JP2005341766A - 分岐電力の引き出し構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シールド層を有する超電導ケーブルから分岐電力を引き出すことが可能な分岐電力の引き出し構造を提供する。
【解決手段】 超電導導体層とシールド層とを有する超電導ケーブルの接続部から電力を取り出す分岐電力の引き出し構造である。この引き出し構造は、接続部において超電導導体層(導体層20)とシールド層40とが同軸状となっていない分離箇所を有する。また、この分離箇所を冷媒に浸漬する冷媒槽210と、冷媒槽を覆う真空槽220とを具える。そして、分離箇所に誘導結合されて、電力を超電導ケーブルから分岐して取り出す誘導結合手段60を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、超電導ケーブルから分岐して電力を取り出す分岐電力の引き出し構造に関するものである。特に、交流超電導ケーブルの接続部から分岐電力を引き出す分岐電力の引き出し構造に関するものである。
複数のケーブルコアを一括にした多芯一括型の多相超電導ケーブルが提案されている(例えば特許文献1)。図1は、三心一括型の三相超電導ケーブルの断面図である。この超電導ケーブル100は、3本のケーブルコア110を断熱管120内に撚り合わせて収納させた構成である。
断熱管120は、内管121と外管122とからなる二重管の間に断熱材(図示せず)が配置され、かつ二重管内が真空引きされた構成である。各ケーブルコア110は、中心から順にフォーマ10、導体層20、絶縁層30、シールド層40、保護層50を具えている。導体層20は、フォーマ10上に超電導線材を多層に螺旋状に巻回して構成される。絶縁層30は半合成絶縁紙を巻回して構成される。シールド層40は、絶縁層30上に導体層20と同様の超電導線材を螺旋状に巻回して構成される。
一方、このような超電導ケーブルを運転するには、各種センサー、監視装置、補助冷凍機、補助ポンプ、補助真空ポンプ等の周辺機器が利用されている。これらの周辺機器は、通常、洞道やマンホールに配され、その駆動には電源が必要となる。
特開2003-9330号公報(図5)
しかし、従来の超電導ケーブルに関する技術では、この周辺機器用の電源を安定かつ容易に提供する適切な手段が構築されていなかった。
この周辺機器を駆動する電源として、超電導ケーブルの電力とは独立する系統から電力を供給して周辺機器を駆動することが考えられる。しかし、この独立した電源からの電力が喪失した場合、超電導ケーブルによる送電停止や周辺機器による監視不能といった状態を回避する対策が別途求められる。
一方、超電導ケーブルの送電電力を利用して周辺機器を駆動することも考えられる。その一手段として、誘導結合を利用して、超電導ケーブルから電力を取り出すことが挙げられる。しかし、超電導ケーブルの場合は、漏れ磁場をなくすためにシールド層に超電導線材を用いている。このシールド層40には、定常時、導体層20に流れる電流と逆向きでほぼ同じ大きさの電流が誘起される。この誘導電流により生じる磁場にて、導体層20から生じる磁場を打ち消し合い、ケーブルコア110の外部への漏れ磁場をほぼゼロにしている。そのため、超電導ケーブルの断熱管120の外側からでは誘導結合により電力を取り出すことができない。
従って、本発明の主目的は、シールド層を有する超電導ケーブルから分岐電力を引き出すことが可能な分岐電力の引き出し構造を提供することにある。
本発明は、超電導ケーブルの接続部において、超電導導体層の電流による磁界とシールド層の電流による磁界とが相殺されない分離箇所から電磁誘導により分岐電力を引き出すことで上記の目的を達成する。
本発明分岐電力の引き出し構造は、超電導導体層とシールド層とを有する交流超電導ケーブルの接続部から電力を取り出す分岐電力の引き出し構造である。この引き出し構造は、前記接続部において前記超電導導体層とシールド層とが同軸状となっていない分離箇所を有する。また、この分離箇所を冷媒に浸漬する冷媒槽と、冷媒槽を覆う真空槽とを具える。そして、前記分離箇所に誘導結合されて、電力を超電導ケーブルから分岐して取り出す誘導結合手段とを有することを特徴とする。
