JP2005339972A - 放電灯点灯装置及び照明器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電灯始動のための条件と安定点灯のための条件を自動的に切り替えることができ、始動時の放電灯の閃光を無くした放電灯点灯装置及び照明器具を提供することにある。
【解決手段】インバータ回路4のスイッチング素子Q1,Q2をオンオフ駆動するドライバ回路9の動作タイミングとなる発振信号を発振器8に前記周波数変調用信号としてパルス信号発生器7からの制御信号Vstrと、フィードバック回路5からのフィードバック信号OP-outとを加算した信号を与えるようになっている。パルス制御回路11は、放電灯LAの始動点灯後に制御信号Vstrのパルス部の振幅を徐々に小さくなるようにパルス信号発生器7を制御し、フィードバック回路5は放電灯LAの出力が一定となるように放電灯LAの出力に基づいてフィードバック信号OP-outを出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は放電灯点灯装置及び照明器具に関する。
蛍光灯を代表とする放電灯の調光用安定器(放電灯点灯装置)としては、低周波の商用電源を高周波に変換するインバータ回路を用いて放電灯を高周波点灯し、入力される調光信号に応じて、放電灯に供給する電力を制御することにより放電灯を調光する調光用電子安定器が一般的となっている。このような調光用電子安定器においては、低光束までちらつき等の不安定状態の発生しない安定した調光性能が要求されている。
また舞台照明など演出用途を目的に用いられる場合は、放電灯の始動直後の不安定状態による閃光や立ち消えを低減することも要求されており、より白熱灯に近い調光性能が求められている。
これら要求に応えるために、放電灯(例えば、蛍光灯)の点灯状態を検出し、入力される調光信号に応じて、放電灯が所定の出力となるようにフィードバック制御を行う調光用電子安定器が一般的である。このようなフィードバック制御を用いたものとしては、放電灯への出力電力を検出し、フィードバック制御する方式も一般的に用いられている。
例えば図18に示すような、STマイクロエレクトロニクス社の集積回路L6574を用いた調光用電子安定器の構成例が同社のアプリケーションノートAN993などにも記載されている。この調光用電子安定器は、交流電源Vsを整流回路2に低域通過フィルタ回路1を介して入力して整流し、更にチョッパ回路3と平滑用キャパシタC0で所定の電圧の直流を得、この平滑用キャパシタC0の両端電圧を直流電源としてハーフブリッジ形のインバータ回路4に供給するようになっており、平滑用キャパシタC0の両端にはFETからなるスイッチング素子Q1,Q2と抵抗R1との直列回路を接続し、ローサイド側のスイッチング素子Q2と抵抗R1の直列回路には共振用インダクタL1と共振用キャパシタC1と共振用キャパシタC1に並列接続した放電灯LAとからなる共振回路を接続し、共振用キャパシタC1の両端電圧を放電灯LAに印加するようになっている。そして放電灯LAの出力電力を抵抗R1の両端電圧で検出し、この両端電圧と調光レベルを決める可変の基準電圧Vrefとをフィードバック回路5の比較器を構成する誤差増幅器EAで比較してその差分に基づいた電圧信号をフィードバック信号OP-outとして出力させ、そのフィードバック信号OP-outと、パルス信号発生器7からの電圧信号からなる制御信号Vstrとを加算器6で加算した電圧信号に基づいて発振器8からのパルス信号の周波数finvを変調するようになっている。
ドライバ回路9は発振器8の発振信号に基づいてスイッチング素子Q1,Q2を交互にオンオフ駆動するゲート信号を生成するようになっている。またチョッパ制御回路10はチョッパ回路3を、その出力電圧を所定電圧となるように制御するものである。
尚キャパシタCfbと抵抗Rfiは誤差増幅器EAの遅延素子を構成する。
図19は図18の各部の信号を示し、図19(a)は制御信号Vstr、図19(b)はフィードバック信号OP-out、図19(c)は発振器8の周波数finv、図19(d)はランプ電圧Vla、図19(e)は放電灯LAの光出力を示している。
ところで、この従来例のように出力電力を検出してフィードバックする方式では、ランプ調光比が数%までの制御が限界であった。
更に、調光比が例えば数%以下といった極めて低光束領域まで調光を行うものにおいては、放電灯のインピーダンスを検出してフィードバック制御を行うもの等もある。
ところで、放電灯LAを始動させるときに発生するランプ閃光を低減することに注目すると、放電灯LAに直流電圧を与える方式や、フィードバックを強くすることは閃光を大きくすることにつながるという問題があった。
つまり図18の従来例では、放電灯LAを始動する前までフィラメントを予熱する状態でスタートし、図19(a)に示すように所定の時間先行予熱を行った後、制御信号Vstrを徐々に上昇させる始動期間を設定する。この予熱期間から後述する放電灯LAが始動するまでの間、フィードバック回路5のフィードバック信号OP-outは最大出力で飽和している状態にある。
そして、制御信号Vstrが上昇して行くと、放電灯LAのランプ電圧Vlaも図19(d)に示すように上昇する。そしてランプ電圧Vlaが放電灯lAの始動電圧まで到達すると、放電灯LAは放電を開始する。その直後、フィードバック回路5が応答して放電灯lAの光出力を図19(e)に示すように目標出力に制御する調光点灯モード期間に入る。しかし、フィードバック回路4の応答期間に光出力が大きくなりその期間Xに閃光が発生する。
つまり、放電灯LAが未だ点灯していない状態ではフィードバック回路5はインバータ回路4の出力を最大にしようとしていて、点灯すると目標の出力まで下げようと応答するが、その応答時間中には目標照度以上の光が発生するためである。
