JP2005340100A - 電球形蛍光ランプ及び照明装置 - Google Patents

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洋 久保田
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努 荒木
Mari Nakamura
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Abstract

【課題】 ランプバルブの管径が細く、高ランプ電圧の場合に、小形化と高効率化を図る。
【解決手段】 交流電源1を整流して倍電圧を得る倍電圧整流回路2と、倍電圧整流回路2の出力をスイッチングして高周波出力を得るインバータ回路3と、インバータ回路3の出力を昇圧するオートトランス5とを備える電源装置と;この電源装置により点灯される蛍光ランプ6と;この蛍光ランプ6を保持すると共に上記電源装置を内包したカバー体10と;を具備する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電源装置がカバー体に内包されて構成された電球形蛍光ランプ、更には、この電球形蛍光ランプを用いて構成された照明装置に関するものである。
従来、電源電圧より高いランプ電圧特性をもつ蛍光ランプ用の点灯装置においては、電源電圧を昇圧してランプ電圧を印加し、ランプ点灯を行っている。高いランプ電圧としては100V程度であり、例えば特許文献1に記載された蛍光ランプ用点灯装置のように全波整流方式により得た電圧を昇圧し、高周波インバータによって高周波電圧を出力するものがある。
特開昭60−121699号公報
今日においては、電球形蛍光ランプの更なる小形化と高効率化が求められている。小形化と高効率化のためには、ランプバルブの管径を細くするか、またはランプの放電路長を必要があり、こうしたランプバルブにあっては必然的に高いランプ電圧が求められる。
定格商用電源電圧(100V)を超えるランプ電圧特性を持つ蛍光ランプを採用すると、平滑直流電圧を上昇させるか、インバータ回路の出力電圧を上昇させることが必要である。例えば、オートトランスの昇圧比を上げることで理論的には高いランプ電圧を実現することも可能であるが、昇圧比の条件によってはトランスが大形化するために、このトランスを内蔵した電球形蛍光ランプの外形寸法が大形化してしまうと共に、効率が低下することになってしまう。
本発明は、ランプバルブの管径を細くしたり、放電路を長くしたりすることによってランプ電圧特性が高くなった場合にも、適切に小形化と高効率化を図ることのできる電球形蛍光ランプ及びこの電球形蛍光ランプを採用した照明装置を提供することを目的することである。
本発明に係る電球形蛍光ランプは、交流電源を整流して倍電圧を得る倍電圧整流回路、倍電圧整流回路の出力をスイッチングして高周波出力を得るインバータ回路及びインバータ回路の出力を昇圧するオートトランスとを備える電源装置と;この電源装置により点灯される蛍光ランプと;この蛍光ランプを保持すると共に上記電源装置を内包したカバー体と;を具備することを特徴とする。
蛍光ランプはバルブの形状が一本のバルブを鞍形状又はスパイラル状に屈曲させたもののほか、U字状に形成された複数のバルブをつなぎ合わせたもの等が含まれ、本発明の性質上その形状は特に限定されない。インバータ回路は一対のスイッチング素子を直列に接続して構成されたハーフブリッジタイプのほか、フルブリッジタイプや一石式のインバータであっても良い。
本発明に係る電球形蛍光ランプは、前記蛍光ランプの始動電圧の上限値が2KV〜3KVであり、ランプ電圧が120V〜200Vであり、放電路長が400mm〜700mmであることを特徴とする。
ここでいう「ランプ電圧」は、蛍光ランプの安定点灯時におけるランプ電圧の実効値を意味する。また、放電路長は、一対の電極間の実質的な放電経路の長さを意味する。
本発明に係る照明装置は、請求項1または2に記載の電球形蛍光ランプと;電球形蛍光ランプが取り付けられる器具本体と;を具備したことを特徴とする。
本発明によれば蛍光ランプの高出力または高効率化を図ることを目的としてランプバルブの管径を細くしたり、放電路を長くしたりしてランプ電圧特性が高くなった場合でも、電球形蛍光ランプに備えられる電源装置に、交流電源を整流して倍電圧を得る倍電圧整流回路と、インバータ回路の出力を昇圧するオートトランスとを備えることで電源装置の大形化が抑制され、電球形蛍光ランプが過度に大きくならないように電源装置をカバー体内に収容することが達成できた。
本発明によれば、電球形蛍光ランプに備えられる電源装置において、交流電源を整流して倍電圧を得る倍電圧整流回路と、インバータ回路の出力を昇圧するオートトランスとを備えるため、電源電圧が2段階で昇圧され、大きなランプ電圧を持つ蛍光ランプに対応できると共に、トランスの大型化を防ぐことができ、オートトランスを内蔵する電球形蛍光ランプの小形化が可能となる効果を有する。
