JP2005347281A - 回路パターン検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板表面から発生する電子を検出する検出器を分割した検出素子で構成し、電子の軌道に対し試料状態に応じた所望の制御を行い、得られた各素子の出力信号の演算処理を行う。
【選択図】図1
Description
二次電子信号と反射電子信号を両方検出し、両者の演算処理により欠陥を検出する技術としては特開昭56−126752号公報がある。
しかし、上記従来技術等は分離した検出素子をビーム光軸周囲に円環状に配置した構成であり、二次電子をリターディング電界で高速に加速する本検査装置では光軸近傍に集中した二次電子が大量に通過して検出不可能となり、高速検査画像取得に十分な個数の電子を捕捉することができない。
はじめに半導体装置の検査と製造工程の関係について述べる。半導体装置の製造プロセスは図2に示すように、多数のパターン形成工程を繰り返している。パターン形成工程は大まかに、成膜・感光レジスト塗布・感光・現像・エッチング・レジスト除去・洗浄の各ステップにより構成されている。この各ステップにおいて製造条件が最適化されていないと半導体装置の回路パターンが正常に形成されない。例えば図2の成膜工程で異常が発生するとパーテイクルが発生し、ウェハ表面に付着し、孤立欠陥等が生じる。
これにより、電子線201はその電位に相当するエネルギ、例えば本実施例では12keVで試料台11方向に進み、コンデンサレンズ3で収束され、さらに対物レンズ9により細く絞られ、X−Yステージ11の上に搭載された被検査基板10(ウェハあるいはチップ等)に照射される。被検査基板10には高圧電源23により負の電圧(リターディング電圧)を印加できるようになっている。
傾き角について、図4にモデルを示しながら説明する。表面が一次ビーム入射方向に垂直な平面であれば、二次電子は一次ビームと正反対の方向(ここではこれを0度と定義する)を中心としていわゆるcos則にしたがった分布で−90度から90度までの範囲で出射する。試料表面が入射ビームに対して傾いている場合には、傾いた平面に対して垂直な方向への出射電子の密度が高くなる(以下、二次電子または反射電子の最も高密度な出射方向への軌道を主軸の軌道と呼ぶ)。
すなわち、リターディング電圧の変化により一次ビームの照射エネルギ、スポット径、二次電子のエネルギが変わる。さらに、中間電極の電圧によって、図5に示すような試料表面近傍の電位の変化勾配が制御されるので、二次電子の主軸の傾き、拡がり方が変化する。
次に、第2の実施例として、図7に示すように電子ビーム光軸近傍に金属製の反射板15を配置し、分割型の半導体検出器13を反射板15に対向する向きに設置した構成を実施した。その他の構成は第1の実施例と同一であるので説明を省略する。反射板15には同図(b)に示すように、角度の変化を付け、反射板15に衝突した電子の位置に応じて発生する二次電子の方向が大きく分離されるような形状にした。検出素子13は分離された軌道をそれぞれの素子で検出すればよく、第1の実施例で直接取得していた場合に比べて素子間の隙間における二次電子の損失が低減された。その結果、良質な検査画像を取得することができた。
次に第3の実施例として、図8に示すように対物レンズ9を検出器13の上方に設置し、その他の構成を第1の実施例と同様に構成した回路パターン検査装置について述べる。その他の構成は第1の実施例と同一であるので説明を省略する。第1の二次電子202は基板10と接地電極29との間でリターディング電界により急激に3.5kV〜11.5kVに加速されるので角度分布が法線方向近傍に集中しており、検出面での拡がりは数mm径程度と小さく、ほとんど全ての二次電子を捕捉でき、検出効率はほとんど劣化しない。本実施例によれば、第1実施例と比べて同等程度の検出効率で二次電子202が検出できた。本実施例によれば、対物レンズ9の焦点距離が第1の実施例に比べて長く、一次ビーム偏向幅を大きくとることができ、二次電子が収束されないので扱いやすい等の効果がある。
半導体検出器13の分割素子の形状を、図9に示すような中央部13eと周辺部13(a〜d)の分離形状としてもよい。これであれば、中央部のみの信号を取ることでエネルギ分析の機能を高めることも可能になる。二次電子の主軸の到達位置をモニタしてエネルギフィルタとして用いれば、外観の欠陥検査のみでなく、試料基板の電位状態を逆算し、定量評価をすることもできる。その結果、試料の電位状態を定量評価する測定機能を持たせることが可能になる。このとき、異なる形状の検出素子の応答速度を一定に揃えるため、検出素子の面積を一定にする等の設計、および調整が必要である。
Claims (24)
