JP2005349517A - 浮力発生機構を有する移動ロボット、及び移動ロボット群 - Google Patents

浮力発生機構を有する移動ロボット、及び移動ロボット群 Download PDF

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Abstract

【課題】空間移動性、情報収集能力、群知能、環境適応能力に優れ、探索、巡回、情報収集に適した自律小型ロボットとその無線ネットワーク化ロボット群を提供する。
【解決手段】知能(プロセッサ)、感覚機能(センサ、カメラなど)、無線通信機能、運動機能(車輪、無限軌道輪、多脚など)、浮揚機能(バルーン、プロペラなど)を備えることにより、ロボット構成材に掛かる重力を低減して三次元構造面上を移動し、情報収集、自律分散処理、自己組織化を行なうことを可能にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、探査、巡回、情報収集に適した自律小型ロボットに係り、特に無線センサネットワークとマルチエージェントによる群知能や環境適応を発揮するに好適なロボットに関する。
災害救助、環境制御、安全管理、危険探知などの多様な分野において、探査、巡回、情報収集に向けた小型ロボットや知能ロボットが盛んに検討され、ロボット技術とネットワーク技術を組み合わせた群行動ロボットの研究も行なわれている。一方、情報通信、情報システムの分野では、ユビキタス情報社会における移動端末サービスや情報監視サービスに向けた広帯域無線通信や無線アドホックネットワークの検討が進み、センサ技術と無線ネットワーク技術を組み合わせた無線センサネットワークの研究が始まっている。
ロボット技術と情報通信技術は次第に歩み寄り、将来的に群行動ロボット技術と無線センサネットワーク技術が融合していくと予想される。ネットワークは固定的、受動的な既定のネットワークから行動的、自律的に変化する自己組織化ロボットネットワークへ、情報はセンサノードからサーバへ情報を吸い上げる集中処理からロボットノード自身の自律分散処理へ、ロボットは個体の高度プログラミングから群行動による適応システムへと進化するであろう。したがって将来のロボットには、自律行動を可能にする知能、群行動を可能にする無線ネットワーク性能、情報の探索と収集に適した運動性能やセンサ性能が必要であり、さらに利便性と偏在性の実現に向けて小型かつ低価格であることが重要になると予見される。
このような動向を捉えて、探査、巡回、情報収集を目的とする代表的な自律行動ロボット、群行動ロボットとして(1)車輪、クローラ、多脚歩行、蛇行、これらのハイブリッドによる歩行ロボット、(2)飛行昆虫ロボット、(3)飛行船ロボット、(4)浮嚢体節ロボットなどの先行的な研究が行なわれている。(1)歩行ロボットはロボット分野で最も盛んに研究され、このうちクローラロボットは比較的に探査用途として開発が進んでいる。クローラロボットは無限軌道輪を備え、補助アームや重心移動などを利用して床面の段差や障害物を乗り越えて移動する。また、無線中継機能によりロボット群が互いに中継して通信経路を確保する。(2)飛行昆虫ロボットは羽ばたく翅やプロペラを備えた数cmサイズの自律マイクロロボットであり、昆虫のように空中を飛んで移動する。飛虫ロボットの大群を放つことにより、幾つかが探査や情報収集に失敗しても残りが成功することを想定している。(3)飛行船ロボットはヘリウムガスを充填した1mオーダーのサイズのバルーンを備え、空中を浮遊しながら移動する。飛行制御用のプロペラにより、空気抵抗や環境外乱の影響を抑えて安定な自律飛行を目指している。(4)浮嚢体節ロボットは浮嚢を含む体節で構成されるロボットであり、浮嚢をボンベやコンプレッサで変形させ、体節を繋ぐ関節をモータなどの駆動装置で制御して歩行する。重力より浮力を小さくし、重力のモーメントより浮力のモーメントを大きくすることにより、倒れても復原する。
Akihiko Ikeuchi, Toshi Takamori, Shigeru Kobayashi, Masayuki Takashima, Siro Takashima, Masatoshi Yamada, "Development of Mobile Robots for Search and Rescue Operation Systems," The 4th International Conference on Field and Service Robotics, pp.321-326, 2003
R.J. Wood, S. Avadhanula, and R.S. Fearing, "Microrobotics using Composite Materials: the Micromechanical Flying Insect Thorax," IEEE Int. Conf. on Robotics and Automation 2003, pp. 1842-1849 Hisao Kadota, Hidenori Kawamura, Masahito Yamamoto, Toshihiko Takaya, Azuma Ohuchi, "Design of Vision-Based Motion Control System for Balloon Robot,", The 9th International Symposium on Artificial life and Robotics 2004, Vol.1, pp.325-328, Jan 28-30, 2004 特開2001−96482号公報
