本発明は、一般にコンテンツ蓄積装置に関するものであり、より特定的には、誰から録画予約されたものであるかを意識して視聴することができるように改良されたコンテンツ蓄積装置に関する。
従来、テレビ放送などを録画するビデオ録画機は、ビデオテープに録画するものであった。ビデオテープへの録画においては、録画可能な時間は高々6時間程度であり、テープ残量を気にして、視聴したい欲求が高い番組を選別して録画していた。今日ではDVD(Digital Versatile Disk)やHDD(Hard Disk Drive)などの大容量記憶装置あるいは記憶媒体が、ビデオテープに取って代わるPVR(Personal Video Recorder)として開発された。PVRは、さほど視聴欲求が高くない番組でも「とりあえず録画だけ」と、気楽に録画することを可能にした。
しかし、録画される番組が増加するため、録画した番組一覧の中から、今見たい番組を探すことが困難である。さらには、一台のPVRを家族で共有して使うときには、家族の各人が各々録画予約を行うので、さらに録画される番組が増える結果となり、ますます、見たい番組を探すことが困難になっている。さらには、家族の誰かが予約した番組を、予約した人以外の人が消してしまい、予約した人が見られなくなっている。これらは、誰が録画予約したのかをユーザに提示していない、さらには、管理すらしていないことに起因している。
こういった問題に対し、複数ユーザが一台のビデオを操作する際に、リモコンに備えられたスイッチを設定する、あるいは、各ユーザに割り当てられたICカードをPVRに装着することなどにより、入力がどのユーザからのものであるか識別し、番組予約や録画予約をユーザごとに管理する、という技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。この技術により、各自用の録画予約リストが生成され、ユーザは少なくとも、自分の録画予約リストを見ることで、他の人が録画予約したビデオを省いて、効率よく、自分の録画予約したビデオを探すことが可能となった。
しかし、特許文献1に開示された方法では、自分用の録画予約リストには、自分が録画予約したものしか登録されないため、自分以外の誰かのために番組を薦める目的で録画予約をしてあげる、代行する、ということが実現できない。例えば、Aさんが、Bさんのために録画予約をしてあげる場合、Aさんが録画予約を行うと、Aさんの録画予約リストに入れられてしまうため、Bさんは見ることができない。もちろん、AさんがBさんになりすますことによって、Bさんの録画予約リストへ入れられるように録画予約することは可能となるが、Bさんが自分の録画予約リストを見たときには、Bさんが自身で録画予約したものも、AさんがBさんになりすまして録画予約したものも、区別できなくなってしまう。
本発明は、上記課題に基づいてなされたもので、誰から録画予約されたかを意識して視聴することが可能となるコンテンツ蓄積装置を提供することを目的とする。
この発明の他の目的は、誰のために蓄積されたコンテンツであるかがわかるコンテンツ蓄積装置を提供することにある。
この発明のさらに他の目的は、特定のコンテンツあるいは特定のコンテンツ蓄積情報を優先的に表示することのできるコンテンツ蓄積装置を提供することにある。
この発明にかかるコンテンツ蓄積装置は、コンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積手段を備え、さらに上記コンテンツ蓄積手段に蓄積済あるいは蓄積する予定のコンテンツの情報と、該コンテンツの蓄積の指示を行なったコンテンツ蓄積指示者とを関連付けて、コンテンツ蓄積情報として記憶するコンテンツ蓄積情報記憶手段とを備える。
この発明によれば、コンテンツ蓄積指示者と蓄積済あるいは蓄積する予定のコンテンツとを関連付けて管理できるため、ユーザによる、蓄積済あるいは蓄積する予定のコンテンツの視聴優先順位の意思決定を補助することができる。例えば、蓄積の指示を行ったユーザがある特定のユーザであるようなコンテンツをまず見る、といったようにユーザの視聴優先順位の意思決定を補助できる。
なお、本明細書中において、「コンテンツ」とは、動画、静止画、音声などのマルチメディアデータを指すものとする。これらマルチメディアデータの入手経路は、インターネットを経由して得た動画、静止画、音声などのマルチメディアデータ、テレビ放送(地上波、衛星、デジタル、アナログを問わない)、ラジオ放送(アナログ、デジタルを問わない)などを想定するものとする。また、「蓄積」とは、録画、録音、記憶、などを指すこととする。また、コンテンツ蓄積情報は、コンテンツ蓄積手段に蓄積済のコンテンツの情報と、蓄積する予定のコンテンツの情報との双方を含む。
この発明の好ましい実施態様によれば、上記コンテンツ蓄積情報記憶手段は、上記コンテンツの情報と、該コンテンツの情報を見せたい対象者であるところの蓄積対象者とを関連付けて記憶する手段をさらに備える。
これにより、蓄積指示者と蓄積対象者と蓄積コンテンツとを関連付けて管理できるため、ユーザによる蓄積コンテンツの視聴優先順位の意思決定を補助することができる。例えば、蓄積対象者がある特定のユーザであるようなコンテンツをまず見る、といったようにユーザの視聴優先順位の意思決定を補助できる。
この発明のさらに好ましい実施態様によれば、上記コンテンツ蓄積情報記憶手段に記憶されている、上記蓄積する予定のコンテンツの情報に基づいて、該コンテンツを上記コンテンツ蓄積手段に蓄積するコンテンツ蓄積実行手段をさらに備える。
これにより、蓄積する予定のコンテンツを実際に蓄積することができる。例えば、予約に基づいて録画することができる。
