JP2005347585A - 半導体デバイス製造方法およびそのシステム - Google Patents
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Abstract
特に、システムLSIに代表される多品種小量の半導体デバイス製造ラインでは、品種の切り替わりや、エッチング装置・チャンバの性能変動などの複数の要因によってトレンチエッチングの溝深さが変動する。そして、エッチング装置の生産性の観点から、調整作業を行うことなく、溝深さばらつきを制御することが望まれている。
【解決手段】 半導体デバイス製造のトレンチエッチング処理において、エッチング処理対象ウェハの被エッチングパターン密度起因の溝深さ変動量および、過去の溝深さデータおよび設定エッチング時間データから算出した装置・チャンバ起因の溝深さの時系列変動量を求め、これらの変動を補正するエッチング時間を算出する。
【選択図】 図12
Description
このとき、シリコン半導体基板のトレンチエッチングでは、同一の膜をエッチングしているため、発光モニタによる終点検出法では深さの変化を検知することができず、エッチング時間は予め指定された値を使用する。次に、酸化膜105をCVD(Chemical Vapor Deposition:化学的気相成長法)により堆積しトレンチを埋め込む。このときの状態を図1(c)に示す。そして、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)により平坦化を行い、窒化シリコン膜103が所望の膜厚になるまで研磨する。その際、窒化シリコン膜103はCMPのストッパーとして用いられる。このときの状態を図1(d)に示す。以上の処理により、シリコン半導体基板の各構成素子を電気的に分離することができる。
(1)今回エッチング処理対象となるウェハ情報を取得するステップと、
(2)対象エッチング工程の製造仕様およびエッチング特性情報を取得するステップと、(3)対象工程およびエッチング装置・チャンバの過去の溝深さ測定情報および、設定エッチング時間情報を取得するステップと、
(4)前記(1)から(3)で取得した情報を用いて、品種起因の溝深さ変動および、装置・チャンバ起因の溝深さの時系列変動を求め、これらの変動を補正するエッチング時間を算出するステップと、
(5)前記(4)で算出したエッチング時間を用いてエッチング処理を行うステップと、(6)エッチング処理後の設定エッチング時間データおよび溝深さ測定データを収集するステップ
前記(1)から(6)のステップを順次実行することにより、トレンチエッチングにおける溝深さの変動を低減することができる。
同図は、同一のエッチング装置・チャンバにおける品種A〜Lのトレンチエッチング後の溝深さの測定結果の推移を着工終了日時順で示している。この場合は、各測定点はロットを示している。同図の「◇」印はエッチング時間の制御を行わず、一定のエッチング時間を使用した場合の溝深さの推移を示すものである。同図の「○」印は、Paul Jowettらが提案する同一品種の過去の溝深さ測定結果を用いてエッチング時間を算出し、算出したエッチング時間を用いてトレンチエッチングした際の溝深さの推移を示すものである。また、「○」が塗りつぶされているデータは、同一の品種が初めて処理された場合を意味している。同図の「□」印は、本発明における品種毎の被エッチングパターン密度起因の溝深さ変動量および装置・チャンバ起因の溝深さの時系列変動を補正するようにエッチング時間を算出し、算出したエッチング時間を用いてトレンチエッチングした際の溝深さの推移を示すものである。これより、従来の同一品種毎の制御方式でも、制御なしと比べると、溝深さのばらつきは小さくなっているものの、本発明方式では過去に実績のない新しい品種を処理する際の溝深さの変動が小さくなっており、従来の制御方式と比べ溝深さのばらつきが小さくなっている。この事例では、本発明方式により溝深さの標準偏差は制御なしと比べ19%低減し、従来の制御方式と比べ13%低減している。
溝深さ測定値−(a1×被エッチングパターン密度+b1−溝深さ目標値)・(3) ステップ702において、前記ステップ701にて算出した被エッチングパターン密度補正後の溝深さデータおよび、前記ステップ604にて取得した設定エッチング時間データを用いて、設定エッチング時間の変化による溝深さの変動成分の補正を行い、基準エッチング時間における換算溝深さを算出する。このとき、事前に評価実験等を行い、単位エッチング時間変化量に対する溝深さ変化量(=k)を事前に算出しておく必要がある。
エッチング速度−(a2×被エッチングパターン密度+b2−基準エッチング速度)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(6) 次に、ステップ803において、装置・チャンバにおけるエッチング速度推定値を前記ステップ802にて算出した被エッチングパターン密度補正後のエッチング速度データの指数重み付け平均にて算出する。算出方法は、算術平均や線形重み付け平均などデータの時系列変動の形態に応じて、算出式を変えても構わない。また、エッチング速度データに異常データが存在する場合、統計的な異常除去処理を行うなど、予め異常値の除去を行っておく。
被エッチングパターン起因の溝深さ変動量)/k・・・・・・・(7) また、被エッチングパターン密度の補正式を(2)式で作成した場合、エッチング時間は以下の式にて算出される。
