JP2005335925A - 産業車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】 向きが変更可能な運転シートの固定解除を容易に行うことができ、車両の運転状態の切り替えに対応したシート位置の切り替えを容易に行うことができる産業車両を提供する。
【解決手段】 向きを変更可能な運転シート14の向きを前向き位置、右向き位置及び左向き位置に切り替え、各位置に固定するシート位置切替機構を設ける。シート位置切替機構を、運転シート14を各位置に固定するためのロック用電磁ソレノイドを用いて構成する。各ロック用電磁ソレノイドを作動させて運転シート14の固定状態を解除するためのシートロック解除スイッチを、車両の前後進を切り替えるための前後進切替レバー19に設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】 向きを変更可能な運転シート14の向きを前向き位置、右向き位置及び左向き位置に切り替え、各位置に固定するシート位置切替機構を設ける。シート位置切替機構を、運転シート14を各位置に固定するためのロック用電磁ソレノイドを用いて構成する。各ロック用電磁ソレノイドを作動させて運転シート14の固定状態を解除するためのシートロック解除スイッチを、車両の前後進を切り替えるための前後進切替レバー19に設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両の正面に向く前向き位置から左側方または右側方に向きを変えることができる運転シートを備えた産業車両に関するものである。
この種の運転シートは、車両を長い距離後進させる必要があるフォークリフト・トラック、ショベルローダ等の産業車両に設けられる。これは、車両を後進させるときに、運転者が車両後方を無理なく見ることができるようにするためである。
この種の運転シートとしては、例えば、特許文献1に開示されるものがある。この運転シートは、車両正面を向く前向き位置から、車両右側方を向く右向き位置に回転させることにより向きを切り替え可能となっている。運転シートの向きの切り替えは、シート横に設けられた回動スイッチが操作され、かつ、前後進切替レバーが後進位置に切り替えられたときに、コントローラがロック用電磁弁による固定状態を解除することによって可能となる。従って、運転者は、車両を後進させるときに、前記のように運転シート横の回動スイッチを操作し、かつ、前後進切替レバーを後進に切り替えた状態で、運転シートの向きを前向き位置から右向き位置に切り替える。
また、特許文献2に開示される運転シートと運転台との間には、運転シートを、前向き位置、右向き位置または左向き位置に固定するための固定手段と、この固定手段による固定状態を解除するための固定解除手段とが設けられている。固定手段は、運転台側に固定された固定板、運転シート側に支持されるとともに固定板の切欠部に係合可能な係合レバー、この係合レバーを係合位置に付勢する引っ張りコイルばね等によって構成されている。固定解除手段は、運転シートの側方に設けられた操作レバー、この操作レバーと前記係合レバーとを連結するプルケーブル等によって構成されている。従って、運転者は、車両を後進させるときに、運転シート側方の操作レバーを操作した状態で、運転シートを前向き位置から右向き位置まで回転させる。
特開2000−143192号公報(第4,5頁、第1−5図)
特開2001−253275号公報
上記特許文献1に開示される運転シートでは、車両を後進させようとするときに、運転者がハンドルから離れたシート横まで手を下ろして回動スイッチを操作する必要がある。このため、車両を後進させる時間がそれほど長くないときには、運転者は回動スイッチの操作を省いて、運転シートを前向き位置にしたままで車両を後進させることがあった。上記特許文献2の運転シートにおいても、同様に、運転者が操作レバーを操作せず、運転シートを前向き位置にしたままで車両を後進させることがあった。
従って、車両を後進させるときに運転者が車両後方を見やすいように、運転シートの向きを前向き位置から右向き位置に切り替えることができるにも拘らず、運転シートの固定状態を解除するための操作が容易でないために、その機能が使用されないことがあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、向きが変更可能な運転シートの固定解除を容易に行うことができ、車両の運転状態の切り替えに対応したシート位置の切り替えを容易に行うことができる産業車両を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、車両の正面を向く前向き位置から左側方及び右側方の少なくとも一方に向きを変更可能に設けられた運転シートと、前記運転シートの向きの変更範囲内において運転シートを固定可能であるとともに、解除操作部に対する解除操作に基づき、前記運転シートに対する固定状態を解除するシート位置変更手段とを備えた産業車両において、前記解除操作部を、車両における運転または荷役のための既存操作部、または、この既存操作部の近傍に設けた。
従って、この発明では、車両の運転または荷役のために操作される既存操作部、または、既存操作部の近傍に解除操作部が設けられているので、運転者が運転シートの向きを変更するときに、既存操作部を操作するときと同等の操作し易さで解除操作部に対する解除操作を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記解除操作部は前記既存操作部自体であり、前記既存操作部に対する通常操作とは別に設定された既存操作部に対する解除操作によって作動する。
従って、この発明では、既存操作部に対して、通常操作とは別の解除操作を行うだけで、運転シートの固定状態を容易に解除することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記既存操作部は、車両の前後進切替レバーであって、前記通常操作は、前記前後進切替レバーに対する傾動操作であり、前記解除操作は、前記前後進切替レバーに対する前記傾動操作に交差する方向での傾動操作である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記既存操作部は、車両の前後進切替レバーであって、前記通常操作は、前記前後進切替レバーに対する傾動操作であり、前記解除操作は、前記前後進切替レバーに対する前記傾動操作に交差する方向での傾動操作である。
