JP2005337209A - 内燃機関用吸気絞り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スロットルバルブ3のバルブ全閉時、つまりアイドル運転時であっても、エンジンの吸気ポート11の壁面または吸気バルブ13の片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを確保することを課題とする。
【解決手段】 スロットルバルブ3を迂回して円筒状空間54を経由して層流生成流路62に連通するバイパス流路9内を流れる補助空気量を調節する補助空気量制御弁を設けている。そのバイパス流路9の空気導入口は、円筒状空間54の図示下端部の壁面で開口している。これによって、スロットルバルブ3のバルブ全閉時、つまりアイドル運転時であっても、バイパス流路9の空気導入口から円筒状空間54、層流生成流路62を経由して、エンジンの吸気ポート11の壁面または吸気バルブ13の片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを確保することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、運転者のアクセル操作量またはスロットル操作量に対応して内燃機関の吸気ポートへの吸入空気量を変更してエンジントルクまたはエンジン回転速度を制御する内燃機関用吸気絞り装置に関するもので、特に内燃機関の吸気ポートの壁面または吸気バルブの片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを生成する層流生成流路を備えた内燃機関用吸気絞り装置に係わる。
[従来の技術]
従来より、内燃機関の吸気ポートに吸入される吸入空気量が少ない場合に、吸入空気をバタフライ弁方式のスロットルバルブにより収束された偏流として吸気ポートの壁面に沿った流れとすると共に、スロットルバルブを吸気バルブの近傍に配置することで、内燃機関の燃焼室内で渦流(例えば横方向の渦流:スワール流)を生成できるように構成した内燃機関用吸気絞り装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
[従来の技術の不具合]
ところが、特許文献1に記載の内燃機関用吸気絞り装置においては、スロットルバルブのバルブ全閉時、つまりアイドル運転時に、スロットルバルブによってスロットルボデー内に形成される吸入空気流路が全閉されてしまい、スロットルバルブにより収束された偏流、つまり吸気ポートの壁面に沿った流れを生成することができす、内燃機関の燃焼室内で渦流(例えばスワール流)を生成できないという問題が生じている。
特開昭54−163215号公報(第1−8頁、第1−2図)
本発明の目的は、スロットルバルブのバルブ全閉時、つまりアイドル運転時であっても、内燃機関の吸気ポートの壁面または吸気バルブの片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを確保することのできる内燃機関用吸気絞り装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、スロットルバルブとして、吸気管内を流れる吸入空気の平均的な流れの軸線方向に対して略直交する方向に回転中心軸線を有するバタフライ弁方式の回転弁を採用している。そして、吸気管の、バタフライバルブの回転中心軸線よりも下流側に、内燃機関の吸気ポートの壁面または吸気バルブの片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを生成するための層流生成流路を形成している。そして、スロットルバルブを迂回して上記の層流生成流路に連通する補助空気通路内を流れる補助空気量を調節する補助空気量制御弁を設けている。これによって、スロットルバルブのバルブ全閉時、つまりアイドル運転時であっても、内燃機関の吸気ポートの壁面または吸気バルブの片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを確保することができる。
請求項2に記載の発明によれば、層流生成流路は、内燃機関の吸気ポートに流入する吸入空気の流速および方向性を確保し、内燃機関の燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させるための渦流を発生させる目的で、内燃機関の吸気ポートの壁面または吸気バルブの片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを生成するための渦流生成流路であることを特徴としている。また、請求項3に記載の発明によれば、層流生成流路は、前記吸気管の吸入空気流路より流入した吸入空気に、比較的に流速の速い気流特性を持たせるか、あるいは燃料噴射弁の噴射孔より噴射された燃料噴霧の微粒化を促進させるための気流特性を持たせる気流特性付与流路であることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、吸気管に、層流生成流路の空気吹出口より内燃機関の燃焼室内に向かう吸入空気の流路近傍に、内燃機関の吸気ポートに向けて燃料噴霧を噴射する噴射孔を有する燃料噴射弁を搭載するようにしても良い。この場合には、吸入空気を燃料噴射弁の噴射孔付近に導入することができるので、燃料噴射弁の噴射孔より噴射される燃料噴霧の微粒化を促進させるエアアシスト機能を、燃料噴射弁の噴射孔の形状変更を伴うことなく、簡易な構造で実現することができる。
請求項5に記載の発明によれば、補助空気量制御弁は、補助空気通路の流路開口面積を可変とする弁体を有している。そして、補助空気量制御弁は、補助空気通路を取り囲むように、弁体が微小隙間を持ってシートする枠状のシール壁部を設けている。これによって、スロットルバルブのバルブ全閉時、つまりアイドル運転時以外の、スロットルバルブが吸入空気流路を開いている時でも、補助空気通路を通って吸入空気が層流生成流路内に流入するので、偏流または層流状の流れの流量を増加することができ、内燃機関の燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させる渦流効果をより向上することができる。
請求項6に記載の発明によれば、スロットルボデーの断面形状を、バタフライバルブの回転中心軸線よりも下流側が、ボア内管の半径方向の外径側にボア外管を配置した部分二重管構造としている。そして、ボア内管とボア外管との間に、吸入空気流路に対して並列的に内燃機関の燃焼室内に連通する空間を形成している。そして、補助空気通路の下流端に、ボア外管の内壁面で開口する空気導入口を設けている。すなわち、補助空気量制御弁の補助空気通路の空気導入口が、スロットルバルブよりも吸入空気の流れ方向の下流側の乱流状態になっている箇所と異なる層流状態の空間、つまりスロットルバルブのバルブ開度の大小に応じて生起する気流の乱れの影響を受けない空間に連通している。これによって、補助空気通路の空気導入口から空間内に吸入空気が流入する際に吸入空気流路内を流れる吸入空気と干渉して空気導入口付近で乱流が生起することを防止できる。あるいは補助空気通路の空気導入口が吸気管(スロットルボデー)の壁面で開口することにより、スロットルバルブのバルブ開度が小さい開度時に、吸入空気流路の壁面に沿って流れる吸入空気が空気導入口付近で不規則な流れ(乱流)となることも防止できるので、吸気音の発生を防止することができる。
請求項7に記載の発明によれば、上記のボア内管を、略円錐台筒形状の内径側円筒部とし、また、上記のボア外管を、略円筒形状の外径側円筒部とし、また、上記の空間を、ボア内管の外周とボア外管の内周との間に形成された円筒状空間とした場合、円筒状空間の上流端を周方向の全周に渡って隔壁で仕切ることで、スロットルボデーの、バタフライバルブの回転中心軸線よりも吸入空気の流れ方向の下流側を部分二重管構造とすることができる。また、請求項8に記載の発明によれば、円筒状空間の空気出口を、内燃機関の吸気ポートの壁面または吸気バルブの片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを生成する層流生成流路を経由して、内燃機関の燃焼室内に連通させるようにしても良い。ここで、上記の層流生成流路は、例えばスロットルバルブのバルブ開度が小さい開度の時に、比較的に流速の速い吸入空気の流れを生成する層流生成流路であっても良い。
