JP2005346306A - 記憶装置、画像形成装置及びファイルサーバ - Google Patents

記憶装置、画像形成装置及びファイルサーバ Download PDF

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Abstract

【課題】 消去処理を効率的に行うことができる記憶装置、画像形成装置及びファイルサーバを提供する。
【解決手段】 記憶媒体40へのデータの書込、及び、記憶媒体40からのデータの読出を行うヘッド42と、ヘッド42が書込を行うデータの受信、及び、読出したデータの送信を行うI/F34とを備え、読出書込対象のデータと、該データの識別情報及び記憶アドレス情報を含む管理データとを記憶媒体40に記憶する記憶装置(HDD)20において、I/F34は、データの消去要求を受信するように構成してあり、データの消去要求を制御部32で検出した場合、ヘッド42及び駆動部38を制御し、消去すべきデータに上書を行って消去する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、読出書込対象のデータと、該データの識別情報及び記憶アドレス情報を含むデータとを記憶媒体に記憶する記憶装置、該記憶装置を備える画像形成装置及びファイルサーバに関する。
原稿の画像データを読取ってシートに画像形成を行う複写機又は複合機などの画像形成装置の中には、ハードディスクドライブ(以下、HDDという)を備え、読取った画像データをHDDに記憶し、HDDに記憶された画像データを読出してシートへの画像形成を行うことが可能な電子ファイリング機能を備えた画像処理装置がある。
HDDに記憶するデータの管理は、FAT(File Allocation Table)などのファイルシステム(データ管理システム)を用いて、ファイルを単位にして行われている。ファイルは、1又は複数のデータ又はプログラムなどを含む。HDDには、画像データなどの読出書込対象のファイルと、該ファイルのエントリ情報及びFAT情報(記憶アドレス情報)を含むデータ(以下、管理データという)とが記憶されている。ここで、FAT情報はファイルが記憶されているクラスタなどの情報を含み、エントリ情報はファイルを識別するファイル名、及びファイルが記憶されている先頭クラスタなどの情報を含む。図10(a)はエントリ情報の例を示す概念図であり、図10(b)はFAT情報の例を示す概念図であり、図10(c)はHDDに記憶されているデータの例を示す概念図である。
図10(c)の例では、HDDのクラスタ(0012)は不良クラスタで使用されておらず、ファイルAをクラスタサイズに基づいて分割したファイルAの1番目、2番目、3番目(最後)の各データが、夫々HDDのクラスタ(0010)、(0011)、(0013)に記憶されている。図10(b)の例では、クラスタ(0010)からクラスタ(0011)にリンクされ、クラスタ(0011)からクラスタ(0013)にリンクされ、クラスタ(0013)が最後であること、及び、クラスタ(0012)は不良クラスタであることが管理されている。図10(a)の例では、ファイルAの先頭クラスタが(0010)であることが管理されている。
ファイルAを読出す場合は、エントリ情報を参照してファイルAの先頭クラスタ(0010)を取得し、FAT情報を参照してファイルAがクラスタ(0010)、(0011)、(0013)に記憶されていることを取得し、HDDのクラスタ(0010)、(0011)、(0013)からデータを読出す。
HDDに記憶されているファイルを削除する場合、エントリ情報及びFAT情報のファイルAに対応する部分を更新する。図11はファイルAの従来の削除処理手順の例を示す図である。また、図12(a)、(b)、(c)は、ファイルAに対応する部分を更新した場合のファイルAに関するエントリ情報の例、FAT情報の例、HDDに記憶されているデータの例を夫々示す概念図である。HDD20の削除は、例えばHDD20が接続された外部システムのCPU12によって行われる。
図12(a)に示すように、ファイル名を「ファイルA(削除済)」に更新するなどして、ファイルAのエントリ情報を無効化する(図11の(1))。例えば、エントリ情報の「ファイル名」のビット列に削除ビットを設けておき、通常は削除ビットを“0”にしておき、削除ビットを“1”に更新することで無効化する。次に、図12(b)に示すように、FAT操作を行って(図11の(2))、ファイルAに対応するクラスタのリンクをクリア(“空き”に更新)する。
図12(a)では、エントリ情報のファイルAは“削除済”になっているため、ファイルAの読出は行えなくなる。また、図12(b)では、FAT情報のクラスタ(0010)、(0011)、(0013)は“空き”になっているため、他のデータの記憶に使用することができる。しかし、図12(c)に示すように、HDD(磁気ディスク)にはファイルAが記憶されたままである。このように、ファイルを削除する場合、削除対象ファイルに対応するエントリ情報及びFAT情報はクリアされるが、HDDには削除対象ファイルが記憶されたままであるため、HDDを画像形成装置から取外すなどして、HDDに記憶されている削除対象ファイルが読出される可能性がある。
