JP2005349306A - 静電塗装用スプレーガン - Google Patents

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Abstract

【課題】 導電性塗料、非導電性塗料のいずれでも使用可能な静電塗装用スプレーガンを提供する。
【解決手段】 スプレーガン1は、バレル2に対して着脱可能に装着される水系塗料用ノズル29及び溶剤系塗料用ノズル51を備えている。水系塗料用ノズル29がバレル2に装着されたとき、ピン電極32は塗料流路30及び塗料チューブ26を流れる塗料を通じて接地される。これにより、ピン電極32の表面から電極14に向かう強力な電界が発生し、ピン電極32を伝う水系塗料の表面に電荷が誘起される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水系塗料及び溶剤系塗料のいずれにも適用可能な静電塗装用スプレーガンに関する。
自動車の車体等の塗装方法の一つに静電塗装がある。静電塗装は、被塗物、つまり車体を陽極に、塗装装置を陰極とし、これらの間に高電圧を加えて静電界を形成すると共に塗料粒子をマイナスに帯電させて噴霧することにより、静電引力により被塗物に塗料を吸着させる方法である。
このため、静電塗装用の塗装装置、例えば静電塗装用スプレーガンはガン本体に荷電電極を設け、前記荷電電極に負の高電圧を供給することにより前記荷電電極と被塗物との間に高電圧を印加すると共に塗料をマイナスに帯電させている。
このような静電塗装に用いられる塗料としては溶剤系塗料及び水系塗料が挙げられる。溶剤系塗料は電気抵抗が比較的高く電流をほとんど通さない。このため、溶剤系塗料用の静電塗装ガンは、ガン本体内の弁室に荷電電極を設け、塗料を帯電させた状態で塗装ノズルから噴射するようになっている。
これに対して、水性系塗料は電気抵抗が比較的低いため、弁室内に荷電電極を設けると、接地された塗料タンクに塗料供給経路を通して電流が流れてしまう。そこで、水系塗料用の静電塗装ガンでは、ガン本体の外部に1ないし複数本の外部電極を配置し前記外部電極に高電圧を印加する所謂「外部電極方式」が採用されている。
谷 文也著,「実用静電塗装法」,株式会社理工出版社,昭和53年9月1日,p.45−46
溶剤系塗料は取扱い易く、また発色が良いことから、車体塗装に多用されている。しかし、溶剤系塗料を使用すると、塗装作業時に当該塗料中に含まれる有機溶剤が大気中に放出されるため、作業者の健康を損ねたり自然環境に悪影響を及ぼしたりするおそれがある。このため、車体塗装に用いる塗料を溶剤系塗料から水系塗料に切り替えることが考えられている。
しかし、溶剤系塗料の利点を考慮すると現時点では全ての塗装工程を水系塗料に切り替えることは難しいため、暫くの間は溶剤系塗料及び水系塗料の両方が用いられることが考えられる。ところが、上述したように溶剤系塗料用の静電塗装ガンと水系塗料用の静電塗装ガンとは構造が異なるため、溶剤系塗料及び水系塗料が並存する場合は、各塗料に適した塗装ガンを備えておく必要があり、設備数が増加するという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は導電性塗料、非導電性塗料のいずれでも使用可能な静電塗装用スプレーガンを提供することである。
本発明は、塗料を圧縮空気で霧化すると共に帯電させることにより被塗物に塗着させる静電塗装用スプレーガンであって、塗料供給源に接続された塗料供給路を有するバレルと、前記塗料供給路に連通する塗料流路及び前記塗料流路の前端部に設けられた塗料吐出口を有し、前記バレルの前端部に選択的に装着される導電性塗料用ノズル及び非導電性塗料用ノズルと、前端部が前記塗料吐出口よりも前方に突出するように前記導電性塗料用ノズル及び非導電性塗料用ノズルの塗料流路内のそれぞれに配設された第1及び第2のピン電極と、前記塗料供給路と前記塗料流路との接続部分に設けられた導電性部材と、前記塗料吐出口から吐出される塗料を帯電させるための直流高電圧を発生する高電圧発生手段と、前記塗料用ノズルを覆うように前記バレルの前端部に取り付けられ、前記バレル及び前記塗料用ノズルとの間に空間を有するエアキャップと、前記空間に配置され前記高電圧発生手段で発生した直流高電圧の出力部とを備えたスプレーガンである。