その閃光を低減する手法として、周期的な高電圧パルス電圧を放電灯に印加しつつ、低光束で点灯させる方法が提案されている(例えば特許文献1)。
ところが、周期的な高電圧パルスを与える方式においても、ランプ条件によって始動が不安定であり、確実な始動のためには高いパルス電圧を必要とする。そのため始動時に照度が大きくなり閃光が発生していた。
特開2003−327881号公報
従来の技術で説明した、放電灯の出力を検出してフィードバック制御するものにおいては、詞光時の安定性を高める効果があるが、始動時には閃光発生の原因となっていた。
また、周期的な高電圧パルス印加により低光束で点灯させる手法においても、始動時に
高い始動電圧を必要とするため閃光は回避できない。
本発明は、上記の点に鑑みて為されたもので、その目的とすることころは、放電灯始動のための条件と安定点灯のための条件を自動的に切り替えることができ、しかも始動時の放電灯の閃光を無くした放電灯点灯装置及び照明器具を提供することにある。
上述の目的を達成するために、請求項1の放電灯点灯装置の発明では、直流電源の出力に接続されるインバータ回路と、該インバータ回路の出力に接続されるLC共振回路と、該LC共振回路のキャパシタに並列に接続される放電灯と、インバータ回路のスイッチング素子をオン/オフ制御するドライバ回路と、入力する周波数変調用信号のレベルの高低に応じて発振信号の周波数を前記LC共振回路の共振周波数に対して近接・離反させ、発振信号で前記ドライバ回路に動作タイミングを与える発振器と、パルス信号を非パルス部の電圧に重畳させた制御信号を発生させるパルス信号発生器と、前記放電灯の出力に対応する検出出力の信号レベルと目標値とを比較してその差に応じた信号レベルの前記発振周波数補正用のフィードバック信号を生成する比較器を有するフィードバック回路と、前記パルス信号発生器の制御信号の信号レベルと前記フィードバック回路の前記フィードバック信号の信号レベルとを加算して得られた信号を前記周波数変調用信号として前記発振器に与える加算器と、前記パルス信号発生器から発生されるパルス信号波形を制御するパルス制御回路とを備え、前記放電灯の始動点灯後に前記パルス制御回路が前記パルス部の振幅を徐々に小さくなるように前記パルス信号発生器を制御するとともに、前記フィードバック回路が放電灯の出力を一定とするようにフィードバック制御することを特徴とする。
請求項1の放電灯点灯装置の発明によれば、放電灯にパルス電圧を印加して始動させる始動条件と、放電灯が安定点灯するに十分なパルス電圧の点灯条件まで滑らかに変化させることにより、始動時の閃光を低減でき、放電灯の放電特性の変化による立ち消えや始動時間の変化を抑制することで、安定した放電灯の始動を実現した放電灯点灯装置を提供することができる。
請求項2の放電灯点灯装置の発明では、請求項1の発明において、前記フィードバック回路は、前記放電灯のフィラメントに対する先行予熱が終了すると、動作することを特徴とする。
請求項2の放電灯点灯装置の発明によれば、フィードバック回路を簡略化しても、始動時の閃光を低減できる。
請求項3の放電灯点灯装置の発明では、請求項1の発明において、前記放電灯の出力を検出して点灯を判定する点灯判定回路を備え、前記パルス制御回路は前記点灯判定回路の点灯判定信号の出力と同期して前記パルス部の振幅を徐々に小さくする制御動作を開始することを特徴とする。
請求項3の放電灯点灯装置の発明によれば、放電灯の始動時の閃光を低減しつつ、始動から点灯までの時間を短縮することができる。
請求項4の放電灯点灯装置の発明では、請求項1の発明において、前記放電灯の出力を検出して点灯を判定する点灯判定回路を備え、前記フィードバック回路は、前記点灯判定回路が前記放電灯の始動時の点灯を判定した後に動作を開始することを特徴とする。
請求項4の放電灯点灯装置の発明によれば、フィードバック回路を簡略化しても、放電灯の始動時の閃光を低減しつつ、始動から点灯までの時間を短縮することができる。
請求項5の放電灯点灯装置の発明では、請求項1の発明において、前記放電灯の出力を検出して点灯を判定する点灯判定回路を備え、前記パルス制御回路は、該点灯判定回路が点灯判定信号を出力する同時に前記パルス部の振幅、或いは単位時間当りの面積を小さくし、その後前記パルス部の振幅を徐々に小さくして行く制御動作を開始することを特徴とする。
請求項5の放電灯点灯装置の発明によれば、閃光の発生し易い放電灯に対しても始動時の閃光を低減できる。
請求項6の放電灯点灯装置の発明では、請求項1の発明において、前記放電灯の出力を検出して点灯を判定する点灯判定回路と、該点灯判定回路からの点灯検出信号を入力して一定時間遅らせて出力するディレイ回路とを備え、前記パルス制御回路はディレイ回路から点灯検出信号が出力されると前記パルス部の振幅を小さくして制御動作を開始することを特徴とする。
請求項6の放電灯点灯装置の発明によれば、立ち消えの起こり易い放電灯に対しても始動時の閃光を抑制することができる。
請求項7の放電灯点灯装置の発明では、請求項3の発明において、前記パルス制御回路が前記パルス部の振幅を小さくして行く時間を可変して前記放電灯の始動期間を一定にすることを特徴とする。
請求項7の放電灯点灯装置の発明によれば、放電灯の始動性のばらつきによって変化するタイミングを補正することで、複数の放電灯の制御でも安定に始動を行うことができる。
請求項8の放電灯点灯装置の発明では、請求項3乃至7の何れかの発明において、記点灯判定回路は、前記フィードバック回路の出力検出信号の高周波分を除去する低域通過フィルタ回路を備え、該低域通過フィルタ回路の遮断周波数を前記パルス信号の周波数以下とし、点灯判定のタイミングを前記パルス信号発生器の動作と同期させて前記放電灯へのパルス電圧の印加直前に行うことを特徴とする。
