JP2005337748A - ロール状物の周面形状測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロール状物の周面形状を簡便に且つ高精度に測定できるロール状物の周面形状測定方法を提供する。
【解決手段】ロール状物の周面形状測定装置10を使用して磁気テープ原反ロール等のロール状物14の周面形状を測定するロール状物の周面形状測定方法。基準原器により予めその周面形状が測定され、真の周面形状データが得られている基準ロール114の周面形状を、ロール状物の周面形状測定装置を使用して測定して実測周面形状データを得、真の周面形状データと実測周面形状データとを比較してロール状物の周面形状測定装置の測定誤差データを得、測定誤差データよりロール状物の周面形状測定装置の校正を行った後に、ロール状物の周面形状測定装置を使用して被測定対象のロール状物の周面形状を測定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ロール状物の周面形状測定方法に係り、特に、磁気テープ原反ロール等の巨大なロール状物の周面形状を測定してロール状物の周面が湾曲等の不良形状をしていないか否かを測定するロール状物の周面形状測定方法に関する。
磁気テープは、幅広な磁気テープ原反ロールを、幅狭な磁気テープ幅に等分に裁断して作成される。しかし、磁気テープ原反ロールのロール形成において、磁気テープ原反ロールの両端部と中央部とでは巻き付け力が微妙に相違するため、ロール周面がロールの軸方向に沿って中央部が湾曲状に膨らんだ周面形状となることが多い。
このような周面形状となる他の要因として、磁気テープ原反が塗布された後に巻き取られ、その後、長時間保管されることにより、磁気テープ原反が塑性変形することが挙げられる。
この中央部が湾曲状に膨らんだ周面形状の度合いが大きい磁気テープ原反ロールから得られた磁気テープは、直線状にならずにカーブ状を呈する。そして、このようなカーブ状の磁気テープを使用すると、電気的な出力不良等の製品としての信頼性が低下する要因となる。そのため、このような不具合を抑制するために、極力均一厚さに塗布を行なう必要がある。
一方、生産性向上を念頭においた場合、より安定した搬送性を付与するために、特許文献1に開示されているように、意図的に中央部を厚く塗布することも要求される。これにより、磁気テープ原反が巻芯に巻取られる際に、巻取張力が端部において中央部よりも強く作用し、巻取りが安定する。そして、これにより、巻きズレや縦じわ等の欠点の発生をなくすことができる。
以上に述べたように、「均一に」と言う要求と、「中央を厚く」と言う要求の相反する要求を両立させるためには、きわめて精度のよい厚さ調整が必要とされる。そのために、磁気テープ原反ロールの裁断する前に、磁気テープ原反ロールの形状を正確に測る必要がある。
特に、近年、磁気記録媒体の高密度化に伴い、記録トラック幅は非常に狭くなってきており、それに伴い、磁気テープ原反ロール及び媒体(磁気テープ)の寸法精度に対する要求は一層強くなっている。
従来より、このような磁気テープ原反ロールの形状を測定する方法は、各種提案されている(特許文献2、3等。)。
このうち、特許文献2は、磁気テープ原反ロールの軸と平行に走行する接触式のセンサにより磁気テープ原反ロールの形状を測る構成のものである。
また、特許文献3は、磁気テープ原反ロールを両側から挟み込む接触式のセンサによって磁気テープ原反ロールの形状を測る構成のものである。
特開昭61−293577号公報 特開平8−102064号公報 特開2002−168616号公報
しかしながら、特許文献2、3等のような従来の技術では、以下の述べるような課題を解決できていないのが現状である。
すなわち、特許文献2の装置では、磁気テープ原反ロールの形状を簡便に測定できる利点はあるものの、磁気テープ原反ロールの形状が、磁気テープ原反ロールの軸芯と磁気テープ原反ロールの表面、センサのレール軸との相対位置により得られるため、センサのレール軸と磁気テープ原反ロールの軸芯との平行度が悪いと、正確な値が得られない。同様の理由から、測定装置の精度が高くないと正確な値が得られない。
これらの課題を解決するためには、センサの保持剛性を高めたり、センサと磁気テープ原反ロールの設置方法に工夫を凝らすことが必要になるが、これでは装置の大型化、装置のコストアップとなり、実施上の制約となってしまう。
