JP2005347542A - 多層コイルおよび多層コイルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで巻き数の大きいコイルを作成することができると共に、コイルの低背化を図ることができる多層コイルおよび多層コイルの製造方法を提供する。
【解決手段】 多層コイル100は、片面に接着層を有するシート材11上に2行2列でコイル2が布線された後、このシート材11を重ね折って積層し、接着して固定するようになされる。この場合、4つのコイル2は、重ね折されたとき巻き方向が同一方向になるように一筆書きにより布線される。また、接着層が内部に折り込まれ外部に露出せず層間接着により折り重ねた状態で固定される。シート材11には、折り重ねるための折代が設けられ、また重ね折り位置だし穴12、空気逃げ穴13、および重ね折るための切り込み14が設けられている。布線後の重ね折りおよび接着層により固定のみでコイルの多層化が可能となり、低コストで低背、且つ巻き数の大きいコイルを作成することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 多層コイル100は、片面に接着層を有するシート材11上に2行2列でコイル2が布線された後、このシート材11を重ね折って積層し、接着して固定するようになされる。この場合、4つのコイル2は、重ね折されたとき巻き方向が同一方向になるように一筆書きにより布線される。また、接着層が内部に折り込まれ外部に露出せず層間接着により折り重ねた状態で固定される。シート材11には、折り重ねるための折代が設けられ、また重ね折り位置だし穴12、空気逃げ穴13、および重ね折るための切り込み14が設けられている。布線後の重ね折りおよび接着層により固定のみでコイルの多層化が可能となり、低コストで低背、且つ巻き数の大きいコイルを作成することができる。
【選択図】 図2
Description
この発明は、導線を布線してなる複数の平面コイルを重ね合わせて形成する多層コイルに関する。詳しくは、接着層を有するシート基材に複数のコイルを線状導線により貼付・布線したのち、コイルが重なるようにシート基材を折り曲げ、接着層により固定する構成とすることによって、低コストで巻き数の大きいコイルを作成することができると共に、コイルの低背化を図ることができるようにした多層コイル等に係るものである。
近年機器の小型薄型の流れを受け、モータなどに使われるコイルにおいても低背化が強く求められ、所謂平面コイルが実現されている。基板にコイルパターンをエッチングで作りこむ基板コイルやエナメル線を平面的に巻回して精度よくコイルを製造する方法などがある(例えば、特許文献1参照)。
この場合、表面に接着層を有する基材を用いると共に、この基材の表面に沿って相対的に移動する布線ヘッドを上下移動させ、この布線ヘッドから繰り出す線状の導線を基材の表面に間欠的に点接触させながら順次貼付していくことにより布線を行う。これにより、精度よく基材の表面に所望の不線パターンで線状導体を効率的に布線することができる。高効率な平面トランスを容易に製作し得る。
また、絶縁シートの表面に回路パターン形状の丸形電線を接着した後、プレスで該回路パターン形状の丸形電線を一括して絶縁シートと一体に押し潰すシート回路体の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この場合、押し潰されたフラット形状の電線が二枚の絶縁シートの間で隙間なく且つ大きな接触面積で接着するから、太物電線を使った場合でも、シートに対する電線の密着性が向上し、電線が絶縁シートに強固に固定される。
しかしながら、特許文献1および特許文献2の場合、導線を巻回してコイルを作成する場合は一般的に一層のみのコイルのため巻き数が多く取れずモータなどではトルク能力が不足するという問題点があった。
そのため、導線を平面的に巻回して作成したコイルの応用範囲が制限されている。このようなコイルの能力を上げるためにはコイルの巻き数を増やすことが重要であり、そのためには多層化が有用である。
そこで、この発明は、低コストで巻き数の大きいコイルを作成することができると共に、コイルの低背化を図ることができるようにした多層コイルおよび多層コイルの製造方法を提供することを目的とする。
