JP2005343166A - 転写具 - Google Patents

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Abstract

【課題】任意の寸法転写物を転写する態様と、一定寸法ずつ連続的に転写物を転写可能な態様とを併せて実現する転写具を提供する。
【解決手段】使用状態(O)において補助ローラR1を回動させることにより紙片Pを反転写方向へ一定寸法で送り出す徐送機構Xと、該徐送機構Xを作用させた徐送状態xとこの徐送状態xを解除した通常使用状態yとを使用状態(O)のままで選択的に切り換える切換機構Zとして機能する操作部7を具備している。
【選択図】図7

Description

本発明は、転写物を転写対象面に転写する際に用いる転写具に関するものである。
従来より、転写物を転写対象物に転写する際に用いる転写具が種々案出されている。ここで、転写物には、例えば、粘着テープや粘着性を有しないテープ等のテープ類、固体又は液体のり、接着剤等が挙げられる。このような転写物を転写するための従来の転写具は、転写物を内部に保持する転写具本体と、この転写具本体に保持された転写物を転写対象物に送り出すための転写ヘッドとを備えているのが通例である。この転写ヘッドには、転写対象面に接触して転写物を転写対象面に転写する転写面が形成されている。すなわち、このような従来の転写具は、使用者が転写具本体を手に持ち、転写対象面に転写面を接触させた状態で転写対象面上を連続的に移動させることによって、転写物を転写対象面に転写するように構成されている。
また一方で、特許文献1に記載されている転写具は、転写面に転写物を一定寸法露出させた状態で転写対象面に転写面を押し付けることにより、その押し付け動作ごとに転写物を転写対象面に一定寸法ずつ転写することができるものである。
特開2002−264588号公報
上述したような従来の転写具では、転写物を転写対象物に転写する際、専ら転写具本体も持つ手を調節して転写具本体を移動させることにより転写物を転写する寸法を任意に決定するが、例えば転写物を所定の箇所に一定寸法のみ転写したい場合など、正確に一定寸法のみ転写できない場合があった。また、紙の端部或いは端部付近より転写対象物に転写ヘッドの転写面を接触させた状態で転写対象面上を移動させるときには通常、転写させる箇所の近傍を手で押さえた状態で、端部に転写面を押し当て転写具本体を移動させるが、このとき転写対象物として薄い紙などを用いた場合では、該転写対象物の端部付近を手で押さえる力と転写面を所定の転写方向へ移動させる力によって、転写対象物が破れてしまう可能性を有していた。
他方、特許文献1に記載されているような転写具を用いれば、予め転写物を一定寸法露出させた状態で転写対象物に押し付けることにより的確に一定寸法のみ転写物を転写することができる。しかしながら、このような転写具を用いて転写物を任意の寸法で転写しようとすれば、転写物を一定寸法転写するための押し付け動作を間欠的に繰り返さなければならず、転写物を転写する作業効率が著しく劣ってしまうこととなる。
本発明は、このような不具合に着目したものであり、任意の寸法転写物を転写する態様と、一定寸法ずつ連続的に転写物を転写可能な態様とを併せて実現する転写具を提供する。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、本発明に係る転写具は、転写物を紙等の転写対象物に転写する際に用いられる転写具において、少なくとも前記転写物を前記転写対象物に接触させ得る転写ヘッドを有する転写具本体を具備し、前記転写ヘッドが、前記転写物の前記転写対象物への転写時に前記転写対象物に接触し且つ転写物を転写する部位である転写面を有し、通常使用状態では前記転写対象物に対して前記転写面を接触させて所定の転写方向へ移動させることにより前記転写物を前記転写対象物に転写するように構成したものであって、前記転写面を前記転写対象物に対し停止させ且つ圧着させた状態で該転写面を通じて転写物を転写対象物へ一定寸法で送り出す徐送機構と、該徐送機構を作用させた徐送状態とこの徐送状態を解除した前記通常使用状態とを前記転写面を転写対象物に接触させたままで選択的に切り換える切換機構とを具備していることを特徴とする。
なお、本明細書において「転写方向」とは、転写物を転写するために転写面を転写対象物に対して移動させる方向を指すものとする。このような構成とすることにより、本発明に係る転写具は、徐送機構により転写物を一定寸法ずつ転写する態様と、任意の寸法転写物を転写する態様とを切換機構により連続的に切り換えることが可能となるので、徐送機構により一定寸法ずつ転写物を転写し得る徐送状態であっても、当該徐送状態から通常使用状態へと切換機構が転写面を転写対象物に圧着させた状態のままで選択的に切り換えるので転写面を転写対象物から離すことなく転写物を従来の転写具と同様に任意の寸法で転写物を転写する態様に任意に切換えることができる。さらに、従来の転写具では例えば転写対象物として薄い紙などを用いた場合、転写対象物の端部付近を手で押さえる力と転写面を所定の転写方向へ移動させる力によって、転写対象物を破ってしまう場合も考えられたが、本発明に係る転写具であれば、徐送機構により転写対象物に対して転写物を一定寸法ずつ転写することができ、転写対象物として薄手の紙を用いた場合でも破れてしまうことなく確実に転写物を転写することができる。
転写面を転写方向へ移動させる際に転写対象物に加える力をより軽減させて円滑な転写を実現するためには、前記転写ヘッドが転写時に回動し得る前記転写面を有してなる転写ローラを具備するものであることが望ましい。
前述したような転写面を転写方向へ移動させる際に転写対象物に加える力を軽減して転写物を一定寸法で転写する徐送機構を構成するためには、当該徐送機構を、前記転写ローラを外力により一定角度回動させることにより、前記転写物を前記転写対象物へ一定寸法で送り出し得るものとすることを挙げることができる。また、上述したような徐送機能を採用した場合には切換機構を、前記徐送機構に依存して前記転写ローラを一定角度回動させ得る徐送状態と、前記転写ローラが前記徐送機構に依存せずに回動し得る通常使用状態とを切り換えるものとすることが望ましい。
転写面へ転写対象物を適切に当接させて良好な転写性を得るとともに転写対象物を正確に反転写方向へ送るためには、転写時に前記転写ヘッドの転写面に前記転写対象物の対象面を接触させた状態で前記転写対象物の前記対象面に対する裏面から当接する裏当て面を有する回動可能な補助ローラを設けることが望ましい。また、より良好な転写性を得るためには、前記補助ローラを前記転写ヘッドの転写面に対向する位置に設けているものを挙げることができる。さらに転写対象物の厚みに関らず好適に転写対象物を表裏より支持するためには、前記補助ローラの裏当て面を前記転写面と対向させて、該裏当て面と前記転写面とを相対的に接離するようにすることが好ましい。そして、上述した補助ローラを利用して徐送機構を構成するためには、徐送機構を、前記補助ローラを外力により一定角度回動させて、転写対象物を前記転写方向の逆方向である反転写方向へ一定寸法移動させることにより前記転写ヘッドの転写面から前記転写物を引き出す結果前記転写物を前記転写対象物へ一定寸法で送り出し得るものとすることが望ましい。ここで、徐送機構が補助ローラを回動させる態様は直接補助ローラを回動させる態様であるか又は間接的に補助ローラを回動させる態様であるかは問わない。すなわち、直接手指などで補助ローラを一定角度回動させる態様なども含むものである。このような徐送機構を採用した場合の切換機構の望ましい態様として、切換機構を、前記徐送機構に依存して前記補助ローラを一定角度回動させ得る徐送状態と、前記徐送機構に依存せずに前記補助ローラが回動し得る通常使用状態とを切り換えるものとすることが望ましい。
本発明に係る転写具を、テーブルや机等の台を用いる必要がなく、転写対象物を転写具本体とともに手で持った状態のままで転写物を転写できるようにするためには、前記転写面を前記転写対象物に当接させた状態において前記転写対象物の前記転写面と接する箇所に対応する裏面から前記転写対象物に接し得る転写対象物受け台を具備してなり、該転写対象物受け台と前記転写具本体との間に前記転写対象物が挿通可能な挿通空間を形成し、該挿通空間に内に少なくとも前記転写面が前記転写具本体より表出するように前記転写ヘッドを配置するとともに、前記裏当て面を前記転写対象物受け台より表出するように前記補助ローラを配置するように構成することが望ましい。
そして、転写物に関する部品を多く収納しているために、新たな部材を設ける余裕に乏しい転写具本体に操作部を設けることを有効に回避し、且つ徐送機構を構成するスペースを有効に確保するためには、徐送機構を、前記補助ローラを外力により一定角度回動させて、転写対象物を前記転写方向の逆方向である反転写方向へ一定寸法移動させることにより前記転写ヘッドの転写面から前記転写物を引き出す結果前記転写物を前記転写対象物へ一定寸法で送り出し得るものとして、前記補助ローラと、前記補助ローラを外力により一定角度回動させ得る操作部とを少なくとも有し、該操作部を前記転写対象物受け台に設けているものとすることが望ましい。また、上述したような徐送機構を採用した場合の切換機構の望ましい態様として、切換機構を、前記操作部が前記補助ローラを一定角度回動させ得る徐送状態と、前記操作部に依存せずに前記補助ローラが回動し得る通常使用状態とを切り換えるものとすることが望ましい。
また、簡易な構成としながらも確実に補助ローラを回動させるものとするためには、補助ローラを、前記転写対象物に接し得る補助ローラ本体と、該補助ローラ本体と共に回動するピニオンとを具備するものとして、前記操作部が前記ピニオンを一定角度回動させることにより前記補助ローラを一定角度回動させるものとすることが望ましい。そして、前記ピニオンを好適に回転させることができ、且つ扱いやすい操作部とするためには、操作部を、前記転写対象物受け台に動作可能に取り付けられた操作レバーと、該操作レバーの動作に追従して前記ピニオンに係合し得る遊動係合子とを具備するものとして、該遊動係合子に、前記ピニオンに係合して前記補助ローラの裏当て面を反転写方向へ回動させ得るラック部分を形成し、前記遊動係合子を、該ラック部分が前記ピニオンに係合する係合姿勢と前記ラック部分が前記ピニオンに対して離間した退避姿勢とをとり得るものとする事が望ましい。そして上述したような操作レバーを単純な構成としても高い動作精度を実現するものとするためには、前記操作レバーを、その一端部を前記転写対象物受け台に対して回動可能に枢着され、他端部に前記遊動係合子を支持しているものとして、前記操作レバーの一端部を中心とする前記他端部及び前記遊動係合子の回動方向を前記ピニオンの接線方向に略合致させることが望ましい。ここで、上述したような遊動係合子を採用した場合の切換機構の望ましい態様として、切換機構が、前記遊動係合子が係合する前記係合姿勢をとった徐送状態と、前記遊動係合子が前記退避姿勢をとった通常使用状態とを切り換えるものであることを挙げることができる。
