JP2016001582A - 超電導ケーブル線路、及び冷媒輸送線路 - Google Patents

超電導ケーブル線路、及び冷媒輸送線路 Download PDF

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Abstract

【課題】冷媒の冷却負荷を低減できる超電導ケーブル線路、及び冷媒輸送線路を提供する。
【解決手段】超電導導体層を有するケーブルコアと、前記ケーブルコアを収納すると共に前記ケーブルコアとの空間が冷媒の流通経路となる第一内管と、前記第一内管の外側に真空層を形成する第一外管とを有し、前記第一内管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設されるケーブル断熱管と、前記ケーブル断熱管の両端部にそれぞれ電気的に導通して接続され、接地部を有する接続部と、前記ケーブル断熱管の長手方向の少なくとも一箇所に配設され、前記電磁誘導により前記ケーブル断熱管に流れる誘導電流のうち、前記接地部の双方と大地とを介して前記第一内管に流れる循環電流を遮断する絶縁連結部とを備える超電導ケーブル線路。
【選択図】図1

Description

本発明は、超電導ケーブルが布設された超電導ケーブル線路、及び極低温の冷媒が流通される真空断熱管が布設された冷媒輸送線路に関する。特に、冷媒の冷却負荷を低減できる超電導ケーブル線路、及び冷媒輸送線路に関する。
超電導ケーブルは、既存の常電導ケーブル(例、OFケーブルやCVケーブル)と比較して、大容量の電力を低損失で送電できることから、省エネルギー技術として期待されている。最近では、超電導ケーブルを布設し、実際に送電を行う実証試験が進められている。
超電導ケーブルは、フォーマの外周に超電導線材を螺旋状に巻回して形成された超電導層(超電導導体層、超電導シールド層)を有するケーブルコアを断熱管内に収納し、この断熱管内に冷媒(例えば、液体窒素)を流通させることで、超電導層を冷却する構造が代表的である(特許文献1)。交流送電を行う場合、超電導シールド層には、超電導導体層に流れる電流と逆向きでほぼ同じ大きさの誘導電流が流れる。誘導電流から生じる磁場にて、超電導導体層から生じる磁場を打ち消すことで、磁場がケーブル外部に漏れることを抑制している。断熱管は、一般的に、内管と外管とを有する二重構造管であり、内管と外管との間の空間が真空引きされ、この空間に真空層が形成されている。特許文献2には、超電導ケーブルの断熱管を接地することが記載されている。
特開2006−059695号公報 特開2003−249130号公報
例えば、超電導ケーブルを実用化する上で、すでに常電導ケーブルが布設されている既存の地中管路や洞道内に超電導ケーブルを増設することが検討されている。増設にあたり、超電導ケーブルと常電導ケーブルとを近接配置した場合、超電導ケーブルは、常電導ケーブルからの磁場の影響を受ける虞がある。特に、超電導ケーブルのうち断熱管がこの磁場の影響を受けると、後述するように損失が生じる。
また、常電導ケーブルの代替として超電導ケーブルを布設することが検討されている。ここで、例えば超電導シールド層を省略すれば、超電導線材を節約してケーブル径を小さくできる上に、コストも低減できる。しかし、超電導シールド層を備えない超電導ケーブルでは、超電導導体層から生じる磁場の変化によって、断熱管には後述するように比較的大きな損失が生じ得る。
断熱管は一般的に金属で構成されているため、断熱管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場が印加されると、磁場の変化によって断熱管には誘導電流が流れる。断熱管に誘導電流が流れるとジュール熱によって断熱管は発熱する。断熱管内には冷媒が流通されているため、断熱管(特に内管)が発熱すると、冷媒を冷却する冷凍機の負荷が大きくなり、損失となる。特に、超電導シールド層を備えない超電導ケーブルコアを収納する断熱管には、大きな誘導電流が流れて損失が大きくなる。
この断熱管に生じる誘導電流は、断熱管の内部に収納されるケーブルコア(超電導導体層)の有無にかかわらず、上述のように常電導ケーブルに近接配置された場合にも断熱管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場が印加されると生じる。そこで、断熱管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設される断熱管に対して、冷凍機の負荷(冷却負荷)を低減できる構造の開発が望まれる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的の一つは、冷媒の冷却負荷を低減できる超電導ケーブル線路を提供することにある。また、本発明の別の目的は、冷媒の冷却負荷を低減できる冷媒輸送線路を提供することにある。
本発明の一態様に係る超電導ケーブル線路は、超電導導体層を有するケーブルコアと、ケーブル断熱管と、接続部と、絶縁連結部とを備える。ケーブル断熱管は、前記ケーブルコアを収納すると共に前記ケーブルコアとの空間が冷媒の流通経路となる第一内管と、前記第一内管の外側に真空層を形成する第一外管とを有し、前記第一内管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設される。接続部は、前記ケーブル断熱管の両端部にそれぞれ電気的に導通して接続され、接地部を有する。絶縁連結部は、前記ケーブル断熱管の長手方向の少なくとも一箇所に配設され、前記電磁誘導により前記ケーブル断熱管に流れる誘導電流のうち、前記接地部の双方と大地とを介して前記第一内管に流れる循環電流を遮断する。
本発明の一態様に係る冷媒輸送線路は、断熱管と、接続部と、絶縁連結部とを備える。断熱管は、冷媒が流通される内管と、前記内管の外側に真空層を形成する外管とを有し、前記内管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設される。接続部は、前記断熱管の両端部にそれぞれ電気的に導通して接続され、接地部を有する。絶縁連結部は、前記断熱管の長手方向の少なくとも一箇所に配設され、前記電磁誘導により前記断熱管に流れる誘導電流のうち、前記接地部の双方と大地とを介して前記内管に流れる循環電流を遮断する。
上記超電導ケーブル線路は、断熱管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設された場合にも、冷媒の冷却負荷を低減できる。
また、上記冷媒輸送線路は、断熱管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設された場合にも、冷媒の冷却負荷を低減できる。
実施形態1の超電導ケーブル線路の概要を説明する図である。 実施形態1の超電導ケーブル線路の概略横断面図である。 実施形態1の超電導ケーブル線路の断熱管に流れる誘導電流の流れを説明する説明図である。 実施形態1の超電導ケーブル線路の断熱管に流れる誘導電流の流れを説明する説明図である。 実施形態2の超電導ケーブル線路の概要を説明する部分断面図である。 実施形態3の超電導ケーブル線路の概略を説明する部分断面図である。 試験例1においてケーブル断熱管に流れる電流の値を示すグラフである。 試験例1においてケーブル断熱管に生じる損失の値を示すグラフである。 試験例2において冷媒帰路管に生じる損失の値を示すグラフである。 試験例3において冷媒帰路管に生じる損失の値を示すグラフである。
