JP2005349404A - 流体機械の製造方法及び流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】密閉容器となるシェル溶接時に、密閉容器内部が高温となるのを抑制する流体機械およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】筒状の胴シェル1と、高温に対して耐性の高くない合成樹脂部を有するモータの電線の絶縁部材を取りつけた上蓋シェル2を溶接するとき、溶融金属部20に溶接進行方向14に流れる作用力を与えることにより、ビード部13の表面が盛り上がらず凹み形状とでき、ビード部13に与えられる熱量を低減できるため、モータの絶縁部材が損傷することがない。
【選択図】図2

Description

本発明はヒートポンプサイクル応用機器などに使用される圧縮機、ポンプ、膨張機等の流体機械であって、特に作動流体(または作動媒体)に二酸化炭素等を用いるような密閉容器内部が特に高圧となる流体機械の製造方法に関するものである。
近年、環境保護の観点からアンモニアや二酸化炭素などの自然冷媒が見直され始めており、中でも二酸化炭素冷媒は毒性も低く可燃性もないため極めて扱いやすい冷媒として注目されており、ヒートポンプ式給湯機などへの応用が進みつつある。しかしながら二酸化炭素冷媒を使用した冷凍サイクルなどのような従来のフロン系冷媒を用いた場合より高い作動圧力を要求される用途の密閉型圧縮機では、密閉容器内の圧力が高圧となる為、耐圧性を確保する必要から密閉容器シェルの厚みを大きく、且つ溶接部を強固に溶接しなければならない。
その溶接の様子を図5及び6を用いて説明する。図5(a)は、従来の流体機械である密閉型圧縮機における密閉容器の溶接の様子を示したものである。また、図5(b)その上方(図5(a)中の矢印A方向)からみた矢視図である。
上蓋シェル2を勘合し密着された胴シェル1は、回転盤7に設置された固定治具6に固定されており、胴シェル1と上蓋シェル2の勘合部付近の円周を隅肉溶接される。また、上蓋シェルには電流導入用の密封端子3と吐出管4が取付けられており、これらを溶接時のスパッタなどから保護するために溶接カバー8を被せている。通常、これら胴シェル1と上蓋シェル2の溶接にはMIG溶接またはMAG溶接などが用いられ、円周の溶接に際し、溶接トーチ11は図のように溶接部にその先端を向けた姿勢で固定され、胴シェル1が固定治具6をとともに回転盤7上を図5(b)の矢印B方向に回転する。したがって、溶接トーチ11を溶接方向となる前方(矢印14の方向)に動かすことなく、胴シェル1の回転によって連続的に溶接が行なわれる。溶接トーチ11の先端部に供給される溶接材12は、アークにより溶融金属部20を形成し、その溶融金属部20が凝固し溶接金属部(以下ビード部とよぶ)13が円周上に連続的に形成される。このように胴シェル1と上蓋シェル2が全周に渡って密封して円周溶接されていた。
しかしながら、このビード部13の溶接部が設計圧力に耐えるために、所定の溶込み深さd(d≦d1)およびのど厚L(L≦L1)を確保する必要があり、胴シェル1及び上蓋シェル2の板厚が厚い場合、溶接条件を強く(即ち、溶接パワーを大きく、時間を長く)しなければならなかった。そのため、必然的に溶接部に供給される熱量が大きくなり、溶接の際の入熱により電動機の固定子の巻線や絶縁部材の焼損や、胴シェルの熱変形による電動機のエアギャップ不良などの不具合が生じていた。
このような不具合を解消する為、例えば胴シェルを電動機や圧縮機構を固定する内筒と、耐圧性の高い外筒とからなる二重構造としたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−115966号公報
しかしながら、上記構成によれば、溶接条件を強くし強固に溶接しても、二重構造のため電動機への熱影響を抑えられるので、電動機の固定子の焼損や、外筒の熱変形による電
動機のエアギャップの狂いが生じることを防止できるが、構造および製造方法が複雑で、部材および生産工数も増える為、生産性に課題を有していた。