請求項8の放電灯点灯装置の発明によれば、点灯判定回路が、放電灯の点灯を判定する精度を改善できる。
請求項9の放電灯点灯装置の発明では、請求項1乃至8の何れかの発明において、前記フィードバック回路は、商用電源周波数に対して十分な減衰率を持つ低域通過フィルタ回路と、該低域通過フィルタ回路をバイパスする回路とを備え、始動時に前記低域通過フィルタ回路をバイパスした信号を前記比較器に入力するフィードバックの比較値とし、前記パルス制御回路による前記パルス部の振幅の可変制御が終了すると、前記低域通過フィルタ回路を通過した信号をフィードバックの比較値とすることを特徴とする。
請求項9の放電灯点灯装置の発明によれば、始動から調光変化可能までの時間を短縮することができる。
請求項10の照明器具の発明では、請求項1乃至9の何れかの放電灯点灯装置を具備したことを特徴とする。
請求項10の照明器具の発明によれば、請求項1乃至9の発明の作用効果を持つ照明器具を提供することができる。
本発明は、放電灯にパルス電圧を印加して始動させる始動条件と、放電灯が安定点灯するに十分なパルス電圧の点灯条件まで滑らかに変化させることにより、始動時の閃光を低減でき、放電灯の放電特性の変化による立ち消えや始動時間の変化を抑制することで、安定した放電灯の始動を実現した放電灯点灯装置を提供することができ、また照明器具を提供できるという効果がある。
以下本発明を実施形態により説明する。
(実施形態1)
図1は本実施形態の回路構成を示しており、本実施形態は、図示するように交流電源Vsにはノイズ遮断用のフィルタ回路1と整流回路2とを介してチョッパ回路3を接続し、このチョッパ回路3によって次段のインバータ回路4に必要な電圧の直流電源を得るようになっている。
インバータ回路4は、チョッパ回路3の出力に接続されている平滑用キャパシタC0に並列に接続したスイッチング素子Q1,Q2等からなるハーフブリッジ型のインバータ回路により構成されたもので、スイッチング素子Q1,Q2はドライバ回路9によって交互にオンオフ駆動される。
スイッチング素子Q1には直流カット用キャパシタC2を介して共振用インダクタL1と共振用キャパシタC1との直列回路からなるLC共振回路を接続し、この共振用キャパシタC1に放電灯LA及び抵抗RN1を並列接続してある。
尚放電灯LAは蛍光灯からなり、フィラメント(図示せず)を両端に備え、例えば上記の共振用インダクタL1に設けた対の予熱巻線(図示せず)にそれぞれフィラメントを接続して予熱電流を流すようになっている。この場合予熱巻線とフィラメントとの間には限流キャパシタ等を介在させて予熱電流を所定の大きさに制限している。
ドライバ回路9には発振器8の周波数finvなる発振信号が入力されている。発振器8の周波数制御は、2つの信号の電圧レベルの和を入力している。1つの信号は、パルス信号発生器7から出力され、周期的な周波数変調信号となる制御信号Vstrであり、もう1つの信号はフィードバック回路5が出力するフィードバック信号OP-outである。フィードバック信号OP-outは、誤差増幅器からなる誤差増幅器EA,抵抗RN1〜RN3の直列回路からなるネットワーク等により構成されるフィードバック回路5により決定されている。
フィードバック回路5は放電灯出力を検知し、放電灯出力が一定値になるように発振器8の周波数finvを調整する働きをする。即ち放電灯LAの両端にはチョッパ回路3の出力電圧、つまり平滑用キャパシタC0の両端電圧を抵抗RN1〜RN3の直列回路からなるネットワークで分圧した電圧が印加されており、放電灯LAのインピーダンスに応じて抵抗RN3両端には電圧が発生している。
この電圧を一定となるように制御すれば、放電灯LAのインピーダンスが一定となるため、放電灯LAの光出力も一定となる。換言すれば放電灯出力として抵抗RN3の両端電圧を検出し、この電圧が一定となるように制御するのである。
パルス信号発生器7はパルス部の周期や振幅、非パルス部の電圧レベルがパルス制御回路11によって制御され、放電灯LAの始動時や調光時に応じてインバータ周波数とその変調度を変更する制御信号Vstrを出力している。
図2(a)はパルス信号発生器7の構成を示しており、図2(b)に示す三角波パルス信号Aと図2(c)に示す直流信号BをMAX回路70に入力し、合成出力たる制御信号Vstrを生成するようになっている。
つまりMAX回路70は図2(d)に示すように信号A,Bの入力のうち高い信号を出力するという機能を持つものであり、実際には理想ダイオード回路などで構成され、パルス制御回路11により、信号Aの三角波の周期・高さ、信号Bの直流レベルが制御される。その結果合成出力である制御信号Vstrはパルス部の振幅・周期、非パルス部の電圧レベルを任意に変更することができる。
予熱始動制御回路12では、放電灯LAの始動前にフィラメントを加熱する予熱制御(先行予熱)の期間における予熱制御が終了すると、パルス制御回路11に対して始動制御を開始させる信号を生成する。本実施形態の動作状態を示す図を図3に示す。
図3(a)は制御信号Vstrを、同図(b)はフィードバック信号OP-outを、同図(c)は発振器8の発振信号の周波数finvを、同図(d)はランプ電圧Vlaを、同図(e)は放電灯LAの光出力のタイミングチャートをそれぞれ示している。
而して今、放電灯点灯装置に交流電源Vsが入力され、チョッパ制御回路10とチョッパ回路3が動作すると、予熱始動制御回路12は一定時間、パルス制御回路11の制御動作を停止させた状態にする。
その間は、制御信号Vstrのレベルは低く、発振器8の発振信号の周波数finvは図3(c)に示すように高い状態にあり、インバータ回路4は放電灯LAのフィラメントを予熱する動作を行う。つまりこの期間が先行予熱期間T1となる。