さらに、操作レバーが所定の操作方向に回動する場合のみピニオンを動作させるものとして、操作レバーが逆方向に回動する場合にピニオンが連動してしまうという誤操作を有効に回避するためには、前記操作レバーを、その一端部を前記転写対象物受け台に対して回動可能に枢着され、他端部に前記遊動係合子を支持しているものとして、前記切換機構を、前記ピニオンが前記補助ローラの裏当て面を前記反転写方向に回動させるべく前記操作レバーを所定の操作方向へ回動させる場合に前記遊動係合子が係合姿勢をとる一方、前記操作レバーを前記操作方向とは逆方向へ回動させる場合に前記遊動係合子が退避姿勢をとるように構成することが好ましい。その具体的な態様としては、上述の構成に加え、前記操作レバーの他端部に前記遊動係合子を支持する支持軸を設けるとともに前記遊動係合子に前記支持軸に支持される姿勢切換孔を形成し、該姿勢切換孔を長孔としてその一端側に係合位置を設定するとともに他端側に退避位置を設定し、前記切換機構を、前記ピニオンが前記補助ローラの裏当て面を前記反転写方向に回動させるよう前記操作レバーを所定の操作方向へ回動させる場合に前記支持軸が前記姿勢切換孔における係合位置に位置することにより前記遊動係合子が前記係合姿勢をとるとともに、前記操作レバーを前記操作方向とは逆方向へ回動させる場合に前記支持軸が前記姿勢切換孔における退避位置に位置することにより前記遊動係合子が前記退避姿勢をとるように構成しているものを挙げることができる。このような構成であれば、係合姿勢と退避姿勢とを切換えるために別途部品を付け加えることなく、遊動係合子が操作レバーに支持されるために設けた孔を利用するのみで簡単且つ好適に切換機構を構成することができる
また、操作レバーを容易に繰り返し操作し得るものとして徐送機構により転写物を連続的に転写し易いものとするためには、前記操作レバーに、該操作レバーを前記ピニオンが前記補助ローラの裏当て面を前記反転写方向に回動させるように所定の操作方向へ回動させる場合に、弾性変形により前記操作方向とは逆方向へ前記操作レバーを回動させる力を蓄積する弾性変形部位を形成しているものとすればよい。
一方、操作部を構成する別の態様として、遊動係合子が操作レバーの操作に好適に追従し得るものとするためには、前記操作レバーが、その一端部を前記転写対象物受け台に対して回動可能に枢着され、他端部に前記遊動係合子を支持しているものであって、前記操作レバーの他端部に前記遊動係合子を支持する姿勢切換孔を形成するとともに前記遊動係合子に支持軸を設け、前記姿勢切換孔を長孔としてその一端側に係合位置を設定するとともに他端側に退避位置を設定し、前記切換機構を、前記ピニオンが前記補助ローラの裏当て面を前記反転写方向に回動させるよう前記操作レバーを所定の操作方向へ回動させる場合に前記支持軸が前記姿勢切換孔における係合位置に位置することにより前記遊動係合子が前記係合姿勢をとるとともに、前記通常使用状態において、前記転写対象物を反転写方向へ移動させることによる前記補助ローラの回転に伴った前記ピニオンの回転により前記ラック部分が前記ピニオンに当接して遊動係合子が反発される場合に前記支持軸が前記姿勢切換孔における退避位置に位置することにより前記遊動係合子が前記退避姿勢をとるように構成しているものとする事が望ましい。
さらに、必要に応じて係合位置と退避位置との切り換えを好適に行い得るものとするためには、前記支持軸が前記姿勢切換孔における退避位置に位置する場合に、前記支持軸を係合位置へ移動させる力を蓄積する弾性変形部を前記遊動係合子に形成しているものが好ましい。
そして、ラック部分がピニオンに係合した係合状態としているときであっても徐送状態を維持しつつ且つ必要に応じて好適に通常使用状態へ切り換えることができるようにするためには、前記ラック部分に前記ピニオンを回動させる方向に向く伝達面と該伝達面間を接続する傾斜面とを有する伝達歯を複数形成する一方、前記ピニオンが前記伝達面と当接可能な係合面を有する係合歯を複数形成し、前記徐送機構を、前記遊動係合子が係合姿勢にある徐送状態において、前記伝達歯の伝達面が前記係合歯の係合面に当接する方向へ前記ラック部分の伝達歯が動作した場合に前記遊動係合子が前記係合姿勢をとりながら前記ピニオンが前記ラック部分に連動して回動するように構成し、さらに、前記切換機構を、前記徐送状態において前記ピニオンの係合歯が動作して該係合歯の先端部が前記伝達歯の傾斜面に当接した場合に、前記ラック部分と前記ピニオンとが離間して前記遊動係合子が係合姿勢から退避姿勢へと切り換わることにより前記ピニオンが前記ラック部分に対して空転する通常使用状態へと切り換わるように構成しているものとすることが望ましい。
通常使用状態においてピニオンが回転する際にラック部分に衝突することによって起こる衝突音の発生を有効に防止するためには、通常使用状態においてラック部分とピニオンとを互いに接触し得ない距離に離間させる解除機構を設けることが望ましい。ここで、解除機構はラック部分或いはピニオンのどちらを移動させるものであるかを限定するものではなく、例えば両方を移動させるものであっても良い。
また、補助ローラ及びピニオンの設定を変更することなく、解除機構を好適に設定し得るように設けるためには、操作レバーの操作にともなってピニオンとラック部分とが係合する係合姿勢からピニオンとラック部分とが離間した解除姿勢へと遊動係合子を移動させるように構成することが望ましい。なお、解除機構は操作レバーの何れの動作範囲において解除姿勢とするものであっても良い。ここで、操作レバーの動作範囲のうち始端付近において遊動係合子を解除姿勢へと移動させるものであっても回動終端付近で解除姿勢とするものであっても良いが、特に、格別な操作を必要とせずに簡便に解除機構を作動させるように構成するためには、解除機構を、操作レバーの回動範囲のうち回動終端付近において前記遊動係合子を前記解除姿勢とするように構成することが好ましい。また、操作レバーを所望のタイミングで動作させて解除姿勢とするためには、操作レバーに、操作レバーを回動させた際に逆方向の弾性反発力を蓄積する弾性部材を取り付けることが好ましい。
そして、遊動係合子が移動し得る移動範囲と遊動係合子を移動させるタイミングとをそれぞれ好適に設定し得るものとするためには、解除機構を、遊動係合子を係合姿勢と解除姿勢とをとり得るように移動可能に支持し得る遊動係合子支持機構と、操作レバーの回動動作を係合姿勢から解除姿勢への退避動作に変換する動作力変換機構とを具備するものとすることが望ましい。
さらに、簡素な構造で遊動係合子を正確に移動させ得るものとするためには、遊動係合子支持機構を、操作レバー或いは遊動係合子の何れか一方に形成され遊動係合子を支持する支持軸と、他方に形成され遊動係合子が係合姿勢と解除姿勢とをとり得るように移動可能に支持軸を支持する姿勢切換部とを有するものとすることが望ましい。さらに、遊動係合子が係合姿勢と解除姿勢とを相互に確実に移動し得るものとするためには、遊動係合子支持機構を、遊動係合子が解除姿勢をとる際に係合姿勢へ復帰させる反発力を蓄積する弾性変形部を有するものとすることが望ましい。
また、操作レバーに付与される動作力を確実に遊動係合子の姿勢変更動作に変換するためには動作力変換機構を、転写対象物受け台或いは遊動係合子の何れか一方に設けられたカム面と、他方に設けられカム面に摺接し得る付勢部を有するものとすることが望ましい。簡素な構造でこの動作力変換機構を実現する具体的な構成として、カム面を遊動係合子の上面に形成するとともに、付勢部を転写対象物受け台の下面におけるカム面に対向する位置に設けているものを挙げることができる。そして、通常使用状態における使用中に遊動係合子を解除姿勢に安定して位置付けるためには、操作レバーを回動終端に位置付けた際に付勢部に当接し遊動係合子を解除姿勢に位置決めする位置決め部をカム面に形成することが好ましい。
加えて、本発明に係る転写具は、転写物を紙等の転写対象物に転写する際に用いられる転写具において、少なくとも前記転写物を前記転写対象物に接触させ得る転写ヘッドを有する転写具本体と前記転写ヘッドを前記転写対象物に当接させた状態において前記転写対象物の前記転写ヘッドと接する箇所に対応する裏面から前記転写対象物に接し得る転写対象物受け台とを具備してなり、前記転写ヘッドが、前記転写物の前記転写対象物への転写時に前記転写対象物に接触し且つ転写物を転写する部位である転写面を有し、前記転写対象物に対して前記転写面を接触させて所定の転写方向へ移動させることにより前記転写物を前記転写対象物に転写するように構成し、該転写対象物受け台と前記転写具本体との間に前記転写対象物が挿通可能な挿通空間を形成し、該挿通空間内に少なくとも前記転写面が前記転写具本体より表出するように前記転写ヘッドを配置し、前記転写面を前記転写対象物に対し停止させ且つ圧着させた状態で該転写面を通じて転写物を転写対象物へ一定寸法で送り出す徐送機構を具備していることを特徴とする。
このようなものであれば、挿通空間において転写対象物を転写ヘッドと転写対象物受け台との間に挟み込んだ状態とすれば、転写対象物を転写具本体とともに手で持った状態のままで徐送機構によって一定寸法ずつ連続的に転写することができる。
上述したように本発明によれば、転写面を転写対象物に対し停止させ且つ圧着させた状態で該転写面を通じて転写物を転写対象物へ一定寸法で送り出す徐送機構と、該徐送機構を作用させた徐送状態とこの徐送状態を解除した通常使用状態とを転写面を転写対象物に接触させたままで選択的に切り換える切換機構とを具備しているので、転写物を一定寸法ずつ転写する態様と、任意の寸法転写物を転写する態様とを連続的に切り換えることが可能となる。すなわち、徐送機構により一定寸法ずつ転写物を転写し得る徐送状態であっても、切換機構が徐送状態から通常使用状態へと転写面を転写対象物に圧着させた状態のままで選択的に切り換えるので転写対象物から転写面を離すことなく転写物を従来の転写具と同様に任意の寸法で転写物を転写する態様に任意に切換えることができる。さらに、従来の転写具では例えば転写対象物として薄い紙などを用いた場合、転写対象物の端部付近を手で押さえる力と転写面を所定の転写方向へ移動させる力によって、転写対象物を破ってしまう場合も考えられたが、徐送機構により転写対象物に対して転写物を一定寸法ずつ転写することができ、転写対象物として薄手の紙を用いた場合でも破れてしまうことなく確実に転写物を転写することができる。
また本発明によれば、転写対象物を転写ヘッドと転写対象物受け台との間の挿通空間に挟み込んだ状態とすれば、転写対象物を転写具本体とともに手で持った状態のままで徐送機構によって一定寸法ずつ連続的に転写することができ、転写対象物として薄手の紙を用いた場合でも破れてしまうことなく確実に転写物を転写することができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る転写具Aは、例えば図1、図2等に示すように、テープ本体Taと、このテープ本体Taの片面に貼付した転写物たる糊Tbとからなるテープ糊Tを転写対象物たる紙片Pに貼付するものである。