この発明のさらに好ましい実施態様によれば、入力を受け付ける入力受付手段と、上記入力受付手段が受け付けた入力の内容に基づいて、上記コンテンツの表示を指示するコンテンツ表示指示入力処理、上記コンテンツ蓄積情報の表示を指示するコンテンツ蓄積情報表示入力処理あるいは、上記コンテンツの蓄積の依頼を指示するコンテンツ蓄積依頼入力処理のいずれかを行う入力処理手段とを備える。
これにより、入力を受け付けることができる。
この発明のさらに好ましい実施態様によれば、上記コンテンツを表示するコンテンツ表示手段を備え、上記入力受付手段で受け付けた入力が上記コンテンツ表示指示入力である場合に、上記入力処理手段は、上記コンテンツ表示手段に上記コンテンツの表示の指示を行い、上記コンテンツ表示手段は、該指示に基づいて上記コンテンツ蓄積手段に蓄積しているコンテンツを表示する。
これにより、入力に基づいてコンテンツを表示させることができる。例えば、再生することができる。
この発明のさらに好ましい実施態様によれば、上記コンテンツ蓄積情報を表示するコンテンツ蓄積情報表示手段を備え、上記入力受付手段で受け付けた入力が上記コンテンツ蓄積情報表示指示入力である場合に、上記入力処理手段は、上記コンテンツ蓄積情報表示手段に上記コンテンツ蓄積情報の表示の指示を行い、上記コンテンツ蓄積情報表示手段は、該指示に基づいて上記コンテンツ蓄積情報記憶手段に記憶されている上記コンテンツ蓄積情報の一部、あるいは全部を表示する。
これにより、入力に基づいてコンテンツ蓄積情報を表示させることができる。例えば、一覧表示することができる。
この発明のさらに好ましい実施態様によれば、上記入力受付手段で受け付けた入力がコンテンツ蓄積依頼入力である場合に、上記入力処理手段は、上記コンテンツ蓄積情報記憶手段に、上記蓄積する予定のコンテンツの情報および該コンテンツの蓄積の指示を行なったコンテンツ蓄積指示者、あるいは、蓄積する予定のコンテンツの情報、該コンテンツの蓄積の指示を行なったコンテンツ蓄積指示者および該コンテンツを見せたい対象者であるところのコンテンツ蓄積対象者を含むコンテンツ蓄積情報を記憶させる指示を行い、上記コンテンツ蓄積情報記憶手段は、上記指示に基づいて上記コンテンツ蓄積情報を記憶する。
これにより、例えば、予約を記憶させることができる。
この発明のさらに好ましい実施態様によれば、特定のコンテンツ蓄積指示者によって指定されたコンテンツを優先的に上記コンテンツ表示手段に表示させるための優先者情報あるいは特定のコンテンツ蓄積指示者によって指定されたコンテンツ蓄積情報を優先的に上記コンテンツ蓄積情報表示手段に表示させるための優先者情報を記憶する優先者情報記憶手段を備える。
これにより、優先者情報を記憶させることができる。例えばコンテンツ蓄積指示者が「父」、「母」、「私」であるような複数のコンテンツがコンテンツ蓄積装置に混在する場合に、コンテンツ蓄積指示者が「父」であるコンテンツを優先的に表示させるために、優先者情報を「父」と記憶させることができる。
この発明のさらに好ましい実施態様によれば、上記入力処理手段は、上記入力受付手段が受け付けた該入力に基づいて、上記優先者情報記憶手段に上記特定のコンテンツ蓄積指示者を記憶させる指示を行なう優先者情報入力手段をさらに備える。
これにより、特定のコンテンツ蓄積指示者を優先者として記憶させることができる。
この発明のさらに好ましい実施態様によれば、上記コンテンツ蓄積情報表示手段は、上記コンテンツ蓄積情報記憶手段に記憶されたコンテンツ蓄積情報から、上記優先者情報記憶手段に記憶された上記特定のコンテンツ蓄積指示者によってその蓄積を指示されたコンテンツ蓄積情報を抽出する手段を備える。
これにより、上記優先者情報記憶手段に記憶された上記特定のコンテンツ蓄積指示者によってその蓄積を指示されたコンテンツ蓄積情報が抽出される。
この発明のさらに好ましい実施態様によれば、上記コンテンツ蓄積実行手段は、上記優先者情報記憶手段に記憶された上記特定のコンテンツ蓄積指示者によってその蓄積を指示されたコンテンツを優先させて上記コンテンツ蓄積手段に蓄積させる。
これにより、例えば、複数の録画予約が同時間帯に集中したときに、上記特定のコンテンツ蓄積指示者によってその蓄積を指示されたコンテンツを優先させて録画を行なうことができる。
以上説明したように、本発明によれば、蓄積指示した者が誰であるかを意識して、コンテンツの一覧を見渡すことが可能となり、コンテンツ視聴の際には、蓄積指示者を提示することによって、ユーザがコンテンツを視聴する際の優先順位付けを行なうことが可能となる。
誰から録画予約されたかを意識して視聴することができるコンテンツ蓄積装置を得るという目的を、コンテンツ蓄積指示者と蓄積コンテンツとを関連付けて管理するということによって実現した。以下、実施例を、図面を用いて説明する。
図1は、実施例1にかかるシステムの概略図である。図1を参照して、システム7は、少なくとも、コンテンツ管理テーブル3を含むコンテンツ蓄積装置1と、コンテンツ蓄積装置1を操作するリモコン2で構成される。コンテンツ蓄積装置1は、コンテンツの蓄積の依頼を有線あるいは無線の経路を経て受信し、コンテンツ管理テーブル3に、コンテンツの情報と、該コンテンツの蓄積の依頼を行ったコンテンツ蓄積指示者の情報とを関連付けてコンテンツ蓄積情報として記憶し、管理する。
コンテンツ蓄積装置1は、コンテンツ管理テーブル3に管理されている情報をユーザに対して適宜通知する、あるいは、ユーザからの指示に基づいて通知する。これは、ユーザが蓄積されたコンテンツを視聴する際の、視聴優先順位の意思決定を補助することを可能とする。例えば、蓄積装置1が「私」のものであったとする。蓄積装置1は、「私」以外の人からのコンテンツの蓄積の依頼を受け付け、この蓄積依頼に基づいて、蓄積を実行する。
