JP2005337615A - 太陽熱蓄熱暖房装置、ダクト、及び断熱・蓄熱パネル - Google Patents

太陽熱蓄熱暖房装置、ダクト、及び断熱・蓄熱パネル Download PDF

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Abstract

【課題】 新築時における組付けは勿論、既存建築物に対しても大幅な改造を行うことなく組み付けることができ、集熱部に予備加熱室を一体化することによって放熱によるロスをなくし、更に加熱した空気の搬送手段としてのダクト自体に蓄熱機能を付与することによって暖房装置全体の小型、コンパクト化を図りつつ、組付け時のレイアウト自由度を高める。
【解決手段】 太陽熱集熱器2と、太陽熱集熱器によって加熱された流動性を有する熱媒体を搬送するダクト20と、熱媒体を搬送する搬送力を生成するファン30と、を備えた太陽熱蓄熱暖房装置1において、ダクトは、外側に位置する断熱層21と、断熱層の内側に位置する蓄熱層22と、蓄熱層の内側に位置する熱媒体流路23と、を備え、断熱層と蓄熱層は、紙、繊維質材料、或いは既存の断熱材料により構成されており、断熱層を構成する材料の密度は、蓄熱層を構成する材料の密度よりも小さく構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は太陽熱を利用した暖房装置の改良に関し、特に集熱部・蓄熱部を一体化したコンパクトな構造を備えた太陽熱蓄熱暖房装置に関する。
従来の太陽熱を利用した暖房システムにあっては、太陽熱集熱器による集熱能力が天候に左右されるため、室内に供給できる温度が不安定となり、室内を安定して暖房することが難しかった。このため、電気、ガス等の他のエネルギーを利用した予備暖房器具の併用が必要であった。
従来の太陽熱集熱暖房装置として、例えば特開2000−241031公報、特開2000−17750公報には、家屋外壁や屋根に組み付けるタイプの太陽熱集熱、蓄熱装置が開示されている。
しかし、従来の太陽熱集熱暖房装置は、集熱部における外部への放熱量が大きく取得熱の損失が大きかった。即ち、集熱部にはガラス板を配置し、ガラス板の内側の加熱室内の空気を加熱するが、通常、集熱と同時にガラス板から20〜30%の熱量が外部に放熱されている。このような放熱を防止するために、従来は選択吸収塗料を集熱面に塗布したり、或いは補助加熱装置を設ける必要があった。
また、集熱部により加熱した空気をダクトを介して蓄熱部に導き、蓄熱部に蓄えた熱を利用して室内を暖房するシステムは、集熱部の他にダクトと蓄熱部を別個に設けるためシステムが複雑、大型化、高コスト化するという問題があった。特に、蓄熱部は装置全体を大型化する原因となっていた。また、従来の太陽熱集熱暖房装置は、新築時に組み付けることを主眼として設計されているため、既存建築物への後付けが難しく、無理に後付け使用とすれば、大幅な改造を伴う高コストな工事となる虞があった。
また、従来のダクトは、金属材料、樹脂製素材が使用されているため、解体時にリサイクルできず、廃棄せざるを得なかった。
特開2000−241031公報 特開2000−17750公報
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、新築時における組付けは勿論、既存建築物に対しても大幅な改造を行うことなく組み付けることができ、集熱部に予備加熱室を一体化することによって放熱によるロスをなくし、更に加熱した空気の搬送手段としてのダクト自体に蓄熱機能を付与することによって暖房装置全体の小型、コンパクト化を図りつつ、組付け時のレイアウト自由度を高めることを可能とした太陽熱集熱暖房装置を提供することを目的としている。
更に、本発明は、断熱・蓄熱機能を備えたダクト、更には簡単、軽量、低コストな断熱・蓄熱パネルを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、太陽熱集熱器と、太陽熱集熱器によって加熱された流動性を有する熱媒体を搬送するダクトと、熱媒体を搬送する搬送力を生成するファンと、を備えた太陽熱蓄熱暖房装置において、前記ダクトは、外側に位置する断熱層と、断熱層の内側に位置する蓄熱層と、蓄熱層の内側に位置する熱媒体流路と、を備え、前記断熱層と蓄熱層は、紙、繊維質材料、或いは既存の断熱材料、及び蓄熱材料により構成されており、前記断熱層を構成する材料の密度は、