JP2005346694A - 非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 無線タグ等の非接触型データキャリア用導電部材を簡易かつ低廉に製造する。
【解決手段】 本願の非接触型データキャリア用導電部材は、基材60上に所定のパターンで形成された粘着層6を積層し、前記粘着層6の上に前記パターンと略同一パターンの金属箔からなる導電層7を積層し、前記導電層7の表面を保護層31で被覆している。
【選択図】 図3
【解決手段】 本願の非接触型データキャリア用導電部材は、基材60上に所定のパターンで形成された粘着層6を積層し、前記粘着層6の上に前記パターンと略同一パターンの金属箔からなる導電層7を積層し、前記導電層7の表面を保護層31で被覆している。
【選択図】 図3
Description
本発明は、アンテナ、インターポーザ、ブリッジ等の非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置に関する。
例えば、商品に使用される無線タグはアンテナ等の非接触型データキャリア用導電部材を使用して作られる。
従来、非接触型データキャリア用導電部材であるアンテナ等を所定のパターンで形成する場合、主として、基材上に積層したアルミニウムや銅といった金属層上にレジストパターンを形成し、エッチングすることにより製造される。
また、別の方法として打抜き刃を用いて直接アンテナを形成する方法がある。これは合成樹脂フィルム等のキャリア上に離型層及び粘着剤を介して金属箔を接着し、金属箔の上に熱可塑性接着剤を塗布してなる積層体を用意する。そして、この積層体の金属箔に上記パターンで切り込みを入れて基材と重ね合わせ、上記パターンに対応した凸部を有する金型で積層体を押圧し加熱する。これにより、粘着剤の接着性が低下し同時に熱可塑性接着剤の接着性が高まり、上記切り込みによりパターン化された金属箔が基材に付着し、余分な金属箔を粘着剤と共に分離することにより、アンテナ等が形成される(例えば、特許文献1参照。)。
従来の製造方法によれば、エッチング法による場合、レジスト製版の設備及びエッチング用の設備が必要であり、また製品毎にレジストパターンの作製を要し、また、エッチング加工後にレジストを剥離しなければならず、生産スピードには限界がある。
また、打ち抜き方法の場合、金型によって押圧・加熱して、キャリアシート上で打ち抜かれパターン化された金属箔が熱可塑性接着剤と共に分離され、アンテナ基材に貼着するため、アンテナ基材をキャリアシートに押し付けるための押圧手段や熱可塑性接着剤を溶融するための加熱手段が必要となり、アンテナ等を製造するための製造コストが増加するという問題がある。
また、第二の問題として、アンテナ等のパターン付着後にパターンのエッジが基材から浮き上がっていたり、金属箔の表面が波打っていたりする可能性がある。そのような場合は、アンテナ等としての特性が低下する。
第三の問題として、打ち抜き刃で金属箔を打ち抜く際、積層体への加圧ムラ、積層体の厚みムラなどによって打ち抜き不良を生じる可能性がある。そのような場合は、アンテナ等のパターンの形成が不確実になる。
従って、本発明は上記問題点を解決する手段を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材(2)は、基材(60)上に所定のパターンで形成された粘着層(6)を積層し、前記粘着層の上に前記パターンと略同一パターンの金属箔からなる導電層(7)を積層し、前記導電層7の表面を保護層(31)で被覆して形成されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の非接触型データキャリアは、請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材であるアンテナにインターポーザを電気的に接続したことを特徴とする。
また、請求項3に記載の非接触型データキャリアは、請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材であるアンテナにブリッジとICチップとを電気的に接続したことを特徴とする。
また、請求項4に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法は、キャリア用基材(4)の上に剥離層(5)を積層し、前記剥離層の上に粘着層を介して金属箔からなる導電層を積層し、前記導電層の表面を保護層で被覆した積層体(50)の連続体(50a)と、アンテナ用基材(60)の連続体(60a)を別々に走行させつつ、前記積層体の前記粘着層、導電層及び保護層を所定のパターンで打ち抜く打ち抜き工程と、前記積層体の連続体から所定のパターンで打ち抜かれた前記粘着層、導電層及び保護層からなるアンテナ用部材(6b、7b、31b)を前記剥離層から剥がして前記アンテナ用基材の上に受け渡して貼着するアンテナ用部材受け渡し工程と、を包含してなることを特徴とする。
また、請求項5に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法は、請求項4に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程は、前記粘着層、導電層及び保護層の不要部を打ち抜き刃側に吸引する工程と、前記吸引した不要部を打ち抜き刃側から前記積層体の連続体上に排出する工程を含むことを特徴とする。
また、請求項6に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法は、請求項4、又は5に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記部材受け渡し工程は、前記積層体の連続体から所定のパターンで打ち抜かれた前記アンテナ用部材を前記剥離層から剥がして分離する分離工程と、前記アンテナ用基材の上で前記アンテナ用部材を貼着する貼着工程と、を包含してなることを特徴とする。
また、請求項7に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法は、請求項4〜6のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記アンテナ用部材を前記積層体の剥離層から剥がして分離する際には、前記アンテナ用部材を吸着して行うことを特徴とする。
また、請求項8に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法は、請求項4〜7のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程をシリンダにより行うことを特徴とする。
