JP2005346711A - 情報提供方法 - Google Patents

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淳一 市村
Atsunobu Tsurumaki
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Abstract

【課題】 遠隔地等の顧客に対して、専門の担当者が効率的に情報を提供することができ、情報提供の状況を効率的に記録することができる情報提供方法を提供する。
【解決手段】 顧客が使用するモバイル端末10及び専門担当者が使用する本部端末30は、それぞれカメラ及びマイクを備える。それらによって得られた画像及び音声が、モバイル端末10及び本部端末30の表示部及びスピーカを介して再生される。さらに、モバイル端末10及び本部端末30の表示部には、人物画像に重ならない領域に、説明データ記憶部22に記憶されている説明用画像データに基づいて説明用画像が表示される。これらの画像データ及び音声データ、説明用画像のページ情報、ポインタの位置情報、及び、時刻が営業記録データ記憶部24に記録される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遠隔地等の顧客に対して、効率的に情報の提供を行なう情報提供方法に関するものである。
従来の営業においては、営業担当者が顧客の所に出向いて、その営業担当者が扱う商品の説明等の情報提供を行なう場合が多い。このような場合、通常、営業担当者は、予めその商品の説明資料を準備し、その説明資料を用いて情報提供を行なう。また、特に金融商品に関しては、顧客に商品の内容を充分に理解してもらった上で販売する必要があるため、顧客に説明した内容、顧客の反応を記録しておきたい場合がある。このような場合、その情報提供の状況を記憶したり、メモ等を残したりする必要があった。
今日、商品や情報の多様化により、一営業担当者が、すべての商品について十分な情報を提供することができない場合がある。特に、金融関連商品の場合には種類が多く、説明には専門的知識や説明資料が必要な場合が多い。従って、このような場合、その専門的知識を有する者(専門担当者)が、適切な説明資料を用いて対応する必要がある。
しかし、専門担当者の人数には限りがあり、その分野の専門担当者が営業担当者に同行して遠隔地等の顧客に対して商品説明を行なうことは、実質的に困難である。また、営業担当者が、多様化した商品に関連するすべての説明資料を持ち歩くことも困難である。
また、情報提供の状況の記録を営業担当者任せにしたのでは、正確な記録を残すことができず、また効率的に記録する手段もなかった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その第1の目的は、遠隔地にいる顧客に対して、専門の担当者が効率的に情報を提供することができる情報提供方法を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、情報提供の状況を効率的に記録することができる情報提供方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも人物画像又は音声を入力する入力手段と、プレゼンテーション画像を表示する画像出力手段と、情報を説明するためのプレゼンテーション画像の画像データを記録した説明データ記憶部と、説明の状況に関する情報を記録する営業記録データ記憶部と、これらを制御するコンピュータとを用いた情報提供方法であって、前記コンピュータが、前記入力手段に入力された人物画像データ又は音声データを前記営業記録データ記憶部に記録する第1の段階と、前記説明データ記憶部の画像データに基づいて前記画像出力手段に表示されたプレゼンテーション画像の画像データを特定するための識別子を前記人物画像データ又は音声データの記録と同期して前記営業記録データ記憶部に記録する第2の段階とを実行することを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報提供方法において、前記第1の段階は、前記人物画像データ又は音声データに、前記入力された時刻に関する時刻データを付与して前記営業記録データ記憶部に記録する段階を実行し、前記第2の段階は、前記画像出力手段にプレゼンテーション画像が表示された場合には、前記プレゼンテーション画像の画像データを特定するための識別子に関連づけて時刻データを前記営業記録データ記憶部