そのため、ファイルを削除する場合、ファイルのディレクトリ領域およびデータ領域から、ファイルの内容をすべて消去するファイル管理方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、削除対象ファイルに対応するエントリ情報及びFAT情報をクリアすると共に、HDDに記憶されている削除対象ファイルを上書などして消去(以下、上書消去という)するため、削除対象ファイルの読出は行えなくなる。
また、記憶装置として、複数のヘッドが夫々独立して複数箇所にアクセスできる光情報処理装置およびシステムが提案されている(例えば特許文献2参照)。この装置及びシステムでは、例えば複数のヘッドの1つで消去処理を行い、他のヘッドで書込処理又は読出処理を行うことが可能であり、ファイル消去を効率的に行うことができる。
特開平01−053241号公報 特開平05−205285号公報
しかし、特許文献1の方法では、記憶装置外部のCPUなどの外部システムの制御によって、上書消去を行うため、外部システムの負荷が増大し、外部システムが実行する各種処理が遅延するという問題がある。また、上書消去中は、外部システムから記憶装置へ上書用データの転送が行われるため、外部システム及び記憶装置間のデータ転送トラフィックが増大し、他のデータ転送が低速化するという問題がある。なお、特許文献2の装置及びシステムについても、外部システムの制御によって各ヘッドを制御して、消去処理と読出処理又は書込処理とを独立して行うため、上記と同様の問題が生じる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、外部から受信した消去要求に応じて、消去すべきデータに上書を行って消去することにより、上書消去時の外部システムの負荷、及び、外部システムと記憶装置との間のデータ転送トラフィックを低減できる記憶装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、消去すべきデータに上書を行った後、識別情報及び記憶アドレス情報を含む管理データの前記消去すべきデータに対応する部分を更新することにより、消去処理を効率的に行うことができる記憶装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、管理データに書込まれた消去要求の検出を行うことにより、外部システム及び記憶装置間の通信手順を変更することなく消去要求を受付けることができる記憶装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、電源オン時に消去要求の検出を行うことにより、消去中又は消去前に電源がオフになった場合であっても、消去を確実に行うことができる記憶装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、消去方法情報に基づいて、消去すべきデータに上書を行うことにより、上書の回数及び/又は上書に用いるデータなどを外部から指定することができる記憶装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、データの書込又は読出を行っていない場合に、消去すべきデータに上書を行うことにより、1つの読出書込手段を備える一般的な構成で上書消去を行うことができる記憶装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、複数の読出書込手段の少なくとも1つを制御して、消去すべきデータに上書を行うことにより、上書消去と書込及び/又は読出とを同時的に行うことができる記憶装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、消去要求を検出順に記憶し、記憶順に消去要求に基づいて上書を行うことにより、複数の消去要求に夫々対応する上書消去を発生順に処理することができる記憶装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、記憶媒体に適用されているデータ管理システムに基づいて、消去要求の検出、及び、消去すべきデータに対する上書を行うことにより、種々のデータ管理システムに対応することができる記憶装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、記憶装置に記憶されている画像データの消去処理を効率的に行うことができる画像形成装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、記憶装置に記憶されているデータの消去処理を効率的に行うことができるファイルサーバを提供することを他の目的とする。
