JP2005341831A

JP2005341831A - 製麺類の圧延ローラ

Info

Publication number: JP2005341831A
Application number: JP2004163132A
Authority: JP
Inventors: Gakyu Kurachi; 雅休倉知; Hideto Omi; 英人江近; Teruyuki Uchiyama; 輝之内山; Toshiki Sugimoto; 利樹杉本; Yoshitaka Yoshida; 由孝吉田; Atsushi Nakamura; 敦中村
Original assignee: Yoshida SKT KK; Yutaka Manufacturing Co Ltd; Nippon Steel Hardfacing Corp
Current assignee: Yoshida SKT KK; Yutaka Manufacturing Co Ltd; Nippon Steel Hardfacing Corp
Priority date: 2004-06-01
Filing date: 2004-06-01
Publication date: 2005-12-15
Also published as: US7425125B2; US20050266136A1

Abstract

【課題】ローラ表面に付着した付着物（麺カス）を取り除くスクレーパー手段を使用することなく、該ローラにおける表面と生地（麺帯）との剥離性を良化向上し得る製麺類の圧延ローラを提供することにある。
【解決手段】麺帯を圧延する製麺類の圧延ローラ１であって、該圧延ローラを構成するローラ母材２の表面にフッ素樹脂層３をコーティングし、該ローラ母材２の表面とフッ素樹脂層３との間に、両者間を接合する材質からなる溶射層４を形成してなる。
【選択図】図２

Description

本発明は、うどん、ラーメン、そば等の麺類或いはギョーザ皮等（本明細書では、これらを総称して製麺類という）の麺帯圧延成形装置等に備される製麺類の圧延ローラに関する。

一般に、この種の麺帯圧延成形装置等に備される製麺類の圧延ローラにおいては、小麦粉等に水を加えて混合攪拌した生地を順次所定の厚さに成形圧延するために、主に、粗麺帯成形部、連続圧延部、仕上げ圧延部等にそれぞれローラ表面の粗度を変えて使用される。そして、この圧延ローラは、その圧延時の加圧力及び速度により成形圧延すべき麺帯の一部の成分を該ローラ表面に接触させなければ圧延することができないことから、成形圧延後のローラ表面に付着した付着物（麺カス）を取り除くための該ローラを構成する材料より軟らかいスクレーパー手段を該ローラ表面に軽く当てた状態で設けている。
しかし、上記スクレーパー手段を備えた圧延ローラにあっては、上述したように、スクレーパー手段によりローラ表面に付着した付着物（麺カス）を取り除くことができるものの、このスクレーパー自体の磨耗粉等、または取り除いた付着物（麺カス）がまとまって異物として圧延前或いは圧延後の生地上に落下して混入する恐れがあり、摩滅粉や取り除いた付着物（麺カス）等が混入した麺帯は製品として使用できなくなってしまい、またスクレーパー手段によりローラ表面に傷を付けたり、特に塩分を使用するうどんの場合には電食をしてローラ表面に錆びを発生させたり、スクレーパー手段とローラ表面との当接力が強いと該ローラ表面に傷がついてその麺が荒れ（粗い状態）た状態となり、麺帯がローラ表面に付着してしまう等、圧延すべき生地或いは圧延した麺帯に対し悪影響を及ぼす種々の問題点を生起していた。
そして、上記した問題点を解決するものとして、圧延ローラの表面にフッ素樹脂をコーティング、いわゆるフッ素樹脂加工を施す手段が知られている。なお、このフッ素樹脂をコーティングする手段については、一般的であるので、特許文献としては未調査である。

しかしながら、上記した単に、フッ素樹脂をコーティングする手段にあっては、該フッ素樹脂により成形圧延する麺帯が該ローラ表面に付着することを防止してその良好な剥離性を利用して前述のスクレーパー手段を廃止することができるが、フッ素樹脂の性質上、その寿命（耐用度）が短いことにより、多年にわたり使用される麺帯圧延成形装置として採用することが不向きであり、また、生地と圧延ロールとの間にある程度の摩擦抵抗を必要とする粗麺帯成形部用の圧延ローラとしてはそのフッ素樹脂加工が逆効果となって適用できないものとなる等別の問題点を惹起していた。
そこで、本発明は、ローラ表面に付着した付着物（麺カス）を取り除くスクレーパー手段を使用することなく、該ローラにおける表面と生地（麺帯）との剥離性を良化向上し得る製麺類の圧延ローラを提供することにある。