本発明を実施するための最良の形態は、スロットルバルブのバルブ全閉時、つまりアイドル運転時であっても、内燃機関の吸気ポートの壁面または吸気バルブの片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを確保するという目的を、スロットルバルブを迂回して上記の層流生成流路に連通する補助空気通路内を流れる補助空気量を調節する補助空気量制御弁を設けることで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図4は本発明の実施例1を示したもので、図1は二輪自動車用エンジンの吸気系統を示した図で、図2ないし図4は内燃機関用吸気絞り装置の主要構成を示した図である。
本実施例の内燃機関用吸気絞り装置は、運転者のアクセル操作量に基づいて内燃機関(例えば二輪自動車用単気筒4サイクルガソリンエンジン:以下エンジンと言う)の吸気系統、つまり内部をエンジンの燃焼室内に向かう吸入空気が流れる吸気管の途中に組み込まれており、エンジンの燃焼室内に吸入される吸入空気量を変更することで、すなわち、二輪自動車等の車両のスロットルレバーまたはスロットルハンドル等のスロットル操作部品のスロットル操作量に基づいてエンジンの燃焼室内に流入する吸入空気量を変更することで、エンジン回転速度またはエンジントルクをコントロールする装置である。なお、スロットル操作量とは、四輪自動車においては、運転者のアクセルペダルの踏み込み量(アクセル操作量)に相当する。
本実施例の内燃機関用吸気絞り装置は、スロットルレバーまたはスロットルハンドル等のスロットル操作部品にワイヤーケーブルを介して機械的に連結されたアクセルレバー1と、このアクセルレバー1と一体化されたスロットルシャフト2と、このスロットルシャフト2と一体的に回転するバタフライ弁方式のスロットルバルブ3と、このスロットルバルブ3を開閉自在に収容するスロットルボデー4と、このスロットルボデー4の下流端に気密的に結合されたアウトレットダクト5と、スロットルバルブ3を、吸入空気量が最小となる全閉位置に戻す方向に付勢するリターンスプリング6と、スロットルバルブ3を迂回するバイパス流路(補助空気通路)9内を流れる補助空気量を調節する補助空気量制御弁(図示せず)とによって構成されている。
ここで、エンジンは、吸入空気と燃料との混合気を燃焼室内で燃焼させて得る熱エネルギーにより出力を得るもので、吸気管(後記するインテークパイプ)の下流端に気密的に結合されるシリンダヘッド10と、このシリンダヘッド10に設けられる3次元的な吸気流路形状の吸気ポート(インテークポート)11より混合気が吸入される燃焼室を形成するシリンダブロック(図示せず)とを備えている。なお、シリンダヘッド10の一方側に形成される吸気ポート11は、エンジンのシリンダヘッド10に装着された円筒状のバルブガイド12内に往復方向に摺動自在に保持された吸気バルブ(インテークバルブ)13により開閉され、排気ポート(エキゾーストポート:図示せず)は、エンジンのシリンダヘッドに装着された円筒状のバルブガイド(図示せず)内に往復方向に摺動自在に保持された排気バルブ(エキゾーストバルブ:図示せず)により開閉される。
なお、吸気バルブ13は、エンジンのシリンダヘッドの吸気ポート11に装着された円環状のバルブシート(シートリング)14に離座または着座することで、吸気ポート11を開閉するように構成されている。また、排気バルブは、エンジンのシリンダヘッドの排気ポートに装着された円環状のバルブシート(シートリング:図示せず)に離座または着座することで、排気ポートを開閉するように構成されている。そして、シリンダヘッドとシリンダブロックとで形成されるシリンダの内周面には、エンジンのクランクシャフト(図示せず)にコンロッド(図示せず)を介して連結されるピストンが摺動自在に配設されている。なお、シリンダヘッド10には、先端部が燃焼室内に露出するようにスパークプラグ(図示せず)が取り付けられている。
また、本実施例の二輪自動車等の車両には、電子制御式燃料噴射装置が搭載されている。これは、電動式のフューエルポンプ(図示せず)により燃料(例えばガソリン)を一定の圧力に加圧してフューエルフィルタ(図示せず)を介してインジェクタ8(電磁式燃料噴射弁)へ送り、最適なタイミングで燃料を噴射できるようにしたシステムである。そして、電子制御式燃料噴射装置は、エンジンの稼働状態を検出する各種センサ、およびそれらを統合するエンジン制御ユニット(以下ECUと言う:図示せず)等から構成されている。ここで、インジェクタ8および後記する補助空気量制御弁(アイドル回転速度制御弁)を電子制御するECUの内部には、CPU、RAM、ROM等の機能を含んで構成されたマイクロコンピュータが設けられ、各種センサからのセンサ信号がA/D変換器によってA/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力されるように構成されている。
マイクロコンピュータには、プレッシャセンサからの吸気圧信号、吸気温センサ(図示せず)からの吸気温信号、エンジン壁面温度センサ(図示せず)からのエンジン温度信号、燃料温度センサ(図示せず)からの燃料温信号、およびクランク角度センサ(図示せず)からのクランク角度信号等のセンサ信号が入力される。なお、マイクロコンピュータは、クランク角度信号のパルス間隔時間を計測することでエンジン回転速度を検出する。また、スロットルバルブ3のバルブ開度または回転角度を、スロットルボデー4に取り付けられるスロットルポジションセンサ(図示せず)によって検出できるようにしても良い。また、補助空気量制御弁のバルブ開度は、エンジン負荷やエンジンの暖機状態等のエンジンの運転状態に対応して設定される目標アイドル回転速度に、計測したエンジン回転速度が略一致するようにアクチュエータの駆動電流がフィードバック制御される。
エンジンの燃焼室内に吸入空気を送り込むための吸気管は、吸入空気を濾過するエアクリーナ(濾過エレメント:図示せず)を収容保持したエアクリーナケース(図示せず)、このエアクリーナケースよりも下流側に気密的に結合された吸気ダクト15、この吸気ダクト15の下流端に気密的に結合されたスロットルボデー4、このスロットルボデー4の下流端に気密的に結合されたアウトレットダクト5、およびこのアウトレットダクト5の下流端に気密的に結合されたインテークパイプ17等を有している。吸気ダクト15は、略円筒形状のゴム系の弾性体よりなる接続用ホース(またはエアクリーナアウトレットホースまたはエアインテークホース)である。この吸気ダクト15内には、エアクリーナで濾過された吸入空気をスロットルボデー4内に送り込むための吸入空気流路18が形成されている。また、インテークパイプ17の上流端の外周の鍔状のインシュレータ取付部の外周には、インシュレータ16が焼き付け等により溶着固定されている。
このインシュレータ16は、略円筒形状のゴム系の弾性体よりなる。このインシュレータ16内には、アウトレットダクト5からインテークパイプ17に吸入空気を送り込むための吸入空気流路19が形成されている。また、インテークパイプ17内には、スロットルボデー4から吸気ポート11に吸入空気を送り込むための吸入空気流路20が形成されている。また、インテークパイプ17の上層部(特に天地方向の天側に位置する天壁部)には、エンジンの吸気ポート11内に最適なタイミングで燃料を噴射するインジェクタ8が取り付けられている。このインジェクタ8の先端部には、エンジンの吸気ポート11の壁面(例えば底側壁面)または吸気ポート11を開閉する吸気バルブ13の背壁面に向けて燃料を噴射する噴射孔が形成されている。なお、本実施例では、内燃機関用吸気絞り装置(アウトレットダクト5の層流生成流路の空気吹出口)よりインテークパイプ17の吸入空気流路20を経由して吸気ポート11に向かう吸入空気が流れる流路近傍に噴射孔が位置するようにインジェクタ8を設置している。