に記録する段階を実行することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の情報提供方法において、前記画像出力手段には、前記情報を説明するためのポインタが表示され、前記第2の段階は、前記プレゼンテーション画像の表示領域にポインタが位置する場合、前記コンピュータが、前記ポインタの位置情報と時刻データとを関連付けて、さらに前記営業記録データ記憶部に記録することを要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、コンピュータは、人物画像データ又は音声データと、画像出力手段に表示されたプレゼンテーション画像の画像データを特定するための識別子とを、同期して記録する。このため、これらを再生することにより、事後に情報提供の状況を再現できる。また、プレゼンテーション画像の画像データを特定するための識別子を記録することにより、プレゼンテーション画像データそのものを記録する場合と異なり、記憶容量を軽減できる。
請求項2に記載の発明によれば、コンピュータは、人物画像データ又は音声データに、入力された時刻に関する時刻データを付与して記録する。さらに、画像出力手段に表示されたプレゼンテーション画像の画像データを特定するための識別子に関連づけて時刻データを記録する。このため、時刻データにより、画像データ又は音声データと、プレゼンテーション画像とを同期して記憶することができる。従って、これらを再生することにより、事後に情報提供の状況を把握することができる。
請求項3に記載の発明によれば、コンピュータは、画像出力手段に表示されたポインタの位置情報と時刻データとを関連付けて記録する。このため、ポインタを用いながらプレゼンテーション画像を提供した状況を再現でき、事後においても情報提供の状況をより正確に把握できる。
本発明によれば、遠隔地等の顧客に対して、専門担当者が効率的に情報提供を行なうことができる。また、顧客に提供した情報及び顧客の反応を記録することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図19に従って説明する。本実施形態では、銀行の営業担当者が、モバイル端末を持って顧客(情報の受給者)のところに出向き、金融情報について説明を行なう情報提供方法として説明する。この場合、リモート端末としてのモバイル端末10をネットワークに接続し、本部にいる専門担当者(情報の説明者)の協力を得ながら、情報(ここでは、金融情報)の提供を行なう。
図1に示すように、金融機関サーバ20は、ネットワークNとしてのPHS網を介して顧客が使用するモバイル端末10に接続されている。さらに、金融機関サーバ20は、専用線を介して専門担当者が使用する本部端末30に接続されている。
モバイル端末10は、金融機関サーバ20との間で通信を行なうノート型パソコン等のモバイル端末である。図2に示すように、このモバイル端末10は、顧客や専門担当者の人物画像や説明用の画像等を出力するための画像出力手段としての表示部11、音声出力手段としてのスピーカ13を備えている。さらに、モバイル端末10は、顧客の人物画像の入力手段としてのカメラ12、音声の入力手段としてのマイク14、及び表示部11に表示されるポインタの位置を制御し、データを入力するためのマウス15を備えている。
本部端末30は、金融機関サーバ20との間で通信を行なうコンピュータである。この本部端末30には、図3に示すように、専門担当者の人物画像の入力手段としてのカメラ32、及び専門担当者の音声の入力手段としてのマイク34を備えている。さらに、顧客や専門担当者の人物画像、説明用の資料や説明内容のメニュー等を表示するための表示部31、顧客の音声を再生するためのスピーカ33、及びマウス35を備えている。このマウス35は、表示部31に表示されるポインタの位置を制御し、データを入力するために用いる。
金融機関サーバ20は、図1に示すように、モバイル端末10や本部端末30との間でデータの送受信を行なう通信手段としての管理コンピュータ21を備えている。管理コンピュータ21には、図示しないCPU、RAM、ROM等を有するコンピュータであり、各種プログラムの実行、後述するデータの管理、送受信等の制御を行なう。
管理コンピュータ21には、プレゼンテーション画像を記憶する記憶手段としての説明データ記憶部22、関連情報記憶手段としての金融データ記憶部23及び営業記録データ記憶部24が、それぞれ接続されている。
説明データ記憶部22には、図4に示すように、顧客に対して説明を行なう場合に用いる画像に関して、説明データ220が格納される。本実施形態では、専門担当者は、複数の説明用画像を用いて、顧客に対して説明を行なう。このため、説明データ220には、説明用画像毎に、プレゼンテーション画像としての説明用画像データ、プレゼンテーション画像を特定するための識別子としてのページ情報、及び表示識別子が格納されている。
表示識別子は、端末の表示部に出力させる説明用画像の表示の大きさを設定するための識別子である。例えば、端末に大きく表示させる必要のある画像(例えば、グラフが含まれる画像や文字が多い画像)には、大表示フラグが記録されている。具体的には、モバイル端末10に、説明用画像を出力するための表示領域、及びその他の画像(例えば、顧客や専門担当者の画像)を出力するための表示領域の配置に関するデータ(位置データ)を予め記憶させておく。この配置には通常配置と、説明用画像を大きく表示する大表示配置とがある。そして、この表示識別子は、通常配置と大表示配置とを使い分けるための識別子である。
