JP2005340893A - Fm変調器及び光伝送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レーザの位相雑音によるFM復調後の雑音劣化を抑え、高いCNR特性を実現するとともに、FM信号の中心周波数を一定にするAFC回路を必要としないFM変調器および光伝送装置を提供する。
【解決手段】 電気信号をFM信号に変換するFM変調器1であって、ノコギリ波信号発生手段11と、ノコギリ波信号発生手段11が出力するノコギリ波信号によってその出力波長に変調を施される半導体レーザ12と、半導体レーザ12の出力光に対し電気信号で位相変調を行う光位相変調器14と、半導体レーザ12の出力光と光位相変調器14の出力光とを合わせて受光し、半導体レーザ12の出力光と光位相変調器14の出力光との光周波数差に応じた電気信号を出力する受光素子16とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ファイバ伝送において多チャンネル映像信号等を一括してFM信号に変換することができるFM変調器、及び多チャンネルの映像信号等を伝送するための光伝送装置に関するものである。
従来、多チャンネル映像信号を光ファイバで伝送する光伝送装置としては、例えば、多チャンネルの映像信号で半導体レーザの光強度を直接変調し、光伝送を行うものが知られている。しかしながら、このような方法では雑音耐力が脆弱で、伝送距離等が制限され、また光反射にも弱いという問題があった。そこで、このような問題を克服するものとして、光ヘテロダイン検波方式を用いたAM/FM一括変換による多チャンネル映像伝送装置が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
ここで、図9を参照しながら従来の光伝送装置を説明する。
図9(A)に示すように、この光伝送装置の光送信器100は、FM変調器110と電気/光変換部(以下、EO変換部とよぶ)120で構成されている。光送信器100では、多チャンネル映像信号をFM変調器110でFM信号に変換し、EO変換部120で光信号に変換して光ファイバ300ヘと送出する。一方、この光ファイバ300で伝送された光信号は、途中のスターカプラ400によって分岐され、それぞれが光受信器200で伝送される。光受信器200では、入力された光信号を光/電気変換部(以下、これをOE変換部とよぶ)210で電気信号に変換し、さらにその電気信号をFM復調器220によってFM復調することで元の多チャンネル映像信号を出力として得ることができる。
次に、従来のFM変調器110について、図9(B)を参照しながら説明する。
FM変調器110は、入力信号を半導体レーザ111に入力し、半導体レーザ111の出力光の光周波数をFM変調器入力信号で変調する。一方、局発レーザ112は一定の光周波数をもつ光信号を出力する。次に、半導体レーザ111が出力する光信号と局発レーザ112が出力する光信号を光合波部113で合波し、受光素子114へ出力する。受光素子114では、光ヘテロダイン検波によって、半導体レーザ111が出力する光信号の光周波数と、局発レーザ112が出力する光信号の周波数との差に相当する電気FM信号が出力される。
また、半導体レーザ111の光周波数と局発レーザ112の光周波数の間隔を一定にするため、受光素子出力の一部を入力する中心周波数検出機能部115によってFM信号の中心周波数を検出する。そして、その中心周波数に応じて、電流制御回路116によって半導体レーザ111のバイアス電流を制御することで、FM信号の中心周波数を一定にできるようにしている。
次に、従来のFM変調器110の原理について、図10を参照しながら説明する。
(A)に示すような多チャンネル映像信号が半導体レーザに入力すると、半導体レーザの光出力スペクトラムは(B)のようになる。半導体レーザに入力される信号によって、半導体レーザの光周波数は約200THz(=200×1012Hz)付近でFM変調される(FM変調を施されることで、図に示すようにスペクトラムが広がっている)。一方、局発レーザ出力の光周波数は一定であり、(C)のようなスペクトラムとなる。(D)に示すグラフは、半導体レーザ出力((B)参照)と局発レーザ出力((C)参照)を光合波器によって合波した後の光スペクトラムである。この(D)の光スペクトラム信号を受光素子に入力することで、入力される2つの光信号での光ヘテロダイン検波により、その2つの光周波数の差の電気FM信号が得られる((E)参照)。この電気FM信号の中心周波数は、半導体レーザの出力光周波数の中心値と局発レーザの出力光周波数の差で決まり、電気FM信号のFM変調は、半導体レーザに入力された信号((A)参照)をFM変調させたものとなる。そのため、(E)の信号をFM復調することで、(F)のような元の多チャンネル映像信号を得ることができる。