本実施例の内燃機関用吸気絞り装置では、軽量化および低コスト化を目的として、アクセルレバー1、スロットルシャフト2、スロットルバルブ3、スロットルボデー4およびアウトレットダクト5を樹脂化している。特に、スロットルシャフト2の非円筒状のシャフト側嵌合部21およびスロットルバルブ3の非円筒状のバルブ側嵌合部22を樹脂化して、スロットルシャフト2のシャフト側嵌合部21とスロットルバルブ3のバルブ側嵌合部22との嵌め合い部を、例えばレーザ溶着等の熱溶着を用いて固定している。また、スロットルボデー4の下流端の鍔状ボデー側嵌合部23およびアウトレットダクト5の上流端の鍔状ダクト側嵌合部24との嵌め合い部を、例えばレーザ溶着等の熱溶着を用いて固定している。
アクセルレバー1の外周部には、運転者が操作するスロットルレバーまたはスロットルハンドル等のスロットル操作部品に連動する開き側、閉じ側ワイヤーケーブル(図示せず)が巻き付けられる略V字形状の周溝部25が設けられている。また、アクセルレバー1の外周部には、開き側、閉じ側ワイヤーケーブルの一端部を取り付けるための開き側、閉じ側取付溝26が設けられている。また、アクセルレバー1の裏面には、ボス形状の肉厚部27が設けられている。アクセルレバー1の肉厚部27は、周囲よりスロットルボデー4のボア壁部の外径面側に突出するように設けられている。その肉厚部27には、スロットルバルブ3のバルブ全閉時にアクセルブラケット28の全閉ストッパ29に当接する全閉ストッパ部、およびスロットルバルブ3のバルブ全開時にアクセルブラケット28の全開ストッパに当接する全開ストッパ部が樹脂成形にて一体的に形成されている。
スロットルシャフト2は、例えば熱可塑性樹脂等の樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリブチレンテレフタレート:PBT、またはポリフェニレンサルファイド:PPS、またはポリアミド樹脂:PA、またはポリプロピレン:PP、またはポリエーテルイミド:PEI等)により樹脂一体成形されたシャフト側嵌合部21に、シャフト側嵌合部21等の樹脂成形部を補強するための金属材料(例えばSUS304等のステンレス鋼)よりなる分割型の金属部材をインサート成形したシャフトである。このシャフト側嵌合部21は、スロットルバルブ3のバルブ側嵌合部22をレーザ溶着等の熱溶着方法を用いて固定する非円筒状のバルブ固定部(樹脂シャフト)である。このシャフト側嵌合部21の外周面には、レーザ溶着の時の溶着強度を高めるための2つの平坦面(2面幅部)が形成されている。なお、2つの平坦面(2面幅部)を除くシャフト側嵌合部21の外周面は、スロットルシャフト2の中心軸線(軸心・回転中心)を中心とする円弧状の曲率面とされている。また、スロットルシャフト2のシャフト側嵌合部21の外周に、スロットルバルブ3のバルブ側嵌合部22を嵌め合わせた後に、スロットルシャフト2のシャフト側嵌合部21にスロットルバルブ3のバルブ側嵌合部22を固定ボルトや締結ねじ等のスクリューを用いて締め付け固定しても良い。
分割型の金属部材は、スロットルシャフト2の一端面から他端面に至るまで軸方向全体に配置された中軸棒状の金属シャフト31、およびこの金属シャフト31の外周に部分的に円筒状隙間を隔てて嵌め合わされ、金属シャフト31と同一軸心上に配置された円筒状の金属パイプ(図示せず)等によって構成されている。そして、スロットルシャフト2の金属シャフト31は、シャフト側嵌合部21と嵌合する部分が円柱形状の径小部とされている。そして、金属シャフト31は、シャフト側嵌合部21より軸方向の他端部の表面部分がスロットルシャフト2の外周面に露出しており、その露出部がスロットルボデー4の第2シャフト摺動孔(図示せず)の内周面に回転自在に支持される第2軸受摺動部を構成する円柱形状の径大部とされている。
また、スロットルシャフト2の金属パイプは、シャフト側嵌合部21の軸方向の一端部の外周に嵌合し、その嵌合部分がスロットルシャフト2の外周面に露出しており、その露出部がスロットルボデー4の第1シャフト摺動孔(図示せず)の内周面に回転自在に支持される第1軸受摺動部を構成する。ここで、本実施例のスロットルシャフト2は、金属シャフト31の回転中心軸線が、スロットルボデー4の吸入空気流路41の中心軸線に対して半径方向の図示下方側に所定の距離だけ偏心した偏心位置に配置されている。そして、スロットルシャフト2の回転中心軸線方向の一端部には、スロットルレバーまたはスロットルハンドル等のスロットル操作部品にワイヤーケーブルを介して機械的に連結されたアクセルレバー1がシャフト側嵌合部21と同一の樹脂材料により一体的に形成されている。
スロットルバルブ3は、例えば熱可塑性樹脂等の樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリブチレンテレフタレート:PBT、またはポリフェニレンサルファイド:PPS、またはポリアミド樹脂:PA、またはポリプロピレン:PP、またはポリエーテルイミド:PEI等)により一体的に形成された樹脂成形品で、スロットルボデー4内において開閉自在に収容されている。このスロットルバルブ3は、スロットルボデー4のボア壁部(後記するボア内管)の中心軸線方向(吸入空気の平均的な流れの軸線方向)に対して略直交する方向に回転中心軸線を有するバタフライ弁方式の回転弁(バタフライバルブ)で、吸入空気量を最小とする全閉位置から吸入空気量を最大とする全開位置までの回転動作可能範囲内において回転角度(バルブ開度)が変更されることで、エンジンの燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御する。このスロットルバルブ3は、エンジンの燃焼室内への吸入空気量を調節するための二輪自動車等の車両のスロットルレバーまたはスロットルハンドル等のスロットル操作部品のスロットル操作量に応じてバルブ開度(回転角度)が変更される。
このスロットルバルブ3には、スロットルシャフト2のシャフト側嵌合部21の外周に嵌め合わされて保持固定される非円筒形状のバルブ側嵌合部22、およびこのバルブ側嵌合部22に連結されて、バルブ側嵌合部22の接線方向に延長された円板状部(バルブ本体)32が一体的に形成されている。スロットルバルブ3のバルブ側嵌合部22は、スロットルシャフト2のシャフト側嵌合部21の外周に嵌め合わされた後に、例えばレーザ溶着等の熱溶着を用いて固定されている。このバルブ側嵌合部22は、スロットルシャフト2のシャフト側嵌合部21との嵌め合い部の中央部、または少なくとも一端部に、スロットルシャフト2のシャフト側嵌合部21の外周に圧入固定(締まり嵌め)される絞り部(圧入部)を有している。
そして、バルブ側嵌合部22内には、軸方向に貫通する小判型の貫通孔(嵌合穴)33が形成されている。また、バルブ側嵌合部22の内周面のうちで、スロットルシャフト2のシャフト側嵌合部21の外周面に形成された2つの平坦面(2面幅部)に対応した部分には、2つの平坦面(2面幅部)が形成されている。これは、スロットルシャフト2のシャフト側嵌合部21とスロットルバルブ3のバルブ側嵌合部22との相対回転運動を防止できる。なお、2つの平坦面(2面幅部)を除くバルブ側嵌合部22の内周面および外周面は、バルブ側嵌合部22の軸線を中心とする円弧状の曲率面とされている。また、スロットルバルブ3の円板状部32の片端面または両端面には、バルブ側嵌合部22の外周部と円板状部32の外径側端部近傍とを繋ぐように複数の補強用リブ34が一体的に形成されている。さらに、スロットルバルブ3の円板状部32の外径側端部には、図4に示したように、スロットルバルブ3のバルブ開度に対する吸入空気の流量特性を非線形とするための円弧状の凸状部(リブ)35、36が一体的に形成されている。
スロットルボデー4は、例えば熱可塑性樹脂等の樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリブチレンテレフタレート:PBT、またはポリフェニレンサルファイド:PPS、またはポリアミド樹脂:PA、またはポリプロピレン:PP、またはポリエーテルイミド:PEI等)により樹脂一体成形(樹脂化)された樹脂成形品であって、スロットルシャフト2およびスロットルバルブ3を回転自在に収容保持する装置(ハウジング)である。このスロットルボデー4の円管状ボア壁部内には、エンジンの燃焼室内に吸入空気を送るための吸入空気流路41が形成されている。この吸入空気流路41は、図1に示したように、内部を中心軸線方向に吸入空気が流れる断面円形状の吸気通路であって、エアクリーナから吸気ダクト15の吸入空気流路18を介して吸入空気を吸い込むための空気入口部(上流側開口部)、およびアウトレットダクト5を介してエンジンの吸気ポート11に吸入空気を流入させるための空気出口部(下流側開口部)を有している。