ユーザ「私」は、「私」のコンテンツ蓄積リストをコンテンツ管理テーブル3により見ることができる。こうして、ユーザ「私」は、「私が録画予約した「映画」は、今度時間を取ってみよう。」「父が録画予約した「教育番組」は、これまであまり面白くないものが多かったから、後回しにしよう」「私が録画予約した「サッカー」は、確か中村選手が大活躍する試合だったから、とりあえず、これを見よう」などと、どのコンテンツから見るかについての意思決定をすることができる。つまり、コンテンツ管理テーブル3に、蓄積指示者とコンテンツとを関連付けておくことで、ユーザの視聴優先順位の意思決定を補助することが可能となっている。
コンテンツ管理テーブル3は、すでに蓄積済みのコンテンツと、これから蓄積する予定のコンテンツについて管理している。これらは、異なる記憶媒体またはメモリ上の別々の領域など、物理的に別々に管理されていても構わない。
図2は、本実施例にかかるコンテンツ蓄積装置1の構成および機能を説明するための図である。図1と2を参照して、コンテンツ蓄積装置1は、入力受付部2aで入力を受け付けると、入力処理部2bで、入力の内容に応じて処理を行う。入力処理部2bの処理内容は、下記に説明するコンテンツ表示指示入力処理、コンテンツ蓄積情報表示指示入力処理、コンテンツ蓄積依頼入力処理の3つである。
コンテンツ表示指示入力処理では、コンテンツ表示部2gへ、コンテンツ表示指示入力によって指定された、コンテンツ蓄積部2fに蓄積しているコンテンツの表示を指示する。コンテンツ蓄積情報表示指示入力処理では、コンテンツ蓄積情報表示部2cへコンテンツの蓄積情報の表示を指示する。コンテンツ蓄積依頼入力処理では、蓄積の依頼がされたコンテンツ蓄積依頼情報(蓄積する予定のコンテンツの蓄積依頼情報)をコンテンツ蓄積情報記憶部(コンテンツ管理テーブル)2dへ記憶させる。
コンテンツ蓄積情報記憶部2dは、コンテンツ管理テーブル3を保持している。コンテンツ蓄積情報記憶部2dは、入力処理部2bからのコンテンツ蓄積依頼情報の記憶命令を受けると、蓄積指示者と蓄積予定のコンテンツを特定する情報とを関連付けて、コンテンツ管理テーブル3に記憶する。いわゆる予約の記録である。
コンテンツ蓄積実行部2eは、コンテンツ蓄積情報記憶部2dに記憶されたコンテンツ蓄積依頼情報に基づいて、該コンテンツの蓄積を実行する。いわゆる予約に基づいての録画である。例えば、コンテンツ蓄積情報記憶部2dには、TV放送の放送開始時刻、放送終了時刻、放送チャネルが記憶され、コンテンツ蓄積実行部2eはタイマを持ち、該放送開始時刻になると、該放送チャネルの放送の蓄積を開始し、該放送終了時刻になると、蓄積を終了する。そして、少なくとも蓄積したコンテンツと、コンテンツ蓄積指示者とを関連付けてコンテンツ管理テーブル3に記憶する。
コンテンツ蓄積情報表示部2cは、入力処理部2bからのコンテンツ蓄積情報の表示指示を受けて、コンテンツ蓄積情報記憶部2dに記憶されたコンテンツ蓄積情報を取得し、外部に出力する。例えば、一覧表示をする。
コンテンツ表示部2gは、入力処理部2bからのコンテンツの表示指示を受けて、コンテンツ蓄積部2fに蓄積されたコンテンツを取得し、外部に出力する。いわゆる再生である。
図3は、入力処理部の処理の流れを示すフローチャートである。図2と図3を参照して、入力処理部2bは、入力受付部2aからユーザ入力を取得すると(ステップ3a)、その入力がコンテンツ表示指示処理、コンテンツ蓄積情報表示指示処理、コンテンツ蓄積依頼処理のどの処理を要求するものか判断する(ステップ3b、3c、3d)。
ユーザ入力がコンテンツ表示指示入力である場合、入力処理部2bはコンテンツ表示部2gに対し、コンテンツ蓄積部2fに蓄積された、コンテンツ表示指示入力が示すコンテンツの表示を指示する(ステップ3e)。
ユーザ入力がコンテンツ蓄積情報表示指示入力である場合、入力処理部2bはコンテンツ蓄積情報表示部2cに対し、コンテンツ蓄積情報記憶部2dに記憶されたコンテンツ蓄積情報の表示を指示する(ステップ3f)。
ユーザ入力がコンテンツ蓄積依頼入力である場合、入力処理部2bはコンテンツ蓄積依頼情報をコンテンツ蓄積情報記憶部2dに記憶する(ステップ3g)。
例えば、図1と図2と図3を参照して、入力処理部2bは、コンテンツ蓄積装置1に蓄積されているコンテンツのうち、あるコンテンツを指定するような入力を受け付け、リモコン2に備えられたコンテンツの表示を指示する、例えば、「再生」のようなボタンが押下されることによるコンテンツの再生指示、あるいは、表示指示を受け付けると、該入力はコンテンツ表示指示入力であると判断する。
また、リモコン2に備えられたコンテンツ蓄積装置1に蓄積されたコンテンツの一部あるいは全部の情報の表示を指示する、例えば「録画一覧表示」のようなボタンが押下されることによる入力を受け付けると、またはコンテンツ蓄積装置1に蓄積予約されているコンテンツの一部あるいは全部の情報の表示を指示する、例えば「録画予約一覧表示」のようなボタンが押下されることによる入力を受け付けると、該入力はコンテンツ蓄積情報表示指示入力であると判断する。
さらに、本コンテンツ蓄積装置1は、リモコンコードと入力内容を対応付けるテーブルを保持し、「録画一覧表示」や「録画予約一覧表示」のようなボタンが押下されると、それぞれに固有に割り当てられたリモコンコードが入力され、それぞれの入力であることを判断する。
