JP2005347383A - 真空吸着ピンセット及び真空吸着ピンセットの使用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 1回の吸着動作で複数のウエハを抜き取ることができ、検査時間の短縮とともに、作業者の労力を低減させることのできる真空吸着ピンセット及び真空吸着ピンセットの使用方法を提供する。
【解決手段】 真空吸着ピンセット1は、本体13に固着された第1のヘッド支持部15aと、支柱14に沿って上下にスライド可能な第2のヘッド支持部15bと第3のヘッド支持部15cと、第1〜第3のヘッド支持部15a〜15cの先端にそれぞれ固着された第1〜第3の吸着ヘッド16a〜16cとを有する。第1〜第3の吸着ヘッド16a〜16cに負圧を発生させることにより、複数のウエハ12を吸着させることができ、これにより、一度に複数のウエハ12を搬送することが可能になる。
【選択図】 図1
【解決手段】 真空吸着ピンセット1は、本体13に固着された第1のヘッド支持部15aと、支柱14に沿って上下にスライド可能な第2のヘッド支持部15bと第3のヘッド支持部15cと、第1〜第3のヘッド支持部15a〜15cの先端にそれぞれ固着された第1〜第3の吸着ヘッド16a〜16cとを有する。第1〜第3の吸着ヘッド16a〜16cに負圧を発生させることにより、複数のウエハ12を吸着させることができ、これにより、一度に複数のウエハ12を搬送することが可能になる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、真空を利用して吸着し搬送するのに用いる真空吸着ピンセット及び真空吸着ピンセットの使用方法に関する。
従来の真空吸着ピンセットは、真空を利用して、例えばウエハを吸着し搬送させるために広く用いられている(例えば、特許文献1)。真空吸着ピンセットは、ウエハに傷がつきにくい、ウエハに形成された回路を電気的に破壊しない、埃が発生しないなどの特徴がある。
真空吸着ピンセットの使い方は、複数のウエハが載置されたカセットから真空吸着ピンセットによってウエハを吸着して抜き取り、外観検査や評価を行っている。検査などが終了したあとは、ウエハを元の位置に戻したり、所定の場所に搬送したりする。
真空吸着ピンセットの使い方は、複数のウエハが載置されたカセットから真空吸着ピンセットによってウエハを吸着して抜き取り、外観検査や評価を行っている。検査などが終了したあとは、ウエハを元の位置に戻したり、所定の場所に搬送したりする。
しかしながら、上記従来の真空吸着ピンセットでは、1回の吸着動作で1枚のウエハしか吸着させることができなかった。よって、ウエハの外観検査や評価を行うとき、1枚毎にウエハの吸着、搬送、目視での検査、ウエハの取り外しを繰り返すなど、時間がかかるという問題があった。また、作業者の労力が費やされるという問題があった。
本発明は、1回の吸着動作で複数のウエハを抜き取ることができ、検査時間の短縮とともに、作業者の労力を低減させることのできる真空吸着ピンセット及び真空吸着ピンセットの使用方法を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明に係る真空吸着ピンセットは、真空を利用してウエハを吸着する吸着ヘッドと、前記吸着ヘッドを支持するヘッド支持部とを有する真空吸着ピンセットにおいて、前記吸着ヘッドをそれぞれ支持する複数のヘッド支持部と、支柱と、前記複数のヘッド支持部を、前記支柱に沿って移動可能に支持するとともに、前記支柱の軸方向に位置決めをして前記複数のヘッド支持部の間隔を変更するスライド調整手段と
を備えた。
を備えた。
この構成によれば、スライド調整手段により、複数のヘッド支持部をそれぞれスライドさせ位置を決めることにより、それぞれの間隔を調整することができる。よって、1回の吸着動作で、載置された複数のウエハを吸着して搬送することが可能になる。従って、複数のウエハを検査することができ、検査時間を短縮することができる。これにより、作業者の労力を軽減させることが可能になる。