[本発明の実施形態の説明]
本発明者らは、断熱管をその長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設したとき、断熱管に生じるジュール損について検討した。例えば、超電導ケーブルに用いる断熱管は、液体窒素といった冷媒が流通されるため、一般的にステンレス鋼といった超電導ケーブルの運用温度に対する耐性に優れる材料から構成される。ステンレス鋼といった金属は、磁場が印加されて誘導電流が流れるとジュール熱が生じる。そこで、断熱管をその長手方向に電磁誘導を受けるような磁場が印加され得る環境に布設した際(例えば、超電導シールド層を備えないケーブルコアを内部に収納した)を模擬して、断熱管に流れる誘導電流をFEM(Finite Element Method)解析によって調べた。その結果、特定の状態であると、断熱管の内管及び外管ともに誘導電流が流れて大きなジュール熱による損失が発生することがわかった。
通常、超電導ケーブルの両端部は、超電導導体層と常電導機器との接続部分が収納される終端接続部に接続される。この終端接続部は通常接地されているため、両端部において終端接続部と導通状態で接続された超電導ケーブルは多点接地(両端接地)された状態となる。この状態で、断熱管の長手方向に電磁誘導を受けると、断熱管の長手方向には、誘導電流が大地を帰路として非常に大きな循環電流として流れると考えられる。断熱管に流れる誘導電流によるジュール熱、特に内管におけるジュール熱は、冷媒を冷却する冷凍機の負荷の増大を招くため、この冷凍機の負荷を低減するために断熱管に生じる誘導電流を極力低減することが望まれる。そこで、断熱管を超電導ケーブルの長手方向に電気的に分断することで断熱管の接地形態を変えることができ、断熱管に流れる誘導電流を低減することができる、との知見を得て、本発明を完成するに至った。以下、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)実施形態の超電導ケーブル線路は、超電導導体層を有するケーブルコアと、ケーブル断熱管と、接続部と、絶縁連結部とを備える。ケーブル断熱管は、前記ケーブルコアを収納すると共に前記ケーブルコアとの空間が冷媒の流通経路となる第一内管と、前記第一内管の外側に真空層を形成する第一外管とを有し、前記第一内管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設される。接続部は、前記ケーブル断熱管の両端部にそれぞれ電気的に導通して接続され、接地部を有する。絶縁連結部は、前記ケーブル断熱管の長手方向の少なくとも一箇所に配設され、前記電磁誘導により前記ケーブル断熱管に流れる誘導電流のうち、前記接地部の双方と大地とを介して前記第一内管に流れる循環電流を遮断する。
ここで言う第一内管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下とは、磁場を発生させる磁場発生体による磁場の影響下全てを含む。磁場発生体は、ケーブル断熱管の内部にある場合や、ケーブル断熱管の外部に近接配置された場合が挙げられる。磁場発生体がケーブル断熱管の内部にある場合は、磁場発生体が超電導シールド層を備えない超電導ケーブルのコアの場合が挙げられる。磁場発生体がケーブル断熱管の外部に近接配置される場合は、磁場発生体が常電導ケーブルの場合や、超電導シールド層を備えない超電導ケーブルの場合が挙げられる。
上記構成によれば、ケーブル断熱管の長手方向の少なくとも一箇所に絶縁連結部を備えることで、ケーブル断熱管の接地形態を変えることができ、第一内管に流れる誘導電流のうち、接続部の接地部と大地とを介して第一内管に流れる非常に大きな循環電流を遮断することができる。特に、第一内管及び第一外管の双方に絶縁連結部を備えることで、接続部の接地部と大地とを介して第一外管に流れる非常に大きな循環電流も遮断することができる。よって、ケーブル断熱管が長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設されたとしても、上記循環電流がケーブル断熱管に流れることを抑制でき、冷媒の冷却負荷を低減できる。接続部は、超電導導体層と常電導機器との接続部分が収納される終端接続部や、ケーブルコア同士を接続する中間接続部などが挙げられる。
絶縁連結部は、ケーブル断熱管の端部に配設される場合と、ケーブル断熱管の途中に配設される場合がある。上述したように、超電導ケーブルの両端部は、通常、接地部を有する終端接続部に接続されているため、ケーブル断熱管は多点接地(両端接地)された状態となる。例えば、絶縁連結部がケーブル断熱管の端部に配設される場合、ケーブル断熱管と一方の終端接続部とを電気的に絶縁することになる。そうすると、ケーブル断熱管は、一端側で一方の終端接続部と電気的に導通して接続され、他端側で他方の終端接続部と電気的に絶縁して接続されることになり、ケーブル断熱管の接地形態が変わることになる。そうすると、ケーブル断熱管に流れる誘導電流のうち、大地を介してケーブル断熱管に流れる非常に大きな循環電流を遮断することができる。
他に、絶縁連結部がケーブル断熱管の途中に配設される場合、ケーブル断熱管は絶縁連結部を介して二分割された断熱管(以下、分割断熱管と呼ぶことがある)となる。各分割断熱管は、それぞれ一端側で終端接続部に導通して接続されており、他端側で絶縁連結部によって電気的に絶縁されることになり、ケーブル断熱管(二本の分割断熱管)の接地形態が変わる。そうすると、上述したように、大地を介した上記循環電流を遮断することができる。絶縁連結部がケーブル断熱管の途中に配設される場合、絶縁連結部が一つであれば、上述したように、二本の分割断熱管となる。このとき、各分割断熱管は、ケーブル断熱管の両端部に電気的に導通して接続された接続部によって接地されることになる。絶縁連結部が二つ以上であれば、三本以上の分割断熱管となり、上記接続部によって接地されない分割断熱管(以下、浮遊断熱管と呼ぶことがある)が存在する。この浮遊断熱管には、後述するように、個別に接地線などの接地部を設けることが好ましい。
(2)実施形態の超電導ケーブル線路として、前記ケーブル断熱管のうち少なくとも第一内管は、一点接地された接地区間を備えることが挙げられる。
上記構成によれば、ケーブル断熱管が長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設されたとしても、誘導電流のうち大地との間に流れる非常に大きな循環電流がケーブル断熱管に流れることを抑制でき、冷媒の冷却負荷を低減できる。ケーブル断熱管の接地状態は、接地部を有する接続部と電気的に導通して接続されることで間接的に一点接地される場合や、絶縁連結部で分割されたケーブル断熱管(分割断熱管)に接地線などの一点接地部を設けることで直接的に一点接地される場合などが挙げられる。分割断熱管に一点接地部を設ける場合、この分割断熱管は、接地部を有する接続部とは電気的に導通して接続されておらず、接続部によって接地されない浮遊断熱管である。例えば、ケーブル断熱管が長くなる程、大地との間の誘起電圧によってケーブル断熱管の電位が上昇するが、ケーブル断熱管を絶縁連結部で複数の分割断熱管に分割し、各分割断熱管を一点接地された状態とすることで、ケーブル断熱管全長の誘起電圧を低減でき、かつ誘導電流のうち上記循環電流がケーブル断熱管に流れることを抑制できる。
