JP2005345107A - 電子式メジャー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 回転体として、コードを巻き付けるためのリール以外のものを必要とせず、構造が簡単で、且つ操作が簡単な電子式メジャー装置を提供する。
【解決手段】 電源SW兼機能SW11は、一度浅く押下されることにより、内部回路の電源を投入すると共に、コード13を巻き付けたリール(他図)を半ロックする機能を有する。また、その後、深く押下されることにより、上記ロックを解除し、このリールを巻き戻して本体ケース2に収納させると共に、この時点までに繰り出されたコード13の長さ(即ち、非測定資料の非測定区間の長さ)を表示部12に表示させる機能を有する。測定基準線14は、測定時に、操作者によって、非測定資料の非測定区間の両端部に順次合わせられる目印の線分である。
【選択図】 図1
【解決手段】 電源SW兼機能SW11は、一度浅く押下されることにより、内部回路の電源を投入すると共に、コード13を巻き付けたリール(他図)を半ロックする機能を有する。また、その後、深く押下されることにより、上記ロックを解除し、このリールを巻き戻して本体ケース2に収納させると共に、この時点までに繰り出されたコード13の長さ(即ち、非測定資料の非測定区間の長さ)を表示部12に表示させる機能を有する。測定基準線14は、測定時に、操作者によって、非測定資料の非測定区間の両端部に順次合わせられる目印の線分である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、長さを測定してこれを電子表示する電子式メジャー装置に係り、特に、二つの長さの比を計測して表示できる機能を有する電子式メジャー装置に関する。
近年、IC(集積回路)の利用が進み、チップ化された小型の計算機が提供され、その関連機器として、各種センサ、IC化されたメモリ、小型の表示器等が、次々と提供されている。また、このような小型機器を要素とする製品として、デジタル時計等が普及している。
さらに、このような状況に鑑みて、長さの測定結果をデジタル表示する電子式メジャー装置も商品化されるようになった(例えば、ボッシュ株式会社のBOSCHデジタルメジャーDMB型)。
なお、医療用では、CTスキャンの結果を解析する場合や、レントゲン写真を解析する場合において、異なる2つの部分の長さを連続的に測定し、かつその比を計算する処理が必要であった(例えば、心胸郭比の計算)。
図10は、心胸郭比計算の際に測定される比測定区間A(胸郭)と、比測定区間B(心臓)を含むレントゲン写真である。
同図において、まず、比測定区間A(胸郭)の長さが測定され、次に、比測定区間B(心臓)の長さが測定され、その結果に基づいて心胸郭比B/Aが計算される。
同図において、まず、比測定区間A(胸郭)の長さが測定され、次に、比測定区間B(心臓)の長さが測定され、その結果に基づいて心胸郭比B/Aが計算される。
従来、この心胸郭比を計算するために、心胸郭比計算用の心胸郭比スケールが発明されている(例えば、特許文献1参照。)。
図11は、心胸郭比計算に用いられる特許文献1の心胸郭比スケールの構成を示すものである。
同図に示すように、この心胸郭比スケール90は、22〔cm〕から33〔cm〕までの、1〔cm〕毎に長さの異なる12本のスケール92を備え、その各々の左端はビス91によって回転可能に係留されている。また、これら12本のスケール92の各々は、それぞれの長さを100等分して成る0から100までの目盛りが付与されている。心胸郭比の計算は、このスケール92を計算尺として使用することにより求められる。
特開2001−120523号公報
同図に示すように、この心胸郭比スケール90は、22〔cm〕から33〔cm〕までの、1〔cm〕毎に長さの異なる12本のスケール92を備え、その各々の左端はビス91によって回転可能に係留されている。また、これら12本のスケール92の各々は、それぞれの長さを100等分して成る0から100までの目盛りが付与されている。心胸郭比の計算は、このスケール92を計算尺として使用することにより求められる。
しかし、一般に、この種の電子式メジャー装置は、テープの引き出し長さを測定するために、テープ用のリールとは別に、周辺速度を常にテープの引き出し速度に比例した速度とした長さカウント用の回転体を必要とし、よって、構造が複雑となり、コストが高くなるといった問題点があった。
また、従来の電子式メジャー装置は、本発明の電子式メジャー装置のように、異なる2つの長さを連続的に測定する機能は具備しておらず、また、異なる2つの長さの比率を求める機能も有していなかった。
また、操作すべき釦(スイッチ)類も複数となるので、操作が複雑になるという問題点があった。
このため、本発明は、回転体として、コード(従来のテープに代わるもの)を巻き付けるためのリール以外のものを必要とせず、構造が簡単で、且つ操作が簡単な電子式メジャー装置の提供を目的とするものである。
本発明の他の目的は、異なる2つの長さを連続的に測定出来る操作が簡単な電子式メジャー装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、異なる2つの長さを連続的に測定すると共に、前記異なる2つの長さの比率(例えば、医療分野等で必要とされる心胸郭比)を簡単に求めることが出来る操作が簡単な電子式メジャー装置を提供することにある。
本発明は、上記した従来の電子式メジャー装置の課題に鑑みてなされたものであり、本体ケースと、前記本体ケース内に回転可能に取り付けられたリール状回転体と、前記回転体のリール周面に巻き付けられ、前記本体ケースのコード引出口から引き出し可能な測定用のコードと、前記回転体の回転によって巻き上げられ、引き出された前記コードを巻き戻すためのバネ手段と、前記回転体に取り付けられ、一定の回転角毎にマーキングが施されたマーキング円板と、前記マーキング円板の回転による前記マーキングの通過を検知する光検知器と、前記コードが前記本体ケースから引き出されて戻る際の前記光検知器の出力パルス数を計数するカウンタと、前記出力パルス数に基づいて前記コードの前記引き出し口から引き出された長さを算出する計算手段と、前記計算手段が算出した前記長さの計算値を一時記憶する記憶手段と、前記記憶手段において記憶されている前記長さの計算値をデジタル表示する表示手段と、の各手段により構成されたことを特徴とする電子式メジャー装置を提供するものである。