このように、図9に示す光伝送装置では、多チャンネル映像信号をFM信号に変換し光伝送を行い、光伝送後FM信号をFM復調することで再び元の多チャンネル映像信号を得ることで、雑音耐力、光反射耐力を得ている。
K.キクシマ、他著、「超広帯域光学FM変調機構と、これを応用した多チャンネンAMビデオ伝送システム機構」、IEEE光学技術報告、第839〜841頁、1996年(K.Kikushima,et a1.:Super-wide-bandoptica1 FM modulation scheme and its application to multi,channe1 AM video transmission systems,IEEE Photonics Technology Letters,pp.839-841,1996)
しかしながら、上記した従来の光伝送装置のFM変調器では、以下のような2つの問題が生じている。
(1)レーザの位相雑音によるFM復調後の雑音劣化;
一般に、レーザは単一光周波数で発振しているものにおいても、一定のスペクトラムの拡がり(これを「位相雑音」とよぶ)を有している。そのため、半導体レーザと局発レーザのスペクトラムにも位相雑音があり、それがFM復調後の雑音となる。
これについて、図11を用いて説明する。(A)は半導体レーザ出力のスペクトラムを示している。そのスペクトラムの拡がりの一部は、図内に示したように位相雑音であり、周波数軸方向での雑音が存在する。一方、局発レーザにおいても(B)に示すように位相雑音が存在する。(C)に示すような光合波後の出力を受光素子でヘテロダイン検波すると、(D)に示すように受光素子出力、すなわち生成されたFM信号にも位相雑音が発生し、その雑音量は半導体レーザの位相雑音と局発レーザの位相雑音の和となる。(D)のようなFM信号をFM復調器でFM復調すると、(E)に示すように、多チャンネル映像信号とともに、位相雑音をもとにFM復調された雑音が発生する。そのため、多チャンネル映像信号の各キャリアと雑音の比(CNR=Carrier to Noise Ratio)が劣化するという問題がある。
(2)FM信号の中心周波数を一定にする機能が必要;
一般的に、レーザの光周波数は、環境温度、電流、経年劣化等で変動する。そのため、図11(B)にも示したように、従来のFM変調器では、FM変調器出力を中心周波数検出機能によってそのFM信号の中心周波数を検出し、電流制御回路によって半導体レーザの電流を制御し、FM信号の中心周波数が一定になるようにする回路(AFC回路;Auto Frequency Contro1 回路)を備えていた。また、図には記載していないが、それぞれの半導体レーザおよび局発レーザの環境温度も一定にしないと、安定した中心周波数のFM信号は得られない。そのため、従来のFM変調器では、FM信号の中心周波数を一定にする機能が必要となっている。このように機能がないと、FM信号の中心周波数がEO変換部やOE変換部、FM復調部の許容帯域から外れてしまい、良好な信号伝送を実現できないおそれがある。
本発明は、上記した2つの課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、レーザの位相雑音によるFM復調後の雑音劣化を抑え、高いCNR特性を実現するとともに、FM信号の中心周波数を一定にするAFC回路を必要としないFM変調器および光伝送装置を提供することにある。
本発明のFM変調器は、電気信号をFM信号に変換するFM変調器であって、ノコギリ波信号発生手段と、前記ノコギリ波信号発生手段から出力するノコギリ波信号によって出力波長に変調が施される半導体レーザと、この半導体レーザの出力光に対し、前記電気信号で位相変調を行う光位相変調器と、前記半導体レーザの出力光と前記光位相変調器の出力光とを合わせて受光し、前記半導体レーザの出力光と前記光位相変調器の出力光との光周波数差に応じた電気信号を出力する受光素子とを備えた構成となっている。この構成により、レーザの位相雑音によるFM復調後の雑音劣化を抑え、高いCNR特性を実現するとともに、FM信号の中心周波数を一定にするAFC回路を不要にすることができる。