また、請求項9に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法は、請求項4〜7のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程を平盤により行うことを特徴とする。
また、請求項10に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置は、キャリア用基材の上に剥離層を積層し、前記剥離層の上に粘着層を介して金属箔からなる導電層を積層し、前記導電層の表面を保護層で被覆した積層体の連続体を搬送する第1の搬送手段(70)と、アンテナ用基材の連続体を搬送する第2の搬送手段(71)と、前記積層体の前記粘着層、導電層及び保護層を所定のパターンで打ち抜く打ち抜き手段(16)と、前記積層体の連続体から所定のパターンで打ち抜かれた前記粘着層、導電層、及び保護層からなるアンテナ用部材を吸着し前記剥離層から剥がして前記アンテナ用基材に前記アンテナ用部材を受け渡して貼着するアンテナ用部材受け渡し手段(20a)と、を包含してなることを特徴とする。
また、請求項11に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置は、請求項10に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、前記アンテナ用部材受け渡し手段は、前記積層体の連続体から所定のパターンで打ち抜かれた前記アンテナ用部材を吸着により前記剥離層から剥がして分離する分離手段と、前記アンテナ用基材に前記アンテナ用部材を貼着する貼着手段と、を包含してなることを特徴とする。
また、請求項12に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置は、請求項10に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、前記部材受け渡し手段は、サクションロールにより行うことを特徴とする。
また、請求項13に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置は、請求項10〜12に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、前記打ち抜き手段は、前記粘着層、導電層及び保護層の不要部を打ち抜き刃側に吸引する吸引手段と、前記積層体の連続体を打ち抜いた後に前記吸引した不要部を打ち抜き刃側から前記積層体の連続体上に排出する排出手段と、を備えていることを特徴とする。
また、請求項14に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置は、請求項4乃至請求項9のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、打ち抜き工程で前記積層体をクッション材を介して加圧することを特徴とする。
また、請求項15に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置は、請求項4乃至請求項9のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、アンテナ用部材受け渡し工程後、前記アンテナ用基材上に前記アンテナ用部材を加圧する加圧工程を、更に備えていることを特徴とする。
また、請求項16に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置は、請求項10乃至請求項13のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、打ち抜き手段が前記積層体を加圧するクッション性押圧体を備えていることを特徴とする。
また、請求項17に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置は、請求項10乃至請求項13のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、アンテナ用部材が前記アンテナ用基材に受け渡された後に、前記アンテナ用基材上に前記アンテナ用部材を加圧する加圧手段を備えていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、基材上に所定のパターンで形成された粘着層を積層し、前記粘着層の上に前記パターンと略同一パターンの金属箔からなる導電層を積層し、前記導電層の表面を保護層で被覆してなる非接触型データキャリア用導電部材であるから、導電層が大きく盛り上がることなく平滑にアンテナ用基材上に形成される。また、経年変化による導電層の酸化が防止できる。
また、請求項2に係る発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の非接触型データキャリア用導電部材であるアンテナにインターポーザを電気的に接続してなる非接触型データキャリアであるから、無線タグ等を電気的性能に優れたものとすることができる。
また、請求項3に係る発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の非接触型データキャリア用導電部材であるアンテナにブリッジとICチップとを電気的に接続してなる非接触型データキャリアであるから、無線タグ等を電気的性能に優れたものとすることができる。
また、請求項4に係る発明によれば、キャリア用基材の上に剥離層を積層し、前記剥離層の上に粘着層を介して金属箔からなる導電層を積層し、前記導電層の表面を保護層で被覆した積層体の連続体と、アンテナ用基材の連続体を別々に走行させつつ、前記積層体の前記粘着層、導電層及び保護層を所定のパターンで打ち抜く打ち抜き工程と、前記積層体の連続体から所定のパターンで打ち抜かれた前記粘着層、導電層及び保護層からなるアンテナ用部材を前記剥離層から剥がして前記アンテナ用基材の上に受け渡して貼着するアンテナ用部材受け渡し工程と、を包含してなる非接触型データキャリア用導電部材の製造方法であるから、従来の製造方法のように、押圧手段や熱可塑性接着剤を溶融するための加熱手段が必要となることもなく、製造装置にかかるコストを下げることができ、アンテナ等を製造するための製造コストを下げることができる。
また、請求項5に係る発明によれば、請求項4に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程は、前記粘着層、導電層及び保護層の不要部を打ち抜き刃側に吸引する工程と、前記吸引した不要部を打ち抜き刃側から前記積層体の連続体上に排出する工程を含む非接触型データキャリア用導電部材の製造方法であるから、粘着層、導電層及び保護層を正確なパターンで確実に打ち抜き、パターン部と不要部とを確実に分離することができる。