従って、この発明では、前後進切替レバーに対して傾動操作を行うだけで、運転シートの固定状態が解除される。すなわち、運転を前進から後進(または後進から前進)に切り替えようとするときに、前後進切替レバーを操作するのみで、運転シートの固定状態の解除と前後進切替レバーの前後進切替位置の切り替えを引き続いて行うことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記解除操作部は、前記既存操作部に設けられた副操作部である。
従って、この発明では、既存操作部に設けられた副操作部に対して解除操作を行うだけで、運転シートの固定状態を容易に解除することができる。
従って、この発明では、既存操作部に設けられた副操作部に対して解除操作を行うだけで、運転シートの固定状態を容易に解除することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記既存操作部は、車両の前後進切替レバーであって、前記副操作部は、前記前後進切替レバーの先端部に設けられた押しボタンスイッチである。
従って、前後進切替レバーに設けられた押しボタンスイッチを押すだけで、運転シートの固定状態が解除される。すなわち、運転を前進から後進(または後進から前進)に切り替えようとするときに、前後進切替レバーを操作するのみで、運転シートの固定状態の解除と前後進切替レバーの前後進切替位置の切り替えを引き続いて行うことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明は、前記既存操作部は、車両の前後進切替レバーであって、前記副操作部は、前記前後進切替レバーの先端部に設けられた回転スイッチである。
従って、前後進切替レバーに設けられた回転スイッチを回すだけで、運転シートの固定状態が解除される。すなわち、運転を前進から後進(または後進から前進)に切り替えようとするときに、前後進切替レバーを操作するのみで、運転シートの固定状態の解除と前後進切替レバーの前後進切替位置の切り替えを引き続いて行うことができる。
請求項7に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記既存操作部は、車両の操舵ハンドルに設けられたハンドルノブであって、前記副操作部は、前記ハンドルノブに設けられた押しボタンスイッチである。
従って、この発明では、ハンドルノブに設けられた押しボタンスイッチを押すだけで、運転シートの固定状態が解除される。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明において、前記解除操作部は、前記解除操作が一回行われることでその操作状態を保持するとともに取消操作が行われることで前記操作状態を解除するように構成され、前記シート位置変更手段は、前記解除操作部に対する前記取消操作によって前記運転シートを固定可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明において、前記解除操作部は、前記解除操作が一回行われることでその操作状態を保持するとともに取消操作が行われることで前記操作状態を解除するように構成され、前記シート位置変更手段は、前記解除操作部に対する前記取消操作によって前記運転シートを固定可能となる。
従って、この発明では、解除操作を一回行うと、運転シートの固定状態が解除されたままとなり、解除操作の取消操作を行うと、運転シートが固定される状態となる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明において、前記解除操作部は、前記解除操作が継続されることでその操作状態を維持するとともに解除操作の終了によって操作状態を解除するように構成され、前記シート位置変更手段は、前記解除操作部に対する前記解除操作が終了することで前記運転シートを固定可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明において、前記解除操作部は、前記解除操作が継続されることでその操作状態を維持するとともに解除操作の終了によって操作状態を解除するように構成され、前記シート位置変更手段は、前記解除操作部に対する前記解除操作が終了することで前記運転シートを固定可能となる。
従って、解除操作を継続している間だけ、運転シートの固定状態が解除された状態となり、解除操作を終了すると、運転シートが固定される状態となる。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の発明において、前記シート位置変更手段は、前記運転シートの固定状態を解除するための電気式アクチュエータを有し、前記解除操作部は、前記電気式アクチュエータを作動させるためのスイッチを構成する。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の発明において、前記シート位置変更手段は、前記運転シートの固定状態を解除するための電気式アクチュエータを有し、前記解除操作部は、前記電気式アクチュエータを作動させるためのスイッチを構成する。
従って、解除操作部と電気的に接続されるシート位置設定手段によって、運転シートが固定または固定解除される。このため、機械的な構成が容易となる。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の発明において、前後進切替手段に対する前後進切替操作に基づいて車両を前進または後進させる走行制御手段を備えた産業車両であって、前記運転シートが固定されていないときには、前記前後進切替操作に基づく前記走行制御手段の前進及び後進のための作動を共に制限する走行制限手段を備えた。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の発明において、前後進切替手段に対する前後進切替操作に基づいて車両を前進または後進させる走行制御手段を備えた産業車両であって、前記運転シートが固定されていないときには、前記前後進切替操作に基づく前記走行制御手段の前進及び後進のための作動を共に制限する走行制限手段を備えた。
従って、この発明では、運転シートが固定されていないときには、前後進切替手段を操作しても車両を前進及び後進させることができない。このため、誤操作によって解除操作部が解除操作され、解除操作が終了されても運転シートが固定されないときに、運転シートが固定されていない状態での車両の走行を禁止することができる。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、前記走行制限手段は、前記運転シートが、車両を後進させるために車両右側方を向いた右向き位置に固定されているときには、前記前後進切替操作に基づく前記走行制御手段の前進のための作動を制限する。