前記第1のピン電極は、前記導電性塗料用ノズルが前記バレルの前端部に装着されたときに接地されるように構成されていると共に前記出力部との間に発生する電界により直流高電圧が印加されるように構成されている。また、前記非導電性塗料用ノズルは、前記バレルの前端部に装着されたときに前記出力部と前記導電性部材とを電気的に接続する導電性接続部材を備え、前記第2のピン電極は、前記非導電性塗料用ノズルが前記バレルの前端部に装着されたときに前記導電性部材に電気的に接続されるように構成されていると共に前記導電性接続部材及び前記導電性部材を介して前記出力部に印加された直流高電圧が供給されるように構成されている。
上記構成によれば、バレルの前端に導電性塗料用ノズル及び非導電性塗料用ノズルのいずれが装着された場合でも、前記ピン電極を伝う塗料は帯電した状態で塗料吐出口から吐出される。
本発明の静電塗装用スプレーガンは、塗料用ノズルを交換することにより、水系塗料のような導電性塗料及び溶剤系塗料のような非導電性塗料の両方に利用することができる。
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。
まず、図1ないし図3に基づき導電性塗料用ノズルである水系塗料用ノズルの装着状態における静電塗装用スプレーガンの構成について説明する。
前記スプレーガン1は絶縁性の合成樹脂材料からなるバレル(銃身)2と、このバレル2の後端部(図1中右端部)に設けたグリップ3とから構成されている。前記バレル2内の上部には高電圧発生回路を構成する昇圧トランス、高圧整流回路(いずれも図示せず)を一体にモールドしたカスケード4(高電圧発生手段に相当)が収納されている。
前記バレル2内の上部の前部には貫通孔5aを有する円柱状の絶縁体5が配設されている。前記絶縁体5の前半部は後半部よりも径大になっており、当該前半部はバレル2の前方部に露出している。前記カスケード4と前記絶縁体5との間には孔6,7が設けられており、前記孔6,7には導電性のスプリング6a,7aがそれぞれ収容されている。前記スプリング6aの後端はカスケード4の前端に位置する出力端子8に取り付けられている。
前記スプリング7aの前後端部には導電性接触子9,10がそれぞれ取り付けられている。前記導電性接触子10の後面には前記スプリング6aが接触している。また、前記導電性接触子9は絶縁体5に取り付けられている。絶縁体5の貫通孔5aには導電性を有する連体棒11が挿通されており、前記連体棒11の後端部は導電性接触子9に支持されている。また、前記連体棒11の前端部は絶縁体5の前端面よりも僅かに前方に突出している。
前記絶縁体5の前端部には電極支持体13が着脱可能に取り付けられている。図3に示すように、前記電極支持体13は正面視ほぼ扇形状をなしており、その中央付近において前記絶縁体5に取り付けられている。また、前記電極支持体13の後面中央部には円板状の電極14が固定されている。前記電極14の後面は露出しており、前記連体棒11の突出端部に当接している。
前記電極支持体13の内部のうち前記電極14の両側には1対の金属ピン15(図3にのみ示す)が埋設されている。前記金属ピン15の一端部は前記電極14に接触し、他端部は電極支持体13の両端部から僅かに突出している。
高電圧発生に必要な高周波電圧は、前記グリップ3の下部の電源コネクタ16から取り入れられ、グリップ3内の図示しない配線ケーブルを通ってカスケード4内の昇圧トランスに供給される。供給された高周波電圧は、昇圧トランスで昇圧された後、コッククロフト−ウォルトン型倍電圧整流回路を使用した高電圧整流回路で更に昇圧されると同時に整流されて数万Vの直流高電圧が発生される。