また、請求項6に係る発明によれば、請求項4、又は5に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記部材受け渡し工程は、前記積層体の連続体から所定のパターンで打ち抜かれた前記アンテナ用部材を前記剥離層から剥がして分離する分離工程と、前記アンテナ用基材の上で前記アンテナ用部材を貼着する貼着工程と、を包含してなる非接触型データキャリア用導電部材の製造方法であるから、出来上がった非接触型データキャリア用導電部材に打ち抜き工程によって生じる切り込み刃の跡がつかない。
また、請求項7に係る発明によれば、請求項4〜6のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記アンテナ用部材を前記積層体の剥離層から剥がして分離する際には、前記アンテナ用部材を吸着して行う非接触型データキャリア用導電部材の製造方法であるから、確実にアンテナ用部材を積層体から分離できる。
また、請求項8に係る発明によれば、請求項4〜7のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程をシリンダにより行う非接触型データキャリア用導電部材の製造方法であるから、非接触型データキャリア用導電部材の製造速度を高めることができる。
また、請求項9に係る発明によれば、請求項4〜7のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程を平盤により行う非接触型データキャリア用導電部材の製造方法であるから、打ち抜き工程における金属箔の打ち抜きパターンを簡易に変更することができる。
また、請求項10に係る発明によれば、キャリア用基材の上に剥離層を積層し、前記剥離層の上に粘着層を介して金属箔からなる導電層を積層し、前記導電層の表面を保護層で被覆した積層体の連続体を搬送する第1の搬送手段と、アンテナ用基材の連続体を搬送する第2の搬送手段と、前記積層体の前記粘着層、導電層及び保護層を所定のパターンで打ち抜く打ち抜き手段と、前記積層体の連続体から所定のパターンで打ち抜かれた前記粘着層、導電層、及び保護層からなるアンテナ用部材を吸着し前記剥離層から剥がして前記アンテナ用基材に前記アンテナ用部材を受け渡して貼着するアンテナ用部材受け渡し手段と、を包含してなる非接触型データキャリア用導電部材の製造装置であるから、従来の製造方法のように、押圧手段や熱可塑性接着剤を溶融するための加熱手段が必要となることもなく、製造装置にかかるコストを下げることができ、アンテナ等を製造するための製造コストを下げることができる。
また、請求項11に係る発明によれば、請求項10に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、前記アンテナ用部材受け渡し手段は、前記積層体の連続体から所定のパターンで打ち抜かれた前記アンテナ用部材を吸着により前記剥離層から剥がして分離する分離手段と、前記アンテナ用基材に前記アンテナ用部材を貼着する貼着手段と、を包含してなる非接触型データキャリア用導電部材の製造装置であるから、出来上がった非接触型データキャリア用導電部材に打ち抜き工程によって生じる切り込み刃の跡がつかない。
また、請求項12に係る発明によれば、請求項10に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、前記部材受け渡し手段は、サクションロールにより行う非接触型データキャリア用導電部材の製造装置であるから、確実にアンテナ用部材を積層体から分離できる。
また、請求項13に係る発明によれば、請求項10〜12に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、前記打ち抜き手段は、前記粘着層、導電層及び保護層の不要部を打ち抜き刃側に吸引する吸引手段と、前記積層体の連続体を打ち抜いた後に前記吸引した不要部を打ち抜き刃側から前記積層体の連続体上に排出する排出手段と、を備えている非接触型データキャリア用導電部材の製造装置であるから、積層体の粘着層、導電層及び保護層を正確なパターンで確実に打ち抜き、パターン部と不要部とを確実に分離することができる。
また、請求項14に係る発明によれば、請求項4乃至請求項9のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、打ち抜き工程で前記積層体をクッション材を介して加圧する非接触型データキャリア用導電部材の製造方法であるから、打ち抜きの際に積層体を均一な加圧力で加圧することができ、従って適正なパターンの導電層を打ちぬくことができる。
また、請求項15に係る発明によれば、請求項4乃至請求項9のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、アンテナ用部材受け渡し工程後、前記アンテナ用基材上に前記アンテナ用部材を加圧する加圧工程を、更に備えている非接触型データキャリア用導電部材の製造方法であるから、アンテナ用部材が前記アンテナ用基材から浮き上がっていたりしていても当該アンテナ用部材を前記アンテナ用基材上にしっかりと貼着することができる。また、アンテナ用部材を前記アンテナ用基材上に平滑に接着することができるので、アンテナ等としての特性を高めることができる。また、加圧力の調整等によりアンテナ用部材をアンテナ用基材内に埋没させることも可能であるが、その場合は導電層のパターンが適正に保護される。
また、請求項16に係る発明によれば、請求項10乃至請求項13のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、打ち抜き手段が前記積層体を加圧するクッション性押圧体を備えている非接触型データキャリア用導電部材の製造装置であるから、打ち抜きの際に積層体を均一な加圧力で加圧することができ、従って適正なパターンの導電層を打ちぬくことができる。
また、請求項17に係る発明によれば、請求項10乃至請求項13のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、アンテナ用部材が前記アンテナ用基材に受け渡された後に、前記アンテナ用基材上に前記アンテナ用部材を加圧する加圧手段を備えた非接触型データキャリア用導電部材の製造装置であるから、アンテナ用部材が前記アンテナ用基材から浮き上がっていたりしていても当該アンテナ用部材を前記アンテナ用基材上にしっかりと貼着することができる。また、アンテナ用部材を前記アンテナ用基材上に平滑に接着することができるので、アンテナ等としての特性を高めることができる。また、加圧力の調整等によりアンテナ用部材をアンテナ用基材内に埋没させることも可能であるが、その場合は導電層のパターンが適正に保護される。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