本発明に係る記憶装置は、記憶媒体へのデータの書込、及び、記憶媒体からのデータの読出を行う読出書込手段と、該読出書込手段が書込を行うデータの受信、及び、読出したデータの送信を行う通信手段とを備え、読出書込対象のデータと、該データの識別情報及び記憶媒体での記憶アドレス情報を含むデータとを記憶媒体に記憶する記憶装置において、前記通信手段は、データの消去要求を受信するように構成してあり、データの消去要求を検出する検出手段と、該検出手段が消去要求を検出した場合、前記読出書込手段を制御し、消去すべきデータに上書を行って消去する消去手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る記憶装置は、前記消去手段は、消去すべきデータに上書を行った後、読出書込手段を制御して、前記識別情報及び記憶アドレス情報を含むデータの前記消去すべきデータに対応する部分を更新するように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る記憶装置は、前記消去要求は、前記識別情報及び記憶アドレス情報を含むデータに含まれており、前記検出手段は、前記データに含まれている消去要求の検出を行うように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る記憶装置は、前記検出手段は、電源オン時に消去要求の検出を行うように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る記憶装置は、前記消去要求は、消去すべきデータの消去方法情報を含んでおり、前記消去手段は、読出書込手段を制御して、消去方法情報に基づいた上書を行うように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る記憶装置は、1つの読出書込手段を備えており、前記消去手段は、通信手段が受信したデータの書込、又は、通信手段から送信するデータの読出を行っていない場合、消去すべきデータに上書を行うように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る記憶装置は、複数の読出書込手段を備えており、前記消去手段は、少なくとも1つの読出書込手段を制御して、消去すべきデータに上書を行うように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る記憶装置は、前記検出手段が検出した消去要求を検出順に記憶する記憶手段を備え、前記消去手段は、前記記憶手段への記憶順で消去要求に基づいて上書を行うように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る記憶装置は、記憶媒体に適用されているデータ管理システムを識別する識別手段を備え、該識別手段が識別したデータ管理システムに基づいて、前記検出手段は消去要求を検出し、前記消去手段は消去すべきデータに上書を行うように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、画像データを記憶する上述した記憶装置と、該記憶装置に記憶されている画像データに基づく画像をシートに形成する画像形成手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るファイルサーバは、上述した記憶装置と、該記憶装置に記憶されているデータの送信、及び、前記記憶装置に記憶するデータを受信する通信手段とを備えることを特徴とする。
本発明においては、データの消去要求を外部から受信する。例えば記憶装置に接続された外部システムから消去要求のコマンドなどを受信する。消去要求が検出された場合、記憶装置の消去手段で読出書込手段を制御し、消去すべきデータに上書を行って消去する。外部システムは消去要求を記憶装置に与えるだけでよく、記憶装置側で自動的に上書による消去(以下、上書消去という)が行われる。外部システムは上書消去のために記憶装置を制御する必要がないため、上書消去時の外部システムの負荷を低減でき、また、上書消去時の外部システム及び記憶装置間のデータ転送トラフィックを低減できる。
本発明においては、消去すべきデータに上書を行った後、記憶装置の消去手段により、前記識別情報及び記憶アドレス情報を含むデータ(以下、管理データという)の前記消去すべきデータに対応する部分を更新する。例えば管理データに含まれるFATを更新するなど、管理データの消去すべきデータに対応する部分の更新を、記憶装置側で行う。消去すべきデータの上書が行われた後は、記憶装置側で、通常のデータ削除と同様に、管理データの対応部分が更新される。外部システムは消去要求を記憶装置に与えるだけでよく、記憶装置側で、上書消去後に自動的に管理データの対応部分の更新が行われる。データの上書及び管理データの対応部分の更新を含む消去処理を効率的に行うことができる。