歩行ロボットの一種である車輪ロボットは車輪の半径を超える段差や障害物を乗り越えることができない。クローラロボットは無限軌道輪や補助アームにより車輪ロボットに比べて踏破性が優れているが、やはりサイズを超える凹凸には不適である。多脚ロボットは不整な足場、蛇行ロボットは不安定、軟弱な足場に適するとされているが、移動自由度が地面や床面の上に制約されるため、探査や情報収集の範囲に限界がある。
飛行昆虫ロボットは三次元空間を自由に移動でき、狭い場所でも機敏に動ける可能性があるが、滞空や低速移動を行なうことが難しい。飛行させるには数cm、100mgオーダの小型軽量化が必須であるが、逆に風や環境変化による影響を受け易くなる。常に翅を動かすため十分な電源が必要であるが、この重量が飛行性能と相反する。同様に重量制限のため多種のセンサや監視カメラを搭載することが困難であり、無線通信器も重量、アンテナサイズ、通信距離の点から実現しにくい。また、常時飛び回るロボットは人体へ危険を及ぼす可能性がある。
飛行船ロボットは三次元空間を移動でき、バルーンの浮力により飛行昆虫ロボットが苦手とする空中浮遊や低速移動を行なえる。しかし、風、空調、対流により押し流され、部屋の壁や隅から抜け出せなくなることがある。風や環境外乱の影響に対して安定的に三次元姿勢制御を行なうためには、十分な推力を有する複数のプロペラと駆動電源が必要であり、これらの重量を支えるためバルーンが1mオーダーのサイズにまで大きくなってしまう。比較的広い空間でしか用いることができず、群行動を行なわせる場面はかなり限定される。
浮嚢体節ロボットは浮力より重力が大きく、移動範囲は歩行ロボットと同じく地面や床面に制約される。姿勢が崩れても重力とバルーンの浮力の回転モーメントにより立ち直るが、逆に歩行、関節動作、風などにより体節であるバルーンが動くと重力とのバランスが変わって振動することになる。接地点から遠いほど振幅が大きく、センサやカメラによる情報収集の妨げとなる。また、体節を動かすにはボンベ、コンプレッサ、モータなどが必要であり、これらの重量をバルーン自体で構造的に支持し、さらに復原力すなわち浮力を得るためにはバルーンが比較的大きくならざるを得ない。
以上をまとめると、従来、歩行ロボットには移動が二次元平面に制限される上に凹凸や段差が障害となる問題があり、飛行昆虫ロボットには低速運動性能、情報収集能力、無線ネットワークによる群行動能力に問題があり、飛行船ロボットには狭い空間では利用しにくく群行動に不向きであり、浮嚢体節ロボットには動作によって安定な姿勢が崩れ小型化しにくい問題があった。本発明の課題は、将来の自己組織化適応ロボットネットワークの実現に向けて、二次元平面上に制約されない自由度の大きい運動性能と、情報の探索や収集に十分なセンサ性能と、群行動を可能にする無線ネットワーク性能とを備え、群知能と無線センサネットワークを融合させた自律小型ロボット群を提供することである。
本発明の浮揚運動ロボットは、知能(プロセッサ)、感覚機能(センサ)、無線通信機能などから成る無線センサネットワーク機能と、車輪、クローラ、多脚歩行、または蛇行などの運動機能と、浮力を生む嚢胞(バルーン)または羽翼(プロペラ、翅など)から成る浮揚機能とから構成される自律小型ロボットである。このロボットは、浮揚機能により無線センサネットワーク機能や運動機能などのロボット構成材に加わる重力を低減または相殺し、運動機能により重力と浮力の差分やモーメントを支持し、無線センサネットワーク機能からの情報により運動機能を駆動し、天井、壁、床などの三次元構造面の表面を移動する。望ましくは、重力と浮力が概ね同一の作用線上に在り、これらが運動機能の支点に囲まれた範囲内に在って、重力と浮力の合力やモーメントを三次元構造面から運動機能が受ける垂直抗力、摩擦力、吸着力により支持して、安定な姿勢を保って移動する。
さらに、浮揚運動ロボットは、嚢胞と羽翼の双方を備えて、空中を浮遊し、姿勢を変更し、障害を乗り越え、天井、壁、床などの間を飛び移る。運動機能に分散する感覚機能を備えて、無線センサネットワーク機能からの中枢神経的指令系統に加え、感覚機能から運動機能に直結する反射神経的指令系統により運動機能を駆動する。測位機能、画像認識機能を備えて位置情報、画像情報を取得し、電源自給機能を備えて自律行動を継続する。
また、浮揚運動ロボット群は、自律的に通信接続を行なう無線通信機能を介して自己組織化無線ネットワークを編成し、群行動を取る。知能として感覚機能や無線通信機能からの情報を自律判断するエージェントを備えてマルチエージェントシステムを構成し、群知能を成す。ロボット間で無線通信機能を介してプログラムを移送するエージェントを備えてモバイルエージェントシステムを構成し、遺伝子交配を行なう。
本発明の浮揚運動ロボットによれば、嚢胞から成る浮揚機能により重力を低減させるまたは上回る浮力を得て天井、壁、床などの三次元構造面を移動するので、従来の歩行ロボットのように運動空間が重力方向に対して垂直な二次元平面上に制限されることが無く、不整、不安定な足場でも荷重を掛けずに移動できる。さらに、浮揚機能として嚢胞と共に羽翼を用いることにより、従来の飛行昆虫ロボットや飛行船ロボットのように三次元空間を移動するので、凹凸や障害物を回避して自在に探索や情報収集を行なえる。