被エッチングパターン起因のエッチング速度補正値)・・・・・・(8) 次に、ステップ608において、前記ステップ606にて算出したエッチング時間に基づき、エッチング装置のエッチング条件を変更する。このとき、製造管理システムによりネットワークを介してエッチング装置に、エッチング条件を送信し、自動的にエッチング条件を変更することができる。ステップ609において、変更されたエッチング条件にて処理対象ウェハのトレンチエッチングを実行する。このとき、製造管理システムによりネットワークを介してエッチング装置にエッチング処理の開始命令を送信することができる。そして、ステップ610において、処理対象ウェハの設定エッチング時間データや、トレンチエッチングを行った後の溝深さ測定データを収集し、データベース部に登録する。
なお、溝深さ測定は、溝深さ測定装置の測定能力の関係により、全ウェハの測定を行わず、抜き取り測定となること場合もある。
基準エッチング時間における換算溝深さは、95(被エッチングパターン密度補正後の溝深さ)−(25(設定エッチング時間)−20(基準エッチング時間))×1(単位エッチング時間の変化量に対する溝深さの変化量)=90となる。このような変換処理をNo3〜7に対して行い、No1〜7の変換後の換算溝深さデータを用いて、装置・チャンバ起因の溝深さの変動量をNo1〜7の換算溝深さデータの目標の溝深さからの偏差量の指数重み付け平均にて算出する。
Claims (4)
- 半導体デバイス製造のトレンチエッチングにおいて、今回エッチング処理対象となるウェハの品種情報を取得するステップと、対象エッチング工程の目標とする溝深さおよび今回処理を行うエッチング装置・チャンバにおける溝深さとエッチング時間の関係式を取得するステップと、対象工程およびエッチング装置・チャンバの過去の溝深さ測定情報および、その際に設定したエッチング時間情報を取得するステップと、前記取得情報を用いて品種起因の溝深さオフセット変動量および装置・チャンバの経時変化起因の溝深さの時系列変動量を求め、これらの変動を補正するエッチング時間を算出するステップと、算出したエッチング時間を用いてエッチング処理を行うステップと、エッチング処理後の設定エッチング時間データおよび溝深さ測定データを収集するステップを備えていることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
- トレンチエッチング処理時のエッチング時間の算出課程において、対象工程およびエッチング装置・チャンバに該当する過去の溝深さ測定情報および各測定ウェハに該当する被エッチングパターン密度情報および、被エッチングパターン密度の補正式情報を用いて被エッチングパターン密度補正後の換算溝深さを算出するステップと、前記ステップで算出した被エッチングパターン密度補正後の溝深さ情報および、各測定ウェハに該当する設定エッチング時間情報およびエッチング時間と溝深さの関係式情報を用いて基準エッチング時間における換算溝深さを算出するステップと、前記ステップで算出した基準エッチング時間における換算溝深さ情報を用いて装置・チャンバ起因の溝深さの時系列変動量を算出するステップと、処理対象ウェハの被エッチングパターン密度情報および被エッチングパターン密度の補正式情報を用いて品種起因の溝深さ変動量を算出するステップと、装置・チャンバ起因の溝深さ変動量および、品種起因の溝深さ変動量およびエッチング時間と溝深さの関係式情報を用いて処理対象ウェハの溝深さを目標値とするようなエッチング時間を算出するステップを備えていることを特徴とする請求項第1項記載の半導体デバイスの製造方法。
- トレンチエッチング処理時のエッチング時間の算出課程において、対象工程およびエッチング装置・チャンバに該当する過去の溝深さ測定情報および各測定ウェハに該当する設定エッチング時間情報を用いてエッチング速度を算出するステップと、前記ステップで算出したエッチング速度情報および各測定ウェハに該当する被エッチングパターン密度情報および被エッチングパターン密度の補正式情報を用いて被エッチングパターン密度補正後の換算エッチング速度を算出するステップと、前記ステップで算出した被エッチングパターン密度補正後の換算エッチング速度情報を用いて装置・チャンバにおけるエッチング速度推定値を算出するステップと、処理対象ウェハの被エッチングパターン密度情報および被エッチングパターン密度の補正式情報を用いて品種起因のエッチング速度変動量を算出するステップと、該当装置・チャンバにおけるエッチング速度推定値および品種起因のエッチング速度変動量を用いて処理対象ウェハの溝深さを目標値とするようなエッチング時間を算出するステップを備えていることを特徴とする請求項第1項記載の半導体デバイスの製造方法。
- 半導体デバイス製造におけるトレンチエッチング処理後の溝深さ測定結果の履歴が蓄積される第一のデータベース部と、トレンチエッチング処理時のエッチング条件の実績情報が蓄積される第二のデータベース部と、半導体デバイスの品種、工程毎の半導体デバイスの規格情報が格納される第三のデータベース部と、半導体デバイスの品種、工程に対応したエッチング特性情報が格納される第四のデータベース部と、半導体デバイス製造ラインにおけるウェハ進捗状況の管理および制御を行う製造管理システムと、各データベース部より取得した溝深さ測定結果情報およびエッチング条件情報および該当する工程の製造仕様およびエッチング特性情報を用いて今回エッチング処理時のエッチング時間の算出を行う演算処理部から構成されることを特徴とする半導体デバイスの製造システム。
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