ここで、スロットルボデー4のブラケット取付用台座42には、例えば冷間圧延鋼板(SPCC)等の金属板をプレス成形する等して所定の形状に一体的に形成されたアクセルブラケット28を、締結ねじ等のスクリュー43を用いて締め付け固定している。また、アクセルブラケット28には、開弁側、閉弁側ワイヤーケーブルを往復方向に移動自在に保持するための爪状部44が一体的に設けられている。なお、アクセルブラケット28には、スロットルバルブ3のバルブ全閉時にアクセルレバー1の全閉ストッパ部(図示せず)が直接的または間接的に当接する平板状の全閉ストッパ29、およびスロットルバルブ3のバルブ全開時にアクセルレバー1の全開ストッパ部(図示せず)が直接的または間接的に当接する平板状の全開ストッパ(図示せず)が一体的に設けられている。
本実施例のスロットルボデー4のボア壁部は、スロットルバルブ3の回転中心軸線よりも吸入空気の流れ方向の上流側が略円筒形状のボア内管(またはボア外管)45のみで構成されている。そのボア内管(またはボア外管)45の上流端には、吸気ダクト15の下流端をクランプ、取付金具または取付バンド等の締め付け具を用いて締め付け固定するための円筒状の吸気ダクト取付部46が一体的に形成されている。なお、吸気ダクト15の下流端の内周は、吸気ダクト取付部46の外周に嵌め合わされて気密的に結合されている。また、本実施例のスロットルボデー4のボア壁部は、スロットルバルブ3の回転中心軸線よりも吸入空気の流れ方向の下流側が、略円錐台筒形状のボア内管(ボア内径を形成する内径側円筒部)51の半径方向の外径側に、略円筒形状のボア外管(スロットルボデー4のボア壁部の外郭を形成する外径側円筒部)52を配置した部分二重管構造に形成されている。そのボア外管52の下流端には、アウトレットダクト5の上流端の鍔状ダクト側嵌合部24を、例えばレーザ溶着等の熱溶着を用いて結合するための鍔状ボデー側嵌合部23が一体的に形成されている。
また、ボア内管51内には、エンジンの燃焼室内に連通する上記の吸入空気流路41が形成されており、その吸入空気流路41内には、スロットルシャフト2のシャフト側嵌合部21とスロットルバルブ3全体が回転自在に組み込まれている。ここで、ボア内管51は、ボア外管52の内周部より図示左方向に所定の傾斜角度で傾斜するように略円錐台筒形状に形成されている。また、ボア内管51のボア内径面には、吸入空気の流れ方向の下流側に向かって徐々に縮径する円錐面53が形成されている。この円錐面53は、スロットルバルブ3の円板状部の外径側端部がメカニカルタッチ(直接的に接触)すると、これ以上のスロットルバルブ3の全閉方向の回転動作を規制することが可能なバルブ係止部を構成する。また、スロットルボデー4は、ボア内管51とボア外管52との間に、吸入空気流路41に対して並列的にエンジンの燃焼室内に連通する円筒状空間54を有している。なお、ボア内管51は、円筒状空間54と吸入空気流路41とを区画する円筒状隔壁を構成している。その円筒状空間54は、吸入空気流路41の周囲を取り囲むように吸入空気流路41に対して並列的に設けられて、スロットルボデー4のボア壁部の下流端のみで開口する略環状凹部を構成している。また、円筒状空間54の上流端を周方向の全周に渡って隔壁55で仕切ることで、スロットルボデー4のボア壁部の、スロットルバルブ3の回転中心軸線よりも下流側を部分二重構造としている。
アウトレットダクト5は、例えば熱可塑性樹脂等の樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリブチレンテレフタレート:PBT、またはポリフェニレンサルファイド:PPS、またはポリアミド樹脂:PA、またはポリプロピレン:PP、またはポリエーテルイミド:PEI等)により樹脂一体成形(樹脂化)された樹脂成形品であって、スロットルボデー4に対してスロットルボデー4のボア外管52の管周方向に取付角度可変としたハウジングである。このアウトレットダクト5は、スロットルバルブ3の弁開度または回転角度が大きい高開度時にのみ吸入空気が流入する吸入空気流路61と、スロットルバルブ3の弁開度または回転角度が小さい低開度時に吸入空気が流入する層流生成流路(気流特性付与流路)62とに略円管状の隔壁(以下ボア内管と言う)63で仕切ることで二重管構造に形成している。すなわち、アウトレットダクト5を、略円管形状のボア内管63の半径方向の外径側に、所定の環状隙間を隔てて円管状のボア外管64を配置した二重管構造に形成している。なお、スロットルボデー4のボア内管51の下流端とアウトレットダクト5のボア内管63の上流端との間には、スロットルボデー4のボア内管51内に形成される吸入空気流路41の下流端の壁面側部(円環状空気出口部)とアウトレットダクト5のボア内管63の外周とボア外管64の内周との間に形成される層流生成流路62の空気入口部(略円環状の空気取入口)とを連通する円筒状の連通路65が形成されている。
層流生成流路62は、例えばスロットルバルブ3のバルブ開度(回転角度)が小さい低開度の時であっても、エンジンの吸気ポート11に流入する吸入空気の流速および方向性を確保し、エンジンの燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させるための縦方向の渦流(タンブル流)を発生させる目的で、比較的に流速が速く、しかも吸気ポート11の壁面(例えば天井側壁面)または吸気バルブ13の片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを生成するための渦流生成流路を構成している。また、層流生成流路62の上流端には、スロットルボデー4の吸入空気流路41から内部に吸入空気を取り入れるための略円環状の空気取入口が形成されている。この空気取入口は、空気吹出口よりも広い開口断面積を有している。また、空気取入口には、スロットルボデー4の吸入空気流路41から連通路65を経由して層流生成流路62内に吸入空気が流入する際の曲がり圧力損失を低減するという目的で、テーパ形状またはR形状の面取りが施された面取り部が設けられている。また、空気取入口は、スロットルボデー4の円筒状空間54の空気出口部に連通すると共に、上記の連通路65を介してスロットルボデー4の吸入空気流路41の空気出口部に連通している。また、層流生成流路62の下流端には、吸気ポート11の壁面(例えば天井側壁面)または吸気バルブ13の片側に向かって吸入空気を吹き出すための略円弧形状の空気吹出口が形成されている。なお、層流生成流路62の流路径、空気取入口や空気吹出口の開口断面積は、エンジンの仕様(例えば排気量等)または要求に応じて任意に変更しても良い。
また、本実施例の層流生成流路62の下流端は、略円環板状の仕切り板66で仕切られており、その仕切り板66の一部で、すなわち、アウトレットダクト5の中心軸線方向に対して垂直方向の上層側に偏心した位置で1箇所のみ上記の空気吹出口が開口している。なお、本実施例では、ボア内管63の図示下部側に対してボア内管63の図示上部側の方が吸入空気の流れの軸線方向の寸法が長くなるように形成されていることから、仕切り板66の下層部側(図示下部側)に対して上層部側(図示上部側)の方が、吸入空気の流れ方向の下流側に位置するように傾斜している。すなわち、層流生成流路62は、その層流生成流路62の途中から空気吹出口に向かって流路断面積が次第に小さくなるように設けられている。
ここで、アウトレットダクト5のボア外管64の下流端には、インシュレータ16の上流端をクランプ、取付金具または取付バンド等の締め付け具を用いて締め付け固定するための円筒状のインシュレータ取付部67が一体的に形成されている。なお、インシュレータ16の上流端の内周は、インシュレータ取付部67の外周に嵌め合わされて気密的に結合されている。また、アウトレットダクト5のボア外管64の上流端には、スロットルボデー4のボア壁部(ボア内管)51の下流端の鍔状ボデー側嵌合部23に、例えばレーザ溶着等の熱溶着を用いて結合される鍔状ダクト側嵌合部24が一体的に形成されている。なお、鍔状ダクト側嵌合部24の外周には、鍔状ボデー側嵌合部23と鍔状ダクト側嵌合部24との間を気密化(密封化)するためのシール材としてのOリング68が装着されるOリング溝69が形成されている。