発生した直流高電圧は、カスケード4の出力端子8から前記スプリング6aを介して前記導電性接触子10に導かれる。そして、前記導電性接触子10からスプリング7aを介して導電性接触子9に導かれ、連体棒11を通して電極14及び金属ピン15に供給される。本実施例では、連体棒11が出力部として機能し、電極14及び金属ピン15が電極部材として機能する。
一方、グリップ3の下部には塗料ホース用ジョイント17が連結されている。また、バレル2内の下部には前後方向に延びる孔部18が設けられている。前記バレル2の前端部には取付凹部19が設けられており、前記取付凹部19の後端面において前記孔部18は開口している。前記孔部18内の前部には塗料バルブ20が配設されている。また、孔部18内のうち前記塗料バルブ20の後部には空間を存して中空状のガイド部材21が配設されている。
前記塗料バルブ20は、導電性部材としてのバルブ本体22、前記バルブ本体22内を軸方向に貫通する弁口23、前記弁口23を開閉するニードル24を備えて構成されている。孔部18のうち塗料バルブ20とガイド部材21との間の空間は弁室25とされている。
ニードル24は弁室25内を貫通しており、その前端部がテーパ状に形成されている。前記ニードル24の後部は前記ガイド部材21内に挿通されており、当該ガイド部材21に沿って前後方向に移動するようになっている。弁口23は前記ニードル24の前端部が当接、離間することによって開放、閉塞される。
前記ニードル24は、バレル2の後端部に設けられた復帰バネ27により常には弁口23を閉塞する方向に付勢されている。そして、バレル2に設けられたトリガ28が引かれている間のみ前記ニードル24は復帰バネ27に抗して後退し、弁口23が開放される。前記弁室25と前記塗料ホース用ジョイント17とは塗料チューブ26(塗料供給路に相当)により連結されている。
前記取付凹部19は前半部よりも後半部のほうが径小になっており、その径小部分には導電性塗料用ノズルとしての水系塗料用ノズル29が着脱可能に螺合されている。前記塗料用ノズル29は絶縁性合成樹脂材料からなり、その前半部は取付凹部19よりも前方に突出している。前記塗料用ノズル29内の中心部には前後方向に貫通する塗料流路30が設けられている。前記塗料流路30の後端部は前記塗料バルブ20の弁口23に連通している。塗料用ノズル29の前端部のうち塗料流路30の前端にあたる部分は径小に構成され、塗料吐出口31とされている。
尚、前記取付凹部19に塗料用ノズル29が装着されたことにより前記塗料用ノズル29の周囲部には環状の空間が形成される。この環状空間はパターンエア流路44として利用される。また、前記電極支持体13は前記パターンエア流路44に配置される。
上記構成により、トリガ28の非操作時は、塗料供給源としての塗料タンクから塗料ホース(いずれも図示せず)を介して前記塗料ホース用ジョイント17に供給され、塗料チューブ26を通って弁室25に導かれた塗料は、前記ニードル24により塗料用ノズル29への吐出が阻止される。一方、トリガ28が操作されて塗料バルブ20が開弁すると、弁室25内に供給された塗料は塗料用ノズル29内の塗料流路30に吐出される。
前記塗料流路30にはピン電極32(第1のピン電極に相当)が挿通されている。前記ピン電極32の前端部は、塗料吐出口31を通り前方に突出している。ピン電極32の後端部は導電性を有する保持部材38を介してバルブ本体22に接続されている。電気抵抗の比較的低い水系塗料やメタリック系塗料が塗料用ノズル29内に供給されたとき、ピン電極32はその塗料の導電性により接地された塗料タンクと電気的につながり接地電位に維持されるようになっている。
塗料用ノズル29内のうち前記塗料流路30の周囲部には複数の霧化エア流路33が形成されている。前記霧化エア流路33の前後両端部は、塗料用ノズル29の前後端部に設けられた環状の霧化エア流路33a、33bに連通している。