本発明においては、消去要求は管理データに含まれている。例えば、管理データに含まれる識別情報に消去要求の有無を示すフラグ(消去要求は“1”、通常は“0”)を設け、前記フラグが“1”に更新されたデータに対して、上書消去を行うことが可能である。管理データに消去要求を含ませているため、上書消去用の新たなコマンドを追加するなど、外部システム及び記憶装置間の通信手順を上書消去用に変更する必要はない。
本発明においては、消去要求が管理データに含まれており、消去すべきデータが全て上書消去されずに電源がオフになった場合、上書消去が終了したデータに対する消去要求は管理データからクリアされているが、上書消去が終了していないデータに対する消去要求は管理データに含まれたままである。その後電源がオンになった場合、管理データに含まれている消去要求に応じて、消去すべきデータの上書消去を行う。消去中又は消去前に電源がオフになった場合であっても、電源がオンになった後に消去を行って、消去すべきデータの消去を確実に行うことができる。
本発明においては、消去要求は、消去すべきデータの消去方法情報を含んでいる。消去方法情報は、例えば、上書の回数、及び/又は、上書に使用する上書用データの種類などの指定を含んでおり、指定された上書用データを用いて、指定された回数上書を行う。なお、上書の各回数毎に上書用データを指定することも可能である。一般に、上書の回数が多い方が消去データの復元が困難であり、上書用データとして“00”又は“FF”を用いるよりもランダムデータを用いる方が消去データの復元が困難である。外部システムは、消去すべきデータの機密度又は重要度に応じた上書用データ及び/又は上書回数を指示することができる。
本発明においては、1つの読出書込手段を備えており、データの書込又は読出を行っていない場合に、消去すべきデータに上書を行う。一般的な記憶装置は、データの書込及び読出を同時に行うことはできず、書込又は読出と消去とを同時に行うことはできない。書込又は読出を行っていない場合に消去を行うことにより、実行中の書込又は読出が優先して行われる。
本発明においては、複数の読出書込手段を備えており、少なくとも1つの読出書込手段を用いて、消去すべきデータに上書を行う。記憶装置の中には、複数の独立した読出書込手段を用いてデータの書込及び読出を同時に行うことが可能で、書込及び/又は読出と上書消去とを同時的に行えるものがある。上書消去と書込及び/又は読出とを同時的に行うことにより、上書消去を効率的に行うことができる。
本発明においては、検出した消去要求は、検出順に記憶手段に記憶される。前記記憶手段への記憶順で消去要求に基づいて上書を行うことにより、複数の消去要求に夫々対応する上書消去が、発生順に処理される。
本発明においては、記憶媒体に適用されているファイルシステムなどのデータ管理システムを識別し、識別したデータ管理システムに基づいて、消去要求を検出し、消去すべきデータに上書を行う。ファイルシステムには複数の種類があり、種類によってセクタの管理方法などが異なっている。ファイルシステムを識別することにより、ファイルシステムに基づいてデータの書込及び読出を正常に行うことができる。また、種々のファイルシステムに対応することができる。
本発明においては、上述した記憶装置に画像データを記憶し、記憶した画像データに基づく画像をシートに形成する。前記記憶装置に記憶されている画像データの消去は、上述したように効率的に上書消去が行われる。
本発明においては、上述した記憶装置にデータを記憶し、記憶したデータを外部の通信ネットワークに送信したり、外部の通信ネットワークから受信したデータを前記記憶装置に記憶する。前記記憶装置に記憶されているデータの消去は、上述したように効率的に上書消去が行われる。
本発明によれば、上書消去時の外部システムの負荷を低減できる。また、上書消去時の外部システム及び記憶装置間のデータ転送トラフィックを低減できる。
本発明によれば、データの上書及び管理データの対応部分の更新を含む消去処理を効率的に行うことができる。
本発明によれば、外部システム及び記憶装置間の通信手順を変更することなく消去要求を受付けることができる。
本発明によれば、消去中又は消去前に電源がオフになった場合であっても、消去すべきデータの上書消去を確実に行うことができる。
本発明によれば、上書の回数及び/又は上書に用いるデータなどを外部から指定することができる。消去すべきデータの機密度又は重要度に応じた消去方法を外部から指定することができる。
本発明によれば、1つの読出書込手段を備える一般的な記憶装置で上書消去を行うことができる。
本発明によれば、上書消去と書込及び/又は読出とを同時的に行うことができる。上書消去を効率的に行い、消去すべきデータを迅速に消去することができる。
本発明によれば、複数の消去要求に夫々対応する上書消去を発生順に処理することができる。
本発明によれば、種々のデータ管理システムに対応することができるため、多くのシステムで使用でき、また、システム毎又は用途毎に記憶装置を使い分ける必要がなくなる。