ここで、本実施例のスロットルボデー4のボア壁部の下流端の外壁面、つまりボア外管52の外壁面には、ゴムホースを介してプレッシャセンサ(いずれも図示せず)が取り付けられている。このプレッシャセンサは、ゴムホースの一端部が気密的に嵌め合わされる圧力導入管71内に形成される圧力導入通路(圧力センシングポート)7から導入される円筒状空間54内の空気圧力を検出する圧力センサである。なお、圧力導入管71は、ボア外管52の図示上端側(天井側)の外壁面より図示上方に延びるように設けられており、また、圧力導入通路7は、円筒状空間54の例えば天井側壁面で圧力導入口が開口している。プレッシャセンサは、圧力導入通路7を経て導入されたスロットルボデー4の円筒状空間54内の空気圧力を電気信号に変換して出力するピエゾ抵抗素子等よりなる半導体圧力センサ、および半導体圧力センサより出力される電気信号を増幅する増幅回路等の圧力検出部を有し、特に吸気管内の圧力変化を電圧変化に置き換えて検出する吸気管圧力(吸気圧)センサである。
また、本実施例のスロットルボデー4のボア壁部の下流端、つまりボア外管52の外壁面には、連通管を介して補助空気量制御弁のバルブハウジング(図示せず)が取り付けられている。この補助空気量制御弁は、バルブハウジング、連結管およびこの連結管の一端部が気密的に嵌め合わされる補助空気導入管72内に形成されるバイパス流路(補助空気通路)9内を流れる補助空気量を調節するバルブ(弁体)と、このバルブを開弁方向に駆動するステッピングモータ等のアクチュエータ(弁体駆動手段)と、バルブを閉弁方向に付勢するスプリング等の弁体付勢手段(いずれも図示せず)とから構成されている。ここで、本実施例の補助空気量制御弁のバルブハウジングには、バルブが微小間隙を持ってシートする枠状のシート壁部(図示せず)が設けられ、このシート壁部内には、弁孔(図示せず)が形成されている。すなわち、本実施例の補助空気量制御弁は、スロットルバルブ3がバルブ全閉時、つまりアイドル運転時だけでなく、エンジンの全運転領域に渡って若干の漏れ空気の存在するタイプのアイドル回転速度制御弁である。
なお、補助空気導入管72は、ボア外管52の図示下端側(底側)の外壁面より図示下方に延びるように設けられている。また、バイパス流路9は、スロットルバルブ3よりも上流側の吸気管(例えば吸気ダクト15)に形成された空気入口部から、スロットルバルブ3を迂回して、スロットルボデー4の円筒状空間54の壁面に形成される空気出口部に至る吸入空気通路である。また、バイパス流路9は、円筒状空間54の例えば底側壁面で空気出口部(空気導入口)が開口している。また、バイパス流路9の流路径は、エンジンの仕様(例えば排気量等)または要求に応じて任意に変更しても良い。本実施例のバイパス流路9の流路径は、圧力導入通路7の流路径よりも大きくしてある。
そして、補助空気量制御弁は、バイパス流路9の流路面積を変化させ、バイパス流路9を経由してエンジンの燃焼室内に供給される吸入空気量を可変に制御することで、エンジンのアイドル運転時、すなわち、スロットルバルブ3のバルブ全閉時にエンジン負荷やエンジンの暖機状態に応じてアイドル回転速度を制御するアイドルスピードコントロールバルブ(ISCV)を構成する。例えばエンジン負荷が増大した場合でも、補助空気量制御弁は、アクチュエータへの駆動電流に応じてバルブをリフトさせてバイパス流路9の流路面積を増大させることで、エンジンの燃焼室内に供給される吸入空気量を増加させ、エンジンストールを防止することができる。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の内燃機関用吸気絞り装置の作用を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
運転者が二輪自動車等の車両のスロットルレバーまたはスロットルハンドル等のスロットル操作部品を操作すると、このスロットル操作部品にワイヤーケーブルを介して機械的に連結されたアクセルレバー1が、リターンスプリング6の付勢力に抗して、スロットル操作量に対応した所定の回転角度だけ回転する。これにより、アクセルレバー1と一体的に回転するスロットルシャフト2が所定の回転角度だけ回転し、スロットルボデー4の吸入空気流路41内においてスロットルバルブ3が所定のバルブ開度(回転角度)だけ回転する。したがって、スロットルボデー4の吸入空気流路41がバルブ開度だけ開かれるので、エンジン回転速度がスロットル操作量に対応した速度に変更される。
一方、フューエルタンクから汲み上げられた燃料は、フューエルポンプ、フューエルフィルタ、燃料配管を通ってインジェクタ8の内部に供給されている。そして、インジェクタ8は、ECUから噴射信号を受けると、インジェクタ8の先端部の噴射孔からインテークパイプ17の吸入空気流路20内およびシリンダヘッド10の吸気ポート11内にタイミング良く噴射される。なお、本実施例では、エンジンの吸気行程と重なるように、あるいはエンジンの吸気行程前に燃料噴霧の噴射を終了するように燃料噴射時期および燃料噴射量(燃料噴射期間)を制御している。そして、インジェクタ8の噴射孔よりエンジンの吸気ポート11の壁面(例えば底側壁面)またはエンジンの吸気バルブ13の背壁面に向かって噴射される燃料の噴射時期(噴射タイミング)や燃料噴射量(燃料噴射期間)は、ECUによって決定される。例えばプレッシャセンサによってエンジンの吸気管圧力を検出して間接的に吸入空気量を演算し、この演算した吸入空気量と計測したエンジン回転速度とから基本噴射期間を計算し、これに各種センサからのセンサ信号による補正を加えて指令噴射期間を決定している。なお、吸気管圧力とエンジン回転速度とから基本噴射期間を直接計算しても良い。
エンジンの吸気行程では、吸気バルブ13が開き、排気バルブが閉じている時に、ピストンが上死点から下死点に向かって下降運動すると、燃焼室内に負圧が発生し、混合気が燃焼室内に吸入される。このとき、エアクリーナで濾過された吸入空気は、吸気ダクト15の吸入空気流路18を経由してスロットルボデー4の吸入空気流路41内に流入する。そして、スロットルバルブ3のバルブ開度に応じて、スロットルボデー4の吸入空気流路41の空気出口部からアウトレットダクト5の吸入空気流路61内に流入する吸入空気と、連通路65、空気取入口を経由して層流生成流路62内に流入する吸入空気とに分けられる。そして、吸入空気流路61内に流入した吸入空気は、インシュレータ16の吸入空気流路19、インテークパイプ17の吸入空気流路20、シリンダヘッド10の吸気ポート11を経て燃焼室内に吸入される。なお、本実施例では、エンジンの燃焼室内に吸入される吸入空気量を、プレッシャセンサにより検出された吸気管圧力と計測したエンジン回転速度とをECUで演算することにより、間接的に計測している。すなわち、吸入空気量検出装置として、吸気管圧力方式(スピードデンシティ方式)を採用している。
一方、層流生成流路62内に流入した吸入空気は、仕切り板66の下層部側(図示下部側)に対して上層部側(図示上部側)の方が、吸入空気の流れ方向の下流側に位置するように傾斜しており、すなわち、層流生成流路62は、その層流生成流路62の途中から空気吹出口に向かって流路断面積が次第に小さくなるように設けられている。これにより、層流生成流路62の下層部側に流入した吸入空気が、上層部側に設けられる空気吹出口に抵抗無く流れ込み易くなっている。また、層流生成流路62内に流入した吸入空気は、層流生成流路62の途中から空気吹出口に向かって収束して、空気吹出口から吹き出す際には、比較的に流速の速い流れとなる。
これにより、インテークパイプ17の吸入空気流路20およびシリンダヘッド10の吸気ポート11内において、吸入空気流路20および吸気ポート11の上層部(天井側壁面)に沿うように、しかもエンジンの吸気ポート11の壁面(例えば天井側壁面)または吸気バルブ13の片側に向かう比較的に流速の速い空気流を作り出すことができる。また、吸気バルブ13の片側に向かう比較的に流速の速い空気流にインジェクタ8の噴射孔より噴射される燃料噴霧を当てるようにしている。これにより、吸気バルブ13の開弁時に、層流生成流路62の空気吹出口からインテークパイプ17の吸入空気流路20およびシリンダヘッド10の吸気ポート11内に流入する吸入空気の流れを利用して(エアアシスト機能)インジェクタ8の噴射孔より噴射された燃料噴霧の微粒化を促進させることができる。そして、吸気バルブ13の開弁時に、吸入空気流路20および吸気ポート11の上層部(天井側壁面)、吸気バルブ13の片側を経由して、燃焼室内に、比較的に流速の速い混合気を入れることができるので、縦方向の渦流(タンブル流)を生成できる。