バレル2の後端部にはエアバルブ34が設けられている。また、グリップ3の下部にはエアホースジョイント35が取り付けられており、グリップ3内には前記エアバルブ34とエアホースジョイント35を繋ぐエア流路36が設けられている。霧化エア及びパターンエア用の圧縮空気は、圧縮空気発生装置から高圧エアホース(いずれも図示せず)を介してエアホースジョイント35に供給され、前記エア流路36を通ってエアバルブ34に導かれる。
エアバルブ34は、前記ニードル24と一体的に前後移動する弁体37により開閉されるようになっている。つまり、塗料バルブ20が開弁するときエアバルブ34も開弁し、塗料バルブ20が閉弁するとエアバルブ34も閉弁する。そして、エアバルブ34が開弁すると圧縮空気はバレル2内に設けられた霧化エア供給路、パターンエア供給路(いずれも図示せず)を通って塗料用ノズル29後端の霧化エア流路33b、パターンエア流路44にそれぞれ供給される。
塗料用ノズル29の前端部はバレル2の前端部に取り付けられたエアキャップ40によって覆われている。エアキャップ40の後面中央には収容凹部41が設けられており、塗料用ノズル29の前端部は前記収容凹部41に嵌合している。エアキャップ40の後部外周には環状段部40aが設けられており、前記環状段部40aにはリテイニングナット42が係合している。バレル2の前端部外周にはねじ山43が設けられており、前記ねじ山43に前記リテイニングナット42は螺合している。
前記塗料用ノズル29は、取付凹部19に挿入された後、前端部に前記エアキャップ40を嵌合させ、前記エアキャップ40の前端からリテイニングナット42を挿入してねじ山43に螺合させることによりエアキャップ40と共にバレル2に固定される。このとき、エアキャップ40とバレル2との間には塗料用ノズル29の周囲に位置する環状の空間が形成される。この空間は前記パターンエア流路44と共にパターンエア流路45として利用される。
前記エアキャップ40の中央部には霧化エア噴出孔46が穿設されている。前記霧化エア噴出孔46には塗料用ノズル29の塗料吐出口31が挿通されている。霧化エア噴出孔46は前記霧化エア流路33aに連通しており、前記霧化エア流路33aに供給された霧化エアは霧化エア噴出孔46の内周面と塗料吐出口31の外周面との間の環状の隙間を通って前方に噴出される。
また、エアキャップ40のうち霧化エア噴噴出46の周囲部には複数の副パターンエア噴出孔47が設けられている。前記副パターンエア噴出孔47は前記霧化エア流路33aに連通しており、霧化エア流路33aに供給された圧縮空気は副パターンエアとして副パターンエア噴出孔47から前方に噴出される。
更に、エアキャップ40の前部の上下部には前方に突出する一対の角部48が形成されている。前記角部48には、それぞれ前記パターンエア流路45に連通する複数(図2では2個)のパターンエア噴出孔49が形成されている。前記パターンエア噴出孔49はエアキャップ40の中心軸に向かって斜め前方に傾斜している。従って、パターンエア流路45に供給された圧縮空気としてのパターンエアは前記パターンエア噴出孔49から斜め前方に向けて噴出される。
一方、図4及び図5は非導電性塗料用ノズルとしての溶剤系塗料用ノズル51が装着された状態を示すスプレーガンの構成を示す図である。溶剤系塗料用ノズル51は、水系塗料用ノズル29及び電極支持体13を取り外した後、取付凹部19に装着される。取付凹部19に装着された溶剤系塗料用ノズル51はエアキャップ40を取付け、リテイニングナット42をねじ山43にねじ込むことによりバレル2に固定される。
具体的には、溶剤系塗料用ノズル51は、絶縁性合成樹脂材料からなり、その前後方向中心部の外周には円環状のフランジ52が一体的に設けられている。前記塗料用ノズル51のうちフランジ52よりも前方部分は取付凹部19よりも前方に突出しており、その前端部はエアキャップ40の収容凹部41に嵌合している。
