JP2005335154A - 偽装用積層材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】防汚性や耐水・耐油性に優れ、赤外線スコープや暗視カメラ都魚によっても認知されにくい、戦闘服等の偽装用衣服として用いることが可能な偽装用の布基材を主材とする積層材料を提供すること。
【解決手段】布基材(1)と金属層(2)と表面樹脂層(3)とが順次積層さている偽装用積層材料であって、前記表面樹脂層(3)がフッ素系ポリマーであり、金属層(2)がアルミニウム又は銀いずれかの箔又は蒸着膜である。金属層(2)と表面樹脂層(3)の間にインキ絵柄層(4)を設けても良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線スコープや暗視カメラ等によっても認知されにくい偽装用の布基材を主材とする積層材料に関するものである。
近年、戦場では新しい偵察方法が考えだされ、赤外線がこの目的に利用されている。例えば、航空機から地表にある軍需施設あるいは軍隊などを赤外線写真で撮影すると、軍需施設あるいは軍隊などの周辺の物体と区別できる映像を呈する。同様に赤外線夜間鏡、赤外線フィルターによる直接撮影等の偵察も行われている。
従来の戦闘服は、可視光線については、4色の迷彩柄を生地表面にプリントすることによって植物との識別がしにくいものが得られていたため、特に密林等での戦場において広く用いられてきた。近赤外線領域についても、迷彩に使用する顔料の反射率を制御したものを用いることで自然界に近似させたものが知られていた。
しかしながら、遠赤外線を検知する赤外線サーモグラフィーが軍事用に用いられつつある現在では、従来の偽装技術では効果がほとんど無く、遠赤外線を偽装する有効な手段が必要になっている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
上記先行技術文献を示す。
特開平5−132879号公報 特願2004−21356号。
特許文献1の技術は、基布に立体的な切り込みを入れることで体温を効率的に外気に放出して蓄熱を抑制することにより赤外線カメラなどによっても視認されにくい偽装用の基布を提供する技術である。
しかしこの特許では、特に基布の細かな積層構成、材質構成に関する記載はなく、材質によっては性能が左右されることにも言及されている。また切り込みを開けることにより性能を付加していることから、人体が直接装着できるものではなく、従来の軍服の上から羽織るような用途のものである。
そこで、発明者らは、特許文献2により人体が直接装着可能な基布構成を提案している。基本構成を布基材/接着層/金属箔/インキ絵柄層/樹脂層の積層材料として、特に、反射層である金属箔の保護層および印刷基材層として最外層に樹脂層を配し、これら反射層より外側にある印刷絵柄層/(接着層/)樹脂層に関して赤外不活性を示すα・βポリエチレンを主体とする樹脂組成を選定し、且つ樹脂厚みを低減して遠赤外線温度計測における偽装性を付加している構成である。
しかしこの構成では、樹脂層が赤外不活性以外の特性を特に有していないため、防汚性、耐水・耐油性、その他の機能性に制約がある。
本発明は、偽装用の布基材を主材とする積層材料に関する以上のような問題に鑑みてなされたもので、防汚性や耐水・耐油性に優れ、赤外線スコープや暗視カメラ等によっても
認知されにくい,戦闘服等の偽装用衣服として用いることが可能な偽装用の布基材を主材とする積層材料を提供することを課題とする。
本発明の請求項1の発明は、布基材と金属層と表面樹脂層が順次積層されてなる偽装用積層材料であって、前記表面樹脂層がフッ素系ポリマーであり、金属層がアルミニウム又は銀いずれかの箔又は蒸着膜であることを特徴とする、偽装用積層材料である。