転写具Aは、主として、前記テープ糊Tを保持し且つテープ糊Tを紙片Pに接触させ得る転写ヘッドHを有する転写具本体1と、この転写具本体1に付帯させてなる転写対象物受け台2とを備えたものである。
そして、この転写具Aは、この転写対象物受け台2に、後述する操作レバー71を具備する操作部7を設けている。この操作部7は、後述する補助ローラR1とともに、テープ糊Tを後述する転写面RTaを介して転写対象物たる紙片Pに対し圧着させ且つ停止させた状態で該転写面RTaを通じて糊Tbを紙片Pへ一定寸法で送り出す徐送機構Xとして機能するとともに、該徐送機構Xを作用させた徐送状態xとこの徐送状態xを解除した通常使用状態yとを転写面RTaを介してテープ糊Tを紙片Pに接触させたままで選択的に切り換える切換機構Zとしても機能するものである。
なお、以下の説明において、位置若しくは方向を示す用語である「前」とは、転写具Aの転写ヘッドHが位置する側を指し、「後」とは転写具Aの長手方向における転写ヘッドHが位置する側の反対側を指す。すなわち、この「後」は糊Tを紙片Pに転写する際に紙片Pに対して転写具Aが移動する方向であり、本発明に係る「転写方向」を併せて指しているものである。また、「前後方向」とは転写具Aの長手方向を指す。また、「上」とは転写具における転写具本体1が位置する側を指し、「下」とは転写具Aにおける転写対象物受け台2が位置する側を指す。
転写具本体1は、主として、テープ糊Tを保持する詰替カートリッジ3と、この詰替カートリッジ3を着脱可能に収容するケース4とを備えている。
詰替カートリッジ3は、図2に示すように、主として巻出用スプールSP1及び巻取用スプールSP2をそれぞれ回転可能に支持する内側板31を用いて構成されたものであり、この内側板31の前端部に転写ヘッドHを回転可能に支持させている。
転写ヘッドHは、テープ糊Tの紙片Pへの転写時に回転し得る転写ローラRTを有するものである。この転写ローラRTは、外部からの加えられた力によって若干弾性変形し得るクッション性材料により形成している。そして、内側板31の前端近傍部位に、内側板31と直交する方向に所定寸法延出させた直交片部311とこの直交片部311の先端部から内側板31と略並行をなして延びる平行片部312とを一体に設け、この平行片部312の先端部及び平行片部312の先端部に対向する内側板31の所定部位にそれぞれ形成した貫通孔に、転写ローラRTの回転支軸STの側端部をそれぞれ挿入することにより、転写ローラRTを回転支軸STを中心に回転可能に設定している。ここで、本実施実施において転写ヘッドHの先端部とは、転写ローラRTのうち、転写時に紙片Pに接触し且つテープ糊Tを転写する部位である転写面RTaの先端部を指す。この転写面RTaは転写時に回転し得るものである。また、平行片部312の先端部及び平行片部312の先端部に対向する内側板31の所定部位に、それぞれ外側方に向かって膨出させた筒状部312b、31dを設け、これら筒状部312b、31dを後述する各外側板41、43に設けた嵌合部419、437にそれぞれ嵌合可能に設定している。
他方、ケース4は、図2に示すように、主として転写具本体1の一方の外側壁となる第1外側板41と、この第1外側板41と対向し転写具本体1の他方の外側壁となる第2外側板43とを備えたものである。
第1外側板41は、前記内側板31と同様に、例えば合成樹脂製の薄板状をなすものであり、本実施形態においてはコーナー部に丸みを帯びた側面視略方形状をなしている。この第1外側板41の内側面に、前記巻出用スプールSP1及び巻取用スプールSP2を回転駆動するための巻出用ギアG1と、巻出用ギアG1より小径であり且つ巻出用ギアG1と噛合する巻取用ギアG2とを取り付けている。また、第1外側板41の下周縁部の一部を非連続的に設定し、この部位に平面視略コ字状の固定部材42を介して第2補助ローラR2aを回動可能に取り付けている。この第2補助ローラR2aは、転写ローラRTと同様クッション性材料により形成している。加えて、第1外側板41に、第1外側板41の下周縁部よりさらに下方に延出させてなる延出片417を一体に設けている。また、延出片417の後端部には、延出片417の延出方向と直交する方向に突出させてなる軸418を設けている。また、第1外側板41の後縁部位の一部を前端側に窪ませてなる凹部41Aを形成し、凹部41Aに後述する第2外側板43に設けた係合片43aが係合する係合孔41aを形成している。
一方、第2外側板43は、前記第1外側板41と同様に、例えば合成樹脂製の薄板状をなすもので、側面視形状を第1外側板41の側面視形状に略対応するように設定しており、下端部略中央部に、第1外側板41に設けた固定部材42との干渉を回避すべく固定部材42の側面視形状と略同形状の切欠き431を形成してある。第2外側板43の内側面における前記詰替カートリッジ3の内側板31の外側面が当接または近接し得る所定領域に、内側板31の側面視形状に略対応させて他の領域より薄肉となるように外側面側に窪ませてなる嵌合凹部432を形成している。さらに、第1外側板41に設けた嵌合部419と対応する位置、すなわち、第2外側板43の前端部における下縁側に、外側方に向かって膨出させた嵌合部437を設けている。この嵌合部437は、前記詰替カートリッジ3の内側板31に設けた筒状部31dの内周及び外周に同時に嵌合する形状をなしている。また、第1外側板41に形成した凹部41Aに対応させて第2外側板43の後縁部位の一部にも前端側に窪まてなる凹部43Aを形成し、この凹部43Aに上述した係合孔41aに係合する係合片43aを設けている。
そして、このような構成を有する第1外側板41と第2外側板43とを一体的に組み付けるには、第1外側板41の係合孔41aに第2外側板43の係合片43aを係合させること等により行う。
他方、転写対象物受け台2は、主として、前記第1外側板41の延出片417に設けた軸418を支持するように形成された軸受け部511を有するベース5と、ベース5に対して天秤動作可能に設定されたアーム部6とを備えたものである。
ベース5は、図2に示すように、前後巾寸法が、転写具本体1の前後巾寸法より若干小さく設定され、前後方向略中央部から前端部に亘る領域の高さ寸法を前後方向略中央部から後端部に亘る領域の高さ寸法より小さくなるように前後方向略略中央部に段部5Dを形成している。以下の説明においては、この段部5Dより後端部側の部位を後半部51と称し、段部5Dより前端部側の部位を前半部52と称す。後半部51に、前記軸受け部511を形成している。この軸受け部511は、軸418の直径より僅かに大きな径をなす第1大径部511a及び第2大径部511bを前後方向に所定距離離間した部位に有するとともに、これら大径部511a、511b同士を連通するように前後方向に延びる溝511cとを有する。溝511cは、軸418が挿通可能なものである。
アーム部6は、図2に示すように、ベース5の前半部52に配設されるものであり、前後方向略中央部に、前記ベース5の前半部52に設けた凸部が嵌まり込む嵌合孔を形成している。また、アーム部6の上面部に挿通空間ASの開放側の側方へ延出させてなる図示しない延出面部を形成してもよく、それにより転写時にこの延出面部によって紙片Pを支持するとともに、紙片Pを挿通空間ASに差し込み易くすることができるようになる。さらに、延出面部の上面に、紙片Pへの糊Tbの転写開始位置を示す転写開始位置表示手段を設けてもよい。転写開始位置表示手段としては、延出面部の上面において、転写ローラRTの回転支軸STの延長線上に略沿って設けた転写スタート位置表示ラインと、この転写スタート位置表示ラインのすぐ後方に設けた載置要領表示とから構成したものが挙げられる。これら転写スタート位置表示ライン及び載置要領表示は何れも延出面部の上面を浅く刻印したものが好ましく、転写スタート表示ラインとしては一直線上の線を、載置要領表示としては紙片Pの形状をそれぞれ採用すればよい。なお、これら転写スタート表示ライン及び載置要領表示として、延出面部の上面に印刷したものとしたりシールを貼付したものを採用しても構わない。このようにすることで、使用者に対して確実な転写作業と間違いのない使用方向とを示唆するようにしている。
また、アーム部6の前端部に、転写時に前記転写ローラRTと連動して回転し得る補助ローラR1を設けているとともに、アーム部6の後端部に、転写時に前記転写具本体1に設けた第2補助ローラR2aと連動して回転し得る第2補助ローラR2bを設けている。具体的には、前記凸部と嵌合孔との嵌合部位を支点としてアーム部6がベース5に対して天秤動作可能な状態となっている。そして、アーム部6をベース5に対して略平行となるように位置させた場合、アーム部6の上縁とベース5の後半部51の上縁とが略一致し得るように設定してある。
ここで、図4に示すように、ベース5の前半部52には枢着軸523とスライド軸524を形成して補助ローラR1を所定の操作力により一定角度回転させ得る操作部7を取り付けている。この操作部7は補助ローラR1とともに後述する使用位置(O)において、補助ローラR1を反転写方向へ一定寸法移動させ、これに連動して転写ローラRTも反転写方向へ一定寸法移動させて転写ローラRTの転写面RTaからテープ糊Tを引き出す結果糊Tbを紙片Pへ一定寸法で送り出し得る本発明に係る徐送機構Xとして機能するように構成している。また、同じく操作部7は補助ローラR1とともに、徐送機構Xに依存してテープ糊Tを紙片Pへ一定寸法で送り出し得る徐送状態xと、この徐送状態xを解除して徐送機構Xに依存せずにテープ糊Tを紙片Pへ送り出し得る、言い換えれば操作部7に依存せずに転写ローラRTを反転写方向へ回動させ得る通常使用状態yとを転写具Aの使用状態並びに操作部7の動作態様に応じて選択的に切り換える切換機構Zとしても機能するように構成している。
補助ローラR1は、操作部7付近の分解図である図4に示すように上述した構成に加え、紙片Pに当接し得る補助ローラ本体R10と、該補助ローラ本体R10と同軸に配され、共に回動するピニオンR11とによって構成しているものである。ピニオンR11は通常の歯車に比して、それぞれの係合歯R110が一方方向に偏向した形状で形成されており、係合歯R110のうち、ピニオンR11を回転させる方向に向いているそれぞれの面を係合面R110aとして後述する遊動係合子72と係り合うようになっている。(図4(b))