これにより、従来のテープに代わる細くて丈夫なコードを巻き付けるためのリール以外には回転体を必要とせず、従って構造が簡単で、且つ只一つだけのスイッチの設置により操作が簡単となる電子式メジャー装置を提供することができる。
また、前記電子式メジャー装置において、前記計算手段は、前記記憶手段に記憶されている前記長さの複数の計算値における第1の計算値に対する第2の計算値の比率を計算し、前記表示手段は、前記比率を表示するようにしたことを特徴とする。これにより、例えば、医療分野等で必要とされる心胸郭比の計算を連続して容易に行うことができる電子式メジャー装置を提供することができる。
また、前記電子式メジャー装置において、前記表示手段は、前記第1の計算値と、前記第2の計算値と、前記比率とを、測定中に順次に表示することを特徴とする。これにより、表示装置の設置個数を只一つに抑えることが可能となるので、装置構成が簡単となり、コストを低減することができる。
さらに、前記電子式メジャー装置において、前記回転体の回転を半ロックする半ロック手段を操作するスイッチと、前記回転体の前記半ロックを解除する半ロック解除手段を操作するスイッチと、内部回路の電源スイッチとを兼ね備えた1つのスイッチを、前記本体ケースに設けたことを特徴とする。これにより、電源スイッチと操作スイッチとの設置個数を合計して只一つに抑えることが可能となるので、装置構成が簡単となり、コストを低減することができる。
また、本発明は、上記した従来の電子式メジャー装置の課題に鑑みてなされたものであり、本体ケースと、前記本体ケース内に回転可能に取り付けられたリール状回転体と、前記回転体のリール周面に巻き付けられ、前記本体ケースのコード引出口から引き出し可能な測定用のコードと、長さの計算を開始するタイミングを指示して長さの測定データを取り込ませる取り込みスイッチ手段と、前記回転体の回転によって巻き上げられ、引き出された前記コードを巻き戻すためのバネ手段と、前記回転体に取り付けられ、一定の回転角毎にマーキングが施されたマーキング円板と、前記マーキング円板の回転による前記マーキングの通過を検知する光検知器と、前記取り込みスイッチ手段からの指示による長さの計算開始時点から、前記回転体が静止するまでの前記コードの巻き戻し時の前記光検知器の出力パルス数を計数するカウンタと、前記出力パルス数に基づいて、前記コードの前記引き出し口から引き出された長さを算出する計算手段と、前記計算手段が算出した前記長さの計算値を一時記憶する記憶手段と、前記記憶手段において記憶されている前記長さの計算値をデジタル表示する表示手段とを備えたことを特徴とする電子式メジャー装置を提供するものである。
このように構成することにより、従来のテープに代わる細くて丈夫なコードを巻き付けるためのリール以外には回転体を必要とせず、半ロック手段も必要とせず、従って構造が一層簡単で、且つ只一つだけのスイッチの設置により操作が簡単となり、また、測定中にコードの出し入れが可能な電子式メジャー装置を提供することができる。
これにより、本発明は、従来のテープに代わる細くて丈夫なコードを巻き付けるためのリール以外には回転体を必要とせず、半ロック手段も必要とせず、従って構造が一層簡単で、且つ只一つだけのスイッチの設置により操作が簡単となり、また、測定中にコードの出し入れが可能で、且つ異なる2つの長さを連続的に測定できるようにしたのである。
本発明によれば、回転体として、コード(従来のテープに代わるもの)を巻き付けるためのリール以外のものを必要とせず、構造が簡単で、且つ操作が簡単な電子式メジャー装置の提供することができる。
また、異なる2つの長さを連続的に測定出来る操作が簡単な電子式メジャー装置を提供することができる。
また、異なる2つの長さを連続的に測定すると共に、前記異なる2つの長さの比率(例えば、医療分野等で必要とされる心胸郭比)を簡単に求めることができる操作が簡単な電子式メジャー装置を提供することができる。
また、測定結果がデジタル表示されることにより、操作者が間違いなく測定結果を読み取ることができる電子式メジャー装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子式メジャー装置の構造を示す正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)は、本巻尺の他の構成要素を収納するための本体ケース2と、電源スイッチと測定データの取り込み開始スイッチとを兼ねた電源SW兼機能SW11と、測定した長さを表示するための表示部12と、本体ケース2に収納されたコード13と、コード13上の測定基準線を示す測定基準線14と、コード13を収納限界で収納停止させるためのコード留具15と、コード13を摘み出すための引出用摘み16とを備える。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子式メジャー装置の構造を示す正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)は、本巻尺の他の構成要素を収納するための本体ケース2と、電源スイッチと測定データの取り込み開始スイッチとを兼ねた電源SW兼機能SW11と、測定した長さを表示するための表示部12と、本体ケース2に収納されたコード13と、コード13上の測定基準線を示す測定基準線14と、コード13を収納限界で収納停止させるためのコード留具15と、コード13を摘み出すための引出用摘み16とを備える。
本体ケース2は、リール21(図2で後述する)や、内部回路を収納し、これらの構成要素を外圧から保護する。
電源SW兼機能SW11は、一度浅く押下されると、内部回路の電源を投入する機能を有する。なお、この電源の投入は、このデジタル巻尺1の使用が所定時間(例えば、30〔秒〕)だけ中断した時に自動的に切断されるものとする。また、一度投入されると、前記所定時間の中断時点以外では切断されないものとする。
また、電源SW兼機能SW11は、一度浅く押下されると、前述のとおり内部回路の電源を投入すると共に、コード13を巻き付けたリール21(図2で後述する)を半ロックする機能を有する。また、その後、深く押下されることにより、上記ロックを解除し、このリールを巻き戻して本体ケース2に収納させると共に、この時点までに繰り出されたコード13の長さ(即ち、非測定資料の非測定区間の長さ)を表示部12に表示させる機能を有する。
表示部12は、測定された長さを、〔m〕、〔cm〕、または〔mm〕のいずれかの単位で表示するものとする。この表示の桁数は3桁程度にすることが可能である。なお、表示部11は液晶等で構成することができる。