上記した本発明に係る真空吸着ピンセットによれば、前記ヘッド支持部を前記支柱を軸に回動可能に支持させるための回動手段が設けられていることが望ましい。
この構成によれば、回動手段により、ウエハとともにヘッド支持部を回動させることが可能になるので、複数の吸着ヘッドに吸着された複数のウエハを見やすい状態にして検査をすることができる。これにより、検査する作業をやりやすくすることが可能になる。
上記した本発明に係る真空吸着ピンセットによれば、前記ヘッド支持部の前記支柱回りの回動可能な範囲を規制する回動規制手段を備えていることが望ましい。
この構成によれば、回動規制手段により、ヘッド支持部が支柱を軸に1回転しないようになっているので、吸着ヘッドに接続されたエアーパイプのねじれを防止することが可能になる。よって、真空によってウエハを吸着する力を、常に一定に維持することが可能になる。
上記した本発明に係る真空吸着ピンセットによれば、前記回動規制手段によって規制された回動可能な範囲内で、前記複数のヘッド支持部を回動方向に位置決め可能な位置決め手段が設けられていることが望ましい。
この構成によれば、位置決め手段により、ヘッド支持部の回動動作を規制することができるので、安定した状態でウエハを搬送および検査することが可能になる。
上記した本発明に係る真空吸着ピンセットによれば、前記複数のヘッド支持部は、前記支柱に沿って上下にスライドしない固定ヘッド支持部と、前記支柱に沿って上下にスライド可能な少なくとも1つの作動ヘッド支持部とを有する。
この構成によれば、固定ヘッド支持部と作動ヘッド支持部とを有するので、固定ヘッド支持部を基準に、作動ヘッド支持部を支柱に沿って上下にスライドすることにより、ヘッド支持部の間隔を調整することができる。よって、載置されたウエハの間隔に合わせて同時にウエハを吸着させることが可能になる。
上記した本発明に係る真空吸着ピンセットによれば、前記吸着ヘッドに前記ウエハを真空吸着するために前記吸着ヘッドに負圧を発生させる真空発生装置と、前記吸着ヘッドに前記負圧が及ぶか否かを選択する選択手段とを備えることが望ましい。
この構成によれば、真空発生装置と選択手段により、ウエハを吸着させない吸着ヘッドに負圧を起こさせないようにすることが可能になる。よって、使用しない吸着ヘッドを遮断することができるので、使用する吸着ヘッドとウエハとを真空によって吸着させることが可能になる。
本発明に係る真空吸着ピンセットの使用方法は、真空を利用してウエハを吸着する吸着ヘッドと、前記吸着ヘッドをそれぞれ支持する複数のヘッド支持部と、支柱と、前記複数のヘッド支持部を、前記支柱に沿って移動可能に支持するとともに、前記支柱の軸方向に位置決めをして前記複数のヘッド支持部の間隔を変更するスライド調整手段と、前記ヘッド支持部を前記支柱を軸に回動可能に支持させるための回動手段とを備えた真空吸着ピンセットの使用方法であって、前記ヘッド支持部の間隔を調整するために、前記ヘッド支持部を前記支柱に沿って上下にスライドさせる第1の工程と、前記吸着ヘッドに前記ウエハを吸着する第2の工程と、前記ウエハを吸着した状態で搬送する第3の工程と、前記ウエハとともに前記ヘッド支持部を、前記支柱を軸に回動させる第4の工程とを有する。
この構成によれば、ヘッド支持部の間隔を調整する工程と、ウエハを吸着する工程と、ウエハを搬送する工程と、ヘッド支持部を回動させる工程とにより、載置されたウエハの間隔に合わせてヘッド支持部の間隔を調整し、1回の吸着動作で複数のウエハを吸着して搬送し、ウエハを見やすい状態にして検査をすることができる。これにより、検査時間を短縮することが可能になり、作業者の労力を軽減させることが可能になる。
