JP2005339011A - サーボ制御方法、サーボ制御システム、およびディスク装置 - Google Patents

サーボ制御方法、サーボ制御システム、およびディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 適応型のフィードフォワード制御機構を備えたサーボ制御システムにおいて、位置決め制御を高精度かつ短い整定時間で行えるようにする。
【解決手段】 フィードフォワード制御部12は、制御対象であるプラント2のダイナミクスモデルを備える。フィードフォワード調整部10は、フィードフォワード制御部12のモデルの初期パラメータを最小二乗法により求め、初期値に微小な範囲で揺動を与え、その変化において制御されたプラント2の制御結果(入力電流、ヘッダ位置)をバッファに入力し、その制御結果を用いて所定の評価を行い、最良評価となるパラメータを選択する。そして、選択されたパラメータをフィードフォワード制御部12に設定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、適応型フィードフォワード制御機構を備えるサーボ制御システムにおけるサーボ制御方法およびそのシステムならびに前記サーボ制御方法を用いるディスク装置に関する。
本発明は、サーボ・トラック・リード/ライタなどの産業機器、ロボットなどに適用することができる。
以下に、本発明の適用が可能なサーボ制御システムとして、例えばサーボ・トラック・リード/ライタ(ディスク装置)のタイプをいくつか説明する。本発明は、このようなディスク装置におけるヘッドの位置決め制御に適用することができる。
図19に、内部アクチュエータと光学式ヘッドとを備えるディスク装置の例を示す。図19に示す装置では、サーボトラックへの読み出し/書き込み用の磁気ヘッド913の位置決めは、ボイス・コイル・モータ(VCM)を備えた内部アクチュエータ915によって行われる。オプティカルヘッド911が移動することにより、磁気ヘッド913が目標位置へ移動する。
また、図20に、内部アクチュエータとエンコーダとを備えるディスク装置の例を示す。図20に示す装置では、読み出し/書き込み用の磁気ヘッド921の目標位置は、内部アクチュエータ924によって決定される。磁気ヘッド921の位置は、センサ922とエンコーダスケール923を用いて検出され、ガイドアーム925によって決められる。
また、図21に、外部アクチュエータを備えるディスク装置の例を示す。図21に示す装置では、外部アクチュエータ934によって、ピン932を介してガイドアーム937と磁気ヘッド931を目標位置まで移動させて、ミラー933とレーザ光線936とを用いたセンサ935によって磁気ヘッド931の正確な位置が検出される。
近年では、高容量の磁気ディスク装置の需要が著しい。磁気ディスク装置の製造では記憶容量が多くなるほど時間がかかるため、単位時間あたりの製造能力が減少することになる。これは、必然的に製品のコストを押し上げるため、ディスク装置の小型化など、従来技術の改良が必要とされている。
ロボットは、複数の自由度(DOF)が組み合わされた複雑なシステムである。ロボットでは、制御対象の不確実性、ギアのバックラッシュなどの影響下で制御する必要がある。本発明は、例えば、ロボットの股関節部の動きの回転パラメータの調整に適用することができる。
ディスク装置の読み出し/書き込み用のヘッドの位置決めを安定的に制御するために、フィードバック・システムが必要である。そのため、次の制御周期における状態量を予測してフィードバック補整するディジタルサーボ制御装置などがある(例えば特許文献1参照)。
しかし、多くの場合、フィードバックによる補正だけでは、良いトラッキング性能を実現することはできない。例えば、図22に示すように、フィードバック制御機構(FBコントローラ)を備えたディスク装置において、0.001secの整定時間内で磁気ヘッドの位置決めを行うように制御しても、目標位置周辺でのオーバーシュートなどによって、実際に目標位置へ整定されるまでの時間は0.004secとなり、目標の時間より4倍も長くなる。
最短の整定時間(0.001sec)を実現するために、図23に示すように、制御システムに第2の制御機構として、フィードフォワード制御機構(FFコントローラ)を追加する手法がある。
FFコントローラは、制御対象のプロセスやシステムの動作特性が十分に同定されている場合にのみ有効である。FFコントローラのパラメータは、制御対象システムのステップ応答の観測にもとづいてマニュアルで調整される。FFコントローラによる補正結果は有効ではあるが、制御対象が多くなると調整に非常に長時間を要する。
そのため、制御対象とする装置について、例えば10台程度の装置のステップ応答の観察結果を解析するだけで、全ての装置のFFコントローラのパラメータを設定することが行われる。しかし、この場合には、制御対象のいくつかの装置の動作特定を観察するだけで全ての装置の動作特性を特定したとみなしてFFパラメータを設定することになる。全ての装置の動作特性が完全に同一であることはないため、たとえ装置が同一かつ通常の仕様であっても、あらゆる装置においてFFパラメータが有効に働き、良い性能を発揮できるとは限らない。
特開平06−292381号公報
例えばディスク装置において磁気ヘッドの迅速な位置決めを実現するために、制御されるシステムの特性を正確に反映したフィードフォワード制御が必要である。