また、特許文献2の装置では、センサを片側から走行させて測定するため、磁気テープ原反ロールの端部の形状が正確に測定できない。すなわち、測定開始時には、センサが磁気テープ原反ロールに接触している必要があり、極端部の測定は、測定終了側のみしかできない。このように、磁気テープ原反ロールの極端部の測定が正確に行えないと、磁気テープ原反ロール端部の「耳」と呼ばれる不要部分を減らす上で大きな障害となる。
一方、特許文献3は、特許文献2の上記課題を解決するためになされているものの、磁気テープ原反ロールを両側から挟む構造であるため、生産性向上のために自動化しようとすると、構成が複雑になりやすく、装置のコストアップとなりやすい。また、特許文献3でも、磁気テープ原反ロールの極端部の測定が正確に行えない、という課題は解決されていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ロール状物の周面形状を簡便に且つ高精度に測定できるロール状物の周面形状測定方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、ロール状物の周面形状測定装置を使用して磁気テープ原反ロール等のロール状物の周面形状を測定するロール状物の周面形状測定方法において、基準原器により予めその周面形状が測定され、真の周面形状データが得られている基準ロールの周面形状を、前記ロール状物の周面形状測定装置を使用して測定して実測周面形状データを得、前記真の周面形状データと前記実測周面形状データとを比較して前記ロール状物の周面形状測定装置の測定誤差データを得、該測定誤差データより前記ロール状物の周面形状測定装置の校正を行った後に、該ロール状物の周面形状測定装置を使用して被測定対象のロール状物の周面形状を測定することを特徴とするロール状物の周面形状測定方法を提供する。
本発明によれば、真の周面形状データが得られている基準ロールの周面形状を、周面形状測定装置により測定して実測周面形状データを得、両データより周面形状測定装置の測定誤差データを得、この測定誤差データより周面形状測定装置の校正を行う。したがって、ロール状物の周面形状を簡便に且つ高精度に測定できる。
なお、基準原器とは、所定以上の測定精度を有する測定器のことであり、外径マイクロメータ、レーザー式測長装置等の測定器が採用できる。
本発明において、前記真の周面形状データ及び前記実測周面形状データは、前記ロール状物の軸方向における複数箇所のロール外径であることが好ましい。このように、周面形状データが、ロール状物の全周面形状(プロファイル)ではなく、軸方向における複数箇所のロール外径であれば、データ点数が少なく、データ処理が容易になる。
また、本発明において、前記真の周面形状データは、前記ロール状物の軸方向における複数箇所のロール外径を前記基準原器により測定し、該測定した複数箇所のロール外径より近似式により求めた周面形状データであることが好ましい。このように、真の周面形状データが、測定した複数箇所のロール外径より近似式により求められるのであれば、所定の精度を維持した状態で、データ処理が容易になる。
また、本発明において、前記真の周面形状データは、前記ロール状物の軸方向における一端部から中央部までの複数箇所のロール外径を前記基準原器により測定し、該測定した複数箇所のロール外径より近似式により求めた前記ロール状物の軸方向における一端部から中央部までの周面形状データと、該近似式により求めた前記ロール状物の軸方向における一端部から中央部までの周面形状データを軸方向中央を対象軸として線対象に反転配置させた前記ロール状物の軸方向における他端部から中央部までの周面形状データであることが好ましい。一般的に、ロール状物は、左右で対称な形状のものが多く、このようにロール長の半分の測定データを適用できれば、データ処理が容易になる。
また、本発明において、前記基準ロールが中高に形成されていることが好ましい。磁気テープ原反ロールは、中高に形成されていることが多く、このような基準ロールであれば、校正に便利である。
以上説明したように、本発明によれば、ロール状物の周面形状を簡便に且つ高精度に測定できる。