以下、本発明に係る真空吸着ピンセットの実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の真空吸着ピンセットの構成を示す概略斜視図である。同図(a)は、真空吸着ピンセットの使用形態を示す概略斜視図である。同図(b)は、真空吸着ピンセットの吸着ヘッドを、ウエハと接する側である下面側から見た概略斜視図である。以下、本実施形態の真空吸着ピンセットの構成を、図1を参照しながら説明する。本実施形態の真空吸着ピンセット1は、カセット11に載置されたウエハ12を吸着して取り出すために用いられ、本体13と、支柱14と、3つのヘッド支持部15a,15b,15cと、吸着ヘッド16とを有する。ウエハ12の大きさ(直径)は、例えば6インチである。なお、本実施形態での「真空」とは、負圧になった状態をいう。
カセット11は、ウエハ12を載置しておくために用いられる。カセット11には、周囲にウエハ12を載せるための爪(図示せず)が設けられており、例えば、25枚(図1では3枚)のウエハ12が載置されている。カセット11の高さは、例えば20cmである。
本体13は、ウエハ12を吸着するときやウエハ12を搬送するとき、持ちやすいように湾曲した形状に形成されている。本体13には、支柱14と、固定ヘッド支持部としての第1のヘッド支持部15aが固着されている。本体13側面には、真空吸着ピンセット1の電源を「ON/OFF」するための電源スイッチ17が設けられている。電源スイッチ17を「ON」にすると吸着ヘッド16が負圧状態になり、ウエハ12を吸着することが可能になる。電源スイッチ17を「OFF」にすると、負圧状態を解除する。
本体13の上面には、吸着ヘッド16を真空状態にするか否かを選択する選択手段としての吸着ボタン18が3つ設けられている。吸着ボタン18は、1回押すと吸着ヘッド16の吸着状態を保持し、再度、1回押すと吸着状態が解除するようになっている。
支柱14は、本体13の先端側の上面に垂直に固着されている。支柱14には、作動ヘッド支持部としての第2のヘッド支持部15bと第3のヘッド支持部15cが上下にスライド可能に設けられている。よって、支柱14は、剛性のある金属で構成されている。
ヘッド支持部15は、カセット11内に載置されたウエハ12を吸着するときに、本体13や支柱14がカセット11及びウエハ12に接触しないように一定の長さに形成されている。
図1(b)に示されるように、吸着ヘッド16の下面側には、複数の丸状に開口された吸着口19が設けられており、電源スイッチ17が「ON」のときには、それぞれの吸着口19から大気を吸う構造になっている。これにより、カセット11に載置されたウエハ12を吸着して取り出すことが可能になっている。吸着ヘッド16の吸着面の面積は、例えば、40mm×30mmである。吸着ヘッド16の材質は、耐薬品性、耐熱性、強靭性に優れた、例えば、炭素繊維入り導電性PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂を使用している。
図2は、支柱を軸に第2のヘッド支持部と第3のヘッド支持部とを上下にスライドさせるためのスライド調整手段としてのスライド機構を示す模式図である。同図(a)は、支柱にヘッド支持部が固定されている状態を示す概略斜視図である。同図(b),(c)は、ヘッド支持部の間隔を調整する構造を側面側からみた模式断面図である。以下、ヘッド支持部15を支柱14に沿って上下にスライドさせるためのスライド機構を、図2を参照しながら説明する。
図2(a)に示されるように、ヘッド支持部15は、支持パイプ21と、回動リング22と、固定部材23とを有する。
支持パイプ21は、吸着ヘッド16(図1参照)を先端に支持するとともに基部に固定されている。また、支持パイプ21は、一定の力を加えることによって撓むことが可能な可撓性を有している。
支持パイプ21は、吸着ヘッド16(図1参照)を先端に支持するとともに基部に固定されている。また、支持パイプ21は、一定の力を加えることによって撓むことが可能な可撓性を有している。
回動リング22は、支持パイプ21を支柱14に沿って上下にスライドさせたり、支柱14を軸にしてAおよびB方向に回動させたりするために用いられる。
同図(b)に示されるように、固定部材23は、回動リング22の上下方向の相対移動を規制する状態で支柱14の上下方向にスライド可能に設けられた第1の固定部材23aと、第1の固定部材23aを支柱14に固定するために用いられる第2の固定部材23bとを有する。