- 回路パターンを有する基板の第1、第2の領域へ照射させる一次電子線の発生手段と収束手段、および走査偏向手段と、上記一次電子線を加減速させると共に上記基板から発生する二次電子および反射電子を加減速する加減速手段と、上記二次電子および反射電子を偏向する手段、収束させる手段と、上記一次電子線の光軸から外れた位置に配置されて上記二次電子および反射電子またはこれらの内の一方を検出する検出器と、上記検出器で検出した信号から画像を形成する手段と、上記基板上の第1、第2の領域で得た上記画像を比較する手段を有する回路パターン検査装置において、検査モードの選択手段が具備され、上記加減速手段に可変電源が接続してあり、加減速条件に合わせて上記二次電子および反射電子の偏向手段、収束手段を制御する調整手段があり、また、上記検出器の検出素子は分割された複数の素子からなり、複数の素子それぞれにアンプ回路を有し、各素子の出力を上記検査モードに合わせて演算処理する演算回路とを有して各素子の出力を演算処理して二次電子または反射電子画像を得ることを特徴とした回路パターン検査装置。
- 上記検出器が半導体検出器であることを特徴とする請求項1記載の回路パターン検査装置。
- 上記半導体検出器の複数の素子は互いに隣り合う素子と1mm以内の距離で隣接していることを特徴とする請求項2記載の回路パターン検査装置。
- 上記半導体検出器と上記アンプ回路がおよそ20mm以内の配線で接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記半導体検出器はPIN型であることを特徴とする請求項2から4のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記半導体検出器はショットキ型であることを特徴とする請求項2から4のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記半導体検出器はアバランシェ型であることを特徴とする請求項2から4のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記一次電子ビーム収束手段と二次電子収束手段の全てまたは一部分が同一の収束手段であることを特徴とする請求項1から7のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記検出器の周囲に上記検出器とほぼ同軸となるように構成し上記検出器前面に開孔を有したキャップを設け、上記検出器と異なる電位を与えて上記二次電子または反射電子を検出器へ捕捉する収束電界を形成、制御することを特徴とする請求項1から8のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記検出器の周囲に上記検出器とほぼ同軸となるように構成し上記検出器前面に開孔を有したキャップを設け、上記キャップに電流測定手段を接続していることを特徴とする請求項1から8のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記キャップが複数に分割されており、それぞれの部分に電流測定手段を設けていることを特徴とする請求項10記載の回路パターン検査装置。
- 上記二次電子および反射電子を偏向する偏向器が4極の電磁偏向器で形成されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記二次電子および反射電子の偏向量および収束条件と上記検出器による二次電子または反射電子の検出量、および/または上記検出器キャップの電流量をモニタし、自動調節して二次電子または反射電子の軌道を所望の位置に偏向させる調整制御手段を持つことを特徴とする請求項1から12のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記加減速手段が、調節可能な中間加減速手段を持つ加減速手段系で形成されていることを特徴とする請求項1から13のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記回路パターン検査装置において、上記二次電子および反射電子の軌道を発生エネルギに応じて制限するエネルギフィルタ手段を有することを特徴とする請求項1から14のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記加減速手段と、上記中間加減速手段と、上記収束手段と、上記二次電子および反射電子の偏向、収束、エネルギフィルタ手段との全てまたは一部を連動して制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1から15のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記検出器と上記一次電子ビーム光軸の間に金属片を有し、上記検出器が、上記試料からの二次電子を上記金属板へ衝突させて新たに発生する二次電子を検出する検出器であることを特徴とする請求項1から16のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 上記検出器およびアンプ回路からなる検出系が複数個設置してあることを特徴とする請求項1から17のいずれか記載の回路パターン検査装置。