そして、コンテンツ蓄積依頼情報を受信すると、入力がコンテンツ蓄積依頼入力であると判断する。コンテンツ蓄積依頼情報は、例えば次のように受信する。入力受付部2aは、リモコン2に備えられた、コンテンツ蓄積依頼情報入力画面の表示を指示する、「予約」のようなボタンが押下されると、図4のような、例えばTV放送の開始日時、受信チャネル、蓄積依頼指示者などの情報を入力するための画面を表示する。この画面は入力受付部2aが保持すればよい。そして、ユーザが各項目を入力、あるいは選択し、コンテンツ蓄積依頼情報の入力の完了を指示する、「決定」のようなボタンが押下されることによる入力を受け付けると、該入力がコンテンツ蓄積依頼情報であると判断する。
コンテンツ蓄積依頼情報の構成要素について、図5を用いて説明する。コンテンツ蓄積依頼情報は、少なくとも、コンテンツを特定するための情報と、コンテンツ蓄積指示者の情報を構成要素として含む。コンテンツを特定するための情報とは、例えば、TV番組の放送日、番組の開始時刻、終了時刻、番組の受信チャネルなどの情報を含む。なお、コンテンツ蓄積依頼情報は、TV番組の放送日、番組の開始時刻などのコンテンツを特定するための情報と、コンテンツ蓄積指示者の情報とで構成される。なお、入力処理部2bが1つのコンテンツ蓄積依頼情報を取得すると、TV番組の放送日、コンテンツ蓄積指示者などのコンテンツ蓄積依頼情報を構成する各要素を取得できれば、どのようなデータ構造で構成してもよい。
図6は、コンテンツ蓄積情報記憶部2dが入力処理部2bからコンテンツ蓄積依頼情報の記憶を指示されたときの処理の流れを示すフローチャートである。
図2と図6を参照して、コンテンツ蓄積情報記憶部2dは、図5に示したようなコンテンツ蓄積依頼情報を受け取ると、コンテンツを特定するための情報と、コンテンツ蓄積指示者の情報を取得する(ステップ6a)。そして、これらの情報を関連付けて、コンテンツ蓄積情報記憶部2d内のコンテンツ管理テーブル3に記憶する(ステップ6b)。例えばTV放送の開始時刻といった、コンテンツの蓄積を開始する時刻が、現時刻に最も近いコンテンツ蓄積依頼情報から順に並ぶように、コンテンツ管理テーブル3に追加し記憶する。あるいは、コンテンツ蓄積依頼情報を受け取った順にソートされるように追加し記憶しても構わない。なお、追加記憶の方法については、特に限定しない。
コンテンツ蓄積実行部2eは、タイマを備えており、コンテンツ管理テーブル3に記憶された、コンテンツを特定するために用いていた時間の情報に基づいて、蓄積を実行する。例えばTV放送の開始時刻といったコンテンツの蓄積を開始する情報のうち、あるコンテンツの蓄積を開始する時刻になると、蓄積を開始する。もちろん、コンテンツ蓄積実行部2eの持つタイマが管理する現時刻の3秒前、あるいは1分前など少し前の時刻に、TV放送の受信チャネルといった情報に基づいて、そのコンテンツをコンテンツ蓄積部2fに蓄積し始めてもよいことは言うまでもない。そして、コンテンツ蓄積実効部2eの持つタイマが管理する現時刻がTV放送の終了時刻といったコンテンツの蓄積を終了する時刻になると、コンテンツの蓄積を終了する。
なお、蓄積したコンテンツには、そのコンテンツを識別するIDを付与する。このIDは、例えば8桁のランダムな文字列「dfs5lfs3」のようなものでもよいし、蓄積された順に付与される番号でもよい。すなわち、各コンテンツに一意に割り当てることにより、コンテンツを区別できればよい。そして、少なくとも蓄積したコンテンツと、コンテンツ蓄積指示者とを関連付けて、コンテンツ蓄積情報としてコンテンツ蓄積情報記憶部2dのコンテンツ管理テーブル3に記憶する。なお、このとき、蓄積したコンテンツと、コンテンツ蓄積指示者に加え、TV放送の開始時刻や受信チャネルなどのコンテンツを特定するための情報もあわせて関連付けて記憶してもよい。
図7(A)を用いて、コンテンツ蓄積情報表示部について説明する。図2と図7(A)を参照して、コンテンツ蓄積情報表示部2cは、入力処理部2bからコンテンツ蓄積情報の表示を指示される(ステップ7a)と、コンテンツ蓄積情報記憶部2dより、コンテンツ蓄積情報の一部、あるいは全部を取得し(ステップ7b)、表示する(ステップ7c)。コンテンツ蓄積情報には、蓄積しているコンテンツに関する情報(ここでは、コンテンツ管理テーブルに管理しているとしている)と、コンテンツ蓄積依頼情報(これから蓄積する予定のコンテンツに関する情報、具体的には録画予約)がある。あるいは、両方混在する情報を表示することも考えられる。ここでは、コンテンツを識別子の値で識別することとし、またコンテンツ蓄積情報の全てを取得することにする。
なお、上記ステップ7aのコンテンツ蓄積情報の表示の要求を行なうプログラムの構成要素を図7(B)に示す。コンテンツ蓄積情報要求識別子は、この要求がコンテンツ蓄積情報を要求するものであることを識別するために用いられる。識別を行なうのは、入力受付部であってもよい。要求対象コンテンツ蓄積情報とは、例えば後述する、誰に対するコンテンツ蓄積情報か(例えば、息子の録画番組リスト)、という情報である。本実施例では、これを含まない場合もあるので、点線で囲んでいる。
図8は、コンテンツ蓄積情報の表示例を示す。図8では、表の各行が1つのコンテンツに対する情報を表している。ここではコンテンツとしてTV放送番組についての情報を表している。表の最も左の列「録画済/予約」の項目は、「録画済」がそのコンテンツが録画済であることを示しており、「予約」がそのコンテンツが録画予約され、これから録画されるものであることを示している。「放送日」の列の項目は、コンテンツの放送日を表している。左4桁の数値が西暦を表しており、次の2桁が月を、そして右の2桁が日を表している。つまり、「20040205」は西暦2004年2月5日放送の番組であることを表している。