浮揚運動ロボットは、常時飛行する飛行昆虫ロボットに対して、三次元構造面上で低速運動や滞留を行なえる。浮揚機能により飛行昆虫ロボットに比べてロボット構成材の許容重量が増すので、多種のセンサ、カメラ、無線通信機能、大容量電源を搭載し、十分な情報収集能力と無線ネットワーク性能を得られる。また、浮揚運動ロボットは、常時空中姿勢制御を行なう飛行船ロボットに対して、三次元構造面上で安定な姿勢を保って移動するので、姿勢制御機構や電源を軽量化して嚢胞のサイズを小型化し、比較的狭い空間においても偏在して活動できる。さらに、浮嚢体節ロボットに比べて回転モーメントを抑えて安定な姿勢で移動でき、運動機能である体節と嚢胞を分けることによりバルーンを小型化できる。
浮揚運動ロボット群は、自己組織化無線ネットワークにより相互の通信を維持するので、連携した群行動を取れる。群知能により未知の環境に対して効率的に探索や巡回を行ない、情報収集や自律分散処理を実行できる。遺伝子交配により環境の変化に対応したロボットの遺伝子を他のロボットに移送できるので、ロボット群は適応システムとして進化していく。
本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施例1の浮揚運動ロボットの外観構成図である。図1において、浮揚運動ロボット100は、知能と無線通信機能の実現を司るプロセッサモジュール10とアンテナ11、感覚機能の実現を司るセンサモジュール12と測距センサ13、運動機能の実現を司る基部20と脚21、浮力発生機能を司る嚢胞30から構成されている。
プロセッサモジュール10は、マイクロプロセッサ、メモリ、アンテナ11を介して送受信する無線通信回路、脚21の駆動回路から成る。脚21の駆動回路は、各種センサからの入力などに応じてマイクロプロセッサで生成される指令やアンテナ11を介して外部から入力される指令に基づいて脚21を駆動する。センサモジュール12は各種のセンサ、光や音などの送信器、これらと測距センサ13の駆動回路から成り、プロセッサモジュール10に接続されている。基部20はロボット100の骨格を成す構造部材であり、プロセッサモジュール10、脚21、嚢胞30が取り付けられている。脚21には例えば人工筋肉アクチュエータが用いられ、プロセッサモジュール10により駆動される。実施例1の一つの特徴である嚢胞30はガスを充填したバルーンから成る。バルーン素材としてはフィルム、ラバー、塩化ビニールが代表的であるが、実施例1では薄く軽く強靭なナイロン系フィルムを用いている。ガスのバリア性を高めるため特性の異なるフィルムと多層構造にし、さらにバルーンの表面にアルミ蒸着を施している。ガスとしては、空気より軽い水素ガスとヘリウムガスのうち、安全性の観点から後者を採用している。
実施例1の浮揚運動ロボット100では、嚢胞30の表面へ基部20、プロセッサモジュール10、センサモジュール12が順に搭載され、基部20の四方から4本の脚21が嚢胞30を跨いで伸びロボット100全体を支持している。嚢胞30は脚21でロボット本体を支持する、また移動させるのに邪魔にならないような位置・形状にする必要があり、例えば概ね軸対称な回転楕円体である。プロセッサモジュール10、センサモジュール12、基部20、脚21は(例えば、嚢胞30の対称軸を含む面に関して)概ね面対称に配置すると、ロボット本体のバランスがとりやすく、姿勢制御などの面で都合がよい。アンテナ11はプロセッサモジュール10の無線通信機能との接続を考慮して配置され、さらにアンテナ11、センサモジュール12、測距センサ13は外部への見通しを考慮して、見通しのよい位置に配置するとよい。プロセッサモジュール10、センサモジュール12、アンテナ11、基部20、脚21を合わせた重心は概ね嚢胞30の中心軸上にあり、重力と嚢胞30の浮力は概ね同一の作用線上に在って回転モーメントを抑え、これらの作用線は脚21に囲まれた範囲内に在って姿勢を安定させている。このように、浮力発生機構が軸対象または面対称な形状として、ロボット構成材の重心が浮力発生機構の対称軸または対称面上に置くことにより、姿勢を安定させて制御し易くなる効果がある。
図18から図20は浮揚運動ロボット100に作用する力の説明図である。図18は重力より浮力が大きい場合、図19は等しい場合、図20は小さい場合を示す。図18(a)ではロボット100が天井面160に接しており、重力ベクトルWと浮力ベクトルBの差分すなわち合力を天井面160から脚21が受ける垂直抗力Nにより支えている。重力Wと浮力Bが同じ作用線上にありモーメントが生じず、重力Wと浮力Bの作用線が脚21の支点に囲まれた範囲内に在るため、姿勢が安定する。図18(a)及び図21に示すように、脚21(脚21−1、21−3)を駆動力Aにより動かすと、脚21の先端が天井面160から摩擦力Fを受けて支点となり、ロボット100に駆動力Aの反作用D(−A)が加わり、ロボット100が図18では左へ、図21では左下へ移動する。この際に脚21−2、21−4は摩擦力を減じるために天井面160からわずかに浮かせておく。脚21−1、21−3の次に脚21−2、21−4を動かせばロボット100は図21の左上へ進み、これらを交互に繰り返すことによりロボットは図21の左方向へ進む。なお、脚21−1、21−2、21−3、21−4を同時に動かすことも可能であり、これらの動かし方を変えれば前進、後退、左折、右折、回転、ジグザグ運動など多様な動作を行なえる。
