JP2005347427A - 電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Koji Ashino
宏次 芦野
Tetsuya Nishimoto
哲也 西本
Koji Ikawa
幸治 伊川
Yukio Ueda
行男 上田
Hiroki Obara
宏喜 小原
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聡 加藤
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Abstract

【課題】 外装ケースに対するコンデンサ素子の収納効率が高く、電解コンデンサをより小型化することのできる電解コンデンサおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 外部引出リード線と平板部より構成される外部引出端子が、それぞれ陽極箔と陰極箔に接続され、これらの陽極箔と陰極箔をセパレータを介して、漸次径大となるように巻回して形成したコンデンサ素子を有底筒状の外装ケースに収納してなる電解コンデンサにおいて、
対向する直線部と円弧部からなる長円形状に巻回した巻芯部と、この巻芯部に巻回された一対の対向する外部引出端子とからなり、巻芯部の長径軸方向の端部と、外部引出端子の平板部の幅手方向の少なくとも一方の端部とが仮想円を形成するコンデンサ素子を備えた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、陽極箔と陰極箔を巻回して構成した巻回型の電解コンデンサの構造およびその製造方法に関する。
電解コンデンサは図4に示すように、2本の外部引出端子3,3が導出されたコンデンサ素子1を、有底筒状の外装ケース2に収納し、外装ケース2の開口端部を封口部材8にて封止して構成されている。
このような電解コンデンサに用いるコンデンサ素子1は、図5に示すように、先端にすり割り92を備えた巻軸91を用いて、この巻軸91のすり割り92に2枚のセパレータ6を挿入し、巻軸91を回転させて空巻きした後、陽極箔4と陰極箔5をそれぞれセパレータ6の間に挿入して、さらに巻回していくことによりコンデンサ素子1を形成している。
このような電解コンデンサのコンデンサ素子を形成する技術に関しては次の特許文献が知られている。
特開平2−276216号
近年は電解コンデンサに対する小型化の要請が高く、小型で静電容量が大きなコンデンサが求められている。特に、カメラのストロボフラッシュ用に用いられる電解コンデンサには、近年のカメラの小型化の要請に伴い、小型かつ大きな静電容量のものが求められてている。そこで、電解コンデンサの静電容量の向上を図るには、一般的には陽極箔のエッチング倍率をより高度のものとして、より静電容量の高い陽極箔(高倍率箔)を用いることにより、電解コンデンサの静電容量の拡大を図っている。しかしながら、近年の小型化の要請はこの陽極箔の静電容量の増加だけでは応えることが困難になってきている。
しかも、陽極箔のエッチング倍率を高度なものにすると、陽極箔の折り曲げ強度や引っ張り強度等の機械的強度も低下してしまうため、このような高度なエッチング倍率の陽極箔を用いて電解コンデンサを製造する工程では、陽極箔が破断するおそれが高くなるため、その製造工程でも細心の注意を払う必要が生じている。
そこで、発明者らは、より小型で静電容量の大きい電解コンデンサを得るために、電解コンデンサの構造からの検討を行った。そして、外装ケースに対するコンデンサ素子の収納効率に着目すると、外装ケースの開口形状と必ずしも合致していない場合があり、収納効率が必ずしも高いとは言えないことが判明した。
その理由としては、次の通りとなる。
