車両に搭載され、車両の側方からの車両への衝突時に乗員を保護する乗員保護装置において、車両の側方からの衝突を検出する手段と、衝突が検出されると車両の内部で展開する内部エアバッグを有する第1エアバッグモジュールと、衝突が検出されると車両の外部で展開する外部エアバッグを有する第2エアバッグモジュールとを備え、内部エアバッグ及び外部エアバッグは、最終的に車両の側方に対してオーバーラップするようにそれぞれ展開することを特徴とするものである。
このような乗員保護装置においては、車両の側方からの衝突が検出されると、第1エアバッグモジュールの内部エアバッグが車両の内部で展開すると共に、第2エアバッグモジュールの外部エアバッグが車両の外部で展開する。なお、ここでいう衝突の検出とは、実際に衝突したことの検出だけでなく、衝突を予測することも含んでいる。内部エアバッグと外部エアバッグは、最終的に車両の衝突方向(側方)に対してオーバーラップするように展開していくので、内部エアバッグと外部エアバッグとを組み合わせて得られるエアバッグ全体の厚さは、瞬時に増大するようになる。しかも、外部エアバッグは車両の外部で展開するものであるため、内部エアバッグと異なり厚さの制約は無い。このため、外部エアバッグを膨らますガスの発生量を増大させることで、外部エアバッグの厚さを十分に確保することが可能である。この場合には、車両の側方から衝突する加害車両等がエアバッグに当接する時間が早くなるため、乗員が受ける衝撃を十分に軽減することができる。
好ましくは、内部エアバッグ及び外部エアバッグは、車両のサイドウィンドに沿ってそれぞれ展開する。これにより、内部エアバッグが面積の大きなサイドウィンドに沿って展開するような場合でも、外部エアバッグがあることで、エアバッグ全体として十分な厚さが確保され、乗員が受ける衝撃を十分に軽減することができる。このようにサイドウィンドに沿って展開する内部エアバッグを、外部エアバッグと共に効果的に使用できるので、様々な体格の乗員の頭部や頸部を確実に保護することが可能となる。
本発明によれば、車両の側方からの車両への衝突時に乗員が受ける衝撃を十分に軽減することができる。これにより、乗員の頭部等を十分に保護することが可能となる。
以下、本発明に係わる乗員保護装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係わる乗員保護装置の一実施形態を示す構成図である。また、図2は、本実施形態の乗員保護装置を搭載した車両の一部を示す概略正面図であり、図3は、その車両の一部を示す概略側面図である。
各図において、本実施形態の乗員保護装置1は、自動車等の車両2に搭載されている。乗員保護装置1は、衝突検出用センサ3と、エアバッグモジュール4,5と、エアバッグECU(電子制御ユニット)6とを備えている。
衝突検出用センサ3は、車両2の側方からの車両2への衝突を検出するセンサであり、車両2のセンターピラー7に設置されている。衝突検出用センサ3としては、車両2に作用する加速度(減速度)を検出する加速度センサが用いられる。この衝突検出用センサ3の検出信号は、エアバッグECU6に送られる。
エアバッグモジュール4は、内部エアバッグ8と、この内部エアバッグ8を膨らますためのガスを発生させるインフレータ9とを有している。内部エアバッグ8は、衝突検出用センサ3により車両2の側方からの衝突が検出されると、車両2の内部において車両2のサイドウィンド10に沿ってカーテン状に展開する、いわゆるカーテンシールドエアバッグである。このカーテンシールドエアバッグは、子供から大人まで様々な体格の乗員Aの頭部や頸部を幅広い範囲で保護する為のものである。内部エアバッグ8は、フロントピラー11及びルーフサイドレール12の内部に、折り畳まれた状態で格納されている。インフレータ9は、例えばフロントピラー11の下部内部に格納されている。また、インフレータ9は、エアバッグECU6によって制御される。
エアバッグモジュール5は、ドア13のドアボディ13a内に配置されている。エアバッグモジュール5は、外部エアバッグ14と、この外部エアバッグ14を膨らますためのガスを発生させるインフレータ15とを有している。
外部エアバッグ14は、衝突検出用センサ3により車両2の側方からの衝突が検出されると、車両2の外部において、サイドウィンド10に沿って展開するものである。外部エアバッグ14は、最終的に車両2の側方(図2のB方向)に対して内部エアバッグ8とオーバーラップするように展開する(図4参照)。外部エアバッグ14は、ドアボディ13aの上部内部に、折り畳まれた状態で格納されている。インフレータ15は、エアバッグECU6によって制御される。
なお、エアバッグモジュール5の配置場所は、特にドアボディ3a内に限られず、可能であれば、ドア3におけるセンターピラー7側のドアフレーム部(図示せず)や、センターピラー7上などであっても良い。
上記の衝突検出用センサ3、エアバッグモジュール4,5は、図示はしないが、車両2の左右両側にそれぞれ配置されている。また、エアバッグモジュール5は、車両2の前部座席側だけでなく、後部座席側にも設けるのが望ましい。このとき、後部座席側にドアが無い車両2では、エアバッグモジュール5をセンターピラー7上などに設けるようにする。