以下添付図面を参照して、本発明に係る電球形蛍光ランプ及び照明装置の実施形態を説明する。各図において同一の構成要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。本発明に係る電球形蛍光ランプの実施形態を示す構成図は図1の如くである。電球形蛍光ランプは、交流電源1を整流して倍電圧を得る倍電圧整流回路2を備える。この倍電圧整流回路は、直列に接続されたコンデンサC1、C2とダイオードD1、D2により構成されており、交流電源1の一方の端子は、ダイオードD1のアノードに接続され、交流電源1の他方の端子は、コンデンサC1、C2の接続点に接続されている。ダイオードD1、D2は同じ方向性に直列接続され、ダイオードD1のカソードがコンデンサC1と接続され、ダイオードD2のアノードがコンデンサC2に接続されている。
インバータ回路3は直列接続されたコンデンサC1、C2の両端から出力を得ており、電解効果トランジスタなどのスイッチング素子Q1、Q2によりハーフブリッジのインバータ回路が構成される。スイッチング素子Q1、Q2は駆動回路4により交互にオンオフされ、出力はスイッチング素子Q1、Q2の接続点から得られる。なお、インバータ回路は、互いに直列に接続されたスイッチング素子を2対以上有する例えばフルブリッジ形のものであってもよい。
スイッチング素子Q1、Q2の接続点には、コンデンサC3を介してオートトランス5のタップbが接続されている。オートトランス5の両端子ac間には、蛍光ランプ6が接続されるが、この場合、端子cと蛍光ランプ6の一端側には、バラストチョークコイル7が接続されている。更に、蛍光ランプ6の両端間には始動用のコンデンサC4が接続されている。
上記構成において、スイッチング素子Q1、Q2は、図2と図3に示される内部構成を有し、半導体チップ状態の電解効果トランジスタ等から構成されるスイッチング素子Q1、Q2が樹脂やガラスなどからなる同一の絶縁性モールド材料によって一体にモールドされることにより、同一パッケージ11内に内蔵されて収容されたスイッチング素子からなるワンパッケージスイッチ12である。
ワンパッケージスイッチ12は、長さ寸法が6mm以下、より好ましくは5mm程度、幅寸法が6mm以下、より好ましくは4.5mm程度で、厚さ寸法が2mm以下、より好ましくは1.5mm程度である。
電球形蛍光ランプは、図4に示す一部切欠側面図と図5に示す電球型蛍光ランプのグローブ8を外した斜視図に明らかなように、蛍光ランプ6と電源装置を実装した回路基板9が、グローブ8とグローブ8の上側に設けられたカバー体10内に内蔵された構成を有し、カバー体10の上側には口金13が設けられている。蛍光ランプ6はガラス製の屈曲したバルブ体61を有し、バルブ体61内面には、例えば3波長発光形の蛍光体層が形成され、アルゴンなどの希ガスが封入されている。本実施の形態では、封入ガス比率が99%以上のアルゴンガスが封入圧力300〜800Paで封入されている。
バルブ体61は、例えば管外径7〜9mmの直管形バルブの中間部をU字状に屈曲させることにより一対の直線部51および屈曲部62を形成した4本のバルブ63a、63b、63c、63dを有している。
各バルブ63a、63b、63c、63dは、連結管64a及び図示しない連結管64b、64cにより順次連結され、放電路長が400mm〜700mm、好しくは400mm〜500mmであり、始動電圧の上限値が2KV〜3KV、好しくは2.5KV〜3KVであり、ランプ電圧が120V〜200V、好しくは150V〜200Vとなっている。
4本のバルブ63a、63b、63c、63dのうち、電極が封入されない中間のバルブ63bの少なくとも1つの端部には、バルブ63a、63b、63c、63dよりも細径のガラス製バルブにて構成されるロングチップ方式の細管64が封着されている。この細管64は、先端に主アマルガム65を封入する水銀封入用であると共に、排気管としても使用される。
細管64は図4に示されるように、カバー体10の内壁に当接しないように先端がやや内側に位置するように2箇所で屈曲された屈曲形状を有している。細管64の先端に封入される主アマルガム65は、ビスマス(Bi)が50〜65%、錫(Sn)が35〜50質量%からなる合金を基体とし、この合金に対して水銀を12〜25質量%含有させたものである。
また蛍光ランプ6を保持するホルダ31には、蛍光ランプ6が挿通される図示しない複数の取付孔が形成され、これら取付孔に蛍光ランプ6のバルブ63a、63b、63c、63dの各端部が挿通された状態で、例えば図示しないシリコーン樹脂などの接着剤で固定されている。ホルダ31の非蛍光ランプ6側には回路基板9が配置されている。
