JP5454892B2 - 常電導導体の引出構造 - Google Patents

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Description

本発明は、真空槽に覆われた冷媒槽の内部に配される超電導導体と電気的に接続される常電導導体を真空槽の外部に引き出すための常電導導体の引出構造に関するものである。特に、本発明は、超電導ケーブルに備わる超電導導体に電気的に接続される常電導導体の引出構造に関するものである。
超電導磁石や超電導ケーブルなどの超電導機器は、真空槽に覆われた冷媒槽の内部に配され、液体窒素や液体ヘリウムなどの冷媒で極低温に冷却した状態で使用される。これは、超電導機器に備わる超電導導体を臨界温度以下に冷却するためである。このような超電導機器はそれ単体で使用されることはなく、通常、常電導導体を介して常電導機器に接続される。
例えば、特許文献1には、一対の超電導ケーブルの端部同士を接続する中間接続部から常電導導体(端子)を引き出す常電導導体の引出構造(分岐構造)が開示されている。この引出構造では、中間接続部において超電導ケーブルの端部同士を接続する金属筒に端子の一端を固定し、金属筒の軸方向に直交する方向に端子の他端を伸ばし、その他端が真空槽の外部に引き出されるようにしている(特許文献1の図3を参照)。
特開2001−6837号公報
しかし、特許文献1の技術では、超電導ケーブルによる送配電計画の変更などによって超電導ケーブルから引き出される常電導導体の端子を使用しなくなった場合でも、端子が中間接続部に残ったままとなる。その場合、熱伝導性が高い金属製の端子を介して外部から冷媒槽に熱侵入が生じるので、当該端子を使用していないにも拘らず、その熱侵入の分による冷媒の温度上昇を抑制するためにエネルギーを必要とする。端子を介した熱侵入は、端子を使用しているときにも当然起こるものであるが、端子により電力を分岐できるというメリットの方が遥かに大きいため、許容される。これに対して、端子を使用していない場合、端子を介した熱侵入によるデメリットを相殺するようなメリットが、超電導ケーブル線路を運用する上で全く無い。そのため、使用しない端子からの熱侵入を抑制することができる常電導導体の引出構造の開発が望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、超電導導体と電気的に接続される常電導導体の引出構造であって、その常電導導体を使用しないときには常電導導体を介した熱侵入を抑制することができる常電導導体の引出構造を提供することを目的とする。
本発明常電導導体の引出構造は、真空槽に覆われた冷媒槽の内部に配される超電導導体と電気的に接続される常電導導体を真空槽の外部に引き出すための常電導導体の引出構造であって、コネクター部と導体収納管とを備えることを特徴とする。コネクター部は、冷媒槽中に配置され、超電導導体に電気的に接続されると共に、常電導導体が取り付け・取り外し自在に連結される部材である。また、導体収納管は、コネクター部の少なくとも先端部を内部に収納し、その先端部の位置から冷媒槽および真空槽に連通することなく両槽を貫通して真空槽の外部に連通する管であり、その内部に常電導導体を収納する部材である。
上記本発明の構成によれば、常電導導体を使用しないときは、常電導導体を超電導ケーブル線路から完全に取り外すことができ、常電導導体を介した外部から冷媒槽への熱侵入を抑制することができる。また、常電導導体の取り付け・取り外し作業にあたり、真空槽と冷媒槽の気密が破られることもなく、当該作業を容易に行える。
本発明常電導導体の引出構造の一形態として、導体収納管に常電導導体を挿入してコネクター部に連結されている場合、真空槽側の導体収納管の端部において導体収納管と常電導導体との隙間を封止する使用時封止具を備えることが好ましい。
上記構成のように、常電導導体を導体収納管内のコネクター部の先端部に連結し、その常電導導体と超電導導体との間に電力の授受経路を形成した場合、導体収納管の端部を封止することで、導体収納管の長手方向にわたる導体収納管と常電導導体との間に形成される空間が真空槽の外部に連通することを防止できる。その結果、当該空間を介した外部から冷媒槽への熱侵入を抑制できる。ここで、使用時封止具で封止した空間の熱伝導性を低くすることが好ましい。例えば、当該空間にHeガスやNガスを封入すると良い。また、当該空間には、鉱油やアルキルベンゼン、ポリブテンを主成分とする絶縁油や、SFなどの絶縁性を有するガスを封入しても良い。その他、当該空間を真空引きしても良い。