金融データ記憶部23には、図5に示すように、顧客に提供すべき最新の金融情報に関する金融データ230が記録される。本実施形態では、金融データ230として、データ種類、対象日時(ここでは入力時刻)及び数値データが、関連づけられて記憶されている。例えば、この金融データ230には、最新の「為替レート」がその入力時刻とともに記録される。
営業記録データ記憶部24には、図6に示すように、説明の状況に関して営業記録データ240が記録される。本実施形態では、営業記録データ記憶部24には、説明を受けているときの顧客の画像データ、顧客や専門担当者の音声データ、表示部11及び表示部31に出力された説明用画像のページ情報、及びポインタ位置情報が時刻毎に記憶される。
次に、本発明の処理手順を図7〜19に従って説明する。ここでは、専門担当者が営業担当者に協力して説明を行なう場合の手順を図7に従って説明する。ここでは、例えば、営業担当者が顧客に「モバイルバンキング」に関する説明を行なう場合を想定する。
まず、銀行の営業担当者は、顧客のところに出向き、モバイル端末10を起動する(S1−1)。そして、営業担当者は、プレゼンテーションを予定している商品に関して、説明データ記憶部22に記録されている説明用データの送信要求をモバイル端末10から管
理コンピュータ21に送信する(S1−2)。
この送信要求を受信した管理コンピュータ21は、説明データ記憶部22から説明用画像データを抽出し、モバイル端末10に送信する。モバイル端末10は、その説明用画像データを受信し、表示部11に、図8に示す表示画面110を出力する(S1−3)。
この表示画面110には、説明用画像を表示する説明表示111、前進キー112及び後退キー113が表示される。前進キー112は、説明用画像を次ページに前進させるためのボタンであり、後退キー113は、説明用画像を前ページに後退させるためのボタンである。前進キー112又は後退キー113がクリックされた場合には、管理コンピュータ21は説明表示111に表示されている説明用画像のページの次ページ又は前ページのページを特定する。そして、管理コンピュータ21は、対応する説明用画像データを説明データ記憶部22から抽出し、その説明用画像データを、モバイル端末10に送信する。これにより、営業担当者による説明が行なわれる。
次に、本部の専門担当者が説明を行なう場合の手順を説明する。例えば、顧客の質問に営業担当者が十分な説明できない場合がある。この場合、営業担当者は本部の専門担当者を呼び出す。ここでは、例えば、顧客が金利リスクヘッジの説明を希望した場合を想定する。この呼び出し処理は、モバイル端末10に設けられた図示しない金利リスクヘッジ専門担当者呼び出しボタンを押すことにより行なわれる。この場合、金利リスクヘッジの専門担当者が使用する本部端末30が、管理コンピュータ21を介してモバイル端末10に接続される(S1−4)。そして、表示部11には、図9に示す表示画面120が表示される。一方、表示部31にも、専門担当者の映像及び顧客の映像が表示される。
これらの映像を用いて、専門担当者と顧客との対話が開始される(S1−5)。この表示画面120には、第1の画像出力領域が設けられ、第1の画像出力領域としての専門担当者モニタ121、顧客モニタ122、前進キー112及び後退キー113が表示される。ここでは、前進キー112は、プレゼンテーションの開始をモバイル端末10側から指示する場合に用いられる。一方、後退キー113はプレゼンテーションを終了する場合に用いられる。
表示画面120の専門担当者モニタ121には、カメラ32によって撮影された専門担当者の画像が、画像データとして管理コンピュータ21及びネットワークNを介して本部端末30からモバイル端末10に送信される。顧客モニタ122には、カメラ12によって撮影された顧客の画像が表示される。
ここでの処理を、図17を用いて説明する。図17に示すように、本部端末30は、専門担当者の画像をカメラ32によって撮影し、音声をマイク34によって取得する(S2−1)。本部端末30は、専門担当者の画像を表示部31の専門担当者モニタ143で表示すると同時に、これらの画像データ及び音声データを管理コンピュータ21に送信する(S2−3)。
一方、モバイル端末10は、顧客の画像をカメラ12によって撮影し、音声をマイク14によって取得する(S2−2)。そして、モバイル端末10は、顧客の画像を表示部11の顧客モニタ122で表示すると同時に、これらの画像データ及び音声データを管理コンピュータ21に送信する(S2−4)。
管理コンピュータ21は、受信した専門担当者の画像データ及び音声データをモバイル端末10に転送し(S2−5)、受信した顧客の画像データ及び音声データを本部端末30に転送する(S2−6)。そして、本部端末30は、表示部31に表示される顧客モニ
タ144及びスピーカ33で顧客の画像及び音声を再生する(S2−7)。一方、モバイル端末10は、表示部11に表示される専門担当者モニタ121及びスピーカ13で担当者の画像及び音声を再生する(S2−8)。