やがて図3(a)に示すタイミングt1で予熱が終わると、予熱始動制御回路12から始動開始信号がパルス制御回路11に入力され、始動制御が開始される。始動開始信号を受けたパルス制御回路11は、制御信号Vstrのピークが大きくなるようにパルス信号発生器7を制御する。
このときのパルス制御回路11の制御動作は、制御信号Vstrの非パルス部を変えずに、パルス部を図3(a)に示すように徐々に大きくなるように行う。従って、図3(b)に示すフィードバック信号OP-outと制御信号Vstrとが加算器6で加算されたレベルの信号で制御される発振器8の発振周波数finvは図3(c)に示すように制御信号Vstrのパルス部のピークで低くなる。
インバータ回路4は、インダクタL1とキャパシタCfからなるLC共振回路を含んだ負荷回路を持ち、通常共振周波数より高い周波数で動作しているが、上述のように制御信号Vstrのパルス部のピークに対応する周波数finvが共振周波数に近づく方向に低くなる発振信号に応じてスイッチング素子Q1、Q2がドライバ回路9により駆動されるため、それに伴い共振電圧が高まり、放電灯LAの両端には共振によるパルス電圧が重畳した電圧Vlaが図3(d)に示すように印加される。
パルス制御回路11の制御によってパルス信号発生器7から出力される制御信号Vstrはピーク値がある一定のピークレベルとなると変化しなくなり、始動状態を一定時間保持する。つまり先行予熱期間T1から始動期間T2を経て始動固定期間T3に遷移する。
このとき、放電灯LAが点灯していないならば、放電灯LAの光出力が0であるため、この放電灯出力に対応した抵抗RN3の両端電圧を遅延素子たる抵抗Rfiを介して取り込んだフィードバック回路5の誤差増幅器EAから出力されるフィードバック信号OP-outは、最大レベルに飽和している。
そして上述の共振電圧(パルス電圧)が放電灯LAを始動させるレベルとなると放電灯LAが始動点灯する。しかし、放電灯LAの出力レベル(抵抗RN3の両端電圧はフィードバック回路5の誤差増幅器EAの比較値(目標値)Vref以下であるため、未だフィードバック信号OP-outは、最大レベルに飽和したままである。
そして放電灯LAが点灯した後、タイミングt2でパルス制御回路11はパルス信号発生器7から出力される制御信号Vstrの非パルス部のレベルを徐々に上昇させて行く制御を行う。
即ち、制御信号Vstrの非パルス部のレベルが上昇するに伴って発振器8の発振信号の周波数finvが低下するので、放電灯LAの出力が大きくなって行く。この期間が遷移モード期間T4となる。そしてこのときからフィードバック回路5の誤差増幅器EAの比較値Vref以上の放電灯出力となり、フィードバック回路5は放電灯出力を一定に保とうとして周波数finvを高くするようにフィードバック信号OP-outのレベルを下げる動作を行う。
ここで制御信号Vstrの非パルス部のレベルの上昇速度を、フィードバック回路5の応答速度より遅くすることで、フィードバック回路5は放電灯LAの出力を一定に保つことができるフィードバック信号OP-outを生成することができるのである。
また、パルス信号発生器7の制御信号Vstrの非パルス部に対応する発振器8の発振信号の周波数finvが所定のレベルになると、フィードバック回路5のフィードバック信号OP-outも制御範囲内となるように設定される。
ランプ電圧Vlaを見ると、放電灯LAの光出力を図3(e)に示すように一定に保ちつつ、パルス信号発生器7から出力される制御信号Vstrの非パルス部のレベルを変えて行くと、パルス部のピークの電圧が小さくなって行くことになる。
パルス制御回路11による制御が終わると、調光点灯モード期間T5となり、調光入力信号に応じて、フィードバックの目標値(誤差増幅器EAの比較値Vref)や制御信号Vstrの非パルス部のレベルを変更することにより自由に調光を行うことができる。
以上のように本実施形態は、フィードバック回路5を用いて、放電灯LAの光出力を一定にしつつ、放電灯LAの始動に必要な条件と放電灯LAが安定に点灯する条件を、放電灯LAの光出力の継ぎ目なく自動的に切り替えることができるのである。
つまり一般的には、放電灯LAの始動に必要な条件は高いパルス電圧であり、安定に点灯する条件はそれと比べて低いパルス電圧であるが、本実施形態ではその条件の切り替え速度をフィードバック回路5の遅延素子の抵抗RifとキャパシタンスCfbの時定数で決まる応答速度に合わせて行い、放電灯LAに高いパルス電圧を与えて始動させる始動条件と、放電灯LAに印加するパルス電圧を低下させて安定に点灯させる点灯条件を滑らかに変化させることによって、放電灯LAの始動時の閃光を低減と調光下限での放電灯LAの安定点灯を実現することができるのである。
(実施形態2)
本実施形態は、実施形態1の機能を簡略化したものであって、図4は本実施形態の構成を示す。
つまり本実施形態は、パルス制御回路11によって行うパルス信号発生器7の制御が制御信号Vstrの非パルス部のみとし、またフィードバック回路5の比較値(目標値)Vrefのレベルを変化させる目標値変更回路13を備えている点で実施形態1と相違する。 その他の構成は実施形態1と同じであるので、同じ構成要素には同じ符号を付して説明は省略する。尚目標値変更回路13は簡単なスイッチング素子などで構成して良い。
そして目標値変更回路13とパルス制御回路11は予熱始動制御回路12の予熱終了タイミングを受けて動作を開始するようになっている。
次に本実施形態の動作を図5に基づいて説明する。
而して今、放電灯LAのフィラメントを先行予熱する図5(a)に示す先行予熱期間T1が終了して、予熱始動制御回路12から、パルス制御回路11及び目標値変更回路13に始動開始信号が与えられると、 その始動開始信号を受け、パルス制御回路11は図5(a)に示すようにパルス信号発生器7から制御信号Vstrを発生させる動作を始める。