コード13は、魚釣り用のテグス糸のような丈夫な材質で形成され、且つ魚釣り用のテグス糸のような形状で構成される。また、コード13の内径は、後述するリール21(図2)の内径に比べて十分に小さいものとする。このように構成することにより、測定誤差を僅少にしている。また、コード13には、長さの目盛りが刻まれていてもよいし、刻まれていなくてもよい。
測定基準線14は、測定時に、操作者によって、非測定資料の非測定区間の両端部に順次合わせられる目印の線分である。操作者は、電源SW兼機能SW11を浅く押下した後、まず、この測定基準線14を非測定資料の非測定区間の一方の端部に合わせる。
その後、操作者は、コード13を引出し、測定基準線14を、今度は前記非測定区間の他方の端部に合わせ、この状態で電源SW兼機能SW11を深く押下することにより、繰り出されたコード13の長さ(即ち、非測定資料の非測定区間の長さ)を表示部12に表示させることができる。なお、このコード13の引出し時にはコード13が半ロックされるので、操作者が手を放してもコード13は前記リールに収納されないものとする。
コード留具15は、コード13が本体ケース内に巻き戻されることを阻止する機能を有する。コード留具15と後述する引出用摘み16との間の距離は任意とすることが出来る(図1では、説明の便宜上、長めにとっている)。
引出用摘み16は、操作者が非測定資料の非測定区間の長さを測定する際に、この部分を指で摘んでコード13を本体ケース内から容易に引き出すことができるようにしている。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る電子式メジャー装置のコード巻き取り機構を示す透視図であり、図2(a)は正面から見た透視図、図2(b)は側面から見た透視図を示すものである。
図2(a)に示すように、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)のコード巻き取り機構は、コード13(図1)を巻き付けると共にガイドするリール21と、リール21内でコード13を巻き付けるためのコード積層部22と、リール21のコード積層部22よりも中心寄りで同心円をなすマーキング円板25と、マーキング円板25の周辺上に、等間隔に配置された複数のマーキング23と、リール21の中心に位置する回転軸24とを具備する。回転軸24には、その底部に、リール21の回転を半ロックするための図示しない摩擦部が存在する。
図2(b)に示すように、リール21は、糸巻状に形成され、その側壁をなす2面の円板の間にコードを1層だけ挟み込むことによって、巻き付けられたコード13をガイドする。
コード積層部22は、リール21にコード13を1層だけ巻き付けるための空間を備える。
リール21に巻き付けられたコード13は、測定中の半ロック状態において、引出用摘み16を指で摘んで、本体ケース2のテープ引出口17から外部に引き出すことが可能であるが、この半ロック状態では、引出用摘み16から指を放しても、リール21に巻き戻されることはない。
なお、回転軸24には、コード13が本体ケース2のテープ引出口17から引き出される際に、この引出しに反発して、このコード13を絶えず本体ケース2内に引き戻すように作用する機構(ゼンマイバネ等)が設置されるものとする。
マーキング23は、後述する内部回路の発光ダイオードの光を反射させるための反射板として形成されている。このマーキング23は、リール21の回転角度を計量するために設けられたものである。この回転角度は、後述する内部回路の計算部によって、コード13の引き出し長さに換算される。
図2(a)では、図示の便宜上、マーキング23を16個だけを示している。この場合、計量可能な回転角度の最小単位は、22.5〔ラジアン〕である。しかし、本発明では、一般には、スリット23の設置個数は任意であり、測定すべき長さの精度(最小測定単位)に対応して設置されるべきものである。
回転軸24は、リール21の中心において、リール21が回転可能であるように、リール21を本体ケース2(図1)に係留する機能を有する。
この回転軸24は、電源SW兼機能SW11が操作者によって浅く押下された時(半ロックされた時)には、前述のとおり、この操作者が引出用摘み16から指を放しても、コード13がリール21に巻き戻されることがないようにリール21を係留するものとする。しかしながら、この操作者が引出用摘み16を摘んでコード13を本体ケース2のコード引出口17から引き出す際には該引き出しが可能なようにリール21を回転させるものとする。
さらに、回転軸24は、電源SW兼機能SW11が操作者によって深く押下された時(ロック解除時)には、リール21を自由回転させる。これにより、コード13を絶えず本体ケース2内に引き戻すように作用する前述の機構(ゼンマイバネ等)の作用により、コード13は、コード引出口17を介してリール21に巻き戻され、本体ケース2内に収納される。
図2(c)は、図2(a)に示すリール21の他にプーリ26を設け、コード13を本体ケース2からプーリ26を介して引き出すようにした構成を示す。これにより、コード13の引き出し方向を180度転換することができる。さらに、この場合においては、マーキング円板25をプーリ26の回転軸に取り付け、マーキング円板5上のマーキング23を光検知器(発光素子31及び受光素子32)で検出するようにしてもよい。この場合、コード13はプーリ26内で重なった状態で巻き取られることはないので、コード13の引出長さを正確に測定することができる。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る電子式メジャー装置のリールを半ロックする機構の主要部を示す説明図であり、図3(a)は半ロック解除時を示し、図3(b)は半ロック時を示し、図3(c)は半ロックを解除するために電源SW兼機能SW11が操作者によって深く押下された状態を示し、図3(d)は半ロックが解除される直前の状態を示すものである。
図3(a)に示す半ロック解除時には、前述のとおり、リール21は自由回転する。また、図3(b)に示す半ロック時には、前述のとおり、操作者が引出用摘み16から指を放してもコード13がリール21に巻き戻されることがなく、しかしながら、この操作者が引出用摘み16を摘んでコード13を本体ケース2のコード引出口17から引き出す際には該引き出しが可能なようにリール21を回転させることができる。
