JP2005343406A - 自動車用ドアウエザストリップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ドアウエザストリップ10は、取付基部11と、車体開口部周縁6に当接してドアと車体開口部周縁との間をシールするシール部を有し、シール部は、ドア外周端縁と車体開口部周縁の車外側側端の間をシールするリップ状のシールリップ部16と、中空状の中空シール部14とから形成され、シールリップ部16は、シールリップ根元部16aと、シールリップ根元部16aの先端から車外方向に屈曲して延設されるシールリップ中間部16bと、シールリップ中間部から取付基部方向に屈曲して延設されるシールリップ先方部16cからなる断面が略コ字形をなし、シールリップ根元部16aの肉厚は、シールリップ先方部16cの肉厚よりも厚く形成されていることを特徴とするドアウエザストリップ10である。
【選択図】 図2
Description
車体開口部周縁6のフランジ6aに取付けられたオープニングウエザストリップ130は、断面略U字形のトリム部131によりフランジ6aに取付けられ、中空シール部132をドアフレーム2等の内面に当接させてシールする。
そのため、このシールリップ部116を中空状に形成して、車体開口部周縁6との接触する面積を増し、ドア1が車外側に変位しても車体開口部周縁6からシールリップ部116が離れなくすることが試みられてきた(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、この断面釣針形状のシールリップ部116は、略均一の肉厚の根元部を有しているため、ドア閉時にシールリップ部116の上端部に車体開口部周縁6が当接したときに、シールリップ部116のそれぞれの部分が変形して、変形状態が安定せず、シールリップ部116の先端がドアフレーム2の先端から外れて、車外側にはみ出したり、シールリップ部116の根元部が車体開口部周縁6によって変形させられて、車体開口部周縁と離れてシール性が低下する場合もあった。
ドアウエザストリップは、ドアの外周部に取付けられる取付基部と、取付基部に一体的に形成され車体開口部周縁に当接してドアと上記車体開口部周縁との間をシールするシール部を有し、シール部は、ドアの外周端縁と車体開口部周縁の車外側側端との間をシールするリップ状のシールリップ部と、シールリップ部が当接する部分よりも車内側の車体開口部周縁に当接する中空状の中空シール部とから形成され、シールリップ部は、取付基部から車体開口部周縁方向に延設されるシールリップ根元部と、シールリップ根元部から車外方向に屈曲して延設されるシールリップ中間部と、シールリップ中間部から取付基部方向に屈曲して延設されるシールリップ先方部からなる断面が略コ字形をなし、シールリップ根元部の肉厚は、シールリップ先方部の肉厚よりも厚く形成されていることを特徴とするドアウエザストリップである。
また、シールリップ中間部と車体開口部周縁との接触面積を広く確保することができ、安定してシールすることができる。
また、シールリップ根元部の肉厚は、シールリップ先方部の肉厚よりも厚いため、ドア閉時にシールリップ部が車体開口部周縁と当接して下降したときも、シールリップ根元部が変形しにくく、シールリップ中間部を確実に車体開口部周縁に接触させることができ、また、シールリップ先方部を、ドアフレームの外周端縁の裏面に当接させることができてシールを維持することができる。
図5は自動車の側面図である。図5に示すように、自動車のドア1の上部にはドアフレーム2が設けられ、ドアガラス5が昇降自在に取付けられる。すなわち、ドアフレーム2の外周部にはドアウエザストリップ10が取付けられ、ドア1と車体開口部周縁6の間をシールしている。
また、ドアフレーム2の内周には、チャンネル3が設けられ、このチャンネル3内にガラスランが取付けられ、ドアガラス5の昇降を案内するとともに、ドアガラス5とドアフレーム2との間をシールしている。
図2は、図5におけるA−A線に沿ったドアフレーム2部分の断面図であり、ドアウエザストリップ10を自動車ドア1の外周部に装着した状態を示すものである。
ドアウエザストリップ10は、直線部分は押出成形により長尺に成形され、ドアフレーム2のコーナー部に対応する部分は、型成型により形成される。