図24に示すように、従来技術のフィードフォワードコントローラを備えたディスク装置においても、読み出し/書き込み用の磁気ヘッドは、目標トラックに整定される前にその周囲で振動する。そのため、ヘッドの整定時間を、目標位置に対して設定された最小値に近づけることは困難であった。
本発明の目的は、適応型フィードフォワード制御機構を備えたサーボ制御システムにおける位置決め制御において、目標位置の周囲での振動を抑制し、整定時間を短縮できるようなFFコントローラのパラメータの調整を行うサーボ制御方法およびそのシステムを提供することである。
また、前記のようなサーボ制御方法によりヘッドの位置決めを制御できるようなディスク装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明は、適応型のフィードフォワード制御機構を備えたサーボ制御システムにおけるサーボ制御方法において、1)前記フィードフォワード制御機構に制御対象のダイナミクスモデルを設け、所定の評価関数を用いて前記ダイナミクスモデルの1または複数のパラメータについて初期値を決定する第1の処理過程と、2)前記初期値を所定の微小な範囲で変化させる第2の処理過程と、3)前記パラメータの変化において制御される制御対象の制御結果を入力する第3の処理過程と、4)前記入力した制御結果を用いて所定の評価における最適値を選択する第4の処理過程と、5)前記選択された最適値を前記フィードフォワード制御機構のパラメータに設定する第5の処理過程とを備える。
また、本発明は、適応型のフィードフォワード制御機構を備えたサーボ制御システムにおいて、1)制御対象のダイナミクスモデルを設けたフィードフォワード制御機構と、2)所定の評価関数を用いて前記ダイナミクスモデルの1または複数のパラメータについて初期値を決定し、前記初期値を所定の微小な範囲で変化させ、前記パラメータの変化において制御される制御対象の制御結果を入力し、前記入力した制御結果を用いて所定の評価における最適値を選択するパラメータ調整手段と、3)前記選択された最適値を前記フィードフォワード制御機構のパラメータに設定するパラメータ更新手段とを備える。
また、本発明は、フィードフォワード制御機構を備えたサーボ制御に従ってヘッドを移動するアクチュエータと、前記ヘッドの位置を検出する位置センサとを備えて、前記ヘッドによりディスク状記憶媒体にデータの読み出しもしくは書き込みを行うディスク装置において、1)前記アクチュエータのダイナミクスモデルを設けたフィードフォワード制御機構と、2)所定の評価関数を用いて前記アクチュエータの1または複数のパラメータについて初期値を決定し、前記初期値を所定の微小な範囲で変化させ、前記パラメータの変化において制御される制御対象の制御結果を入力し、前記入力した制御結果を用いて所定の評価における最適値を選択するパラメータ調整手段と、3)前記選択された最適値を前記フィードフォワード制御機構のパラメータに設定するパラメータ更新手段とを備える。
本発明では、サーボ制御システムによる位置決めを高精度かつ短い整定時間で実現するために、フィードフォワード制御機構に対して、制御対象(プロセス、システムなど)が制御されている間に正確に特定された状態にもとづいた最適なパラメータが設定されるように、2つのアルゴリズムの組み合わせて、パラメータフィードフォワード制御機構のパラメータを調整する手段を備えることを特徴とする。
フィードフォワード制御機構のパラメータ調整手段は、例えば最小二乗アルゴリズム(Least squares algorithm )を基にした第1のアルゴリズムと、本発明で新規に提案する第2のアルゴリズムとを組み合わせてパラメータの調整処理を行う。
第1のアルゴリズムは、所定の評価関数の最小値を探索するために最初の段階において使用される。第2のアルゴリズムは、より高い精度で最小値を探索してリアルタイムで位置決めを行うために使用される。
従来、フィードフォワード制御に最小二乗法などの手法を適用する際に、特に制御対象へ入力される断続的な励磁信号が十分でない場合には、すぐに高い制御性能を実現することはできなかった。
ディスク装置など多く制御対象システムでは、制御対象の共振周波数が低く抑えられるため、開ループシステムのゲイン幅に比べてフィードバックのゲイン余有が限られたものになり、迅速な応答には十分ではなかった。そのため、最小二乗法だけを用いたとしても、ステップ応答における振動が長時間残存することになっていた。
本発明では、フィードフォワード制御機構のパラメータ調整に2つのアルゴリズムを組み合わせることにより、このような問題を解決したものである。
最初の段階として、第1のアルゴリズムでは、例えばディスク装置において、トラックから次のトラックへの切り換わり時のアクチュエータ入力(電流)およびヘッドの位置情報をトレースし、例えば最小二乗法を用いてトレースデータからFFパラメータを決定する、そして、第2のアルゴリズムによって調整された直近の最適値に従って、フィードフォワード制御機構のパラメータを設定する。
第2のアルゴリズムでは、ディスク装置の制御中に、第1のアルゴリズムで決定されたFFパラメータに対して所定の微小な範囲での揺動を継続的に与えて、所定の評価関数の最小値(最適値)を探索し、全体としての最適値とする。
第2のアルゴリズムをより詳しく説明する。第1の最小二乗アルゴリズムにより取得した評価関数の初期値をf0 とする。値f0 は、fとして最適化されるパラメータの近傍にある値である。パラメータP0 (f0 , e0 )において、e0 は、パラメータの初期値f0 に対応するコスト関数の値とする。