蓄熱層を構成する材料の密度よりも小さく構成されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記太陽熱集熱器は、建築物の壁面又は屋根部に取り付けられるケースと、ケース内部に形成された加熱室と、を備え、前記ケースは、その内部に、導入側で加熱室と連通すると共に排出側で建築物内部と連通した前記ダクトを収納可能な構成を備え、前記加熱室は、ケース外面の少なくとも一部に設けた第1の透光板、第1の透光板の内側に所定の空間を隔てて対向配置された第2の透光板、及び該空間によって構成される予備加熱室と、予備加熱室の内側に位置する本加熱室と、を備え、前記本加熱室の少なくとも一部は、通気性及び高熱伝導性を有した集熱パネルによって包囲されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1において、前記太陽熱集熱器は、建築物の壁面又は屋根部に取り付けられるケースと、ケース内部に形成された加熱室と、を備え、前記ダクトは、導入側で加熱室と連通すると共に中間部を建築物内に配管され、且つ排出側で室内と連通した構成を備え、前記加熱室は、ケース外面の少なくとも一部に設けた第1の透光板、第1の透光板の内側に所定の空間を隔てて対向配置された第2の透光板、及び該空間によって構成される予備加熱室と、予備加熱室の内側に位置する本加熱室と、を備え、前記本加熱室の少なくとも一部は、通気性及び高熱伝導性を有した集熱パネルによって包囲されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1、2又は3において、前記集熱パネルは、少なくとも4枚の細幅帯状且つ幅方向に湾曲した金属板を平織り状に組み付けた構成を備えていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4において、前記集熱パネルは、平織りされた4枚の金属板が形成する4つの交差部は、空気を加熱する加熱空所と、2つの通気路と、金属板材間の熱伝導部とから成ることを特徴とする。
請求項6の発明に係るダクトは、加熱された空気を搬送するダクトであって、該ダクトは、外側に位置する断熱層と、断熱層の内側に位置する蓄熱層と、蓄熱層の内側に位置する熱媒体流路と、を備え、前記断熱層と蓄熱層は、紙、繊維質材料、或いは既存の断熱材料により構成されており、前記断熱層を構成する材料の密度は、蓄熱層を構成する材料の密度よりも小さく構成されていることを特徴とする。
請求項7の発明に係る断熱・蓄熱パネルは、積層構造の断熱・蓄熱パネルであって、外側に位置する断熱層と、断熱層の内側に位置する蓄熱層と、を備え、前記断熱層と蓄熱層は、紙、繊維質材料、或いは既存の断熱材料により構成されており、前記断熱層を構成する材料の密度は、蓄熱層を構成する材料の密度よりも小さく構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、本加熱室の前面(太陽光入射側)に、2枚の透光板と空所から成る予備加熱室を設けることによって、本加熱室から外部へ放熱されて逃げようとする熱を予備加熱室で捕捉して室内から循環してくる空気を予備加熱した上で、当該空気を本加熱室に送り込んで本加熱するようにしたので、入射した太陽熱を無駄なく効率的に熱媒体としての空気の加熱に利用することができ、より高温加熱することが可能となる。
また、別体構成の大型の蓄熱手段を設けることなく、紙、繊維材、その他の断熱効果を備えた素材を使用した断熱・蓄熱ダクトを用いるため、装置全体のコンパクト化、組付け容易化、低コスト化を図ることができる。特に、ダクトは、同一材料から成るシート状素材の密度を変えるだけで、任意の場所に断熱層、蓄熱層を任意の厚味で形成できるため、構成がシンプルであり、この断熱・蓄熱構造は、平板状の建材としても利用することができる。素材として、紙、繊維材等を用いた場合には、リサイクルが可能であり、また廃棄、焼却した場合にも環境に与える影響が少ない。
本加熱室と予備加熱室から成る加熱室、及び断熱・蓄熱ダクトをケース内に収納してユニット化した太陽熱蓄熱暖房装置を建造物の外壁、屋根等に外付けできるため、既存の建造物にも適用が容易である。また、断熱・蓄熱ダクトは、ケース外に配置してもよいので、レイアウト自由度を拡大できる。