この発明に係る多層コイルは、少なくとも片面に接着層を有するシート基材と、このシート基材上にn行m列(nは1以上の実数、mは2以上の実数)で布線された複数のコイルとを備え、布線されたシート基材を重ね折って積層し、接着層により接着して固定するようになされるものである。
この発明に係る多層コイルの製造方法は、少なくとも片面に接着層を有するシート基材上にn行m列(nは1以上の実数、mは2以上の実数)で布線されたコイルを重ね折って積層してからなる多層コイルの製造方法であって、シート基材上に布線する布線工程と、布線工程で布線されたシート基材を所定手順で折り畳む重ね折り工程と、重ね折り工程で得られたシート材をプレスするプレス工程とを備えることを特徴とするものである。
この発明においては、多層コイルは、少なくとも片面に接着層を有するシート基材上にn行m列(nは1以上の実数、mは2以上の実数)で布線された後、このシート基材を重ね折って積層し、接着層により接着して固定するようになされる。
例えば、重ね折される複数のコイルは、重ね折されたとき巻き方向が同一方向になるように一筆書きにより布線される。また、接着層が内部に折り込まれ外部に露出せず層間接着により折り重ねた状態で固定される。また、シート基材は折り重ねるための折代を有している。また、コイル間の渡しの布線が折代と垂直にならないようにされる。また、穴周囲に接着層の逃げがある布線原点基準穴および重ね折り位置だし穴を有する。また、折り重なるコイルは奇数と偶数層でコイル水平位置がずれている。また、コイルを重ね折りするための切り込みを有する。さらに、シート基材は接着時用の空気逃げ穴を有する。また例えば、折り重なるコイルは層によりコイル巻き数が違う。また、重ね折りの場合下部層より上部層の巻き数が少ない。また、シート基材には、コイルを布線していないダミー領域を有する。さらに、布線されたシート基材を、蛇腹折りで積層し、接着層により接着して固定するようになされる。
これにより、布線後の重ね折りおよび接着層により固定のみでコイルの多層化が可能となり、低コストで巻き数の大きいコイルを作成することができると共に、コイルの低背化を図ることが可能となる。
この発明によれば、多層コイルは、少なくとも片面に接着層を有するシート基材上にn行m列(nは1以上の実数、mは2以上の実数)で布線された後、このシート基材を重ね折って積層し、接着層により接着して固定するものであり、低コストで巻き数の大きいコイルを作成することができると共に、コイルの低背化を図ることができる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態の多層コイルおよび多層コイルの製造方法について説明する。
図1は、コイルユニットの構成を示す図である。図1(a)は、単相のコイルユニットを示している。図1(b)は、三相のコイルユニットを示している。図1に示すように、シート材1の表面にコイル2、または2x,2y,2zが布線されて、1つの平面コイルが構成されている。このようなコイルユニットを1枚のシート材上に複数に形成し、所定の方法で重ね折ることで、多層コイルを形成することが可能である。
図2は、本発明の第1の実施の形態の多層コイル100の布線例を示す図である。図2に示すように、多層コイル100は4つのコイルユニットからなるものに相当する。この多層コイル100は、シート材11と、4つのコイル2とから構成されている。この場合、布線は、一筆書きで2×2の布線パターンに布線されている。
シート材11は、厚さ25ミクロンのポリエステルからなるものである。このシート基材に予め位置だし用の穴が設けている。このシート材11は布線面に粘着層を有している。このシート材11の上に布線機によりシート材11に接着されるコイルパターンの位置精度が確保される。
4つのコイル2は、一筆書きで布線される。図2に示すように、布線は図中の巻き始めの線の位置から開始し、所望の巻き数のコイルが作成されたあと渡し線により次のコイルへと布線されていき、最後に巻き終わり線で終了となる。コイル2の間に折り重ねるための折代として所定間隔を設けている。