また、本発明のFM変調器は、前記光位相変調器が、前記半導体レーザの出力光に対し、前記電気信号で位相変調を行う第1の光位相変調器と、前記半導体レーザの出力光に対し、前記電気信号の逆相信号で位相変調を行う第2の光位相変調器とを備えるとともに、前記第1の位相変調器と前記第2の光位相変調器との出力光を合波して前記受光素子へ受光させる光合波手段を備える構成となっている。この構成により、2つの位相変調器を差動で駆動することでFM変調振幅をかせぐことができ、光位相変調器の2次線形電圧から位相の変換リニアリティを補償することができる。
本発明のFM変調器は、前記光位相変調器が、前記半導体レーザの出力光が受光素子に入射する光路上において、それぞれ互いに異なる電気信号で位相変調を行う複数の前記光位相変調器が、直列に設けてある構成となっている。この構成により、別の電気信号をも合わせてFM信号に変換することができる。
本発明のFM変調器は、前記半導体レーザの出力光が受光素子に入射する光路を複数に分岐する光分岐手段を備えるとともに、前記分岐された各光路に、互いに異なる電気信号で位相変調を行う前記光位相変調器が1つもしくは複数設けてある構成となっている。この構成により、パラレルに接続した光位相変調器でも同様に別の電気信号をも合わせてFM信号に変換することができる。
本発明のFM変調器は、前記半導体レーザと前記光位相変調器の間、前記光位相変調器と前記受光素子の間、前記半導体レーザと前記受光素子の間、もしくは複数個直列に接続された前記光位相変調器間のいずれか1箇所又は複数箇所に、光遅延部を設けた構成となっている。この構成により、遅延を設けることで光周波数の差を設定できるため、遅延量に応じて出力されるFM信号の中心周波数を設定できる。
本発明のFM変調器は、前記半導体レーザの出力光を分岐する光分岐手段と、前記光位相変調器からの出力光および前記分岐機能部からの出力光を合波する光合波手段と、前記位相変調器とを同一基板上に設けた構成となっている。この構成により、同一基板上で作製することで光の遅延を安定にでき、FM信号の中心周波数やそのゆらぎを安定にすることができる。
本発明のFM変調器は、前記基板がLiNbOである。
本発明の光送信器は、入力された電気信号をFM信号に変換するとともに、前記FM信号をさらに光信号に変換して出力する光送信器において、上記のいずれかに記載のFM変調器と、前記FM変調器出力を電気信号に変換するEO変換部とを備えた構成となっている。この構成により、光送信器に適用すれば、位相雑音がなく、中心周波数の安定した良好なFM信号を光信号に変換した出力が得られる。
本発明の光伝送装置は、上記に記載の光送信器と、この光送信器からの光信号を受信する光受信器とで構成され、前記光送信器に入力した電気信号を前記光受信器へ伝送する光伝送装置であって、前記光受信器は、前記光信号を電気信号に変換するOE変換部と、このOE変換部が出力した信号をFM復調するFM復調器とを備えた構成となっている。この構成により、位相雑音がなく、中心周波数の安定した良好なFM信号で伝達することで、良好な(低雑音な)伝送が可能となる。
本発明のFM変調器によれば、ノコギリ波によって光周波数が変化する半導体レーザの光出力の一方を、光位相変調器を通した光信号と光位相変調器を通さない光信号とを合波してその光周波数差でFM信号を得ることで、レーザの位相雑音によるFM復調後の雑音劣化をなくすとともに、外部制御回路等を用いずにFM信号の中心周波数を一定にすることができる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るFM変調器1の構成を示すものであり、このFM変調器1は、ノコギリ波信号発生源11と、ノコギリ波信号発生源11が出力するノコギリ波信号によってその出力波長が変調される半導体レーザ12と、光分岐部13と、半導体レーザ12の出力光に対し、電気信号で位相変調を行う光位相変調器14と、光合波部15と、光合波部15により半導体レーザ12の出力光と光位相変調器13の出力光とを合波した光を受光し、これらの出力光の光周波数差に応じた電気信号を出力する受光素子16とを備えている。
ノコギリ波信号発生源11は、ノコギリ波状に電圧もしくは電流が変化する信号を出力するものであり、半導体レーザ12は入力されたノコギリ波に応じてその出力光の光周波数を変調する。光分岐部13では、半導体レーザ12の出力光を2つに分岐し、その一方は光位相変調器14に入力させる。光位相変調器14にはFM変調を施す元信号となるFM変調器入力信号が入力され、そのFM変調器入力信号に応じて入力された光信号の位相を変調する。光合波部15では、光位相変調器出力と光分岐部13からの光信号とを合波する。合波された光信号は受光素子16でヘテロダイン検波を行い、2つの光信号の周波数差に相当する電気信号を出力する。