以下添付図面に従って本発明に係るロール状物の周面形状測定方法の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明が適用されるロール状物の周面形状測定装置の全体構成を説明する説明図である。図1に示されるように、周面形状測定装置10は、主として、底部が開放されたケーシング12内に、プローブ(触針)16Aの先端部がロール状物14の直径方向に付勢される位置センサ16と、この位置センサ16をロール状物14の軸方向に移動させる移動手段18とを設けて構成され、ロール状物14の周面形状を測定する際には、ケーシング12がロール状物14に着脱自在に設置される。
移動手段18は、水平駆動用モータ20とボールねじ22等より構成される。すなわち、ボールねじ22は、一端が、ケーシング12右端の側板12Aを貫通して水平駆動用モータ20のモータ軸に連結されるとともに、他端が、ケーシング12左端の側板12Bに固定された軸受部材24により支持されている。なお、水平駆動用モータ20は、ケーシング12右端の側板12Aに支持されている。
また、ボールねじ22は、ボールナット26と螺合しており、このボールナット26には位置センサ16が固定されている。
位置センサ16は、パソコン28に接続されており、測定したデータがパソコン28により処理されるようになっている。水平駆動用モータ20は、パソコン29に接続されており、駆動がパソコン29により制御されるようになっている。更に、水平駆動用モータ20には、ロータリーエンコーダ32が連結されており、これによりボールナット26の水平位置が検出可能となっている。なお、パソコン28とパソコン29とは、データ回線を通じて、双方向通信が可能となっている。
以上の構成により、水平駆動用モータ20を回転駆動することにより、ボールねじ22が回転し、位置センサ16が、ロール状物14の軸方向に(一端側又は他端側に)移動されるようになっている。
位置センサ16は、移動手段18(ボールナット26)の移動に伴いロール状物14の周面形状を測定するもので、接触方式の位置センサが採用される。磁気テープ原反ロール等のロール状物14は、最外層が緩めに巻き取られていることが多く、非接触方式の位置センサにより測定した場合には、ロール状物14の真の形状が検出できないことがある。したがって、このように所定の付勢力でプローブの先端部がロール状物14の表面と接触する位置センサ16が採用される。
位置センサ16の形式としては、モアレ縞等の干渉を利用した位置センサ(一般的に、「リニアスケール」又は「モアレスケール」と称呼される)、作動変圧器を利用した位置センサ等、ロール状物14のサイズ、形状、要求精度等に応じて、公知の各種のタイプが採用できる。
このような位置センサ16としては、一般的には直動タイプのものが好ましく使用できるが、レバー式のプローブのものを使用してもよい。要は、プローブの先端部がロール状物14の直径方向に付勢される位置センサであれば、本発明に適用できる。
なお、一般的に、上記タイプの位置センサ16の最小読取値と作動距離とは、トレードオフの関係にあるので、ロール状物14のサイズ、形状、要求精度に応じて、位置センサ16のタイプを選択することが好ましい。
移動手段18により、ロール状物14の軸方向に位置センサ16が移動することに伴う位置センサ16の検出変位量は、ロール状物14の軸方向における各位置の直径の変化量として測定され、直径の変化がそのまま周面形状を表すことになる。
なお、移動手段18としては、図1の構成に限定されるものではなく、位置センサ16を、ロール状物14の軸方向に沿って直線的に安定的に移動できるものであれば、何でもよい(たとえば、モノレール方式)。
次に、ガイド手段46について説明する。このガイド手段46は、位置センサ16の移動がロール状物14の中心軸に対して平行に移動し易くするための機構である。図2は、図1の一部を示す右側面図であり、ガイド手段46を説明する図である。
ガイド手段46は、ジャッキ手段48に二股状の支持部52を設けて構成される。そして、ガイド手段46を使用する時には、図1及び図2に示されるように、一対のガイド手段46の二股状支持部52をロール状物14の巻き芯30の両側に係合させて固定した後、一対のジャッキ手段48で巻き芯30に対するケーシング12(ボールねじ22)の傾きがなくなるように調整する。これにより、ボールねじ22が巻き芯30に平行になるので、位置センサ16の移動を、ロール状物14の中心軸線に対して平行移動させることができる。