エアバッグECU6は、衝突検出用センサ3の検出信号に基づいて内部エアバッグ8及び外部エアバッグ14を作動させるべきかどうかを判断し、これらのエアバッグ8,14を作動させるべきであると判断されたときは、エアバッグ8,14内にガスを噴出してエアバッグ8,14を膨張させるようにインフレータ9,15を制御する。このとき、内部エアバッグ8及び外部エアバッグ14を同じタイミングで膨張させるように制御しても良いし、外部エアバッグ14を膨張させ始めてから少し遅れて内部エアバッグ8を膨張させ始めるように制御しても良い。
以上のように構成した乗員保護装置1において、図4に示すように車両2の側部に他の車両Pが衝突すると、衝突検出用センサ3によりその衝突が検出され、エアバッグECU6の制御によってインフレータ9,15が作動する。これにより、車室内において、内部エアバッグ8がルーフサイドレール12から下方に向けて膨張し、内部エアバッグ8がサイドウィンド10に沿って展開すると共に、車室外において、外部エアバッグ14がドアボディ3aから上方に向けて膨張し、外部エアバッグ14がサイドウィンド10に沿って展開する。
このように内部エアバッグ8及び外部エアバッグ14が展開すると、最終的には車両2の側方から見て、内部エアバッグ8と外部エアバッグ14とがオーバーラップした状態となる。このため、内部エアバッグ8が面積の大きいサイドウィンド10に沿って展開するようなカーテンシールドエアバッグであっても、エアバッグ全体としての厚さ寸法(車両2の横方向に対する寸法)が瞬時に大きくなる。このため、衝突する加害車両Pがエアバッグ8,14に当接する時間が早くなるので、乗員Aの頭部に及ぼされる衝撃を十分に緩和することができる。
ここで、内部エアバッグ8は、サイドウィンド10と乗員Aの頭部との間のスペースでしか展開することができないため、厚さ寸法に制約が生じる。しかし、外部エアバッグ14は、車室外で展開するものであるため、厚さ寸法を大きくし過ぎても殆ど支障は無く、厚さ寸法が大きくなるほど有利となる。このため、外部エアバッグ14の制御は、内部エアバッグ8の制御に比べて遙かに容易に行える。
従って、そのような外部エアバッグ14を内部エアバッグ8と一緒に使用することにより、エアバッグとしての機能を有効に発揮させることができる。その結果、車両2の側方からの車両2への衝突時に、乗員Aの頭部等を十分に保護することが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、内部エアバッグとしてカーテンシールドエアバッグを採用したが、本発明は、内部エアバッグを、ドアパネルの内側またはシートバック内に設置されたサイドエアバッグとしたものにも適用可能である。この場合にも、車両2の外部で展開する外部エアバッグを、最終的に車両2の側方(図2のB方向)に対して内部エアバッグとオーバーラップするようように構成する。
また、上記実施形態では、衝突検出用センサ3として加速度センサを用いたが、加速度センサの代わりに歪みセンサ等を用いても良い。また、車両2の側方からの衝突を検出する手段としては、加速度センサ等のように実際に発生した衝突を検出することのみならず、例えばミリ波レーダー等を用いて、車両2の側方からの衝突を予測しても良い。
本発明に係わる乗員保護装置の一実施形態を示す構成図である。 図1に示す乗員保護装置を搭載した車両の一部を示す概略正面図である。 図1に示す乗員保護装置を搭載した車両の一部を示す概略側面図である。 図2に示す内部エアバッグ及び外部エアバッグが展開した状態を示す車両の一部概略正面図である。
符号の説明
1…乗員保護装置、2…車両、3…衝突検出用センサ、4…エアバッグモジュール(第1エアバッグモジュール)、5…エアバッグモジュール(第2エアバッグモジュール)、8…内部エアバッグ、10…サイドウィンド、14…外部エアバッグ。

Claims (2)

  1. 車両に搭載され、前記車両の側方からの前記車両への衝突時に乗員を保護する乗員保護装置において、
    前記車両の側方からの衝突を検出する手段と、
    前記衝突が検出されると前記車両の内部で展開する内部エアバッグを有する第1エアバッグモジュールと、
    前記衝突が検出されると前記車両の外部で展開する外部エアバッグを有する第2エアバッグモジュールとを備え、
    前記内部エアバッグ及び前記外部エアバッグは、最終的に前記車両の側方に対してオーバーラップするようにそれぞれ展開することを特徴とする乗員保護装置。
  2. 前記内部エアバッグ及び前記外部エアバッグは、前記車両のサイドウィンドに沿ってそれぞれ展開することを特徴とする請求項1記載の乗員保護装置。
JP2004171725A 2004-06-09 2004-06-09 乗員保護装置 Pending JP2005349920A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101620110B1 (ko) 2010-08-06 2016-05-13 현대자동차주식회사 프리크래쉬 사이드에어백 장치
CN114802314A (zh) * 2022-03-14 2022-07-29 太原理工大学 一种内置安全气囊装置的矿用猴车
US11912226B2 (en) 2021-11-24 2024-02-27 Subaru Corporation Airbag device

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