本発明によれば、画像データに基づく画像をシートに形成する画像形成装置の記憶装置に記憶されている画像データの消去処理を効率的に行うことができる。
本発明によれば、外部の通信ネットワークとデータの送受信を行うファイルサーバの記憶装置に記憶されているデータの消去処理を効率的に行うことができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る記憶装置(HDD)を備えた画像形成装置の構成例を示すブロック図である。画像形成装置は、CPU(Central Processing Unit)12と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)16と、前記CPU12、ROM及びRAM16が接続されたメモリコントローラ14と、該メモリコントローラ14に接続されたデータ制御部18と、該データ制御部18に接続されたHDD(Hard Disk Drive)20、圧縮/伸長部22、画像メモリ24及び画像処理部26と、該画像処理部26に接続された画像読取部28及び画像形成部(画像形成手段)30とを備える。
画像読取部28は、イメージスキャナなどを備え、原稿の画像データを読取る。読取った画像データは画像処理部26へ送られる。画像処理部26は、画像データに、例えば拡大/縮小、濃度調整、色補正などの各種処理を行う。また、画像処理部26は、画像読取部28から受取った画像をデータ制御部18に送ったり、データ制御部18から受取った画像データを画像形成部30へ送る。画像形成部30は、プリンタなどを備え、画像処理部26から受取った画像データに基づく画像をシートに形成する。
データ制御部18は、メモリコントローラ14、HDD20、圧縮/伸長部22、画像メモリ24及び画像処理部26間のデータ転送の制御を行う。圧縮/伸長部22は、データ制御部18から受取った画像データの圧縮を行ったり、データ制御部18から受取った圧縮画像データの伸長を行う。画像メモリ24は、DRAM(Dynamic RAM)などを備え、データ制御部18から受取った画像データを記憶する。
メモリコントローラ14は、CPU12、データ制御部18、ROM及びRAM16間のデータ転送の制御を行う。CPU12は、前記ROMに記憶されている制御プログラムを実行して、画像形成装置内の前記各部の制御を行う。前記RAMには、制御処理中に一時的に発生したデータなどが記憶される。
図2はHDD20の構成例を示すブロック図である。HDD20は、データ制御部18が接続されるI/F(インターフェース)34と、磁気ディスクなどの記憶媒体40と、記憶媒体へのデータの書込及び読出を行うヘッド42と、前記記憶媒体40及びヘッド42を駆動する駆動部38と、駆動部38の制御、ヘッド42を用いたデータの書込/読出、及びI/F34のデータ送受信など、HDD20内の各部の制御を行う制御部32と、記憶媒体40へ書込むデータ又は記憶媒体40から読出したデータを一時的に記憶するキャッシュ36とを備える。
記憶媒体40には、画像データなどの読出書込対象のファイルと、該ファイルのエントリ情報(識別情報)及びFAT(File Allocation Table)情報(記憶アドレス情報)を含む管理データとが記憶されている。ファイルは、1又は複数のデータ又はプログラムなどを含む。図10(a)はエントリ情報の例を示す概念図であり、図10(b)はFAT情報の例を示す概念図であり、図10(c)は記憶媒体40に記憶されているデータの例を示す概念図である。
図10(c)の例では、記憶媒体40のクラスタ(0012)は不良クラスタで使用されておらず、ファイルAをクラスタサイズに基づいて分割したファイルAの1番目、2番目、3番目(最後)の各データが、夫々記憶媒体40のクラスタ(0010)、(0011)、(0013)に記憶されている。図10(b)の例では、クラスタ(0010)からクラスタ(0011)にリンクされ、クラスタ(0011)からクラスタ(0013)にリンクされ、クラスタ(0013)が最後であること、及び、クラスタ(0012)は不良クラスタであることが管理されている。図10(a)の例では、ファイルAの先頭クラスタが(0010)であることが管理されている。
HDD20において、I/F(通信手段)34は、ファイル単位でデータの消去要求を受信する。制御部32は、ファイルの消去要求を検出する検出手段、及び、消去要求を検出した場合、ヘッド(読出書込手段)42及び駆動部38を制御して、消去すべきファイルに上書を行って消去する消去手段として動作する。なお、制御部32は、I/F34が受信したファイルの書込、又は、I/F34から送信するファイルの読出を行っていない場合、消去すべきファイルに上書を行う。上書に用いる無効データ(上書用データ)は制御部32が作成する。また、制御部(消去手段)32は、消去すべきファイルに上書を行った後、ヘッド42及び駆動部38を制御して、管理データの前記消去すべきファイルに対応する部分を更新する。