(3)実施形態の超電導ケーブル線路として、前記ケーブル断熱管の第一内管及び第一外管の双方は、一点接地された接地区間を備え、前記接地区間におけるケーブル断熱管は、その両端部の少なくとも一方において前記第一内管と前記第一外管とを電気的に絶縁する内外絶縁部を備えることが挙げられる。
ケーブル断熱管の両端部で第一内管と第一外管とが導通していると、第一内管と第一外管とで閉ループが形成され、この閉ループに鎖交する磁場を遮蔽するように第一内管と第一外管に誘導電流が流れる。つまり、第一内管と第一外管を循環するループ電流が流れる。そこで、内外絶縁部で第一内管と第一外管とを電気的に絶縁することで、上記ループ電流が流れることを抑制でき、冷却負荷をより低減できる。
(4)内外絶縁部を備える実施形態の超電導ケーブル線路として、前記絶縁連結部は、前記内外絶縁部を兼ねていることが挙げられる。
上記構成によれば、一つの部材(絶縁連結部)によって、絶縁連結部を介して隣り合う部材と電気的に絶縁し、かつ第一内管と第一外管とを電気的に絶縁するという二つの機能を持たせることができる。よって、第一内管と第一外管とを電気的に絶縁する部材を別途設ける必要がなく、部品点数の削減ができ、構成を容易にできる。
(5)実施形態の超電導ケーブル線路として、ケーブル断熱管が接地区間を備える場合、前記接地区間におけるケーブル断熱管は、異常電圧時に導通するサージ防護素子を備えることが挙げられる。
上記構成によれば、異常電圧時にのみサージ防護素子を介して大地に電流を流すことで、絶縁連結部の破壊などを防止することができる。
(6)実施形態の超電導ケーブル線路として、供給機構と、冷媒帰路管と、第二接続部と、絶縁連結部とを備えることが挙げられる。供給機構は、冷媒を所定温度に冷却し、その冷却した冷媒を前記ケーブル断熱管に供給する。冷媒帰路管は、前記ケーブル断熱管の内部に流通された冷媒を前記供給機構に戻す流通経路となる第二内管と、前記第二内管の外側に真空層を形成する第二外管とを有し、前記第二内管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設される。第二接続部は、前記冷媒帰路管の両端部にそれぞれ電気的に導通して接続され、接地部を有する。絶縁連結部は、前記冷媒帰路管の長手方向の少なくとも一箇所に配設され、前記電磁誘導により前記冷媒帰路管に流れる誘導電流のうち、前記接地部の双方と大地とを介して前記第二内管に流れる循環電流を遮断する。
上記構成によれば、ケーブル断熱管と同様に、冷媒帰路管が長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設されたとしても、冷媒帰路管に流れる誘導電流のうち、第二接続部の接地部と大地とを介して第二内管に流れる非常に大きな循環電流を遮断することができ、冷媒の冷却負荷を低減できる。
(7)冷媒帰路管を備える実施形態の超電導ケーブル線路として、前記冷媒帰路管の内部には、超電導導体層を有するケーブルコアが収納されていることが挙げられる。
冷媒帰路管の内部にもケーブルコアを収納することで、送電用超電導ケーブルとして用いることができる。また、冷媒帰路管の内部に通常時は動作させないケーブルコアを予備コアとして収納しておくことで、通常動作用のケーブルコアが故障した場合に、上記予備コアを用いて送電を確保できる。
(8)実施形態の超電導ケーブル線路として、前記ケーブル断熱管が三本並列され、各ケーブル断熱管は、その長手方向に見たときに前記絶縁連結部で分割された分割断熱管を三本以上有し、前記ケーブル断熱管の各々の一端側、中間部、他端側の順に隣り合う分割断熱管について、異なるケーブル断熱管から選択された一端側、中間部、他端側の各分割断熱管を電気的に接続するクロスボンド結線を備えることが挙げられる。
上記構成によれば、一端側、中間部、他端側の順に隣り合う分割断熱管同士が電気的に絶縁され、異なるケーブル断熱管から選択された一端側、中間部、他端側の各分割断熱管同士がクロスボンド結線で電気的に接続されることで、ケーブル断熱管全長の誘起電圧を低減することができ、かつ誘導電流がケーブル断熱管に流れることを抑制でき、ジュール損を低減できる。
(9)実施形態の冷媒輸送線路は、断熱管と、接続部と、絶縁連結部とを備える。断熱管は、冷媒が流通される内管と、前記内管の外側に真空層を形成する外管とを有し、前記内管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設される。接続部は、前記断熱管の両端部にそれぞれ電気的に導通して接続され、接地部を有する。絶縁連結部は、前記断熱管の長手方向の少なくとも一箇所に配設され、前記電磁誘導により前記断熱管に流れる誘導電流のうち、前記接地部の双方と大地とを介して前記内管に流れる循環電流を遮断する。
上記構成によれば、断熱管が長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設されたとしても、断熱管に流れる誘導電流のうち、接続部の接地部と大地とを介して断熱管に流れる非常に大きな循環電流を遮断することができ、冷媒の冷却負荷を低減できる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態の詳細を、以下に説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。図中、同一符号は同一名称物を示す。
<実施形態1>
〔超電導ケーブル線路〕
実施形態1の超電導ケーブル線路100は、図1に示すように、電力を送電する超電導ケーブル1と、超電導ケーブル1に冷媒Cを供給する供給機構4と、超電導ケーブル1に流通された冷媒Cを供給機構4に戻す冷媒帰路管3とを備える。超電導ケーブル1の両端部には終端接続部(端末)101,102が設けられている。終端接続部101,102は、常電導ケーブルと超電導ケーブル1との間で電力を受け渡すための端末であり、常電導機器と超電導導体層との接続部分が収納される。この終端接続部101,102は、上記接続部分を冷却する冷媒が充填される冷媒槽103と、冷媒槽103の外周を覆うように配置される真空槽104とを備え、真空槽104が接地部(接地線71)を介して接地されている。供給機構4は、冷媒Cを貯留する冷却容器41と、冷媒Cを所定温度に冷却する冷却機構(冷凍機)42と、冷却機構42で冷却した冷媒Cを超電導ケーブル1に圧送して循環させる圧送機構(ポンプ)43とを備え、冷凍機42が接地部(接地線71)を介して接地されている。冷媒帰路管3の両端部には、一端側で一方の終端接続部102が電気的に導通して接続され、他端側で供給機構4と電気的に導通して接続される。つまり、冷媒帰路管3の一端側に接続される第二接続部は、ケーブル断熱管20の一端側の終端接続部102と共通しており、他端側の第二接続部は、供給機構4となる。図1に示す、冷媒帰路管3と供給機構4との導通状態を電気的に絶縁する絶縁連結部51については後述する。