次に、図2を参照しながら、FM変調器1を構成する各部の動作を説明するとともに、本実施形態のFM変調器1の原理を説明する。なお、各部の波形を示すグラフにおいて、横軸は共通で時間軸であり、縦軸は一部は電圧、一部は周波数を示している。
FM変調器入力信号を(A)に示す。また、(B)に半導体レーザ出力(光分岐部出力)の時間による光周波数の変化を示しており、ノコギリ波で光周波数が変調されている。
一方、(C)に光位相変調器14の出力(光位相変調器出力)を示している。この光位相変調器出力の信号は、光位相変調器14へ入力されるFM変調器入力信号がない場合は一点鎖線、FM変調器入力信号がある場合は実線で示している。即ち、FM変調器入力信号がない場合は、一定周期のノコギリ波状に光周波数が変化しているが、(A)のようなFM変調器入力信号がある場合は、光位相変調によって、(A)の電圧が大きい場合には位相が遅れ、(A)の電圧が小さい場合には位相が進む。
(D)に(B)の破線で示す光分岐部出力と(C)の実線で示す光位相変調器出力を合波した光信号を示す。2つの光信号には適切な光路差を設けて若干位相をずらしている。
さらに光位相変調器14からの光信号は、FM変調器入力信号によって光位相変調が施されている。そのため、(D)に示す2つの波形の縦方向の差、つまりこの2つの光信号の光周波数の差は、時間によって変化している。この2つの光信号を受光素子16でヘテロダイン検波することで、2つの光信号の光周波数の差に相当する電気信号(受光素子出力信号)が得られる。この受光素子出力信号の周波数の変化を(E)に示す。この受光素子出力信号は、(A)で示したFM変調器入力信号と同様な変化で出力周波数が変化している。ただし、2つの光信号の周波数差が反転する期間には出力周波数が局所的に大きくなっていることがわかる。これは原理的に発生するものである。図2では、波形の変化を図示するにあたり、わかりやすくするため2つの光信号の遅延差を大きくしており、この期間が大きくなっている。なお、この遅延差を小さくした場合、図中(F)に示すように、局所的に周波数が大きくなる期間が非常に小さくできるとともに、必要な出力周波数に対して、局所的に大きくなる周波数は非常に大きいため、受光素子等のフィルタ効果で無視できるようになる。このような構成、原理のFM変調器1により、FM変調器入力信号に応じてその出力周波数を変化させている。
上記のような構成、原理によってFM変調器入力信号をFM信号に変換するFM変調器1によれば、以下のような効果がある。
(1)レーザの位相雑音によるFM復調後の雑音劣化がない。
本実施形態のFM変調器1では、ノコギリ波によって光周波数が変化する半導体レーザ12の光出力の一方を、光位相変調器14を通した光信号と光位相変調器14を通さない光信号とを合波してその光周波数差でFM信号を得ている。つまり、同一のレーザ光の光周波数の差によってFM信号を得ている。そのため、位相雑音も同―位相であり、ヘテロダイン検波にてその差を検出した場合、半導体レーザ12の位相雑音に起因するFM信号出力の位相雑音はキャンセルされ、位相雑音は存在しなくなる。従って、光伝送装置に本FM変調器1を適用した場合、伝送後のFM復調された信号のCNRは大きく改善する。
(2)FM信号の中心周波数を一定にする機能が不要。
(1)での効果と同様に、同一の半導体レーザ12から一方を光位相変調器14によって位相変調し、その信号と元信号とからヘテロダイン検波を行うため、波長のゆらぎ、温度による波長変化、波長の経年劣化等による変化など波長の変化による影響もキャンセルされる。また、FM信号の中心周波数はヘテロダイン検波を行う2つの光信号の遅延差によって決定されるため、安定した中心周波数が得られる。
以上のように、本実施形態によるFM変調器1では、ノコギリ波によって光周波数が変化する半導体レーザ12の光出力の一方を、光位相変調器14を通した光信号と光位相変調器14を通さない光信号とを合波してその光周波数差でFM信号を得ている。従って、レーザの位相雑音によるFM復調後の雑音劣化をなくすことができるとともに、FM信号の中心周波数を外部制御回路等を用いずに一定にできる。
[第2の実施形態]
次に、図3を参照しながら、第2の実施形態に係るFM変調器2について説明する。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
本実施形態のFM変調器2が第1の実施形態のFM変調器1と異なる点は、FM変調器入力信号を分岐する分岐回路21を備えるとともに、この分岐回路21で分岐された各FM変調器入力信号を入力する光位相変調器が2つのもの、つまり、第1、第2の光位相変調器22A、22Bで構成されている点である。この分岐回路21では、それぞれ、位相が180度異なるように信号が出力される。