図3において、芯棒242には、バネ等により、a方向とは逆方向に張力が常に加えられているものとする。また、スライド245には、バネ等により、a方向に、前記張力よりも弱い張力が常に加えられているものとする。
以下、図3に示すリール21の半ロック機構の動作を説明する。
まず、図3(a)に示す状態はリール21の半ロックが解除されている時の状態であり、この時、芯棒242の一部から突き出たカム243は、外壁241の内側に留まっている。
まず、図3(a)に示す状態はリール21の半ロックが解除されている時の状態であり、この時、芯棒242の一部から突き出たカム243は、外壁241の内側に留まっている。
次に、図3(b)に示す状態はリール21が本体ケース2(図1)に対して半ロックされた時の状態であり、この時、芯棒242の一部開口部から突き出たカム243は、さらに外壁241の一部から突き出し、芯棒242が前記張力によりa方向とは逆方向に引っ張られることを阻止する。この状態で、芯棒242の底部(a方向)に設置された摩擦部により、リール21は半ロック状態になる。
次に、図3(c)に示す状態は半ロックを解除する操作の途中図であり、電源SW兼機能SW11が操作者によって深く押下された状態を示している。この状態では、カム243の先端がスライド245上の凸部246に引っ掛かる。
次に、図3(d)に示す状態も半ロックを解除する操作の途中図であり、操作者が電源SW兼機能SW11から手を放して半ロックが解除される直前の状態を示している。この状態では、芯棒242が前記張力によってa方向とは反対方向に引っ張られるのでカム243の先端はスライド245上の凸部246を引っ掛けたままでa方向とは反対方向に移動するので、図3(b)に示すようにカム243が芯棒242の一部開口部から突き出すことなく、この開口部を通過する。芯棒242に仕掛けられた前述の張力により、図3(d)に示す状態から更にカム243がa方向とは反対方向に移動すると、スライド245の異動限界に達するので、カム243の先端はスライド245上の凸部246の上を滑ってスライド245から放れ、外壁241の内側に留まった状態となる。また、この時、カム243の先端から放れたスライド245は、前述のa方向に張られた弱い張力により、a方向に異動し、前記開口部を通過する。これにより、再び前述の図3(a)に示す状態に戻る(半ロックが解除される)。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る電子式メジャー装置の内部回路の構成を示す回路図である。
図4に示す内部回路は、マーキング23(図2)に光を照射する発光素子31と、マーキング23から反射する反射光を受光してパルス信号に変換する受光素子32と、前記パルス信号に含まれるチャッタを除去するチャッタ除去回路33と、前記チャッタが除去されたパルス信号のパルス数をカウントして数値データに変換するカウンタ34と、コード13が巻き戻されるタイミングでデータの取り込みを指示する機能SWの電気接点35と、機能SWの電気接点35が押下された時点まででのコード13が引き出された長さを計算する計算部36と、コード13が引き出された長さを表示部12(図1)に表示する表示器37とを具備する。
図4に示す内部回路は、マーキング23(図2)に光を照射する発光素子31と、マーキング23から反射する反射光を受光してパルス信号に変換する受光素子32と、前記パルス信号に含まれるチャッタを除去するチャッタ除去回路33と、前記チャッタが除去されたパルス信号のパルス数をカウントして数値データに変換するカウンタ34と、コード13が巻き戻されるタイミングでデータの取り込みを指示する機能SWの電気接点35と、機能SWの電気接点35が押下された時点まででのコード13が引き出された長さを計算する計算部36と、コード13が引き出された長さを表示部12(図1)に表示する表示器37とを具備する。
なお、上記の他に、蓄電池、太陽電池のいずれか1つを電源とする電源系統(図示は省略)を具備する。
マーキング23に照射された発光素子31の照射光は、受光素子32で受光されてパルス信号に変換され、チャッタ除去回路33によって、該パルス信号中のチャッタ成分が除去されてカウンタ34に送出される。
カウンタ34は、パルス信号のパルス数をカウントして、そのカウント値を計算部36に送出する。カウンタ34がカウントして出力するパルス信号のパルス数は、発光素子31から照射されて受光素子32に反射光を返したマーキング23の個数に等しい。
機能SWの電気接点35は、データ取り込み(コード13が引き出された長さの入力)を指示する操作者の意思を入力するためのスイッチである。このスイッチは、電源SW兼機能SW11が深く押下されてリール21の半ロック状態が解除された時にオンとなり、リール21が半ロックされた時にオフとなる。
以下、非測定対象が1つだけ(以下、これをAとする)の場合の計算部36の動作を説明する。
計算部36は、電源SW兼機能SW11が、操作者によって浅く押下されてリール21が半ロックされた時に、内部回路の電源を投入すると共に、内部メモリをクリアしてコード13が引き出される長さの計算を開始する(非測定対象Aの長さの計算)。
より具体的には、計算部36は、前記長さの計算において、カウンタ34から送出されるパルス数により、リール21が引き出された長さを計算し、その結果を内部メモリに格納する。
計算部36は、電源SW兼機能SW11が深く押下されてリール21の半ロック状態が解除された時に、前記長さの計算を終了して、その結果(内部メモリの記憶内容)を表示部12(図1)に表示する。
この状態において、電源SW兼機能SW11が、操作者によって再び浅く押下されないままに、所定時間(例えば、50〔秒〕)が経過すると、長さの計算処理は終了し、内部回路の電源も落とされる。
しかし、この状態において、前記所定時間内に、電源SW兼機能SW11が、操作者によって再び浅く押下されて、リール21が半ロック状態にされると、再び、前述の長さの計算を開始する。
以下、非測定対象が2つ(以下、これをAとBとする)であり、両者の比(B/A)を計算する場合(例えば、心胸郭比を計算する場合)の計算部36の動作を説明する。
計算部36は、電源SW兼機能SW11が、ユーザによって浅く押下されてリール21が半ロックされた時に、内部回路の電源を投入すると共に、内部メモリをクリアしてコード13が引き出される長さの計算を開始する(非測定対象Aの長さの計算)。