実施形態1では、常電導電力ケーブルが布設されている既存の地中管路に超電導ケーブル1を増設することを模擬しており、図2に示すように、各管路に布設されたU相・V相・W相の常電導電力ケーブル109を2回線と、単心型の超電導ケーブル1と、冷媒帰路管3とが並列して配置されている。本実施形態1の超電導ケーブル線路100の主たる特徴とするところは、超電導ケーブル1のケーブルコア10が超電導シールド層を備えていないことと、ケーブル断熱管に流れる誘導電流のうち、大地との間に流れる非常に大きな循環電流を遮断する絶縁連結部51(図1を参照)を備えることにある。ケーブルコア10が超電導シールド層を備えないと、超電導導体層から生じる磁場を遮蔽できずにケーブルコア10が磁場発生体となる。実施形態1の超電導ケーブル線路100では、ケーブルコア10と常電導ケーブル109が磁場発生体となり、これらの磁場発生体による磁場環境下に布設される断熱管は長手方向に電磁誘導を受ける虞がある。つまり、ケーブルコア10を収納するケーブル断熱管20と、常電導ケーブル109に近接配置された冷媒帰路管3とが、長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設された状態となり、電磁誘導により各断熱管20,3に誘導電流が流れる。以下、各構成について詳しく説明する。
(超電導ケーブル)
超電導ケーブル1は、一つのケーブルコア10がケーブル断熱管20に収納された単心のケーブル構造である。ケーブルコア10は、中心から順にフォーマ11、超電導導体層12、電気絶縁層13、常電導接地層14、保護層15を備え、超電導シールド層を備えない。これら各構成部材には、公知の構成・材料を用いることができる。
フォーマ11は、超電導導体層の支持、ケーブルの抗張力材、その他、短絡や地絡などの事故時における事故電流を分流する通電路などに利用される。通電路にも利用する場合、フォーマ11は、銅やアルミニウムなどの常電導材料からなる中実体や中空体(管体)が好適に利用できる。中実体は、例えば、ポリビニルホルマール(PVF)やエナメルなどの絶縁被覆を備える銅線を複数本撚り合わせた撚り線材が挙げられる。フォーマ11の外周にクラフト紙やPPLP(住友電気工業株式会社の登録商標)といった絶縁性テープなどを巻回してクッション層(図示せず)を設けることができる。
超電導導体層12は、酸化物超電導導体を備えるテープ状線材、例えばBi2223系超電導テープ線(Ag−Mnシース線)を単層又は多層に螺旋状に巻回した構成が挙げられる。その他、RE123系薄膜線材(RE:希土類元素、例えばY、Ho、Nd、Sm、Gdなど)も超電導導体層12に利用できる。一つの超電導導体層12を多層構造とする場合、各超電導線材の層間にクラフト紙などの絶縁紙を巻回した層間絶縁層を形成することができる。
電気絶縁層13は、クラフト紙などの絶縁紙テープや、クラフト紙とプラスチックとを複合した半合成絶縁テープ、例えばPPLP(住友電気工業株式会社の登録商標)といったテープ状の絶縁性材料を巻回した構成が挙げられる。
常電導接地層14は、電気絶縁層13の電界分布の均一化などを目的とした層で、銅といった常電導材料からなる金属テープを巻回した構成が挙げられる。常電導接地層14は、接地線(図示せず)を介して接地されている。常電導接地層14は、例えば一点接地することで、超電導導体層12からの磁場に対する誘導電流が流れないようにすることができる。
保護層15は、ケーブルコア10の最外周に配置され、その内側に配置された部材(特に超電導導体層12)の機械的保護、常電導接地層14とケーブル断熱管20との間の電気的絶縁の確保を目的として設けられる。保護層15は、クラフト紙などの絶縁紙テープや、クラフト紙とプラスチックとを複合した半合成絶縁テープ、例えばPPLPといったテープ状の絶縁性材料を巻回した構成が挙げられる。
ケーブル断熱管20は、ステンレス鋼製の第一内管21と第一外管22とを有する二重構造のコルゲート管であり、第一内管21と第一外管22との間が真空引きされ、この空間に真空層23が形成された真空断熱管である。真空層23には、断熱性を高めるためにスーパーインシュレーション(商品名)などの断熱材(図示せず)を配置してもよい。第一内管21内(ケーブルコア10と第一内管21との間の空間)には冷媒Cが流通される。ケーブル断熱管20はコルゲート管で構成する他、直管で構成してもよい。
(冷媒帰路管)
冷媒帰路管3は、ケーブル断熱管20の内部に流通された冷媒Cを供給機構4に戻す流通経路である(図1を参照)。冷媒帰路管3は、図2に示すように、ステンレス鋼製の第二内管31と第二外管32とを有する二重構造のコルゲート管である。冷媒帰路管3は、ケーブル断熱管20と同様に、第二内管31と第二外管32との間に真空層33が形成された真空断熱管である。冷媒帰路管3の第二内管31内には冷媒Cが流通される。
(絶縁連結部)
絶縁連結部51は、断熱管の長手方向の少なくとも一箇所に配設される。この絶縁連結部51によって、断熱管に流れる誘導電流のうち、大地との間に流れる非常に大きな循環電流を遮断する。まず、長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設されているケーブル断熱管20について、ケーブル断熱管20と一方の終端接続部102との間に絶縁連結部51を設け、ケーブル断熱管20(第一内管21及び第一外管22)と一方の終端接続部102とを電気的に絶縁している。ケーブル断熱管20と他方の終端接続部101との間には導通連結部52を設け、ケーブル断熱管20(第一内管21及び第一外管22)と他方の終端接続部101とを導通状態で接続している。終端接続部101は接地線71を介して接地されているため、ケーブル断熱管20は、導通連結部52を介して間接的に一点接地されていることになる。一点接地されたケーブル断熱管20は、誘導電流のうち大地を帰路とする循環電流が流れ難いため、ケーブル断熱管20が上記磁場環境下に布設されていても、非常に大きな上記循環電流がケーブル断熱管20に流れることを抑制できる。
次に、長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設されている冷媒帰路管3について、冷媒帰路管3と冷却機構4との間に絶縁連結部51を設け、冷媒帰路管3(第二内管31及び第二外管32)と冷却機構4とを電気的に絶縁している。冷媒帰路管3と一方の終端接続部102との間には導通連結部52を設け、冷媒帰路管3(第二内管31及び第二外管32)と一方の終端接続部102とを導通状態で接続している。終端接続部102は接地線71を介して接地されているため、冷媒帰路管3は、導通連結部52を介して間接的に接地されていることになる。一点接地された冷媒帰路管3は、誘導電流のうち大地を帰路とする循環電流が流れ難いため、冷媒帰路管3が上記磁場環境下に布設されていても、非常に大きな上記循環電流が冷媒帰路管3に流れることを抑制できる。