図18(b)ではロボット100が壁面161に在り、重力Wと浮力Bの合力を脚21が壁面161から受ける摩擦力Fにより支えている。重力Wと浮力Bのモーメントは、脚21の壁面160への吸着力Sと壁面161から受ける垂直抗力Nにより打ち消され、ロボット100は壁面161から剥がれ落ちない。脚21を駆動力Aにより動かすと、摩擦力F’により脚21が支点となって反作用Dによりロボット100が移動する。図18(c)ではロボット100が床面162に在り、重力Wと浮力Bの合力を脚21の床面162への吸着力Sにより支えている。ロボット100は床面162でも図18(a)と同様に脚21を駆動して移動する。
図19ではロボット100の重力Wと浮力Fが概ね等しくなるように調整してあり、脚21に働く垂直抗力Nと吸着力Sにより天井面160、壁面161、床面162に取り付き、壁面161に在っては重力Wと浮力Fのモーメントを消して姿勢を安定させている。図20では重力Wより浮力Fが小さいため、天井面160に在っては吸着力S、壁面161に在っては垂直抗力Nと吸着力S、床面162に在っては垂直抗力Nにより姿勢を保っている。図19及び図20においても、ロボット100は図18(a)の説明と同様に、脚21の駆動力A、摩擦力F、反作用Dの働きにより移動する。なお、例えばロボット100が初めに図18の状態に在って、バルーン30のガスが不測の事態で抜けるか、ガスバリア性が不十分になった場合、浮力が減少して行き図18の状態から図19の状態を経て図20の状態に変化することが想定されるが、脚21の吸着力が十分であればロボット100の活動を維持できる。
図2は実施例1の浮揚運動ロボット100の回路ブロック構成図である。図2において、プロセッサ部130はマイクロプロセッサ、メモリ、クロック生成回路から成り、無線通信回路部はアンテナ140、高周波回路141、ベースバンド回路142から成り、センサ回路部はセンサ150、送信器151、これらの駆動回路152から成り、運動回路部は脚のアクチュエータ160、その駆動回路161から成り、各回路部に給電する電源回路部はバッテリー170、光または電磁波の受電器171、その制御部172から成る。
無線通信方式としては、通信速度、通信距離、消費電力、プロセッサ部130の許容データ処理量と外部との所要通信量、消費電力、ノイズ環境などを考慮し、微弱無線、小電力無線、近距離無線、無線LAN、UWB、赤外線通信などから選択する。複数の方式の無線通信回路を搭載すればマルチモードの基地局、中継局として動かせる。アンテナ140としては図1のようなポールアンテナだけでなく、平面アンテナ、アレイアンテナなども選択肢である。アンテナ機能を触覚センサと共用しても良く、脚やバルーンの導電部分もアンテナとして利用可能である。
センサ150としては、視覚(光、赤外線)、聴覚(音、超音波)、触覚(圧力)、嗅覚(ガス)、味覚(化学)、温度、湿度、風速、風圧、照度、磁気、方位、振動、速度、加速度、画像(静止画、動画)、測距など多様な種類から用途に応じて選択する。画像センサとしてはレンズカメラの他、小型軽量なピンホールカメラもある。測距センサとしては超音波、レーザ、赤外線、画像認識などがあり、位置精度や測定範囲に応じて選択する。例えば超音波センサを用いて、無線と超音波の伝搬速度の差を利用してロボット間を無線で同期して超音波の到達時間を測定し、この到達時間からロボット間の距離を計算し、無線ネットワークを介して多数のロボット間の距離を基に三辺測量を行ない、各ロボットの測位を行なう。また、バルーン内部の圧力、温度などをセンサで感知して浮力をモニタすれば、浮力に変動があっても姿勢を安定に制御でき、浮力が落ちればアラームを出して自律的にメンテナンスドックに戻れる。
アクチュエータ160としては、形状記憶合金、圧電性材料、導電性高分子などの機能材料による小型軽量の人工筋肉が候補である。形状記憶合金であれば、圧電性材料より低電圧駆動が可能であること、導電性高分子に対して電解質溶剤が不要であること等の利点がある。他のアクチュエータとして、高分子ゲル、イオン伝導性高分子、電歪ポリマ、液晶エラストマ、流体圧、超音波、静電気などを利用したものがある。アクチュエータ160は、無線通信回路部またはセンサ回路部と結合したプロセッサ部130からの中枢神経的情報系統と、アクチュエータ160に在るセンサと駆動回路161による反射神経的情報系統により駆動される。
バッテリー170としては、小型乾電池、軽量且つ大容量なリチウムイオン電池やリチウムイオンポリマー電池、場合によっては燃料電池などの中から電圧、容量、重量、サイズを考慮して選択する。受電器171としては、太陽電池、フォトダイオード、マイクロウェーブ受信器などが利用できる。電源回路部はバッテリー170の残量が減少するとプロセッサ部130に通知し、プロセッサ部130はセンサ150により光源または電磁波源の給電所を感知してそこまでロボットを移動させ、受電器171によりバッテリー170を充電する。他の方法として、例えばパンタグラフのような接触子または運動機能を構成する導電材を介して、ロボットの移動面に設けた給電ラインや電源端子からバッテリーを充電する方法も取り得る。