コイル2の位置は重ね折るための折代を考慮し位置決めされている。また巻き方向は折代を挟んで対象となっており、積層されたときに多層コイル100として一方向の電流になるようになっている。図中の矢印は巻き線の巻き方向であり重なったときに同一方向になるように布線されている。
また、コイル間の渡しは折り曲げられたときの線へのダメージを最小限にすると共に、線長を短くするために、斜め布線としてある。
図3は、シート材11の構成を示す図である。図3に示すように、シート材11には、複数の位置だし穴12と、複数の空気抜き穴13と、切り込み14とが設けられている。
位置だし穴12は、外周部に接着剤を塗布しないようになされる。この位置だし穴は、布線されたシート基材を折り畳む際に、位置だしピンを用いて各層の位置決めに使用される。また、位置だし穴12は、布線時に布線原点基準穴としても用いられる。
空気抜き穴13は、折り畳んだシート材11を接着する際に、中の空気を外部に排出するために設けられる。また、切り込み14は、最後に折り畳むコイルユニットに設けられる。
折り畳んだ後、シート材11の接着面は全て内部となっており、且つ閉じた状態で固定されているので接着後は1つの部品として取り扱うことが可能となる。
図4は、多層コイル100の折り畳み方法を示す図である。図4に示すように、布線されたシート材11を重ね折る際に、まず、コイルユニットAをコイルユニットBの上に重ね折り、図4(a)に示す状態になる。次に、重ねたコイルユニットAとBをコイルユニットCの上に重ね折り、図4(b)に示す状態になる。そして、コイルユニットDを重ねたコイルユニットA,B,Cの上に重ね折り、図4(c)に示す状態になる。最後にプレスして、シート材11の周辺を接着し固定することで、多層コイル100が形成される。
図5は、シート11に布線後の断面図である。図5(a)は、奇数、偶数層が同一巻き数に布線された場合の断面図である。図5(b)は、奇数、偶数層が異なる巻き数に布線された場合の断面図である。
図5に示すように、シート材11は重ね折り基準および布線原点としても使用される位置だし穴12と布線機の位置だしピン15により位置が決められる。布線は予め行数と列数により設定される折代部分を有し折り曲げられ時に重なるように位置が設定されている。
図6は、多層コイル100の重ね折った状態の断面図である。ここで、説明のために2層の場合を示している。図6(a)は、奇数、偶数層が同一巻き数の場合の断面図である。図6(b)は、奇数、偶数層が異なる巻き数の場合の断面図である。
図6に示すように、奇数、偶数層が同一巻き数の場合、重ね折った後に上下層の線が間にくるように布線位置をずらして配置される。重ね折る際に、位置だしピン15がシート材11上の位置だし穴12に挿入するようになされる。このように導線センターを層間でずらすことで高さをおさえることが可能である。また重なりが増えるに従って水平方向の位置ずれが大きくなる可能性があるため、上部層のコイル巻き数を減らすことで位置精度に余裕を持たせることができる。また、折り曲げの位置は位置だし穴12により固定される。位置だし穴12の周囲は位置だしピン15への接着等を防ぐために接着層の逃げが用意してある。
図7は、多層コイル100の接着状態の断面図である。ここで、説明のために2層の場合を示している。図7(a)は、奇数、偶数層が同一巻き数の場合の断面図である。図7(b)は、奇数、偶数層が異なる巻き数の場合の断面図である。図7に示すように、重ね折ったシート材11の周辺をプレスして接着させる。この場合、折代およびシート端部が糊代として機能する。このときシート材11には空気の逃げ穴が予め用意されているので、接着面に空気が閉じ込められる心配が少なく良好な接着が行えると共に平面性が確保される。
上述したように、シート材11にコイル2のパターンを布線し、布線されたシート材11を重ね折り、そして、プレスにより折代およびシート端部の糊代を接着させることで、多層コイル100が作成できる。
このように本実施の形態においては、多層コイル100は、片面に接着層を有するシート材11上に2行2列で布線された後、このシート材11を重ね折って積層し、接着して固定するようになされる。この場合、4つのコイル2は、重ね折されたとき巻き方向が同一方向になるように一筆書きにより布線される。また、接着層が内部に折り込まれ外部に露出せず層間接着により折り重ねた状態で固定される。