吸気バルブ13が閉じられ、ピストンが上昇する圧縮行程では、混合気の中で霧化されている燃料が気化し、空気と混ざって燃え易いガスになりながら、燃焼室内で圧縮されていく。そして、ピストンが上死点に達して温度、圧力が共に高くなったところで、スパークプラグにより電気火花を飛ばして点火すると、混合気は急速に燃焼し、圧力の高まった燃焼ガスによってピストンが押し下げられ、クランクシャフトが回される(爆発行程)。そして、ピストンが下死点に達したところで、排気バルブが開かれ、燃焼ガスが排気ポートから噴出すると共に、ピストンが上昇して燃焼室内に残った燃焼ガスを追い出す(排気行程)。本実施例では、以上のような吸気、圧縮、爆発および排気の4行程を、クランクシャフトが2回転(720°CA)する間に実施する。
逆に、運転者がスロットルレバーまたはスロットルハンドル等のスロットル操作部品を戻すと、リターンスプリング6の付勢力によってアクセルレバー1、スロットルバルブ3およびスロットルシャフト2が全閉方向に戻されて、スロットルボデー4の吸入空気流路41がスロットルバルブ3によって閉じられる。このようなスロットルバルブ3のバルブ全閉時においても、スロットルバルブ3を迂回するバイパス流路9を経由してエンジンの燃焼室内に吸入空気が流入するように構成されているので、エンジン回転速度がアイドル回転速度となる。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の内燃機関用吸気絞り装置においては、エンジンの燃焼室内に吸入空気を送り込むための吸気管を構成するスロットルボデー4の断面形状を、スロットルバルブ3の回転中心軸線よりも吸入空気の流れ方向の下流側が、ボア内管51の半径方向の外径側にボア外管52を配置した部分二重管構造としている。そして、スロットルボデー4のボア内管51とボア外管52との間に、スロットルバルブ3を開閉自在に収容する吸入空気流路41に対して並列的にエンジンの燃焼室内に連通する円筒状空間54を形成している。なお、スロットルボデー4のボア外管52の図示上端側(天井側)の外壁面から、図示上方に延びるように圧力導入管71が一体的に形成されている。また、ボア外管52の図示下端側(底側)の外壁面から、図示下方に延びるように補助空気導入管72が一体的に形成されている。
そして、本実施例では、スロットルボデー4の下流端に設けられる円筒状空間54の空気出口部が、アウトレットダクト5のボア内管63の外周とボア外管64の内周との間に形成される層流生成流路62の空気入口部と連通している。そして、本実施例では、スロットルバルブ3を迂回して円筒状空間54を経由して層流生成流路62に連通するバイパス流路9内を流れる補助空気量を調節する補助空気量制御弁を設けている。なお、バイパス流路9の空気導入口は、円筒状空間54の図示下端部の壁面(例えば底側壁面)で開口している。これによって、スロットルバルブ3のバルブ全閉時、つまりアイドル運転時であっても、バイパス流路9の空気導入口から円筒状空間54、層流生成流路62を経由して、エンジンの吸気ポート11の壁面(例えば天井側壁面)または吸気バルブ13の片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを確保することができるので、エンジンの燃焼室内において混合気の燃焼を促進させるための縦方向の渦流(タンブル流)を確実に生成できる。したがって、エンジンの燃焼室内において混合気の燃焼を促進させるための渦流を積極的に生成できるので、通常では燃え難い薄い空燃比で燃焼(希薄燃焼)させることができ、エンジン性能を落とさずに燃費を改善できる。
また、スロットルバルブ3のバルブ全閉時、つまりアイドル運転時の、補助空気量制御弁のバルブ開度は、エンジンの暖機状態またはエンジン負荷に応じて変更されるため、エンジンの暖機状態またはエンジン負荷によってはバイパス流路9の空気導入口から円筒状空間54を経由して層流生成流路62内に流入する吸入空気流量を更に増加できるので、スロットルバルブ3のバルブ全閉時、つまりアイドル運転時であっても、エンジンの燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させる渦流効果をより向上することができる。
また、本実施例の補助空気量制御弁のバルブハウジングには、バイパス流路9の流路開口面積を可変とするバルブ(弁体)が微小隙間を持ってシートする枠状のシール壁部が設けられている。これによって、スロットルバルブ3のバルブ全閉時、つまりアイドル運転時以外の、スロットルバルブ3がスロットルボデー4の吸入空気流路41を開いている時でも、バイパス流路9の空気導入口から円筒状空間54を経由して層流生成流路62内に流入するので、偏流または層流状の流れの流量を増加することができ、エンジンの燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させる渦流効果をより向上することができる。
また、補助空気量制御弁のバイパス流路9の空気導入口は、スロットルバルブ3の下流側の乱流状態に成り易い箇所と異なる層流状態の円筒状空間54、つまりスロットルバルブ3のバルブ開度の大小に応じて生起する気流の乱れの影響を受けない円筒状空間54の壁面で開口している。これによって、補助空気量制御弁のバルブ(弁体)が、バイパス流路9を形成するバルブハウジングに設けられる枠状のシール壁部との間に微小間隙を持ってシートするタイプのものであっても、バイパス流路9の空気導入口から円筒状空間54内に吸入空気が流入する際に吸入空気流路41内を流れる吸入空気と混ざり合って空気導入口付近で不規則な流れ(乱流)が生起することを防止できる。あるいは、補助空気量制御弁のバイパス流路9の空気導入口がスロットルボデー4の下流端のボア外管52の内壁面で略直角的に交わるように開口することにより、スロットルバルブ3のバルブ開度が小さい開度時に、吸入空気流路41の壁面に沿って流れる吸入空気が空気導入口付近で不規則な流れ(乱流)が生起することも防止できるので、吸気音の発生を防止することができる。
さらに、スロットルバルブ3がバルブ全閉時、つまりアイドル運転時であっても、スロットルバルブ3よりも上流側の吸気管(例えば吸気ダクト15)に形成された空気入口部から、スロットルバルブ3を迂回して、スロットルボデー4の円筒状空間54の壁面に形成される空気出口部(空気導入口)に至るバイパス流路9を経由し、更にバイパス流路9の空気導入口から円筒状空間54、アウトレットダクト5の層流生成流路62、インテークパイプ17の吸入空気流路20、エンジンのシリンダヘッド10に形成される吸気ポート11を経由してエンジンの燃焼室内に吸入空気を導入することができるので、アイドル運転時の吸入空気量の不足に伴うエンジンの異常燃焼や異常振動を防止でき、且つエンジンストールを回避できる。
そして、本実施例では、円筒状空間54の図示下端部の壁面(例えば底側壁面)でバイパス流路9の空気導入口が開口し、このバイパス流路9の空気導入口より最も遠い箇所、つまり円筒状空間54の図示上端部の壁面(例えば天井側壁面)で圧力導入通路7の圧力導入口が開口しているので、スロットルバルブ3のバルブ開度が大きい開度であってもスロットルバルブ3の下流側の気流の乱れの影響を受け難く、且つスロットルバルブ3がバルブ全閉時(アイドル運転時)であってもバイパス流路9の空気出口部の下流側の気流の乱れの影響を受け難い箇所に圧力導入通路7の圧力導入口を形成している。これによって、スロットルバルブ3のバルブ開度の大小に応じて生起する気流の乱れの影響を受けず、圧力変動が限りなく少ない円筒状空間54、すなわち、スロットルバルブ3のバルブ開度の変更に伴って変化する圧力変動の影響を受け難い円筒状空間54から圧力導入通路7を介して空気圧力をプレッシャセンサに導入できる。したがって、吸気管内の空気圧力(吸気管圧力)の検出精度を向上することができる。