さらに、管理コンピュータ21は、顧客の画像データと顧客及び専門担当者の音声データとを同期させて、営業記録データ記憶部24に、時刻(時刻データ)に関連づけて記録する(S2−9)。本実施形態では、モバイル端末10と本部端末30とがネットワークN及び管理コンピュータ21を介して接続され、専門担当者による説明が行われている間、この一連の処理を繰り返す。すなわち、管理コンピュータ21は、顧客の画像データ、顧客及び専門担当者の音声データ、及び、時刻を時系列に連続して営業記録データ記憶部24に記録する。このようにして、営業状況が記録される。
次に、専門担当者が説明用画像を用いて説明する段階の処理を説明する(S1−6)。まず、専門担当者は、説明用画像を説明データ記憶部22から選択する。この処理は、本部端末30に設けられた説明用画像選択ボタンを押すことによって、後述する図18に示す処理により行なわれる。この場合、表示部11には、図10に示す表示画面130が表示される。この表示画面130には、第2の画像出力領域としての説明用画像表示領域に説明表示111が含まれる。さらに、表示画面130には、専門担当者モニタ121、顧客モニタ122、前進キー112及び後退キー113が含まれる。
本実施形態では、説明表示111が表示される表示領域、及び表示部11に表示されるその他の表示(ここでは、専門担当者モニタ121、顧客モニタ122)の表示領域の位置データを、モバイル端末10に予め記憶させておく。そして、これらの表示領域に基づいて、説明表示111や専門担当者モニタ121、顧客モニタ122等を配置する。ここでは、通常配置を用いる。
この結果、説明表示111は、専門担当者モニタ121に重ならない領域に設定される。また、モバイル端末10は、専門担当者モニタ121及び顧客モニタ122を、表示画面130上、小さく表示する。
さらに、表示画面130上には、マウス35によって示されるポインタ131が表示される。
一方、表示部31にも、表示部11に表示される表示画面130に対応して、図11に示す表示画面140が表示される。専門担当者は、この説明用画像に基づいて金融情報(ここでは、金利リスクヘッジ手法)についての説明を行なう。この表示画面140には、説明用画像を表示する説明表示141、メニュー表示142、専門担当者モニタ143、顧客モニタ144、前進キー145及び後退キー146が表示されている。
また、説明表示141上には、マウス35によって指し示されるポインタ147が表示される。このポインタ147は、後述するように、ポインタ131と連動して表示される。
また、表示画面140のメニュー表示142には、説明データ記憶部22に記録された説明用画像のページ情報が表示される。専門担当者は、このページ情報をクリックすることにより説明用画像を選択できる(S1−7)。具体的には、図12に示すように、ポインタ147をメニュー表示142に移動させ、メニュー表示142の各項目をクリックすることにより、選択する。この場合の処理を、図18を用いて説明する。
まず、説明用画像のページ情報が選択されると、本部端末30は、その説明用画像のページ情報を管理コンピュータ21に送信する(S3−1)。
ページ情報を受信した管理コンピュータ21は、そのページ情報に関連づけられて記録された説明用画像データ及び表示識別子を、説明データ記憶部22から抽出する(S3−2)。そして、管理コンピュータ21は、抽出した説明用画像データ及び表示識別子をモバイル端末10及び本部端末30に送信する(S3−3、S3−4)。
モバイル端末10は、表示識別子に基づいて説明用画像の表示領域(説明表示111)の配置及び大きさを決定する。そして、この説明表示111に説明用画像を表示する(S3−5)。本部端末30においても説明表示141として説明用画像が表示される(S3−6)。
一方、管理コンピュータ21は、モバイル端末10及び本部端末30に説明用画像データを送信した場合には、その説明用画像データに関するページ情報を、時系列で連続して記録している時刻、画像データ及び音声データに関連づけて営業記録データ記憶部24に記録する(S3−7)。
なお、本部端末30におけるページ情報の選択は、メニュー表示142中の項目を用いる場合の他、前進キー145若しくは後退キー146をクリックして行われる場合もある。また、説明用画像データの選択は、モバイル端末10からも行われる。具体的には、表示部11において、前進キー112若しくは後退キー113をクリックする。この場合には、選択された説明用画像データのページ情報が、モバイル端末10から管理コンピュータ21に、選択されたページ情報が送信される。そして、図18のステップ(S3−2)〜(S3−7)に示す処理が同様に行われる。
また、大きく表示させる必要のある説明用画像データには、説明データ220に大表示フラグが記録されている。そこで、このような大表示フラグに関連づけられた説明用画像データが選択された場合の処理を説明する。ここでは、専門担当者が、大きく表示させる必要のある説明用画像としてグラフを含む説明用画像を選択した場合について、図13を用いて説明する(S1−8)。