このように請求項1記載の発明によれば、布基材と金属層と表面樹脂層が順次積層されてなる偽装用積層材料であって、前記表面樹脂層がフッ素系ポリマーであり、金属層がアルミニウム又は銀いずれかの箔又は蒸着膜であるので、撥水性、防汚性や耐水・耐油性に優れた偽装用積層材料となり得る。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記フッ素系ポリマーが,分子端に−COOH、−OH、−COOCH3 、−SO2 F、−PO3 NOのいずれかの基を有していることを特徴とする、偽装用積層材料である。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記フッ素系ポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、パーフルオロエチレン−プロペンコポリマー(FEP)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)のいずれかであることを特徴とする、偽装用積層材料である。
このように請求項2又は3記載の発明によれば、表面樹脂層に分子鎖端に−COOH、−OH、−COOCH3 、−SO2 F、−PO3 NOのような極性基を有する。例えば、PTFE、PFA、ETFE、FEP、PVDF、ECTFEのようなフッ素系ポリマーを使用しているので、積層材料は撥水・撥油性、防汚性、耐候性、耐熱性、耐酸化性、耐薬品性に優れたものとなる。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3の発明において、前記金属層と表面樹脂層の間にインキ絵柄層が設けられていることを特徴とする、偽装用積層材料である。
このように請求項1、2又は3記載の発明によれば、金属層と表面樹脂層の間にインキ絵柄層が設けられているので、可視光線下で植物との識別を難しくする作用を付加することができる。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4の発明において、前記表面樹脂層がインキ絵柄層からなることを特徴とする、偽装用積層材料である。
このように請求項1、2、3又は4記載の発明によれば、表面樹脂層をインキ絵柄層で構成することにより、1層省略することができ、低コスト化をはかることができる。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の発明において、前記表面樹脂層とインキ絵柄層を合わせた層の塗布量は、0.5〜30g/m2 (固形分)であることを特徴とする、偽装用積層材料である。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6の発明において、前記布基材と金属層とを連続して貫通する穴あけ加工が施されていることを特徴とする、偽装用積層材料である。
このように請求項1、2、3、4、5又は6記載の発明によれば、布基材と金属層とを連続して貫通する穴あけ加工が施されているので、積層材料に通気性を付加させることができる。
このように本発明の偽装用積層材料は、暗闇において赤外線スコープや暗視カメラ等によっても確認しづらく、昼間100m離れた位置で樹木をバックにしてもほとんど視認することが困難な基布を提供できる。また、フッ素樹脂の特性である耐熱性、耐酸化性、耐薬品性、撥水・撥油性、防汚性、耐候性を基布特性として付与することができ、服装としての使用適性に優れた基布を提供できるものである。
本発明を一実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
本発明の偽装用積層材料は、例えば、図1、図2に示すように、布基材(1)と金属層(2)と表面樹脂層(3)が順次積層されてなる。
布基材(1)は、積層材料(10)の最内層となる層で、人体の直接触れることを想定すると、風合いなどの点から木綿など植物繊維や動物繊維などの天然繊維を用いることが好ましい。風合いなどを損なわない範囲で、これらの天然繊維と化学繊維の混紡品、交織品、交編品などを用いることも可能である。また、繊維材料の形態も、織物、編み物、不織布など特に限定されるものではない。
最内層に配した布基材(1)は装着感を良好に保つ作用を有する。また、布繊維にフタロシアニン系に類するような赤外線吸収剤を添加することにより、人体から発生する赤外線量を低減する工夫も可能である。
金属層(2)は、積層材料(10)の中間層で、人体から発する赤外線を反射する作用を有する。金属層は、延展性等の加工適性や酸化防止性能を付与する目的で、鉄、銅、マンガン等の微量金属成分を含有するアルミニウム又は銀からなる金属箔あるいは金属蒸着膜を用いることが好ましい。厚さは金属箔とした場合であれば6〜25μm程度が、また、金属蒸着膜とした場合は10〜100nm程度が好ましい。