消去要求は管理データに書込まれており、制御部(検出手段)32は、管理データに書込まれた消去要求の検出を行う。例えば、エントリ情報の「ファイル名」のビット列に消去要求ビットを設け、画像形成装置のCPU12は、消去要求ビットを通常は“0”にしておき、消去要求ビットを“1”に更新することで消去要求を行うことが可能である。この場合、制御部32は、消去要求ビットが“1”に更新されていることを検出する。
制御部32は、検出された消去要求を検出順に記憶する消去キュー(記憶手段)を備え、消去キューへの記憶順で消去要求に基づいて上書を行う。また、制御部32は、画像形成装置の電源オン時に消去要求の検出を行う。また、制御部32は記憶媒体40に用いられているファイルシステム(データ管理システム)を識別する識別手段として動作し、識別したファイルシステムに基づいて、消去要求を検出し、消去すべきファイルに上書を行う。
次に、本発明に係る記憶装置(HDD20)に記憶されているデータの消去について、図10(a)〜(c)に示すファイルAを消去する場合を例にして説明を行う。図3はファイルAの消去処理手順の例を示す図である。CPU12は、メモリコントローラ14及びデータ制御部18を介してHDD20にファイルAの消去要求を行う(図3の(1))。図4(a)、(b)、(c)は、消去要求が行われた場合のファイルAに関するエントリ情報の例、FAT情報の例、記憶媒体40に記憶されているデータの例を夫々示す概念図である。消去要求に応じてエントリ情報の消去要求ビットが更新されるなどして、図4(a)に示すように、ファイル名が“ファイルA”から“ファイルA(消去要)”に更新されている。なお、図4(b)、(c)に示すように、このときのFAT情報及び記憶媒体40に記憶されているデータは、図10(b)、(c)と同様である。
CPU12により消去要求が行われ、ファイルAのエントリ情報が更新されたことは、制御部32(検出手段)で検出される(図3の(2))。通常は、エントリ情報のファイル名の更新を監視し、更新が消去要求(消去要求ビット=“1”)であるか確認することで、消去要求の検出を行う。エントリ情報において“ファイルA”から“ファイルA(消去要)”に更新(消去要求ビットが“0”から“1”に更新)されていることを検出した制御部32は、エントリ情報のファイルAの「先頭クラスタ」及びFAT情報に基づいて、記憶媒体40に記憶されているファイルAに上書を行って消去する(図3の(3))。より詳しくは、制御部32が生成した無効データをファイルAに上書する。
図5(a)、(b)、(c)は、ファイルAに上書が行われた場合のファイルAに関するエントリ情報の例、FAT情報の例、記憶媒体40に記憶されているデータの例を夫々示す概念図である。5(c)に示すように、ファイルAの1番目、2番目、3番目(最後)のデータは、無効データによって上書され、消去されている。なお、図5(a)、(b)に示すように、このときのエントリ情報及びFAT情報は、図4(a)、(b)と同様である。
記憶媒体40に記憶されているファイルAに上書を行って消去した後、制御部32は、ファイルAが上書されて消去されたことに対応して、FAT操作を行ってFAT情報を更新し(図3の(4))、さらに、エントリ情報を更新してファイルAのエントリを無効化する(図3の(5))。図6(a)、(b)、(c)は、ファイルAに上書を行って消去した後にFAT情報及びエントリ情報を更新した場合のファイルAに関するエントリ情報の例、FAT情報の例、記憶媒体40に記憶されているデータの例を夫々示す概念図である。図6(b)に示すように、ファイルAに対応するクラスタ(0010)、(0011)、(0013)のリンクは、クリア(“空き”に更新)されている。また、図6(a)に示すように、FAT情報の更新に応じて、エントリ情報のファイル名が、上書消去に応じて、“ファイルA(消去要)”から“ファイルA(消去済)”に更新されている。ここで、消去済の更新は、例えば消去要求と同様に、ファイル名に含まれる消去済ビットなどを更新することが可能である。なお、図6(c)に示すように、このときの記憶媒体40に記憶されているデータは、図5(c)と同様である。
図3に示すように、CPU12は消去要求を行うだけでよく、上書消去、FAT操作及びエントリ無効化はHDD20側で自動的に実行される。また、例えば画像メモリ24及び画像処理部26間の画像データ転送など、データ制御部18のデータ転送に影響を与えずに、HDDのデータ消去を行うことができる。なお、データの通常の読出又は書込は、従来と同様に、CPU12又はデータ制御部18の制御によって行われる。また、画像処理装置の電源オン時は、制御部32により記憶媒体40に適用されているファイルシステムが識別され、消去要求の検出が行われる。
上述した実施の形態において、消去すべきデータの消去方法を指定することも可能である。例えば、消去要求に、上書回数及び/又は上書に使用する上書用データの指定などを含む消去方法情報を含ませることが可能である。制御部(消去手段)32は、ヘッド(読出書込手段)42を制御して、消去方法情報に基づいた上書を行う。