ケーブル断熱管20及び冷媒帰路管3(以下、単に断熱管と呼ぶことがある)の長手方向に絶縁連結部51を配設した場合、真空層は連通していてもよいし、真空層も併せて分断してもよい。真空層を連通させる場合、絶縁連結部51を介して隣り合う部材は、例えば絶縁継手を利用して内管と外管とをそれぞれ電気的に絶縁した状態で連結すればよい。真空層も併せて分断する場合、絶縁連結部51を介して隣り合う部材は、それぞれ封止部材で真空層を封じきり、各封止部材同士を絶縁連結部51で接続することが挙げられる。封止部材は、例えば金属製のフランジや絶縁材料製のフランジなどが挙げられ、フランジを内管と外管の開口端を塞ぐように装着することで、真空層を封じきることができる。封止部材が金属製のフランジのように導通型である場合、内管と外管とは導通状態となり、封止部材が絶縁材料製フランジのように絶縁型である場合、内管と外管とは電気的に絶縁された状態となる。真空層を封じきり、かつ内管と外管とを電気的に絶縁する場合、封止部材として絶縁連結部51を利用することができる。つまり、絶縁連結部51が、絶縁連結部51を介して隣り合う部材と電気的に絶縁し、かつ内管と外管とを電気的に絶縁するという二つの機能を兼ねており、部品点数の削減ができ、構成を容易にできる。
以下、ケーブル断熱管20が電磁誘導を受けた場合の影響について、図3及び図4を参照して説明する。図3及び図4は、ケーブルコア10を収納したケーブル断熱管20が、接地部(接地線71)によって接地されている終端接続部101,102に接続された状態を簡略化して図示した部分縦断面図である。まず、比較例として、図3の上図に、ケーブル断熱管20の両端部が終端接続部101,102と導通連結部52を介して導通状態で接続した形態を示す。両終端接続部101,102は接地線71で接地されているため、ケーブル断熱管20は二点接地(両端接地)されていることになる。このときに第一内管21及び第一外管22に流れる誘導電流を示す。超電導導体層12に導体電流が白抜き矢印の方向に流れると、第一内管21及び第一外管22の双方に導体電流と逆向き(網掛け矢印の方向)に誘導電流が流れる。この理由は、ケーブル断熱管20が両端接地されているため、誘導電流が大地を帰路とする循環電流としてケーブル断熱管20に流れるためである。この誘導電流は、後述する試験例で示すように、非常に大きい。
次に、図3の中図に、ケーブル断熱管20の一端側端部が終端接続部101と導通連結部52を介して導通状態で接続し、ケーブル断熱管20の他端側端部において、第一外管22が終端接続部102と導通連結部52を介して導通状態で接続し、第一内管21が終端接続部102と絶縁連結部51を介して電気的に絶縁して接続した形態を示す。第一外管22の両端部は両終端接続部101,102と導通状態で接続されているため、第一外管22は二点接地されていることになる。一方、第一内管21の他端側端部は終端接続部102と電気的に絶縁されているため、第一内管21は一点接地(片端接地)されていることになる。一点接地された第一内管21の接地区間は、その第一内管21の全長となる。このときに第一内管21及び第一外管22に流れる誘導電流を示す。超電導導体層12に導体電流が白抜き矢印の方向に流れると、第一外管22に導体電流と逆向き(網掛け矢印の方向)に誘導電流が流れるが、第一内管21には誘導電流は流れない。この理由は、第一外管22は二点接地されていることで、この第一外管22には誘導電流が大地を帰路とする循環電流として流れるが、第一内管21は一点接地されていることで、この第一内管21には上記循環電流が流れないためである。
次に、図3の下図に、ケーブル断熱管20の一端側端部が終端接続部101と導通連結部52を介して導通状態で接続し、ケーブル断熱管20の他端側端部が終端接続部102と絶縁連結部51を介して電気的に絶縁した状態で接続した形態を示す。このとき、絶縁連結部51に接続される第一内管21と第一外管22の各端部は、終端接続部102とは電気的に絶縁されているが、第一内管21と第一外管22とは内外導通部62を介して導通状態で接続されている。ケーブル断熱管20は、終端接続部102とは電気的に絶縁されているため、第一内管21及び第一外管22ともに一点接地されている。一点接地されたケーブル断熱管20の接地区間は、ケーブル断熱管20の全長となる。このときに第一内管21及び第一外管22に流れる誘導電流を示す。超電導導体層12に導体電流が白抜き矢印の方向に流れると、第一内管21に導体電流と逆向きの誘導電流が流れ、第一外管22に第一内管21の誘導電流と逆向き(導体電流と同じ向き)の誘導電流が流れる。つまり、第一内管21及び第一外管22共に、誘導電流のうち大地を帰路とする循環電流は流れないが、第一内管21と第一外管22とを循環するループ状の電流がケーブル断熱管20に流れる。この理由は、第一内管21と第一外管22とで構成されるループに鎖交する磁場を遮蔽する向きに誘導電流(第一内管21と第一外管22を循環するループ電流)が流れるためである。この第一内管21及び第一外管22に流れる誘導電流は、後述する試験例で示すように、二点接地した場合と比較すると、十分に小さい。
次に、図4の上図に、ケーブル断熱管20の一端側端部が終端接続部101と導通連結部52を介して導通状態で接続し、ケーブル断熱管20の他端側端部が終端接続部102と絶縁連結部51を介して電気的に絶縁した状態で接続した形態を示す。このとき、絶縁連結部51に接続される第一内管21と第一外管22の各端部は、終端接続部102と電気的に絶縁され、かつ第一内管21と第一外管22とは内外絶縁部61を介して電気的に絶縁されている。ケーブル断熱管20は、終端接続部102とは電気的に絶縁されているため、第一内管21及び第一外管22ともに一点接地されている。一点接地されたケーブル断熱管20の接地区間は、ケーブル断熱管20の全長となる。このとき、超電導導体層12の導体電流が白抜き矢印の方向に流れても、後述する試験例に示すように、第一内管21及び第一外管22の双方に誘導電流は流れない。この理由は、第一内管21及び第一外管22が一点接地されていることで、誘導電流のうち大地との間の上記循環電流が流れないことに加え、ケーブル断熱管20の他端側の内外絶縁部61で第一内管21と第一外管22とが電気的に絶縁されていることで、誘導電流のうち第一内管21と第一外管22との間のループ電流が流れないためである。
最後に、図4の下図に、ケーブル断熱管20の両端部が終端接続部101,102に接続されており、ケーブル断熱管20の途中(ここでは長さ方向中央付近)において、絶縁連結部51を介して電気的に絶縁して二分割する形態を示す。このとき、二分割されたケーブル断熱管20(分割断熱管)の一方(図の右側)は、終端接続部101と導通状態で接続されており、分割断熱管の他方(図の左側)は、終端接続部102と導通状態で接続されているため、各分割断熱管は一点接地されている。各分割断熱管において、絶縁連結部51に接続される第一内管21と第一外管22の各端部は、絶縁連結部51を介して第一内管21と第一外管22とも電気的に絶縁されている。一点接地されたケーブル断熱管20の接地区間は、各分割断熱管の全長となる。つまり、この実施形態では、接地区間を二区間有することになる。このとき、超電導導体層12の導体電流が白抜き矢印の方向に流れても、第一内管21及び第一外管22の双方に誘導電流は流れない。この理由は、各分割断熱管において、第一内管21及び第一外管22が一点接地されていることで、誘導電流のうち大地との間の上記循環電流が流れないことに加え、第一内管21と第一外管22とが電気的に絶縁されていることで、誘導電流のうち第一内管21と第一外管22との間のループ電流が流れないためである。