<実施の形態1>
図1に示す無線タグ1は、図2に示す非接触型データキャリア用導電部材であるアンテナ2と、図4に示す非接触型データキャリア用導電部材であるインターポーザ3を使用して作られる。図1に示すように、アンテナ2の端部2a,2b間はインターポーザ3により電気的に連結され、無線タグ1全体の表面が樹脂フィルム等の図示しない保護層により覆われる。
図1に示す無線タグ1は、図2に示す非接触型データキャリア用導電部材であるアンテナ2と、図4に示す非接触型データキャリア用導電部材であるインターポーザ3を使用して作られる。図1に示すように、アンテナ2の端部2a,2b間はインターポーザ3により電気的に連結され、無線タグ1全体の表面が樹脂フィルム等の図示しない保護層により覆われる。
アンテナ2は、図3に示すような層構成の積層体を有する。すなわち、積層体は、紙、樹脂等で出来たシート状のアンテナ用基材60の上に粘着剤がアンテナ2の渦巻状パターンと略同一パターンで形成された粘着層6を積層し、この粘着層6の上にアンテナ2の渦巻状パターンでアルミニウム、銅、銅合金、リン青銅、SUS等の金属箔又は合金箔からなる導電層7を積層している。粘着層6は例えばアクリル系粘着剤などで形成されている。ここでアンテナの形状は渦巻状パターン以外にも通信周波数帯によってバー形状パターン、パット形状パターン、クロス形状パターンなど様々のパターンがある。また、アンテナ用基材60には、例えば、PET、厚紙、コート紙等が使用される。また、導電層7の表面は保護層31で被覆される。保護層31は、例えば、樹脂、ニス、ゴム等が使用される。このようにすれば、経年変化による導電層7の酸化、傷付き等が防止できる。
インターポーザ3は、図4に示すように、ICチップ9の両側の図示しない電極に短冊状の導電性シート10、10をそれぞれ電気的に接続してなるもので、図1に示すように、両側の導電性シート10、10がアンテナ2の端部2a、2bに直接接触した状態で接着剤等で固定されたり、導電性接着剤等により接着される。図5に示すように、導電性シート10、10は上記アンテナ2と同様な層構成を有し、アンテナ2のアンテナ用基材60よりも比較的薄い基材10a上に粘着層10bを介してアルミニウム箔、銅箔等の金属箔及び合金箔からなる導電層10cが積層されて形成される。この導電層10cは導電性インキで形成されていてもよい。
上記構成を有する無線タグ1の使用に際し、ICチップ9に対して図示しない読取書込器により電磁界内において種々の情報の読み取り又は書き込みが行われる。
次に、図6に基づき上記アンテナ2の製造方法について製造装置と共に説明する。この製造装置は、キャリア用基材4の上に剥離層5を積層し、前記剥離層5の上に粘着層6を介して金属箔からなる導電層7を積層し、前記導電層7の上に保護層31を積層した積層体50の連続体50aを搬送する第1の搬送装置70と、アンテナ用基材60の連続体60aを搬送する第2の搬送装置71と、を備えている。なお、剥離層5は離型性を有するもので、例えば基材が樹脂フィルムの場合、表面にシリコン系の樹脂をコーティング処理したり、樹脂フィルムによっては未処理で離型性を有する材料などがある。また、粘着層6は導電層7を剥離層5に貼り合せる粘着力を有する材料で、上記に示すように、例えばアクリル系粘着剤などがある。
まず、キャリア用基材4の上には剥離性を有する剥離層5、この前記剥離層5の上に粘着層6、この前記粘着層6の上に金属箔からなる導電層7が順次積層されており、前記導電層7の上に保護層31が予め積層されている積層体50の連続体50aと、アンテナ用基材60の連続体60aと、を用意し、この連続体50a、60aをそれぞれ矢印方向に所定の速度で連続走行させる。
また、積層体50の連続体50aの走行路の下流側には、加工シリンダ16と受けローラ17とが積層体50の連続体50aを挟むように配置される。
加工シリンダ16は金属製ローラであり、その周面にはアンテナ2のパターンに対応した打ち抜き刃18が形成されている。一つのアンテナ2のパターンを打ち抜く打ち抜き刃18は、加工シリンダ16の周囲に複数組配置される。但し、アンテナ外形の寸法、及び加工シリンダ径の寸法により配置される組数は異なる。また、受けローラ17は金属ローラで形成される。この金属ローラの位置を変更するなどして加工シリンダ16との間隔(ギャップ)をキャリア用基材4の厚みに対応して調整することができる。この加工シリンダ16としては彫刻ローラ、ロータリーダイ等を用いることができる。なお、本実施形態の加工シリンダ16は、本発明のシリンダとして機能する。
積層体50の連続体50aは加工シリンダ16と受けローラ17との間に引き込まれ、金属箔上に打ち抜き刃18でアンテナ2のパターンが打ち抜かれる。加工シリンダ16の打ち抜き刃18により保護層31、導電層7、粘着層6及び剥離層5の一部が打ち抜かれ、アンテナ2として機能する粘着層6、導電層7及び保護層31からなるアンテナ用部材6b、7b、31bが簡易かつ正確に形成される。
また、積層体50の連続体50aには金属箔である導電層7を貫いた打ち抜き刃18の先端によりアンテナ2の輪郭に沿って剥離層5の一部に到達するまで切り込み8が形成される。これにより、導電層7はアンテナ2のパターン通りに正確に打ち抜かれ、アンテナ2のパターンの輪郭が綺麗に整えられる。
また、図6に示すように、加工シリンダ16の外周面上の打ち抜き刃18と打ち抜き刃18との間(積層体50の不要部対応箇所)にはそれぞれ空気孔81が形成されている。この空気孔81は吸引・排出装置82と接続される。そして、吸引・排出装置82は、打ち抜き刃18が積層体50の連続体50aを打ち抜く時に空気孔81を介して空気を打ち抜き刃側(矢印a方向)に吸引して積層体50の不要部を吸引し、積層体50を打ち抜いた後に空気孔81を介して空気を矢印b方向に吹き出して吸引した積層体50の不要部を積層体50の連続体50a上に排出するように制御する。これにより、導電層7、粘着層6及び保護層31がより確実に所定のパターンで打ち抜かれるとともに、積層体50の不要部の回収を容易に行うことができる。なお、空気孔81は、吸引・排出装置82の吸気機構と排出機構に切換自在に接続してもよいし、吸気機構に接続された空気孔と排気機構に接続された空気孔をそれぞれ独立して設けてもよい。また、本実施形態の空気孔81及び吸引・排出装置82は、本発明の吸引手段及び排出手段として機能する。