前記フランジ52の周縁部の後面には環状の導電性接続部材53(第1の導電性接続部材に相当)が嵌め込まれている。前記フランジ52の周縁部は前記絶縁体5の前端面と対向しており、取付凹部19に塗料用ノズル51が装着されたとき前記連体棒11の前端部は導電性接続部材53に当接する。前記導電性接続部材53が環状であるため、取付凹部19に対して塗料用ノズル51がどのような周方向位置で取り付けられても、前記導電性接続部材53と連体棒11とは確実に当接するようになっている。
前記塗料用ノズル51内の中心部には前後方向に貫通する塗料流路54が設けられている。塗料流路54の後端部は塗料バルブ20の弁口23に連通している。塗料用ノズル51の前端部のうち塗料流路54の前端に当たる部分は径小に構成され、塗料吐出口55とされ、エアキャップ40の霧化エア噴出孔46に挿入されている。前記塗料流路54内にはピン電極56が挿通されている。前記ピン電極56の前端部は塗料吐出口55よりも前方に突出している。前記ピン電極56の後半部は導電性を有する保持部材57によって保持されている。塗料流路54内のうち保持部材57の後部には導電性を有するスプリング58が収容されている。前記スプリング58の後端部はバルブ本体22の前端面に当接している。上記構成によりピン電極56とバルブ本体22とは電気的に接続される。
また、塗料用ノズル51内のうち前記塗料流路54の周囲部には複数の霧化エア流路59(図4及び図5では1個のみ示す)が形成されている。前記霧化エア流路59の前後両端部は、塗料用ノズル51の前後端部に設けられた環状の霧化エア流路59a、59bに連通している。
前記塗料用ノズル51の後端部に設けられた霧化エア流路59b内には導電性を有するスプリング60が挿入されている。前記スプリング60の後端部はバルブ本体22のフランジ22aに当接している。また、塗料用ノズル51には前記導電性接続部材53から前記霧化エア流路59bの前端部まで延びるL字状の導電板61が埋設されている。前記導電板61の一端部は前記導電性接続部材53に接触し、他端部は霧化エア流路59b内に僅かに突出して前記スプリング60の前端部に接触している。スプリング60及び導電板61は第2の導電性接続部材に相当する。
その他の構成は、水系塗料用ノズル29が装着されているときと同じであるため、説明を省略する。
次に、上記構成のスプレーガン1を用いて静電塗装を行うときの動作について説明する。水系塗料用ノズル29及び電極支持体13が装着された状態でトリガ28が引かれると、塗料バルブ20が開弁してジョイント17から供給された水系塗料が塗料流路30に吐出され、塗料用ノズル29前端の塗料吐出口31からピン電極32の表面を伝って皮膜状に吐出される。これと同時にカスケード4内の高電圧発生回路に高周波電圧が供給され高電圧整流回路により発生した数万Vの直流高電圧が電極14に印加される。ピン電極32は塗料の導電性を利用して接地されているため、ピン電極32の表面からは高電圧が印加された電極14(金属ピン15)に向かう強力な電界が発生する。これによりピン電極32表面を伝う導電性を有する塗料の表面には電極14の高電圧の極性とは反対極性の電荷が誘起される。
また、トリガ28が引かれると霧化エア流路33に圧縮空気が供給され、この圧縮空気は霧化エア噴出孔46の内周と塗料吐出口31の外周との間の狭い隙間を通り霧化エアとして前方に噴出される。この霧化エアは、ピン電極32の表面を伝う塗料に衝突し霧吹きの原理により塗料を霧化させる。この霧化エアの噴出と同時に副パターンエア噴出孔47からも霧化エア流路33から供給される圧縮空気が副パターンエアとして噴出される。この副パターンエアもまた塗料の霧化に補助的役割を果たす。
このようにして霧化された塗料粒子は、ピン電極32の表面に接触することにより誘起された電荷を持ったまま空中に飛び出す。即ち、霧化された塗料粒子は電極14の極性とは反対極性に帯電している。