次に、本実施形態の動作を説明する。
初めに、FM変調器入力信号は分岐回路21にて分岐される。この分岐回路21からは、それぞれ位相が180度異なるように分岐された信号が出力される。これらの信号は、それぞれ第1、第2の位相変調器22A、22Bに入力される。即ち、光分岐部21からの光信号は2分岐され、一方は第1光位相変調器22Aへ、もう一方は第2光位相変調器22Bへ出力される。そして、第1、第2の位相変調器22A、22Bの出力を光合波部15で合波する。ここで、2つの光位相変調器22A、22Bでは、互いに位相反転したFM変調器入力信号によって入力光を位相変調する。そのため、光合波部15に入力される光信号の位相差は第1の実施形態の2倍となる。従って、FM変調器の出力周波数も2倍となる。
図4にFM変調器2の各部での動作を示す。なお、(A)は第1、第2の位相変調器22A、22Bに入力される2つの電気信号を示すものであり、ともに位相が反転している。第1、第2の光位相変調器22A、22Bは、それぞれの電気信号に応じて光信号の位相を変化させる。第1、第2の光位相変調器22A、22Bに入力される光信号は、共通であり、第1の実施形態と同様に、(B)に示すように光周波数がノコギリ波状に変化した光信号である。第1、第2の光位相変調器22A、22Bは、それぞれ入力電気信号の電圧に応じて、入力光信号である(B)の光信号の位相を変調するが、第1、第2の光位相変調器22A、22Bのうちの一方の光出力の位相が進んだとき、他方の光出力の位相が遅れるようになる。(C)にその2つの光出力の時間変化による光周波数の変化を示す。
このような2つの光信号を合波し、第1の実施形態と同様、受光素子16で光ヘテロダイン検波を行うことで、2つの光出力の光周波数の差に相当する周波数を持った電気信号が得られる。ここで、第1の実施形態では1つであった光位相変調器を追加することで、発生する周波数変化は2倍となってFM変調器出力として得られる。また、第1の実施形態において光位相変調器の位相変化幅が不十分で所望のFM信号周波数偏移が得られない場合、上記のような構成とすることでFM信号の周波数偏移を拡大することができる。また、光位相変調器の入力電圧対光位相変化特性に非線形がある場合、2つの光位相変調器22A、22Bが互いにプッシュプルとなる構成であるため、2次の非線形を補償することができる。なお、分岐回路21のかわりに入力信号に対し差動信号を出力する差動アンプ等の差動回路を用いても構わない。
[第3の発明実施の形態]
次に、図5を参照しながら、第3の実施形態に係るFM変調器3について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
第3の実施形態のFM変調器3では、第1の実施形態のFM変調器1において、光位相変調器14とは別の光位相変調器31を位相変調器14と合波部15との間に設けたものである。この光位相変調器31には、光位相変調器14へ入力するFM変調器入力信号S1とは異なるFM変調器入力信号S2を入力している。
これにより、半導体レーザ12から出力されたノコギリ波で光周波数変調された光信号を光位相変調器14と第2光位相変調器31とで合わせて位相変調することで、FM変調器入力信号S1とFM変調器入力信号S2とが重畳された信号をFM信号に変換することができる。
また、追加する光位相変調器31は光分岐部13で分岐した2つの光路(以下、パスとよぶ)のうち位相変調器14を設けていない方のパスに追加しても構わないし、両方のパスに追加しても良い。追加する光位相変調器の数も制限はない。追加する光位相変調器は、第2の実施形態におけるFM変調器22A、22Bにおいても同様に適用可能であり、光位相変調器をいずれのパスに追加しても良いし、その数も制限はない。
[第4の発明実施の形態]
次に、図6を参照しながら、第4の実施形態に係るFM変調器4について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
第4の実施形態のFM変調器4は、第1の実施形態のFM変調器1において、光分岐部13と光合波部15との間に、光遅延部41を設けたものである。
FM変調器の出力するFM信号の中心周波数は、光分岐部13から2分岐され、光合波部15で再び合波される2つのパスの遅延差によって決まる。そのため、光遅延部41を設けることで、FM信号の中心周波数を調整できる。光遅延部41は、光ファイバや光導波路でも良いし、光位相変調器も遅延を可変できるため、光位相変調器で代用しても良い。