まず、パラメータP0 のf0 から所定の値α分ある方向(+方向)へ移動させて、e1 がe0 より大きいP1 (f1 , e1 )を得る。また、α分だけf0 を逆方向(−方向)へ移動させてP2 (f2 ,e2 )を得る。ここで、e 2 がe0 より小さければ、α分だけf2 を同方向(−方向)へ移動させてP3 (f3 ,e3 )を得る。
さらに、e3 がe2 より大きい場合は、1つ前のP2 へ戻り、α/2分だけ同方向(−方向)へ移動してf2 の値を変更し、P4 (f4 ,e4 )を得る。さらに、e4 がe2 より大きい値であると仮定すると、前のP2 へ戻り、α/4分だけ同方向(−方向)へ移動してP5 を得る。ここで、e5 がe2 より大きいP5 (f5 ,e5 ) を得たとすると、同方向(−方向)の探索を中止し、反対方向(+方向)を探索する。
同様に、α/2分だけf2 の値を+方向へ移動して、e6 がe2 より大きいP6 (f6 ,e6 )を得ると仮定する。この場合、前のP2 へ戻り、α/4分だけf2 を同方向(+方向)へ移動させる。e7 がe2 より大きいP7 (f7 ,e7 )を得ると仮定する。この場合に、コスト関数を最小とする値は、f2 の−α/4からα/4までの区間に位置することがわかる。
最終的にP2 に対応するf2 の値に戻ることになるが、最適化処理のループが終了する前にシステムが実行され制御対象の状態が変化しているので、P2 のf2 に対応する新しいデータを再トレースする必要があり、結果的にe2 が再計算される。
また、本発明は、第2のアルゴリズムの処理において、調整対象とする数値を順次変化させる手法を組み合わせることを特徴とする。
あまり高くない精度で制御されるシステム(もしくはダイナミクスモデル)のフィードフォワード制御機構(もしくは逆ダイナミクスモデル)を考える。簡明にするため、フィードフォワード制御機構のパラメータ取得の問題を、位置(位置パラメータ)および速度(速度パラメータ)に限定する。
第1処理ループは、位置パラメータについての解の一次オーダであり、位置パラメータの初期値に所定の微小な揺動を与えて、前述のアルゴリズムに従って評価を行い、位置パラメータの最適値を取得する。この第1処理ループで取得した解(位置パラメータの最適値)は変更せずに保持したまま、第2処理ループを行う。
第2処理ループでは、位置パラメータを取得したアルゴリズムと同じアルゴリズムに従って速度パラメータを取得する。そして、第2処理ループを終了すると、この速度パラメータ(最適値)を変更せずに保持したままで、位置パラメータの最初の最適値について揺動を行い、評価関数を通じてヘッドの位置の良否を評価する。
このようにして、第2のアルゴリズムでは、複数のパラメータについて、順番に、リアルタイムでトラッキングしたデータに従って各パラメータの所定の評価関数の最小値を求め、全体での最小値(最適値)を決定していく。
第2アルゴリズムによって全体での最小値を探索するためには、フィードフォワード制御機構のパラメータの初期値が、評価関数の全体での最小値を含む曲線に一致している必要がある。このような最小値の探索の初期パラメータを取得するために、最小二乗法の他、試行錯誤法、もしくは他の手法のアルゴリズムを用いることができる。
本発明によれば、適応型フィードフォワード制御機構に備えたサーボ制御システムにおいて、制御対象のダイナミクスを事前に特定することなく、フィードフォワード制御機構に備えた制御対象のダイナミクスモデル(もしくは逆ダイナミクスのモデル)のパラメータを自動的にかつリアルタイムにチューニングすることができ、位置決め制御を高精度かつ短い整定時間で実現することができる。
特に、低い周波数により高いゲインのフィードバックが期待できない制御システムにおいても迅速な応答を実現することができる。
よって、本発明は、ロボットやディスク装置のような自律システムなど広範囲のシステムに適用することができ、高精度のリアルタイムの適応制御を実現することができる。
最良の実施形態として、本発明をディスク装置に適用した場合の処理を説明する。
図1に、ディスク装置のシステム構成例を示す。
ディスク装置は、サーボ制御に従ってディスクにデータの書き込み/読み出しを行うサーボ・トラック・リード/ライタ(以下、プラントとする)2、プラント2のサーボ制御を行う信号を処理するサーボボード内のディジタル信号プロセッサ(DSP)1、ISAインタフェースを介してサーボ制御のモニタリングなどを行うコンピュータ端末(PC)3などで構成される。
DSP1は、プラント2のアクチュエータ21へ入力電力を出力し、読み出し/書き込み用のヘッド22の位置を検出する位置センサ23からヘッド位置情報を入力する。
図2に、DSP1の構成例を示す。
DSP1は、フィードフォワード調整部(FF調整部)10、フィードフォワード制御部(FFコントローラ)12、フィードバック制御部(FBコントローラ)14などから構成される。
FF調整部10は、第1のアルゴリズムおよび第2のアルゴリズムを組み合わせて、FFコントローラ12のパラメータのチューニングをリアルタイムで行う処理手段である。FFコントローラ12は、フィードフォワード・パラメータ(FFパラメータ)を出力して、プラント2のアクチュエータ21を制御する処理手段である。フィードバック制御部(FBコントローラ)14は、位置センサ23から取得したヘッド位置をもとに、アクチュエータ21の動作を補償する処理手段である。
図3に、フィードフォワード調整部10の構成例を示す。
FF調整部10は、トレースデータバッファ111、チューニング部113、フィードフォワード・パラメータ更新部(FFパラメータ更新部)115からなる。