図7は、消去方法情報として、重要度又は機密度のランクを用いた場合のエントリ情報の例を示す概念図である。ランクは、“1”が重要度又は機密度が最も高く、ランクが高いほど上書回数を増加させるなどしてデータの復元を困難にする。ファイル名へのランクの付加は、例えば消去要求と同様に、ランクビットを付加することが可能である。また、各ランクと消去方法(上書回数、上書用データ)との対応関係は、記憶媒体40などに予め記憶されている。
例えば、ランク5の場合は所定の無効データで上書を行い、ランク4の場合はランダムな無効データで上書し、次にランダムな無効データで上書し、最後に“00”の無効データで上書を行う。また、例えばランク3の場合は“00”の無効データで上書し、次に“FF”の無効データで上書し、最後に“00”の無効データで上書を行い、ランク2の場合は“00”の無効データで上書し、次に“FF”の無効データで上書し、最後に所定の無効データで上書を行う。また、例えばランク1の場合は“00”の無効データで上書し、次に“FF”の無効データで上書し、次に“00”の無効データで上書し、次に“FF”の無効データで上書し、次に“00”の無効データで上書し、次に“FF”の無効データで上書し、最後に所定の無効データで上書を行う。
上述した各実施の形態においては、記憶装置は書込及び読出を同時に行うことはできないが、記憶装置の中には、複数の独立したヘッドを用いて書込及び読出を同時的に行えるものもある。図8は複数の独立したヘッド(読出書込手段)を備えるHDD21の構成例を示すブロック図である。HDD21は、データ制御部18が接続されるI/F34と、磁気ディスクなどの記憶媒体40と、記憶媒体40へのデータの書込及び読出を行う2つのヘッド42a及び42bと、前記記憶媒体40、ヘッド42a及び42bを駆動する駆動部39と、駆動部39の制御、ヘッド42a及び42bを用いた各書込/読出、及びI/F34のデータ送受信などのHDD21内の各部の制御を行う制御部33と、記憶媒体40へ書込むデータ又は記憶媒体40から読出したデータを一時的に記憶するキャッシュ36とを備える。
駆動部39は、2つのヘッド42a及び42bを独立して駆動する。また、制御部33の制御により、2つのヘッド42a及び42bの両方を用いて書込又は読出を独立的に行ったり、2つのヘッド42a及び42bの一方で書込を行い、他方で読出を行うことが可能である。よって、制御部(消去手段)33の制御により、2つのヘッド42a及び42bの両方を用いて上書消去を行ったり、一方で上書消去を行い、他方で通常のデータの書込又は読出を行うことが可能である。
上述した各実施の形態においては、本発明の記憶装置を画像形成装置に用いたが、画像形成装置に限定はされず、本発明の記憶装置を例えばファイルサーバに用いることも可能である。図9は本発明に係る記憶装置(HDD)を備えたファイルサーバの構成例を示すブロック図である。ファイルサーバ60は、LAN又はインターネットなどの通信ネットワーク62と接続されている。ファイルサーバ60は、CPU12と、DRAMなどのメインメモリ52と、CPU12及びメインメモリ52が接続されたホストブリッジ50と、ホストブリッジ50に接続されたバスマスタ54、HDD20及び通信I/F(通信手段)58とを備える。通信I/F58は通信ネットワーク62と接続されている。
図示していないが、通信ネットワーク62にはコンピュータなどのクライアント装置が接続されており、一般的なファイルサーバと同様に、CPU12の制御により、HDD20に記憶されているデータを通信I/F58から通信ネットワーク62に送信したり、通信I/F58が通信ネットワーク62から受信したデータをHDD20に記憶することが可能である。
図9に示すHDD20は、図1及び図2に示したHDD20と同様であり、HDD20に記憶されているデータを消去する場合、図9に示すCPU12、ホストブリッジ50、バスマスタ54は、夫々図1に示したCPU12、メモリコントローラ14、データ制御部18と同様の動作を行う。すなわち、図3に示したように、CPU12からHDD20へ消去要求(1)を行い、HDD20側で消去要求検出(2)、上書消去(3)、FAT操作(4)、エントリ無効化(5)を行う。
上述した各実施の形態においては、記憶装置としてHDD(ハードディスクドライブ)を例にして説明したが、HDDに限定はされず、データ及び管理データを記憶する任意の記憶媒体に対する書込及び読出を行う記憶装置に本発明を適用することが可能である。また、記憶媒体は、例えばフレキシブルディスクなど、記憶装置から取外し可能であってもよい。