上記では、ケーブル断熱管20が電磁誘導を受けた場合の影響について述べたが、冷媒帰路管3が電磁誘導を受けた場合も同様である。本実施形態では、図2に示すように、超電導ケーブル1と常電導ケーブル109と冷媒帰路管3とが並列して配置されているため、冷媒帰路管3は常電導ケーブル109の導体電流による電磁誘導を受けて誘導電流が流れる。詳細は、後述する試験例で述べる。
ここでは、超電導ケーブル1のケーブル断熱管20を往路とし、冷媒帰路管3を復路として冷媒Cを供給機構4に循環させた。他に、冷媒帰路管3の中にケーブルコアを備えていてもよい。また、冷媒帰路管3を設けずに、一本の超電導ケーブルにおいて、ケーブル断熱管20を往路とし、中空体のフォーマを復路として冷媒Cを供給機構4に循環させることもできる。また、二本の超電導ケーブルを並列し、一方の超電導ケーブルのケーブル断熱管を往路とし、他方の超電導ケーブルのケーブル断熱管を復路として冷媒Cを供給機構4に循環させることもできる。
終端接続部101,102の接地線71は、真空槽104から引き出すことで構成できる。真空槽104と冷媒槽103とは、導通連結部52を介して導通状態となっているため、冷媒槽103も接地されている。図1では、冷媒槽103と真空槽104との間の間隔を保つために絶縁性の支持部105を離散的に設けている。この支持部105をFRP(繊維強化プラスチック)などで形成すると、支持部105を介した外部からの冷媒槽103への熱伝導を低減できる。
<実施形態2>
実施形態1では、超電導ケーブル1のケーブル断熱管20において、一端側が一方の終端接続部101と導通状態で接続され、他端側が他方の終端接続部102と電気的に絶縁されていることで、一方の接地された終端接続部101を介して間接的に一点接地される超電導ケーブル線路100を説明した。実施形態2では、図5に示すように、ケーブル断熱管20が絶縁連結部51を介して三分割された超電導ケーブル線路を説明する。超電導ケーブル(ケーブル断熱管)が長くなり一点接地されている区間が長くなると、一点接地部(接地線)から遠くなる程大地との間に誘起電圧が生じて断熱管の電位が上昇し易い。そこで、ケーブル断熱管を長手方向に絶縁連結部を介して複数分割し、分割された各ケーブル断熱管を一点接地することが挙げられる。この分割は、100m以上500m以下程度毎に行うことが挙げられる。実施形態2では、ケーブル断熱管20を三分割して三つの分割断熱管とすることが異なるだけであり、他の構成は実施形態1と同様である。
三つの分割断熱管20a,20b,20cの各々は、図5に示すように、一端側の分割断熱管20aは終端接続部101と導通状態で接続されることで一点接地されており、他端側の分割断熱管20cは終端接続部102と導通状態で接続されていることで一点接地されているが、中間部の分割断熱管20bは両終端接続部101,102と電気的に絶縁されているため、個別に接地線71を設けて一点接地している。ここでは、各分割断熱管20a,20b,20cの第一内管21と第一外管22とは、絶縁連結部51を用いて電気的に絶縁している。この場合、中間部の分割断熱管20bは、両端部とも第一内管21と第一外管22とが電気的に絶縁しているため、接地線71は、第一内管1と第一外管22の双方に独立して設ける。他に、中間部の分割断熱管20bの一端側で第一内管21と第一外管22とを内外導通部(図示せず)で接続し、この内外導通部に接地線を設けることもできる。また、分割断熱管の両端部で第一内管21と第一外管22とを導通状態に接続してもよい。超電導ケーブルが長距離の場合、ケーブル断熱管を長手方向に絶縁連結部を介して複数に分割し、分割された各ケーブル断熱管を一点接地することで、ケーブル断熱管20に誘導電流(大地との間で流れる循環電流)が流れるのを抑制できるため、ジュール損を低減できる。よって、超電導ケーブル1(ケーブル断熱管20)全体で見て、ジュール損に伴う冷却負荷の増大を抑制でき、かつケーブル断熱管20の電位を低減できる。
ここでは、ケーブル断熱管20の接地形態の説明の便宜上、絶縁連結部51を介して隣り合う部材として終端接続部101,102もしくは分割断熱管を機械的に接続している。その他、ケーブルコア10の接続部も形成し、ケーブル断熱管20及びケーブルコア10の双方が接続される超電導ケーブル1の中間接続部を構成することもできる。
分割断熱管において、接地線71とは離れた位置に、異常電圧時に導通するサージ防護素子(アレスタ)72を接地することが挙げられる。このサージ防護素子72は、分割断熱管において接地線71と対に設ける。例えば、分割断熱管20bの一端側に接地線71を設けた場合、他端側にサージ防護素子72を設ける。このサージ防護素子72は、実施形態1の形態にも適用できる。サージ防護素子72は、異常電圧時にサージ防護素子72が動作することで、サージ防護素子を介して接地側へ異常電流を逃がすことで、絶縁連結部の破壊などを防止することができる。このとき、図5に示すように、分割断熱管20bのサージ防護素子72と、絶縁連結部51を挟んで分割断熱管20aに接地されたサージ防護素子72とを繋げることで、効果的に絶縁連結部の破壊などを防止することができる。
冷媒帰路管においても、ケーブル断熱管と同様に、冷媒帰路管を長手方向に絶縁連結部を介して複数分割し、分割された各ケーブル断熱管を一点接地することもできる。
<実施形態3>
実施形態3では、ケーブル断熱管を三本並列する形態を説明する。各ケーブル断熱管は、絶縁連結部で分割された分割断熱管を三本以上有する。図6では、三相交流の各相の電流が流れる超電導ケーブルを三本並列配置した例を示すが、説明の便宜上、ケーブル断熱管(第一内管21及び第一外管22)のみを示す。三つの分割断熱管を一纏まりとして、一端側、中間部、他端側の順に隣り合う分割断熱管20a,20b,20cは、絶縁連結部51を介して電気的に絶縁されている。並列された三本のケーブル断熱管の各々は、隣り合う分割断熱管同士が機械的には接続されているが電気的には接続されておらず、他のケーブル断熱管の長手方向に隣り合う分割断熱管にクロスボンド結線81で電気的に接続されている。