断面略三角形の取付基部11には、中空状の取付基部中空部12がその中央部付近に設けられている。このため、ドアウエザストリップ10の重量を低減することができるとともに、取付基部11の柔軟性を向上させることができる。
シールリップ部16は、取付基部11から延設される順に、シールリップ根元部16a、シールリップ中間部16bとシールリップ先方部16cから形成され、それぞれ板状で屈曲して形成され、その断面形状は略コ字形に形成されている。
シールリップ部16は、ソリッドゴムまたはスポンジゴムで形成することができる。ソリッドゴムで形成する場合は、表面が平滑であるため、見栄えが向上する。また、スポンジゴムよりもソリッドゴムのほうが遮音性に優れているため、車室内への騒音の侵入を低下させることができる。
さらに、シールリップ根元部16aの上部は、若干車内側に曲がって形成されてもよい。これにより、シールリップ中間部16bとの屈曲部が鋭角となり、シールリップ中間部16bが板状のまま屈曲しやすくなるとともに、シールリップ中間部16bを長く形成することができる。そのため、車体開口部周縁6に押されてシールリップ中間部16bが下降するときのシールリップ部16のたわみ荷重を下げることができる。
なお、上記の凹部にリテーナー4の車外側の側端が嵌まり込む仕様とすることにより、取付基部突条部13とリテーナー4の外面が確実に接触し、両者の間をシールすることができる。
さらに、シールリップ中間部16bは、平板状であるため、車体開口部周縁6に押されて下降するときに屈曲部が撓んで、その一部分が凹むことがなく、ドア閉力が増加するのを抑制することができる。
シールリップノッチ16dを形成したため、シールリップ中間部16bがシールリップ根元部16aに対して屈曲しやすくなり、ドア閉時に車体開口部周縁6がシールリップ中間部16bを押したときに、シールリップノッチ16d部分を中心に回転し、シールリップ中間部16bは、下方に回転することで、シールリップ根元部16aにかかる力を低減して、シールリップ根元部16aの変形を防止することができる。
さらに、シールリップ中間部16bとシールリップ先方部16cの間の屈曲部分の内側にノッチを設けてもよい。
シールリップ先方部16cの車外側の面は、ドア閉時の車体開口部周縁6に押されたときにドアフレーム2の外周端縁の裏面を摺動する。
シールリップ先方部16cは、断面が略板状であり、肉厚もシールリップ部16の他の部分と比べて薄いため、柔軟性があり、ドア1の組付けがバラついても常にドアフレーム2の外周端縁の裏面に接触し続けることができる。
また、シールリップ先方部16cの肉厚が薄いため、ドアフレーム2の外周端縁の裏面に接触するときに、柔軟に変形して、その裏面から離れることがなく、シールを維持することができる。
また、前述の通り、シールリップ中間部16bと車体開口部周縁6との接触面積を広く確保することができる。
ドア閉時には、この中空シール部14の先端は、車体開口部周縁6のシールリップ部16が当接する部分よりも車内側の車体開口部周縁6の膨出部分に当接して、中空シール部14が膨出部分に沿って変形し、ドアフレーム2と車体開口部周縁6との間をシールする。この中空シール部14とシールリップ部16により、ドアフレーム2と車体開口部周縁6との間を2重にシールすることができる。
なお、中空シール部14は変形の容易性及び軽量化の観点からスポンジ材(スポンジゴム)で形成することが好ましい。
図3は、本発明の第2の実施の形態のドアウエザストリップ10Aの断面図であり、図4は、図5におけるA−A線に沿ったドアフレーム2部分の断面図であり、ドアウエザストリップ10Aを自動車ドア1の外周に装着した状態を示すものである。
第2の実施の形態のドアウエザストリップ10Aは、第1の実施の形態のドアウエザストリップ10と比べて、シールリップ部16のシールリップ先方部16cの形状が異なるのみである。そのため、シールリップ部16のシールリップ先方部16cの形状を中心に説明し、同じ部分の説明を省略する。
シールリップ先方部16cの断面形状は、板状に、車外側に向かって弓形凹状に湾曲している。このため、シールリップ部16が車体開口部周縁6により押されて下降するときに、シールリップ先方部16cが車内方向に変形するように撓むため、ドアフレーム2の外周端縁とは線接触状態となりにシールリップ先方部16cの下方への移動が引っかかりにくくスムースとなり、シールリップ先方部16cの車外側方向への突出を抑えることができる。