同図(b)に示されるように、固定部材23は、回動リング22の上下方向の相対移動を規制する状態で支柱14の上下方向にスライド可能に設けられた第1の固定部材23aと、第1の固定部材23aを支柱14に固定するために用いられる第2の固定部材23bとを有する。
第1の固定部材23aは、支持パイプ21の回動に支障がないように、側面の一部に開口部22aを有する。第1の固定部材23aの下方には、第2の固定部材23bと締結するための雄ネジが外周面に形成された第1のネジ部24aと、第1のネジ部24aの下端に固定された筒状の第1の弾性部材25aとを有する。第1の弾性部材25aは、例えば、ゴムで形成されており、その外周面が下方に向かって細くなるテーパ状に形成されている。
第2の固定部材23bは、第1の固定部材23aに設けられた第1のネジ部24aの雄ネジと締結可能な第2のネジ部24bの雌ネジと、第2のネジ部24bの下端にこれと一体に固定されて、その内周面が上方に向かって拡径するテーパ状に形成された第2の弾性部材25bとを有する。
第2の固定部材23bは、第1の固定部材23aに設けられた第1のネジ部24aの雄ネジと締結可能な第2のネジ部24bの雌ネジと、第2のネジ部24bの下端にこれと一体に固定されて、その内周面が上方に向かって拡径するテーパ状に形成された第2の弾性部材25bとを有する。
第1の固定部材23aの第1のネジ部24aに、第2の固定部材23bの第2のネジ部24bを締結していき、第1及び第2の弾性部材25a,25bのそれぞれのテーパ部が接触していくことにより、同図(c)に示されるように、第1の弾性部材25aが第2の弾性部材25bにより径方向内側に押圧される。これにより、第1の弾性部材25aが支柱14と密着して第1の固定部材23aが支柱14に固定される。よって、第1の固定部材23aの上部内側に回動可能に保持された回動リング22が支柱14の所望の高さに固定される。
図3は、図2(a)のD−D断面であり、第2のヘッド支持部および第3のヘッド支持部を支柱を軸に回動させるための回動手段としての回動機構を示す模式断面図である。以下、ヘッド支持部15を支柱14を軸に回動させるための回動機構を、図3を参照しながら説明する。図3に示されるように、回動機構は、回動リング22と、回動リング22の内周面上の一部に埋没されたボール伸縮機構33と、支柱14の外周面上の所定の高さ範囲に、周方向の所定角度(例えば、50°〜150°内の値)をなす位置に軸方向に沿って延びる第1の溝部34と第2の溝部35(図2(a)参照)とを有する。
回動リング22は、支柱14の外周面および内周面をガイドにして、A方向およびB方向に回動することが可能になっている。回動リング22と、支柱14とは、回動リング22の回動がスムーズに行われるように一定の隙間を有している。回動リング22は、例えば、支持パイプ21をA方向およびB方向に移動させることにより回動させている。
ボール伸縮機構33は、回動リング22の内壁に形成されたバネ溝33aの中に、バネ33bと、ボール33cとを有する。ボール33cは、バネ33bによって回動リング22の中心方向に向かって付勢されており、図示しないキャップによって飛び出ないように規制されている。
第1の溝部34は、カセット11に載置されたウエハ12を吸着するときに、ボール伸縮機構33のボール33cが嵌ることにより、ヘッド支持部15及び回動リング22の支柱14に対する回転動作を規制し、図3に実線で示す第1の位置にヘッド支持部15を固定している。また、第2の溝部35は、支持パイプ21をB方向に回動させたときに、ボール伸縮機構33のボール33cが嵌ることにより、ヘッド支持部15及び回動リング22の支柱14に対する回転動作を規制し、図3に二点鎖線で示す第2の位置にヘッド支持部15を固定している。
支柱14は、第2及び第3のヘッド支持部15b,15cを上方方向にスライドさせるそれぞれの範囲において、断面C字状に切り欠かれており、その周方向両端面36,37に、回動リング22の支持パイプの根元に対応する部分から径方向内側の延出する支持部の周方向両端面38,39が当接することにより、ヘッド支持部15は第1の位置と第2の位置にそれぞれ位置規制されるようになっている。