加工シリンダ16よりも下流側には積層体50を介して、上方に受け渡しローラ20a、下方に搬送ローラ20bが設けられる。積層体50の連続体50aは当該受け渡しローラ20aと搬送ローラ20bを通過したところで異方向に引っ張られ、アンテナ用部材6b、7b、31bは積層体50の連続体50aから分離されつつ受け渡しローラ20aの外周面を矢印方向に走行し、加工シリンダ16によって打ち抜かれた不要部6a、7a、31aは積層体50の連続体50a上に担持されたまま矢印方向(下方)に走行する。具体的には、アンテナ用部材6b、7b、31bが積層体50の上部に設けられる金属製の受け渡しローラ20aによって引き寄せられ、アンテナ用部材6b、7b、31bが剥離層5から剥がされてキャリア用基材4から分離される。
また、積層体50の上部に設けられる受け渡しローラ20aは、筒状体であって、表面に内部と貫通する複数の孔61を有しているとともに、内部が吸引装置65と接続され、加工シリンダ16によって打ち抜かれたアンテナ用部材6b、7b、31bを受け渡しローラ20aの表面に吸着し、積層体50(剥離層5)から分離するようにしてもよい。
そして、受け渡しローラ20aの外周面の一部に近接して走行しているアンテナ用基材60にアンテナ用部材6b、7b、31bが受け渡される。また、受け渡しローラ20aの回転速度とアンテナ用基材60を搬送する搬送速度は同一速度に制御されている。これにより、受け渡しローラ20aの外周面に吸着されたアンテナ用部材6b、7b、31bが所定の位置でアンテナ用基材60の連続体60aに押圧されつつ貼着される。
この後、アンテナ用基材60はアンテナ2ごとに分断され、例えば上述したような無線タグの製造に供される。
このようにすれば、従来の製造方法のように、押圧手段や熱可塑性接着剤を溶融するための加熱手段が必要となることもなく、製造装置にかかるコストを下げることができ、アンテナ等を製造するための製造コストを下げることができる。
なお、上記インターポーザ3の短冊状の導電性シート10も上記アンテナ2の製造に用いた方法及び装置と同様な方法及び装置により製造可能である。
<実施の形態2>
図7に示すように、この実施の形態2では実施の形態1の場合と異なり、加工シリンダ16及び受けローラ17が加工平盤21及び受け台22で代替される。加工平盤21の底面にはアンテナ2のパターンに対応した打ち抜き刃18が形成されている。なお、加工平盤21としては平プレス装置を用いることができ、平プレス装置としては、平プレス彫刻刃、平プレス用ダイを用いることができる。なお、本実施形態の加工平盤21は、本発明の平盤として機能する。
図7に示すように、この実施の形態2では実施の形態1の場合と異なり、加工シリンダ16及び受けローラ17が加工平盤21及び受け台22で代替される。加工平盤21の底面にはアンテナ2のパターンに対応した打ち抜き刃18が形成されている。なお、加工平盤21としては平プレス装置を用いることができ、平プレス装置としては、平プレス彫刻刃、平プレス用ダイを用いることができる。なお、本実施形態の加工平盤21は、本発明の平盤として機能する。
この場合、積層体50の連続体50aは加工平盤21と受け台22との間に一定ピッチで間欠送りされ、加工平盤21は受け台22に対して上下に往復運動をする。そして、一往復運動ごとに積層体50の連続体50aの保護層31、金属箔である導電層7、粘着層6、及び剥離層5の一部をアンテナ2のパターンに打ち抜く。この後、積層体50の連続体50aのアンテナ用部材6b、7b、31b及び不要部6a、7a、31aは実施の形態1の場合と同様にして分離され、アンテナ用部材6b、7b、31bはアンテナ用基材60の連続体60aに貼着される。
また、必要に応じて、実施の形態1と同様に、図8に示すように、加工平盤21の底面上の打ち抜き刃18と打ち抜き刃18との間(積層体50の不要部対応箇所)にそれぞれ空気孔81を形成してもよい。この空気孔81は吸引・排出装置82と接続される。
そして、吸引・排出装置82は、打ち抜き刃18が積層体50の連続体50aを打ち抜く時に空気孔81を介して空気を打ち抜き刃側(矢印a方向)に吸引して積層体50の不要部を吸引し、積層体50を打ち抜いた後に空気孔81を介して空気を矢印b方向に吹き出して吸引した積層体50の不要部を積層体50の連続体50a上に排出するように制御する。これにより、導電層7、粘着層6及び保護層31がより確実に所定のパターンで打ち抜かれるとともに、積層体50の不要部の回収を容易に行うことができる。なお、空気孔81は、吸引・排出装置82の吸気機構と排出機構に切換自在に接続してもよいし、吸気機構に接続された空気孔と排気機構に接続された空気孔をそれぞれ独立して設けてもよい。
そして、吸引・排出装置82は、打ち抜き刃18が積層体50の連続体50aを打ち抜く時に空気孔81を介して空気を打ち抜き刃側(矢印a方向)に吸引して積層体50の不要部を吸引し、積層体50を打ち抜いた後に空気孔81を介して空気を矢印b方向に吹き出して吸引した積層体50の不要部を積層体50の連続体50a上に排出するように制御する。これにより、導電層7、粘着層6及び保護層31がより確実に所定のパターンで打ち抜かれるとともに、積層体50の不要部の回収を容易に行うことができる。なお、空気孔81は、吸引・排出装置82の吸気機構と排出機構に切換自在に接続してもよいし、吸気機構に接続された空気孔と排気機構に接続された空気孔をそれぞれ独立して設けてもよい。
<実施の形態3>
図8に示すように、この実施の形態3の無線タグ23では、実施の形態1の場合と異なり、非接触型データキャリア用導電部材であるアンテナ2の中間にICチップ9が取り付けられ、アンテナ2の端部2a,2b間はインターポーザ3に代えブリッジ24により電気的に連結される。アンテナ2として機能する非接触型データキャリア用導電部材は、樹脂フィルム等で出来たアンテナ用基材60上に所定のパターンで形成された粘着層6を積層し、前記粘着層6の上に前記所定のパターンと略同一パターンの金属箔からなる導電層7を積層し、前記導電層7の表面を保護層31で被覆して形成されている。
図8に示すように、この実施の形態3の無線タグ23では、実施の形態1の場合と異なり、非接触型データキャリア用導電部材であるアンテナ2の中間にICチップ9が取り付けられ、アンテナ2の端部2a,2b間はインターポーザ3に代えブリッジ24により電気的に連結される。アンテナ2として機能する非接触型データキャリア用導電部材は、樹脂フィルム等で出来たアンテナ用基材60上に所定のパターンで形成された粘着層6を積層し、前記粘着層6の上に前記所定のパターンと略同一パターンの金属箔からなる導電層7を積層し、前記導電層7の表面を保護層31で被覆して形成されている。
このブリッジ24は実施の形態1で述べたアンテナ2の製造と同様にして製造することができる。
<実施の形態4>