より具体的には、計算部36は、前記長さの計算において、カウンタ34から送出されるパルス数により、リール21が引き出された長さを計算し、その結果を内部メモリに格納する。
計算部36は、電源SW兼機能SW11が深く押下されてリール21の半ロック状態が解除された時に、前記長さの計算を終了して、その結果(内部メモリの記憶内容)を表示部12(図1)に表示する。
この状態において、電源SW兼機能SW11が、操作者によって再び浅く押下されないままに、所定時間(例えば、50〔秒〕)が経過すると、長さの計算処理は終了し、内部回路の電源も落とされる。
しかし、この状態において、前記所定時間内に、電源SW兼機能SW11が、操作者によって再び浅く押下されて、リール21が半ロックされた時に、内部メモリの内容(Aの長さ)を他の内部メモリに退避すると共に、Aの長さを記憶する前記内部メモリをクリアしてコード13が引き出される長さの計算を開始する(非測定対象Bの長さの計算)。
より具体的には、計算部36は、前記長さの計算において、カウンタ34から送出されるパルス数により、リール21が引き出された長さを計算し、その結果を内部メモリに格納する。
計算部36は、電源SW兼機能SW11が深く押下されてリール21の半ロック状態が解除された時に、前記長さの計算を終了して、その結果(内部メモリの記憶内容)を表示部12(図1)に表示する。
この状態において、所定時間(例えば、3〔秒〕)が経過すると、前記内部メモリの内容(Bの長さ)と、前記他の内部メモリの内容(Aの長さ)とから、両者の比(B/A)を計算し、これを表示部12(図1)に表示する。
その後、電源SW兼機能SW11が、操作者によって再び浅く押下されないままに、所定時間(例えば、50〔秒〕)が経過すると、長さの計算処理は終了し、内部回路の電源も落とされる。
しかし、この状態において、前記所定時間内に、電源SW兼機能SW11が、操作者によって再び浅く押下されてリール21が半ロック状態にされると、再び、前述の長さの計算(長さAの計算)を開始する。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る電子式メジャー装置の計算部の動作を示すフローチャートである。
以下、図1〜4を参照しながら、図5に示すフローチャートを使用して、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)の計算部36の動作を説明する。
以下、図1〜4を参照しながら、図5に示すフローチャートを使用して、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)の計算部36の動作を説明する。
図5に示す動作は、非測定対象が只1つだけの場合の計算部36の動作を示している。
計算部36は、電源SW兼機能SW11が、操作者によって浅く押下されてリール21が半ロックされた時に、内部回路の電源を投入すると共に、内部メモリをクリアしてコード13が引き出される長さの計算を開始する(ステップS1)。
計算部36は、電源SW兼機能SW11が、操作者によって浅く押下されてリール21が半ロックされた時に、内部回路の電源を投入すると共に、内部メモリをクリアしてコード13が引き出される長さの計算を開始する(ステップS1)。
次に、計算部36は、電源SW兼機能SW11が操作者によって深く押下されてリール21の半ロック状態が解除されたか否かを検証し、半ロック状態が解除されている場合は長さの計算を終了してステップS3に進み、また、半ロック状態が解除されていない場合にはステップS1に戻る(ステップS2)。
ステップS3では、計算部36は、表示部12に計算した長さを表示する。
次に、計算部36は、電源SW兼機能SW11が操作者によって浅く押下されてリール21が半ロックされたか否かを検証し、半ロックされた場合は、操作者が連続して測定することを意味するので、ステップS1に戻り、また、半ロックされていない場合にはステップS5に進む(ステップS4)。
ステップS5では、計算部36は、所定時間(例えば、50〔秒〕)が経過したか否かを検証し、所定時間内であればステップS4に戻り、また、所定時間が経過していればステップS6に進む。
ステップS6では、計算部36は、長さの計算処理を終了し、内部回路の電源を落とす。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る電子式メジャー装置の計算部の他の動作を示すフローチャートである。
以下、図1〜4を参照しながら、図6に示すフローチャートを使用して、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)の計算部36の他の動作を説明する。
以下、図1〜4を参照しながら、図6に示すフローチャートを使用して、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)の計算部36の他の動作を説明する。
図6に示す動作は、非測定対象が2つの場合であり、また、両者の比を計算する場合の計算部36の動作を示している。
計算部36は、電源SW兼機能SW11が、操作者によって浅く押下されてリール21が半ロックされた時に、内部回路の電源を投入すると共に、内部メモリをクリアしてコード13が引き出される長さ(例えば、非測定対象A(図11)の長さ)の計算を開始する(ステップS21)。
次に、計算部36は、電源SW兼機能SW11が操作者によって深く押下されてリール21の半ロック状態が解除されたか否かを検証し、半ロック状態が解除されている場合は長さの計算を終了してステップS23に進み、また、半ロック状態が解除されていない場合にはステップS21に戻る(ステップS22)。
ステップS23では、計算部36は、表示部12に計算した長さ(例えば、非測定対象Aの長さ)を表示する。
次に、計算部36は、電源SW兼機能SW11が操作者によって浅く押下されてリール21が半ロックされたか否かを検証し、半ロックされていない場合は半ロックされるまで待機し、半ロックされた場合はステップS25に進む(ステップS24)。
ステップS25では、計算部36は、内部メモリを他の内部メモリに退避し、内部メモリをクリアしてコード13が引き出される長さ(非測定対象B(図11)の長さ)の計算を開始する。
次に、計算部36は、電源SW兼機能SW11が操作者によって深く押下されてリール21の半ロック状態が解除されたか否かを検証し、半ロック状態が解除されている場合は長さの計算を終了してステップS27に進み、また、半ロック状態が解除されていない場合にはステップS25に戻る(ステップS26)。