以下、本発明を添付図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の太陽熱集熱暖房装置の一例の一部断面外観構成図、図2(a)及び(b)は図1の装置構成を示す側部縦断面図、及び正面図である。更に、図3は図2に示したタイプの太陽熱集熱暖房装置を建築物の外壁に後付けした状態を示す断面図である。
この実施形態に係る太陽熱集熱暖房装置1は、太陽熱を集熱し、空気、液体その他の熱媒体を加熱する太陽熱集熱器2と、太陽熱集熱器2によって加熱された流動性を有する熱媒体を搬送するダクト20と、加熱された熱媒体を搬送する搬送力を生成するファン30と、を備えている。
太陽熱集熱器2は、建築物50の壁面又は屋根部に取り付けられるケース3と、ケース3の内部に形成された加熱室(集熱室)10と、を備えている。
ケース3は、太陽と対面する外面全体、或いはその一部に後述する透光板を備えると共に、透光板以外の外面は放熱しにくい材料から構成するか、或いは放熱防止塗料を塗布した構成とする。具体的には、透光板をガラス板などの太陽熱透過材料から構成する一方で、透光板以外の部分はケース3の強度、保形性、保温性を確保するために放熱防止塗料を塗布した金属、耐熱性の高い樹脂等から構成する。ケース3の背面側(建築物側)の背板4は、建築物50の壁面、或いは屋根面に取り付け易い形状とすると共に背板4の下部には建築物内部と連通するための導入側開口4a、及び排出側開口4bを設ける。
空気加熱室10は、ケース3外面の少なくとも一部(この例では上部傾斜面と前面)に設けた第1の透光板11、前面側の第1の透光板11の内側に所定の空間Sを隔てて対向配置された第2の透光板12、及び該空間Sによって構成される予備加熱室13と、予備加熱室13の内側に位置する本加熱室15と、を備えている。
導入側開口4aは予備加熱室13の下部と直結し、予備加熱室13下部から導入された空気は予備加熱室13内で予備加熱されつつ上昇し、上部から本加熱室15内の通路内に入り込んで通路を循環する。
本加熱室15の少なくとも一部は、通気性及び高熱伝導性を有した集熱パネル40によって包囲されている。
本加熱室15では、2枚の透光板11、12を透過して入射した太陽光線を集熱パネル40により受けて集熱しつつ、ファン30の吸引力によって室内から導入され本加熱室内部に形成された通路内を循環する空気を加熱するが、導入側開口4aから導入された空気は予備加熱室13内で予めプラス5〜10℃程度に加熱され、本加熱室において更に50〜60℃程度に加熱され、トータルで55〜70℃程度まで効率良く高温に加熱される。仮に、予備加熱室13が存在しない場合には、集熱パネル40から外側へ放熱される熱も含めて直接外部へ多量の熱が無駄に放出されるが、本実施形態では、放熱される熱を予備加熱室13を通過する空気の加熱用として利用することにより、装置外部への放熱量が低減されるばかりでなく、室内に戻る空気を予備加熱室13と本加熱室15とによって順次加熱することとなるので、太陽熱を効率良く利用することが可能となる。
透光板は2枚以上であれば、何枚であっても良く、透光板を複数枚配置することにより、集熱パネル40からの放熱を更に大幅に低減できる。
本加熱室15内には、一方向に空気が安定して流動するように仕切板(空気流制流板)16が設けられている。これにより空気の流路内で乱気流が発生することがなくなり、空気の加熱効率が更に高まる。
なお、予備加熱室の上部に位置するケースの傾斜面に設けた透光板11bの内側にも集熱パネル40を配置することにより、本加熱室15に送込む空気を更に加熱することができる。
この実施形態に係るケース3は、その内部に空気加熱室10を収容するスペースを備えると共に、空気加熱室10と背板4との間にはダクト20を収容するスペースを有している。
このダクト20は、導入側で空気加熱室10を構成する本加熱室15と連通すると共に排出側で建築物内部と連通している。
図4(a)(b)及び(c)は、本発明の一実施形態に係るダクトの構成を示す径方向断面図、及び要部構成説明図である。(a)と(b)に夫々示したダクトは、円形と矩形の違いはあるが、基本的構成は同等である。このダクト20は、外側に位置する断熱層21と、断熱層21の内側に位置する蓄熱層22と、蓄熱層22の内側に位置する中空の熱媒体流路23と、から構成されている。断熱層21と蓄熱層22は、紙、繊維質材料、或いはグラスウール、発泡スチロール等、既存の断熱材料により構成されており、断熱層21を構成する材料の密度が、蓄熱層22を構成する材料の密度よりも小さく構成されている点が特徴的である。