また、目標値変更回路13は先行予熱期間T1では、フィードバック回路5が動作しないように目標値Vrefを図5(b)に示すように低いレベルとしておき、先行予熱期間T1の終了とともにフィードバック回路5が動作するように高いレベルにステップ変化させる。
その結果、フィードバック回路5は動作し、フィードバック信号OP-outが遅延素子である抵抗RfiとキャパシタCfbの応答波形で図5(c)に示すように大きくなってくる。
そのため、加算器6から出力される信号レベルが高くなり、そのため発振器8の発振信号の周波数finvが図5(d)に示すように低い周波数にシフトして行く。発振器8の発振信号の周波数finvが低下して行くことにより、放電灯LAの両端電圧(ランプ電圧)Vlaは図5(e)に示すように大きくなって行く。そして、やがて放電灯LAが点灯し、フィードバック回路5のフィードバック信号OP-outは収束する。
次に、パルス制御回路11が制御信号Vstrの非パルス部のレベルを制御してフィードバック回路5の応答速度より遅く上昇させて行く。それに伴い、フィードバック回路5のフィードバック信号OP-outによって放電灯LAの出力を一定に保つように発振器8の発振信号の周波数finvが制御される。その結果、放電灯LAに両端電圧Vlaのパルスピークは徐々に低下してゆく。
制御信号Vstrの非パルス部が所定値になって上昇が止まるように制御されると、フィードバック回路5のフィードバック信号OP-outの変化も止まる。
以上のように本実施形態では、パルス制御回路11のパルス信号発生器7に対して、制御信号Vstrの非パルス部のレベルを制御するだけで良く、そのため簡略化できる。例えば、パルスピークレベルと非パルス部のレベルを可変するとすれば、2つの信号可変手段が必要となる上に、インバータ回路4のストレスを考慮すると三角波状のパルス信号が良いため、パルス部のピークの可変は複雑な制御を必要とする。しかし本実施形態では、非パルス部のレベルを可変する手段の1つで良いので、回路構成が簡略化できる。また、本実施形態を用いれば始動時の条件と調光下限時の条件を滑らかに切り替えることができ、放電灯LAの始動時の閃光を低減することができる。
尚図5中のT4,T5の期間は図3の遷移モード期間T4,調光点灯モード期間T5に対応する。
(実施形態3)
図6は本実施形態を示しており、本実施形態では図示するように、放電灯LAの点灯を検出する点灯判定回路14が設けられている。この点灯判定回路14は、例えば放電灯LAのインピーダンス変化に伴う電流変化を取り込んで、この電流変化から一定のインピーダンス以下となったときに放電灯LAが始動したと判定し、点灯判定信号を出力するものである。
回路的には、抵抗RN3に並列にキャパシタC3を接続し、放電灯LAのインピーダンス変化によって流れる電流が変化し、その電流変化によって生じる抵抗RN3とキャパシタC3の並列回路の両端電圧を取り込み、その両端電圧を閾値で比較することで放電灯LAのインピーダンスが一定以下になったことを検出して点灯判定を行うようになっている。
また本実施形態では予熱始動制御回路12の始動開始信号と、点灯判定回路14からの点灯判定信号とをパルス制御回路11に入力し、パルス制御回路11の動作を制御するようになっている。
次に本実施形態の動作を説明する。
今、放電灯LAのフィラメントに対する先行予熱を行う図7(a)に示す先行予熱期間T1が終了し、タイミングt1で予熱始動制御回路12の始動開始信号がパルス制御回路11に入力されると、パルス制御回路11は制御信号Vstrのパルス部のピークが図7(a)に示すように徐々に上昇するようにパルス信号発生器7の制御を行う。
そして制御信号Vstrのパルス部のピーク上昇に伴い、発振器8の発振信号の周波数が低下し、そのため上述と同様に放電灯LAの両端にはパルス電圧が印加されて両端電圧Vlaが図7(e)に示すように上昇して行く。そして、放電灯LAに印加する電圧Vlaが放電灯LAの始動電圧となると放電灯LAは点灯する。
放電灯LAが点灯すると、キャパシタC3の両端電圧Vfbが図7(b)に示すように上昇して所定の閾値を超え、これにより点灯判定回路14からは点灯判定信号がパルス制御回路11へ出力される。
その点灯判定信号を受けたパルス制御回路11は制御信号Vstrのパルス部のピークの上昇を停止させるようにパルス信号発生器7を制御し、制御信号Vstrの非パルス部を図7(c)に示すフィードハック回路5のフィードバック信号OP-outの応答速度より遅く上昇させる制御動作に切り替え、遷移モード期間T4に入る。これにより制御信号Vstrの非パルス部を上昇させて行くことで、放電灯LAの光出力を図7(f)に示すように一定に保ちつつ、放電灯LAに印加されるパルス電圧のピークを低減することができる。
尚図7(d)は発振器8の発振信号の周波数finvを示し、また図7(a)のT5は調光点灯モード期間を示す。
以上のように本実施形態は、点灯判定回路14を用いることで始動〜点灯までの時間を短縮することができる。また実施形態2と同様な構成に点灯判別を用いても同様な効果があることは言うまでもない。
(実施形態4)
図8は本実施形態の構成を示し、本実施形態は図示するように実施形態3の構成に、実施形態2に用いた目標値変更回路13を加えたものである。
尚その他の構成は実施形態3の図6に示す構成と同じであるので説明は省略する。
次に本実施形態の動作を説明する。
今、図9(a)に示すように放電灯LAのフィラメントを先行予熱する先行予熱期間T1が終了して、始動期間T2になると、予熱始動制御回路12からタイミングt1で始動開始信号がパルス制御回路11に入力される。これによりパルス制御回路11によってパルス発生器8は制御され、出力する制御信号Vstrのピーク値を図9(a)に示すように大きくして行くようになる。その結果、制御信号Vstrのパルス部のピークに対応する発振器8の発振信号の周波数finvが図9(e)に示すように低下し、その結果インバータ回路4のLC共振回路の共振電圧が大きくなって、放電灯LAの両端電圧Vlaが図9(f)に示すように上昇する。