この説明用画像が選択された場合、管理コンピュータ21は、この説明用画像データと表示識別子を抽出し、モバイル端末10に送信する。
このデータを受信したモバイル端末10は、大表示フラグに基づき、表示部11上での説明表示111の配置及び大きさを決定する。この場合、大きく表示する旨の大表示フラグが設定されているので、大表示配置を用いる。そして、モバイル端末10は、大表示配置の説明用画像表示領域にこの説明表示111に説明用画像を出力する。その結果、表示部11には、表示画面150が出力される。
この表示画面150には、図10に示す表示画面130と同様に、説明表示111、専門担当者モニタ121、顧客モニタ122、前進キー112及び後退キー113が表示されている。この大表示配置の場合、表示画面120に対して、表示画面150では説明表示111が拡大され、専門担当者モニタ121及び顧客モニタ122が縮小されて表示される。そして、前進キー112と後退キー113とが縦に配列されて、専門担当者モニタ121、前進キー112、後退キー113及び顧客モニタ122が一列に右端に配置される。このようにして、説明用画像の種類によって、表示配置を変更する。
次に、表示画面上に表示されるポインタ131に関する処理について、図19を用いて説明する。このポインタ131の位置は、マウス35により決定される。この処理は、表示部31においてマウス35によって指し示されるポインタ147が説明表示141中に位置する場合のみ実行される。
まず、本部端末30は、ポインタ147が説明表示141上に位置する場合、そのポインタ147の説明表示141における(x,y)座標をポインタ位置情報として取得する(S4−1)。そして、本部端末30は、ポインタ位置情報が取得された場合には、そのポインタ位置情報を管理コンピュータ21に送信する(S4−2)。
なお、説明表示141に位置していたポインタ147が説明表示141上に位置しなくなった場合には、本部端末30は、(0,0)座標をポインタ位置情報として管理コンピュータ21に送信する。そして、管理コンピュータ21は、受信したポインタ位置情報をモバイル端末10に転送する(S4−3)。
モバイル端末10は、受信したポインタ位置情報に基づいて、説明表示111上に、説明表示141上のポインタ147の(x,y)座標と同様の(x,y)座標にポインタ131を表示する(S4−4)。また、管理コンピュータ21は、受信したポインタ位置情報を営業記録データ記憶部24に記録されている最新のポインタ位置情報と比較して、それらが異なる場合は、ポインタ147が移動したものと判断する。
そして、管理コンピュータ21は、ポインタ147が移動したものと判断した場合は、時系列で連続して記録している時刻、画像データ及び音声データに関連づけてポインタ位置情報を営業記録データ記憶部24に記録する(S4−5)。なお、この図19に示す一連の処理は、ポインタ147が説明表示141上に位置する間中、繰り返して行われる。
次に、専門担当者がマウス35を操作し、ポインタを動かした場合の処理を説明する。ここでは、図13においてポインタ位置131aを指し示しているポインタ131を、図14に示すポインタ位置131bまで移動させる場合を説明する。この場合、前述のように、本部端末30は、ポインタ147の先端の(x,y)座標をポインタ位置情報として取得する処理を繰り返す。そして、本部端末30は、ポインタ位置情報を取得する度に、そのポインタ位置情報を管理コンピュータ21に送信する。管理コンピュータ21は、受信したポインタ位置情報をモバイル端末10に転送する。
そして、モバイル端末10は、受信したポインタ位置情報に基づいて説明表示111上にポインタ131を表示する。すなわち、説明表示111において、説明表示141上のポインタ147の(x,y)座標と同様の(x,y)座標にポインタ131が表示される。そして、ここでは、ポインタ131は、ポインタ位置131aからポインタ位置131bまで、説明表示141上でのポインタ147の移動に従って移動する。また、管理コンピュータ21は、本部端末30によるポイント位置情報の取得の度に受信したポインタ位置情報を、その直前のポインタ位置情報と比較し、これらが異なる場合は、ポインタ147が移動したと判断する。
そして、管理コンピュータ21は、ポインタ147が移動した場合には、受信したポインタ位置情報を、時系列で連続して記録している時刻、画像データ及び音声データに関連づけて営業記録データ記憶部24に記録する。すなわち、管理コンピュータ21は、時刻、画像データ及び音声データを時系列で連続して営業記録データ記憶部24に記録し、ポインタ147の(x,y)座標が変化した場合に、ポインタ位置情報をこれらのデータに関連づけて営業記録データ記憶部24に記録する。ここでは、ポインタ位置131aからポインタ位置131bまでの移動の過程でのポインタ位置情報が営業記録データ記憶部24に記録される。