次に、上記の如く構成された周面形状測定装置10を使用して、ロール状物14の周面形状を測定する方法について説明する。
ロール状物14、特に磁気テープ原反ロールは、図10に示されるように周面が湾曲状をしている。したがって、基準ロール114の周面形状も同様の湾曲状に形成しておく。基準ロール114の材質としては、変形や腐蝕のおそれが少ない金属製、たとえば、真鍮が採用でき、基準ロール114の周面形状の形成は、たとえば、NC旋盤による切削加工等の公知の手段によることができる。
ロール状物14の測定の前に、先ず、基準ロール114により周面形状測定装置10の校正を行う。最初に、基準ロール114の周面形状(外径)を外径マイクロメータ等の基準原器により測定する。この際、外径の測定値は、基準ロール114の長手方向の位置に対応させておく必要がある。これにより、真の周面形状データが得られる。
次いで、周面形状測定装置10により、基準ロール114の測定を行う。これにより、実測周面形状データが得られる。以下、その詳細の手順について説明する。
先ず、図1の移動手段18により、位置センサ16をロール状物14(この場合には、図10の基準ロール114)の軸方向端部(一端側)に移動させておく。この軸方向端部の水平位置座標は、ロータリーエンコーダ32の読取値により、パソコン29に記憶される。
次いで、ケーシング12をロール状物14(基準ロール114)に装着する。具体的には、図1及び図2に示されるように、一対のガイド手段46の二股状支持部52をロール状物14(基準ロール114)の巻き芯30の両側に係合させて固定した後、一対のジャッキ手段48で巻き芯30に対するケーシング12の傾きがなくなるように調整する。そして、位置センサ16の上下位置を、作動距離の適正範囲になるように調整しておく。
次いで、水平駆動用モータ20を回転駆動し、位置センサ16を他端側に移動させる。これにより、ロール状物14(基準ロール114)の形状が正確に測定され、実測周面形状データが得られる。
次いで、測定されたロール状物14の表面形状データをパソコン28の画面上に表示する。
次いで、真の周面形状データと実測周面形状データとを比較して、周面形状測定装置10の測定誤差データを得る。そして、この測定誤差データより周面形状測定装置10の校正を行う。
校正の方法としては、
1)測定した真の周面形状データの全データと、これに対応する位置の実測周面形状データとが一致するように、周面形状測定装置10の演算部(パソコン28等)を校正する方法、
2)基準ロール114の周面形状の複数箇所のロール外径(測定値)より近似式により求めた周面形状データを真の周面形状データとし、これに対応する位置の実測周面形状データとが一致するように、周面形状測定装置10の演算部(パソコン28等)を校正する方法、
3)基準ロール114の軸方向における一端部から中央部までの複数箇所のロール外径(測定値)より近似式により求めた周面形状データ(一端部から中央部まで)と、この周面形状データを軸方向中央を対象軸として線対象に反転配置させた周面形状データ(他端部から中央部まで)とを真の周面形状データとし、これに対応する位置の実測周面形状データとが一致するように、周面形状測定装置10の演算部(パソコン28等)を校正する方法、
等が採用できる。
なお、近似式による算出は、2次式による近似に限られるものではなく、たとえば、スプライン関数等によるものでもよい。
校正を行った後に、周面形状測定装置10を使用して、測定対象であるロール状物14の周面形状を測定する。この手順は、基準ロール114の測定手順と同一であることより、説明を省略する。
次に、周面形状測定装置10を使用して、ロール状物14の周面形状を測定する他の方法について説明する。なお、図3は、位置センサ16のプローブ16Aの先端部の移動軌跡(S−1〜S−5)を説明する図である。この測定方法は、ロール状物14(基準ロール114も同様)の端部周面形状を正確に測定するのに効果がある方法である。
先ず、移動手段18により、位置センサ16をロール状物14の軸方向中央部分に移動させておく。この軸方向中央部分の水平位置座標は、ロータリーエンコーダ32の読取値により、パソコン29に記憶される。