即ち、例えばダクトの構成材料として単一の素材、例えば紙を選定した場合、断熱層21を、内部に多数の中空部を備えるために断熱性に優れた段ボールによって構成すると共に、蓄熱層22を、厚紙を緊密にロール状に巻き付けた(積層した)構成体によって構成する。紙は、加工が容易で、低コストであり、太陽熱集熱装置による加熱温度の上限である70℃よりも発火点が高い(250℃程度)であるため、安全性の点でも優れている。
断熱層21は、図4(c)に示すように長手方向に伸びる多数の中空部24を連結した構成を備えた段ボール材を任意の形状(円筒状、或いは矩形筒状)に成型することによって形成される。蓄熱層22は、例えばトイレットペーパーの芯材の如き厚紙を緊密に巻き付けた状態で接着剤により一体化することによって形成し、この蓄熱層22の外面に断熱層21を密着して被覆一体化する。
蓄熱層22は、その内側で熱媒体流路23と接しており、周辺温度が低下した場合には、蓄熱した熱を熱媒体流路23を通過する熱媒体に放熱して加熱(加温)することができる。
ダクトの構成材料として、紙以外の繊維、樹脂等を用いても良いし、グラスウール、発泡スチロール等の既存の断熱材を用いても良い。その場合も、最外層を構成する断熱層21としては密封された中空部を備えた多孔質の素材を用い、蓄熱層22としてはシート状の素材を高密度に積層した蓄熱構造を採用すればよい。
いずれにしても、断熱層21と蓄熱層22を同一の素材によって構成することにより、断熱材と蓄熱材が一体となり、製造上の時間的ロスをなくし、製造コストを下げることができる。
或いは、蓄熱層22として、断熱層21とは別の素材、例えば硫酸ナトリウム等の蓄熱材や、酸化鉄等の金属やセラミック等を使用しても良い。
このように本来熱媒体の搬送機能のみしか有しないダクト20に、断熱、蓄熱機能を付与する構成としたため、大型化の原因となる格別の蓄熱手段が不要となり、集熱装置全体のコンパクト化、低コスト化が実現でき、組付け作業が容易化する。しかも、ケース3内にダクトを収容することにより、取扱性が更に高まる。
日中、太陽熱を蓄熱した蓄熱層22は、外気温が低下した後に徐々に放熱するため、ファンを回転させることにより蓄熱を利用して室内を加温することができる。従って、急激な温度変化にも対応することができる。
この太陽熱集熱暖房装置1は、ケース3内に各構成要素を収容してユニット化することができるため、製造、運搬、取り付け、修理、解体作業を容易化できる。ユニット化した装置1を複数台連結して使用することもできるため、どのような規模の建造物にも対応することができる。
なお、ダクトをケース3内に配置する必要がない場合には、ダクトを省略して本加熱室を室内に直結するように構成すればよい。
なお、この装置により冬季には、太陽熱を用いた室内の暖房が可能となるが、夏期にはファンを駆動することにより集熱器により集熱した太陽熱を室内に導かずに、外部に放出するように構成すれば換気機能を発揮できる。
図3は本発明の太陽熱集熱暖房装置を建築物の外壁に取り付けた状態を示しており、この例では一階の部屋51a、と二階の部屋51bを屋内循環ダクト52a、52bにより連結し、更に室内ファン53により空気を強制循環させるように構成している。なお、太陽熱集熱暖房装置1の導入側開口4a、及び排出側開口4bには、必要に応じて集塵抗菌フィルタ54を配置する。
日中、太陽光を集熱することによって加熱された空気は、ファン30、53を駆動することにより、矢印の経路を経て循環し室内を暖房する。一方、外気温度が低下した場合にも同様のファン30、53を駆動することにより、ダクト20内の蓄熱層22に蓄えられた熱がダクト内を通過する空気に放熱されてこれを加温し、加温された空気が室内を循環して暖房する。
このように蓄熱層22を備えたダクト21を太陽熱集熱暖房装置内に装備することにより、装置全体の設置スペースを減縮し、システム全体の構成を簡略化できることが明らかである。
なお、図5(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る太陽熱集熱暖房装置の構成を示す側部断面図、及び正面図であり、この集熱暖房装置1は、図2の実施形態において予備加熱室の上部に設けた傾斜した透光板11bを省略した構成の他は、図2の実施形態と同等である。