アルミニウムや銀は、ともに0.02と極端に低い放射率を有するため、人体の実温と比較して遠赤外線放出量測定による非接触温度測定値を低減する効果がある。
温度36°Cの人体はこの第2層までの積層物を介した場合、遠赤外線放射量測定法による温度測定値は20°C程度で、その偽装効果は極大である一方、可視光線下での偽装適性を付加するための後記するインキ絵柄層(4)や、衣料としての耐摩擦性や洗濯耐性を付加するための保護層である表面樹脂層(3)を付加する必要がある。
金属層(2)の上に積層される表面樹脂層(3)は、フッ素系ポリマーが好ましく使用できる。その理由を以下に述べる。
フッ素原子は最外殻電子を2s,2p軌道に持つため、フッ素の結合電子は核との相互作用が特に大きく、分極が小さい。このフッ素原子が炭素原子と結合しているフッ素樹脂は、C−F結合の結合エネルギーが大きくなることから耐熱性、耐酸化性、耐薬品性に優れる。また分極率が低くなるために屈折率、誘電率、表面自由エネルギーが低いため、遠赤外線の照射による双極子モーメントの励起が起こり難い赤外不活性構造であり、赤外線
の吸収量及び放射率も他の高分子と比べて小さい,撥水・撥油性に優れる,防汚性,耐候性に優れる等の特性がある。このことから保護層として用いる樹脂に関しては、フッ素系ポリマーを選択的に使用し、かつそのポリマー使用量を最低限に低減することにより、遠赤外線サーモグラフィーに対する偽装効果の低減を改善することができる。
フッ素系ポリマーは、フッ素系ポリマーの分子鎖端に−C00H,−OH,−COOCH3 ,−SO2 F,−PO3 NOのような極性基を有する、例えば、PTFE、PFA、ETFE、FEP、PVDF、ECTFEが好ましく使用できる。
金属層(2)と表面樹脂層(3)の間にインキ絵柄層(4)を設けた構成とすることもできる。インキ絵柄層(4)を設けることによりより偽装効果を高めることができる。
インキ絵柄層(4)は、表面樹脂層(3)と同じ樹脂系、変性フッ素樹脂を改質剤として含む樹脂系のインキで構成されることが必要で、緑色、茶色、黒色系の色相からなる迷彩柄である。インキ樹脂系が表面樹脂層(3)と同じ樹脂系で有る場合には、表面樹脂層(3)を省略することが可能である。インキ絵柄層(4)と表面樹脂層(3)を合計した塗布量は0.5〜30g/m2 程度が適量である。
より詳細に述べるならば、迷彩柄からなるインキ絵柄層(4)を金属層(3)を積層した布基材(1)の表面にプリントすることにより、可視光線下において植物との識別を難しくする効果を付加できる。色の配分としては、春夏用には、例えば、意匠登録第1019503号によって配分し、具体的には、ライトグリーン30%、ダークグリーン40%、ブラウン20%、ブラック10%の面積比で顔料プリントを施したものが好ましく、秋冬用には、例えば、意匠登録第1019502号によって配分し、具体的には、ライトグリーン30%、ダークグリーン20%、ブラウン40%、ブラック10%の面積比で顔料プリントを施したものであることが好ましい。また、近赤外線領域についても、迷彩に使用する顔料の反射率を制御したものを用いることで自然界に近似させる工夫が可能である。
積層材料に通気性を付加させるため、布基材(1)や金属層(2)に貫通穴(5)を設ける穴あけ加工を施すことができる。布基材(1)と金属層(2)を積層後にこの金属層を貼り合わせた布基材に貫通穴(5)を設け、最後に表面樹脂層(3)を形成させることにより、貫通穴の断面に金属層が露出することを防ぐ工夫ができる(図3参照)。
穴あけ加工方法としては、特に限定されず、例えば、熱針穴あけ加工、ウォータージェット穴あけ加工、レーザー穴あけ加工などの方法を挙げることができる。
布基材(1)と金属層(2)との積層方法については、特に限定されないが、例えば、ウレタン樹脂接着剤を用いたドライラミネーション法などを用いることにより好適に積層することができる。また、表面樹脂層(3)は、表面樹脂層を構成する樹脂溶液をグラビアコート法などの公知の塗布方法により金属層(2)を貼り合わせた布基材(1)の金属層面に塗布することにより形成させることができる。
以下実施例により本発明を詳細に説明する。