シート材11には、折り重ねるための折代が設けられ、また重ね折り位置だし穴12および空気逃げ穴13が設けられている。またシート材11には、重ね折るための切り込み14が設けられている。
これにより、一層の平面コイルの布線を変更することなく、布線後の重ね折りおよび接着層により固定のみでコイルの多層化が可能となり、低コストで巻き数の大きいコイルを作成することができる。
また、線の径に比べてシート材の厚さは薄いので、層間はプレスにて接着されるためボビンへの巻き線に比べて線間のスペースを少なくすることが可能で高密度が達成しやすく、低背コイルが容易に作成できる。
図8は、本発明の第2の実施の形態の多層コイル200の布線例を示す図である。図2に示すように、多層コイル200は、2行×4列の8個コイルユニットからなるものに相当する。この多層コイル200は、シート材21と、8つのコイル2とから構成されている。この場合、布線は、一筆書きで2×4の布線パターンに布線されている。
この場合は、上述した第1の実施の形態の多層コイル100と同様に、シート材21には、折り重ねるための折代が設けられ、また重ね折り位置だし穴12および空気逃げ穴13が設けられている。またシート材21には、重ね折るための切り込み14が設けられている。
図9は、多層コイル200の折り畳み方法を示す図である。布線されたシート材21を重ね折る際に、まず、第1列のコイルユニットを第2列のコイルユニットの上に折り畳んで、図9(a)に示す状態にする。次に、折り畳んだ第1列と第2列のコイルユニットを第3列のコイルユニットの上に折り畳んで、図9(b)に示す状態にする。そして、上述した多層コイル100の折り方法と同様の手法で重ね折りを行う。最後にプレスして、接着し固定することで、多層コイル200が形成される。
このように本実施の形態においては、多層コイル200は、片面に接着層を有するシート材21上に2行4列で布線された後、このシート材21を重ね折って積層し、接着して固定するようになされる。この場合、8つのコイル2は、重ね折されたとき巻き方向が同一方向になるように一筆書きにより布線される。また、接着層が内部に折り込まれ外部に露出せず層間接着により折り重ねた状態で固定される。
シート材21には、折り重ねるための折代が設けられ、また重ね折り位置だし穴15および空気逃げ穴13が設けられている。またシート材21には、重ね折るための切り込み14が設けられている。
これにより、一層の平面コイルの布線を変更することなく、布線後の重ね折りおよび接着層により固定のみでコイルの多層化が可能となり、低コストで巻き数の大きいコイルを作成することができる。
また、線の径に比べてシート材の厚さは薄いので、層間はプレスにて接着されるためボビンへの巻き線に比べて線間のスペースを少なくすることが可能で高密度が達成しやすく、低背コイルが容易に作成できる。
図10は、本発明の第3の実施の形態の多層コイル300の布線例を示す図である。多層コイル300は、3行×3列の9個コイルユニットからなる多層コイル例である。図10に示すように、多層コイル300は、シート材31と、9個のコイル2とから構成されている。この場合、布線は、一筆書きで3×3の布線パターンに布線されている。
この場合は、上述した第1の実施の形態の多層コイル100と同様に、シート材31には、折り重ねるための折代が設けられ、また重ね折り位置だし穴12および空気逃げ穴13が設けられている。またシート材31には、重ね折るための切り込み14が設けられている。
図11は、多層コイル300の折り畳み方法を示す図である。布線されたシート基材を重ね折る際に、まず、第1列のコイルユニットを第2列のコイルユニットの上に折り畳んで、図11(a)に示す状態にする。次に、第1行のコイルユニットを第2行のコイルユニットの上に折り畳んで、図11(b)に示す状態にする。そして、上述した多層コイル100の折り方法と同様の手法で重ね折りを行う。最後にプレスして、接着し固定することで、多層コイル300が形成される。