図3は実施例1の浮揚運動ロボット100の運動機能の構成図である。図3において、運動機能の骨格は基部180、関節181、脚182、183、184から成る。脚182の人工筋肉190、191、192とコイルばね194はそれぞれ係留部185、186、187、188で基部180に繋がり、人工筋肉193と板ばね195は脚182と脚183に繋がっている。人工筋肉190、191、192、193は形状記憶合金から成り、電流を流して発熱させることにより収縮して力を発揮する。脚182、183は、無通電ではコイルばね194と板ばね195により定常状態に保持され、人工筋肉190、191の一方に通電することにより左右に動き、人工筋肉192と193に通電することにより下に動く。例えば、無通電状態から、人工筋肉191に通電、人工筋肉192と193に通電、人工筋肉191を遮電し人工筋肉190に通電、人工筋肉192と193を遮電、人工筋肉190を遮電するプロセスを繰り返すことにより、歩行運動を行なう。
脚182、183、184の材料として、アルミ、ステンレス、チタンなどの金属材料、樹脂、セラミックなどの非金属材料などが挙がるが、剛性、重量、加工性、耐環境性などを考慮する必要がある。実施例1では主に剛性と軽量化を重視してアルミ合金を用いている。形状として一般的に棒材、角材、板材があるが、剛性を保って軽量化したい場合には、丸型や角型のパイプ、H字型、T字型、U字型、L字型などの断面形状とし、さらに穴抜き加工や繰り抜き加工を施す。基部180も脚182、183、184と同様に軽量化を図るため、フレーム構造やプロセッサモジュールなどの基板と一体化したモノコック構造などを採用しても良い。脚184の裏には滑り止めとしてラバー材、起毛材、粘着材、または吸着材などが用いられ、表面には吸着性を高めるため凹凸、織目パターン、吸盤、フック、アンカーなどが加工される場合がある。脚先に吸着力を発生させるためには、ロボットを歩かせる天井面・壁面・床面の素材・加工に適合するように脚184の裏を設計する。プロセッサモジュールやセンサモジュールがマイクロチップ化しロボットが十分軽量になれば、ヤモリや昆虫の脚先のように微細毛構造によるファンデルワールス力を利用して吸着できる。
以上の構成により、実施例1の浮揚運動ロボット100は、浮揚機能である嚢胞30によりバルーン素材を含めたロボット構成材の合計重量に相当する浮力を得て、運動機能である脚21により重力と浮力の差分やモーメントを支持しながら、天井、壁、床などの三次元構造面を移動する。ロボット100はプロセッサ(知能)、センサ(感覚機能)、無線通信機能からの情報に基づいて移動し、センサにより情報を収集し、プロセッサにより情報を自律的に処理して判断し、無線通信機能により他のロボットや無線基地局とネットワークを編成し情報を伝達する。
図4は実施例1の浮揚運動ロボット群の利用形態として、ビルにおける情報収集の一例を示す説明図である。図4において、ビルの三次元構造面は天井120、床121、壁122、123、124から成り、窓125、126や電灯127がある。浮揚運動ロボット110、111、112は天井120、ロボット113、114は床121、ロボット115は壁123を移動している。ロボット110、111、112、113、114、115は、ロボット構成材の重量より浮揚機能の浮力を大きくすれば天井に、前者より後者を小さくすれば床に、前者と後者をほぼ等しくすれば壁を移動させるのに適するが、前者と後者をほぼ等しく調整してロボットの脚の吸着力を十分に持たせれば、ロボット110、111、112、113、114、115は天井120、床121、壁122、123、124を自在に移動できる。各ロボットは電源の残量が少なくなると、既知の位置にある給電所127または125の近傍に移動し、受電器によりバッテリーを充電して自給する。
浮揚運動ロボット110、111、112、113、114、115は、自律的な無線通信機能によりネットワークを構成することができる。これらのロボットは互いの距離が離れるように散開して情報収集エリアを拡大し、ネットワークから孤立したロボットは探索行動を起こして通信可能範囲に移動し、通信環境や位置が変化すればネットワーク接続先を切り替え、意図的にネットワークから離れ周囲の情報収集を行なって復帰するなど、動的ネットワークを構成する。図5のネットワーク構成図に示すように、リンク数が多いロボットはシンクノード131、ハブノード132として基地局機能、中継局機能を自律的に担い、これらのノードに他のロボット133がアドホック接続、マルチホップ接続、基地局接続により繋がり、ロボット全体で自己組織化ネットワーク130を編成する。
また、一つの無線通信機能を有する大半のロボット133と、広帯域長距離通信機能を併せ持つ少数のマルチモードロボット131、132を用いることにより、これらのロボット群はマルチモードロボットをシンク、ハブとして自律的に階層化し、さらに広域且つ高速なネットワークを構成できる。なお、図6の測位機能の説明図に示すように、ロボット群140、141、142、143、144は各ロボットが記憶する移動経路情報(xi,yi,zi)(i=0,1,2,3,4)や相互の測距情報lij(i,j=0,1,2,3,4,i≠j)に基づいて、三辺測量計算や最尤位置計算を行なうことにより位置を同定する。こうして、ロボット群140、141、142、143、144が収集するセンサ情報と位置情報が結びつき、有用なセンサ情報マップが得られる。