本発明常電導導体の引出構造の一形態として、導体収納管に常電導導体が挿入されていない場合、真空槽側の導体収納管の端部を封止する不使用時封止具を備えることが好ましい。
上記構成のように、導体収納管に常電導導体を挿入しない場合、つまり超電導導体に対する電力の授受経路を形成しない場合、導体収納管の端部を封止することで、導体収納管の内部空間を介した外部から冷媒槽への熱侵入を効果的に抑制することができる。当該内部空間には、HeガスやNガス、絶縁油などを封止することが好ましい。その他、当該内部空間を真空引きしても良い。
本発明常電導導体の引出構造の一形態として、コネクター部は、一対の超電導ケーブル同士を接続する中間接続部において超電導ケーブルの端部同士を電気的に接続する中間接続具に設けられていても良い。
超電導ケーブルの中間接続部に本発明常電導導体の引出構造を形成すれば、超電導ケーブル線路から分岐する分岐路を形成することができる。しかも、その分岐路を使用しなくなった場合に、分岐路となる常電導導体を超電導ケーブル線路から取り外して、常電導導体を介した線路への熱侵入を抑制することができる。
本発明常電導導体の引出構造の一形態として、コネクター部は、超電導ケーブルの端部と外部の電力機器とを前記常電導導体を介して接続する端末接続部において超電導ケーブルと常電導導体とを電気的に接続する端末接続具に設けられていても良い。
超電導ケーブルの端末部に本発明常電導導体の引出構造を形成すれば、端末部における常電導導体を取り外すことができる端末部となる。そのような端末部は、例えば、端末部において複数の常電導導体が設けられ、そのうちの一部を送配電計画の都合上、使用しなくなった場合、使用しなくなった常電導導体を端末部から取り外す、といった使い方をすることができる。
また、本発明常電導導体の引出構造の一形態として、コネクター部と常電導導体との接続は、一方の部材の端部を他方の部材の端部に形成される嵌め込み凹部に差し込むことで行う差込接続構造とすることができる。
上記構成によれば、コネクター部への常電導導体の取り付け・取り外し作業が非常に容易になる。
本発明常電導導体の引出構造によれば、常電導導体を使用しないときは、常電導導体を超電導ケーブル線路から完全に取り外すことができ、常電導導体を介した外部から冷媒槽への熱侵入を効果的に抑制することができる。また、常電導導体を取り付け・取り外し作業にあたり、冷媒槽と真空槽の気密が破られることもなく、当該作業を容易に行える。
実施形態に係る常電導導体の引出構造を備える超電導ケーブルの中間接続部の概略構成図である。 図1に示す中間接続部のうち、常電導導体の引出構造の部分を拡大した部分断面図である。 図2に示す常電導導体の引出構造から常電導導体を取り外した状態を示す部分断面図である。
以下の実施形態では、本発明常電導導体の引出構造を超電導ケーブルの中間接続部に適用した例を図1〜図3に基づいて説明する。以下、本発明常電導導体の引出構造を説明するにあたり、まず始めに超電導ケーブルとその中間接続部の概略を説明し、その後、常電導導体の引出構造を説明する。
<超電導ケーブル>
超電導ケーブルは、二重管構造の断熱管の内部にケーブルコアを収納した構成を備える。ケーブルコアは、中心から順に、フォーマ、クッション層、超電導導体層、内部半導電層、絶縁層、外部半導電層、超電導シールド層、保護層を有している。なお、超電導ケーブルは、断熱管内に1心のケーブルコアを収納した構成であっても良いし、複数心のケーブルコアを収納した構成であっても良い。複数心のケーブルコアとする場合、例えば、往路と復路からなる直流の電力ケーブルとするのであれば2心のケーブルコア、三相交流の電力ケーブルとするのであれば3心のケーブルコアを断熱管に収納する構成とすれば良い。
フォーマは、超電導導体層を所定形状に保形するものであり、事故電流の分流路でもある。フォーマとしては、銅製のパイプや、同じく銅製の素線を束ねたものを利用できる。
フォーマ上に設けられるクッション層は、カーボン紙をフォーマ上にらせん状に巻きつけることで形成できる。このクッション層により、フォーマ表面を平滑化することができ、フォーマと導体層とが直接接触による損傷を軽減することができる。
超電導導体層は、線材状の超電導導体をクッション層上に多層に巻回することで形成できる。超電導導体としては、ビスマス系超電導線材や、イットリウム系超電導線材などを使用することができる。この超電導導体は、例えば、断熱管に備わる内管とケーブルコアの間の空間に冷媒(例えば液体窒素)を流通させることで、超電導状態に保持される。