また、層流生成流路62の空気吹出口からエンジンの吸気ポート11の天井側壁面および吸気バルブ13の片側に向かって吹き出される比較的に流速の速い吸入空気の流路近傍に、エンジンの吸気ポート11に向けて燃料噴霧を噴射する噴射孔を有するインジェクタ8をインテークパイプ17の上層部(インジェクタ取付部)に設置している。これにより、吸入空気をインジェクタ8の噴射孔付近に導入することができるので、インジェクタ8より噴射される燃料噴霧の微粒化を促進させるエアアシスト機能を、インジェクタ8の噴射孔の形状変更を伴うことなく、簡易な構造で実現することができる。なお、本実施例では、本発明の内燃機関用吸気絞り装置を、エンジンの燃焼を促進する縦方向の渦流(タンブル流)の生成が可能となるように構成したが、エンジンの燃焼を促進する横向きの渦流(スワール流)の生成が可能となるように構成しても良い。また、本発明の内燃機関用吸気絞り装置を、エンジンの燃焼を促進するスキッシュ渦の生成が可能となるように構成しても良い。
図5ないし図7は本発明の実施例2を示したもので、図5ないし図7は内燃機関用吸気絞り装置の主要構成を示した図である。
本実施例のスロットルボデー4は、スロットルバルブ3の回転中心軸線よりも下流側に、エンジンの吸気ポート11の天井側壁面および吸気バルブ13の片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを生成するための層流生成流路73を有している。また、層流生成流路73の上流端には、スロットルボデー4の吸入空気流路41から内部に吸入空気を取り入れるための略円環状の空気取入口が形成されている。また、層流生成流路73の下流端には、インテークパイプ17の吸入空気流路20内に吸入空気を吹き出すための略円弧形状の空気吹出口が形成されている。なお、この層流生成流路73を、インジェクタ8の噴射孔より噴射された燃料噴霧の微粒化を促進させるための気流特性を持たせる気流特性付与流路としても良い。ここで、74は、スロットルボデー4の、スロットルバルブ3の回転中心軸線よりも下流側のボア内径内を、吸入空気流路41と層流生成流路73とに仕切る隔壁である。また、スロットルボデー4の下流端には、インシュレータ16の上流端をクランプ、取付金具または取付バンド等の締め付け具を用いて締め付け固定するための円筒状のインシュレータ取付部75が一体的に形成されている。
また、本実施例のスロットルボデー4のボア壁部の図示上端側(天井側)の外壁面より図示上方に延びるように、補助空気量制御弁の補助空気導入管72が設けられている。この補助空気導入管72内に形成されるバイパス流路9は、スロットルバルブ3よりも上流側の吸気管(例えば吸気ダクト15)に形成された空気入口部から、スロットルバルブ3を迂回して、スロットルボデー4の層流生成流路73の壁面に形成される空気出口部(空気導入口)に至る吸入空気通路である。これによって、スロットルバルブ3のバルブ全閉時、つまりアイドル運転時であっても、バイパス流路9の空気導入口から層流生成流路73を経由して、エンジンの吸気ポート11の壁面(例えば天井側壁面)または吸気バルブ13の片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを確保することができる。また、スロットルバルブ3のバルブ全閉時、つまりアイドル運転時の、補助空気量制御弁のバルブ開度は、エンジンの暖機状態またはエンジン負荷に応じて変更されるため、エンジンの暖機状態またはエンジン負荷によってはバイパス流路9の空気導入口から層流生成流路73内に流入する吸入空気流量を更に増加できるので、スロットルバルブ3のバルブ全閉時、つまりアイドル運転時であっても、エンジンの燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させる渦流効果をより向上することができる。
[変形例]
本実施例では、スロットルバルブ3を全開方向または全閉方向に駆動するバルブ駆動手段として、二輪自動車のスロットルレバーまたはスロットルハンドルの操作量(スロットル操作量)をワイヤーケーブルを介して機械的にスロットルシャフト2の一端部に一体化されたアクセルレバー(回転体)1に伝えて、スロットルバルブ3を二輪自動車のスロットルレバーまたはスロットルハンドルの操作量(スロットル操作量)に対応した所定の弁開度または所定の回転角度に回転動作させるようにしたバルブ駆動手段を採用しているが、駆動モータ等のアクチュエータの回転出力をスロットルシャフト2の一端部に一体化されたバルブギヤ(回転体)に伝達して、スロットル操作量に対応した所定の弁開度または所定の回転角度に回転動作させるようにしたバルブ駆動手段を採用しても良い。
本実施例では、本発明の内燃機関用吸気絞り装置を、二輪自動車のスロットルレバーまたはスロットルハンドルの操作量(スロットル操作量)に対応してスロットルバルブ3の弁開度または回転角度を変更するようにした二輪自動車の内燃機関用吸気絞り装置に適用した例を説明したが、本発明の内燃機関用吸気絞り装置を、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル操作量)に対応してスロットルバルブ3の弁開度または回転角度を変更するようにした四輪自動車の内燃機関用吸気絞り装置に適用しても良い。
また、アクセルレバー1、スロットルシャフト2、スロットルバルブ3、スロットルボデー4およびアウトレットダクト5を樹脂一体成形する樹脂材料として、加熱されて溶融状態の樹脂材料(例えば熱可塑性樹脂よりなる溶融樹脂)に充填材(例えば低コストなガラス繊維、または炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維等)または添加材を混合した樹脂系の複合材料(例えばガラス繊維30%入りのポリブチレンテレフタレート:PBTG30、またはガラス繊維40%入りのポリブチレンテレフタレート:PBTG40)を用いても良い。また、上記の樹脂系の複合材料を、ゲートから樹脂成形金型のキャビティ内に射出することで、樹脂系の複合材料の射出成形によって樹脂スロットルボデーまたは樹脂スロットルバルブまたは樹脂アクセルレバーまたは樹脂スロットルシャフトを製造しても良い。このように樹脂系の複合材料の射出成形によって樹脂一体成形された樹脂成形品は、低コストで、且つ樹脂成形性に優れると共に、機械的性質をはじめ強度、剛性および耐熱性等の性能が向上する。
また、本実施例では、加熱されて溶融状態の溶融材料として樹脂材料(例えば熱可塑性樹脂よりなる溶融樹脂)を用いたが、加熱されて溶融状態の溶融材料として金属材料の溶湯(例えばアルミニウム合金またはマグネシウム合金等の半溶融合金材料の溶湯)を用いても良い。すなわち、アクセルレバー1またはスロットルシャフト2またはスロットルバルブ3またはスロットルボデー4またはアウトレットダクト5のうちのいずれか1つ以上を金属化しても良い。また、スロットルボデー4の下流端にアウトレットダクト5の上流端を締結ボルト等の締結具を用いて締め付け固定しても良い。また、スロットルボデー4とアウトレットダクト5とを一体化して1つの管状部品(例えばスロットルボデー)によって構成しても良い。
本実施例では、例えばスロットルバルブ3のバルブ開度が小さい開度の時であっても、内燃機関の吸気ポートに流入する吸入空気の流速および方向性を確保し、エンジンの燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させるためのタンブル流を発生させる目的で、比較的に流速が速く、しかも吸気ポート11の壁面または吸気バルブ13の片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを生成するための層流生成流路62を、アウトレットダクト5のボア内管63の外周とボア外管64の内周との間に形成しているが、上記の層流生成流路62を、スロットルボデー4のボア内管51とボア外管52との間に形成しても良い。この場合には、円筒状空間54の下流端と層流生成流路62の上流端との間に連通路65を設ける。