上記した課題は、各請求項記載の発明によって解決される。
請求項１記載の発明は、麺帯を圧延する製麺類の圧延ローラであって、該圧延ローラを構成するローラ母材の表面にフッ素樹脂層をコーティングし、該ローラ母材の表面とフッ素樹脂層との間に、両者間を接合する材質からなる溶射層を形成したこと要旨とするものである。

この発明によれば、溶射層によってローラ母材の表面とフッ素樹脂層とを良好に接合、換言すると、ローラ母材の表面に対しフッ素樹脂層を効果的にコーティングすることができる。したがって、ローラ母材の表面に対しフッ素樹脂層が簡易に剥離することを未然に防止いて。その耐久、耐用性（寿命）を可及的に高める圧延ローラを得ることができ、麺帯圧延成形装置への採用を可能にすることができる。

請求項２記載の発明は、請求項１記載の製麺類の圧延ローラであって、前記溶射層を連続気孔を有する溶射層から構成したことを要旨とする。

この発明によれば、溶射層を連続気孔を有する溶射層としたことにより、フッ素樹脂層のフッ素樹脂がその連続気孔を有する溶射層内に根を張るように食い込み、該フッ素樹脂層のコーティング状態を強固にすることができる圧延ロールを得ることができる。

請求項３記載の発明は、請求項１記載の製麺類の圧延ローラであって、前記溶射層をセラミック又はセラミックを有する溶射層から構成したことを要旨とする。

この発明によれば、フッ素樹脂層による効果を長時間維持することができる圧延ローラを得ることができる。

請求項４記載の発明は、請求項１記載の製麺類の圧延ローラであって、溶射層を異なる材質からなる２層以上の層に形成したことを要旨とする。

この発明によれば、請求項１における耐久、耐用性（寿命）を一層高めることができる圧延ローラを得ることができる。

請求項５記載の発明は、請求項１〜４記載のいずれか１の請求項記載の製麺類の圧延ローラであって、溶射層の溶射粗度及びローラ母材の表面粗度を可変可能になしたことを要旨とする。

この発明によれば、溶射層の溶射粗度及びローラ母材の表面粗度を変化することによって、使用箇所（目的）に応じた圧延ロールを得ることができる。

請求項６記載の発明は、請求項１〜５記載のいずれか１の請求項記載の製麺類の圧延ローラであって、ローラ母材の表面に凹凸状の表面加工を施してなることを要旨とする。

この発明によれば、フッ素樹脂層をコーティングしたローラ表面の見かけの摩擦係数を上げることができる圧延ロールを得ることができる。

次に、本発明を実施するための最良の形態について、実施例にしたがって説明する。

図１に示すように、本実施例の圧延ローラ１は、例えば、軸状に形成されており、そのローラ母材２は、その表面全体に耐食処理、又は耐食合金として、基本的にはその表面にフッ素樹脂層３をコーティングし、該ローラ母材２の表面とフッ素樹脂層３との間に、両者間を接合する材質からなる溶射層４を形成したものである。

前記溶射層４は、連続気孔を有するセラミック層４とすることが好ましく、この場合は、図２に示すように、フッ素樹脂層３のフッ素樹脂がその連続気孔を有するセラミック層４内に根を張るように食い込み、該フッ素樹脂層３のコーティング状態を強固にした圧延ローラ１を得るものである。

また、溶射層４は、セラミック層から構成することも可能であり、この場合は、フッ素樹脂層３による効果を長時間維持することができる圧延ローラ１を得ることができる。

さらに、溶射層４を異なる材質からなる２層に形成し、該ローラ母材２側の層を密度の高いＮｉ，Ｃｒからなる溶射層とし、フッ素樹脂層３側の層を連続気孔を有するセラミック層とすることもできる。この場合は、フッ素樹脂層３のコーティング状態を強固にして耐久、耐用性（寿命）を一層高めることができる圧延ローラ１を得ることができる。