図9に示すように、この実施の形態4のインターポーザ25はアンテナ付きインターポーザとして構成される。アンテナ26、26は樹脂フィルム等で出来たアンテナ用基材60上に所定のパターンで形成された粘着層6を積層し、前記粘着層6の上に前記所定のパターンと略同一パターンの金属箔からなる導電層7を積層し、導電層7の表面を保護層31で被覆して形成されている。
図9に示すように、この実施の形態4のインターポーザ25はアンテナ付きインターポーザとして構成される。アンテナ26、26は樹脂フィルム等で出来たアンテナ用基材60上に所定のパターンで形成された粘着層6を積層し、前記粘着層6の上に前記所定のパターンと略同一パターンの金属箔からなる導電層7を積層し、導電層7の表面を保護層31で被覆して形成されている。
このアンテナ26は実施の形態1で述べたアンテナの製造と同様にして製造することができる。
<実施の形態5>
図10に示すように、この実施の形態5における非接触型データキャリア用導電部材の製造装置は、図6に示した実施の形態1の場合と異なり、積層体50に対して打ち抜きを行う際に、当該積層体50をクッション材を介して加圧するようになっている。具体的には、積層体50を介して加工シリンダ16に対向する受けローラ17の周面にゴムシート等のクッション性押圧体32(クッション材)が巻き付けられている。これにより、積層体50は加工シリンダ16と受けローラ17との間を通過する際に均一な加圧力で加圧されつつ、導電層6が基材4上で正確に打ち抜かれることとなる。
図10に示すように、この実施の形態5における非接触型データキャリア用導電部材の製造装置は、図6に示した実施の形態1の場合と異なり、積層体50に対して打ち抜きを行う際に、当該積層体50をクッション材を介して加圧するようになっている。具体的には、積層体50を介して加工シリンダ16に対向する受けローラ17の周面にゴムシート等のクッション性押圧体32(クッション材)が巻き付けられている。これにより、積層体50は加工シリンダ16と受けローラ17との間を通過する際に均一な加圧力で加圧されつつ、導電層6が基材4上で正確に打ち抜かれることとなる。
また、加工シリンダ16よりも下流側の受け渡しローラ20aによって分離されたアンテナ用部材6b、7b、31bが貼着されたアンテナ用基材60において、当該アンテナ用基材60上に当該アンテナ用部材6b、7b、31bを更に圧着する。具体的には、当該アンテナ用基材60と当該アンテナ用部材6b、7b、31bは、当該アンテナ用基材60を挟んで配置される加圧ローラ33、34によって圧着される。これにより、例えば、アンテナ用部材6b、7b、31bが前記アンテナ用基材60から浮き上がっていても当該アンテナ用部材6b、7b、31bを前記アンテナ用基材60にしっかりと貼着することができる。また、アンテナ用部材6b、7b、31bを前記アンテナ用基材60上に平滑に接着することができるので、アンテナ等としての特性を高めることができる。
この加圧工程において、加圧ローラ33、34による当該アンテナ用基材60と当該アンテナ用部材6b、7b、31bに対する加圧力を調整することにより、図12に示すように、アンテナ用部材6b、7b、31bをアンテナ用基材60上に突出状態で接着することも可能であるが、図13に示すように、アンテナ用部材6b、7b、31bをアンテナ用基材60内に埋没させることも可能である。後者の場合はアンテナ用部材6b、7b、31bをアンテナ用基材60に装着した積層体の全表面が平滑面となり、導電層7のパターンが磨耗等からより適正に保護される。また、基材などの種類によっては加圧ローラに加熱機構を付加し、加圧に加え加熱することも有効である。
その他、図10において図6における部分と同じ部分は同じ参照符号を付して示すのみとし、重複した説明を省略する。
<実施の形態6>
図11に示すように、この実施の形態6では、実施の形態5における加工シリンダ16及び受けローラ17が、平プレス装置の平刃である平盤21及び受け台22で代替される。
図11に示すように、この実施の形態6では、実施の形態5における加工シリンダ16及び受けローラ17が、平プレス装置の平刃である平盤21及び受け台22で代替される。
また、積層体50に対して打ち抜きを行う際に、当該積層体50をクッション材を介して加圧するようになっている。具体的には、受け台22の上面にゴムシート等のクッション性押圧体35が取り付けられている。これにより、積層体50は平盤21と受け台22とで圧着される際に均一な加圧力で加圧されつつ、導電層6が基材4上で正確に打ち抜かれることとなる。
その他、図11において図10及び図6における部分と同じ部分は同じ参照符号を付して示すのみとし、重複した説明を省略する。
<実施の形態7>
図14に示すように、この実施の形態7では、アンテナ2のパターンが積層体50の走行方向に対し傾斜するように打ち抜かれる。これにより、積層体50が受け渡しローラ20a及び搬送ローラ20bを通過してアンテナ用部材6b、7b、31bが分離されて当該アンテナ用部材6b、7b、31bがアンテナ用基材60に貼着される際、アンテナ2のパターンの角部分2cが他より先行するので、アンテナ2として機能するアンテナ用部材6b、7b、31bは積層体50(の剥離層5)から容易に分離する。
図14に示すように、この実施の形態7では、アンテナ2のパターンが積層体50の走行方向に対し傾斜するように打ち抜かれる。これにより、積層体50が受け渡しローラ20a及び搬送ローラ20bを通過してアンテナ用部材6b、7b、31bが分離されて当該アンテナ用部材6b、7b、31bがアンテナ用基材60に貼着される際、アンテナ2のパターンの角部分2cが他より先行するので、アンテナ2として機能するアンテナ用部材6b、7b、31bは積層体50(の剥離層5)から容易に分離する。
以上に説明したように、非接触型データキャリア用導電部材を含む積層体51は、基材60上に所定のパターンで形成された粘着層6を積層し、前記粘着層6の上に前記パターンと略同一パターンの金属箔からなる導電層7を積層し、前記導電層7の表面を保護層31で被覆して形成されている。
このようにすれば、導電層7が大きく盛り上がることなくアンテナ用基材60上に形成される。また、経年変化による導電層7の酸化が防止できる。