本発明に係る記憶装置(HDD)を備えた画像形成装置の構成例を示すブロック図である。 HDDの構成例を示すブロック図である。 ファイルAの消去処理手順の例を示す図である。 (a)、(b)、(c)は、消去要求が行われた場合のファイルAに関するエントリ情報の例、FAT情報の例、記憶媒体に記憶されているデータの例を夫々示す概念図である。 (a)、(b)、(c)は、ファイルAに上書が行われた場合のファイルAに関するエントリ情報の例、FAT情報の例、記憶媒体に記憶されているデータの例を夫々示す概念図である。 (a)、(b)、(c)は、ファイルAに上書を行って消去した後にFAT情報及びエントリ情報を更新した場合のファイルAに関するエントリ情報の例、FAT情報の例、記憶媒体に記憶されているデータの例を夫々示す概念図である。 消去方法情報として、重要度又は機密度のランクを用いた場合のエントリ情報の例を示す概念図である。 複数の独立したヘッドを備えるHDDの構成例を示すブロック図である。 本発明に係る記憶装置(HDD)を備えたファイルサーバの構成例を示すブロック図である。 (a)はエントリ情報の例を示す概念図であり、(b)はFAT情報の例を示す概念図であり、(c)はHDDに記憶されているデータの例を示す概念図である。 ファイルAの従来の削除処理手順の例を示す図である。 (a)、(b)、(c)は、従来の削除によりファイルAに対応する部分を更新した場合のファイルAに関するエントリ情報の例、FAT情報の例、HDDに記憶されているデータの例を夫々示す概念図である。
符号の説明
12 CPU
14 メモリコントローラ
16 ROM及びRAM
18 データ制御部
20 HDD
22 圧縮/伸長部
24 画像メモリ
26 画像処理部
28 画像読取部
30 画像形成部
32、33 制御部
38、39 駆動部
40 記憶媒体
42、42a、42b ヘッド
50 ホストブリッジ
52 メインメモリ
54 バスマスタ
58 通信I/F

Claims (11)

  1. 記憶媒体へのデータの書込、及び、記憶媒体からのデータの読出を行う読出書込手段と、該読出書込手段が書込を行うデータの受信、及び、読出したデータの送信を行う通信手段とを備え、読出書込対象のデータと、該データの識別情報及び記憶媒体での記憶アドレス情報を含むデータとを記憶媒体に記憶する記憶装置において、
    前記通信手段は、データの消去要求を受信するように構成してあり、
    データの消去要求を検出する検出手段と、
    該検出手段が消去要求を検出した場合、前記読出書込手段を制御し、消去すべきデータに上書を行って消去する消去手段と
    を備えることを特徴とする記憶装置。
  2. 前記消去手段は、消去すべきデータに上書を行った後、読出書込手段を制御して、前記識別情報及び記憶アドレス情報を含むデータの前記消去すべきデータに対応する部分を更新するように構成してあることを特徴とする請求項1記載の記憶装置。
  3. 前記消去要求は、前記識別情報及び記憶アドレス情報を含むデータに含まれており、
    前記検出手段は、前記データに含まれている消去要求の検出を行うように構成してあることを特徴とする請求項1又は2記載の記憶装置。
  4. 前記検出手段は、電源オン時に消去要求の検出を行うように構成してあることを特徴とする請求項3記載の記憶装置。
  5. 前記消去要求は、消去すべきデータの消去方法情報を含んでおり、
    前記消去手段は、読出書込手段を制御して、消去方法情報に基づいた上書を行うように構成してあることを特徴とする請求項1乃至4の何れかひとつに記載の記憶装置。
  6. 1つの読出書込手段を備えており、
    前記消去手段は、通信手段が受信したデータの書込、又は、通信手段から送信するデータの読出を行っていない場合、消去すべきデータに上書を行うように構成してあることを特徴とする請求項1乃至5の何れかひとつに記載の記憶装置。
  7. 複数の読出書込手段を備えており、
    前記消去手段は、少なくとも1つの読出書込手段を制御して、消去すべきデータに上書を行うように構成してあることを特徴とする請求項1乃至5の何れかひとつに記載の記憶装置。
  8. 前記検出手段が検出した消去要求を検出順に記憶する記憶手段を備え、
    前記消去手段は、前記記憶手段への記憶順で消去要求に基づいて上書を行うように構成してあることを特徴とする請求項1乃至7の何れかひとつに記載の記憶装置。
  9. 記憶媒体に適用されているデータ管理システムを識別する識別手段を備え、
    該識別手段が識別したデータ管理システムに基づいて、前記検出手段は消去要求を検出し、前記消去手段は消去すべきデータに上書を行うように構成してあることを特徴とする請求項1乃至8の何れかひとつに記載の記憶装置。
  10. 画像データを記憶する請求項1乃至9の何れかひとつに記載の記憶装置と、
    該記憶装置に記憶されている画像データに基づく画像をシートに形成する画像形成手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1乃至9の何れかひとつに記載の記憶装置と、
    該記憶装置に記憶されているデータの送信、及び、前記記憶装置に記憶するデータを受信する通信手段と
    を備えることを特徴とするファイルサーバ。
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