従って、運転シートが、車両を後進させるための右向き位置に固定された状態では、前後進切替手段を操作しても車両を前進させることができない。
請求項13に記載の発明は、請求項11または請求項12に記載の発明において、前記走行制限手段は、前記運転シートが、運転者が運転シートに乗降りするために車両左側方を向いた左向き位置に固定されているときには、前記前後進切替操作に基づく前記走行制御手段の前進及び後進のための作動を共に制限する。
請求項13に記載の発明は、請求項11または請求項12に記載の発明において、前記走行制限手段は、前記運転シートが、運転者が運転シートに乗降りするために車両左側方を向いた左向き位置に固定されているときには、前記前後進切替操作に基づく前記走行制御手段の前進及び後進のための作動を共に制限する。
従って、運転シートが、運転者が運転シートに乗降りするための左向き位置に固定された状態では、前後進切替手段を誤って操作しても車両が前進及び後進しない。
本発明によれば、運転シートの固定状態を解除するための解除操作部を既存操作部または既存操作部の近傍に設けたので、運転者が運転シートの向きを変更するとときに、既存操作部を操作するときと同等の操作し易さで解除操作部に対する解除操作を行うことができる。従って、向きが変更可能な運転シートの固定解除を容易に行うことができ、車両の運転状態の切り替えに対応したシート位置の切り替えを容易に行うことができる。
(第1実施形態)
次に、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図9に従って説明する。
図1及び図2に示すように、産業車両としてのフォークリフト・トラック10はバッテリ式のカウンタバランス型であって、車体11の中央に運転台12が設けられている。運転台12には、図示しないバッテリが収容されたバッテリフード13が設けられ、このバッテリフード13の上面には運転シート14が設けられている。なお、車体11には、その左側にのみ昇降ステップ11aが設けられ、車両の左側から乗り降りが行われるようになっている。
次に、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図9に従って説明する。
図1及び図2に示すように、産業車両としてのフォークリフト・トラック10はバッテリ式のカウンタバランス型であって、車体11の中央に運転台12が設けられている。運転台12には、図示しないバッテリが収容されたバッテリフード13が設けられ、このバッテリフード13の上面には運転シート14が設けられている。なお、車体11には、その左側にのみ昇降ステップ11aが設けられ、車両の左側から乗り降りが行われるようになっている。
運転シート14は、鉛直軸回りに回転可能に設けられ、その向きを所定の変更範囲内で3位置に切り替え可能となっている。この3位置は、図2に二点鎖線で示すように運転シート14が車両正面を向く前向き位置、図2に実線で示すように運転シート14が右側方を向く右向き位置、及び、図2に一点鎖線で示すように運転シート14が左側方を向く左向き位置である。前向き位置は、車両の前進時、荷役作業時に使用される運転シート14の位置であり、右向き位置は、車両の後進時に使用される運転シート14の位置である。また、左向き位置は、運転者が昇降ステップ11aを使って車両の運転シート14に乗り降りするときに使用される運転シート14の位置である。
また、運転台12には、運転シート14の前方床上に、右足で操作されるアクセルペダル15及びブレーキペダル16が設けられている。運転シート14の前方にはハンドルコラム17が設けられ、ハンドルコラム17には操舵ハンドル18が設けられている。ハンドルコラム17の左側面には、車両の前進または後進を選択するために運転者が左手で操作する前後進切替レバー19が設けられている。ハンドルコラム17の右側方には、同じく右手で操作するリフトレバー20及びチルトレバー21が設けられている。本実施形態では、前後進切替レバー19が、スイッチを構成するとともに解除操作部、既存操作部及び前後進切替手段を構成する。
図3に示すように、前後進切替レバー19は、中立位置からの車両前側斜め上方(図3矢印A方向)への傾動操作(通常操作)により前進位置に切り替わり、前進位置からの車両後側斜め下方(矢印A方向の逆方向)への傾動操作(通常操作)により中立位置に切り替わるように構成されている。また、前後進切替レバー19は、中立位置からの車両後側斜め下方(図3矢印B方向)への傾動操作(通常操作)により後進位置に切り替わり、後進位置からの車両前側斜め上方(矢印B方向の逆方向)への傾動操作(通常操作)により中立位置に切り替わるように構成されている。
また、前後進切替レバー19は、前進位置及び後進位置の切り替え方向に交差する方向、すなわち、中立位置からの車両前側斜め下方(図3矢印C方向)への傾動操作(解除操作)によりシートロック解除位置に切り替わる。そして、シートロック解除位置からの車両後側斜め上方(矢印C方向の逆方向)への傾動操作(取消操作)により中立位置に切り替わるように構成されている。シートロック解除位置は、前記運転シート14の向きを切り替えるときに、そのときの運転シート14の固定状態を解除するための操作位置である。言い換えると、前後進切替レバー19は、前進位置または後進位置からシートロック解除位置に直接に傾動操作することはできない構成である。
図4に示すように、運転シート14は、回転リング22を介してバッテリフード13に対し回動可能に支持されている。回転リング22は、バッテリフード13上に固定される固定リング22aと、この固定リング22aに対し回転可能に支持されるとともに運転シート14の座部14a下面に固定される可動リング22bとからなる。
座部14aとバッテリフード13との間には、運転シート14を前記3位置のいずれかの位置で固定するとともに、前記前後進切替レバー19に対する解除操作により、運転シート14の各位置での固定状態を解除するシート位置切替機構(シート位置変更手段)23が設けられている。
シート位置切替機構23は、バッテリフード13上に固定された左転規制板24及び右転規制板25を備えている。また、シート位置切替機構23は、運転シート14の座部14a下面に固定された係合板26を備えている。係合板26は、円弧状に形成され、座部14aの下面前側において、前記回転リング22の回転中心を中心とする円上に配設されている。また、係合板26の内周面26aには、中央係合凹部27a、左側係合凹部27b及び右側係合凹部27cが設けられている。そして、図6に示すように、運転シート14は、前向き位置から左側に回転されたときに、係合板26の左側端面26bが左転規制板24に当接することによって左向き位置に位置決めされる。また、運転シート14は、図5に示すように、前向き位置から右側に回転されたときに、係合板26の右端面26cが右転規制板25に当接することによって右向き位置に位置決めされる。