図4は、真空吸着ピンセットの内部構造を示す模式断面図である。同図(a)は、真空吸着ピンセットの全体を示した断面図であり、同図(b)は、ヘッド支持部を下方にスライドさせてヘッド支持部の間隔を狭めたときのE部の状態を示した断面図である。以下、真空吸着ピンセット1の内部構造を、図4を参照しながら説明する。
真空吸着ピンセット1の内部には、ウエハ12を吸着させるための真空(負圧)を発生させる真空発生装置41と、吸着ヘッド16の吸着口19と真空発生装置41を接続するエアーパイプ42と、電源となるバッテリ43とを有する。
真空発生装置41は、3本のエアーパイプ42a,42b,42cに接続されており、大気を吸引する吸引口(図示せず)と、吸引した大気を排気する第1の排気口(図示せず)とを有する。第1の排気口から排気された空気は、本体13の後部に設けられた第2の排気口44から排気される。
第1のエアーパイプ42aは、真空発生装置41から、本体13と第1のヘッド支持部15aを通って、第1の吸着ヘッド16aに接続されている。第1のエアーパイプ42aには、第1のバルブ45aが介装されており、第1の吸着ボタン18aが押圧操作されることにより第1のバルブ45a開弁と閉弁とが交互に切り替えられる。すなわち、第1の吸着ボタン18aを押すことによって、開通していた第1のエアーパイプ42a内のエアーを遮断し、この状態を保持する。再度、第1の吸着ボタン18aを押すことにより、遮断されていたエアーが開通し、この状態を保持する。
第2のエアーパイプ42bは、本体13と支柱14と第2のヘッド支持部15bを通って、第2の吸着ヘッド16bに接続されている。第2のエアーパイプ42bには、第2のバルブ45bが介装されており、第2の吸着ボタン18bが押圧操作されることにより第2のバルブ45b開弁と閉弁とが交互に切り替えられる。第2の吸着ボタン18bは、上記した第1の吸着ボタン18aと同様に構成され、第2のエアーパイプ42b内のエアーを遮断状態または導通状態にする。
第3のエアーパイプ42cは、本体13と支柱14と第3のヘッド支持部15cを通って、第3の吸着ヘッド16cに接続されている。第3のエアーパイプ42cには、第3のバルブ45cが介装されており、第3の吸着ボタン18cが押圧操作されることにより第3のバルブ45c開弁と閉弁とが交互に切り替えられる。第3の吸着ボタン18cは、上記した第1、第2の吸着ボタン18a,18bと同様に構成され、第3のエアーパイプ42c内のエアーを遮断状態または導通状態にする。
同図(b)は、第3のヘッド支持部15cを下方にスライドさせて、第2のヘッド支持部15bと第3のヘッド支持部15cの間隔H1をH2に狭めて使用するときのエアーパイプ42の状態を示している。第3のエアーパイプ42cは、支柱14の内壁および回動リング22に形成されたエアーパイプガイド46(図3参照)に沿って撓むようになっている。
バッテリ43は、電源スイッチ17と真空発生装置41とに電気的に接続されており、真空発生装置41を作動させるための電源として用いられる。バッテリ43は、図示しない充電器によって電気が充電される。真空吸着ピンセット1を使用するとき、電源スイッチ17を「ON」にすることにより、バッテリ43と真空発生装置41が導通し、負圧を発生させる。また、電源スイッチ17を「OFF」にすることにより、真空発生装置41が停止する。
真空吸着ピンセット1を使用しないときは、真空吸着ピンセット1を充電器にセットする。これにより、真空吸着ピンセット1のバッテリ43と充電器とが接続され、これによりバッテリ43への充電が行われる。真空吸着ピンセット1にバッテリ43を設けたことにより、ウエハ12を吸着操作するとき、移動範囲に制限されずに使用することが可能になる。