トレースデータバッファ111は、ヘッド22が、あるトラック(Track1)から別のトラック(Track2)へ切り換わる間のアクチュエータ21の入力(電流)とヘッド位置とのトレースデータが格納される記憶手段である。
チューニング部113は、トレースデータバッファ111のトレースデータを用いてFFコントローラ12のパラメータの最適値を計算する処理手段である。
FFパラメータ更新部115は、チューニング部113で計算されたFFパラメータの最適値に従ってFFコントローラ12を更新する処理手段である。
FF調整部10は、アクチュエータ21への入力信号と位置センサ23からのヘッド位置のトレースデータをトレースデータバッファ111に格納すると、チューニング部113によって、このトレースデータをもとにFFコントローラ12のパラメータの最適値を求め、FFパラメータ更新部115によって、求めた最適値をFFコントローラ12に設定する。これらの処理は、プラント2のディスクの最後のトラックまで断続的に繰り返される。
図4に、フィードフォワード調整部10の処理の流れを示す。
FF調整部10では、まず、各トラックについてのアクチュエータ21の入力(電流)とヘッド位置を含むデータをトレースし、トレースされたデータをトレースデータバッファ111へ格納する(ステップS1)。そして、ランダムな雑音を補正するために、数トラック分のトレースデータを平均化し(ステップS2)、トレースデータをオフセットし(ステップS3)、高周波雑音の除去のためにローパス・フィルタリング処理を行い(ステップS4)、FFパラメータのチューニング処理を行う(ステップS5)。
その後、推定したFFパラメータと実際の制御対象の状態とのマッチングを行う(ステップS6)。主に制御対象のダイナミクスが適切にモデル化されていないことが原因で、推定したFFパラメータが、所定の入力電流に対して適切な値へと収束しない状況が生じることがあるからである。
推定したFFパラメータによるモデルと実際のアクチュエータ21の状態との相違を示すマッチング因子αが所定の範囲(ε)内である場合には、FFコントローラ12のパラメータを更新する(ステップS7)。
一方、予期されない原因によってマッチング因子αが所定の範囲(ε)を超えていた場合には、チューニングは失敗し、直前に推定されたパラメータを使用して制御が行われている間に、ステップS1の処理へ戻り、チューニング用の新たなデータをトレースして、以降の処理を繰り返す。
図5のチューニング処理におけるタイムチャートに示すように、トラックカウンタは、各チューニング処理の開始時においてゼロに設定される。トレースデータの平均化は、例えば20トラック程度のトラックのデータを用いて行われる。
トラックデータの平均化が終了すると直ちにチューニング処理が開始される。チューニング処理は、2トラック分程度の時間で行われる。チューニング処理終了後に、FFコントローラ12は、新たなチューニング結果によって更新される。以降、トラックカウンタが所定のトラック数(例えば100)に達すると、カウンタ値がゼロに設定され、同様の処理が繰り返される。これにより、本システムでは、100トラックごとにFFコントローラ12のパラメータが更新されることになる。
図6に、ステップS5のチューニング処理のより詳細な処理の流れを示す。
FFコントローラ12に設定された制御対象のダイナミクスモデルに、3つのパラメータ、すなわち、速度(FfVel)、加速度(FfAcc)および加速度変化量(FfDacc)が定められているとする。図6に示す処理の流れに、2つの主なループ、ループL1とループL2がある。ループL1は、FFパラメータを、加速度FfAccから速度FfVelへ、さらに加速度変化量FfDaccへと順にシフトする処理ループである。ループL2はトラック番号をインクリメントする処理ループである。
ステップS500: チューニング部113は、最適化処理を実行するための開始点として、FFコントローラ12からFFパラメータを読み込む。
ステップS501: 制御対象をシークして、例えば、連続した20トラック分のトレースデータ(ヘッドの位置)をトレースデータバッファ111に格納し、トレースデータの平均値を得る。なお、平均化に用いるトラック数は、本発明を適用する対象ごとに異なってよい。
ステップS502: 図7に示すように、以下に示す式(2)に従って、目標位置”em0 ”と、ヘッド22の実際の位置との最大位置誤差”MaxPosErr”を計算する。
Figure 2005339011
式(1)および式(2)において、posは、制御されたヘッダ22の位置を、pitchは、目標位置を意味する。
ステップS503: i=0とする。i=0の場合は、FFコントローラ12の加速度パラメータが最適化処理の対象となることを意味する。なお、i=1の場合は、FFコントローラ12の速度パラメータが、i=2の場合は、FFコントローラ12の加速度変化量パラメータが、それぞれ最適化処理の対象であることを意味する。
ステップS504: FFコントローラ12のパラメータの揺動量であるα[i]を設定する。α[i]は、複数の実験値によって決定されているものとする。α[i]の選択は、非常に重要であり、最適化アルゴリズムの収束率について重大な影響を及ぼす。そのため、図7に示すように、α[i]の選択は、式(1)におけるMaxPosErr、すなわち実際の位置と目標位置との最大位置誤差に従って決定される。
ステップS505: トラックカウンタをもとに、「トラック数iTrack%=500」であるか否かを判定する。iTrack%=500であればステップS506の処理を行い、iTrack%=500でなければステップS507の処理を行う。