超電導ケーブル線路のうち、通常、接続部では超電導ケーブルを構成する各層が段剥ぎされるため、超電導導体層の外側をシールド層が覆っていない箇所、つまり超電導導体層とシールド層とが非同軸状に配された分離箇所が形成される。この分離箇所は、超電導導体層の電流による磁場とシールド層の電流による磁場とが相殺し合うことがないため、これら磁場のいずれかの磁場を利用して誘導結合により電力を接続部から分岐して取り出すことができる。
本発明引き出し構造に用いられる超電導ケーブルは、代表的には断熱管内に単心または多心のコアが収納された構造を有する。このコアは、中心から順にフォーマ、超電導線材、絶縁層、シールド層を有する。一方、断熱管は、一般に内管と外管との間に真空層を有する二重管構造の断熱管が利用される。
また、本発明引き出し構造に用いられる超電導ケーブルの接続部には、中間接続部はもちろん、終端接続部も含まれる。
中間接続部の場合、代表的な構成としては、3相一括超電導ケーブル用の接続部が挙げられる。この接続部では、3相のコア同士を突き合わせ、各コアにおけるシールド層を部分的に剥ぎ取って絶縁層および超電導導体層を露出する。この超電導導体層同士を接続し、その接続箇所の周囲に絶縁被覆部を形成する。一方、シールド層は突き合わせたコア同士あるいは隣接する各相のコア同士で接続する。この絶縁被覆部およびシールド接続部を冷媒槽で取り囲んで冷媒中に浸漬する。そして、冷媒槽の周囲を真空槽で覆って、冷媒槽と真空槽との間を真空に形成して中間接続部を形成する。
終端接続部の場合、代表的には、冷媒槽を真空槽で覆った終端接続箱を有し、水平方向に沿った超電導ケーブルの端部側を冷媒槽内に導入し、垂直方向に沿った引き出し棒の一端を冷媒槽内に導入すると共に他端を真空槽外に引き出して、引き出し棒の一端と超電導ケーブルの端部側とを冷媒槽内で直接または間接に接続した構成である。引き出し棒には、例えば、銅やアルミニウムなどで構成された導体部と、導体部の外側を覆うFRP製などの絶縁ブッシングとから構成したものが利用できる。
さらに、多相ケーブルコアを有する超電導ケーブルの接続部の場合、各コアごとに冷媒槽や真空槽を分岐しても良い。例えば、3相のコアを有する超電導ケーブルの場合、冷媒槽だけを分岐して真空槽は全相を一括収納する構成とすることが考えられる。すなわち、接続部には複数の超電導ケーブルが収容されている。冷媒槽には各超電導ケーブルごとに分岐して分離箇所を収納する冷媒分岐部を設け、真空槽は全冷媒分岐部を一括して覆うように構成する。そして、誘導結合手段は冷媒分岐部の分離箇所に形成する。
その他、多相のコアを有する超電導ケーブルの場合、冷媒槽と真空槽の両方を分岐した構成とすることも考えられる。すなわち、接続部には複数の超電導ケーブルが収容されている。冷媒槽は各超電導ケーブルごとに分岐して分離箇所を収納する冷媒分岐部を有する。真空槽は冷媒分岐部ごとに冷媒槽を覆う真空分岐部を有する。そして、誘導結合手段は真空分岐部の分離箇所に形成する。
一方、単心超電導ケーブルを複数心並列した超電導ケーブルにおいては、各単心ケーブルの各々に形成された個別接続部を並列させ、この並列した個別接続部同士を連結した接続部から分岐電力の引き出しを行うことが好適である。すなわち、接続部は、複数の単心超電導ケーブルの各々に形成された個別接続部と、隣接する個別接続部同士の間で、各超電導ケーブルのシールド層を互いに短絡させる短絡部とを有する。そして、記誘導結合手段は、この短絡部を分離箇所として設ける。
以上のような各接続部において、誘導結合手段は、冷媒槽内、冷媒槽の外側で真空槽の内側、真空槽の外側の少なくとも一箇所に設ければよい。通常、超電導ケーブルのコアにおけるシールド層を剥離した箇所は、絶縁層が存在して径が大きいため、コアから分離されたシールド層のみからなる箇所に誘導結合手段を設けることが好ましい。
誘導結合手段の具体例としては、リング状の鉄心と、この鉄心に巻き付けた導線からなるコイル体とで構成したものが挙げられる。このリング状の鉄心を分離箇所の外周に配置すればよい。
誘導結合手段を設ける分離箇所の具体例としては、接続部において、次の箇所とすることが挙げられる。
(1)コアのうちシールド層で覆われていない箇所
(2)複数相のコアを有する場合、各相の超電導導体層の接続箇所の近傍で他相のコアにおけるシールド層同士を短絡したシールド短絡部