次に、図6は図2に示した本発明の太陽熱集熱暖房装置を建築物に適用した他の例を示す断面図であり、この実施形態では空気加熱室(集熱室)10をケース3内に収納する一方で、ダクト20をケース外、即ち建築物50内に配管している点が特徴的である。ダクト20は、導入側ダクト20aと、排出側ダクト20bとして使用する。
また、導入側ダクト20aの途中に、ファン60と、三路シャッタ61を配置することによって、空気加熱室10によって加熱された空気を室内に導入したくない場合、例えば夏期において、加熱された空気を外部へ放出できるように構成している。
この実施形態では、使用するダクトの合計長を長くできるので、その分だけ蓄熱量が増大し、外気温度の低下後における暖房能力を更に高めることができる。
各ダクト20の導入開口、及び排出開口には集塵抗菌フィルタ54を配置する。
次に、図7は集熱パネルの構成例を示す図である。この集熱パネルとしては、例えば本出願人が保有する特許第3544529号に係る太陽熱集熱パネルを利用することが有効である。
以下、特許第3544529号に係る太陽熱集熱パネルの一例について図7に基づいて説明する。図7(a)(b)及び(c)は、斜視図、正面図、及び各交差部の斜視説明図である。
この集熱パネル40は、少なくとも4枚の細幅帯状且つ幅方向に湾曲した集熱用金属板材H1、H2、V3、V4を平織り状に組み付けた構成を備えている。金属板H1、H2は互いに隣接して平行且つ水平方向に伸びる水平方向集熱板であり、金属板V3、V4は互いに隣接して平行且つ垂直方向へ伸びる垂直方向集熱板である。図7(a)において各金属板の面上に記された円弧状矢印は湾曲方向を示している。図7(b)において各金属板の面上に記された実線、及び点線の直線は各金属板の長手方向を示している。
各金属板H1、H2、V3、V4は熱伝導率の良好な薄板状の金属材料から成り、これらを平織りにして一枚のシート状に構成し、建物の外装材又は屋根材として使用することにより集熱用パネルとして機能させることができるものである。本発明では、この集熱パネルを集熱装置内に配備する集熱手段として利用するものである。
この集熱パネル40においては、太陽光の照射を直接受ける金属板表面に集熱された太陽熱が周辺の空気を暖め、金属板間の隙間Sを通り上昇するとともに、上昇する空気に乱気流を起こさせる。つまり、平織りにした集熱用金属板に沿って空気が集熱パネル金属板の隙間Sを通って表面から裏面へと移動し、なおかつ上昇させることができる。つまり、金属板間の隙間から、表の空気が裏面へ、裏の空気が表面へと移動し、周辺の上昇する空気の流れを乱し、集熱パネル周辺空気の滞留時間を長くさせることができる。そして、集熱用パネルが各部において、集熱、伝導、輻射を効率よく繰り返すように構成されている。
図7(c)において、金属板H1の凸面と金属板V3の凹面とが重なる個所Aでは隙間S内に空気が蓄えられ、金属板H2の凹面と金属板V4の凸面とが重なる個所Dでは集熱用金属同士が接触して熱が伝導し、凹面と凸面が重なる個所B、Cでは集熱板から放熱され熱せられた空気が左右上方へと上昇移動する。
つまり、この太陽熱集熱パネル40は、4枚の細幅帯状の集熱用金属板を平織りしたときに形成される4つの交差部A、B、C、Dに、空気を加熱する加熱空所と、2つの通気路と、金属板材間の熱伝導部を備えている構成が特徴的である。
なお、この実施形態の集熱用パネルでは、湾曲した水平方向の集熱用金属板H1、H2によって太陽高度の変化に対応し、湾曲した垂直方向の集熱用金属板V3、V4により太陽方位角の変化に対応し、集熱効果を高める。
また、各金属板同志の交差部において織りやすくするために、一方の金属板、例えば垂直方向の金属板V3、V4を、その長手方向に沿って更に湾曲させてもよい。
なお、図4に示したダクトの構成、即ち、紙などのリサイクル、或いは焼却処理可能な材料から成る断熱層、蓄熱層を備えた構成は、これを平板状に構成して、建材としての断熱・蓄熱パネルとして利用することもできる。即ち、片側、或いは両側の最外層に断熱層を配置し、その内側に蓄熱層を配置したパネルとすることにより、軽量、加工及び組付け容易、且つ低コストのパネルを構成することができ、建築物の壁面、床面、天井等に配置する建材として利用することができる。