図7は実施例1の浮揚運動ロボット群の利用形態として、群知能の一例を示す説明図である。浮揚運動ロボット群151〜164は自己組織化無線センサネットワークを構成し、目標150の探索活動を行なっている。各ロボット151〜164は、痕跡(Stigmergy)によるアントシステムに倣って、探索経路(位置情報空間)に道標フェロモン(重み付けパラメータ)を置き、フェロモンの濃い経路を好んで移動するという、局所的、分散的な行動ルール(エージェント)に従って探索活動を行なう。ロボット群151〜164が同じ動作に陥らず行動に幅を持たせるため、各ロボットはフェロモン情報に対して確率的行動選択を行なう。環境変化に自律適応するためフェロモン情報は時間的に蒸発(減少)し、距離的に減衰する。
こうして、個々のロボットの局所的行動ルール(マルチエージェント)による集合的行為により大域的な群行動としての群知能(Swarm Intelligence)が創発する。例えば、ロボット151がネットワークから離れてランダムな探索に出かけ、位置151’まで移動して目標150を発見し、ネットワーク接続範囲に戻る。ロボット151の往復経路にフェロモンが置かれて濃くなり、探索活動を行なっている他のロボット152〜156に無線通信機能を介して伝わり、これらのロボットがフェロモンに惹かれて確率的選択を行ないつつ位置152’〜156’に移動し、目標150に到達するネットワークが形成される。このような群知能による探索活動は、災害救助支援、危険物探知、汚染区域探査など多様な分野に適用できる。
なお、各ロボット151〜164には初期値としてランダムな個性を持たせてあり、多種のセンサ情報の処理方法や重み付け、探索行動選択のアルゴリズムや確率が異なる。所定の時期(交配期)になると、ロボットは互いに周囲のロボットと個性情報すなわち遺伝子を交配する。遺伝子交配は、探索経験、目標発見回数、ネットワーク役割経験などに基づく重み付けと、均一化を防ぐための確率変動により成される。こうして、より効率的に探索活動を行なうように群知能が進化し、環境変化に応じて適応遺伝子が優位に立って広まり、ロボット群は自律適応システムとして働く。
図8から図16は、本発明の浮揚運動ロボットの幾つかのバリエーションの構成図であり、三次元構造面の一つである天井209、219、229、239、249、259、269、289や壁面279に在る場合を例に採っている。図8の浮揚運動ロボット200は、実施例1と同様に機能モジュール(知能、感覚機能、無線通信機能など)201、運動機能の基部202と脚203、浮揚機能(バルーン)204から成り、バルーン204を挟んで天井209と反対側に機能モジュール201を備え、脚203がバルーン204を跨ぐ。機能モジュール201が無線通信を行ない易く、脚203の可動範囲を大きく取れて凹凸や障害物を乗り越え易い。図9のロボット210は、図8のロボット200とは反対に、バルーン214と天井219の間に機能モジュール211、基部212、脚213を備える。脚213を短くして軽量化し、ロボット210の小型化を図り易い。図10のロボット220は、機能モジュール221、基部222、バルーン224と、図8のロボット200の脚203の代わりに車輪または無限軌道輪223を備える。モータの性能によるが、高速移動を行ない易い。
図11のロボット230は、図8のロボット200と同様に機能モジュール231、基部232、脚233を備え、浮力発生機構としてバルーン234と共にプロペラ235がある。脚233とプロペラ235により姿勢を変更し、三次元構造面を移り変わり、障害物を乗り越え易くなる。通常は脚233、一時的にプロペラ235を駆動することにより消費電力を抑えて電源の軽量化を図れる。図12のロボット240は、機能モジュール241、基部242、脚243と、複合構造のバルーン244を備える。必要な浮力、ロボットのサイズの制限、バルーン素材の寸法、製造の容易さ、コストなどに応じて様々な形状、例えば多面体、ドーナツ状、複数のバルーンを使い得る。図13のロボット250は、バルーン254の表面に複数の機能モジュール251、251’、基部252、252’、脚253、253’を備える。三次元的な姿勢変更や障害物踏破を行ない易くなる。図14のロボット260は、配線を兼ねた柔構造材262によりバルーン264の内部に支えられた機能モジュール261と、運動機能としてバルーン264の表面に多数の繊毛263を備える。繊毛運動により不安定、軟弱な足場でも移動し易い。
図15のロボット270は、機能モジュール271と基部272がバルーン274の中心からオフセットした位置に在り、6本の脚273(3本は不図示)のうち前脚や中脚より後脚が長くしてある。壁面279から90°回転した天井面や床面でも重力Wと浮力Bによるモーメントが概ね同レベルになり、重力Wと浮力Bの作用線間の距離が概ね等しくなり、このモーメントを長さや配置を調製した6本の脚273で支えるので、天井、壁、床の何れに在っても姿勢を安定に保ち易い。すなわち、ロボット構成材の重力と浮力発生機構の浮力の作用線が概ね等距離に在るように配置することにより、天井面、壁面、床面などの三次元構造面の何れにあっても姿勢を安定化させ制御し易くなる効果がある。脚の本数、長さ、関節数、配置は用途に応じて選択すれば良い。図16のロボット280は、機能モジュール281、基部282、バルーン284を備え、脚283の関節の稼動範囲が大きい。不測の事態によりロボット280の姿勢が引っくり返っても、脚283の関節を反転させて起き上がれる。脚283とは別に専用の起き上がり機構を設けても良い。