次いで、ケーシング12をロール状物14に装着する。具体的には、図1及び図2に示されるように、一対のガイド手段46の二股状支持部52をロール状物14の巻き芯30の両側に係合させて固定した後、一対のジャッキ手段48で巻き芯30に対するケーシング12の傾きがなくなるように調整する。そして、位置センサ16の上下位置を、作動距離の適正範囲になるように調整しておく(図3のS−1)。
次いで、水平駆動用モータ20を回転駆動し、位置センサ16を左端側(一端側)に移動させる(図3のS−2)。このとき、位置センサ16がオーバーランして、プローブ16Aの先端部がロール状物14の端部より外側に来る。これにより、ロール状物14の形状が端部まで正確に測定される。
ロール状物14(基準ロール114)の一端部から中央部までの周面形状データを得、この周面形状データを軸方向中央を対象軸として線対象に反転配置させる場合には、測定はこれで完了する。一方、ロール状物14(基準ロール114)の一端部から他端部までの周面形状データを実測により得る場合には、以下の測定を継続して行う。
ケーシング12を上昇させ、プローブ16Aの先端部がロール状物14と接触しない位置まで移動させ、水平駆動用モータ20を回転駆動し、位置センサ16をロール状物14の軸方向中央部分に移動させる(図3のS−3)。この際、ロール状物14の軸方向中央の位置座標は、パソコン29に記憶済みなので、位置決めが正確になされる。
次いで、ケーシング12を下降させ、プローブ16Aの先端部がロール状物14と接触し、位置センサ16の上下位置が、作動距離の適正範囲になる位置まで移動させる(図3のS−4)。
次いで、水平駆動用モータ20を回転駆動し、位置センサ16を右端側(他端側)に移動させる(図3のS−5)。このとき、位置センサ16がオーバーランして、プローブ16Aの先端部がロール状物14の端部より外側に来る。これにより、ロール状物14の形状が端部まで正確に測定される。
最後に、測定されたロール状物14の表面形状データをパソコン28の画面上に表示する。図4は、この測定されたロール状物14の表面形状データを示すグラフである。このうち、左半分の表面形状は、図3のS−2の移動の際の測定データが使用され、右半分の表面形状は、図3のS−5の移動の際の測定データが使用されており、合体されて、ロール状物14の全幅Lの表面形状データとなっている。
以上説明したように、周面形状測定装置10によれば、ロール状物14の周面形状を簡便に且つ高精度に測定できる。
次に、他の構成の周面形状測定装置10’を使用して、ロール状物14の周面形状を測定する更に他の方法について説明する。図5は、周面形状測定装置10’の全体構成を説明する説明図であり、図6は周面形状測定装置のうちの変位量検出手段を説明する説明図である。なお、図1の周面形状測定装置10と同一、類似の部材については、同様の符号を附し、その説明を省略する。
図5に示されるように、周面形状測定装置10’は、主として、底部が開放されたケーシング12内に、ロール状物14の直径方向の変位量を測定する変位量検出手段16’と、この変位量検出手段16’をロール状物14の軸方向一端側から他端側まで移動させる移動手段18’とを設けて構成され、ロール状物14の周面形状を測定する際には、ケーシング12がロール状物14に着脱自在に設置される。
変位量検出手段16’は、図6に示されるように、基端部が蝶番62で連結されたほぼV字状の挟み付け手段64の2本のアーム60、60の先端部に、それぞれセンサ部66と基準点部68とが対向配置して取り付けられる。挟み付け手段64は、図6のA−B方向に開閉可能であり、巻き芯30に巻回されたロール状物14の直径方向をセンサ部66と基準点部68で挟み付ける。挟み付け手段64には、2本のアーム60、60の開閉を固定する固定部材(図示せず)が設けられ、所望の開閉状態で固定される。
センサ部66は、ロール状物14のC−D方向(直径方向)に変位可能に構成され、基準点部68を基準としたセンサ部66の相対的な変位量が測定される。この変位量は、ロール状物14の直径の変化として表される。したがって、ロール状物14を挟み付けるセンサ部66と基準点部68のロール周面に対する当接位置は、図6のロール状物14の直径方向線32の線上に位置することが最良であるが、直径方向線32に垂直な垂直面34において直径方向線32を基準とした上下方向のズレ(L)が±5mm以内であれば問題ない。また、センサ部66としては、たとえば、差動変圧器を使用することができる。