「開始時刻」「終了時刻」の列は、TV放送の放送開始時刻、終了時刻を表しており、左2桁で時間を、右2桁が分を表している。「1955」は19時55分であることを示している。なお、さらに桁数を増やし、秒、ミリ秒などを表示してもよい。「2355」を「午後1155」や「PM1155」などと表示してもよい。「チャネル」はTV番組の放送受信チャネルを表している。これはTV放送を受信する地域に応じて設定された、TV放送の受信チャネルである。「8」を「関西テレビ」などといった、放送を送信するTV局名で表示してもよい。
「コンテンツ蓄積指示者」は、そのコンテンツの蓄積指示を行った者を表している。つまり、「コンテンツ蓄積指示者」が「父」であるコンテンツは、「父」が蓄積を指示したコンテンツであることを示している。なお、「録画済/予約」は、図8のように、同時に表示してもよいし、録画済の番組だけ、もしくは録画前であって録画予約された番組だけを表示してもよい。
図9を用いて、コンテンツ表示部について説明する。図2と図9を参照して、コンテンツ表示部2gは、入力処理部2bからコンテンツの表示を指示される(ステップ9a)と、この指示に基づいて、指定されたコンテンツをコンテンツ蓄積部2fから取得する(ステップ9b)。そして、取得したコンテンツを表示する(ステップ9c)。いわゆる再生である。
図10を用いて、表示するコンテンツを指定する様子について説明する。前述のように、ユーザからコンテンツ蓄積情報の表示入力がなされると、図8のようなコンテンツ蓄積情報が表示される。そして、表示されたコンテンツ蓄積情報の中から、ユーザによってリモコンの上下ボタンなどにより表示を指示する対象となるコンテンツが選択されることにより、各コンテンツが指定される。図10では、上から2番目の、コンテンツ蓄積指示者が「長女」のコンテンツが選択されている様子を示している。
また、リモコンの上下ボタン以外にも、図8のような画面を表示したときに、一番上に表示したコンテンツから順に1,2,3・・と番号を振り、ユーザがリモコンの番号ボタンを押すことによってダイレクトに指示するようにしもよい。このようにして、表示するコンテンツが指定され、表示を指示されると、指定されたコンテンツのIDを参照して、該当するコンテンツが表示される。本実施例で説明した構成により、各コンテンツが誰から蓄積指示されたかをユーザが識別できる。
図11は、実施例2にかかるコンテンツ管理テーブルの一例である。実施例2にかかるコンテンツ管理テーブルでは、図11(A)を参照して、コンテンツ蓄積指示者だけでなく、コンテンツ蓄積対象者、つまり、誰に見せたいのか、をさらに関連付けている。図11(B)は、その具体例である。
このように、コンテンツ蓄積対象者も関連付けて記憶しておくことで、あるユーザがコンテンツ蓄積情報の表示を指示した場合、コンテンツ蓄積情報表示部2cは、そのユーザが誰であるかを識別して、そのユーザが「蓄積対象者」としてコンテンツ管理テーブルに記憶されているコンテンツ蓄積情報を抽出し、表示することができる。例えば、「父」がコンテンツ蓄積情報の表示を指示した場合、コンテンツ蓄積情報表示部は、コンテンツ蓄積対象者が「父」であるコンテンツ蓄積情報を抽出し、表示する。
コンテンツ蓄積依頼情報は、図12のように構成される。ここでは、父が長男に見せたい番組を予約録画する場合について例示している。図12を参照して、コンテンツ蓄積依頼情報は、少なくとも、コンテンツを特定するための情報と、コンテンツ蓄積指示者の情報と、コンテンツ蓄積対象者の情報と、を構成要素として含む。コンテンツを特定するための情報は、TV番組の放送日、番組の開始時刻、終了時刻などを含む。なお、データ構造はこれに限られるものでなく、入力処理部2bが1つのコンテンツ蓄積依頼情報を取得したとき、TV番組の放送日、コンテンツ蓄積指示者、コンテンツ蓄積対象者、などのコンテンツ蓄積依頼情報を構成する各要素が取得され得るものであれば、どのようなデータ構造で構成してもよい。
図13を用いて、入力処理部の処理について説明する。図2と図13を参照して、ユーザ入力がコンテンツ蓄積情報表示指示入力である場合(ステップ13a)、入力処理部2bは、ユーザにコンテンツ蓄積情報表示指示者を入力させる図14のような画面を表示する(ステップ13b)。この画面は入力処理部2bが保持している。なお、コンテンツ蓄積情報表示指示者とは、コンテンツ蓄積情報の表示を指示するユーザのことである。
ユーザからコンテンツ蓄積情報表示指示者の情報が入力、あるいは選択され、リモコン2に備えられた「決定」のようなボタンが押下されることによりコンテンツ蓄積情報表示指示者の情報の入力が完了したことを通知される(ステップ13c)と、入力処理部2bはコンテンツ蓄積情報表示部2cに対して、コンテンツ蓄積情報表示指示者の情報を伝えるとともに、コンテンツ蓄積情報の表示を指示する(ステップ13d)。
例えば、コンテンツ蓄積情報表示指示者の情報を「父」と入力した場合には、コンテンツ蓄積情報表示指示者は「父」となる。なお、コンテンツ蓄積情報表示指示者の指定は、必ずしも図14のようにユーザが直接入力しなければならないわけではなく、音声による話者特定、画像解析によるユーザ特定、指紋認証、虹彩認証、RFID(Radio Frequency ID)を用いたユーザ特定技術などによって行ってもよい。