絶縁層は、例えばクラフト紙にポリプロピレンなどの樹脂フィルムをラミネートした半合成紙(例えば、住友電気工業株式会社製PPLP:登録商標)を内部半導電層の外周に巻回することで形成できる。
超電導導体層と絶縁層との間に設けられる内部半導電層、および絶縁層とシールド層との間に設けられる外部半導電層は、例えばカーボン紙を巻回して形成することができる。これら内部半導電層と外部半導電層はそれぞれ、超電導導体層と絶縁層との界面、および絶縁層とシールド層との界面に微小な空隙が生じることを抑制し、その空隙での部分放電を防止する。
上記の外部半導電層の上に設けられるシールド層は、超電導導体層に用いたものと同様の超電導線材を巻回することで形成できる。このシールド層には、導体層とほぼ同じ大きさで逆方向の電流が誘導され、その誘導電流により生じる磁場で導体層から生じる磁場を実質的に相殺する。
保護層は、例えば、クラフト紙を巻回することで形成することができる。この保護層は、シールド層を機械的に保護すると共に、断熱管との間を絶縁させるためのものである。
一方、断熱管は、例えば、コルゲート状の内管とコルゲート状の外管とを有するステンレス製の二重管構造とすることができる。通常、内管と外管との間は空間が形成され、その空間は真空引きされている。真空引きされる空間内には、断熱材となるスーパーインシュレーション(商品名)が配置され、外部からの輻射熱を反射する。また、外管の外側には、ポリ塩化ビニルなどの樹脂からなる防食層が形成されている。
<超電導ケーブルコアの中間接続部>
図1は、上述した超電導ケーブルのケーブルコア10A,10Bの端部同士を接続することで形成した超電導ケーブルの中間接続部100を示す部分縦断面図である。この中間接続部100は、ケーブルコア10A,10B同士を接続する中間接続具10と、この中間接続具10の外周を覆う概略T型の冷媒槽20と、その冷媒槽20のさらに外周を覆う概略T型の真空槽30とを備える。
上記中間接続具10は、超電導ケーブルの断熱管の端面から突出するケーブルコア10A,10Bの端部を段剥ぎすることで露出させた各ケーブルコア10A,10Bのフォーマ同士および超電導導体同士を電気的に接続する部材である。また、冷媒槽20は、超電導ケーブルに備わる断熱管の内管と接続され、その内部に液体窒素などの冷媒が流通される部材である。また、真空槽30は、超電導ケーブルに備わる断熱管の外管と接続され、その内側に配される冷媒槽20への外部からの熱侵入を抑制する部材である。
上述した中間接続部100における中間接続具10は、フォーマ同士を接続させる内部金属筒と、内部金属筒の外周を覆う外部金属筒とを備える。外部金属筒には、後述する常電導導体の引出構造の一部を構成するコネクター部1が、外部金属筒の長手方向に直交する方向に延びるように形成されている。
この中間接続具10によりケーブルコア10A,10B同士を接続するには、まず始めに、各ケーブルコア10A,10Bの端部から露出させたフォーマをそれぞれ、内部金属筒の一端と他端から同金属筒の内部に挿入し、内部金属筒を外周から圧縮してフォーマ同士を電気的に接続する。
次に、内部金属筒の外周において、両ケーブルコア10A,10Bの超電導導体層同士を電気的に接続する。その接続には、超電導線材を利用する。具体的には、超電導線材を内部金属筒の外周面において内部金属筒の長手方向に沿うように複数並列させ、各超電導線材の一端を一方のケーブルコア10Aの超電導導体に、他端を他方のケーブルコア10Bの超電導導体に接続する。超電導線材と超電導導体との接続は、例えば、Sn−Ag系の半田などにより行うと良い。
最後に、内部金属筒の外周に外部金属筒を被せ、外部金属筒と内部金属筒との隙間に半田を流し込んで、内部金属筒の外周で接続した超電導導体を外部金属筒に電気的に接続する。
なお、外部金属筒は、内部金属筒の外周面に配した超電導線材を機械的に保護する役割を持つものであるが、なくてもかまわない。但し、その場合には、内部金属筒にコネクター部1を設けておく。
その他、図1には示していないが、両ケーブルコアに備わるシールド層は、中間接続具10の外周側で、かつ冷媒槽20の内部において超電導線材を介して接続する。ここで、超電導ケーブルが3心のケーブルコアを備える場合、各ケーブルコアのシールド層同士を短絡させておくことが好ましい。
<常電導導体の引出構造>