ステップS27では、計算部36は、表示部12に計算した長さ(非測定対象Bの長さ)を表示する。
次に、計算部36は、第2の所定時間(例えば、3〔秒〕)が経過するまで待機し、第2の所定時間が経過すればステップS29に進む(ステップS28)。
ステップS29では、計算部36は、前記内部メモリと前記他の内部メモリとの内容から両者の比(B/A〔%〕)を計算し、その結果を表示部12に表示する。
次に、計算部36は、電源SW兼機能SW11が操作者によって浅く押下されてリール21が半ロックされたか否かを検証し、半ロックされた場合は操作者が連続して測定することを意味するので、ステップS21に戻り、半ロックされていない場合はステップS31に進む(ステップS30)。
ステップS31では、計算部36は、第1の所定時間(例えば、50〔秒〕)が経過したか否かを検証し、第1の所定時間内であればステップS30に戻り、また、第1の所定時間が経過すればステップS32に進む。
ステップS32では、計算部36は、長さの計算処理を終了し、内部回路の電源を落とす。
〔第2の実施形態〕
図7は、本発明の第2の実施形態に係る電子式メジャー装置の構造を示す正面図である。
図7に示すように、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺7)は、図1,2に示す本発明の第1の実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)の構造と比べると、第1の実施形態の電源SW兼機能SW11が、電源SW兼取り込みSW71(請求項6記載の取り込みスイッチ手段)と置き代わり、機能SWの電気接点35(図4)も、この電源SW兼取り込みSW71に対応するものであり、また、第1の実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)のように、リール21を半ロックする機能は備えないので、リール21の回転軸24(図2)にはリール21を半ロックするための摩擦部は設置されない。これらの点を除き、その他の構成は第1の実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)の構成と同じである。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る電子式メジャー装置の構造を示す正面図である。
図7に示すように、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺7)は、図1,2に示す本発明の第1の実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)の構造と比べると、第1の実施形態の電源SW兼機能SW11が、電源SW兼取り込みSW71(請求項6記載の取り込みスイッチ手段)と置き代わり、機能SWの電気接点35(図4)も、この電源SW兼取り込みSW71に対応するものであり、また、第1の実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)のように、リール21を半ロックする機能は備えないので、リール21の回転軸24(図2)にはリール21を半ロックするための摩擦部は設置されない。これらの点を除き、その他の構成は第1の実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)の構成と同じである。
本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺7)では、まず、操作者が、電源SW兼取り込みSW71を押下することにより、内部回路に電源を供給する。しかし、第1の実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺1)のような半ロック機構は備えていないので、これによってリール21が半ロックされることはない。
次に、操作者は、非測定資料の非測定区間の測定を開始するが、この際、コード13を本体ケース2のコード引出口17から引き出すだけではなく、引き出し過ぎた場合は部分的に巻き戻すことも可能である。即ち、操作者は、非測定資料の非測定区間を測定するに際し、コード13の引き出し長さが長過ぎた場合は、これを巻き戻して、長さを適宜調節することができる。
但し、この間、計算部36は、内部回路に電源が供給されていても、引き出されるコード13の引き出し長さや巻き戻し長さの計算は行わない。
本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺7)では、操作者が、非測定対象の非測定区間にコード13の基準線16を当て」がうことにより計測操作を完了させ、電源SW兼取り込みSW71が再び押下すると共に、引出用摘み16から指を放して、コード13を巻き戻させて本体ケースに収納させる時に、引き出されていたコード13の巻き戻し長さが計算される。
従って、電源投入後に、計算部36が、コード13の巻き戻し長さの計算を開始するのは、操作者によって、電源SW兼取り込みSW71が再び押下された時点からであり、計算部36は、電源SW兼取り込みSW71が再び押下されことを合図に、計算部36はコード13の巻き戻し長さの計算を開始する。
よって、操作者は、電源投入後に、再び電源SW兼取り込みSW71を押下すると同時、または電源SW兼取り込みSW71を再び押下した後、引出用摘み16から指を放して、コード13を連続的に巻き戻させて本体ケース2に収納させるように操作する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る電子式メジャー装置の計算部の動作を示すフローチャートである。
以下、図7、2、4を参照しながら、図8に示すフローチャートを使用して、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺7)の計算部36の動作を説明する。
以下、図7、2、4を参照しながら、図8に示すフローチャートを使用して、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺7)の計算部36の動作を説明する。
図8に示す動作は、非測定対象が只1つだけの場合の計算部36の動作を示している。