また、シート位置切替機構23は、バッテリフード13上に固定されたロック用電磁ソレノイド28を備えている。ロック用電磁ソレノイド28は、非通電時には自律的に突出され、通電時には没入動作する可動鉄心29を備えている。なお、可動鉄心29の先端には、図示しないフリーボールが装着されている。本実施形態では、ロック用電磁ソレノイド28が電気式アクチュエータである。
運転シート14は、図4に示すように、前向き位置において、ロック用電磁ソレノイド28の可動鉄心29が係合板26の中央係合凹部27aに係合することにより、前向き位置に固定される。また、運転シート14は、図5に示すように、右向き位置において、同様に可動鉄心29が係合板26の左側係合凹部27bに係合することにより、右向き位置に固定される。さらに、運転シート14は、図6に示すように、左向き位置において、可動鉄心29が係合板26の右側係合凹部27cに係合することにより、左向き位置に固定される。
また、図4に示すように、運転シート14とバッテリフード13との間には、運転シート14の向きを検出するための、シート位置検出装置30が設けられている。シート位置検出装置30は、バッテリフード13上に固定された前向き位置検知スイッチ31及び右向き位置検知スイッチ32と、運転シート14の座部14a下面に固定された当接部材33及び当接片34とから構成されている。
前向き位置検知スイッチ31は、運転シート14が前向き位置にないときには当接部材33が当接せずにオフとなっており、運転シート14が前向き位置に配置されたときに当接部材33が当接してオフからオンとなる。右向き位置検知スイッチ32は、運転シート14が右向き位置にないときには当接片34が当接せずにオフとなっており、運転シート14が右向き位置に配置されたときに当接片34が当接してオフからオンとなる。従って、運転シート14が左向き位置のときには、前向き位置検知スイッチ31及び右向き位置検知スイッチ32は共にオフのままとなる。
次に、本実施形態の電気的な構成について説明する。
図1及び図2に示すように、車体11の内部には、車両を走行させるための走行用モータ40と、アクセルペダル15及び前後進切替レバー19の操作に基づいて走行用モータ40を運転制御する制御装置41とが設けられている。本実施形態では、制御装置41が、走行制御手段及び走行制限手段である。
図1及び図2に示すように、車体11の内部には、車両を走行させるための走行用モータ40と、アクセルペダル15及び前後進切替レバー19の操作に基づいて走行用モータ40を運転制御する制御装置41とが設けられている。本実施形態では、制御装置41が、走行制御手段及び走行制限手段である。
図7に示すように、制御装置41の入力側には、前向き位置検知スイッチ31及び右向き位置検知スイッチ32がそれぞれ電気的に接続されている。また、制御装置41の入力側には、前後進検知スイッチ42、シートロック解除スイッチ43及びアクセル開度センサ44がそれぞれ電気接続されている。
前後進検知スイッチ42はハンドルコラム17内に設けられ、前後進切替レバー19の操作位置が、中立位置、前進位置及び後進位置のいずれであるかを検知する。シートロック解除スイッチ43もハンドルコラム17内に設けられ、前後進切替レバー19の操作位置が、シートロック解除位置であるか否かを検知する。アクセル開度センサ44はアクセルペダル15の近傍に設けられ、アクセルペダル15の踏込量を検出する。
また、制御装置41の出力側には、ロック用電磁ソレノイド28及び走行用モータ40がそれぞれ電気接続されている。
次に、前記制御装置41が実行する制御処理について説明する。
次に、前記制御装置41が実行する制御処理について説明する。
運転者が前後進切替レバー19を操作して、運転シート14の位置を切り替えようとするときには、制御装置41により、図8に示す処理が実行される。この処理は、制御装置41の制御のもとに図示しない記憶部内のプログラムが実行されることで進行される。
まず、図8に示すように、ステップ(以下、Sと略記する。)100で、シートロック解除スイッチ43の検出結果に基づき、前後進切替レバー19が中立位置からシートロック解除位置に切り替えられたか否かが判定される。そして、前後進切替レバー19がシートロック解除位置に切り替えられたと判定されたときには、次にS101で、ロック用電磁ソレノイド28に対して通電され、ロック用電磁ソレノイド28が非作動状態から作動状態に切り替えられる。この結果、運転シート14に固定されている係合板26のいずれかの係合凹部27a〜27cからロック用電磁ソレノイド28の可動鉄心29が退避し、運転シート14の固定状態が解除されて運転シート14が回転可能な状態となる。
従って、運転シート14が前向き位置に固定されていたときには、運転シート14を前向き位置から右向き位置側に、または、前向き位置から左向き位置側に回転させることが可能となる。また、運転シート14が右向き位置に固定されていたときには、運転シート14を右向き位置から前向き位置側に回転させることが可能となる。さらに、運転シート14が左向き位置に固定されていたときには、運転シート14を左向き位置から前向き位置側に回転させることが可能となる。
次に、S102で、シートロック解除スイッチ43の検出結果に基づき、前後進切替レバー19がシートロック解除位置から中立位置に戻されたか否かが判定される。そして、前後進切替レバー19が中立位置に戻されたと判定されたときには、次にS103で、ロック用電磁ソレノイド28に対する通電が停止され、ロック用電磁ソレノイド28が作動状態から非作動状態に切り替えられる。この結果、運転シート14側の係合板26のいずれかの係合凹部27a〜27cに、ロック用電磁ソレノイド28の可動鉄心29が係合し、運転シート14が可動状態から固定状態となる。
従って、運転シート14が前向き位置にあるときには、運転シート14が前向き位置に固定される。また、運転シート14が右向き位置にあるときには、運転シート14が右向き位置に固定される。さらに、運転シート14が左向き位置にあるときには、運転シート14が左向き位置に固定される。