コンデンサ素子を構成する陽極箔と陰極箔には、外部と電気的に接続するための外部引出端子が接続されている。この外部引出端子は、陽極箔、陰極箔と接続する平板部と、この平板部と連続した外部リード線より構成されている。そして、平板部を陽極箔、陰極箔とステッチ法、コールドウェルド法、超音波溶接法等により接続している。そのため、このような外部引出端子が接続された電極箔を巻回していくと、外部引出端子の平板部の厚さの分だけコンデンサ素子の径が増加し、楕円形に近い形状となってしまう(例えば特開平2−276216号の第5図参照)。そして、外装ケースの開口形状は一般的には略真円形となっているため、コンデンサ素子を外装ケースに収納した際にデッドスペースが生じてしまい、収納効率が必ずしも高いものではない。特に外装ケースの収納面積における外部引出端子の相対的な占有率が高い小型品においては顕著に現れる。一方大型のコンデンサの様に、陽極箔、陰極箔を充分に長く巻回できるのであれば、徐々に真円に近づけることも可能であり、小型で収納効率が高く、静電容量が大きなものを得るためには、コンデンサ素子の形状が、大きな要因となっていることが判明した。
そこでこの発明では、コンデンサ素子に形状について検討を加えた結果、電解コンデンサにおいて、外装ケースに対するコンデンサ素子の収納効率が高く、電解コンデンサをより小型化することのできる電解コンデンサおよびその製造方法を見出したものである。
上記のように、この発明は、電解コンデンサの静電容量を拡大することを目的としている。また、上記のような、外装ケースに対するコンデンサ素子の収納効率が高く、電解コンデンサをより小型化することのできる電解コンデンサを製造するに際し、陽極箔の破断を防止することのできる電解コンデンサの製造方法を提供することを目的としている。
請求項1に係る発明は、外部引出リード線と平板部より構成される外部引出端子が、それぞれ陽極箔と陰極箔に接続され、これらの陽極箔と陰極箔をセパレータを介して、漸次径大となるように巻回して形成したコンデンサ素子を有底筒状の外装ケースに収納してなる電解コンデンサにおいて、対向する直線部と円弧部からなる長円形状に巻回した巻芯部と、この巻芯部に巻回された一対の対向する外部引出端子とからなり、巻芯部の長径軸方向の端部と、外部引出端子の平板部の幅手方向の少なくとも一方の端部、望ましくは両端とが仮想円を形成するコンデンサ素子を備えたことを特徴とする電解コンデンサである。
陽極箔及び陰極箔をセパレータとともに一方の端部より巻回していくと、コンデンサ素子の巻芯部が徐々に径大となっていく。そして、巻芯部に外部引出端子が巻き付けられると、外部引出端子の厚み分が、巻芯部の径の長さに加わる。このとき、外部引出端子が巻き付けられた巻芯部の形状が円形ではなく、歪んだ形状となっていると、その周囲にさらに巻回されていく陽極箔と陰極箔とセパレータも円形ではなく、歪んだ形状となってしまい、結果として、巻回されたコンデンサ素子の断面形状は、歪んだ形状となってしまう。
そこで、陽極箔及び陰極箔をセパレータとともに一方の端部より巻回して巻芯部を形成し、この巻芯部にさらに外部引出端子を巻き付けた際、対向する直線部と円弧部からなる長円形状に巻回した巻芯部の長径軸方向の端部と、さらにこの巻芯部に対向するように巻回された一対の外部引出端子の平板部の幅手方向の少なくとも一方の端部とが仮想円を形成するようにと、その後に周囲に巻回されていく陽極箔と陰極箔とセパレータは、略円形状となる。そのため、コンデンサ素子の外周は略円形となる。
なお、この発明での円形とは幾何学上の厳密な真円を指すものでは無く、最大径に対する最小径の比率が95%程度を超える場合を円形と定義している。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電解コンデンサにおいて、前記外部引出端子の平板部の外周部側の角部にテーパ部または曲線部を形成したことを特徴とする。
請求項1に係る電解コンデンサの構成に、さらに、外部引出端子を接続されたそれぞれの電極箔の外周側に配置した場合、外部引出端子の平板部の外周部側の角部にテーパ部または曲線部を形成しておくと、その後に周囲に巻回されていく陽極箔と陰極箔とセパレータは、外部引出端子の平板部の外周側の角部に巻き付けられた際に、この部分で曲率が急激に変わることがなくなり、巻回されたコンデンサ素子の断面形状をより真円形に近づけることができる。
そして、巻芯部の周囲に巻回されていく陽極箔と陰極箔とセパレータは、外部引出端子の平板部の外周側の角部に巻き付けられた際に、この部分で曲率が急激に変わることがなくなりことにより、陽極箔の破断も防止することができるようになる。