本発明の太陽熱集熱暖房装置の一例の外観構成図。 (a)及び(b)は図1の装置構成を示す側部縦断面図、及び正面図。 図2に示したタイプの太陽熱集熱暖房装置を建築物の外壁に後付けした状態を示す断面図。 (a)(b)及び(c)は、本発明の一実施形態に係るダクトの構成を示す径方向断面図、及び要部構成説明図。 (a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る太陽熱集熱暖房装置の構成を示す側部断面図、及び正面図。 図2に示した本発明の太陽熱集熱暖房装置を建築物に適用した他の例を示す断面図。 (a)(b)及び(c)は集熱パネルの構成説明図。
符号の説明
1 太陽熱集熱暖房装置、2 太陽熱集熱器、3 ケース、4 背板、10 加熱室(集熱室)、11 第1の透光板、12 第2の透光板12、13 予備加熱室、15 本加熱室、20 ダクト、21 断熱層、22 蓄熱層、23 熱媒体流路、30 ファン、40 集熱パネル、50 建築物、60 ファン、61 三路シャッタ、V1、V2、H3、H4 金属板。

Claims (7)

  1. 太陽熱集熱器と、太陽熱集熱器によって加熱された流動性を有する熱媒体を搬送するダクトと、熱媒体を搬送する搬送力を生成するファンと、を備えた太陽熱蓄熱暖房装置において、
    前記ダクトは、外側に位置する断熱層と、断熱層の内側に位置する蓄熱層と、蓄熱層の内側に位置する熱媒体流路と、を備え、
    前記断熱層と蓄熱層は、紙、繊維質材料、或いは既存の断熱材料により構成されており、
    前記断熱層を構成する材料の密度は、蓄熱層を構成する材料の密度よりも小さく構成されていることを特徴とする太陽熱蓄熱暖房装置。
  2. 前記太陽熱集熱器は、建築物の壁面又は屋根部に取り付けられるケースと、ケース内部に形成された加熱室と、を備え、
    前記ケースは、その内部に、導入側で加熱室と連通すると共に排出側で建築物内部と連通した前記ダクトを収納可能な構成を備え、
    前記加熱室は、ケース外面の少なくとも一部に設けた第1の透光板、第1の透光板の内側に所定の空間を隔てて対向配置された第2の透光板、及び該空間によって構成される予備加熱室と、予備加熱室の内側に位置する本加熱室と、を備え、
    前記本加熱室の少なくとも一部は、通気性及び高熱伝導性を有した集熱パネルによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽熱蓄熱暖房装置。
  3. 前記太陽熱集熱器は、建築物の壁面又は屋根部に取り付けられるケースと、ケース内部に形成された加熱室と、を備え、
    前記ダクトは、導入側で加熱室と連通すると共に中間部を建築物内に配管され、且つ排出側で室内と連通した構成を備え、
    前記加熱室は、ケース外面の少なくとも一部に設けた第1の透光板、第1の透光板の内側に所定の空間を隔てて対向配置された第2の透光板、及び該空間によって構成される予備加熱室と、予備加熱室の内側に位置する本加熱室と、を備え、
    前記本加熱室の少なくとも一部は、通気性及び高熱伝導性を有した集熱パネルによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽熱蓄熱暖房装置。
  4. 前記集熱パネルは、少なくとも4枚の細幅帯状且つ幅方向に湾曲した金属板を平織り状に組み付けた構成を備えていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の太陽熱蓄熱暖房装置。
  5. 前記集熱パネルは、平織りされた4枚の金属板が形成する4つの交差部は、空気を加熱する加熱空所と、2つの通気路と、金属板材間の熱伝導部とから成ることを特徴とする請求項4に記載の太陽熱蓄熱暖房装置。
  6. 加熱された空気を搬送するダクトであって、該ダクトは、外側に位置する断熱層と、断熱層の内側に位置する蓄熱層と、蓄熱層の内側に位置する熱媒体流路と、を備え、
    前記断熱層と蓄熱層は、紙、繊維質材料、或いは既存の断熱材料により構成されており、
    前記断熱層を構成する材料の密度は、蓄熱層を構成する材料の密度よりも小さく構成されていることを特徴とするダクト。
  7. 積層構造の断熱・蓄熱パネルであって、外側に位置する断熱層と、断熱層の内側に位置する蓄熱層と、を備え、
    前記断熱層と蓄熱層は、紙、繊維質材料、或いは既存の断熱材料及び蓄熱材料により構成されており、
    前記断熱層を構成する材料の密度は、蓄熱層を構成する材料の密度よりも小さく構成されていることを特徴とする断熱・蓄熱パネル。
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