次に、説明用画像に金融データが関連づけられている場合の処理を、図15、16を用いて説明する(S1−9)。金融データが関連づけられている説明用画像が選択された場合、図15に示す表示画面160がモバイル端末10の表示部11に出力される。この表
示画面160には、図10に示す表示画面130と同様に、説明表示111、専門担当者モニタ121、顧客モニタ122、前進キー112及び後退キー113が表示される。さらに、説明表示111上には、数値データ表示ボタン161が表示される。ここでは、現在の為替レートを表示させる場合を想定する。
この数値データ表示ボタン161がクリックされた場合、モバイル端末10は表示画面160に埋め込まれた関連識別子に基づき、図16に示す新たなウィンドウ162を生成する。
この新たなウィンドウ162には、可変データ表示163が含まれる。さらに、モバイル端末10は、この関連識別子を金融機関サーバ20に送信する。この関連識別子を受信した管理コンピュータ21は、関連識別子に関連する数値データを金融データ記憶部23から抽出する。ここでは、最新の為替レートを金融データ記憶部23から抽出する。そして、このデータをモバイル端末10に送信する。そして、モバイル端末10は、受信した数値データを可変データ表示163に出力する。さらに、モバイル端末10は定期的に金融データ記憶部23にアクセスし、最新の情報を表示する。そして、閉じるボタン164をクリックすると、ウィンドウ162が閉じる。このようにして、金融データの表示処理を終了する。
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
・ 上記実施形態では、表示部11に表示される専門担当者モニタ121及びスピーカ13により専門担当者の画像及び音声が再生される。また、説明用画像が、表示部11に説明表示111として表示される。これにより、専門担当者は、説明用画像を用いて顧客に情報提供を行なうことができる。また、専門担当者と顧客とがネットワークNを介して対話することができる。このため、遠隔地にいる顧客は、専門担当者による説明中に、その場で本部の専門担当者に質問することができ、これに対して専門担当者が回答することができる。
・ 上記実施形態では、カメラ12及びマイク14により得られた顧客の画像データ及び音声データにページ情報及びポインタ位置情報が付されて営業記録データ記憶部24に記録される。これにより、顧客の画像及び音声を、説明用画像及びポインタとともに再生することができ、事後的に、専門担当者による説明の状況や顧客の反応を確認できる。
・ 上記実施形態では、表示部31にメニュー表示142を表示させ、専門担当者がメニュー表示142中の各項目をクリックすることにより、説明用画像データが選択される。これにより、専門担当者は、説明のために必要な説明用画像データを容易に選択できる。
・ 上記実施形態では、説明データ記憶部22の表示識別子により表示部11上の説明表示111の配置及び大きさが調整される。また、これに対応して、専門担当者モニタ121及び顧客モニタ122の大きさが調整され、これらのモニタ、前進キー112及び後退キー113の配置が調整される。これにより、例えば、説明用画像がグラフ等の場合に説明表示111を見やすく表示できる。また、このようにすることで、表示部11が小さい場合であっても、説明用画像の内容に応じて、説明表示111を見やすく表示できる。
・ 上記実施形態では、マウス35によって指し示されるポインタ131(ポインタ131に対応するポインタ147)の位置を営業記録データ記憶部24に記憶することで、専門担当者による説明の際のポインタ131の位置を再現することができる。これにより、事後、専門担当者による説明の状況を確認することができる。
・ 上記実施形態では、数値データ表示ボタン161をクリックすると新たなウィンドウ162により、金融データ記憶部23に記憶された数値データに基づいて可変データ表示163が表示される。これにより、説明データ記憶部22の説明用画像データの更新を伴わずに最新の数値を顧客に提供することができる。
・ 上記実施形態では、表示部31に表示される前進キー145及び後退キー146により、説明表示111,141として表示される説明用画像を次ページ又は前ページに前進又は後退させることができる。これにより、専門担当者は顧客の質問等に応じて説明用画像を選択できる。
・ 上記実施形態では、表示部11に表示される前進キー112及び後退キー113により、説明表示111,141として表示される説明用画像を次ページ又は前ページに前進又は後退させることができる。これにより、顧客は、専門担当者に質問をする際に、自ら対応する説明用画像を特定できる。
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・ 上記実施形態では、表示部11や表示部31には、顧客の画像及び専門担当者の画像を表示したが、いずれか一方であってもよい。例えば、表示部11には、専門担当者の画像のみを表示し、表示部31には、顧客の画像のみを表示してもよい。