なお、外部引出端子を電極箔の内周側に配置した場合は、該電極箔に面する側の角部にテーパ部または曲線部を形成すればよい。
請求項3に係る発明は、請求項1または2のいずれかに記載の電解コンデンサにおいて、陽極箔の先端部を巻芯部の直線部に配置して巻回したコンデンサ素子を備えることを特徴とする。
電極箔、特に陽極箔は陽極箔自体のもつバネ弾性によって、直線状に戻ろうとする性質を有している。取り分け陽極箔の巻芯部では曲率が大きくなるため、バネ弾性により陽極箔が直線状に戻ろうとする力も大きなものとなる。そのため、コンデンサ素子の巻き始め部はこの陽極箔が直線状に戻ろうとする力を抗して、コンデンサ素子を巻回していく必要があるため、その製造工程に細心の注意を払う必要があった。そこで、陽極箔の巻き始め部を巻軸の直線部に配置されるようにしておくことにより、陽極箔の先端部は、バネ弾性により直線状に戻ろうとする力が働かなくなるようになり、コンデンサ素子を容易に巻回することができるようになる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の電解コンデンサにおいて、高倍率箔を用いたことを目的としている。
高倍率箔とは、投影面積当たりの静電容量と化成電圧の積(CV積)が400μF・V/cm2以上で、厚さが90μmから120μmの陽極箔を指す。このような高いCV積を得るためには、アルミニウム箔に高度なエッチングを施す必要があり、このような陽極箔は機械的強度が弱くなる。一方で、エッチングをする前のアルミニウム原箔の厚さが厚ければ、機械的強度は十分な強さを得ることができる。しかしながら、原箔の厚さを厚くすれば、コンデンサ素子の大型化を招くことになる。そのため、CV積が高く、かつ箔の厚さが薄い箔が、電解コンデンサの静電容量を増加する上では好ましいことになる。このような箔として、前述した数値範囲にある陽極箔が高倍率箔となる。この高倍率箔の特徴としては、CV積が極めて大きいという特長を持つが、その機械的強度は一般的な陽極箔に比べると脆弱なものとなっている。そして、前述した請求項1ないし請求項3の電解コンデンサの構成に高倍率箔を用いた場合には、従来にない大きな静電容量を有する電解コンデンサが得られるようになる。また、機械的強度の弱い高倍率箔を用いた場合でも、陽極箔の破断を防止することができる。
請求項5に係る発明は、外部引出リード線と平板部より構成される外部引出端子が、それぞれ陽極箔と陰極箔に接続され、これらの陽極箔と陰極箔をセパレータを介して、漸次径大となるように巻回して形成したコンデンサ素子を有底筒状の外装ケースに収納してなる電解コンデンサの製造方法において、対向する平行な直線部を断面形状に有する巻軸を用いてコンデンサ素子を巻回し、コンデンサ素子の巻芯部を略長円形として巻回するとともに、外部引出端子を、略長円形状の巻芯部の短径軸上に配置して、コンデンサ素子の巻芯部の長径軸方向の端部と外部引出端子の両端とを仮想円の円周上に配置することを特徴とする電解コンデンサの製造方法である。
平行する直線部を有する巻軸を用いてコンデンサ素子を巻回し、コンデンサ素子の巻芯部を略長円形として巻回して、略長円形状の巻芯部の短径軸上に外部引出端子を配置すると、外部引出端子の厚さ分が巻芯部の短径軸長さに加わる。そして、巻芯部の長径軸長さとほぼ同じ長さとなる。その結果、外部引出端子の最外周端部およびコンデンサ素子の巻芯部の長径軸方向の端部が仮想円の円周上に配置されるようになる。
請求項6に係る発明は、請求項5に係る電解コンデンサの製造方法において、巻軸の断面形状が、平行な直線部と円弧部からなり、円弧部が直線部から曲率が漸次大きくなるような略長円形としたことを特徴とする。
巻軸の断面形状を、平行な直線部と円弧部からなり、円弧部が直線部から曲率が漸次大きくなるような略長円形としたことにより、直線部から曲線部にかけての曲率を緩やかなものとすることができるようになり、巻軸への巻き始め部位での陽極箔の破断等を防止することができる。
この発明では、コンデンサ素子の断面形状をほぼ真円状とすることで、充分な領域が望めない場合であっても、外装ケースに対するコンデンサ素子の収納効率を高めることができ、電解コンデンサのより小型化を実現することができる。