放電灯LAに印加される電圧Vlaが放電灯LAの始動電圧に上昇すると、放電灯LAが始動し、この始動によってキャパシタC3の両端電圧Vfbが図9(b)に示すように上昇する。点灯判定回路14はこの電圧が閾値を越えると放電灯LAが点灯したと判定し、目標値変更回路13及びパルス制御回路11に点灯判定信号を出力する。
目標値変更回路13は点灯判定回路14の点灯判定信号を受け、フィードバック回路5の目標値Vrefを図9(c)に示すように上昇させる。
その結果、フィードバック回路5のフィードバック信号OP-outは図9(d)に示すようにランプ電力を上昇させようとする働きにより徐々に上昇する。この上昇期間が遷移モード期間T4となる。
一方、パルス制御回路11は点灯判定回路14の点灯判定信号を受けると、パルス信号発生器7に対して制御信号Vstrのパルス部のピークを下げるように制御する。このピークを低下させる速度はフィードバック回路5の応答速度より遅く行う。その結果、図9(g)に示す光出力を目標値に安定させつつ、放電灯LAに印加される電圧Vlaのピーク電圧を変更することができることになる。
尚T5は調光点灯モードの期間を示す。
以上のように本実施形態を用いれば、始動時に制御信号Vstrの非パルス部のレベルを変更することなく閃光を低減した点灯をすることが可能である。即ち、パルス制御回路11の構成を簡略化することができる。また、放電灯LAに印加する始動パルスのピークを徐々に増加させて行く始動状態で、非パルス部の電圧を一定に保つことができるため、ランプ始動の瞬間の光出力を抑えることができる。
かように本実施形態は、パルス回路の簡略化と始動の制御性能を両立させたものである。
(実施形態5)
本実施形態は実施形態3の構成において、閃光の発生し易い放電灯LAで更に改善を行ったものである。
尚構成は実施形態3と同じであるので、図6の構成を参照する。
次に本実施形態の動作を図10により説明する。
今放電灯LAのフィラメントを先行予熱する先行予熱期間T1が図10(a)に示すように終了し始動制御に入ると、パルス制御回路11に予熱始動制御回路12から始動開始信号が入力されると、パルス制御回路11はパルス信号発生器7を制御して図10(a)に示す制御信号Vstrのパルス部のピークを徐々に上昇させる。
そして、放電灯LAが始動するまでの始動期間T2では、制御信号Vstrのパルス部のピークの上昇に対応して放電灯LAに印加される電圧Vlaのピーク電圧が図10(e)に示すように上昇し、やがて放電灯LAが点灯することになり、放電灯LAの光出力は図10(f)に示すようになる。
そしてこの直後、キャパシタC3の電圧Vfbが図10(b)に示すように上昇し、点灯判定回路14はこの電圧Vfbの上昇から放電灯LAの点灯を上述と同様に判定し、点灯判定信号をパルス制御回路11に出力する。
パルス制御回路11はその信号を受けると直ちにパルス信号発生器7を制御して制御信号Vstrのパルス部のピークのレベルを所定のレベルまで低下させる。
尚ピークのレベルを小さくする方法としては図11(a)に示すようにパルスの高さを下げる方法があるが、それ以外に図11(b)に示すようにパルスの周期、或いは図11(c)や(d)に示すようにパルスの大小の組み合わせ、パルスの幅など、パルスの単位時間辺りの面積を小さくさせることで同様な効果が得られる。
その後、パルス制御回路11はパルス信号発生器7を制御して制御信号Vstrの非パルス部のレベルを徐々に上昇させ、所定値まで図10(c)に示すフィードバック回路5からのフィードバック信号OP-outの応答速度に合わせて変化させて行く。
而して始動電圧と点灯電圧の差が大きい放電灯LAでは始動パルス印加時の発光が大きくなる問題があるが、本実施形態では、点灯直後瞬時に放電灯LAに印加するパルス電圧のレベルを下げることで閃光を抑えつつ、始動パルスと安定点灯を切り替えることを行うことができるのである。
(実施形態6)
図12は本実施形態の構成を図12に示す。本実施形態は図示するように、点灯判定回路14の出力をパルス振幅回路11にディレイ回路15を介して接続している点で図6に示す実施形態3の構成と相違する。
次に本実施形態の動作を説明する。
今、図13(a)に示す先行予熱期間T1が終了して、タイミングt1で始動開始信号が予熱始動制御回路12からパルス制御回路11に入力され、始動制御に入ると、パルス制御回路11はパルス信号発生器11を制御して制御信号Vstrのパルス部のピークを段々と上昇させる。これにより放電灯LAの両端にはピークが段々と上昇するパルス電圧が周期的に放電灯LAに与えられることになり、そのパルス電圧が放電灯LAを始動させるレベルとなると放電灯LAが始動点灯する。その直後、キャパシタC3の両端電圧Vfbの上昇によって点灯判定回路14が点灯を判定すると、その点灯判定信号をディレイ回路15に出力する。ディレイ回路15は入力した点灯判定信号を一定時間遅延させた後にパルス制御回路11に送る。
この点灯判定信号が入力するとパルス制御回路11は、パルス信号発生器7を制御して制御信号Vstrの非パルス部の信号レベルを徐々に上昇させる。つまり点灯判定信号がパルス制御回路11に入るまでの一定時間が始動期間T2から遷移モード期間T4への間のディレイ期間T6となる。以後実施形態3と同様な動作を経て遷移モード期間T4、調光点灯モード期間T5へ移行して行く。尚図13(b)はフィードバック信号OP-outを、図13(c)は光出力をそれぞれ示す。