図17は、図11の浮揚運動ロボットを一例に採った移動形態のバリエーションの説明図である。ロボット270は、プロペラの推力により天井284から離れ、方向舵により反転し(270’)、床287に着地する(270”)。ロボット271は、センサにより障害物285を感知し、プロペラを駆動して乗り越え(271’)、再び天井284に着地する(271”)。ロボット272は、壁286を感知し、脚にある反射神経、すなわち中枢神経的なプロセッサに拠らず脚に内蔵するセンサから直接に脚のアクチュエータを動かす機能を利用して壁286に沿って脚を動かし、壁286に移動する(272’)。ロボット273は、誤った逆様の体勢をプロペラにより立て直し(273’)、段差288を飛び越して着地する(273”)。このように、本発明の浮揚運動ロボットは、三次元構造面と三次元空間を自由に移動でき、探索、巡回、情報収集を効率的に行なえる。
本発明による浮揚運動ロボットは、群知能ロボット、無線センサネットワークロボット、環境適応ロボットとして好適な自律小型ロボットである。空間移動の自由度と自律的な群知能を有する利点を活かし、地震、台風、火災などにより被災したビル、公共施設、家屋などの現場における災害調査や人命探索に利用でき、地雷やNBC兵器などによる広域汚染区域における危険物探知にも有用である。
また、浮揚運動ロボットは、無線センサネットワークの基地局(シンク)、ハブ、ノードとして利用でき、自律的に移動し環境変化に適応しながら情報収集、キャリブレーション、データ処理を行なえる。例えば、ビル、橋梁、トンネル、鉄道、道路などの建築構造物では、自律的に巡回して環境調査や劣化診断などの構造ヘルスモニタリングを実施でき、検査や修理に要する維持コストの削減に寄与できる。また、オフィス、工場、農場、公共施設の環境管理、防災、遠隔監視、警備、医療福祉施設の看護や通報、自治体、学校、家庭の安全管理や犯罪防止など、応用分野は多岐に亘る。
本発明の実施形態の浮揚運動ロボットの外観構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットの回路ブロック構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットの運動機能の構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボット群の利用形態の説明図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボット群のネットワーク構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボット群の測位機能の説明図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボット群の群知能の説明図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットのバリエーションの構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットのバリエーションの構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットのバリエーションの構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットのバリエーションの構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットのバリエーションの構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットのバリエーションの構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットのバリエーションの構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットのバリエーションの構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットのバリエーションの構成図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットの移動形態の説明図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットに作用する力の説明図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットに作用する力の説明図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットに作用する力の説明図である。 本発明の実施形態の浮揚運動ロボットに作用する力の説明図である。
符号の説明
100 浮揚運動ロボット、10 プロセッサモジュール(知能、無線通信機能)、11 センサモジュール(感覚機能)、12 測距センサ(測位機能)、13 無線アンテナ(触角、聴覚)、20 基部、21 脚(運動機能)、30 嚢胞(浮揚機能)。

Claims (17)

  1. プロセッサモジュールと、センサ部と、外部と通信するための無線通信部と、移動するための多脚、車輪、または無限軌道輪を含む運動機構と、浮力を発生させるための嚢胞また羽翼から成る浮力発生部とを備える移動ロボットであって、