また、機械的強度の弱い高倍率箔を用いた場合でも、陽極箔が破断することのなく製造することができ、製造工程での作業の効率化を図ることができる。
次にこの発明を実施するための最良の形態について、以下に説明する。
この発明は、外部引出リード線と平板部より構成される外部引出端子が、それぞれ陽極箔と陰極箔に接続され、これらの陽極箔と陰極箔をセパレータを介して、漸次径大となるように巻回して形成したコンデンサ素子を有底筒状の外装ケースに収納してなる電解コンデンサにおいて、対向する直線部と円弧部からなる長円形状に巻回した巻芯部の長径軸方向の端部と、さらにこの巻芯部に対向するように巻回された一対の外部引出端子の平板部の幅手方向の少なくとも一方の端部とが仮想円を形成するコンデンサ素子を備える電解コンデンサである。
このような電解コンデンサは次のような方法により製造する。
陽極箔4は、アルミニウム箔をエッチングして拡面処理を施し、さらに陽極酸化処理により誘電体酸化皮膜を形成したもので、その厚さは約110μmのものを用いている。また、陰極箔5は、アルミニウム箔をエッチングして拡面処理を施したもので、その厚さは約20μmのものを用いている。なお、陽極箔としては、電解コンデンサの仕様に応じて、投影面積当たりのCV積が400μF以上で、その厚さが90μmから120μmの範囲のものを用いることができる。また、陰極箔については、特に限定はなく、任意のものを用いることができる。
この陽極箔4、陰極箔5にはそれぞれ外部引出端子3が接続されている。図3には外部引出端子3の外観を示している。図3は外部引出端子を示す三面図で、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。
外部引出端子3は電極箔に接続する平板部31と、この平板部31と連続した外部引出リード線32より構成されている。外部引出リード線32は、アルミニウム製の丸棒33にCP線34を接合したものでCP線34が径小に、丸棒部33は径大に形成されている。また、平板部31は丸棒部をプレスして形成したものである。ここでの平板部31は厚さが0.25mmm、幅が1.5mmのものとしている。そして、平板部の両端の角部には幅方向に0.15mm、厚さ方向に0.1mmのテーパ部35が形成されている。なお、このテーパ部の寸法は電解コンデンサの仕様に応じて適宜変更することができる。さらに、このテーパ部に代えて曲線部としても良い。
この外部引出端子3は電極箔4,5に対し、ステッチ法により接続されている。ステッチ法とは、電極箔4、5に外部引出端子3、3の平板部31,31を重ねて配置し、外部引出端子3、3の平板部側31,31から電極箔4,5を貫通するようにステッチ針を貫通させ、このステッチ針の貫通により生じる電極箔4,5および外部引出端子3,3の平板部31,31の返りを押し潰して電極箔4,4と外部引出端子3,3の平板部31,31とを機械的にかつ電気的に接続する接続方法である。このように電極箔4,5の裏部に外部引出端子の返り部が形成されるようにするためには、外部引出端子の平板部31,31の幅は最低でも1.5mm程度が必要となる。外部引出端子の平板部31,31の幅が1.5mmより狭い場合には、ステッチ針により貫通孔を穿孔した際に、平板部が割れてしまうことがある。また、ステッチ針の貫通により生じる電極箔4,5および外部引出端子3,3の平板部31,31の返りを押し潰して電極箔4,4と外部引出端子3,3の平板部31,31と接続するに際しては、接続の機械的強度、電気的な接続の信頼性を得るには、返りを押し潰す際のプレス圧力を受けることが必要で、この観点からも外部引出端子の平板部31,31の幅は最低でも1.5mm程度が必要となる。そのため、この外部引出端子3と電極箔4,5の接続に際しては、外部引出端子3,3に形成したテーパ部35,35が電極箔4,5と反対側となるように接続すると良い。
以上のような陽極箔と陰極箔をセパレータとともに、一方の端部より巻回してコンデンサ素子を作成する。