計算部36は、電源投入後に、電源SW兼取り込みSW71が、操作者によって押下(即ち、電源投入時の押下以降の2回目の押下)されるまで待機し(ステップS41)、電源投入後に、電源SW兼取り込みSW71が、操作者によって押下されると、内部メモリをクリアしてコード13が巻き戻される長さ(例えば、非測定対象A(図11)の長さ)の計算を開始する(ステップS42)。
計算部36は、電源投入後に、電源SW兼取り込みSW71が、操作者によって押下(即ち、電源投入時の押下以降の2回目の押下)されるまで待機し(ステップS41)、電源投入後に、電源SW兼取り込みSW71が、操作者によって押下されると、内部メモリをクリアしてコード13が巻き戻される長さ(例えば、非測定対象A(図11)の長さ)の計算を開始する(ステップS42)。
次に、計算部36は、カウンタ34(図4)からのパルスを検証し、マーキング円板25(図2)が静止したか否かを検証する。マーキング円板25が静止していない場合はステップS42に戻り、また、マーキング円板25が静止した場合は、ステップS44に進む。
ステップS44では、計算部36は、表示部12に長さ(非測定対象Aの長さ)を表示する。
次に、計算部36は、電源SW兼取り込みSW71が、操作者によって、さらに押下されたか否かを検証し、電源SW兼取り込みSW71がさらに押下された場合は、操作者が連続して測定することを意味する(コード13は再び引き出されている)ので、ステップS1に戻り、電源SW兼取り込みSW71がさらに押下されていない場合は、ステップS46に進む(ステップS45)。
ステップS46では、計算部36は、所定時間(例えば、50〔秒〕)が経過したか否かを検証し、所定時間内であればステップS45に戻り、また、所定時間が経過していればステップS47に進む。
ステップS47では、計算部36は、長さの計算処理を終了し、内部回路の電源を落とす。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る電子式メジャー装置の計算部の他の動作を示すフローチャートである。
以下、図7、2、4を参照しながら、図9に示すフローチャートを使用して、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺7)の計算部36の他の動作を説明する。
以下、図7、2、4を参照しながら、図9に示すフローチャートを使用して、本実施形態に係る電子式メジャー装置(デジタル巻尺7)の計算部36の他の動作を説明する。
図9に示す動作は、非測定対象が2つの場合であり、また、両者の比を計算する場合の計算部36の動作を示している。
計算部36は、電源投入後に、電源SW兼取り込みSW71が、操作者によって押下(即ち、電源投入時の押下以降の2回目の押下)されるまで待機し(ステップS51)、電源投入後に、電源SW兼取り込みSW71が、操作者によって押下されると、内部メモリをクリアしてコード13が巻き戻される長さ(例えば、非測定対象A(図11)の長さ)の計算を開始する(ステップS52)。
次に、計算部36は、カウンタ34(図4)からのパルスを検証し、マーキング円板25(図2)が静止したか否かを検証する。マーキング円板25が静止していない場合はステップS52に戻り、また、マーキング円板25が静止した場合は、ステップS54に進む。
ステップS54では、計算部36は、表示部12に長さ(非測定対象Aの長さ)を表示する。
次に、計算部36は、電源SW兼取り込みSW71が、操作者によって、さらに押下されるまで待機し、電源SW兼取り込みSW71が、操作者によって、さらに押下されると、Aの長さを記憶する内部メモリの内容を他の内部メモリに退避した後、Aの長さを記憶する内部メモリをクリアしてコード13が巻き戻される長さ(非測定対象Bの長さ)の計算を開始する(ステップS56)。
次に、計算部36は、カウンタ34(図4)からのパルスを検証し、マーキング円板25(図2)が静止したか否かを検証する。マーキング円板25が静止していない場合はステップS56に戻り、また、マーキング円板25が静止した場合は、ステップS58に進む。
ステップ58では、計算部36は、表示部12に長さ(非測定対象B(図11)の長さ)を表示する。
次に、計算部36は、第2の所定時間(例えば、3〔秒〕)が経過するまで待機し、第2の所定時間が経過すると、ステップS59に進む。
ステップS59では、計算部36は、前記内部メモリの内容(Bの長さ)と、前記他の内部メモリの内容(Aの長さ)とから、両者の比(B/A〔%〕)を計算し、これを表示部12に表示する。
次に、計算部36は、電源SW兼取り込みSW71が、操作者によって、さらに押下されたか否かを検証し、電源SW兼取り込みSW71がさらに押下された場合は、操作者が連続して測定することを意味する(コード13は再び引き出されている)ので、ステップS52に戻り、電源SW兼取り込みSW71がさらに押下されていない場合は、ステップS62に進む(ステップS45)。
ステップS62では、計算部36は、第1の所定時間(例えば、50〔秒〕)が経過したか否かを検証し、第1の所定時間内であればステップS61に戻り、また、第1の所定時間が経過していればステップS63に進む。
ステップS63では、計算部36は、長さの計算処理を終了し、内部回路の電源を落とす。
なお、本発明に係る計算部36の処理の少なくとも一部をコンピュータ制御により実行するものとし、かつ、上記処理を、図5,6,8,9のフローチャートで示した手順によりコンピュータに実行せしめるプログラムは、半導体メモリを始め、CD−ROMや磁気テープなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配付してもよい。そして、少なくともマイクロコンピュータ,パーソナルコンピュータ,汎用コンピュータを範疇に含むコンピュータが、上記の記録媒体から上記プログラムを読み出して、実行するものとしてもよい。
これによって、本発明に係る電子式メジャー装置は、例えば図10に示すようなレントゲン写真において、心胸郭比計算の際に測定される比測定区間A(胸郭)の長さと比測定区間B(心臓)の長さを連続して測定され、その測定結果に基づいて心胸郭比B/Aの計算値を直ちに表示することができる。また、医療分野における他の測定対象としては、CTスキャナや超音波スキャナ等による人間の腹部断層写真における皮下脂肪率や内臓脂肪率の計算値を表示させることもできる。