そして、操作部7は、操作レバー71と、遊動係合子72とにより構成されている。操作レバー71は、その一端部たる基端側に枢着軸711を形成して上述したベース5に形成した枢着軸523及びピン523aによって枢着されるとともに、他端部たる先端側に支持軸712(図4(c))を設けて当該支持軸712により遊動係合子72を支持している。また、この操作レバー71を回動させるとき支持軸712並びに遊動係合子72の軌跡は、ピニオンR11の接線方向に略合致しており、先端側に支持されている遊動係合子72がピニオンR11の略接線上を移動し得るように設定されている。またこの操作レバー71の基端側付近には、操作レバー71を上方へ回動させた際に上述した延出片417に当接し弾性変形することにより下方へ操作レバー71を回動させる力を蓄積する弾性変形部位713を形成している(図4(c))。遊動係合子72は、その上側前方にはピニオンR11に係合し得るラック部分721を、上側後方には操作レバー71に形成した支持軸712に支持される傾斜方向に延びる楕円孔である姿勢切換孔722を、さらに下側前方には上下方向に延びる長孔であってベース5に形成されたスライド軸524に上下方向にスライド可能に支持されるスライド孔723をそれぞれ形成している。ラック部分721は上述したピニオンR11の係合面R110aに当接し得る上方へ向いた伝達面721aと、斜め下方向に向く傾斜面721bとにより形成される伝達歯721cを複数(本実施形態では一例として4本)有している(図4(d))。また、姿勢切換孔722のうち、相対的に上方に位置する部分を係合位置722aとし、係合位置722aより斜め下方に位置する箇所を退避位置722bとして、操作レバー71の支持軸712が係合位置722aに位置するときにはラック部分721とピニオンR11とが係合するようにピニオンR11、操作レバー71及び遊動係合子72がそれぞれ設定されて組み付けられている。
このような構成をなす転写具本体1と転写対象物受け台2とを組み付けるには、先ず、転写具本体1の第1外側板41に設けた軸418を、転写対象物受け台2のベース5に形成した軸受け部511に挿入する。具体的には、軸418を軸受け部511のうち後縁部側に形成した第2大径部511bに挿入し、この状態で軸418に形成したねじ孔に螺合するネジVをねじ込み、転写対象物受け台2を転写具本体1に対して抜脱不能に一体的に組み付ける。なお、本実施形態においては、ネジVとしていわゆるツマミ付ネジを用いており、ねじ合わせ作業の容易化を図っている。そして、この組付状態において、軸418と第2大径部511bとの枢着点を支点に、転写対象物受け台2が転写具本体1の転写ヘッドHから所定距離離間した不使用位置(P)と、転写対象物受け台2が転写具本体1の転写ヘッドHに当接又は近接した使用位置(O)との間で転写対象物受け台2を転写具本体1に対して回動可能に設定している。本実施形態においては、転写対象物受け台2が不使用位置(P)に位置する場合、転写対象物受け台2が、転写具本体1に対して所定角度(本実施形態では略15度)をなしている(図5(b)参照)。
しかして、転写対象物受け台2を使用位置(O)に位置付けた場合、転写具本体1の第1外側板41に設けた延出片417が、転写対象物受け台2のアーム部6の一部に当接し(図5(a)参照)、転写具本体1と転写対象物受け台2とが所定距離以上接近することを規制する。また、使用位置(O)において、転写具本体1に設けた転写ローラRTと転写対象物受け台2に設けた補助ローラR1とが当接または近接した状態で対向するとともに、これら転写ローラRTと補助ローラR1との対向位置から転写方向に所定距離離れた位置において転写具本体1に設けた第2補助ローラR2aと転写対象物受け台2に設けた第2補助ローラR2bとが当接または近接した状態で対向し、転写具本体1と転写対象物受け台2との間に紙片Pが挿通可能な挿通空間ASが形成される。この場合、挿通空間ASにおいて転写ローラRTの転写面RTaと補助ローラR1の裏当て面R1aとが当接または近接した状態で対向し、転写具本体1に設けた第2補助ローラR2aの下縁部と転写対象物受け台2に設けた第2補助ローラR2bの上縁部とが当接または近接した状態で対向している。
次に、このような構成を有する転写具Aの使用方法及びその作用について図5及び図5(a)に係るB−B断面図である図6を用いて説明する。
先ず、図5に示した状態において、転写具本体1の上側に例えば右手の親指を掛けるとともに、転写対象物受け台2にその他の指を掛けるようにして転写具A全体を握るように持つ。その際、転写具本体1の延出片417が掌側に位置するように転写具Aを持つ。そして、転写対象物受け台2を不使用位置(P)にした状態で、紙片Pの縁部Pa(図6)が転写具本体1の延出片417に当接又は近接するように紙片Pと転写具Aとを近付ける。次いで転写具Aを強く握り、転写対象物受け台2を転写ヘッドHに近付ける方向に握力を付与すると、転写対象物受け台2が転写具本体1に対して回転移動し使用位置(O)となる。この際、上述したように延出片417がアーム部6の一部に当接するとともに、転写ローラRTと補助ローラR1とが紙片Pを挟んだ状態で対向し、第2補助ローラR2a、R2b同士が紙片Pを挟んだ状態で対向する。
そして、図5(a)に示したこの使用位置(O)において、補助ローラR1は転写ローラRTと連動し得る状態にあり、上述した操作部7が補助ローラR1を通じて転写ローラRTを回動させ得る状態である徐送状態xとなしている。そして徐送機構Xは、このように紙片Pに対して転写ローラRTを圧着させた状態から、操作レバー71を例えば人差し指などで操作方向、すなわち上方に回動させることにより、図6に示すように、紙片Pを反転写方向へ一定寸法ずつ送り出して糊Tbを紙片Pへ転写していくものである。
この使用状態(O)における操作部7の一連の動作態様について図7(a)、図7(b)、図8(a)及び図8(b)に模式的に示して詳述する。
まず、図7(a)は、使用位置(O)において、操作レバー71を操作力を付与していない状態を示している。この状態において、操作レバー71の弾性変形部位713の先端部713aは、転写具本体1側の延出片417の所定箇所に接触した状態となっている。また、遊動係合子72はこのとき、ラック部分721の伝達面721aがピニオンR11の係合面R110aから僅かに離れた通常使用状態yとなっている。この状態において、遊動係合子72は主にベース5のスライド軸524の上端によって支持されている状態であり操作レバー71の支持軸712は姿勢切換孔722における退避位置722bに位置した退避姿勢yaとなっている。
そして、操作レバー71を上方へ回動させると、図7(b)に示すように、弾性変形部位713が弾性変形しながら操作レバー71の先端側が上方へ移動することにより、支持軸712が主に遊動係合子72を支持する状態となり、このとき、支持軸712は姿勢切換孔722における係合位置722aに位置する。すなわち、このとき操作部7は通常使用状態yから徐送状態xへと切り換える本発明の切換機構Zとして機能している。そして係合位置722aにおいて支持軸712に支持されることにより遊動係合子72の上部がピニオンR11に接する方向に傾斜してラック部分721の伝達歯721cがピニオンR11の係合歯R110と係合した係合姿勢xaとなりながら上昇する。そして、ラック部分721の伝達面721aとピニオンR11の係合面R110aとが接することによりラック部分721の上昇に連動してピニオンR11が回動する、そして、操作レバー71が動作終端、即ち上昇端へ到達すると、ラック部分721の最も下方に位置する伝達歯721cが係合歯R110と係合し終わった状態となる。すなわち、操作部7による一回の操作によりピニオンR11を回動させる角度は伝達歯721cの歯数に応じてピニオンR11の係合歯R110の4本分が回動する角度に設定されている。そしてこのとき、操作レバー71は、弾性変形部位713により操作レバー71の先端側を下方へ回動させる力を蓄積した状態となっている。
次に、操作レバー71を上方へ回動させた状態において操作レバー71を操作する操作力を解除すると、図8(a)に示すように弾性変形部位713の蓄積した弾性力によって操作レバー71の先端側が下方へ回動する。このとき操作レバー71の先端側に追従して遊動係合子72も下方へ移動するが、このとき操作レバー71の支持軸712が姿勢切換孔722の退避位置722bに位置することにより遊動係合子72の上部がピニオンR11より離間する方向へ傾斜した退避姿勢yaをとりながら下方へ移動する。このとき、ラック部分721の伝達歯721cとピニオンR11の係合歯R110とは係合しない状態、すなわち通常使用状態yとなる。
一方、図8(b)は操作レバー71を動作終端に位置させた状態において、図示しない紙片Pを反転写方向へ移動させることにより転写ローラRT及び補助ローラR1を反転写方向へ移動させた状態を示す。この状態においてピニオンR11の係合歯R110がラック部分721に対して回動することにより係合歯R110の先端部R110bがラック部分721の傾斜面721bと当接すると、遊動係合子72がピニオンR11から斜め上方へ蹴り上げられた状態となって退避姿勢yaをとり、ピニオンR11がラック部分721に対して空転する通常使用状態yとなる。また、操作レバー71が動作終端になくとも、ラック部分721とピニオンR11とが係合した係合姿勢xaから紙片Pを反転写方向へ移動させることにより補助ローラR1を回動させれば上述と同様に遊動係合子72は退避姿勢をとる。つまり、本発明に係る切換機構Zは、操作部7を操作する一連の動作のうち、操作レバー71を上方へ回動させている状態のみピニオンR11を回動させ得る徐送機構Xを機能させた徐送状態xとし、操作レバー71を下方に回動させた状態及び操作部7によらず補助ローラR1を回動させた状態では通常使用状態yとなるように、徐送状態xと通常使用状態yとを切り換える機能を有している。
このようにして、操作部7を繰り返し操作することにより転写具本体1と転写対象物受け台2との間に紙片Pを挟み込んだ状態(図5(a)参照)で転写ローラRTの転写面RTaを紙片Pの表面に接触させて紙片Pを反転写方向に一定寸法ずつ徐々に移動させる。
また、上述した徐送機構Xに依存して紙片Pを反転写方向へ移動させる場合においても、通常使用状態yとして転写具Aを転写方向へ移動させる場合においても、転写具Aが転写方向へ糊Tbを紙片Pに転写していく操作に伴って、補助ローラR1がその裏当て面R1aを紙片Pの裏面に接触させながら転写ローラRTと連動して同期回転するとともに、一対の第2補助ローラR2a、R2bが紙片Pとの摩擦力により同期回転し、安定した転写作業を行うことができるように設定してある。そして、転写対象物受け台2のアーム部6をベース5に対して天秤動作可能に設定していることにより、アーム部6に設けた補助ローラR1及び第2補助ローラR2bが、転写具本体1に設けた転写ローラRT及び第2補助ローラR2aと適宜接離し、少なくとも補助ローラR1の裏当て面R1aが転写時に紙片Pの裏面に接触するように設定している。また、補助ローラR1が天秤動作すると、ピニオンR11も勿論天秤動作してしまい、該ピニオンR11と操作部7との相対位置が若干ずれることとなるが、天秤動作の際に補助ローラR1が描く軌跡と操作レバー71の先端側が描く軌跡とが近似するように設定しているため、操作レバー71の先端側に支持される遊動係合子72は常にピニオンR11と係合し得る状態を維持することが可能となっている。なお、転写時には、転写面RTaと紙片Pとの間に挟まれたテープ糊Tが摩擦力で巻出用ギアG1と共に回転する巻出用スプールSP1から送り出され、テープ本体Taの片面に貼着した糊Tbが紙片Pに貼付されると同時に、巻出用ギアG1に伴って逆回転する巻取用ギアG2と共に巻取用スプールSP2が回転することによって片面に糊Tbを有しないテープ本体Taが巻取用スプールSP2に巻き取られることになる。そして、紙片Pにおける所望の領域を転写した後は、転写対象物受け台2を転写具本体1に近付ける方向への握力の付与を停止することによって、転写対象物受け台2が転写ヘッドHから離間する方向に回転移動して不使用位置(P)となる(図5(b)参照)。