コンデンサ素子は、図2に示すような巻軸11を用いて作成する。図2は巻軸を正面から見た正面図である。巻軸11は金属よりなり、対向する二つの平面12,12が形成してあり、この平面12,12は互いに平行となっている。そのため、巻軸11は平行する直線部を有する形状となっている。そして、巻軸11には、一方の平面から他方の平面にかけて、平面に対して垂直なすり割り13が形成されている。
そして図1(a)に示すように、巻軸11のすり割り13に2枚のセパレータ6,6を挿入して、巻軸11を回転させて、セパレータ6,6を数回巻回する。さらに図1(b)に示すように、その後に陽極箔4と陰極箔4をそれぞれセパレータ6,6の間に挿入する。陽極箔4と陰極箔5を挿入した際の陽極箔4と陰極箔5の先端部は、巻軸11の直線部に対向して配置されるようにしている。
このように、陽極箔4と陰極箔5の先端部を巻軸11の平面12,12にそれぞれ対向するようにして配置すると、陽極箔4と陰極箔5は巻き始め部分は直線となる。このように陽極箔4と陰極箔5が直線状態であると、陽極箔4と陰極箔5が有するバネ弾性により直線状に戻ろうとする応力が作用しないため、コンデンサ素子を巻回していく際に陽極箔と陰極箔のバネ弾性によるコンデンサ素子の変形を抑制することができる。
そして、巻軸11を回転していくことにより、陽極箔4と陰極箔5とセパレータ6,6は、巻軸11に沿うように巻回されていき、コンデンサ素子の径が漸次径大となっていく。この巻回途中の段階でのコンデンサ素子は、巻軸の断面形状に合致して、略長円形の形状で形成されることになる。そしてこの巻回途中の段階でのコンデンサ素子が巻芯部7となる。
ところで、巻軸11の断面形状は前述したように、平行な直線部と、この直線部に連続して漸次曲率が大きくなるような曲線部よりなる形状となり、略長円形の形状としている。このため、巻軸11に陽極箔4と陰極箔5とセパレータ6,6を巻き付けて巻回していく際にも、巻回される陽極箔4,陰極箔5の曲率も緩和されることになり、高度なエッチングを施して機械的強度が脆弱なものとなっている陽極箔を用いた場合でも、陽極箔の破断等が起こらなくなる。
さらに巻回を続け、陽極箔4と陰極箔5に取り付けた外部接続端子3、3を巻芯部7に巻き付ける際には、図1(c)に示すように、外部引出端子3、3の平板部31、31が、略長円状に形成された巻芯部7の短径軸上に配置されるようにする。この際、外部引出端子3,3は、外部引出端子3,3が接続されたそれぞれの電極箔の外周側に配置する。このように巻芯部7の短径軸上に平板部31、31を配置するためには、予め電極箔に対する外部引出端子3,3の取り付け位置を調整することにより達成することができる。
この外部引出端子3,3がコンデンサ素子の巻芯部7に巻き付けられた状態のコンデンサ素子は、長円形状に形成された巻芯部7の直線部にそれぞれ外部引出端子3,3が当接して配置される。そして、長円形状に形成された巻芯部7の長径方向の端部と、外部引出端子3,3の平板部31,31の外周側の端部とが、仮想円(図中点線で示す)を形成するように配置する。この際に外部引出端子3,3の平板部31,31の外周側の端部の両端とを含めて仮想円を形成するように配置すると、巻芯部がより真円に近くなり、収納効率を高めることができる。なお前記外部引出端子3,3の両端を含めて仮想円を形成するには、この外部引出端子3,3が巻軸の直線部とほぼ並行に配置するとよい。
さらに、陽極箔4と陰極箔5とセパレータ6,6を巻回していくが、この陽極箔4と陰極箔5とセパレータ6,6は、長円形状に形成された巻芯部7の長径方向の端部と、外部引出端子の3,3平板部31,31の外周側の端部に接して、巻回されていくことになる。ここで、長円形状に形成された巻芯部の長径方向の端部と、外部引出端子の平板部の幅手方向の端部とが、仮想円を形成するように配置しているため、陽極箔と陰極箔とセパレータは、略円形に巻回されるようになる。
しかも、外部引出端子3、3の平板部31,31の外周側の角部にテーパ部または曲線部を形成してあるため、その後に周囲に巻回されていく陽極箔4と陰極箔5とセパレータ6,6は、外部引出端子3,3の平板部31,31の外周側の角部に巻き付けられた際に、この部分で曲率の変化が緩和されて、巻回されたコンデンサ素子の断面形状がより真円形に近づく。そして、巻芯部7の周囲に巻回されていく陽極箔4と陰極箔5とセパレータ6は、外部引出端子3,3の平板部31,31の外周側の角部に巻き付けられた際に、この部分で曲率が急激に変わることがなくなることにより、陽極箔4の破断も防止することができるようになる。