このように本実施の形態においては、多層コイル300は、片面に接着層を有するシート材31上に3行3列で布線された後、このシート材31を重ね折って積層し、接着して固定するようになされる。この場合、9つのコイル2は、重ね折されたとき巻き方向が同一方向になるように一筆書きにより布線される。また、接着層が内部に折り込まれ外部に露出せず層間接着により折り重ねた状態で固定される。
シート材31には、折り重ねるための折代が設けられ、また重ね折り位置だし穴12および空気逃げ穴13が設けられている。またシート材31には、重ね折るための切り込み14が設けられている。
これにより、一層の平面コイルの布線を変更することなく、布線後の重ね折りおよび接着層により固定のみでコイルの多層化が可能となり、低コストで巻き数の大きいコイルを作成することができる。
また、線の径に比べてシート材の厚さは薄いので、層間はプレスにて接着されるためボビンへの巻き線に比べて線間のスペースを少なくすることが可能で高密度が達成しやすく、低背コイルが容易に作成できる。
図12は、本発明の第4の実施の形態の多層コイル400の布線例を示す図である。多層コイル400は、2行×4列の8個コイルユニットからなる多層コイル例である。
図12に示すように、多層コイル400は、シート材41と、8つのコイル2と、ダミー部42とから構成されている。この場合、布線は、一筆書きで2×4の布線パターンに布線されている。
この多層コイル400において、コイル無しのダミー部42を設けることで蛇腹折りが可能になる。後述の図13に示すように折り重ねていけば、一方向折りと同様に2×2の基本形になることが分かる。同様にしてn×mへも展開が可能である。この場合は、折りやすくまた重ね段数による位置ずれを小さくできるという利点がある。
図13は、多層コイル400の折り畳み方法を示す図である。図13(a)は、一方向折りを示している。図13(b)は、蛇腹折りの例を示している。図13(c)は、4列の場合の例を示している。図13(d)は、3列の場合の例を示している。
布線されたシート基材を重ね折る際に、図13(a)に示すように一方向折りをして、または図13(b)に示すように蛇腹折りをして、図14に示すような状態(2×2)になる。この場合、2行×2列の部分にはダミー部42が含まれている。次に、上述した多層コイル100の折り方法と同様に折り、最後にプレスして、接着し固定することで、多層コイル400が形成される。
このように本実施の形態においては、多層コイル400は、片面に接着層を有するシート材41上に2行4列で布線された後、このシート材41を重ね折って積層し、接着して固定するようになされる。この場合、8つのコイル2は、重ね折されたとき巻き方向が同一方向になるように一筆書きにより布線される。また、接着層が内部に折り込まれ外部に露出せず層間接着により折り重ねた状態で固定される。シート材41には、折り重ねるための折代が設けられ、また重ね折り位置だし穴12および空気逃げ穴13が設けられている。またシート材41には、重ね折るための切り込み14が設けられている。
これにより、一層の平面コイルの布線を変更することなく、布線後の重ね折りおよび接着層により固定のみでコイルの多層化が可能となり、低コストで巻き数の大きいコイルを作成することができる。
また、線の径に比べてシート材の厚さは薄いので、層間はプレスにて接着されるためボビンへの巻き線に比べて線間のスペースを少なくすることが可能で高密度が達成しやすく、低背コイルが容易に作成できる。また、蛇腹折りの場合は、折りやすくまた重ね段数による位置ずれを小さくできる。
図15は、本発明の第5の実施の形態の多層コイル500の布線例を示す図である。多層コイル500は、2行2列の4つの三相コイルユニットからなる多層コイル例である。
図15に示すように、多層コイル500は、シート材51と、4つの三相コイルユニット52とから構成されている。この場合、コイル2x,2y,2z布線は、一筆書きで2行2列の布線パターンに布線されている。
布線されたシート材51を重ね折る際に、上述した多層コイル100の折り方法と同様に折り、最後にプレスして、接着し固定することで、多層コイル500が形成される。
このように本実施の形態においては、多層コイル500は、片面に接着層を有するシート材51上に2行2列で三相コイル2x,2y,2zが布線された後、このシート材51を重ね折って積層し、接着して固定するようになされる。この場合、4つのコイル2x,2y,2zは、重ね折されたとき巻き方向が同一方向になるように一筆書きにより布線される。また、接着層が内部に折り込まれ外部に露出せず層間接着により折り重ねた状態で固定される。