一方、軸418を軸受け部511の第2大径部511bに位置させている場合、転写対象物受け台2が転写ヘッドHの先端部を被覆し得る位置となっているが、この状態から軸受け部511の溝511cの延出方向に沿って軸418を第1大径部511aに向かってスライド移動させると、図9に示すように転写対象物受け台2が転写ヘッドHの先端部を表出させてなる転写ヘッド表出位置(R)となる。この状態で転写ヘッドHを紙片Pに接触させて転写方向に転写具Aを移動させることにより周知の転写具Aと同様の使用態様で転写することができる。
以上のような構成とすることにより、本実施形態に係る転写具Aは、使用状態(O)で転写面RTaを通じて転写物たる糊Tbを転写対象物たる紙片Pへ一定寸法で送り出す徐送機構Xと、該徐送機構Xを作用させた徐送状態xとこの徐送状態xを解除した前記通常使用状態yとを使用状態(O)のままで選択的に切り換える切換機構Zとを具備している。
このようなものとすることにより、徐送機構Xにより紙片Pに糊Tbを一定寸法ずつ転写し得る徐送状態xと、従来の転写具と同様に任意の寸法糊Tbを転写する態様、すなわち通常使用状態yとを切換機構Zにより連続的に切り換えることが可能となるので、徐送機構Xが機能し得る徐送状態xであっても、当該徐送状態xから通常使用状態yへと切換機構Zが使用状態(O)のままで選択的に切り換えるので、転写ヘッドHの転写面RTaを紙片Pから離すことなく糊Tbを従来の転写具と同様に任意の寸法で転写する態様に任意に切換えることができる。さらに、従来の転写具では例えば転写対象物として薄い紙を用いた場合など、紙片Pの端部付近を手で押さえる力と転写具の転写面を所定の転写方向へ移動させる力によって、紙片Pを破ってしまう場合も考えられたが、本実施形態に係る転写具Aであれば、徐送機構Xにより紙片Pに対して糊Tbを一定寸法ずつ転写することができるので、紙片Pを破ってしまうことなく確実に糊Tbを転写することができる。
また、本実施形態の転写具Aには、転写ヘッドHが転写時に回動し得る転写面RTaを有する転写ローラRTを設けているので、転写面RTaを転写方向へ移動させる際に紙片Pに加える力をより軽減させて円滑な転写を実現することができる。
そして、転写具Aに、転写ヘッドHの転写面RTaに紙片Pを接触させた状態において紙片Pの裏面から当接する裏当て面R1aを有する回動可能な補助ローラR1を設けているので、転写面RTaへ紙片Pを適切に当接させて良好な転写性を得るとともに紙片Pを正確に反転写方向へ送ることができる。また、補助ローラR1を転写ヘッドHの転写面RTaに対向する位置に設けて紙片Pを表裏より圧迫した状態として反転写方向へ送り出す態様としているので、より良好な転写性を得ることができる。さらに、転写対象物受け台2が転写具本体1に対して回動可能に取り付けられていることと、転写ローラR1がアーム部6を介して取り付けられて天秤動作することで、裏当て面R1aと転写面RTaとを相対的に接離するように構成しているので、紙片Pの厚みに関らず好適に紙片Pを表裏より支持することができる。
また、転写具Aに設けた徐送機構Xは、補助ローラR1を操作力により一定角度回動させて、紙片Pを反転写方向へ一定寸法移動させることにより転写ヘッドHの転写面RTaから転写物たる糊Tbを引き出す結果糊Tbを紙片Pへ一定寸法で送り出し得るものとしているので、徐送機構Xによって糊Tbを転写するときに紙片Pに掛かる力を、紙片Pを厚み方向に圧迫する力と、紙片Pと転写面RTaとの摩擦力と、紙片Pの裏面と裏当て面R1aとの摩擦力のみとすることができる。そうすることにより、紙片Pに掛かる力をより望ましく軽減した状態で紙片Pを送り出すことができる。また、転写ローラRTが補助ローラR1と連動した状態である使用状態(O)の場合のみ徐送状態xと成り得る構成となり、転写ローラRTが補助ローラR1と連動しない場合に誤って徐送機構Xによって糊Tbを転写してしまうという誤操作を有効に回避するものとしている。ここで、本実施形態において補助ローラR1を回動させる「一定角度」は、補助ローラ本体R10とともに回動するピニオンR11の係合歯R110を4本分回動させる角度に設定している。そして、切換機構Zを、上述した徐送機構Xに依存して補助ローラR1を一定角度回動させ得る徐送状態xと、徐送機構Xに依存せずに補助ローラR1が回動し得る通常使用状態yとを切り換えるように構成することにより、上述した徐送機構Xの動作をさらに確実なものとしている。
そして、転写具Aは、転写対象物受け台2と前記転写具本体1との間に挿通空間ASを形成し、該挿通空間ASに内に少なくとも転写面RTaが転写具本体1より表出するように転写ヘッドHを配置するとともに、裏当て面R1aを転写対象物受け台2より表出するように補助ローラR1を配置して、該挿通空間ASに紙片Pを挿通させる構成として、転写面RTaと裏当て面R1aとでより安定して紙片Pを支持しつつ、紙片Pを反転写方向へ好適に移動させ得る構成としている。加えて、補助ローラR1を操作力により回動させ得る操作部7を転写対象物受け台2のベース5に設けることにより、様々な部品を内蔵し機構が複雑となりがちな転写具本体1に操作部7を設けることを有効に回避しているとともに、転写具Aを手で握った状態において人差し指などで操作しやすい位置に操作部7を設定することを可能にしている。そして切換機構Zは、操作部7が補助ローラR1を一定角度回動させ得る徐送状態xと、操作部7に依存せずに補助ローラR1が回動し得る通常使用状態yとを切り換える構成としているので、操作部7の構成を付与するのみで徐送機構Xと切換機構Zとを具備した転写具Aとすることをを実現している。
そして、操作部7が補助ローラR1を回動させる具体的な構成として、補助ローラR1を、補助ローラ本体R10とピニオンR11とで構成することにより、簡易な構成により操作部7が確実に補助ローラR1を回動させる構成を実現している。また、操作部7は、操作レバー71と、ラック部分721を形成した遊動係合子72とで構成され、係合姿勢xaと退避姿勢yaとをとり得るように構成しているので、少ない部品点数で操作部7を構成することを実現している。そして操作レバー71は、枢着孔711においてベース5に枢着され、他端部たる先端側に形成した支持軸712により遊動係合子72を支持しているので、回動運動を利用することによって操作レバー71は単純な構成で高い精度を実現しつつ操作部7を構成する部品点数を有効に少くしている。さらに、操作レバー71の枢着孔711を中心とする遊動係合子72が移動する回動方向がピニオンR11の接線方向に略合致しているので、操作レバー71の回動による操作部7の正確な動作を実現している。そして切換機構Zは、遊動係合子72がピニオンR11と係合する係合姿勢xaをとった徐送状態xと、遊動係合子72が退避姿勢yaをとった通常使用状態yとを切り換えるものであるので、遊動係合子72の姿勢を切り換えるのみで徐送状態xと通常使用状態yとを切り換える構成とすることにより、操作部7の動作を安定したものとしている。
そして、ピニオンR11が補助ローラR1の裏当て面R1aを反転写方向に回動させるべく操作レバー71を所定の操作方向たる上方へ回動させる場合に遊動係合子72が係合姿勢xaをとる一方、操作レバー71を下方へ回動させる場合に遊動係合子72が退避姿勢yaをとるように切換機構Zを構成しているので、操作レバー71を下方に回動させる場合にピニオンR11が連動して逆向きに回動してしまうという誤操作を有効に回避することができる。そしてその詳細の構成として、操作レバー71の他端部たる先端側に遊動係合子72を支持する支持軸712を設けるとともに遊動係合子72に支持軸712に支持される姿勢切換孔722を形成し、姿勢切換孔722を長孔としてその一端側に係合位置722aを設定するとともに他端側に退避位置722bを設定し操作レバー71を上方へ回動させる場合に前記支持軸が係合位置722aに位置することにより遊動係合子72が係合姿勢xaをとるとともに、操作レバー71を下方へ回動させる場合に前記支持軸712が退避位置722bに位置することにより遊動係合子72が退避姿勢yaをとるように構成しているので、別途部品を加えることなく操作レバー71に支持される孔の形状を工夫するのみで切換機構Zとして機能させることを実現している。
さらに、操作レバー71に弾性変形部位713を形成しているので、操作レバー71を上方へ操作する際には良好な弾力感即ち好適な操作感を与えるとともに、手指を操作レバー71から離すと弾性変形部位713が弾性変形した状態から復元することにより操作レバー71は下方へ回動するため、手指は単に操作レバー71を上方へ回動させる動作をするのみで操作レバー71繰り返し操作することができる。すなわち指1本で操作可能なものに設定することも可能である。
そして、遊動係合子72が係合姿勢xaにある徐送状態xにおいて、伝達歯721cの伝達面721aが係合歯R110の係合面R110aに当接する方向へラック部分721の伝達歯721aが動作した場合に遊動係合子72が係合姿勢xaをとりながらピニオンR11がラック部分721に連動して反転写方向へ回動するように徐送機構Xを構成し、さらに、この徐送状態xにおいてピニオンR11の係合歯R110が動作して係合歯R110の先端部R110bが伝達歯721cの傾斜面721bに当接した場合に、ラック部分721とピニオンR11とが離間して遊動係合子72が係合姿勢xaから退避姿勢yaへと切り換わることによりピニオンR11がラック部分721に対して空転する通常使用状態yへと切り換わるように切換機構Zを構成しているので、遊動係合子72のラック部分721がピニオンR11に係合した係合姿勢xaを構成しているときであっても好適に退避姿勢yaとして通常使用状態yへ切り換えることができる。また、このような機能をピニオンR11及びラック部分721の形状を工夫するのみで、別体の部材を追加することなく実現している。
加えて、本実施形態に係る転写具Aは、転写具本体1と転写対象物受け台2とを具備してなり、該転写対象物受け台2と前記転写具本体1との間に紙片Pを挿通可能な挿通空間ASを形成し、該挿通空間AS内において転写面RTaを紙片Pに対し停止させ且つ圧着させた状態で徐送機構Xを機能させているので、挿通空間ASにおいて紙片Pを転写ヘッドHと転写対象物受け台2との間に挟み込んで、例えば紙片Pを手で持った状態のままで徐送機構Xによって一定寸法ずつ連続的に転写することができる。
そして、本実施形態の変形例として、転写対象物受け台2に操作部8設けた態様を図10に示す。