上述した中間接続具10に対して本発明常電導導体の引出構造50が設けられている(特に、図2、図3を参照)。引出構造50は、超電導ケーブル線路から電力を分岐させるための電流リード(常電導導体)3を連結するためのコネクター部1と、コネクター部1の一部(図中の符号1Aを参照)を内部に収納する導体収納管2と、を備える。
コネクター部1は、概略円柱状の部材であって、導電性を有する材質(例えば、銅やアルミニウム)でできている。このコネクター部1は、既に述べたように中間接続具10に一体に設けられており、その全体が冷媒槽20内に配されている。また、コネクター部1の先端部1A(中間接続具10とは反対側)は、他の部分よりも若干細径になっており、電流リード3の嵌め込み凹部3c(図3参照)に差し込めるようになっている。このコネクター部1の先端部1Aと電流リード3の嵌め込み凹部3Cの電気的・機械的接続は、マルチコンタクト社のマルチラム構造とした。
一方、導体収納管2は、電流リード3よりも低熱伝導性の材質で構成される管状の部材であり、その内部にコネクター部1の先端部1Aと、コネクター部1に取り付けた電流リード3を収納する部材である。導体収納管2は、冷媒槽20の上蓋20Lに設けられる貫通孔と真空槽30の上蓋30Lに設けられる貫通孔を貫通し、真空槽30の外部に連通している。
上記導体収納管2は、ほぼ一様な内径と外径を有する管本体2Aと、管本体2Aの長手方向中間部で管本体2Aの外周面に設けられる電気絶縁部2Bとを備える。電気絶縁部2Bの両端部は、先細りのテーパ状に形成され、電気絶縁部2Bの中間部は、ほぼ一様な外径を有するように形成され、冷媒槽20の上蓋20Lと真空槽30の上蓋30Lに対応する位置に配される。
管本体2Aの材質は、銅やアルミニウムなどで形成される電流リード3よりも熱伝導性が低いことを選定基準として選択すれば良い。また、選択する材質は、コネクター部1や後述する接続金具4の線膨張係数に近い線膨張係数を有することが好ましい。これらの性質を満たす材質としては、例えば、SUS304などのステンレスを挙げることができる。ステンレスは、電流リード3に比べて格段に熱伝導性が低いだけでなく、機械的強度に優れるため、管本体2Aの材質として好ましい。一方、電気絶縁部2Bの材質は、電気絶縁性に優れることを選定基準として選択する。選択する材質は、さらに機械的強度に優れ、熱伝導性が低い材質であることが好ましい。例えば、その材質としてFRPなどの繊維強化プラスチックを挙げることができる。なお、管本体2Aと電気絶縁部2Bは、同じ材質からなる一体成形物としても良い。その場合、選択する材質は、管本体2Aに要求される特性と電気絶縁部2Bに要求される特性の両方を高いレベルで併せ持つ材質とする。
また、導体収納管2のサイズに言及すると、導体収納管2の横断面の面積(内部空間は含まず)は、電流リード3の横断面の面積よりも小さいことが好ましい。導体収納管2が電流リード3よりも低熱伝導性の材質でできているにしても、外部からの熱侵入経路であることは確かであるので、極力外部からの熱侵入を抑制する必要があるからである。
上記構成を備える導体収納管2は、接続金具4を介して、コネクター部1の先端部1Aを収納した状態でコネクター部1に固定される。コネクター部1との隙間は、接続金具4の内周面に形成される環状の切り欠き4gに嵌め込まれた金属シール(図示せず)により封止され、導体収納管2内に冷媒が侵入しないようになっている。金属シールとしては、例えば、ヘリコフレックス(登録商標)を利用することができる。
一方、真空槽30の外部に配される導体収納管2の先端部では、導体収納管3に挿入されコネクター部1に連結される電流リード3との隙間を封止する使用時封止具5が設けられている。この使用時封止具5の内周面にも環状の切り欠き5gが設けられており、その切り欠き5gに嵌め込まれるOリングなどの環状のシール部材(図示せず)により、導体収納管2と電流リード3との隙間2Gと真空槽30の外部空間とを気密に区画している。この気密は、電流リード3を導体収納管2から抜き取るときに、緩めることができるようになっている。
導体収納管2と電流リード3との隙間2Gには、HeガスやNガスが充填されている。これらのガスにより、隙間2Gを介する真空槽30の外部から冷媒槽20への熱侵入を効果的に抑制できる。
また、導体収納管2の電気絶縁部2Bと冷媒槽20との間は、環状のシール部材20rで気密に封止され、冷媒槽20内の冷媒が真空槽30に漏れないようになっている。さらに、導体収納管2の電気絶縁部2Bと真空槽30との間は、環状のシール部材30rで気密にシールされ、真空槽30の外部から真空槽30内に空気が侵入しないようになっている。