図15を用いて、コンテンツ蓄積情報表示部の処理について説明する。図2と図15を参照して、コンテンツ蓄積情報表示部は2c、入力処理部2bより、コンテンツ蓄積情報表示指示者の情報と、コンテンツ蓄積情報の表示指示を受ける(ステップ15a)と、コンテンツ蓄積情報記憶部2dより、コンテンツ蓄積情報の一部、あるいは全部を取得する(ステップ15b)。そして、コンテンツ蓄積情報表示指示者の情報を参照し、コンテンツ蓄積情報のうち、コンテンツ蓄積対象者とコンテンツ蓄積情報表示指示者とが一致するものを抽出し(ステップ15c)、表示する(ステップ15d)。図16(A)に示す例において、コンテンツ蓄積表示指示者が「長男」であるときの、コンテンツ蓄積情報の抽出例を図16(B)に示す。
なお、上記実施例では、図1に示したシステムを元に説明してきたが、この発明はこれに限られるものでなく、コンテンツ蓄積装置1は、図17に示すように、ネットワーク100に接続可能で、コンテンツ蓄積依頼を、リモコン2以外にも、サーバ4や、ネットワーク接続可能な装置5などから受信してもかまわない。さらには、コンテンツ蓄積情報記憶手段に記憶しているコンテンツ管理テーブル3をサーバ4に記憶させておいてもよい。
これにより、複数台のコンテンツ蓄積装置1のコンテンツ管理テーブル3をサーバ4にて一括管理することも可能となる。さらには、コンテンツ管理テーブル3を記憶するサーバ4を運営することによって、コンテンツ蓄積装置1のユーザの嗜好情報を把握することもでき、嗜好情報にあわせた広告配信や、さらなる番組予約推薦などをコンテンツ蓄積装置1のユーザへ行うことも可能となる。
本実施例では、上記実施例で説明したコンテンツ蓄積装置に加え、コンテンツ蓄積指示者や視聴状態に基づいて、表示するコンテンツ蓄積情報を抽出し、抽出したコンテンツ蓄積情報を表示する機能を有するコンテンツ蓄積装置について述べる。
具体的には、本実施例で述べるコンテンツ蓄積装置はコンテンツ蓄積情報を表示する際には、コンテンツ蓄積情報のうち、コンテンツ蓄積指示者がある特定のユーザであるようなコンテンツ蓄積情報を優先して表示する。ここでは、このようなある特定のコンテンツ蓄積指示者を、優先対象コンテンツ蓄積指示者と定義する。言い換えると、本実施例で述べるコンテンツ蓄積装置は、記憶されている全てのコンテンツ蓄積情報のうち、コンテンツ蓄積指示者が優先対象コンテンツ蓄積指示者であるコンテンツ蓄積情報がある場合は、コンテンツ蓄積指示者が優先対象コンテンツ蓄積指示者であるコンテンツ蓄積情報が、コンテンツ蓄積指示者が優先対象コンテンツ蓄積指示者でないコンテンツ蓄積情報よりも優先的に表示される。
本実施例におけるコンテンツ蓄積装置は、コンテンツ蓄積情報のうち、コンテンツ蓄積指示者が優先対象コンテンツ蓄積指示者であるコンテンツ蓄積情報のみを抽出し、優先して表示可能とする設定を、ユーザが行うことができるようにする。あるいはコンテンツ蓄積指示者が優先対象コンテンツ蓄積指示者であるコンテンツのみを抽出し、表示可能とするような設定を、ユーザが行うことができるようにする。そしてコンテンツ蓄積情報を表示する際には、コンテンツ蓄積指示者が設定された優先対象コンテンツ蓄積指示者であるコンテンツ蓄積情報のみを抽出し、表示する。あるいは表示するコンテンツを選択する際には、コンテンツ蓄積指示者が設定対象のユーザであるコンテンツのみを抽出し、表示可能とする。
これによりユーザは、複数のコンテンツ蓄積情報の中から、コンテンツ蓄積指示者が特定のユーザであるコンテンツ蓄積情報のみを優先して閲覧することが可能となる。例えばある家庭で「長男」が特定のジャンルの番組しか録画、視聴しようとせず、「父」が「長男」に対して「色々なジャンルの番組を視聴して、幅広い知識を身につけて欲しい」と思っている場合に、優先対象コンテンツ蓄積指示者を「父」として、「長男」が利用する蓄積装置に「父」が録画を行うことで、全ての録画番組のうち、「父」が録画した番組を優先して見るように促すことができる。
本実施例にかかるコンテンツ蓄積装置1の構成および機能を図18に示す。図2と同じ部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。図1と図2と図18を参照して、コンテンツ蓄積装置1は、入力受付部2aで入力を受け付けると、入力処理部2bで入力の内容に応じて処理を行う。入力処理部2bの処理内容は、下記に説明するコンテンツ表示指示入力処理、コンテンツ蓄積情報表示指示入力処理、コンテンツ蓄積依頼入力処理、優先対象コンテンツ蓄積指示者指定入力処理の4つである。
優先対象コンテンツ蓄積指示者を指定する入力処理では、優先対象コンテンツ蓄積指示者指定入力によって指定された優先対象コンテンツ蓄積指示者情報を、優先対象コンテンツ指定情報記憶部2hへ記憶させる。このように、優先対象コンテンツ指定情報記憶部2hは、優先対象コンテンツ蓄積指示者情報を保持する。
図19に、入力処理部の処理の流れについて示す。図3と同一部分には、同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。図2と図19を参照して、入力処理部2bは、入力受付部2aからユーザ入力を取得する(ステップ3a)と、その入力がコンテンツ表示指示処理、コンテンツ蓄積情報表示指示処理、コンテンツ蓄積依頼処理、優先対象コンテンツ蓄積指示者指定入力処理、のどの処理を要求するものか判断する(ステップ3b、3c、3d、3h)。
図18と図19を参照して、ユーザ入力が優先対象コンテンツ蓄積指示者指定入力である場合(ステップ3h)、入力処理部2bは優先対象コンテンツ指定情報記憶部2hへ、優先対象コンテンツ蓄積指示者情報を記憶する(ステップ3i)。例えば入力処理部2bは、リモコン2に備えられた、例えば「優先ユーザ登録」のようなボタンが押下されることによる優先対象となるコンテンツ蓄積指示者の登録指示を受け付けると、優先対象コンテンツ蓄積支持者指定入力であると判断する。