また、上記の層流生成流路62の代わりに、エンジンの燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させるための渦流を発生させず、インジェクタ8の噴射孔より噴射された燃料噴霧の微粒化を促進させる目的で、インジェクタ8の噴射孔近傍に局所的にアシスト空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを生成するための層流生成流路を、スロットルボデー4またはアウトレットダクト5のいずれか一方に設けても良い。また、上記の層流生成流路62の代わりに、エンジンの燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させるための渦流を発生させず、スロットルボデー4の吸入空気流路41より流入する吸入空気に、比較的に流速の速い気流特性を持たせるか、あるいはインジェクタ8の噴射孔より噴射された燃料噴霧の微粒化を促進させるための気流特性を持たせる気流特性付与流路を、スロットルボデー4またはアウトレットダクト5のいずれか一方に設けても良い。
本実施例では、スロットルボデー4のボア外管52の壁面に、プレッシャセンサの圧力導入通路7を形成する圧力導入管71、および補助空気量制御弁のバイパス流路9を形成する補助空気導入管72を一体的に設けたが、アウトレットダクト5のボア外管64の壁面に、圧力導入管71または補助空気導入管72のいずれか一方を一体的に設けても良い。また、圧力導入管71または補助空気導入管72のいずれか一方をインテークパイプ17の壁面に設けても良い。また、プレッシャセンサの圧力導入通路7の圧力導入口と補助空気量制御弁のバイパス流路9の空気出口部(空気導入口)との位置関係は、本実施例に限定されるものではないが、望ましくはプレッシャセンサの圧力導入通路7の圧力導入口と補助空気量制御弁のバイパス流路9の空気導入口とを最も離れた位置(ボア外管52の管周方向に90〜270°程度、望ましくは180°程度)に設けることが望ましい。
本実施例では、スロットルボデー4のボア壁部を構成するボア内管51とボア外管52との間に、吸入空気流路41に対して並列的にエンジンの燃焼室内に連通する円筒状空間54を形成し、この円筒状空間54に共に連通するプレッシャセンサの圧力導入通路7および補助空気量制御弁のバイパス流路9を、スロットルボデー4の中心軸線を対称面として図示上下に対称的に配置しているが、円筒状空間54を2つ以上の空間(例えば半円弧筒状空間または略三日月状空間)に仕切る隔壁を設けて、それぞれ独立した空間にプレッシャセンサの圧力導入通路7および補助空気量制御弁のバイパス流路9を連通させるようにしても良い。
二輪自動車用エンジンの吸気系統を示した部分断面図である(実施例1)。 (a)は内燃機関用吸気絞り装置の主要構成を示した背面図で、(b)は内燃機関用吸気絞り装置の主要構成を示した側面図である(実施例1)。 (a)は内燃機関用吸気絞り装置の主要構成を示した側面図で、(b)は内燃機関用吸気絞り装置の主要構成を示した正面図である(実施例1)。 図3(b)のA−A断面図である(実施例1)。 (a)は内燃機関用吸気絞り装置の主要構成を示した背面図で、(b)は内燃機関用吸気絞り装置の主要構成を示した側面図である(実施例2)。 (a)は内燃機関用吸気絞り装置の主要構成を示した側面図で、(b)は内燃機関用吸気絞り装置の主要構成を示した正面図である(実施例2)。 図6(b)のB−B断面図である(実施例2)。
符号の説明
2 スロットルシャフト
3 スロットルバルブ
4 スロットルボデー(吸気管)
5 アウトレットダクト(吸気管)
7 圧力導入通路
8 インジェクタ(燃料噴射弁)
9 バイパス流路(補助空気通路)
10 二輪自動車用エンジンのシリンダヘッド
11 二輪自動車用エンジンの吸気ポート
13 二輪自動車用エンジンの吸気バルブ(インテークバルブ)
15 吸気ダクト(吸気管)
17 インテークパイプ(吸気管)
41 スロットルボデーの吸入空気流路
51 ボア内管(筒状隔壁)
52 ボア外管
54 円筒状空間
55 隔壁
61 アウトレットダクトの吸入空気流路
62 アウトレットダクトの層流生成流路(渦流生成流路、気流特性付与流路)
63 ボア内管
64 ボア外管
65 連通路
71 圧力導入管
72 補助空気導入管
73 スロットルボデーの層流生成流路(渦流生成流路、気流特性付与流路)

Claims (8)

  1. (a)内燃機関の燃焼室内に吸入される吸入空気量を調節するスロットルバルブと、
    (b)このスロットルバルブのバルブ開度に応じて流路開口面積が可変とされた吸入空気流路を有する吸気管と、
    (c)この吸気管に取り付けられた補助空気量制御弁と
    を備えた内燃機関用吸気絞り装置において、
    前記スロットルバルブは、前記吸気管内を流れる吸入空気の平均的な流れの軸線方向に対して略直交する方向に回転中心軸線を有するバタフライバルブであって、
    前記吸気管は、前記バタフライバルブの回転中心軸線よりも下流側に、前記内燃機関の吸気ポートの壁面または吸気バルブの片側に局所的に吸入空気を吹き出すような偏流または層流状の流れを生成するための層流生成流路を有し、
    前記補助空気量制御弁は、前記スロットルバルブを迂回して前記層流生成流路に連通する補助空気通路を有し、前記補助空気通路内を流れる補助空気量を調節することを特徴とする内燃機関用吸気絞り装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用吸気絞り装置において、
    前記層流生成流路は、前記内燃機関の吸気ポートに流入する吸入空気の流速および方向性を確保し、前記内燃機関の燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させるための渦流を発生させるための渦流生成流路であることを特徴とする内燃機関用吸気絞り装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関用吸気絞り装置において、
    前記層流生成流路は、前記吸気管の吸入空気流路より流入した吸入空気に、比較的に流速の速い気流特性を持たせるか、あるいは燃料噴射弁の噴射孔より噴射された燃料噴霧の微粒化を促進させるための気流特性を持たせる気流特性付与流路であることを特徴とする内燃機関用吸気絞り装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用吸気絞り装置において、
    前記吸気管は、前記層流生成流路の空気吹出口より前記内燃機関の燃焼室内に向かう吸入空気の流路近傍に、前記内燃機関の吸気ポートに向けて燃料噴霧を噴射する噴射孔を有する燃料噴射弁を搭載していることを特徴とする内燃機関用吸気絞り装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用吸気絞り装置において、
    前記補助空気量制御弁は、前記補助空気通路の流路開口面積を可変とする弁体、および前記補助空気通路を取り囲むように設けられて、前記弁体が微小隙間を持ってシートする枠状のシール壁部を有していることを特徴とする内燃機関用吸気絞り装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用吸気絞り装置において、
    前記吸気管は、前記バタフライバルブの回転中心軸線よりも下流側が、前記吸入空気流路を形成するボア内管の半径方向の外径側にボア外管を配置した部分二重管構造のスロットルボデーを有し、
    前記スロットルボデーは、前記ボア内管と前記ボア外管との間に、前記吸入空気流路に対して並列的に前記内燃機関の燃焼室内に連通する空間を有し、
    前記補助空気通路の下流端には、前記ボア外管の内壁面で開口する空気導入口が設けられていることを特徴とする内燃機関用吸気絞り装置。
  7. 請求項6に記載の内燃機関用吸気絞り装置において、
    前記ボア内管は、略円錐台筒形状の内径側円筒部であって、
    前記ボア外管は、略円筒形状の外径側円筒部であって、
    前記空間は、前記ボア内管の外周と前記ボア外管の内周との間に形成された円筒状空間であって、
    前記円筒状空間の上流端を周方向の全周に渡って隔壁で仕切ることで、前記スロットルボデーの、前記バタフライバルブの回転中心軸線よりも下流側を部分二重管構造としていることを特徴とする内燃機関用吸気絞り装置。
  8. 請求項7に記載の内燃機関用吸気絞り装置において、
    前記円筒状空間の空気出口は、前記層流生成流路を経由して、前記内燃機関の燃焼室内に連通していることを特徴とする内燃機関用吸気絞り装置。
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