この操作部8は、転写対象物受け台2と回動軸を同じくする操作レバー81と、遊動係合子82により構成されており、操作レバー81に設けた姿勢切換孔811に遊動係合子82の両側方に設けた支持軸822をけんどん方式等によって取り付けて、操作レバー81をベース5に下方より組み込んだ状態とするとともに該組み込んだ状態では支持軸822が姿勢切換孔811における係合位置811aに位置するように遊動係合子82の位置を設定し、該遊動係合子82のラック部分821がピニオンR11に係合する態様としている。また、紙片Pを反転写方向に移動させることにより、操作レバー81の操作に依存せず補助ローラR1、即ちピニオンR11を回転させるときはピニオンR11とラック部分821との係合が解除され、遊動係合子82は支持軸822が姿勢切換孔における退避位置822bへ移動するようになっているが、このとき遊動係合子82に形成された弾性変形部823の先端部823aが、操作レバー81における当たり面812に当接することにより支持軸822を姿勢切換孔811における係合位置811aへスライド移動させる方向の弾性を蓄積するものとなっている。
このようなものとすることにより、遊動係合子82は操作レバー81の操作に好適に追従し得るものとして安定して動作させることができるとともに、遊動係合子82の支持軸822の位置を、必要に応じて姿勢切換孔811における係合位置811aと退避位置811bとに好適に切り換え得るものとすることができる。
続いて、本発明の第二実施形態に係る転写具Aについて図11〜図14を用いて説明する。
なお本実施形態において、上記実施形態と同様の構成要素については同様の符号を付し、詳細な説明を省略するものとする。
この転写具Aは、図1に示すように、テープ糊Tやそれを送り出す送出機構部品を収容したケース4及びこのケース4を保持するとともにケース4に対して相対的に回動し得るように設けられた枠体4Wからなる転写具本体1と糊Tbを転写する際に枠体4Wとの間に紙片Pを差し挟むための転写対象物受け台2と、当該転写対象物受け台2に対して回動可能に取り付けた操作レバー71を有する操作部7とを主たる構成部品としている。また、転写対象物受け台2は、図11〜図13に示すように、紙片P(図示せず)を挿通させるために枠体4Wの下端との間に所定高さの挿通空間ASを前後に亘って形成するものである。
ここで、本実施形態に係る転写具Aは上記第一実施形態において詳述した徐送機構X並びに切換機構Zの他に、通常使用状態yにおいて操作部7を構成する遊動係合子72のラック部分721と後述するピニオンR11とを互いに接触し得ない距離に離間させる解除機構Sをさらに具備しているものである。
以下、転写具Aの具体的な構造について詳述する。
転写具本体1は、ケース4及び枠体4Wを主たる構成要素としている。
ケース4は、概ね半割構造をなす詰め替えカートリッジ3とケース本体40とで構成することとしている。また、詰め替えカートリッジ3の前端部に転写ヘッドHを取り付けている。そして、消耗部品たるテープ糊Tと、テープ糊Tを紙片Pに供給するための送出機構部品の一部である巻き出しスプールSP1、巻き取りスプールSP2、転写ヘッドH等を交換部品として、当該詰め替えカートリッジ3に付帯させた状態で新品と交換するようにしている。そして、ケース本体40は、通常は枠体4Wや転写対象物受け台2とは分離させない状態で詰め替えカートリッジ3のみを交換できるように構成されたものであり、テープ糊Tを紙片Pに供給するための送出機構部品の一部である非交換部品を保持している。
枠体4Wは、図11に示すように、ケース4を保持して転写具Aを使用可能な状態とする機能と、ケース4をケース本体40と詰め替えカートリッジ3とに分解可能な状態とする機能とを兼ね備えたものである。具体的にこの枠体4Wは、上下に連続して開口する枠状をなすものであり、合成樹脂の一体成形品としているが、ケース4よりも厚肉で剛性の高いものを採用している。また、ケース本体40を枠体に回動可能に支持している。なお、枠体4Wの下端部には転写対象物受け台2及び後述する操作レバー71を回動可能に支持する軸418を有している。なお、枠体4Wの下方から転写ヘッドHにおける転写ローラRTを表出させて、転写面RTaを挿通空間AS内に位置付けている。
転写対象物受け台2は、図11及び図12に示すように、転写具本体1に対して回動可能に取り付けられ、転写具本体1とともに挿通空間ASを形成するものである。
転写対象物受け台2は図11に示すように、枠体4Wとの間に転写対象物たる紙片Pを差し挟んだ状態で糊Tbを転写することができるようにするためのものであり、枠体4Wと共にケース4に対して回動し得るように構成されている。具体的にこの転写対象物受け台2は、図11〜図13に示すように、紙片Pを挿通させるために枠体4Wの下端との間に所定高さの挿通空間ASを前後に亘って形成するものである。補助ローラR1は、その転写対象物受け台2の先端よりに位置付けられているものである、また、補助ローラR1は、挿通空間ASに表出して、紙片Pの裏側から当接し得る裏当て面としている補助ローラ本体R10と、該補助ローラ本体R10と共に回動するピニオンR11とを具備している。また、転写対象物受け台2の下面側において後述する遊動係合子72のカム面たる切欠724と対向する位置には後述する付勢部たる突起2Tを形成している。
操作部7は、図12に示すように、転写対象物受け台2の下側を略覆うように且つ転写具本体1の軸418に対して同軸に取り付けた操作レバー71を主体とするものであり、転写対象物受け台2と操作レバー71との間に形成される内部空間に、遊動係合子72とコイルバネ73とを収納している。なお、上述の補助ローラR1もこの内部空間に収納している。
操作レバー71は、上述の通り転写対象物受け台2の下側を略覆うように取り付けられたものであり、転写対象物受け台に取り付けた際に形成された内部空間に遊動係合子72を支持する遊動係合子支持部710を形成している。この遊動係合子支持部710は操作レバーの下側に形成された支持台714と、当該支持台714より上面視概略コの字状に起立する支持壁715とによって構成されているものである。支持台714は遊動係合子72の下部に形成された後述する弾性変形部726の下面側に略接し得る形状をしたものである。また、支持壁715は遊動係合子72の厚み方向から挟むように起立する一対の側壁715aとこの側壁715a間に介在する後壁715bとを有しており、側壁715aには遊動係合子72の後述する支持軸725を前後方向に移動可能に収納する姿勢切換部たる姿勢切換孔716を形成している。なお、遊動係合子72の支持軸725をこの姿勢切換孔716に支持させることにより、遊動係合子72をピニオンR11に係合する係合姿勢xaと、ピニオンに対して係合しない退避姿勢yaと、ピニオンR11に対して接触し得ない距離にまで離間した解除姿勢saとに姿勢変更することが可能となっている。
遊動係合子72は、ピニオンR11に接する位置に当該ピニオンR11に係合して補助ローラR1の裏当て面R1aを反転写方向へ回動させ得るラック部分721を形成している。そして、遊動係合子72の中央部には上述の姿勢切換孔716に収納され得る支持軸725を遊動係合子72の厚み方向に突出させることにより形成している。また、遊動係合子72の下側には上述の支持台714に支持され得る突起状の弾性変形部726を形成しており、遊動係合子72が退避姿勢ya或いは解除姿勢saをとった際に弾性変形部726が弾性変形することにより係合姿勢xaへ適宜復元させる作用を奏している。詳細に説明すると、弾性変形部726の先端部分はさらに下方へ突出させて形成しており、この突出部分を支持台714に当接させて弾性変形部726の先端側を若干持ち上げた状態で遊動係合子72を載置することにより、遊動係合子72全体を若干ピニオンR11に対して傾斜させて当該ピニオンR11に対して一定強度の弾性付勢力を予め付与しラック部分721がピニオンR11に良好に係合し得る状態を実現している。一方、遊動係合子72の上面側には上述の突起2Tに当接し得る側面視V字状のカム面たる切欠724を形成している。そして、このV字形状の切欠724における突起2Tに接し得る傾斜面を摺接面724aとし、V字形状の底をなす部分を位置決め部724bとしている。なお、本実施形態においてラック部分721及びピニオンR11は、上記第一実施形態と同様の形状を採用している。
コイルバネ73は、転写対象物受け台2と操作レバー71との間に挿入されるものであり、操作レバー71と転写対象物受け台2との距離を離間させる方向に弾性付勢するものであるが、このような弾性付勢をなすものであれば、本実施形態のようなコイルバネ73に限られることはなく、例えば板バネや弾性を有する他の部材を適宜取り付ける等、他の構造を採用したものであっても良い。
以上の構造のもとで、この転写具Aは上記第一実施形態と同様に、操作レバー71を回動させることにより遊動係合子72がピニオンR11と係合してピニオンR11を一定角度回動させることにより紙片Pに一定寸法ずつ糊Tbを転写する徐送状態xとする徐送機構Xと、当該徐送機構Xによる徐送状態xから、例えば手指により紙片Pを移動させた場合にピニオンR1の回動によって遊動係合子72が移動して適宜徐送状態xを解除して通常使用状態yとする切換機構Zを構成している。
しかして、本実施形態に係る転写具Aは上述した徐送機構X並びに切換機構Zに加えて、操作レバー71の操作にともなって遊動係合子72を、ピニオンR11とラック部分721とが係合する係合姿勢xaからピニオンR11とラック部分721とが離間した解除姿勢saへと移動させることにより、通常使用状態yにおいてラック部分721とピニオンR11とを互いに接触し得ない距離に離間させる解除機構Sをさらに具備しているものである。詳述すると、解除機構Sを、遊動係合子72を係合姿勢xaと解除姿勢saとをとり得るように移動可能に支持し得る遊動係合子支持機構S1と、操作レバー71の回動動作を係合姿勢xaから解除姿勢saへの退避動作に変換する動作力変換機構S2とによって構成している。さらに詳述すると、遊動係合子支持機構S1は遊動係合子72の支持軸725及び弾性変形部726と、操作レバー71に形成された遊動係合子支持部710とによって構成されるものであり、動作力変換機構S2は転写対象物受け台2に形成された突起2Tと遊動係合子72に形成された切欠724とによって構成されるものである。
次に、図12、図13及び図14を用いて操作レバー71の一連の回動動作に伴う解除機構の動作について詳細に説明する。ここで図14(a)〜図14(e)は図12に示した状態から操作レバー71を回動させて図13に示した状態に至るまでの一連の動作を模式的に示すものである。