そして、溶射層４の溶射粗度及びローラ母材２の表面粗度を可変可能とすることができ、その溶射層４の溶射粗度及びローラ母材１の表面粗度を変化することによって、連続気孔を有するセラミック層４の表面粗度を変えた圧延ローラ１を得ることができが可能となり、使用箇所（目的）に応じた圧延ロール１を得ることができる。

さらに、図４（ａ）（ｂ）に示すように、ローラ母材１の表面に凹凸状の表面加工、例えば、図４（ａ）に示すように、扁平状の裁頭四角錐状の凸部５ａを所定の間隔をおいて突設したり、図４（ｂ）（ｃ）に示すほぼ波状の凹凸部５ｂ、５ｃを形成するようにしても良く、この場合は、そのコーティングされたフッ素樹脂層３を表面、すなわち、圧延ローラ１の見かけの摩擦係数を上げることができる。

上記のように構成された圧延ローラ１を図５（ａ）に示す粗麺帯成形工程の圧延ローラとして使用した場合、圧延した麺帯Ｗは該圧延ロール１のフッ素樹脂層３に付着することなく、容易に剥離して次工程に移送されるものである。

この場合の面粗度をRａ２０〜１５またはRａ１０〜７とすることが望ましい。ここにいう面粗度としては、複合部位は生地のロール１への食い込み率を優先した大摩擦係数をいう。また、ローラ母材１の表面に凹凸状の表面加工を施した場合、その表面加工模様度上面投影凹凸率、凸部１０％〜１５％、断面凹凸率、凸部４０％〜７０％の形状にすることが望ましい。

また、圧延ローラ１を図５（ｂ）に示す連続圧延工程の圧延ローラとして使用した場合、その面粗度をRａ１５〜５に調整設定することにより、幅広い麺帯の剥離状態が良好に行われろものである。

さらに、圧延ローラ１を図５（ｃ）に示す仕上げ工程の圧延ローラとして使用した場合、その面粗度をRａ５〜０．５に調整設定することにより、幅広い麺帯の剥離状態が良好に行われろものである。

本発明の一実施の形態に係る圧延ローラの斜視図である。本発明の一実施の形態に係る圧延ローラの横断面図である。フッ素樹脂層と独立発泡様セラミック層との状態を示す断面図である。（ａ）（ｂ）（ｃ）はローラ母材１の表面に凹凸状の表面加工の説明図である。（ａ）は、粗麺帯成形工程の圧延ローラとして使用した場合の説明図、（ｂ）は、連続圧延工程の圧延ローラとして使用した場合の説明図、（ｃ）は、仕上げ工程の圧延ローラとして使用した場合の説明図である。

符号の説明

１圧延ローラ
２ローラ母体
３フッ素樹脂層
４溶射層

Claims

麺帯を圧延する製麺類の圧延ローラであって、該圧延ローラを構成するローラ母材の表面にフッ素樹脂層をコーティングし、該ローラ母材の表面とフッ素樹脂層との間に、両者間を接合する材質からなる溶射層を形成したことを特徴とする製麺類の圧延ローラ。
請求項１記載の製麺類の圧延ローラであって、前記溶射層を連続気孔を有する溶射層から構成したことを特徴とする製麺類の圧延ローラ。
請求項１記載の製麺類の圧延ローラであって、前記溶射層をセラミック又はセラミックを有する溶射層から構成したことを特徴とする製麺類の圧延ローラ。
請求項１記載の製麺類の圧延ローラであって、溶射層を異なる材質からなる２層以上の層に形成したことを特徴とする製麺類の圧延ローラ。
請求項１〜４記載のいずれか１の請求項記載の製麺類の圧延ローラであって、溶射層の溶射粗度麻及びローラ母材の表面粗度を可変可能になしたことを特徴とする製麺類の圧延ローラ。
請求項１〜５記載のいずれか１の請求項記載の製麺類の圧延ローラであって、ローラ母材の表面に凹凸状の表面加工を施してなることを特徴とする製麺類の圧延ローラ。