回路基板9は略円板状であり、回路基板9にはワンパッケージスイッチ12が実装される他、細管64の位置に対応して細管64が挿通される貫通孔が形成されており、この貫通孔を介して細管の先端が口金13側まで延在されている。回路基板9の両面には、電源装置を構成する素子が実装されるが、回路基板9の口金13側である面14には、耐熱裕度が低い面実装部品、特にワンパッケージスイッチ12が実装される。この結果、最も熱量の大きな熱源である蛍光ランプ6からの放射熱が上記口金13側である面14に実装された部品に伝わりにくく、品質の向上が期待される。なお、上記口金13側である面14にサブ基板を設けて、これにワンパッケージスイッチ12などの耐熱裕度が低い面実装部品を実装する構成を採用することも可能である。
上記のインバータ回路3には、ソフトスタート機能を行う構成が含まれていても良い。このソフトスタート機能は始動時においてインバータ回路3のスイッチング素子Q1、Q2のスイッチングオン時間を通常時より短く設定して蛍光ランプ6の両電極を十分予熱してから始動電圧が印加されるように制御するものであり、電極の予熱が不十分な状態で蛍光ランプ6に大きな始動電圧が印加されることにより電極のエミッタ等の物質がスパッタにより飛散してランプ寿命が短くなることを抑制するものである。
以上のように構成された電球形蛍光ランプにおいては、図1における蛍光ランプ6を除く回路と素子により構成される電源装置と、蛍光ランプ6とが図4の器具本体100に内包されている。そして、始動時となると交流電源1の出力である交流は、倍電圧整流回路2によって倍圧整流されると共に平滑化され、コンデンサC1、C2による直列接続回路の両端間の電圧が直列接続されたスイッチング素子Q1、Q2に与えられる。
インバータ回路3では、駆動回路4によりスイッチング素子Q1、Q2のスイッチングが行われ、インバータ回路3の出力がコンデンサC3を介してオートトランス5のタップbに与えられる。オートトランス5においては、端子ab間にある分路巻線の巻線数と端子bc間にある直列巻線の巻線数の比によって決定される昇圧比(1.3〜2倍)で昇圧され、バラストチョークコイル7を介して蛍光ランプ6の両端間に与えられる。
以上のようにして倍電圧整流回路2により交流電源1の電圧が倍の電圧とされ、更にオートトランス5により昇圧され、蛍光ランプ6の点灯に必要な電圧(始動電圧の上限値が2KV〜3KV、ランプ電圧が120V〜200V)とされるので、必要十分な電圧をトランスの大型化を伴わずに実現することができる。そして、ワンパッケージスイッチ12がSOP8以下のサイズである点、耐熱裕度が低い面実装部品、特にワンパッケージスイッチ12が回路基板9の口金13側である面14には実装されている点、更にインバータがソフトスタート機能を備える点からも、小形化及び高効率化が実現できることになる。
上記の電球形蛍光ランプ50を図6に示されるように、一般照明用電球の照明器具71を用いた場合に、電球形蛍光ランプ50の配光が一般照明用電球の配光に近似することで、照明器具71内に配設されたソケット72近傍の反射体73への光放射量が十分に確保される。
本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例を示す構成図。 本発明に係る電球形蛍光ランプに用いられるワンパッケージスイッチの平面図及び正面図。 本発明に係る電球形蛍光ランプに用いられるワンパッケージスイッチの内部回路を示す図。 本発明に係る電球形蛍光ランプの一部切欠側面図。 本発明に係る電球形蛍光ランプのグローブを外した斜視図。 本発明に係る電球形蛍光ランプを用いて構成した照明装置を示す斜視図。
符号の説明
1 交流電源
2 倍電圧整流回路
3 インバータ回路
4 駆動回路
5 オートトランス
6 蛍光ランプ
7 バラストチョーク
50 電球形蛍光ランプ
71 照明器具
100 器具本体

Claims (3)

  1. 交流電源を整流して倍電圧を得る倍電圧整流回路、倍電圧整流回路の出力をスイッチングして高周波出力を得るインバータ回路及びインバータ回路の出力を昇圧するオートトランスとを備える電源装置と;
    この電源装置により点灯される蛍光ランプと;
    この蛍光ランプを保持すると共に上記電源装置を内包したカバー体と;
    を具備していることを特徴とする電球形蛍光ランプ。
  2. 前記蛍光ランプの始動電圧の上限値が2KV〜3KVであり、ランプ電圧が120V〜200Vであり、放電路長が400mm〜700mmであることを特徴とする請求項1に記載の電球形蛍光ランプ。
  3. 請求項1または2に記載の電球形蛍光ランプと;
    電球形蛍光ランプが取り付けられる器具本体と;
    を具備したことを特徴とする照明装置。
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