また、図6において、ロール状物14の周面に対して突起するように形成されたセンサ部66と基準点部68を示したが、図7に示されるようにロール状物14の中心軸線36に対して垂直で且つ互いに平行な棒状のものがより好ましい。
これにより、ロール状物14を挟み付けた際のセンサ部66と基準点部68との当接位置が直径方向線32の線上から多少ずれたとしても、確実にロール状物14の直径を測定することができる。
したがって、図6の場合と比較してロール状物14の挟み付け位置に余り気を使う必要がない。この場合、棒状のセンサ部66の幅が大きすぎると、ロール状物14の軸方向に幅広く当接してしまい測定精度が悪くなるので、細棒状が良い。
移動手段18’としては、図5に示されるように、たとえば、周面形状測定装置10’をロール状物14に設置したときに、ロール状物14の軸方向と平行に配置されたレール38と、自走動力を搭載してレール38上を移動する移動体40とからなる、いわゆるモノレール方式を使用することができる。
そして、移動体40に変位量検出手段16’の基端部に取り付けられた連結具44が連結される。これにより、変位量検出手段16’は、ロール状物14の一端側と他端側との間で移動することができる。
したがって、移動手段18’により、ロール状物14の軸方向の一端側から他端側に変位量検出手段16’が移動することに伴うセンサ部66の変位量は、ロール状物14の軸方向における各位置の直径の変化量として測定され、直径の変化がそのまま周面形状を表すことになる。
図8及び図9は、変位量検出手段16’が移動する移動方向がロール状物14の中心軸に対して平行移動され易くするためのガイド手段46を説明する説明図である。
図8のガイド手段46は、図2と同一のものである。したがって、説明は省略する。
図9のガイド手段46において、ロール状物14の軸方向の一端側から他端側までの長さのプレート47の下側(ロール状物側)に、ロール状物14の軸方向に平行な2本の丸棒49、49が設けられる。
また、プレート47の上側には、ロール状物14の軸方向に平行な2本のレール51、51が設けられ、このレール51上を変位量検出手段16’を支持する測定車53が車輪55、55を介して走行する。この測定車53を、自走式にすると特別な移動手段18’を設ける必要がない。
また、プレート47には水準器(図示せず)が設けられる。そして、変位量検出手段16’でロール状物14の周面形状を測定する場合には、ロール状物14の周面に2本の丸棒49を介してプレート47を載置する。
このとき、プレート47の水準器を使って、プレート47が水平になるように位置決めする。この位置決めによって、ロール状物14の軸上にレール51、51の中点がくるので、結果として変位量検出手段16’の走行方向、すなわちセンサ部66の走行方向とロール状物14の軸方向が一致する。この状態で、レール51に測定車53を乗せて走行させることにより、変位量検出手段16’によるロール状物14の周面形状が測定される。
以上、本発明に係るロール状物の周面形状測定方法の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
たとえば、本実施形態で採用されている周面形状測定装置10、10’は、高精度の測定結果が得られるべく構成されているが、本発明をより単純な構成の周面形状測定装置に適用しても、同様に良好な結果が得られる。
図11及び図12に示されるロール状物の周面形状測定装置10’’は、ロール状物14の周面形状に応じて回動する接触型の形状センサaを、磁気テープ原反ロールであるロール状物14の一方端側から他方端側に向かって移動させながら、形状センサaの回動する変位量を測定することにより、ロール状物14の形状を測定するものである。
このロール状物の周面形状測定装置10’’の場合、形状センサaが回動する変移量は、測定手段の設置位置を基準に測定されるので、形状センサaがロール状物14の中心軸に対して完全に平行移動するように測定手段を設置させないかぎり、測定誤差が大きくなってしまうという欠点があるが、本発明を適用すれば、このような欠点による測定誤差は生じにくくなる。
また、本実施形態では、図10に示されるロール状物14と略同一形状の基準ロール114が採用されているが、基準ロールの被測定部位の精度さえ確保できていればよく、たとえば蒲鉾形状の基準ロールであってもよい。