ステップS506: FFパラメータの最適値を選択してファイルに保存する。数百トラックの範囲内での最大位置誤差の最小値に対応するFFパラメータがファイルに保存される。
ステップS507: 最適化処理を行う。FFパラメータを決定する評価関数の最小値をリアルタイムでトラッキングすることで、パラメータの精度を向上させるためである。最適化処理の詳細は、図8および図9を用いて後述する。
ステップS508: i<3であるか否かを判定する。ここで、“3”は、最適化の対象となるパラメータ数に相当するものである。i<3であれば、iをインクリメントして(ステップS509)、ステップS504の処理へ戻る。
ステップS510: 「トラック数iTrack<最大トラック数iMaxTrack」であるか否かを判定する。トラック数iTrackが、最大トラック数iMaxTrackより小さければ、iTrackをインクリメントして(ステップS511)、ステップS503の処理へ戻る。トラック数iTrackが、最大トラック数iMaxTrackに達していれば、処理を終了する。
図8は、ステップS507の最適化処理のアルゴリズムを説明するための図である。
FFコントローラ12の初期パラメータを、P0 に対応するFF0 と仮定する。P0 (FF0 )から、ある方向(+方向)へα分移動すると、em1 がより大きいP1 を取得する。そこで、次のステップでは、P0 から逆方向(−方向)へα分移動して、em1 がより小さいP2 を取得する。そこで、P2 から同方向(−方向)へα分移動してP3 を取得する。
しかし、P3 ではem1 がP2 より大きな値となるため、一つ前のP2 へ戻る。そして、αをα/2とし、P2 から同方向(−方向)へα/2分だけ移動してP4 を取得する。P4 では、em1 がP2 の値より大きい。そこで、先のP2 へ戻る。
さらに、αをα/4とし、P2 から同方向(−方向)へα/4分移動してP5 を取得するが、em1 がP2 の値より大きい。そこで、現在の移動方向(−方向)と反対方向(+方向)で探索を行う。そして、同様の処理により、em1 がP2 の値より大きいP6 およびP7 を取得する。このようにして、em1 がem0 より小さい時に、後者のem0 は、em1 によって更新されて、最終的にP2 に対応するFFを決定する。
ここで、プラント2は制御中であって、ダイナミクスの状態が変化しているので、最適化処理を抜ける前に、P2 のFFに相当するヘッド位置を再トレースし、em1 を再計算することになる。
さらに、図9に、ステップS507の最適化処理のより詳細な処理フローを示す。
図9に示す処理フローは、異なるケースに対応する4つのループからなる。処理開始時において、すべてのフラグは、nullである。例えば、iNg=0であり、iEnd=0である。em0 は、最適化処理におけるem1 の最小値である。
FFコントローラ12の初期パラメータを、P0 に対応するFF0 と仮定する。FF0 をFF0 +αと設定する(ステップS601)。シークおよびトレースを行い(ステップS602)、em1 とMaxPosErrを計算する(ステップS603)。「em1 <em0 」を判定する(ステップS604)。
em1 <em0 であれば、iNg=0およびiEnd=0とし(ステップS605)、さらに、em1 =em0 として(ステップS606)、「最適化数iOptimal<ループ数iLoop」を判定する(ステップS607)。ここで、最適化数iOptimal<ループ数iLoopであれば、最適化数iOptimalをインクリメントし(ステップS608)、ステップS601の処理へ戻る。
一方、em1 <em0 でなければ、さらに、「iOptimal=0」を判定する(ステップS609)。iOptimal=0、すなわち1回目の処理ループであれば、FF=FF−αとして移動し(ステップS610)、α=−αとして(ステップS611)、ステップS607の処理へ進む。
また、iOptimal=0でなければ、すなわち2回目以降の処理ループであれば、さらに、FF=FF−αとし、さらにiNgをインクリメントする(ステップS612)。
次に、「iNg=3」を判定し(ステップS613)、iNg=3でなければ、すなわち2回目の処理ループであれば、α=α/2として(ステップS614)、ステップS607の処理へ進む。
また、iNg=3であれば、すなわち3回目の処理ループであれば、α=−2αとし、さらにiNg=1としてiEndをインクリメントする(ステップS615)。
そして、「iEnd=2」を判定する(ステップS616)。iEnd=2でなければ、FFを読み込んで設定し(ステップS617)、位置のシークとトレースを行い(ステップS618)、em1 とMaxPosErrを計算する(ステップS619)。なお、この後ステップS604の処理へ戻る。また、iEnd=2であれば、ステップS607の処理へ戻る。
以下に、本発明の具体的な適用例を示す。
本適用例では、1回のチューニング処理の所要時間は、1回のサンプリング時間、さらには1トラックの持続時間より長い。また、ランダムなノイズを減らすために、チューニング処理前に20トラック分のデータの平均化が行われるようにする。一方、制御対象のパラメータは、ゆっくりと時間に従って変動すると仮定する。
図10に、本発明が適用されるディスク装置の構成例を示す。
図10に示すディスク装置は、DSP1、外部アクチュエータを備えたサーボ・トラック・リード/ライタ(プラント)2などからなる。