そして、さらに所定の回数だけ巻き軸を回転した後に、陽極箔と陰極箔とセパレータを切断して、巻き止めテープ等により端部を貼り付ける。
以上のような工程を経て作成されたコンデンサ素子は、その断面形状の外形はより真円に近いものとなる。
そこで、このコンデンサ素子に、駆動用の電解液を含浸し、さらにアルミニウムからなる有底円筒状の外装ケースに収納する。このコンデンサ素子を外装ケースに収納する工程は従来例の図4で示した工程とほぼ同様であり、その詳細は省略する。なお、ここで用いる外装ケースはコンデンサ素子の外形寸法よりもわずかに広い内径を有するものであり、外装ケースの内部空間に占めるコンデンサ素子の体積比率を大きくすることができ、コンデンサ素子の収納効率は極めて高いものとすることができる。
そして、外装ケースの開口端部をゴム等の弾性部材からなる封口部材によって封止して電解コンデンサを得る。
この発明の電解コンデンサの製造方法の要部を示す工程図であり、(a)〜(d)は各工程を示す。 この発明の電解コンデンサの製造方法に用いる巻軸を表す図面である。 この発明の電解コンデンサに用いる外部引出端子を示す三面図で、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。 電解コンデンサの構造を示す分解斜視図である。 従来の電解コンデンサの製造に用いる巻軸を示す図面である。
符号の説明
1 コンデンサ素子
2 外装ケース
3 外部引出端子
4 陽極箔
5 陰極箔
6 セパレータ
7 巻芯部
8 封口部材
11 巻軸
12 平面
13 すり割り
31 平板部
32 外部引出リード
33 丸棒部
34 CP線
35 テーパ部
91 巻軸
92 すり割り

Claims (6)

  1. 外部引出リード線と平板部より構成される外部引出端子が、それぞれ陽極箔と陰極箔に接続され、これらの陽極箔と陰極箔をセパレータを介して、漸次径大となるように巻回して形成したコンデンサ素子を有底筒状の外装ケースに収納してなる電解コンデンサにおいて、
    対向する直線部と円弧部からなる長円形状に巻回した巻芯部と、
    この巻芯部に巻回された一対の対向する外部引出端子とからなり、
    巻芯部の長径軸方向の端部と、外部引出端子の平板部の幅手方向の少なくとも一方の端部とが仮想円を形成するコンデンサ素子を備えた電解コンデンサ。
  2. 前記外部引出端子の平板部の外周側の角部にテーパ部または曲線部を形成した請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 陽極箔の先端部を巻芯部の直線部に配置して巻回したコンデンサ素子を備える請求項1または2のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  4. 高倍率箔を用いた請求項1ないし3のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  5. 外部引出リード線と平板部より構成される外部引出端子が、それぞれ陽極箔と陰極箔に接続され、これらの陽極箔と陰極箔をセパレータを介して、漸次径大となるように巻回して形成したコンデンサ素子を有底筒状の外装ケースに収納してなる電解コンデンサの製造方法において、
    対向する平行な直線部を断面形状に有する巻軸を用いてコンデンサ素子を巻回し、コンデンサ素子の巻芯部を略長円形として巻回するとともに、外部引出端子を、略長円形状の巻芯部の短径軸上に配置して、コンデンサ素子の巻芯部の長径軸方向の端部と外部引出端子の両端とを仮想円の円周上に配置する電解コンデンサの製造方法。
  6. 巻軸の断面形状が、平行な直線部と円弧部からなる略長円形とした請求項5に記載の電解コンデンサの製造方法。
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