[第5の発明実施の形態]
次に、図7を参照しながら、第5の実施形態に係るFM変調器5について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
第5の実施形態のFM変調器5は、図7に構造を示すように、第1の実施形態における光分岐部13、光合波部15、光位相変調器14を1つの基板上に集積したものであり、光導波路基板50に実装させた構成となっている。
光導波路基板50は、LiNb基板であり、この光導波路基板50には、同図に示すような形状の光導波路51と、電極52と、電極53とが形成されている。電極52はグランドで接続されている。電極53はFM変調器入力信号が入力される。電極52と電極53とは終端抵抗54で終端されている。
本実施形態のFM変調器5は、上記のような構成であり、光導波路51には光分岐部13と光合波部15が形成してあり、さらに分岐した一方の光導波路51Aのパスの両端に電極52、電極53を配置しており、ここで光位相変調器14を形成している。電極52と53との間の電位差によって、その間の光導波路パスの遅延量が変化し、光位相変調が可能となる。そのため、FM変調器入力信号を(信号)電極52、(グランド)電極53間に入力することで、光位相変調を施すことができる。
本実施形態では、上記の構成を第1の実施形態に係るFM変調器に適用することで、光分岐部13から光合波部15の間の2つの光パスの遅延を安定させることが可能となり、FM変調器出力のFM信号中心周波数を安定にすることができる。さらに2つのパスの光偏波も安定するため、受光素子でヘテロダイン検波した際の出力のレベルを安定させることができる。これは、光偏波が同一であればヘテロダイン検波出力は最大となり、偏波がずれると出力は小さくなるためである。また、この構造は第2〜4の実施形態でも適用可能であり、図7中の光位相変調器を直列につないだり、並列につないだりすることで、同様の効果が得られる。
[第6の発明実施の形態]
次に、図8を参照しながら、第6の実施形態に係るFM変調器1を備えた光伝送装置6について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
本実施形態では、第1の実施形態に係るFM変調器1を用いた光伝送装置6について示しており、この光伝送装置6は、光送信器6Aと、光ファイバ6Bと、スターカプラ6Cと、光受信器6Dとを備えている。このうち、FM変調器については、第1〜5の実施形態に係るFM変調器1〜5のいずれかを用いることができる。
次に、本実施形態の動作について説明示する。
図8に示すように、伝送する多チャンネル映像信号は、光送信器6のFM変調器1に入力され、FM信号に変換される。ここでFM変調器1は、本発明の第1の実施形態1に係るFM変調器1である。光送信器6Aにおいて、FM信号がEO変換部61によって光信号に変換(電気/光変換)され、光ファイバ6Bを通じて伝送される。光ファイバ6B上ではスターカプラ6Cによって光分岐されており、分岐されたそれぞれの光ファイバ6Bは光受信器6Dに接続され、光信号が光受信器6Dに伝送される。光受信器6Dでは、OE変換部62によって変換(光/電気変換)され、再びFM信号へと変換され、FM復調器63でFM復調することで元の多チャンネル映像信号を出力する。
以上のような本実施形態の光伝送装置6において、本発明の第1〜5の実施形態に記載されたFM変調器1〜5のいずれかを用いることで、位相雑音がなく、中心周波数の安定した良好なFM信号が伝達可能となり、良好な(低雑音な)伝送が可能となる。
なお、本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
本発明は、ノコギリ波によって光周波数が変化する半導体レーザの光出力の一方を、光位相変調器を通した光信号と光位相変調器を通さない光信号とを合波してその光周波数差でFM信号を得るように構成しており、レーザの位相雑音によるFM復調後の雑音劣化をなくすとともに、外部制御回路等を用いずにFM信号の中心周波数を一定にすることができるようになり、光ファイバ伝送において、多チャンネルの映像信号等を伝送するための光伝送装置などに用いるFM変調器として有用である。