    該ロボットに加わる重力と上記浮力発生部による浮力の合力及び合成モーメントを運動機能に掛かる垂直抗力、摩擦力、または吸着力により支持し、
    上記プロセッサモジュール、上記センサ部、または上記無線通信部からの情報に基づいて上記運動機構を駆動することにより移動することを特徴とする移動ロボット。
  2. 請求項1記載の移動ロボットが移動する主たる三次元構造面において、
    該ロボットに加わる重力と浮力発生部による浮力が概ね同一の作用線上に在るように、上記プロセッサモジュール、上記センサ部、上記無線通信部、上記運動機構、上記浮力発生部が配置されて成ることを特徴とする移動ロボット。
  3. 請求項1記載の移動ロボットが移動する主たる三次元構造面において、
    該ロボットに加わる重力と上記浮力発生部による浮力の作用線が上記運動機構の支点に囲まれた範囲内に在ることを特徴とする移動ロボット。
  4. 請求項1記載の移動ロボットにおいて、
    上記浮揚機能が概ね軸対称または面対称な対称形から成り、該ロボットの重心が上記浮力発生部の該対称軸または該対称面上に在ることを特徴とする浮揚運動ロボット。
  5. 請求項1記載の移動ロボットが移動する天井面、壁面、床面において、
    該ロボット構成材に加わる重力と浮揚機能による浮力の作用線が概ね等距離に在るように、上記プロセッサモジュール、上記センサ部、上記無線通信部、上記運動機構、上記浮力発生部が配置されて成ることを特徴とする移動ロボット。
  6. 請求項1記載の上記ロボットにおいて、
    嚢胞と羽翼の双方から成る上記浮力発生部を備え、嚢胞により定常的な浮力を得て、羽翼により一時的な姿勢変更または空中浮遊を行なうことを特徴とする移動ロボット。
  7. 請求項1記載の移動ロボットにおいて、
    形状記憶合金、圧電性材料、または導電性高分子による人工筋肉アクチュエータを用いて上記運動機構を駆動することを特徴とする移動ロボット。
  8. 請求項1記載の移動ロボットにおいて、
    上記センサ部または上記無線通信機能部と結合した上記プロセッサモジュールによる中枢神経的情報系統と、各運動機構に分散したセンサモジュール能による反射神経的情報系統とにより上記運動機構を駆動することを特徴とする移動ロボット。
  9. 請求項1記載の移動ロボットにおいて、
    上記センサ部に無線、光、音波、または画像による測距機能または測位機能を備えることを特徴とする移動ロボット。
  10. 請求項1記載の移動ロボットにおいて、
    上記センサ部にカメラを備え、上記プロセッサモジュールにより画像処理または画像認識を行なうことを特徴とする移動ロボット。
  11. 請求項1記載の移動ロボットにおいて、
    上記無線通信部のアンテナとして、上記センサ部、上記運動機構、または上記浮力発生部を構成する導電材を利用することを特徴とする移動ロボット。
  12. 請求項1記載の移動ロボットにおいて、
    上記プロセッサモジュール、上記センサ部、上記無線通信部、または上記運動機構の動力として、電池と光または電磁波による受電器とから成る電源を備え、
    電源の残量が減少すると上記センサ部を用いて給電所を感知して自律的に移動し、給電所から上記受電器により電力を受け自給することを特徴とする移動ロボット。
  13. 請求項1記載の移動ロボットにおいて、
    上記プロセッサモジュール、上記センサ部、上記無線通信部、または上記運動機構の動力として電池を備え、
    該ロボットが備える接触子または上記運動機構を構成する導電材を介して、三次元構造面に在る端子から受電することを特徴とする移動ロボット。
  14. プロセッサモジュールと、センサ部と、外部と通信するための無線通信部と、移動するための多脚、車輪、または無限軌道輪を含む運動機構と、浮力を発生させるための嚢胞また羽翼から成る浮力発生部とを備えるロボットに加わる重力と上記浮力発生部による浮力の合力及び合成モーメントを運動機能に掛かる垂直抗力、摩擦力、または吸着力により支持し、三次元構造面を移動する移動ロボットの複数を含み、
    各ロボットのプロセッサモジュールまたはセンサ部からの情報と、無線通信部からのロボット相互の通信情報とに基づいて、群行動を行なうことを特徴とする移動ロボット群。
  15. 請求項14記載の移動ロボット群において、
    各ロボットが上記無線通信機能として自律的なアドホック接続機能または基地局接続機能を備え、ロボット相互の通信環境または位置に応じて自己組織化無線ネットワークを編成することを特徴とする移動ロボット群。
  16. 請求項14記載の移動ロボット群において、
    各ロボットが上記プロセッサモジュールに、上記センサ部または上記無線通信部からの情報に対して自律的に判断するエージェント機能を備えることにより、マルチエージェントシステムによる群知能を備えることを特徴とする移動ロボット群。
  17. 請求項14記載の移動ロボット群において、
    各ロボットが上記プロセッサモジュールに、上記無線通信部を介してプログラムを移送するモバイルエージェント機能を備えることにより、モバイルエージェントシステムによる遺伝子交配を行なうことを特徴とする移動ロボット群。
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