ところで、本実施形態のようにディレイ回路15を設けていない場合には、図13(d)のように制御信号Vstrは図13(d)に示すように制御され、フィードバック信号OP-outは図13(e)に示すようなる。一方放電灯LAの状態やばらつきによっては、始動直後に不安定な状態となることがある。特に未点灯や長期間放置した放電灯LAで起こり易いことが確認されている。そのためディレイ回路15を設けていない場合には、点灯直後光出力が図13(f)に示すように0になることがある。
そのような状態で放電灯LAを点灯させるためには、高いパルス電圧を与えつづけることが必要である。しかしこの不安定な状態は短時間で解消されることが多く、数10ms程度の期間で不安定状態はなくなる。
これに対して本実施形態は、ディレイ回路15により点灯判定信号がパルス制御回路11に入力するのを一定時間遅らせることで、放電灯LAに高いパルス電圧を与える期間T6を設け、放電灯LAが安定してからパルス電圧を低下させる制御を行うことで、放電灯LAの立ち消えを防止することができるのである。
(実施形態7)
上述の実施形態3の場合、先行予熱期間T1の終了から始動状態へ変化すると、パルス制御回路11は、パルス信号発生器7を制御して制御信号Vstrのパルス部のピークを徐々に上昇させる制御を行うことで、放電灯LAに印加されるパルス電圧を上昇させ、放電灯LAを始動点灯させる。この際放電灯LAが非常につき易いときには、制御信号Vstrのパルス部のピークを徐々に上昇させる制御の開始から早い時期で点灯し、その点灯に対応する点灯判定信号によりパルス制御回路11は制御信号Vstrのパルス部のピークを上昇させる制御を止め、非パルス部の信号を徐々に上昇させる制御へ移行する。一方、放電灯LAがつきにくいときには、制御信号Vstrのパルス部のピークを徐々に上昇させる制御の末期で放電灯LAが点灯する。そのため遅く点灯した場合には制御信号Vstrの非パルス部の信号レベルを徐々に上昇させる期間(遷移モード期間T4)が一定の場合、早く点灯した場合に比べて調光点灯モードT5へ移行するのが遅くなる。
そこで本実施形態は、例えば実施形態3のパルス制御回路11の制御動作を、次のように調整したことを特徴する。つまり図14(a)に示すように放電灯LAが早く点灯した場合と、図14(b)のように遅く点灯した場合、つまり始動期間T2が短い場合と、長い場合において、制御信号Vstrの非パルス部の上昇させる遷移モード期間T4の終了のタイミングが一致するように非パルス部の信号レベルを上昇させる期間を調整するのである。これにより点灯の遅れによる調光点灯モード期間T5への移行遅れを防ぎ、始動期間T2と遷移モード期間T4とを合わせ期間を一定とすることができるのである。
尚パルス制御回路11の動作以外は基本的には実施形態3と同じであるので、構成の図示と説明、また上記以外動作の説明は省略する。また同様に点灯後に、制御信号Vstrの非パルス部の信号レベルを上昇させるように制御を行う他の実施形態のパルス制御回路11にも適用できるのは勿論である。
(実施形態8)
実施形態3等に用いる点灯判定回路14は、放電灯LAの始動時の閃光を抑えるためには、早く正確な点灯判定を行うことが重要である。そこで点灯判定回路14の入力フィルタの時定数を、図15(a)に示すように放電灯LAに印加するパルス電圧の周期Tplsよりも小さくする。また図15(b)に示しように、点灯判定のタイミングtsはパルス電圧の印加前に行うように設定する。つまり入力フィルタの時定数をパルス周期Tplsより小さくすることで、検出に不要な高周波電圧成分を除去して、検出に必要なパルス電圧間での放電灯LAのインピーダンス変化信号であるキャパシタC3の両端電圧Vfbを抽出する。そして、点灯判定回路14の閾値判定はパルス電圧の印加直前付近のタイミングで行って、放電灯LAの点灯を判定し、その点灯判定信号をパルス制御回路11へ出力することで、閃光の原因となる始動直後の始動高電圧パルスの印加を防止することができるのである。
尚点灯判定回路14を用いる実施形態に適用できるので、その他の構成の図示・説明及び動作の説明は省略する。
(実施形態9)
ところで各実施形態に用いる放電灯LAの出力を一定に保つためのフィードバック回路5は、放電灯LAの始動時には放電灯LAの出力を一定に保ちつつ、放電灯LAに印加するパルス電圧の振幅を可変するようにフィードバック信号OP-outを出力するものであるが、その応答速度は遅いものであった。なぜならばフィードバック回路5は様々なノイズを除去した上で動作するためである。例えば、商用電源周波数のノイズに対して十分な減衰を持ったフィルタ回路(Cfb、Rfi)を必要とするものである。しかし、このようなフィルタ回路は安定点灯時には必要であるが、始動時といった短期間では必要ではない。 そこで本実施形態はフィードバック回路5の改良を加えたものであって、図16に示すように放電灯LAの出力検出信号である抵抗RN3の両端電圧Vfbを低域通過フィルタ回路16を介して誤差増幅器EAに入力する経路と、低域通過フィルタ回路16を介さずに誤差増幅器EAに入力する経路とをスイッチ素子SW1により切り替えようにしたものである。つまり始動直後の遷移モード期間T4ではスイッチ素子SW1をオンし、低域通過フィルタ回路16をバイパスすることで遷移時間を短く設定するように設計し、始動時間を短縮することができる。尚、低域通過フィルタ回路16の時定数を自由に可変できるようにして、遷移時間に合わせて動作させても同様な効果がある。
尚その他の構成は上述した何れの実施形態の構成でも良いので、その他の構成の図示・説明及び動作の説明は省略する。
(実施形態10)
本実施形態は、実施形態1〜9に適用できる照明器具に係るもので、上述の何れかの実施形態の放電灯点灯装置を調光電子安定器として図17に示す器具本体18内に収納し、器具本体18の下面の両端に配設したソケット17、17間に装着している放電灯LAを点灯させる照明器具を構成している。勿論2灯以上の照明器具の場合には放電灯点灯装置の数を放電灯数に対応させれば良い。