他方、パターンエア流路44,45に供給された圧縮空気は、パターンエアとして左右の角部48に設けられたパターンエア噴出孔49から斜め内側前方に向けて勢い良く噴出される。このパターンエアは霧化された塗料粒子の噴霧パターンを塗装に適した楕円形ないし小判形に形成する。なお、この噴霧パターンの形成には前記副パターンエア噴出孔49から噴出される副パターンエアも補助的役割を果たす。
一方、溶剤系塗料用ノズル51を装着した状態でトリガ28が引かれると、塗料バルブ20が開弁してジョイント17から供給された溶剤系塗料が塗料流路54に吐出され、塗料用ノズル51前端の塗料吐出口55からピン電極56の表面を伝って皮膜状に吐出される。また、霧化エア流路59に圧縮空気が供給され、この圧縮空気は霧化エア噴出孔46の内周と塗料吐出口55の外周との間の狭い隙間を通り霧化エアとして前方に噴出される。更に、霧化エアの噴出と同時に副パターンエア噴出孔47からも霧化エア流路33から供給される圧縮空気が副パターンエアとして噴出される。この結果、ピン電極56の表面を伝って塗料吐出口55から吐出される溶剤系塗料は、霧化エア及び副パターンエアにより霧化される。
このとき、カスケード4内の出力端子8からスプリング6a等を介して電極14に印加された高電圧は、導電性接続部材53、導電板61、スプリング60を介してバルブ本体22に導かれる。バルブ本体22に導かれた高電圧はその前端部からスプリング60を介して保持部材57に導かれ、ピン電極56に供給される。これにより、ピン電極56の表面を伝う溶剤性塗料には電極14の高電圧と同じ極性の電荷が誘起される。従って、塗料吐出口55から吐出され霧化された溶剤系塗料の塗料粒子は電極14の極性と同じ極性に帯電した状態で空中に飛び出す。
空中に飛び出した塗料粒子は、パターンエア噴出孔49から噴出されるパターンエア及び副パターンエア噴出孔49から噴出される副パターンエアによって、その噴霧パターンが塗装に適した小判形に形成される。
尚、水系塗料及び溶剤系塗料のいずれの場合も、塗料粒子は主としてパターンエアによって被塗物近傍まで搬送される。帯電した塗料粒子が被塗物に近づくと、静電誘導により接地された被塗物の表面に塗料粒子の電荷と反対極性の電荷が誘起される。これにより、塗料粒子と被塗物との間に静電気力が働き、塗料粒子は被塗物に向かう吸引力を受ける。つまり、この吸引力とパターンエアによる吹きつけ力との双方の力により塗料粒子は被塗物表面に塗着される。静電気力による吸引力が働くため塗料粒子は被塗物の裏側にも回り込み、スプレーガン1に面しない被塗物の裏側にも塗料が塗着される。以上のような作用により被塗物に静電塗装が行なわれる。
このように本実施例においては、水系塗料用ノズル29及び電極支持体13をバレル2に装着することにより水系塗料を静電塗装することができ、前記水系塗料用ノズル29及び電極支持体13に代えて溶剤系塗料用ノズル51をバレル2の装着することにより溶剤系塗料を静電塗装することができる。つまり、共通のスプレーガン1を用いて水系塗料及び溶剤系塗料のいずれであって静電塗装することができる。
また、水系塗料用ノズル29をバレル2の前端に装着するとき、絶縁体5に電極支持体13を取り付け、連体棒11の端部に電極14及び金属ピン15を接続した。このため、ピン電極32から電極14に向かって強力な電界を発生させることができる。更に、前記ピン電極32を塗料流路30及び塗料チューブ26を流れる水系塗料を介して接地するようにしたため、ピン電極32を接地するための配線を省略することができる。
また、スプレーガンの内部に高電圧が印加される電極14を収納したため、安全性が向上する。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような変形が可能である。
塗料バルブはバレルの外部に設けられていても良い。この場合は、導電性塗料用或いは非導電性塗料用ノズルの塗料流路と塗料供給路との接続部分、例えば両者を接続する接続管路に導電性部材を設けると良い。また、接続管路の全体を導電性部材にする他、接続管路の一部を導電性部材から構成しても良い。要は、高電圧発生手段で発生した直流高電圧が前記導電性部材を介して電極ピンに印加されるように構成されていれば良い。