なお、運転シート14が、前向き位置と右向き位置との中間にある状態で、前後進切替レバー19をシートロック解除位置から中立位置に戻すと、ロック用電磁ソレノイド28の可動鉄心29の先端に設けられたフリーボールが、係合板26の内周面26aに当接した状態となる。この状態のまま運転シート14を前向き位置側または右向き位置側に回転させると、可動鉄心29のフリーボールが係合板26の内周面26aを転動する。そして、運転シート14が前向き位置または右向き位置に配置されたときに、ロック用電磁ソレノイド28の可動鉄心29が中央係合凹部27aまたは左側係合凹部27bに係合し、運転シート14が前向き位置または右向き位置に固定される。
同様に、運転シート14が前向き位置と左向き位置との中間にあるときに、前後進切替レバー19をシ−トロック解除位置から中立位置に戻した後、運転シート14を前向き位置側または左向き位置側に回転させると、可動鉄心29が中央係合凹部27aまたは右側係合凹部27cに係合する。そして、運転シート14が前向き位置または左向き位置に固定される。
また、運転者が前後進切替レバー19を操作して、車両を前進または後進させようとするときには、制御装置41により、図9に示す処理が実行される。この処理は、制御装置41の制御のもとに前記記憶部内のプログラムが実行されることで進行される。
まず、図9に示すように、S200で、前向き位置検知スイッチ31及びシートロック解除スイッチ43の両検出結果から、運転シート14が前向き位置であり、かつ、前後進切替レバー19がシートロック解除位置でないことが制御装置41により判定される。そして、この条件が成立するときには、運転シート14が前向き位置に固定されていると判定される。
運転シート14が前向き位置に固定されていると判定されると、次に、S201で、前後進検知スイッチ42の検知結果から、前後進切替レバー19が、中立位置、前進位置及び右向き位置のいずれであるかが判定される。そして、S201で前後進切替レバー19が中立位置であると判定されると、次にS202で、アクセルペダル15が踏み込まれても走行用モータ40の運転制御は行われず、車両が停止したままとなる。また、S201で前後進切替レバー19の位置が前進位置であると判定されると、次にS203で、アクセルペダル15の踏込量に応じた回転数となるように走行用モータ40が正転制御され、車両が前進制御される。また、S201で前後進切替レバー19の位置が右向き位置であると判定されると、次にS204で、アクセルペダル15の踏込量に応じた回転数となるように走行用モータ40が逆転制御され、車両が後進制御される。
従って、運転シート14が前向き位置に固定されている状態では、前後進切替レバー19を操作して車両を前進及び後進させることができる。
一方、前記S200で、運転シート14の向きが前向き位置に固定されていなかったときには、次に、S205において、右向き位置検知スイッチ32及びシートロック解除スイッチ43の両検出結果から、運転シート14の向きが右向き位置であり、かつ、前後進切替レバー19がシートロック解除位置でないことが制御装置41により判定される。そして、この条件が成立するときには、運転シート14が右向き位置に固定されていると判定される。
一方、前記S200で、運転シート14の向きが前向き位置に固定されていなかったときには、次に、S205において、右向き位置検知スイッチ32及びシートロック解除スイッチ43の両検出結果から、運転シート14の向きが右向き位置であり、かつ、前後進切替レバー19がシートロック解除位置でないことが制御装置41により判定される。そして、この条件が成立するときには、運転シート14が右向き位置に固定されていると判定される。
運転シート14が右向き位置に固定されていると判定されると、次に、S206において、前後進検知スイッチ42の検知結果から、前後進切替レバー19が、中立位置、前進位置及び右向き位置のいずれであるかが判定される。そして、S206で前後進切替レバー19が中立位置であると判定されると、次にS207で、アクセルペダル15が踏み込まれても走行用モータ40の運転制御は行われず、車両は停止したままとなる。また、S206で前後進切替レバー19の位置が前進位置であると判定されると、次にS208で、走行用モータ40の正転制御が禁止され、アクセルペダル15が踏み込まれても車両が前進制御されない。さらに、S206で前後進切替レバー19の位置が右向き位置であると判定されると、次にS209で、アクセルペダル15の踏込量に応じた回転数となるように走行用モータ40が逆転制御され、車両が後進制御される。
従って、運転シート14が右向き位置に固定されている状態では、前後進切替レバー19を操作して車両を後進させることはできるが、前進させることはできない。
また、前記S205において、運転シート14が右向き位置に固定されていなかったときには、次に、S210において、前後進検知スイッチ42の検知結果から、前後進切替レバー19が、中立位置、前進位置及び右向き位置のいずれであるかが制御装置41により判定される。そして、S205で前後進切替レバー19が中立位置であると判定されると、次にS211で、アクセルペダル15が踏み込まれても走行用モータ40の運転制御は行われず、車両は停止したままとなる。また、S210で前後進切替レバー19の位置が前進位置であると判定されると、次にS212で、走行用モータ40の正転制御が禁止され、アクセルペダル15が踏み込まれても車両が前進制御されない。さらに、S210で前後進切替レバー19の位置が右向き位置であると判定されると、次にS213で、走行用モータ40の逆転制御が禁止され、アクセルペダル15が踏み込まれても車両が後進制御されない。
また、前記S205において、運転シート14が右向き位置に固定されていなかったときには、次に、S210において、前後進検知スイッチ42の検知結果から、前後進切替レバー19が、中立位置、前進位置及び右向き位置のいずれであるかが制御装置41により判定される。そして、S205で前後進切替レバー19が中立位置であると判定されると、次にS211で、アクセルペダル15が踏み込まれても走行用モータ40の運転制御は行われず、車両は停止したままとなる。また、S210で前後進切替レバー19の位置が前進位置であると判定されると、次にS212で、走行用モータ40の正転制御が禁止され、アクセルペダル15が踏み込まれても車両が前進制御されない。さらに、S210で前後進切替レバー19の位置が右向き位置であると判定されると、次にS213で、走行用モータ40の逆転制御が禁止され、アクセルペダル15が踏み込まれても車両が後進制御されない。
従って、運転シート14が、前向き位置または右向き位置に固定されていない状態のときには、前後進切替レバー19を操作しても車両を前進または後進させることができない。すなわち、運転シート14が左向き位置に固定されているときも、車両を前進または後進させることができない。