まず、図14(a)に示す状態は、図12と同様に操作レバー71が当該操作レバー71の回動範囲における回動始端RSに位置する状態、例えば操作レバー71に操作力が付与されていない状態を示す。この状態においてラック部分721の上部はピニオンR11に接した係合姿勢xaをとっている。この状態から操作レバー71を回動させ図14(b)に示す状態並びに図14(c)に示す状態ではピニオンR11に対して遊動係合子71が係合姿勢xaをとりながら操作レバー71の動作に従って上昇することによりラック部分721がピニオンR11を回転させることとなる。一方、遊動係合子72の上部に形成された切欠724は転写対象物受け台2に形成された突起2Tに徐々に近接している。そして、操作レバー71が回動終端RE付近まで回動させた図14(d)に示す状態では、切欠724における摺接面724aの上端付近と突起部2Tの先端とが当接した状態となり、操作レバー71の回動に伴って突起2Tの先端を摺接面724aに沿って摺動させながらラック部分721がピニオンR11に対して退避動作を行うこととなる。このとき、弾性変形部726は支持台714に略固定された状態で支持されているため弾性変形部726の、特に基端部分が弾性変形しながら支持軸725が姿勢切換孔716に沿って移動する。そして、図14(e)或いは図13に示す操作レバー71が操作力によって回動終端REに到達した状態では、突起2Tの先端が切欠724の底部に当たる位置決め部724bに当接することにより遊動係合子72が解除姿勢saに位置決めされる。この状態において遊動係合子72は、ラック部分721がピニオンR11に対して完全に離間して接触し得ない状態で位置決めされた状態となっている。言い換えれば、この解除姿勢saにおいてラック部分721は、ピニオンR11が回転する範囲より完全に退避した状態となっている。
一方(e)及び図13に示すような操作レバー71を回動終端REに位置付けた状態から例えば使用者が握力を緩めるなどして作用力を解除すると、コイルバネ73の弾性反発力が働き操作レバー71は回動終端REから回動始端RSへと復元する。そのとき位置決め部724bによって位置決めされた遊動係合子72は突起2Tの先端が摺接面724aに沿って摺動するように移動した後、切欠724が突起2Tから離間するとともに、遊動係合子における弾性変形部726の弾性反発力により支持軸725が姿勢切換孔716に沿って移動しながら遊動係合子72は係合姿勢xaをとり図14(a)並びに図12に示す状態へと戻ることとなる。
以上のように、本発明の第二実施形態に係る転写具Aは、ラック部分721とピニオンR11とを互いに接触し得ない距離に離間させる解除機構Sを具備している。そのため、通常使用状態yにおいてピニオンR11が回転する際にラック部分721に衝突することによって起こる衝突音の発生を有効に防止することが可能である。また、ラック部分721とピニオンR11との衝突を回避することによりピニオンR11と遊動係合子72のラック部分721とが摩耗することを防止することができ、ひいては転写具A自体の耐久性の向上に寄与するものとなっている。
また、解除機構Sが遊動係合子72を移動させる構成を採用することにより、補助ローラR1及びピニオンR11の設定を変更することなく、解除機構Sを好適に設定しているため、補助ローラの動作安定性を有効に確保している。
さらに、操作レバー71の回動範囲のうち回動終端RE付近において遊動係合子72を解除姿勢saとするように構成しているので、操作レバー71を動作させ徐送機構Xによる動作を行っている状態から格別な操作を必要とせずに簡便且つ好適に解除機構Sを作動させ得るものとなっている。
また、操作レバー71を回動させた際に逆方向の弾性反発力を蓄積する弾性部材たるコイルバネ73を取り付けているので、操作レバー71を所望のタイミングで動作させて解除姿勢saとし、また所望のタイミングで解除姿勢saから係合姿勢xaとすることが可能である。
特に、解除機構Sを、遊動係合子72を係合姿勢xaと解除姿勢saとをとり得るように移動可能に支持し得る遊動係合子支持機構S1と、操作レバーを回動させる動作を、遊動係合子72が係合姿勢xaから解除姿勢saへの退避動作に変換する動作力変換機構S2とを具備している。このような構成とすることにより、遊動係合子72を移動可能に支持する遊動係合子支持機構S1と、遊動係合子72を係合姿勢xaと解除姿勢saとに相互に移動させる動作力変換機構S2とを分離して構成しているため、遊動係合子72が移動し得る移動範囲と遊動係合子72を移動させるタイミングとをそれぞれ好適に設定した構造を実現している。
詳細には、遊動係合子支持機構S1を、支持軸725と、姿勢切換孔716とによって構成するといった簡素な構造を採用しながらも遊動係合子72を正確に移動させ得るものとしている。また、遊動係合子72が解除姿勢saをとる際に係合姿勢xaへ復帰させる弾性反発力を蓄積する弾性変形部726を有しているため、遊動係合子72を係合姿勢xa及び解除姿勢saに相互に好適に移動させ得るものとなっている。
一方、動作力変換機構S2を、遊動係合子72に形成したカム面たる切欠724と、転写対象物受け台2の下面側における切欠724に対向する位置に形成した付勢部たる突起2Tによって構成することにより、操作レバー71に付与される動作力を好適に遊動係合子72の姿勢変更に変換するものとしている。加えて、簡素な構造で動作力変換機構S2を実現している。そして、このような構成とすることにより、遊動係合子72の形状を適宜変更すれば、遊動係合子72の姿勢変更動作の設定を行いやすいものとしている。そして、切欠724に位置決め部724bを形成して操作レバー71の回動終端REにおいて好適に遊動係合子72を解除姿勢saに位置決めし得るものとしている。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、上記第一実施形態では転写対象物受け台2側に操作部7を設け、徐送機構X及び切換機構Zは、補助ローラR1に対して作用するものとしていたが、例えば、操作部7を転写具本体1側に設けるなどして転写ローラRTを外力により一定角度回動させる徐送機構Xを構成することにより、糊Tbを紙片Pへ一定寸法で送り出し得るものとしてもよい。そのようなものであれば、紙片Pに掛かる力は、紙片Pを厚み方向に圧迫する力と、転写面RTaと接する箇所に掛かる摩擦力のみとすることが紙片Pを破ることなく送り出すことができるとともに、転写対象物受け台2を具備しない転写具に対しても本発明を適用することができる。このような徐送機構Xを構成した場合の切換機構Zの望ましい態様として、切換機構Zが、徐送機構Xに依存して転写ローラRTを一定角度回動させ得る徐送状態xと、転写ローラRTが徐送機構Xに依存せずに回動し得る通常使用状態yとを切り換えるものであることが望ましい。
また例えば、上記第二実施形態では、ラック部分721を有する遊動係合子72を移動させる構成としていたが、本発明に係る解除機構Sはラック部分721或いはピニオンR11のどちらを移動させるものであるかを限定するものではなく、例えば両方を移動させるものであっても良い。さらに解除機構Sは、操作レバー71の何れの動作範囲において解除姿勢saとするものであっても良い。例えば操作レバーの動作範囲のうち回動始端RS付近において遊動係合子72を解除姿勢saへと移動させるものであっても良い。
さらに本発明において、補助ローラ或いは転写ローラを回動させる態様は直接的であるのか或いは間接なものであるのかを問わない。すなわち、補助ローラ或いは転写ローラを直接手指などで一定角度回動させ得る態様をも含むものである。また、上記実施形態では弾性変形部位を転写対象物受け台側の操作レバーに設け、転写具本体に接することにより機能するものとしていたが、弾性変形部位は操作レバーに当接する転写具本体側の所定箇所に設定するなど、転写具本体側に設定する態様や、操作レバー自体に設ける態様であってもよい。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の第一実施形態に係る転写具の全体斜視図。 同実施形態に係る分解斜視図。 同実施形態に係る要部斜視図。 同実施形態に係る要部分解斜視図。 同実施形態に係る側面図。 図5(a)に係るB−B断面図。 同実施形態に係る動作説明図。 同実施形態に係る動作説明図。 同実施形態に係る側面図。 同実施形態の変形例に係る斜視図。 本発明の第二実施形態に係る転写具の全体図。 同実施形態に係る要部断面図。 同実施形態に係る構成説明図。 同実施形態に係る動作説明図。
符号の説明
1 …転写具本体
2 …転写対象物受け台
2T…付勢部(突起)
7、8 …操作部
71、81…操作レバー
712、822…支持軸
713…弾性変形部位
716…姿勢切換部(姿勢切換孔)
72、82…遊動係合子
721、821…ラック部分
722、811…姿勢切換孔
722a、811a…係合位置
722b、811b…退避位置
721a…伝達面
721b…傾斜面
721c…伝達歯
724…カム面(切欠)
724b…位置決め部
725…支持軸
73…弾性部材(コイルバネ)
726、823…弾性変形部
A …転写具
AS…挿通空間
H …転写ヘッド
RT…転写ローラ
RTa…転写面
R1…補助ローラ
R1a…裏当て面
R10…補助ローラ本体
R11…ピニオン
R110…係合歯
R110a…係合面
R110b…先端部
RE…回動終端
S …解除機構
sa…解除姿勢
S1…遊動係合子支持機構
S2…動作力変換機構
Tb…転写物(糊)
P …転写対象物(紙片)
X …徐送機構
x …徐送状態
xa…係合姿勢
Z …切換機構
ya…退避姿勢
y …通常使用状態

Claims (33)

  1. 転写物を紙等の転写対象物に転写する際に用いられる転写具において、
    少なくとも前記転写物を前記転写対象物に接触させ得る転写ヘッドを有する転写具本体を具備し、前記転写ヘッドが、前記転写物の前記転写対象物への転写時に前記転写対象物に接触し且つ転写物を転写する部位である転写面を有し、通常使用状態では前記転写対象物に対して前記転写面を接触させて所定の転写方向へ移動させることにより前記転写物を前記転写対象物に転写するように構成したものであって、
    前記転写面を前記転写対象物に対し停止させ且つ圧着させた状態で該転写面を通じて転写物を転写対象物へ一定寸法で送り出す徐送機構と、該徐送機構を作用させた徐送状態とこの徐送状態を解除した前記通常使用状態とを前記転写面を転写対象物に接触させたままで選択的に切り換える切換機構とを具備していることを特徴とする転写具。
  2. 前記転写ヘッドが転写時に回動し得る前記転写面を有してなる転写ローラを具備するものである請求項1記載の転写具。
  3. 前記徐送機構が、前記転写ローラを外力により一定角度回動させることにより、前記転写物を前記転写対象物へ一定寸法で送り出し得るものである請求項2記載の転写具。
  4. 前記切換機構が、前記徐送機構に依存して前記転写ローラを一定角度回動させ得る徐送状態と、前記転写ローラが前記徐送機構に依存せずに回動し得る通常使用状態とを切り換えるものである請求項3記載の転写具。
  5. 転写時に前記転写ヘッドの転写面に前記転写対象物の対象面を接触させた状態で前記転写対象物の前記対象面に対する裏面から当接する裏当て面を有する回動可能な補助ローラを設けている請求項1、2、3又は4記載の転写具。
  6. 前記補助ローラを前記転写ヘッドの転写面に対向する位置に設けている請求項5記載の転写具。
  7. 前記補助ローラの裏当て面を前記転写面と対向させて、該裏当て面と前記転写面とを相対的に接離するように構成している請求項5又は6記載の転写具。
  8. 前記徐送機構が、前記補助ローラを外力により一定角度回動させて、転写対象物を前記転写方向の逆方向である反転写方向へ一定寸法移動させることにより前記転写ヘッドの転写面から前記転写物を引き出す結果前記転写物を前記転写対象物へ一定寸法で送り出し得るものである請求項5、6又は7記載の転写具。