(3)一対のコアを突き合わせて超電導導体層を接続し、この接続箇所に並列して両コアのシールド層同士を接続したシールド接続箇所
誘導結合手段には超電導ケーブルに流れる交流の磁界により誘導電流が生成される。この生成された電流は、例えばリード線を介して接続部の外部に引き出される。このリード線は、誘導結合手段が冷媒槽内に配されている場合は、冷媒槽と真空槽を通って、誘導結合手段が冷媒槽の外側で真空槽の内側に配されている場合は真空槽を通って接続部の外部に引き出される。その際、冷媒槽あるいは真空槽におけるリード線の貫通箇所は、ハーメチックシールなどでシールすることが好ましい。
そして、誘導結合手段には、この結合手段から取り出した電力により運転される超電導ケーブル用の周辺機器を接続することが好ましい。例えば、前記リード線を超電導ケーブルの周辺機器に接続し、誘導結合手段からの電力を周辺機器の作動に利用する。周辺機器には、各種センサー、監視装置、補助冷凍機、補助ポンプ、補助真空ポンプ等が挙げられる。
本発明分岐電力の引き出し構造は、超電導ケーブルの接続部において、超電導導体層の電流による磁界とシールド層の電流による磁界とが相殺されない分離箇所から電磁誘導により分岐電力を引き出すことができる。特に、超電導ケーブルは、従来の常電導ケーブルに比べて低電圧・大電流となるため、分岐電力の引き出しに利用するには好適である。
超電導ケーブルから引き出した分岐電力により、各種センサー、監視装置、補助冷凍機、補助ポンプ、補助真空ポンプ等の周辺機器を駆動することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(超電導ケーブル)
まず、本発明分岐電力の引き出し構造の説明に先だって、同構造に用いる超電導ケーブルの構成を説明する。
図1は3心一括型超電導ケーブルの断面図である。このケーブル100は3心のコア110を断熱管120内に収納した構成を有する。1回線のケーブルは3相で構成され、各相に1心のコアが対応する。各コア110は、中心から順に、フォーマ10、超電導導体層(導体層)20、絶縁層30、シールド層40、保護層50を有している。これらの各層のうち、導体層20とシールド層40に超電導線材が用いられる。
<フォーマ>
フォーマ10には、金属線を撚り合わせた中実のものや、金属パイプを用いた中空のものが利用できる。中実のフォーマの一例としては、複数の銅素線を撚り合わせたものが挙げられる。撚り線構造のフォーマとすることで、交流損失の低減と過電流での温度上昇抑制を同時に実現できる。一方、中空のフォーマを用いた場合、その内部を冷媒の流路にすることができる。
<導体層>
導体層20には、複数本の酸化物高温超電導フィラメントを銀シースで被覆したテープ線材が好適である。ここではBi2223系テープ線材を用いた。このテープ線材をフォーマの上に多層に巻回して導体層20を構成する。この導体層20は、各層で超電導線材の撚りピッチが異なっている。加えて、各層ごと又は複数層ごとに巻き方向を変えることで、各層に流れる電流の均流化を図ることができる。
<絶縁層>
導体層20の外周には絶縁層30が形成される。この絶縁層30は、例えばクラフト紙とポリプロピレンなどの樹脂フィルムとを重ね合わせたもの(住友電気工業株式会社製PPLP:登録商標)などを用い、導体層20の外周に巻回して構成することができる。
<シールド層>
交流用の超電導ケーブルでは、絶縁層30の外側に磁気をシールドするためのシールド層40を設ける。シールド層40は、絶縁層30の外側に導体層20に用いたものと同様の超電導線材を巻回して形成される。このシールド層40に導体層20とほぼ同じ大きさで逆方向の電流が誘導されることで外部への磁界の発生をキャンセルすることができる。
<保護層>
さらにシールド層40の上には保護層50が形成されている。この保護層50は、シールド層40よりも内側の構造を機械的に保護するもので、シールド層40上にクラフト紙や布テープを巻きつけることで形成される。
<断熱管>
断熱管120は、コルゲート内管121とコルゲート外管122とを有する二重管構造である。通常、コルゲート内管121とコルゲート外管122との間は空間が形成され、その空間は真空引きされている。真空引きされる空間内には、スーパーインシュレーション(商品名)が配置され、輻射熱の反射が行なわれる。そして、コルゲート外管の上には、ポリ塩化ビニル等による防食層123が形成されている。