以上詳述した本実施形態によれば、下記の各効果を得ることができる。
(1) 運転シート14の固定状態の解除を、ハンドルコラム17に設けられている前後進切替レバー19に対する解除操作で行うことができるようにした。このため、運転者が、車両を前進から後進に切り替えようとするときに、前後進切替レバー19を左手で操作するのみで、運転シート14の前向き位置での固定状態の解除と、前後進切替レバー19の後進位置への切り替えを引き続いて行うことができる。同様に、運転者が車両を後進させた後、車両を前進させようとするときに、前後進切替レバー19を操作するのみで、運転シート14の右向き位置での固定状態の解除と、前後進切替レバー19の前進位置への切り替えを引き続いて行うことができる。従って、運転シート14の固定状態の解除を容易に行うことができ、車両の運転状態の切り替えに対応した運転シート14の向きの切り替えを容易に行うことができる。車両をそれほど長い時間後進させないときであっても、運転者が解除操作を省くことなく運転シート14を前向き位置から右向き位置に切り替えるようになり、車両の後進を無理な姿勢で行うことがなくなる。
(1) 運転シート14の固定状態の解除を、ハンドルコラム17に設けられている前後進切替レバー19に対する解除操作で行うことができるようにした。このため、運転者が、車両を前進から後進に切り替えようとするときに、前後進切替レバー19を左手で操作するのみで、運転シート14の前向き位置での固定状態の解除と、前後進切替レバー19の後進位置への切り替えを引き続いて行うことができる。同様に、運転者が車両を後進させた後、車両を前進させようとするときに、前後進切替レバー19を操作するのみで、運転シート14の右向き位置での固定状態の解除と、前後進切替レバー19の前進位置への切り替えを引き続いて行うことができる。従って、運転シート14の固定状態の解除を容易に行うことができ、車両の運転状態の切り替えに対応した運転シート14の向きの切り替えを容易に行うことができる。車両をそれほど長い時間後進させないときであっても、運転者が解除操作を省くことなく運転シート14を前向き位置から右向き位置に切り替えるようになり、車両の後進を無理な姿勢で行うことがなくなる。
(2) 前後進切替レバー19は、中立位置からシートロック解除位置に切り替えられると同シートロック解除位置に保持され、シートロック解除位置から中立位置に戻す取消操作によりシートロック解除位置から解除されるように構成されている。このため、運転シート14の向きを切り替えるときに、前後進切替レバー19をシートロック解除位置に操作した状態で保持しておく必要がないので、運転シート14の向きの切り替えをより一層容易に行うことができる。
(3) ロック用電磁ソレノイド28を用いて運転シート14を各位置に固定する。そして、前後進切替レバー19の操作に基づくシートロック解除スイッチ43の作動によりロック用電磁ソレノイド28を制御し、各位置での運転シート14の固定状態を解除するようにした。従って、運転シート14を固定する固定手段と、この固定手段による運転シート14の固定状態を解除する固定解除手段とを共に電気式アクチュエータを用いない純粋に機械的な構成とした場合と異なり、前後進切替レバー19と、固定解除手段とをプルケーブル等で連結する必要がない。このため、機械的な構成が簡単ですむとともに、解除操作部のレイアウトの自由度が向上する。
(4) 運転シート14が前向き位置または右向き位置に固定されていない状態では、前後進切替レバー19が前進位置または後進位置に切り替えられるとともにアクセルペダル15が踏込操作されても、制御装置41が走行用モータ40を運転制御しないようにした。このため、誤操作によって前後進切替レバー19がシートロック解除位置に切り替えられ、固定状態が解除された運転シート14の向きが前向き位置または右向き位置から外れた状態で、運転手が誤操作に気づかずに前後進切替レバー19をシートロック解除位置から中立位置を経て前進位置または後進位置に切り替えてしまっても車両が走行しない。従って、運転シート14が固定されていない状態での車両の走行を防止することができる。
(5) 運転シート14が右向き位置に固定された状態では、前後進切替レバー19が前進位置に切り替えられるとともにアクセルペダル15が踏込操作されても、制御装置41が走行用モータ40を運転制御しないようにした。このため、運転者が右側方を向いた不自然な姿勢で車両を前進走行させることができないようにすることができる。
(6) 運転シート14が左向き位置に固定された状態では、前後進切替レバー19が前進位置または後進位置に切り替えられるとともにアクセルペダル15が踏込操作されても、制御装置41が走行用モータ40を運転制御しないようにした。このため、運転者が運転シート14に乗降りするときに、誤って前後進切替レバー19及びアクセルペダル15を操作しても車両が走行しない。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を図10に従って説明する。なお、本実施形態は、前記第1実施形態の前後進切替レバー19と異なる構成の前後進切替レバー50を設けたことのみが異なるので、前後進切替レバー50についてのみ説明する。
次に、本発明を具体化した第2実施形態を図10に従って説明する。なお、本実施形態は、前記第1実施形態の前後進切替レバー19と異なる構成の前後進切替レバー50を設けたことのみが異なるので、前後進切替レバー50についてのみ説明する。
図10に示すように、既存操作部としての前後進切替レバー50は、前記第1実施形態の前後進切替レバー19と同様に、中立位置から前進位置または後進位置に切り替えられるように構成されている。一方、前後進切替レバー50は、前後進切替レバー19と異なり、中立位置から車両前側斜め下方へ傾動操作することで切り替わるシートロック解除位置を備えず、その代わりに、その先端に押しボタンスイッチ51を備えている。本実施形態では、押しボタンスイッチ51が、スイッチを構成するとともに解除操作部及び副操作部である。
押しボタンスイッチ51は、通常の原位置から押込み位置まで押込み操作(解除操作)可能なボタン52を有し、このボタン52が押込み位置まで押し込まれるとオフからオン(操作状態)となり、ボタン52が押込み位置に押し込まれている間(解除操作が継続されている間)だけオン状態を維持するように構成されている。そして、押込み位置のボタン52を押込み位置まで押し込む操作を止めると(解除操作の終了)、ボタン52が押込み位置から原位置に自律的に復帰するとともにオンからオフとなる(操作状態の解除)ように構成されている。