さらに、本電子メジャー装置の他の測定対象としては、衣料の販売現場において、女性用下着であるブラジャーを購入する際に行われる胸部サイズ(バスト)の測定において、本装置を用いてトップバストのサイズ測定に引き続きアンダーバストのサイズを測定し、トップバストとアンダーバストの比率を直ちに表示することにより、購入するブラジャーのカップサイズを得ることが可能となる。
本発明は、回転体に巻き付けられたコードを本体ケースの引出口から引き出して被測定物の長さの測定や2つの長さの比率を表示する電子式メジャー装置に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
1:デジタル巻尺(第1の実施形態に係る電子式メジャー装置)
2:本体ケース
7:デジタル巻尺(第2の実施形態に係る電子式メジャー装置)
11:電源SW兼機能SW
12:表示部
13:コード
14:測定基準線
15:コード留具
16:引出用摘み
17:コード引出口
21:リール
22:コード積層部
23:マーキング
24:回転軸
25:マーキング円板
26:プーリ
31:発光素子
32:受光素子
33:チャッタ除去回路
34:カウンタ
35:機能SWの電気接点
36:計算部
37:表示器
71:電源SW兼取り込みSW
2:本体ケース
7:デジタル巻尺(第2の実施形態に係る電子式メジャー装置)
11:電源SW兼機能SW
12:表示部
13:コード
14:測定基準線
15:コード留具
16:引出用摘み
17:コード引出口
21:リール
22:コード積層部
23:マーキング
24:回転軸
25:マーキング円板
26:プーリ
31:発光素子
32:受光素子
33:チャッタ除去回路
34:カウンタ
35:機能SWの電気接点
36:計算部
37:表示器
71:電源SW兼取り込みSW
Claims (8)
- 本体ケースと、
前記本体ケース内に回転可能に取り付けられたリール状回転体と、
前記回転体のリール周面に巻き付けられ、前記本体ケースのコード引出口から引き出し可能な測定用のコードと、
前記回転体の回転によって巻き上げられ、引き出された前記コードを巻き戻すためのバネ手段と、
前記回転体に取り付けられ、一定の回転角毎にマーキングが施されたマーキング円板と、
前記マーキング円板の回転による前記マーキングの通過を検知する光検知器と、
前記コードが前記本体ケースから引き出されて戻る際の前記光検知器の出力パルス数を計数するカウンタと、
前記出力パルス数に基づいて前記コードの前記引き出し口から引き出された長さを算出する計算手段と、
前記計算手段が算出した前記長さの計算値を一時記憶する記憶手段と、
前記記憶手段において記憶されている前記長さの計算値をデジタル表示する表示手段と、
の各手段により構成されたことを特徴とする電子式メジャー装置。 - 前記計算手段は、前記記憶手段に記憶されている前記長さの複数の計算値における第1の計算値に対する第2の計算値の比率を計算し、前記表示手段は、前記比率を表示するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電子式メジャー装置。
- 前記表示手段は、前記第1の計算値と、前記第2の計算値と、前記比率とを、測定中に順次に表示することを特徴とする請求項2に記載の電子式メジャー装置。
- 前記回転体の回転を半ロックする半ロック手段を操作するスイッチと、前記回転体の前記半ロックを解除する半ロック解除手段を操作するスイッチと、内部回路の電源スイッチとを兼ね備えた1つのスイッチを、前記本体ケースに設けたことを特徴とする請求項1に記載の電子式メジャー装置。
- 本体ケースと、
前記本体ケース内に回転可能に取り付けられたリール状回転体と、
前記回転体のリール周面に巻き付けられ、前記本体ケースのコード引出口から引き出し可能な測定用のコードと、
長さの計算を開始するタイミングを指示して長さの測定データを取り込ませる取り込みスイッチ手段と、
前記回転体の回転によって巻き上げられ、引き出された前記コードを巻き戻すためのバネ手段と、
前記回転体に取り付けられ、一定の回転角毎にマーキングが施されたマーキング円板と、
前記マーキング円板の回転による前記マーキングの通過を検知する光検知器と、
前記取り込みスイッチ手段からの指示による長さの計算開始時点から、前記回転体が静止するまでの前記コードの巻き戻し時の前記光検知器の出力パルス数を計数するカウンタと、
前記出力パルス数に基づいて、前記コードの前記引き出し口から引き出された長さを算出する計算手段と、
前記計算手段が算出した前記長さの計算値を一時記憶する記憶手段と、
前記記憶手段において記憶されている前記長さの計算値をデジタル表示する表示手段と、
の各手段により構成されたことを特徴とする電子式メジャー装置。 - 前記計算手段は、前記記憶手段に記憶されている前記長さの複数の計算値における第1の計算値に対する第2の計算値の比率を計算し、前記表示手段は、前記比率を表示するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の電子式メジャー装置。
- 前記表示手段は、前記第1の計算値と、前記第2の計算値と、前記比率とを、測定の進行に従って順次に表示することを特徴とする請求項5に記載の電子式メジャー装置。
- 前記取り込みスイッチ手段を操作するスイッチと、内部回路の電源スイッチとを兼ね備えた1つのスイッチを、前記本体ケースに設けたことを特徴とする請求項5に記載の電子式メジャー装置。
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JP2004161375A JP2005345107A (ja) | 2004-05-31 | 2004-05-31 | 電子式メジャー装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004161375A JP2005345107A (ja) | 2004-05-31 | 2004-05-31 | 電子式メジャー装置 |
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JP (1) | JP2005345107A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2004
- 2004-05-31 JP JP2004161375A patent/JP2005345107A/ja active Pending
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