(実施例1)
上記の超電導ケーブルの中間接続部から周辺機器の電源として分岐電力を引き出す構造を図2に基づいて説明する。図2は、この接続部の概略構成を示す模式図である。この図では説明の便宜上、2本のコアしか示していないが、実際には3本のコアが存在する。図2において、太実線は各コアの導体層、破線はシールド層を示している。また、太実線と破線を並列して示している箇所があるが、この箇所は、実際には導体層の外側に絶縁層を介してシールド層が同軸状に配されている。これらの点は、後述する図3以降の各図に示す接続部でも同様とする。
この引き出し構造は、一対の超電導ケーブルの端部を突き合わせ、各ケーブルを構成する3本のコア110の各々を突き合わせて接続した接続部200に設けられている。
この接続部200を構成するには、各コア110の端部同士を突き合わせた状態に配置し、導体層20、絶縁層、シールド層40の端部が各々露出するように段剥ぎしておく。まず、突き合わされた各コア110の導体層20同士を接続して導体接続部を形成する。この導体接続部の外側に絶縁紙を巻き付けるなどして絶縁被覆部31を形成する。
また、シールド層40の端部には、各相のコアのシールド層40同士が短絡部41で短絡されている。つまり、この短絡部41により、絶縁被覆部31を挟んで右側と左側の各々で各相のシールド層40同士が接続された閉回路が形成される。この短絡部41は、可とう性に優れる編組材を用いて各相のシールド層40の接続を行うことが好ましい。
これら各コア110の端部、絶縁被覆部31、短絡部41は冷媒槽210に収納されている。冷媒槽210内には、液体窒素などの冷媒が流通され、接続部に用いられている超電導線材を極低温に冷却する。さらに、冷媒槽210の外側は真空槽220で断熱されている。
このような接続部200において、絶縁被覆部31とシールド層40の端部との間には絶縁層が露出してシールド層40に覆われていない箇所が存在する。これらの箇所を分離箇所として、分離箇所の外周に誘導結合手段60を設ける。
誘導結合手段60には、リング状のフェライトコアの外周に導線を螺旋状に巻き付けたコイル体を用いた。このコイル体を分離箇所の外周に配置する。図ではリング状のコイル体を外周側から径方向に沿って見た状態で示している。本例では、冷媒中に誘導結合手段が浸漬された状態に配置されている。そして、分離箇所の導体層20を流れる電流による磁界を利用して導線に誘導電流を生じせしめ、その誘導電流を図示しないリード線を介して引き出す。リード線は冷媒槽210、真空槽220を通って接続部の外部に引き出されるが、冷媒槽210、真空槽220の各通過箇所はハーメチックシールによりシールしている。
そして、リード線の端部を超電導ケーブルの運転に必要な監視装置や補助冷凍機、補助ポンプなどの周辺機器に接続し、分岐した電力を利用してこれら周辺機器の駆動を行う。
なお、他の分離箇所としては、シールド層40の短絡部41自体も利用できる。この短絡部41はシールド層40が超電導線材の導体層20から分離されて非同軸状に配されているため、両層20,40を流れる電流による磁界が相殺しあうことがなく、誘導結合手段60による電力の引き出しが可能である。
その他、絶縁被覆部31の両側に形成される一対の短絡部41同士を接続し、その接続部材(図示せず)を分離箇所として誘導結合手段を設けてもよい。その場合でも同様に分岐電力を引き出すことができる。
(実施例2)
次に、他相のシールド層同士を接続した短絡部を有さず、同相のシールド層同士を導体層と並列に接続した中間接続部における分岐電力の引き出し構造を図3に基づいて説明する。
この接続部でも、超電導ケーブルの構成、導体接続部、絶縁被覆部31を形成し、これら各コア110の接続箇所を一括して冷媒槽210および真空槽220で覆っている点は実施例1と同様である。
実施例1と本例との相違点は、3相のコア110におけるシールド層40同士を短絡するのではなく、突き合わせて接続した同相のコア110におけるシールド層40同士を接続したシールド連結部42を形成し、この連結部42に誘導結合手段60を設けたことにある。なお、誘導結合手段60の構成は実施例1と同様であり、その結合手段60が冷媒に浸漬されている点も実施例1と同様である。