また、従来の構成では、次に説明するような課題も有していた。図6は、図5のビード部13の形成方向に直角な断面(胴シェルの軸方向)である。隅肉溶接のビード部13の断面は、溶接材12が母材の胴シェル1および上蓋シェル2とともに溶融したのち凝固して形成される。図の斜線部は溶接盛り金属部13aと溶け込み部13bを示しており、上記の従来の溶接方法では、ビード部13の自由表面側の形状は、凝固時の表面張力などの影響から隅肉溶接の三角領域16(図6(a)参照)の斜辺より外側に盛り上がる形状となり、ビード部13と胴シェル1との境界部15aや、上蓋シェル2との境界部15bに、水分などが溜まりやすい形状であった。そのため、その部分から腐食する可能性が高く、信頼性向上の課題となっていた。
また、設計条件からその溶接条件の下限において、図6(b)のように、所定の溶込み深さd(d≦d2≦d1)およびのど厚L(L≦L2≦L1)が確保できる場合では、溶接部の熱量は幾分抑えられるが、溶接金属凝固時の表面張力によりビード部13が被らない開先部17が残るため、その境界部に水分などが溜まり腐食する可能性が高く、信頼性向上の課題となっていた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、電動機の固定子の巻線や絶縁部材を熱損傷から保護しつつ、高圧力に耐え、腐食などを防止できる信頼性の高い密閉容器を有する流体機械及びその製造方法を提供することを目的としている。
前記従来の課題を解決するために、本発明の流体機械の製造方法は、前記胴シェルと蓋シェルとの溶接の際、溶接部の溶融金属に溶接進行方向の作用力を与えながら溶接するものである。
これによって、溶接部の溶融金属が溶接進行方向に流れるため、凝固した溶接部が過剰に盛り上ることがないので、溶接部に与える熱量が抑制され、密閉容器内部が高温となることを防止でき、電動機固定子の電線被覆や絶縁部材などの熱に弱い部品を損傷することなく、板厚の大きなシェルどうしを強固に溶接することが可能となる。
また、本発明の流体機械は、溶接部のビード形成方向に直角な断面の自由表面側の辺が内側に概ね凹に形成されたものである。
これによって、ビード表面(自由表面)のシェルとの境界部がなだらかに形成され、その境界部に腐食の原因となる水分などが溜まりにくくすることができる。
本発明の流体機械及びその製造方法は、流体機械の密閉容器を構成するシェルの溶接時に、密閉容器内部の温度が内部の部品にとって危険な値まで上昇することを抑制することができる。
また、本発明の流体機械は、その密閉容器の溶接部のビード表面とシェルの境界部に水などが溜まりにくく腐食を抑制することができる。
本願第1の発明は、密閉容器内に流体搬送機構とこれを駆動する電動機とを収納し、前記密閉容器は筒状の胴シェルと前記胴シェルの両端部を閉塞密閉する蓋シェルとからなる
流体機械の製造方法であって、前記胴シェルと蓋シェルとの溶接の際、溶接部の溶融金属に溶接進行方向の作用力を与えながら溶接を行うことにより、溶接部の溶融金属が溶接進行方向に流れ、溶接部が過剰に盛り上らず、溶接部に与える熱量が抑制されるため、密閉容器内部温度が内部の部品にとって危険な値になるまで上昇することを防止することができる。
第2の発明は、特に第1の発明の作用力として、溶融金属にガスを吹付け溶接進行方向に流れるように作用力を与えることにより、溶融金属が溶接進行方向に流れ、ビード部が盛り上らず溶接時の熱量が抑制されるとともに、吹付けるガスによる冷却効果により、密閉容器内部温度が内部の部品にとって危険な値になるまで上昇することを防止することができる。
第3の発明は、特に第1の発明の作用力として、溶融金属に作用する重力の分力を溶接進行方向の作用力として与えることにより、容易な装置構成で、溶融金属が溶接進行方向に流れ、ビード部が盛り上らずに与える熱量が抑制されるため、密閉容器内部温度が内部の部品にとって危険な値になるまで上昇することを防止することができる。
第4の発明は、特に胴シェルと蓋シェルとの溶接の際、胴シェルの軸心を水平もしくは傾斜させ保持しながら軸中心に回転させることで、溶接トーチ側をほとんど移動させずに効率よく連続的に溶接でき、また溶接金属の自重による作用力により溶融金属が溶接進行方向に流れ、ビード部が盛り上らずに与える熱量が抑制されるため、密閉容器内部温度が内部の部品にとって危険な値になるまで上昇することを防止することができる。