本発明の一実施例を示すものであり、水系塗料用ノズルが装着された状態のスプレーガンの全体構成を示す縦断面図 水系塗料用ノズルが装着された状態のスプレーガンの前端部の縦断面図 電極保持体の正面図 溶剤系塗料用ノズルが装着された状態のスプレーガンの全体構成を示す縦断面図 溶剤系塗料用ノズルが装着された状態のスプレーガンの前端部の縦断面図
符号の説明
図面中、1は静電塗装用スプレーガン、2はバレル、4はカスケード(高電圧発生手段)、11は連体棒(出力部)、14は電極(電極部材)、15は金属ピン(電極部材)、22はバルブ本体(導電性部材)、26は塗料チューブ(塗料供給路)、29は水系塗料用ノズル(導電性塗料用ノズル)、30,54は塗料流路、31,55は塗料吐出口、32はピン電極(第1のピン電極)、51は溶剤系塗料用ノズル(非導電性塗料用ノズル)、53は導電性接続部材(第1の導電性接続部材)、56はピン電極(第2のピン電極)、60はスプリング(第2の導電性接続部材)、61は導電板(第2の導電性接続部材)を示す。

Claims (4)

  1. 塗料を圧縮空気で霧化すると共に帯電させることにより被塗物に塗着させる静電塗装用スプレーガンにおいて、
    塗料供給源に接続された塗料供給路を有するバレルと、
    前記塗料供給路に連通する塗料流路及び前記塗料流路の前端部に設けられた塗料吐出口を有し、前記バレルの前端部に選択的に装着される導電性塗料用ノズル及び非導電性塗料用ノズルと、
    前端部が前記塗料吐出口よりも前方に突出するように前記導電性塗料用ノズル及び非導電性塗料用ノズルの塗料流路内のそれぞれに配設された第1及び第2のピン電極と、
    前記塗料供給路と前記塗料流路との接続部分に設けられた導電性部材と、
    前記塗料吐出口から吐出される塗料を帯電させるための直流高電圧を発生する高電圧発生手段と、
    前記塗料用ノズルを覆うように前記バレルの前端部に取り付けられ、前記バレル及び前記塗料用ノズルとの間に空間を有するエアキャップと、
    前記空間に配置され前記高電圧発生手段で発生した直流高電圧の出力部とを備え、
    前記第1のピン電極は、前記導電性塗料用ノズルが前記バレルの前端部に装着されたときに接地されるように構成されていると共に前記出力部との間に発生する電界により直流高電圧が印加されるように構成され、
    前記非導電性塗料用ノズルは、前記バレルの前端部に装着されたときに前記出力部と前記導電性部材とを電気的に接続する導電性接続部材を備え、前記第2のピン電極は、前記非導電性塗料用ノズルが前記バレルの前端部に装着されたときに前記導電性部材に電気的に接続されるように構成されていると共に前記導電性接続部材及び前記導電性部材を介して前記出力部に印加された直流高電圧が印加されるように構成されていることを特徴とする静電塗装用スプレーガン。
  2. 導電性接続部材は、非導電性塗料用ノズルがバレルの前端部に装着されたときに出力部が当接する円環状の第1の導電性接続部材と、前記第1の導電性接続部材と導電性部材を繋ぐ第2の導電性接続部材とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の静電塗装用スプレーガン。
  3. 導電性塗料用ノズルのピン電極は塗料流路を流れる導電性塗料を介して接地されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の静電塗装用スプレーガン。
  4. 導電性塗料用ノズルがバレルの前端に装着されるときに出力部に接続され、前記導電性塗料用ノズルの外周面に沿って周方向に延びる着脱可能な電極部材を備えることを特徴とする請求項1記載の静電塗装用スプレーガン。

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