プラント2を制御するDSP1は、FF調整部10、FFコントローラ12、FBコントローラ14、基準電流出力部16、IIR(Infinite Impulse Response )フィルタ18などから構成される。図10の処理手段のうち図2に示す処理手段と同一番号が付与された処理手段は、同様の処理を行う。
まず、FFコントローラ12に設定されるアクチュエータ21のダイナミクスモデルを説明する。ここでは、プラントの離散時間モデルが使用される。制御対象の形式から、以下のような2次オーダーの連続時間プラントモデルを演繹する。
P(s)=Kmv/s(sTm +1), (3)
ここで、1/KmvとTm は、それぞれ、DCモータのモータ電圧上の定数および機構上の定数である。
前記のような連続時間プラントの離散時間モデルを得るために、数回の変換が行われる。適切な変換は適用例ごとに異なってよいが、本例では、シミュレーション結果によって、2次オーダーの連続時間モデルのパルス変換関数である式(3)が、良い結果を得るのに十分に正確である。しかし、プラントには不定ゼロが存在しうるので、フィードバックのシステムには、以下のように、カスケード状に遅延を挿入する。
P(z-1)=b0 +b1 z-1/1+a1 z-1+a2 z-2 (4)
図11に、本発明が適用される別のディスク装置の構成例を示す。図11に示すディスク装置は、DSP1、外部アクチュエータを備えたサーボ・トラック・リード/ライタ(プラント)2などからなる。図11に示すように、FFコントローラ12に設定される制御対象のアクチュエータ21のモデルが、式(3)より高階の連続領域であるとするものである。このモデルは、以下の式によって与えられる。
P(s)=Kmv/s(sTm +1)(sTe +1) (5)
ここで、Te は、DCモータの電気上の定数である。
式(5)の離散時間モデルに対応するものは、以下の、直交バックワード近似、
s=(1−z-1)/Ts
である。
この変換を用いることにより、離散時間モデルの構造は、連続時間モデルのものと同じとなる。なお、この変換は、サンプリングが高速である場合にメリットがある。
変換の詳細を以下に示す。
まず、式(3)のモデルを、以下のように書き直す。
P(s)=
1/{Kd (sTs )3 +Ka (sTs )2 +Kv (sTs )}, (6)
ここで、Ts は、サンプリング期間である。
また、式(6)のsに(1−z-1)/Ts を代入して、Kd =Tm Te /Tmv,Ka =(Tm +Te )/Tmv,Kv =1/Tmvとすると、以下のようになる。
P(s)=
1/{(Kd +Ka +Kv )+(−3Kd −2Ka −Kv )z-1+(3Kd +Ka )z-2−Kv z-3} (7)
さらに、式(7)は、以下のような形式で表現できる。
P(s)=b0 /(1+a1 z-1+a2 z-2+a3 z-3) (8)
ここで、
b0 =1/(Kd +Ka +Kv ) (9a)
a1 =(−3Kd −2Ka −Kv )/(Kd +Ka +Kv ) (9b)
a2 =(3Kd +Ka )/(Kd +Ka +Kv ) (9c)
a3 =−Kv /(Kd +Ka +Kv ) (9d)
である。
式(8)は、再帰的最小二乗法で使用されるモデルを示す。
そして、制御システムにFFコントローラ12のパラメータを挿入するために、Kd 、Ka 、Kv について、推定パラメータa1 、a2 、a3 、b0 を用いて式(9a)、(9b)、(9c)、(9d)を以下のように解く。
Kv =−a3 /b0 ,
Ka =a2 /b0 −3Kv ,
Kd =1/b0 −Kv −Ka
次に、FF調整部10で実行される最小二乗アルゴリズムを説明する。
FF調整部10は、50KHzのサンプリング周波数を使用して処理を行う。最小二乗アルゴリズムは、1トラックが使用される期間のトレースデータを用いて実行されて、次の100トラックを制御するためのFFパラメータを取得する。すなわち、FFコントローラ12のパラメータは、100トラックごとに更新されることになる。
図12に、本発明と従来手法とを比較する図を示す。
図12には、本発明によるヘッド22の位置と、従来手法として、FBコントローラだけを使用した場合のヘッドの位置を示した。本発明によれば、目標トラックの付近でのオーバーシュートがほとんどなく、かつ短い整定時間でヘッド22の位置が整定されることがわかる。
前記のように、最小二乗アルゴリズムを採用することにより、かなり良い初期パラメータを得ることができる。しかし、最小二乗アルゴリズムのみによるチューニングでは、プラント2の稼働中にチューニングの精度が低くなってしまうことがある。そのため、FF調整部10は、第2のアルゴリズムと組み合わせることによって、リアルタイムで評価関数の最小値をトラッキングして最適化処理を行い、チューニング精度を向上させている。
最適化処理の第2のアルゴリズムでは、式(6)の直交バックワード近似のプラントモデルが使用される。なお、第2のアルゴリズムは、制御入力から独立している。
図13に、本発明をディスク装置に適用した場合の図9に示す処理フロー中のV1とV2における、フラグ、評価関数、FFパラメータの各値を示す図である。ここで、サンプリング周波数は20kHzである。基準入力は、1.6msの立ち上がり時間で取得されたものである。図8に示す評価関数の結果と、図13に示す表の結果とによって、本発明で提案した第2のアルゴリズムのロジックが明らかになる。
図14に、トラックに対する評価関数の変動を示す。図14では、評価関数におけるem1 の値は、概ね600以下を維持している。しかし、内側のトラックにおいて値が若干増加することがわかる。