実施形態1の回路図である。 (a)は実施形態1のパルス信号発生器の回路図、(b)乃至(d)はパルス信号発生器の動作説明用波形図である。 実施形態1の動作説明用タイミングチャートである。 実施形態2の回路図である。 実施形態2の動作説明用タイミングチャートである。 実施形態3の回路図である。 実施形態3の動作説明用タイミングチャートである。 実施形態4の回路図である。 実施形態4の動作説明用タイミングチャートである。 実施形態5の動作説明用タイミングチャートである。 実施形態5の制御信号のパルス部の説明図である。 実施形態6の回路図である。 実施形態6の動作説明用タイミングチャートである。 実施形態7の動作説明用タイミングチャートである。 実施形態8の動作説明用タイミングチャートである。 実施形態9に用いるフィードバック回路の回路図である。 実施形態10の斜視図である。 従来例の回路図である。 従来例の動作説明用タイミングチャートである。
符号の説明
1 フィルタ回路
2 整流回路
3 チョッパ回路
4 インバータ回路
5 フィードバック回路
6 加算器
7 パルス信号発生器
8 発振器
9 ドライバ回路
10 チョッパ制御回路
11 パルス制御回路
12 予熱始動制御回路
LA 放電灯
Q1、Q2 スイッチング素子
Vstr 制御信号
OP-out フィードバック信号

Claims (10)

  1. 直流電源の出力に接続されるインバータ回路と、該インバータ回路の出力に接続されるLC共振回路と、該LC共振回路のキャパシタに並列に接続される放電灯と、インバータ回路のスイッチング素子をオン/オフ制御するドライバ回路と、入力する周波数変調用信号のレベルの高低に応じて発振信号の周波数を前記LC共振回路の共振周波数に対して近接・離反させ、発振信号で前記ドライバ回路に動作タイミングを与える発振器と、パルス部を非パルス部の電圧に重畳させた制御信号を発生させるパルス信号発生器と、前記放電灯の出力に対応する検出出力の信号レベルと目標値とを比較してその差に応じた信号レベルの前記発振周波数補正用のフィードバック信号を生成する比較器を有するフィードバック回路と、前記パルス信号発生器の制御信号の信号レベルと前記フィードバック回路の前記フィードバック信号の信号レベルとを加算して得られた信号を前記周波数変調用信号として前記発振器に与える加算器と、前記パルス信号発生器から発生されるパルス信号波形を制御するパルス制御回路とを備え、前記放電灯の始動点灯後に前記パルス制御回路が前記パルス部の振幅を徐々に小さくなるように前記パルス信号発生器を制御するとともに、前記フィードバック回路が放電灯の出力を一定とするようにフィードバック制御することを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 前記フィードバック回路は、前記放電灯のフィラメントに対する先行予熱が終了すると、動作することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 前記放電灯の出力を検出して点灯を判定する点灯判定回路を備え、前記パルス制御回路は前記点灯判定回路の点灯判定信号の出力と同期して前記パルス部の振幅を徐々に小さくする制御動作を開始することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  4. 前記放電灯の出力を検出して点灯を判定する点灯判定回路を備え、前記フィードバック回路は、前記点灯判定回路が前記放電灯の始動時の点灯を判定した後に動作を開始することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  5. 前記放電灯の出力を検出して点灯を判定する点灯判定回路を備え、前記パルス制御回路は、該点灯判定回路が点灯判定信号を出力する同時に前記パルス部の振幅、或いは単位時間当りの面積を小さくし、その後前記パルス部の振幅を徐々に小さくして行く制御動作を開始することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  6. 前記放電灯の出力を検出して点灯を判定する点灯判定回路と、該点灯判定回路からの点灯検出信号を入力して一定時間遅らせて出力するディレイ回路とを備え、前記パルス制御回路はディレイ回路から点灯検出信号が出力されると前記パルス部の振幅を小さくして制御動作を開始することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  7. 前記パルス制御回路が前記パルス部の振幅を小さくして行く時間を可変して前記放電灯の始動期間を一定にすることを特徴とする請求項3記載の放電灯点灯装置。
  8. 記点灯判定回路は、前記フィードバック回路の出力検出信号の高周波分を除去する低域通過フィルタ回路を備え、該低域通過フィルタ回路の遮断周波数を前記パルス信号の周波数以下とし、点灯判定のタイミングを前記パルス信号発生器の動作と同期させて前記放電灯へのパルス電圧の印加直前に行うことを特徴とする請求項3乃至7の何れか記載の放電灯点灯装置。
  9. 前記フィードバック回路は、商用電源周波数に対して十分な減衰率を持つ低域通過フィルタ回路と、該低域通過フィルタ回路をバイパスする回路とを備え、始動時に前記低域通過フィルタ回路をバイパスした信号を前記比較器に入力するフィードバックの比較値とし、前記パルス制御回路による前記パルス部の振幅の可変制御が終了すると、前記低域通過フィルタ回路を通過した信号をフィードバックの比較値とすることを特徴とする請求項1乃至8の何れか記載の放電灯点灯装置。
  10. 請求項1乃至9の何れかの放電灯点灯装置を具備したことを特徴とする照明器具。
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