第5の発明は、特に第1から4の発明で密閉容器内部で超臨界状態となる作動流体を用いる場合であり、作動流体が超臨界状態では密閉容器内部が高圧になるので特に耐圧性能の高い密閉容器が要求されるが、本発明により内部の部品を損傷することなく高耐圧の密閉容器を提供することができる。
第6の発明は、特に第1から5の発明で密閉容器内部の作動流体が二酸化炭素である場合であり、この場合、運転時または高温での停止時に密閉容器内部が高圧になるので特に耐圧性能の高い密閉容器が要求されるが、本発明により内部の部品を損傷することなく高耐圧の密閉容器を提供することができる。
第7の発明は、特に第1から6の発明で密閉容器内部に制御回路を内蔵しているものであり、高温に弱い半導体を含んだ制御回路が、溶接時の熱により破壊されることを防止できる。
第8の発明は、密閉容器内に流体搬送機構とこれを駆動する電動機とを収納し、前記密閉容器は筒状の胴シェルと前記胴シェルの両端部に溶接され閉塞密閉する蓋シェルからなり、前記胴シェルと蓋シェルとの溶接部のビード形成方向に直角な断面は、前記断面の自由表面側の辺が前記断面の内側に概ね凹であるため、溶接の境界部がなだらかになり、その境界部に湿気などによる水分が溜まりにくく腐食を防止できる。
第9の発明は、特に第5の発明で溶接部の形態が隅肉溶接の場合であり、ビード部の盛り上がりを抑制できやすく、溶接の境界部がなだらかになり、その境界部に湿気などによる水分が溜まりにくく腐食を防止できる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に記載する実施の形態により本発明が限定されるものではない。
また、図5および図6で説明した従来例と同一機能部品については、同一番号を使用し、同一の構成および作用の説明は省略する。
(実施の形態1)
図1(a)、(b)は本発明第1の実施の形態における流体機械の製造方法を示す図であり、図2は(a)、(b)は溶接部の断面を示したものである。
ここでは、二酸化炭素を作動流体とした冷凍サイクル用の密閉型圧縮機を例に、その胴シェルと蓋シェルとの溶接方法を説明する。尚、図1(b)は、同図(a)の矢印A方向の矢視図である。胴シェル1は、内部に電動機や二酸化炭素冷媒を圧縮する為の圧縮機構が既に取りつけられ後、密封端子13および吐出管12が密封して設置された上蓋シェル2を、胴シェル1の上側端部30に密着嵌合された状態で、回転盤7に設置された固定治具6に固定される。この状態で、胴シェル1の上方端面30と上蓋シェル2の全周を隅肉溶接される。この溶接に際し、溶接トーチ11およびはアシストガス供給装置21は、図のように各々の先端を溶接箇所に向けた姿勢で固定され、溶接トーチ11の先端からは溶接材12およびのアークガス(例えば、アルゴン、ヘリウム、炭酸ガスなど)が供給され、アシストガス供給装置21の先端からはアシストガス22(例えば、アルゴン、ヘリウム、窒素、炭酸ガスなど)が吹き出し供給される。
溶接が開始されると胴シェル1は回転盤7により回転し始め、溶接トーチ11の先端で発生したアークにより、溶接材12を溶融し溶接箇所に滴下するとともに、アークの先端部に位置する胴シェル1と上蓋シェル2の隅肉溶接する箇所を溶融し、溶融金属部20が形成される。その溶融金属部20に溶接進行方向(図1中の矢印14の方向)に沿ってアシストガス22をアシストガス供給装置21により吹付けると、溶融金属部20の上層部はその方向に力を受け流れるため、溶融金属部20の自由表面はほとんど盛り上がることなく凝固し、ほとんど盛り上がりのない溶接金属部(ビード部)13が形成される。したがって、従来よりビート部13の盛り上りの量が少なく、溶接部に供給される熱量もすくないため、電動機の固定子の巻線や絶縁部材の焼損や、胴シェルの熱変形による電動機のエアギャップ不良などを防止することができる。
図2に、そのビード部13の軸方向断面を示す。上記方法によれば、ビード部13の溶断面においては、設計圧力に耐え得る所定の溶込み深さd(d≦d3)およびのど厚L(L≦L3)が確保されるとともに、ビード部13の表面24の形状が、盛り上がらずに内側に凹んだ断面形状とすることができる。したがって、胴シェル1および上蓋シェル2との境界部15a、15bもなだらかで水分が溜まりにくい形状にできるため、腐食などの発生を防止できる。