本実施形態3では、例えば、超電導ケーブル線路αのケーブル断熱管の分割断熱管20aは、超電導ケーブル線路αのケーブル断熱管の分割断熱管20bとは絶縁連結部51を介して機械的に接続されているが電気的には接続されておらず、超電導ケーブル線路βのケーブル断熱管の分割断熱管20bとクロスボンド結線81で電気的に接続されている。そして、超電導ケーブル線路βのケーブル断熱管の分割断熱管20bは、超電導ケーブル線路βのケーブル断熱管の分割断熱管20cとは絶縁連結部51を介して機械的に接続されているが電気的には接続されておらず、超電導ケーブル線路γのケーブル断熱管の分割断熱管20cとクロスボンド結線81で電気的に接続されている。つまり、超電導ケーブル線路αの分割断熱管20a−超電導ケーブル線路βの分割断熱管20b−超電導ケーブル線路γの分割断熱管20cが電気的に接続された区間である。同様に、超電導ケーブル線路βの分割断熱管20a−超電導ケーブル線路γの分割断熱管20b−超電導ケーブル線路αの分割断熱管20c、超電導ケーブル線路γの分割断熱管20a−超電導ケーブル線路αの分割断熱管20b−超電導ケーブル線路βの分割断熱管20cの各々も電気的に接続された区間である。そして、これら3つの電気的に接続された区間は互いに重複しない経路となっている。この電気的に接続された区間を構成する三つの分割断熱管20a,20b,20c毎に、並列された三つのケーブル断熱管を一括して接地線71で一点接地する。この接地線71は、各ケーブル断熱管を個別に接地する三つの接地線71で構成されていてもよい。三本並列されたケーブル断熱管をクロスボンド接続することで、ケーブル断熱管全長の誘起電圧を低減でき、ケーブル断熱管に流れる誘導電流を低減できる。
図6では、電気的に接続された区間を構成する三つの分割断熱管20a,20b,20c毎に、並列された三つのケーブル断熱管を一括して接地線71で一点接地したが、三つのケーブル断熱管及び各分割断熱管が同じ長さで、並列された三つのケーブル断熱管が三相平衡の場合、三つのケーブル断熱管を一括して接地線で両端接地することもできる。
<実施形態4>
実施形態4では、断熱管内に実施形態1〜3のようなケーブルコア(磁場発生体)が収納されておらず、冷媒のみが流通される断熱管が布設された冷媒輸送線路を説明する。この断熱管は、実施形態1〜3と同様に真空断熱管であり、断熱管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設されている。磁場を発生させる磁場発生体は、断熱管の外部に近接配置されている。断熱管の両端部には、一端側で冷媒の供給機構が電気的に導通して接続され、他端側で冷媒が供給される利用施設などが電気的に導通して接続される。つまり、冷媒は、断熱管の一端側から他端側への一方向の流れとなる。断熱管の一端側から他端側に供給された冷媒は、必要に応じてさらに他端側から一端側に戻すこともできる。供給機構を構成する冷凍機や利用施設は、接地部(接地線)を介して接地されている。そして、断熱管の長手方向の少なくとも一箇所に絶縁連結部が配設されている。この絶縁連結部を配設することで、実施形態1〜3で説明したように、断熱管の接地形態を変えることができ、断熱管が上記磁場環境下に布設された場合でも、上記接地部の双方と大地とを介して断熱管に流れる非常に大きな循環電流を遮断することができる。実施形態4の冷媒輸送線路は、断熱管の内部にケーブルコアが収納されていない点が実施形態1〜3との主な相違点であり、その他の構成や断熱管に流れる誘導電流の流れなどは実施形態1〜3と同様である。この冷媒輸送線路で利用できる冷媒としては、液化天然ガス(LNG)などが挙げられる。
〔試験例〕
・試験例1
超電導シールド層を備えないケーブルコアがケーブル断熱管内に収納された超電導ケーブルを三相正三角形配置した場合に、ケーブル断熱管に流れる誘導電流と、ケーブル断熱管に生じる損失をFEM解析によって調べた。各相の中心間距離は350mmである。各相の超電導導体層に12kArmsの導体電流が流れる。
・・試験例1−1(内管は一点接地、外管は二点接地)
図3の中図に示すように、ケーブル断熱管20の一端側端部が一方の終端接続部101と導通連結部52を介して導通状態で接続され、ケーブル断熱管20の他端側端部において、外管22が他方の終端接続部102と導通連結部52を介して導通状態で接続され、内管21が他方の終端接続部102と絶縁連結部51を介して電気的に絶縁して接続されている。
・・試験例1−2(内管・外管共に一点接地、内管と外管とで閉ループを形成)
図3の下図に示すように、ケーブル断熱管20の一端側端部が一方の終端接続部101と導通連結部52を介して導通状態で接続され、ケーブル断熱管20の他端側端部が他方の終端接続部102と絶縁連結部51を介して電気的に絶縁した状態で接続されている。かつ絶縁連結部51に接続される内管21と外管22の各端部は、他方の終端接続部102とは電気的に絶縁されているが、内管21と外管22とは内外導通部62を介して導通状態で接続されている。
・・試験例1−3(内管・外管共に一点接地、内管と外管とで閉ループを形成せず)
図4の上図に示すように、ケーブル断熱管20の一端側端部が一方の終端接続部101と導通連結部52を介して導通状態で接続され、ケーブル断熱管20の他端側端部が他方の終端接続部102と絶縁連結部51を介して電気的に絶縁した状態で接続されている。かつ絶縁連結部51に接続される内管21と外管22の各端部は、他方の終端接続部102と電気的に絶縁され、かつ内管21と外管22とも内外絶縁部61を介して電気的に絶縁されている。
・・比較例1−10(内管・外管共に二点接地)
図3の上図に示すように、ケーブル断熱管20の両端部が終端接続部101,102と導通連結部52を介して導通状態で接続されている。
試験例1−1,1−2,1−3,比較例1−10において、ケーブル断熱管に流れる電流の値を図7に示し、ケーブル断熱管に生じる損失を図8に示す。比較例1−10では、内管及び外管共に大きな電流(誘導電流)が流れた。特に、超電導導体層からの磁場の影響を大きく受ける内管では1000Apeak超の電流が流れた。内管にこれ程大きな電流が流れると、それに伴い内管に1000W/m超の損失が生じた。この内管に生じる損失は、冷媒の冷却負荷の増大を招くため、非常に問題である。試験例1−1は、内管のみ一点接地となっているため、外管に非常に大きい電流が流れたが、内管には電流は流れなかった。試験例1−2は、内管及び外管の双方に若干の電流が流れたが、比較例1−10と比較すると十分に低く、損失も試験例1−3とほぼ同等である。試験例1−3は、内管及び外管の双方に電流は流れなかったが(図7)、内管及び外管の双方に若干の損失が生じていることがわかる(図8)。試験例1−3では、内管及び外管に電流が流れていないため、電流によるジュール損は発生していないと考えられる。内管及び外管に対して垂直磁場が印加されると、断熱管に渦電流損が発生するため、ここで生じた損失は、この渦電流損であると考えられる。
・試験例2
冷媒帰路管を、図2に示すように、U相・V相・W相の常電導電力ケーブル2回線と近接配置した場合に、冷媒帰路管に生じる損失をFEM解析によって調べた。各常電導電力ケーブルに790Armsの導体電流が流れる。各管路の中心間距離は230mmである。
・・試験例2−1(内管・外管共に一点接地、内管と外管とで閉ループを形成)
冷媒帰路管の一端側端部が一方の終端接続部と導通連結部を介して導通状態で接続され、冷媒帰路管の他端側端部が他方の終端接続部と絶縁連結部を介して電気的に絶縁した状態で接続されている。かつ絶縁連結部に接続される内管と外管の各端部は、他方の終端接続部とは電気的に絶縁されているが、内管と外管とは内外導通部を介して導通状態で接続されている。