本発明の第1の実施形態に係るFM変調器の構成を示すブロック図 (A)から(F)は本発明第1の実施形態に係るFM変調器の原理を示す各出力スペクトラム 本発明の第2の実施形態に係るFM変調器の構成を示すブロック図 (A)から(D)は本発明の第2の実施形態に係るFM変調器の原理を示す各各出力スペクトラム 本発明の第3の実施形態に係るFM変調器の構成を示すブロック図 本発明の第4の実施形態に係るFM変調器の構成を示すブロック図 本発明の第5の実施形態に係るFM変調器の要部構成を示す平面図 本発明の第6の実施形態に係る光伝送装置の構成を示すブロック図 (A)は従来の多チャンネル映像伝送装置を示す構成ブロック図、(B)は従来のFM変調器の構成を示すブロック図 (A)から(F)は従来のFM変調器における各出力スペクトラム (A)から(E)は従来のFM変調器における位相雑音発生を示す各出力スペクトラム
符号の説明
1、2、3、4、5 FM変調器
11 ノコギリ波信号発生源
12 半導体レーザ
13 光分岐部
14 光位相変調器
15 光合波部
16 受光素子
21 分岐回路
22A、22B 第1、第2の光位相変調器
31 位相変調器
41 光遅延部
50 光導波路基板(LiNb基板)
51 光導波路
52、53 電極
54 終端抵抗
6 光伝送装置
6A 光送信器
6B 光ファイバ
6C スターカプラ
6D 光受信器
61 EO変換部
62 OE変換部
63 FM復調器

Claims (9)

  1. 電気信号をFM信号に変換するFM変調器であって、
    ノコギリ波信号発生手段と、
    前記ノコギリ波信号発生手段から出力するノコギリ波信号によって出力波長に変調が施される半導体レーザと、
    この半導体レーザの出力光に対し、前記電気信号で位相変調を行う光位相変調器と、
    前記半導体レーザの出力光と前記光位相変調器の出力光とを合わせて受光し、前記半導体レーザの出力光と前記光位相変調器の出力光との光周波数差に応じた電気信号を出力する受光素子とを備えているFM変調器。
  2. 前記光位相変調器は、前記半導体レーザの出力光に対し、前記電気信号で位相変調を行う第1の光位相変調器と、前記半導体レーザの出力光に対し、前記電気信号の逆相信号で位相変調を行う第2の光位相変調器とを備えるとともに、
    前記第1の位相変調器と前記第2の光位相変調器との出力光を合波して前記受光素子へ受光させる光合波手段を備える請求項1に記載のFM変調器。
  3. 前記光位相変調器は、前記半導体レーザの出力光が受光素子に入射する光路上において、それぞれ互いに異なる電気信号で位相変調を行う複数の前記光位相変調器が、直列に設けてある請求項1または2に記載のFM変調器。
  4. 前記半導体レーザの出力光が受光素子に入射する光路を複数に分岐する光分岐手段を備えるとともに、
    前記分岐された各光路に、互いに異なる電気信号で位相変調を行う前記光位相変調器が1つもしくは複数設けてある請求項1〜3のいずれか1項に記載のFM変調器。
  5. 前記半導体レーザと前記光位相変調器の間、前記光位相変調器と前記受光素子の間、前記半導体レーザと前記受光素子の間、もしくは複数個直列に接続された前記光位相変調器間のいずれか1箇所又は複数箇所に、光遅延部を設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載のFM変調器。
  6. 前記半導体レーザの出力光を分岐する前記光分岐手段と、
    前記光位相変調器からの出力光および前記分岐機能部からの出力光を合波する前記光合波手段と、
    前記位相変調器と
    を同一基板上に設けた請求項1〜5のいずれかに記載のFM変調器。
  7. 前記基板は、LiNbOである請求項6に記載のFM変調器。
  8. 入力された電気信号をFM信号に変換するとともに、前記FM信号をさらに光信号に変換して出力する光送信器において、
    請求項1〜7のいずれかに記載のFM変調器と、
    前記FM変調器出力を電気信号に変換するEO変換部と
    を備えた光送信器。
  9. 請求項8に記載の光送信器と、この光送信器からの光信号を受信する光受信器とで構成され、前記光送信器に入力した電気信号を前記光受信器へ伝送する光伝送装置であって、
    前記光受信器は、前記光信号を電気信号に変換するOE変換部と、
    このOE変換部が出力した信号をFM復調するFM復調器とを備えている光伝送装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105529598A (zh) * 2016-03-02 2016-04-27 北方工业大学 可调线性啁啾毫米波光发生器
CN105529609A (zh) * 2016-03-02 2016-04-27 北方工业大学 可调方形、三角形光脉冲合成器

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