更に、ロール状物14として、磁気テープ原反ロールが採用されているが、これ以外のロール状物であってもよい。すなわち、本発明は、バルク状の製品を巻き取る分野であれば適用できる。
次に、本発明のロール状物の周面形状測定方法を使用して、実際にロール状物の周面形状を測定した実施例について説明する。
本発明が適用される測定装置としては、図1及び図2に示されるロール状物の周面形状測定装置10を使用した。基準ロール114として、クラウン形状の円筒を用意した。この円筒の有効(測定される)軸長は1000mmであり、全軸長は1200mmである。直径は300mmであり、クラウン量として中央部が直径で2mm太くなるようにNC旋盤によって加工して製作した。
この円筒の外径をマイクロメーターで測定したところ、図13の表のような測定結果が得られた。なお、軸方向中央部を0点としてある。
図13の表の結果より、(−)側と(+)側と、それぞれ円筒の表面形状を、以下の2次式で近似させ、これを真の周面形状データとした。
−側:Y=−8.022×10-6・X2 −1.002×10-4・X+3.021×102

+側:Y=−1.198×10-5・X2 +8.998×10-4・X+3.021×102

図14は、この近似式による真の周面形状データをプロットしたグラフである。このグラフのX軸はロールの軸方向(中央を0とする)の位置(単位:mm)であり、Y軸は外径(単位:mm)である。また、次に説明する図15の表の左より2列目(以下、表の列は左より示す)において、ロールの軸方向の位置(1列目)に対応する真の周面形状データを記載した(「基準近似値」と表示)。
次に、この円筒をロール状物の周面形状測定装置10により測定し、実測周面形状データを得た。図15の表は、前述の真の周面形状データと実測周面形状データ(3列目において「基準測定値」と表示)とを並べて記載したものである。また、同表の4列目には、真の周面形状データと実測周面形状データとの差が記載されている(「補正値」と表示)。図16は、真の周面形状データと実測周面形状データとをプロットしたグラフである。このグラフのX軸はロールの軸方向(中央を0とする)の位置(単位:mm)であり、Y軸は外径(単位:mm)である。
次に、測定対象である実際のロール状物14(磁気テープ原反ロール)を測定し、ロール状物の周面形状測定装置10の校正の有無による測定精度の差を評価した。
測定対象であるロール状物14として、外径が170mm、面長(軸方向の長さ)1500mmのアルミニウム製の巻き芯に、厚さ10μm、幅1200mmのPET製のウエブを巻き付けて、外径が約300mmとなるようにした磁気テープ原反ロールを使用した。この磁気テープ原反ロールは、図10で示した湾曲状の周面形状を有しており、両端部での直径が略同一であった。
先ず、ロール状物14の軸方向(中央を0とする)の各位置における外径をマイクロメータにより測定した。測定結果を図17の表の2列目に記載した(「マイクロメータ」と表示)。
次いで、未校正の状態のロール状物の周面形状測定装置10を使用してこのロール状物14を測定した。測定結果を図17の表の3列目に記載した(「未補正」と表示)。
次に、前記の補正値(図15の4列目)を用いてロール状物の周面形状測定装置10を校正した。そして、校正後のロール状物の周面形状測定装置10を使用してこのロール状物14を測定した。測定結果を図17の表の4列目に記載した(「補正後」と表示)。
図18は、このマイクロメータによる測定結果、未校正の状態のロール状物の周面形状測定装置10を使用した測定結果、及び、校正後のロール状物の周面形状測定装置10を使用した測定結果をプロットしたグラフである。このグラフのX軸はロールの軸方向(中央を0とする)の位置(単位:mm)であり、Y軸は外径(単位:mm)である。
図18のグラフによれば、校正後(「補正後」と表示)測定結果が、マイクロメータによる測定結果と略重なっており、良好な測定精度が得られていることが解る。
更に、図17の表において、マイクロメータによる測定結果とロール状物の周面形状測定装置10による測定結果との誤差を算出した結果を示す。図17の表の5列目は、マイクロメータによる測定結果と未校正の状態のロール状物の周面形状測定装置10による測定結果との誤差であり(「未補正」と表示)、6列目は、マイクロメータによる測定結果と校正後のロール状物の周面形状測定装置10による測定結果との誤差である(「補正後」と表示)。