・ 上記実施形態では、顧客の画像データ、専門担当者及び顧客の音声データ、ページ情報及びポインタ位置情報を時刻に関連づけて営業記録データ記憶部24に記録したが、表示部11に表示される表示画面又は表示部31に表示される表示画面をそのまま動画として記録してもよい。
・ 上記実施形態では、顧客の画像データ、専門担当者及び顧客の音声データ、ページ情報及びポインタ位置情報を時刻に関連づけて営業記録データ記憶部24に記録した。これに代えて、顧客の画像データ、専門担当者及び顧客の音声データ、ページ情報及びポインタ位置情報は、それぞれ時刻に関連づけて別々の記憶部に記録してもよい。
・ 上記実施形態では、表示部11上の表示及びモバイル端末10から管理コンピュータ21に送信する各種情報については、備えられた機能は、一律に作動することとした。これに代えて、各機能に優先順位を設けて、例えば、バッテリーが不十分である場合に、優先順位の高い機能のみを作動させてもよい。例えば、モバイル端末10のバッテリーが十分でない場合には、管理コンピュータ21への顧客の画像の送信を行なわないこととし、営業記録データ記憶部24への記録を行なわない。このようにすることで、モバイル端末10のバッテリーが十分でない場合に、特定の機能を制限して優先順位の高いものを営業記録データ記憶部24に記録することができる。
・ 上記実施形態では、説明表示111,141に表示させるポインタは、マウス35によって指し示されるポインタのみとしたが、マウス15によって指し示されるポインタについても表示してもよい。また、マウス15によって指し示されるポインタの(x,y)情報についてもポインタ位置として営業記録データ記憶部24に記憶してもよい。この場合、モバイル端末10がマウス15によって指し示されるポインタの(x,y)情報をポインタ位置情報として取得し、そのポインタ位置情報を管理コンピュータ21に送信する。管理コンピュータ21は、受信したポインタ位置情報を本部端末30に転送し、本部端末30は表示部31上にマウス15によって指し示されるポインタを表示させる。
さらに、管理コンピュータ21は、顧客のポインタ位置を営業記録データ記憶部24に記録する。このようにすることで、顧客が説明用画像上の記載事項を顧客のポインタによ
り指し示すことができる。例えば、顧客から専門担当者に質問する際に、一層容易に意思の疎通を図ることができる。また、営業記録データ記憶部24に記録された顧客のポインタ位置により、事後、顧客によって示されたポインタの位置を再現でき、専門担当者により説明の状況を確認できる。
さらに、モバイル端末10のバッテリーが不十分である場合には、顧客のポインタ位置の取得及び管理コンピュータ21への送信の間隔を大きくしてもよい。このようにすることで、モバイル端末10のバッテリーを節約できる。
また、ポインタの代わりに、モバイル端末10や本部端末30に入力された文字や図を、それぞれの端末に表示させてもよい。この場合、文字や図の入力領域を、モバイル端末10や本部端末30の表示画面上に設け、双方に表示される。これにより、視覚的に情報の共有化を図ることができ、両者の理解を促進させることができる。
・ 上記実施形態では、モバイル端末10が表示識別子に基づいて説明用画像の表示領域(説明表示111)及び表示部11に表示されるその他の表示に関する表示領域の配置及び大きさを決定したが、管理コンピュータ21が決定してもよい。この場合、管理コンピュータ21は、表示位置の情報をモバイル端末10に送信する。それに基づいて、モバイル端末10は、説明表示111等を表示する。これにより、モバイル端末10の負荷を軽減できる。
・ 上記実施形態では、説明表示111が表示される表示領域、及び表示部11に表示されるその他の表示の表示領域の位置データを、モバイル端末10に予め記憶させておく。そして、これらの表示領域に基づいて、説明表示111や専門担当者モニタ121、顧客モニタ122等を配置する。これに代えて、モバイル端末10(又は、管理コンピュータ21)が、表示画面上で、相互に表示領域の重ならない領域を検出して配置を決定してもよい。例えば、まず、専門担当者モニタ121、顧客モニタ122を設定する。そして、モバイル端末10(又は、管理コンピュータ21)が、残った領域(専門担当者モニタ121、顧客モニタ122に重ならない領域)を検出し、この領域に説明表示111を出力する。また、先に説明表示111を設定し、残った領域に専門担当者モニタ121、顧客モニタ122を設定してもよい。これにより、それぞれの画像の属性に応じて、臨機応変に適切な配置を設定することができる。
・ 上記実施形態では、顧客が使用する端末をノート型パソコン等のモバイル端末10としたが、顧客が使用する端末は、例えば、各店舗に設置したパーソナルコンピュータ等のコンピュータであってもよい。
・ 上記実施形態では、顧客と本部の専門担当者とが、本システムを用いたが、さらに多くの人が参加してもよい。例えば、顧客に対して、複数の本部端末30から情報を提供してもよい。これにより、デリバティブの専門担当者の説明や、資金管理システムの専門説明者等から、同時に説明を受けることができる。また、複数の顧客に対して情報を提供してもよい。この場合、複数のモバイル端末10を用いる。これにより、遠隔地で勉強会や講演会を受けることができる。