  9. 前記切換機構が、前記徐送機構に依存して前記補助ローラを一定角度回動させ得る徐送状態と、前記徐送機構に依存せずに前記補助ローラが回動し得る通常使用状態とを切り換えるものである請求項8記載の転写具。
  10. 前記転写面を前記転写対象物に当接させた状態において前記転写対象物の前記転写面と接する箇所に対応する裏面から前記転写対象物に接し得る転写対象物受け台を具備してなり、
    該転写対象物受け台と前記転写具本体との間に前記転写対象物が挿通可能な挿通空間を形成し、
    該挿通空間内に少なくとも前記転写面が前記転写具本体より表出するように前記転写ヘッドを配置するとともに、前記裏当て面を前記転写対象物受け台より表出するように前記補助ローラを配置している請求項5、6、7、8又は9記載の転写具。
  11. 前記徐送機構が、前記補助ローラを外力により一定角度回動させて、転写対象物を前記転写方向の逆方向である反転写方向へ一定寸法移動させることにより前記転写ヘッドの転写面から前記転写物を引き出す結果前記転写物を前記転写対象物へ一定寸法で送り出し得るものであって、
    前記補助ローラと、前記補助ローラを外力により一定角度回動させ得る操作部とを少なくとも有し、該操作部を前記転写対象物受け台に設けている請求項10記載の転写具。
  12. 前記切換機構が、前記操作部が前記補助ローラを一定角度回動させ得る徐送状態と、前記操作部に依存せずに前記補助ローラが回動し得る通常使用状態とを切り換えるものである請求項11記載の転写具。
  13. 前記補助ローラが、前記転写対象物に当接し得る補助ローラ本体と、該補助ローラ本体と共に回動するピニオンとを具備しており、前記操作部が前記ピニオンを一定角度回動させることにより前記補助ローラを一定角度回動させるものである請求項11又は12記載の転写具。
  14. 前記操作部が、前記転写対象物受け台に動作可能に取り付けられた操作レバーと、
    該操作レバーの動作に追従して前記ピニオンに係合し得る遊動係合子とを具備しているものであって、
    該遊動係合子に、前記ピニオンに係合して前記補助ローラの裏当て面を反転写方向へ回動させ得るラック部分を形成し、
    前記遊動係合子が、該ラック部分が前記ピニオンに係合する係合姿勢と前記ラック部分が前記ピニオンに対して離間した退避姿勢とをとり得るように構成している請求項13記載の転写具。
  15. 前記操作レバーが、その一端部を前記転写対象物受け台に対して回動可能に枢着され、他端部に前記遊動係合子を支持しているものであって、
    前記操作レバーの一端部を中心とする前記他端部及び前記遊動係合子の回動方向を前記ピニオンの接線方向に略合致させている請求項14記載の転写具。
  16. 前記切換機構が、前記遊動係合子が係合する前記係合姿勢をとった徐送状態と、前記遊動係合子が前記退避姿勢をとった通常使用状態とを切り換えるものである請求項14又は15記載の転写具。
  17. 前記操作レバーが、その一端部を前記転写対象物受け台に対して回動可能に枢着され、他端部に前記遊動係合子を支持しているものであって、
    前記切換機構を、前記ピニオンが前記補助ローラの裏当て面を前記反転写方向に回動させるべく前記操作レバーを所定の操作方向へ回動させる場合に前記遊動係合子が係合姿勢をとる一方、前記操作レバーを前記操作方向とは逆方向へ回動させる場合に前記遊動係合子が退避姿勢をとるように構成している請求項14、15又は16記載の転写具。
  18. 前記操作レバーが、その一端部を前記転写対象物受け台に対して回動可能に枢着され、他端部に前記遊動係合子を支持しているものであって、
    前記操作レバーの他端部に前記遊動係合子を支持する支持軸を設けるとともに前記遊動係合子に前記支持軸に支持される姿勢切換孔を形成し、該姿勢切換孔を長孔としてその一端側に係合位置を設定するとともに他端側に退避位置を設定し、
    前記切換機構を、前記ピニオンが前記補助ローラの裏当て面を前記反転写方向に回動させるよう前記操作レバーを所定の操作方向へ回動させる場合に前記支持軸が前記姿勢切換孔における係合位置に位置することにより前記遊動係合子が前記係合姿勢をとるとともに、前記操作レバーを前記操作方向とは逆方向へ回動させる場合に前記支持軸が前記姿勢切換孔における退避位置に位置することにより前記遊動係合子が前記退避姿勢をとるように構成している請求項14、15、16又は17記載の転写具。
  19. 前記操作レバーに、前記操作レバーを前記ピニオンが前記補助ローラの裏当て面を前記反転写方向に回動させるように所定の操作方向へ回動させる場合に、弾性変形により前記操作方向とは逆方向へ前記操作レバーを回動させる力を蓄積する弾性変形部位を形成している請求項14、15、16、17又は18記載の転写具。
  20. 前記操作レバーが、その一端部を前記転写対象物受け台に対して回動可能に枢着され、他端部に前記遊動係合子を支持しているものであって、
    前記操作レバーの他端部に前記遊動係合子を支持する姿勢切換孔を形成するとともに前記遊動係合子に支持軸を設け、前記姿勢切換孔を長孔としてその一端側に係合位置を設定するとともに他端側に退避位置を設定し、
    前記切換機構を、前記ピニオンが前記補助ローラの裏当て面を前記反転写方向に回動させるよう前記操作レバーを所定の操作方向へ回動させる場合に前記支持軸が前記姿勢切換孔における係合位置に位置することにより前記遊動係合子が前記係合姿勢をとるとともに、前記通常使用状態において、前記転写対象物を反転写方向へ移動させることによる前記補助ローラの回転に伴った前記ピニオンの回転により前記ラック部分が前記ピニオンに当接して遊動係合子が反発される場合に前記支持軸が前記姿勢切換孔における退避位置に位置することにより前記遊動係合子が前記退避姿勢をとるように構成している請求項14、15、16、17又は19記載の転写具。
  21. 前記支持軸が前記姿勢切換孔における退避位置に位置する場合に、前記支持軸を係合位置へ移動させる力を蓄積する弾性変形部を前記遊動係合子に形成している請求項14、15、16、17、18、19又は20記載の転写具。
  22. 前記ラック部分に前記ピニオンを回動させる方向に向く伝達面と該伝達面間を接続する傾斜面とを有する伝達歯を複数形成する一方、前記ピニオンが前記伝達面と当接可能な係合面を有する係合歯を複数形成し、
    前記徐送機構を、前記遊動係合子が係合姿勢にある徐送状態において、前記伝達歯の伝達面が前記係合歯の係合面に当接する方向へ前記ラック部分の伝達歯が動作した場合に前記遊動係合子が前記係合姿勢をとりながら前記ピニオンが前記ラック部分に連動して回動するように構成し、さらに、
    前記切換機構を、前記徐送状態において前記ピニオンの係合歯が動作して該係合歯の先端部が前記伝達歯の傾斜面に当接した場合に、前記ラック部分と前記ピニオンとが離間して前記遊動係合子が係合姿勢から退避姿勢へと切り換わることにより前記ピニオンが前記ラック部分に対して空転する通常使用状態へと切り換わるように構成している請求項14、15、16、17、18、19、20又は21記載の転写具。
  23. 前記操作部が、前記転写対象物受け台に回動可能に取り付けられた操作レバーと、
    該操作レバーの動作に追従して前記ピニオンに係合し得る遊動係合子とを具備し、
    該遊動係合子に、前記ピニオンに係合して前記補助ローラの裏当て面を反転写方向へ回動させ得るラック部分を形成しているものであって、
    前記通常使用状態において前記ラック部分と前記ピニオンとを互いに接触し得ない距離に離間させる解除機構を具備している請求項13、14、15、16、17、18、19、20、21又は22記載の転写具。
  24. 前記解除機構が、前記操作レバーの操作にともなって前記遊動係合子を、前記ピニオンと前記ラック部分とが係合する係合姿勢から前記ピニオンと前記ラック部分とが離間した解除姿勢へと移動させるように構成している請求項23記載の転写具。
  25. 前記解除機構を、前記操作レバーの回動範囲のうち回動終端付近において前記遊動係合子を前記解除姿勢とするように構成している請求項24記載の転写具。
  26. 前記操作レバーに、前記操作レバーを回動させた際に逆方向の弾性反発力を蓄積する弾性部材を取り付けている請求項23、24又は25記載の転写具。
  27. 前記解除機構が、前記遊動係合子を前記係合姿勢と前記解除姿勢とをとり得るように移動可能に支持し得る遊動係合子支持機構と、前記操作レバーの回動動作を前記係合姿勢から前記解除姿勢への退避動作に変換する動作力変換機構とを具備している請求項25又は26記載の転写具。
  28. 前記遊動係合子支持機構が、前記操作レバー或いは前記遊動係合子の何れか一方に形成され前記遊動係合子を支持する支持軸と、他方に形成され前記遊動係合子が係合姿勢と解除姿勢とをとり得るように移動可能に前記支持軸を支持する姿勢切換部とを有している請求項27記載の転写具。
  29. 前記遊動係合子支持機構が、前記遊動係合子が解除姿勢をとる際に係合姿勢へ復帰させる反発力を蓄積する弾性変形部を有している請求項27又は28記載の転写具。
  30. 前記動作力変換機構が、前記転写対象物受け台或いは前記遊動係合子の何れか一方に設けられたカム面と、他方に設けられ前記カム面に摺接し得る付勢部を有している請求項27、28又は29記載の転写具。
  31. 前記カム面を前記遊動係合子の上面に形成するとともに、前記付勢部を前記転写対象物受け台の下面における前記カム面に対向する位置に設けている請求項30記載の転写具。
  32. 前記カム面に、前記操作レバーを前記回動終端に位置付けた際に前記付勢部に当接し前記遊動係合子を前記解除姿勢に位置決めする位置決め部を形成している請求項30又は31記載の転写具。
  33. 転写物を紙等の転写対象物に転写する際に用いられる転写具において、
    少なくとも前記転写物を前記転写対象物に接触させ得る転写ヘッドを有する転写具本体と前記転写ヘッドを前記転写対象物に当接させた状態において前記転写対象物の前記転写ヘッドと接する箇所に対応する裏面から前記転写対象物に接し得る転写対象物受け台とを具備してなり、
    前記転写ヘッドが、前記転写物の前記転写対象物への転写時に前記転写対象物に接触し且つ転写物を転写する部位である転写面を有し、前記転写対象物に対して前記転写面を接触させて所定の転写方向へ移動させることにより前記転写物を前記転写対象物に転写するように構成し、
    該転写対象物受け台と前記転写具本体との間に前記転写対象物が挿通可能な挿通空間を形成し、該挿通空間内に少なくとも前記転写面が前記転写具本体より表出するように前記転写ヘッドを配置し、
    前記転写面を前記転写対象物に対し停止させ且つ圧着させた状態で該転写面を通じて転写物を転写対象物へ一定寸法で送り出す徐送機構を具備していることを特徴とする転写具。
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