シート材51には、折り重ねるための折代が設けられ、また重ね折り位置だし穴12および空気逃げ穴13が設けられている。またシート材51には、重ね折るための切り込み14が設けられている。
これにより、一層の平面コイルの布線を変更することなく、布線後の重ね折りおよび接着層により固定のみでコイルの多層化が可能となり、低コストで巻き数の大きい三相コイルを作成することができる。
また、線の径に比べてシート材の厚さは薄いので、層間はプレスにて接着されるためボビンへの巻き線に比べて線間のスペースを少なくすることが可能で高密度が達成しやすく、低背コイルが容易に作成できる。
以上のように、この発明に係る多層コイルおよび多層コイルの製造方法は、小型、薄型のモータなどに使われる低背、且つ巻き数の大きいコイルを、低コストで作成する目的に適用できる。
1,11,21,31,41,51・・・シート材、2,2x,2y,2z・・・コイル、12・・・位置だし穴、13・・・空気抜き穴、14・・・切り込み、15・・・位置だしピン、100,200,300,400,500・・・多層コイル
Claims (15)
- 少なくとも片面に接着層を有するシート基材と、
上記シート基材上にn行m列(nは1以上の実数、mは2以上の実数)で布線された複数のコイルとを備え、
上記布線されたシート基材を重ね折って積層し、上記接着層により接着して固定するようになされる
ことを特徴とする多層コイル。 - 重ね折される複数のコイルは、重ね折されたとき巻き方向が同一方向になるように一筆書きにより布線される
ことを特徴とする請求項1に記載の多層コイル。 - 上記接着層が内部に折り込まれ外部に露出せず層間接着により折り重ねた状態で固定される
ことを特徴とする請求項1に記載の多層コイル。 - 上記シート基材は折り重ねるための折代を有している
ことを特徴とする請求項1に記載の多層コイル。 - 上記コイル間の渡しの布線が上記折代と垂直にならないようにされる
ことを特徴とする請求項4に記載の多層コイル。 - 穴周囲に接着層の逃げがある布線原点基準穴および重ね折り位置だし穴を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の多層コイル。 - 折り重なるコイルは奇数と偶数層でコイル水平位置がずれている
ことを特徴とする請求項1に記載の多層コイル。 - コイルを重ね折りするための切り込みを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の多層コイル。 - 上記シート基材は接着時用の空気逃げ穴を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の多層コイル。 - 折り重なるコイルは層によりコイル巻き数が違う
ことを特徴とする請求項1に記載の多層コイル。 - 折り重なる場合、下部層より上部層の巻き数が少ない
ことを特徴とする請求項10に記載の多層コイル。 - 上記シート基材には、コイルを布線していないダミー領域を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の多層コイル。 - 布線された上記シート基材を、蛇腹折りで積層し、上記接着層により接着して固定するようになされる
ことを特徴とする請求項1に記載の多層コイル。 - 少なくとも片面に接着層を有するシート基材上にn行m列(nは1以上の実数、mは2以上の実数)で布線されたコイルを重ね折って積層してからなる多層コイルの製造方法であって、
上記シート基材上に布線する布線工程と、
上記布線工程で布線された上記シート基材を所定手順で折り畳む重ね折り工程と、
上記重ね折り工程で得られたシート材をプレスするプレス工程と
を備えることを特徴とする多層コイルの製造方法。 - 重ね折り工程では、布線された上記シート基材を蛇腹折りで積層する
ことを特徴とする請求項14に記載の多層コイルの製造方法。
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