・ 上記実施形態では、表示部11や表示部31には、専門担当者の映像や顧客の映像が表示される。これに加えて、両方や一方の名刺を表示させてもよい。この場合、モバイル端末10や本部端末30に、名刺を読み込むための光学読取手段(例えば、スキャナ)を準備し、それを用いて名刺を読み込む。そして、読み込んだ名刺画像を、専門担当者の映像や顧客の映像とともに表示する。これにより、遠隔地においても名刺交換という慣習を活かしながら情報提供を行なうことができる。
・ 上記実施形態では、モバイル端末10と管理コンピュータ21とをPHS網であるネットワークNで接続したが、顧客に情報を提供する端末と管理コンピュータ21とを専用線、インターネット、ローカルエリアネットワーク又は広域ネットワークを用いて接続してもよい。
・ 上記実施形態では、本部端末30と管理コンピュータ21とを専用線で接続したが、公衆回線、インターネット、ローカルエリアネットワーク又は広域ネットワークを用いて接続してもよい。
・ 上記実施形態では、金融機関サーバ20に記憶部22〜24を設定したが、説明データ記憶部22、金融データ記憶部23又は営業記録データ記憶部24を分けて別の場所に設定してもよい。例えば、金融機関サーバ20の説明データ記憶部22とは別に、説明データ記憶部22をモバイル端末10に設定してもよい。この場合、ページ情報を送信することにより、表示部11及び表示部31に表示される説明用画像のページの同期をとる。これにより、データの送受信の負荷を軽減できる。
本発明の一実施形態のシステム概略図。 モバイル端末の外観図。 本部端末の外観図。 説明データ記憶部に記録されたデータの説明図。 金融データ記憶部に記録されたデータの説明図。 営業記録データ記憶部に記録されたデータの説明図。 本発明の一実施形態の専門担当者による説明の手順の説明図。 モバイル端末の表示部に出力された表示画面の説明図。 モバイル端末の表示部に出力された表示画面の説明図。 モバイル端末の表示部に出力された表示画面の説明図。 本部端末の表示部に出力された表示画面の説明図。 本部端末の表示部に出力された表示画面の説明図。 モバイル端末の表示部に出力された表示画面の説明図。 モバイル端末の表示部に出力された表示画面の説明図。 モバイル端末の表示部に出力された表示画面の説明図。 モバイル端末の表示部に出力された表示画面の説明図。 本発明の一実施形態の処理手順の説明図。 本発明の一実施形態の処理手順の説明図。 本発明の一実施形態の処理手順の説明図。
符号の説明
N…ネットワーク、10…モバイル端末、11…画像出力手段としての表示部、21…管理コンピュータ、22…プレゼンテーション画像の記憶部としての説明データ記憶部、23…関連情報記憶手段としての金融データ記憶部、24…営業記録データ記憶部、30…本部端末、111…第2の画像出力領域としての説明表示、121…第1の画像表示領域としての専門担当者モニタ、122…第1の画像表示領域としての顧客モニタ。

Claims (3)

  1. 少なくとも人物画像又は音声を入力する入力手段と、プレゼンテーション画像を表示する画像出力手段と、情報を説明するためのプレゼンテーション画像の画像データを記録した説明データ記憶部と、説明の状況に関する情報を記録する営業記録データ記憶部と、これらを制御するコンピュータとを用いた情報提供方法であって、
    前記コンピュータが、
    前記入力手段に入力された人物画像データ又は音声データを前記営業記録データ記憶部に記録する第1の段階と、
    前記説明データ記憶部の画像データに基づいて前記画像出力手段に表示されたプレゼンテーション画像の画像データを特定するための識別子を前記人物画像データ又は音声データの記録と同期して前記営業記録データ記憶部に記録する第2の段階と
    を実行することを特徴とする情報提供方法。
  2. 前記第1の段階は、前記人物画像データ又は音声データに、前記入力された時刻に関する時刻データを付与して前記営業記録データ記憶部に記録する段階を実行し、
    前記第2の段階は、前記画像出力手段にプレゼンテーション画像が表示された場合には、前記プレゼンテーション画像の画像データを特定するための識別子に関連づけて時刻データを前記営業記録データ記憶部に記録する段階を実行することを特徴とする請求項1に記載の情報提供方法。
  3. 前記画像出力手段には、前記情報を説明するためのポインタが表示され、
    前記第2の段階は、
    前記プレゼンテーション画像の表示領域にポインタが位置する場合、前記コンピュータが、前記ポインタの位置情報と時刻データとを関連付けて、さらに前記営業記録データ記憶部に記録することを特徴とする請求項2に記載の情報提供方法。
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