シールリップ先方部16cは、断面が略板状であり、肉厚もシールリップ部16の他の部分と比べて薄いため、柔軟性があり、ドア1の組付けがバラついても常にドアフレーム2の外周端縁の裏面に接触し続けることができる。
また、シールリップ先方部16cの先端であるシールリップ先端16fは、断面が円弧部状の厚肉に形成されているため、シールリップ先方部16cの全体が薄肉であってもそのシールリップ先端16fが波打つことがなく、見栄えがよく、確実にドアフレーム2の外周端縁の裏面と当接して、両者の間のシールを確保することができる。
ドアウエザストリップ10の直線状の部分の成形においては、成形材料は、合成ゴム、熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂が使用され、例えば合成ゴムでは、EPDMゴム、熱可塑性エラストマーでは、ポリオレフィン系エラストマー、軟質合成樹脂では、軟質塩化ビニル等が使用される。柔軟性を向上させるためにこれらの材料を発泡させてスポンジ材として使用することが好ましい。
合成ゴムの場合は、押出成形後に加硫槽に搬送されて、熱風や高周波等により加熱されて加硫、発泡が行われる。熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂の場合は、押出成形と同時にあるいは押出成形の後に加熱されて発泡して、冷却され固化される。その後所定の長さに切断されて、押出成形部分は製造される。
2 ドアフレーム
6 車体開口部周縁
10、10A ドアウエザストリップ
11 取付基部
14 中空シール部
16 シールリップ部
16a シールリップ根元部
16b シールリップ中間部
16c シールリップ先方部
16d シールリップノッチ
Claims (6)
- 自動車のドアと自動車の車体開口部周縁との間をシールし、上記ドアの外周部に取付けられるドアウエザストリップにおいて、
該ドアウエザストリップは、上記ドアの外周部に取付けられる取付基部と、該取付基部に一体的に形成され車体開口部周縁に当接して上記ドアと上記車体開口部周縁との間をシールするシール部を有し、
上記シール部は、上記ドアの外周端縁と車体開口部周縁の車外側側端との間をシールするリップ状のシールリップ部と、該シールリップ部が当接する部分よりも車内側の車体開口部周縁に当接する中空状の中空シール部とから形成され、
上記シールリップ部は、上記取付基部から上記車体開口部周縁方向に延設されるシールリップ根元部と、該シールリップ根元部から車外方向に屈曲して延設されるシールリップ中間部と、該シールリップ中間部から取付基部方向に屈曲して延設されるシールリップ先方部からなる断面が略コ字形をなし、
上記シールリップ根元部の肉厚は、上記シールリップ先方部の肉厚よりも厚く形成されていることを特徴とするドアウエザストリップ。 - 上記シールリップ部の肉厚は、上記シールリップ根元部、上記シールリップ中間部、上記シールリップ先方部の順で厚く形成されている請求項1に記載のドアウエザストリップ。
- 上記断面が略コ字形のシールリップ部の内部空間は、略コ字形の開口部分の幅よりも略コ字形の内部のシールリップ中間部の付近の幅のほうが広く形成されている請求項1又は請求項2に記載のドアウエザストリップ。
- 上記シールリップ根元部から上記シールリップ中間部が車外方向に屈曲する屈曲部の内側にノッチを形成した請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のドアウエザストリップ。
- 上記シールリップ先方部は、その先端が上記ドアの外周端縁の裏面と接触して摺動可能となるように形成されている請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のドアウエザストリップ。
- 上記シールリップ先方部は、車外側に向かって凹状に湾曲し、その先端が厚肉に形成されている請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のドアウエザストリップ。
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