各列の下方には、それぞれの誤差のσとP−Vを算出した結果が示されている。このように、ロール状物の周面形状測定装置10を校正することにより、測定誤差が0にはならないものの、大幅に改善されていることが確認でき、本発明の効果が確認できる。
本発明が適用されるロール状物の周面形状測定装置の全体構成を説明する説明図 ロール状物の周面形状測定装置のガイド手段を説明する説明図 位置センサのプローブの先端部の移動軌跡を説明する図 測定されたロール状物の表面形状データを示すグラフ 本発明が適用されるロール状物の周面形状測定装置の他の全体構成を説明する説明図 周面形状測定装置の変位量検出手段を説明する説明図 センサ部と基準点部の形状の他の態様を説明する説明図 ロール状物の周面形状測定装置のガイド手段を説明する説明図 他のガイド手段を説明する説明図 ロール状物の湾曲状の周面形状を説明する説明図 本発明が適用される他の周面形状測定装置を説明する説明図 本発明が適用される他の周面形状測定装置を説明する説明図 基準ロールの外径をマイクロメーターで測定した測定結果 近似式による真の周面形状データをプロットしたグラフ 真の周面形状データと実測周面形状データより校正値を示す表 真の周面形状データと実測周面形状データとをプロットしたグラフ ロール状物の周面形状測定装置の校正の有無を比較した結果を示す表 マイクロメータによる測定結果、未校正の及び校正後のロール状物の周面形状測定装置を使用した測定結果をプロットしたグラフ
符号の説明
10…ロール状物の周面形状測定装置、12…ケーシング、14…ロール状物、16…位置センサ、16’…変位量検出手段、18…移動手段、20…水平駆動用モータ、22…ボールねじ、24…軸受部材、26…ボールナット、28、29…パソコン、30…巻き芯、32…直径方向線、34…直径方向線に垂直な垂直面、36…ロール状物の中心軸線、38…レール、40…移動体、44…連結具、46…ガイド手段、48…ジャッキ手段、114…基準ロール

Claims (5)

  1. ロール状物の周面形状測定装置を使用して磁気テープ原反ロール等のロール状物の周面形状を測定するロール状物の周面形状測定方法において、
    基準原器により予めその周面形状が測定され、真の周面形状データが得られている基準ロールの周面形状を、前記ロール状物の周面形状測定装置を使用して測定して実測周面形状データを得、
    前記真の周面形状データと前記実測周面形状データとを比較して前記ロール状物の周面形状測定装置の測定誤差データを得、
    該測定誤差データより前記ロール状物の周面形状測定装置の校正を行った後に、該ロール状物の周面形状測定装置を使用して被測定対象のロール状物の周面形状を測定することを特徴とするロール状物の周面形状測定方法。
  2. 前記真の周面形状データ及び前記実測周面形状データは、前記ロール状物の軸方向における複数箇所のロール外径である請求項1に記載のロール状物の周面形状測定方法。
  3. 前記真の周面形状データは、前記ロール状物の軸方向における複数箇所のロール外径を前記基準原器により測定し、該測定した複数箇所のロール外径より近似式により求めた周面形状データである請求項1に記載のロール状物の周面形状測定方法。
  4. 前記真の周面形状データは、前記ロール状物の軸方向における一端部から中央部までの複数箇所のロール外径を前記基準原器により測定し、該測定した複数箇所のロール外径より近似式により求めた前記ロール状物の軸方向における一端部から中央部までの周面形状データと、該近似式により求めた前記ロール状物の軸方向における一端部から中央部までの周面形状データを軸方向中央を対象軸として線対象に反転配置させた前記ロール状物の軸方向における他端部から中央部までの周面形状データである請求項1に記載のロール状物の周面形状測定方法。
  5. 前記基準ロールが中高に形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のロール状物の周面形状測定方法。
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