図15に、トラックに対する最大位置誤差(MaxPosErr)の変動を示す。図15では、図14と同様に、MaxPosErrのカウント数は、概ね8以下を維持しているが、内側のトラックでは8以上となっている。
また、図16に、FFコントローラ12の加速度パラメータの変動を示す。図16では、内側のトラックでは、加速度パラメータの値がゼロに近づき、制御対象に対するFFコントローラの補償効果が減少していくことがわかる。
図17に、評価関数の全体での最小値の再現性を示す。図17から、外側や中間部のトラックでは評価関数の最小値の変化に再現性があるが、内側のトラックでは再現性がないことがわかる。
図14および図15に示す結果は、おそらく、内側のトラックでは、評価関数の最小値の変更が、第2のアルゴリズムの処理速度に比べて速いことに起因すると思われる。換言すれば、揺動量αの選択が適切でないか、または平均化のトラック数(20)が大きすぎると考えられる。
また、MaxPosErrは、50000トラックから著しく増加する。この問題に対処するために、FF調整部10は、MaxPosErrが8カウントを超えた場合に、内部トラックでのFFコントローラの最適化を中止するように動作してもよい。
また、図18に、第2のアルゴリズムを用いたチューニングにおけるヘッド位置誤差を示す。図18から、磁気ディスクのフォーマット操作は、4msで開始されるように設定するとよいことがわかる。
以上、本発明をその実施の形態により説明したが、本発明はその主旨の範囲において種々の変形が可能であることは当然である。例えば、DSP1のチューニング部113は、PC3内に構成され、チューニング結果をDSP1に送出するようにしてもよい。
また、本発明は、コンピュータにより読み取られ実行される処理プログラムとして実施することができる。本発明を実現する処理プログラムは、コンピュータが読み取り可能な、可搬媒体メモリ、半導体メモリ、ハードディスクなどの適当な記録媒体に格納することができ、これらの記録媒体に記録して提供され、または、通信インタフェースを介して種々の通信網を利用した送受信により提供されるものである。
本発明の形態および実施例の特徴を列記すると以下のとおりである。
(付記1) 適応型のフィードフォワード制御機構を備えたサーボ制御システムにおけるサーボ制御方法において、
前記フィードフォワード制御機構に制御対象のダイナミクスモデルを設け、所定の評価関数を用いて前記ダイナミクスモデルの1または複数のパラメータについて初期値を決定する第1の処理過程と、
前記初期値を所定の微小な範囲で変化させる第2の処理過程と、
前記パラメータの変化において制御される制御対象の制御結果を入力する第3の処理過程と、
前記入力した制御結果を用いて所定の評価における最適値を選択する第4の処理過程と、
前記選択された最適値を前記フィードフォワード制御機構のパラメータに設定する第5の処理過程とを備える
ことを特徴とするサーボ制御方法。
(付記2) 前記ダイナミクスモデルは、前記制御対象のインバース・ダイナミクスモデルである
ことを特徴とする前記付記1に記載のサーボ制御方法。
(付記3) 前記フィードフォワード制御機構のパラメータが複数である場合に、前記第2ないし第5の処理過程を各パラメータごとに行う
ことを特徴とする前記付記1に記載のサーボ制御方法。
(付記4) 適応型のフィードフォワード制御機構を備えたサーボ制御システムにおいて、
制御対象のダイナミクスモデルを設けたフィードフォワード制御機構と、
所定の評価関数を用いて前記ダイナミクスモデルの1または複数のパラメータについて初期値を決定し、前記初期値を所定の微小な範囲で変化させ、前記パラメータの変化において制御される制御対象の制御結果を入力し、前記入力した制御結果を用いて所定の評価における最適値を選択するパラメータ調整手段と、
前記選択された最適値を前記フィードフォワード制御機構のパラメータに設定するパラメータ更新手段とを備える
ことを特徴とするサーボ制御システム。
(付記5) 適応型のフィードフォワード制御機構を備えたサーボ制御システムにおけるサーボ制御方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記フィードフォワード制御機構に制御対象のダイナミクスモデルを設け、所定の評価関数を用いて前記ダイナミクスモデルの1または複数のパラメータについて初期値を決定する第1の処理過程と、
前記初期値を所定の微小な範囲で変化させる第2の処理過程と、
前記パラメータの変化において制御される制御対象の制御結果を入力する第3の処理過程と、
前記入力した制御結果を用いて所定の評価における最適値を選択する第4の処理過程と、
前記選択された最適値を前記フィードフォワード制御機構のパラメータに設定する第5の処理過程とを、コンピュータに実行させる
ことを特徴とするサーボ制御プログラム。
(付記6) フィードフォワード制御機構を備えたサーボ制御に従ってヘッドを移動するアクチュエータと、前記ヘッドの位置を検出する位置センサとを備えて、前記ヘッドによりディスク状記憶媒体にデータの読み出しもしくは書き込みを行うディスク装置において、
前記アクチュエータのダイナミクスモデルを設けたフィードフォワード制御機構と、
所定の評価関数を用いて前記アクチュエータの1または複数のパラメータについて初期値を決定し、前記初期値を所定の微小な範囲で変化させ、前記パラメータの変化において制御される制御対象の制御結果を入力し、前記入力した制御結果を用いて所定の評価における最適値を選択するパラメータ調整手段と、