そして、前記制御装置41は、押しボタンスイッチ51が押込み位置まで押し込まれている間は、ロック用電磁ソレノイド28を非作動状態から作動状態とするようになっている。
本実施形態によっても、車両を前進から後進に、または、後進から前進に切り替えようとするときに、前後進切替レバー50の先端に設けられた押しボタンスイッチ51のボタン52を押すだけで運転シート14の固定状態を解除して向きを切り替え、引き続いて前後進切替レバー50を操作して前後進の切り替えを行うことができる。従って、運転シート14の固定解除を容易に行うことができるので、運転シート14の向きを容易に切り替えることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態を図11に従って説明する。なお、本実施形態は、前記第1実施形態の前後進切替レバー19と異なる構成の前後進切替レバー60を設けたことのみが第1実施形態と異なるので、前後進切替レバー60についてのみ説明する。
次に、本発明を具体化した第3実施形態を図11に従って説明する。なお、本実施形態は、前記第1実施形態の前後進切替レバー19と異なる構成の前後進切替レバー60を設けたことのみが第1実施形態と異なるので、前後進切替レバー60についてのみ説明する。
図11に示すように、既存操作部としての前後進切替レバー60も、前記第1実施形態の前後進切替レバー19と同様に、中立位置から前進位置または後進位置に切り替えられるように構成されている。一方、前後進切替レバー60は、前後進切替レバー19と異なり、中立位置から前側斜め下方へ傾動操作することで切り替わるシートロック解除位置を備えず、その代わりに、その先端部が回転スイッチ61となっている。本実施形態では、回転スイッチ61が、スイッチを構成するとともに解除操作部及び副操作部である。
回転スイッチ61は、通常の原位置からシートロック解除位置まで回動可能なノブ62を有し、このノブ62が原位置からシートロック解除位置まで回動された(解除操作)ときにノブ62をシートロック解除位置に保持する(操作状態を保持する)とともにオフからオンとなるように構成されている。そして、ノブ62がシートロック解除位置から原位置に逆回動される(取消操作)と、オンからオフとなる(操作状態を解除する)ように構成されている。
そして、前記制御装置41は、回転スイッチ61がシートロック解除位置とされている間は、ロック用電磁ソレノイド28を非作動状態から作動状態とするようになっている。
本実施形態によっても、車両を前進から後進に、または、後進から前進に切り替えようとするときに、前後進切替レバー60の先端部の回転スイッチ61を回転させるだけで運転シート14の固定状態を解除して向きを切り替え、引き続いて前後進切替レバー50を操作して前後進の切り替えを行うことができる。従って、運転シート14の固定解除を容易に行うことができるので、運転シート14の向きを容易に切り替えることができる。
本実施形態によっても、車両を前進から後進に、または、後進から前進に切り替えようとするときに、前後進切替レバー60の先端部の回転スイッチ61を回転させるだけで運転シート14の固定状態を解除して向きを切り替え、引き続いて前後進切替レバー50を操作して前後進の切り替えを行うことができる。従って、運転シート14の固定解除を容易に行うことができるので、運転シート14の向きを容易に切り替えることができる。
次に、上記第1、第2及び第3実施形態以外の実施形態を列記する。
○ 前記第1実施形態において、前後進切替レバー19が、図3に二点鎖線で示す矢印D方向での押し上げ傾動操作(解除操作)により中立位置からシートロック解除位置に切り替えられ、矢印D方向の逆方向での押し下げ傾動操作(取消操作)によりシートロック解除位置から中立位置に切り替えられる構成としてもよい。
○ 前記第1実施形態において、前後進切替レバー19が、図3に二点鎖線で示す矢印D方向での押し上げ傾動操作(解除操作)により中立位置からシートロック解除位置に切り替えられ、矢印D方向の逆方向での押し下げ傾動操作(取消操作)によりシートロック解除位置から中立位置に切り替えられる構成としてもよい。
○ 図12に示すように、操舵ハンドル18のハンドルノブ(既存操作部)70に押しボタンスイッチ(スイッチ、解除操作部、副操作部)71を設け、この押しボタンスイッチ71に対するスイッチ操作により運転シート14の固定状態が解除される構成としてもよい。
○ 図12に示すように、リフトレバー(既存操作部)20のノブに押しボタンスイッチ(スイッチ、解除操作部、副操作部)72を設け、この押しボタンスイッチ72をスイッチ操作することにより運転シート14の固定状態が解除される構成としてもよい。
○ ハンドルコラム17の右側面に設けられる方向指示レバーの先端に押しボタンスイッチを設け、この押しボタンスイッチをスイッチ操作することにより運転シート14の固定解除及び固定を行う構成としてもよい。
○ 図13及び図14に示すように、運転シート14に、この運転シート14と共に向きが切り替わるアームレスト80を設け、このアームレスト80に電気操作式のリフトレバー81及びチルトレバー(既存操作部)82を設ける。そして、アームレスト80において、リフトレバー81及びチルトレバー(既存操作部)82の近傍に押しボタンスイッチ(スイッチ、解除操作部)83を設ける。そして、この押しボタンスイッチ83をスイッチ操作することにより、運転シート14の固定及び固定解除を行う構成としてもよい。
○ シート位置変更機構は、運転シートを前向き位置と右向き位置とだけに固定するものであってもよい。
○ シート位置変更機構は、運転シートをその向きの変更範囲内におけるどの向きにおいても固定可能な構成であってもよい。
○ シート位置変更機構は、運転シートをその向きの変更範囲内におけるどの向きにおいても固定可能な構成であってもよい。
○ シート位置変更機構は、運転シートを固定軸線周りに回転させることで運転シートの向きを変える構成のものに限らず、運転シートの回転に伴って、その回転軸線が所定の軌跡を移動する構成であってもよい。
○ 運転シートの向きを電動アクチュエータの作動によって変えるように構成してもよい。
○ アクセルペダル15またはブレーキペダル(既存操作部)16の近傍に、運転者が足で操作するフットスイッチ(スイッチ、解除操作部)を設ける。そして、このフットスイッチに対する解除操作により、制御装置41がロック用電磁ソレノイド28を作動させる構成としてもよい。