先ず、布基材(1)として厚さ100μmの木綿布を、金属層(2)として厚さ7μmのアルミニウム箔を用意し、ポリウレタン樹脂系接着剤でドライラミネート法により木綿布とアルミニウム箔を貼り合わせた(接着剤塗布量は2g/m2 )。
アルミニウム箔を貼り合わせた木綿布のアルミニウム箔面に、変性ETFE樹脂を5%添加した塩素化ポリプロピレン樹脂をバインダーに用いて迷彩柄を厚さが2μm(固形分)になるように形成させ、インキ絵柄層(4)とした。
インキ絵柄層(4)の上に変性ETFE樹脂をグラビアコート法により厚さが5μm(固形分)になるように形成させ表面樹脂層(3)とした。このようにして実施例1の偽装用積層材料を作成した。
実施例1で使用したアルミニウム箔を貼り合わせた木綿布のアルミニウム箔面に、変性PVDF樹脂を10%添加した塩素化ポリプロピレン樹脂をバインダーに用いて迷彩柄を厚さが2μm(固形分)になるように形成させ、インキ絵柄層(4)とした。
このインキ絵柄層(4)の上に変性PVDF樹脂をグラビアコート法により厚さが2μm(固形分)になるように形成させ表面樹脂層(3)とした。このようにして実施例2の偽装用積層材料を作成した。
実施例1で使用したアルミニウム箔を貼り合わせた木綿布のアルミニウム箔面に、酸変性PVDF樹脂をバインダーに用いて迷彩柄を厚さが3μm(固形分)になるように形成させ、インキ絵柄層(4)を形成させ、実施例3の偽装用積層材料を作成した。
木綿布とアルミニウム箔の積層品に迷彩柄を施した実施例1で使用した積層品に、熱針穴あけ加工法により直径0.3mm、ピッチ10mm×15mmの菱形ピッチで穴あけ加工を行い、インキ絵柄層(4)の上から実施例1と同様に変性ETFE樹脂をグラビアコート法により厚さが5μm(固形分)になるように形成させ表面樹脂層(3)とした。最後に表面樹脂層(3)を形成させたことにより、貫通穴(5)の断面も表面樹脂層(3)で覆われ、アルミニウム箔が露出することがない。
実施例1で使用したアルミニウム箔を貼り合わせた木綿布のアルミニウム箔面に、塩素化ポリプロピレン樹脂をバインダーに用いて迷彩柄を厚さが2μm(固形分)になるように形成させ、インキ絵柄層(4)とした。
このインキ絵柄層(4)の上に実施例1と同様に変性ETFE樹脂をグラビアコート法により厚さが5μm(固形分)になるように形成させ表面樹脂層(3)とした。このようにして比較例である実施例5の偽装用積層材料を作成した。
実施例1で使用したアルミニウム箔を貼り合わせた木綿布のアルミニウム箔面に、塩素化ポリプロピレン樹脂をバインダーに用いて迷彩柄を厚さが2μm(固形分)になるように形成させ、インキ絵柄層(4)とした。
このインキ絵柄層(4)の上に無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂をグラビアコート法により厚さが5μm(固形分)になるように形成させ表面樹脂層(3)とした。このようにして比較例である実施例6の偽装用積層材料を作成した。
実施例1で使用したアルミニウム箔を貼り合わせた木綿布のアルミニウム箔面に、変性
PVDF樹脂を10%添加した塩素化ポリプロピレン樹脂をバインダーに用いて迷彩柄を厚さが10μm(固形分)になるように形成させ、インキ絵柄層(4)とした。
このインキ絵柄層(4)の上に変性PVDF樹脂をグラビアコート法により厚さが30μm(固形分)になるように形成させ表面樹脂層(3)とした。このようにして比較例である実施例7の偽装用積層材料を作成した。
このようにして作製した実施例1〜7の偽装用積層材料について、下記の評価方法に基づいて偽装性と使用適性を評価した。その結果を表1、表2に示す。
1)偽装性評価
加熱式スターラー上に温水を入れたガラス製ビーカーを置き、低温設定でしばらく攪拌し、温水中に挿入した温度計が35°Cに保持されるよう調整した。ビーカー表面に評価試料である実施例1〜6の偽装用積層材料の布基材側が均一に当たるようにテープで固定して、以下の温度測定をした。
〈接触式表面温度〉‥ 評価試料の表面温度を白金測温抵抗式接触表面温度計で測定した。
〈遠赤外線式表面温度〉‥ 遠赤外線放射量測定式熱画像装置(Raytek社製「サーモビューTi30」で評価試料の一定面積の温度分布を撮影した。解析はサーモグラフ画像120×100セルの各温度を平均して求めた。