本例の場合も、連結部42は導体層20と同軸状にシールド層40が配されていないため、連結部42を流れる電流の磁界から誘導により電力を分岐して取り出すことができる。
(実施例3)
次に、各コアごとに分岐した冷媒槽と、これら冷媒槽の分岐箇所を一括して覆う真空槽とを有する接続部からの分岐電力の引き出し構造を図4に基づいて説明する。
実施例1や実施例2では、超電導ケーブルの接続部が各コア110ごとに分岐して形成されていたが、本例では、冷媒槽210自体も各コア110ごとに分岐している点で相違している。すなわち、各コア110の端部には導体接続部と絶縁被覆部31が形成され、かつシールド層40は各相間で短絡部41により短絡されている。また、短絡部41と絶縁被覆部31との間には、導体層20とシールド層40とが非同軸状に配された分離箇所が形成されている。
一方、冷媒槽210は、各コアごとに分岐されて冷媒分岐部211が形成され、各冷媒分岐部211に前記絶縁被覆部31および分離箇所が収納されている。また、この冷媒分岐部211は、そのほぼ中間で左右に2分割可能な構成になっている。
そして、真空槽220は分岐されておらず、冷媒槽の冷媒分岐部211を一括して収納する円筒状の容器が利用されている。
このような接続部において、誘導結合手段60を前記分離箇所の外周に設ける。誘導結合手段60の構成は実施例1と同様である。この誘導結合手段60は、冷媒分岐部211の内部における分離箇所に設けても良いし、冷媒分岐部211の外側で真空槽220の内側に設けてもよい。後者の場合、誘導結合手段60のリード線は冷媒槽210を貫通する必要はなく、真空槽220を貫通するだけで良い。このような分岐電力の引き出し構造でも、接続部から分岐電力を取り出すことができる。
(実施例4)
次に、冷媒槽だけでなく、真空槽も各コアごとに分岐した接続部からの分岐電力の引き出し構造を図5に基づいて説明する。
実施例3では、冷媒槽210に冷媒分岐部211を形成し、真空槽220は分岐部のないものを用いたが、本例では、真空槽220も各コア110ごとに分岐した構成としている。つまり、冷媒槽の冷媒分岐部211を個別に覆うように分岐された真空分岐部221を真空槽220に形成している。この真空分岐部221は、そのほぼ中間で左右に2分割可能な構成になっている。そして、真空槽220も各コア110ごとに分岐されている点を除いて、接続部の構成は実施例3と同様で、各冷媒分岐部211内に分離箇所が配置されている。
この場合、冷媒分岐部211内や、冷媒分岐部211の外側で真空分岐部221の内側はもちろん、真空分岐部221の外側に誘導結合手段60を設けることが考えられる。そして、実施例1〜3と同様に接続部から分岐して電力を取り出すことができる。
(実施例5)
さらに、単心超電導ケーブルの中間接続部からの分岐電力の引き出し構造を図6に基づいて説明する。単心超電導ケーブルは、上記3心超電導ケーブルにおけるコアが1心となった構成である。
このような単心超電導ケーブル300が3心並列され、各超電導ケーブル300には、個別接続部250が形成されている。図では説明の便宜上2心しか示していないが、実際には3心存在する。これら個別接続部250は、超電導ケーブル300の導体接続部を形成し、その上に絶縁被覆部31を設けて構成されている。また、各個別接続部250は冷媒槽210に収納されて冷媒に浸漬され、さらに冷媒槽210の外側を真空槽220で覆って断熱されている。
ここで、隣接する個別接続部250同士の間で、各超電導ケーブルのシールド層40を互いに短絡させる短絡部41を形成する。本例では、絶縁被覆部31を挟んで右側と左側の各々で各個別接続部250のシールド層40同士が接続された閉回路を形成している。短絡部41は隣接する冷媒槽210同士および隣接する真空槽220同士を連結する冷媒連結部212および真空連結部222で覆われ、冷媒内に浸漬されている。
この短絡部41を分離箇所として誘導結合手段60を設ける。より具体的には、短絡部41における冷媒槽210の内側、短絡部41における冷媒連結部212の外側で真空連結部222の内側、短絡部41における真空連結部222の外側、冷媒連結部212以外の冷媒槽210内であって絶縁被覆部31と短絡部41との間、真空連結部222以外の真空槽220の外側であって絶縁被覆部31と短絡部41との間などに誘導結合手段60を設ければよい。この実施例でも単心超電導ケーブル300の接続部から分岐して電力を取り出すことができる。