○ アクセルペダル15またはブレーキペダル(既存操作部)16の近傍に、運転者が足で操作するフットスイッチ(スイッチ、解除操作部)を設ける。そして、このフットスイッチに対する解除操作により、制御装置41がロック用電磁ソレノイド28を作動させる構成としてもよい。
○ 図9における制御で、制御装置41が、S208において車両の前進を制限する構成としてもよい。車両の前進を制限する方法としては、最高速度の上限の制限、アクセル開度に対する車速の制限、アクセル開度に対する速度目標値まで上昇させるときの加速度の制限等がある。
また、S212において車両の前進を制限し、S213において車両の後進を制限する構成としてもよい。
○ 本発明を、エンジン式フォークリフトに具体化してもよい。
○ 本発明を、エンジン式フォークリフトに具体化してもよい。
○ 本発明を、運転者が車両後方を直接見ながら車両を後進させることがある、例えば、ショベルローダ、トーイングトラクタ等の産業車両に実施してもよい。
以下、前記各実施形態から把握される技術的思想を列記する。
以下、前記各実施形態から把握される技術的思想を列記する。
(1) 請求項1に記載の産業車両において、前記既存操作部(リフトレバー81、チルトレバー82)は、前記運転シートと共に向きを変更されるアームレスト(80)に設けられたものであって、前記解除操作部(押しボタンスイッチ83)を前記アームレストに設けた産業車両。
(2) 請求項1に記載の産業車両において、前記既存操作部は、アクセルペダル(15)またはブレーキペダル(16)であって、前記解除操作部は、前記アクセルペダルまたはブレーキペダルの近傍に設けられたフットスイッチである産業車両。
10…産業車両としてのフォークリフト・トラック、14…運転シート、18…操舵ハンドル、19…スイッチを構成する解除操作部、既存操作部及び前後進切替手段としての前後進切替レバー、23…シート位置変更手段としてのシート位置切替機構、28…シート位置変更手段を構成する電気式アクチュエータとしてのロック用電磁ソレノイド、41…走行制御手段及び走行制限手段としての制御装置、50…既存操作部としての前後進切替レバー、51…スイッチを構成する解除操作部及び副操作部としての押しボタンスイッチ、60…既存操作部としての前後進切替レバー、61…スイッチを構成する解除操作部及び副操作部としての回転スイッチ、70…既存操作部としてのハンドルノブ、71…スイッチを構成する解除操作部及び副操作部としての押しボタンスイッチ、72…スイッチを構成する解除操作部及び副操作部としての押しボタンスイッチ、80…既存操作部が設けられた車体部位としてのアームレスト、81…既存操作部としてのリフトレバー、82…既存操作部としてのチルトレバー、83…スイッチを構成する解除操作部としての押しボタンスイッチ。
Claims (13)
- 車両の正面を向く前向き位置から左側方及び右側方の少なくとも一方に向きを変更可能に設けられた運転シートと、
前記運転シートの向きの変更範囲内において運転シートを固定可能であるとともに、解除操作部に対する解除操作に基づき、前記運転シートに対する固定状態を解除するシート位置変更手段とを備えた産業車両において、
前記解除操作部を、車両における運転または荷役のための既存操作部、または、この既存操作部の近傍に設けた産業車両。 - 前記解除操作部は前記既存操作部自体であり、前記既存操作部に対する通常操作とは別に設定された既存操作部に対する解除操作によって作動する請求項1に記載の産業車両。
- 前記既存操作部は、車両の前後進切替レバーであって、
前記通常操作は、前記前後進切替レバーに対する傾動操作であり、
前記解除操作は、前記前後進切替レバーに対する前記傾動操作に交差する方向での傾動操作である請求項2に記載の産業車両。 - 前記解除操作部は、前記既存操作部に設けられた副操作部である請求項1に記載の産業車両。
- 前記既存操作部は、車両の前後進切替レバーであって、
前記副操作部は、前記前後進切替レバーの先端部に設けられた押しボタンスイッチである請求項4に記載の産業車両。 - 前記既存操作部は、車両の前後進切替レバーであって、
前記副操作部は、前記前後進切替レバーの先端部に設けられた回転スイッチである請求項4に記載の産業車両。 - 前記既存操作部は、車両の操舵ハンドルに設けられたハンドルノブであって、
前記副操作部は、前記ハンドルノブに設けられた押しボタンスイッチである請求項4に記載の産業車両。 - 前記解除操作部は、前記解除操作が一回行われることでその操作状態を保持するとともに取消操作が行われることで前記操作状態を解除するように構成され、
前記シート位置変更手段は、前記解除操作部に対する前記取消操作によって前記運転シートを固定可能となる請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の産業車両。 - 前記解除操作部は、前記解除操作が継続されることでその操作状態を維持するとともに解除操作の終了によって操作状態を解除するように構成され、
前記シート位置変更手段は、前記解除操作部に対する前記解除操作が終了することで前記運転シートを固定可能となる請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の産業車両。 - 前記シート位置変更手段は、前記運転シートの固定状態を解除するための電気式アクチュエータを有し、
前記解除操作部は、前記電気式アクチュエータを作動させるためのスイッチを構成する請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の産業車両。 - 前後進切替手段に対する前後進切替操作に基づいて車両を前進または後進させる走行制御手段を備えた産業車両であって、
前記運転シートが固定されていないときには、前記前後進切替操作に基づく前記走行制御手段の前進及び後進のための作動を共に制限する走行制限手段を備えた請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の産業車両。 - 前記走行制限手段は、前記運転シートが、車両を後進させるために車両右側方を向いた右向き位置に固定されているときには、前記前後進切替操作に基づく前記走行制御手段の前進のための作動を制限する請求項11に記載の産業車両。
- 前記走行制限手段は、前記運転シートが、運転者が運転シートに乗降りするために車両左側方を向いた左向き位置に固定されているときには、前記前後進切替操作に基づく前記走行制御手段の前進及び後進のための作動を共に制限する請求項11または請求項12に記載の産業車両。
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