・・試験例2−2(内管・外管共に一点接地、内管と外管とで閉ループを形成せず)
冷媒帰路管の一端側端部が一方の終端接続部と導通連結部を介して導通状態で接続され、冷媒帰路管の他端側端部が他方の終端接続部と絶縁連結部を介して電気的に絶縁した状態で接続されている。かつ絶縁連結部に接続される内管と外管の各端部は、他方の終端接続部と電気的に絶縁され、かつ内管と外管とも内外絶縁部を介して電気的に絶縁されている。
・・比較例2−10(内管・外管共に二点接地)
冷媒帰路管の両端部が終端接続部と導通連結部を介して導通状態で接続されている。
試験例2−1,2−2、比較例2−10において、冷媒帰路管に生じる損失を図9に示す。比較例2−10は、内管及び外管共に大きな損失が生じた。この理由は、上述したケーブル断熱管と同様に、冷媒帰路管が二点接地されているため、誘導電流が大地を帰路とする非常に大きな循環電流として内管及び外管の双方に流れたことによる。この損失は、冷媒の冷却負荷の増大を招くため、非常に問題である。試験例2−1及び試験例2−2は、内管及び外管共に約0.03W/m以下と冷媒の冷却負荷に対して無視できるくらい小さかった。
・試験例3
試験例3では、試験例2における冷媒帰路管の配置位置を変えて、冷媒帰路管に生じる損失をFEM解析によって調べた。試験例3では、冷媒帰路管を図2に示す配置位置ではなく、V相の常電導ケーブルの左側に隣接して並列した。試験条件は、冷媒帰路管の配置位置以外は、試験例2と同じである
・・試験例3−1(内管・外管共に一点接地、内管と外管とで閉ループを形成)
・・試験例3−2(内管・外管共に一点接地、内管と外管とで閉ループを形成せず)
・・比較例3−10(内管・外管共に二点接地)
試験例3−1,3−2、比較例3−10において、冷媒帰路管に生じる損失を図10に示す。試験例3−1,3−2は、それぞれ試験例2−1,2−2とそれ程変わらないが、比較例3−10は、比較例2−10と比較して損失が小さいことがわかる。これは、冷媒帰路管の配置位置によるもので、試験例2と試験例3とでは、冷媒帰路管に影響する磁場環境が異なるためであると考えられる。
本発明の超電導ケーブル線路は、超電導ケーブルにおいて真空断熱管が長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設される送電線路に好適に利用することができる。本発明の冷媒輸送線路は、極低温の冷媒が流通される真空断熱管において真空断熱管が上記磁場環境下に布設される冷媒輸送線路に好適に利用することができる。
100 超電導ケーブル線路
1 超電導ケーブル
10 ケーブルコア
11 フォーマ 12 超電導導体層 13 電気絶縁層
14 常電導接地層 15 保護層
20 ケーブル断熱管 20a,20b,20c 分割断熱管
21 第一内管 22 第一外管 23 真空層
3 冷媒帰路管
31 第二内管 32 第二外管 33 真空層
4 供給機構
41 冷却容器 42 冷却機構(冷凍機) 43 圧送機構(ポンプ)
C 冷媒
51 絶縁連結部 52 導通連結部
61 内外絶縁部 62 内外導通部
71 接地線 72 サージ防護素子
81 クロスボンド結線
101,102 終端接続部(端末)
103 冷媒槽 104 真空槽 105 支持部
109 常電導電力ケーブル

Claims (9)

  1. 超電導導体層を有するケーブルコアと、
    前記ケーブルコアを収納すると共に前記ケーブルコアとの空間が冷媒の流通経路となる第一内管と、前記第一内管の外側に真空層を形成する第一外管とを有し、前記第一内管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設されるケーブル断熱管と、
    前記ケーブル断熱管の両端部にそれぞれ電気的に導通して接続され、接地部を有する接続部と、
    前記ケーブル断熱管の長手方向の少なくとも一箇所に配設され、前記電磁誘導により前記ケーブル断熱管に流れる誘導電流のうち、前記接地部の双方と大地とを介して前記第一内管に流れる循環電流を遮断する絶縁連結部とを備える超電導ケーブル線路。
  2. 前記ケーブル断熱管のうち少なくとも第一内管は、一点接地された接地区間を備える請求項1に記載の超電導ケーブル線路。
  3. 前記ケーブル断熱管の第一内管及び第一外管の双方は、一点接地された接地区間を備え、
    前記接地区間におけるケーブル断熱管は、その両端部の少なくとも一方において前記第一内管と前記第一外管とを電気的に絶縁する内外絶縁部を備える請求項1又は請求項2に記載の超電導ケーブル線路。
  4. 前記絶縁連結部は、前記内外絶縁部を兼ねている請求項3に記載の超電導ケーブル線路。
  5. 前記接地区間におけるケーブル断熱管は、異常電圧時に導通するサージ防護素子を備える請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の超電導ケーブル線路。
  6. 冷媒を所定温度に冷却し、その冷却した冷媒を前記ケーブル断熱管に供給する供給機構と、
    前記ケーブル断熱管の内部に流通された冷媒を前記供給機構に戻す流通経路となる第二内管と、前記第二内管の外側に真空層を形成する第二外管とを有し、前記第二内管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設される冷媒帰路管と、
    前記冷媒帰路管の両端部にそれぞれ電気的に導通して接続され、接地部を有する第二接続部と、
    前記冷媒帰路管の長手方向の少なくとも一箇所に配設され、前記電磁誘導により前記冷媒帰路管に流れる誘導電流のうち、前記接地部の双方と大地とを介して前記第二内管に流れる循環電流を遮断する絶縁連結部とを備える請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の超電導ケーブル線路。
  7. 前記冷媒帰路管の内部には、超電導導体層を有するケーブルコアが収納されている請求項6に記載の超電導ケーブル線路。
  8. 前記ケーブル断熱管が三本並列され、
    各ケーブル断熱管は、その長手方向に見たときに前記絶縁連結部で分割された分割断熱管を三本以上有し、
    前記ケーブル断熱管の各々の一端側、中間部、他端側の順に隣り合う分割断熱管について、異なるケーブル断熱管から選択された一端側、中間部、他端側の各分割断熱管を電気的に接続するクロスボンド結線を備える請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の超電導ケーブル線路。
  9. 冷媒が流通される内管と、前記内管の外側に真空層を形成する外管とを有し、前記内管の長手方向に電磁誘導を受けるような磁場環境下に布設される断熱管と、
    前記断熱管の両端部にそれぞれ電気的に導通して接続され、接地部を有する接続部と、
    前記断熱管の長手方向の少なくとも一箇所に配設され、前記電磁誘導により前記断熱管に流れる誘導電流のうち、前記接地部の双方と大地とを介して前記内管に流れる循環電流を遮断する絶縁連結部とを備える冷媒輸送線路。
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