そして優先対象コンテンツ蓄積指示者の指定を試みるユーザに対して、図20のように、例えば「誰が録画した番組を最優先しますか?」と表示することによって、優先対象コンテンツ蓄積指示者入力画面を構成し、優先対象コンテンツ蓄積指示者を入力させる。ここで入力、あるいは選択されたユーザを優先対象コンテンツ蓄積指示者情報として、優先対象コンテンツ蓄積指示者として優先対象コンテンツ指定情報記憶部2hへ記憶する。
図21を用いて、コンテンツ蓄積情報表示部が、コンテンツ蓄積情報を表示する処理について説明する。図2と図21を参照して、入力処理部2bからコンテンツ蓄積情報の表示指示を受ける(ステップ21a)と、コンテンツ蓄積情報表示部2cは、例えば図22(A)に示されるようなコンテンツ蓄積情報を取得する(ステップ21b)。
次に、コンテンツ蓄積情報表示部2cは、優先対象コンテンツ指定情報記憶部2hより、優先対象コンテンツ蓄積指示者情報を取得する(ステップ21c)。
そして、取得した図22(A)のようなコンテンツ蓄積情報のうち、視聴状態が「未視聴」、かつ、表している録画状態が「録画済」、かつ、コンテンツ蓄積指示者が、取得した優先対象コンテンツ蓄積指示者と同一である、コンテンツ蓄積情報を抽出する(ステップ21d)。
図22(A)のコンテンツ蓄積情報において、優先対象コンテンツ蓄積指示者を「父」としたときに抽出されるコンテンツ蓄積情報を図22(B)に示す。図22(B)のように、図22(A)のようなコンテンツ蓄積情報のうち、視聴状態が「未視聴」、かつ、表している録画状態が「録画済」、かつ、コンテンツ蓄積指示者が「父」と同一である、コンテンツ蓄積情報が抽出される。そして、抽出したコンテンツ蓄積情報を表示する(ステップ21e)。
なお、図22(C)のように、全てのコンテンツ蓄積情報を表示し、抽出したコンテンツのみを、コンテンツ表示依頼の対象として選択できるとしてもよい。
図23に抽出したコンテンツ蓄積情報の表示例を示す。このように、コンテンツ蓄積指示者が優先対象コンテンツ蓄積指示者であるコンテンツ蓄積情報のみを表示、あるいは、視聴可能とすることで、コンテンツ蓄積指示者が優先対象コンテンツ蓄積指示者であるコンテンツを、優先的に視聴させることができる。なお、図24のように、全てのコンテンツ蓄積情報を表示し、抽出したコンテンツのみをコンテンツ表示依頼の対象として選択できるとしてもよい。
なお、録画状態は図22(A)では「録画済/予約」と表している。また、視聴状態が「未視聴」であるとは、そのコンテンツを蓄積してからそのコンテンツに対するコンテンツ表示依頼を1度も受け取っていないことを意味する。さらに、全てのコンテンツ蓄積情報のうち、コンテンツ蓄積指示者と、優先対象コンテンツ蓄積指示者と、が一致するものがなければ、コンテンツ蓄積情報表示部は、コンテンツ蓄積情報の一部、あるいは全部を表示する。
なお上記のコンテンツ蓄積装置は、コンテンツ蓄積対象者に基づいて表示するコンテンツ蓄積情報を抽出し、抽出したコンテンツ蓄積情報を表示する、としてもよい。具体的には、全てのコンテンツ蓄積情報のうち、コンテンツ蓄積対象者がある特定のユーザであるようなコンテンツ蓄積情報を抽出し、表示する。このようなユーザを「優先対象コンテンツ蓄積対象者」と呼ぶことにする。すなわち、コンテンツ蓄積情報記憶部に記憶されているコンテンツ蓄積情報のうち、コンテンツ蓄積対象者が優先対象コンテンツ蓄積対象者であるコンテンツ蓄積情報を抽出し、優先して表示する。例えば、優先対象コンテンツ指定情報記憶部に記憶している優先対象コンテンツ蓄積対象者が「父」である場合、コンテンツ蓄積情報を表示する際には、全てのコンテンツ蓄積情報のうち、コンテンツ蓄積対象者が「父」であり、かつ、録画済、であり、かつ、未視聴、であるコンテンツ蓄積情報を抽出し、優先して表示する。
また、コンテンツ蓄積指示者とコンテンツ蓄積対象者に基づいて表示するコンテンツ蓄積情報を抽出し、抽出したコンテンツ蓄積情報を表示する、としてもよい。具体的には、あるユーザを優先対象コンテンツ蓄積指示者に設定し、あるユーザを優先対象コンテンツ蓄積対象者に設定し、全てのコンテンツ蓄積情報のうち、コンテンツ蓄積指示者が優先対象コンテンツ蓄積指示者、であり、かつ、コンテンツ蓄積対象者が優先対象コンテンツ蓄積対象者であり、かつ、未視聴、であり、かつ、録画済、であるコンテンツ蓄積情報を抽出し、優先して表示する。
さらに、上記の優先対象コンテンツ蓄積指示者、あるいは、優先対象コンテンツ蓄積対象者、あるいは、優先対象コンテンツ蓄積指示者と優先対象コンテンツ蓄積対象者の組合せを複数設定できるとしてもよい。つまり、全てのコンテンツ蓄積情報のうち、コンテンツ蓄積指示者が優先対象コンテンツ蓄積指示者Aであり、かつ、コンテンツ蓄積対象者が優先対象コンテンツ蓄積対象者Bであり、かつ、未視聴、であり、かつ、録画済、であるコンテンツ蓄積情報を抽出し、優先して表示する。または、コンテンツ蓄積指示者が優先対象コンテンツ蓄積指示者C、であり、かつ、コンテンツ蓄積対象者が優先対象コンテンツ蓄積対象者Dであり、かつ、未視聴、であり、かつ、録画済、であるコンテンツ蓄積情報を抽出し、優先して表示する。
具体的には、全てのコンテンツ蓄積情報のうち、コンテンツ蓄積指示者が「父」、であり、かつ、コンテンツ蓄積対象者が優先対象コンテンツ蓄積対象者「長男」、または、コンテンツ蓄積指示者が「母」、であり、かつ、コンテンツ蓄積対象者が優先対象コンテンツ蓄積対象者「長男」であり、かつ、未視聴、であり、かつ、録画済、であるコンテンツ蓄積情報を抽出し、優先して表示する。