また、非接触型データキャリア用導電部材の製造方法は、キャリア用基材4の上に剥離層5を積層し、前記剥離層5の上に粘着層6を介して金属箔からなる導電層7を積層し、前記導電層の表面を保護層31で被覆した積層体50の連続体50aと、アンテナ用基材60の連続体60aを別々に走行させつつ、前記積層体50の前記粘着層6、導電層7及び保護層31を所定のパターンで打ち抜く打ち抜き工程と、前記積層体50の連続体50aから所定のパターンで打ち抜かれた前記粘着層6、導電層7及び保護層31からなるアンテナ用部材6b、7b、31bを前記剥離層5から剥がして前記アンテナ用基材60の上に受け渡して貼着するアンテナ用部材受け渡し工程と、を備えている。なお、前記部材受け渡し工程は、前記積層体50の連続体50aから所定のパターンで打ち抜かれた前記アンテナ用部材6b、7b、31bを前記剥離層5から剥がして分離する分離工程と、前記アンテナ用基材60の上で前記アンテナ用部材6b、7b、31bを貼着する貼着工程と、を備えていてもよい。また、非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記アンテナ用部材6b、7b、31bを前記積層体50の剥離層5から剥がして分離する際には、前記アンテナ用部材6b、7b、31bを吸着して行うようにしてもよい。また、非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程を加工シリンダ16により行う。なお、非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程を加工平盤21により行うようにしてもよい。
このようにすれば、従来の製造方法のように、押圧手段や熱可塑性接着剤を溶融するための加熱手段が必要となることもなく、製造装置にかかるコストを下げることができ、アンテナ等を製造するための製造コストを下げることができる。
また、上記非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程は、前記粘着層6、導電層7及び保護層31の不要部を打ち抜き刃側に吸引する工程と、前記吸引した不要部を打ち抜き刃18側から前記積層体50の連続体50a上に排出する工程を含んでいてもよい。
このようにすれば、導電層7、粘着層6及び保護層31を正確なパターンで確実に打ち抜き、パターン部と不要部とを確実に分離することができる。
また、非接触型データキャリア用導電部材の製造装置は、キャリア用基材4の上に剥離層5を積層し、前記剥離層5の上に粘着層6を介して金属箔からなる導電層7を積層し、前記導電層7の表面を保護層31で被覆した積層体50の連続体50aを搬送する第1の搬送装置70と、アンテナ用基材60の連続体60aを搬送する第2の搬送装置71と、前記積層体50を走行させつつ前記積層体50前記粘着層6、導電層7及び保護層31を所定のパターンで打ち抜くための加工シリンダ16と、前記積層体50の連続体50aから所定のパターンで打ち抜かれた前記粘着層6、導電層7及び保護層31からなるアンテナ用部材6b、7b、31bを吸着し前記剥離層5から剥がして前記アンテナ用基材60に前記アンテナ用部材6b、7b、31bを受け渡して貼着するアンテナ用部材受け渡しローラ20aと、を備えている。また、前記アンテナ用部材受け渡しローラ20aとして、サクションロールを用いる。また、アンテナ用部材受け渡しローラ20aの代わりに前記積層体50の連続体50aから所定のパターンで打ち抜かれた前記アンテナ用部材6b、7b、31bを吸着により前記剥離層5から剥がして分離する分離装置と、前記アンテナ用基材60に前記アンテナ用部材6b、7b、31bを貼着する貼着装置と、を備える吸着及び貼着ロボット等の装置を用いてもよい。
このようにすれば、従来の製造方法のように、押圧手段や熱可塑性接着剤を溶融するための加熱手段が必要となることもなく、製造装置にかかるコストを下げることができ、アンテナ等を製造するための製造コストを下げることができる。
また、上記非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、前記打ち抜き手段としての加工シリンダ16(加工平盤21)は、前記粘着層6、導電層7及び保護層31の不要部を打ち抜き刃側に吸引する空気孔81及び吸引・排出装置82と、前記吸引した不要部を打ち抜き刃18側から前記積層体50の連続体50a上に排出する空気孔81及び吸引・排出装置82と、を備えていてもよい。
このようにすれば、導電層7、粘着層6及び保護層31を正確なパターンで確実に打ち抜き、パターン部と不要部とを確実に分離することができる。
また、上記非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、加工シリンダ16に対向する受けローラ17の周面にゴムシート等のクッション性押圧体32を巻き付けるようにしてもよい。
また、上記非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、平盤21に対向する受け台22の上面にゴムシート等のクッション性押圧体35を取り付けるようにしてもよい。
このようにすれば、打ち抜きの際に積層体を均一な加圧力で加圧することができ、従って基材上に適正なパターンの導電層を積層することができる。
また、上記非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、アンテナ用部材6b、7b、31bが前記アンテナ用基材60に受け渡された後に、前記アンテナ用基材60上に当該アンテナ用部材6b、7b、31bを加圧する加圧ローラ33、34を備えていてもよい。
このようにすれば、アンテナ用部材6b、7b、31bが前記アンテナ用基材60から浮き上がっていたりしていても当該アンテナ用部材6b、7b、31bを前記アンテナ用基材60上にしっかりと貼着することができる。また、アンテナ用部材6b、7b、31bを前記アンテナ用基材60上に平滑に接着することができるので、アンテナ等としての特性を高めることができる。また、加圧ローラ33、34による当該アンテナ用基材60と当該アンテナ用部材6b、7b、31bに対する加圧力の調整等によりアンテナ用部材6b、7b、31bをアンテナ用基材60内に埋没させることも可能であるが、その場合は導電層のパターンが適正に保護される。また、基材などの種類によっては加圧ローラに加熱機構を付加し、加圧に加え加熱することも有効である。
2 アンテナ
4 キャリア用基材
5 剥離層
6 粘着層
6b アンテナ用部材
7 導電層
7b アンテナ用部材
16 加工シリンダ
20a 受け渡しローラ
32、35 クッション性押圧体
33、34 加圧ローラ
31 保護層
50 積層体
50a 積層体の連続体
60 アンテナ用基材
60a アンテナ用基材の連続体
70 第1の搬送手段
71 第2の搬送手段
4 キャリア用基材
5 剥離層
6 粘着層
6b アンテナ用部材
7 導電層
7b アンテナ用部材
16 加工シリンダ
20a 受け渡しローラ
32、35 クッション性押圧体
33、34 加圧ローラ
31 保護層
50 積層体
50a 積層体の連続体
60 アンテナ用基材
60a アンテナ用基材の連続体
70 第1の搬送手段
71 第2の搬送手段
Claims (17)
- 基材上に所定のパターンで形成された粘着層を積層し、前記粘着層の上に前記パターンと略同一パターンの金属箔からなる導電層を積層し、前記導電層の表面を保護層で被覆していることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材。