このようにして、連続的に全周にわたって、溶融金属部20にアシストガス22を吹付けることで、溶接部に与える熱量が少なくても、ビード部の強度を確保できるため、電動機の固定子の巻線や絶縁部材を熱損傷から保護しつつ、高圧力に耐え、腐食などを防止できる信頼性の高い密閉容器を有する流体機械及びその製造方法を提供することができる。
また、上記方法によれは、従来同等に溶接条件が強くても溶接時に溶融する溶接材12の量が少なく、溶接時間が短くできる。したがって、生産性向上を実現できる。
尚、アシストガス22に冷却作用を持たせることで、ビード部13の熱を早く散逸させ、電動機の固定子の巻線や絶縁部材を熱損傷から保護できることは、言うまでもない。
尚、アシストガスの温度、および吹きつけ量や速度は、条件に応じて設定することでビード部の表面24を所望の形状にすることが可能であることは言うまでもない。
尚、アシストガスには、上記例にこだわらず不活性ガス、不燃性ガスを使用しても良いことはいうまでもない。
(実施の形態2)
図3(a)、(b)は本発明第1の実施の形態における流体機械の製造方法を示す図であり、図4は(a)、(b)、(c)は溶接部の断面を示したものである。
図3において、図1と異なるのは溶融金属部20に作用する溶接進行方向の力として、溶融金属部20に働く重力31の周方向分力32を用いた点である。その溶融金属部20の重力31を利用する為に、胴シェル1と上蓋シェル2の溶接姿勢、及び溶接トーチ11の溶接姿勢と位置を考慮しており、そのため、回転盤7に設置された固定治具6は、傾斜可能(図6(a)の角度α)となっている。本形態を用いる事で、簡便な装置で上記実施の形態1と同様の効果を得る事ができる。
図3を用いて本実施の形態の溶接方法を説明する。尚、図3(b)は、同図(a)の矢印A方向の矢視図である。上蓋シェル2を勘合された胴シェル1は、固定治具6に軸方向に回転可能に固定されており、その軸を水平より角度αだけ傾斜させてある。これにより、その胴シェル1の軸と直角である胴シェル1の端面30は、角度αだけ傾斜することになる。その端面30と上蓋シェル2の全周が隅肉溶接される。
一方、溶接トーチ11は、その円周面30の頂部から角度βの位置に固定されて、溶接が開始されると胴シェル1は回転盤7により矢印Bの方向に回転し始め、溶接トーチ11の先端で発生したアークにより、溶接材12を溶融し溶接箇所に滴下するとともに、アークの先端部に位置する胴シェル1と上蓋シェル2の隅肉溶接する箇所を溶融し、溶融金属部20が形成される。溶融金属部20の溶融金属は、胴シェルの回転と共に溶接後方に移動しながら凝固しビード部13が形成され、胴シェル1と上蓋シェル2が溶接される。
この溶融金属部20には、自重による重力31が働くが、溶接金属部20が形成された胴シェルの端面30が傾斜している為、重力31は、周方向分力32と軸方向分力33、径方向分力34に分解できる。この周方向分力32により、溶融金属20は周方向すなわち溶接進行方向に流れることになる。
したがって、溶融金属部20の上層部はその方向に力を受け流れるため、溶融金属部20の自由表面はほとんど盛り上がることなく凝固し、ほとんど盛り上がりのない溶接金属部(ビード部)13が形成される。したがって、従来の方法よりビート部13の量が少なく、供給される熱量も少ないため、電動機の固定子の巻線や絶縁部材の焼損や、胴シェルの熱変形による電動機のエアギャップ不良などを防止することができる。
図4(a)に、そのビード部13の断面を示す。尚、図は、胴シェル1の溶接時と同じ傾斜角度αだけ傾斜させてある。上記方法によれば、ビード部13の溶接部断面において、設計圧力に耐え得る所定の溶込み深さd(d≦d4)およびのど厚L(L≦L4)を確保するとともに、ビード部13の表面形状24が、盛り上がらずに内側に凹んだ断面形状を形成することができる。また、胴シェル1および上蓋シェル2との境界部15a、15bもなだらかで水分が溜まりにくい形状にできるため、腐食などの発生を防止できる。