真空吸着ピンセット1を使用しないときは、真空吸着ピンセット1を充電器にセットする。これにより、真空吸着ピンセット1のバッテリ43と充電器とが接続され、これによりバッテリ43への充電が行われる。真空吸着ピンセット1にバッテリ43を設けたことにより、ウエハ12を吸着操作するとき、移動範囲に制限されずに使用することが可能になる。
図5は、真空吸着ピンセット1の使用方法を示す概略斜視図である。同図(a)は、ヘッド支持パイプをB方向に回動させている状態を示す概略斜視図である。同図(b)は、ヘッド支持パイプをB方向に回動させている状態を上方側からみた概略上面図である。以下、真空吸着ピンセット1の使用方法を図5および図1〜図4を参照しながら説明する。
工程1では、真空吸着ピンセット1のヘッド支持部15の間隔を、カセット11に載置されたウエハ12の間隔や抜き取るウエハ12の位置に合わせて調整する。このとき、第1のヘッド支持部15aを基準に、第2、第3のヘッド支持部15b,15cの間隔を調整する。間隔の調整方法は、上記したように、第2、第3のヘッド支持部15b,15cを、支柱14に固定したい位置で、固定部材23を使ってそれぞれの回動リング22を保持することによって行う。
工程2では、カセット11に載置されたウエハ12を取り出す。まず、真空吸着ピンセット1をカセット11に近づけ、吸着ヘッド16を、カセット11及びウエハ12に接触させないようにウエハ12の間に挿入する。次に、取り出したいウエハ12に合わせて、第1〜第3の吸着ボタン18a〜18cを選択して押す。これにより選択した吸着ヘッド16を負圧の状態にする。次に、ウエハ12に吸着ヘッド16を密着させてウエハ12を吸着する。次に、ウエハ12を持ち上げると同時に手前に引き、ウエハ12をカセット11から取り出す。
工程3では、ウエハ12の検査および評価を行う。まず、取り出した、例えば3枚のウエハ12のうち、一番上に配置されている第3の吸着ヘッド16cに吸着されたウエハ12から検査を行っていく。このウエハ12の検査が終了したら、第3のヘッド支持部15cをB方向に回動させる(図5参照)。第3のヘッド支持部15cは、上記したように、第2の位置(図3、二点鎖線)で、第2の溝部35にボール伸縮機構33のボール33cが嵌ることにより、ヘッド支持部15の回動動作が規制される。次に、第2の吸着ヘッド16bに吸着されたウエハ12の検査を開始する。検査が終了したら、上記と同様に第2のヘッド支持部15bをB方向に回動させ、第1の吸着ヘッド16aに吸着されたウエハ12の検査を行っていく。
工程4では、取り出した3枚のウエハ12をカセット11に戻す。まず、第2、第3のヘッド支持部15b,15cをA方向に回動させて、3枚のウエハ12を取り出したときと同じ状態に戻す。このとき、第1の溝部34にボール伸縮機構33のボール33cが嵌ることにより、ヘッド支持部15の回動動作が規制される。この状態で、ウエハ12をカセット11の中の所定位置まで挿入し、吸着ボタン18を押す。又は、電源スイッチ17を「OFF」にする。これにより、ウエハ12を吸着していた吸着ヘッド16の真空状態が解除され、ウエハ12はカセット11に載置される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)第1の吸着ヘッド16aと、支柱14に沿って上下にスライド可能な第2、第3の吸着ヘッド16b,16cを設けたことにより、一度の吸着作業で複数のウエハ12を同時に吸着させることが可能になる。よって、一度に複数のウエハ12を搬送することが可能になる。従って、搬送時間の短縮及び作業者の労力を軽減することができる。
(1)第1の吸着ヘッド16aと、支柱14に沿って上下にスライド可能な第2、第3の吸着ヘッド16b,16cを設けたことにより、一度の吸着作業で複数のウエハ12を同時に吸着させることが可能になる。よって、一度に複数のウエハ12を搬送することが可能になる。従って、搬送時間の短縮及び作業者の労力を軽減することができる。
(2)スライド調整手段としてのスライド機構を設けたことにより、第2、第3のヘッド支持部15b,15cを支柱14に沿って上下にスライドすることが可能になっている。よって、カセット11に載置されたウエハ12の間隔に合わせて、ヘッド支持部15の間隔を調整することができる。これにより、カセット11に載置されたウエハ12の間隔に左右されることなく、複数のウエハ12を同時に吸着して取り出すことができる。