前記選択された最適値を前記フィードフォワード制御機構のパラメータに設定するパラメータ更新手段とを備える
ことを特徴とするディスク装置。
本発明のディスク装置のシステム構成例を示す図である。 DSPの構成例を示す図である。 フィードフォワード調整部の構成例を示す図である。 フィードフォワード調整部の処理の流れを示す図である。 チューニング処理におけるタイムチャートを示す図である。 チューニング処理のより詳細な処理の流れを示す図である。 目標位置”em0 ”との最大位置誤差”MaxPosErr”を説明するための図である。 最適化処理のアルゴリズムを説明するための図である。 最適化処理の処理の流れを示す図である。 本発明が適用されるディスク装置の構成例を示す図である。 本発明が適用される別のディスク装置の構成例を示す図である。 本発明と従来手法とを比較する図である。 本発明をディスク装置に適用した場合の図9に示すループ中のV1とV2における、フラグ、評価関数、FFパラメータの各値を示す図である。 トラックに対する評価関数の変動を示す図である。 トラックに対する最大位置誤差(MaxPosErr)の変動を示す図である。 FFコントローラの加速度パラメータの変動を示す図である。 評価関数の全体での最小値の再現性を示す図である。 第2のアルゴリズムを用いたチューニングにおけるヘッド位置誤差を示す図である。 内部アクチュエータと光学式ヘッドとを備えるディスク装置の例を示す図である。 内部アクチュエータとエンコーダとを備えるディスク装置の例を示す図である。 外部アクチュエータを備えるディスク装置の例を示す図である。 フィードバック制御機構(FBコントローラ)を備えたディスク装置を説明するための図である。 フィードバック制御機構(FBコントローラ)およびフィードフォワード制御機構(FFコントローラ)を備えたディスク装置を説明するための図である。 従来のFFコントローラを備えたディスク装置におけるヘッド位置の例を示す図である。
符号の説明
1 ディジタル信号プロセッサ(DSP)
10 フィードフォワード調整部(FF調整部)
111 トレースデータバッファ
113 チューニング部
115 フィードフォワード・パラメータ更新部(FF更新部)
12 フィードフォワード制御部(FFコントローラ)
14 フィードバック制御部(FBコントローラ)
16 基準電流出力部
18 IIRフィルタ
2 サーボ・トラック・リード/ライタ(プラント)
21 アクチュエータ
22 ヘッド
23 位置センサ
3 コンピュータ(PC)

Claims (5)

  1. 適応型のフィードフォワード制御機構を備えたサーボ制御システムにおけるサーボ制御方法において、
    前記フィードフォワード制御機構に制御対象のダイナミクスモデルを設け、所定の評価関数を用いて前記ダイナミクスモデルの1または複数のパラメータについて初期値を決定する第1の処理過程と、
    前記初期値を所定の微小な範囲で変化させる第2の処理過程と、
    前記パラメータの変化において制御される制御対象の制御結果を入力する第3の処理過程と、
    前記入力した制御結果を用いて所定の評価における最適値を選択する第4の処理過程と、
    前記選択された最適値を前記フィードフォワード制御機構のパラメータに設定する第5の処理過程とを備える
    ことを特徴とするサーボ制御方法。
  2. 前記ダイナミクスモデルは、前記制御対象のインバース・ダイナミクスモデルである
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーボ制御方法。
  3. 前記フィードフォワード制御機構のパラメータが複数である場合に、前記第2ないし第5の処理過程を各パラメータごとに行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーボ制御方法。
  4. 適応型のフィードフォワード制御機構を備えたサーボ制御システムにおいて、
    制御対象のダイナミクスモデルを設けたフィードフォワード制御機構と、
    所定の評価関数を用いて前記ダイナミクスモデルの1または複数のパラメータについて初期値を決定し、前記初期値を所定の微小な範囲で変化させ、前記パラメータの変化において制御される制御対象の制御結果を入力し、前記入力した制御結果を用いて所定の評価における最適値を選択するパラメータ調整手段と、
    前記選択された最適値を前記フィードフォワード制御機構のパラメータに設定するパラメータ更新手段とを備える
    ことを特徴とするサーボ制御システム。
  5. フィードフォワード制御機構を備えたサーボ制御に従ってヘッドを移動するアクチュエータと、前記ヘッドの位置を検出する位置センサとを備えて、前記ヘッドによりディスク状記憶媒体にデータの読み出しもしくは書き込みを行うディスク装置において、
    前記アクチュエータのダイナミクスモデルを設けたフィードフォワード制御機構と、
    所定の評価関数を用いて前記アクチュエータの1または複数のパラメータについて初期値を決定し、前記初期値を所定の微小な範囲で変化させ、前記パラメータの変化において制御される制御対象の制御結果を入力し、前記入力した制御結果を用いて所定の評価における最適値を選択するパラメータ調整手段と、
    前記選択された最適値を前記フィードフォワード制御機構のパラメータに設定するパラメータ更新手段とを備える
    ことを特徴とするディスク装置。
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