また、上記のコンテンツ蓄積装置は、優先対象コンテンツ蓄積指示者や優先対象コンテンツ蓄積対象者をあらかじめ設定しておくのでなく、コンテンツ蓄積情報を表示する際に、その都度設定するとしてもよい。これによりユーザはコンテンツ蓄積情報を表示するときごとに、任意のコンテンツ蓄積指示者、あるいは、任意のコンテンツ蓄積対象者、あるいは、任意のコンテンツ蓄積指示者と任意のコンテンツ蓄積対象者、を含むコンテンツ蓄積情報のみを抽出し、閲覧することができる。
また、上記のコンテンツ蓄積装置は、コンテンツ蓄積指示者、あるいは、コンテンツ蓄積対象者、あるいは、コンテンツ蓄積指示者とコンテンツ蓄積対象者、に基づいて、コンテンツの蓄積の優先順位付けを行うとしてもよい。つまり、複数のコンテンツ蓄積依頼において、例えばTV放送の放送時刻が重なっているなど、コンテンツの蓄積を実行する時刻が重なっている場合に、コンテンツ蓄積依頼情報における、コンテンツ蓄積指示者が優先対象コンテンツ蓄積指示者、あるいは、コンテンツ蓄積対象者が優先対象コンテンツ蓄積対象者、あるいは、コンテンツ蓄積指示者が優先対象コンテンツ蓄積対象者かつコンテンツ蓄積対象者が優先対象コンテンツ蓄積対象者、であるコンテンツ蓄積依頼を優先する。
具体的には、コンテンツ蓄積指示者が「父」であり、蓄積対象のTV番組の放送開始時刻が19時であり、同番組の放送終了時刻が20時であり、TV放送の受信チャネルが8であるコンテンツ蓄積依頼があり、またコンテンツ蓄積指示者が「長男」であり、蓄積対象のTV番組の放送開始時刻が19時30分であり、同番組の放送終了時刻が20時55分であり、TV放送の受信チャネルが6であるコンテンツ蓄積依頼があり、コンテンツ蓄積指示者が「父」であるコンテンツ蓄積依頼を優先し、コンテンツの蓄積を実行する場合には、19時から20時までの間は受信チャネルが8のTV番組を蓄積し、20時から20時55分までの間、受信チャネルが6のTV番組を蓄積する。
また上記のコンテンツ蓄積装置は、複数のユーザが、例えば同一のTV番組などの同一のコンテンツの蓄積を依頼した場合に、コンテンツ蓄積依頼情報を、コンテンツ蓄積指示者を複数持つ一つのコンテンツ蓄積依頼情報として記憶し、あるいは、コンテンツ蓄積指示者のみが異なるコンテンツ蓄積依頼情報を複数記憶するとしてもよい。
また、コンテンツ蓄積指示者を複数持つコンテンツ蓄積依頼情報におけるコンテンツ蓄積指示者が、該コンテンツ蓄積依頼情報の消去を試みる際には、該コンテンツ蓄積依頼情報における複数のコンテンツ蓄積指示者のうち、該コンテンツ蓄積指示者の情報のみを消去するとしてもよいし、該コンテンツ蓄積依頼情報の全てを消去するとしてもよい。
そして、複数のコンテンツ蓄積指示者をもつコンテンツ蓄積依頼情報、あるいは、コンテンツ蓄積指示者のみが異なる複数のコンテンツ蓄積依頼情報に基づいて、同一コンテンツをコンテンツ蓄積指示者の数だけ複製するなどし、複数蓄積するとしてもよい。もちろんコンテンツを一つだけ蓄積し、そのコンテンツを複数のコンテンツ蓄積指示者で共有してもよい。そして、該コンテンツのコンテンツ蓄積指示者が該コンテンツ、あるいは、該コンテンツのコンテンツ蓄積情報の消去を試みた場合に、該コンテンツ蓄積情報がコンテンツ蓄積指示者を複数持つ場合には該コンテンツ蓄積指示者のみを、コンテンツ蓄積指示者の情報のみが異なる該コンテンツのコンテンツ蓄積情報がコンテンツ蓄積指示者の数だけ記憶されている場合には該コンテンツ蓄積指示者をコンテンツ蓄積指示者にもつコンテンツ蓄積情報のみを消去するとしてもよい。
なお、上記例では、あるユーザが、自身をコンテンツ蓄積指示者とするコンテンツの消去を試みるとしたが、自身をコンテンツ蓄積対象者とするコンテンツの消去を試みた場合にも、あるユーザが、自身をコンテンツ蓄積指示者とするコンテンツの消去を試みる場合と同等の処理を行うとしてもよい。
今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、テレビ放送などを録画するビデオ録画機に利用することができる。
実施例1にかかるシステムの概略図
実施例1にかかるコンテンツ蓄積装置の構成および機能を説明するための図
入力処理部の処理の流れを示すフローチャート
TV放送の開始日時、受信チャネル、蓄積依頼指示者などの情報を入力する画面
コンテンツ蓄積依頼情報の構成要素を示す図
コンテンツ蓄積情報記憶部が入力処理部からコンテンツ蓄積依頼情報の記憶を指示されたときの処理の流れを示すフローチャート
(A)コンテンツ蓄積情報表示部が行なう処理の流れを示すフローチャート、(B)コンテンツ蓄積情報の表示の要求を行なう構成要素を示す図
コンテンツ蓄積情報の表示例を示す図
コンテンツ表示部が行なう処理の流れを示すフローチャート
表示するコンテンツを指定する様子を示す図
実施例2にかかるコンテンツ管理テーブルの一例を示す図
コンテンツ蓄積依頼情報の構成要素を示す図
入力処理部の処理の流れを示すフローチャート
ユーザにコンテンツ蓄積情報表示指示者を入力させる画面
コンテンツ蓄積情報表示部の処理の流れを示すフローチャート
コンテンツ蓄積情報の抽出例を示す図
実施例3にかかるシステムの構成図
実施例4にかかるコンテンツ蓄積装置の構成および機能を説明する図
入力処理部の処理の流れを示すフローチャート
優先対象となるコンテンツ蓄積指示者の入力画面
コンテンツ蓄積情報表示部の処理の流れを示すフローチャート
(A)コンテンツ蓄積情報、(B)抽出されるコンテンツ蓄積情報、(C)抽出されるコンテンツ蓄積情報の他の態様
抽出したコンテンツ蓄積情報の表示例を示す図
抽出したコンテンツ蓄積情報の表示例の他の態様を示す図
符号の説明
1 コンテンツ蓄積装置
2 リモコン
3 コンテンツ管理テーブル
7 システム