接触式表面温度計で得られた測定値よりも遠赤外線式サーモグラフィーで得られた測定値の方が10°C以上低い場合を偽装性の判定基準とした。
Figure 2005335154
2)使用適性評価
〈屈曲耐性〉‥ 評価試料を、ゲルボフレックステスターを使用して室温条件における1000回屈曲を繰り返した後のピンホール数を測定。ピンホール数10個以下で屈曲耐性量良好と判断した。
〈洗濯適性〉‥ 評価試料を、洗剤を入れた水で洗濯機で洗浄、直射日光下で乾燥という作業を5回繰り返した後のピンホール数を測定。10個/m2 以下は洗濯適性良好と判断した。
〈防汚性〉‥ 評価試料の上に赤色チェック液をスプレー塗布し、1分間放置した後に布で拭き取った。この時、赤色染料の沈着がない試料は防汚性良好と判断した。
Figure 2005335154
表1、表2に示されているように、実施例1〜4の本発明の偽装用積層材料は、比較のための実施例5〜7の積層材料に比較して接触式表面温度計で得られた測定値より遠赤外線式サーモグラフィーで得られた測定値が上記の判断近である10°C以上低く、偽装性に優れている。同時に実施例1〜4の本発明の偽装用積層材料は使用適性も問題ないことが判る。
また、実施例1と比較例としての実施例5で得られた2種類の積層材料を用いて偽装用の衣類を作成し、人体への試着により実用試験を行った。その結果、100m離れた位置で樹木を背景に目視試験を行ったところ、両者ともほとんど視認できなかったが、遠赤外線サーモグラフィーを用い屋外で視認試験を行ったところ、実施例1で得られた積層材料を用いて作成した衣類はほとんど視認不可能であるのに対して、比較例としての実施例4で得られた積層材料を用いて作成した衣類は容易に視認され、遠赤外線放射量を制御する効果に劣ることが確認できた。
本発明の偽装用積層材料の一実施例を示す、断面説明図である。 本発明の偽装用積層材料の別の実施例を示す、断面説明図である。 本発明の偽装用積層材料のさらに別の実施例を示す、断面説明図である。
符号の説明
1‥‥布基材
2‥‥金属層
3‥‥表面樹脂層
4‥‥インキ絵柄層
5‥‥貫通穴
10‥‥偽装用積層材料

Claims (7)

  1. 布基材と金属層と表面樹脂層とが順次積層されてなる偽装用積層材料であって、前記表面樹脂層がフッ素系ポリマーであり、金属層がアルミニウム又は銀いずれかの箔又は蒸着膜であることを特徴とする、偽装用積層材料。
  2. 前記フッ素系ポリマーが、分子鎖端に−COOH、−OH、−COOCH3 、−SO2 F、−PO3 NOのいずれかの基を有していることを特徴とする、請求項1記載の偽装用積層材料。
  3. 前記フッ素系ポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシアルカン、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー、パーフルオロエチレン−プロペンコポリマー、ポリビニリデンフルオライド、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマーのいずれかであることを特徴とする、請求項1又は2記載の偽装用積層材料。
  4. 前記金属層と表面樹脂層の間にインキ絵柄層が設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の偽装用積層材料。
  5. 前記表面樹脂層がインキ絵柄層からなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の偽装用積層材料。
  6. 前記表面樹脂層とインキ絵柄層を合わせた層の塗布量は、0.5〜30g/m2 (固形分)であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の偽装用積層材料。
  7. 前記布基材と金属層とを連続して貫通する穴あけ加工が施されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の偽装用積層材料。
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