また、上蓋シェル2が胴シェル1の外側に勘合された場合も、上記同様に溶接を行なう事で同様の効果を得ることができる。そのビード部13の断面を、図4(b)に示す。
さらに、胴シェル1と上蓋シェル2が突き合わせ溶接される場合も、上記同様に溶接を
行なう事で同様の効果を得ることができる。そのビード部13の断面を、図4(c)に示す。
尚、図3では傾斜角度αが0に近いほど、角度βが90°に近いほど周方向の分力が大きくなり、流れる力も大きくなるので、これらの角度を適当に設定する事で、ビード部13の凹み形状を制御する事ができ、最適の効果を得る事ができる事は言うまでも無い。
以上の実施の形態は、二酸化炭素冷媒圧縮機のように高耐圧の密閉容器を必要とする場合について説明したが、通常のフロン系冷媒を使用した密閉型圧縮機であっても、駆動回路や制御回路を密閉容器内に収納した密閉型電動圧縮機において、高温に弱い半導体部品を含む制御回路を溶接による熱影響を受けやすい場所に配置せざるを得ない場合などは、本発明を適用することにより半導体を破壊することなく密閉容器溶接を行なうことができる。
以上のように、本発明にかかる密閉形流体機械およびその製造方法は、密閉容器内部の温度を抑制しながら溶接を行うことが可能となるので、二酸化炭素冷媒圧縮機のような耐圧性の高い密閉容器を必要とする密閉型電動圧縮機の製造ばかりではなく、高温に弱い半導体部品を含む電子回路を内蔵した流体機械およびその製造等の用途にも適用できる。
(a)本発明第1の実施形態における流体機械の製造方法を示す図(b)同A方向矢視図 本発明第1の実施形態におけるビード部の軸方向断面図 (a)本発明第2の実施形態における流体機械の製造方法を示す図(b)同A方向矢視図 (a)本発明第2の実施形態におけるビード部の軸方向断面図(b)同上蓋シェルが胴シェルの外側に勘合された場合のビード部の軸方向断面図(c)同胴シェルと上蓋シェルが突き合わせ溶接される場合のビード部の軸方向断面図 (a)従来の流体機械の製造方法を示す図(b)同A方向矢視図 (a)従来のビード部の軸方向断面図(b)同溶接条件の下限におけるビード部の軸方向断面図
符号の説明
1 胴シェル
2 上蓋シェル
3 密封端子
4 吐出管
5 固定治具
7 回転盤
11 溶接トーチ
12 溶接材
13 ビード部
13a 溶接盛り金属部
13b 溶け込み部
14 溶接進行方向
15a,15b 境界部
20 溶融金属部
21 アシストガス供給装置
22 アシストガス
30 胴シェルの端面
31 重力
32 重力による周方向分力

Claims (9)

  1. 密閉容器内に流体搬送機構とこれを駆動する電動機とを収納し、前記密閉容器は筒状の胴シェルと前記胴シェルの両端部を閉塞密閉する蓋シェルとからなる流体機械の製造方法であって、前記胴シェルと蓋シェルとの溶接の際、溶接部の溶融金属に溶接進行方向の作用力を与えながら溶接を行う流体機械の製造方法。
  2. 作用力は、溶融金属に吹付けられたガスにより与えられる請求項1記載の流体機械の製造方法。
  3. 作用力は、溶融金属に作用する重力により与えられる請求項1記載の流体機械の製造方法。
  4. 胴シェルの軸心を水平もしくは傾斜させ保持するとともに軸中心に回転させながら前記胴シェルと蓋シェルとの溶接を行う請求項1〜3記載の流体機械の製造方法。
  5. 流体搬送機構から吐出された密閉容器内の作動流体が超臨界状態である請求項1〜4記載の製造方法により製造された流体機械。
  6. 流体搬送機構で搬送される作動流体が二酸化炭素である請求項1〜5記載の製造方法により製造された流体機械。
  7. 密閉容器内部に制御回路を内蔵している請求項5〜6記載の流体機械。
  8. 密閉容器内に流体搬送機構とこれを駆動する電動機とを収納し、前記密閉容器は筒状の胴シェルと前記胴シェルの両端部に溶接され閉塞密閉する蓋シェルからなり、前記胴シェルと蓋シェルとの溶接部のビード形成方向に直角な断面は、前記断面の自由表面側の辺が前記断面の内側に概ね凹である流体機械。
  9. 溶接部は、隅肉溶接である請求項8記載の流体機械。
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