以上説明した構成によれば、超電導ケーブル線路における中間接続部100の位置で、電流リード3を介して線路外の電力機器に電力を分岐させることができる。
一方、送配電計画の都合などで、超電導ケーブル線路から電力を分岐させないことになった場合、電流リード3を中間接続部100から取り外す。その際、使用時封止具5による電流リード3の締め付けを弛め、電流リード3を導体収納管2から引き抜く。その後、図3に示すように、導体収納管2の先端部を不使用時封止具6で封止した後、導体収納管2の内部の空間2SにHeガスやNガスを充填する。電流リード3を引き抜いた後の処理として、空間2Sを真空引きしても良い。
上述のように、電流リード3を使用しない場合に、電流リード3を中間接続部100から完全に外してしまうことで、電流リード3が中間接続部100に残ったままとなっているよりも、外部から冷媒槽20への熱侵入を大幅に低減できる。これは、導体収納管2内に、高熱伝導体である金属製の電流リード3が残っていないからである。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、実施形態で説明した常電導導体の引出構造は、超電導ケーブルの端末接続具に設けても良い。
本発明常電導導体の引出構造は、超電導ケーブルの超電導導体から電力を引き出すことに好適に利用可能である。
50 常電導導体の引出構造
1 コネクター部 1A 先端部
2 導体収納管 2A 管本体 2B 電気絶縁部 2G 隙間 2S 空間
3 電流リード(常電導導体) 3c 嵌め込み凹部
4 接続金具 4g 環状の切り欠き
5 使用時封止具 5g 環状の切り欠き
6 不使用時封止具
20 冷媒槽 20r 環状のシール部材 20L 上蓋
30 真空槽 30r 環状のシール部材 30L 上蓋
100 中間接続部
10 中間接続具
10A,10B ケーブルコア

Claims (5)

  1. 真空槽に覆われた冷媒槽の内部に配される超電導導体と電気的に接続される常電導導体を真空槽の外部に引き出すための常電導導体の引出構造であって、
    前記冷媒槽中に配置され、前記超電導導体に電気的に接続されると共に、前記常電導導体が取り付け・取り外し自在に連結されるコネクター部と、
    前記コネクター部の少なくとも先端部を内部に収納し、その先端部の位置から前記冷媒槽および真空槽に連通することなく両槽を貫通して真空槽の外部に連通する管であり、その内部に常電導導体を収納する導体収納管と、
    を備え
    前記導体収納管に常電導導体が挿入され前記コネクター部に連結されている場合、前記真空槽側の導体収納管の端部において導体収納管と常電導導体との隙間を封止する使用時封止具を備える常電導導体の引出構造。
  2. 真空槽に覆われた冷媒槽の内部に配される超電導導体と電気的に接続される常電導導体を真空槽の外部に引き出すための常電導導体の引出構造であって、
    前記冷媒槽中に配置され、前記超電導導体に電気的に接続されると共に、前記常電導導体が取り付け・取り外し自在に連結されるコネクター部と、
    前記コネクター部の少なくとも先端部を内部に収納し、その先端部の位置から前記冷媒槽および真空槽に連通することなく両槽を貫通して真空槽の外部に連通する管であり、その内部に常電導導体を収納する導体収納管と、
    を備え
    前記導体収納管に常電導導体が挿入されていない場合、前記真空槽側の導体収納管の端部を封止する不使用時封止具を備える常電導導体の引出構造。
  3. 前記コネクター部は、一対の超電導ケーブル同士を接続する中間接続部において超電導ケーブルの端部同士を電気的に接続する中間接続具に設けられている請求項1または請求項2に記載の常電導導体の引出構造。
  4. 前記コネクター部は、前記超電導ケーブルの端部と外部の電力機器とを前記常電導導体を介して接続する端末接続部において超電導ケーブルと常電導導体とを電気的に接続する端末接続具に設けられている請求項1または請求項2に記載の常電導導体の引出構造。
  5. 前記コネクター部と常電導導体との接続は、一方の部材の端部を他方の部材の端部に形成される嵌め込み凹部に差し込むことで行う差込接続構造である請求項1〜4のいずれか1項に記載の常電導導体の引出構造。
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