(3)回動手段としての回動機構を設けたことにより、縦方向に重なって配置されたウエハ12を回動させて、それぞれのウエハ12を見やすくすることが可能になる。これにより、カセット11から複数のウエハ12を同時に取り出した場合においても、ウエハ12の検査をしやすくすることができ検査時間を短縮することができる。
(4)本実施形態によれば、回動規制手段を設けたことにより、第2、第3のヘッド支持部15b,15cが支柱14を中心に1回転しないようになっているので、第2、第3の吸着ヘッド16b,16cに接続された第2、第3のエアーパイプ42b,42cのねじれを防止することが可能になる。よって、真空によってウエハ12を吸着する力を、常に一定に維持することができる。
また、位置決め手段が設けられていることにより、回動可能な範囲で第2、第3のヘッド支持部15b,15cの回動動作を規制することが可能になる。よって、安定した状態でウエハ12を搬送したり、検査することができる。
また、位置決め手段が設けられていることにより、回動可能な範囲で第2、第3のヘッド支持部15b,15cの回動動作を規制することが可能になる。よって、安定した状態でウエハ12を搬送したり、検査することができる。
(5)本実施形態によれば、第1〜第3の吸着ボタン18a〜18cを設けたことにより、使用しない吸着ヘッド16に負圧を起こさせないようにすることが可能になる。よって、使用しない吸着ヘッド16への負圧を遮断することが可能になり、これにより、使用する吸着ヘッド16とウエハ12とを真空によって吸着させることができる。
なお、本実施形態は上記に限定されず、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態では、スライド機構は、手動で第2、第3のヘッド支持部15b,15cを支柱14に沿って上下にスライドさせていた。これを、本体13の内部にモータと昇降機構を用いて、自動で第2、第3のヘッド支持部15b,15cを上下にスライドさせるようにしてもよい。これによれば、ヘッド支持部15の間隔の調整時間を短縮することができる。
(変形例2)前記実施形態では、真空吸着ピンセット1は、第1〜第3の吸着ヘッド16a〜16cによって、同時に3枚のウエハ12が搬送できるようにしていた。これを、第1〜第3の吸着ヘッド16a〜16cに限らず、3個以上の吸着ヘッド16を設けて、一度に複数のウエハ12を吸着できるようにしてもよい。これによれば、3個以上のウエハ12を一度に搬送することが可能になり、搬送時間及び検査時間を短縮することができる。
(変形例3)前記実施形態では、本体13の内部に設けられた充電式のバッテリ43を電源としていた。これを、真空吸着ピンセット1に電源コードを備えて、直接コンセントから電気を供給するようにしてもよい。
1…真空吸着ピンセット、11…カセット、12…ウエハ、13…本体、14…支柱、15…ヘッド支持部、15a…固定ヘッド支持部としての第1のヘッド支持部、15b…作動ヘッド支持部の1つである第2のヘッド支持部、15c…作動ヘッド支持部の1つである第3のヘッド支持部、16…吸着ヘッド、16a…第1の吸着ヘッド、16b…第2の吸着ヘッド、16c…第3の吸着ヘッド、17…電源スイッチ、18…吸着ボタン、18a…第1の吸着ボタン、18b…第2の吸着ボタン、18c…第3の吸着ボタン、19…吸着口。
Claims (7)
- 真空を利用してウエハを吸着する吸着ヘッドと、
前記吸着ヘッドを支持するヘッド支持部と
を有する真空吸着ピンセットにおいて、
前記吸着ヘッドをそれぞれ支持する複数のヘッド支持部と、
支柱と、
前記複数のヘッド支持部を、前記支柱に沿って移動可能に支持するとともに、前記支柱の軸方向に位置決めをして前記複数のヘッド支持部の間隔を変更するスライド調整手段と
を備えたことを特徴とする真空吸着ピンセット。 - 請求項1に記載の真空吸着ピンセットにおいて、