なお、図6では分離箇所として利用できる複数箇所に誘導結合手段を示しているが、これらのいずれかを選択して誘導結合手段を設けてもよい。
本発明分岐電力の引き出し構造は、超電導ケーブル線路において利用することができ、超電導ケーブルを運転するための周辺機器の駆動に分岐して取り出された電力を利用することができる。
本発明構造に用いる超電導ケーブルの断面図である。 実施例1における本発明構造の概略模式図である。 実施例2における本発明構造の概略模式図である。 実施例3における本発明構造の概略模式図である。 実施例4における本発明構造の概略模式図である。 実施例5における本発明構造の概略模式図である。
符号の説明
100 超電導ケーブル
110 コア
10 フォーマ 20 超電導導体層 30 絶縁層 40 シールド層 50 保護層
31 絶縁被覆部 41 短絡部 42 シールド連結部 60 誘導結合手段
120 断熱管
121 コルゲート内管 122 コルゲート外管 123 防食層
200 接続部 210 冷媒槽 211 冷媒分岐部 212 冷媒連結部
220 真空槽 221 真空分岐部 222 真空連結部
250 個別接続部
300 単心超電導ケーブル

Claims (8)

  1. 超電導導体層とシールド層とを有する超電導ケーブルの接続部から電力を取り出す分岐電力の引き出し構造であって、
    前記接続部において前記超電導導体層とシールド層とが同軸状となっていない分離箇所と、
    この分離箇所を冷媒に浸漬する冷媒槽と、
    冷媒槽を覆う真空槽と、
    前記分離箇所に誘導結合されて、電力を超電導ケーブルから分岐して取り出す誘導結合手段とを有することを特徴とする分岐電力の引き出し構造。
  2. 前記誘導結合手段は冷媒槽内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の分岐電力の引き出し構造。
  3. 前記誘導結合手段は、冷媒槽の外側で真空槽の内側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の分岐電力の引き出し構造。
  4. 前記誘導結合手段は、真空槽の外側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の分岐電力の引き出し構造。
  5. 前記接続部には超電導ケーブルを構成する複数のコアが収容され、
    前記冷媒槽は各コアごとに分岐して分離箇所を収納する冷媒分岐部を有し、
    前記真空槽は、全冷媒分岐部を一括して覆うように構成されており、
    前記誘導結合手段は、冷媒分岐部に設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の分岐電力の引き出し構造。
  6. 前記接続部には超電導ケーブルを構成する複数のコアが収容され、
    前記冷媒槽は各コアごとに分岐して分離箇所を収納する冷媒分岐部を有し、
    前記真空槽は冷媒分岐部ごとに冷媒槽を覆う真空分岐部を有し、
    前記誘導結合手段は、真空分岐部に設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の分岐電力の引き出し構造。
  7. 前記接続部は、
    複数の単心超電導ケーブルの各々に形成された個別接続部と、
    隣接する個別接続部同士の間で、各超電導ケーブルのシールド層を互いに短絡させる短絡部とを有し、
    前記誘導結合手段は、この短絡部を分離箇所として設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の分岐電力の引き出し構造。
  8. 誘導結合手段には、この結合手段から取り出した電力により運転される超電導ケーブル用の周辺機器が接続されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の分岐電力の引き出し構造。
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