- 回路パターンを有する基板の第1、第2の領域へ照射させる一次電子線の発生手段と収束手段、および走査偏向手段と、上記一次電子線を加減速させると共に上記基板から発生する二次電子および反射電子を加減速する加減速手段と、上記二次電子および反射電子を偏向する手段と、上記一次電子線の光軸から外れた位置に配置されて上記二次電子および反射電子またはこれらの内の一方を検出する検出器と、上記検出器で検出した信号から画像を形成する手段と、上記基板上の第1、第2の領域で得た上記画像を比較する手段を有する回路パターン検査装置において、上記検出器の検出素子は分割された複数の素子からなり、複数の素子それぞれにアンプ回路を有し、演算回路により上記各素子の出力を演算処理して二次電子または反射電子画像を得ることを特徴とした回路パターン検査装置。
- 試料へ一次電子線を走査偏向、収束させながら照射する手段と、上記一次電子線を加減速させると共に上記試料から発生する二次電子および反射電子を加減速する加減速手段と、上記二次電子および反射電子を偏向する手段、収束させる手段と、上記一次電子線の光軸から外れた位置にあって二次電子および反射電子またはこれらの内の一方を検出する検出器と、上記検出器で検出した信号から画像を形成する手段とを有する電子線応用装置において、上記検出器が半導体検出器であり、上記加減速手段に可変電源が接続してあり、加減速条件に合わせて上記二次電子および反射電子の偏向手段、収束手段を制御する調整手段があり、上記検出器の検出素子が分割された複数の素子からなり、複数の素子それぞれにアンプ回路と各素子の出力を演算処理する演算回路を有し、各素子の出力を演算処理して二次電子または反射電子画像を得ることを特徴とした電子線応用装置。
- 回路パターンを有する基板上の第1、第2の領域へ照射させる一次電子線の発生工程と収束工程と走査偏向工程と、上記一次電子線を加減速させると共に被照射体から発生する二次電子および反射電子を加減速する加減速工程と、上記基板から発生する二次電子および反射電子を上記一次電子線の光軸から離れる方向へ偏向する工程と収束させる工程と、上記二次電子および反射電子またはこれらの内の一方を検出する検出工程と、上記検出器で検出した信号から画像を形成する工程と、上記基板上の第1、第2の領域から得た上記画像を比較する工程とを有する回路パターン検査方法において、検査モード選択工程があり、上記加減速工程が可変電源で加減速度が調節できる工程であり、加減速条件に合わせて上記二次電子および反射電子の偏向工程、収束工程を制御する調整工程があり、上記検出工程が複数の分割された素子で電子を検出する工程であって、複数の素子それぞれに接続して動作するアンプ工程と複数の検出素子の出力を上記検査モードに合わせて演算処理する工程とを有し、演算結果を画像化し比較することを特徴とした回路パターン検査方法。
- 上記二次電子および反射電子の偏向、収束工程と、上記二次電子または反射電子検出工程および/または上記検出器の周りに設けた電流測定手段による電流測定工程とをモニタするモニタ工程を有し、自動調節して二次電子または反射電子を所望の位置へ偏向させる調整制御工程を有することを特徴とする請求項21記載の回路パターン検査方法。
- 上記加減速工程と、上記収束工程と、上記二次電子および反射電子の偏向、収束工程との全てまたは一部を連動して制御する制御工程を有することを特徴とする請求項21または22記載の回路パターン検査方法。
- 一次電子線の照射、走査偏向、収束工程と、上記一次電子線を加減速させると共に被照射体から発生する二次電子および反射電子を加減速する加減速工程と、上記二次電子および反射電子を偏向、収束させる工程と、被照射体から発生する二次電子および反射電子またはこれらの内の一方を検出する検出工程と、上記検出器で検出したアナログ信号から画像を形成する工程とを有する電子線応用方法において、上記加減速工程が電圧可変で加減速度が可変な工程であり、加減速条件に合わせて上記二次電子、反射電子の偏向、収束工程を制御する調整工程があり、上記検出工程が複数の分割素子による検出工程であり、各検出工程後に信号を増幅するアンプ工程と各検出結果を演算処理する演算工程とを有して演算結果を画像として形成することを特徴とした電子線応用方法。
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