前記ヘッド支持部を前記支柱を軸に回動可能に支持させるための回動手段が設けられたことを特徴とする真空吸着ピンセット。 - 請求項2に記載の真空吸着ピンセットにおいて、
前記ヘッド支持部の前記支柱回りの回動可能な範囲を規制する回動規制手段を備えていることを特徴とする真空吸着ピンセット。 - 請求項3に記載の真空吸着ピンセットにおいて、
前記回動規制手段によって規制された回動可能な範囲内で、前記複数のヘッド支持部を回動方向に位置決め可能な位置決め手段が設けられたことを特徴とする真空吸着ピンセット。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の真空吸着ピンセットにおいて、
前記複数のヘッド支持部は、前記支柱に沿って上下にスライドしない固定ヘッド支持部と、前記支柱に沿って上下にスライド可能な少なくとも1つの作動ヘッド支持部とを有することを特徴とする真空吸着ピンセット。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の真空吸着ピンセットにおいて、
前記吸着ヘッドに前記ウエハを真空吸着するために前記吸着ヘッドに負圧を発生させる真空発生装置と、
前記吸着ヘッドに前記負圧が及ぶか否かを選択する選択手段と
を備えたことを特徴とする真空吸着ピンセット。 - 真空を利用してウエハを吸着する吸着ヘッドと、
前記吸着ヘッドをそれぞれ支持する複数のヘッド支持部と、
支柱と、
前記複数のヘッド支持部を、前記支柱に沿って移動可能に支持するとともに、前記支柱の軸方向に位置決めをして前記複数のヘッド支持部の間隔を変更するスライド調整手段と、
前記ヘッド支持部を前記支柱を軸に回動可能に支持させるための回動手段と
を備えた真空吸着ピンセットの使用方法であって、
前記ヘッド支持部の間隔を調整するために、前記ヘッド支持部を前記支柱に沿って上下にスライドさせる第1の工程と、
前記吸着ヘッドに前記ウエハを吸着する第2の工程と、
前記ウエハを吸着した状態で搬送する第3の工程と、
前記ウエハとともに前記ヘッド支持部を、前記支柱を軸に回動させる第4の工程と
を有する真空吸着ピンセットの使用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004163055A JP2005347383A (ja) | 2004-06-01 | 2004-06-01 | 真空吸着ピンセット及び真空吸着ピンセットの使用方法 |
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JP2004163055A JP2005347383A (ja) | 2004-06-01 | 2004-06-01 | 真空吸着ピンセット及び真空吸着ピンセットの使用方法 |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2005347383A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100983335B1 (ko) | 2008-04-04 | 2010-09-20 | 주식회사 에스에프에이 | 태양전지용 웨이퍼의 이송장치 |
JP2012099656A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Tokyo Electron Ltd | 基板搬送装置、基板搬送方法及び記憶媒体 |
CN112151432A (zh) * | 2020-11-26 | 2020-12-29 | 西安奕斯伟硅片技术有限公司 | 夹取储存在硅片盒中的硅片的装置、方法及硅片传送设备 |
-
2004
- 2004-06-01 JP JP2004163055A patent/JP2005347383A/ja not_active Withdrawn
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