JP2010020968A - 超電導ケーブル用フォーマの接続方法、および超電導ケーブル用フォーマの接続構造 - Google Patents
超電導ケーブル用フォーマの接続方法、および超電導ケーブル用フォーマの接続構造 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】絶縁被覆が施された複数の素線を有するフォーマ11を、接続スリーブ8を介して他のフォーマ(導体端部)11と接続する。その際、絶縁被覆を溶融半田との接触により除去される材料としたフォーマ11の端部を、超電導ケーブルの端部から露出する。次いで、フォーマ11の端部の各素線を半田で一体化することに伴って各素線の絶縁被覆を除去する。そして、接続スリーブ8の一端側にフォーマ11の端部を挿入した後、接続スリーブ8内に他のフォーマ11の端部を固定する。
【選択図】図1
Description
前記絶縁被覆を溶融半田との接触により除去される材料としたフォーマの端部を、超電導ケーブルの端部から露出する工程。
前記フォーマの端部の各素線を半田で一体化することに伴って各素線の絶縁被覆を除去する端部処理工程。
前記接続スリーブの一端側にフォーマの端部を挿入する挿入工程。
接続スリーブ内にフォーマの端部を固定する固定工程。
<超電導ケーブルの構成>
本発明接続構造に用いる超電導ケーブルの一例として、交流用3心超電導ケーブルを作製した。その超電導ケーブルの構成は、従来技術の説明の際に参照した図3と同様の構成を有する。
上記の超電導ケーブルを用いたケーブルコアの接続構造を図1に示す。この図1では、特に、ケーブルコア10に備わるフォーマ11の接続構造を説明するために、コア10に備わるフォーマ11と超電導導体層12との接続についてのみ概略的に図示している。
[1] 絶縁被覆を半田の溶融に供される熱により除去される材料としたフォーマの端部を、超電導ケーブルの端部から露出する工程。
[2] フォーマの端部の各素線を半田で一体化することに伴って各素線の絶縁被覆を除去する端部処理工程。
[3] 接続スリーブの一端側にフォーマの端部を挿入する挿入工程。
[4] 接続スリーブ内にフォーマの端部を固定する固定工程。
以下、これらの工程を順次説明すると共に、各工程に備わる構成についても言及する。
この工程では、超電導ケーブルの端部からケーブルコア10を露出させ、さらにコア10の端部を段剥ぎして、フォーマ11、導体層12、絶縁層(図示せず)、シールド層(図示せず)を階段状に露出させる。
この工程では、フォーマ11の端部を半田により一体化させる。端部処理工程に供されるフォーマ11の素線に備わる絶縁被覆は、既に述べたように、半田の溶融に供される熱により除去される材料で構成される。具体的には、高融点半田が溶融したときの半田自身の熱(約380〜470℃の範囲)や、融点が低い半田であってもこの半田を溶融させるための加熱部材で加えられる熱(例えば、半田ごてであれば、250〜300℃程度)により除去される材料である。このような材料としては、例えば、ポリウレタン(230℃)、ポリウレタンとポリアミドの化合物(230℃)、ポリエステル(250℃)、ポリエステルとポリアミドの化合物(250℃)、ポリエステルイミド(290℃)などを挙げることができる(括弧内は耐軟化温度)。
この工程では、段剥ぎして一体化した各フォーマ11の端部を接続スリーブ8の両端から挿入して突き合わせた状態に配置する。接続スリーブ8は、中間部にフォーマ挿入孔8hを有する金属筒である。このとき、各フォーマ11端部は、半田により一体化されているが、フォーマ11の端部同士は半田で一体化されているわけではない。つまり、本実施形態における半田は、フォーマ11同士を機械的に接続することには寄与しておらず、専らフォーマ11端部の素線を一体化することに使用されている。従って、接続スリーブ8として、スリーブ8の内部でフォーマ11同士が直接接触しないようにフォーマ挿入孔8hの軸方向中間部を区画する区画部を有するものを使用しても良い。
この工程では、フォーマ挿入孔8hに対応する接続スリーブ8の外周位置を圧縮し、接続スリーブ8内にフォーマ11の端部を固定する。この接続スリーブ8を圧縮した際、フォーマ11の端部が半田で一体化されているので、フォーマ11を構成する素線の径が細くても断線し難い。
フォーマ11の端部同士の接続が終了したら、2つのケーブルコア10の超電導導体層12同士を接続させる。具体的には、接続スリーブ8の軸方向に接続用超電導線材5を縦添えに配置して、この超電導線材5を介して2つの導体層12を接続する。接続用超電導線材5と導体層12とは、導電性接着層7により接続されている。超電導ケーブル同士を接続させるための以降の工程は、従来と同様であるので説明を省略する。
次いで、実施の形態1に対して端部処理工程と挿入工程の順番を入れかえた超電導ケーブル用フォーマの接続方法を説明する。具体的には、フォーマ端部を露出する工程→挿入工程→端部処理工程→固定工程の順に行う。以下、図面を参照しつつ実施形態1とは異なる点を中心に説明する。
10 ケーブルコア 11 フォーマ 12 超電導導体層
13 絶縁層 14 超電導シールド層 15 保護層
20 断熱管 21 内管 22 外管 23 防食層
1,2,3 ケーブルコアの接続構造
5 超電導線材 7 導電性接着層
8 接続スリーブ 8h フォーマ挿入孔 81 半田注入孔
Claims (8)
- 絶縁被覆が施された複数の素線を有するフォーマを、接続スリーブを介して他の導体端部と接続する超電導ケーブル用フォーマの接続方法であって、
前記絶縁被覆を溶融半田との接触により除去される材料としたフォーマの端部を、超電導ケーブルの端部から露出する工程と、
前記フォーマの端部の各素線を半田で一体化することに伴って各素線の絶縁被覆を除去する端部処理工程と、
前記接続スリーブの一端側にフォーマの端部を挿入する挿入工程と、
接続スリーブ内にフォーマの端部を固定する固定工程とを備えることを特徴とする超電導ケーブル用フォーマの接続方法。 - 端部処理工程を挿入工程の前に行うことを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブル用フォーマの接続方法。
- 端部処理工程を挿入工程の後に行うことを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブル用フォーマの接続方法。
- 挿入工程は、さらに接続スリーブの他端側に他の導体端部を挿入する工程を有することを特徴とする請求項3に記載の超電導ケーブル用フォーマの接続方法。
- 絶縁被覆が施された素線の直径が1mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の超電導ケーブル用フォーマの接続方法。
- 固定工程で接続スリーブの圧縮を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の超電導ケーブル用フォーマの接続方法。
- 絶縁被覆が施された複数の素線を有するフォーマと、他の導体端部と、前記フォーマの端部と他の導体端部とを接続する接続スリーブとを備える超電導ケーブル用フォーマの接続構造であって、
前記絶縁被覆は溶融半田との接触により除去される材料からなり、
前記接続スリーブ内におけるフォーマの端部は、各素線が半田で一体化されて絶縁被覆が除去されていることを特徴とする超電導ケーブル用フォーマの接続構造。 - さらに前記フォーマの端部と他の導体端部が接続スリーブ内で半田により一体化されていることを特徴とする請求項7に記載の超電導ケーブル用フォーマの接続構造。
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