- 請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材であるアンテナにインターポーザを電気的に接続したことを特徴とする非接触型データキャリア。
- 請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材であるアンテナにブリッジとICチップとを電気的に接続したことを特徴とする非接触型データキャリア。
- キャリア用基材の上に剥離層を積層し、前記剥離層の上に粘着層を介して金属箔からなる導電層を積層し、前記導電層の表面を保護層で被覆した積層体の連続体と、アンテナ用基材の連続体を別々に走行させつつ、前記積層体の前記粘着層、導電層及び保護層を所定のパターンで打ち抜く打ち抜き工程と、前記積層体の連続体から所定のパターンで打ち抜かれた前記粘着層、導電層及び保護層からなるアンテナ用部材を前記剥離層から剥がして前記アンテナ用基材の上に受け渡して貼着するアンテナ用部材受け渡し工程と、を包含してなることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
- 請求項4に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程は、前記粘着層、導電層及び保護層の不要部を打ち抜き刃側に吸引する工程と、前記吸引した不要部を打ち抜き刃側から前記積層体の連続体上に排出する工程を含むことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
- 前記アンテナ用部材受け渡し工程は、前記積層体の連続体から所定のパターンで打ち抜かれた前記アンテナ用部材を前記剥離層から剥がして分離する分離工程と、前記アンテナ用基材の上で前記アンテナ用部材を貼着する貼着工程と、を包含してなることを特徴とする請求項4、又は5に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
- 請求項4〜6のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記アンテナ用部材を前記積層体の剥離層から剥がして分離する際には、前記アンテナ用部材を吸着して行うことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
- 請求項4〜7のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程をシリンダにより行うことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
- 請求項4〜7のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程を平盤により行うことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
- キャリア用基材の上に剥離層を積層し、前記剥離層の上に粘着層を介して金属箔からなる導電層を積層し、前記導電層の表面を保護層で被覆した積層体の連続体を搬送する第1の搬送手段と、
アンテナ用基材の連続体を搬送する第2の搬送手段と、
前記積層体の前記粘着層、導電層及び保護層を所定のパターンで打ち抜く打ち抜き手段と、
前記積層体の連続体から所定のパターンで打ち抜かれた前記粘着層、導電層、及び保護層からなるアンテナ用部材を吸着し前記剥離層から剥がして前記アンテナ用基材に前記アンテナ用部材を受け渡して貼着するアンテナ用部材受け渡し手段と、を包含してなることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造装置。 - 前記アンテナ用部材受け渡し手段は、
前記積層体の連続体から所定のパターンで打ち抜かれた前記アンテナ用部材を吸着により前記剥離層から剥がして分離する分離手段と、
前記アンテナ用基材に前記アンテナ用部材を貼着する貼着手段と、を包含してなることを特徴とする請求項10に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置。 - 前記アンテナ用部材受け渡し手段は、サクションロールにより行うことを特徴とする請求項10に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置。
- 請求項10〜12に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、前記打ち抜き手段は、前記粘着層、導電層及び保護層の不要部を打ち抜き刃側に吸引する吸引手段と、前記積層体の連続体を打ち抜いた後に前記吸引した不要部を打ち抜き刃側から前記積層体の連続体上に排出する排出手段と、を備えていることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造装置。
- 請求項4乃至請求項9のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記打ち抜き工程で前記積層体をクッション材を介して加圧することを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
- 請求項4乃至請求項9のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、前記アンテナ用部材受け渡し工程後、前記アンテナ用基材上に前記アンテナ用部材を加圧する加圧工程を、更に備えていることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
- 請求項10乃至請求項13のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、前記打ち抜き手段が前記積層体を加圧するクッション性押圧体を備えていることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造装置。
- 請求項10乃至請求項13のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、前記アンテナ用部材が前記アンテナ用基材に受け渡された後に、前記アンテナ用基材上に前記アンテナ用部材を加圧する加圧手段を備えていることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造装置。
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